JP2007181087A - 薄膜圧電共振器およびフィルタ回路 - Google Patents

薄膜圧電共振器およびフィルタ回路 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構造で共振周波数を高くすることが可能な薄膜圧電共振器を提供する。
【解決手段】基板1の中央部に矩形状の凹部2が形成され、この凹部2上に圧電膜3が形成される。圧電膜3は、円盤部4と、支持部5とを有する。円盤部4と支持部5は一体に形成されている。圧電膜3の上には上部電極6が形成され、圧電膜3の下には下部電極7が形成される。上部電極6は、それぞれ等しい幅を持ち同じ間隔で配置される同心状の複数の円環部8と、これら円環部8を相互に接続するバスバー9とを有する。下部電極7は、圧電膜3の裏面全体に形成されている。幅と間隔が等しい同心状の複数の円環部8を有する上部電極6を備えるため、共振時のQ値を高くでき、面積も削減でき、共振周波数の精度も高くでき、高周波動作も可能な薄膜圧電共振器を実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電膜の幅方向の縦共振を利用した薄膜圧電共振器およびフィルタ回路に関する。
移動体通信機器におけるRFおよびIFフィルターとして、弾性表面波(Surface Acoustic Wave: SAW)共振器が一般に使用されている。ところが、SAW共振器の共振周波数は、櫛型電極間距離と反比例するため、1GHzを超える周波数領域では櫛型電極間距離が1μm以下となり、共振周波数を高くするのに製造上の限界がある。このため、SAW共振器では、近年求められている利用周波数の高周波数化には対応できないおそれがある。
代わりに注目を集めているのが、圧電薄膜の厚み縦振動モードを利用した薄膜圧電共振器であり、FBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)、あるいはBAW(Bulk Acoustic Wave)素子などとも呼ばれている。薄膜圧電共振器では、共振周波数は圧電体の音速と膜厚によって決まり、通常1〜2μmの膜厚で2GHzに、0.4〜0.8μmの膜厚で5GHzにそれぞれ対応し、数十GHzまでの高周波数化が可能である。
しかしながら、FBARは、共振周波数が圧電薄膜の厚さで決まってしまい、複数の周波数に対応した、いわゆるマルチバンド対応の共振器を単一のデバイスで実現することは困難である。
この他、圧電薄膜の幅方向の縦共振モードを利用した薄膜圧電共振器も提案されている(特許文献1、非特許文献1参照)。この種の薄膜圧電共振器は、コンターモード圧電共振器(Contour Mode Acoustic Resonator) 、あるいはラメモード圧電共振器(Lame Mode Acoustic Resonator)などと呼ばれている。
特開平7-147526号公報 Proceedings of The 13th International Conference on Solid-State Sensors, Actuators and Microsystems, Seoul, Korea, June 5-9, 2005, pp.2065-2068
コンターモード圧電共振器では、共振周波数は圧電体の音速と共振子の幅によって決まるため、マルチバンド対応の共振器を単一のデバイスで対応することが可能であるという利点がある。しかしながら、前述したSAW共振器と同じように共振子の幅が共振周波数に反比例するため、GHz以上の高周波数化に対応が難しいなどの問題がある。
本発明は、簡易な構造で共振周波数を高くすることが可能な薄膜圧電共振器およびフィルタ回路を提供するものである。
本発明の一態様によれば、基板上に空間を介して形成され、少なくとも一箇所で基板に支持される圧電膜と、前記圧電膜の上に形成され、それぞれ等しい幅を持ち、前記幅と同じ間隔で配置される複数の電極層と、これら電極層を相互に接続する連結部と、を有する上部電極と、前記圧電膜の下に形成される下部電極と、前記基板上に形成され、前記上部電極に電気的に接続される第1パッドと、前記基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続される第2パッドと、を備えることを特徴とする薄膜圧電共振器が提供される。
また、本発明の一態様によれば、基板上に空間を介して形成される第1および第2の共振子を備え、前記第1の共振子は、少なくとも一箇所で基板に支持される圧電膜と、前記圧電膜の上に形成され、それぞれ等しい幅を持ち、前記幅の略3倍の間隔で配置される複数の第1電極層と、これら第1電極層を相互に接続する第1連結部と、を有する第1上部電極と、前記圧電膜の下に形成される下部電極と、前記基板上に形成され、前記第1上部電極に電気的に接続される第1パッドと、前記基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続される第2パッドと、を有し、前記第2の共振子は、前記圧電膜の上に形成され、それぞれ等しい幅を持ち、前記幅の略3倍の間隔で配置され、前記複数の第1電極層の合間に交互に同じ間隔で配置される複数の第2電極層と、これら第2電極層を相互に接続する第2連結部と、を有する第2上部電極と、前記基板上に形成され、前記第2上部電極に電気的に接続される第3パッドと、前記基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続される第4パッドと、を有することを特徴とする薄膜圧電共振器が提供される。
また、本発明の一態様によれば、基板上に空間を介して形成され、互いに異なる幅および異なる径をもつ同心状の複数の円環状共振子と、前記基板上の凹部内に形成され、前記複数の円環状共振子を相互に接続する連結部と、最も外側に配置された前記円環状共振子と前記基板とを接続する支持部と、を備え、前記複数の円環状共振子、前記連結部および前記支持部は、圧電膜と、前記圧電膜の上に形成される上部電極と、前記圧電膜の下に形成される下部電極と、を有することを特徴とする薄膜圧電共振器が提供される。
また、本発明の一態様によれば、基板上に空間を介して形成され、少なくとも一箇所で基板に支持され、幅が連続的に変化する円環状の共振子を備え、前記共振子は、圧電膜と、前記圧電膜の上に形成され、前記圧電膜の幅に沿って形成される上部電極と、前記圧電膜の下に形成される下部電極と、前記基板上に形成され、前記上部電極に接続される第1パッドと、前記基板上に形成され、前記下部電極に接続される第2パッドと、を備えることを特徴とする薄膜圧電共振器が提供される。
また、本発明の一態様によれば、基板上に空間を介して形成される円環状の共振子と、前記共振子と前記基板との間に接続される支持部と、前記基板上に形成され、前記共振子に電圧を印加するための第1パッドおよび第2パッドと、を備え、前記共振子および前記支持部は、圧電膜と、前記圧電膜の上に形成される上部電極と、前記圧電膜の下に形成される下部電極と、を有し、前記共振子および前記支持部の少なくとも一方は、前記共振子で生じた共振による振動が前記支持部に伝達することを防止する損失補償構造を有することを特徴とする薄膜圧電共振器が提供される。
また、本発明の一態様によれば、基板上に空間を介して形成される円環状の共振子と、前記共振子と前記基板との間に接続される支持部と、前記基板上に形成され、前記共振子に電圧を印加するための第1パッドおよび第2パッドと、を備え、前記共振子および前記支持部は、圧電膜と、前記圧電膜の上に形成される上部電極と、前記圧電膜の下に形成される下部電極と、を有し、前記共振子の幅は、幅方向の縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍であり、前記共振子の厚さは、厚さ方向の縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍であることを特徴とする薄膜圧電共振器が提供される。
また、本発明の一態様によれば、入力端子と出力端子との間に直列接続された複数の薄膜圧電共振器からなる直列共振子と、前記複数の薄膜圧電共振器の間の接続ノードと基準電圧端子との間に接続された少なくとも一つの薄膜圧電共振器からなる並列共振子と、を備え、前記直列共振子および前記並列共振子における少なくとも一つの前記薄膜圧電共振器は、基板上に空間を介して形成され、少なくとも一箇所で基板に支持される圧電膜と、前記圧電膜の上に形成され、それぞれ等しい幅を持ち、前記幅と同じ間隔で配置される複数の電極層と、これら電極層を相互に接続する連結部と、を有する上部電極と、前記圧電膜の下に形成される下部電極と、前記基板上に形成され、前記上部電極に電気的に接続される第1パッドと、前記基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続される第2パッドと、を有することを特徴とするフィルタ回路が提供される。
本発明によれば、簡易な構造で共振周波数を高くすることが可能な薄膜圧電共振器およびフィルタ回路が得られる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るワンポート薄膜圧電共振器の斜視図、図2は図1のA−A線断面図である。
図1に示すように、基板1の中央部には矩形状の凹部2が形成され、この凹部2上に圧電膜3が形成されている。圧電膜3は、円盤部4と、円盤部4の端部から凹部2の周囲の基板1の端部まで延びて円盤部4を支持する支持部5とを有する。円盤部4と支持部5は一体に形成されている。
圧電膜3の上には上部電極6が形成され、圧電膜3の下には下部電極7が形成されている。上部電極6は、それぞれ等しい幅を持ち同じ間隔で配置される同心状の複数の円環部8と、これら円環部8を相互に接続するバスバー9(連結部)とを有する。下部電極7は、例えば図2に示すように圧電膜3の下部全体に形成されている。複数の円環部8同士の幅は等しい長さで構成されていることが好ましいが、多少(例えば±0.5%)の許容範囲内でのばらつきを含んでも問題ない。
上部電極6は基板1上の第1パッド10と電気的に接続され、下部電極7は基板上の第2パッド11と電気的に接続されている。第1パッド10には、所定の交流電圧が印加され、第2パッド11は接地される。
上部電極6における円環部8の幅と、隣接する円環部8同士の間隔とは、いずれも同じ長さであることが好ましい。この長さは、より具体的には、圧電膜3の幅方向の縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍に設定されている。これにより、円環部8の幅と間隔を合わせた長さが1波長の整数倍となり、幅方向の振動が互いに結合しあって共振が生じる。共振周波数は、圧電膜3の直径を調整して、円環部8の幅と間隔を変えることで、可変制御することができる。
図1の薄膜圧電共振器において、第1パッド10と第2パッド11の間に図示しない交流電源から交流電圧を印加すると、上部電極6の円環部8の幅方向に縦モードの振動が起こる。共振周波数信号を含む交流電圧を印加すると、各上部電極6の円環部8で発生したこれら振動が互いに強め合って、共振動作を行う。
図1の薄膜圧電共振器は、円環状の上部電極6を一つだけ有する薄膜圧電共振器と比べて以下の利点を有する。
(1)複数の共振が結合された共振動作を行うため、共振のQ値が数倍高くなる。
(2)インピーダンスは電極の面積で決定されるが、図1の薄膜圧電共振器は複数の円環部8で上部電極6が構成されており、単位面積当たりの電極面積を大きくできることから、薄膜圧電共振器のサイズを小さくできる。
(3)共振周波数が、上部電極6の一つの円環部8の幅で決まるのではなく、複数の円環部8が形成された圧電膜3の直径で決定されるため、個々の円環部8の幅や間隔のばらつきの影響を受けにくくなり、共振周波数の精度が高くなる。また、共振周波数を高くするために、上部電極6の各円環部8の幅を極端に細くする必要もなくなり、GHz以上の共振周波数を得ることができる。
本発明者は、基板1として絶縁性のシリコン基板1を、圧電膜3としてc軸に配向した厚さ2.5μmのAlN圧電膜3を、上部電極6および下部電極7として厚さ0.3μmのAl電極をそれぞれ使用し、5重の上部電極6の円環部8を備えた直径78μmの薄膜圧電共振器を作製した。
この薄膜圧電共振器の共振特性をネットワークアナライザで測定したところ、共振周波数=1.18GHz、Q値=3400、共振周波数frと反共振周波数faとの相対差{(fa−fr)/fr}が0.65%の非常に鋭い共振特性が得られた。
なお、上部電極6と下部電極7の材料は、Alの他に、Cu、Au、Pt、W、Mo、Nb、T、Cr、Ni、Fe、シリサイドなどが考えられる。
このように、第1の実施形態は、幅と間隔が等しい同心状の複数の円環部8を有する上部電極6を備えるため、共振時のQ値を高くでき、面積も削減でき、共振周波数の精度も高くでき、高周波動作も可能な薄膜圧電共振器を実現できる。したがって、本実施形態の共振器は、携帯電話等のGHz帯域で動作する電圧制御発振器やフィルタ回路に用いることができる。
(第1の実施形態の変形例)
上述した薄膜圧電共振器の下部電極7は、必ずしも図2に示すように圧電膜3の下面全体に形成されている必要はない。
図3は、下部電極7を上部電極6と同じ形状にパターニングした例を示す断面図である。図3の場合、下部電極7の総面積が図2よりも小さくなるため、下部電極7のインピーダンスが増大し、共振抵抗は約25%高くなった。一方、共振周波数と反共振周波数との差が図2の場合よりも約15%増大し、その分、共振可能な帯域幅が広がり、実用性が高くなる。
(第1の実施形態の応用例1)
上述した図1の薄膜圧電共振器を複数用いることにより、種々のフィルタ回路を構成することができる。例えば、図4は図1の薄膜圧電共振器を用いて構成したラダー型フィルタの一例を示す平面図、図5は図4のフィルタの回路図である。
図5のラダー型フィルタは、直列接続された3つの薄膜圧電共振器からなる直列共振子15と、これら3つの薄膜圧電共振器の間の接続ノードと接地端子との間に接続された2つの薄膜圧電共振器からなる並列共振子16とを有する。
図4および図5のラダー型フィルタでは、直列共振子15の共振周波数と並列共振子16の反共振周波数を一致させる必要がある。本実施形態では、並列共振子16を構成する2つの薄膜圧電共振器の圧電膜3の直径を直列共振子15を構成する3つの薄膜圧電共振器の直径よりも0.65%大きくすることにより、共振周波数と反共振周波数を一致させた。本発明者が実際に作製したラダー型フィルタの特性を測定したところ、最小挿入損失−3.2dB、−5dBの比帯域幅1.2%の特性が得られた。
(第1の実施形態の応用例2)
図6は図1の薄膜圧電共振器を用いて構成したラティス型高周波フィルタの一例を示す平面図、図7は図6のフィルタの回路図である。ラティス型フィルタは、図7に示すように、対向する第1の対辺にそれぞれ接続された薄膜圧電共振器からなる第1共振子17と、対向する第2の対辺にそれぞれ接続された薄膜圧電共振器からなる第2共振子18とを有する。
第1共振子17の共振周波数は、第2共振子18の反共振周波数に一致させる必要がある。本実施形態では、第2共振子18の圧電膜3の直径を第1共振子17よりも0.65%大きくすることにより、共振周波数と反共振周波数を一致させた。作製したフィルタの特性を測定したところ、最小挿入損失−2.5dB、−5dBの比帯域幅0.8%の特性が得られた。
このように、図1の薄膜圧電共振器を用いることにより、ラダー型フィルタやラティス型高周波フィルタを初めとする各種のフィルタ回路を構成できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、ツーポートの薄膜圧電共振器であることを特徴とする。 図8は本発明の第2の実施形態に係るツーポート薄膜圧電共振器の斜視図である。図8の薄膜圧電共振器は、電気的に絶縁しているが弾性的に結合された2つの共振子(以下、第1共振子21と第2共振子22)を備えており、それ自体でフィルタの作用を行うことができる。
図8に示すように、基板1の中央部には矩形状の凹部2が形成され、この凹部2上に圧電膜3が形成されている。この圧電膜3は、第1および第2共振子21、22で共有されている。この圧電膜3は、円盤部4と、円盤部4の周縁部の2箇所から互いに逆方向に凹部2の周囲の基板1の端部までそれぞれ延びて円盤部4を支持する第1支持部5aおよび第2支持部5bとを有する。円盤部4と2つの支持部5a,5bは一体に形成されている。
圧電膜3の上には上部電極6が形成され、圧電膜3の下には下部電極7が形成されている。上部電極6は、第1共振子21用と第2共振子22用に別個に設けられている。第1共振子21用の上部電極6は、それぞれ等しい幅を持ち、その幅の略3倍の間隔で配置される同心状の複数の第1円環部23と、これら第1円環部23を相互に接続する第1バスバー24(連結部)とを有する。第2共振子22用の上部電極6は、それぞれ等しい幅を持ち、その幅の略3倍の間隔で配置される同心状の複数の第2円環部25と、これら第2円環部25を相互に接続する第2バスバー26(連結部)とを有する。第1円環部23と第2円環部25は交互に同じ間隔で配置される。第1円環部23と第2円環部25の幅は等しい長さで構成されていることが好ましいが、多少(例えば±0.5%)の許容範囲内でのばらつきを含んでも問題ない。。下部電極7は第1および第2共振子21、22で共有されるように形成してもよく、共振子毎に別個に下部電極7を設けてもよい。
第1支持部5aに近接した基板1上には、第1共振子21用の上部電極6に接続される第1パッド10と、下部電極7に接続される第2パッド11が形成されている。同様に、第2支持部5bに近接した基板1上には、第2共振子22用の上部電極6に接続される第3パッド12と、下部電極7に接続される第4パッド13が形成されている。
第1円環部23の一部は途切れており、この途切れた部分に第2バスバー26が配置されている。同様に、第2円環部25の一部は途切れており、この途切れた部分に第1バスバー24が配置されている。
複数の第1円環部23の幅と間隔、および複数の第2円環部25の幅と間隔はいずれも等しい長さであり、この長さは圧電膜3の幅方向縦モード共振における共振周波数の半波長に等しくなるように設定されている。
これにより、図8の波形で示すように、第1共振子21と第2共振子22の振動が結合した共振が生じる。この場合の共振周波数は、円盤状の圧電膜3の直径を微細に調整することにより制御することができる。
図9は図8の薄膜圧電共振器の等価回路図である。図示のように、第1共振子21と第2共振子22は電気的に絶縁しているが、弾性的に結合されており、互いの振動が結合して共振動作を行う。第1共振子21と第2共振子22のいずれか一方を非平衡型、他方を平衡型とすることにより、バランの機能を持たせることができる。
本発明者は、基板1として絶縁性のシリコン基板1を、圧電膜3としてc軸に配向した厚さ2.5μmのAlN圧電膜3を、上部電極6および下部電極7として厚さ0.3μmのAl電極をそれぞれ使用し、第1共振子21と第2共振子22を合わせて5重の円環部8を備えた直径78μmの薄膜圧電共振器を作製した。ネットワークアナライザでフィルタ特性を調べたところ、通過周波数1.21GHz、最小挿入損失−4.6dB、−5dBの比帯域幅0.6%の特性が得られた。
このように、第2の実施形態では、第1共振子21を構成する複数の第1円環部23と第2共振子22を構成する複数の第2円環部25を圧電膜3上に交互に向き合わせて配置するため、それ自体でフィルタの作用を行う薄膜圧電共振器を作製できる。第1共振子21と第2共振子22は、幅と間隔が等しい複数の第1および第2円環部25からなる上部電極6を有するため、圧電膜3の直径を微細に調整することにより共振周波数を精度よく調整でき、共振周波数の高周波数化が可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、櫛形形状のワンポート薄膜圧電共振器であることを特徴とする。
図10は本発明の第3の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図である。図10に示すように、基板1の中央部には矩形状の凹部2が形成され、この凹部2上に圧電膜3が形成されている。圧電膜3は、矩形部31と、矩形部31の端部から凹部2の周囲の基板1の端部まで延びて矩形部31を支持する支持部5とを有する。矩形部31と支持部5は一体に形成されている。
圧電膜3の上には上部電極6が形成され、圧電膜3の下には下部電極7が形成されている。上部電極6は、櫛形形状であり、先端側の複数の櫛部32と、これら櫛部32を相互に接続するバスバー33(連結部)とを有する。複数の櫛部32は、それぞれが等しい幅を持ち、幅と同じ間隔で配置されている。各櫛部32の幅と間隔の長さは圧電膜3の幅方向縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍に設定されている。これにより、図10の波形で示すように、櫛部32の幅と間隔を合わせた長さが1波長の整数倍となる振動が結合した共振が生じる。共振周波数は、矩形状の圧電膜3の幅を微細に調整することにより制御することができる。下部電極7は、例えば圧電膜3の下部全体に形成されている。複数の櫛部32の幅は等しい長さで構成されていることが好ましいが、多少(例えば±0.5%)の許容範囲内でのばらつきを含んでも問題ない。。上部電極6は基板1上の第1パッド10と電気的に接続され、下部電極7は基板上の第2パッド11と電気的に接続されている。第1パッド10には、所定の交流電圧が印加され、第2パッド11は接地される。
図10の薄膜圧電共振器は、矩形状の上部電極6を一つだけ有する薄膜圧電共振器と比べて以下の利点を有する。
(1)複数の共振が結合された共振動作を行うため、共振のQ値が数倍高くなる。
(2)インピーダンスは電極の面積で決定されるが、図10の薄膜圧電共振器は複数の上部電極6を備えていることから、単位面積当たりの電極面積を増やすことができ、薄膜圧電共振器のサイズを小さくできる。
(3)共振周波数は、上部電極6の一つの櫛部32の幅で決まるのではなく、複数の櫛部32が形成された圧電膜3の幅で決定されるため、個々の櫛部32の幅や間隔のばらつきの影響を受けにくくなり、共振周波数の精度が高くなる。また、共振周波数を高くするために、上部電極6の各櫛部32の幅を極端に細くする必要もなく、GHz以上の共振周波数を得ることができる。
本発明者は、基板1として絶縁性のシリコン基板1を、圧電膜3としてc軸に配向した厚さ2.5μmのAlN圧電膜3を、上部電極6および下部電極7として厚さ0.3μmのAl電極をそれぞれ使用し、上部電極6として13本の櫛部32を備えた幅152μmの薄膜圧電共振器を作製した。ネットワークアナライザで共振特性を測定したところ、共振周波数=1.22GHz、Q値=3800、共振周波数frと反共振周波数faとの相対差{(fa−fr)/fr}が0.62%の非常に鋭い共振特性が得られた。
(第3の実施形態の変形例1)
図10の変形例として、複数の櫛部32の基端側の幅を狭くしてもよい。
図11は図10の薄膜圧電共振器の変形例を示す平面図である。図11の薄膜圧電共振器は、上部電極6における複数の櫛部32の基端側領域34の幅を図10の幅の1/2にしている。これにより、櫛部32で生じた振動がバスバー33側に伝達されにくくなり、櫛部32の振動の損失も少なくなる。
本発明者による実験によると、櫛部32の基端側領域34の幅を狭くしたことにより、上部電極6のインピーダンスが少し増大し、それに伴って共振抵抗は2%増大したが、共振動作の損失が減少したおかげでQ値は18%改善した。
(第3の実施形態の変形例2)
図10の変形例として、複数の櫛部32の基端側における圧電素子の厚さを薄くしてもよい。
図12は図10の薄膜圧電共振器の他の変形例を示す平面図、図13は図12のB−B線断面図である。図12の薄膜圧電共振器は、複数の櫛部32の基端側領域35における圧電素子の厚さを、他の部分よりも約20%薄くしている。これにより、圧電素子の上に配置される櫛部32も、基端側領域35が約20%低い位置に形成される。
このような構造にすると、複数の櫛部32での振動がバスパー33側に伝達されにくくなり、り、櫛部32の振動の損失も少なくなる。
本発明者による実験によると、櫛部32の基端側領域35における圧電素子の厚さを、他の部分よりも約20%薄くしたことにより、結果として、櫛部32での共振動作がバスパーによる損失を受けなくなり、Q値が約15%改善された。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、櫛形形状の2組の共振子を交互に向き合わせて配置するものである。
図14は本発明の第4の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図である。図14の薄膜圧電共振器は、図10と同じ構造の第1共振子41および第2共振子42を備え、第1共振子41が有する複数の櫛部32aと第2共振子42が有する複数の櫛部32bを圧電膜3上で交互に同じ間隔で向き合わせて配置したツーポートの薄膜圧電共振器である。その他の構成は、第3の実施形態と同様な構成なため説明を省略する。
第1共振子41と第2共振子42は、図9と同様に、電気的には絶縁されているが、弾性的に結合されており、それ自体でフィルタの作用を行うことができる。
第1共振子41を構成する複数の櫛部32aは等しい幅を持ち、その幅の略3倍の間隔で配置されている。また、第2共振子42を構成する複数の櫛部32bも、等しい幅を持ち、その幅の略3倍の間隔で配置されている。櫛部32a,32bの幅は互いに等しく、この幅は、圧電膜3の幅方向縦モード共振における共振周波数の半波長になるように設定されている。これにより、第1共振子41の共振動作と第2共振子42の共振動作を結合した共振が生じる。この場合の共振周波数は圧電膜3の幅を微細に調整することにより制御することができる。
図14のパッド10〜13の構造は、図8のパッド10〜13の構造と同様である。第1共振子41と第2共振子42のそれぞれに別個に上部電極と下部電極が設けられ、これら電極に対応するパッド10〜13が接続される。なお、下部電極とそれに対応するパッドは2つの共振子で共有してもよい。
本発明者は、基板1として絶縁性のシリコン基板1を、圧電膜3としてc軸に配向した厚さ2.5μmのAlN圧電膜3を、上部電極6および下部電極7として厚さ0.3μmのAl電極をそれぞれ使用し、上部電極6として13本の櫛部32a,32bを備えた幅152μmの薄膜圧電共振器を作製した。ネットワークアナライザで共振特性を測定したところ、共振周波数=1.24GHz、最大挿入損失−4.3dB、−5dBの比帯域幅0.6%の特性が得られた。
このように、第4の実施形態では、第3の実施形態の特徴に加えて、形状が同じ二つの薄膜圧電共振器(第1共振子41と第2共振子42)を互いに向き合わせて配置することにより、それ自体でフィルタとして作用させることができる。これら2つの共振子は互いに電気的に絶縁されているため、一方の共振子を非平衡型、他方の共振子を平衡型とすることにより、バランの機能も合わせて持たせることができる。
図14における櫛部32a,32bの基端部を図11のように幅狭にしたり、あるいは図12のように基端部の厚さを薄くしてもよい。これにより、櫛部32a,32bで発生した振動がバスバー33a,33bに伝達するのを防止して、振動の損失を抑制できる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、上部電極6として、幅の異なる複数の円環状共振子を設けたことを特徴とする。
図15は本発明の第5の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図である。図15に示すように、基板1の中央部には矩形状の凹部2が形成され、この凹部2上に、互いに異なる幅で異なる径を持つ同心状の複数の円環状共振子51,52,53と、これら円環状共振子を相互に接続するバスバー54(連結部)と、最も外側の円環状共振子53と基板1とを接続する支持部5とが形成されている。
複数の円環状共振子51〜53、バスバー54および支持部5はいずれも、圧電膜3と、この圧電膜3の上下に形成される上部電極6および下部電極7とを有する。
上部電極6は基板1の端部の第1パッド10と電気的に接続され、下部電極7は凹部2の周囲の基板1の端部の第2パッド11と電気的に接続されている。
複数の円環状共振子51〜53の幅はそれぞれ、幅方向の縦モード共振の共振周波数の半波長の整数倍の長さに設定されている。これにより、本実施形態は、複数の共振周波数をもつことができ、マルチバンド対応の電圧制御発振器やフィルタに用いることができる。
本発明者は、基板1として絶縁性のシリコン基板1を、圧電膜3としてc軸に配向した厚さ2.5μmのAlN圧電膜3を、上部電極6および下部電極7として厚さ0.3μmのAl電極をそれぞれ使用した。また、直径55μmで幅25μmの第1円環状共振子51、直径86μmで幅12.4μmの第2円環状共振子52、直径103μmで幅11.1μmの第3円環状共振子53を形成した。ネットワークアナライザで共振特性を測定したところ、共振周波数=0.81GHz、1.69GHz、2.02GHzの3箇所に共振点が存在することが確かめられた。
このように、第5の実施形態では、幅の異なる複数の円環状共振子を設けるため、複数の共振周波数をもつことができ、マルチバンド対応の電圧制御発振器やフィルタに用いることができる。
(第5の実施形態の変形例)
図15の薄膜圧電共振器を複数設けることにより、平衡型の電圧制御発振器(VCO)を構成できる。
図16は図15の薄膜圧電共振器を2個有する平衡型VCOの一例を示す回路図である。図16の平衡型VCOは、直列接続された2個の薄膜圧電共振器60,61と、これら薄膜圧電共振器60,61に並列接続されるバリキャップ62,63と、電源端子と接地端子の間に直列接続されるPMOSトランジスタQ1およびNMOSトランジスタQ2と、同じく電源端子と接地端子の間に直列接続されるPMOSトランジスタQ3およびNMOSトランジスタQ4と、PMOSトランジスタQ1とNMOSトランジスタQ2の接続ノードn1に接続されるバッファ64と、PMOSトランジスタQ3とNMOSトランジスタQ4の接続ノードn2に接続されるバッファ65と、ノードn1とPMOSトランジスタQ3のゲートの間に接続されるキャパシタC1と、ノードn1とNMOSトランジスタQ4のゲートの間に接続されるキャパシタC2と、ノードn2とPMOSトランジスタQ1のゲートの間に接続されるキャパシタC3と、ノードn2とNMOSトランジスタQ2のゲートの間に接続されるキャパシタC4とを有する。バリキャップとして、例えば容量可変比が12倍の圧電駆動のMEMSを用いた。
図16の平衡型VCOを実際に作製して特性を測定したところ、0.81GHz、1.69GHz、2.02GHzの3箇所の近傍で、約3%の可変幅を持つ発振特性が得られ、位相雑音の低いマルチバンドVCOを実現できた。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、1個の円環状共振子だけで、共振周波数の可変範囲を広げることができることを特徴とする。
図17は本発明の第6の実施形態による薄膜圧電共振器の平面図である。図17に示すように、基板1の中央部には矩形状の凹部2が形成され、この凹部2上に円環状の共振子71が形成されている。共振子71の幅は一定ではなく、連続的に変化している。図17の共振子71は、圧電膜3を間に挟んで上部電極6と下部電極7を備えており、圧電膜3、上部電極6および下部電極7のいずれも幅が連続的に変化している。
共振子71の周縁部と基板1とは支持部5で接続されている。基板1には、上部電極6に接続される第1パッド10と、下部電極7に接続される第2パッド11が形成されている。
共振子71の幅は、幅方向の縦モード共振の共振周波数の半波長の整数倍であり、幅が連続的に変化しているために、連続的に変化する共振周波数が得られる。したがって、本実施形態では、共振子71の幅を連続的に変化させることにより、共振周波数の可変範囲を広げることができ、ワイドバンド対応の電圧制御発振器に用いることができる。
本発明者は、基板1として絶縁性のシリコン基板1を、圧電膜3としてc軸に配向した厚さ2.5μmのAlN圧電膜3を、上部電極6および下部電極7として厚さ0.3μmのAl電極をそれぞれ使用し、直径が130μmで、最大幅25μmから最小幅11.1μmまで連続的に幅が変化する共振器を作製した。この共振器を用いて、図16と同様にVCOを作製してネットワークアナライザで共振特性を測定したところ、0.84GHzから2.01GHzにわたる広い周波数範囲で共振動作を行うワイドバンドVCOを実現できた。
このように、第6の実施形態では、幅が連続的に変化する共振子71を備えているため、共振周波数の可変範囲を広げることができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、円環状の共振子で生じた振動の損失を抑制する点に特徴がある。
図18は本発明の第7の実施形態による薄膜圧電共振器の平面図である。図18に示すように、基板1の中央部には矩形状の凹部2が形成され、この凹部2上に円環状の共振子72が形成されている。
共振子72は、一部が途切れた同じ幅を持つ円環部73と、円環部73の途切れた部分に接続されて円環部73よりも狭い幅を持つネック部74とを有する。このネック部74と基板1の端部との間に支持部5が接続されている。
共振子72と支持部5はいずれも、圧電膜3と、この圧電膜3の上下に形成される上部電極6および下部電極7とを有する。
上部電極6は基板1上の第1パッド10と電気的に接続され、下部電極7は基板1上の第2パッド11と電気的に接続されている。
ネック部74の幅は、円環部73の幅の約1/2に設定されている。このようなネック部74を設けることで、共振子72で生じる振動が支持部5に伝達されにくくなり、共振子72で生じる振動の損失も起きなくなる。
図18の薄膜圧電共振器を作製して、共振特性を測定したところ、ネック部74を設けない場合と比べて、Q値が22%高くなることがわかった。
このように、第7の実施形態では、円環状の共振子72の一部に幅狭のネック部74を設けて支持部5と接続するため、共振子72の共振時の振動が支持部5に伝達されにくくなり、共振子72で生じた振動の損失も起きなくなり、共振特性に優れた共振器を作製できる。
(第7の実施形態の変形例1)
図18では、幅の狭いネック部を設けて振動の損失減少を図ったが、厚さの薄いネック部を設けてもよい。
図19は図18の変形例を示す薄膜圧電共振器の平面図である。円環状の共振子75の一部に、円環部73よりも厚さの薄いネック部76が設けられ、このネック部76に支持部5が接続されている。ネック部76は、円環部8よりも例えば約20%厚さを薄くしている。これにより、共振子75で生じた振動がネック部76を介して支持部5で伝達されにくくなり、共振子75で生じた振動の損失を抑制できる。
図19の薄膜圧電共振器について共振特性を測定した結果、ネック部76を設けない場合と比較して、Q値が約26%高くなった。
(第7の実施形態の変形例2)
図18および図19以外にも、共振子の振動の損失を抑制する手法が考えられる。例えば、図20は支持部5の厚さを円環状の共振子77の厚さよりも薄くした薄膜圧電共振子の平面図、図21は図20のA−A線断面図である。
図20および図21に示すように、支持部5の厚さは共振子77の厚さよりも薄くなっており、これにより、共振子77で生じた振動は支持部5に伝達されにくくなる。したがって、図18および図19と同様に、共振子77で生じた振動の損失を低減できる。
(第8の実施形態)
上述した第1〜第7の実施形態では、幅方向の振動だけを生じさせる例を説明したが、厚さ方向の振動も合わせて生じさせて、共振動作を行わせてもよい。
図22は本発明の第8の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図である。図22に示すように、基板1の中央部には矩形状の凹部2が形成され、この凹部2上に円環状の共振子78が形成されている。共振子78の幅は一定である。共振子78は、支持部5により基板1に支持されている。共振子78と支持部5はともに、圧電膜3と、圧電膜3の上下に形成される上部電極6および下部電極7とを有する。
上部電極6は基板1上の第1パッド10と電気的に接続され、下部電極7は基板1上の第2パッド11と電気的に接続されている。
図23は図22のC−C線断面図である。共振子78の幅が幅方向縦モードの共振波の半波長に一致し、共振子78の厚さが厚さ方向縦モードの共振波の半波長に一致するように、共振子78の幅と厚さを予め調整している。これにより、共振周波数の範囲を広げることができる。
本発明者は、基板1として絶縁性のシリコン基板1を、圧電膜3としてc軸に配向した厚さ1.5μmのAlN圧電膜3を、上部電極6および下部電極7として厚さ0.3μmのAl電極をそれぞれ使用し、直径が120μmで、幅が11.1μmの共振子78を作製した。この共振子78を用いて、ネットワークアナライザで共振特性を測定したところ、共振周波数2.11GHzでQ値が3500と非常に鋭い共振特性が存在することが確かめられた。
このように、第8の実施形態では、共振子78の幅方向に縦モードの共振を行わせ、かつ厚さ方向にも縦モードの共振を行わせるため、共振周波数の範囲を広げることができ、ワイドバンド対応の共振器を実現できる。
(第9の実施形態)
上述した第1〜第8の実施形態で説明した薄膜圧電共振器は、無線機内の電圧制御発振器のタンク回路として用いることができる。例えば、図24は第1〜第8の実施形態で説明した薄膜圧電共振器を有する電圧制御発振器を備えた無線機の受信系の概略構成を示すブロック図である。
図24の無線機は、図示しないアンテナと、アンテナでの受信信号を増幅する低雑音増幅器(LNA:Low Noise Amplifier)81と、LNA81の出力信号から所定の帯域の信号を抽出する帯域通過フィルタ(BPF : Band Pass Filter)82と、基準発振信号を発生する基準信号発生器(TCXO : Temperature Compensated Crystal Oscillator)83と、TCXO83の基準発振信号に基づいて受信周波数信号を生成する電圧制御発振器(VCO : Voltage Controlled Oscillator)84と、BPF82の信号とVCO84の信号を混合してベースバンドの周波数に変換するミキサ(MIX : Mixer)85と、MIX85の信号から低域成分を取り出す低域通過フィルタ(LPF : Low Pass Filter)86と、LPF86の信号を増幅するアンプ(PGA : Programmable Gain Amplifier)87と、PGA87の信号をA/D変換するA/D変換器88と、A/D変換器88の信号を復調する復調器(不図示)とを備えている。電圧制御発振器は、上記のいずれかの実施形態で説明した薄膜圧電共振器を有し、またBPF82は、上記のいずれかの実施形態で説明した薄膜圧電共振器を有する。
図24の無線機は、周波数変換を行わない、いわゆるダイレクトコンバージョン方式の受信を行うが、本発明に係る薄膜圧電共振器は、スーパーヘテロダイン方式の無線機にも用いることができる。
本発明の第1の実施形態に係るワンポート薄膜圧電共振器の斜視図。 図1のA−A線断面図。 下部電極7を上部電極6と同じ形状にパターニングした例を示す断面図。 図1の薄膜圧電共振器を用いて構成したラダー型フィルタの一例を示す平面図。 図4のフィルタの回路図。 図1の薄膜圧電共振器を用いて構成したラティス型高周波フィルタの一例を示す平面図。 図6のフィルタの回路図。 本発明の第2の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図。 図8の薄膜圧電共振器の等価回路図。 本発明の第3の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図。 図10の薄膜圧電共振器の変形例を示す平面図。 図10の薄膜圧電共振器の他の変形例を示す平面図。 図12のB−B線断面図。 本発明の第4の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図。 本発明の第5の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図。 図15の薄膜圧電共振器を2個有する平衡型VCOの一例を示す回路図。 本発明の第6の実施形態による薄膜圧電共振器の平面図。 本発明の第7の実施形態による薄膜圧電共振器の平面図。 図18の変形例を示す薄膜圧電共振器の平面図。 支持部5の厚さを円環状の共振子の厚さよりも薄くした薄膜圧電共振子の平面図。 図20のA−A線断面図。 本発明の第8の実施形態による薄膜圧電共振器の斜視図。 図22のC−C線断面図。 第1〜第8の実施形態で説明した薄膜圧電共振器を有する電圧制御発振器を備えた無線機の受信系の概略構成を示すブロック図。
符号の説明
1 基板
2 凹部
3 圧電膜
4 円盤部
5 支持部
6 上部電極
7 下部電極
8 円環部
9 バスバー
10〜13 パッド
21 第1共振子
22 第2共振子

Claims (20)

  1. 基板上に空間を介して形成され、少なくとも一箇所で基板に支持される圧電膜と、
    前記圧電膜の上に形成され、それぞれ等しい幅を持ち、前記幅と同じ間隔で配置される複数の電極層と、これら電極層を相互に接続する連結部と、を有する上部電極と、
    前記圧電膜の下に形成される下部電極と、
    前記基板上に形成され、前記上部電極に電気的に接続される第1パッドと、
    前記基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続される第2パッドと、を備えることを特徴とする薄膜圧電共振器。
  2. 前記複数の電極層の幅は、幅方向の縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜圧電共振器。
  3. 前記複数の電極層は、同心状で互いに異なる径を持ち、それぞれが等しい幅を持ち、前記幅と同じ間隔で配置される複数の円環部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜圧電共振器。
  4. 前記複数の電極層は、それぞれが等しい幅を持ち、前記幅と同じ間隔で配置され各一端が前記連結部に接続される複数の櫛部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜圧電共振器。
  5. 前記連結部と接続される前記櫛部の基端部は、その先端側よりも幅が狭いか、あるいは厚さが薄く形成されることを特徴とする請求項4に記載の薄膜圧電共振器。
  6. 基板上に空間を介して形成される第1および第2の共振子を備え、
    前記第1の共振子は、
    少なくとも一箇所で基板に支持される圧電膜と、
    前記圧電膜の上に形成され、それぞれ等しい幅を持ち、前記幅の略3倍の間隔で配置される複数の第1電極層と、これら第1電極層を相互に接続する第1連結部と、を有する第1上部電極と、
    前記圧電膜の下に形成される下部電極と、
    前記基板上に形成され、前記第1上部電極に電気的に接続される第1パッドと、
    前記基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続される第2パッドと、を有し、
    前記第2の共振子は、
    前記圧電膜の上に形成され、それぞれ等しい幅を持ち、前記幅の略3倍の間隔で配置され、前記複数の第1電極層の合間に交互に同じ間隔で配置される複数の第2電極層と、これら第2電極層を相互に接続する第2連結部と、を有する第2上部電極と、
    前記基板上に形成され、前記第2上部電極に電気的に接続される第3パッドと、
    前記基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続される第4パッドと、を有することを特徴とする薄膜圧電共振器。
  7. 前記複数の第1電極層および前記複数の第2電極層の幅は、幅方向の縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍であることを特徴とする請求項6に記載の薄膜圧電共振器。
  8. 前記複数の第1電極層は、同心状で互いに異なる径を持ち、それぞれが等しい幅を持ち、前記幅の略3倍の間隔で配置される複数の第1円環部を有し、
    前記複数の第2電極層は、同心状で互いに異なる径を持ち、それぞれが等しい幅を持ち、前記幅の略3倍の間隔で配置される複数の第2円環部を有し、
    前記第1円環部は、前記第2連結部の配置位置に沿って一部の環部が途切れており、
    前記第2円環部は、前記第1連結部の配置位置に沿って一部の環部が途切れていることを特徴とする請求項6または7に記載の薄膜圧電共振器。
  9. 前記複数の第1電極層は、それぞれが等しい幅を持ち、前記幅の略3倍の間隔で配置され各一端が前記第1連結部に接続される複数の第1櫛部を有し、
    前記複数の第2電極層は、それぞれが等しい幅を持ち、前記幅の略3倍の間隔で配置され各一端が前記第2連結部に接続される複数の第2櫛部を有することを特徴とする請求項8に記載の薄膜圧電共振器。
  10. 前記第1連結部と接続される前記第1櫛部の基端部は、その先端側よりも幅が狭いか、あるいは厚さが薄く形成され、
    前記第2連結部と接続される前記第2櫛部の基端部は、その先端側よりも幅が狭いか、あるいは厚さが薄く形成されることを特徴とする請求項9に記載の薄膜圧電共振器。
  11. 基板上に空間を介して形成され、互いに異なる幅および異なる径をもつ同心状の複数の円環状共振子と、
    前記基板上の凹部内に形成され、前記複数の円環状共振子を相互に接続する連結部と、
    最も外側に配置された前記円環状共振子と前記基板とを接続する支持部と、を備え、
    前記複数の円環状共振子、前記連結部および前記支持部は、
    圧電膜と、
    前記圧電膜の上に形成される上部電極と、
    前記圧電膜の下に形成される下部電極と、を有することを特徴とする薄膜圧電共振器。
  12. 前記複数の円環状共振子の幅は、幅方向の縦モード共振のための互いに異なる共振周波数に対応する半波長の整数倍であることを特徴とする請求項11に記載の薄膜圧電共振器。
  13. 基板上に空間を介して形成され、少なくとも一箇所で基板に支持され、幅が連続的に変化する円環状の共振子を備え、
    前記共振子は、
    圧電膜と、
    前記圧電膜の上に形成され、前記圧電膜の幅に沿って形成される上部電極と、
    前記圧電膜の下に形成される下部電極と、
    前記基板上に形成され、前記上部電極に接続される第1パッドと、
    前記基板上に形成され、前記下部電極に接続される第2パッドと、
    を備えることを特徴とする薄膜圧電共振器。
  14. 基板上に空間を介して形成される円環状の共振子と、
    前記共振子と前記基板との間に接続される支持部と、
    前記基板上に形成され、前記共振子に電圧を印加するための第1パッドおよび第2パッドと、を備え、
    前記共振子および前記支持部は、
    圧電膜と、
    前記圧電膜の上に形成される上部電極と、
    前記圧電膜の下に形成される下部電極と、を有し、
    前記共振子および前記支持部の少なくとも一方は、前記共振子で生じた共振による振動が前記支持部に伝達することを防止する損失補償構造を有することを特徴とする薄膜圧電共振器。
  15. 前記共振子は、
    一部が途切れた同じ幅を持つ円環部と、
    前記円環部の途切れた部分に接続され、前記円環部よりも幅が狭く前記損失補償構造として作用するネック部と、を有することを特徴とする請求項14に記載の薄膜圧電共振器。
  16. 前記共振子は、
    一部が途切れた円環部と、
    前記円環部の途切れた部分に接続され、前記円環部よりも厚さが薄く前記損失補償構造として作用するネック部と、を有することを特徴とする請求項14に記載の薄膜圧電共振器。
  17. 前記支持部の少なくとも一部は、前記共振子よりも厚さが薄く前記損失補償構造として作用することを特徴とする請求項14に記載の薄膜圧電共振器。
  18. 前記共振子の幅は、幅方向の縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍であることを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の薄膜圧電共振器。
  19. 基板上に空間を介して形成される円環状の共振子と、
    前記共振子と前記基板との間に接続される支持部と、
    前記基板上に形成され、前記共振子に電圧を印加するための第1パッドおよび第2パッドと、を備え、
    前記共振子および前記支持部は、
    圧電膜と、
    前記圧電膜の上に形成される上部電極と、
    前記圧電膜の下に形成される下部電極と、を有し、
    前記共振子の幅は、幅方向の縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍であり、
    前記共振子の厚さは、厚さ方向の縦モード共振の共振周波数に対応する半波長の整数倍であることを特徴とする薄膜圧電共振器。
  20. 入力端子と出力端子との間に直列接続された複数の薄膜圧電共振器からなる直列共振子と、
    前記複数の薄膜圧電共振器の間の接続ノードと基準電圧端子との間に接続された少なくとも一つの薄膜圧電共振器からなる並列共振子と、を備え、
    前記直列共振子および前記並列共振子における少なくとも一つの前記薄膜圧電共振器は、
    基板上に空間を介して形成され、少なくとも一箇所で基板に支持される圧電膜と、
    前記圧電膜の上に形成され、それぞれ等しい幅を持ち、前記幅と同じ間隔で配置される複数の電極層と、これら電極層を相互に接続する連結部と、を有する上部電極と、
    前記圧電膜の下に形成される下部電極と、
    前記基板上に形成され、前記上部電極に電気的に接続される第1パッドと、
    前記基板上に形成され、前記下部電極に電気的に接続される第2パッドと、を有することを特徴とするフィルタ回路。
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