JP2007171269A - 黄色トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー粒径を制御しつつ粒度分布の狭いトナーを簡便にかつ短い製造時間で製造しうるとともに、顔料の赤変を抑制でき、さらに工程負荷が大幅に低減できる黄色トナーの製造方法を提供する。
【解決手段】(1)ポリエステルを含有する溶融した結着樹脂中にColor Index Pigment Yellow 74(ピグメントイエロー74)を分散させる工程、及び(2)アルカリ存在下、水系媒体中で、ピグメントイエロー74を含有する上記結着樹脂の乳化粒子を製造する工程、を有する黄色トナーの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに用いられるトナーの製造方法に関する。
ケミカルトナーの製造方法として、重合法や乳化分散法が知られている。これらの方法の中で乳化分散法によるトナーの製造方法は、例えば結着樹脂と着色剤などの混合物を水系媒体と混合し、乳化させてトナー粒子を得るという方法である。この方法においては、例えば結着樹脂としてポリエステルを用いる場合、操作が煩雑で製造時間が長く、かつ形状制御ができないという問題があり、また、乳化工程に、アルカリを添加してポリエステル末端を塩とする反応を含む場合には、アルカリ添加の際に、黄色顔料が赤変するという問題もあった。
なお、水系媒体中でポリエステルを含む結着樹脂と着色剤からトナーを得る技術として、例えば、水系媒体中で結着樹脂と着色成分から生成されるトナーであって、該結着樹脂の50〜100重量%がポリエステル樹脂であり、当該着色成分が着色剤と塩基性高分子共重合体系分散剤と顔料誘導体を含有する画像形成用トナー(特許文献1参照)により分散性等を改善する技術が開示されているが、このような技術においては、結着樹脂の分散に有機溶媒が用いられていることから、使用しうる樹脂の種類が限られ、また、溶剤回収などの工程負荷の増大などの問題があった。
特開2005−181835号公報
本発明の目的は、ポリエステルを含む結着樹脂を用いる場合でも、トナー粒径を制御しつつ粒度分布の狭いトナーを簡便にかつ短い製造時間で製造しうる方法を提供することにある。また、本発明の目的は、顔料の赤変を抑制でき、かつ工程負荷を大幅に低減できる黄色トナーの製造方法を提供することにある。
本発明は、
(イ)(1)ポリエステルを含有する溶融した結着樹脂中にColor Index Pigment Yellow 74(ピグメントイエロー74)を分散させる工程、及び(2)アルカリ存在下、水系媒体中で、ピグメントイエロー74を含有する上記結着樹脂の乳化粒子を製造する工程、を有する黄色トナーの製造方法、及び
(ロ)さらに、(3)ピグメントイエロー74を含有する結着樹脂の乳化粒子を水系媒体中で凝集させる工程、を有する上記(イ)に記載の黄色トナーの製造方法、に関する。
本発明の黄色トナーの製造方法によれば、ポリエステルを含有する結着樹脂を用いる場合でも、トナー粒径を制御しつつ粒度分布の狭いトナーを簡便にかつ短い製造時間で製造することができ、また、顔料の赤変を抑制でき、かつ工程負荷を大幅に低減できる。
本発明は、(1)ポリエステルを含有する溶融した結着樹脂中にColor Index Pigment Yellow 74(ピグメントイエロー74)(以下、PY74という)を分散させる工程、及び(2)アルカリ存在下、水系媒体中で、PY74を含有する上記結着樹脂の乳化粒子を製造する工程、を有する黄色トナーの製造方法に関する。以下に、上記工程(1)及び(2)について説明する。
工程(1)
工程(1)は、ポリエステルを含有する溶融した結着樹脂中にPY74を分散させる工程である。
本発明の黄色トナーの製造方法において用いられる結着樹脂には、着色剤分散性、定着性及び耐久性の観点から、ポリエステルが含有される。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中、定着性及び耐久性の観点から、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。ポリエステル以外の結着樹脂としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分とが用いられる。
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
トナーの保存性の観点から、ポリエステルの軟化点は80〜165℃が好ましく、ガラス転移温度は50〜85℃が好ましい。酸価は、乳化する際の製造性の観点から、6〜35mgKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gがより好ましく、15〜35mgKOH/gがさらに好ましい。軟化点や酸価は縮重合の温度、反応時間を調節することにより所望のものを得ることができる。
また、帯電性の観点から、酸成分として、テレフタル酸、トリメリット酸、イソフタル酸、およびこれらの無水物などの芳香族カルボン酸と、フマル酸、アジピン酸、コハク酸、およびその誘導体、無水物などの脂肪族カルボン酸を併用させて得られたポリエステルを用いることが好ましい。
着色剤として用いられるPY74とは、以下の構造式で表わされるものである。
Figure 2007171269
従来、トナーの黄色顔料としては、C.I.PY17が用いられることが多かったが、安全性の問題からジクロロベンジジン−フリーの黄色顔料の使用が望まれている。ジクロロベンジジン−フリーの黄色顔料の顔料としては、PY180、同185、同151、同154、同155、同167、同139、同74などが知られており、そのなかでも、一般に、着色力、顔料分散性の観点からPY180、同185、同74が汎用されていた。
しかしながら、乳化工程にアルカリを添加してポリエステル末端を塩とする反応を含むポリエステル系トナーの製法においては、黄色顔料を使用する場合、アルカリ添加の際に黄色顔料が赤変するという問題があり、顔料の選択についても検討する必要があった。
以上の点から、本発明においては、耐アルカリ性、ポリエステル中への顔料の分散性等の観点から、上記黄色顔料のうちPY74が特に有効であることを見出したものである。
工程(1)においては、結着樹脂とPY74との使用割合は、顔料の分散性及びトナーの生産性の観点から、重量比で60:40〜97:3が好ましく、70:30〜97:3がより好ましい。
当該工程(1)においては、溶融した結着樹脂中にPY74を分散させるが、樹脂粒子とPY74とを、均一に分散させる観点から、85℃以上100℃以下の温度、更に85℃以上98℃以下の温度で分散を行うことが好ましい。
工程(1)の具体的方法としては、例えば、(1)乾燥した粉末状のPY74と結着樹脂、必要に応じて水等の分散助剤を混合機又は混練機に仕込み、混合してPY74及び結着樹脂を湿潤し、加圧下又は常圧で上記温度で加熱してPY74と結着樹脂を溶融混練した後、水分を常圧又は減圧下で蒸発させて乾燥除去する方法、(2)乾燥したPY74と結着樹脂とを上記温度で加熱して樹脂を溶融させた後、水を添加して加圧下又は常圧でPY74と結着樹脂とを溶融混練し、水分を常圧又は減圧下で蒸発させて乾燥除去する方法、(3)PY74のプレスケーキ(水性ペーストを含む)と樹脂とを上記温度で溶融混練して水性相のPY74を樹脂相に移行させ、水分を除去する方法等が挙げられる。
工程(2)
工程(2)は、アルカリ存在下、水系媒体中で、上記PY74を含有する結着樹脂の乳化粒子を製造する工程である。
工程(2)において用いられる水系媒体は、有機溶剤等の溶剤、アルカリ金属塩等の無機塩等を含有していてもよいが、水を好ましくは95重量%以上、より好ましくは99重量%以上含有するものであり、特に本発明では、実質的に有機溶剤を用いることなく水のみを用いることでPY74とを含有する結着樹脂を微粒化させることができる。
工程(2)では、PY74を含有する結着樹脂の乳化安定性の向上などの観点から、結着樹脂100重量部に対して、好ましくは5重量部以下、より好ましくは0.1〜3.5重量部、更に好ましくは、0.1〜3重量部の界面活性剤を存在させる。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン性界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等のイオン性界面活性剤が好ましく用いられる。非イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤と併用するのが好ましい。
前記アニオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。カチオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。また、非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。前記各界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、工程(2)においては、結着樹脂中のポリエステルの酸基と当量のアルカリ水溶液を加え、結着樹脂を分散させることが好ましい。
この際、電荷調整剤、ワックス等の離型剤等も使用することができる。なお、結着樹脂という形態でなくとも、結着樹脂に着色剤等の前記トナー原料を予め溶融混練したものを顆粒状にして分散させてもよい。
上記PY74を含有する結着樹脂の分散において、添加するアルカリの水溶液濃度は1〜20重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましく、1.5〜7.5重量%が更に好ましい。用いるアルカリについては、ポリエステルが塩になったときその界面活性能を高めるようなアルカリを用いることが好ましい。例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの1価のアルカリ金属の水酸化物などが挙げられる。
上記アルカリは、乳化安定性の点から、乳化液のpH値が5.6〜8.0、更には5.8〜7.0となるように存在させることが好ましい。
本発明の製造方法においては、前記工程(1)で結着樹脂中にPY74を分散させた後、結着樹脂のガラス転移点以上の温度で中和させた後、ガラス転移点以上の温度で水を添加することによって転相乳化させることにより、結着樹脂乳化粒子を製造することができる。
上記水の添加速度は、乳化を効果的に実施し得る点から、樹脂100g当たり好ましくは0.5〜50g/分、より好ましくは0.5〜40g/分、さらに好ましくは0.5〜30g/分である。この添加速度は、一般にO/W型の乳化液を実質的に形成するまで維持すればよく、O/W型の乳化液を形成した後の水の添加速度に特に制限はない。
また、この際の温度は、微細なPY74含有樹脂乳化液を調製する観点から、結着樹脂のガラス転移点以上かつ軟化点以下の範囲が好ましい。乳化を前記範囲の温度で行うことにより、乳化がスムーズに行われ、また加熱に特別の装置を必要としない。この点から、上記温度は、結着樹脂のガラス転移点+10℃(ガラス転移点より10℃高い温度の意味、以下同様)以上であることが好ましく、また、軟化点−5℃以下であることが好ましい。なお、結着樹脂として混合樹脂を用いる場合は、その混合比率で混合し溶融した混合樹脂の軟化点を結着樹脂の軟化点とする。また、マスターバッチを使用する場合は、それに用いた樹脂をも含めた混合樹脂の軟化点とする。
PY74を含有する樹脂乳化粒子の体積中位粒径(D50)は、後の凝集工程で均一な凝集を行う等の観点から、0.05〜3μmが好ましく、0.05〜1μmがより好ましく、0.05〜0.8μmがさらに好ましい。
このようにして得られたPY74を含有する結着樹脂乳化液は、その中の乳化粒子(以下、一次粒子と称することがある。)を、以下の工程(3)に供することにより凝集、合一させることが好ましい。
工程(3)
工程(3)は、PY74を含有する結着樹脂の乳化粒子を水系媒体中で凝集させる工程である。
本発明においては、上記工程(2)で得られたPY74を含有する樹脂乳化液中の乳化粒子を凝集させ(以下、凝集工程という)、さらに合一させる(以下、合一工程という)ことにより黄色トナーが得ることができる。
凝集工程においては、混合液の分散安定性と、PY74を含有する結着樹脂の微粒子の凝集性とを両立させる観点から、系内のpH値は2〜10が好ましく、2〜9がより好ましく、3〜8がさらに好ましい。
同様の観点から、凝集工程における系内の温度は、結着樹脂の軟化点−50℃以上、軟化点−10℃以下が好ましく、軟化点−30℃以上、軟化点−10℃以下がより好ましい。
凝集工程で使用する水系媒体としては、前述の工程(2)で挙げたものと同様のものが使用できる。
凝集工程においては、凝集を効果的に行うために凝集剤を添加することが好ましい。凝集剤としては、界面活性剤の他、無機金属塩、2価以上の金属錯体、アンモニウム塩等が用いられる。無機金属塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及びポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム等の無機金属塩重合体が挙げられ、アンモニウム塩としては、テトラアルキルアンモニウムハライド等の4級アンモニウム塩、ハロゲン化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム、サリチル酸アンモニウム等が挙げられる。その中でも、アルミニウム塩およびその重合体、硫酸ナトリウムなどの金属塩、アンモニウム塩が好ましく用いられる。特に、トナー粒子形状の制御の点からアンモニウム塩が好ましく、また、3価のアルミニウム塩およびその重合体が少ない添加量で凝集能力が高く、簡便に製造できるため好ましい。帯電特性制御の観点からは、金属錯体、4級塩のカチオン性界面活性剤が好ましい。
凝集剤の使用量は、凝集能力及びトナーの耐環境特性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、30重量部以下が好ましく、0.01〜20重量部がより好ましく、0.1〜10重量部が更に好ましい。
凝集剤は、水性媒体に溶解させて添加することが好ましく、凝集剤の添加時及び添加終了後には十分な攪拌をすることが好ましい。得られた凝集粒子は、凝集粒子を合一させる工程(合一工程)に供される。
高画質化の観点から、凝集粒子の体積中位粒径は1〜10μmであることが好ましく、2〜8μmがより好ましく、3〜7μmが更に好ましい。
工程(3)においては、凝集粒子の体積中位粒径が3μmになった時点での固形分濃度が15〜40重量%、更に20〜35重量%であることが、粒径制御の観点から好ましい。
合一工程においては、系内の温度は凝集工程の系内の温度と同じかそれ以上であることが好ましいが,目的とするトナーの粒径、粒度分布、形状制御、及び粒子の融着性の観点から、結着樹脂の軟化点−50℃以上、軟化点+10℃以下が好ましく、軟化点−40℃以上、軟化点+10℃以下がより好ましく、軟化点−30℃以上、軟化点+10℃以下が更に好ましい。また、攪拌速度は凝集粒子が沈降しない速度であることが好ましい。
合一工程は、例えば昇温を連続的に行うことにより、あるいは凝集かつ合一が可能な温度まで昇温後、その温度で攪拌を続けることにより、凝集工程と同時に行うこともできる。
高画質化の観点から、合一粒子の体積中位粒径は1〜10μmであることが好ましく、2〜8μmがより好ましく、3〜7μmが更に好ましい。
得られた合一粒子を、必要に応じ、ろ過などの固液分離工程、洗浄工程、乾燥工程等に供することにより、トナー母粒子を得ることができる。
洗浄工程では、トナーとして十分な帯電特性及び信頼性を確保する目的から、トナー母粒子表面の金属イオンを除去するため酸を用いることが好ましく、洗浄は複数回行うことが好ましい。
また、乾燥工程では、振動型流動乾燥法、スプレードライ法、冷凍乾燥法、フラッシュジェット法等、任意の方法を採用することができる。トナー母粒子の乾燥後の水分含量は、帯電性の観点から、好ましくは1.5重量%以下、さらには1.0重量%以下に調整することが好ましい。
黄色トナー
本発明の製造方法により得られた黄色トナーは、上述のようにして得られた合一粒子(トナー母粒子)を含むものであるが、該合一粒子のトナー中における含有量は、トナーの帯電性及び定着性の点から、95〜100重量%であることが好ましく、96.5〜99重量%であることが更に好ましい。
また、高画質化と生産性の観点から、黄色トナー粒子の体積中位粒径(D50)は1〜10μmが好ましく、2〜8μmがより好ましく、3〜7μmがさらに好ましい。粒度分布は、同様の観点から、CV値(粒度分布の標準偏差/体積平均粒径(D50)×100)で25%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、18%以下がさらに好ましい。
また、黄色トナーの軟化点は、低温定着性の観点から、60〜140℃あることが好ましく、より好ましくは60〜130℃、さらに好ましくは60〜120℃である。また、示差走査熱量計による吸熱の最大ピーク温度は、同様の観点から、60〜140℃であることが好ましく、より好ましくは60〜130℃、さらに好ましくは0〜120℃である。
本発明の製造方法により得られる黄色トナーにおいては、外添剤として流動化剤等の助剤をトナー母粒子表面に添加処理することができる。外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、酸化セリウム微粒子、カーボンブラック等の無機微粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー微粒子等、公知の微粒子を使用できる。
外添剤の配合量は、外添剤による処理前のトナー母粒子100重量部に対して、1〜5重量部が好ましく、1.5〜3.5重量部がより好ましい。ただし、外添剤として疎水性シリカを用いる場合は、外添剤による処理前のトナー母粒子100重量部に対して、疎水性シリカを1〜3重量部用いることが好ましい。
本発明の黄色トナーが適用される被転写体(記録材)としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンターなどに使用される普通紙、OHPシートなどが挙げられる。これらの被転写体表面に転写されたトナー画像は、例えば、過熱型定着器により熱定着され、最終的なトナー画像が形成される。加熱型定着器としては加熱ロール等を用いる接触加熱型定着方式や、オーブン加熱よる非接触加熱型定着方式が挙げられるが、信頼性や安全性、また熱効率の観点から接触型定着装置を用いることが好ましい。
各性状値は以下の方法により測定、評価した。
[樹脂の酸価]
JIS K0070に従って測定する。
[樹脂及びトナーの軟化点、吸熱の最高ピーク温度、融点及びガラス転移点]
(1)軟化点
フローテスター(島津製作所、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのブワンジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
(2)吸熱の最高ピーク温度及び融点
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差のときには該ピーク温度を融点とし、軟化点より20℃以上低いときには該ピークはガラス転移に起因するピークとする。
(3)ガラス転移点
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定する。軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測される場合にはそのピークの温度を、また軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測されずに段差が観測されるときは該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の高温側のベースラインの延長線との交点の温度を、ガラス転移点として読み取る。なお、ガラス転移点は、樹脂の非晶質部分に特有の物性であり、一般には非晶質ポリエステルで観測されるが、結晶性ポリエステルでも非晶質部分が存在する場合には観測されることがある。
[樹脂の数平均分子量]
以下の方法により、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分子量分布を測定し、数平均分子量を算出する。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mlになるように、テトラヒドロフランに、溶解させる。次いで、この溶液をポアサイズ2μmのフッ素樹脂フィルター(住友電気工業(株)製、FP−200)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2)分子量測定
溶解液として、テトラヒドロフランを、毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μlを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレンを標準試料として作成したものを用いる。
測定装置:CO−8010(東ソー社製)
分析カラム:GMHLX+G3000HXL(東ソー社製)
[樹脂の分散粒径]
(1)測定装置:レーザー回折型粒径測定機(堀場製作所製、LA−920)
(2)測定条件:測定用セルに蒸留水を加え、吸光度を適正範囲になる温度で体積中位粒径(D50)を測定する。
[トナーの粒径]
(1)分散液の調製:分散液[エマルゲン 109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5重量%水溶液]5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解質[アイソトンII(ベックマンコールター社製)]25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させ分散液を得る。
(2)測定装置:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
測定粒径範囲:1〜20μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
(3)測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子について、体積中位粒径(D50)を求める。
製造例1 ポリエステル樹脂Aの製造
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン8320g、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン80g、テレフタル酸1592g及びジブチル錫オキサイド(エステル化触媒)32gを窒素雰囲気下、常圧下230℃で5時間反応させ、更に減圧下で反応させた。210℃に冷却し、フマル酸1672g、ハイドロキノン8gを加え、5時間反応させた後に、更に減圧下で反応させて、ポリエステル樹脂Aを得た。ポリエステル樹脂Aの軟化点は110℃、ガラス転移点は66℃、酸価は24.4mgKOH/g、数平均分子量は3760であった。
製造例2 ポリエステル樹脂Bの製造
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン17500g、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン16250g、テレフタル酸11454g、ドデセニルコハク酸無水物1608g、トリメリット酸無水物4800g及びジブチル錫オキサイド15gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、220℃で攪拌し、ASTM D36−86に準拠して測定した軟化点が120℃に達するまで反応させて、ポリエステル樹脂Bを得た。ポリエステル樹脂Bの軟化点は123℃、ガラス転移温度は65℃、酸価は21.0mgKOH/g、数平均分子量は2230であった。
製造例3 ポリエステル樹脂Cの製造
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン34090g、フマル酸5800g及びジブチル錫オキサイド15gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で攪拌し、ASTM D36−86に準拠して測定した軟化点が100℃に達するまで反応させて、ポリエステル樹脂Cを得た。ポリエステル樹脂樹脂Cの軟化点は98℃、ガラス転移点は56℃、酸価は22.4mgKOH/g、数平均分子量は2930であった。
製造例4 マスターバッチAの製造
製造例3のポリエステル樹脂Cの微粉末70重量部及び大日精化工業社製Pigment Yellow 74のスラリー顔料(固形分47.5%)を顔料分30重量部になる様にヘンシルミキサーに仕込み5分間混合し湿潤させた。次にこの混合物をニーダー型ミキサーに仕込み徐々に加熱した。ほぼ90〜110℃にて樹脂が熔融し、水が混在した状態で混練し、水を蒸発させながら20分間90〜110℃で混練を続けた。
更に120℃にて混練を続け残留している水分を蒸発させ、脱水乾燥させた。更に120〜130℃にて10分間混練を続けた。冷却後更に加熱三本ロールにより混練し、冷却、粗砕して黄色顔料を30重量%の濃度で含有する高濃度着色組成物の粗砕品(マスターバッチA)を得た。これをスライドグラスに乗せて加熱溶融させて顕微鏡で観察したところ、顔料粒子は全て微細に分散しており、粗大粒子は認められなかった。
製造例5 マスターバッチBの製造
大日精化工業社製Pigment Yellow 74のスラリー顔料をBASF社製Pigment Yellow 185のスラリー顔料(固形分41.4%)に変更して製造例4と同様にして作製し、黄色顔料を30重量%の濃度で含有する高濃度着色組成物の粗砕品(マスターバッチB)を得た。
製造例6 マスターバッチCの製造
大日精化工業社製Pigment Yellow 74のスラリー顔料をクライアント社製Pigment Yellow 180のスラリー顔料(固形分46.9%)に変更して製造例4と同様にして作製し、黄色顔料を30重量%の濃度で含有する高濃度着色組成物の粗砕品(マスターバッチC)を得た。
製造例7 マスターバッチDの製造
大日精化工業社製Pigment Yellow 74のスラリー顔料を大日精化工業社製Pigment Yellow 151のスラリー顔料(固形分46.7%)に変更して製造例4と同様にして作製し、黄色顔料を30重量%の濃度で含有する高濃度着色組成物の粗砕品(マスターバッチD)を得た。
製造例8 マスターバッチEの製造
大日精化工業社製Pigment Yellow 74のスラリー顔料を大日精化工業社製Pigment Yellow 17のスラリー顔料(固形分46.9%)に変更して製造例4と同様にして作製し、黄色顔料を30重量%の濃度で含有する高濃度着色組成物の粗砕品(マスターバッチE)を得た。
実施例1
5リットル容のステンレス釜で、樹脂A319.8g、樹脂B210.0g、マスターバッチA100.20g及び、非イオン性界面活性剤「エマルゲン430(花王製)」ポリオキシエチレンオレイルエーテル(HLB:16.2)6.0g、アニオン性界面活性剤「ネオペレックスG−25(花王製)」ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム24.0g及び、中和剤として水酸化カリウム水溶液(濃度:5重量%)を252.0g加え、pHを6.2として、カイ型の攪拌機で250r/minの攪拌下、95℃で分散させた。内容物は95℃に達した後2時間攪拌され、その後、これにカイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、脱イオン水1120gを150分かけて滴下し、200メッシュ(目開き:105μm)の金網を通して、微粒化した着色剤含有樹脂分散液Aを得た。得られた樹脂分散液中の樹脂粒子の体積中位粒径は0.142μm、固形分濃度は35.8重量%であり、金網上には樹脂成分は何も残らなかった。
2リットル容の容器に投入した着色剤含有樹脂分散液A400gをカイ型の攪拌機で100r/minの攪拌下、この分散液に凝集剤として硫酸アンモニウム(分子量:132.14)6.1gを100gの脱イオン水に溶かし水溶液を室温で15分かけて滴下した。その後、混合分散液を1℃/5minで昇熱し凝集粒子を形成させ、85℃になった時点で85℃に固定して2時間攪拌したのち加熱をとめた。この2時間で、トナー形状が凝集粒子から合一粒子へ変化した。凝集粒子の体積中位粒径が3μmになった時点での固形分濃度は24重量%であった。この固形分の測定は赤外線水分計(ケット科学研究所製FD−230)により行った。
室温まで徐冷し、吸引ろ過工程、洗浄工程及び乾燥工程を経て着色樹脂微粒子粉末を得た。着色樹脂微粒子粉末の体積中位粒径(D50)は3.9μmで,単一ピークの粒度分布を有していた。
この着色樹脂微粒子粉末100重量部に対して1.0重量部の疎水性シリカ(ワッカーケミー製、TS530、個数平均一次粒子径:8nm)をヘンシェルミキサーを用いて外添し、イエロートナーとした。得られたイエロートナーは、市販のフルカラープリンタにより良好な画像が得られた。
実施例2
5リットル容のステンレス釜で、樹脂A390.0g、樹脂B210.0g、大日精化工業社製PigmentYellow74 30gに変更した以外、着色剤含有樹脂分散液の実施例1と同様の方法で着色剤含有樹脂分散液Fを作製した。得られた樹脂分散液中の樹脂粒子の体積中位粒径は0.284μm、固形濃度は30.4重量%、金網上には樹脂成分が1.2g残った。
着色剤含有樹脂分散液Aを着色剤含有樹脂分散液Fに変更した以外、実施例1と同様の方法で合一粒子を作製した。凝集粒子の体積中位粒子径が3μmになった時点での固形分濃度は23重量%であった。
室温まで徐冷し、吸引ろ過工程、洗浄工程及び乾燥工程を経て着色樹脂微粒子粉末を得た。着色樹脂微粒子粉末の体積中位粒径(D50)は3.7μmで単一ピークの粒度分布であった。
この着色樹脂微粒子粉末100重量部に対して1.0重量部の疎水性シリカ(ワッカーケミー製TS530、1次個数平均粒子径:8nm)をヘンシェルミキサーを用いて外添し、イエロートナーとした。得られたイエロートナーは、市販のフルカラープリンタにより良好な画像が得られた。
比較例1
マスターバッチAをマスターバッチBに変更した以外、実施例1と同様の方法で着色剤含有樹脂分散液Bを作製した。得られた樹脂分散液中の樹脂粒子の体積中位粒径は0.312μm、固形分濃度は30.8重量%であり、金網上には樹脂成分が15.8g残った。
実施例1における着色剤含有樹脂分散液Aを、着色剤含有樹脂分散液Bに変更した以外、実施例1と同様の方法でトナー粒子を作製した。着色樹脂微粒子粉末の体積中位粒径(D50)は9.2μmとなり、粒度分布がバイモーダルになった。凝集粒子の体積中位粒径が3μmになった時点での固形分濃度は22重量%であった。また、黄色顔料が優先的に凝集したトナー粒子とほとんどポリエステルであるトナー粒子に偏在し、色もオレンジ色であった。
比較例2
マスターバッチAをマスターバッチCに変更した以外、実施例1と同様の方法で着色剤含有樹脂分散液Cの作製を試みたが、ほとんどの顔料および樹脂が金網上に残ってしまい着色剤含有樹脂分散液Cは作製できなかった。
比較例3
マスターバッチAをマスターバッチDに変更した以外、実施例1と同様の方法で着色剤含有樹脂分散液Dの作製を試みたが、ほとんどの顔料および樹脂が金網上に残ってしまい着色剤含有樹脂分散液Dは作製できなかった。
比較例4
マスターバッチAをマスターバッチEに変更した以外、実施例1と同様の方法で着色剤含有樹脂分散液Eを作製した。得られた樹脂分散液中の樹脂粒子の体積中位粒径は0.222μm、固形濃度は32.0重量%であり、金網上には樹脂成分が1.8g残った。
実施例1における着色剤含有樹脂分散液Aを、着色剤含有樹脂分散液Eに変更した以外、実施例1と同様の方法でトナー粒子を作製した。85℃になった時点で85℃に固定して2時間攪拌したのち加熱をとめた。この2時間で、トナー形状が凝集粒子から合一粒子へ変化した。凝集粒子の体積中位粒径が3μmになった時点での固形分濃度は25重量%であった。
室温まで徐冷し、吸引ろ過工程、洗浄工程及び乾燥工程を経て着色樹脂微粒子粉末を得た。着色樹脂微粒子粉末の体積中位粒径(D50)は7.9μmとなり、粒度分布がバイモーダルになった。また、黄色顔料が優先的に凝集したトナー粒子とほとんどポリエステルであるトナー粒子に偏在した。
この着色樹脂微粒子粉末100重量部に対して1.0重量部の疎水性シリカ(ワッカーケミー製、TS530、1次個数平均粒子径:8nm)をヘンシェルミキサーを用いて外添し、イエロートナーとした。得られたイエロートナーは、市販のフルカラープリンタでは画像カブリが多く、トナーとしては適さないことがわかった。
以上の実施例及び比較例の結果を以下の表1に示す。また、耐アルカリ性、乳化性及び凝集性の各々の評価は下記の基準で行った。
Figure 2007171269
<耐アルカリ性評価>
◎: アルカリ投入時、目視評価で黄色の色相変化が確認できない。
○: アルカリ投入時、目視評価で黄色の色相変化が若干見られるものの、黄色と認識される。
×: アルカリ投入時、目視評価で黄色の色相変化が確認でき(赤変)、橙色と認識される。
<乳化性>
◎: 乳化後、200メッシュ(目開き:105μm)の金網を通した時、金網上に粗粒子が残らない。
○: 乳化後、200メッシュ(目開き:105μm)の金網を通した時、2g未満の粗粒子が残留する。
×: 乳化後、200メッシュ(目開き:105μm)の金網を通した時、2g以上の粗粒子が残留するか、又は乳化できない。
<凝集性>
◎: 粒度分布が単一のピークを有し、着色ムラのない凝集粒子ができる。
△: 粒度分布が単一のピークを有すが、凝集粒子に着色ムラが観測される。
×: 粒度分布が単一のピークを有さず、凝集粒子に著しい着色ムラが確認される。
―: 乳化ができないので凝集工程に到らなかった。
本発明の黄色トナーの製造方法は、有機溶媒を実質的に使用することなく、簡便に、かつ短い製造時間でトナー粒径を制御することができ、赤変も抑制されることから、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などの黄色トナーの製造に好適に使用できる。

Claims (8)

  1. (1)ポリエステルを含有する溶融した結着樹脂中にColor Index Pigment Yellow 74(ピグメントイエロー74)を分散させる工程、及び(2)アルカリ存在下、水系媒体中で、ピグメントイエロー74を含有する上記結着樹脂の乳化粒子を製造する工程、を有する黄色トナーの製造方法。
  2. 工程(1)における結着樹脂とピグメントイエロー74の使用割合が、重量比で60:40〜97:3である請求項1記載の黄色トナーの製造方法。
  3. 工程(2)における乳化を、結着樹脂中のポリエステルのガラス転移点以上で行う請求項1又は2に記載の黄色トナーの製造方法。
  4. 工程(2)において、アルカリを分散液の乳化液のpH値が5.6〜8.0となるように存在させる請求項1〜3のいずれかに記載の黄色トナーの製造方法。
  5. 乳化粒子の体積中位粒径が0.05〜0.8μmである請求項1〜4のいずれかに記載の黄色トナーの製造方法。
  6. さらに、(3)ピグメントイエロー74を含有する結着樹脂の乳化粒子を水系媒体中で凝集させる工程、を有する請求項1〜5のいずれかに記載の黄色トナーの製造方法。
  7. 工程(3)において、凝集粒子の体積中位粒径が3μmになった時点での固形分濃度が15〜40重量%である請求項6記載の黄色トナーの製造方法。
  8. ポリエステルの酸価が6〜35mgKOH/gである請求項1〜7のいずれかに記載の黄色トナーの製造方法。
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