JP2009091189A - 石膏ボード及びフライアッシュの処理方法及び処理装置 - Google Patents

石膏ボード及びフライアッシュの処理方法及び処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フライアッシュの利用量を増大させたり、フライアッシュ中の未燃カーボンの含有量が多い場合でも、未燃カーボンを除去するために用いる薬剤の使用量を少なく抑え、処理コストの増大を防止すると同時に、廃石膏ボードをセメント用混合材等として効率よく再利用する。
【解決手段】石膏ボードを粉砕した粉砕物をフライアッシュとともにスラリー化し、浮遊選鉱工程により、スラリーを親油性成分と親水性成分とに分離する。石膏ボードを粉砕した粉砕物をフライアッシュとともにスラリー化するため、石膏ボードに含まれる起泡剤を浮遊選鉱工程において必要な起泡剤の一部として有効活用することができ、起泡剤の投入量を少なく抑えることができ、フライアッシュの処理コストが増大するのを防止することができる。浮遊選鉱工程において捕集剤として添加される油分によって石膏ボード中のセルロース繊維が親油化され、未燃カーボンと一緒に除去される。
【選択図】図1

Description

本発明は、石膏ボード及びフライアッシュの処理方法及び処理装置に関し、特に、フライアッシュ及び廃石膏ボードを、セメント製造等に再利用する方法及び装置に関する。
従来、石炭焚き火力発電所等で発生したフライアッシュは、セメント用混合材、コンクリート用混和材、人工軽量骨材の原料等に利用されている。この際、フライアッシュ中に未燃カーボンが多いと種々の問題が発生するため、未燃カーボンを除去する必要があり、多くの技術が提案されている。特に、フライアッシュをセメント用混合材として利用する際には、湿式浮選法による脱炭処理後、湿灰をセメントミルに添加することが、設備コストや運転コストを最も抑えることができる方法と考えられている。
そのため、フライアッシュをセメント用混合材として利用する際には、フライアッシュに水を加えてスラリーとした後、起泡剤を添加し、撹拌しながら気泡を発生させ、この気泡にフライアッシュの未燃カーボンを付着させ、気泡を除去して、フライアッシュ中の未燃カーボンを除去した後、クリンカとともにセメントミルで粉砕していた(例えば、特許文献1参照)。
一方、建築廃材として廃棄される廃石膏ボードについては、従来、セメント用混合材として再利用することが求められていたが、廃石膏ボードに含まれる起泡剤やセルロース繊維の除去が課題となり、セメントへの再利用が遅れていた。
特許第3613347号公報
上述のように、セメントに含まれる未燃カーボンは、様々な弊害の要因となるため、フライアッシュをセメントに混合するに際しては、混合後のセメントに含まれる未燃カーボンの量を極力低下させる必要がある。その一方で、フライアッシュ等の廃棄物の有効利用は、廃棄物処理が困難になりつつある今日、重要課題の1つに挙げられており、セメント製造工程において、より多くのフライアッシュを利用することが求められている。
しかしながら、フライアッシュの利用量を増やすと、除去すべき未燃カーボンの量も必然的に増大するため、湿式浮選法によって未燃カーボンを除去する際に多量の薬剤が必要となり、処理コストが高騰する。また、この問題は、フライアッシュの利用量を増やす場合に限らず、フライアッシュの未燃カーボン含有量が多い場合等にも同様に生じ、フライアッシュの有効利用を妨げる要因の1つとなっている。
また、上述のように、廃石膏ボードについても、廃石膏ボードに含まれる起泡剤やセルロース繊維を効率よく除去して、セメント用混合材としての再利用する方法が求められていた。
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、フライアッシュの利用量を増大させたり、フライアッシュ中の未燃カーボンの含有量が多い場合でも、未燃カーボンを除去するために用いる薬剤の使用量を少なく抑え、処理コストの増大を防止すると同時に、廃石膏ボードをセメント用混合材等として効率よく再利用する方法等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、石膏ボード及びフライアッシュの処理方法であって、石膏ボードを粉砕した粉砕物をフライアッシュとともにスラリー化し、浮遊選鉱工程により、該スラリーを親油性成分と親水性成分とに分離することを特徴とする。
石膏ボードの製造には、起泡剤が使用され、建築廃材としての廃石膏ボード中にも起泡剤が残留するため、石膏ボードを粉砕した粉砕物をフライアッシュとともにスラリー化することにより、石膏ボードに含まれる起泡剤を、浮遊選鉱工程において必要な起泡剤の一部として有効活用することができる。従って、フライアッシュの利用量を増大させたり、フライアッシュ中の未燃カーボンの含有量が多い場合でも、起泡剤の投入量を少なく抑えることができ、フライアッシュの処理コストが増大するのを防止することができる。また、浮遊選鉱工程において捕集剤として添加される油分によって廃石膏ボード中のセルロース繊維が親油化され、未燃カーボンと一緒に除去されるため、廃石膏ボードを効率よく再利用することができる。さらに、フライアッシュと石膏ボードを同じ設備で同時に処理することができるため、設備コスト、運転コストを低く抑えることができる。
前記石膏ボード及びフライアッシュの処理方法において、前記粉砕物の最大粒径を5mm以下とすることができる。これによって、石膏ボード中のセルロース繊維が細かく裁断され、浮遊選鉱の際に浮上し易くなり、セルロース繊維を容易に除去することが可能になる。
前記石膏ボード及びフライアッシュの処理方法において、前記スラリーに濃硫酸を添加した後、前記浮遊選鉱工程により、該スラリーを親油性成分と親水性成分とに分離することができる。石膏ボードを含むスラリーに濃硫酸を添加した場合には、石膏ボードに付着するセルロース繊維を酸性化して浮遊選鉱の際に浮上させ易くすることができ、セルロース繊維を容易に除去することが可能になる。また、スラリーに濃硫酸を添加することにより、フライアッシュに含まれる硫酸イオンとカルシウム分とが石膏として析出することを防止し、処理設備のスケールトラブルを回避することも可能になる。ここで、濃硫酸は、上記効果と薬剤費等を勘案し、スラリーのpHが5以下となるように添加する。
前記石膏ボード及びフライアッシュの処理方法において、前記浮遊選鉱工程の前段で、前記スラリーに油分を添加しながら剪断力を付与することができる。この油分により、石膏ボード中のセルロース繊維を親油化し、浮遊選鉱時におけるセルロース繊維の浮上性を高めることが可能になるとともに、スラリー及び捕集剤(油分)に剪断力を付与することにより、未燃カーボンの表面を改質したり、スラリーに含まれる未燃カーボン、真フライアッシュ等の粒子を超微細に砕くことで、未燃カーボンの除去効率を高めることができる。尚、油分の添加量は、フライアッシュ中及び石膏粉砕物中の総未燃カーボン量の5〜100質量%にすることが好ましい。
前記石膏ボード及びフライアッシュの処理方法において、前記浮遊選鉱工程によって得られた親水性成分を脱水し、得られたケークをクリンカとともに粉砕してセメントを生成することができる。石膏ボードは、石膏を主成分として含むため、新たな廃棄物を発生させることなく、廃石膏ボードの大半をセメントとして利用することができ、建築廃材のリサイクル処理にも大きく貢献することが可能になる。尚、石膏ボード自体にも、未燃カーボンが含まれる虞があるが、石膏ボード中の未燃カーボンは、フライアッシュから未燃カーボンを除去する際に、同時に除去されるため、問題となることはない。ここで、フライアッシュと石膏ボードとを予め適正な比率で混合処理することにより、セメントミルへの添加設備も共用することができ、処理コストをさらに低減することができる。
前記石膏ボード及びフライアッシュの処理方法において、前記ケークを前記クリンカとともに粉砕する際の該ケークの添加率を、0.1質量%以上、30質量%以下とすることができる。これによって、セメントの品質に悪影響を与えない範囲で、フライアッシュ及び石膏ボードを用いることが可能になる。
また、本発明は、石膏ボード及びフライアッシュの処理装置であって、石膏ボードを粉砕した粉砕物をフライアッシュとともにスラリー化するスラリータンクと、該スラリータンクから排出されるスラリーを親油性成分と親水性成分とに分離する浮選機とを備えることを特徴とする。この構成により、上記発明と同様に、起泡剤の使用量を低く抑え、処理コストが増大するのを防止することができ、また、建築廃材としての廃石膏ボードを有効に処理することも可能になる。
前記石膏ボード及びフライアッシュの処理装置において、前記浮選機から排出される親水性成分を固液分離する固液分離機と、該固液分離機から排出されるケークをクリンカとともに粉砕してセメントを生成する粉砕機とを備えることができ、これによって、新たな廃棄物を発生させることなく、廃石膏ボードの大半をセメントとして利用することができ、建築廃材のリサイクル処理にも大きく貢献することができる。
前記石膏ボード及びフライアッシュの処理装置において、前記スラリーに濃硫酸を添加する酸添加装置を備えるように構成することができる。この構成によれば、石膏ボード中のセルロース繊維を酸性化して浮遊選鉱の際に浮上させることが可能になるとともに、処理設備のスケールトラブルを回避することが可能になる。
前記石膏ボード及びフライアッシュの処理装置において、前記浮選機の前段に、前記スラリーに油分を添加しながら剪断力を付与する表面改質機を備えるように構成することができる。この構成によれば、添加した油分によって石膏ボード中のセルロース繊維を親油化することができ、浮遊選鉱時に未燃カーボンとともに除去することが可能になる。また、スラリー及び捕集剤に剪断力を付与して未燃カーボンの表面を改質したり、スラリーに含まれる未燃カーボン、真フライアッシュ等の粒子を超微細に砕くことで、未燃カーボンの除去効率を高めることができる。
以上のように、本発明によれば、フライアッシュの利用量を増大させたり、フライアッシュ中の未燃カーボンの含有量が多い場合でも、未燃カーボンを除去するために用いる薬剤の使用量を少なく抑え、処理コストの増大を防止すると同時に、廃石膏ボードをセメント用混合材等として効率よく再利用することができる。
図1は、本発明にかかる石膏ボード及びフライアッシュの処理装置の一実施の形態を示し、この装置は、大別して、フライアッシュタンク1と、破砕機2と、スラリータンク5と、表面改質機7と、調整槽10と、浮選機14と、固液分離器16と、フィルタープレス18と、クリンカサイロ20と、セメントミル21と、供給量制御装置22等から構成される。
フライアッシュタンク1は、石炭焚き火力発電所等から廃棄物として運び込まれたフライアッシュを貯蔵し、供給量制御装置22から指示された量のフライアッシュをスラリータンク5に供給するために設けられる。また、破砕機2は、建築廃材として持ち込まれた廃石膏ボードを粉砕し、粉砕した石膏ボード(以下、「石膏粉砕物」という)をスラリータンク5に供給するために設けられる。
スラリータンク5は、フライアッシュ及び石膏粉砕物に水を添加し、スラリーS1を生成するために備えられ、スラリーS1を撹拌するための撹拌羽根を内部に備える。スラリータンク5の前段には、濃硫酸を貯蔵する濃硫酸タンク3と、濃硫酸タンク3の濃硫酸をスラリータンク5に供給するためのポンプ4とが配置される。また、スラリータンク5の後段には、スラリータンク5で生成されたスラリーS1を表面改質機7に送るためのポンプ6が配置される。
表面改質機7は、スラリーS1に捕集剤を添加しながら剪断力を付与することにより、スラリーS1中の未燃カーボンの表面を改質したり、スラリーS1に含まれる粒子を超微細に砕くために設けられる。この表面改質機7の前段には、捕集剤としての灯油を貯蔵する灯油タンク8と、灯油を表面改質機7に供給するポンプ9とが設けられる。尚、捕集剤としては、灯油以外にも、軽油及び重油等の一般的な捕集剤を用いることができる。
調整槽10は、表面改質機7からのスラリーS1に、起泡剤タンク11からポンプ12を介して供給された起泡剤を添加し、これらを混合するために備えられる。この調整槽10の内部には、スラリーS1と起泡剤とを撹拌混合するための撹拌羽根が設けられ、また、調整槽10の後段には、調整槽10で生成されたスラリーS2を浮選機14に送るためのポンプ13が配置される。
浮選機14は、調整槽10から供給されたスラリーS2に含まれる未燃カーボンを気泡に付着させて浮上させ、スラリーS2から未燃カーボンを分離するために設けられる。浮選機14の上方には、気泡を発生させるための空気を供給する空気供給装置が設けられ、浮選機14の後段には、テーリングを固液分離器16に送るためのポンプ15が配置される。
固液分離器16は、浮選機14から排出されたフライアッシュ及び石膏粉砕物を含むテーリングを固液分離するために備えられ、テーリングをケークと水とに分離する。分離されたケーク、すなわち未燃カーボンを除去したフライアッシュ及び石膏粉砕物は、ケークホッパ17に供給されて一時的に貯蔵される。一方、分離された水は、スラリータンク5に循環水として戻される。
フィルタープレス18は、浮選機14からの未燃カーボンを含むフロスを固液分離するために備えられ、分離されたケークに含まれる未燃カーボンは、燃料として利用することができる。また、フィルタープレス18から排出された水は、ポンプ19を介してスラリータンク5等で再利用することもできる。
クリンカサイロ20は、不図示のセメント製造工程で生成されたクリンカを貯蔵するために備えられ、セメントミル21は、ケークホッパ17から供給されるケークを、クリンカサイロ20から供給されるクリンカとともに粉砕してセメントを生成するために備えられる。
供給量制御装置22は、フライアッシュタンク1からのフライアッシュの供給量を制御するために備えられ、セメントミル21から排出されるセメントの一部をサンプリングしてセメント中の未燃カーボン量を測定し、測定値に基づいてフライアッシュの含有量を調整する。
次に、上記構成を有する石膏ボード及びフライアッシュの処理装置の動作について、図1を参照しながら説明する。
石炭焚き火力発電所等から廃棄物として運び込まれたフライアッシュをフライアッシュタンク1に貯蔵するとともに、建築廃材として持ち込まれた廃石膏ボードを破砕機2によって粉砕して石膏粉砕物を生成し、これらをスラリータンク5に供給して水と混合し、スラリーS1を生成する。ここで、スラリー中のフライアッシュ濃度を3〜25質量%の範囲に、石膏粉砕物の濃度を0.7〜16質量%の範囲に各々調整する。
また、このとき、濃硫酸タンク3に貯蔵された濃硫酸をスラリータンク5に供給し、濃硫酸をスラリーS1に添加する。廃石膏ボードには、建築材としての使用時に壁材として使用されたものも含まれ、それらの多くには、壁紙(セルロース繊維)が付着している。このセルロース繊維は、廃石膏ボードをセメントとして再利用した際に、セメント中に異物として混入することになるため、除去する必要があるが、スラリーS1に濃硫酸を添加することにより、廃石膏ボードに付着するセルロース繊維を酸性化して、浮遊選鉱の際に浮上させ易くすることができ、セルロース繊維を容易に除去することが可能になる。また、フライアッシュを処理する際に、フライアッシュ中の硫酸イオンとカルシウム分とが反応して石膏が生成され、スケールトラブルを誘発する虞があるが、スラリーS1に濃硫酸を添加することにより、石膏の析出を防止し、スケールトラブルを防止することもできる。
次に、スラリータンク5内のフライアッシュ及び石膏粉砕物を含むスラリーS1を、ポンプ6を介して表面改質機7に供給する。一方、表面改質機7には、灯油タンク8からポンプ9を介して捕集剤としての灯油を供給する。灯油の添加量は、フライアッシュ中及び石膏粉砕物中の総未燃カーボン量の5〜100質量%の範囲に調整する。
次に、表面改質機7において、捕集剤が添加されたスラリーS1に剪断力を付与したり、スラリーS1に含まれる粒子を超微細に砕く。剪断力の付与等が行われたスラリーS1は、表面改質機7の出口から排出され、調整槽10へと供給される。それとともに、ポンプ12を介して起泡剤を調整槽10に供給し、調整槽10において、スラリーS1と起泡剤とを混合してスラリーS2を生成する。
この際の起泡剤の供給量は、浮遊選鉱での必要量から、廃石膏ボード中の起泡剤の含有量を差し引いたものとされる。尚、廃石膏ボード中の起泡剤の含有量は、予め、持ち込まれた廃石膏ボードの幾つかをサンプリングして測定してもよいし、スラリータンク5若しくは表面改質機7から排出されたスラリーS1、又は調整槽10から排出されたスラリーS2を対象として測定してもよい。
次に、スラリーS2を浮選機14に供給するとともに、空気を浮選機14に供給し、浮選機14において、気泡を発生させ、その気泡に捕集剤に吸着された未燃カーボンを付着させるとともに、未燃カーボンが付着して浮上した気泡を除去する。これにより、フライアッシュに含まれていた未燃カーボンを除去することができるが、これと同時に、廃石膏ボードに含まれていた未燃カーボンも除去することができる。また、廃石膏ボードにセルロース繊維が付着し、スラリーS2中に含有していた場合には、そのセルロース繊維も気泡に同伴して浮上するため、併せて除去することができる。
次に、浮選機14から排出された未燃カーボンを含むフロスをフィルタープレス18によって固液分離し、未燃カーボンを回収する。フィルタープレス18で脱水された水分は、ポンプ19を介してスラリータンク5に添加したり、浮選機14において、気泡に未燃カーボンを付着させる際の消泡に再使用することができる。
一方、浮選機14からのフライアッシュ及び石膏を含むテーリングを、固液分離器16で固液分離する。ケークの水分が多い場合には、フィルタープレス18から排出された未燃カーボンを熱風炉等で燃焼して得られた熱風を利用して乾燥し、未燃カーボンの含有量を1質量%以下にしたフライアッシュと、0.5質量%以下にした石膏とをケークホッパ17に供給する。
次に、クリンカサイロ20よりクリンカをセメントミル21に供給するとともに、ケークホッパ17よりケークをセメントミル21に供給し、セメントミル21において、クリンカ及びケークを粉砕してセメントを生成する。尚、このときのケークの添加率は、クリンカ含有量とケーク含有量との総和を100%とした場合に、0.1〜30%にすることが好ましい。
次に、供給量制御装置22において、セメントミル21で生成されたセメントの一部をサンプリングして未燃カーボン含有量を測定し、測定値に基づいて混合可能なフライアッシュの添加量を算出する。ここでは、まず、未燃カーボンの含有量の測定値と、含有量の許容値(又は許容値以下の目標値)との差分を算出し、その差分から追加可能なフライアッシュの添加量を逆算する。その後、算出したフライアッシュの添加量と、現時点で供給しているフライアッシュの添加量とを加算し、その値をスラリータンク5へのフライアッシュの供給量として設定する。尚、本実施の形態においては、未燃カーボンを除去した後にフライアッシュをセメントミル21に供給するため、フライアッシュの未燃カーボン含有量は1質量%程度であるとしてフライアッシュの追加量を算出する。
次に、供給量制御装置22からフライアッシュ供給機1aに向けて、スラリータンク5へのフライアッシュの供給量を指示し、フライアッシュタンク1からのフライアッシュの供給量を制御する。尚、石膏粉砕物の添加量に関しては、セメント中の石膏含有量がコンクリートの凝結時間に大きく影響を与えるため、所望するセメントの性質に応じて所定の量に決定する。
以上のように、本実施の形態によれば、廃石膏ボードを粉砕した粉砕物とともにフライアッシュをスラリー化し、そのスラリーを浮遊選鉱して未燃カーボンを除去するため、廃石膏ボードに含まれる起泡剤を、浮遊選鉱の際に必要な起泡剤の一部として有効活用することができる。従って、フライアッシュの利用量を増大させたり、フライアッシュ中の未燃カーボンの含有量が多い場合でも、起泡剤の投入量を少なく抑えることができ、処理コストが増大するのを防止することが可能になる。
また、廃石膏ボードは、石膏を主成分として含むため、本実施の形態においては、新たな廃棄物を発生させることなく、廃石膏ボードの大半をセメントとして利用することができ、建築廃材のリサイクル処理にも大きく貢献することが可能になる。
尚、上記実施の形態においては、未燃カーボン等を除去した石膏粉砕物とフライアッシュをクリンカとともに粉砕してセメントを生成する場合について説明したが、これらを道路用路盤材、建材等のフライアッシュを原料としているものに利用することもできる。
本発明にかかる石膏ボード及びフライアッシュの処理装置の一実施の形態を示すフローチャートである。
符号の説明
1 フライアッシュタンク
1a フライアッシュ供給機
2 破砕機
3 濃硫酸タンク
4 ポンプ
5 スラリータンク
6 ポンプ
7 表面改質機
8 灯油タンク
9 ポンプ
10 調整槽
11 起泡剤タンク
12 ポンプ
13 ポンプ
14 浮選機
15 ポンプ
16 固液分離器
17 ケークホッパ
18 フィルタープレス
19 ポンプ
20 クリンカサイロ
21 セメントミル
22 供給量制御装置

Claims (10)

  1. 石膏ボードを粉砕した粉砕物をフライアッシュとともにスラリー化し、浮遊選鉱工程により、該スラリーを親油性成分と親水性成分とに分離することを特徴とする石膏ボード及びフライアッシュの処理方法。
  2. 前記粉砕物の最大粒径が5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の石膏ボード及びフライアッシュの処理方法。
  3. 前記スラリーに濃硫酸を添加した後、前記浮遊選鉱工程により、該スラリーを親油性成分と親水性成分とに分離することを特徴とする請求項1又は2に記載の石膏ボード及びフライアッシュの処理方法。
  4. 前記浮遊選鉱工程の前段で、前記スラリーに油分を添加しながら剪断力を付与することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の石膏ボード及びフライアッシュの処理方法。
  5. 前記浮遊選鉱工程によって得られた親水性成分を脱水し、得られたケークをクリンカとともに粉砕してセメントを生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の石膏ボード及びフライアッシュの処理方法。
  6. 前記ケークを前記クリンカとともに粉砕する際の該ケークの添加率を、0.1質量%以上、30質量%以下とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の石膏ボード及びフライアッシュの処理方法。
  7. 石膏ボードを粉砕した粉砕物をフライアッシュとともにスラリー化するスラリータンクと、
    該スラリータンクから排出されるスラリーを親油性成分と親水性成分とに分離する浮選機とを備えることを特徴とする石膏ボード及びフライアッシュの処理装置。
  8. 前記浮選機から排出される親水性成分を固液分離する固液分離機と、
    該固液分離機から排出されるケークをクリンカとともに粉砕してセメントを生成する粉砕機とを備えることを特徴とする請求項7に記載の石膏ボード及びフライアッシュの処理装置。
  9. 前記スラリーに濃硫酸を添加する酸添加装置を備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の石膏ボード及びフライアッシュの処理装置。
  10. 前記浮選機の前段において、前記スラリーに油分を添加しながら剪断力を付与する表面改質機を備えることを特徴とする請求項7、8又は9に記載の石膏ボード及びフライアッシュの処理装置。
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