JP2007167825A - フライアッシュ中の未燃カーボン除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面親油化(表面改質)による浮選法を用いてフライアッシュ中の未燃カーボンを除去するに当り、灰分の回収率を向上させ、捕集剤である油の添加量を低減させ、回収灰分中の未燃カーボン量をより少なくする。
【解決手段】原料のフライアッシュ中に含まれている未燃カーボンを除去する方法である。フライアッシュaに水bを加えてスラリー化する工程と、該スラリーを、高速で回転する攪拌羽根を有する表面改質機に供給し、該攪拌羽根の剪断力によってフライアッシュa中に含まれている未燃カーボンcの表面に活性エネルギーを生じさせて、親油性を付与する工程と、活性エネルギーにより親油化した未燃カーボンに含むスラリーdに捕集剤e及び起泡剤fを添加して、前記捕集剤eを親油化した未燃カーボンcに付着させると共に、発生した気泡nに未燃カーボンcを付着させて浮選する工程とから成る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フライアッシュ中の未燃カーボン除去方法、更に詳しくは、石炭焚き火力発電所で発生したフライアッシュから未燃カーボンを効率的に除去する、フライアッシュ中の未燃カーボン除去方法に関するものである。
石炭焚き火力発電所で発生したフライアッシュ(FA)は、セメント及び人工軽量骨材の原料、或いは、コンクリート用混和材などに利用されている。
しかしながら、フライアッシュをコンクリートの混和材として使用すると、フライアッシュ中に含まれている未燃カーボンがAE減水剤などを吸収するため、吸収分を考慮してAE減水剤などを余分に補充する必要があり、不経済であった。
また、コンクリートを打設した際には、未燃カーボンが撥水性を有することから、未燃カーボンがコンクリートから遊離して浮き上がり、コンクリートの打継部に未燃カーボンによる黒色部が発生するなどの弊害があった。また、フライアッシュに含まれる未燃カーボン量が多いと、フライアッシュ同士の結合力が低下することから、人工軽量骨材の品質が低下するという問題もあった。
このため、未燃カーボンの少ない比較的良質のフライアッシュだけをコンクリート用の混和材などに利用し、未燃カーボンの多いフライアッシュは、ロータリーキルンに投入するセメント原料としての利用や産業廃棄物として埋め立て処理されていた。
ところが、埋め立て地が、年々、狭まってきていることから、原料となるフライアッシュ中の未燃カーボンを除去するために、特許文献1には、フライアッシュに水を加えてスラリー化し、このスラリー状のフライアッシュに灯油などの捕集剤を添加し、しかる後に、捕集剤が添加されたスラリーを高速剪断ミキサーによって攪拌して、フライアッシュ中に含まれている未燃カーボンの表面を親油化すると同時に、表面が親油化した未燃カーボンに捕集剤を付着させ、更に、起泡剤を添加して気泡を発生させ、この気泡の表面に捕集剤を介して未燃カーボンを付着させて浮選を行う、フライアッシュ中の未燃カーボン除去方法が提案されている。
特許第3613347号明細書
しかし、従来の方法は、先ず、スラリー化したフライアッシュに捕集剤である油(例えば、灯油)を添加し、しかる後に、捕集剤が添加されたスラリーを高速剪断ミキサーによって攪拌して、フライアッシュ中に含まれている未燃カーボンの表面を活性化して親油化すると同時に、表面が活性化して親油化した未燃カーボンに捕集剤を付着させ、更に、起泡剤を添加して気泡を発生させ、この気泡の表面に捕集剤を介して活性化された未燃カーボンを付着させて浮選を行っているので、フライアッシュ中に含まれている未燃カーボンの表面に捕集剤である油の一部が付着するだけでなく、活性化された灰分の表面の方にも油の一部が高速剪断ミキサーによる攪拌時に付着する。
このため、捕集剤である油の必要添加量が多くなるという問題がある。また、浮選工程では、油分が付着した灰分も気泡に付着し易いことから、灰分の一部も未燃カーボンと一緒にフロス(未燃カーボン)側に回収される。従って、テール側の灰分の回収率が低下するという問題があり、また、捕集剤の油が未燃カーボンに選択的に付着しないため、捕集剤の量が足らなくなって、テール側の未燃カーボン量が多くなる傾向がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、その目的の一つは、表面親油化(表面改質)による浮選法を適用してフライアッシュ中の未燃カーボンを除去するにあたって、灰分の回収率を向上させ、捕集剤である油の添加量を低減させ、テール側の未燃カーボン量をより少なくすることができるフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、次のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、原料のフライアッシュ中に含まれている未燃カーボンを除去する方法において、前記フライアッシュに水を加えてスラリー化する工程と、該スラリーを、高速で回転する攪拌羽根を有する表面改質機に供給し、該攪拌羽根の剪断力によってフライアッシュ中に含まれている未燃カーボンの表面に活性エネルギーを生じさせて親油性を付与する工程と、活性エネルギーにより親油化した未燃カーボンを含むスラリーに、捕集剤及び起泡剤を添加して、前記捕集剤を親油化した未燃カーボンに付着させると共に、発生した気泡に未燃カーボンを付着させて浮選する工程と、から成るフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法である。
請求項2に記載の発明は、フライアッシュに水を加えてスラリー化するにあたって、スラリー中のフライアッシュ濃度を5〜40wt%とすることを特徴とする請求項1記載のフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法である。
請求項3に記載の発明は、スラリー化したフライアッシュに剪断力を付与するにあたって、前記スラリーの単位スラリー量当り10〜100Kw/m3 の攪拌動力を付与することを特徴とする請求項1記載のフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法である。
請求項4に記載の発明は、スラリー化したフライアッシュに剪断力を付与するにあたって、前記スラリーの表面改質機での滞留時間を0.1〜10分とすることを特徴とする請求項1記載のフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法である。
請求項5に記載の発明は、活性エネルギーにより親油化した未燃カーボンを含むスラリーに捕集剤を添加するにあたって、捕集剤の添加量を、フライアッシュに対して0〜3.0wt%とすることを特徴とする請求項1記載のフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法である。
請求項6に記載の発明は、活性エネルギーにより親油化した未燃カーボンを含むスラリーに起泡剤を添加するにあたって、起泡剤の添加量を、20〜5,000ppmとすることを特徴とする請求項1記載のフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法である。
本発明によれば、フライアッシュに水を加えてスラリー化し、その後、例えば、高速剪断ミキサーなどを用いて、スラリー化したフライアッシュに剪断力を付与するので、フライアッシュ中に含まれている未燃カーボンの表面に過渡的な活性エネルギー(表面エネルギー)が生じ、その表面が、より親油化(疎水化)する。
一般に、石炭焚き火力発電所で発生したフライアッシュは、微粉炭を高温(例えば、1200〜1500℃)で燃焼させることによって生じた燃焼灰であるから、その中に含まれている未燃カーボンの表面は、酸化された状態になっていて、本来の親油性が失われているが、スラリー状態で高剪断力を付与することにより、親油性(疎水性)を回復させることができる。
しかる後に、活性化エネルギーにより親油化した未燃カーボンを含むスラリーに捕集剤及び起泡剤を添加すると、親油化した未燃カーボンの表面と捕集剤(油)の粒子の表面とが密着して表面エネルギーが下がる。他方、活性化したフライアッシュの表面は、水に馴染み、水に分散することで、表面エネルギーが下がり、より親水性を増す。
その結果、フライアッシュは、後段の浮選工程において、水中に分散し、未燃カーボンと分離する。他方、起泡剤によって気泡が発生することから、フライアッシュと分離した未燃カーボンは、気泡の表面に付着し、浮選される。
従って、本発明によれば、表面改質によって活性化されて表面が親油化した未燃カーボンには、捕集剤が付着されるが、親油化したフライアッシュには、捕集剤が付着しないことから、従来法に比べて捕集剤(油)の添加料(使用量)を低減させることができる。また、フライアッシュ表面への捕集剤の付着がないために、フライアッシュの回収率が高くなり、また、回収フライアッシュ中の未燃カーボン量が少なくなる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法を実施するためのシステム構成図である。
このシステムは、大別して、原料であるフライアッシュaに水bを加えてスラリー化するスラリー調整槽1と、スラリー化したフライアッシュの表面改質を行なう表面改質機(例えば、高速剪断ミキサー)10と、表面改質後のスラリーに捕集剤e及び起泡剤fを添加する調整槽30と、捕集剤及び起泡剤を添加後のスラリーを攪拌し、発生した気泡と共に未燃カーボンを浮選する浮選機40などで構成されている。
図2に示すように、スラリー調整槽1は、フライアッシュaと水bとでスラリーdを生成するために設けられ、スラリーdを攪拌するための攪拌羽根2を内部に備えている。このスラリー調整槽1の前段には、図示しないフライアッシュタンクと水供給設備とが設けられ、その後段には、スラリーdを表面改質装置である高速剪断ミキサー10に供給するためのポンプ3を有している。
高速剪断ミキサー10は、スラリー化したフライアッシュに剪断力(擦過力)を付与して未燃カーボンの表面を改質するために設けられている。この高速剪断ミキサー10は、図3に示すように、円筒状の横型の本体11と、本体11をその軸線方向に複数の部屋12に分割する複数のドーナツ状の仕切壁13と、本体11を貫通している回転軸14と、回転軸14に設けた円板15と、円板15の両側に放射状に設けた複数の攪拌羽根16とを備え、モータ17及び減速機18を介して回転軸14及び攪拌羽根16が回転するようになっている。
調整槽30は、高速剪断ミキサー10からのスラリーに対して、灯油、軽油、重油などの捕集剤eと、MIBC(メチルイソブチルカルビノール)などの起泡剤fとを少量添加して、これらを混合するものであって、内部に低速攪拌用の攪拌羽根31を備えている。この調整槽30の後段には、スラリーdを浮選機40に供給するためのポンプ32が配置されている。
浮選機40は、気泡に未燃カーボンを付着させて浮上させ、未燃カーボン(フロス)cと、未燃カーボンが除去されたフライアッシュ(テール)a’とに分離するものである。この浮選機40は、図4〜図6の如き構造となっている。
この浮選機40は、直方形の槽41内に隔壁42で仕切られた複数の部屋43を有し、各部屋43内に、それぞれ、攪拌機44を備えている。この攪拌機44は、縦長の回転軸45の外側に外管47を有している。この外管47は、図6に示すように、その上部に空気導入管48を有し、下部に攪拌羽根46を覆うためのフード49を有している。
また、この浮選機40は、槽41の両側にフロス(未燃カーボン)払い出し路50を有している。このフロス払い出し路50は、傾斜した底部51を有し、その谷側に双方のフロス払い出し路50に接続するフロス集合路52を有している。
また、この浮選機40は、フロス払い出し路50を持つ側壁(堰ともいう。)53の上部にフロス掻き出し機54を設けている。このフロス掻き出し機54は、モーター55によって回転される回転軸56と、この回転軸56に設けた複数の水車57から構成されている。
また、この浮選機40は、上流側の端面にスラリー入り口58を有し、下流側の端面にテール(フライアッシュ)取り出し口59を有し、フロス集合路52にフロス(カーボン)取り出し口60を有している。また、各隔壁42に連通口61を有している。
次に、上記システムの作用について、図2〜図7を参照しながら説明する。
図2に示すように、フライアッシュaは、スラリー調整槽1に供給され、水bと混合してスラリーdとなる。ここで、スラリー中のフライアッシュ濃度を5〜40wt%、好ましくは、15〜25wt%の範囲に調整する。
スラリー中のフライアッシュ濃度が5wt%未満の場合は、フライアッシュ分が少なすぎるため、工業化した場合、採算性がない。逆に、40wt%を超えると、スラリー濃度が高くなり、後工程に支障がでる。
スラリー調整槽1内のスラリーdは、ポンプ3によって高速剪断ミキサー10に供給され、高速剪断ミキサー10による剪断力の付与が行なわれる。剪断力の付与は、例えば、図3の高速剪断ミキサー10を用いて行うことができる。高速剪断ミキサー10の入り口19から供給されたスラリーdは、仕切壁13によって仕切られた各部屋12において、高速回転する攪拌羽根16によって剪断力が付与され活性化される。
その際、ドーナツ状の仕切壁13によってスラリーdのショートパスを防止して、スラリーに剪断力を確実に付与することができる。剪断力を付与され活性化されたスラリーdは、出口20から排出され、調整槽30に供給される。
上記のように、フライアッシュのスラリーに剪断力を付与し、活性化するのは、未燃カーボンの表面改質を行って浮選浮遊性を向上させるためであるが、この点について、図7を参照しながら説明する。
フライアッシュを含むスラリーは、図7(a)に示すように、水cの中にフライアッシュaと、未燃カーボンcとが個々に混合された状態となっているに過ぎない。
ところが、スラリーdに剪断力を付与して未燃カーボンcの表面改質を行うと、図7(b)に示すように、未燃カーボンcの表面に過渡的な活性エネルギー(表面エネルギー)gが生じ、その表面が、より親油化(疎水化)する。他方、フライアッシュの表面
は、より親水化し、水に馴染むようになる。
未燃カーボンcの表面改質を行った後、スラリーdに捕集剤e及び気泡剤fを添加すると、図7(c)に示すように、未燃カーボンcに捕集剤eが付着される。そして、浮選機を用いて浮選する際に、図7(d)に示すように、捕集剤eの付着した未燃カーボンcが気泡nに付着して浮上する。
なお、高速剪断ミキサー10によってスラリーへの剪断力を付与するにあたって、スラリーの単位スラリー量当り10〜100Kw/m3 、好ましくは、30〜50Kw/m3 の攪拌力(攪拌動力)を付与する。単位スラリー量当りの攪拌動力が10Kw/m3 未満の場合は、未燃カーボンの表面改質が不十分であり、単位スラリー量当りの攪拌動力が100Kw/m3 を超えると、ランニングコストの増大や表面改質機の磨耗などの問題がある。
また、高速剪断ミキサー10におけるスラリーの滞留時間は、0.1〜10分、好ましくは、0.5〜5分とする。スラリーの滞留時間が0.1分未満の場合は、未燃カーボンの表面改質が不十分であり、10分を超えると、表面改質機の設備コストやランニングコストの増大などの問題がある。
高速剪断ミキサー10によって剪断力が付与され活性化されたスラリーd’は、調整槽30に供給されるが、調整槽30では、表面改質後のスラリーd’に対して捕集剤e(例えば、灯油、軽油、重油)、及び起泡剤f(例えば、MIBC(メチルイソブチルカルビノール))が添加される。
親油化した未燃カーボンを含むスラリーに、捕集剤e及び起泡剤fを添加しながら、攪拌羽根31によって低速攪拌すると、活性化エネルギーにより親油化した未燃カーボンcの表面と捕集剤eの粒子の表面とが密着(図7(c)参照)して表面エネルギーが下がる。他方、活性化したフライアッシュaの表面は、水に馴染み、水に分散するため、表面エネルギーが下がる。
ここで、捕集剤の添加量は、フライアッシュに対して0〜3.0wt%、好ましくは、0.05〜1.0wt%とする。また、起泡剤の添加量は、20〜5,000ppm、好ましくは、100〜1000ppmとする。
捕集剤の添加量が3.0wt%を超えると、捕集剤の添加量が過剰となり、不経済となる。
他方、起泡剤の添加量が20ppm未満の場合は、起泡剤の添加量が不足し、気泡を十分に発生させることが困難になる。逆に、起泡剤の添加量が5,000ppmを超えると、気泡に吸着するフライアッシュもあることから、フライアッシュの回収率が低下するという問題もある。
次に、調整槽30において攪拌調整されたスラリーd”は、ポンプ32によって浮選機40に供給される。浮選機40に供給されたスラリーd”は、攪拌機44によって攪拌されるが、攪拌機44が回転することによって空気導入管48から空気hが吸い込まれ、気泡nが発生する。
気泡nが発生すると、図7(d)に示すように、気泡nの表面に捕集剤eを介して未燃カーボンcが付着し、気泡nとともに浮上する。気泡nとともに浮上した未燃カーボンcは、側壁(堰)53の上端に設けたフロス掻き出し機54によって槽外に掻き出され、フロス払い出し路50内に流下する。
フロス払い出し路50内のフロス(未燃カーボン)iは、傾斜した底部51に沿って流動し、フロス集合路52を経て機外に排出される。
他方、槽41内に残ったテール(フライアッシュ)jは、水と共に取り出し口59から機外に排出される。
以上の説明では、高速剪断ミキサーによる剪断力によって未燃カーボンの表面を改質する場合について説明したが、例えば、エゼクターなどの機器を用いて、剪断力により未燃カーボンの表面を改質しても差し支えがない。要は、スラリー状の未燃カーボンに剪断力を付与して、未燃カーボンの表面を改質できるものであれば、如何なる機器を使用してもよい。
(実施例1)
水1000mlと、フライアッシュ(未燃カーボン分、5.0%)200gとを攪拌しながら混合し、スラリーとする。このスラリーを、高速剪断ミキサーで高速攪拌(高速剪断ミキサー動力:40Kw/m3 )することにより、スラリーに剪断力を付与し活性化させて、フライアッシュ中の未燃カーボンを親油化(疎水化)する。
活性化エネルギーにより親油化したスラリーを低速で攪拌しながら、捕集剤として灯油を1.3ml添加し、起泡剤としてMIBC(メチルイソブチルカルビノール)を200mg添加した。次に、浮選操作により気泡を発生させ、発生した気泡に未燃カーボンを付着させて浮上させ、浮上した気泡をフロスとして取り出した。この浮選工程を5分継続して行った。
次に、容器内に残ったフライアッシュ(テール)を乾燥して計量したところ、165gあり、その中の未燃カーボン量は0.4wt%であった。その結果、フライアッシュの回収率は、86.5wt%(=(165×0.996)/(200×0.95)×100)であることが分かった。
これに対し、従来と同様に、ミキサーで剪断力を付与する前に、スラリーに捕集剤である灯油を同量添加した場合には、フライアッシュの回収率は、76.5wt%であった。また、回収フライアッシュ中の未燃カーボン量は1.1wt%であり、捕集剤が足らない結果となった。
本発明に係るフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法を実施するためのシステム構成図である。 同装置の構成図である。 高速剪断ミキサーの一部断面を含む側面図である。 浮選機の断面図である。 浮選機の平面図である。 攪拌機の断面図である。 (a)スラリー時の状態図、(b)表面改質時の状態図、(c)捕集剤添加時の状態図、(d)浮選機時の状態図である。
符号の説明
a フライアッシュ
b 水
c 未燃カーボン
d スラリー
e 捕集剤
f 起泡剤
n 気泡

Claims (6)

  1. 原料のフライアッシュ中に含まれている未燃カーボンを除去する方法において、
    前記フライアッシュに水を加えてスラリー化する工程と、
    該スラリーを、高速で回転する攪拌羽根を有する表面改質機に供給し、該攪拌羽根の 剪断力によってフライアッシュ中に含まれている未燃カーボンの表面に活性エネルギー を生じさせて親油性を付与する工程と、
    活性エネルギーにより親油化した未燃カーボンを含むスラリーに、捕集剤及び起泡剤 を添加して、前記捕集剤を親油化した未燃カーボンに付着させると共に、発生した気泡 に未燃カーボンを付着させて浮選する工程と、から成るフライアッシュ中の未燃カーボ ン除去方法。
  2. フライアッシュに水を加えてスラリー化するにあたって、スラリー中のフライアッ シュ濃度を5〜40wt%とすることを特徴とする請求項1記載のフライアッシュ中の 未燃カーボン除去方法。
  3. スラリー化したフライアッシュに剪断力を付与するにあたって、前記スラリーの単位 スラリー量当り10〜100Kw/m3 の攪拌動力を付与することを特徴とする請求項 1記載のフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法。
  4. スラリー化したフライアッシュに剪断力を付与するにあたって、前記スラリーの表面 改質機での滞留時間を0.1〜10分とすることを特徴とする請求項1記載のフライ アッシュ中の未燃カーボン除去方法。
  5. 活性エネルギーにより親油化した未燃カーボンを含むスラリーに捕集剤を添加するに あたって、捕集剤の添加量を、フライアッシュに対して0〜3.0wt%とすることを 特徴とする請求項1記載のフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法。
  6. 活性エネルギーにより親油化した未燃カーボンを含むスラリーに起泡剤を添加するに あたって、起泡剤の添加量を、20〜5,000ppmとすることを特徴とする請求項 1記載のフライアッシュ中の未燃カーボン除去方法。
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