JP2002286018A - セレーション付きシャフト及びその製造方法、及びセレーション形成工具 - Google Patents

セレーション付きシャフト及びその製造方法、及びセレーション形成工具

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JP2002286018A
JP2002286018A JP2001088553A JP2001088553A JP2002286018A JP 2002286018 A JP2002286018 A JP 2002286018A JP 2001088553 A JP2001088553 A JP 2001088553A JP 2001088553 A JP2001088553 A JP 2001088553A JP 2002286018 A JP2002286018 A JP 2002286018A
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貴俊 松本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嵌挿されるリンク部材と係止面との密着性を
向上させることができ、なおかつリンク部材側の板厚増
加や面取りの必要性を排除することのできるセレーショ
ン付きシャフトを提供すること。 【解決手段】 嵌挿されるリンク部材との回転拘束嵌合
のために端部にセレーション部17が形成され、セレー
ション部17の起端部には、セレーション部17の最大
径より大きな外径を有してリンク部材の嵌挿時にリンク
部材を係止する係止面15を備えたシャフト10におい
て、係止面15の最内周部には環状溝16が形成され、
セレーション部17は、環状溝16内にまで延在するよ
うに構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイパ装置におけ
るドライブシャフトのように、リンク部材を回転拘束嵌
合するために端部にセレーションを備えたシャフトに関
するものである。本発明はまた、そのようなシャフトの
製造方法及びセレーション形成工具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】リンク部材を回転拘束嵌合するために端
部にセレーションを設けたシャフトの一例としてワイパ
装置用のドライブシャフトがある。車両に装備されて雨
天時等の視界を良好にするためのワイパ装置1は、図4
に示すように、支持プレート2によって回動可能に支持
されたドライブシャフト50を、ワイパモータ3の回転
運動をロッド4、揺動リンク5(この場合2つ)を介し
て往復運動させ、ドライブシャフト50に固定されたワ
イパアーム6を往復揺動させることにより、その先端の
ワイパブレード7がガラス面8を滑動して水を拭き払う
構成が一般的である。
【0003】図5は従来のドライブシャフト50の一例
を示し、図6は、その一端を拡大して示している。この
ドライブシャフト50の一端には揺動リンク5を嵌合取
付けするための均一径のセレーション部57が設けら
れ、他端にはワイパアーム6を取付けるためのテーパ状
のセレーションを含むワイパアーム取付部59を備え、
それらの間に主直径部53を備えている。セレーション
部57は主直径部53より小径に形成され、主直径部5
3とセレーション部57との間には、揺動リンク5を係
止するための係止面55が設けられている。
【0004】セレーション部57は、例えば、図7また
は図8に示す方法で形成される。図7は、回転する2つ
のセレーション形成ダイ60,60の間に半加工シャフ
ト52の一端を挟んで成形する転造成形法を示してい
る。この場合、セレーション形成ダイ60が微視的には
角部に丸み(または面取り)を有していること、及び、
成形時にセレーション形成ダイ60を係止面55に突き
当てることができないことにより、セレーション部57
は、完全セレーション部57aの奥側に不完全セレーシ
ョン部57b(図6参照)を有することになる。
【0005】図8は、シャフトの軸線方向に移動し、セ
レーション部を鍛造加工するセレーション形成ヘッダ7
0を用いてセレーション部57を形成するヘッダ成形法
を示している。セレーション形成ヘッダ70は、加工の
最終段階で半加工シャフト52の係止面55に突き当た
るが、セレーション形成ヘッダ70の先端隅肉部は、微
視的に見れば丸み(または面取り)を有しているので、
このようにして形成されたセレーション部57もまた、
不完全セレーション部57bを有することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなシャフト
とリンク部材との嵌合構造は、両者間の相対回転を生じ
させないという観点から好ましく、広く一般的に用いら
れているが、伝達トルクに耐え得る強度を保証するため
には十分な嵌合長(必要嵌合長)を確保する必要があ
る。そのために、セレーションは、係止面にできるだけ
近い位置にまで延在させることが望ましい。しかし、上
記のようにして係止面近傍に不完全セレーション部が形
成されると、嵌合強度に有効に作用する嵌合長(有効嵌
合長)はリンク部材の板厚より短い長さになる。嵌合部
の必要強度を実現するためには、リンク部材の厚さを厚
くして必要嵌合長を確保するのが一般的であるが、その
場合、リンク部材の重量増加やコスト上昇を招くという
問題があった。
【0007】また、嵌合される両者の嵌合状態が永続的
に確実に保持されるためには、リンク部材と係止面とが
密着していることが重要であるが、不完全セレーション
部にリンク部材側のセレーションが乗り上げた場合、リ
ンク部材が係止面に密着しないおそれがある。さらに、
従来の方法で形成されたセレーションでは、リンク部材
を圧入嵌合した際に、セレーション部から剥離して排出
される微小素材片がリンク部材と係止面との間に詰って
密着性を阻害するおそれもある。
【0008】例えば、周知技術にあるように、リンク部
材の嵌合穴の端部に面取りを形成すれば、リンク部材を
係止面に確実に密着させることが可能であり、微小素材
片の詰りを防止することも可能であるが、この場合、面
取りで逃げた分だけ有効嵌合長が短くなるので、必要嵌
合長を確保するためには、リンク部材の厚さを厚くする
必要がある。
【0009】本発明は上記のような種々の問題を解決す
るためなされたもので、その目的は、リンク部材と係止
面との密着性を向上させることができ、なおかつリンク
部材側の板厚増加や面取りの必要性を排除することので
きるセレーション付きシャフトを提供することにある。
本発明の他の目的は、そのようなシャフトの製造方法、
及びセレーション形成工具を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によるシャフトは、嵌挿されるリンク部材と
の回転拘束嵌合のために端部にセレーション部が形成さ
れ、該セレーション部の起端部には、該セレーション部
の最大径より大きな外径を有して前記リンク部材の嵌挿
時に前記リンク部材を係止する係止面を備えたシャフト
において、前記係止面の最内周部には環状溝が形成さ
れ、前記セレーション部は、前記環状溝内にまで延在し
ていることを特徴とする。
【0011】この構成によれば、セレーション部の先端
からリンク部材のための係止面の位置まで、完全セレー
ション部が確実に形成されているので、リンク部材側に
面取りを施さなくても、リンク部材を係止面に確実に密
着させることができる。従って、必要嵌合長を確保する
ためにリンク部材の板厚を増加させる必要もなく、リン
ク部材の重量の増加やコスト上昇を招くこともない。ま
た、リンク部材を圧入嵌合した際に、セレーション部か
ら剥離して排出される微小素材片も環状溝内に収容され
るので、この点でもリンク部材の密着性が向上して好ま
しい。さらに、環状溝が丸みのある断面を有していれ
ば、セレーション起端部の応力緩和を図ることもでき
る。
【0012】本発明によるシャフトは、ワイパ装置にお
いてワイパアームを駆動するためのドライブシャフトと
して好適に用いることができる。この場合、リンク部材
は、ワイパ駆動モータの回転運動を揺動運動に変換する
揺動リンクとすることができる。
【0013】ワイパ装置においては、車両の軽量化のた
めにリンク部材の重量軽減が強く望まれるので、リンク
部材の薄肉化を実現できる本発明によるシャフトは特に
好適である。
【0014】本発明のシャフトは、いわゆる段付きシャ
フト、すなわち、前記係止面が、前記セレーション嵌合
部の起端部から該シャフトの主直径にまで半径方向に広
がる円環面であるシャフトであってもよい。
【0015】本発明のシャフトはまた、いわゆるフラン
ジ付きシャフト、すなわち、前記係止面が、前記セレー
ション嵌合部の起端部から該シャフトの主直径より大き
な直径にまで半径方向に広がるフランジ面であるシャフ
トであってもよい。
【0016】通常の段付きシャフトであれば、フランジ
付きシャフトの場合より係止面の加工度合いが低いの
で、材料があまり加工硬化しておらず、環状溝の形成が
容易である。
【0017】本発明における環状溝の外径はセレーショ
ン部の外径より大きくなる。従って、環状溝から見て半
径方向外側に係止面を確保しようとすると、主直径に対
してセレーション嵌合部の直径が小さく制約される。し
かし、トルク伝達の観点からは、セレーション嵌合部の
直径はできるだけ大きくとることが望ましい。シャフト
がフランジを備えていれば、係止面を確保した上で、シ
ャフトの主直径より大きな外径を有する環状溝を形成す
ることも可能であり、セレーション嵌合部の直径をシャ
フトの主直径に近いものとすることができるので、伝達
可能なトルクが増大して好ましい。
【0018】本発明のシャフトは、該シャフトの端部領
域に、リンク部材との嵌合に用いられかつ前記シャフト
の主直径より小さい外径を有する嵌合部と、該嵌合部か
ら連続しかつ前記リンク部材を係止するための円環面状
の係止面と、を形成する段階と、前記係止面の最内周部
に環状溝を形成する段階と、前記嵌合部から前記環状溝
内にまで延在するセレーションを形成する段階と、を含
むことによって製造可能である。
【0019】また、フランジ付きシャフトの場合には、
該シャフトの端部領域に、リンク部材との嵌合に用いら
れる嵌合部と、該嵌合部から連続し前記シャフトの主直
径より大きい外径を有しかつ前記リンク部材を係止する
ための円環面状の係止面と、を形成する段階と、前記係
止面の最内周部に環状溝を形成する段階と、前記嵌合部
から前記環状溝内にまで延在するセレーションを形成す
る段階と、を含むことにより製造可能である。
【0020】嵌合部及び係止面の形成、環状溝の形成、
セレーション部の形成は、いずれも、シャフトの軸線方
向に移動するヘッダによって可能であり、製造装置の構
成及び実際の製造が容易である。
【0021】本発明のシャフトにおけるセレーション部
は、シャフトの軸線方向に移動して該シャフトの外表面
にセレーションを形成するためのセレーション形成部
と、前記軸線方向に略直交する突き当て面とを備え、前
記セレーション形成部が前記突き当て面から突出してい
ることを特徴とするセレーション形成工具を用いること
によって形成可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、ワイパ装置におけるドライ
ブシャフト及びそれと組合される揺動リンクを例に挙げ
て本発明をより詳細に説明するが、これはあくまで本発
明を具体的に説明するために例示したものに過ぎず、本
発明の範囲が、このようなドライブシャフトに限定され
るわけではない。
【0023】図1(c)は、本発明によるセレーション
付きシャフトの一実施形態であるワイパ装置用ドライブ
シャフト10の一端を拡大して示す部分断面図、図3
(c)は、係止面15及び環状溝16の近傍領域をさら
に拡大して示す断面図である。図3(c)には、嵌合さ
れる揺動リンク5も二点鎖線で示している。
【0024】図示するように、ドライブシャフト10
は、主直径部13と、嵌挿される揺動リンク5(図3
(c)にのみ図示)との回転拘束嵌合のために端部に設
けられたセレーション部17とを備えている。セレーシ
ョン部17の起端部には、セレーション部17の最大径
より大きな外径を有して揺動リンク5の嵌挿時に揺動リ
ンク5を係止する円環面状の係止面15が設けられてい
る。係止面15の最内周部、すなわちセレーション部1
7との接続領域には環状溝16が形成されている。この
ドライブシャフト10では、セレーション部17は、環
状溝16の内部にまで延在している。
【0025】セレーション部17及び環状溝16に関し
て、より詳細に説明すると、図3(c)に示すように、
セレーション部17は、セレーションの山と谷とが完全
な形状に形成された完全セレーション部17aと、山と
谷とが不完全な形状に形成された不完全セレーション1
7bとを含んでいる。本発明によるドライブシャフト1
0の場合、完全セレーション部17aは環状溝16内に
まで延在している。逆の言い方をすれば、不完全セレー
ション部17bは、環状溝16内にのみ存在する。この
ような形態のセレーション部17に揺動リンク5を嵌合
した場合、揺動リンク5は、係止面15に突き当たって
それ以上奥には入らないため、揺動リンク5が不完全セ
レーション部17bに接触することはない。すなわち、
揺動リンク5の厚さ全てにわたって完全セレーション部
17aが噛合うことになる。従って、不完全セレーショ
ンによって、ドライブシャフト10と揺動リンク5との
有効嵌合長が減少することはない。また、揺動リンク5
は、係止面15に必ず密着するので、不完全セレーショ
ンとの噛合いによる不安定な嵌合状態の懸念が全くな
い。
【0026】さらに、揺動リンク5を圧入嵌合した際
に、セレーション部17から剥離して排出される微小素
材片は環状溝16内に収容されるので、この点でも揺動
リンク5とドライブシャフト10との密着性が向上して
好ましい。
【0027】図2(c)は、本発明によるシャフトの別
の実施形態であるドライブシャフト20を一部断面で示
す側面図である。このドライブシャフト20は、主直径
部23より大きな外径のフランジ28及びフランジ係止
面25を備えている点において、図1(c)に示すドラ
イブシャフト10と異なり、環状溝26は、フランジ係
止面25の最内周部に形成されている。
【0028】フランジを備えていない前述のドライブシ
ャフト10では、ドライブシャフト10の主直径をD
1、セレーション部17の外径をD2、環状溝16の幅
をWとした場合、係止面15を確保するためには、 D2<D1−2W なる関係が成立つ必要がある。すなわち、セレーション
部17の外径D2はこのような制約を受けることにな
る。しかし、フランジ28を備えているドライブシャフ
ト20では、このような制約を受けず、セレーション部
17の外径を、より大きく設定することが可能である。
このことは、伝達可能なトルクが大きくなるという点で
好ましい。また、伝達可能なトルクを同一に維持すれ
ば、揺動リンク5の厚さを減少させ、重量、コスト低減
を図ることが可能である。
【0029】次に、ドライブシャフト10の加工工程に
ついて、図1(a)(b)(c)及び図3(b)
(b′)(c)を参照しながら説明する。
【0030】図1(a)は、ドライブシャフト10の加
工前の円柱状素材11を示している。円柱状素材11の
一端を保持し、図3(b)に一部を断面で示す成形ヘッ
ダ30を円柱状素材11の軸線方向に移動させて高い荷
重で押圧することにより材料を移動させる鍛造加工によ
って、ドライブシャフト10の主直径より小さい外径を
有する嵌合部14(セレーション未形成端部)と、嵌合
部14から連続しかつ揺動リンク5を係止するための円
環面状の係止面15とを形成する。図示する実施形態の
場合、成形ヘッダ30は、突き当て面35から突出する
円環状の突出部36を備えているので、この際同時に環
状溝16′が形成され、図1(b)に示す半加工シャフ
ト12が得られる。図1(a)における円柱状素材11
は、鍛造加工により材料が移動することで図3(b)の
半加工シャフト12及び図3(c)のドライブシャフト
10が形成されるため、短いものを使用する。
【0031】次いで、工具を図3(b′)に示すセレー
ション形成ヘッダ40に交換し、前段階と同様に、セレ
ーション形成ヘッダ40を半加工シャフト12の軸線方
向に移動させて、嵌合部14の外表面にセレーション部
17を形成する。セレーション形成ヘッダ40は、内周
部に設けられたセレーション形成部41と、加工軸線方
向に対して略直交する突き当て面45とを備え、セレー
ション形成部41は、突き当て面45から略円環状に突
出する突出部46を有している。従って、セレーション
形成ヘッダ40を、突き当て面45が係止面15に突き
当たるまで移動させると、半加工シャフト12の環状溝
16′内にまで延在するセレーション部17が形成され
て、ドライブシャフト10が完成する(図1(c)及び
図3(c)の状態)。環状溝16′は、セレーション部
17が形成されることによって断面形状が変化するの
で、セレーション形成後の環状溝は符号16で示して区
別している。
【0032】図2(a)〜(c)は、フランジ28を有
する別形態のドライブシャフト20を形成する加工工程
を示している。
【0033】図2(a)は、ドライブシャフト20の加
工前の円柱状素材21を示している。円柱状素材21の
一端を保持し、図示しない成形ヘッダを円柱状素材21
の軸線方向に移動させて高い荷重で他端に押圧すること
によって、揺動リンク5との嵌合に用いられる嵌合部2
4と、嵌合部24から連続しドライブシャフト20の主
直径より大きい外径を有しかつ揺動リンク5を係止する
ための円環面状のフランジ面25とを形成する。この場
合も、成形ヘッダは、突き当て面から突出する円環状の
突出部を備えているので、同時に環状溝26′が形成さ
れ、図2(b)に示す半加工シャフト22が得られる。
この場合も、円柱状素材21は、半加工シャフト22及
びドライブシャフト20より短いものを使用する。
【0034】次いで、工具を図3(b′)に示すものと
同様のセレーション形成ヘッダに交換し、前段階と同様
に、セレーション形成ヘッダを半加工シャフト22の軸
線方向に移動させて、嵌合部24の外表面にセレーショ
ン部27を形成する。ここで用いられるセレーション形
成ヘッダと、図3(b′)に示すセレーション形成ヘッ
ダ30との相違点は、セレーション形成部の直径のみで
ある。こうして、半加工シャフト22の環状溝26′内
にまで延在するセレーション部27が形成されて、ドラ
イブシャフト20が完成する(図2(c)の状態)。
【0035】上記のように、環状溝16′,26′は、
塑性加工、特にヘッダを用いた鍛造により形成すること
が望ましいが、旋盤等による切削加工で形成することも
可能である。また、加工時の素材温度は、材料及び加工
の度合いに応じて、当業者であれば適宜選択することが
できる。また、環状溝とセレーションの成形は、一回の
成形で行うこともできる。さらに、円柱状素材からドラ
イブシャフトに成形する際には、通常の成形ラインに設
置されていれば成形ごとにセレーション形成ヘッダに交
換する必要がなくなる。
【0036】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よるセレーション付きシャフトを用いれば、嵌挿される
リンク部材とシャフト係止面との密着性を向上させるこ
とができる。また、リンク部材の厚さ全てを有効嵌合長
とすることができるので、リンク部材の板厚を減少さ
せ、軽量化、コスト低減を図ることができる。さらに、
本発明の方法に従えば、そのようなセレーション付きシ
ャフトを、構成の簡単な製造装置で製造することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(c)は、本発明によるドライブシ
ャフトの一実施形態を製造する加工工程を示す部分断面
側面図である。
【図2】 (a)〜(c)は、本発明によるドライブシ
ャフトの他の実施形態を製造する加工工程を示す部分断
面側面図である。
【図3】 (b),(b′),(c)は、本発明による
ドライブシャフトの一実施形態について、特に環状溝付
近を拡大して加工工程を示す断面図である。
【図4】 車両に装着されるワイパ装置の全体を概略的
に示す斜視図である。
【図5】 図4に示すワイパ装置に用いられる従来のド
ライブシャフトの一例を示す側面図である。
【図6】 図5に示す従来のドライブシャフトの一端を
拡大して示す部分断面図である。
【図7】 図5,6に示す従来のドライブシャフトのセ
レーションを形成する一加工方法を示す側面図である。
【図8】 図5,6に示す従来のドライブシャフトのセ
レーションを形成する他の加工方法を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ワイパ装置 3 ワイパ駆動モータ 5 揺動リンク(リンク部材) 6 ワイパアーム 10,20 ドライブシャフト(セレーション付きシャ
フト) 13,23 主直径部 14,24 嵌合部 15 係止面 16,16′,17,17′ 環状溝 17,27 セレーション部 25 フランジ係止面(係止面) 40 セレーション形成ヘッダ(セレーション形成工
具) 41 セレーション形成部 45 突き当て面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嵌挿されるリンク部材との回転拘束嵌合
    のために端部にセレーション部が形成され、該セレーシ
    ョン部の起端部には、該セレーション部の最大径より大
    きな外径を有して前記リンク部材の嵌挿時に前記リンク
    部材を係止する係止面を備えたシャフトにおいて、 前記係止面の最内周部には環状溝が形成され、前記セレ
    ーション部は、前記環状溝内にまで延在していることを
    特徴とするシャフト。
  2. 【請求項2】 該シャフトは、ワイパ装置においてワイ
    パアームを駆動するためのドライブシャフトであり、前
    記リンク部材は、ワイパ駆動モータの回転運動を揺動運
    動に変換する揺動リンクであることを特徴とする請求項
    1に記載のシャフト。
  3. 【請求項3】 前記係止面は、前記セレーション部の起
    端部から該シャフトの主直径にまで半径方向に広がる円
    環面であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    シャフト。
  4. 【請求項4】 前記係止面は、前記セレーション部の起
    端部から該シャフトの主直径より大きな直径にまで半径
    方向に広がるフランジ面であることを特徴とする請求項
    1または2に記載のシャフト。
  5. 【請求項5】 該シャフトはヘッダ加工により成形され
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記
    載のシャフト。
  6. 【請求項6】 シャフトの端部領域に、リンク部材との
    嵌合に用いられかつ前記シャフトの主直径より小さい外
    径を有する嵌合部と、該嵌合部から連続しかつ前記リン
    ク部材を係止するための円環面状の係止面と、を形成す
    る段階と、 前記係止面の最内周部に環状溝を形成する段階と、 前記嵌合部から前記環状溝内にまで延在するセレーショ
    ンを形成する段階と、を含むことを特徴とする、シャフ
    トの製造方法。
  7. 【請求項7】 シャフトの端部領域に、リンク部材との
    嵌合に用いられる嵌合部と、該嵌合部から連続し前記シ
    ャフトの主直径より大きい外径を有しかつ前記リンク部
    材を係止するための円環面状の係止面と、を形成する段
    階と、 前記係止面の最内周部に環状溝を形成する段階と、 前記嵌合部から前記環状溝内にまで延在するセレーショ
    ンを形成する段階と、を含むことを特徴とする、シャフ
    トの製造方法。
  8. 【請求項8】 シャフトの軸線方向に移動して該シャフ
    トの外表面にセレーションを形成するためのセレーショ
    ン形成部と、前記軸線方向に略直交する突き当て面とを
    備え、前記セレーション形成部は前記突き当て面から環
    状に突出していることを特徴とするセレーション形成工
    具。
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