JP2007169526A - ぼかし液組成物、および自動車外装塗膜補修方法 - Google Patents

ぼかし液組成物、および自動車外装塗膜補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動車外装塗膜の補修部及びその周辺部に優れた耐擦傷性及び耐塗膜切れ性を付与することができる、ぼかし液組成物を提供する。
【解決手段】(1)(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物とを含有するアクリル樹脂、および(B)ポリカプロラクトンポリオールとを含む樹脂/(2)沸点が120〜230℃の極性溶媒を30〜100質量%含む有機溶剤=1〜5/99〜95(質量比)、並びに
(3)ジブチル錫ジラウレートをぼかし液組成物の固形分100質量部に対して0.03〜0.05質量部、含有するぼかし液組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ぼかし液組成物、およびこれを含有するぼかし塗料組成物を用いた自動車外装塗膜補修方法に関するものである。
従来、自動車外装塗膜の部分補修は、周辺の健全な塗膜表面(塗装面)との境界線を消すために、補修部及びその周辺を研磨し、研磨した補修対象部分に補修塗料を塗装した後、ぼかし液を塗装することで対応している。
詳しくは、事故等により自動車外装塗膜に、塗膜ハクリ(へこみまたは素地・下・中塗りに至る傷がある場合)、更にダメージが素地に至る(補修が遅れ、サビが生じているような場合を含む)ような塗膜欠陥が発生した場合、これを補修する必要がある。一般に、こうした塗膜の補修は、その塗膜にダメージ(欠陥)のある部分とその周辺5cm程度をサンドペーパー等で広くなだらかに研磨除去し、研磨した補修対象部分に補修塗料を塗装して行われている。補修された塗膜は、当然のことながら補修部分以外の健全な塗膜表面と同一の外観を呈することが必要である。一般に、自動車車体等の塗膜において、事故等により上記したような塗膜欠陥が生じた場合は、パーツ毎の区切り、あるいは境界部で見切りを付けるブロック補修と言われる補修方法と、本発明の補修方法である部分補修方法(スポット補修)とが行われている。
上記部分補修は、被補修部と同一塗料あるいは塗色毎に専用の補修用塗料(これら同一塗料と専用の補修用塗料を総称して補修塗料と記す)を設け、手吹きエアースプレー等により必要部位にのみ補修塗膜を形成することが行われている。
塗膜表面の一部に新たに補修塗膜を形成した場合、補修塗膜の中心部から周辺部に近づくにつれて補修塗膜の膜厚は薄くなり、やがて塗膜の連続性が途切れ、既存塗膜に塗料が散点的に付着した状態となる。
塗膜の連続性が途切れると、その切れ目に既存塗膜の表面が露出するため、塗膜の外観に、浮いたまだら模様やくすみ等が生じ、補修後の仕上がりが悪くなる。
このような補修塗膜が膜切れしたり、塗料が散点的に付着した状態は通常塗料ダストと呼ばれる。
塗料ダストは、例えば、補修塗膜を硬化させた後に微細研磨して除去することができる。
しかしながら、既存塗膜から塗料ダストのみを除去するには熟練を要する作業が必要となるため、補修工程が煩雑となり、補修コストが高くなる。また、実際には、熟練した者が微細研磨したとしても、既存塗膜を傷めたり、塗料ダストの痕跡が薄く残ることで、塗膜切れが生じ、白っぽく見えるなど、仕上がり性が損なわれる問題があった(後述する実施例の外観評価試験参照のこと)。
そこで、補修塗膜の周辺に形成された塗料ダスト部の外観を改良する方法として、ぼかし液を、補修部周辺にスプレー塗装する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、特に屈性率の低いクリヤー塗膜を補修する場合でも、周辺の健全な塗装面と、補修塗料及びぼかし液による塗装面との境界線が消えにくいという新たな問題を解消することができるというものである。
特開平7−133448号公報
上記特許文献1に記載の補修用塗料組成物及びこれを希釈したぼかし液を用いて補修することにより、周辺の健全な塗装面との境界線を消すことができるというものである。しかしながら、特許文献1に記載の補修用塗料組成物を希釈したぼかし液を塗装した場合には、新たなダスト部が周辺に発生し、塗料を用いない従来のシンナーのぼかし液(シンナーのみ)を塗装した場合には、被補修塗膜の表面張力が禍し、ダストを馴染ませるためのぼかし液(シンナー)自身にハジキが生じてしまい、十分な連続外観(耐塗膜切れ性)による高い仕上がり性を得ることは困難であった。また、引用文献1の補修塗料及びぼかし液を用いて補修した部位では、耐擦傷性及び耐塗膜切れ性(塗膜連続性)が十分でなく、擦傷や塗膜切れが目立ち易くなるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、上記事情を鑑みてなされたものであり、自動車外装塗膜の補修部及びその周辺部に優れた耐擦傷性及び耐塗膜切れ性を付与することができる、ぼかし液組成物、およびこれを含有するぼかし塗料組成物を用いた自動車外装塗膜補修方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、[i] (1)(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物とを含有するアクリル樹脂、および(B)ポリカプロラクトンポリオールとを含む樹脂/(2)沸点が120〜230℃の極性溶媒を30〜100質量%含む有機溶剤=1〜5/99〜95(質量比)、並びに(3)ジブチル錫ジラウレートをぼかし液固形分100質量部に対して0.03〜0.05質量部、含有するぼかし液組成物によって達成される。
また、本発明の目的は、[ii] 耐擦傷性クリヤー塗膜の補修対象部分を研ぎ出す工程(I)、研ぎ出し部に補修塗料を塗布し補修塗膜を形成する工程(II)、得られた補修塗膜周辺部に、ぼかし塗料組成物を塗布し当該補修塗膜周辺部をぼかす工程(III)、および得られた補修塗膜を硬化させる工程(IV)、を含む自動車外装塗膜の補修方法において、前記ぼかし塗料組成物が、上記[i]記載のぼかし液組成物を含むことを特徴とする自動車外装塗膜補修方法によって達成される。
さらに、本発明の目的は、[iii] 前記補修塗膜が、自動車用外装塗膜の最外層に、(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物と、を含有するアクリル樹脂、(B)ポリカプロラクトンポリオール、および(C)ポリイソシアネート化合物、を含む樹脂により形成された耐擦傷性クリヤー塗膜であり、前記ぼかし塗料組成物が、上記[i]記載のぼかし液組成物と、前記耐擦傷性クリヤー塗膜を形成したクリヤー塗料とを混合してなるものであり、前記工程(III)において当該ぼかし塗料組成物を噴霧塗布することを特徴とする上記[ii]記載の自動車外装塗膜補修方法によって達成される。
本発明のぼかし液組成物およびこれを用いた自動車外装塗膜補修方法では、自動車外装塗膜の補修部及びその周辺部に優れた耐擦傷性及び耐塗膜切れ性を付与することができるものである。とりわけ、擦傷や塗膜切れが目立ち易い塗色(主にブラック等の色調(濃淡)の濃い色調系の塗色)の塗膜に対して、優れた耐擦傷性及び耐塗膜切れ性を発現することができる(後述する実施例の外観評価試験及び耐擦傷性評価試験結果を参照のこと)。本発明によれば、塗膜の焼き付け条件を低温で行うことができ、補修部近傍の樹脂部品等を傷めるおそれがないため、こうした樹脂部品を補修塗膜の焼付け前に取り外しておく必要がない点で好ましい。特に、車体の補修は、自動車製造メーカーではなく、小規模な補修専業メーカーが行うことになるため、こうした取り外し作業は困難であり、部分補修方法(スポット補修)で修理可能にもかかわらず、ブロック補修せざるを得なかったものを、本発明では、焼き付け条件を低温で行うことができるので、部分補修方法を適用することが可能となる点で優れている。
本発明のぼかし液組成物は、(1)(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物とを含有するアクリル樹脂、および(B)ポリカプロラクトンポリオールとを含む樹脂/(2)沸点が120〜230℃の極性溶媒を30〜100質量%含む有機溶剤=1〜5/99〜95(質量比)、並びに(3)ジブチル錫ジラウレートをぼかし液組成物の固形分100質量部に対して0.03〜0.05質量部、含有するものである。
以下、各構成要件ごとに説明する。
(1)の樹脂について
上記(1)の樹脂は、(A)アクリル樹脂と(B)ポリカプロラクトンポリオールとを含む樹脂(特定樹脂ともいう)である。(1)の特定樹脂は、透明性、耐擦傷性、硬度等の特性に優れており、補修用の耐擦傷性クリヤー塗膜のぼかし液組成物に好適に利用することができるものである。
(A)アクリル樹脂について
上記(A)アクリル樹脂は、(i)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと、(ii)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物と、を含有する樹脂である。より詳しくは、上記(i)の成分と上記(ii)の成分とを含有するもの(単量体成分)からなる樹脂(共重合体)である。(A)アクリル樹脂は、優れた耐候性および耐擦傷性などを付与する目的で用いられるものであり、耐擦傷性クリヤー塗膜周辺のぼかし塗膜に優れた既存塗膜との濡れ性を付与し得る点で優れている。
上記(i)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル」は、優れた耐候性を付与する目的で用いられるものであり、上記(ii)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物」は、優れた耐擦傷性を付与する目的で用いられるものである。
上記(i)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル」は、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチルであり、1種単独で使用してもよいし、2種を併用してもよい。
上記(ii)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物」も、アクリル酸ヒドロキシエチルおよび/またはメタクリル酸ヒドロキシエチルにε−カプロラクトンが付加したものの中から、単独または併用することができる。
上記(i)と(ii)の配合比率としては、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば特に制限されるものではない。好ましくは上記(i)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル/(ii)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物」=1/2〜2/1(モル比)である。上記(i)/(ii)の配合比率が1/2(モル比)未満の場合には、耐候性が不十分になるおそれがあり、一方、上記(i)/(ii)の配合比率が2/1(モル比)を超えると、耐擦傷性が不十分になるおそれがある。
また、上記(ii)における(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルへのε−カプロラクトンの付加モル数については、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば特に制限されるものではない。好ましくは、「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル」/「ε−カプロラクトン」=1/4〜1/2(モル比)である。上記(ii)の「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル」/「ε−カプロラクトン」(モル比)が1/4未満の場合には、耐候性が不十分になるおそれがあり、一方、上記(ii)の「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル」/「ε−カプロラクトン」(モル比)が1/2を超えると、耐擦傷性が不十分になるおそれがある。
上記(i)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル」と上記(ii)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物」の合計のOH価は、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば特に制限されるものではないが、100〜200が好ましい。当該OH価が100未満の場合には、耐候性が低下するおそれがあり、一方、当該OH価が200を超えると、耐擦傷性が不十分になるおそれがある。該OH価は、滴定法により測定することができる。
上記(A)のアクリル樹脂としては、上記(i)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル」と上記(ii)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物」と、さらに上記(i)(ii)以外の(iii)「他の(メタ)アクリル系モノマー」と(iv)「他のエチレン性不飽和モノマー」との共重合体が挙げられる。即ち、上記(A)のアクリル樹脂は、必須成分として上記(i)と(ii)を含むものよりなる樹脂(共重合体)であればよく、更に任意成分として上記(iii)や(iv)を含むものよりなる樹脂(共重合体)であってもよいといえる。該共重合体は、上記(i)、(ii)、更には(iii)、(iv)の成分に由来する繰り返し単位の配列の仕方は、重合方法になどにより、適宜制御することができるものであり、特に制限されるものではなく、ランダム重合体、ブロック重合体、グラフト重合体のいずれの構造も取り得るものである。これらの共重合体は、更に、後述する硬化剤成分が加わることで、その後の硬化反応により架橋、硬化して耐擦傷性に優れる3次元架橋構成を取り得るものであればよい。
かかる共重合方法としては、特に制限されるものではなく、従来公知のアクリル樹脂の重合方法を用いることができる。
また、本発明の(A)アクリル樹脂は、上記したような樹脂(共重合体)の中から、1種単独または2種以上を用いればよい。
上記共重合に使用し得る上記(iii)「他の(メタ)アクリル系モノマー」としては、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシプロピル等のエステル化物、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアクリルアミドが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらと共重合可能な上記(iv)「他のエチレン性不飽和モノマー」としては、スチレン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニル等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、上記(iii)および/または(iv)を用いる場合には、これら(i)と(ii)と((iii)および/または(iv))の合計のOH価が、上記に規定した(i)と上記(ii)の合計のOH価の範囲内にあるのが望ましい。
上記(A)のアクリル樹脂の数平均分子量は、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば特に制限されるものではないが、5000〜30000が好ましい。アクリル樹脂の数平均分子量が5000未満の場合には、耐塗膜切れ性が不十分となるおそれがあり、一方、アクリル樹脂の数平均分子量が30000を超えると、塗膜の反応性が不十分となるおそれがある。アクリル樹脂の数平均分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定することができる。なお、(A)のアクリル樹脂として、複数のアクリル樹脂がブレンドされている場合でも、当該数平均分子量の範囲とするのが望ましい。
(B)のポリカプロラクトンポリオールについて
上記(B)のポリカプロラクトンポリオールは、より高度な耐擦傷性を得る目的で用いられるものである。
上記(B)のポリカプロラクトンポリオールとしては、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール等のポリカプロラクトンポリオールを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記(A)のアクリル樹脂と上記(B)のポリカプロラクトンポリオールとの配合比率としては、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば特に制限されるものではないが、(A)アクリル樹脂/(B)ポリカプロラクトンポリオール=50/50〜90/10(質量比)が好ましい。(A)アクリル樹脂/(B)ポリカプロラクトンポリオール=50/50(質量比)未満では、耐候性が不十分になるおそれがあり、一方90/10(質量比)を超えると、耐擦傷性が不十分になるおそれがある。
また、上記(1)の特定樹脂としては、上記(A)、(B)の樹脂成分を含むものであればよいが、本発明の作用効果に影響しない範囲内であれば、更に必要に応じて、他の樹脂成分を適量含有していてもよい。
(2)有機溶剤について
上記(2)有機溶剤は、沸点が120〜230℃の極性溶媒(v)を30〜100質量%含む有機溶剤である。
当該有機溶剤成分は、塗料ダスト部に塗布された場合に、塗料ダストを溶解してレベリング作用により平滑化する目的で配合されるものであり、十分な時間塗布面に残留する必要がある。そのため、適度な蒸発速度を示す揮発性有機溶媒成分として上記沸点範囲の極性溶媒(v)を適量含有するものである。かかる極性溶媒(v)により、溶解性パラメータ(sp値)が低い補修用クリヤー塗料の塗料ダストの溶解性及びレベリング性を高めることができる点で優れている。また、(2)有機溶剤として、上記極性溶媒(v)に併用される溶媒(併用溶媒)(vi)は、樹脂の溶解力をコントロールする目的で配合されるものである。
上記極性溶媒(v)の沸点は、120〜230℃、好ましくは140〜200℃の範囲である。極性溶媒(v)の沸点が120℃未満である場合には、塗布された時に大半が揮散してしまうためレベリング効果が不十分となり好ましくない。一方、極性溶媒(v)の沸点が230℃を超える場合には、当該ぼかし液組成物を含むぼかし塗料組成物を補修部周辺に塗布した際に、該塗料組成物が流れ、筋状の外観異常が発生するおそれがあり好ましくない。
上記極性溶媒(v)のsp値は、8.0〜11.0の範囲が好ましい。この範囲を外れると塗料ダストの溶解が不十分になるおそれがある。
上記極性溶媒(v)の具体例としては、例えば、ジエチレングリコールエチルエーテル(沸点195℃、sp値9.6)、ジエチレングリコールブチルエーテル(沸点230.4℃、sp値8.9)、エチレングリコールモノエチルエーテル(沸点135℃、sp値9.9)、エチルエトキシプロピオネート(沸点172℃、sp値8.8)、酢酸n−ブチル(沸点126℃、sp値8.5)、酢酸カルビトール(沸点217℃、sp値10.4)、メトキシプロピルアセテート(沸点146℃、sp値8.5)等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、上記極性溶媒(v)の含有量は、(2)有機溶剤全量に対して30〜100質量%、好ましくは50〜100質量%の範囲である。該極性溶媒(v)の含有量が30質量%未満の場合には、塗料出ダストの溶解が不十分になるおそれがある。なお、上限は、制限されるものではなく、上記(2)の有機溶剤が上記極性溶媒(v)だけで構成されていてもよい。
上記併用溶媒(vi)は、上記極性溶媒(v)以外の他の有機溶媒であればよい。即ち、非極性溶媒および沸点が120〜230℃の範囲を外れる極性溶媒であればよい。
上記併用溶媒(vi)の具体例としては、例えば、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、メトキシプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ソルベッソ100(商品名、エッソ社製芳香族系炭化水素溶剤)およびソルベッソ150(商品名、エッソ社製芳香族系炭化水素溶剤)等の炭化水素系溶剤を挙げることができる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記併用溶媒(vi)の含有量は、上記(2)有機溶剤中に70質量%以下、好ましくは50質量%未満であって、上記(2)有機溶剤から上記極性溶媒(v)の含有量を差し引いた残分となる。
これら上記(2)の有機溶媒は、被補修塗膜、特に最外層の耐擦傷性クリヤー塗膜を形成した塗料の製造の際に用いた樹脂の溶解性や塗膜の種類、塗装環境等の塗装条件による影響および構成溶剤の沸点等を考慮して選択されるべきものである。
上記(1)の樹脂成分と上記(2)の有機溶剤との配合比率は、上記(1)樹脂/上記(2)有機溶剤=1〜5/99〜95(質量比)の範囲である。上記(1)樹脂/上記(2)有機溶剤=1/99(質量比)よりも小さい場合には、既存塗膜に対するなじみ性が低下するので好ましくない。一方、上記(1)樹脂/上記(2)有機溶剤=5/95(質量比)よりも大きい場合には、ぼかし部の段差が出やすくなり、ぼかし回数が増えるので好ましくない。
(3)のジブチル錫ジラウレートについて
本発明の(3)のジブチル錫ジラウレートは、硬化促進の目的で配合されるものであり(よって、触媒ともいう)、塗膜の焼き付け条件を低温で行うことができ、乾燥コストの低減および補修部近傍の樹脂部品等を傷めるおそれがないため、こうした樹脂部品を補修塗膜の焼付け前に取り外しておく必要がない点で好ましい。
上記(3)のジブチル錫ジラウレートの含有量は、ぼかし液組成物の固形分100質量部に対して0.03〜0.05質量部の範囲で含有するのが望ましい。ジブチル錫ジラウレートの含有量が0.03質量部未満の場合には、乾燥性が不十分であるほか、十分な塗膜連続性及び耐擦傷性が十分でなく好ましくない。一方、ジブチル錫ジラウレートの含有量が0.05質量部を超える場合には、耐候性が不十分となり好ましくない。
また、本発明のぼかし液組成物には、本発明の作用効果に影響を及ぼさない範囲内において、更に上記(1)〜(3)以外の他の成分が適量含有されていてもよい。
本発明のぼかし液組成物は、自動車外装塗膜の補修において、補修塗膜周辺部のぼかしに用いられるぼかし塗料組成物(これについては、以下の自動車外装塗膜補修方法にて説明する。)の構成成分として、補修対象部分の補修に用いたクリヤー塗料と組み合わせるなどして用いられるものである。即ち、本発明のぼかし液組成物は、種々の補修塗料、例えば、クリヤー塗料、ソリッド塗料などの熱硬化型塗料、あるいは自然乾燥型塗料(二液型塗料)により形成された補修塗膜の塗料ダスト部に対し汎用的に用いることができる。特に、耐擦傷性クリヤー塗料により形成された補修塗膜の塗料ダスト部に対し優れた効果を奏することができる。なかでも擦傷や塗膜切れが目立ち易い塗色(ブラックなど)の耐擦傷性クリヤー塗料により形成された補修塗膜の塗料ダスト部に対し、より顕著な作用効果を奏することができるものである。
次に、本発明の自動車外装塗膜補修方法は、耐擦傷性クリヤー塗膜の補修対象部分を研ぎ出す工程(以下、研出工程とも略記する)(I)、研ぎ出し部に補修塗料を塗布し補修塗膜を形成する工程(以下、補修塗膜形成工程とも略記する)(II)、得られた補修塗膜周辺部に、ぼかし塗料組成物を塗布し当該補修塗膜周辺部をぼかす工程(以下、ぼかし工程とも略記する)(III)、および得られた補修塗膜を硬化させる工程(以下、補修塗膜硬化工程とも略記する)(IV)、を含む自動車外装塗膜の補修方法において、前記ぼかし塗料組成物が、上述した本発明のぼかし液組成物を含むことを特徴とするものである。好ましくは、更に上記(IV)工程による補修塗膜硬化後に、補修塗膜部及び補修塗膜周辺部を適当なコンパウンド等を用いてポリッシング(微細研磨)する工程(V)を行うのが望ましい。本発明の補修方法により、優れた耐擦傷性及び耐塗膜切れ性を付与することができる。とりわけ、擦傷や塗膜切れが目立ち易い塗色(具体的には、ブラック等の色調(濃淡)の濃い色調系の塗色)の塗膜に対してより顕著な耐擦傷性及び耐塗膜切れ性を得ることができる。
以下、本発明の自動車外装塗膜補修方法につき、図面を用いて工程ごとに分けて説明する。図1は、自動車外装塗膜補修後の補修部及びその周辺部の一部を様子を模式的に表した部分断面概略図である。
(I)研出工程
研出工程(I)では、図1に示すように、自動車外装塗膜6に、例えば、最外層の耐擦傷性クリヤー塗膜5、あるいは更に下層の上塗りベース塗膜4、中塗り塗膜3、電着塗膜2、基材1のいずれかに至るような塗膜欠陥が発生した補修対象部分7を研ぎ出す。
補修対象部分7を研ぎ出す方法(研磨方法)としては、例えば、自動車外装塗膜に形成された塗膜欠陥を研磨して除去する方法などを用いることができるなど、特に制限されるものではなく、従来公知の研ぎ出し方法を適用することができる。この際、塗膜欠陥の下地が露出する程度まで、緩やかに勾配をつけて行うことが好ましい。上記したように当該研出工程に関しては、特に制限されるものではなく、従来公知の部分補修方法(スポット補修)に用いられる板金・塗装技術を適用することができる。
研ぎ出す深さは、必要な補修対象部分7の塗膜ハクリやへこみ等の塗膜欠陥の度合いに応じて決定すればよく、軽度であれば、図1に示すように、上塗りベース塗膜4(例えば、ソリッド塗膜ないし光輝性塗膜)程度まででよいが、塗膜欠陥が中度以上である場合には、さらに中塗り塗膜3、電着塗膜2まで研ぎ出す。さらに塗膜欠陥(ダメージ)が素地(基材1)に至り、鋼板などの基材1を板金したり、サビを落したりする必要がある場合には、当該研出工程(I)にて、研磨処理に加えて適宜板金や防錆処理などを行うのが望ましい。
研ぎ出し領域は、補修対象部分7の塗膜欠陥を含む部分であればよいが、通常、塗膜欠陥(ダメージ)部分とその周辺を広くなだらかに研磨すればよい。塗膜欠陥が生じた部位に応じて、塗膜欠陥周辺の研磨領域(幅)を決定すればよい。
本発明の補修方法において補修対象部分7となる塗膜は、自動車外装塗膜であればよく、特に制限されるものではない。すなわち、本発明の補修方法では、本発明のぼかし塗料組成物による塗膜の焼き付け条件を低温で行うことができるため、自動車外装の裏側の内装部分に樹脂などが用いられており、高温で焼きつけた場合に当該樹脂の劣化が生じるような外装部位であっても問題なく補修対象とすることができるものである。こうした、自動車外装塗膜には、例えば、(塗膜形成性樹脂及び硬化剤をバインダーとして含む熱硬化性塗料、あるいは二液型塗料により形成されるが、必要により着色顔料および/または光輝性顔料を含有する塗料によって形成されたものでもよい。
以下、本発明に適用し得る自動車外装塗膜の代表的な構成を、基材から下地層、中塗り層、上塗り層の順に、図1を用いて説明する簡単に説明するが、本発明は、これらに何ら制限されるものではない。
本発明の補修対象である自動車外装補修塗膜の下地素地である基材1としては、特に制限されるものではなく、例えば、金属、ガラス、プラスチック、発泡体および鋳造物などが挙げられる。上記基材1として用いられる金属としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、スズ、亜鉛等の金属およびこれらの金属を含む合金が挙げられ、具体的には、乗用車、トラック、オートバイ、バス等の自動車車体および自動車外装用部品が挙げられる。これらの金属は予めリン酸塩等で化成処理されたものが防錆上特に好ましい。
上記基材1上には、電着塗料および中塗り塗料によって電着塗膜2および中塗塗膜3からなる下塗り層および中塗り層が形成されている。
上記電着塗料としては、カチオン型及びアニオン型を使用できるが、カチオン型電着塗料組成物が防食性において優れた複合塗膜を与える。
上記中塗り塗料は、下地の凹凸を隠蔽し、上塗塗装後の表面平滑性の確保と耐チッピング性等の塗膜物性を付与するために形成されるもので、有機系、無機系の各種着色顔料及び体質顔料を含む。標準的には、カーボンブラックと二酸化チタンを主要顔料としたグレー系中塗塗料が多用されるが、各種着色顔料を組み合わせた、いわゆるカラー中塗塗料を用いることもできる。
上記中塗塗膜3上には、上塗りベース塗料および上塗りクリヤー塗料によって、上塗りベース塗膜4および上塗りクリヤー塗膜5(自動車用外装塗膜の最外層)からなる上塗り層が形成されている。
上塗りベース塗膜は、塗膜形成性樹脂及び硬化剤をバインダーとして含む熱硬化性塗料などの着色顔料および/または光輝性顔料を含有する上塗りベース塗料により形成される。
上記塗膜形成性樹脂としては、特に限定されるものではないが、一般には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂が挙げられる。
上記硬化剤としては、特に限定されるものではないが、アミノ樹脂及び/またはブロックポリイソシアネート化合物などが挙げられる。
上記上塗りベース塗料の形態としては有機溶剤型、水性(水溶性、水分散性、エマルジョン)、非水分散型のいずれでもよい。
上記着色顔料としては、例えば、ジケトピロロピロール系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、アゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、金属錯体顔料などの有機顔料;例えば、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化チタンなどの無機顔料;例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等に体質顔料が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいが、2種以上を併用して用いてもよい。
上記光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム粉、着色アルミニウム粉、ブロンズ粉、アルミナ粉、ステンレス粉、チタニウム粉、マイカ粉、干渉マイカ粉、着色マイカ粉、グラファイト、その他の着色、有色偏平顔料等の鱗片状の光輝性顔料が挙げられる。
上記上塗りベース塗料に含まれる着色顔料および/または光輝性顔料の含有量は、特に限定されるものではないが、一般に、塗料内のPWC、すなわち固形分ベースの顔料重量濃度で、1〜60質量%であり、より実用的には1〜45質量%である。
また、目的に応じて、粘性制御剤、架橋樹脂粒子(ミクロゲル)、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、表面調整剤等を含有してもよい。
次に、自動車用外装塗膜の最外層である耐擦傷性上塗りクリヤー塗膜5としては、塗膜形成性樹脂及び硬化剤をバインダーとして含む熱硬化性塗料により形成され耐擦傷性を有するものであればよい。好ましくは、(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物と、を含有するアクリル樹脂、(B)ポリカプロラクトンポリオール、更に(C)ポリイソシアネート化合物を含む樹脂により形成された耐擦傷性クリヤー塗膜である。耐擦傷性クリヤー塗膜とした理由は、既存のぼかし液を利用した塗膜の補修技術では、補修対象部分やその周辺部において擦傷や塗膜切れが目立ち易くなるという問題を解決するのが困難であった。しかしながら、本発明の塗膜補修方法を適用することで、こうした耐擦傷性クリヤー塗膜の補修対象部分やその周辺部に対しても優れた耐擦傷性及び耐塗膜切れ性を付与することができるためである(実施例と比較例とを参照のこと)。
上記(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物と、を含有するアクリル樹脂、および(B)ポリカプロラクトンポリオールについては、既に説明した本発明のぼかし液組成物の構成成分と同様である。また、(C)ポリイソシアネート化合物成分や各構成成分の比率等に関しては、後述する耐擦傷性クリヤー塗膜を形成したクリヤー塗料の項で説明する。
(II)補修塗膜形成工程
次に、補修塗膜形成工程では、研ぎ出し部8に補修塗料を塗布し補修塗膜を形成する。
詳しくは、研出工程(I)で塗膜欠陥の下地まで研ぎ出した補修対象部分の研ぎ出し部8に、塗膜欠陥の程度に応じて、各種補修塗料を順次塗布して、下塗り補修層、中塗り補修層、上塗りベース補修塗膜および上塗りクリヤー補修塗膜からなる上塗り補修層を形成する。
より詳しくは、図1に示すように、研ぎ出し部8が、下地素地である基板1まで研ぎ出している場合には、まず、研ぎ出し部8の基板1を必要に応じて板金し、該基板1上に、電着塗膜2に相当する厚さになるように、下塗り補修塗料を塗布し下塗り補修塗膜12を形成する。
下塗り補修塗料に関しては、特に制限されるものではなく、ポリエステル系パテ等を用いることができる。これらの専用のポリエステル系パテに関しても、特に制限されるものではなく、従来公知の専用の補修用塗料を用いることができるものであり、既に市販されている専用の補修用塗料などを幅広く適用することができる。1例を示せば、専用の下塗り補修塗料としては、例えば、naxパテ(日本ペイント株式会社製)などが挙げられる。
また、下塗り補修塗料の塗布方法としては、例えば、ヘラ等を用いることができる。
また、下塗り補修塗料を塗装後に、50〜80℃、好ましくは60〜70℃で、50〜20分間、好ましくは40〜30分間乾燥することで、下塗り補修塗膜を形成する。
次に、下塗り補修塗膜12上に、中塗り塗膜3に相当する厚さになるように、中塗り補修塗料(プライマーサーフェーサー)を塗布し中塗り補修塗膜13を形成する。
中塗り補修塗料に関しては、特に制限されるものではなく、被補修部と同一塗料あるいは塗色毎に専用の補修用塗料を用いることができる。これらの専用の補修用塗料に関しても、特に制限されるものではなく、従来公知の専用の補修用塗料を用いることができるものであり、既に市販されている専用の補修用塗料などを幅広く適用することができる。1例を示せば、専用の中塗り補修塗料としては、例えば、naxウレタンプラサフ(日本ペイント株式会社製)などが挙げられる。
また、上記の中塗り補修塗膜13を形成する為の中塗り補修塗料の形態としては、特に制限されるものではなく、有機溶剤型、水性(水溶性、水分散性、エマルジョン)のいずれでもよい。
また、中塗り補修塗料の塗布方法としては、例えば、エアースプレー等を用いることができる。
また、中塗り補修塗料を塗装後に、50〜80℃、好ましくは60〜70℃で、50〜20分間、好ましくは40〜30分間乾燥することで、中塗り塗膜3と略同じ厚さの中塗り補修塗膜13を形成する。
続いて、中塗り補修塗膜13上に、上塗りベース塗膜4に相当する厚さになるように、上塗りベース補修塗料を塗布し上塗りベース補修塗膜14を形成する。
上塗りベース補修塗料に関しては、特に制限されるものではなく、塗色毎に専用の補修用塗料を用いることができる。これらの専用の補修用塗料に関しても、特に制限されるものではなく、従来公知の専用の補修用塗料を用いることができるものであり、既に市販されている専用の補修用塗料などを幅広く適用することができる。専用の上塗りベース補修塗料としては、例えば、naxアドミラ、naxスペリオ2K(いずれも、日本ペイント株式会社製)などの上塗りベース補修塗料などが挙げられる。
また、上記の上塗りベース補修塗膜14を形成する為の上塗りベース補修塗料の形態としては、特に制限されるものではなく、有機溶剤型、水性(水溶性、水分散性、エマルジョン)のいずれでもよい。
また、上塗りベース補修塗料の塗布方法としては、例えば、エアスプレー等を用いることができる。
また、上塗りベース補修塗料を塗装後に、室温で、好ましくは1〜10分間セッティングすることで、上塗りベース塗膜4と略同じ厚さの上塗りベース補修塗膜14を形成する。
更に、上塗りベース補修塗膜14上に、耐擦傷性上塗りクリヤー塗膜5に相当する厚さになるように、耐擦傷性上塗りクリヤー補修塗料を塗布し、耐擦傷性上塗りクリヤー補修塗膜15を形成する。
耐擦傷性上塗りクリヤー補修塗料に関しては、耐擦傷性を有する被補修部と同じ耐擦傷性補修用塗料を用いることができる。
また、耐擦傷性上塗りクリヤー補修塗料の塗布方法としては、例えば、エアスプレー等を用いることができる。
また、耐擦傷性上塗りクリヤー補修塗料を塗装後に、60〜100℃、好ましくは60〜80℃で、120〜40分間、好ましくは90〜60分間焼き付け処理することで、耐擦傷性上塗りクリヤー塗膜5と略同じ厚さの耐擦傷性上塗りクリヤー補修塗膜15を形成すればよい。本発明では、次のぼかし工程(III)により、耐擦傷性上塗りクリヤー補修塗膜の周辺部にぼかし塗料組成物をウエットオンウエットで塗布した後に、当該上塗りクリヤー補修塗料とぼかし塗料組成物の塗膜部分を一緒に焼き付け処理(1ベーク)するのが好ましい。かかる1ベークによる焼き付け処理は次のぼかし工程(III)にて説明する。
また、上塗りクリヤー塗膜として耐擦傷性クリヤー塗膜が用いられているので、上塗りクリヤー補修塗料として、耐擦傷性クリヤー補修塗料を用いる。好ましくは(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物と、を含有するアクリル樹脂、(B)ポリカプロラクトンポリオール、および(C)ポリイソシアネート化合物、を含む樹脂により形成された耐擦傷性の上塗りクリヤー補修塗膜15を形成し得る耐擦傷性の上塗りクリヤー補修塗料を用いるのが望ましい。周辺の健全な塗膜表面(塗装面)と同等の耐擦傷性を備え、さらに補修部周辺の塗料ダスト部でも、塗膜切れのない仕上がり性に優れた補修用塗膜性能を発揮することができるからである。
上記耐擦傷性の上塗りクリヤー補修塗膜15を形成し得る耐擦傷性クリヤー補修塗料としては、本発明のぼかし液組成物の樹脂固形成分と同じ(A)のアクリル樹脂成分と(B)のポリカプロラクトンポリオール成分、更には(C)のポリイソシアネート化合物を含むものである。具体的には、例えば、本発明のぼかし液組成物と同様の成分を有してなる塗料液と、上記(C)のポリイソシアネート化合物と有機溶剤を有してなる硬化剤とを適当な配合比率で混合することにより、補修塗料として好適に用いることができる。該耐擦傷性クリヤー補修塗料を用いることにより、塗膜の焼付け条件を低温とすることができる。
ここで、上記(A)アクリル樹脂の構成成分の(i)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル」及び(ii)「(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物」の具体例、上記(i)と(ii)の配合比率、(ii)における(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルへのε−カプロラクトンの付加モル数、上記(i)と(ii)の合計のOH価、任意成分である(iii)「他の(メタ)アクリル系モノマー」及び(iv)「他のエチレン性不飽和モノマー」の具体例、上記(iii)及び(iv)の含有量、上記(i)〜(iv)の合計のOH価、(A)アクリル樹脂の数平均分子量に関しては、先に説明した本発明のぼかし液組成物の構成成分である(A)アクリル樹脂で説明したと同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、上記(B)ポリカプロラクトンポリオールの具体例に関しては、先に説明した本発明のぼかし液組成物の構成成分である(B)ポリカプロラクトンポリオールで説明したと同様であるため、ここでの説明は省略する。
更に、上記(A)アクリル樹脂と(B)ポリカプロラクトンポリオールとの配合比率、その他の樹脂成分の具体例及び含有量に関しても、先に説明した本発明のぼかし液組成物で説明したと同様であるため、ここでの説明は省略する。
(C)ポリイソシアネート化合物(ぼかし液組成物には含まれない)について
上記(C)のポリイソシアネート化合物は、上記耐擦傷性クリヤー塗料の硬化剤成分として用いられるものである。さらに、当該耐擦傷性クリヤー塗料と本発明のぼかし液組成物を適当な割合で混合して調製される、ぼかし塗料組成物の硬化剤成分としても用いられるものである。
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記(A)、(B)、(C)の各成分の配合比率としては、本発明の作用効果を有効には発現し得るものであれば特に制限されるものではないが、「(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物とを含有するアクリル樹脂、および(B)ポリカプロラクトンポリオールとを含む樹脂」/(C)ポリイソシアネート化合物=0.8/1〜1.2/1(OH/イソシアネートのモル比)が好ましく、より好ましくは0.9/1〜1/1(OH/イソシアネートのモル比)の範囲である。((A)+(B))/(C)が0.8/1(OH/イソシアネートのモル比)未満であれば、硬化が遅れ、一方、((A)+(B))/(C)が1.2/1(OH/イソシアネートのモル比)を超えると、耐擦傷性が不十分となるおそれがある。
上記耐擦傷性クリヤー補修塗料は、本発明のぼかし液組成物と同様の成分、即ち、上記(A)及び(B)を含む特定樹脂と有機溶剤と(3)のジブチル錫ジラウレート(単に触媒ともいう)とを有する塗料液と、上記(C)ポリイソシアネート化合物と有機溶剤とを有する硬化剤の2液型塗料として用いるのが望ましい。
また、塗料液中のジブチル錫ジラウレートの含有量は、塗料液の固形分100質量部に対して0.005〜0.03質量部が好ましく、より好ましくは0.008〜0.01質量部の範囲である。ジブチル錫ジラウレートの含有量が0.005質量部未満の場合には反応性が低下し、一方、ジブチル錫ジラウレートの含有量が0.03質量部を超えると塗膜性能が低下するおそれがある。
(D)ぼかし塗料組成物のその他の成分について
本発明のぼかし塗料組成物には、上記塗料液、硬化剤及びぼかし液組成物の他に、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコンや有機高分子等の表面調整剤、消泡剤、滑剤等の添加剤(D)を適宜添加することができる。これらは、使用目的に応じて、必要とされる作用効果を奏することができるように、1種または2種以上の添加剤を使用すればよい。
(III)ぼかし工程
ぼかし工程では、図1に示すように、上記補修塗膜形成工程(II)で得られた、自動車用外装塗膜の最外層の補修塗膜である耐擦傷性クリヤー補修塗膜15の周辺部16に、ぼかし塗料組成物を塗布し、当該補修塗膜周辺部16をぼかす。
当該耐擦傷性クリヤー補修塗膜15の周辺部16をぼかすとは、具体的には、上記補修塗膜形成工程(II)の補修塗料の塗布(例えば、エアスプレーなど)により上記補修塗膜15の周辺部16に発生する補修塗膜15が断続的に成膜した部分から、塗料ダストのみが塗着した部分まで(塗料ダスト部17)に対して、ぼかし塗料組成物を塗布し、図1に示すように、ぼかし塗膜18を形成して補修塗膜15の連続化および平滑化を行うものである。
ここで、当該ぼかし処理により、所期の目的を達成するためには、ぼかし塗料組成物を塗布する回数は、1回だけであってもよいが、2回以上行ってもよい。好ましくは、当該コストと仕上がり性を勘案し、2回行うのがよい。この際、1回目の塗布では、図1に示すように、上記補修塗膜形成工程(II)で生じた塗料ダスト部17をカバー(被覆)することができる領域で実施すればよい。これにより当該塗料ダスト部17のぼかし効果を得ることができる。
更に2回目の塗布では、1回目のぼかし塗料組成物の塗布(例えば、エアスプレーなど)により上記ぼかし塗膜18の周辺部19に発生する、ぼかし塗膜18が断続的に成膜した部分から、ぼかし塗料ダストのみが塗着した部分まで(ぼかし塗料ダスト部20)に対して、2回目のぼかし塗料組成物を塗布し、図1に示すように、2回目のぼかし塗膜21を形成して補修塗膜15及びぼかし塗膜18の連続化および平滑化を行うものである。
2回目の塗布では、1回目の塗布により生じるぼかし塗料組成物のぼかし塗料ダスト部20をカバー(被覆)することができる領域で実施すればよい。
また、上記ぼかし処理では、ぼかし塗料組成物は、塗布回数を追うごとにより、固形分量が少なくなる(固形分濃度が小さくなる)ように、ぼかし塗料組成物中のぼかし液組成物の配合量を増やすのが望ましい。あるいは、1回目の塗布から、固形分量が少なくなる(固形分濃度が小さくなる)ように調整して、同じ領域に何回か重ね塗りするようにしてもよい。これは、塗布で生じるダスト(ウェット状態)は揮発成分が多く、固形分量が少ないので、乾燥後のダスト(ドライ状態)による表面凹凸は小さく、その後のコンパウンド処理等により、該ダストを十分に取り除くことができ、補修塗膜15の連続化および平滑化、更には塗膜切れのない仕上がり性を実現することができるなど、特に制限されるものではない。ただし、当該ぼかし処理での塗布回数に応じたぼかし塗料組成物の濃度などに関しては、上記したものに何ら制限されるものではない。
また、当該ぼかし処理では、図1に示すように、ぼかし塗料組成物の塗布領域が、塗料ダスト部20のほか、連続的に成膜した部分の外周部に重なるように塗布するようにするのが望ましい。重なり幅は特に制限されるものではないが、平坦化の観点からは、3〜10cmの幅で重なるように塗布するのが望ましい。
上記ぼかし塗料組成物としては、本発明の作用効果を奏することができるように、本発明のぼかし液組成物を含むものであればよい。好ましくは本発明のぼかし液組成物と、前記補修塗膜形成工程(II)で得られた、耐擦傷性クリヤー補修塗膜を形成した耐擦傷性クリヤー補修塗料とを混合してなるものが望ましい。
ここでは、上記耐擦傷性クリヤー補修塗料は、先に説明したとおりであるので、ここでの説明は省略する。
ぼかし塗料組成物中の上記塗料液、硬化剤及び本発明の上記ぼかし液組成物の配合比率は、上述したように塗布回数や塗料液、硬化剤及びぼかし液組成物の成分組成などによっても異なることから、所望のぼかし効果を有効に発揮することができるように、ぼかし処理の形態(主に塗布回数)に応じて適宜決定すればよい。
1例として、図1に示すように、1回目よりも2回目の方が、ぼかし塗料組成物中の固形分濃度が小さくなるようにしてぼかし処理を行う場合の例を示す。この場合、1回目のぼかし塗料組成物の配合比率は、上記〔塗料液+硬化剤〕:ぼかし液組成物=100:80〜120(質量比)の範囲が好ましく、より好ましくは100:90〜110(質量比)の範囲である。上記塗料液及び硬化剤の合計100質量部に対するぼかし塗料組成物の配合比率が80質量部未満であれば、ダストに対するなじみが低下するおそれがあり、120質量部を超えると、粘度が低く、垂直部の作業がし難くなるおそれがある。
2回目のぼかし塗料組成物も、1回目のぼかし塗料組成物と同様に、〔塗料液+硬化剤〕とぼかし液組成物の配合比率を調整して作製してもよいし、上記1回目のぼかし塗料組成物に、本発明のぼかし液組成物を加えて、固形分濃度が低くなるように希釈して作製してもよい。
前者の方法で2回目のぼかし塗料組成物を作製する場合、〔塗料液+硬化剤〕:ぼかし液組成物=100:180〜220(質量比)の範囲が好ましく、より好ましくは100:190〜210(質量比)の範囲である。上記塗料液及び硬化剤の合計100質量部に対するぼかし液組成物の配合比率が180質量部未満であれば、ダストに対するなじみが低下するおそれがあり、220質量部を超えると、粘度が低く、垂直部の作業がし難くなるおそれがある。
後者の方法で2回目のぼかし塗料組成物を作製する場合、1回目のぼかし塗料組成物:ぼかし液組成物=100:80〜120(質量比)の範囲が好ましく、より好ましくは100:90〜110(質量比)の範囲である。1回目のぼかし塗料組成物100質量部にぼかし液組成物の配合比率が80質量部未満であれば、ダストに対するなじみが低下するおそれがあり、120質量部を超えると、粘度が低く、垂直部の作業がし難くなるおそれがある。
(IV)補修塗膜硬化工程
上記(II)補修塗膜形成工程により得られた補修塗膜15、更には(III)のぼかし工程で該補修塗膜15の周辺部にウエットオンウエットにより塗装された1回目のぼかし塗膜18及び2回目のぼかし塗膜21(単にぼかし塗膜ともいう)を硬化させる。
本発明では、補修塗膜及びぼかし塗膜にジブチル錫ジラウレートを含有しており、これらの焼き付け条件を低温にすることができる。これは、新車時のように自動車車体のみの焼き付けと異なり、既に内装品などが取り付けてあるため、たとえ部分補修とはいえ、高温で焼き付けを行うと樹脂製等の内装品に影響を及ぼすため、内装品を取り外す必要があり、作業工数及び補修費用(コスト)が高くなる。本発明の補修方法では、そうした問題なく、自動車外装の補修部分を迅速かつ低コストで補修を行うことができる点で優れている。
補修塗膜及びぼかし塗膜の硬化(焼き付け)条件としては、特に制限されるものではないが、上記理由に鑑み、60〜90℃、好ましくは60〜80℃の範囲で、100〜40分間、好ましくは90〜60分間焼き付け硬化処理を行えばよい。
また、上記硬化(焼き付け)処理には、例えば、カーボンブローヒーターなどの短波または中波赤外線乾燥機などの塗膜焼き付け装置を用いることができるが、これらに制限されるものではなく、従来公知の部分補修用の塗膜焼き付け装置を用いることができる。
(V)微細研磨工程
本発明では、上記(IV)工程による補修塗膜硬化後に、補修塗膜部及び補修塗膜周辺部を適当なコンパウンド等の研磨剤を用いてポリッシング(微細研磨)するのが望ましい。これは、後述する実施例に示すように、ポリッシング(微細研磨)しても、擦傷や塗膜切れが生じずに艶出しでき、連続化および平滑化、更には仕上がり性に優れた補修塗膜を実現することができるものである。
本工程に用いることのできる研磨剤としては、特に制限されるものではなく、従来公知の補修用の仕上げ用(磨き上げ用)研磨剤を用いることができる。
また、当該研磨処理は、1回で行ってもよいが、何回かに分けて段階的に仕上げる(磨き上げる)ことが好ましい。
以下、本発明を具体的な実施例により詳細に説明する。なお、部及び%は、特に断らない限り、質量部及び質量%を意味する。
実施例1〜3および比較例1〜2
1.ぼかし液組成物の調製
(1)特定樹脂/(2)有機溶剤=5/95(質量比)、並びに(3)ジブチル錫ジラウレートをぼかし液組成物の固形分100質量部に対して表1に示す量を添加、混合して、あるいは添加せずに、実施例1〜3及び比較例1〜2のぼかし液組成物を調製した。
Figure 2007169526
なお、上記(1)特定樹脂としては、耐擦傷性クリヤー塗料「ポリウレエクセル0−1200クリヤー」(日本ペイント株式会社製;(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物と、を含有するアクリル樹脂、(B)ポリカプロラクトンポリオール、および(C)ポリイソシアネート化合物、を含む樹脂クリヤー二液型塗料)の塗料液(固形分樹脂成分:40%)の樹脂成分を用いた。
上記(2)有機溶剤には、(v)「沸点が120〜230℃の極性溶媒」として、ジエチレングリコールエチルエーテル(沸点195℃、sp値9.6)70質量%と、(vi)「併用溶媒」として、ソルベッソ100(エクソン社製芳香族系炭化水素溶剤) 10質量%と、ソルベッソ150(エクソン社製芳香族系炭化水素溶剤) 20質量%と、からなる混合溶媒を用いた。
2.ぼかし塗料組成物の調製
次に、各実施例及び比較例のぼかし工程に用いる1回目と2回目のぼかし塗料組成物を調製した。
2−1.1回目のぼかし塗料組成物の調製
1回目のぼかし塗料組成物は、下記に示す組成の塗料液100質量部、下記に示す組成の硬化剤50質量部、上記1で得られた各実施例ないし比較例のぼかし液組成物150部を混合して調製した。
ここで、上記塗料液は、(1)特定樹脂(固形分)/(2)有機溶媒=35/65(質量比)、及び(3)ジブチル錫ジラウレートを塗料液の固形分100質量部に対して0.01質量部を添加、混合して調製した。
上記硬化剤は、(C)ポリイソシアネート化合物(固形分)/(2)有機溶媒=40/60(質量比)を添加、混合して調製した。
上記塗料液に用いた(1)特定樹脂、並びに上記塗料液及び硬化剤に用いた(2)有機溶媒は、いずれも上記1のぼかし液組成物の調製で使用した(1)特定樹脂及び(2)有機溶媒と同じものを用いた。
上記硬化剤に用いた(C)ポリイソシアネート化合物には、ヘキサメチレンジイソシアネートを用いた。
2−2.2回目のぼかし塗料組成物の調製
2回目のぼかし塗料組成物は、1回目のぼかし塗料組成物100部、上記1で得られたぼかし液組成物100部を混合して調製した。
3.評価塗膜の作製
評価用の補修塗膜を以下に示す手順で作製した。以下、図1の塗膜構造及びその製造条件を表した断面図を参照して説明する。
3−1.正常な塗膜(新車時塗膜)の作製(図1の補修部分の周辺の健全な塗膜部分である新車時塗膜構造部分参照)
リン酸亜鉛処理した厚さ0.8mm、20cm×30cmのダル鋼板(基材1)の上に、カチオン電着塗料「パワートップU−50」(日本ペイント株式会社製、カチオン型電着塗料)を、乾燥膜厚20μmとなるように電着塗装し、170℃で20分間焼き付けて電着塗膜2を形成した。
次に、得られた電着塗膜2の上に、グレー色の中塗塗料「オルガP−61M」(日本ペイント株式会社製、ポリエステル/メラミン樹脂系塗料)を、乾燥膜厚が30μmとなるようにスプレー塗装し、140℃で20分間焼付け中塗塗膜3を形成した。
得られた中塗塗膜3の上に、予め、脱イオン水で希釈された黒色の水性上塗り塗料「アクアレックス2200ブラック」(日本ペイント株式会社製、アクリル系塗料)を、乾燥膜厚が15μmとなるように静電塗装し、60℃で3分間プレヒートし、ソリッド塗膜(光輝性塗膜)4を形成した。
予め、ソルベッソ100(エクソン社製芳香族系炭化水素溶剤)/ソルベッソ150(エクソン社製芳香族系炭化水素溶剤)=50/50(質量比)の混合溶剤で希釈された耐擦傷性クリヤー塗料「ポリウレエクセルO−1200クリヤー」を、乾燥膜厚が35μmとなるように、ウエットオンウエットでスプレー塗装し、耐擦傷性クリヤー5を形成した。更に、140℃で20分間焼付け、正常な塗膜(新車時塗膜;被補修塗膜)6を作製した。
3−1.補修塗膜の作製(図1の補修塗膜構造参照)
(I)研出工程
補修対象部分7を、#320〜400番のサンドペーパーを用いて、該補修対象部分7におけるダル鋼板(基材1)が研ぎ出されるまで、緩やかに勾配がつくように研ぎ出し、研ぎ出し部8を形成した。すなわち、補修対象部分7の電着塗膜2、中塗り塗膜3、上塗りベース塗膜のソリッド塗膜4及び耐擦傷性の上塗りクリヤー塗膜5を除去した。各実施例及び比較例のサンプルでは、特に塗膜欠陥を意図的に形成することなく、上記3−1で作製した正常塗膜(40cm×60cm)の中央部分(直径1cmの円形状部分)を補修対象部分7として、上記研ぎ出し処理を行った。実際には、塗膜欠陥の度合いによっては、必要に応じて当該工程で板金する。
次に、ワイピングにより研ぎかすを除去し、10分間放置した。
(II)補修塗膜形成工程
研ぎ出し部8に、下地補修用パテとして「naxパテ」(日本ペイント株式会社製)を、乾燥・研磨後の膜厚が80μmとなるように2ないし3回に分けて塗り重ね、60℃で5分間パテ乾燥した。その後、5分間放冷却し、#400番のサンドペーパーを用いて、パテを研磨して下塗り補修塗膜12を形成した。研ぎかすは、エアーブローで除去した。
下塗り補修塗膜12上に、補修用プラサフ(中塗り)塗料として「naxウレタンプラサフ」(日本ペイント株式会社製、ウレタン系塗料)を、乾燥膜厚が40μmとなるようにスプレー塗装し、60℃で30分間乾燥した。その後、5分間放冷却し、#800〜1500番のサンドペーパーを用いて、プラサフ塗装部及び上塗りベース補修塗料の塗装範囲を研磨して中塗り(プラサフ)補修塗膜13を形成した。さらに耐擦傷性補修クリヤー塗装範囲を#3000番のサンドペーパーを用いて研磨した。研ぎかすは、エアーブローで除去した。
中塗り(プラサフ)補修塗膜13上に、上塗りベース補修塗膜として「naxアドミラブラック」(日本ペイント株式会社製、1液型特殊アクリル樹脂塗料)を、乾燥膜厚が15μmとなるようにスプレー塗装し、20℃で5分間乾燥して上塗りベース補修塗膜14としてソリッド補修用塗膜を形成した。
上塗りベース補修塗膜14上の外周部及びその周辺部(該上塗りベース補修塗膜のソリッド補修塗膜の形成範囲より広い範囲であって、補修対象部分7よりも広い範囲:補修対象部分7の外側に幅3cmまでの範囲)に、耐擦傷性の上塗りクリヤー補修塗料として、周辺の健全な耐擦傷性上塗りクリヤー塗膜5で使用したのと同系統の「ポリウレエクセルO−1200クリヤー(補修用)」を用いて研ぎ出し部8に沿うように、乾燥膜厚が35〜40μm(上塗りベース補修塗膜14上の厚さ)となるようにスプレー塗装し、ウエット状態の耐擦傷性の上塗りクリヤー補修塗膜15を形成し、自動車外装補修塗膜6’を得た。
(III)ぼかし工程
次に、耐擦傷性の上塗りクリヤー補修塗料の塗装部(ウエット状態の耐擦傷性の上塗りクリヤー補修塗膜15)の周辺部16に発生した上塗りクリヤー補修塗料の塗料ダスト部17に対して、ウエットオンウエットで先に調製した1回目のぼかし塗料組成物をスプレー塗装し、塗料ダスト部17を平滑化し、5分間セッティングした。
更に、1回目のぼかし塗料組成物を塗布して形成されたぼかし塗膜(補修部分)18の周辺部19に発生した1回目のぼかし塗料組成物のぼかし塗料ダスト部20に対して、先に調製した2回目のぼかし塗料組成物をスプレー塗装し、2回目のぼかし塗料組成物を塗布して形成されたぼかし塗膜(補修部分)21を形成することでぼかし塗料ダスト部20を平滑化し、10分間セッティングした。
(IV)補修塗膜を硬化させる工程
その後、耐擦傷性の上塗りクリヤー補修塗膜15及びほかし塗膜18、21が形成された各実施例及び比較例のサンプルを、乾燥機を用いて80℃で60分間焼き付け硬化させ、上塗りクリヤー補修塗膜15及びほかし塗膜18、21を完成した。
(V)ポリッシング(微細研磨)工程
次に、上塗りクリヤー補修塗膜15及びほかし塗膜18、21及びその周辺領域に発生した2回目のぼかし塗料組成物のぼかし塗料ダスト部に対して、ポリッシャーを用いてコンパウンドにより3回のポリッシング(微細研磨)処理を行った。回数を追うごとにコンパウンドの粒径を細かくした。研ぎかすは、エアーブローで除去した。これにより、補修対象部分及びその周辺部が磨き上げられてなる(仕上げられてなる)自動車外装補修塗膜及びその周辺部を得た。
4.補修塗膜の評価
4−1.外観評価試験
以上のように作製した補修部分と補修していない部分を有する塗膜の外観について、外観と塗膜の連続性とを目視で比較し、評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 2007169526
上記表2の外観評価の基準は下記の通りとした。
3…塗膜切れなし。
2…わずかに塗膜切れあり(正面からでは塗膜切れがないように見えるが、角度を変えて斜めから視野角45°程度にして観察すると塗膜切れにより白っぽく見える。)。
1…顕著に塗膜切れあり(正面からみても塗膜切れにより白っぽく見える。)。
評価結果「2−3」とは、補修塗膜全体の大部分が評価3であったが、一部に評価2となる領域が存在している程度であり、塗膜切れにより白っぽく見える度合い(色合い)も僅かに白っぽく見える程度である。
評価結果「1−2」とは、補修塗膜全体の約半分が評価2であったが、残る約半分が評価1となる領域である。
上記結果から、次のことが考えられる。即ち、わずかな擦傷でも目立ち易いブラック等の色調(濃淡)の濃い塗色の上塗りベース塗膜の保護が必要な耐擦傷性クリヤー塗膜では、その補修塗膜やその周辺のぼかし塗膜も耐擦傷性を持たせる必要があるが、比較例2では、耐擦傷性を持った塗膜ダスト部上に形成したぼかし塗膜部分を微細研磨して磨き上げることが難しく、微細研磨する過程で、塗膜に加わる面方向の負荷により、ぼかし塗膜の硬化が不十分なため塗膜切れを引き起こす。表面が磨き上げられているにも拘わらず、塗膜切れがあるため、前述する実施例の外観評価試験に示すように、一見すると(正面からでは)塗膜切れがないように見えるが、角度を変えて斜めから視野角45°程度にして観察すると塗膜に生じた塗膜切れにより白っぽく見えるといった現象が起きているものと考えられる。一方、本実施例では、ぼかし塗膜が十分に硬化しているため、ぼかし塗膜の塗膜切れを引き起こすこともなく、研磨した表面全体が均一でかつ平滑に磨き上げられ、なおかつ塗膜には塗膜切れも生じないため、前述する実施例の外観評価試験に示すように、いずれの角度から見ても塗膜切れがなく、極めて良好な補修塗膜に仕上げることができたものと言える。
4−2.耐擦傷性評価試験
ニューホーミングクレンザー(花王株式会社製;研磨剤87質量%、界面活性剤5質量%及びその他)の50%水分散体1gを塗布した2cm×2cmのネル製布を学振型摩擦堅牢度試験機(株式会社大栄科学精機製作所製)に装着した。ついで、実施例及び比較例の塗膜を500gの負荷で100往復摩擦した。摩擦前後の20度グロスをスガ試験機社製光沢計を用いて測定し、摩擦後のグロスの保持率を求めた。結果を下記表3に示す。
Figure 2007169526
上記表3の耐擦傷性の評価基準は下記の通りとし、3点以上を合格とした。
5点…摩擦後のグロスの保持率80%以上
4点…摩擦後のグロスの保持率60%以上80%未満
3点…摩擦後のグロスの保持率40%以上60%未満
2点…摩擦後のグロスの保持率20%以上40%未満
1点…摩擦後のグロスの保持率20%未満
図1Aは、自動車外装塗膜の補修部及びその周辺部の一部を様子を模式的に表した部分断面概略図である。図1Bは、図1Aの丸で囲った補修部の周辺部を拡大した断面概略図である。
符号の説明
1 基材、
2 電着塗膜、
3 中塗り塗膜、
4 上塗りベース塗膜、
5 最外層の(耐擦傷性)上塗りクリヤー塗膜、
6 自動車外装塗膜、
6’ 自動車外装補修塗膜、
7 塗膜欠陥が発生した補修対象部分、
8 研ぎ出し部、
12 下塗り補修塗膜(パテ)、
13 中塗り(プラサフ)補修塗膜、
14 上塗りベース補修塗膜(ソリッド補修用塗膜)、
15 (耐擦傷性)上塗りクリヤー補修塗膜、
16 クリヤー補修塗膜の周辺部、
17 塗料ダスト部、
18 塗布1回目のぼかし塗膜、
19 塗布1回目のぼかし塗膜の周辺部、
20 ぼかし塗料ダスト部、
21 2回目のぼかし塗膜。

Claims (3)

  1. (1)(A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物とを含有するアクリル樹脂、および(B)ポリカプロラクトンポリオールとを含む樹脂/(2)沸点が120〜230℃の極性溶媒を30〜100質量%含む有機溶剤=1〜5/99〜95(質量比)、並びに
    (3)ジブチル錫ジラウレートをぼかし液組成物の固形分100質量部に対して0.03〜0.05質量部、含有するぼかし液組成物。
  2. 耐擦傷性クリヤー塗膜の補修対象部分を研ぎ出す工程(I)、
    研ぎ出し部に補修塗料を塗布し補修塗膜を形成する工程(II)、
    得られた補修塗膜周辺部に、ぼかし塗料組成物を塗布し当該補修塗膜周辺部をぼかす工程(III)、および
    得られた補修塗膜を硬化させる工程(IV)、を含む自動車外装塗膜の補修方法において、
    前記ぼかし塗料組成物が、請求項1記載のぼかし液組成物を含むことを特徴とする自動車外装塗膜補修方法。
  3. 前記補修塗膜が、自動車用外装塗膜の最外層に、
    (A)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルと、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンの付加物と、を含有するアクリル樹脂、
    (B)ポリカプロラクトンポリオール、および
    (C)ポリイソシアネート化合物、を含む樹脂により形成された耐擦傷性クリヤー塗膜であり、
    前記ぼかし塗料組成物が、請求項1記載のぼかし液組成物と、前記耐擦傷性クリヤー塗膜を形成したクリヤー塗料とを混合してなるものであり、
    前記工程(III)において当該ぼかし塗料組成物を噴霧塗布することを特徴とする請求項2に記載の自動車外装塗膜補修方法。
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