JP2007054773A - 石炭灰中の未燃カーボン除去方法 - Google Patents

石炭灰中の未燃カーボン除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面改質による浮選法を適用して、フライアッシュ中の未燃カーボンを除去する場合に、フライアッシュ中の灰分を効率的に分離する。
【解決手段】石炭灰a中の未燃カーボンbを分級機1を用いて機械的に分級して分離する工程と、前記分級機1で未燃カーボンの一部が除去された石炭灰aを粉砕機10によって粉砕あるいは解砕する工程と、前記粉砕機10で粉砕あるいは解砕された石炭灰aに水cを加えてスラリー化する工程と、スラリー化した石炭灰aに捕集剤eを添加する工程と、捕集剤eを添加したスラリーに剪断力を付与して石炭灰a中の未燃カーボンbに捕集剤eを選択的に付着させる工程と、未燃カーボンbへ捕集剤eを付着させた後のスラリーに起泡剤fを添加する工程と、起泡剤添加後のスラリーを攪拌し、発生した気泡nと共に未燃カーボンbを浮選して分離する工程とから成る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、石炭灰中の未燃カーボン除去方法、更に詳しくは、石炭焚き火力発電所や流動床燃焼炉などで発生する石炭灰から未燃カーボンを効率的に除去する石炭灰中の未燃カーボン除去方法に関するものである。
石炭焚き火力発電所や、流動床燃焼炉などで発生した石炭灰(以下、フライアッシュという。)は、セメントおよび人工軽量骨材の原料、或いは、コンクリート用混和材などに利用されている。
しかしながら、フライアッシュをコンクリートの混和材として使用すると、フライアッシュ中に含まれている未燃カーボンがAE減水剤などを吸収するために、コンクリートの混練作業などに悪影響を及ぼすという問題がある。
また、コンクリートの打設時には、未燃カーボンが撥水性を有することから、コンクリート上面に浮き上がり、コンクリートの打継部に未燃カーボンによる黒色部が発生するなどの弊害がある。更に、フライアッシュ中の未燃カーボンの含有量が多いと、人工軽量骨材の品質が低下するという問題もあった。
そのため、未燃カーボンの含有量の少ない良質なフライアッシュだけをコンクリート用の混和材などに利用し、未燃カーボンの含有率の高いフライアッシュは、ロータリーキルンに投入するセメント原料として利用や産業廃棄物として埋め立て処理されていた。
このような問題を解決するため、特許文献1には、フライアッシュに水を加えてスラリー化し、このフライアッシュスラリーに灯油などの捕集剤を添加した後、高速剪断ミキサーによって表面改質を行って捕集剤に未燃カーボンを付着させて未燃カーボンの浮選性を向上させ、しかる後に、浮選して未燃カーボンを分離する方法が提案されている。
特許第3613347号明細書
上記の方法は、微粉炭焚き燃焼ボイラのように、高温燃焼(例えば、1200〜1500℃)によってフライアッシュaがほぼ球形状に溶融再固化され、未燃カーボンbが単体分離されている場合(図4参照)には、未燃カーボンの分離が比較的に容易である。すなわち、原料のフライアッシュ中の含まれている数wt%〜数十wt%の未燃カーボンを1wt%以下まで分離除去することができる。
しかし、フライアッシュの生成条件、例えば、燃焼温度や燃焼方法、或いは、石炭の種類や組成などにより、フライアッシュ中の灰分と未燃カーボン分とが一部合体して存在する場合も多く、この場合には、未燃カーボンの分離率が低下する(図5参照。)。
また、微粉炭燃焼炉のフライアッシュに比べ、流動床燃焼炉のフライアッシュは、低温燃焼(例えば、850℃)の未溶融灰として回収されるため、図6の如く、灰分aと未燃カーボン分bとがダンゴ状に結合しているために、未燃カーボンの分離率がかなり低くなり、表面改質による浮選法を適用することができない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、表面改質による浮選法を適用して、フライアッシュ中に含まれている未燃カーボンを除去する場合に、フライアッシュ中の灰分を、より効率的に分離することができる石炭灰中の未燃カーボン除去方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、次のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、原料としての石炭灰から未燃カーボンを除去する石炭灰中の未燃カーボン除去方法において、前記石炭灰中の未燃カーボンを分級機を用いて機械的に分級して分離する工程と、前記分級機で未燃カーボンの一部が除去された石炭灰を粉砕機によって粉砕あるいは解砕する工程と、前記粉砕機で粉砕された石炭灰に水を加えてスラリー化する工程と、スラリー化した石炭灰に捕集剤を添加する工程と、捕集剤を添加したスラリーに剪断力を付与して石炭灰中の未燃カーボンに捕集剤を選択的に付着させる工程と、未燃カーボンへ捕集剤を付着させた後のスラリーに起泡剤を添加する工程と、起泡剤添加後のスラリーを攪拌し、発生した気泡と共に未燃カーボンを浮選して分離する工程と、から成る石炭灰中の未燃カーボン除去方法である。
請求項2に記載の発明は、石炭灰中の未燃カーボンを分級するにあたって、乾式又は湿式の分級機を適用するとともに、その分級機の目開きを20〜100μmとすることを特徴とする請求項1記載の石炭灰中の未燃カーボン除去方法である。
請求項3に記載の発明は、未燃カーボンを含むフライアッシュを粉砕あるいは解砕するにあたって、乾式又は湿式のボールミル、乾式のハンマーミル又はロールミルを適用することを特徴とする請求項1記載の石炭灰中の未燃カーボン除去方法である。
本発明によれば、予め、石炭灰中の未燃カーボンを分級機を用いて機械的に分級することにより、石炭灰中の未燃カーボンの一部が除去され、石炭灰中の灰分の純度が多少高くなる。
しかる後に、分級機で未燃カーボンの一部が除去された石炭灰を粉砕機によって粉砕あるいは解砕することにより、石炭灰中の灰分と未燃カーボン分とがより単体分離し、これらの分離性がより向上する。このため、従来の微粉炭燃焼炉のフライアッシュのみでなく、流動床燃焼炉のフライアッシュ等についても、表面改質による浮選法の適用が可能となる。
また、浮選工程の前に、捕集剤を加えた未燃カーボンを含む石炭灰スラリーに剪断力を付与することにより、スラリー中の未燃カーボン、灰分、捕集剤の各々は、分散効果が向上するばかりでなく、各分散粒子の表面に過渡的に活性エネルギー(表面エネルギー)を生じさせることができる。
この過渡的に表面エネルギーを鎮静化させる過程で、表面がより親油性化した未燃カーボン粒子の表面と、捕集剤粒子の表面とが密着して相互の表面エネルギーが下がり、また、より親水性化した灰分粒子の表面は、更に、水に馴染み、当該粒子は、水に分散して行き、その表面エネルギーを下げる。
その結果、表面に捕集剤を添着して表面改質した未燃カーボン粒子は、安定的にその親油性を上げ、後段の浮選工程において、浮選浮遊性を向上させて水に分散して行き、浮選テーリングとなる灰分と効率よく分離する。総じて、石炭灰スラリーは、効率よく未燃カーボンを除去することができる。
また、捕集剤の量は、従来のように前処理を行わない場合には、石炭灰に対して0.5〜2.0wt%程度必要であったが、この発明のように、原料である石炭灰を、予め、分級したり、粉砕することにより、石炭灰に対して0.05〜1.0wt%程度の少量で足りる。
これによって、捕集剤を節約することができるとともに、製品としてのフライアッシュ中に灯油などが残存することが少なく、浮選工程後の後処理がより簡単になる。
また、元々、灰分と未燃カーボンの分離が十分になされていない流動床燃焼のフライアッシュについても、表面改質による浮選法による未燃カーボンの高度な除去が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る石炭灰中の未燃カーボン除去方法を実施するためのシステム構成図であり、このシステムは、大別して、原料である石炭灰(以下、フライアッシュという。)中の未燃カーボンを除去するための分級機1と、分級機1で未燃カーボンの一部を除去したフライアッシュを粉砕あるいは解砕する粉砕機10と、粉砕機10で粉砕したフライアッシュに水を加えてスラリーとするためのスラリータンク20と、スラリーに捕集剤を添加した後、スラリー及び捕集剤に剪断力を付与して未燃カーボンの表面を改質する高速剪断ミキサー30と、表面改質したスラリーに起泡剤を加える調整槽45と、気泡を発生させ、この気泡にフライアッシュ中の未燃カーボンを付着させて浮上させる浮選機50と、浮選機50からのテーリングを固液分離する固液分離器60と、固液分離器60からのケーキを乾燥させて、乾燥したフライアッシュ(製品)を得るための乾燥機70と、浮選機50からのフロスを固液分離して未燃カーボンを得るためのフィルタープレス80などで構成されている。
分級機1は、フライアッシュa中の未燃カーボンを除去するために備えられ、密閉容器状の篩本体2を振動装置3によって振動するようになっている。篩本体2は、その内部に分級用のスクリーン4を有すると共に、その下方に分離されたフライアッシュaを受ける受け板5を有している。この分級機1は、通常、乾式で使用するが、所望により湿式で使用することもできる。湿式の場合は、適宜、水を充填する必要がある。
また、スクリーンの目開き(メッシュ)としては、20〜100μm、更には、40〜60μmの範囲が好ましい。スクリーンのメッシュが100μmを超える場合は、未燃カーボンの粒径が5〜100μm程度であることから、未燃カーボンの除去が困難となる。他方、スクリーンのメッシュが20μm未満の場合は、フライアッシュの粒径が5〜40μm程度であることから、フライアッシュが未燃カーボン側に大量に混入する恐れがある。
未燃カーボンの平均粒径は、一般的に約20〜60μmと、フライアッシュの平均粒径約20μmに比べて一般的に大きく、予め、粒径の大きい未燃カーボンを分級するのが有効である。
粉砕機10は、分級機1で未燃カーボンの一部が除去されたフライアッシュ(例えば、微粉炭燃焼炉のフライアッシュや、流動床燃焼炉のフライアッシュ)aを粉砕あるいは解砕する(未燃カーボンと灰分を解砕して単体分離する)ためのものであり、乾式又は湿式のボールミル、あるいは乾式のハンマーミルや、ロールミルが好ましく使用される。
乾式のボールミル10aは、図2に示すように、横型の回転ドラム11内に多数の鋼球12を充填すると共に、その入り口13に原料供給用のダクト14を有し、出口側に鋼球の流出を防止する多孔板15を有している。符号16は、粉砕したフライアッシュaを誘導する円錐型のガイドである。
スラリータンク20は、フライアッシュaと水cとでスラリーdを生成するために設けられ、スラリーdを攪拌するための攪拌羽根21を内部に備えている。このスラリータンク20の前段には、フライアッシュタンク25と水供給設備(図示せず)が設けられ、スラリータンク20の後段には、スラリーdを高速剪断ミキサー30に供給するためのポンプ22を有している。
高速剪断ミキサー30は、スラリー及び捕集剤に剪断力を付与して未燃カーボンの表面を改質するために設けらている。この高速剪断ミキサー30は、図3に示すように、円筒状の横型の本体31と、本体31をその軸線方向に複数の部屋に分割する複数のドーナツ状の仕切壁32と、本体31を貫通する回転軸33に設けた円板34の両側に放射状に固定された複数の攪拌羽根35とを備え、モータ36及び減速機37を介して回転軸33、攪拌羽根35が回転するようになっている。
また、図1に示すように、高速剪断ミキサー30の前段には、捕集剤としての灯油を貯蔵する灯油タンク27と、灯油eを高速剪断ミキサー30の入り口に供給するためのポンプ28を有している。
調整槽45は、高速剪断ミキサー30からのスラリーに、起泡剤タンク55からポンプ56を介して供給された起泡剤fを添加してこれらを低速で混合するものであって、内部に攪拌羽根46を備えている。この調整槽45の後段には、スラリーdを浮選機50に供給するためのポンプ47が配置されている。
浮選機50は、気泡にフライアッシュの未燃カーボンを付着させて浮上させ、未燃カーボン(フロス)と、未燃カーボンが除去されたフライアッシュ(テール)とに分離するものであり、内部に攪拌羽根51を備えている。また、浮選機50の上方には、泡を発生させるための空気gを供給する空気供給設備(図示せず)が設けられる。この浮選機50の後段には、テーリングhを固液分離器60を送るためのポンプ52を配置している。
固液分離器60は、浮選機50からのフライアッシュを含むテーリングhを固液分離するために備えられ、テーリングhをケーキjと水cとに分離する。
ここで、固液分離機としては、遠心式脱水機等が用いられる。乾燥機70は、固液分離されたケーキjの水分値が目標値より高い場合に、固液分離器60から供給されたケーキjを熱風炉65からの熱風mを利用して乾燥させるために設けられ、乾燥されたケーキj、すなわち、フライアッシュ(製品)aは、セメント混合材などとして利用される。
バグフィルタ67は、乾燥機70から微粉末を回収するために設けられ、回収された微粉末もセメント混合材などとして利用される。
フィルタープレス80は、浮選機50からの未燃カーボンを含むフロスiを固液分離分離するために設けられ、分離されたケーキkに含まれる未燃カーボンbを燃料として利用することができる。また、フィルタープレス80から排出された水cは、ポンプ81を介してスラリータンク20などに再利用することができる。
熱風炉65は、フィルタープレス80から排出された未燃カーボンbを燃料として熱風mを発生させ、乾燥機70で利用するために設けられる。
次に、本発明に係る石炭灰中の未燃カーボン除去方法について、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1において、分級機1に投入された原料のフライアッシュaは、スクリーン4の振動運動によってフライアッシュaと未燃カーボンbとに分級される。分級されたフライアッシュaは、その表面に未燃カーボンが付着していたり、あるいは、フライアッシュと未燃カーボンとが合体していることから粉砕機10に供給され、粉砕あるいは解砕される。他方、未燃カーボンbは、燃料として有効利用される。
粉砕機10、例えば、乾式のボールミル(図2参照。)10aに供給されたフライアッシュaは、回転ドラム11内の多数の鋼球12によって粉砕され、未燃カーボンbが付着した球形状のフライアッシュaの場合は、図7に示すように、解砕されたり、あるいは、図8に示すように、合体していた灰分a’と未燃カーボン分b’とが粉砕されて分離される。粉砕機10で粉砕あるいは解砕処理された未燃カーボンを含むフライアッシュaは、フライアッシュタンク25に貯蔵される。
フライアッシュタンク25に貯蔵されたフライアッシュaは、スラリータンク20に供給され、水cと混合してスラリーdとなる。ここで、スラリー中のフライアッシュ濃度を10〜40wt%の範囲に調整する。
次に、スラリータンク20内のフライアッシュスラリーdをポンプ22によって高速剪断ミキサー30に供給される。一方、この高速剪断ミキサー30の入り口には、灯油タンク27からポンプ28を介して捕集剤としての灯油を供給する。灯油のほかにも、例えば、軽油、重油など、一般的な捕集剤を使用することができる。この捕集剤の添加量は、フライアッシュに対して0.05〜1.0wt%の範囲に調整する。
次に、このスラリー及び捕集剤に剪断力を付与する。剪断力の付与は、例えば、図3の高速剪断ミキサー30を用いて行うことができる。高速剪断ミキサー30の入り口38から供給されたスラリー及び捕集剤は、仕切壁32によって仕切られた各部屋39において、高速回転する攪拌羽根35によって剪断力が付与される。その際、ドーナツ状の仕切壁32によってスラリーdのショートパスを防止し、スラリー及び捕集剤に確実に剪断力を付与することができる。剪断力を付与されたスラリーは、出口40から排出され、調整槽45に供給される。
上記のように、フライアッシュスラリー及び捕集剤に剪断力を付与するのは、未燃カーボンの表面を改質して浮選浮遊性を向上させるために行うのであるが、この点について、図9を参照しながら説明する。
フライアッシュを含むスラリーに捕集剤を混合しただけでは、図9(a)に示すように、水cの中にフライアッシュaと、未燃カーボンbと、捕集剤eとが個々に混合された状態になっているに過ぎない。このような状態でスラリーを浮選機に供給しても、気泡に捕集剤とともに付着する未燃カーボンの量は少ない。従って、浮選によってフライアッシュ中の未燃カーボンを効率よく除去することができない。
一方、図9(a)のスラリー及び捕集剤に剪断力を付与して表面改質を行うと、図9(b)に示すように、未燃カーボンbに捕集剤eが付着される。そして、浮選機を用いて浮選する際には、図7(c)に示すように、捕集剤eが付着した未燃カーボンbが気泡nに付着して浮上する。このようにして、未燃カーボンの浮選浮遊性を向上させることができる。
なお、高速剪断ミキサー30によってスラリー及び捕集剤への剪断力を付与するにあたって、スラリーの単位スラリー量当り10〜100kWh/m3 、より好ましくは、30〜50kWh/m3 の攪拌力を付与する。
次に、図1に示すように、浮選機50から排出された未燃カーボンを含むフロスiをフィルタープレス80によって固液分離し、未燃カーボンbを回収する。フィルタープレス80で脱水された水分は、ポンプ81によってスラリータンク20に供給し、新たなフライアッシュに添加したり、あるいは、浮選機50において、気泡に未燃カーボンを付着させる際の消泡に再使用することができる。
一方、浮選機50からのフライアッシュを含むテーリングhを固液分離器60で固液分離する。ケーキjの水分が目標値より多い場合には、フィルタープレス80から排出された未燃カーボンbを熱風炉65で燃焼して得られた熱風mを利用し、乾燥機70でケーキjを乾燥し、未燃カーボン分が1wt%以下となって乾燥した製品としてのフライアッシュを、セメント混合材などに利用することができる。また、バグフィルタ67で回収した微粉もセメント混合材などとして利用することができる。
ここで、スラリー及び捕集剤に剪断力を付与する手段としては、高速剪断ミキサーのほか、例えば、エダクタなどを適用することができる。要は、未燃カーボンに灯油などの捕集剤が付着するように、未燃カーボンの表面を改質できるものであればよい。
(実施例1)
フライアッシュ(未燃カーボン分5.0wt%)を振動式の乾式分級機によって50μmアンダーに分級し、分級した未燃カーボンを含むフライアッシュ(未燃カーボン分3.5wt%)を乾式のボールミル(回転数:60rpm)によって5分間粉砕した。
水1000mlとフライアッシュ(未燃カーボン分3.5wt%)200gを攪拌しながら混合し、スラリーにする。このスラリーに、灯油(捕集剤)を0.1〜2.5mlの範囲で添加し、図3に示す高速剪断ミキサーで873rpmで攪拌することにより、スラリー及び灯油に剪断力を付与し、フライアッシュ中の未燃カーボンを疎水化させ、改質する。
改質工程の後、スラリーを浮選機に供給し、起泡剤としてMIBCを0.2g添加し、浮選操作により気泡に未燃カーボンを付着させて浮上させる。この浮上したフロスをオーバーフロー分として取り出す。この工程を5分継続して行った。
この時の灯油の添加量と、浮選槽内に残ったフライアッシュ(製品:テール)の未燃カーボン分、及びフライアッシュ(製品)の回収量との関係からフライアッシュに対して0.5wt%程度の油添率でフライアッシュ(製品)の未燃カーボン分が0.5%以下に達することが分かった。
ただし、予め、前処理しなかった場合、即ち、フライアッシュを乾式分級機によって分級した後、分級した未燃カーボンを含むフライアッシュを乾式のボールミルによって粉砕しなかった場合には、灯油の油添率がフライアッシュに対して1.1wt%程度必要であった。
本発明に係る石炭灰中の未燃カーボン除去方法を実施するためのシステム構成図である。 粉砕機の断面図である。 高速剪断ミキサーの断面図である。 単体分離されているフライアッシュの表面改質浮選方式を示す説明図である。 灰分と未燃カーボン分が一部合体したフライアッシュの表面改質浮選方式を示す説明図である。 流動床燃焼炉のフライアッシュの表面改質浮選方式を示す説明図である。 未燃カーボンが付着した球形フライアッシュの解砕状況を示す説明図である。 合体していた灰分と未燃カーボン分の粉砕状況を示す説明図である。 (a)捕集剤添加時の状態図、(b)表面改質時の状態図、(c)浮選時の状態図である。 灯油添加率とテール中に残存する未燃カーボン量との関係を示す図である。
符号の説明
a 石炭灰
b 未燃カーボン
c 水
d 石炭灰スラリー
e 捕集剤
f 起泡剤
n 気泡
1 分級機
10 粉砕機

Claims (3)

  1. 原料としての石炭灰から未燃カーボンを除去する石炭灰中の未燃カーボン除去方法において、
    前記石炭灰中の未燃カーボンを分級機を用いて機械的に分級して分離する工程と、
    前記分級機で未燃カーボンの一部が除去された石炭灰を粉砕機によって粉砕あるいは解砕する工程と、
    前記粉砕機で粉砕された石炭灰に水を加えてスラリー化する工程と、
    スラリー化した石炭灰に捕集剤を添加する工程と、
    捕集剤を添加したスラリーに剪断力を付与して石炭灰中の未燃カーボンに捕集剤を選択的に付着させる工程と、
    未燃カーボンへ捕集剤を付着させた後のスラリーに起泡剤を添加する工程と、
    起泡剤添加後のスラリーを攪拌し、発生した気泡と共に未燃カーボンを浮選して分離する工程と、から成る石炭灰中の未燃カーボン除去方法。
  2. 石炭灰中の未燃カーボンを分級するにあたって、乾式又は湿式の分級機を適用するとともに、その分級機の目開きを20〜100μmとすることを特徴とする請求項1記載の石炭灰中の未燃カーボン除去方法。
  3. 未燃カーボンを含むフライアッシュを粉砕あるいは解砕するにあたって、乾式又は湿式のボールミル、乾式のハンマーミル又はロールミルを適用することを特徴とする請求項1記載の石炭灰中の未燃カーボン除去方法。
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