JP2007172712A - 電鋳物、スタンパ、基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】変形が少なく、耐久性に優れた電鋳物およびスタンパを提供する。
【解決手段】ガラス原盤15に形成された微細パターンにスパッタで導電膜16を形成し、さらに電鋳を行ってニッケルからなるめっき膜17を形成する。このめっき膜17を形成する際に、めっき膜17を構成するニッケル結晶において、単結晶と見なせる最大の集まりである結晶子の大きさが50nm未満であり、結晶粒成長方向(厚み方向)の平均粒径が170μm以下であって、結晶粒成長方向に直交する方向(平面方向)の平均粒径が10μm以下となるように、電鋳条件(例えば電流密度の大きさ)を調整する。
【選択図】図1
【解決手段】ガラス原盤15に形成された微細パターンにスパッタで導電膜16を形成し、さらに電鋳を行ってニッケルからなるめっき膜17を形成する。このめっき膜17を形成する際に、めっき膜17を構成するニッケル結晶において、単結晶と見なせる最大の集まりである結晶子の大きさが50nm未満であり、結晶粒成長方向(厚み方向)の平均粒径が170μm以下であって、結晶粒成長方向に直交する方向(平面方向)の平均粒径が10μm以下となるように、電鋳条件(例えば電流密度の大きさ)を調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電鋳物等に係り、より詳しくは、表面に微細パターンが形成された電鋳物等に関する。
近年、映像等の大量のデータを記録するため、高密度の光情報記録媒体として例えばDVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)等が既に実用化されている。この種の光情報記録媒体では、ポリカーボネート等からなる樹脂基板上に、記録膜、反射膜、保護膜等が順次形成されている。この樹脂基板は、通常、プリフォーマット信号やデータ信号を複製するためのスタンパが装着された金型内に、溶解した樹脂を射出成型することによって製造される。ここで、スタンパとは、所望とする製品(この例では光情報記録媒体に用いられる樹脂基板)とは逆の凹凸形状が刻まれた部材であり、例えば電鋳によって作製される。なお、電鋳とは、被めっき物(母型)に電気めっきを行い、その後被めっき物から剥がされた金属めっき部分を製品(この例ではスタンパ)とする手法であり、剥がされた金属めっき部分を電鋳物という。
光情報記録媒体を得るためのスタンパには、上述したプリフォーマット信号やデータ信号に対応する微細パターンを高精度に形成できることが要求される。また、スタンパ自体が平滑且つ平坦であることも要求される。また、スタンパには、射出成型時に、溶解した高温の樹脂の供給と供給後の冷却とが繰り返し行われることになるため、生産性の向上および低コスト化の観点から、スタンパの交換頻度を低下させる目的で、数万ショットの射出成型に耐え得る高い耐久性も要求される。
ところで、このような射出成型で用いられるスタンパは、上記金型にはめ込まれることによって固定される構造となっている。また、スタンパの略中央には、通常、金型内に樹脂供給を行うための開口が形成されたドーナツ形状を有している。すると、射出成型の回数が増加するのに伴って、スタンパ自体が変形し、特にスタンパに形成された開口の近傍における変形量が大きくなってしまう。そして、スタンパの変形量が大きくなると、金型に対するスタンパのがたつきが発生する。また、スタンパの変形量が大きくなると、スタンパに形成された微細パターンにも変化が生じる。その結果、樹脂基板上に形成される微細パターンの形状や寸法が変化し、射出成型を行った際に所望とする樹脂基板が得られなくなってしまう。
このような問題を解決するため、母型に電気めっきを行うための前処理として行われる母型への金属導電膜形成処理において、金属導電膜の膜応力を−40kgf/mm2ないし40kgf/mm2の範囲に設定することが提案されている(特許文献1参照。)。この金属導電膜は、その後電気めっきを行って形成された電鋳物を母型から剥がした際に、電鋳物の表面に存在することになり、射出成型時には溶解した樹脂に直接触れるものである。なお、特許文献1には、金属導電膜の膜応力を上述した範囲内に設定することにより、3万ショット以上の射出成型に耐え得るスタンパが得られたとの記載がある。
しかしながら、上記特許文献1に記載の手法で作製したスタンパであっても、射出成型の回数が3万ショットを大きく超えると、やはり、スタンパ自体の変形やスタンパに形成された微細パターンの変形が生じてしまう。
また、特に近年において光情報記録媒体の高密度化が進み、例えば上述したDVD−Rでは、サブミクロンオーダの微細パターンを形成することが要求されている。このため、スタンパ自体およびスタンパに形成された微細パターンの変形量に対する許容範囲は著しく狭くなってきている。その結果、長期の使用においても変形等が生じにくいスタンパの開発が望まれていた。
また、特に近年において光情報記録媒体の高密度化が進み、例えば上述したDVD−Rでは、サブミクロンオーダの微細パターンを形成することが要求されている。このため、スタンパ自体およびスタンパに形成された微細パターンの変形量に対する許容範囲は著しく狭くなってきている。その結果、長期の使用においても変形等が生じにくいスタンパの開発が望まれていた。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、変形が少なく、耐久性に優れた電鋳物およびスタンパを提供することにある。
上記課題に対し、本発明者が鋭意検討を行ったところ、電鋳物における金属結晶の平均粒径とその耐久性との間に強い相関性があること、具体的には、ニッケル結晶子の集まりである柱状のニッケル結晶の平均粒径の大きさがあるレベル以上になると、例えばスタンパとして使用した際の耐久性が著しく低下することを見出した。そこで、本発明者は、電鋳物におけるニッケル結晶の平均粒径を適宜調整することにより、例えばスタンパとして使用した際の耐久性を著しく向上できることを知見し、本発明を案出するに至った。
すなわち、本発明は、微細パターンを有するニッケル膜からなる電鋳物であって、ニッケル膜を構成するニッケル結晶において、単結晶と見なせる最大の集まりである結晶子の大きさが50nm未満であり、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が170μm以下であり、且つ、ニッケル膜の厚さ方向に直交する平面方向におけるニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であることを特徴としている。
ここで、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であり、且つ、ニッケル膜の平面方向におけるニッケル結晶の平均粒径が2μm以下であることが好ましい。また、ニッケル膜の厚さが、200μm〜1000μmであることが好ましい。さらに、ニッケル膜の電着応力が圧縮応力であることが好ましい。
ここで、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であり、且つ、ニッケル膜の平面方向におけるニッケル結晶の平均粒径が2μm以下であることが好ましい。また、ニッケル膜の厚さが、200μm〜1000μmであることが好ましい。さらに、ニッケル膜の電着応力が圧縮応力であることが好ましい。
また、他の観点から捉えると、本発明は、ニッケル膜の表面に所定の微細パターンが形成され、光情報記録媒体の基板に微細パターンを転写するのに用いられるスタンパであって、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が170μm以下であり、且つ、ニッケル膜の厚さ方向に直交する平面方向におけるニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であることを特徴としている。
ここで、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が、ニッケル膜の膜厚に対して半分以下であることが好ましい。また、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が、ニッケル膜の平面方向におけるニッケル結晶の平均粒径の7倍以下であることが好ましい。さらに、ニッケル膜の応力が、200MPa以上の圧縮応力であることが好ましい。
ここで、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が、ニッケル膜の膜厚に対して半分以下であることが好ましい。また、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が、ニッケル膜の平面方向におけるニッケル結晶の平均粒径の7倍以下であることが好ましい。さらに、ニッケル膜の応力が、200MPa以上の圧縮応力であることが好ましい。
さらに、本発明を他のカテゴリから捉えると、本発明は、光情報記録媒体に用いられる基板の製造方法であって、ニッケル膜の表面に所定の微細パターンが形成され、ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が170μm以下であり、且つ、ニッケル膜の厚さ方向に直交する平面方向におけるニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であるスタンパを、金型にセットする工程と、スタンパがセットされた金型に融液を注入する工程と、融液が固化した後に、スタンパがセットされた金型から固化した基板を取り出す工程とを含んでいる。
この方法において、融液を注入する工程の後に、金型を所定の型締め力で締め付ける工程をさらに含むことができる。
この方法において、融液を注入する工程の後に、金型を所定の型締め力で締め付ける工程をさらに含むことができる。
本発明によれば、電鋳物あるいはスタンパを構成するニッケル結晶の厚さ方向および平面方向の平均粒径を適切な大きさとすることにより、変形が少なく、耐久性に優れた電鋳物およびスタンパを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。なお、本発明は、本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
図1は、本実施の形態が適用される電鋳物の製造方法の一例を説明するための図である。図1には、例えばDVD−R等の光情報記録媒体で用いられる基板を得るためのスタンパを製造する方法が示されている。
図1は、本実施の形態が適用される電鋳物の製造方法の一例を説明するための図である。図1には、例えばDVD−R等の光情報記録媒体で用いられる基板を得るためのスタンパを製造する方法が示されている。
この製造方法においては、まず図1(a)に示すように、ディスク状のガラス基板11上にシランカップリング剤12をスピンコートし、ポジ型のフォトレジスト13を塗布する(レジスト塗布)。次に、図1(b)に示すように、露光装置を用いてレーザ光でフォトレジスト13にランド/グルーブの潜像を形成する(レーザカッティング)。ガラス基板11は、ガラス(SiO2)の他、シリコン(Si)基板でもよいが、後工程のエッチング工程において面荒れを防ぐために、母材の純度が少なくとも99.99%以上の材料を使用することが望ましい。次に、図1(c)に示すように、アルカリ現像液を用いた現像処理により、ガラス基板11上にフォトレジストパターン14を顕在化させる(現像)。なお、ネガ型のフォトレジストを用いた場合でも、基本的には同様の工程になる。また、DVD−ROM(Digital Versatile Disc - ROM)用のスタンパを製造する場合には、ランド/グルーブに代えて、フォトレジスト13にピットの潜像を形成することになる。
続いて、図1(d)に示すように、フォトレジストパターン14をエッチングマスクとして反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)処理を行う。さらに、図1(e)に示すように、ガラス基板11表面に残ったフォトレジスト13を苛性ソーダに10分間浸漬処理することにより除去し、フォトレジストパターン14が転写されたガラス原盤15を調整する(フォトレジスト除去)。次に、図1(f)に示すように、フォトレジストパターン14が転写されたガラス原盤15上に、ニッケル(Ni)をスパッタして導電膜16を形成する(電極形成)。その後、図1(g)に示すように、導電膜16が形成されたガラス原盤15上に、電鋳により、例えば厚さdが300μm程度のめっき膜17を形成する(めっき(電鋳))。そして、図1(h)に示すように、ガラス原盤15からめっき膜17を剥離し、洗浄、打ち抜き加工を行い、所定の微細パターンが形成された信号面18aを備えたスタンパ18を得る。
次に、このようにして得られたスタンパ18を用いた光情報記録媒体の基板の製造方法について説明する。図2は、光情報記録媒体の基板を製造する射出形成装置で用いられる金型100を示している。この金型100は、可動側金型20および固定側金型30から構成されている。
可動側金型20は、凹部が下を向くように配置される可動側基材21と、この可動側基材21の凹部に装着される可動側型板22と、可動側基材21と可動側型板22との境界に取り付けられ下方に向かって突出する円筒状の外周キャビティリング23とを有している。可動側型板22において、下部側すなわち後述するキャビティ40側には、鏡面仕上げされた可動側鏡面22aが形成されている。また、可動側基材21および可動側型板22の略中央部には、両者を垂直方向に貫く貫通孔が形成されており、この貫通孔には、成型された基板を引き離すのに用いられるエジェクターピン24と、基板の中央に中心孔を開けるためのカットパンチ25と、カットパンチ25で基板に中心孔を開ける際に基板を押さえる基板突出ロッド26とが配設されている。
可動側金型20は、凹部が下を向くように配置される可動側基材21と、この可動側基材21の凹部に装着される可動側型板22と、可動側基材21と可動側型板22との境界に取り付けられ下方に向かって突出する円筒状の外周キャビティリング23とを有している。可動側型板22において、下部側すなわち後述するキャビティ40側には、鏡面仕上げされた可動側鏡面22aが形成されている。また、可動側基材21および可動側型板22の略中央部には、両者を垂直方向に貫く貫通孔が形成されており、この貫通孔には、成型された基板を引き離すのに用いられるエジェクターピン24と、基板の中央に中心孔を開けるためのカットパンチ25と、カットパンチ25で基板に中心孔を開ける際に基板を押さえる基板突出ロッド26とが配設されている。
一方、固定側金型30は、下部に設けられる固定側取付板31と、この固定側取付板31上に装着される固定側型板32とを有している。固定側型板32において、上部側すなわち後述するキャビティ40側には、鏡面仕上げされた固定側鏡面32aが形成されている。また、固定側取付板31および固定側型板32の略中央部には、両者を垂直方向に貫く貫通孔が形成されており、この貫通孔には、溶融樹脂の射出口であるスプルー34を構成するスプールブッシュ33が貫通配設されている。そして、固定側型板32に設けられる貫通孔の直径は、固定側取付板31に設けられる貫通孔よりも大きくなっており、この部位すなわち固定側型板32と上記スプールブッシュ33との間には、スタンパ18を固定側鏡面32aに取り付けるためのスタンパホルダ35が装着されている。このスタンパホルダ35は、その上部側に突出形成されたリブ35aによって固定側型板32との間にスタンパ18を挟むことで、スタンパ18を固定するようになっている。
そして、可動側金型20、固定側金型30、可動側金型20側に取り付けられる円筒状の外周キャビティリング23の間には、溶融樹脂が射出されるキャビティ40が形成される。なお、固定側金型30は固定配設されるのに対し、可動側金型20は固定側金型30に対して当接および離間できるように配設される。なお、スタンパ18は、ランド/グルーブ等の微細パターンが形成された信号面18aが、上部すなわちキャビティ40側を向くように取り付けられる。
この金型100を用いてディスク状の基板を成型する場合は、まず、固定側金型30側に向けて可動側金型20を移動させ、可動側金型20に設けられた外周キャビティリング23を固定側金型30に取り付けられたスタンパ18に当接させることで、キャビティ40を形成する。次に、形成されたキャビティ40に、スプルー34を介して高温の溶融樹脂を射出する。そして、キャビティ40に溶融樹脂が供給された状態で、可動側金型20および固定側金型30に数十トン程度の型締め力にて締め付けを行い、スタンパ18の表面に形成されたランド/グルーブ等に対応する凹凸に溶融樹脂をきっちりと入り込ませる。この状態を所定時間(キャビティ40内の溶融樹脂が冷却され、ある程度まで固化されるのに必要な時間)維持した後、基板突出ロッド26で固化した樹脂すなわち基板を押さえつつ、カットパンチ25によって打ち抜きを行い、センターホールを形成する。そして、固定側金型30から可動側金型20を離す方向に移動させ、また、エジェクターピン24を動かすことにより、可動側金型20から基板を離す。そして、固定側金型30より作製された基板を取り出すことで、一枚の基板の作製が終了する。なお、通常は、この作業を数秒単位で繰り返し連続して行うことで、基板の大量生産が行われる。
ここで、DVD−Rでは、基板の厚さが約0.6mmとされ、この基板上に、記録層、反射層および保護層の順番で各層を順次積層して調整する。また、記録層の前後に、熱緩衝層や光干渉層として、SiO2または金属とSiO2とを混合した膜を形成してもよい。その後、各層が形成された基板とダミー基板とを貼り合わせることで、光情報記録媒体が作製されることになる。
なお、スタンパ18の製造工程において、図1(c)に示すように、アルカリ現像液を用いる現像処理により、ガラス基板11上にフォトレジストパターンを顕在化させた後、このフォトレジストパターン14に、例えばニッケル(Ni)をスパッタして導電膜を形成し、その後、導電膜が形成されたフォトレジストパターン14上に、電鋳によりめっき膜を形成し、このめっき膜を剥離した後、洗浄、打ち抜き加工を行って光情報記録媒体を得るためのスタンパを製造することも可能である。
ここで、めっき膜17の厚さdは、光情報記録媒体用のスタンパ18等の用途に応じて適宜選択され、特に限定されないが、通常、100μm〜1000μm、好ましくは、150μm〜900μmである。特に、本実施の形態のように電鋳物が光情報記録媒体用のスタンパ18として使用される場合には、射出成型等における金型への取り付け易さや、ある程度の弾性が得られることから、200μm〜400μmが最適である。めっき膜17の厚さdが過度に小さい場合は、被めっき物であるガラス原盤15からめっき膜17を剥がす際に加えられる力により、極薄いシート状のめっき膜17が塑性変形するおそれがある。また、めっき膜17の厚さdが過度に大きい場合は、めっき膜17が非常に硬くなる。このため、信号面(ランド/グルーブ)を有するガラス原盤15からめっき膜17を剥離するのが困難となり、信号面18aを傷つけるおそれがある。
また、スタンパ18の製造工程において、図1(g)に示すめっき(電鋳)において使用されるめっき液は、通常、溶媒に一種または二種類以上の金属塩、有機電解質、リン酸や硼酸等の酸、アルカリ物質等の各種電解質を溶解させたものが用いられる。溶媒としては、極性溶媒であれば特に限定されないが、例えば、水;メタノール、エタノール等のアルコール類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の直鎖状カーボネート類、またはこれらの混合溶媒等が挙げられる。
また、本実施の形態では、金属塩としてニッケル(Ni)が用いられ、ニッケルめっき液としては、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、スルファミン酸ニッケル等が用いられる。
また、本実施の形態では、金属塩としてニッケル(Ni)が用いられ、ニッケルめっき液としては、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、スルファミン酸ニッケル等が用いられる。
また、図1(g)に示すめっき(電鋳)において、一般に、通電する電流値が大きく、また、通電時間が長いほどめっき膜17の厚さdが増大する。したがって、電鋳の製造コストを下げるという観点からすれば、めっき時の電流密度を高めることにより、析出速度を上げることが好ましいと考えられる。一方、めっき時の電流密度を高めると、被めっき物であるガラス原盤15に対して、めっき膜17側に電着応力が生じる。ここで、図3は、めっき膜17の残留応力とめっき膜17の変形との関係を説明するための図である。図3(a)に示すように、微細パターン15aを有するガラス原盤15上に形成されためっき膜17中に圧縮応力(図中矢印に示す方向)が残留すると、めっき膜17は微細パターン15a側が凹となるように変形する。一方、図3(b)に示すように、めっき膜17に引張応力(図中矢印に示す方向)が残留すると、めっき膜17は微細パターン15aが凸となるように変形する。
被めっき物であるガラス原盤15に電着されためっき膜17の電着応力が大きい場合、このめっき膜17をガラス原盤15から剥がして図1(h)に示すスタンパ18とした際に、スタンパ18に残留応力が残留し、スタンパ18およびスタンパ18に形成された信号面18aに変形が生じる。また、残留応力が残留したスタンパ18を用いて射出成型により基板を製造すると、射出成型回数の増大と共にスタンパ18自体が徐々に変形していく。そして、このような変形したスタンパ18を用いて基板を製造すると、最終的な製造物である光情報記録媒体に形成されるパターン形状が所望とするものと異なってしまうおそれがある。
このため、本実施の形態では、電流密度を調整することにより、めっき(電鋳)によって析出しめっき膜17を形成するニッケル(Ni)結晶の粒径を所定範囲内に収め、電着応力を圧縮応力側に制御している。具体的には、めっき膜17を形成するニッケル(Ni)結晶において、結晶粒成長方向(以下、厚み方向という)の平均粒径を170μm以下、好ましくは10μm以下とし、結晶粒成長方向に直交する方向(以下、平面方向という)の平均粒径を10μm以下、好ましくは2μm以下としている。
本実施の形態では、このような構成を採用することで、製造されるスタンパ18の電着応力を圧縮応力側に制御できると共に、めっき膜17を緻密にすることが可能となるために、スタンパ18の強度および耐久性を向上させることができる。
本実施の形態では、このような構成を採用することで、製造されるスタンパ18の電着応力を圧縮応力側に制御できると共に、めっき膜17を緻密にすることが可能となるために、スタンパ18の強度および耐久性を向上させることができる。
なお、結晶粒径および電着応力を制御する手法としては、例えば、上述した電流密度の調整の他に、応力緩和剤の添加によるものもある。そして、めっき膜17に圧縮応力を生じさせる添加剤(一次添加剤)としては、例えばサッカリン、1,5−ナフタリンジスルホン酸ナトリウム、1,3,6−トリスルホン酸ナトリウム、パラトルエンスルホン酸アミド等が挙げられる。また、めっき膜17に引張応力を生じさせる添加剤(二次添加剤)としては、例えばクマリン、2−ブチン−1、4−ジオール、エチレンシアンヒドリン、プロパギルアルコール、ホルムアルデヒド、チオ尿酸、キノリン、ピリジン等が挙げられる。
次に、具体例を挙げつつ、上述した手法を用いて得られたスタンパ18の諸特性について詳細に説明する。
(スタンパ18の作製)
まず、図1に示すスタンパ18を、以下の通りに調整した。
予め作製した螺旋状パターンを有するガラス原盤15としてのφ200の石英(SiO2)基板上に、ニッケル(Ni)をスパッタすることにより導電膜16を形成し、次いで、表1に示す組成のNi系めっき液を用いて所定の電流密度によりめっき(電鋳)を行い、ガラス原盤15表面に厚さdが300μmのめっき膜17を形成した。次に、このめっき膜17をガラス原盤15から剥がして、光情報記録媒体の作製に用いられるスタンパ18を得た。なお、今回は、めっき液として所謂スルファミン酸ニッケルめっき液を用い、浴の状態を50℃、pH4に保ち電流密度を変更させてめっき(電鋳)を行った。
(スタンパ18の作製)
まず、図1に示すスタンパ18を、以下の通りに調整した。
予め作製した螺旋状パターンを有するガラス原盤15としてのφ200の石英(SiO2)基板上に、ニッケル(Ni)をスパッタすることにより導電膜16を形成し、次いで、表1に示す組成のNi系めっき液を用いて所定の電流密度によりめっき(電鋳)を行い、ガラス原盤15表面に厚さdが300μmのめっき膜17を形成した。次に、このめっき膜17をガラス原盤15から剥がして、光情報記録媒体の作製に用いられるスタンパ18を得た。なお、今回は、めっき液として所謂スルファミン酸ニッケルめっき液を用い、浴の状態を50℃、pH4に保ち電流密度を変更させてめっき(電鋳)を行った。
また、この例では、めっきを行う際の電流密度を、25A/dm2、20A/dm2、10A/dm2、5A/dm2、2.5A/dm2、1.25A/dm2、の6条件とした。そして、これら各条件で作製したスタンパ18の一部を切り取り、走査イオン顕微鏡(SIM:Scanning Ion Microscope)により、スタンパ18の平面方向と厚み方向について結晶粒径を観察した。スタンパ18の平面方向は、ニッケル(Ni)の成長方向に対して垂直の方向であり、スタンパ18の厚み方向は、ニッケル(Ni)の成長方向について平行方向である。また、同じめっき液を用い、めっき膜17の電着応力を測定した。さらに、作製しためっき膜17(電鋳膜)面をX線回折装置により測定し、シェラー(Sherrer)の式によりめっき条件の異なる各電鋳物の結晶子サイズを計算した。各電流密度におけるニッケルの結晶粒径と生じた電着応力ならびに[200]面に垂直な方向の結晶子サイズの関係を表2に示す。なお、表2中の結晶粒径ならびに結晶子サイズは、それぞれ平均の値を示している。表2の条件(1)である電流密度25A/dm2では、電流密度が大きすぎるために水素の気泡がアノード側から発生し、めっきが正常に行えなかった。
図4は、表2に示す結果に基づいて得られた電流密度とめっき膜17におけるニッケル結晶の平均粒径(厚み方向および平面方向)との関係を示している。図4より、厚み方向および平面方向の平均粒径は、条件(3)の電流密度10A/dm2までは電流密度の増加とともに増大し、条件(3)の電流密度10A/dm2を頂点として、その後減少することがわかる。
図5は、表2に示す結果に基づいて得られためっき膜17における電着応力と結晶の平均粒径(厚み方向および平面方向)との関係を示している。図5の横軸において、0は応力が全く無い状態を示しており、0より右側にある正の値は引張応力、0より左側にある負の値は圧縮応力を、それぞれ表している。表2および図5に示すように、条件(2)、(3)では、めっき膜17におけるニッケル結晶の平均粒径が平面方向で10μmを超え、厚み方向で170μmを超えており、めっき膜17内の電着応力は引張応力となっている。これに比べて、条件(4)、(5)、(6)では、めっき膜17におけるニッケル結晶の平均粒径が平面方向で10μm以下、厚み方向では170μm以下であり、めっき膜17内の電着応力は圧縮応力となっている。また、このめっき膜17(電鋳膜)の結晶子サイズは42.8nmであり、引張応力を有するめっき膜17の結晶子サイズは50nmを超えている。
金属材料は一般に内部応力として引張応力があると外力に対して弱くなり、圧縮応力があると外力に対して強くなり、大きな外力が加わっても破壊しなくなる。ニッケルの析出量を優先するためには、電流密度が大きい条件(2)でめっき(電鋳)を行ってスタンパ18を作製することが好ましいと考えられるが、そのときの平均粒径は、表2に示すように平面方向で15μm、厚み方向で204μmであり、電着応力は174.6MPaの引張応力となってしまい、外力に対しては弱くなるものと予想される。
金属材料は一般に内部応力として引張応力があると外力に対して弱くなり、圧縮応力があると外力に対して強くなり、大きな外力が加わっても破壊しなくなる。ニッケルの析出量を優先するためには、電流密度が大きい条件(2)でめっき(電鋳)を行ってスタンパ18を作製することが好ましいと考えられるが、そのときの平均粒径は、表2に示すように平面方向で15μm、厚み方向で204μmであり、電着応力は174.6MPaの引張応力となってしまい、外力に対しては弱くなるものと予想される。
次に、上記条件(2)〜(6)で作製したスタンパ18を用い、同じ条件で射出成型を行った。射出成型の樹脂(融液)にはポリカーボネート樹脂を用い、キャビティ40に対する供給前のシリンダ内の溶融樹脂温度は380℃とした。可動側金型20および固定側金型30の温度は125℃、スプルー34の温度は60℃とした。また、初期の型締め力を20トンとし、その後型締め力を30トンに増圧し、冷却時間を5秒経過させた。
この条件で5万ショットの基板を射出成型した後、それぞれのスタンパ18の内径変化を座標測定機能がついた顕微鏡により測定した。従来のスタンパ作製条件である条件(2)、(3)では、成型前後でスタンパ内径が10μm以上歪んでおり、内径の形状が変化していた。これに対し、本発明の範囲内である条件(4)および条件(5)、(6)では、成型前後での内径の歪みがみられなかった。なお、スタンパ18の内周部は、スタンパホルダ35のリブ35aによって固定側金型30に装着されているため、射出成型を行う際、この部位に最も機械的なストレスがかかる。また、条件(2)と(3)では、数万ショットの成型で信号面18aの溝形状の変形に起因する基板の白濁が確認できたが、本発明の範囲内である条件(4)では20万ショットまで白濁が確認できなった。さらに、条件(5)、(6)では、50万ショット後でも白濁は確認されなかった。
内径変化も白濁も確認できなかった条件を◎とし、どちらか一方が確認できた条件を○とし、内径変化と白濁の両方が確認できた条件を×と評価して、表2にまとめた。従来のスタンパ作製条件である条件(2)では、5万ショット後に内径の変形および溝形状変形に伴う白濁の両方が確認された。この結果から、条件(5)、(6)の場合に特に良好な結果を得られることが理解される。具体的には、まず、ニッケル膜としてのめっき膜17の厚み方向におけるニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であり、且つ、めっき膜17の平面方向における当該ニッケル結晶の平均粒径が2μm以下であることが挙げられる。また、ニッケル膜としてのめっき膜17におけるニッケル結晶の厚さ方向の平均粒径が、ニッケル膜の膜厚に対して半分以下であることが挙げられる。さらに、めっき膜17の厚み方向におけるニッケル結晶の平均粒径が、ニッケル膜の平面方向におけるニッケル結晶の平均粒径の7倍以下であることが挙げられる。そして、めっき膜17の電着応力が200MPaであることが挙げられる。
このように、同一のめっき浴から作製されたニッケル膜17(条件(2)〜(5))で、このようなスタンパ18の長寿命化が実現できた要因は、ニッケル結晶粒径が小さくなったことにより、スタンパ18の強靭性が増したためだと考えられる。
このように、同一のめっき浴から作製されたニッケル膜17(条件(2)〜(5))で、このようなスタンパ18の長寿命化が実現できた要因は、ニッケル結晶粒径が小さくなったことにより、スタンパ18の強靭性が増したためだと考えられる。
なお、この実験では、300μmのめっき膜を作製したが、めっき膜17の厚さdが100μm以下では、被めっき物であるガラス原盤15から析出膜を剥がすと極薄いシート状になるため、剥離時に加えられる力により塑性変形してしまう。また、めっきにより金属を平滑な面に析出させる場合、平滑なめっき界面が徐々に乱れ、めっきの初期段階に存在する板状結晶からデンドライト(樹脂状結晶)になり、ニッケルの結晶粒が徐々に大きくなる傾向がある。したがって、100μm以下の薄膜では、結晶粒を小さく保ち、本発明内の範囲内に結晶粒径を保つことは比較的容易であるが、射出成型の圧力に耐えうる厚さdとしては、最低でも200μm以上が必要であり、そのような板状の厚膜領域まで本発明内の粒径に保つためには高度のめっき技術が必要となる。一方、めっき膜17の厚さdが1000μmを超えた場合、剛性が非常に高くなり、柔軟性がなくなるためガラス原盤15の微細パターン15aからの剥離が困難となり、信号面18aを傷つける可能性が生じる。
このため、めっき膜17の厚さdは200μm〜1000μmの範囲より選定するのがよい。そして、特に射出成形などに用いられるスタンパ18として使用する場合、金型100への取り付けやすさ、およびある程度の弾性が得られるという観点から、200μm〜400μmの範囲より選定することが最適である。
また、スタンパ18を構成するニッケルの結晶粒径の大きさは、スタンパ18全体の性質にかかわるため、すべての領域で本発明内の結晶粒径であることが望ましいが、表面、内部を問わず全膜厚の半分以上が本発明内であれば十分に効果を発揮する。
このため、めっき膜17の厚さdは200μm〜1000μmの範囲より選定するのがよい。そして、特に射出成形などに用いられるスタンパ18として使用する場合、金型100への取り付けやすさ、およびある程度の弾性が得られるという観点から、200μm〜400μmの範囲より選定することが最適である。
また、スタンパ18を構成するニッケルの結晶粒径の大きさは、スタンパ18全体の性質にかかわるため、すべての領域で本発明内の結晶粒径であることが望ましいが、表面、内部を問わず全膜厚の半分以上が本発明内であれば十分に効果を発揮する。
従来のCD−R(Compact Disc Recordable)等の光情報記録媒体では、微細パターンとしてのランド/グルーブの幅が比較的広かったため、スタンパ18に多少変形やずれが生じたとしても、製品レベルでは誤差範囲内に吸収されてしまい、特に問題とはならなかった。しかしながら、DVD−R等の高密度光情報記録媒体では、このような多少の変形やずれでも致命的な欠陥となり得る。すなわち、許容される誤差の範囲が著しく狭くなる。
そこで、本実施の形態では、めっき時の電流密度を下げ、ニッケル結晶の厚さ方向、平面方向の平均粒径をそれぞれ所定の値以下とするようにした。このようにすることで、スタンパ18の変形やずれを小さくすることができるとともに、その耐久性を向上させることができる。
そこで、本実施の形態では、めっき時の電流密度を下げ、ニッケル結晶の厚さ方向、平面方向の平均粒径をそれぞれ所定の値以下とするようにした。このようにすることで、スタンパ18の変形やずれを小さくすることができるとともに、その耐久性を向上させることができる。
この例では、射出成型におけるスタンパ18の長寿命化について述べたが、本発明は、射出成型のみに限らず、本発明を用いたスタンパ18によれば、成型時に熱や圧力を加える成型処理を行う際においても長寿命化が図ることができる。このような成型処理としては、例えばキャスティング(鋳造)方式による微細パターンの転写に用いてもスタンパ18の長寿命化を図ることができ、基板および光情報記録媒体の生産性を向上させることができ、また、基板および光情報記録媒体の生産にかかるコストを低減することができる。また、この例では、ポリカーボネート樹脂を融液として使用することで基板を製造する例について説明を行ったが、基板を形成するための融液としてガラス等を用いることも可能である。
なお、本実施の形態では、スルファミン酸ニッケルを主体とした所謂スルファミン酸ニッケル浴を用いてめっき(電鋳)を行っていたが、これに限られるものではなく、他のめっき手法を用いることも可能である。ただし、スルファミン酸ニッケル浴を用いた手法以外では、通常、電流密度の増加とともに析出する結晶の粒径(めっき膜17を構成するニッケルの結晶粒径)が小さくなるので、これに応じためっき条件を設定する必要がある。
11…ガラス基板、12…シランカップリング剤、13…フォトレジスト、14…フォトレジストパターン、15…ガラス原盤、15a…微細パターン、16…導電膜、17…めっき膜、18…スタンパ、18a…信号面、20…可動側金型、23…外周キャビティリング、30…固定側金型、34…スプルー、35…スタンパホルダ、35a…リブ、40…キャビティ、100…金型、d…めっき膜の厚さ
Claims (10)
- 微細パターンを有するニッケル膜からなる電鋳物であって、
前記ニッケル膜を構成するニッケル結晶において、単結晶と見なせる最大の集まりである結晶子の大きさが50nm未満であり、当該ニッケル膜の厚さ方向における当該ニッケル結晶の平均粒径が170μm以下であり、且つ、当該ニッケル膜の厚さ方向に直交する平面方向における当該ニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であることを特徴とする電鋳物。 - 前記ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であり、且つ、当該ニッケル膜の前記平面方向における当該ニッケル結晶の平均粒径が2μm以下であることを特徴とする請求項1記載の電鋳物。
- 前記ニッケル膜の厚さが、200μm〜1000μmであることを特徴とする請求項1記載の電鋳物。
- 前記ニッケル膜の電着応力が圧縮応力であることを特徴とする請求項1記載の電鋳物。
- ニッケル膜の表面に所定の微細パターンが形成され、光情報記録媒体の基板に当該微細パターンを転写するのに用いられるスタンパであって、
前記ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が170μm以下であり、且つ、当該ニッケル膜の厚さ方向に直交する平面方向における当該ニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であることを特徴とするスタンパ。 - 前記ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が、当該ニッケル膜の膜厚に対して半分以下であることを特徴とする請求項5記載のスタンパ。
- 前記ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が、当該ニッケル膜の前記平面方向における当該ニッケル結晶の平均粒径の7倍以下であることを特徴とする請求項5記載のスタンパ。
- 前記ニッケル膜の応力が、200MPa以上の圧縮応力であることを特徴とする請求項5記載のスタンパ。
- 光情報記録媒体に用いられる基板の製造方法であって、
ニッケル膜の表面に所定の微細パターンが形成され、当該ニッケル膜の厚さ方向におけるニッケル結晶の平均粒径が170μm以下であり、且つ、当該ニッケル膜の厚さ方向に直交する平面方向における当該ニッケル結晶の平均粒径が10μm以下であるスタンパを、金型にセットする工程と、
前記スタンパがセットされた前記金型に融液を注入する工程と、
前記融液が固化した後に、前記スタンパがセットされた前記金型から当該固化した基板を取り出す工程と
を含む基板の製造方法。 - 前記融液を注入する工程の後に、前記金型を所定の型締め力で締め付ける工程をさらに含むことを特徴とする請求項9記載の基板の製造方法。
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