JP2002089724A - シール部材およびそれを用いたバルブ - Google Patents

シール部材およびそれを用いたバルブ

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JP2002089724A JP2000281766A JP2000281766A JP2002089724A JP 2002089724 A JP2002089724 A JP 2002089724A JP 2000281766 A JP2000281766 A JP 2000281766A JP 2000281766 A JP2000281766 A JP 2000281766A JP 2002089724 A JP2002089724 A JP 2002089724A
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Yoshihito Osada
善仁 長田
Takashi Mitsushiba
隆 三柴
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Kitz Corp
Mirapro Co Ltd
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Kitz Corp
Mirapro Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極低温や高温域でも安定したシール効果が得
られ、高圧力下でも座屈することのないシール部材を得
る。 【解決手段】 全周に渡って開口11aが形成されると
ともに弾性変形可能とされたチューブ状の本体部11b
と、開口11aの両縁部から相互に外側に拡がるように
して本体部11bと一体形成された基部11cとを有
し、金属部材で構成したシール部材11とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シール部材および
それを用いたバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今、LNGなどのようなクリーンなエ
ネルギー開発が世界的に活発化し、それらのプラント配
管を制御するために種々のバルブが使用されている。そ
して、バルブを自動制御する場合には、90度開閉型の
ボールバルブが操作性やコスト面から適している。した
がって、極低温で高圧の流体に対して信頼性のあるボー
ルバルブの実現が強く求められている。
【0003】ここで、低温流体の主なものとして、液化
天然ガス(LNG、液化温度:−160℃)、液体窒素
(液化温度:−196℃)、液体空気(液化温度:−1
90℃)、液化エチレン(液化温度:−104℃)など
がある。そして、特にLNGはクリーンなエネルギーの
代表格であり、今後の需要の伸びが期待される。
【0004】このような極低温の流体の制御用として用
いられるボールバルブのバルブボディの可動部に対する
シール部材としては、一般に、グラフォイル(膨張黒
鉛)製やフッ素樹脂製のパッキンが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フッ素
樹脂製のパッキンは温度の低下につれて体積が収縮する
とともに弾性も失われてシール効果が低下し、極端な場
合には洩れを生じるようになる。LNGが洩れて液体か
らガスになるとき、その体積は数百倍にもなるので、可
燃性ガスを取り扱うバルブには、特に漏れが発生しない
構造が求められる。
【0006】また、高温用のバルブにはシール部材とし
てグラフォイル製のパッキンが使用されるが、グラフォ
イルの耐熱温度は400〜450℃程度であり、これ以
上の温度になると酸化反応により燃え尽きてしまう。し
たがって、たとえば500〜600℃という高温下では
シール効果が得られない。そして、グラフォイル製のパ
ッキンは高温下、低温下にかかわらず時間の経過ととも
に締め付け力が低下するので、安定したシール効果を得
ることができない。
【0007】ここで、ボールバルブのシール機構におい
ては、ボールとボールシートとのシール、およびボール
シートをスラスト方向に移動可能に保持するシートリテ
ーナとハウジングとのシールを確実に行う必要がある。
そして、シートリテーナとハウジングとのシールを行う
ために、特許第2556972号公報に示すように、シ
ートリテーナとハウジングとの間にベローシールを装着
する技術が提案されている。
【0008】しかしながら、当該技術によれば、高圧力
が加わったときにベローシールが座屈してしまうという
問題が発生する。
【0009】このような問題を解決するために、実公昭
64−1576号公報では、ベローシールの山部や谷部
に補強リングを装着する技術が提案されているが、シー
トリテーナとハウジングとの間の狭小な空間のシール手
段としては使用しづらい。
【0010】また、前述の問題を解決するために、実公
平7−49146号公報では、シートリテーナとハウジ
ングとの間をダイヤフラムでシールする技術が提案され
ているが、ダイヤフラムではボールと十分に密着する程
度にボールシートをスラスト方向に変位させることがで
きず、またダイヤフラム自体の耐久性や耐圧性にも問題
が残る。
【0011】ボールシートのスラスト方向への変位を十
分に行わせるために、特開平11−344135号公報
では、ボールシートとダイヤフラムを一体形成する技術
が提案されている。しかし、所望のシール効果を得るた
めには、当該部材を樹脂や合成ゴムで形成しなければな
らないので、バルブの使用条件が温度や圧力などの面で
大きく制限されてしまう。
【0012】そこで、本発明は、極低温や高温域でも安
定したシール効果が得られるシール部材およびそれを用
いたバルブを提供することを目的とする。
【0013】また、本発明は、高圧力下でも座屈するこ
とのないシール部材およびそれを用いたバルブを提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るシール部材は、全周に渡って開口が形
成されるとともに弾性変形可能とされたチューブ状の本
体部と、開口の両縁部から相互に外側に拡がるようにし
て本体部と一体形成された基部とを有し、金属部材で構
成されていることを特徴とする。
【0015】また、本発明に係るバルブは、ハウジング
内に形成された流路上に回動自在に配置され、流路と連
通する貫通孔が形成されて当該貫通孔により流路を開閉
するボールと、ボールの外周面に接触してボールにおけ
る流体の流入側と流出側とに設けられたボールシート
と、ボールシートを保持する保持部材と、保持部材を介
してボールシートをボールに圧接する圧接部材と、ボー
ルシートのボールと反対側において本体部と基部との間
がハウジングと保持部材とに挟まれて配置され、流路か
ら本体部内に流入した流体による弾性変形により保持部
材を介してボールシートをボールに圧接する前述したシ
ール部材とを有することを特徴とする。
【0016】そして、本発明に係るバルブは、ハウジン
グ内に形成された流路上に配置された弁体と、弁体が先
端に取り付けられ、正逆回転により軸方向に往復移動し
て弁体を弁座に当接、離間させて流路を開閉する弁棒
と、ハウジングに固定されて弁棒が貫通する第1の保持
部材と、弁棒の弁体側に固定されて第1の保持部材と対
向配置された第2の保持部材と、第1の保持部材と第2
の保持部材とに挟まれて配置され、第1の保持部材と第
2の保持部材との間からの流体の漏出を防止する前述し
たシール部材とを有することを特徴とする。
【0017】このような発明によれば、シール部材を金
属製としているので、極低温において体積が収縮して弾
性が失われることがなく、所定の高温でも燃え尽きるこ
とがなくなるので、極低温や高温域でも安定したシール
効果を得ることが可能になる。
【0018】また、シール部材の本体部の断面は略環状
となっているので、ベロー形に比べて強度がアップし、
高圧力下でも座屈することがなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付
図面において同一の部材には同一の符号を付しており、
また、重複した説明は省略されている。なお、発明の実
施の形態は、本発明が実施される特に有用な形態として
のものであり、本発明がその実施の形態に限定されるも
のではない。
【0020】図1は本発明の一実施の形態であるシール
部材を示す斜視図、図2は図1のシール部材の径方向の
断面図、図3は本発明の他の実施の形態であるシール部
材を示す径方向の断面図、図4は図1のシール部材が装
着されたボールバルブの一例を示す縦断面図、図5は図
4のボールバルブの要部を示す断面図、図6は図4のボ
ールバルブにおける図1のシール部材の溶接位置を示す
説明図、図7は図4のボールバルブに装着されたボール
シートと図1のシール部材との位置関係を示す説明図、
図8は図1のシール部材が装着されたボールバルブの他
の一例を示す断面図、図9は図1のシール部材が装着さ
れたボールバルブのさらに他の一例を示す断面図、図1
0は図1のシール部材が装着されたボールバルブのさら
に他の一例を示す断面図、図11は図1のシール部材が
装着されたボールバルブのさらに他の一例を示す断面
図、図12は図1のシール部材が装着されたボールバル
ブのさらに他の一例を示す断面図、図13は本発明のさ
らに他の実施の形態であるシール部材が装着されたグロ
ーブバルブの一例を示す断面図である。
【0021】図1および図2に示すように、本実施の形
態のシール部材11は金属製の部材で構成されており、
内周側の全周に渡って開口11aが形成されて弾性変形
可能なチューブ状の本体部11bと、開口11aの両縁
部から相互に外側に拡がる基部11cとからなる。そし
て、本体部11bと基部11cとは一体形成されてい
る。
【0022】図2に詳しく示すように、本実施の形態で
は、本体部11bの径方向の断面形状は略環状、そして
シール部材11全体での径方向の断面形状は略Ω(オメ
ガ)型となっている。そして、本体部11bと基部11
cとは湾曲して連続している。但し、本発明におけるシ
ール部材にはこのような湾曲は形成されていなくてもよ
く、本体部11bから屈曲して基部11cが形成されて
いてもよい。そして、本発明におけるシール部材は前述
のような本体部11bと基部11cとで形成されていれ
ばよく、略Ω型の断面形状に限定されるものではない。
【0023】なお、開口11aは外周側に形成すること
もできる(図13参照)。また、図3に示すように、シ
ール部材11は多層構造とされていてもよい。但し、図
3では、シール部材11は二層となっているが、三層以
上であってもよい。
【0024】シール部材11は、たとえばステンレス、
ハステロイ、インコネルなどで構成されており、その板
厚はたとえば0.15mm〜0.5mm程度とされてい
る。但し、本発明において、シール部材はこれらの金属
材料に限定されるものではなく、また、板厚も前述した
寸法に限定されるものではない。
【0025】なお、ステンレス製の場合には耐食性が良
好となり、ハステロイ製の場合には耐食性および高温域
での強度が極めて良好になるとともに機械的強度が良好
となり、インコネル製の場合には機械的強度および高温
域での強度が極めて良好になるとともに耐食性が良好に
なる。したがって、シール部材11により高く要求され
る性能と各金属の特性をふまえて、シール部材11の構
成材料を使い分けることが望ましい。
【0026】このようなシール部材11は、たとえば図
4に示すボールバルブ(玉弁)に装着される。
【0027】すなわち、図4において、ハウジング12
はボディー12aとボディーキャップ12bとで構成さ
れており、内部に円筒状の流路13が形成されたサイド
エントリ形の構造となっている。但し、トップエントリ
形など、他の構造であってもよい。
【0028】ハウジング12の内部には、流路13と連
通する円筒状の貫通孔14aが形成されたボール14が
流路13上に配置されている。このボール14は流路1
3と直交する方向に配置された一対のステム15a,1
5bに支持されており、ステム15a,15bを回動支
点として貫通孔14aにより流路13を開閉する方向に
回動自在に装着されている。ここで、ボール14は金属
製または樹脂製であり、金属製の場合には、たとえばス
テンレス鋼、炭素鋼、ダクタイル、鋳鉄、青銅、黄銅、
ステライトなどが、樹脂製の場合には、たとえばフッ素
樹脂やナイロン樹脂などが用いられる。
【0029】なお、ステム15a,15bの周辺には、
ハウジング12とボール14とで囲まれた空間であるボ
ディーキャビティ16が形成されている。
【0030】図5に詳しく示すように、流路13とボデ
ィーキャビティ16との間をシールして、流体が流路1
3からボディーキャビティ16へ漏出するのを防止する
ため、リング状のボールシート17が、ボール14の外
周面に接触してボール14における流体の流入側と流出
側とに設けられている。したがって、ボール14はこの
ボールシート17と摺動しながら回動する。なお、ボー
ルシート17は、フッ素樹脂などの樹脂製、または合成
ゴムなどのゴム製の材料で成形されている。
【0031】ボールシート17はシート押さえ18を介
してボルト19によりシートリテーナ(保持部材)20
に保持されている。また、シートリテーナ20とハウジ
ング12と間には、このシートリテーナ20を介してボ
ールシート17をボール14に圧接するシートスプリン
グ(圧接部材)21が配置されている。
【0032】また、ボールシート17のボール14と反
対側には、ボルト22によりハウジング12に固定され
たフランジ(固定部材)23とシートリテーナ20とに
本体部11bと基部11cとの間が挟まれて、前述した
シール部材11がシートリテーナ20とフランジ23と
の間をシールする状態で配置されている。なお、ハウジ
ング12とフランジ23との間には、固定された両者の
間をシールするフッ素樹脂製のガスケット24が装着さ
れている。
【0033】そして、このようなシール部材11の本体
部11b内に流路13から流体が流入すると、当該シー
ル部材11は、流体を完全にシールするとともに、流体
圧により本体部11bの拡径方向に力が働くので、開口
11aの幅が増大し、これによりシートリテーナ20が
ボール14の方向に更に移動して、ボールシート17が
ボール14に圧接されるので、シートスプリング21に
よって予め与えられているボール14へのボールシート
17の圧接力を更に増すことができる。
【0034】すなわち、シール部材11は、流体に対す
るシール性を有するのみならず、その流体圧を利用し
て、ボール14へのボールシート17の圧接力を増強
し、ボールバルブの弁座シール性を向上する機能を有す
る。
【0035】なお、フランジ23をハウジング12と一
体形成し、シール部材11をシートリテーナ20とハウ
ジング12とで上記と同等のシール性を確保しつつ保持
するようにしてもよい。すなわち、本発明において、シ
ール部材11の一方側はフランジ23を介してハウジン
グ12により保持されていてもよく、直接ハウジング1
2により保持されていてもよい。したがって、本明細書
において、シール部材11がハウジング12に保持され
るとは、シール部材11がハウジング12に直接保持さ
れている状態のみならず、シール部材11がフランジ2
3に保持されている状態をも含む。
【0036】図6に示すように、シール部材11の一方
の基部11cはシートリテーナ20に、他方の基部11
cはフランジ23にそれぞれ溶接により固定されてい
る。そして、これらの溶接点Pは、取り付け側の断面湾
曲状の取付端部からその曲率半径r以上離れた位置に設
定されている。
【0037】通常、溶接部と基部11cとの接続部は、
流体圧による引っ張り応力や曲げ応力が繰り返し加わ
り、疲労によって破損する確率の高い部位であるが、溶
接点Pを上記の位置とすることにより、上記各応力が溶
接部に達するまでに減衰され、またシール部材11とシ
ートリテーナ20およびフランジ23との接触部を湾曲
形状とし、この接触部に生じる摩擦力によっても上記各
応力が減衰されるので、破損するおそれがない。
【0038】ここで、図7に示すように、ボールシート
17の有効径(ボール14との接触径)をシール部材1
1の有効径(最大外径)よりも小さく設定し、ボールシ
ート17をシール部材11に対して軸方向にずらしてシ
ール部材11よりも内側に配置するのが望ましい。
【0039】このようにすれば、上記両有効径の面積に
作用する流体圧の差による自封性が得られてボールシー
ト17をより大きな力でボール14に圧接することが可
能になる。なお、本実施の形態において、ボールシート
17とシール部材11とは同軸上に配置されているが、
必ずしも同軸上ではなくてもよい。
【0040】このように、本実施の形態によれば、シー
ル部材11を金属製としているので、フッ素樹脂製のパ
ッキンのように極低温において体積が収縮して弾性が失
われることがないので、極低温で高圧(たとえば10M
Pa程度)での使用においても安定したシール効果を得
ることが可能になる。
【0041】シール部材11の本体部11bの断面は略
環状となっており、流体圧が断面に均等に負荷される形
状であるため、ベロー型に比べて強度が強く、高圧力が
加わっても座屈のおそれがない。
【0042】また、シール部材11は、一山状の本体部
11bに連続して基部11cが形成されているので、ベ
ロー型のように複数の山部や谷部によって変位が吸収さ
れてしまうことなく、本体部11bの拡縮径作用を開口
11aの幅の変位に直接且つ効率よく伝達でき、ボール
シート17の移動に寄与することができる。
【0043】シール部材11を金属製としているので、
高温で燃え尽きることがなく、高温域での使用において
も安定したシール効果を得ることが可能になる。
【0044】特に、シール部材11に高耐食性の金属部
材を用いることにより防食性が向上するので、製品出荷
時の不良が防止できるのみならず、プラントに設置した
場合における腐食トラブルを防止することが可能にな
る。
【0045】そして、このようにシール効果や防食性が
向上することによりメンテナンス周期を長期化すること
ができ、大幅なコストダウンを図ることが可能になる。
【0046】また、ボディーキャビティ16内の圧力が
異常昇圧した場合には、ボディーキャビティ16内の圧
力がシール部材11に外圧として作用し、本体部11b
の縮径方向に力が働くので、開口11aの幅が縮小し、
シートリテーナ20はボール14から離れる方向に移動
する。すると、ボール14に対するボールシート17の
圧接部に隙間ができ、シール部材11の内外差圧がゼロ
になるようにボディーキャビティ16内の圧力が流路1
3内に開放され、いわゆるプレッシャーリリーフ機能が
働いて、バルブの破損が防止される。
【0047】すなわち、シール部材11は、流体に対す
るシール性を有するのみならず、ボディーキャビティ1
6内の異常昇圧が外圧として負荷された場合に、ボール
14からボールシート17を後退させる機能を有する。
【0048】なお、既に述べたようにシール部材11を
多層構造とすることができるが、この場合には、弾性変
形時における変位量は単層構造の場合と同等であるが、
耐圧性を大幅に向上させることが可能になる。
【0049】ここで、図8に示すように、シートリテー
ナ20を設けることなく、ボールシート17を直接シー
トスプリング21で押圧してボールシート17をボール
14に圧接するようにしてもよい。
【0050】この場合には、シール部材11の基部11
cは、ボールシート17の断面湾曲状の取付端部からそ
の曲率半径以上離れた位置においてボールシート17に
溶接して固定される。
【0051】さらに、図9に示すように、フランジ23
は溶接によりハウジング12に固定することができる。
この場合において、図10に示すように、シートリテー
ナ20を設けずに、ボールシート17を直接シートスプ
リング21で押圧してこれをボール14に圧接すること
ができる。
【0052】そして、圧接部材としては、図11に示す
ような皿ばね25、図12に示すような板ばね26な
ど、ボールシート17をボール14に圧接することので
きる種々の部材を用いることができる。
【0053】以上においては、シール部材11をボール
バルブに装着した場合について説明したが、シール部材
11は、前述した取付構造(図6)を含め、ボールバル
ブ以外の他の種々のバルブに装着することが可能であ
る。そして、当該シール部材11の装着されたバルブで
は、前述したように、極低温や高温域での使用において
も安定したシール効果を得ることが可能になる、高耐食
性の金属部材を用いることにより防食性が向上する、大
幅なコストダウンを図ることが可能になる、といった様
々な作用効果が得られる。
【0054】このような一例として、図13において
は、シール部材11をグローブバルブ(玉形弁)に装着
した場合が示されている。
【0055】図13において、ハウジング32は、相互
にねじ結合されたボディー32aとボディーキャップ3
2bとで構成されている。そして、ボディー32aの内
部には流路33が形成されており、流路33上には弁体
34が配置されている。
【0056】弁体34はボディーキャップ32bに取り
付けられたスリーブ35のねじ孔と係合した弁棒36の
先端に取り付けられており、正逆回転により軸方向に往
復移動する弁棒36により弁座34aと当接、離間して
流路33を開閉する。
【0057】このようなグローブバルブには、ボディー
32aとボディーキャップ32bとに挟まれて固定され
て弁棒36が貫通する第1の保持部材38と、弁棒36
の弁体34側に固定されて第1の保持部材38と対向配
置された第2の保持部材39とが設けられている。な
お、第1の保持部材38とボディー32aとの間にはシ
ールリング37がはめ込まれている。
【0058】そして、第1の保持部材38と第2の保持
部材39とに挟まれてシール部材11が配置されてい
る。これにより、第1の保持部材38と第2の保持部材
39との間から流体が漏出するのが防止されている。
【0059】このようなグローブバルブによれば、弁棒
36により弁体34を弁座34aに対して当接、離間さ
せて流路33の開閉動作を行うと、ボディー32aとボ
ディーキャップ32bとの間に固定された第1の保持部
材38と弁棒36に固定された第2の保持部材39とが
接近、離反する。このとき、シール部材11は第1の保
持部材38と第2の保持部材39との接近、離反動作に
沿って弾性変形しながら流体の漏出を防止する。
【0060】なお、シール部材11をグローブバルブに
用いた場合には、開口11aは本体部11bの外周側の
全周に渡って形成される。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば以下の効果を奏することができる。
【0062】(1).シール部材を金属製としているので、
極低温において体積が収縮して弾性が失われることがな
く、所定の高温でも燃え尽きることがなくなるので、極
低温や高温域でも安定したシール効果を得ることが可能
になる。
【0063】(2).シール部材の本体部の断面は略環状と
なっているので、ベロー形に比べて強度がアップし、高
圧力下でも座屈することがなくなる。
【0064】(3).シール部材を多層構造にすれば、変位
量を変えずに耐圧性を大幅に向上させることが可能にな
る。
【0065】(4).シール部材の基部を取付側の断面湾曲
状の取付端部からその曲率半径以上離れた位置において
溶接して固定すれば、シール部材に作用した内圧による
引っ張り応力および曲げ応力が緩和されるとともに、取
付側の摩擦力が低減される。
【0066】(5).ボールシートの有効径をシール部材の
有効径よりも小さく設定してシール部材に対して軸方向
にずらしてシール部材の内側に配置すれば、流体圧によ
る自封性が得られ、ボールシートをより大きな力でボー
ルに圧接することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるシール部材を示す
斜視図である。
【図2】図1のシール部材の径方向の断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態であるシール部材を示
す径方向の断面図である。
【図4】図1のシール部材が装着されたボールバルブの
一例を示す縦断面図である。
【図5】図4のボールバルブの要部を示す断面図であ
る。
【図6】図4のボールバルブにおける図1のシール部材
の溶接位置を示す説明図である。
【図7】図4のボールバルブに装着されたボールシート
と図1のシール部材との位置関係を示す説明図である。
【図8】図1のシール部材が装着されたボールバルブの
他の一例を示す断面図である。
【図9】図1のシール部材が装着されたボールバルブの
さらに他の一例を示す断面図である。
【図10】図1のシール部材が装着されたボールバルブ
のさらに他の一例を示す断面図である。
【図11】図1のシール部材が装着されたボールバルブ
のさらに他の一例を示す断面図である。
【図12】図1のシール部材が装着されたボールバルブ
のさらに他の一例を示す断面図である。
【図13】本発明のさらに他の実施の形態であるシール
部材が装着されたグローブバルブの一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
11 シール部材 11a 開口 11b 本体部 11c 基部 12 ハウジング 12a ボディー 12b ボディーキャップ 13 流路 14 ボール 14a 貫通孔 15a,15b ステム 16 ボディーキャビティ 17 ボールシート 18 シート押さえ 19 ボルト 20 リテーナ(保持部材) 21 シートスプリング(圧接部材) 22 ボルト 23 フランジ(固定部材) 24 ガスケット 25 皿ばね(圧接部材) 26 板ばね(圧接部材) 32 ハウジング 32a ボディー 32b ボディーキャップ 33 流路 34 弁体 34a 弁座 35 スリーブ 36 弁棒 37 シールリング 38 第1の保持部材 39 第2の保持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 27/06 F16K 27/06 C 39/06 39/06 (72)発明者 三柴 隆 山梨県北巨摩郡須玉町穴平1100番地 株式 会社ミラプロ内 Fターム(参考) 3H051 AA07 BB06 BB08 BB09 CC16 DD01 EE06 FF03 FF04 FF05 3H054 AA03 BB02 BB12 BB14 BB15 CB36 CB39 GG03 GG04 3H066 AA06 BA12 BA15 BA19 BA38 CA01 CA08 3J040 AA02 AA13 AA17 EA16 FA02 HA01 HA06 HA15 HA30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全周に渡って開口が形成されるとともに
    弾性変形可能とされたチューブ状の本体部と、 前記開口の両縁部から相互に外側に拡がるようにして前
    記本体部と一体形成された基部とを有し、 金属部材で構成されていることを特徴とするシール部
    材。
  2. 【請求項2】 多層構造となっていることを特徴とする
    請求項1または2記載のシール部材。
  3. 【請求項3】 ステンレス、ハステロイまたはインコネ
    ルにより構成されていることを特徴とする請求項1また
    は2記載のシール部材。
  4. 【請求項4】 ハウジング内に形成された流路上に回動
    自在に配置され、前記流路と連通する貫通孔が形成され
    て当該貫通孔により前記流路を開閉するボールと、 前記ボールの外周面に接触して前記ボールにおける流体
    の流入側と流出側とに設けられたボールシートと、 前記ボールシートを保持する保持部材と、 前記保持部材を介して前記ボールシートを前記ボールに
    圧接する圧接部材と、 前記ボールシートの前記ボールと反対側において前記本
    体部と前記基部との間が前記ハウジングと前記保持部材
    とに挟まれて配置され、前記流路から前記本体部内に流
    入した流体による弾性変形により前記保持部材を介して
    前記ボールシートを前記ボールに圧接する請求項1〜3
    の何れか一項に記載のシール部材とを有することを特徴
    とするバルブ。
  5. 【請求項5】 前記シール部材の基部は、前記保持部材
    と前記ハウジングの断面湾曲状の取付端部からその曲率
    半径以上離れた位置において前記保持部材と前記ハウジ
    ングとに溶接して固定されていることを特徴とする請求
    項4記載のバルブ。
  6. 【請求項6】 ハウジング内に形成された流路上に回動
    自在に配置され、前記流路と連通する貫通孔が形成され
    て当該貫通孔により前記流路を開閉するボールと、 前記ボールの外周面に接触して前記ボールにおける流体
    の流入側と流出側とに設けられたボールシートと、 前記ボールシートを前記ボールに圧接する圧接部材と、 前記ボールシートの前記ボールと反対側において前記本
    体部と前記基部との間が前記ハウジングと前記ボールシ
    ートとに挟まれて配置され、前記流路から前記本体部内
    に流入した流体による弾性変形により前記ボールシート
    を前記ボールに圧接する請求項1〜3の何れか一項に記
    載のシール部材とを有することを特徴とするバルブ。
  7. 【請求項7】 前記シール部材の基部は、前記ボールシ
    ートと前記ハウジングの断面湾曲状の取付端部からその
    曲率半径以上離れた位置において前記ボールシートと前
    記ハウジングとに溶接して固定されていることを特徴と
    する請求項6記載のバルブ。
  8. 【請求項8】 前記ボールシートは、その有効径が前記
    シール部材の有効径よりも小さく設定され、前記シール
    部材に対して軸方向にずらして当該シール部材の内側に
    配置されていることを特徴とする請求項4〜7の何れか
    一項に記載のバルブ。
  9. 【請求項9】 ハウジング内に形成された流路上に配置
    された弁体と、 前記弁体が先端に取り付けられ、正逆回転により軸方向
    に往復移動して前記弁体を弁座に当接、離間させて前記
    流路を開閉する弁棒と、 前記ハウジングに固定されて前記弁棒が貫通する第1の
    保持部材と、 前記弁棒の前記弁体側に固定されて前記第1の保持部材
    と対向配置された第2の保持部材と、 前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とに挟まれて
    配置され、前記第1の保持部材と前記第2の保持部材と
    の間からの流体の漏出を防止する請求項1〜3の何れか
    一項に記載のシール部材とを有することを特徴とするバ
    ルブ。
  10. 【請求項10】 前記シール部材の基部は、前記第1の
    保持部材と前記第2の保持部材の断面湾曲状の取付端部
    からその曲率半径以上離れた位置において前記第1の保
    持部材と前記第2の保持部材とに溶接して固定されてい
    ることを特徴とする請求項9記載のバルブ。
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