JP2007168343A - 液滴形成装置およびそれを用いたインクジェット記録装置 - Google Patents

液滴形成装置およびそれを用いたインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高信頼性・高メンテナンス性・高安定性の連続吐出型マルチ・オリフィス・インクジェット装置を提供するためには、(1)高信頼性とメンテナンス性を確保のための分解・組立て・清掃が容易な基本構造、(2)安定吐出性能を確保するための加振特性の安定化と不要振動の抑制およびマルチオリフィス全域における均一加振、(3)高エネルギー効率での液滴形成突出のための共振利用構造が課題である。
【解決手段】(1)液室およびオリフィス口を形成した第1筐体と加振手段を構成した第2筐体の2筐体構成、(2)ダイアフラムによる加振部材の分離と液室の対向側・外側に共振部材を配置、(3)共振振動部材および液室の段差構造による共振振動数の適正化構造を基本構造とすることで、上記課題を解決し、高信頼性・高メンテナンス性・高安定性の連続吐出型マルチ・オリフィス・インクジェット装置を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置に係り、特に、マルチノズル連続吐出型インクジェット装置において、高信頼性・高メンテナンス性を有し、高安定な液滴吐出可能な液滴形成装置に関する。
連続吐出型インクジェット装置の基本的な動作原理は以下の通りである。まず、インクタンクに蓄えられた液体をポンプなどで加圧しオリフィスから噴出させるとともに、圧電素子などにより加振することで、噴出する液体に揺らぎを与え飛翔する微小液滴を形成する。次に、この飛翔する微小液滴が形成される位置に近接して、帯電電極を配置し電界を付与することで、形成される液滴の帯電を制御する。帯電が制御された液滴は、帯電電極の下流位置に配置された偏向電極により、液滴に与えられた電荷により飛翔方向の偏向の有無や偏向量が制御される。形成する画像やパターン情報に従って、偏向の有無や偏向量が制御されることで、画像やパターン形成が行われる。画像やパターンの形成に利用されない液滴は、液滴の飛翔経路の一部に配置された回収手段に着弾するように制御され、再びインクタンクに回収される。
インクジェット方式としては、この連続吐出型のほかに、液滴1滴ごとの吐出を制御するドロップ・オン・デマンド型がある。ドロップ・オン・デマンド型は圧電素子微細な液室を形成し、各液室を圧電素子で変形させることで、液滴を吐出させる方式である。ドロップ・オン・デマンド型としては、このほかに各液室に加熱ヒータを配置し、液体を過熱してバブルを生じさせ、その圧力により液滴を吐出する方式が知られている。
これに対して、連続吐出型インクジェット装置は、吐出後の液体の帯電量制御による液体偏向を用いるために、液滴吐出制御を1滴ごと行う必要がない。このため、ドロップ・オン・デマンド方式に比較して、構造が簡単になりやすく、高い信頼性を確保することができる。このため、連続吐出型インクジェット装置は、長寿命や高い信頼性が必要である産業用マーキングの装置として広く利用されている。各種インクジェット方式の詳細および連続吐出型インクジェット装置を用いた産業用マーキングの装置については、非特許文献1に詳しく記載されている。
産業用マーキング装置に用いられる連続吐出型インクジェット装置の多くは、非特許文献2に記載されているように、吐出ノズル数が1つで、その偏向量を制御することで、画像を形成する方式である。しかし、長寿命や高い信頼性を有する連続吐出型インクジェット装置を幅広い分野で活用するためには、多数のオリフィスからインクを吐出させるマルチ・オリフィス・タイプの連続吐出型インクジェット装置が必要である。
このマルチ・オリフィス・タイプの連続吐出型インクジェット装置を実現するためには、複数の並置されたオリフィスから、均一に液滴を形成することが最重要課題となる。これを実現する方式として、いくつかの方式が提案されている。
特許文献1から4などには、オリフィス・プレートを圧電素子で加振する方式が記載されている。しかし、この方式は色々な工夫がなされてはいるが、オリフィス・プレートを均一に加振することが難しくプレートの振動の形態、いわゆる振動モードが生じるために、プレート内に形成されたオリフィスの位置によって、液滴形成のタイミングや形成液滴の量に差が生じやすいという欠点を有している。
また、特許文献5から6は、液室全体を加振する方式が記載されている。この方式は、液体と液全体を加振することから、加振に必要なエネルギーが大きくなるとともに、振動周波数を大きくすることが難しい。一般に、液滴形成周波数は、生産性などを考慮すると、数〜10kHz以上必要である。現在、ドロップ・オン・デマンド方式のインクジェット装置で、10〜20kHz程度であり、連続吐出型インクジェット装置では、液滴形成周波数が100kHz以上になるものもある。液室全体を加振する方式では、振動させる質量が大きくなるために、振動周波数を大きくすることが難しい。
特許文献7などでは、複数のオリフィスが形成されたオリフィス・プレートの側面側から液体を加振し、液体の圧力波の伝播を利用して、液滴を形成する方式が開示されている。この方式は、液体の圧力波の伝播を利用することから、すべてのオリフィスから同時に液滴を形成することができなくなり、その後の液滴の帯電や偏向などの制御が煩雑となるという課題を有している。さらに、圧力波の伝播経路が長いことから、周囲の壁などによる反射波が液滴形成に悪影響を及ぼす可能性が高く、安定性にも課題を有す。
特許文献8では、オリフィス・プレートに対向する位置に圧電素子を配置し、液体を加振する方式が開示されている。この方式は、複数のオリフィスを有するオリフィス・プレートに並行かつ均一に液体を加振できることから、最も均一に液滴を形成できる可能性を有する方式である。しかし、この方式でも用いられる圧電素子はオリフィス・プレート側に向かって均一な伸縮変形を生じされる必要がある。このため、圧電素子の構造が複雑になる。また、一つの圧電素子の変形量は通常あまり大きくなく、nmオーダである。この方式は、圧電素子で直接液体を加振することから、比較的大きな圧電素子の変形が必要となり、構造上の工夫とともに、印加電圧が大きくなってしまうという課題を有する。
特許文献9から11などは、圧電素子に共振子を配し、その共振子をオリフィス・プレートに対向する位置に配置している。これによって、圧電素子による加振力を共振子で拡大することで、比較的大きな振幅を発生させる。そして、振動する共振子を、オリフィス・プレートに対向する位置に配置することで、液体をオリフィス・プレートに並行かつ均一に加振するものである。この方式によれば、比較的小さな圧電素子の変位を、共振部材で拡大することで、小さなエネルギーで液滴形成を可能とするものである。しかし、この方式は、圧電素子によって振動する共振子の振動形態が、所望の振動形態となるようにしなければならない。
US3739393 US3777307 US6357866 EP0943436 EP0461238 US6505920 EP0819062 US4520369 US6637801 WO98/08685 US5912686 甘利武司監修:「インクジェットプリンタ技術と材料」,株式会社シーエムシー,(1998)
前記、特許文献8から11に開示されている方式でも、いつくかの解決すべき課題を有する。
まず第1の課題は、圧電素子による振動が、インク突出装置の筐体に伝わることにより、規定外の振動や共振が発生することである。筐体など規定外の部材に振動が伝わった場合、振動の状態が、筐体の固定方法などの影響を受けるとともに、液室全体に規定外の振動を生じることなどから、振動が不安定となりやすく安定な液滴突出ができなくなる。
特許文献8では、音響防止材なる部材で圧電素子を筐体に固定し、圧電素子の振動が筐体に伝達されるのを防止することが記載されている。また、特許文献9,10では、液室の液体をシールするシール部材で筐体に固定していることが予測されるが、詳細については、記載されていない。筐体と振動部材が音響防止材などを介して近接しているこれらの構成では、十分に振動の伝達を抑制することは難しいとともに、音響防止材などの経時劣化を考えると、安定性に課題が残る。特許文献11では、振動子の一端に薄い板状のダイアフラム構造を介して筐体に固定することで、振動を筐体に伝えることを抑止している。この構造では、圧電素子の固定,共振子および振動伝達を抑制するダイアフラムの構造が重要となる。
第2の課題は、液体を均一に加振することである。複数のオリフィスから、均一かつ安定に液滴を形成するためには、細長いオリフィス列に対向する細長い壁面をきわめて均一に加振することが必要である。しかし、振動面や振動子が細長くなると、長さ方向に振動むらが生じやすくなる。一般に、部材を伸縮運動させた場合、最も長い方向に、最も大きく変位が生じやすい。複数のオリフィスを細長く配置した構成では、オリフィス列方向
(長手方向)に最も大きな変異が生じやすくなる。このオリフィス列方向の伸縮をうまく吸収できなければ、細長い振動子は、長さ方向にゆがみやうねりなどの振動むらが生じることとなる。
圧電素子自身の変形で液体を加振する特許文献8の構造では、オリフィス列方向つまり、圧電素子の長手方向に、直交する複数のスリットを設けることで、圧電素子の長手方向への伸縮を抑制する構造としている。また、共振子を用いる特許文献10の構成では、圧電素子を複数に分割することで、オリフィス列方向つまり液室の長手方向の変形を抑止し、共振子をオリフィス方向に加振する構成としている。しかし、この構成でも、共振子はオリフィス方向とともに、長手方向にも伸縮することが予測されることから、振動子の保持方法により、振動が不均一となる可能性が高い。特許文献11では、圧電素子を複数に分割すると共に、圧電素子を埋込んだ共振子もスリットを入れることで、長手方向への伸縮を抑制する構造としている。
これら圧電素子の分割やスリット構造によっても、完全に長手方向の伸縮を防止することはできない。筐体と振動部材が音響防止材などを介して近接している特許文献8,9,10の構造では、長手方向の伸縮を完全に吸収することは難しく、液体加振方向の振動に悪影響を与える可能性がある。
これに対して、特許文献11の構造は、振動子の上端部をダイアフラム構造にすることで筐体と接続している。この構造では、共振子の長手方向の伸縮が、筐体で拘束されることはないので、比較的安定したオリフィス方向への振動を発生させることができる。しかし、特許文献11の構造においても、液滴形成を不安定にする要因を有している。それは、細長い共振子全体が液室に浸漬されていることである。この構造では、オリフィスと対向する共振子端面のみでなく、側面も液体と接している。このため、液体に不必要な振動を与える可能性が高くなってしまい、形成される液滴の不安定性を生む要因となりえる。
最後に最も重要な第3の課題は、構造の単純化である。顔料や染料などの粒子成分を分散させた液体を、オリフィスから吐出するインクジェット装置では、液体がオリフィスに固着し詰まるなどの障害が発生する可能性を有する。このため、吐出液滴を高安定かつ高信頼に形成できることともに、障害発生時には、容易に分解・洗浄・組立て復旧できることが非常に重要となる。そこで、インクジェットの液滴吐出装置では、構造が単純で、分解・洗浄・組立てが容易な構造が非常に重要となる。
特許文献8の構造では、複雑な形状をした圧電素子を筐体の隙間に音響防止剤を介して固定するとともに、液室と圧電素子の間に、分離シート部材が配置された複雑な構成である。特許文献9,10は、記載された構成は単純であるが、共振子と筐体間を固定する弾性部材や液体のシール構造を考慮すると共振子部分を分解することは容易ではないと予測される。特許文献11の構成は、共振子をダイアフラムで分離した蓋状の構造体となっており、分解は比較的容易であると予測される。しかし、圧電素子が埋め込まれた構造であるとともに、振動子部分の構造が、非常に複雑であり、高精度な加工が難しい構造となっている。
本発明の課題は、これら状況を鑑み、前記3つの課題を解決できる液滴形成手段により、高信頼性と高いメンテナンス性を有する、高安定な連続吐出型マルチ・オリフィス・インクジェット装置を提供することである。
上記課題を解決するために、基本構造として、液体吐出手段は、一端に開放面を有する細長い液室と液室の開放面と対抗する壁面に形成された複数のオリフィス口の列を有する第1筐体と、第1筐体の液室の開放面に近接対向する位置に配置された薄膜部材からなるダイアフラムと既ダイアフラム構造の液室側と反対側の面に、共振振動部材が配置された第2筐体から構成される2筐体構造とする。さらに、既第2筐体の共振振動部材のダイアフラム側と逆の側の端面に、圧電素子を接続する構造とする。また、既第2筐体の共振振動部材は、複数の柱状部材をオリフィス口の列方向に多数並置した構成とする。
上記基本的構造に加えて、共振振動部材,液室などを下記の3つの構造とする。
まず第1構造として、第2筐体の共振振動部材を、ダイアフラム振動方向に細長い複数の棒状構造体とする。また、既複数の棒状構造体はダイアフラムと結合している側と反対側の端面で、一体に結合する結合構造体を有しているとともに、既結合構造体は、共振振動部材(共振子)と反対側に圧電素子などの加振部材を固定するように構成する。
次に第2の構造として、棒状共振振動子に少なくともひとつ以上の段差を設ける。各段差間の距離は、共振振動子が、目標加振周波数近傍の複数の共振周波数を有するよう設定する。
最後に第3の構造として、液室壁面に複数の溝や段差などの形状構造を設ける。溝や段差は、ダイアフラムに直交する方向とともに、ダイアフラムに平行な方向に設ける。ダイアフラムに直交する方向の溝や段差間の距離は、目標加振周波数よりも十分高い液体共振周波数となるように、短い距離で多数配置する。ダイアフラムに平行な方向の溝や段差間の距離は、液体の共振周波数が、目標加振周波数近傍の複数の共振周波数となるように設定する。
上記基本構造による効果は以下のとおりである。
液体吐出手段は、オリフィス口の列を備えた細長い液室が形成された第1筐体と共振子(共振振動部材)と加振手段である圧電素子を固定する第2筐体とで形成されており、分解時に第1筐体に形成された液室の一端が開放されることから、構造が単純であると共に、液室の洗浄なども容易な構造である。
さらに、上記構造の液体吐出手段の第2筐体は、ダイアフラム構造により、共振子と加振手段である圧電素子を分離することで、音響防止材などの特殊な振動伝達防止部材などを用いることなく、比較的簡単な構造で、圧電素子や共振子の振動を筐体全体に伝達されることを防止できる。
さらに、上記構造の液体吐出手段は、第1筐体の液室の開放面に近接対向する位置に配置された薄膜部材からなるダイアフラムと既ダイアフラム構造の液室側と反対側に圧電素子や共振子が配置されていることから、圧電素子や共振子の周辺に、音響防止材や液体シール部材などを配置する必要がない。これにより、構造が単純化できるとともに、筐体全体に音響防止材や液体シール部材などを介して、不要な振動が伝達することを完全に防止できる。
また、圧電素子や共振子の長手方向を含む周辺全体に、ダイアフラムの接合部以外の拘束箇所が全くないことから、振動子や圧電素子の振動が安定化させやすい。加えて、液体を加振するダイアフラムの面を除いて、圧電素子や共振子などの振動体が、液体と接触することもないので、本来与えるべきダイアフラム面による加振振動以外の不要な振動などが、液体に加わることはない。
これによって、高信頼性と高いメンテナンス性を有する、高安定な連続吐出型マルチ・オリフィス・インクジェット装置の液体吐出手段を提供することができる。
また、基本構造に加えて、前記第1構造による効果は、以下のとおりである。
第2筐体の共振振動部材を複数の棒状構造体とすることで、オリフィス口列方向の共振振動部材の伸縮を少なくすることができ、ダイアフラムをオリフィス方向に、より均一な振動を生じさせることができる。また、共振振動部材を細長い構造とすることで、オリフィス方向に伸縮しやすくなるために、圧電素子など小さな振動エネルギーでも、大きな振幅を得られやすくなる。
さらに、複数の棒状構造体をダイアフラムと結合している側と反対側の端面で、一体に結合する結合構造体を配することにより、細長い棒状の共振振動部材が振動時に不安定となることが防止できる。
さらに、前記第2構造とすることによる効果は、以下のとおりである。
棒状共振振動子は、圧電素子で加振する振動周波数近傍に共振点を有する長さにすることで、小さい圧電素子の振動を増幅するものである。しかし、棒状構造の共振周波数付近では、振動の増幅レベルが急激に増加し、振幅の大きさの安定化が難しくなる。前記したように、共振振動子が、目標加振周波数近傍の複数の共振周波数を有するようになり、共振振動子に少なくともひとつ以上の段差を設けることによって、複数の共振周波数の間に、比較的ブロードな振動増幅が可能な振動数領域を形成することが可能となる。これにより、加振源である圧電素子の振動周波数を、このブロードな領域の周波数とすることで、振動の増幅率を安定化することができる。
そして、前記第3構造とすることによる効果は、以下のとおりである。
液室内の液体も、液室の長さで、ある共振周波数を有している。この共振周波数で液体が振動した場合、液体の挙動は不安定となる可能性がある。そこで、液室内に加振周波数よりも十分短い間隔の段差を設けることで、液室長さによる液体の共振周波数を加振周波数よりも高くしておけば、このような液体共振による不安定振動要素を排除できる。特に、オリフィス口の列方向についての振動は、各オリフィス口から吐出される液滴のむらの要因となる。液室の壁面に、ダイアフラム面に垂直方向に、加振周波数よりも十分に高い周波数となる間隔の溝や段差などを多数設けることで、液室内でのオリフィス口の列方向についての振動を防止することができる。
さらに、これに対して、ダイアフラムからオリフィス口に向かう方向の振動は、ある程度増幅効果があることが望ましい。しかし、共振周波数付近では、振動の増幅レベルが急激に増加し、振幅の大きさの安定化が難しくなる。前記したように、ダイアフラムに平行な方向の溝や段差間の距離を、液体の共振周波数が、目標加振周波数近傍の複数の共振周波数となるように設定することで、比較的ブロードな液体振動増幅が可能な振動数領域を形成することが可能となる。これにより、加振源である圧電素子の振動周波数を、このブロードな領域の周波数とすることで、液体振動の増幅率を安定化することができる。言うまでもないが、ダイアフラム面に垂直方向の溝や段差と同様に、加振周波数よりも十分に高い周波数となる間隔の溝や段差などを多数設けることで、液室内での液体の共振振動を防止することができる。
上記した理由により、本発明の基本構成および上記3構造とすることで、高信頼性と高いメンテナンス性を有する、高安定な連続吐出型マルチ・オリフィス・インクジェット装置の液体吐出手段を提供することができる。
以下、本発明の一実施例を図1から図12を用いて説明する。
図1から図6は、本発明のインクジェット装置における液滴形成部の一実施例である。図1は、液滴形成部の外観と内部構造を示すために右手前側4分の1をカットしたものである。図2は、詳細を説明するために、図1のカット領域のA部を拡大したものであり、図3は、液室とノズルの詳細を説明するために、図2のB部をさらに拡大したものである。図4および図5は、図1の中央部の横断面および縦断面構造を示す図である。図6は、図5のC−C断面を示したものであり、共振振動子とダイアフラムおよび液室の関係を説明する図である。
図1から図6に示した液滴形成部は、第1筐体1と第2筐体2の2つの筐体から構成されている。第1筐体1の中央部には、上端に開口部を有する細長い液室13が形成されており、その液室13の下端部に長さ方向(図の左右方向)に渡って複数のオリフィス口
10が一列に形成されている。
第2筐体2は、第1筐体1に被せるように配置・組立てられ、第1筐体1の液室13の上端開放部に対向する位置に、細長い振動する振動板である薄膜部(ダイアフラム6)が形成されている。細長いダイアフラム6の中央部には複数の柱状構造体からなる振動部5が形成されている。図6は、振動部の中央部および液室上部での断面図である。長円形の液室上端開放部を囲むように、長円形のダイアフラム6が構成されると共に、その中央に複数の柱状構造体からなる振動部5が、一列に配置されている。この複数の柱状構造体からなる振動部5の上端部は所定の面積を有する一体構造体となっており、下端側はダイアフラム6と一体形成されている。また、振動部5の柱状構造体は下端部側が太く上端部側が細い段付構造となっている。これら薄膜部及び振動部及びその上端部の一体構造体は第2筐体の一部を削り出して形成したもので第2筐体2と一体構造となっている。
振動部5の上端部の一体構造体の上部には、一体構造体と略同じ形状の平板状の圧電素子3を2段に積層した構造となっている。この圧電素子3は、その上に設けたカウンタウエイト4部材にて振動部5に挟込み、ネジ7で振動部5の上端を結合している平板に固定する構成としてある。
第2筐体の振動部5を配置した周囲の周辺領域上面部には、液室に液体を供給するための供給口11が多数設けてある。第1筐体の液室13内には、図1および図4に示す液体供給ルート12の中を、矢印方向に液体が流れて、液体が供給される。図4に示す液体供給ルート12中のボール状部材9は、不要な液体供給ルート12の一部に詮をするためのものである。液体供給ルート12は、上面と側面からのドリル加工で形成した後、液体供給に不要となる側面側の穴を、ボール状部材9によって塞ぐことで折れ曲がった液体供給ルート12で構成した。補足ではあるが、本実施例の液体形成部の筐体構造は、オリフィス口10の穴加工を除けば、一般的なフライス加工などによる機械加工で十分加工可能な単純な形状となっている。但し、オリフィス口10については、穴径が数十μmであり、穴ピッチが、数百μmと精密な穴加工が必要であり、精密ドリル加工・精密パンチ加工・放電加工・エッチング加工などの高精度加工を必要とする。
次に、液滴形成動作について、主に図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施例である図1の液滴形成部の中央横断面構造を示す図である。液体は、ポンプ36で加圧され、第2筐体2の周辺部に配置された複数の液体供給口11から供給される。供給された液体は、液体供給ルート12を通り第1筐体1に設けられた液室13に供給される。液室上面に対向して、薄膜ダイアフラム部6とその中央に、柱状の振動部5が配置され、その上部には、圧電素子3とカウンタウエイト部材4が固定されている。本実施例の圧電素子3は、2段重ね構造となっており、その両端に振動させる周波数および定電圧の圧電素子駆動電源37を印加することで、図中上下方向に振動する。この構造では、圧電素子3の積層数を増やすことで、容易に振動の振幅を大きくすることができる。また、印加電圧条件を大きくすることでも、振動振幅を調整可能である。圧電素子3の重合せ数や印加電圧は、使用する液体と液滴の形成状況に合わせて調整する必要があるが、一般的には10V〜300V程度の範囲となる。本実施例では、100〜200V程度で、安定な液滴が形成できた。
振動部5である柱状構造体は、加振周波数に合わせて予め共振周波数を調整しており、振動振幅が拡大される。これによって、液室13に対向した薄膜ダイアフラム部が数100
nm〜数μm程度の振幅で振動する。これにより、液室13に供給された液体が加振される。ポンプ36で加圧,供給された液体は、ポンプ圧力のみで、液室13に設けられた複数のオリフィス口10から噴出しているが、液室13の液体に振動が加えられることで、所望の液滴21に分離する。
振動部5は、図1,図2,図4,図5などに示されるように、段差構造16を有している。これは、伸び方向つまり上下方向の振動で、少なくとも2つ以上の共振周波数を持つようにし、液滴の形成状態を安定化するためである。
図7に、振動部5である柱状構造体に段差がある場合と無い場合の加振周波数と振幅拡大率の関係を模式的に示す。図中の実線が、本実施例の段差がある振動部5の関係を示し、点線が、段差が無い振動部5の場合の関係を示している。
図7に点線で示すように、共振周波数が1つの場合、図中の黒塗り逆三角の位置である共振周波数近傍で加振すると非常に大きな振幅の拡大が可能であるが、微小な周波数ずれで、振幅量が大きく変動する。そこで、本実施例では、振動部5に段差構造16を設けた。これにより、振動部5が、図中白塗り逆三角で示す所望の加振周波数前後に位置する複数の共振周波数(白塗り逆三角)を持つように設計した。このときの周波数と振幅の関係は図7の実線で示している。図に示すように、所望の加振周波数前後に共振点(白塗り逆三角)を配置することで、その間に比較的ブロードな振幅領域を形成でき、所望の加振周波数周辺で安定した振幅拡大率の確保が可能となる。
他の振幅拡大率の安定化方式として、圧電素子3の加振周波数を予めある程度の幅を持たせた範囲で変えながら振動させる方法が考えられる。これにより加振する周波数範囲ができるために、この範囲内での共振周波数のずれによる振幅拡大率の変動は抑制することができる。しかし、この場合圧電素子に与える振動周波数の範囲とその変動パターンを適切に設定することが必要となる。振動部5の適切な段差構造16と圧電素子3の振動周波数に幅を持たせることを併用することで、より安定な振幅拡大率の確保も可能となる。すなわち振動部5が共振部材として動作して薄膜部を所定の振幅で振動させることで液室内の液体を加圧してオリフィス口から液を吐出させるものである。
図5は、本発明の実施例である図1の液滴形成部の中央断面構造を示す図である。液滴を突出するオリフィス口10は、図3に示すように、液室13の幅方向に長く配置されるとともに、その長い液室に沿った細長いダイアフラム構造を有し、液室13に対向した側に、図4で説明した振動部5である柱状構造体が配列されその上に、圧電素子3とカウンタウエイト4が配置されている。本構成では、圧電素子3の振動によって、液室上面の対向したダイアフラム6が、幅方向に均一に上下振動させることができるので、細長い液室13内の液体が、均一に加振される。これにより、各オリフィス口10から噴出された液体が幅方向に均一に、同一タイミングで液滴化させることが可能となる。
図2および図3は、本発明の実施例である図1の液滴形成部における液室13内の詳細構造を示す図である。本実施例の液室13内部は、図に示すように、上部のダイアフラム6からオリフィス口10に向かって、複数の段差構造14が作られている。これは、加振による液体共振の影響を制御するために設けたものである。
液室13内の液体も、液室13の形状や長さなどの条件で決定されるいくつかの共振周波数を有している。この液体の共振周波数についても、加振周波数の関係で、振動の大きさに変化が生じる。特に、液体は温度変化によってその音速の変化が大きく、これに伴って同じ長さの液室における液体の共振周波数も変化する。このことから、安定な液滴形成を実現するためには、加振時の液体振動に対して、特定の共振周波数の影響がでにくい構造とするか、共振周波数の変動に対して、振動のレベルが変化しにくい構造にしておくことが必要である。
図の段差構造14は、振動部5である柱状構造体に段差を設けたのと同様に、液室内の液体が、加振周波数前後の複数の共振周波数(白塗り逆三角)を持つように設計したものである。段差間の間隔は、液滴の物性や目標周波数によるが、数十から100kHz程度の加振であれば、間隔が数mmから数cm程度の段差を設けることになる。
また、液室内の共振振動成分を極力抑制するためには、液室内の液体の共振主波数を、加振周波数に対して、十分高くしておく方法が有効である。加振周波数が数十から100kHz程度の加振であれば、液室内の液体の共振周波数を、数100kHz以上になるように、液室形状を設計する必要がある。これについても、液滴の物性によるが、段差間の間隔は数mm以下とする必要がある。
また、図3に示すように、本実施例では、液室の幅方向に直角な複数の段差構造体15を形成している。これは、液室内液体の液室幅方向の振動を抑制するためである。幅方向に液体が振動した場合、多数設けられたオリフィス口間で液滴が形成されるタイミングが不安定になってしまう。このため、液室幅方向の液体振動は、できる限り抑制することが必要である。そこで、本実施例では、液室の幅方向に直角な複数の段差構造体15を形成することで、幅方向の共振周波数を加振周波数に対して、高い周波数となるように設計している。この液室の幅方向に直角な段差構造体15間の間隔も、液滴の物性によるが、液体の共振周波数が数100kHz以上となるように、数mm以下で配置した。
図2および図3に示した実施例の構造は、ダイアフラム6からオリフィス口に向かう振動は、ある程度安定した拡大率を確保できるように、複数の段差を配置すると共に、液室内の幅方向の振動については、抑制するような間隔で段差構造体15を形成した。これによって、本実施例では、圧電素子3への印加電圧が低い条件下において、幅方向に均一かつ安定した液滴形成を可能とした。
また、本実施例では、ダイアフラム6上に設けられた振動部5を、複数の柱状構造体で構成している。振動部5がこのような複数の柱状構造体でなく、一体の板状構造体の場合、同じ圧電素子の印加電圧において、ダイアフラム6方向への伸びが小さくなる。振動部5を、柱状構造体とすることで、ダイアフラム6方向に伸びやすくし、圧電素子3へのより低い印加電圧で、大きな振幅を得ることができる。また、一体の板状構造体の場合、ダイアフラム6側への伸びと共に幅方向の伸びも大きくなり、振動部5全体に歪が生じた不安定な振動形態になりやすい。振動部5を、複数の柱状構造体とすることで、幅方向の伸びの影響を吸収し、ダイアフラム6側への安定した振動を確保している。
しかし、振動部5を、必要以上に細い柱状構造体にしたり、その間隔を広くすると、液室上面のダイアフラム6が幅方向に不均一な振動形態をとることになる。本実施例では、柱状構造体の太さの最適化を行うと共に、柱状構造体の下端および上端を一体構造とすることで、液室上面のダイアフラム6が、ほぼ一体となって、液室13上面を加振するように構成した。
なお、以上の説明ではダイアフラム6,振動部5及び振動部5の上端を連結する一体構造体を第2筐体を削り出して一体構成としたが、それぞれを別部材で形成し、接着等で一体化してもよい。その場合、接合部の影響を受けない接着剤を選定する必要がある。
次に、本発明の液滴形成部を用いたインクジェットヘッドの全体構成および印写時の動作を、図8から図11を用いて説明する。
図8は、本発明の液滴形成部を組み込んだインクジェットヘッド全体の外観と内部構造を示すために、右手前側4分の1をカットしたものである。図9および図10は、図8の中央部の横断面構造を示す図である。図10は、液滴飛翔状態を説明するために、図9をさらに拡大したものである。図11は、図8の中央部の縦断面構造を示す図である。
インクジェットヘッドは、先に説明した図1の液滴形成部と共に、帯電電極部,偏向電極および液滴回収部よりなる。図8および図9に示すように、液滴形成部と共に、帯電電極部38,偏向電極および液滴回収部39は、インクジェットヘッド・ベース筐体40に取り付けられることで、一体構成とする。インクジェットヘッド・ベース筐体40には、液滴形成部,帯電電極部38,偏向電極および液滴回収部39を取り付ける溝を形成し、この溝に各ユニットをはめ込むことで、各ユニット間の位置を正確に位置決めすると共に、一体のインクジェットヘッドを構成することができる。
次に、帯電電極部38,偏向電極および液滴回収部39の構造について説明する。帯電電極部38は、細長いスリット構造を成しており、液滴形成部から噴出される液体が、スリット中央付近を通過するように配置される。液滴形成部から噴出される液体は、図10に示すように、液滴形成部のオリフィスから噴出する液柱が液滴に分離する領域に、帯電電極部38のスリットが配置されるように、液滴形成部のオリフィス口10と帯電電極部の距離は設定される。帯電電極部のスリットの両面には、図10に示すような帯電電極
19が設けられており、帯電電極に既定の電圧を印加することで、分離する液滴の帯電量を制御することができる。
帯電電極19は、図11に示すように各オリフィス口10に対応した帯状の電極構造を有しており、各オリフィス口10毎に、帯電電荷を制御することが可能である。各オリフィス口で形成された液滴の帯電時のクロストークを避けるためには、液柱および液滴と帯電電極19a,19b間の距離を、各オリフィス口10の間隔よりも狭くすることが必要であるオリフィス口10から噴出する液体と帯電電極19が接触することを避けるためには、ある程度のギャップが必要であるが、ギャップを広くし過ぎると、オリフィス口間の間隔を大きくする必要がある。この点を考慮して、オリフィス口10から噴出する液体と帯電電極間のギャップとその精度を決定することが必要である。本実施例ではオリフィス口10の距離を300μmとし、帯電電極と液中間のギャップを200μmすることで、各オリフィス間の帯電時クロストークの発生を完全にほとんど防止することができた。
液滴回収部39も帯電電極部38と略同じようにスリット構造となっている。このスリット部には偏向電極20が形成されている。この偏向電極20も対向する2つの電極20a,20bで構成される。しかし、帯電電極19a,19bと異なり、対向する2つの電極間に電界が生じるように、異なった電圧を与える。ここでは、液滴回収用電極間のギャップは帯電電極19と略同じギャップになるようにしてある。帯電電極19で電荷を付与された液滴は、偏向電極20a,20b間を飛翔する間に、偏向電極間の電界により曲げられ、回収側偏向電極20a壁面に吸引される。回収側偏向電極20aの下部には、液滴回収口が設けられている。液滴回収部39には、この液滴回収口に連結した液滴回収路17が形成されており、この液滴回収路17にポンプ26が接続されている。このポンプ26により回収口側の液滴は空気ごと吸引回収される。偏向電極20に印加する電圧は、液滴を回収しない側の電極20bを接地電位とすると、帯電電極19で液滴をプラス帯電する場合は、回収する側20aの電圧をマイナスとする。液滴がマイナス帯電の場合は回収する側の偏向電極20aの電圧をプラスに設定することによって、帯電された液滴が、静電気力により回収偏向電極20a側に吸引回収される。帯電の液滴偏向量は、偏向電極20の長さと電極間のギャップ,液滴の帯電電荷量,液滴飛翔速度および偏向電極20に印加する電圧条件により容易に求められる。既定の帯電量範囲で、確実に回収側の偏向電極
20aに到着するように設定する必要がある。言うまでも無いが、帯電電極19で変化を与えられなかった液滴は、偏向電極20通過時に偏向する事は無いので、印写対象物18に到達することになる。また、偏向電極20は、帯電電極19とは異なり、オリフィス口10毎に制御する必要はないので、各オリフィス口10から飛翔する液滴経路全体幅を持った電極構造とした。
これら液滴形成部,帯電電極部38,偏向電極および液滴回収部39の3つの構造体は、インクジェットヘッド・ベース筐体40によって、正確に位置決めされ、一体のインクジェットヘッドが構成されている。
最後に、本発明のインクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置全体構成について、図12を用いて説明する。インクジェット記録装置は、インクジェット駆動部とインク濃度制御機構と記録媒体搬送制御機構とからなる。
インクジェット駆動部は、インクジェットヘッドおよび液体貯蔵層33と共に、圧電素子3に交流電圧を供給する圧電素子駆動電源37と、各液滴に帯電電荷を与える帯電電極19及び液滴を偏向させる偏向電極20に電圧を供給する制御電圧電源23,インクジェットヘッドに液体を供給および回収するポンプ36,26およびそれらを制御するメイン制御部27からなる。
インク濃度制御機構は、インクジェットヘッドに供給する液体貯蔵槽33内の液体の濃度を調整するものである。すなわち、インク濃度制御機構は液体貯蔵槽33内の液体濃度を測定する手段30と、液体貯蔵槽33内液体を希釈する使用液体の溶媒を貯蔵する溶媒貯蔵槽31と、溶媒貯蔵槽31の溶媒をインクジェット駆動部の液体貯蔵槽33に供給するポンプ32と、それらを制御するインク濃度制御部29とからなる。
記録媒体搬送制御機構は、記録媒体の搬送機構35および搬送制御部34からなる。
インクジェット駆動部のメイン制御部27は、記録するパターンデータ28を受信すると、液体供給・回収ポンプ36,26,圧電素子駆動電源37,帯電電圧,偏向電圧を与える制御電圧電源23を制御することで、記録パターンデータ28に従って液体吐出を制御する。液体吐出の制御は、帯電電極19の印加電圧条件を各吐出オリフィス毎に、制御することで行われる。また、インクジェット駆動部のメイン制御部27は、記録媒体搬送制御部の搬送制御部34と通信することで、印写記録媒体(印字対象物18)のハンドリングを行う。さらに、インクジェット駆動部のメイン制御部27は、インク濃度制御部
29と通信を行い、液体貯蔵槽33内の液体濃度が既定の濃度であることを確認すると共に、既定の濃度の液体をインクジェットヘッドに供給するように制御する。
これら濃度制御方式,搬送制御方式およびインクジェットヘッドの駆動制御などの詳細は、吐出する液体およびパターン記録条件により異なり、適正な条件設定が必要となる。
一般に、インクジェット装置は、着色インクをパターニングすることで、文字や画像形成などに用いられる。本発明の、マルチノズル連続吐出型インクジェット装置は、一般的インクジェット装置に比較して、高信頼性・高メンテナンス性を有した高安定な液滴吐出装置である。このため、本発明の装置は、高信頼性・高メンテナンス性・高安定性が要求される液体を利用したパターニングが必要な電子機器などの製造装置への応用が可能となる。
本発明の液滴形成部の外観と内部構造を示す図である。 図1の液滴形成部の詳細を説明するために一部(A部)を拡大した図である。 図1の液滴形成部の液室とノズルの詳細を説明するために、一部(B部)を拡大した図である。 図1の液滴形成部の中央部横断面構造を示す図である。 図1の液滴形成部の中央部縦断面構造を示す図である。 図5のC−C断面を示したものであり、共振振動子とダイアフラムおよび液室の関係を説明する図である。 共振振動部材に設けた段差の効果を説明するために、加振周波数と振幅拡大率の関係を模式的に示した図である。 本発明の液滴形成部を組み込んだインクジェットヘッド全体の外観と内部構造を示す図である。 図8のインクジェットヘッド中央部の横断面構造を示す図である。 液滴飛翔状態を説明するために、図9をさらに拡大した図である。 図8のインクジェットヘッド中央部の縦断面構造を示す図である。 本発明のインクジェットヘッドを搭載したインクジェット装置全体構成を説明する図である。
符号の説明
1…液滴形成部第1筐体、2…液滴形成部第2筐体、3…圧電素子、4…カウンタウエイト、5…振動部、6…薄膜部(ダイアフラム)、7…ネジ、8…第1,第2筐体固定ネジ、9…液体流路封止用ボール状部材、10…オリフィス口、11…液体供給口、12…液体供給ルート、13…液室(細長い形状)、14…液室内の段差構造(水平段差)、
15…液室内の段差構造(垂直段差)、16…段差構造、17…液滴回収口、18…印写対象物、19a,19b…帯電電極、20a…偏向電極(回収側)、20b…偏向電極
(非回収側)、21a…飛翔液滴(回収液滴)、21b…飛翔液滴(非回収液滴)、22…液滴形成部、23…制御電圧電源、24…帯電電極信号電圧、25…偏向電極信号電圧、26…液体回収用ポンプ、27…メイン制御部、28…記録するパターンデータ、29…インク濃度制御部、30…液体濃度測定手段、31…溶媒貯蔵槽、32…溶媒貯蔵槽から液体貯蔵槽への供給ポンプ、33…液体貯蔵槽、34…搬送制御部、35…記録媒体の搬送機構、36…液体供給用ポンプ、37…圧電素子駆動電源、38…帯電電極部、39…偏向電極および液滴回収部、40…インクジェットヘッド・ベース筐体。

Claims (12)

  1. 一端が開放された細長い液室と、開放面と対向する側であってその長手方向に少なくとも一列に配置された複数のオリフィス口とを有する第1筐体と、筐体の底面に形成された細長い形状を有する薄膜部と、前記薄膜部の領域内部に前記薄膜部と一体に形成された複数の振動部とからなる第2筐体と、前記振動部上端に設けた加振手段と前記加振手段を固定する固定部とから構成され、前記第1筐体の液室の開放面と前記第2筐体の薄膜部が近接して対向するように構成したことを特徴とする液滴形成装置。
  2. 請求項1に記載の液滴形成装置において、
    前記複数の振動部は、細長い薄膜部の長手方向に配置された複数の柱状構造体で形成したことを特徴とする液滴形成装置。
  3. 請求項2に記載の液滴形成装置において、
    前記複数の柱状構造体の薄膜部と反対側端部は所定の面積を有する一体構造体により一体に結合した構成であることを特徴とする液滴形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液滴形成装置において、
    前記加振手段は2層以上の圧電素子を積層して形成されていることを特徴とする液滴形成装置。
  5. 請求項1に記載の液滴形成装置において、
    前記第1筐体の液室は、開放端からオリフィス口の間の壁面に、少なくとも1つ以上の段差形状を有していることを特徴とする液滴形成装置。
  6. 請求項1に記載の液滴形成装置において、
    前記第1筐体の液室は、オリフィス口から液が吐出する方向の段差形状を液室壁面に複数形成したことを特徴とする液滴形成装置。
  7. 請求項5又は6のいずれかに記載の液滴形成装置において、
    前記第1筐体の細長い液室内の段差構造は、開放端から段差までの距離、オリフィス口から段差までの距離ならびに段差間の距離が、加振周波数と使用する液体の音速から予測される振動波長より短い距離となるように、液室内の段差構造の位置および間隔距離を設定したことを特徴とする液滴形成装置。
  8. 請求項5又は6のいずれかに記載の液滴形成装置において、
    前記第1筐体の細長い液室内の段差構造は、開放端から段差までの距離、オリフィス口から段差までの距離ならびに段差間の距離が、加振周波数と使用する液体の音速から予測される振動波長より若干短い距離と若干長い距離となる複数の距離を構成するように、液室内の段差構造の位置および間隔距離を設定したことを特徴とする液滴形成装置。
  9. 請求項2に記載の液滴形成装置において、
    前記複数の柱状構造体は、少なくとも1箇所以上の段差構造を有することを特徴とする液滴形成装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の液滴形成装置において、前記加振手段が数kHz〜数10kHzで加振することで、連続的に複数の液滴を吐出可能な液滴形成装置であることを特徴とする液滴形成装置。
  11. 細長い液室と既液室の一端に少なくとも一列に配置された複数のオリフィス口を有し、既液室のオリフィス口が形成された面と対面する位置に、薄膜状に形成された振動板を有し、薄膜状振動板の液室と反対の面上に複数の振動部と、振動部を加振する加振手段を具備してなることを特徴とする液滴形成装置。
  12. 一端が開放された細長い液室と、開放面と対向する側であってその長手方向に少なくとも一列に配置された複数のオリフィス口とを有する第1筐体と、筐体の底面に形成された細長い形状を有する薄膜部と、前記薄膜部の領域内部に前記薄膜部と一体に形成された複数の振動部とからなる第2筐体と、前記振動部上端に設けた加振手段と前記加振手段を固定する固定部とから構成され、前記第1筐体の液室の開放面と前記第2筐体の薄膜部が近接して対向するように構成し、
    前記オリフィス口の外側に、前記オリフィス口より吐出された液滴を選択的に帯電させるために、液滴吐出方向と平行に配置された複数の電極手段と帯電した液滴を変更させるための電極手段および液滴を回収する樋状の回収手段を具備してなることを特徴としたインクジェット記録装置。

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