JP3185804B2 - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents
インクジェット式記録ヘッドInfo
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Description
た機械的エネルギによりインクを液滴として飛翔させて
記録媒体にドットを記録するインクジェット式記録ヘッ
ドに関する。
ェットヘッドの代表例としては、米国特許第3946398号
明細書に開示されているように、ピエゾ素子を振動させ
てインク室の容積を変化させて第1のタイミングでイン
クの吸引し、第2のタイミングでインクに圧力を加えて
液滴として記録用紙に飛翔させるものや、また特開昭54
-161935号公報に示されているように極めて細いノズル
形成部材に発熱要素を内蔵させ、熱エネルギによりノズ
ル形成部材に瞬間的に気泡を生じさせ、気泡の膨張力に
よりインクを吐出させるものなどが提案されている。
ッドは、1回の吐出するインク滴の最低の大きさが10
0μm〜200μm程度となるため、150DPIから
300DPI程度の密度での記録が可能なため、文字情
報のような2値記録の場合には実用上十分な品質での記
録が可能となるが、写真や絵等の画像情報のように各ド
ットの濃度情報を含むデータに対してはドット単位で対
応することができない。
複数のドットで構成し、ドット数の増減により濃度を表
現する必要がある。このため、1画素を印刷するために
複数ドット分の面積が必要となり、原稿画像のデータを
適当な密度でサンプリングして印刷データを形成するこ
とになるから、印刷された画像が原稿の画像に比較して
画素数が少なくなり、結果として解像度が低下するとい
う問題があった。
ズを備えた超音振動子をインク中に浸漬し、一点に収束
された超音波ビームによりインク滴を噴出させるように
した記録ヘッドも提案されている(特開昭63-166547号
公報)。このような原理によれば記録用紙に照射するイ
ンク量が超音波振動子の作動時間に比例するから、作動
時間を制御することによりドット自体の光学的濃度を自
由に調整でき、記録密度の低下を招くことなく画像情報
を記録することができる。しかしながら、振動エネルギ
の利用効率が低いため、個々のインク滴を発生させる超
音波振動子にサイズの大きなものが必要となって記録ヘ
ッドが大型化するばかりでなく、インクの水面を露出さ
せる関係上、記録ヘッドの配置の向きが制約されるとい
う不都合がある。
は、特開平2-269058号公報に示されたようにインクが供
給される端縁部分に表面弾性波を導く伝播面とを有する
伝播体と、この伝播体に表面弾性波を発生させる手段と
を備えたノズルレスインクジェット式記録ヘッドを提案
した。これによればインク粒子のサイズに関わりなく十
分な飛翔力を備えているため、印刷可能なドットのサイ
ズを制御できるばかりでなく、インク圧力室が不要とな
って構造の簡素化と耐久性を向上することができる。
波を利用している関係上、表面波が生じる程度の伝播路
が必要となって或る程度の大きさの振動基板が必要とな
るばかりでなく、駆動周波数が極めて高く、信号処理回
路が複雑化し、しかも伝播路が長いためにインクミスト
生成部に到達するまでに振動が減衰して効率が低いとい
う不都合があった。本発明は、このような問題に鑑みて
なされたものであって、その目的とするところはドット
自体の濃度を自由に調整することが可能であるばかりで
なく、振動波の伝播経路を可及的に短くしてエネルギ効
率の向上と小形化を図ることができ、しかも比較的低い
駆動周波数でもって作動させることができるインクジェ
ット式記録ヘッドを提供することにある。
るために本発明においては、エッジモ−ドで振動可能な
圧電体基板の少なくとも一方の端縁部分の両面の、ドッ
ト形成領域に対向して形成され、ドット形成時に交番電
圧が印加される第1、第2の電極を備え、厚み方向に分
極処理が行われている振動体と、前記振動体の電極が形
成された端縁部分にインクミストの発生に適した間隙を
形成する間隙形成部材と、前記間隙にインクを供給する
手段とを備えるようにした。
電圧を印加すると、圧電体基板で生じた振動が間隙に保
持されているインク中を伝播し、インクと大気との境界
まで表面波となってインクをミストとして飛翔させるこ
とになる。ミスト化されるインク量は、交番電圧の印加
時間に比例するから、ドット自体の光学的濃度が連続的
に変化する。
に基づいて説明する。図1、図2は、本発明のインクジ
ェットヘッドを一実施例を示すものであって、図中符号
1は圧電体基板で、PZTセラミクス(株トーキン製
ネペックN21)を厚さ600μm程度に成形してエッ
ジモードでの振動が可能となるように厚み方向に分極処
理が施されている。エッジモード振動は、圧電板の端部
に振動エネルギが集中する振動形態で、少ない駆動エネ
ルギで端縁部分に接触している物質に高い運動エネルギ
を与えることができるという特徴を有している。圧電体
基板1の一方の表面、つまり記録ヘッドとして組立られ
たとき外側となる表面の端部近傍には、端面1aに平行
な導電性被膜を形成して共通電極2が設けられている。
インクに接する圧電体基板1の表面1bにはインク噴射
方向に平行、つまり共通電極2と直交する方向に等間隔
で複数のセグメント電極3、3、3…が形成されてい
る。これら電極2、3はスパッタリングによりニクロム
(NiCr)と金(Au)との2層の金属層を形成した
後、フォトリソグラフィ等により所定寸法に成形して構
成されている。また、これらセグメント電極3、及び共
通電極2の幅は共に150μmで、セグメント電極3、
3‥‥の相互間の間隔は254μm程度に設定されてい
る。
圧電基板1に組付けられたとき、圧電体基板に対向する
側には、インク供給口5からのインクをセグメント電極
3、3、3に均等に供給するためのインク室6が形成さ
れている。一方、圧電体基板1の端面1aに対向する部
分には、セグメント電極3、3、3…と一定の間隙、5
及至30ミクロンm程度を確保してインクミスト吐出口
8を形成するように、電極3、3、3‥‥間に位置する
スペーサ7、7、7を介して圧電体基板1に固定されて
いる。
基板の表面に厚さ10μmのアルミ膜をスパッタリング
して、次いでこのアルミ薄膜をフォトリソグラフィによ
り所定の形状にエッチングして構成したり、また形成す
べき間隙とほぼ同様の直径のマイクロビーズを接着剤に
混練したものを塗布することにより構成されている。
圧電体基板1ギャップ部材5により形成されるインクミ
スト吐出口8内に表面張力によりインク室6のインクが
供給されている状態において、共通電極3を接地し、イ
ンクを噴射させるべき領域のセグメント電極2を選択し
て、この電極に周波数2及至7メガヘルツ程度の交番電
圧を印加すると、駆動信号が印加されたセグメント電極
3と共通電極2とに挟まれた圧電体基板1の狭い領域に
だけ交番電界が作用する。この結果、圧電体基板1のう
ち、電界が作用する領域、つまり端縁部分だけが駆動信
号の周波数に同期して振動する。
板1の厚さと、厚みエッジモードの周波数定数とで決ま
る一定の周波数を印加することにより、圧電体基板1の
共通電極2の形成された端部にエネルギが集中した振
動、いわゆる厚みエッジモードの振動が生じることにな
る。この振動エネルギは、毛細管現象によりインク供給
部材からインクミスト吐出口8に移動してきているイン
クに伝達される。インクに伝達された振動は、インク中
を伝播して空気との界面において表面波に変換されるこ
とになる。このとき、表面波のエネルギレベルが一定レ
ベル以上になると、インクが微小な粒子に剥離されてミ
ストとなって一定の方向に数ミリmの飛翔し、吐出口の
前方に配置されている記録用紙に付着してドットを形成
することになる。
印加時間を100及至500マイクロ秒まで100マイ
クロ秒刻みで変化させて形成させたドットの顕微鏡写真
による結果を示すものであって、インクミストの拡散面
積は一定で、インクミストの積算量が時間に比例してが
増加するため、形成されるドットは、その面積を変える
ことなく濃度だけが印加時間に比例して高くなっていく
ことが判る。
ミリ秒まで延長して形成したドットの光学的濃度を測定
した結果を示すもので、光学的濃度0.1から1.8程
度の大きな濃度範囲にわたってドット自体の面積に変動
をきたすことなく交番電圧の印加時間により変更するで
きることが判明した。もとより、この程度の光学的濃度
範囲であれば256段階に細分化することが可能である
から、駆動電圧印加時間を調整するという簡単な操作
で、ドット自体の面積を変動させることなく、その光学
的濃度だけをきめ細かく変化させることができる。した
がって、解像度を低下させることなく、画像情報のよう
に階調情報を含む情報を高い忠実度で記録することが可
能となる。
有する厚さ600μmのPZTセラミクス(株トーキン
ネペックN21)を厚み方向に分極処理したものに、
前述したような共通電極2とセグメント電極を形成した
ものを試料に用い、分極反転が生じないように分極方向
にバイアス電圧Vb=200ボルトを印加し、圧電振動
体1の共通電極2とセグメント電極3間に供給する実効
電力を一定値に維持し、その周波数だけを変化させた場
合のインクの吐出量の変化について調査を行った。
により示す曲線は、図6(a)に示したような正弦波
を、また符号bにより示す曲線は図6(b)に示したよ
うな矩形波を使用した場合の特性を示すものである。こ
の特性図からの明らかなように共に駆動電圧の周波数
2.2メガヘルツを中心にその±5パーセントの範囲内
でのみインクをミストとして吐出させることが可能で、
また矩形波の方がインク噴射効率が高い。
共振周波数から計算するとインク吐出が行われる場合の
周波数定数が約1300Hz−mとなるから、表1の振
動形態別の周波数定数に照すと、縦モードまたは厚みエ
ッジモードのいずれかである。この2種類の振動形態の
いずれであるかを確認するため、厚さ600μmの圧電
体基板を用いて周波数2.2MHzで駆動させたとき
の、セグメント電極上の最大変位量を変位計(オプチカ
ルプローブBMI社製)により測定したところ、図7に
示すような結果を得た。
2が設けられている圧電体基板の端部を原点とし、セグ
メント電極3側への距離をμmで表したものであり、ま
た縦軸は各位置の微小領域での伸縮量を表しており、図
からも明らかなようにエッジ部分で厚さ方向の振幅が最
大である一方、圧電基板の中心部の変位は急激に小さく
なっている。この結果、圧電基板は、図8に示したよう
に電極の形成されている領域の端縁部分1aが中心線C
ーCを対称とした最大振幅を示す厚みエッジモードで振
動していると判断できる。この関係を式に表わすと、最
もインク吐出の効率がよい駆動信号の周波数f(H
z)、圧電体基板の厚みエッジモードの周波数定数をN
(Hz−m)とし、圧電体基板の厚さをt(m)とする
と、下記の式(1)が成立つ。 f=N/t …式(1)
る最適なギャップを試行錯誤により設定したものである
が、インクミストの発生形態とギャップとの関係を明確
にするため、ギャップ長を変化させながらインクミスト
の発生量、及びインクミストの広がり、つまり記録用紙
に形成されるドットの直径との関係を調査したところ、
図9、図10に示したような結果となった。
していくと、5μmからインクミストが発生し、20μ
m程度までは安定してインクミストが持続した(以下、
ギャップ長5及至20μmまでを領域Aという)。20
μmを越えると急激に減少してギャップ長40μm当り
でインクミストの発生が停止した(以下、ギャップ長2
0及至40μmまでを領域Bという)。その後100μ
mまではインクミストが発生せず(以下、ギャップ長4
0及至100μmまでを領域Cという)、ギャップ長が
100μmを越えると再びインクミストが発生し、以後
急激にインクミスト量が増大し、ギャップ長105μm
当りでピ−クを迎え、115μm当りで停止した(以
下、ギャップ長110及至115μmまでを領域Dとい
う)。
るドットの直径との関係について調べると、前述の領域
Aでは、記録用紙に形成されるドットの直径は200μ
m程度で、ミストを構成している各インク粒子もその大
きさが平均化している。また領域Bでは記録用紙に形成
されるドットは、その大きさが500μmを越え、個々
のインク粒子の大きさも極端にバラ付くようになる。さ
らに領域Dでは記録用紙に形成されるドットは、大きさ
が3000μmから5000μmと極めて大きくなるば
かりでなく、個々のインク粒子のサイズも大きくなって
ドットに斑が出て、その光学的濃度が局所的に不均一に
なっている。
もので、領域Aでは、インク粒子は、インクミスト吐出
口で一定方向に発生し、この方向を維持したまま収束し
て記録用紙に飛翔することになる。また領域Bでは、イ
ンク粒子は、インクミスト吐出口で発散する方向に発生
し、そのまま発散する方向に飛翔することになる。この
とき十分に霧化されないインク、つまり液滴も発生する
ため、インク粒子の直径にもばらつきが生じるようにな
る。さらに領域Cでは、インクミスト吐出口のインク
は、吐出口で振動はしているがミスト化されるまでには
至らない。さらに領域Dでは、前述の領域Cでの傾向を
引継ぎつつミスト化も起こるので、十分にミスト化され
ないインク滴も発生し、しかも放出される開口面積も大
きくなっているので、インク滴は大きな角度で発散しな
がら飛翔するようになる。以上、説明したことを印字品
質という観点から総合すると、上述した圧電体基板につ
いてはインクミスト吐出口の間隙が5μ及至20μmの
時に、インクミストは、これを構成している各インク粒
子の大きさが安定していて、しかも一定方向に飛翔する
ため、小さなドットを形成することになる。
た圧電体基板は、その厚みが600μmであったが、厚
さ200μmのPZTセラミックス圧電体基板を用いて
同様な調査を行ったところ、6.6MHzでエッジモー
ドの振動を起こした。そしてインクミスト吐出口の間隙
長を変化させて前述したのと同様に発生するインクミス
トの形態を調査した。その結果、インクミスト吐出口の
間隙が7μm以下のときに前述のA領域と同様の現象が
発生し、インクミスト吐出口の間隙が7及至13μmの
時に前述のBの現象が、インクミスト吐出口の間隙が3
4及至40μmのときに前述の領域Cでの現象が発生し
た。すなわち、圧電体基板の厚みが1/3にとなったの
に比例してインクミスト吐出口の間隙長も1/3のとこ
ろでまったく同一の現象を発生していることになる。
波長と関連させて考察すると、この実験では水系のイン
クを使用しているので、間隙に存在するインクに生じる
振動の波長は、圧電体基板に600μmのものを使用し
た時には680μmとなり、また圧電体基板に200μ
mのものを使用した時には230μm(水の音速が15
00m/Sの場合)となるから、前述の領域Aでの現
象、つまり発生するインクミストが収束していて形成さ
れるドットのサイズが小さく、しかも各インク粒子のサ
イズが小さくて安定して発生する現象は、圧電体基板の
端縁部分の間隙長がインクに発生する波長の約1/30
以下の場合であると結論することができる。
ヘッドを作動させるのに適した駆動回路の一実施例を示
すもので、発振回路10からの周波数2.2MHzの信
号は増幅器11によりインクミストを発生させるに適し
た電力まで増幅され、バイアス発生部12により分極電
圧側にバイアスを受ける。一方、データ生成部13によ
り生成された信号は、シフトレジスタ14、14、14
‥‥によりセグメント電極3、3、3‥‥の位置に対応
させて順次蓄積される。これら2つの信号は、アンドゲ
ート回路15、15、15‥‥に入力し、書込み制御部
16からのタイミング信号の入力タイミングにあわせて
セグメント電極3、3、3、‥‥に出力されるように構
成されている。
置のセグメント電極に接続されているフトレジスタ14
にデータ生成部13からの信号を蓄積し、ついで書込み
制御部16からの印字タイミングが出力すると、ドット
を形成すべきセグメント電極に接続されているアンドゲ
ート15だけが同時に開いてセグメント電極3に駆動信
号が供給されることになる。
形成する複数の領域のセグメント電極に同時に駆動信号
を印加するようにしているが、解像度を向上させるため
にセグメント電極の配置間隔を小さくすると、隣接する
電極で振動が伝播して、ドットを形成してはならない位
置にドットが形成される現象、いわゆるクロストークが
生じることもある。このような場合には、セグメント電
極を奇数列と偶数列にグループ分けするとともに、図1
3に示したように1ドットを形成するに要する期間を2
倍のTbとし、この期間Tbを1/2に分割し、奇数列
は前半のTb/2の期間で、また偶数列は後半のTb/
2の期間で印刷するようにするとよい。つまり奇数列の
セグメント電極Sn−1、Sn+1を用いてドットを形
成する場合、これらのセグメント電極に駆動信号を印加
する一方、偶数列のセグメント電極Snには奇数列のセ
グメント電極Sn−1、Sn+1に印加されている駆動信
号と逆位相で、しかもクロストークを相殺できる程度の
大きさの駆動電圧を印加し、また奇数列Sn−1、Sn
+1を用いてドットを形成する場合、偶数列のセグメン
ト電極Snにクロストークを相殺できる程度の逆位相の
駆動電圧を印加するようにすれば、隣接するセグメント
電極領域からの漏洩振動による無用なインク滴の発生を
確実に防止することができる。
電極3、3、3‥‥をインクに接触させるようにしてい
るが、図14に示したように圧電体基板の表裏を反対に
して共通電極20をインクに接触させ、またセグメント
電極21を表面に露出させることにより、前述の実施例
に示した場合よりも圧電体基板22の幅をインク供給部
材程度の幅とすることができるばかりでなく、セグメン
ト電極と駆動信号回路との接続構造を簡素化することが
できる。
あって、図中符号25は、インクミスト吐出口8に配置
されている電極、例えば共通電極20に対向させて一定
の間隙おいて置された圧電体基板25で、インクミスト
を形成する全領域をカバーする長さを備えており、これ
の表面には圧電体基板に駆動用交番電界を作用させるた
めの電極25a、25bが形成されている。
電極25a、25bにインクミストが吐出しない程度の
低レベルの駆動信号を常時印加し、圧電体基板25全体
を振動させておくことにより、インクミスト吐出口のイ
ンクにミスト発生寸前のエネルギを持つ表面波を発生さ
せておく。この状態でドットを形成すべき位置のセグメ
ント電極に駆動信号を印加すると、このセグメント電極
の領域に存在しているインクは予め励起状態にあるか
ら、極めて小さなエネルギの表面波の作用を受けても簡
単にミスト化されることになる。したがって、この実施
例によればインクのミスト化に必要なエネルギを2つの
圧電体基板に分割することができるから、圧電体基板に
印加する駆動信号の電圧レベルを低減させて駆動回路に
安価な低耐圧回路部品を使用することができる。なお、
圧電体基板25に印加する信号は、この圧電体基板がエ
ッジモードでの振動を発生する周波数の信号であること
が望ましい。
例を示すものであって、図中符号30は、圧電体基板3
1の一方の端縁部分31aに開口するスリットで、幅が
10μm程度で、またミスト化するのに充分なインクを
保持できる程度の深さとなるようにダイシングソウによ
りカッテングして構成され、必要に応じてギャップ保持
部材32が挿入される。このスリット30には、圧電体
基板31の一方の表面に穿設されたインク供給口32、
32、32が連通しており、ここからインクが供給され
る。またスリット30を挟むようにして圧電体基板31
の表面に共通電極34が、また基板31を挟んで共通電
極34にクロスさせてセグメント電極35、35、35
が形成されている。
メント電極35に駆動信号を印加すると、スリット30
の底部附近にエッジモード振動による振動を生じる。こ
れにより、スリット30の開口部分のインクが前述した
のと同様の表面波を受けてミスト化されることになる。
この実施例によれば前述したようなインク保持部材が不
要となるため、ヘッド全体を極めて薄く構成できるの
で、各圧電体基板のドット形成領域を一定ピッチずらせ
て積層することにより高い密度での記録が可能でしかも
小型の記録ヘッドを構成することができる。
スパッタリングやフォトリソグラフィにより個々が独立
するように形成しているが、図17に示したように圧電
体基板40の一方の面全体にスパッタリングにより導電
層を形成しておき、これを脊セグメント電極として機能
できる程度の間隔となるピッチでダイシングソウにより
圧電体基板40の厚さの1/2程度の深さで、かつ両端
縁部分に繋がる溝41、41、41‥‥を形成して電気
的に分離すると、セグメント電極42、42、42、4
2‥‥が形成される。このような圧電体基板の一端に共
通電極43を形成し、共通基板43側にインクミスト吐
出口を形成して、ここにインクを供給することにより印
字ヘッドが完成する。
2、42、42‥‥が溝41、41、41‥‥により分
離されているので、隣接するセグメント電極で発生した
振動が隣に伝播するのを溝41、41、41‥‥により
減衰させることができから、セグメント電極の配置間隔
を詰めてドット密度の高い印字ヘッドを構成できるばか
りでなく、各振動領域の拘束が溝41、41、41、4
1により開放されるので、パターンにより電極を形成し
た場合に比較して低い電圧でも十分なインクミストを発
生させることができ、さらには隣接するセグメント電極
に同時に印加される駆動信号の位相ずれによる振動干渉
が小さくなって破損事故を防止することができる。
形成するとインクの供給を簡単に行う事ができる。すな
わち図18に示したように圧電体基板43に形成されて
いるセグメント電極44、44、44‥‥を分離する溝
45、45、45‥‥が形成されている面と反対の面、
つまり共通電極46が形成されている側の面に、セグメ
ント電極44、44、44‥‥分離用の溝45、45、
45‥‥と交差し、しかもこれと繋がる程度の深さの溝
47を形成する。これにより、溝45、45、45‥‥
と溝47がその重なる領域48、48、48‥‥で連通
することになる。
メント電極44の側にインクミスト吐出口を形成するス
リット板49を配置し、共通電極46側からインクを供
給すると、溝47に注入されたインクは、溝45と溝4
7が交差する領域48からセグメント電極44側に流れ
込み、スリット板49とセグメント電極44とで形成さ
れた間隙に保持される。この状態でセグメント電極44
に駆動信号を印加すると、圧電体基板43の端縁部分に
エッジモードの振動が発生し、インクをミスト化するこ
とになる。この実施例によれば隣接するセグメント電極
からのクロストークを防止することができるばかりでな
く、インクミスト吐出口へのインクの供給路を簡素化す
ることができる。
であって、図中符号50は、圧電体基板で、これの表面
には、セグメント電極51、51、51と、共通電極5
3が形成されている。52は、圧電体基板50のセグメ
ント電極51、51、51‥‥に対向させて配置された
インクミスト吐出口形成部材で、セグメント電極51、
51、51‥‥と対向する領域には、インクミストを発
生させるのに適した間隔を形成する凸部52a、52
a、52aを、またセグメント電極間にはインクミスト
が発生出来ない程度の間隙を形成するように凹部を形成
して構成されている。この実施例によれセグメント電極
51、51、51‥‥で発生した振動がセグメント電極
51と51の間の領域に漏洩しても、ここの間隙長は、
インクミストが発生しない程度の値に設定されているか
ら、インクミストを発生することがない。
であって、図中符号55は、圧電体基板で、ドット形成
領域をカバーするように両表面に共通の電極56、57
が形成されている。59、59、59‥‥はエッジモー
ドでの振動を生じる圧電体基板で、ドット形成領域に位
置するように、圧電体基板55の一方の電極56と導電
関係を維持するように配設され、他方の面にはセグメン
ト電極60が形成されている。58は、インクミスト吐
出口形成部材で、圧電体基板59、59、59‥‥のセ
グメント電極60、60、60とインクミストを形成す
るのに適した間隙を維持して配設されている。
とし、圧電体基板55にインクミストを発生させない程
度の電力の交番電圧を印加すると、この振動は圧電体基
板59、59、59‥‥を伝播してセグメント電極6
0、6、60とインクミスト吐出部材58の間に存在す
るインクに振動を与える。この状態で、ドットを形成す
べき位置のセグメント電極60に駆動信号を印加する
と、圧電体基板59がエッジモードでの振動を発生して
圧電体基板55により振動エネルギを受けているインク
に重畳して振動エネルギを与えることになる。この結
果、この領域のインクはミスト化されて記録用紙に向け
て飛翔することになる。圧電体基板59、59、59‥
‥は間隔をおいて圧電体基板55に配置されているか
ら、ドットを形成しない領域の間隙は、セグメント電極
60、60、60‥‥が形成されている領域の間隙に比
較して大きくなっているから、ここに存在するインクが
ミスト化されることはなく、クロストークが防止される
ことになる。
実施例を示すものであって、図中符号62は、圧電体基
板63の端縁部分に形成された共通電極64に対向させ
て配置したインクミスト吐出口形成部材で、インクミス
トを形成する領域65、65、つまり共通電極とセグメ
ント電極が交差する領域には、最大幅Wsで、深さDt0
のV字状の切欠部62a、62a‥‥が形成されてい
る。
‥‥に表面張力により保持されたインクは、圧電体基板
63で発生したエッジモードの振動を受けて表面波を発
生させられ、インクミストを生じることになる。このイ
ンクミストは、窓のように外部への開孔を制限している
インクミスト吐出口形成部材62の切欠部62a、62
a‥‥により飛翔方向を制約され、切欠部62a、62
a‥‥により開放されている方向に飛出すことになる。
この結果、切欠部62a、62a‥‥が存在しない場合
に較べてインクミストの飛翔方向が絞られてサイズの小
さなドットを印刷させることができるばかりでなく、た
とえ隣接するセグメント電極からの漏洩して来る振動を
うけても無用な領域で発生したインクミストの飛出しを
阻止することができて、品質の高い印刷を可能とする。
他の実施例を示すものであって、図中符号66は、圧電
体基板63に対向させて配置されたインクミスト吐出口
形成部材で、圧電体基板63の端縁部の共通電極64と
セグメント電極65との交差領域に、底部がWt1で、ま
た高さがDt1の三角形状凸部66a、66a‥‥を形成
して構成されている。
形成部材66と圧電体基板63との間に存在するインク
は、三角形状凸部66a、66a‥‥との表面張力によ
りさらに先端の共通電極64とセグメント電極65との
交差領域にだけ移動する。この状態でドットを形成すべ
き領域のセグメント電極65に駆動信号を印加すると、
ここで発生したエッジモードの振動が三角形状凸部66
a、66a‥‥に保持されているインクに作用してイン
クをミスト化することになる。一方、隣接するセグメン
ト電極から振動が漏洩しても、三角形状凸部66aと三
角形状凸部66aの間にはインクが存在しないから、こ
の領域からはインクミストの発生はなく、したがってク
ロストークを完全に防止することができる。
例を示すものであって、図中符号68は、第1の規制部
材で、その一方の端部が圧電体基板63に形成されてい
る共通電極64とセグメント電極65、65と交差する
領域に位置するように配置されている。69は、第2の
規制部材で、その一方の端部が振動領域Wc上で第1の
規制部材68と望ましいドット径が発生する間隙Dt2
を保持させて配置されている。
ねる第1の規制部材68側にインクを供給すると、圧電
体基板63と第1の規制部材68との毛細管現象により
インクが第1の規制部材68の端縁部分に保持される。
この状態でドットを形成すべき領域のセグメント電極に
駆動信号を印加してエッジモードの振動を発生させる
と、第1の規制部材68の先端に保持されているインク
がミスト化され外部に飛出そうとする。しかしながら外
部との開口が第2の規制部材により制限されているた
め、発生したミストの一部は外部に飛出すことができ
ず、印刷に適した径を有するドットが形成されることに
なる。
領域の共通電極の構造を示すものであって、図中符号7
0は、共通電極71とセグメント電極72とが交差する
振動領域に形成されたホーン状凸部で、溶媒により粘性
を下げた銀ペースト等の乾燥すると高い密度を発揮する
塗料を厚膜印刷して形成されている。
生したエッジモードの振動は極めて波長が短いからその
振動エネルギは、ホーン状凸部70の先端に収束される
ことになる。この結果、図示しないインクミスト吐出口
形成部材との間で保持されたインクはホーン状凸部70
の先端という限られた領域から高いエネルギを受けるこ
とになり、極めて粒子径が小さなミストととなって高速
度で飛翔することになる。この結果、径の小さなドット
が記録用紙に形成されることになる。
を銀ペーストにより構成したが、図25(a)、(b)
に示したように直径が徐々に小さくなる円形状の金属膜
74a、73b、74c、74d‥‥をスパッタリング
により複数回重ねて形成することによりやはり同様の機
能を備えたホーン状凸部75を構成することができる。
極71の他の実施例を示すものであって、図中符号76
は、共通電極71の表面に形成された凹部で、この実施
例では、中央部の穴が徐々に大きくなる円環状金属パタ
ーン77a、77b、77c、77dをスパッタリング
により複数層形成して構成されている。
給部材からここに移送されてきたインクは、表面張力に
より凹部76に侵入する。この状態でセグメント電極7
2に駆動信号を印加すると、圧電体基板73にエッジモ
ードの振動が発生し、この振動は、凹部76の周囲壁面
により凹部76の中心方向に収束され、ここに存在する
インクに高い振動エネルギを与えることになる。このた
め、インクは、高い振動エネルギを受けてミスト化さ
れ、凹部76の壁面によりその飛翔方向を拘束されて外
部に飛出すことになる。この結果、径の小さなドットが
記録用紙に印刷されることになる。
の表面に円環状金属パターンを形成することにより凹部
を構成しているが、図27(a)、(b)に示したよう
に振動領域の圧電体基板73を半径が徐々に小さくなる
凹部77a、77b、77c、77dを複数回にわたっ
てエッチング等により形成して凹部78を構成しても同
様の作用を奏することは明らかである。この実施例によ
れば、振動領域の質量に増加を招くことがないので、エ
ッジモードの振動を安定して発生させることができる。
した実施例では、共通電極にインクを接触させる場合の
構成について説明したが、セグメント電極をインクに接
触させる形式のものでは、同様の手法により切欠部62
a、先鋭部66a、凸部70、71凹部76をセグメン
ト電極に形成すれば同様の作用を奏することは明らかで
ある。
ところではあるが、インクミストを発生させるには圧電
体基板の端縁部分の最大振幅領域の振動だけを利用する
とともに、実際のプリンタを構成する場合にはその駆動
エネルギを最小限にして回路構成の簡素化と、圧電体基
板での無用な発熱を可及的に防止する必要がある。図2
8(a)、(b)は、このような要求を満たすべく開発
された、圧電体基板に形成する共通電極とセグメント電
極との実施例を示すものであって、図中符号80は、エ
ッジモードでの振動を起こすのに適した圧電体基板で、
厚さhがたとえば200及至600μm程度のものが選
択されている。81は、圧電体基板80の一方の表面の
端縁部分に形成される共通電極で、幅Wが圧電体基板8
0の厚さhの1/2に選択されている。
の他方の表面の端縁部分に形成されるセグメント電極
で、共通電極81と対向する部分は、その幅W’が共通
電極81と同様に圧電体基板の厚さの1/2に選択され
ており、ドットを形成すべき長さとなるように等間隔で
形成されている。各セグメント電極82、82、82‥
‥には、駆動信号源と接続するためのリードパターン8
2a、82a、82a‥‥の一端が接続しており、その
幅はセグメント電極部82に比較して極めて狭い幅とな
るように形成されている。
印加された駆動信号は、リード部82a、82a、82
a‥‥を通ってセグメント電極部82、82、82に作
用し、圧電体基板80の端縁部分からh/2の領域に電
界を作用させることになる。このため、圧電体基板80
は、端部から厚みの1/2の距離の領域だけでエッジモ
ードの振動をすることになり、電極81、82に印加さ
れた電力をミスト発生のために有効に利用することがで
きる。いうまでもなく、リードパターン82a、82
a、82a‥‥は、その幅が狭く、しかもこれに対向す
る他方の極である共通電極も存在しないから、この領域
での電力の無用な消費は起らない。
82、82、82‥‥の幅W、W’の大きさを変化させ
ていくと、電極の幅W、W’が圧電体基板80の厚さh
に対して30パーセントより小さくなった場合には、圧
電体基板80の端縁部分にインクミストを発生させるに
足る振動を発生させることができず、また70パーセン
トよりもの大きい場合にはインクミストの発生に関係の
無い領域にも振動を発生させることになるから、電力の
浪費が生じるばかりでなくクロストークが大きくなる可
能性が高くなる。したがって、これら共通電極81とセ
グメント電極部82の幅は、圧電体基板の厚さhを中心
にして30及至70パーセントの範囲に選択した場合が
インクミストの発生効率、電力の有効利用、さらにはク
ロストークの防止の面から最良の結果を得ることができ
る。
や気圧の急激な変化によりインクミスト吐出口に過剰に
インクが供給された場合には、図30に示したように圧
電体基板85とインクミスト吐出口形成部材86により
形成される間隙を覆うようにインクが水玉87となって
間隙を封鎖する。このような水玉はインクミストの発生
を妨害するから、安定したインクミストを発生させるに
は水玉が生成するのを防止する必要がある。
防止することを目的としたもので、図中符号91、92
は、それぞれインクミスト吐出口を形成する圧電体基板
85とインク供給部材86の端縁部分に形成された被膜
で、油性インクの場合には親油性の材料が、また水性イ
ンクの場合には親水性の材料が選択されて塗布などによ
り形成されている。なお、図中符号98、99はそれぞ
れ圧電体基板85に形成された共通電極とセグメント電
極を示す。
ンク供給部材86とにより形成されているインクミスト
吐出口93のインクが印字の停止により停滞すると、そ
の表面張力により吐出口93の先端で水玉を形成しよう
とするが、圧電体基板85とインク供給部材86との表
面に形成されている親油性、または親水性の被膜91、
92により図30(b)に示したように膜91、92に
沿って層94、95になるように拡散させられ、このた
め水玉を形成することができない。このため、休止状態
から印刷に移った場合にもインクミストを安定して発生
することになる。
吐出口の表面張力を下げさせて濡れ性を高めるようにし
て水玉の発生を防止しているが、図31に示したように
インクミスト吐出口を形成している圧電体基板85、及
びインク供給部材85の端縁部分にインクを吸収するこ
とができる多孔質体96、97を配設して、インクミス
ト吐出口93に水玉になろうとするインクを多孔質体9
6、97により吸収させるようにしても同様の作用を奏
することは明らかである。この実施例によれば、多孔質
体96、97に吸収されているインクの溶媒によりイン
クミスト吐出口93が常時保湿状態におかれているか
ら、インクミスト吐出口の乾燥を可及的に防止して円滑
な印刷が可能となる。
インク供給部材86との両方に被膜を形成したり、多孔
質体を配置するようにしているが、一方の側にだけ設け
るようにしても同様の作用を奏することは明らかであ
る。
を溶解、懸濁させたインクを用いる場合を例に採って説
明したが、超微粉化磁性体を溶媒に懸濁させた磁性イン
クを用いる場合には、図32に示したように前述した記
録ヘッド100のインクミスト吐出口101の前方に記
録用紙102をセットするとともに、記録用紙102の
背面に磁石103を設けるようにするとより一層、品質
高い印字が可能となる。すなわち、インクミスト吐出口
101に保持されている磁性インクは、圧電体基板10
4のエッジモードの振動を受け、これを構成して超微粉
化磁性体が溶媒とともにミストとなって記録用紙110
2に向けて飛翔する。ミストとなった超微粉化磁性体
は、飛翔の過程で磁石103からの磁気吸引力を受けて
加速されながら記録用紙に到達する。このため、一旦、
ミストとなったインク粒子は拡散することなく、確実に
記録用紙に付着することになる。またインクはミスト化
さえされれば後は磁気吸引力により記録用紙に向けて飛
翔するから、圧電体基板による飛翔エネルギの付与がほ
とんど不要になるから、圧電体基板104に供給する駆
動電力が小さくなり駆動回路の低電圧化を図ることがで
きる。
圧電体基板との間に形成される空間にインクを収容する
ようにしているが、多孔質体などにより構成されたイン
ク保持部材にインクを保持させ、ここからミスト化領域
にインクを供給するようしてもよい。
る記録ヘッドの実施例を示すものであって、図中符号1
05は、端縁部分にセグメント電極106と共通電極1
07が形成された圧電体基板で、これの端縁部部分には
ケース108によりインクミスト吐出口109が形成さ
れている。110は、ケースに収容された多孔質体で、
インク供給口111からのインクを吸収して保持するも
のである。
から流れ込んだインクは、一旦、多孔質体110に吸収
されてこれの表面張力により保持される。この状態で共
通電極107とセグメント電極106に駆動信号を印加
すると、圧電体基板105がエッジモードでの振動を生
じる。多孔質体110に吸収されているインクは、この
振動をうけてインクミスト吐出口109に染みだし、こ
こでミスト化されて外部に飛翔する。駆動信号が停止し
て多孔質体110に振動が作用しなくなると、ミスト化
されずにインクミスト吐出口109に残留していたイン
クは、多孔質体110に再び吸収されることになる。こ
の結果、休止時にインクがインクミスト吐出口109の
表面で水玉を形成することが防止され、安定な印刷が可
能となる。
であって、図中符号115は、端縁部分に共通電極11
6とセグメント電極117が形成され、厚み方向に分極
処理が施された圧電体基板で、これの一方の表面にはス
ペーサ118を介してインク保持部材119が設けら
れ、圧電体基板115の端縁部分でインクミスト吐出口
120を形成している。121は、楔部材で、圧電体基
板115、もしくはインク保持部材119の何れにか、
この実施例ではインク保持部材119のインクミスト吐
出口側に設けられており、常時はセグメント電極117
に接してインクがインクミスト吐出口120に流れ込む
のを防止する程度にセグメント電極117に弾接されて
いる。
から注入されたインクは、楔部材121によりインクミ
スト吐出口120への流入を阻止された状態で、インク
保持部材119と圧電体基板115との空間に保持され
る。この状態においてセグメント電極117に駆動信号
を印加すると、圧電体基板115がエッジモ−ドで振動
を起こす。この振動により楔部材121とセグメント電
極117との間に微小な間隙が間欠的に形成されインク
保持部材119と圧電体基板115との空間に保持され
インク保持部材119と圧電体基板115との空間に保
持されているインクがこの間隙を通ってインクミスト吐
出口120に移動する。ここに移動したインクは、圧電
体基板115のエッジモ−ドの振動を受けてミスト化さ
れ、記録用紙に向けて飛翔することになる。
動が停止すると、楔部材121がセグメント電極117
に弾接してインクミスト吐出口120への流路を閉塞す
るから、たとえ隣接するセグメント電極からのクロスト
−クを受けたとしても無用なインクミストを発生するこ
ととならないばかりでなく、楔部材121により大気か
ら遮断されるからインク溶媒の乾燥と目詰りを防止され
ることになる。
理を用いた実施例であって、図中符号125は圧電体基
板で、インクミスト吐出口126が形成される手前まで
延長された溝127が設けられ、インクミスト吐出口1
26からこの溝127を経由して外部駆動回路と接続す
るのに便利な位置までセグメント電極128が形成され
ている。129は、スペ−サ部材で、圧電体基板125
の端縁部分にインクミスト吐出口126を形成するのに
適した厚みを有するとともに、インクミスト吐出口12
3が圧電体基板125の溝127の先端に弾接するよう
に後端側(図において左側)でのみ圧電体基板125と
インクミスト吐出口形成部材130とに固定されてい
る。
から供給されたインクは、圧電体基板125に形成され
た溝127を経由してインクミスト吐出口126の近傍
に移動する。圧電体基板に駆動信号が印加されていない
状態ではスペ−サ部材129が溝127の先端部分を閉
塞しているから、インクはインクミスト吐出口126に
流れ込むことができない。この状態でセグメント電極1
28に駆動信号を印加すると、圧電体基板125がエッ
ジモ−ドでの振動を生じるから、スペ−サ部材129と
セグメント電極128との間に間欠的に間隙が形成さ
れ、インクはこの間隙を通ってインクミスト吐出口12
6に移動することになる。インクミスト吐出口126に
流れ込んだインクは、圧電体基板125のエッジモード
の振動を受けてミスト化され、記録用紙に向けて飛翔す
ることになる。駆動信号の印加が停止すると、圧電体基
板125の溝127の先端がスペーサ部材129により
閉塞されるから、インクミスト吐出口126へのインク
の供給が停止され、したがって隣接するセグメント電極
からのクロスト−クによるインクミストの発生や目詰り
が防止されることになる。
施例を示すものであって、図中符号135は、板バネ材
により形成されたインクミスト吐出口形成部材で、一端
が圧電体基板136の共通電極137に弾接するように
固定部材138を介して圧電体基板136に設けられて
いる。なお、図中符号140は、圧電体基板136に設
けられたセグメント電極を示す。
ンクミスト吐出形成部材135とにより形成された空間
139にインクを充填すると、インクは共通電極137
とインクミスト吐出口形成部材135とにより形成され
た隙間を表面張力により先端まで移動する。この状態で
は、インクミスト吐出口形成部材135によりインクは
外気と遮断されているので、インクを形成している溶媒
の蒸発が抑制されて目詰りが防止されることになる。
圧を印加すると、圧電体基板136にエッジモードの振
動が生じるので、共通電極137とインクミスト吐出口
形成部材135との間に間隙が生じる。この結果、この
間隙に流れ込んだインクが圧電体基板136からのエッ
ジモードの振動を受けて表面波を発生してミストとなっ
て外部に飛翔することになる。
続する1枚の板バネ材で覆うようにしているが、図中一
点鎖線により示すようにドット形成領域毎に切れ目を入
れることにより、隣接するセグメント電極からのクロス
トークの影響を防止することができる。また、この実施
例においてはインクミスト吐出口形成部材を共通電極に
接触させるようにしているが、セグメント電極に接触さ
せるようにしても同様の作用を奏することは明らかであ
る。
示すものであって、図中符号145は、エッジモードで
の振動を生じる圧電体基板で、一方の面には共通電極1
46が、また他方の面にはセグメント電極147、14
7、147が形成され、厚み方向に分極処理が施されて
いる。148は、振動増幅板で、圧電体基板145の厚
さに比較して極めて薄い板を圧電体基板145の端縁部
分145aから外側に突出させて圧電体基板145に固
定されている。
増幅板148に対向させてインクミスト吐出口形成部材
を配置し、これらにより形成される間隙にインクを保持
させた状態でセグメント電極147に駆動信号を印加す
ると、前述したように圧電体基板145がエッジモード
での振動を発生することになる。圧電体基板145の振
動は、圧電体基板145の端縁を最大振幅とする振動で
あるから、振動増幅板148は、図38に示したように
一点を中心とした回転運動をすることになり、振動増幅
板148の先端の振幅は、圧電体基板145の端部より
も大きくなる。したがって、インクミスト吐出口形成部
材と振動増幅板148との間に存在するインクは圧電振
動体基板145に比較して大きな振幅の振動を受け、高
い効率でもってミスト化されることになる。
もので、図中符号150は、前述したものと同様に圧電
体基板145の端縁部分145aに固定された振動増幅
板で、これの先端には、セグメント電極147と対向す
る位置にV字状の凹部150a、150a、150a‥
‥が形成されている。
に振動増幅板148に対向させてインクミスト吐出口形
成部材を配置し、これらにより形成される間隙にインク
を充填すると、インクは表面張力により凹部150a、
150a、150a‥‥に侵入し、この凹部150a、
150a、150a‥‥に保持されることになる。この
状態でセグメント電極147に駆動信号を印加すると、
圧電体基板145がエッジモードで振動する。振動は、
振動増幅板の先端を最大振幅で振動させるから、凹部1
50a、150a、150a‥‥に保持されているイン
クがミスト化されることになる。この実施例によれば振
動を受けるインクは凹部150a、150a、150a
‥‥に保持されたものに限定されるから、ミストの拡散
を防止することができる。
もので、図中符号153は、圧電体基板で、これの先端
は、エッチングなどにより段差153bが形成して振動
増幅部153aが設けられている。この段差153bの
近傍の一方の面には共通電極154が、また他方の面に
はセグメント電極155、155、155‥‥を形成し
て、段差153bの近傍でエッジモードの振動を誘起さ
せるように構成されている。
振動増幅部153aに対向させてインクミスト吐出口形
成部材を配置し、これらにより形成された間隙にインク
を保持させた状態でセグメント電極155に駆動信号を
印加すると、段差153bの近傍にエッジモードの振動
が生じる。この振動は先端に設けられている振動増幅部
153aに伝播して、その振幅を増幅され、これに接し
ているインクを高い効率でもってミスト化することにな
る。この実施例によれば、増幅板と圧電体基板との固定
作業が不要となって製造工程の簡素化を図ることができ
るばかりでなく、振動領域における極端な質量の増加を
招くことなく増幅板を形成することができる。なお、上
述の実施例においては、共通電極、またはセグメント電
極の一方にインクミスト吐出部材を対向配設してインク
を電極に接触させてミスト化するようにしているが、圧
電体基板の前端部分にインクを供給するようにしても同
様の作用を奏する。すなわち、図41において、図中符
号160は、端縁部分の一方の表面に共通電極161
が、またこれと交差するように他方の表面にセグメント
電極162、162、162‥‥が形成され、厚み方向
に分極処理が施された圧電体基板で、これの前端部分1
60aにはインクミストを発生させるのに適した間隙1
63を形成するようにして間隙形成部材164が設けら
れている。この実施例によれば、圧電体基板160の前
端部分160aと間隙形成部材164とにより形成され
た間隙に、図示しないインク供給部材によりインクを供
給して、ここに毛細管現象によりインクを保持させる。
この状態でセグメント電極162に駆動信号を印加する
と、圧電体基板160の端縁部分160aで発生したエ
ッジモードの振動がインクに伝達され、これによりイン
クと大気との界面に生じた表面波によりインクがミスト
化されて一定方向に飛翔することになる。またミスト化
されない程度の振動をインクに予め付与する形式の記録
ヘッドの場合には、図42に示したように、圧電体基板
160の前端部分160aと間隙を形成部材としてエッ
ジモードで振動する圧電体基板165を、インクミスト
を発生するのに適した間隙166を形成するように配置
し、この間隙側に電極167、168を形成すれば、前
述と同様に間隙に保持されているインクがミスト化され
ない程度の振動を圧電体基板165に常時付与してお
き、ドットを形成すべき領域のセグメント電極162に
比較的小さな駆動信号を印加するだけで選択的にインク
をミスト化することができる。
であって、図中符号170は一方の表面の前端部分に共
通電極171が、また他方の表面にセグメント電極17
2、172、172‥‥が形成され、また厚み方向に分
極処理が施された圧電体基板で、一方の表面、この実施
例ではセグメント電極172、172、172‥‥側
に、インクミストを発生させるのに適した間隙173を
おいて端縁部分近傍に圧電体基板174が配置されてい
る。圧電体基板174の表面にはセグメント電極17
2、172、172‥‥に対向するようにして櫛形電極
175、175、175‥‥が設けられている。この実
施例において、図示しないインク供給部材により間隙1
73にインクを供給し、インクの上昇をレベルを間隙の
下端面までに抑える。この状態で、ドットを形成すべき
領域のセグメント電極172に対向する櫛形電極175
に圧電体基板174が表面波を発生する程度の周波数、
たとえば20MHz程度の交番信号を印加する。これに
より櫛形電極175からセグメント電極172に向かう
表面波が発生し、間隙173の下端に位置するインクを
セグメント電極172の表面に沿わせて上昇させる。こ
の状態でセグメント電極172に駆動信号を印加する
と、圧電体基板170の端縁部分でエッジモードの振動
が発生し、これがセグメント電極172に沿って上昇し
ているインクに作用してここのインクをミスト化するこ
とになる。ドットの形成が終了して櫛形電極175、及
びセグメント電極172の駆動信号が停止すると、セグ
メント電極172に沿って上昇していたインクは間隙1
73の下端まで低下する。この結果、休止時にインクが
間隙による毛細管現象により上昇してインクミスト吐出
口に水玉を形成するといった不都合を防止することがで
きるばかりでなく、インク供給のために付与される圧電
体基板174からの表面波エネルギをインクのミスト化
のエネルギとしても利用できるので、圧電体基板170
のセグメント電極172に印加する駆動信号の電圧レベ
ルを下げることが可能となる。
であって、図中符号180は、圧電体基板で、端縁部分
の前端面からエッジモードの振動を生じさせるのに必要
な共通電極幅に一致する深さを有するスリットが厚み方
向の中央部に形成され、ここに導体を埋め込んで共通電
極181が形成され、共通電極を境にして2つの層18
0a、180bに分割されている。これら各層180
a、180bは、図中矢印により示すように対向する方
向に分極処理が施されている。また圧電体基板180の
両表面にはそれぞれ対向するようにセグメント電極18
2、183、184‥‥185、186、187‥‥が
形成されている。この実施例において一方のセグメント
電極185、186、187‥‥側にインクミスト吐出
口形成部材188を対向配置してインクミストを発生さ
せるのに適した間隙を形成し、ここにインクを保持させ
る。この状態でドットを形成すべき領域のセグメント電
極183、186と共通電極181に駆動信号を印加す
ると、圧電体基板180の各層180a、180bは、
セグメント電極183と共通電極181、及びセグメン
ト電極186と共通電極181とに挟まれた領域がそれ
ぞれ逆位相の交番電界の作用を受けるため、あたかも1
枚の圧電基板の表裏に電極が設けられた場合と同様にエ
ッジモードの振動を発生する。この振動は間隙に保持さ
れているインクに伝達されてこれをミスト化させること
になる。この実施例によれば、圧電体基板180を厚み
方向に2分割して電界を作用させているので、インクミ
ストの発生に必要な電界強度を発生させるために共通電
極181とセグメント電極182及至187に印加する
駆動信号の電圧レベルを1/2に減少させることがで
き、駆動回路の低コスト化を図ることができる。なお、
セグメント電極182〜187の間に図中符号182の
点線により示した溝を設けることにより隣接するセグメ
ント電極からのクロストークを低減させて、より品質の
高い印字を行うことができる。
インクジェット式記録ヘッドに適した圧電体基板の他の
実施例を示すものであって、図中符号190、190、
190‥‥は、ドット形成領域に合せて圧電体基板19
1に穿設された断面矩形状の通孔で、1列に等間隔に形
成され、隣接する他の列の通孔とは適当なピッチ、たと
えば1/2ピッチずれる位置に形成されている。このよ
うにピッチをずらせることにより、印刷されるドット間
の距離を小さくできるという効果がある。隣接する通孔
190同士を隔ている隔壁192は、エッジモードでの
振動を起こす厚みとなるようにそのサイズが選択され、
厚み方向に分極処理が施されている。これら隔壁192
の壁面には同図(b)に示したようにそれぞれ電極が形
成されていて隔壁192がエッジモードでの振動を起こ
すように構成されている。
面、たとえば下面側にインク供給部材を接続すると、表
面張力により通孔190、190、190‥‥にインク
が上昇する。この状態でドットを形成すべき位置の隔壁
に形成されている電極に駆動信号を印加すると、このこ
の壁面が端部モードでの振動を起こすことになる。この
振動は、通孔に保持されているインクに伝播してインク
をミスト化させて外部に飛翔させることになる。なお、
この実施例においては駆動信号が印加される隔壁の両面
からインクミストが発生するため、特に大きなサイズの
ドットが必要なプリンタに適している。また、この実施
例においては1つの隔壁を励起させてドットを発生させ
るようにしているが、対向する2つの隔壁にエッジモー
ドの振動を発生させることにより、これら隔壁間に保持
されているインクをミスト化することができる。
ヘッドに適した圧電体基板の他の実施例を示すものであ
って、図中符号195は角柱状に切出された圧電体ブロ
ックで、1つの面に等間隔で溝196、196、196
‥‥を形成し、櫛歯状の凸部197、197、197‥
‥が複数個形成されている。各凸部197は、エッジモ
ードでの振動を起こすのに適した厚みに選択され、隣接
する凹部の方向に分極処理が施されており、さらに各凸
部197の対向する面には無電解メッキ等により電極1
98、199が形成されている。
クが収容されている容器等に浸漬すると、溝196にイ
ンクが保持される。この状態で、凸部197の両面に形
成されている電極198、199に駆動信号を印加する
と、凸部197がエッジモードでの振動を起こし、溝1
96に保持されているインクがミスト化して外部に飛翔
する。
すものであって、図中符号200は、エッジモードでの
振動を起こすのに適した圧電体基板で厚み方向に分極処
理が施されていおり、各基板200の表面に電極20
1、202を形成して振動素子203に形成されいる。
これら振動素子203は、インクをミスト化するのに適
した間隔204を保持するスペーサ205を介して一端
で複数個列状となるように接着固定して振動子集合体と
して構成されている。
たものと同様に間隙204にインクを保持させて電極2
01、202に駆動信号を印加すると、圧電体基板20
0がエッジモードでの振動を起こすから、間隙204の
インクがミスト化されて外部に飛翔することになる。
ヘッドの他の実施例を示すものであって、図中符号21
0は、厚み方向に分極処理が施された圧電体基板で、一
方の面には隔壁211、211、211‥‥により区画
されて、一端に開放する平行に延びる複数の凹部21
2、212、212‥‥が複数形成されている。この凹
部が形成された部分の圧電体基板は、厚みがエッジモー
ドで振動するのに適した値となるように基板の厚みが選
択されている。また圧電体基板210の他側側にはこれ
ら凹部212、212、212‥‥を纏めるようにイン
ク溜め用の凹部が形成されている。これら平行にのびる
凹部212、212、212‥‥の底部にはスパッタリ
ングや無電解鍍金等により導電層214、214、21
4‥‥を形成してセグメント電極215、215、21
5‥‥が形成されている。また圧電体基板210の他面
には凹部212の開口近傍に共通電極216が形成され
ている。このように構成された圧電体基板210の凹部
開放側に蓋体となる基板217を接着等により固定する
と、記録ヘッドが完成する。なお、図中符号218はイ
ンク供給口を示す。
から凹部213にインクを充填すると、表面張力により
インクが凹部213から凹部212、212、212‥
‥を移動してその開口部に到達する。この状態でセグメ
ント電極212に駆動信号を印加すると、凹部212の
底部を形成している領域の圧電体基板がエッジモードで
振動し、上部の凹部212に保持されているインクをミ
スト化して外部に飛翔させることになる。
た全体を圧電体基板により構成しているが、共通電極と
セグメント電極を形成する部分だけを圧電体基板で、イ
ンクだめ等の部分は高分子材料により構成し、これらを
接着により一体化しても同様の作用を奏することは明ら
かである。またこの実施例においては圧電体基板210
の凹部212にセグメント電極を形成しているが、図4
9に示したように凹部212と隔壁211とを横切るよ
うに共通電極220を形成し、また圧電体基板210の
他方の面には凹部212、212、212‥‥に対向さ
せてセグメント電極221、221、221‥‥を形成
するようにしても同様の作用を奏することは明らかであ
る。
ものであって、図中符号225は、圧電体基板で、一方
の面にはドットを形成する領域に合せて同図(b)に示
したように一端から他端に至るまで同一深さの凹部22
6、226、226‥‥が形成され、これを挟むように
して2つで1組となるセグメント電極227a、227
bが形成されている。これら駆動電極は、予め凹部を形
成すべき位置をカバーする連続の導電パターンを形成し
ておき、これの中央をダイシングソウにより溝を形成す
ることによっても構成することができる。圧電体基板2
25の一方の端縁部分の他面には、共通電極228が形
成されている。なお図中符号229は、圧電体基板22
5の他方の端縁部分にインク溜め部を形成するための部
材で、合成樹脂等の射出成型などにより構成されて接着
剤により固定されている。
体基板の凹部226、226、226‥‥、及びインク
溜部229の開口側に基板を固定して開口を密閉し、イ
ンク溜部にインクを充填する。この状態で、セグメント
電極227a、227bに駆動信号を印加すると、セグ
メント電極227a、227bが形成されている領域が
エッジモードでの振動を発生する。この凹部226を挟
むようにして発生した振動は、凹部に伝播してここに保
持されているインクをミスト化して外部に飛翔させるこ
とになる。
25に同一深さの凹部226を形成するようにしている
が、図50(c)に示したようにインクミスト発生側に
行くにしたがって浅くなる断面舟形の溝を形成すること
により、インクミストの拡散を防止することができる。
ヘッドに適した圧電体基板の他の実施例を示すものであ
って、図中符号235は、圧電体基板で、一方の端縁部
分にはドット形成領域に合せて前端部235aを最深部
とし、他端がその表面に接続する凹部236、236、
236‥‥が形成され、先端部での厚みがエッジモード
での振動を発生するのに適した値となるように設定され
ている。この凹部234、234、234の底面には5
2に示したようにセグメント電極237が形成され、外
部の信号源との接続に便利な位置までリード部238に
より延長されている。図中符号239は、凹部236の
開口部を封止する基板で、圧電体基板235に接する面
には凹部236の一部に対向する位置からインク供給に
適する位置までの長さを有する溝240が形成され、イ
ンク供給口241から凹部237にインクが供給できる
ように構成されている。なお、図中符号242は、圧電
体基板235の凹部237に対向して形成された共通電
極を示す。
ら供給されたインクは、基板239の溝240を通って
圧電体基板235の凹部237に流れ込み、ここで表面
張力により保持される。この状態でドットを形成すべき
位置のセグメント電極237に駆動信号を印加すると、
凹部236の底面がエッジモードで振動する。この振動
は、凹部236に保持されているインクに伝播して、こ
このインクをミスト化して外部に飛翔させることにな
る。
させる圧電体基板を単独で使用する場合について説明し
たが、対で利用することもできる。すなわち、図53に
示したように圧電体基板250、260の一方の面に共
通電極251、261を、また他方の面にセグメント電
極252、253、254‥‥、262、263、26
4‥‥を形成したエッジモード振動子255、265を
インクミストを発生させるのに適した間隔270を形成
するように、共通電極251、261が形成されている
前端面を対向させて配置して記録ヘッドを構成する。
側にインクを供給すると、インクは表面張力により間隙
270に保持されることになる。この状態で各振動子2
55、265の各セグメント電極252、253、25
4‥‥、262、263、264‥‥にはそれぞれ位相
が異なる同一レベルの駆動信号を印加する。この状態で
は、対向する振動子255、265の前端部分で発生す
るエッジモードの振動は、互いに位相が逆であるため、
相殺し合ってここに保持されているインクをミスト化さ
せるまでには至らない。一方、特定の領域、たとえばセ
グメント電極253、263が対向する領域にドットを
形成する場合には、これらセグメント電極253、26
3の一方、たとえばセグメント電極253に印加されて
いる駆動信号の位相を反転させる。これによりこれらの
電極253、263は同一位相の駆動信号を受けること
になるから、電極253、263の領域の圧電体基板2
50、260が同一位相でのエッジモードの構造振動を
発生し、したがってここに保持されているインクがミス
ト化されて外部に飛翔する。言うまでもなくこれらの電
極253、263に隣接し、かつドットを形成する必要
のない領域に保持されているインクは、依然として圧電
体基板250、260から逆位相の振動を受けているの
で、振動エネルギを相殺されてミストになるまでには至
らない。
隙270に保持されているインクに対して、2つの振動
子255、265からの振動エネルギを重畳させて与え
ることができるため、ミスト化のために各振動子に要求
される振動エネルギは、1つの振動子によりミスト化す
る上述の形式のものの半分程度でよく、このため駆動信
号発生回路のコスト化が可能となる。
時においてもドット形成時同一レベルの駆動信号を印加
する場合を例に採って説明したが、非ドット形成時に
は、まったく駆動信号を印加せず、またドット形成時に
だけ両方の振動子のセグメント電極に同一位相の駆動信
号を印加してもよいことは明らかである。また、ドット
を形成するための駆動信号が印加されているセグメント
電極に隣接し、かつドットを形成することを要しないセ
グメント電極に対しては、駆動状態にあるセグメント電
極から漏洩してくる振動を相殺できる程度のレベルで、
かつ逆位相の信号を印加するようにすればクロストーク
を完全に防止することができる。また、上述した実施例
においては、ドット形成のタイミングに合せて圧電結晶
体に駆動電圧を印加するようにしているが、圧電結晶体
とスリット形成部材とにより形成される流路をドット形
成タイミングに合せて弁機構を開閉するようにしても同
様の作用を奏することは明らかである。
を備えた記録ヘッドのいち実施例を示すものであって、
図中符号280は、圧電体板281の両面に電極28
2、283を形成してエッジモードでの振動が生じる振
動子で、一側が記録用紙に対向する方向に、他側がイン
クタンク284のインク285に接するようにインクタ
ンク284の開口部に固定されている。286は、イン
クタンクに形成された開口の端部に設けられたスリット
形成部材で、振動子280によりインクをミスト化でき
る程度の間隙287を電極283との間に確保するよう
に配置されている。288は、電圧の印加により一端が
湾曲するバイモルフ圧電素子で、常時は自由端288a
が間隙287に弾接してインクが間隙287に侵入する
のを阻止するように他端288bがタンク側に固定され
ている。
ッジモードの振動を生じる周波数の交番電圧が常時印加
されている。駆動信号が入力していない状態では間隙2
87がバイモルフ圧電素子288の端部288aにより
閉塞されているから、間隙287にインクが流入でき
ず、したがってインクミストは発生しない。一方、ドッ
ト形成が必要な箇所に対応するバイモルフ圧電素子28
8に駆動信号を印加すると、バイモルフ圧電素子288
の先端288aがタンク側に湾曲して間隙287がイン
クタンク284に連通するため(同図b)、間隙287
にインクが流入する。間隙287に流入したインクは、
振動子280のエッジモードの振動を受けてミスト化さ
れ外部に飛翔して記録用紙にドットを形成する。必要な
濃度のドットが記録用紙に印刷された時点でバイモルフ
振動子288への駆動信号を断つと、再びバイモルフ振
動子288の先端288aが間隙を閉塞するから(同図
a)、間隙へのインク供給が断たれ、振動子280の振
動に関わりなくインクミスの発生が停止する。
時駆動電圧を印加しておき、ドット形成時にだけバイモ
ルフ振動子288を作動させるに足る電圧レベルの信号
を印加すればよいので、高い周波数で、しかも比較的高
電圧である振動子280の駆動信号をONーOFFする
必要がなく、駆動回路の簡素化を図ることができるばか
りでなく、印刷を行なわない場合にはインクミスト吐出
口である間隙とタンクのインクとをバイモルフ振動子に
より遮断してインク溶媒の蒸発を阻止して間隙での目詰
りを防止することができる。
としてPZTセラミクスを使用した場合を例に採って説
明したが、結晶構造をもつニオブ酸リチュウム(LiN
bO3 )等を使用した場合には分極破壊電圧が大きいた
めバイアス電圧が不要となって駆動回路の簡素化を図る
ことができる。またポリフッ化ビニリデンフィルム(P
VDF)などの高分子材料からなる圧電材料も使用でき
ることは明らかであり、この場合にはインクミストを発
生させるに適した形状の圧電体基板を射出成形により製
造することができ、製造工程の簡素化を図ることができ
るばかりでなく、脆性破壊に対する耐久性が高いから、
記録ヘッドの信頼性を向上させることが可能となる。
エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板の少なくとも一方
の端縁部分の両面の、ドット形成領域に対向して形成さ
れ、ドット形成時に交番電圧が印加される第1、第2の
電極を備え、厚み方向に分極処理が行われている振動体
と、振動体の電極が形成された端縁部分にインクミスト
の発生に適した間隙を形成する間隙形成部材と、間隙に
インクを供給する手段とを備えるようにしたので、電極
に交番電圧を印加することにより圧電体基板の端部に集
中的に発生する振動エネルギをここに保持されているイ
ンクに伝達してミストとさせるため、発生した振動を直
接インクに伝達することができて、高い効率でインク滴
を発生させることができる。また交番電圧の印加時間を
変化させることによりドット自体の光学的濃度を連続的
に変化させることができ、さらには圧電体基板にインク
を保持させるだけでインク滴を発生させることができる
ため、構造が極めて簡単となって信頼性の向上を図るこ
とができる。また圧電体基板の端部での振動を利用する
ため、伝播路が不要となって小型が可能となるばかりで
なく、圧電体のエッジモード程度の振動周波数を取り扱
うため、表面波を利用するものに比較して回路構成を簡
素化することができる。
おける配置を上下反転させて示したものである。
圧電体基板に信号を印加する時間と、これにより記録用
紙に形成されたドットの濃度との関係を示す図である。
信号の印加時間と、これにより形成されるドットの光学
的濃度の関係を示す線図である。
単位時間当りのインクの吐出量を周波数との関係で示す
線図である。
駆動信号の一例を示す図である。
位を示す線図である。
ードの振動による変位を示す模式図である。
インクミスト吐出口のギャップ長と単位エネルギ当りの
インク吐出量との関係を示す線図である。
るインクミスト吐出口のギャップ長と記録用紙に形成さ
れるドットのサイズとの関係を示す線図である。
るインクミスト吐出口のギャップ長とインクミストの発
生形態を模式的に示す図である。
に使用する駆動回路の一実施例を示すブロック図であ
る。
発明の記録ヘッドを駆動するのに適した駆動信号の位相
関係を示す波形図である。
の第2実施例を断面構造でもって示す図である。
の第3実施例を断面構造でもって示す図である。
の第4実施例を示す斜視図である。
る。
てインク供給路を形成した実施例を示す図であって、同
図(a)は共通電極が形成されている側からみた図であ
り、また同図(b)は同上線E−Eにおける断面構造を
示す図である。
の第7実施例を断面構造でもって示す図である。
上面図である。
上面図である。
図である。
図である。
ト形成領域の電極の実施例を示す上面図と側面図であ
る。
形成領域の電極の実施例を示す上面図と断面図である。
成領域の電極の実施例を示す上面図と断面図である。
ンクミスト形成領域の電極の実施例を示す上面図と側面
図である。
ンクジェット式記録ヘッドに最適な共通電極とセグメン
ト電極とのサイズの関係を説明するための説明図であ
る。
た状態を示す説明図である。
供給されたインクによる水玉発生を防止した実施例を示
す図であり、同図(b)はその動作を示す図である。
クによる水玉発生を防止する他の実施例を示す図であ
る。
好ましい記録ヘッド周りの構造を示す図である。
発生領域へのインクの供給を行う部材の実施例を示す図
である。
生領域にインクを供給する実施例を示す図である。
生領域にインクを供給する実施例を示す図である。
の振動を利用してインクミスト発生領域にインクを供給
する実施例を示す図である。
を備えた実施例を示す図である。
る。
である。
である。
施例を示す図である。
施例を示す図である。
して行う実施例を示す図である。
電体基板の実施例を示す図である。
録ヘッドに適した圧電体基板の実施例を示すものであっ
て、同図(a)は全体構造を、また同図(b)は同上線
DーDにおける断面構造を拡大して示す図である。
示す図である。
例を示す図である。
ヘッドの他の実施例を示すものであって、同図(a)は
蓋体を外してインク流路側の圧電体基板の構造を示す図
であり、また同図(b)はインクミスト吐出口側から見
た構造を示す図である。
替えた実施例を示す図である。
発明の記録ヘッドに適した圧電体基板を示すものであっ
て、同図(a)はセグメント電極側の構造を示す図であ
り、同図(b)(c)は、それぞれ圧電体基板に形成さ
れる流路の構造を示す断面図である。
造を示す図である。
断面構造を示す図である。
動子を2つ用いて記録ヘッドを構成した実施例を示すも
のであって、同図(a)は共通電極側から見た図であ
り、また同図(b)は断面構造を示す図である。
理を使用した記録ヘッドの実施例を印刷停止状態と印刷
時の構造状態でもって示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板の
少なくとも一方の端縁部分の両面の、ドット形成領域に
対向して形成され、ドット形成時に交番電圧が印加され
る第1、第2の電極を備え、厚み方向に分極処理が行わ
れている振動体と、前記振動体の電極が形成された端縁
部分にインクミストの発生に適した間隙を形成する間隙
形成部材と、前記間隙にインクを供給する手段とを備え
たインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項2】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板の
少なくとも一方の端縁部分の両面の、ドット形成領域に
対向して形成され、ドット形成時に交番電圧が印加され
る第1、及び第2の電極を備えた振動体と、前記圧電体
基板の前端面に対向させてインクミストが発生する程度
の間隙を形成するように対向配置された間隙形成部材
と、前記間隙にインクを供給するインク供給部材とを備
えたインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項3】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板の
少なくとも一方の端縁部分の両面の、ドット形成領域に
対向して形成された第1の電極と、前記圧電体基板の厚
み方向中央部に形成された第2の電極とを備え、第2電
極を対称線とするように分極処理が行われた振動子と、
前記振動子の振動領域にインクミストが発生する程度の
間隙を形成するように対向配置された間隙形成部材とを
有し、第1と第2の電極に駆動信号が印加されるインク
ジェット式記録ヘッド。 - 【請求項4】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板の
少なくとも一方の端縁部分の両面のドット形成領域に対
向して形成され、ドット形成時に交番電圧が印加される
第1、第2の電極を備えるとともに、厚み方向に分極処
理が行われた振動体と、前記振動体の電極が形成された
端縁部分にインクミストの発生に適した間隙を形成する
間隙形成部材と、前記端縁部分に振動伝達可能な状態で
配置された補助振動板とを備えたインクジェット式記録
ヘッド。 - 【請求項5】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板の
少なくとも一方の端縁部分の複数のドット形成領域に連
通し、インクミストを発生させるためのインクを保持で
きる深さで平行に延びる複数の第1の溝と、第1の溝の
各底面と前記圧電体基板を挟んでこれに対向する外表面
に第1、第2の電極と、第1の溝に後 端側で連通して外
部からインクを供給する第2の溝とが形成され、前記圧
電体基板の第1の溝の開口面が基板により封止されてい
るインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項6】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板の
少なくとも一方の端縁部分の両面に対向させて一定の間
隙で、ドット形成時に交番電圧が印加される第1、第2
の電極を備えるとともに、前記端縁部分に連通し、ドッ
ト形成間隔に合わせて複数の溝が列状に形成された振動
体と、前記溝の開口を封止するように配置された基板
と、前記溝にインクを供給する手段とを備えたインクジ
ェット式記録ヘッド。 - 【請求項7】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板の
厚み方向にドット形成間隔に合せて複数の通孔を列状に
穿設するとともに、前記通孔を分離する隔壁部の対向す
る面にドット形成時に交番電圧が印加される第1、第2
の電極を備えた振動体と、前記通孔の一端にインクを供
給する手段とを備えたインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項8】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板を
ドット形成間隔に合せて櫛形に切出して形成された断面
矩形状の凸部の、先端部の各対向する面に交番電圧が印
加される電極を形成してなる振動体と、先端部以外を封
止する基板と、前記凸部の間に形成された凹部にインク
を供給する手段とを備えたインクジェット式記録ヘッ
ド。 - 【請求項9】 エッジモ−ドで振動可能で、ドットを形
成するの適した幅を有する圧電体基板のドット形成領域
にドット形成時に交番電圧が印加される第1、第2の電
極を両面に形成された圧電素子体を、前記ドット形成領
域にインクを保持できる凹部を形成するように前記圧電
素子体をその厚み方向に間隙形成部材を介して交互に積
層して構成された振動体と、前記凹部にインクを供給す
る手段とを備えたインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項10】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板
の少なくとも一方の端縁部分の両面の、ドット形成領域
に対向して形成され、ドット形成時に交番電圧が印加さ
れる第1、第2の電極を備えるとともに、厚み方向に分
極処理が行われた振動体を2つ、それぞれの前端面をイ
ンクミストを形成するのに適した間隔を設け、かつ各ド
ット形成領域が対向するように配置するとともに、ドッ
ト形成時には対向する電極に同一位相の駆動信号が、ま
たドット非形成時には逆位相の駆動信号が印加されるイ
ンクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項11】 エッジモ−ドで振動可能な圧電体基板
の少なくとも一方の端縁部分の両面の、ドット形成領域
に対向して形成され、ドット形成時に交番電圧が印加さ
れる第1、第2の電極を備えた振動体と、前記振動体の
端縁部分にインクミストを発生するのに適した間隙を形
成するように配置された間隙形成部材と、前記間隙にイ
ンクを供給するインク部材と、常時は前記間隙とインク
供給部材との流路を断ち、また駆動信号が印加されたと
き前記間隙とインク供給部材との流路を開放する弁部材
とを備え、前記振動体に常時、エッジモードでの振動を
発生させるインクジェット式記録ヘッド。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27342891A JP3185804B2 (ja) | 1990-10-05 | 1991-09-25 | インクジェット式記録ヘッド |
US07/770,814 US5363131A (en) | 1990-10-05 | 1991-10-04 | Ink jet recording head |
EP19910117050 EP0479327A3 (en) | 1990-10-05 | 1991-10-07 | Ink jet recording head |
Applications Claiming Priority (13)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26762490 | 1990-10-05 | ||
JP29041890 | 1990-10-26 | ||
JP29768090 | 1990-11-02 | ||
JP31051490 | 1990-11-16 | ||
JP31546790 | 1990-11-20 | ||
JP2-310514 | 1991-02-13 | ||
JP1984791 | 1991-02-13 | ||
JP3-19847 | 1991-02-13 | ||
JP2-290418 | 1991-02-13 | ||
JP2-297680 | 1991-02-13 | ||
JP2-267624 | 1991-02-13 | ||
JP2-315467 | 1991-02-13 | ||
JP27342891A JP3185804B2 (ja) | 1990-10-05 | 1991-09-25 | インクジェット式記録ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05508A JPH05508A (ja) | 1993-01-08 |
JP3185804B2 true JP3185804B2 (ja) | 2001-07-11 |
Family
ID=27563881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27342891A Expired - Lifetime JP3185804B2 (ja) | 1990-10-05 | 1991-09-25 | インクジェット式記録ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3185804B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP2861980B2 (ja) | 1997-01-30 | 1999-02-24 | 日本電気株式会社 | インク滴噴射装置 |
-
1991
- 1991-09-25 JP JP27342891A patent/JP3185804B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05508A (ja) | 1993-01-08 |
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