JP3449187B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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JP3449187B2
JP3449187B2 JP22582097A JP22582097A JP3449187B2 JP 3449187 B2 JP3449187 B2 JP 3449187B2 JP 22582097 A JP22582097 A JP 22582097A JP 22582097 A JP22582097 A JP 22582097A JP 3449187 B2 JP3449187 B2 JP 3449187B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体上にイン
クドロップなどの液滴を吐出して印字を行うインクジェ
ット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】記録媒体上に液滴、特にインクドロップ
を吐出して印字を行う記録方式の代表的なものとしてノ
ズルを用いる方式がある。ここで、ノズル式の記録方式
には、オンデマンド型と連続流型とがある。
【0003】オンデマンド型は、記録情報に対応してノ
ズルから間欠的にインクを吐出させて印字を行う方式
で、代表的なものとして、ピエゾ振動子型とサーマル型
とがある。ピエゾ振動子型は、インク室に付設した圧電
素子にパルス電圧を印加して圧電素子を変形させること
により、インク室内のインク液圧を変化させ、ノズルか
らインクドロップを吐出させて、記録媒体上にドットを
記録するものである。サーマル型は、インク室内に設け
た加熱素子によりインクを加熱し、これにより発生した
バブルによりノズルからインクドロップを吐出させて、
記録媒体上にドットを記録するものである。
【0004】一方、連続流型は、インクに圧力を加えて
ノズルから連続的にインクを吐出させると同時に、ピエ
ゾ振動子などにより振動を加えて吐出インク柱を液滴化
し、さらに液滴に対して選択的に帯電、偏向を行うこと
によって、記録を行うものである。
【0005】最近では600〜720ドット/インチと
いうような高解像度が要求されてきている。そのような
要求を満たすためには、記録媒体上のドット径を小さく
する必要があり、従来のノズル式の記録方式では、ノズ
ル径を小さくして吐出されるインクドロップ径を小さく
する必要がある。
【0006】しかしながら、ノズル径を小さくすると、
ゴミ・チリ、ノズル内のインク表面の乾燥によるノズル
詰まりやこれらを原因とするインク吐出方向の変化を生
じやすく、記録媒体上の画質に欠陥を生じる。そのた
め、ノズル径を小さくすることによって、要求される解
像度に対応したドット径を達成することは困難である。
【0007】そこで、このようなノズルに起因する問題
を解決する方法として、ノズルを用いないで、振動また
は音響波を用いて、被印字面にインクドロップを吐出し
て印字を行う記録方式がいくつか提案されている。
【0008】ノズルを用いない第1の記録方式として
は、米国特許第4308547号明細書で開示されてい
るように、振動子で発生した振動を音響レンズでインク
自由表面の一点に集束させてインクドロップを吐出させ
る方式である。音響レンズとしては、圧電体自体をレン
ズ状にしたもの、特開平3−200199号公報に開示
されているように、位相を多重に重ねる位相フレネルレ
ンズを用いたものを用いる。音響レンズは、形状と波動
の集束・発散との関係が光学レンズとは逆になり、凸状
レンズでは波動が発散してしまうため凹状レンズを用い
ることが望ましい。
【0009】インクドロップ径は、インク中を伝搬して
きた縦波がインク自由表面に集束されるときの集束径に
ほぼ等しく、その集束径dは、振動子の駆動周波数を
f、レンズのF値をFとすると、d〜F/fとなる。な
お、インク中を伝搬する縦波の波長をλ、その伝搬速度
をvとすると、これらと振動子の駆動周波数fとの間に
は、v=f・λの関係がある。
【0010】したがって、例えば、ドロップ径(集束
径)d=15μm程度の非常に小さなインクドロップを
吐出させようとする場合には、レンズのF値を1とする
と、従来の低粘度・水性インク中の縦波の伝搬速度vは
ほぼ1500m/秒となる。これに対応するために、振
動子の駆動周波数fを約100MHzというような非常
に高い周波数にしなければならない。レンズのF値は、
種々の問題から著しく小さくすることは実際上困難であ
るため、ドロップ径dをより小さくしようとすると、一
般には極めて高い周波数で振動子を駆動することにな
る。
【0011】このように、第1の記録方式では、100
MHz前後の高い周波数で複数の振動子を駆動しなけれ
ばならないため、一般に駆動手段が高価になるというコ
スト上の問題を生じる。また、発熱によりインク粘度が
変化してドロップ径が変動したり、記録装置内でインク
自体の乾燥や固化を生じてインクを吐出できなくなるこ
とがあるという品質上の問題も生じる。
【0012】ノズルを用いない第2の記録方式として
は、振動発生手段で発生した振動を音響ホーンでインク
自由表面の一点に集束させてインクドロップを吐出させ
る方式がある。
【0013】例えば、上記の米国特許第4308547
号明細書には、凹状レンズの代わりに振動発生手段上に
形成した音響ホーンにより振動を集束させ、音響ホーン
先端に接触させたベルト上を搬送されてくるインク薄膜
に、この振動を作用させてインクドロップを吐出させる
ことが示されている。ここでは、音響ホーン先端に吐出
力が生成されることになる。
【0014】また、同様の技術として、特開平4−16
8050号公報には、図12に示すように、集音体15
を圧電体3上に設けることが示されている。集音体15
は、圧電体3およびこれに電圧を印加するための電極
4,5からなる振動発生手段2上に形成され、インク8
を保持したインクリザーバ10中に配される。集音体1
5は、図12に示すように、先細りの形状をとる。この
場合、集音体15の底部から入射した歪みが集音体15
内を伝搬するのに伴って、その振幅が増幅され、集音体
15で集められた大振幅の波がインク8を叩いて、そこ
で生じた縦波がインク自由表面8aを押し上げ、インク
ドロップ9が吐出される。
【0015】ただし、米国特許第4308547号明細
書や、特開平4−168050号公報では、集音体また
は音響ホーンを用いるとするものの、その大きさや駆動
条件、振動モードなどは、さらには小径ドロップを形成
できるか否かについては、述べられていない。
【0016】音響ホーンに関しては、一般に音響学の分
野においては、共振により集音体(または音響ホーン)
の先端を大振幅に振動させて吐出力を得ようとする場
合、集音体の垂直断面方向の長さ(高さ)は振動波の波
長の1/2の整数倍でなければならないことが知られて
いる。このことから、図12に示した方式において、高
密度の記録素子を作製するために集音体15を小さくし
ようとすると、振動波の波長も短くしなければならず、
振動発生手段2の駆動周波数を高くしなければならな
い。
【0017】したがって、現実的な密度の記録素子を作
製するためには、第1の記録方式と同様に、数10MH
zから100MHz前後という高い周波数で振動発生手
段を駆動する必要がある。このため、インク中のエネル
ギー減衰が大きいとともに、駆動回路が高価なものとな
る。また、米国特許第4308547号明細書に開示さ
れているように音響ホーン先端に接触させたベルトでイ
ンク薄膜を安定に搬送することは実際上困難であり、吐
出ドロップ径もばらつきやすい。
【0018】ノズルを用いない第3の記録方式として、
吐出力として静電力を用いる、いわゆる静電吸引方式が
あり、さらにそのインクメニスカス(インク隆起)を形
成するために振動を用いるものが知られている。
【0019】例えば、特開昭62−222853号公報
には、記録針をインク表面から突出させて、これに軸方
向に伝搬する超音波エネルギーを与えることが示されて
いる。これによると、超音波流動(acoustic
streaming)現象により、記録針に接するイン
クは記録針の先端方向に移動して、記録針の先端に凸状
のインクメニスカスが形成される。その状態で、記録針
と背面電極との間に静電界を印加してインクを引きちぎ
り、記録針と背面電極との間に配置された記録媒体上に
インクドロップを着弾させる。この方式によれば、記録
針の先端にインクメニスカスを形成するため、従来の静
電吸引方式に比べて、より小さいインクドロップを形成
できる。
【0020】また、特開昭56−28867号公報に
も、針電極と背面電極との間に静電界を印加した状態で
針電極に画像信号を印加すると同時に、針電極を振動さ
せる静電吸引方式が示されている。このようにすると、
インクを安定に粒子化できる。
【0021】しかしながら、静電吸引方式では、湿度な
どによる記録媒体の誘電体の厚みの変動や、記録媒体の
表面の粗さのばらつきなどによって、形成されるドロッ
プ径が変動するという問題を生じる。さらに、静電吸引
方式では、帯電したインクドロップを吐出させること
で、記録媒体上の先行ドットの残留電荷によりドット位
置ばらつきが大きくなるという問題を生じる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ノズル径を小さくせず
に、吐出されるインクドロップ径を小さくするために提
案されている従来の方式は、それぞれエネルギー効率や
安定性の問題を抱えている。それらの問題を解決するも
のとして本出願人により出願された、特願平8−215
036号がある。しかし、当該出願による技術でも単一
のインクドロップを安定に飛翔させるために駆動条件の
微調整が必要になるという問題がある。
【0023】本発明の目的は、吐出されるインクドロッ
プ径を小さくすることができ、従来例の欠点であるイン
クドロップの吐出の不安定、吐出されたインクドロップ
のドット位置のばらつき等従来の欠点を有しないインク
ジェット記録ヘッドを提供することである。より具体的
には、本発明の目的は、ノズルの目詰まりや乾燥による
吐出不良が起こらないこと、エネルギー効率が良いこ
と、吐出履歴や隣接するノズルの影響を受けずインクド
ロップ飛翔安定性に優れること、記録媒体上でのドット
径のばらつきが小さくかつドット位置精度が良いこと、
等の特性を有するインクジェット記録ヘッドを提供する
ことである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的は、画素信号に
対応して振動する振動発生手段と、インクに接触する先
端部を有し、振動発生手段の励振に応じて曲げ振動し、
先端部の曲げ変形の中立軸に対して垂直な面で切断した
インクの断面形状を中立面に対して非対称にさせる片持
ち梁構造の弾性部材とを備え、インクの表面にキャピラ
リ波を発生させて、インクを飛翔させて記録媒体に付着
させることを特徴とするインクジェット記録ヘッドによ
って達成される。
【0025】ここで、中立軸と中立面について図13乃
至図15を用いて説明する。図13乃至図15は、片持
ち梁が曲げ変形している様子を模式的に示したものであ
り、図13は曲げ変形している片持ち梁の側面図、図1
4は図AのN−N線で切った横断面図、図15は曲げ変
形している片持ち梁の斜視図である。梁が図13のよう
に曲げ変形する場合、図14に示すように梁の横断面に
はその垂直方向に曲げ応力が作用している。
【0026】図13におけるN−N断面の場合、曲がっ
た梁の凸表面(図中、梁の右側)には引っ張りひずみが
生じ、凹表面(図中、梁の左側)には圧縮ひずみが生じ
ており、この中間に伸縮のない面が存在する。これを中
立面という。そして、図15に示すように、中立面と横
断面が交差する軸を中立軸という。
【0027】また、上記目的は、本発明のインクジェッ
ト記録ヘッドにおいて、曲げ変形の中立軸に対して垂直
な面で切断した先端部の断面形状が、曲げ変形の中立面
に対して非対称であるように構成しても達成される。さ
らに、上記目的は、本発明のインクジェット記録ヘッド
において、先端部が、互いに濡れ性の異なる一表面及び
他表面を有しているようにして達成される。またさら
に、上記目的は、本発明のインクジェット記録ヘッドに
おいて、先端部が、一表面のみにインクが供給されるよ
うにしても達成される。
【0028】以下、図面を用いて本発明によるインクジ
ェット記録ヘッドの基本的構成および動作原理を示す。
図1は、本発明のインクジェット記録ヘッドの基本的構
成の一例の断面図を示したものである。また、図2は図
1に示した弾性部材7の先端部近傍拡大図である。弾性
部材7が振動発生部2に接続され、その接続部を基端部
とする片持ち梁構造をしており、少なくとも先端近傍が
インクと接触している。振動発生部2は、弾性部材7が
曲げ振動で共振する周波数で励振し、この共振により弾
性部材7の先端近傍は大きな振幅を有することになる。
曲げ振動の振動方向のインク厚は、弾性部材7の先端近
傍において、インク8と弾性部材7の濡れと重力の効果
により、数μm〜数百μmに形成される。これによっ
て、インク8は振動の作用を強く受け、その表面にキャ
ピラリ波を生じる。キャピラリ波の作用により、微小滴
の生成が可能となり、振動発生部2は、その駆動条件を
外部駆動部12により所定の値に設定することによっ
て、単一インクドロップ飛翔が可能となる。振動発生部
2の励振は図3に示すように、1画素信号に応じて単一
インクドロップの飛翔を実現するように、単一インクド
ロップの飛翔に必要な励振数を終了するごとに間欠的に
励振を区切るものである。なお、単一インクドロップ飛
翔に必要な励振パルスは矩形波に限らず、正弦波や三角
波でもよい。これらにより、ノズルなしで、微小滴が生
成され、インク目詰まりのない高画質なインクジェット
記録ヘッドの実現が可能となる。
【0029】圧電体3および電極4、5からなる振動発
生部2は、基板1の剛性や、圧電体3の厚さおよび圧電
特性、および接続される弾性部材7の大きさや剛性など
から決まる固有の共振周波数foを有する。なお、外部
駆動部12の駆動周波数はいかなる値でもよいが、共振
周波数fo、またはその整数倍の周波数fで駆動する
と、効率よく振動発生部2を励振できる。
【0030】なお、弾性部材7を曲げ振動させる振動発
生部2で最も重要な圧電体3は、圧電基板で構成して
も、圧電薄膜で構成してもよい。また、圧電体3は単層
で構成されても、多層で構成されてもよい。圧電体3と
しては、水晶、PZT、チタン酸バリウムBaTi
3、ニオブ酸鉛PbNb26、ビスマスゲルマネウト
Bi12GeO20、ニオブ酸リチウムLiNbO3、タン
タル酸リチウムLiTaO3などの多結晶体や単結晶
体、またはZnOやAlNなどの圧電薄膜、またはポリ
尿素、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)やPVDFの
共重合体などの圧電性高分子、またはPZTなどの無機
圧電物質と圧電性高分子との複合体などを用いることが
できる。もちろん、インクジェット記録ヘッドを設計す
る際に設定する駆動周波数に応じて、最適な圧電材料を
選択しなければならない。印加する交流の周波数が数1
0kHzから1MHzの間であれば、PZTのようなセ
ラミックでもよいが、より高い周波数で駆動する場合に
はZnOなどのように高周波に対応する圧電薄膜などを
選択しなければならない。いずれにしろ、安定し、かつ
十分な振動を振動発生部2にもたせられる振動特性を持
つものである必要がある。
【0031】弾性部材7は、その近傍でインク断面形状
を非対称に形成でき、かつ弾性部材7の曲げ振動によっ
て単一インクドロップを飛翔することができれば、形
状、材質などは限定されない。インク断面形状を対称に
形成してインク飛翔を実施すると、インクドロップの大
きさおよび飛翔方向は不安定になる。インク薄液層が弾
性部材表面に対称に形成されるため、弾性部材先端での
曲げ振動により、インクドロップの吐出が狙った吐出方
向以外にばらつくためである。この原因として、インク
ドロップ飛翔によって、弾性部材先端でインク消費に分
布が生じ、その結果、インク流動が不安定になるものと
考えられる。それに対し、インク断面形状が非対称の場
合には、弾性部材先端でのインク消費が片方の表面に偏
らせたため、弾性部材先端での曲げ振動によるインクド
ロップの吐出方向が安定し、インク消費によるインク流
動が安定するものと考えられる。よって、インク流動が
安定することで弾性部材先端に形成されるキャピラリ波
の箇所が限定されるので、常時、同一の箇所からインク
ドロップ9を吐出することができ、その結果、単一の微
小インクドロップを安定に吐出させることが可能とな
る。
【0032】以上で説明したとおり、弾性部材の先端部
近傍に存在するインクの厚さの分布を不均一にすること
がインクドロップを安定に飛翔させるために有効であ
る。このことは、言葉を替えて言うと、図2に示したよ
うに、弾性部材の先端部とその表面に存在するインクと
を示した断面図において、インクの断面形状を弾性部材
の左側の面と右側の面とで非対称にすることである(本
明細書では以下、「インクの断面形状が非対称」という
表現を用いる)。そこで、弾性部材近傍のインク断面形
状を非対称に形成するためのいくつかの例について、図
4(a)〜(f)を用いて説明する。まず、弾性部材7
は、先端部にいくにしたがって先鋭状になるものや、そ
の先端部で曲げ振動が可能な厚みのもの、あるいは弾性
部材7の基端部より先端部の方で曲げこわさが小さいも
のが好ましい。これは、太い先端部では曲げ振動による
弾性部材先端部の変位が小さくなってしまい、先端部を
振動させるのに非常に大きな駆動電圧が必要となるため
である。
【0033】図4(a)は弾性部材の断面形状を非対称
にした例である。この例では弾性部材7の断面形状が先
端部へいくにしたがって先鋭状に形成されているが、断
面形状が非対称であれば、インク断面形状も必然的に非
対称になるので、弾性部材7の断面形状は特に限定され
ない。
【0034】図4(b)では、振動発生部面に対し、弾
性部材7を傾斜させて設置したものである。この結果、
インク断面形状は非対称になる。傾斜の角度はインク断
面形状が非対称に形成できれば特に限定されない。但
し、傾斜角度に依存して、インクドロップの飛翔方向も
変化するので、デバイス化の際には検討が必要である。
【0035】また、図4(c)では、弾性部材表面の濡
れ性を変えて、インク断面形状を非対称にしたものであ
る。濡れ性を変えるために、弾性部材の表面に濡れ性の
異なる二つ以上の材料を塗布する。具体的には、表面に
異なる親水性材料を塗布したり、表面の表面粗さを変え
たり、弾性部材を同一の材料ではなく二つ以上の異なる
材料によって作成することで実現できる。
【0036】図4(d)では、図4(c)と同様に弾性
部材表面の濡れ性を変えて、インク断面形状を非対称に
したものであるが、片面に撥液材料を塗布した例であ
る。この撥液材料を塗布した表面では、インク8によっ
て濡れにくくなり、インクの流動が起こりにくくなる。
これにより、インク供給のための流動は片側のみになる
ので、安定なインク流動を実現できる。
【0037】図4(e)では、インク供給を片側のみと
するために隔壁部材の上に弾性部材7が構成されてい
る。この例では、弾性部材7の片側からのみインク供給
される構成であれば、インク断面形状は非対称となるの
で必ずしもこの構成に限定されない。弾性部材表面の一
方にのみインク供給を行い、非対称なインク断面形状を
形成したものである。
【0038】図4(f)では、弾性部材7のインクと接
触している表面と振動発生部と表面の濡れ性によって、
形成されるインク断面形状が異なるが、非対称なインク
断面形状が形成されれば、材質、表面濡れ性などは特に
限定されない。
【0039】弾性部材7の材料としては、シアノアクリ
レート系樹脂やエポキシ系樹脂、またはフッ素系樹脂な
どの各種樹脂を用いることができる。また、SiO2
SiONまたはSiNや、AlNや、Al23などとい
った各種無機材料で弾性部材7を形成してもよい。ま
た、Al、Fe、Ti、Cr、Au、Mo、TiWな
ど、またはそれらの各種合金で弾性部材7を形成しても
よい。ただし、各種樹脂や金属と異なり、インク8と接
する間に腐食しないように、SiO2などの無機膜で、
それらの表面を保護することが望ましい。もちろん、樹
脂、無機材料および金属のうち、2つ以上の材料を用い
てもよい。また、振動エネルギーが効率的に伝搬できる
なら、弾性部材7の先端部と底部を別な材料で構成して
もよい。
【0040】なお、この発明では、ドロップ径を規定す
るためにノズルを用いる必要はないが、インク液面を安
定させたり、インクの乾燥を抑制するために、吐出ドロ
ップ径より大きな開口を持つものであれば、なんらかの
部材がインク表面8aの一部に配置されていてもよい。
【0041】インクドロップの吐出現象を理解するため
に、ストロボ同期による観察を行った結果を図5および
図6に示す。振動発生部2の静止状態においては、図5
(a)に示すように、弾性部材7の先端7aがインク表
面8aから上に出ている。振動発生部2に図3に示すよ
うなバースト波の電圧を短時間だけ加えると、図5
(b)に示すように、弾性部材7の曲げ振動により側壁
7cにキャピラリー波が形成されることを確認した。そ
して、キャピラリー波が形成されると、図6(a)に示
すように、弾性部材7の先端7aからインクドロップ9
が吐出する。しかし、弾性部材7に対称なインク断面形
状を形成した場合には、図6(b)に示すようにドロッ
プ径の異なるインクドロップ9が多方向に不安定飛翔す
ることを確認した。これは、前述したように、インクド
ロップ飛翔によって、弾性部材先端でインク消費に分布
が生じ、その結果、インク流動が不安定になるものと考
えられる。よって、インク断面形状が対称の場合には、
単一の微小インクドロップを安定に吐出させることは困
難である。
【0042】弾性部材7の近傍に非対称なインク断面形
状を形成する本発明では、インク断面形状が非対称の場
合には、弾性部材先端でのインク消費が片方の表面に偏
らせたため、弾性部材先端での曲げ振動によるインクド
ロップの吐出方向が安定し、インク消費によるインク流
動が安定するものと考えられる。よって、インク流動が
安定することで弾性部材先端に形成されるキャピラリー
波の箇所が限定されるので、常時、同一の箇所からイン
クドロップ9を吐出することができ、その結果、単一の
微小インクドロップを安定に吐出させることが可能とな
る。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態による
インクジェット記録ヘッドを図7を用いて説明する。図
7は本実施の形態によるインクジェット記録ヘッドの模
式的な側面を示している。本実施の形態は、非対称なイ
ンク断面形状を形成してインク飛翔をさせる場合であ
る。まず、500μmの厚さの黄銅からなる基板1上
に、1μmの厚さのAg電極4を堆積後、パターンニン
グし、続いて、100μmの厚さのPZT(ジルコン酸
・チタン酸鉛)からなる圧電体3を堆積後、パターンニ
ングし、さらに、0.05μmの厚さのCrと1μmの
厚さのAuの2層からなる電極5を堆積後、パターンニ
ングして、振動発生部2を形成する。
【0044】PZTからなる圧電体3は、分極処理し
て、電極4、5間に電圧が印加されたとき、その膜面に
垂直な方向に振動するようにする。電極4は、各振動発
生部2に共通するコモン電極であり、電極5は、特定の
振動発生部のみを振動させるためのアドレス電極であ
る。
【0045】さらに、圧電体3および電極4、5からな
る振動発生部2を、1μmの厚さのSiO2などからな
る保護膜6で被覆し、続いて、各振動発生部2上に、底
辺の一辺が200μmで、高さが500μmの、ほぼ三
角形の断面形状の角錐状のシアノアクリレート系樹脂か
らなる弾性部材7を形成する。
【0046】弾性部材7は、シアノアクリレート系樹脂
とは濡れ性が悪く、接着しにくいフッ素樹脂に凹状部を
形成し、これを型にして形成する。ただし、以下の実施
の形態でも同様であるが、弾性部材7の形成方法は、こ
れに限らず、半導体プロセスで利用されているリソグラ
フィー技術を利用した加工技術、厚膜印刷技術、または
マイクロマシーンの作製プロセスに利用されている各種
形成技術(放電加工やメッキ技術など)を、樹脂に限ら
ず、無機材や金属材からなる弾性部材7の形成の際に用
いることができる。
【0047】以下に開示されるそれぞれの実施の形態で
も同様であるが、振動発生部2と弾性部材7からなる組
合わせが、インクドロップ吐出のためのイジェクタ11
を構成する(図7破線部)。弾性部材7の先端7aとイ
ンク8の表面8aとの距離は50μmとし、弾性部材7
の先端7aをインク表面8a上に出す。そして、図示し
ていない交流電源を用いて、外部から振動発生部2に、
基板1の剛性などとともに決まる固有の共振周波数fo
と同じ、またはその整数倍の周波数fの電圧を印加し
て、振動発生部2を励振する。
【0048】後ほど説明する他の実施の形態でも同様で
あるが、複数のイジェクタ11のうちの一つまたは複数
のイジェクタ11に選択的に電圧を印加する。この例で
は、励振周波数198kHz、電圧40Vp−p(最高
最低振幅)のバースト波を100μ秒の間印加した。そ
の結果、アドレス電極5で選択した振動発生部2から
は、直径20μmのインクドロップ9が図内矢印の方向
に安定吐出した。
【0049】また、弾性部材7の先端から1mmの間隔
をあけて配置した記録紙にインクドロップ9を飛翔させ
て記録したところ、同一イジェクタから連続印字した1
00ドットのドット径の平均は40μm、標準偏差は1
μm、並びの中心線に対する、ドット重心の位置ずれの
二乗平均は3μmであり、イジェクタ並び方向のドット
位置の相対位置ずれの二乗平均は3μmであった。
【0050】これに対し、図6(b)に示したように弾
性部材7近傍のインク断面形状が対称になるようなイン
クジェット記録ヘッドを用いて、駆動条件を微調整する
ことで単一インクドロップ飛翔させ、記録紙に印字した
ドットを調べた。その結果、同一の記録素子から連続印
字した100ドットのドット径の平均は40μm、標準
偏差は5μmであり、並びの中心線に対する、ドット重
心の位置ずれの二乗平均は10μmであり、ノズル並び
方向のドット位置の相対位置ずれの二乗平均も10μm
であった。このように、実際の印字の結果から、本実施
の形態によれば、インクドロップの安定な飛翔によって
記録媒体上でドット径のばらつきが小さく、かつドット
の位置精度が良いことを確認した。
【0051】本発明の第2の実施の形態によるインクジ
ェット記録ヘッドの模式図を図8に示す。本実施の形態
においても、非対称なインク断面形状を形成してインク
飛翔を行わせる。本実施の形態によるインクジェット記
録ヘッドは弾性部材7についての製造方法以外は第1の
実施の形態と同様である。
【0052】弾性部材7は各振動発生部2上に厚さ15
μmの板状Alを振動発生部2に対して仰角約70度、
高さ500μmになるように設置し、シアノアクリレー
ト系接着剤によって接着した。
【0053】弾性部材7の先端7aとインク8の表面8
aとの距離は50μmとし、弾性部材7の先端7aをイ
ンク表面8a上に出す。そして、図示していない交流電
源を用いて、外部から振動発生部2に、基板1の剛性な
どとともに決まる固有の共振周波数foと同じ、または
その整数倍の周波数fの電圧を印加して、振動発生部2
を励振する。
【0054】この例では、励振周波数325kHz、電
圧30Vp−p(最高最低振幅)のバースト波を100
μ秒の間、印加した。その結果、アドレス電極5で選択
した振動発生部から傾斜角度と同等の角度で直径15μ
mのインクドロップ9が図内矢印方向に吐出した。
【0055】次に振動発生部に対して垂直(仰角90
度)に弾性部材を設置することで、対称なインク断面形
状を形成したインクジェット記録ヘッドと本実施の形態
のインクジェット記録ヘッドを記録紙に印字したドット
を比較した。その結果、同一の記録素子から連続印字し
た100ドットのドット径の平均はどちらも35μm程
度で変わらないが、ドット径の標準偏差および並びの中
心線に対するドット重心の位置ずれの二乗平均、ノズル
並び方向のドット位置の相対位置ずれの二乗平均はイン
ク断面形状が対称に形成されたインクジェット記録ヘッ
ドのほうが数倍に大きくなった。表1に具体的数値を示
す。
【0056】
【表1】
【0057】このように、実際の印字の結果から、本実
施の形態によれば、インクドロップの安定な飛翔によっ
て記録媒体上でドット径のばらつきが小さく、かつドッ
トの位置精度が良いことを確認した。
【0058】次に、本発明の第3の実施の形態によるイ
ンクジェット記録ヘッドの模式図を図9に示す。本実施
の形態においても、非対称なインク断面形状を形成して
インク飛翔を行わせる。本実施の形態によるインクジェ
ット記録ヘッドは弾性部材7についての製造方法以外は
第1の実施の形態と同様である。
【0059】弾性部材7は図4(d)に示すように、表
面にフッ素樹脂を塗布することにより接触角がa面<b
面になるようにして、非対称なインク断面形状を形成し
た。次に、弾性部材7の高さは500μmに作成し、先
端7aからインク8の表面8aまでの距離を50μmに
設定した。そして、図示していない交流電源を用いて、
外部から振動発生部2に、基板1の剛性などとともに決
まる固有の共振周波数foと同じ、またはその整数倍の
周波数fの電圧を印加して、振動発生部2を励振する。
【0060】この例では、励振周波数243kHz、電
圧20Vp−p(最高最低振幅)のバースト波を100
μ秒の間、印加した。その結果、画像信号を入力した振
動発生部2から直径20μmのインクドロップ9が図内
矢印の方向に安定吐出した。
【0061】次に弾性部材表面の濡れ性を同じにするこ
とで、対称なインク断面形状を形成したインクジェット
記録ヘッドと本実施の形態のインクジェット記録ヘッド
を記録紙に印字したドットを比較した。その結果、同一
の記録素子から連続印字した100ドットのドット径の
大きさはどちらも変わらなかったが、ドット径の標準偏
差および並びの中心線に対するドット重心の位置ずれの
二乗平均、ノズル並び方向のドット位置の相対位置ずれ
の二乗平均は、弾性部材表面の濡れ性を同じにして対称
なインク断面形状を形成したインクジェット記録ヘッド
のほうが数倍に大きくなった。表2に具体的数値を示
す。
【0062】
【表2】
【0063】このように、実際の印字の結果から、本実
施の形態によれば、インクドロップの安定な飛翔によっ
て記録媒体上でドット径のばらつきが小さく、かつドッ
トの位置精度が良いことを確認した。
【0064】次に本発明の第4の実施の形態によるイン
クジェット記録ヘッドの模式図を図10に示す。本実施
の形態においても、非対称なインク断面形状を形成して
インク飛翔を行わせる。本実施の形態によるインクジェ
ット記録ヘッドは弾性部材7についての製造方法以外は
第1の実施の形態と同様である。
【0065】弾性部材7にはシアノアクリレート系樹脂
を使用し、第1の実施の形態の製法と同様にシアノアク
リレート系樹脂とは濡れ性が悪く、接着しにくいフッ素
樹脂に凹状部の型を用いて、弾性部材7に片方からのみ
インク供給する形状にした。
【0066】次に、弾性部材7の高さは500μmに作
成し、先端7aからインク8の表面8aまでの距離を6
0μmに設定した。そして、図示していない交流電源を
用いて、外部から振動発生部2に、基板1の剛性などと
ともに決まる固有の共振周波数foと同じ、またはその
整数倍の周波数fの電圧を印加して、振動発生部2を励
振させた。
【0067】この例では、励振周波数192kHz、電
圧20Vp−p(最高最低振幅)のバースト波を90μ
秒の間、印加した。その結果、画像信号を入力した振動
発生部2から直径15μmのインクドロップ9が図内矢
印の方向に安定吐出した。
【0068】次に図6(b)に示したようにインクを弾
性部材7の両側から供給することで、対称なインク断面
形状を形成したインクジェット記録ヘッドと本実施の形
態のインクジェット記録ヘッドを記録紙に印字したドッ
トを比較した。その結果、同一の記録素子から連続印字
した100ドットのドット径の大きさはどちらも変わら
なかったが、ドット径の標準偏差および並びの中心線に
対するドット重心の位置ずれの二乗平均、ノズル並び方
向のドット位置の相対位置ずれの二乗平均は、弾性部材
7の両側からインク供給して対称なインク断面形状を形
成したインクジェット記録ヘッドのほうが数倍に大きく
なった。表3に具体的数値を示す。
【0069】
【表3】
【0070】このように、実際の印字によっても本発明
の効果である、インクドロップの安定飛翔によって記録
媒体上でドット径のばらつきが小さく、かつドットの位
置精度が良いことを確認した。
【0071】次に本発明の第5の実施の形態によるイン
クジェット記録ヘッドの模式図を図11に示す。本実施
の形態においても、非対称なインク断面形状を形成して
インク飛翔を行わせる。本実施の形態によるインクジェ
ット記録ヘッドは、弾性部材7、振動発生部2について
は第3の実施の形態と同様であるが、基板1は各イジェ
クタごとに分離し、かつ支持部13と凹状支持部14を
設けた。
【0072】支持部13は、金属やセラミックなどから
なる部材を加工し、各振動発生部2に対応する基板1の
下面に接着した。また、各イジェクタを支持するために
凹状支持部14を基板1の下面に設けた。
【0073】この例では、第3の実施の形態の同一基板
状に振動発生部2がある場合と比較するために、第3の
実施の形態と同じ条件の励振周波数、電圧、時間のバー
スト波を印加した。
【0074】その結果、イジェクタ単体では、インクド
ロップの飛翔についての安定性の差は生じなかった。し
かし、隣接したイジェクタで同時にインクドロップを吐
出した場合では、第3の実施の形態で示した同一基板上
に振動発生部2がある構成はインクドロップ飛翔方向に
影響するものとなった。それに対し、基板1が分離さ
れ、かつ支持部13によって支持する本実施の形態で
は、隣接するイジェクタの影響はほとんど受けず、安定
したインクドロップ9が図内矢印の方向に安定吐出し
た。また、振動発生部2が各イジェクタごとに分離した
ので、各振動発生部が効率よく精密に振動できた。
【0075】本発明は、上記実施の形態に限らず種々の
変形が可能である。例えば、弾性部材7の片持ち梁構造
の自由端の先端部近傍における曲げ振動の振動方向に対
して垂直な面の幅Wが、ほぼW=2λの長さとなる領域
を有するようにしてもよい。但し、λは以下の式で与え
られる。 λ={8πσ/(ρfe2)}1/3×104(μm) ここで、σは、インク表面張力(mN/m) ρは、インク密度(g/cm3) feは、励振周波数(Hz) である。こうすることにより、幅Wにおいて2山のキャ
ピラリ波を生成でき、その後1山のインク隆起部が形成
されて次の瞬間これが分離してより正確に1インク滴を
飛翔させることができるようになる。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ノズル
を用いずに、微小な液滴を吐出することができ、特に画
像の高解像度化の要求を満たすような相当に小さい液滴
を安定に吐出することができる。特に、片持ち梁構造の
弾性部材の曲げ振動により、弾性部材の先端近傍のイン
ク表面にキャピラリ波を生成して、インクを飛翔させる
インクジェット記録ヘッドにおいて、弾性部材近傍のイ
ンク断面形状を非対称にすることによって、インクの飛
翔現象を安定化させることができるようになる。しか
も、低周波かつ低電力で駆動することができるので、エ
ネルギー効率がよく、使用可能な液体の物性範囲も広く
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッドの基本構成
の一例を示す断面図である。
【図2】本発明のインクジェット記録ヘッドの弾性部材
及びその表面のインクの分布の拡大図である。
【図3】本発明のインクジェット記録ヘッドに印加する
画像信号と駆動信号を示した図である。
【図4】本発明のインクジェット記録ヘッドの弾性部材
の断面形状とその近傍で形成されるインクの断面形状の
いくつかの例を示す図である。
【図5】本発明のインクジェット記録ヘッドの動作原理
を説明するための図である。
【図6】本発明のインクジェット記録ヘッドの動作原理
を説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態によるインクジェッ
ト記録ヘッドの構成を示す模式図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態によるインクジェッ
ト記録ヘッドの構成を示す模式図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態によるインクジェッ
ト記録ヘッドの構成を示す模式図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態によるインクジェ
ット記録ヘッドの構成を示す模式図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態によるインクジェ
ット記録ヘッドの構成を示す模式図である。
【図12】従来のノズルを用いないインクジェット記録
ヘッドの一例を示す図である。
【図13】中立軸、中立面を説明する図である。
【図14】中立軸、中立面を説明する図である。
【図15】中立軸、中立面を説明する図である。
【符号の説明】 1 基板 2 振動発生部 3 圧電体 4、5 電極 6 保護膜 7 弾性部材 7a 弾性部材先端 7c 弾性部材表面 8 インク 8a インク表面 9 インクドロップ 10 インクリザーバ 11 イジェクタ 12 外部駆動部 13 支持部 14 凹状支持部 15 集音体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 豊 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリー ンテクなかい 富士ゼロックス株式会社 内 (72)発明者 林 和廣 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリー ンテクなかい 富士ゼロックス株式会社 内 (56)参考文献 特開 平6−106723(JP,A) 特開 平5−57892(JP,A) 特開 平10−34916(JP,A) 特開 平11−20162(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/015

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素信号に対応して振動する振動発生手段
    と、 インクに接触する先端部を有し、前記振動発生手段の励
    振に応じて曲げ振動し、前記先端部の曲げ変形の中立軸
    に対して垂直な面で切断した前記インクの断面形状を中
    立面に対して非対称にさせる片持ち梁構造の弾性部材と
    を備え、前記弾性部材の曲げ振動により、前記弾性部材の前記先
    端部の インクの表面にキャピラリ波を発生させて、前記
    インクを飛翔させて記録媒体に付着させることを特徴と
    するインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】請求項1記載のインクジェット記録ヘッド
    において、 前記曲げ変形の中立軸に対して垂直な面で切断した前記
    先端部の断面形状は、前記曲げ変形の中立面に対して非
    対称であることを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のインクジェット
    記録ヘッドにおいて、 前記先端部は、互いに濡れ性の異なる一表面及び他表面
    を有していることを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載のインクジェット
    記録ヘッドにおいて、 前記先端部は、一表面のみに前記インクが供給されるこ
    とを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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