JP2007175600A - 酸化物触媒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モリブデンを含有するモリブデン原料と、ビスマスを含有するビスマス原料と、鉄を含有する鉄原料とを含む原料液を調製する工程を有し、前記ビスマス原料として、ナトリウム含量が質量換算で40ppm以下の三酸化ビスマスを使用する。
【選択図】なし
Description
このような酸化物触媒を製造する方法としては、モリブデンと、ビスマスと、鉄とを少なくとも含有する原料液を調製した後、原料液から溶媒を除去し、乾燥、焼成などの工程を適宜実施する方法が一般的である。例えば特許文献1には、モリブデンと、ビスマスと、鉄とを少なくとも含有する原料液の調製方法として、予めモリブデンを含有する水溶液または分散液を調製し、これに三酸化ビスマスを加えてから超音波処理し、次いで、これと鉄を含有する水溶液または分散液とを混合する方法が開示され、このような方法によれば、高い性能の酸化物触媒が得られるとされている。
本発明の酸化物触媒の製造方法は、プロピレン、イソブチレン、第三級ブチルアルコール、メチル第三級ブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種を分子状酸素により気相接触酸化して、不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する際に用いられる酸化物触媒の製造方法であって、モリブデンを含有するモリブデン原料と、ビスマスを含有するビスマス原料と、鉄を含有する鉄原料とを含む原料液を調製する工程を有し、前記ビスマス原料は、ナトリウム含量が質量換算で40ppm以下の三酸化ビスマスであることを特徴とする。
前記原料液は、モリブデン、ビスマス、鉄以外の元素の原料を含んでいてもよく、その性状は溶液または分散液のいずれであってもよい。原料液は各原料をいずれの順序で混合して調製したものであってもよいが、(1)少なくともモリブデン原料を含む溶液または分散液と、少なくとも鉄原料を含む溶液または分散液とをそれぞれ調製し、これらのうち少なくとも一方に三酸化ビスマスを添加した後、これらを混合する方法、または、(2)少なくともモリブデン原料を含む溶液または分散液と、少なくとも鉄原料を含む溶液または分散液とをそれぞれ調製した後、これらを混合し、得られた混合液に三酸化ビスマスを添加する方法により製造されることが好ましい。
また、前記工程の後に、前記原料液は80〜120℃の温度範囲に保持されることが好ましい。
本発明の製造方法で製造される酸化物触媒は、プロピレン、イソブチレン、TBA、MTBEからなる群より選ばれる少なくとも1種を分子状酸素により気相接触酸化して、対応する不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する際に使用されるものであって、少なくともモリブデンと、ビスマスと、鉄とを含有するものである。本発明の製造方法で製造される酸化物触媒は、モリブデンと、ビスマスと、鉄とを含むものであれば特に限定されないが、触媒性能が良好であることから、下記式(1)で表される組成のものが好ましい。
式(1)中、Mo、Bi、Fe、SiおよびOは、それぞれモリブデン、ビスマス、鉄、ケイ素および酸素を示し、Mはコバルトおよびニッケルからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示し、Xはクロム、鉛、マンガン、カルシウム、マグネシウム、ニオブ、銀、バリウム、スズ、タンタルおよび亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示し、Yはリン、ホウ素、硫黄、セレン、テルル、セリウム、タングステン、アンチモンおよびチタンからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示し、Zはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示す。a、b、c、d、e、f、g、hおよびiは、各元素の原子比率を表し、a=12のとき、b=0.01〜3、c=0.01〜5、d=1〜12、e=0〜8、f=0〜5、g=0.001〜2、h=0〜20であり、iは前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素原子比率である。
ここで使用されるモリブデン原料および鉄原料としては、特に制限はなく、酸化物や、強熱することにより酸化物になり得る塩化物、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩が使用される。具体的には、モリブデン原料としてはパラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モリブデン、塩化モリブデン等を使用でき、鉄原料としては、硝酸第二鉄、水酸化鉄、三酸化鉄等を使用できる。これらは1種を使用しても2種以上を混合して使用してもよいが、これらのなかでは、モリブデン原料としてはパラモリブデン酸アンモニウムを使用することが好ましく、鉄原料としては硝酸第二鉄を使用することが好ましい。
すなわち、モリブデン、ビスマス、鉄を含有する酸化物触媒の活性点は、モリブデン−ビスマス複合酸化物であると考えられるが、使用される三酸化ビスマス中にナトリウムが含まれると、モリブデン−ビスマス複合酸化物が形成される際にナトリウムがこの中に抱き込まれて、活性点の近傍に存在することになると推測できる。そのため、三酸化ビスマスに含まれるナトリウムがたとえ微量であっても、得られる触媒の活性や選択性に悪影響を与えると考えられる。よって、ナトリウム含量が質量換算で40ppm以下の三酸化ビスマスを使用することにより、このような悪影響が排除され、優れた触媒性能の酸化物触媒が得られると考えられる。
ここでA液は鉄原料を含有せず、B液はモリブデン原料を含有しないことが、得られる酸化物触媒の触媒性能の点から好ましい。
また、三酸化ビスマスの添加後には、液に対して、ホモジナイザーによる微粒化、均一化を行ってもよい。
さらに好ましい原料液の調製方法としては、三酸化ビスマスが添加されたA液に対して、または、三酸化ビスマスが添加されたA液にさらにB液が混合された液に対して、ホモジナイザーで微粒化、均一化する方法が挙げられる。この方法によれば、原料液中で形成される触媒前駆体がより均一になり、より良好な性能の酸化物触媒が得られると考えられる。
また、酸化物触媒の触媒性能をより向上させるために、得られた原料液に対して超音波処理を行ってもよい。
モリブデン、ビスマス、鉄以外の元素の原料としては、酸化物、炭酸塩、塩化物、アンモニウム塩、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩の他、金属、難溶性化合物など、一般に触媒原料として使用されることの多い水溶性化合物だけでなく、種々の原料を使用できる。
A液の調製に使用される溶媒の質量は、A液に添加される触媒原料の合計100質量部に対して、70〜270質量部が好ましい。B液を調製する際に使用される溶媒の質量は、B液に添加される触媒原料の合計100質量部に対して、30〜230質量部が好ましい。
原料液を80〜120℃に保持する保持時間としては特に限定されないが、1秒〜30時間の範囲が適当であり、好ましくは1分〜20時間、特に好ましくは3分〜15時間である。これは、少なくとも1秒間保持することにより、触媒性能を向上させることができるが、30時間を超えて保持しても、得られる効果はそれほど向上しないためである。原料液を80〜120℃に保持することで、得られる酸化物触媒の触媒性能がさらに向上する理由については明らかではないが、この時点でより好ましい構造の触媒前駆体が形成されることにより、触媒性能が向上するものと考えている。
乾燥方法としては、箱形乾燥機を使用した乾燥方法、蒸発乾燥法、噴霧乾燥法など種々の乾燥方法を採用できる。乾燥条件は、例えば、箱形乾燥機を使用した場合には30〜150℃が好ましく、噴霧乾燥機を使用した場合には、入口温度で100〜500℃が好ましい。
焼成条件には特に限定はなく、公知の焼成条件を適用できるが、通常200〜600℃の焼成温度において、空気中で焼成すればよい。
成形方法には特に制限はなく、打錠成型機、押出成形機、転動造粒機等の一般粉体用成形機を用いて、球状、リング状、円柱状、星型状等の任意の形状に成形できる。また、成形時には、酸化物触媒に、従来公知の添加剤、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の有機化合物を添加してもよい。また、グラファイト、ケイソウ土等の無機化合物、ガラス繊維、セラミックファイバー、炭素繊維等の無機ファイバーなどを添加してもよい。
また、酸化物触媒を担体に担持させることもできる。担体としては、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、マグネシア、チタニア、シリコンカーバイト等が挙げられる。
熱処理条件については特に限定はなく、公知の熱処理条件を適用することができる。熱処理は、通常300〜600℃の温度範囲で行われる。
この際、原料と分子状酸素とのモル比は、原料:分子状酸素=1:0.5〜3の範囲が好ましい。分子状酸素源としては空気を用いることが経済的であるが、必要に応じて純酸素を加えた空気、すなわち酸素富化した空気を用いてもよい。また、原料ガスには、さらに希釈のために不活性ガスが含まれていることが好ましい。
反応温度は好ましくは200〜450℃、より好ましくは250〜400℃であり、反応圧力は常圧から数気圧までの範囲内で適宜設定されることが好ましい。
三酸化ビスマスのナトリウム含量は原子吸光分析法による定量分析にて求めた。
酸化物触媒の触媒性能は、プロピレンまたはイソブチレンまたはTBAを気相接触酸化させた場合の活性(原料の反応率)と、不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の選択率を求めることで評価した。この際、反応ガスの分析はガスクロマトグラフィーにて行った。
原料の反応率、生成した不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の選択率はそれぞれ以下のように定義される。
原料の反応率(%)=(反応した原料のモル数/供給した原料のモル数)×100
不飽和アルデヒドの選択率(%)=(生成した不飽和アルデヒドのモル数/反応した原料のモル数)×100
不飽和カルボン酸の選択率(%)=(生成した不飽和カルボン酸のモル数/反応した原料のモル数)×100
以下の実施例で使用した三酸化ビスマスは、三酸化ビスマスの製造工程中に通常使用される水酸化ナトリウムなどのナトリウム化合物を使用しないか、少なくする方法により製造した。比較例で使用した三酸化ビスマスは市販の三酸化ビスマス(住友金属鉱山製)を使用した。
60℃の温度条件下、水1,000部に、パラモリブデン酸アンモニウム500部と、パラタングステン酸アンモニウム6.2部と、硝酸カリウム1.4部とを加え、溶解させてA液とした。ついで、このA液に、ナトリウム含量3ppmの三酸化ビスマス44.0部を加えたところ、白色の懸濁液となった。
これとは別に、純水1,000部に、硝酸第二鉄133.5部と、硝酸亜鉛14.0部と、硝酸コバルト322.8部とを順次加えてB液とした。
そして、白色の懸濁液である上記A液にB液を加え、スラリー状のC液とした。
ついで、C液に三酸化アンチモン10.4部を加えて原料液とした。
その後、原料液を80℃で1時間保持(熟成)した後、水の大部分を蒸発させた。
得られたケーキ状物質を120℃で乾燥させた後、空気雰囲気下300℃で1時間焼成し、粉砕した。その後、一旦加圧成型したものを破砕し、この破砕粒子のうち、目開き2.36mmの篩いを通過し、かつ、目開き0.71mmの篩を通過しないものを得た。その後、こうして分級された特定の大きさの粒子を再び空気雰囲気下500℃、6時間熱処理し、酸化物触媒とした。
この酸化物触媒をステンレス製反応管に充填した後、この反応管にプロピレン5%、酸素12%、水蒸気10%、窒素73%(容量%)からなる原料ガスを流通させ、触媒層を接触時間3.6秒で通過させ、310℃で反応させ、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、プロピレンの反応率は99.8%、アクロレインの選択率は92.9%、アクリル酸の選択率は6.7%であった。
三酸化ビスマスとして、ナトリウム含量18ppmのものを用いた点以外は、実施例1と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、プロピレンの反応率は99.5%、アクロレインの選択率は92.4%、アクリル酸の選択率は6.7%であった。
三酸化ビスマスをA液に添加するのではなく、三酸化アンチモンと同様にA液とB液との混合液であるC液に添加するとともに、80℃で1時間保持する代わりに95℃で1時間保持した以外は、実施例1と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、プロピレンの反応率は99.6%、アクロレインの選択率は92.5%、アクリル酸の選択率は6.8%であった。
三酸化ビスマスとして、ナトリウム含量50ppmのものを用いた以外は、実施例1と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、プロピレンの反応率は98.0%、アクロレインの選択率は89.0%、アクリル酸の選択率は6.2%であった。
三酸化ビスマスとして、ナトリウム含量50ppmのものを用い、三酸化ビスマスを加えた後の白色の懸濁液であるA液に対して、60℃で1時間超音波処理を行った以外は実施例1と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、プロピレンの反応率99.5%、アクロレインの選択率92.0%、アクリル酸の選択率6.5%であった。
60℃の温度条件下、水1,000部に、パラモリブデン酸アンモニウム500部と、パラタングステン酸アンモニウム6.2部と、硝酸セシウム27.6部とを加え、溶解させてA液とした。ついで、このA液に、ナトリウム含量3ppmの三酸化ビスマス27.5部を加えたところ、白色の懸濁液となった。
これとは別に、純水1,000部に、硝酸第二鉄200.2部と、硝酸ニッケル78.9部と、硝酸亜鉛14.0部と、硝酸コバルト357.1部とを順次加えて溶解し、B液とした。
そして、白色の懸濁液である上記A液にB液を加え、スラリー状のC液とした。
ついで、C液に三酸化アンチモン24.1部を加えて原料液とした。
その後、原料液を80℃で1時間保持(熟成)した後、水の大部分を蒸発させた。
得られたケーキ状物質について、実施例1と同様の工程を実施して、酸化物触媒とした。
この酸化物触媒をステンレス製反応管に充填した後、この反応管にイソブチレン5%、酸素12%、水蒸気10%、窒素73%(容量%)からなる原料ガスを流通させ、触媒層を接触時間3.6秒で通過させ、340℃で反応させ、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、イソブチレンの反応率は98.8%、メタクロレインの選択率は92.0%、メタクリル酸の選択率は3.6%であった。
三酸化ビスマスとして、ナトリウム含量18ppmのものを用いた点以外は、実施例4と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、イソブチレンの反応率は98.5%、メタクロレインの選択率は91.5%、メタクリル酸の選択率は3.5%であった。
三酸化ビスマスとして、ナトリウム含量18ppmのものを用いた点および三酸化ビスマスを添加した後の白濁したA液に対して60℃で1時間超音波処理を行った以外は、実施例4と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、イソブチレンの反応率は98.8%、メタクロレインの選択率は91.8%、メタクリル酸の選択率は3.6%であった。
三酸化ビスマスをA液に添加するのではなく、三酸化アンチモンと同様にA液とB液との混合液であるC液に添加するとともに、80℃で1時間保持する代わりに95℃で1時間保持した以外は、実施例4と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、イソブチレンの反応率は98.6%、メタクロレインの選択率は91.6%、メタクリル酸の選択率は3.6%であった。
三酸化ビスマスとして、ナトリウム含量50ppmのものを用いた以外は、実施例4と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、イソブチレンの反応率は98.0%、メタクロレインの選択率は89.1%、メタクリル酸の選択率は3.4%であった。
三酸化ビスマスとして、ナトリウム含量50ppmのものを用い、三酸化ビスマス添加後の白色の懸濁液であるA液に対して、60℃で1時間超音波処理を行った以外は実施例4と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、イソブチレンの反応率は98.5%、メタクロレインの選択率は91.0%、メタクリル酸の選択率は3.2%であった。
気相接触酸化の原料をイソブチレンからTBAに変更した以外は実施例4と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、TBAの反応率は100%、メタクロレインの選択率は90.5%、メタクリル酸の選択率は3.3%であった。
気相接触酸化の原料をイソブチレンからTBAに変更した以外は比較例3と同様にして酸化物触媒を製造し、触媒性能を評価した。その結果、表に示すように、TBAの反応率は100%、メタクロレインの選択率88.1%、メタクリル酸の選択率3.0%であった。
一方、ナトリウム含量が40ppmを超える三酸化ビスマスが使用された比較例1,3,5の酸化物触媒は、いずれも特に選択性が悪かった。そこで、触媒性能を向上させるために、三酸化ビスマス添加後の白色の懸濁液であるA液に対して、60℃で1時間超音波処理を行ったが(比較例2および4)、触媒性能の向上はわずかであり、実施例の酸化物触媒には及ばない結果となった。
Claims (1)
- プロピレン、イソブチレン、第三級ブチルアルコール、メチル第三級ブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種を分子状酸素により気相接触酸化して、不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸を製造する際に用いられる酸化物触媒の製造方法であって、
モリブデンを含有するモリブデン原料と、ビスマスを含有するビスマス原料と、鉄を含有する鉄原料とを含む原料液を調製する工程を有し、
前記ビスマス原料は、ナトリウム含量が質量換算で40ppm以下の三酸化ビスマスであることを特徴とする酸化物触媒の製造方法。
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