JP2007170533A - 車両用潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動力伝達装置内における作動油の攪拌抵抗を減少させて燃費向上に寄与し得る車両用潤滑装置を提供する。
【解決手段】油圧を受けて変速作動する変速機2を有しエンジンENGの駆動力を駆動輪に伝達する動力伝達装置1と、エンジンにより駆動され変速機2に作動油を供給する第1オイルポンプP1と、電気モータにより駆動され変速機2に作動油を供給する第2オイルポンプP2と、第1オイルポンプP1及び第2オイルポンプP2の作動状態に応じて動力伝達装置1に供給する潤滑油路161,162を切り替えるシフトバルブとを備えて車両用潤滑装置を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、変速機を作動させる油圧供給源として、車両のエンジンにより駆動されるオイルポンプと、電気モータにより駆動されるオイルポンプとを備えた車両用潤滑装置に関する。
上記のように変速機を作動させる油圧供給源として、エンジン駆動のオイルポンプと電気モータ駆動のオイルポンプとを備えた車両としてハイブリッド車両がある。ハイブリッド車両の中には、変速機の出力側にクラッチを設けるとともに、このクラッチよりも駆動輪側に駆動用モータを設け、クラッチを切り離しエンジンを停止させた状態で駆動用モータにより走行可能に構成されたものがある。このようなハイブリッド車両では、アイドル停止制御等によりエンジンが停止すると、エンジン駆動の第1オイルポンプから作動油の供給がなくなるため、電気モータ駆動の第2オイルポンプを作動させて変速機に作動油を供給するように構成されている(特許文献1、2を参照)。
例えば、上記特許文献1に記載された従来の潤滑装置では、調圧バルブに繋がる第1オイルポンプの吐出油路に、逆止弁を介して第2オイルポンプの吐出油路を接続するとともに、第2オイルポンプの吐出油路に作動油の圧力を調整するリリーフバルブを設け、このリリーフバルブの排出油路を変速機の潤滑油路に接続して変速機の所要部位に作動油を供給するように構成されていた。
特開2001−150967号公報 特開2001−165287号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたような従来の潤滑装置においては、第1オイルポンプから吐出された作動油、及び第2オイルポンプから吐出された作動油が、何れも動力伝達装置各部の潤滑部位(例えば変速機を構成するギヤ列やクラッチ、駆動用モータのギヤ列等)に供給される構成になっていた。そしてエンジン駆動される第1オイルポンプは、エンジンのアイドリング時においても各潤滑部位や制御回路に十分な流量の作動油を供給できるように、高吐出容量のオイルポンプが用いられている。
このため、例えば、エンジンの駆動力で車両を走行させるエンジン走行時において、駆動用モータのギヤ列に過剰な流量の作動油が供給されて攪拌抵抗を生じさせ、燃費向上を阻害する要因になっていた。また駆動用モータの駆動力で車両を走行させるモータ走行時には、動力伝達を行わない変速機のギヤ列にやクラッチに作動油が供給されて攪拌抵抗やフリクションロスを生じさせ、電力消費量を増大させる要因になっていた。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、動力伝達装置内における作動油の攪拌抵抗を減少させて燃費向上に寄与し得る車両用潤滑装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、油圧を受けて変速作動する変速機を有しエンジンの駆動力を駆動輪に伝達する車両用の動力伝達装置と、エンジンにより駆動される第1オイルポンプと、電気モータにより駆動される第2オイルポンプと、第1オイルポンプ及び第2オイルポンプの作動状態に応じて動力伝達装置に供給する潤滑油路を切り替えるシフトバルブ(例えば、実施形態におけるクーラシフトバルブ150、潤滑シフトバルブ250)とを備えて車両用潤滑装置を構成する。
なお、上記潤滑油路は、動力伝達装置における第1の潤滑経路に作動油を導く第1潤滑油路と第2の潤滑経路に作動油を導く第2潤滑油路とを有し、シフトバルブ(例えば、実施形態におけるクーラシフトバルブ150)は、第2オイルポンプの作動時に第2オイルポンプから吐出された作動油を第1潤滑油路に供給し、第1オイルポンプの作動時には第1オイルポンプから吐出された作動油を第1潤滑油路及び第2潤滑油路に供給するように構成することが好ましい。
また、前記シフトバルブには、第1オイルポンプから吐出された作動油がオイルパンに戻る戻り油路から分岐して形成された分岐油路と、第2オイルポンプの吐出油路と、潤滑油路とが接続され、シフトバルブ(例えば、実施形態における潤滑シフトバルブ250)は、第2オイルポンプの作動時に前記第2オイルポンプの吐出油路と潤滑油路とを接続し、第2オイルポンプの非作動時に分岐油路と潤滑油路とを接続するように構成することも好ましい。
本発明では、第1オイルポンプ及び第2オイルポンプの作動状態に応じて動力伝達装置に供給する潤滑油路を切り替えるシフトバルブを設けて車両用潤滑装置を構成する。前述したように、車両の動力伝達装置では、エンジン駆動時に常時回転駆動される第1オイルポンプの作動時と、電気モータにより適宜駆動される第2オイルポンプの作動時とでは動力伝達装置において必要とされる潤滑部位及び潤滑油量が相違する。本発明の構成によれば、第1オイルポンプと第2オイルポンプの作動状態に応じて潤滑油路が切り替えられるため、各状況下で必要とされる潤滑部位に必要量の潤滑量を供給することができ、これにより動力伝達装置内での攪拌抵抗等を低減することができる。
なお、シフトバルブが、第2オイルポンプの作動時に第2オイルポンプから吐出された作動油を第1潤滑油路に供給し、第1オイルポンプの作動時には第1オイルポンプから吐出された作動油を第1潤滑油路及び第2潤滑油路に供給するように油路を切り替える構成によれば、エンジンが停止された状態において動力伝達装置が必要とする所要潤滑部位(例えば駆動モータのギヤ列や変速機における最上部に位置するギヤ、滑り係合しているワンウェイクラッチ等)に第2オイルポンプから第1潤滑油路を介して作動油を供給することができ、かつ第2オイルポンプの吐出容量を最小限必要な容量に設定することができる。従って、例えばモータ走行時のようにエンジンが停止された状態において変速機に過剰な作動油が供給されることがなく、動力伝達装置の攪拌抵抗を低減することができる。一方、第1オイルポンプの作動時には、第1オイルポンプから吐出された作動油が第1潤滑油路及び第2潤滑油路に分割されて供給されるため、エンジン走行時に第1潤滑油路に過剰な作動油が供給されることがなく、動力伝達装置の攪拌抵抗を低減することができる。
また、シフトバルブに、第1オイルポンプから吐出された作動油の戻り油路から分岐して形成された分岐油路と、第2オイルポンプの吐出油路と、潤滑油路とを接続し、シフトバルブは、第2オイルポンプの作動時に第2オイルポンプの吐出油路と潤滑油路とを接続し、第2オイルポンプの非作動時に分岐油路と潤滑油路とを接続するような構成によれば、エンジンが停止された状態において動力伝達装置が必要とする上記同様の所要潤滑部位に第2オイルポンプが吐出した作動油を供給することができ、かつ第2オイルポンプの吐出容量を最小限必要な容量に設定することができる。従って、例えばモータ走行時のようにエンジンが停止された状態において変速機に過剰な作動油が供給されることがなく、動力伝達装置の攪拌抵抗を低減することができる。一方、第2オイルポンプの非作動時には、分岐油路と潤滑油路とが接続されて、第1オイルポンプから吐出された作動油が潤滑油路に供給されるが、分岐油路は第1オイルポンプの戻り油路から分岐して形成されているため、エンジン走行時に潤滑油路に過剰な作動油が供給されることがなく、動力伝達装置の攪拌抵抗を低減することができる。さらに、第2オイルポンプの作動/非作動により潤滑油路の供給元が切り替えられる構成のため、例えば第1オイルポンプの停止直後に第1オイルポンプの吐出油路に残留圧が一定時間残っても、この残留圧によってシフトバルブの切換が遅延することがなく、第2オイルポンプから吐出された作動油を迅速に潤滑油路に供給することができる。
従って、本発明によれば、動力伝達装置内における作動油の攪拌抵抗を減少させて燃費向上に寄与し得る車両用潤滑装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための好ましい形態について図面を参照して説明する。図3に本発明に係る車両用潤滑装置が設けられた動力伝達装置1の概要構成を模式的に示している。この動力伝達装置1は、エンジンENGと、このエンジンの出力軸ESにトルクコンバータTCを介して連結された自動変速機(以下トランスミッションという)2と、トランスミッション2の車軸側に配設された第1駆動モータM1と、トランスミッション2とエンジンENGとの間に配設された第2駆動モータM2とから構成され、エンジンENGの回転駆動力を左右の駆動輪WL,WRに伝達して車両を走行させる。
第1駆動モータM1及び第2駆動モータM2は、電気モータ・ジェネレータであり、車載の図示省略するバッテリにより駆動されてエンジンENGの駆動力をアシストし、あるいはエンジンの停止時(休筒時)にモータの駆動力で走行することが可能であるとともに、エンジン走行時や減速走行時等に発電を行ってバッテリの充電を行うことができるようになっている。すなわち、動力伝達装置の駆動源は、エンジンENGとこれらの駆動モータM1,M2とからなり、ハイブリッド型になっている。
トランスミッション2は、後述する第1または第2オイルポンプにより発生された油圧を制御することで変速制御がなされる前進5速及び後進1速の平行軸式の変速機構であり、エンジンENGのクランクシャフトESにロックアップ機構LCを有するトルクコンバータTCを介して接続されたメインシャフト10と、このメインシャフト10と平行に延びて配設されるとともに、複数のギヤ列を介してメインシャフト10に接続されたセカンダリシャフト20、サードシャフト30、カウンタシャフト40を備え、図示省略するトランスミッションケースの内部に配設される。
メインシャフト10には、メイン3速ギヤ13が結合配設されるとともに、メイン4速ギヤ14、メイン5速ギヤ15、及びメイン5速ギヤ15と一体に連結されたメインリバースギヤ16が相対回転自在に配設されている。またメインシャフト10には、それぞれ相対回転自在に配設されたメイン4速ギヤ14をメインシャフト10に結合させる4速クラッチC4、メイン5速ギヤ15及びこれと一体のメインリバースギヤ16をメインシャフト10に結合させる5速クラッチC5が設けられている。
セカンダリシャフト20には、セカンダリ1速ギヤ21及びセカンダリ2速ギヤ22が相対回転自在に配設され、セカンダリアイドルギヤ23が結合配設されている。またセカンダリシャフト20には、相対回転自在に配設されたセカンダリ1速ギヤ21をワンウェイクラッチ27を介してセカンダリシャフト20に結合させる1速クラッチC1、セカンダリ1速ギヤ21をワンウェイクラッチ27を介することなく直接セカンダリシャフト20に結合させる1速ホールドクラッチCL、及び相対回転自在に配設されたセカンダリ2速ギヤ22をセカンダリシャフト20に結合させる2速クラッチC2が設けられている。
サードシャフト30には、メイン3速ギヤ13と噛合するサード3速ギヤ33が相対回転自在に配設され、メイン4速ギヤと噛合するサード4速ギヤ34が結合配設されるとともに、相対回転自在に配設されたサード3速ギヤ33をサードシャフトに結合させる3速クラッチC3が設けられている。
カウンターシャフト40には、セカンダリ1速ギヤ21と噛合するカウンタ1速ギヤ41、セカンダリ2速ギヤ22と噛合するカウンタ2速ギヤ42、及びメイン4速ギヤ14と噛合するカウンタ4速ギヤ44が結合配設される。またカウンターシャフト40には、メイン3速ギヤ13及びセカンダリ3速ギヤ23と噛合するカウンタアイドルギヤ43、メイン5速ギヤ15と噛合するカウンタ5速ギヤ45、及びリバースアイドルギヤ36を介してメインリバースギヤ16と噛合するカウンタリバースギヤ46がそれぞれ相対回転自在に配設されている。
カウンターシャフト40上におけるカウンター5速ギヤ45とカウンターリバースギヤ46との間にドグ歯機構を利用したリバースセレクタ47が設けられており、そのセレクタスリーブ47aを図示省略するサーボアクチュエータで軸方向に移動させて、カウンタ5速ギヤ45をカウンタシャフト40に結合させ、あるいはカウンタリバースギヤ46をカウンタシャフト40に結合させることができるようになっている。
このように構成されたトランスミッション2において、1速クラッチC1を係合させてセカンダリ1速ギヤ21をセカンダリシャフト20に結合させると、メインシャフト10の回転がメイン3速ギヤ13、カウンタアイドルギヤ43、セカンダリアイドルギヤ23、セカンダリ1速ギヤ21、カウンタ1速ギヤ41からなる1速ギヤ列を介してカウンタシャフト40に伝達される1速段が設定される。1速クラッチC1を係合させた1速段では、セカンダリ1速ギヤ21がワンウェイクラッチ27を介してセカンダリシャフト20に結合されるため、アクセルをオフにしたときにワンウェイクラッチ27が滑り急減速しないようになっている。一方、1速ホールドクラッチCLを係合させた1速ホールド段ではギヤ列は同一であるが、セカンダリ1速ギヤ21がワンウェイクラッチ27を介することなく直接セカンダリシャフト20に結合されるため、強力なエンジンブレーキを作動させることができる。
2速クラッチC2を係合させてセカンダリ2速ギヤ22をセカンダリシャフト20に結合させると、メインシャフト10の回転がメイン3速ギヤ13、カウンタアイドルギヤ43、セカンダリアイドルギヤ23、セカンダリ2速ギヤ22、及びカウンタ2速ギヤ42からなる2速ギヤ列を介してカウンタシャフト40に伝達される2速段が設定される。同様に、3速クラッチC3を係合させてサード3速ギヤ33をサードシャフト30に結合させると、メインシャフト10の回転がメイン3速ギヤ13、サード3速ギヤ33、サード4速ギヤ34、メイン4速ギヤ14、及びカウンタ4速ギヤ44からなる3速ギヤ列を介してカウンタシャフト40に伝達される3速段が設定される。また4速クラッチC4を係合させると、メインシャフト10の回転が、メイン4速ギヤ14とカウンタ4速ギヤ44とからなる4速ギヤ列を介してカウンタシャフト40に伝達される4速段が設定される。
一方、5速クラッチC5を係合させて一体に形成されたメイン5速ギヤ15及びメインリバースギヤ16をメインシャフト10に結合させると、メインシャフト10の回転がこれらのギヤと噛合するカウンタ5速ギヤ45及びカウンタリバースギヤ46に伝達される。但し、カウンタ5速ギヤ45及びカウンタリバースギヤ46はそれぞれカウンタシャフト40に相対回転自在に配設されており、リバースセレクタ47の作動に応じてカウンタシャフト40と選択的に係脱される。
すなわち、図示省略するサーボアクチュエータによりセレクタスリーブ47aを図3における右方に移動させてカウンタ5速ギヤ45をカウンタシャフト40に結合させると、メインシャフト10の回転がメイン5速ギヤ15及びカウンタ5速ギヤ45からなる5速ギヤ列を介してカウンタシャフト40に伝達される5速段が設定される。一方、セレクタスリーブ47aを図3における左方に移動させてカウンタリバースギヤ46をカウンタシャフト40に結合させると、メインシャフト10の回転がメインリバースギヤ16、リバースアイドルギヤ36、及びカウンタリバースギヤ46からなるリバースギヤ列を介してカウンタシャフト40に伝達されるリバース段が設定される。
以上のように、1速、2速、3速、4速、5速クラッチC1〜C5及び1速ホールドクラッチCLの係合制御と、サーボアクチュエータによるリバースセレクタ27のセレクタスリーブ27aの移動制御とにより1速〜5速、1速ホールド、及びリバース段の設定がなされる。これら1速〜5速クラッチC1〜C5及び1速ホールドクラッチCLの係合制御と、サーボアクチュエータの作動制御、及びトランスミッション各部の潤滑が、油圧制御装置7から供給される作動油により行われる。油圧制御装置7の作動制御はコントロールユニットECUからの制御信号に基づいて行われる。
以上のようにして1速段〜5速段、1速ホールド段、及びリバース段が設定され、各ギヤ列を介してメインシャフト10の回転がカウンタシャフト40に伝達される。カウンタシャフト40の回転は、このカウンタシャフト40に結合配設されたファイナルドライブギヤ48、及びファイナルドライブギヤ48と噛合するファイナルドリブンギヤ58を介してディファレンシャル機構DFに伝達され、左右のアクスルシャフト59,59を介して左右の駆動輪WL,WRに伝達される。
また、トランスミッション2の車軸側には、第1駆動モータM1の回転駆動力を駆動輪に伝達するモータ動力伝達機構5が配設されている。モータ動力伝達機構5は、第1駆動モータM1のスピンドルに結合配設されたモータ駆動ギヤ51、モータ駆動ギヤ51と噛合するモータアイドラギヤ52、モータカウンタシャフト50に回転自在に配設されたモータ従動ギヤ53、モータカウンタシャフト50に結合配設されたモータファイナルドライブギヤ54、及びシンクロクラッチ57から構成される。
シンクロクラッチ57は、詳細図示しないサーボアクチュエータによりシンクロスリーブ57aを軸方向に移動させて、モータ従動ギヤ53をモータカウンタシャフト50に結合させ、あるいはモータ従動ギヤ53とモータカウンタシャフト50との結合を切り離すことができるようになっている。このため、シンクロクラッチ57が係合されると、第1駆動モータM1の回転がモータ駆動ギヤ51、モータアイドラギヤ52、モータ従動ギヤ53、モータファイナルドライブギヤ54からなるモータギヤ列を介して、モータファイナルドライブギヤ54と噛合するファイナルドリブンギヤ58を介してディファレンシャル機構DFに伝達され、左右のアクスルシャフト59,59を介して左右の駆動輪WL,WRに伝達される。
従って、このハイブリッド車両では、第2駆動モータM2をエンジンENGのスタータとして使用しアイドル停止状態(休筒状態)のエンジンを始動させることができ、エンジンENGの駆動時にはエンジン駆動力をアシストさせてトランスミッション2において設定された速度段で車両を走行させることができる。またエンジンENGを停止させ、1速〜5速クラッチC1〜C5及び1速ホールドクラッチCLの係合を解除した状態で、モータ動力伝達装置5のシンクロクラッチ57を係合させ、第1駆動モータM1により走行が可能になっている。シンクロクラッチ57のサーボアクチュエータの作動制御、およびモータ動力伝達装置5の各部の潤滑も、トランスミッション2と同様に油圧制御装置7から供給される作動油により行われる。
油圧制御装置7は、トルクコンバータTCの入力軸側に設けられエンジンENGにより回転駆動される第1オイルポンプP1、図示省略するバッテリの電力を利用して電気モータにより回転駆動される第2オイルポンプP2、及びこれらのオイルポンプP1,P2から吐出された作動油を各油圧アクチュエータ(C1〜C5、CL、リバースセレクタ27及びシンクロクラッチ57のサーボアクチュエータ等)やアリング等の潤滑部位に導くための複数の油圧制御バルブ、及びこれらの間を繋ぐ油路からなり、第2オイルポンプP2、各油圧制御バルブの作動がコントロールユニットECUにより制御される。
コントロールユニットECUには、運転席に設けられたシフトレバー装置において運転者が選択したシフトポジションの選択信号やスロットル開度の信号、車両の走行速度や傾斜角度等の走行状態を検出する検出信号が入力されており、コントロールユニットECUは、これらの信号に基づいた制御信号を油圧制御装置7に出力して1速〜5速クラッチC1〜C5等の作動を制御し、第1駆動モータM1、第2駆動モータM2に制御信号を出力して各駆動モータの作動を制御する。これによりトランスミッション2が選択されたシフトポジションに応じて自動変速されるとともに、第1,第2駆動モータM1,M2を利用した駆動力アシストやモータ走行、バッテリの充電が行われる。
さて、以上のように概要構成される動力伝達装置1において、油圧制御装置7に本発明に係る潤滑装置が適用されている。図1に油圧制御装置7における第1実施形態の潤滑装置100について、その要部を油圧回路図で示している。
潤滑装置100は、エンジンENGにより駆動される第1オイルポンプP1と、電気モータM5により駆動される第2オイルポンプP2と、第1オイルポンプP1及び第2オイルポンプP2の作動状態に応じて動力伝達装置に供給する潤滑油路(第1潤滑油路161、第2潤滑油路162)を切り替えるシフトバルブ(クーラシフトバルブ150)とを備えて構成される。
第1オイルポンプP1には、ストレーナが設けられたオイルパン101から作動油を吸入する第1吸入油路111と、吸入した作動油を吐出する第1吐出油路112とが接続され、この第1吐出油路112が分岐して油路113,114,115が設けられている。油路114は調圧バルブを介してトルクコンバータTCの制御回路やトランスミッション各部の潤滑油路に繋り、油路115には動力伝達装置1における各油圧アクチュエータ(C1〜C5、CL、リバースセレクタ27及びシンクロクラッチ57のサーボアクチュエータ等)の制御油圧回路が設けられている。油路114の戻り油路117は、オイルクーラ102及びフィルタ103を介してクーラシフトバルブ150の入力ポート153に繋がっている。
第2オイルポンプP2には、オイルパン101から作動油を吸入する第2吸入油路121と、吸入した作動油を吐出する第2吐出油路122とが接続され、この第2吐出油路122が分岐して油路113に繋がる油路123と、リリーフバルブ126及び逆止弁127を介して戻り油路117に繋がる油路125が設けられている。油路123には第1オイルポンプP1から吐出された高圧の作動油が油路122,125側に流れないように逆止弁124が設けられている。第2オイルポンプP2の作動制御はコントロールユニットECUにより行われる。
油路113は油路118を介してクーラシフトバルブ150の第1パイロットポート151に接続され、油路125から分岐する油路128がクーラシフトバルブ150の第2パイロットポート152に接続されている。
クーラシフトバルブ150は、バルブボディの内部に軸方向に摺動自在なスプールを備え、左右のパイロットポート(第1パイロットポート151、第2パイロットポート152)に作用する油圧により、入力ポート(入力ポート153)と、二つの出力ポート(第1出力ポート154、第2出力ポート155)との接続を切り替える流路切り替え弁である。バルブ内にはスプールを図1における左方に付勢するスプリングが設けられており、第2パイロットポート152に作用するパイロット圧の方が低圧で接続を切り替え得るようになっている。
クーラシフトバルブ150の第1出力ポート154は、動力伝達装置1における第1の潤滑経路171に作動油を導く第1潤滑油路161が接続され、第2出力ポート155は、動力伝達装置1における第2の潤滑経路172に作動油を導く第2潤滑油路162が接続されている。
ここで、上記第1の潤滑経路171及び第2の潤滑経路172は、動力伝達装置1の構成により適宜選択することができるが、本実施形態においては、第1の潤滑経路171としてモータ駆動機構5におけるギヤ列51〜54及びシンクロクラッチ57が設けられたギヤボックスを、第2の潤滑経路172として、トランスミッション2における各駆動シャフト10,20,30,40において最も高い位置に配設され、かつ軸外周に常時摺接するワンウェイクラッチ27が設けられたセカンダリシャフト20の軸内潤滑油路に接続した構成例を示す。なお、第2の潤滑経路172を油路として第2潤滑油路162から供給される作動油をオイルパン101に直接ドレンさせるように構成しても良い。
このように構成される潤滑装置100では、エンジンENGが駆動し第1オイルポンプP1が作動しているときは、オイルパン101に貯留された作動油が第1吸入油路111を通って第1オイルポンプP1に吸い込まれ、この第1オイルポンプP1により加圧された作動油が第1吐出油路112に吐出される。第1吐出油路112の油圧は、油路113及び油路118を介してクーラシフトバルブ150の第1パイロットポート151に供給され、バルブ内部のスプールをスプリングのバネ力に抗して図示するポジション(便宜的に第1シフトポジションという)に位置させる。
この第1シフトポジションでは、クーラシフトバルブ150の入力ポート153が第1出力ポート154と第2出力ポート155の両方に接続され、戻り油路117を通ってクーラシフトバルブ150に供給される作動油が、第1潤滑油路161と第2潤滑油路162とに二分割されて供給される。このため、第1吐出油路112に吐出された作動油は油路114を通り、戻り油路117に配設されたオイルクーラ102により冷却されて、モータ駆動機構のギヤボックス(第1の潤滑経路)171とセカンダリシャフト20の軸内潤滑油路(第2の潤滑経路)172とに供給され、これらの潤滑部位を潤滑してオイルパン101に戻る。この際、油路123に設けられた逆止弁124及び油路125に設けられた逆止弁127の作用により、高圧の作動油が第2オイルポンプP2を通って逆流したり、クーラシフトバルブ150の第2パイロットポート152を加圧してシフトポジションを変化させたりすることがない。
一方、例えばアイドル停止制御によりエンジンENGが停止し、これに伴って第1オイルポンプP1の作動が停止したときには、コントロールユニットECUにより第2オイルポンプP2の電気モータM5が回転駆動され第2オイルポンプP2が作動する。第2オイルポンプP2が作動すると、オイルパン101に貯留された作動油が第2吸入油路121を通って第2オイルポンプP2に吸い込まれ、第2オイルポンプP2により加圧されて第2吐出油路122に吐出される。第2吐出油路122の油圧は油路128を介してクーラシフトバルブ150の第2パイロットポート152に供給され、バルブ内部のスプールを図1における左方に移動させたポジション(同様に第2シフトポジションという)に位置させる。
第2シフトポジションでは、クーラシフトバルブ150の入力ポート153が第1出力ポート154だけに接続され、戻り油路117を通ってクーラシフトバルブ150に供給される作動油が、第1潤滑油路161のみに供給される。このため、第2吐出油路122に吐出された作動油は油路125を通り、この油路125に設けられたリリーフバルブ126及び逆止弁127を開弁させて戻り油路117に流下し、この戻り油路117に配設されたオイルクーラ102により冷却されて、モータ駆動機構のギヤボックス(第1の潤滑経路)171に供給され、モータ駆動機構5のギヤ列等を潤滑してオイルパン101に戻る。
なお、第2吐出油路122に吐出された作動油は逆止弁124を開弁させ、第2油圧ポンプP2の吐出圧が油路113,114,115にも作用する。但し、第2オイルポンプP2の吐出圧は第1オイルポンプP1の吐出圧よりも低圧であることから、リリーフバルブ126の設定圧は油路114に設けられた調圧バルブの設定圧よりも低くなっている。このため、第2吐出ポンプP2から吐出油路122に吐出された作動油は、制御油圧回路の作動を確保する油圧保持機能を有するほかは、大部分が油路125を通ってクーラチェックバルブ150に供給される。
このように、潤滑装置100では、第1オイルポンプP1と第2オイルポンプP2の作動状態に応じて潤滑油路を切り替えるクーラシフトバルブ150が設けられ、クーラシフトバルブ150は、第2オイルポンプP2の作動時に第2オイルポンプP2から吐出された作動油を第1潤滑油路161に供給し、第1オイルポンプP1の作動時には第1オイルポンプP1から吐出された作動油を第1潤滑油路161及び第2潤滑油路162に供給するように油路を切り替える。
このため、潤滑装置100によれば、エンジンENGを停止させて第1駆動モータM1の駆動力により走行しているモータ走行時において、第2オイルポンプが作動されて潤滑が必要とされるモータ動力伝達機構5に必要量の作動油が供給され、トランスミッション2への供給が抑制されるため、モータ走行時におけるトランスミッション側の攪拌抵抗を低減することができる。一方、エンジンENGの駆動力により走行しているエンジン走行時には、第1オイルポンプP1から吐出された作動油がモータ駆動機構5とトランスミッション2とに分割されて供給されるため、エンジン走行時にモータ駆動機構5のギヤ列51〜54及びシンクロクラッチ57に過剰な作動油が供給されることがなく、モータ駆動機構側の攪拌抵抗を低減することができる。
次に、第2実施形態の潤滑装置200の油圧回路図を図2に示しており、以下、この図を参照しながら第2実施形態の潤滑装置200について説明する。
潤滑装置200は、エンジンENGにより駆動される第1オイルポンプP1と、電気モータM5により駆動される第2オイルポンプP2と、第1オイルポンプP1及び第2オイルポンプP2の作動状態に応じて動力伝達装置に供給する潤滑油路(第1潤滑油路261、第2潤滑油路262)を切り替えるシフトバルブ(潤滑シフトバルブ250)とを備えて構成される。
第1オイルポンプP1には、ストレーナが設けられたオイルパン201から作動油を吸入する第1吸入油路211と、吸入した作動油を吐出する吐出油路212とが接続され、吐出油路212が分岐して油路213,214,215が設けられている。油路213は調圧バルブ230の第1入力ポート231及び第2入力ポート232に接続され、油路214,215には動力伝達装置1における各油圧アクチュエータ(C1〜C5、CL、リバースセレクタ27及びシンクロクラッチ57のサーボアクチュエータ等)の制御油圧回路に接続されている。
調圧バルブ230は、バルブボディの内部に軸方向に摺動自在に配設されたスプールと、このスプールを図1における左方に付勢するスプリングとを備え、二つの入力ポート(第1入力ポート231、第2入力ポート232)と、これに対応した二つの出力ポート(第1出力ポート233、第2出力ポート234)とを有して構成されるレギュレータバルブである。スプールには、第1入力ポート231のスプール溝と、スプール軸端のパイロット室との間を繋ぐ内部油路が形成されており、第1入力ポート231を介してパイロット室に作用する油圧によりスプールを図1における右方に摺動させ、この油圧による付勢力とスプリングの付勢力とのバランスにより弁開度を調整して、油路213,214,215の油圧を調圧する。調圧バルブ230の設定圧は、例えば9.5kgf/cm2程度に設定される。
調圧バルブ230の第1出力ポート233は、トルクコンバータTCの制御回路を介して油路241に接続され、オイルクーラ202、フィルタ203、戻り油路242を介してオイルパン201に繋がっている。油路241は戻り油路242と分岐して分岐油路243が設けられ、この分岐油路243が潤滑シフトバルブ250のポート255に接続されている。
調圧バルブ230の第2出力ポート234に接続された油路244は、複数の油路244a、244b、244c、244d、244eに分割され、トランスミッション2の各潤滑部位273a〜273d、例えば、メインシャフト10、サードシャフト30の、カウンターシャフト40等の軸内潤滑油路、ファイナルドリブンギヤ58等の各潤滑部位に導かれる。油路224dはさらに分岐されて油路245が設けられ、潤滑シフトバルブ250のポート252に接続されるとともに、油路244eと油路245との間に潤滑チェックバルブ246が設けられている。油路245は潤滑シフトバルブ250のポート252に接続されている。
一方、第2オイルポンプP2には、オイルパン201から作動油を吸入する第2吸入油路221と、吸入した作動油を吐出する第2吐出油路222とが接続され、この第2吐出油路222が分岐して油路213に繋がる油路223と、リリーフバルブ226に繋がる油路227とが設けられている。油路223には第1オイルポンプP1から吐出された高圧の作動油が油路222,225側に流れないように逆止弁224が設けられている。リリーフバルブ226の設定圧は、調圧バルブ230の設定圧よりも低い圧力、例えば3kgf/cm2程度に設定される。また、吐出油路222は潤滑シフトバルブ250のパイロットポート251に接続され、リリーフバルブ226の排出口は、油路227を介して潤滑シフトバルブ250のポート254,257に接続されている。第2オイルポンプP2の作動制御はコントロールユニットECUにより行われる。
潤滑シフトバルブ250は、バルブボディの内部に軸方向に摺動自在なスプールを備え、パイロットポート251に作用する油圧により、四つの入力ポート(ポート252,254,255,257)と、二つの出力ポート(ポート253,256)との接続を切り替える流路切り替え弁である。バルブ内にはスプールを図2における右方に付勢するスプリングが設けられており、パイロットポート251にパイロット圧が作用していないときにスプールを図示するポジション(便宜的に第1シフトポジションという)に位置させる。
潤滑シフトバルブ250のポート256は、動力伝達装置1における第1の潤滑経路271に作動油を導く第1潤滑油路161が接続され、ポート253は、動力伝達装置1における第2の潤滑経路272に作動油を導く第2潤滑油路162が接続されている。
上記第1の潤滑経路271及び第2の潤滑経路272は、動力伝達装置1の構成により適宜選択することができるが、本実施形態においては、前述した第1実施形態と同様に、第1の潤滑経路271としてモータ駆動機構5のギヤボックスを、第2の潤滑経路272として、トランスミッション2のにおけるセカンダリシャフト20の軸内潤滑油路に接続した構成例を示す。
このように構成される潤滑装置200では、エンジンENGが駆動し第1オイルポンプP1が作動しているときは、オイルパン201に貯留された作動油が第1吸入油路211を通って第1オイルポンプP1に吸い込まれ、この第1オイルポンプP1により加圧された作動油が第1吐出油路212に吐出される。
第2吐出油路212に吐出された作動油は、油路213を通って調圧バルブ230の第1及び第2入力ポート231、232に供給される。これらの入力ポートに供給された作動油は、前述した調圧バルブ230の圧力調整機能により調圧され、入力ポートに繋がる油路213,214,215の油圧が所定の圧力に調整され、油路214,215に設けられた油圧アクチュエータの制御油圧回路に供給される。なお、油路223に逆止弁224が設けられているため、油路213の作動油が第2オイルポンプP2を通って逆流したり、潤滑シフトバルブ250のパイロットポート251を加圧してシフトポジションを変化させたりすることがない。
調圧バルブ230の調圧作動に伴い、第1出力ポート233に排出された作動油は、油路241に設けられたオイルクーラ202により冷却され、戻り油路242を通ってオイルパン201にドレンされる。また一部の作動油が分岐油路243を通り潤滑シフトバルブ250のポート255に供給される。一方、調圧バルブ230の第2出力ポート234に排出された作動油は、油路244を通り、さらに油路244a〜244eを通って前述したトランスミッション各部の潤滑部位に供給される。また油路224d及び224eと繋がる油路245を介して潤滑シフトバルブのポート252に供給される。
ここで、エンジン駆動の第1オイルポンプP1が作動している状態では、第2オイルポンプP2の作動は停止しており、潤滑シフトバルブ250のパイロットポート251にスプールを移動させるような油圧は作用していない。このため、潤滑シフトバルブ250のスプールは、内蔵されたスプリングの付勢力により右方に付勢され、図2に示す第1シフトポジションの位置に配設される。
第1シフトポジションでは、潤滑シフトバルブ250のポート255と256とが連通して分岐油路243と第1潤滑油路261とが接続され、ポート252と253が連通して油路245と第2潤滑油路262とが接続される。このため、調圧バルブ230の第1出力ポート233から排出されオイルクーラ202により冷却されてオイルパン201に戻る作動油の一部が、分岐油路243から第1潤滑油路261を通ってモータ駆動機構のギヤボックス(第1の潤滑経路)271に供給され、モータ駆動機構5のギヤ列51〜54及びシンクロクラッチ57を潤滑する。
また調圧バルブ230の第2出力ポート234から排出された作動油の一部が、油路245から第2潤滑油路262を通ってセカンダリシャフト20の軸内潤滑油路272(第2の潤滑経路)に供給されてこのシャフト上のワンウェイクラッチ27を潤滑し、第2出力ポート234から排出された作動油の多くは、油路244a、244b、244c、244dを通ってトランスミッション2の各潤滑部位273a、273b、273c、273dに供給される。
一方、例えばアイドル停止制御によりエンジンENGが停止し、これに伴って第1オイルポンプP1の作動が停止したときには、コントロールユニットECUにより第2オイルポンプP2の電気モータM5が回転駆動され第2オイルポンプP2が作動する。第2オイルポンプP2が作動すると、オイルパン201に貯留された作動油が第2吸入油路221を通って第2オイルポンプP2に吸い込まれ、第2オイルポンプP2により加圧されて第2吐出油路222に吐出される。第2吐出油路222の油圧は、潤滑シフトバルブ250のパイロットポート251に供給され、バルブ内部のスプリングのバネ力に抗してスプールを図2における左方に移動させたポジション(便宜的に第2シフトポジションという)に位置させる。
第2シフトポジションでは、潤滑シフトバルブ250のポート257と256とが連通して油路227と第1潤滑油路261とが接続され、ポート254と253が連通して油路227と第2潤滑油路262とが接続される。このため、第2オイルポンプP2から吐出されリリーフバルブ226を開弁させた作動油の所定容量が、油路227から第1潤滑油路261を通ってモータ駆動機構のギヤボックス(第1の潤滑経路)271に供給され、残りの容量が第2潤滑油路262を通ってセカンダリシャフト20の軸内潤滑油路272(第2の潤滑経路)に供給されてこのシャフト上のワンウェイクラッチ27を潤滑する。
なお、第2吐出油路222に吐出された作動油は逆止弁224を開弁させ、第2油圧ポンプP2の吐出圧が油路213を介して油路214,215にも作用する。しかし、第2オイルポンプP2の吐出圧は第1オイルポンプP1の吐出圧よりも低圧であり、リリーフバルブ226の設定圧は調圧バルブ230の設定圧よりも低く設定されている。このため、第2吐出ポンプP2から吐出油路222に吐出された作動油は、制御油圧回路の作動を確保する油圧保持機能を有するほかは、大部分が油路225を通ってクーラチェックバルブ250に供給される。
このように、潤滑装置200では、第1オイルポンプP1と第2オイルポンプP2の作動状態に応じて潤滑油路を切り替える潤滑シフトバルブ250が設けられ、潤滑シフトバルブ250は、第2オイルポンプP2の作動時に第2オイルポンプP2の吐出油路225と第1潤滑油路261とを接続し、第2オイルポンプP2の非作動時に分岐油路243と第1潤滑油路261とを接続する。
このため、潤滑装置200によれば、エンジンENGを停止させて第1駆動モータM1の駆動力により走行しているモータ走行時において、動力伝達装置1において潤滑が必要とされるモータ動力伝達機構5のギヤボックスに作動油を供給するとともに、トランスミッション2への供給を最小限に抑制することができ、モータ走行時におけるトランスミッション側の攪拌抵抗を低減することができる。一方、第2オイルポンプP2の非作動時には、第1オイルポンプP1から吐出された作動油が第1潤滑油路261に供給されるが、分岐油路243は第1オイルポンプP1の戻り油路から分岐して形成されているため、エンジン走行時に第1潤滑油路26に過剰な作動油が供給されることがなく、モータ駆動機構側の攪拌抵抗を低減することができる。
さらに、本構成によれば、第2オイルポンプP2の作動/非作動により第1潤滑油路261及び第2潤滑油路262の供給元が切り替えられるため、第1オイルポンプP1の停止直後に第1オイルポンプP1の吐出油路212,213等に残留圧が一定時間残っても、この残留圧によって潤滑シフトバルブ250の切換が阻害されたり遅延したりすることがなく、第2オイルポンプP2から吐出された作動油を迅速に第1及び第2潤滑油路261,262に供給することができる。
従って、以上説明した潤滑装置100,200によれば、動力伝達装置1における作動油の攪拌抵抗を減少させることができ、燃費を向上させた車両用潤滑装置を提供することができる。
本発明に係る車両用潤滑装置における第1実施形態の潤滑装置の要部を示す油圧回路図である。 本発明に係る車両用潤滑装置における第2実施形態の潤滑装置の要部を示す油圧回路図である。 本発明に係る車両用潤滑装置が設けられた動力伝達装置の全体構成を示す模式図である。
符号の説明
ENG エンジン
M5 電気モータ
P1 第1オイルポンプ
P2 第2オイルポンプ
1 動力伝達装置
2 トランスミッション(変速機)
100 潤滑装置(第1実施形態の車両用潤滑装置)
150 クーラシフトバルブ(シフトバルブ)
161 第1潤滑油路
162 第2潤滑油路
171 第1の潤滑経路
172 第2の潤滑経路
200 潤滑装置(第2実施形態の車両用潤滑装置)
201 オイルパン
222 第2オイルポンプの吐出油路
242 戻り油路
243 分岐油路
250 潤滑シフトバルブ(シフトバルブ)
261 第1潤滑油路
262 第2潤滑油路
271 第1の潤滑経路
272 第2の潤滑経路

Claims (3)

  1. 油圧を受けて変速作動する変速機を有しエンジンの駆動力を駆動輪に伝達する車両用の動力伝達装置と、
    前記エンジンにより駆動される第1オイルポンプと、
    電気モータにより駆動される第2オイルポンプと、
    前記第1オイルポンプ及び前記第2オイルポンプの作動状態に応じて前記動力伝達装置に供給する潤滑油路を切り替えるシフトバルブと
    を備えたことを特徴とする車両用潤滑装置。
  2. 前記潤滑油路は、前記動力伝達装置における第1の潤滑経路に作動油を導く第1潤滑油路と第2の潤滑経路に作動油を導く第2潤滑油路とを有し、
    前記シフトバルブは、
    前記第2オイルポンプの作動時に前記第2オイルポンプから吐出された作動油を前記第1潤滑油路に供給し、
    前記第1オイルポンプの作動時には前記第1オイルポンプから吐出された作動油を前記第1潤滑油路及び前記第2潤滑油路に供給するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用潤滑装置。
  3. 前記シフトバルブには、前記第1オイルポンプから吐出された作動油がオイルパンに戻る戻り油路から分岐して形成された分岐油路と、前記第2オイルポンプの吐出油路と、前記潤滑油路とが接続され、
    前記シフトバルブは、
    前記第2オイルポンプの作動時に前記第2オイルポンプの吐出油路と前記潤滑油路とを接続し、
    前記第2オイルポンプの非作動時に前記分岐油路と前記潤滑油路とを接続するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用潤滑装置。
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