JP2007170616A - 偏心型バタフライ弁のシール装置 - Google Patents

偏心型バタフライ弁のシール装置 Download PDF

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Abstract

【課題】LNGなどの極低温状態においてもシール性能が極めて向上するもので、極低温時に大きな収縮差による締め付け力(収縮圧)を生じる樹脂製のシートリングに一方向(正流方向)と反対方向(逆流方向)とに夫々独立して確固にシール性能を果たすシール機構部を一体的に備えて両方向の流れのどちらも漏洩無くシールすることができる優れた偏心型バタフライ弁のシール装置を提供すること。
【解決手段】偏心型バタフライ弁のシートリング4を低温時の収縮率が大きい樹脂で形成し、この樹脂製のシートリング4を取付固定部4Aと外周部に第一スプリング部11を配設し、内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する第一突起部10を設けた一方側シール機構部4Bと、外周部に第二スプリング部14と低温時増圧補助リング18とを配設し、内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する第二突起部13を設けた反対側シール機構部4Cとを有する構成とした偏心型バタフライ弁のシール装置。
【選択図】図6

Description

本発明は、流体の配管に使用されるバタフライ弁のシール装置に関するもので、特に液化天然ガス(LNG,温度−162℃)などの極低温流体用に適したシートリングから成るシール装置に関するものである。
一般にバタフライ弁は、弁箱内に回転自在に設けるバタフライ弁体の外周面を、半径Rの球形面に形成し、この弁体の回転軸中心Cを流体通路の中心である前記半径Rの中心Oから適宜距離だけ偏心した位置に配設し、この弁体を所定方向に回動することで弁箱内に設けたシートリングに接当させて閉作動とする一方、反対方向に回動することで開動作するように構成した偏心型バタフライ弁が多用されている。
従来、このバタフライ弁の前記シートリングは、液化天然ガス(LNG,温度−162℃)などの可燃性を有する低温流体用配管に使用されるバタフライ弁においては、火災時の熱にも熔けにくいなどの理由から金属製のものが多用されている。
そのため、バタフライ弁体も金属であることから金属同志の接触によって液体(例えば前記LNG)をシールすることとなり、前記偏心型を採用しても締めしろは十分にとれず完全に漏洩を無くすことは困難であり、またこのように金属同志の接触のため摩擦係数は大きくバタフライ弁体の回動開閉操作力も非常に大きく操作性に劣る。
また、流体がLNGの場合などの極低温状態での使用においては、シートリングも弁体も常温状態から収縮(径小化)する。
極低温状態でのシール性能を向上させるためにシートリングの材質としてはバタフライ弁体の材質より収縮率の高い金属を選択し、この収縮差によりシートリングが弁体を締め付けるように設計しているものもあるが、双方とも金属ゆえにその収縮差は小さく大きな締め付け力(収縮圧)は生じ得ない。
特にLNGは可燃性流体のため漏洩した場合には事故となる場合もあり、それ故に特にLNGの配管に使用されるバタフライ弁には極低温時でも安定した高いシール性能が求められている。
特開平7−113472号公報 特開2002−115766号公報
本発明は、このような問題を解決し、特にLNGなどの極低温状態においてもシール性能が極めて向上するもので、シートリングの材質を金属でなく樹脂とすることで大きな収縮差による締め付け力(収縮圧)を生じさせ、この樹脂製のシートリングに一方向(正流方向)と反対方向(逆流方向)とに夫々独立して確固にシール性能を果たすシール機構部を一体的に備えることでシール性能が飛躍的に向上し、両方向の流れのどちらも漏洩無くシールすることができる優れた偏心型バタフライ弁のシール装置を提供することを目的としている。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
弁箱1の流体通路2内に、軸中心が流体通路2の中心から偏心しているバタフライ弁体3を回動自在に設け、このバタフライ弁体3を回動して開位置から閉位置としたときこの弁体3の外周面と接触するシートリング4を弁箱1の内周面に設けた偏心型バタフライ弁のシール装置において、前記シートリング4を金属でなく前記バタフライ弁体3を形成する金属よりも低温時の収縮率が大きい樹脂で形成し、この樹脂製のシートリング4を、前記弁箱1の内周面に圧着固定する取付固定部4Aと、外周部に第一スプリング部11を配設し、内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する第一突起部10を設けた一方側からの流体に対するシール機能を果たす一方側シール機構部4Bと、外周部に第二スプリング部14を配設すると共に、この第二スプリング部14の外周に前記バタフライ弁体3を形成する金属よりも低温時の収縮率が大きい材質で形成した低温時増圧補助リング18を配設し、内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する第二突起部13を設けた反対側からの流体に対するシール機能を果たす反対側シール機構部4Cとを有する構成としたことを特徴とする偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
また、前記弁箱1の内周面に設けた位置決め部5に配設される前記樹脂製のシートリング4のリング基体部6に、前記弁箱1の内周面に設けた取付固定面7にリテーナ8により圧接してシートリング4を固定する取付固定用腕部9を延設して前記取付固定部4Aを構成し、このリング基体部6の内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する前記第一突起部10を設け、このリング基体部6の外周部にこのリング基体部6を内方へ押圧する前記第一スプリング部11を設け、このバタフライ弁体3によって閉塞した前記流体通路2の一方側からの流体は前記第一突起部10により遮られると共に、この一方側からの流体は前記リング基体部6と前記位置決め部5との隙間からリング基体部6外周面に回り込みリング基体部6を内方へ押圧する自己シール圧が生じるように前記一方側シール機構部4Bを構成し、前記リング基体部6の前記一方側とは反対側に反対側脚部12を延設し、この反対側脚部12の内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する前記第二突起部13を設け、この反対側脚部12の外周部にはこの反対側脚部12を内方に押圧する前記第二スプリング部14を設け、この第二スプリング部14の外周に前記低温時増圧補助リング18を配設し、このバタフライ弁体3によって閉塞した流体通路2の前記一方側とは反対側からの流体は前記第二突起部13により遮られると共に、この反対側からの流体は前記反対側脚部12の外周面に回り込みこの反対側脚部12を内方へ押圧する自己シール圧が生じるように前記反対側シール機構部4Cを構成して、前記樹脂による収縮圧及び前記反対側にあっては前記低温時増圧補助リング18による収縮圧と、樹脂による弾性圧と、前記第一突起部10と前記第二突起部13との夫々に対する前記第一スプリング部11と前記第二スプリング部14とによるスプリング圧及び夫々で生じる前記自己シール圧とによる一方側と反対側との夫々にシール機能を果たす正逆両方向の前記一方側シール機構部4Bと前記反対側シール機構部4Cとを備えた構成としたことを特徴とする請求項1記載の偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
また、前記バタフライ弁体3を閉位置としたとき前記リング基体部6を少なくとも径方向と側方向の二方向の受面で受け止めて位置決めする前記位置決め部5を前記弁箱1の内周面に設け、この位置決め部5に配設するリング基体部6より肉薄の前記取付固定用腕部9と前記反対側脚部12とを一体形成すると共に、このリング基体部6の内周面と前記反対側脚部12の内周面とに夫々前記第一突起部10と前記第二突起部13として弾性変形自在な膨出突条を並設状態に一体形成し、前記リング基体部6の外周面に前記弁箱1に対してリング基体部6を内方へ付勢押圧する前記第一スプリング部11を配設し、前記反対側脚部12の外周面にこの反対側脚部12を内方へ付勢押圧する前記第二スプリング部14を配設し、この第二スプリング部14の外周面に前記バタフライ弁体3の金属との熱収縮差による締め付け収縮差によって低温時に前記第二スプリング部14を介して前記反対側脚部12を押圧する前記低温時増圧補助リング18を配設して、前記一方側からの流体に対して前記バタフライ弁体3の金属と樹脂との熱収縮差による締め付け収縮圧と前記第一突起部10を介した樹脂の変形弾圧と前記第一スプリング部11によるスプリング圧と前記自己シール圧とによりシール機能を果たす前記一方側シール機構部4Bと、前記反対側からの流体に対して前記低温時増圧補助リング18による締め付け収縮圧と前記第二突起部13を介した樹脂の変形弾圧と前記第二スプリング部14によるスプリング圧と前記自己シール圧とによりシール機能を果たす反対側シール機構部4Cとを備えた構成としたことを特徴とする請求項2記載の偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
また、径方向に肉厚とした肉厚樹脂部を前記リング基体部6とし、このリング基体部6より肉薄の前記取付固定用腕部9を一体形成し、この取付固定用腕部9の屈曲先端部を前記取付固定面7と前記リテーナ8との間に介存し、このリテーナ8の締付動により取付固定面7に圧着して前記リング基体部6を前記位置決め部5に配設状態に取付固定するように構成し、前記リング基体部6の外周面に設けた前記第一スプリング部11のスプリング圧とこのリング基体部6の外周面に前記位置決め部5と前記リング基体部6との隙間を介して回り込む前記一方側からの流体による自己シール圧によって前記取付固定用腕部9を基点として前記リング基体部6が内方へ弾性屈曲若しくはリング基体部6自身の変形弾圧若しくは前記第一突起部10の変形弾圧により前記第一突起部10が強固に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧接触するように構成したことを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
また、前記リング基体部6の外周面に、前記第一スプリング部11を収容してこのリング基体部6の外周面と前記弁箱1の内周面との間に第一スプリング部11を介存配設する収容溝15を設け、前記リング基体部6の側面と前記位置決め部5の側方受面との間隙から前記リング基体部6の外周面に前記一方側からの流体が回り込み流入するバイパス孔16を前記収容溝15に設けたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
また、前記肉厚なリング基体部6の前記反対側脚部12と連設する部位に切欠部17を設けて、少なくとも前記反対側脚部12の基端部を肉薄とし、この反対側脚部12の可撓性を向上させることで反対側脚部12の屈曲弾性を高めて反対側脚部12に設けた前記第二突起部13が強固に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧接触するように構成したことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
また、前記反対側脚部12は前記バタフライ弁体3の外周面に略平行に前記リング基体部6より延設した構成とし、この反対側脚部12の外周面と前記リテーナ8の内周面との間に、前記第二スプリング部14とこの第二スプリング部14の外周に配設される前記低温時増圧補助リング18とを配設したことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
また、前記シートリング4の材質は、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP),ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)若しくは超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)のいずれかを採用したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
また、前記低温時増圧補助リング18の材質は、アルミニウム又はアルミニウム合金,銅又は銅合金,四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP),ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)若しくは超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)のいずれかを採用したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、特にLNGなどの極低温状態においてもシール性能が極めて向上するもので、シートリングの材質を金属でなく樹脂とすることで大きな収縮差による締め付け力(収縮圧)を生じさせ、この樹脂製のシートリングに一方向(正流方向)と反対方向(逆流方向)とに夫々独立して確固にシール性能を果たすシール機構部を一体的に備えることでシール性能が飛躍的に向上し、両方向の流れのどちらも漏洩無くシールすることができる優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
即ち、正流逆流双方からの流体は夫々第一突起部と第二突起部とで夫々シールされると共に、樹脂製とすることで特に極低温時で大きな収縮差による収縮圧が生じ、また樹脂自体の変形弾性や屈曲弾性あるいは接触部である前記各突起部での変形弾性と各スプリング圧及び第二突起部に対しての低温時増圧補助リングによる収縮圧とによって大きな接触圧を夫々に生じ極めて高いシール性能を実現できる優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
また、温度変化による弁体の収縮に良好に追従してシートリングも収縮し収縮差による締め付け収縮力による安定したシール性能と、各方向からの流体に対して独立したシールメカニズムを一体的にシートリングに備えることにより両方向に対するシール性能が極めて向上し、しかも樹脂の低摩擦係数及びスプリングによる柔軟性により極低温時でも弁体の開閉操作力が小さいため低トルク性能が高く開閉がスムーズに行える優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
また、請求項2,3記載の発明においては、収縮圧と樹脂弾性圧とスプリング圧に加えて各方向からの流入に対して夫々各接触部たる突起部に対して自己シール圧を生じる(圧力セルフシールが働く)ため、内圧によるシール面圧が増加する圧力サポートが実現でき、一層シール性能が向上する極めて優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
また、請求項4記載の発明においては、簡易な構成で一層本発明を容易に実現できると共に、一層確実にシール性能が向上する実用性に優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
また、請求項5記載の発明においては、一層外周面に流体が回り込み易く、前記自己シール圧が一層確実に生じる更に優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
また、請求項6,7記載の発明においては、肉厚樹脂部で構成したリング基体部に設けられる一方側シール機構部と反対側の反対側シール機構部のシール性能が簡易な構成にして極めて良好となり一層優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
また、請求項8記載の発明においては、金属製のバタフライ弁体と十分な収縮差を生じて低温時で良好な収縮圧を生じるシートリングを容易に実現できることとなる極めて実用性に優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
また、請求項9記載の発明においては、低温時には前記反対側シール機構部として、前記第二スプリング部のスプリング圧に加えて更に締め付け収縮圧が生じて前記第二突起部を前記バタフライ弁体の外周面に強固に接触させる低温時増圧補助リングを容易に実現できることとなる極めて実用性に優れた偏心型バタフライ弁のシール装置となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
弁箱1内に軸支したバタフライ弁体3を回動して開位置から閉位置とすると、バタフライ弁体3の外周面は弁箱1の内周面に設けたシートリング4に接触しシール閉塞される。
本発明では、このシートリング4を金属とせず(金属製のバタフライ弁体3との金属同志の接触とせず)樹脂で形成しているため、低温時において金属に比して収縮率の大きい材質を容易に選定でき、この熱収縮圧によって低温時にバタフライ弁体3が収縮しても常にこれに追従して大きく収縮するため大きな締め付け力(収縮圧)が生じることとなり安定したシール性能が発揮される。
また、この樹脂製のシートリング4の取付固定部4Aを、例えば弁箱1の内周面の取付固定面7に沿設配設してこれを例えばリテーナ8による締め付けによって圧着固定し、このシートリング4の内周面に並設して断面略半円形の第一突起部10と第二突起部13とを設け、しかもこの夫々に対して例えば前記収縮圧と変形弾性や屈曲弾性による樹脂弾性圧と第一スプリング部11,第二スプリング部14によるスプリング圧及び反対側(第二突起部13に対して)前記第二スプリング部14のスプリング圧に加えて低温時増圧補助リング18による収縮圧を生じさせる一方側シール機構部4Bと反対側シール機構部4Cとを設けていることで、正流方向と逆流方向との双方向に対してこの各方向に夫々独立したメカニズムの確固なシール機能を果たすシートリング4に一体的に設けたこの一方側シール機構部4Bと反対側シール機構部4Cとで確固にシールできることとなる。
即ち、樹脂製としたシートリング4とスプリング材(第一スプリング部11,第二スプリング部14)と低温時増圧補助リング18との組み付けによって一体型のシール構成でありながら、各方向に対して独立的に確固にシールするシール装置を実現できることとなる。
しかも例えば各一方側シール機構部4B,反対側シール機構部4Cにおいて正逆両方向の流体は夫々第一突起部10,第二突起部13により遮断されるが、夫々一方側シール機構部4B(リング基体部6),反対側シール機構部4C(反対側脚部12)の外周面に回り込む流体圧による内方への押圧力が自己シール圧として常に生じ、内圧によってシール面圧が増加する圧力サポートも実現できるように構成することで、一層双方向のシール性能が極めて向上するシール装置を実現できることとなる。
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
本実施例では、円筒状の弁箱1の流体通路2内に、軸中心Cが流体通路2の中心Oから偏心し(弁体面からも偏心し)ている円形のバタフライ弁体3を上部操作部22の操作による駆動によって回動自在に設け、このバタフライ弁体3を所定方向に回動して開位置から閉位置としたときこの弁体3の中心Oから半径Rの球形面に形成した外周面(シール面)と接触するシートリング4を、後述するスプリング部を構成するスプリング材と更に低温時には収縮圧を生じさせて増圧する低温時増圧補助リング18を介存して弁箱1の内周面に設けた二重偏心型バタフライ弁のシール装置としている。
本実施例では、前記シートリング4を金属でなく前記バタフライ弁体3を形成する金属よりも低温時の収縮率が大きい樹脂で形成している。
一般にバタフライ弁体3はステンレス鋼鋳鋼品(SCS)で形成され、外周面(シール面)は硬質クロムメッキを施しているが、−160℃近辺での線膨張係数は約15.0×10−6/℃であるが、本実施例ではスプリング材を組み込みつつ弁箱1の内周面に配設するシートリング4を例えばフッ素樹脂で形成し、この樹脂の線膨張係数は73.5×10−6/℃のオーダで金属に比してかなり収縮差のある材質を容易に選定でき、特にLNG(−162℃)を使用する極低温時においては、大きな収縮差により強固で安定した締め付け収縮圧を生じる。
このシートリング4の具体的な材質としては、例えば、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP),ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)若しくは超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)のいずれかが最も好ましく実用的である。
本実施例では、この樹脂製のシートリング4を、前記弁箱1の内周面に圧着固定する取付固定部4Aと、弁箱1の内周面とこのシートリング4(リング基体部6)の外周面との間に第一スプリング部11(リング状のコイルスプリング)を配設し、内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する断面半円形の第一突起部10を一体突出形成した一方側からの流体(例えばLNG)に対するシール機能を果たす一方側シール機構部4Bと、リテーナ8の内周面とシートリング4(反対側脚部12)の外周面との間に、第二スプリング部14(リング状のコイルスプリング)とこの第二スプリング部14の外周に配する低温時増圧補助リング18とを配設し、内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する断面半円形の第二突起部13を一体突出形成した反対側からの流体に対するシール機能を果たす反対側シール機構部4Cとを有する構成としている。
更に具体的に説明すると、前記弁箱1の内周面に設けた径方向受面と側方向受面との二面で位置決める位置決め部5に配設される前記樹脂製のシートリング4の肉厚なリング基体部6に、弁箱1の内周面に設けた取付固定面7にリテーナ8により圧接してシートリング4を固定する取付固定用腕部9を延設して前記取付固定部4Aを構成している。
また、このリング基体部6の内周面にバタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する前記第一突起部10を設け、このリング基体部6の外周部には(断面変形の復帰付勢により)このリング基体部6を内方へ押圧する前記第一スプリング部11を設け、このバタフライ弁体3によって閉塞した前記流体通路2の一方側からの流体は前記第一突起部10により遮られると共に、この一方側からの流体は前記リング基体部6と前記位置決め部5との隙間からリング基体部6外周面に回り込みリング基体部6を内方へ押圧する自己シール圧が生じるように前記一方側シール機構部4Bを構成している。
また、前記リング基体部6の前記一方側とは反対側に反対側脚部12を延設し、この反対側脚部12の内周面に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧当接する前記第二突起部13を設け、この反対側脚部12の外周部には(リング径が径小となろうとする復帰付勢により)この反対側脚部12を内方に押圧する前記第二スプリング部14を設け、この第二スプリング部14の外周に前記バタフライ弁体3を形成する金属よりも低温時の収縮率が大きい材質で形成した低温時増圧補助リング18を設け、このバタフライ弁体3によって閉塞した流体通路2の前記一方側とは反対側からの流体は前記第二突起部13により遮られると共に、この反対側からの流体は前記反対側脚部12の外周面に回り込みこの反対側脚部12を内方へ押圧する自己シール圧が生じるように前記反対側シール機構部4Cを構成している。
従って、本実施例では、前記樹脂による収縮圧及び前記反対側にあっては前記低温時増圧補助リング18による収縮圧と、樹脂による弾性圧と、前記第一突起部10と前記第二突起部13との夫々に対する前記第一スプリング部11と前記第二スプリング部14とによるスプリング圧及び夫々で生じる前記自己シール圧とによる一方側と反対側との夫々にシール機能を果たす正逆両方向の前記一方側シール機構部4Bと前記反対側シール機構部4Cとを備えた構成としている。
即ち、バタフライ弁体3を閉位置としたときリング基体部6を径方向と側方向の二方向の受面で受け止めて位置決めする前記位置決め部5を前記弁箱1の内周面に設け、この位置決め部5に配設するリング基体部6より肉薄の前記取付固定用腕部9と前記反対側脚部12とを一体突出形成すると共に、このリング基体部6の内周面と前記反対側脚部12の内周面とに夫々前記第一突起部10と前記第二突起部13として弾性変形自在な断面半円形状のシール性能の高い形状とした膨出突条を並設状態に一体突出形成し、このリング基体部6の外周面に閉位置で変形しこの復帰弾性によって弁箱1に対してリング基体部6を内方へ付勢押圧するリング状の(コイルスプリングをリング状とした)前記第一スプリング部11を配設し、前記反対側脚部12の外周面に径小に戻ろうとする復帰弾性によってこの反対側脚部12を内方へ付勢押圧するリング状の(コイルスプリングをリング状とした)前記第二スプリング部14を配設すると共にこの第二スプリング部14の外周面に低温時増圧補助リング18を配設して、前記一方側からの流体に対して前記金属と樹脂との熱収縮差による締め付け収縮圧と前記第一突起部10を介した樹脂の変形弾圧と前記第一スプリング部11による復帰スプリング圧と前記自己シール圧とによりシール機能を果たす前記一方側シール機構部4Bと、前記反対側からの流体に対して前記締め付け収縮圧と前記第二突起部13を介した樹脂の変形弾圧と前記第二スプリング部14による復帰スプリング圧と、前記樹脂(シートリング,特にこの反対側脚部12)による締め付け収縮圧が前記一方側シール機構部4Bのリング基体部6に比して肉薄のため十分な大きさとならない場合があることから更に第二スプリング部14の外面に設けた前記低温時増圧補助リング18による締め付け収縮圧と、前記自己シール圧とによりシール機能を果たす反対側シール機構部4Cとを備えた構成としている。
更に各構成について更に具体的に説明するが、先ずはシートリング4の取付固定部4Aについて説明する。
径方向に肉厚とした肉厚樹脂部を前記リング基体部6とし、このリング基体部6より肉薄の前記取付固定用腕部9側方に向けて一体突出形成し、この取付固定用腕部9の径方向に屈曲した屈曲先端部を側方向の受面である前記取付固定面7とこれに向かって進退する前記リテーナ8との間に介存し、固定リング19に螺着した締付ネジ20の螺動によってリテーナ8を締付動させて取付固定面7にこの取付固定用腕部9の屈曲先端部を圧着して前記リング基体部6を取付固定するように構成している。
更に説明すると、この締め付け圧着する取付固定用腕部9の屈曲先端部の先端面に設けた凹溝にこれを拡広するリング状の第三スプリング部21を設け、この第三スプリング部21を変形させて締め付け挟持圧着して面圧を上げてシール遮断性を確固としている。
また、前記リング基体部6の外周面に設けた前記第一スプリング部11のスプリング圧とこのリング基体部6の外周面に前記位置決め部5と前記リング基体部6との隙間を介して回り込む前記一方側からの流体による自己シール圧によってこの強固密着状態に取り付けた屈曲自在な肉薄の取付固定用腕部9を基点として前記リング基体部6が内方へ弾性屈曲し、またリング基体部6自身の変形弾圧及び前記第一突起部10の変形弾圧により前記第一突起部10が強固に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧接触するように構成している。
次に一方側シール機構部4Bについて更に具体的に説明すると、前記リング基体部6の外周面に、前記第一スプリング部11を収容してこのリング基体部6の外周面と前記弁箱1の内周面との間に第一スプリング部11を介存配設する収容溝15を設け、前記リング基体部6の側面と前記位置決め部5の側方受面との間隙から前記リング基体部6の外周面に前記一方側からの流体が回り込み流入するバイパス孔16を前記収容溝15に設けている。
即ち、弁箱1の内周面を段差形状に形成してその内方への立上部となる面を位置決め部5の側方受面とし、底面を径方向受面として前記位置決め部5を設け、リング基体部6はその側面を位置決め部5の側方受面にその外周面を位置決め部5の径方向受面に位置決め状態して且つ流体が入り込む隙間を確保して配設し、前記第一突起部10で遮断された一方側の流体は、この隙間を介してリング基体部6の外周面及び取付固定用腕部9の外周面へと回り込み第一突起部10を押圧する自己シール圧が生じるように構成しているが、本実施例では、リング基体部6の収容溝15内に第一スプリング部11を配設し、この収容溝15にバイパス孔16を設けてこの回り込み流入が一層良好となるように構成している。
また、反対側シール機構部4Cについて更に具体的に説明すると、前記肉厚なリング基体部6の前記反対側脚部12と連設する部位に切欠部17を設けて、少なくとも前記反対側脚部12の基端部を肉薄とし、この反対側脚部12の可撓性を向上させることで反対側脚部12の屈曲弾性を高めて反対側脚部12に設けた前記第二突起部13が強固に前記バタフライ弁体3の外周面に弾圧接触するように構成している。
即ち、肉厚なリング基体部6の反対側部分をえぐり取るように切欠部17を設けて反対側脚部12の脚長を長くして屈曲弾性を良好とすると共に、流体の回り込みにより自己シール圧が作用する範囲を長くして第二突起部13も強固に弾圧接触するように構成している。
更に前記反対側脚部12は前記バタフライ弁体3の外周面に略平行に前記リング基体部6より延設した構成とし、この反対側脚部12の外周面と前記リテーナ8の内周面との間に前記第二スプリング部14を配設し、閉位置でこの第二スプリング部14のリング径が径小となろうとする復帰弾性(スプリング圧)によってこの反対側脚部12を内方へ押圧付勢すると共に、リテーナ8の流通路やリテーナ8の内周面との間から反対側脚部12の外周面側に流体が回り込み前述のように一層強固な押圧力が第二突起部13に生じるように構成している。
また、更に前述のようにこの第二スプリング部14の外面に円筒状の(細幅の板リング状の)アルミニウムで形成した低温時増圧補助リング18を配設している。
即ち、本実施例では、リテーナ8の内周面と反対側脚部12の外周面との間に、前記第二スプリング部14とこの第二スプリング部14の外周に配設する低温時増圧補助リング18とを配設している。
この低温時増圧補助リング18は、前記リテーナ8の内周面の段差部に位置決め状態に配設し前記バタフライ弁体3を閉じた閉位置では、この低温時増圧補助リング18の内周面に前記第二スプリング部14がやや変形して弾圧当接するように構成している。
この低温時増圧補助リング18は前記バタフライ弁体3を形成する金属よりも収縮率の大きな材質とし、低温時特にLNGを使用する場合の極低温時には、バタフライ弁体3の金属との熱収縮圧によってこの低温時増圧補助リング18による締め付け収縮圧が生じ、この収縮差により前記第二スプリング部14を介して反対側脚部12を押圧し、前記反対側脚部12の第二突起部13がバタフライ弁体3の外周面に強固に接触するように構成して、反対側シール機構部4Cのシール性能を補強している。
この反対側からの流体に対するシール性能は、前記シートリング4、特に反対側脚部12の樹脂による締め付け収縮圧と反対側脚部12の屈曲弾性と第二スプリング部14によるスプリング圧と自己シール圧とによって反対側脚部12の第二突起部13をバタフライ弁体3の外周面に弾圧接触させる構成としているが、この反対側脚部12はリング基体部6よりも肉薄な(リング断面積の小さな)構成であり、自己シール圧と屈曲弾性によって第二突起部13をバタフライ弁体3の外周面に弾圧接触させるものの、前記樹脂による締め付け収縮圧は一方側シール機構部4Bの肉厚な(リング断面積の大きな)リング基体部6に比して十分な圧力とはならない場合がある。
本実施例ではこの反対側シール機構部4Cの特に低温時でのシール性能を補強し、一方側シール機構部4B,反対側シール機構部4Cの双方とも極めて強固なシール性能とすべく、円筒状の低温時増圧補助リング18をリテーナ8の内周面と第二スプリング14との間に配設して、低温時には熱収縮差によって第二スプリング14を外周から更に締め付け押圧するように構成している。
従って、本実施例では常に第二スプリング部14によって反対側脚部12を押圧してシール圧を上げ、低温時(特に極低温時)ではこのスプリング圧に加えて収縮圧によって反対側脚部12を押圧してシール圧を増圧補強し、シートリング4の形状から一方側シール機構部4Bよりも反対側シール機構部4Cのシール性能が劣ることのないように補強して、夫々のシール性能を強固にしている。
例えば、低温時増圧補助リング18の材質としては−160℃近辺での線膨張率が18.5×10−6のアルミニウムを採用し、このアルミニウム製の円筒状の低温時増圧補助リング18をリテーナ8の内周面に位置決め配設し、低温時にはこの低温時増圧補助リング18が収縮して第二スプリング部14を介して反対側脚部12を締め付けるように構成している。
この低温時増圧補助リング18の収縮圧は、断面積と弾性係数(ヤング率)に比例し、例えば前述のようにアルミニウムを採用した場合は線膨張率(収縮率)は樹脂ほどは大きくはないが弾性係数が大きいため十分に大きな収縮圧が得られ、第二突起部13による面圧を上げることができ、また、金属ゆえ強度も高い。
尚、この低温時増圧補助リング18としては、アルミニウム以外の金属でも良いし、樹脂でも良いが、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金,銅又は銅合金,四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP),ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)若しくは超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)を採用すると良好に前記作用効果を発揮し、最も実用的である。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例の概略構成斜視図である。 本実施例の概略構成正断面図である。 本実施例の要部の説明平断面図である。 本実施例の要部の一部を切欠いた説明斜視図である。 本実施例の要部のシール開放時の説明正断面図である。 本実施例の要部のシール時(閉位置)の説明正断面図である。 本実施例の一方側から(正流方向から)のシールメカニズムを示す作動説明正断面図である。 本実施例の反対側から(逆流方向から)のシールメカニズムを示す作動説明正断面図である。 本実施例の反対側から(逆流方向から)のシールメカニズムの低温時増圧補強リングの増圧作用を示す作用説明図である。
符号の説明
1 弁箱
2 流通通路
3 バタフライ弁体
4 シートリング
4A 取付固定部
4B 一方側シール機構部
4C 反対側シール機構部
5 位置決め部
6 リング基体部
7 取付固定面
8 リテーナ
9 取付固定用腕部
10 第一突起部
11 第一スプリング部
12 反対側脚部
13 第二突起部
14 第二スプリング部
15 収容溝
16 バイパス孔
17 切欠部

Claims (9)

  1. 弁箱の流体通路内に、軸中心が流体通路の中心から偏心しているバタフライ弁体を回動自在に設け、このバタフライ弁体を回動して開位置から閉位置としたときこの弁体の外周面と接触するシートリングを弁箱の内周面に設けた偏心型バタフライ弁のシール装置において、前記シートリングを金属でなく前記バタフライ弁体を形成する金属よりも低温時の収縮率が大きい樹脂で形成し、この樹脂製のシートリングを、前記弁箱の内周面に圧着固定する取付固定部と、外周部に第一スプリング部を配設し、内周面に前記バタフライ弁体の外周面に弾圧当接する第一突起部を設けた一方側からの流体に対するシール機能を果たす一方側シール機構部と、外周部に第二スプリング部を配設すると共に、この第二スプリング部の外周に前記バタフライ弁体を形成する金属よりも低温時の収縮率が大きい材質で形成した低温時増圧補助リングを配設し、内周面に前記バタフライ弁体の外周面に弾圧当接する第二突起部を設けた反対側からの流体に対するシール機能を果たす反対側シール機構部とを有する構成としたことを特徴とする偏心型バタフライ弁のシール装置。
  2. 前記弁箱の内周面に設けた位置決め部に配設される前記樹脂製のシートリングのリング基体部に、前記弁箱の内周面に設けた取付固定面にリテーナにより圧接してシートリングを固定する取付固定用腕部を延設して前記取付固定部を構成し、このリング基体部の内周面に前記バタフライ弁体の外周面に弾圧当接する前記第一突起部を設け、このリング基体部の外周部にこのリング基体部を内方へ押圧する前記第一スプリング部を設け、このバタフライ弁体によって閉塞した前記流体通路の一方側からの流体は前記第一突起部により遮られると共に、この一方側からの流体は前記リング基体部と前記位置決め部との隙間からリング基体部外周面に回り込みリング基体部を内方へ押圧する自己シール圧が生じるように前記一方側シール機構部を構成し、前記リング基体部の前記一方側とは反対側に反対側脚部を延設し、この反対側脚部の内周面に前記バタフライ弁体の外周面に弾圧当接する前記第二突起部を設け、この反対側脚部の外周部にはこの反対側脚部を内方に押圧する前記第二スプリング部を設け、この第二スプリング部の外周に前記低温時増圧補助リングを配設し、このバタフライ弁体によって閉塞した流体通路の前記一方側とは反対側からの流体は前記第二突起部により遮られると共に、この反対側からの流体は前記反対側脚部の外周面に回り込みこの反対側脚部を内方へ押圧する自己シール圧が生じるように前記反対側シール機構部を構成して、前記樹脂による収縮圧及び前記反対側にあっては前記低温時増圧補助リングによる収縮圧と、樹脂による弾性圧と、前記第一突起部と前記第二突起部との夫々に対する前記第一スプリング部と前記第二スプリング部とによるスプリング圧及び夫々で生じる前記自己シール圧とによる一方側と反対側との夫々にシール機能を果たす正逆両方向の前記一方側シール機構部と前記反対側シール機構部とを備えた構成としたことを特徴とする請求項1記載の偏心型バタフライ弁のシール装置。
  3. 前記バタフライ弁体を閉位置としたとき前記リング基体部を少なくとも径方向と側方向の二方向の受面で受け止めて位置決めする前記位置決め部を前記弁箱の内周面に設け、この位置決め部に配設するリング基体部より肉薄の前記取付固定用腕部と前記反対側脚部とを一体形成すると共に、このリング基体部の内周面と前記反対側脚部の内周面とに夫々前記第一突起部と前記第二突起部として弾性変形自在な膨出突条を並設状態に一体形成し、前記リング基体部の外周面に前記弁箱に対してリング基体部を内方へ付勢押圧する前記第一スプリング部を配設し、前記反対側脚部の外周面にこの反対側脚部を内方へ付勢押圧する前記第二スプリング部を配設し、この第二スプリング部の外周面に前記バタフライ弁体の金属との熱収縮差による締め付け収縮差によって低温時に前記第二スプリング部を介して前記反対側脚部を押圧する前記低温時増圧補助リングを配設して、前記一方側からの流体に対して前記バタフライ弁体の金属と樹脂との熱収縮差による締め付け収縮圧と前記第一突起部を介した樹脂の変形弾圧と前記第一スプリング部によるスプリング圧と前記自己シール圧とによりシール機能を果たす前記一方側シール機構部と、前記反対側からの流体に対して前記低温時増圧補助リングによる締め付け収縮圧と前記第二突起部を介した樹脂の変形弾圧と前記第二スプリング部によるスプリング圧と前記自己シール圧とによりシール機能を果たす反対側シール機構部とを備えた構成としたことを特徴とする請求項2記載の偏心型バタフライ弁のシール装置。
  4. 径方向に肉厚とした肉厚樹脂部を前記リング基体部とし、このリング基体部より肉薄の前記取付固定用腕部を一体形成し、この取付固定用腕部の屈曲先端部を前記取付固定面と前記リテーナとの間に介存し、このリテーナの締付動により取付固定面に圧着して前記リング基体部を前記位置決め部に配設状態に取付固定するように構成し、前記リング基体部の外周面に設けた前記第一スプリング部のスプリング圧とこのリング基体部の外周面に前記位置決め部と前記リング基体部との隙間を介して回り込む前記一方側からの流体による自己シール圧によって前記取付固定用腕部を基点として前記リング基体部が内方へ弾性屈曲若しくはリング基体部自身の変形弾圧若しくは前記第一突起部の変形弾圧により前記第一突起部が強固に前記バタフライ弁体の外周面に弾圧接触するように構成したことを特徴とする請求項2,3のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置。
  5. 前記リング基体部の外周面に、前記第一スプリング部を収容してこのリング基体部の外周面と前記弁箱の内周面との間に第一スプリング部を介存配設する収容溝を設け、前記リング基体部の側面と前記位置決め部の側方受面との間隙から前記リング基体部の外周面に前記一方側からの流体が回り込み流入するバイパス孔を前記収容溝に設けたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置。
  6. 前記肉厚なリング基体部の前記反対側脚部と連設する部位に切欠部を設けて、少なくとも前記反対側脚部の基端部を肉薄とし、この反対側脚部の可撓性を向上させることで反対側脚部の屈曲弾性を高めて反対側脚部に設けた前記第二突起部が強固に前記バタフライ弁体の外周面に弾圧接触するように構成したことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置。
  7. 前記反対側脚部は前記バタフライ弁体の外周面に略平行に前記リング基体部より延設した構成とし、この反対側脚部の外周面と前記リテーナの内周面との間に、前記第二スプリング部とこの第二スプリング部の外周に配設される前記低温時増圧補助リングとを配設したことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置。
  8. 前記シートリングの材質は、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP),ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)若しくは超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)のいずれかを採用したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置。
  9. 前記低温時増圧補助リングの材質は、アルミニウム又はアルミニウム合金,銅又は銅合金,四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP),ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)若しくは超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)のいずれかを採用したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の偏心型バタフライ弁のシール装置。
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