JP4969764B2 - 微粉炭の回収方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微粉炭の回収方法及び装置、更に詳しくは、微粉炭に水を加えて形成させた微粉炭−水スラリー(石炭スラリー)から微粉炭(精炭)を回収する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石炭の選別は、その粒径によって選別方法が異なっているが、例えば、0.5mm以下の微粉炭は、浮選法によって選別(回収)することが行われている。
【0003】
従来、浮選法の一つとして、例えば、図7に示すように、(1)原料炭1を粉砕機2で粉砕する工程と、(2)得られた微粉炭3を混合槽4に導入した後、バインダー5および水6を加えて微粉炭の水スラリーを形成する工程と、(3)この微粉炭の水スラリーを攪拌翼を有する横型円筒状の造粒機7に送り、微粉炭の脱灰および造粒を行なう工程と、(4)得られた微小造粒炭のスラリーをコンディショナー8に導入した後、水10を加えて微小造粒炭の濃度を調整する工程と、(5)濃度調整後の微小造粒炭スラリーに起泡剤又は起泡剤を主成分とする浮選剤9を加える工程と、(6)起泡剤又は浮選剤9を添加後の微小造粒炭のスラリーを浮選機11に導入して微小造粒炭の浮選を行なう工程により構成されている浮遊回収方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭60−122065公報(第2頁左上欄第20行〜第3頁右上欄第15行、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の浮遊回収方法によれば、微小造粒炭12は、添加されたバインダーによって石炭単独の場合よりも相対的に疎水性になっているので、起泡剤又は起泡剤を主成分とする浮選剤により生じた気泡に付着して水面に浮上し、一方、石炭中の灰分13は、炭素分より親水性なので、浮上せずに沈下する。浮上した微小造粒炭12を、通常の浮選法と同様に、浮選機により捕集すれば、灰分の少ない微小造粒炭14を得ることができる。
【0006】
しかし、上記の浮遊回収方法は、微粉炭の回収および選別が浮選機11によって行なわれているため、微粉炭の回収および選別が浮選機11の性能に左右されるという問題がある。その上、上記の浮遊回収方法は、上記の如く、(1)〜(6)の6工程から構成されていることから、工程の短縮が要望されている。
【0007】
本発明は、係る問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、浮選機の不使用、工程の短縮を計ることができる微粉炭の回収方法及び装置を提供することにある。
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明の微粉炭の回収方法は、微粉炭を含む石炭スラリーより微粉炭の回収を行う微粉炭の回収方法において、前記石炭スラリーの移送経路に捕集剤気泡剤とを同時に添加し、次いで、これらの混合物を、横型のドラムと、その長手方向に多段に設けたドーナツ板状の仕切板と、該仕切板に囲まれた攪拌室内に設けられ、かつ、前記ドラムを長手方向に貫通する回転軸に装着された攪拌板の両側に放射状に設けられると共に急速回転に供される帯状の攪拌翼を備えた攪拌機によって攪拌エネルギーが25kW/m3 〜100kW/m3 となるような急速攪拌で攪拌して微粉炭及び捕集剤の油滴に剪断力を付与させたことを特徴とするものである。
【0009】
ここで、微粉炭とは、比重選別ができなくなる約0.5mm以下のサイズの石炭のことを言う。
【0010】
また、急速攪拌とは、従来のコンデショナーによる緩攪拌に対するものであり、攪拌エネルギーが10kW/m3 以上のことを云い、好ましくは、25kW/m3 〜100kW/m3 である。
【0011】
即ち、従来のコンデショナーは、微粉炭の沈降防止を目的としたスラリーの均一化のための攪拌であり、緩やか、例えば、攪拌エネルギーが数kW/m3 程度で行われるのに対し、本発明の急速攪拌は、微粉炭の粒子及び浮選油の油滴を容器(ドラム)内の固定部分(ドラムの円筒壁面、仕切板、固定翼)や移動部分(攪拌板、攪拌翼)などに強制的に接触させて剪断力を付与し、微粉炭の粒子の表面に油滴を付着、或いは、展着させて、微粉炭の表面の浮選性を改善するために、高い攪拌エネルギーで行われる。
【0012】
この発明の微粉炭回収方法によれば、急速攪拌のシェアーリング(剪断力付与)により、微粉炭の粒子及び浮選油の油滴に剪断活性面が形成され、この剪断活性面の発生により、過渡的ではあるが表面エネルギーが相対的に上がる。この表面エネルギーの増分により、微粉炭と油滴との会合により微粉炭の表面に油膜が形成できるようになる。
【0016】
そして、上記の微粉炭回収方法を実施するために使用される微粉炭の回収装置は、次のように構成される。
【0017】
すなわち、本発明の微粉炭の回収装置は、微粉炭を含む石炭スラリーに捕集剤及び気泡剤を添加する装置と、石炭スラリーに捕集剤及び気泡剤を添加して生成された混合物を攪拌する攪拌機と、気泡剤の気泡を利用して微粉炭を浮揚させる浮遊選別器よりなる微粉炭の回収装置において、前記攪拌機を、横型のドラムと、その長手方向に多段に設けたドーナツ板状の仕切板と、該仕切板に囲まれた攪拌室内に設けられ、かつ、前記ドラムを長手方向に貫通する回転軸に装着された攪拌板の両側に放射状に設けられると共に急速回転に供される帯状の攪拌翼と、ドラム上流側の強攪拌ゾーン内に設置されている仕切板の側面に突出させた帯状又は矩形状の固定翼により形成したことを特徴とするものである。
【0020】
さらに、この発明は、石炭スラリーに捕集剤を添加する捕集剤添加手段と、捕集剤の混入した石炭スラリーに起泡剤を添加する起泡剤添加手段とを備えている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る微粉炭の回収装置の概略構成図であり、スラリー調整タンク21、スラリーポンプ22、捕集剤添加装置23、起泡剤添加装置24、微粉炭表面改質機25、浮遊式選別器26により構成されている。
【0022】
ここで、起泡剤添加装置24は、捕集剤添加装置23の下流側に位置しており、捕集剤添加装置23によって石炭スラリーS1に捕集剤Aを添加した後、石炭スラリーS1に起泡剤Bを添加するようになっている。
【0023】
尚、捕集剤添加装置23は、捕集剤タンク27と定量供給ポンプ28により構成され、起泡剤添加装置24は、起泡剤タンク29と定量供給ポンプ30により構成されている。
【0024】
上記微粉炭表面改質機25は、図1に示すように、横型多段高速ミキサーとして構成されている。この横型多段高速ミキサー25は、図示しない支持脚で基盤に支持されたドラム41と、モーター61と減速機(図示せず)とを備えて形成されており、モーター61により駆動される回転軸51に設けられた攪拌板52を高速回転することにより、石炭スラリーS1中の微粉炭の粒子c及び捕集剤の油滴aをドラム内筒壁面41a、仕切板42、攪拌板52などに接触させて剪断力付与を行って微粉炭を改質するようになっている。
【0025】
具体的に説明すると、この微粉炭表面改質機25は、図2に示すように、ドラム41内に仕切板(バッフル)42がドラム41の軸方向に略等間隔に設けられている。この仕切板42は、上下2枚の半円弧板を向かい合わせ配置したドーナツ板状に形成され、外周側をドラム41の円筒壁面41aに固定すると共に、中央部に石炭スラリーS1と捕集剤A及び起泡剤Bの混合物S2及び空気Eが流通するための流通路43が設けられている。なお、仕切板42を上下2枚の半円弧板とするのは、組立及び分解を容易とするためである。
【0026】
また、石炭スラリーS1の入口44の近傍に設けられる仕切板42a,42b、即ち、強攪拌ゾーンM内の仕切板42a,42bでは、帯状又は矩形状の固定翼48が仕切板42に突設されている。具体的には、第1の仕切板42aでは、その両面に固定翼48が設けられ、第2の仕切板42bでは、入口44側の片面のみに固定翼48がそれぞれ複数個、例えば、3個設けられている(図3参照。
)。なお、符号Nは、分離ゾーンである。
【0027】
そして、ドラム41の両側の軸受部46,46で枢支される回転軸51がドラム41の内部に配設され、この回転軸51には、図4に示すように、攪拌翼53を有する攪拌板52がボス部52aを介して嵌合されている。この攪拌板52は、回転軸51の軸方向に対して垂直に設けられると共に、回転軸51の軸方向に略等間隔に配置される。これにより、攪拌板52がドラム41内に配設された時に、それぞれの攪拌板52が、仕切板42で仕切られているそれぞれの攪拌室50内に配置される。
【0028】
石炭分(微粉炭)c及び捕集剤の油滴aに十分な剪断力を付与するためには、攪拌翼53と固定翼48との隙間は、できるだけ狭い方が望ましい。
【0029】
また、攪拌翼53は、攪拌効率を高めるため、回転方向Rに対して凸で放射状になるように形成された帯状体が、攪拌板52の両面に攪拌板52に対して略垂直になるように、即ち、回転軸51の軸方向になるように設けられる。この攪拌翼53は、回転軸51の回転方向に関しては略等間隔に複数個(図4では、4個)設けられる。
【0030】
そして、ドラム41内の混合物S2に接触する部分、即ち、ドラム内周面41a、仕切板42、固定翼48、攪拌板52、攪拌翼53の表面には、微粉炭cや油滴aとの接触時に剪断力を効率良く付与するため、及び微粉炭cの接触による摩耗を防止するために、アルミナなどのセラミックライニング(図示せず)を施す。
【0031】
上記攪拌板52は、2G〜40G、より好ましくは、20G〜30Gの範囲で運転することが好ましい。ここで、Gは、攪拌翼径と回転数によって決まる遠心力である。
【0032】
図1に示すように、微粉炭と水を混合させてスラリー状にした所謂石炭スラリーS1は、一旦、スラリー調整タンク21に導入され、備え付けの攪拌機31による調整が行なわれる。
【0033】
スラリー調整タンク21内の石炭スラリーS1は、スラリーポンプ22によって微粉炭表面改質機25に供給される。その際、捕集剤タンク27内の捕集剤Aは、定量供給ポンプ28によって送出され、配管32内を通過中の石炭スラリーS1に供給される。その後、捕集剤Aが混入された石炭スラリーS2内に、起泡剤タンク29の起泡剤Bが定量供給ポンプ30によって定量供給される。この状態は、図6(a)に示す状態であり、微粉炭cと、灰dと、捕集剤の油滴a及び起泡剤の液滴bが混合している状態である。尚、Wは、水である。
【0034】
なお、この捕集剤Aとしては、灯油、軽油などの鉱油を主に使用することができる。炭質にもよるが、微粉炭量に対する重量%で0.01%〜1.0%、好ましくは0.05%〜0.3%という極少量の捕集剤Aの添加により微粉炭表面改質機25にて微粉炭フロスを形成することができる。
【0035】
一方、起泡剤Bとしては、改質された石炭スラリーを発泡させるためのものであり、パイン油、テルピネオール、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、高級アルコールなどを使用することができる。また、その添加量は、微粉炭量に対して50〜1000ppm、より好ましくは、100〜200ppm添加される。
【0036】
そして、石炭スラリーS1と捕集剤A及び起泡剤Bとが混合した混合物S3が、微粉炭表面改質機25により急速攪拌される。即ち、攪拌エネルギーが10kW/m3 以上、好ましくは、25kW/m3 〜100kW/m3 となるような攪拌が行われる。
【0037】
図5に示すように、上記の混合物S3が入口44からドラム41内に供給されると、高速回転する攪拌翼53によって石炭スラリーS1と浮遊油A及び起泡剤Bの混合物S3が高速度で攪拌される。この高速攪拌により、混合物S3は、回転軸51と共に回転する攪拌翼53によって急速攪拌されながら、流通路43、攪拌板52と円筒壁面41aとの隙間等を通過し、順次、下流側の攪拌室50に送りだされ、改質された石炭スラリーS4となり出口45から排出される。
【0038】
更に、具体的に説明すると、入口44からドラム41の強攪拌ゾーンM内に混合物S3が供給されると、微粉炭cと油滴aを高度に分散させると共に、微粉炭cと油滴aを、円筒壁面41a、仕切板42、固定翼43、攪拌板52、攪拌翼53等の表面に接触させる。この接触により、微粉炭c及び油滴aに強い剪断力が付与され、微粉炭cの表面に非常に薄い油膜aを展着させる(図6(b)参照。)。この油膜aにより、微粉炭cの表面の濡れ性が改質及び改善し、微粉炭cの表面の親油性が高められる。その結果、浮選性が画期的に向上する。
【0039】
この剪断力の付与(シェアーリング)は、コンディショニングと異なり、急速攪拌であるため、微粉炭の粒子c、並びに、油滴aに剪断力を与え、剪断面を惹起する。この剪断面が生じた瞬間は、瞬時過渡的に高表面エネルギー性を示すので、油滴aが微粉炭の粒子cに付着・過着し易くなると考えられる。
【0040】
この微粉炭表面改質機25の構造によれば、仕切板42と攪拌板52を交互に配置しているので、この構成により、入口44から出口45へのショートパスを防止でき、効率的な混合と接触とによる剪断力付与を行うことができる。この混合と接触による剪断力付与により微粉炭cの表面への油滴aの付着を効率的に行うことができる。そのため、少量の捕集剤Aで、しかも、短時間で微粉炭cの表面の改質を行うことができる。
【0041】
そして、微粉炭表面改質機25で改質された微粉炭cは、図6(c)に示すように、油膜aが付着したまま起泡剤Bが起泡して得られた気泡eの表面に付着する。強攪拌ゾーンMの下流側の遠心分離ゾーンNにおいては、攪拌翼53により被処理物が高速攪拌されることから、起泡剤Bの起泡が盛んに行われ、その気胞eに付着する微粉炭量が増加する一方、微粉炭cより比重の大きい灰d等は、遠心力の作用によりドラム1の内筒壁面4a側に移行し、下流に移行するほど、微粉炭cとの分離が進行する。そして、気泡eに付着した微粉炭cは、少量の灰dなどと一緒に浮遊式選別器26に送られる。
【0042】
上記にように、油膜aが付着した低灰分の微粉炭cは、気泡eに付着した状態となり、水面に浮上するので、浮遊式選別器26内の堰33を越えたものを浮揚分として回収し、更に、この浮上した微粉炭cを図示しない真空濾過機等で分離し、微粉精炭Cとして回収する。
【0043】
一方の灰dは、微粉炭cよりも親水性が大きいので、浮上せずに沈降し、スラッジDとして分離される。このスラッジDは、図示しないシックナーに送られて、水と分離され、廃棄又は「低品位石炭−水スラリー」の原料として再利用される。一方、このスラッジDを分離した水は循環水として再利用される。
【0044】
従って、この微粉炭の回収方法及び装置によれば、微粉炭表面改質機25により石炭スラリーS1と捕集剤Aとの混合物S2を改質することにより、浮選精炭回収率と浮選浮遊速度とを大幅に改善することができる。また、回収率の向上により、排水中の固形分を減少することができるので、排水負荷を低減できる。
【0045】
その上、本発明に係る微粉炭の回収方法及び装置は、濃縮浮選から直接浮選まで、幅広いスラリー濃度に対応可能であり、更に、これまで浮遊法による精炭回収が困難であった浮選性不良の石炭に対しても、この表面改質法によって浮選性を改善することにより、浮選法を適用できるようになり、浮選法による微粉炭の回収を効率良く行うことができる。
【0046】
以上の説明では、石炭スラリーS1に捕集剤Aを添加後、起泡剤Bを石炭スラリーS1に添加する場合について説明したが、図1にて、2点破線で示すように、起泡剤Bの配管55を捕集剤Aの配管56に接続させ、石炭スラリーS1に捕集剤A及び起泡剤Bを同時に添加させることもできる。
【0047】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0048】
すなわち、微粉炭表面改質機の強攪拌ゾーンの剪断作用(シェアーリング作用)により、微粉炭の浮選性を大きく改善できるので、高い精炭回収率を実現することができる。
【0049】
また、微粉炭表面改質機の強攪拌ゾーン(シェア−リング工程)により、薄い油膜を石炭の表面に効率よく付着することができるため、従来の通常の浮選法と比べて油使用量が少量となる。しかも、微粉炭表面改質機により浮選浮遊速度が大幅に改善されので、従来必要であった浮選機を必要としなくなった。
【0050】
その上、本発明の微粉炭の回収方法により、シックナーの表層に微粉炭や浮選油が浮遊することがなくなり、排水負荷も低くなるので、シックナーや浮選テールフィルタープレス等を含む下流側の排水処理系で順調な操業を全般に渡り行うことができる。つまり、良好な浮選性達成により排水系の負荷が低減され、順調な工場運転、環境負荷の低減を図ることができる。
【0051】
その上、本発明の微粉炭回収装置によれば、石炭スラリーと浮選油の混合物とを高速攪拌し、微粉炭等に剪断力を付与して微粉炭の浮選性を改善することができる。しかも、複数の仕切板と複数の攪拌板との構成により、非常に効率よく微粉炭を改質できる。そのため、非常にコンパクトな装置となるので、設置場所が少なくて済む。従って、既存の微粉炭の浮選システムにおいても、浮選プロセスの前段に容易に組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微粉炭の回収装置の概略構成図である。
【図2】微粉炭表面改質機の断面図である。
【図3】図2のX−X’矢視図である。
【図4】図2のY−Y’矢視図である。
【図5】微粉炭表面改質機の作用説明図である。
【図6】(a)微粉炭等の混合状態を示す図、(b)微粉炭の表面改質状態を示す図、(c)気胞に付着した表面改質微粉炭を示す図である。
【図7】従来の微粉炭回収方法説明図である。
【符号の説明】
A 捕集剤
B 起泡剤
b 起泡剤の気泡
c 微粉炭
S1 微粉炭を含む石炭スラリー

Claims (4)

  1. 微粉炭を含む石炭スラリーより微粉炭の回収を行う微粉炭の回収方法において、前記石炭スラリーの移送経路に捕集剤気泡剤とを同時に添加し、次いで、これらの混合物を、横型のドラムと、その長手方向に多段に設けたドーナツ板状の仕切板と、該仕切板に囲まれた攪拌室内に設けられ、かつ、前記ドラムを長手方向に貫通する回転軸に装着された攪拌板の両側に放射状に設けられると共に急速回転に供される帯状の攪拌翼を備えた攪拌機によって攪拌エネルギーが25kW/m3 〜100kW/m3 となるような急速攪拌で攪拌して微粉炭及び捕集剤の油滴に剪断力を付与させたことを特徴とする微粉炭の回収方法。
  2. 捕集剤を、微粉炭量に対して0.01〜1.0重量%添加する請求項1記載の微粉炭の回収方法。
  3. 気泡剤を、微粉炭量に対して50〜1000ppm添加する請求項1記載の微粉炭の回収方法。
  4. 微粉炭を含む石炭スラリーに捕集剤及び気泡剤を添加する装置と、石炭スラリーに捕集剤及び気泡剤を添加して生成された混合物を攪拌する攪拌機と、気泡剤の気泡を利用して微粉炭を浮揚させる浮遊選別器よりなる微粉炭の回収装置において、前記攪拌機を、横型のドラムと、その長手方向に多段に設けたドーナツ板状の仕切板と、該仕切板に囲まれた攪拌室内に設けられ、かつ、前記ドラムを長手方向に貫通する回転軸に装着された攪拌板の両側に放射状に設けられると共に急速回転に供される帯状の攪拌翼と、ドラム上流側の強攪拌ゾーン内に設置されている仕切板の側面に突出させた帯状又は矩形状の固定翼により形成したことを特徴とする微粉炭の回収装置。
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