JP2007166960A - チーズソースの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】凝集が発生せず、滑らかな食感を有するチーズソースの製造方法の提供。
【解決手段】
(a)澱粉を含まず、チーズを含有する水分散液を加熱する工程と、
(b)工程(a)を経た前記水分散液を均質化処理する工程と、
(c)工程(b)で得られた均質化処理液と澱粉とを混合する工程と、
(d)工程(c)で得られた混合物を加熱する工程と、
を含むことを特徴とする、チーズソースの製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】
(a)澱粉を含まず、チーズを含有する水分散液を加熱する工程と、
(b)工程(a)を経た前記水分散液を均質化処理する工程と、
(c)工程(b)で得られた均質化処理液と澱粉とを混合する工程と、
(d)工程(c)で得られた混合物を加熱する工程と、
を含むことを特徴とする、チーズソースの製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、チーズソースの製造方法に関し、詳しくは、凝集が発生せず、滑らかな食感を有するチーズソースの製造方法に関する。
チーズの風味を生かした様々な食品が提案されている。これらの食品にあっては、手軽にチーズの風味を付加できるように液体状のチーズソースが用いられているが、このチーズソースにおいては、チーズが凝集し、滑らかな食感が失われると云う問題があった。
従来、液体状のチーズソースの製造方法としては、例えばチーズ、澱粉、油脂、リン酸塩及び水を加えて、加熱・乳化するチーズソースの製造方法が報告されている(特許文献1参照)。また、高水分脱脂チーズソースの製造方法としては、例えば(a)水分約40%〜約60%を有する脱脂乳チーズと、水分約3%〜約70%を有する乳蛋白質源とを含む混合物を約160°F(約71.1℃)〜約190°F(約87.8℃)の高温に攪拌しながら加熱して、前記チーズと前記蛋白質源との均質な混合物を形成する工程と;(b)前記高温混合物にポリリン酸塩と、澱粉と、ガムとを加える間、前記高温における前記攪拌を続ける工程と;(c)前記澱粉をゲル化し、前記ポリリン酸塩を前記チーズと前記蛋白質源とのカゼインと相互作用させて、水約70重量%〜約90重量%を有する、安定な、高水分の脱脂チーズソースを形成するために充分な時間、前記高温における前記撹拌を続ける工程と;(d)前記チーズソースの温度が約100°F(約37.8℃)を越える温度である間に、前記チーズソースを包装する工程とを含む方法が報告されている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記いずれの方法によっても、チーズの凝集を防ぐことはできず、また食感においても満足できるチーズソースを得ることは難しいのが実状であった。
特開平6−113739号公報
特開平7−227209号公報
本発明は、上記の如き従来の問題と実状に鑑みてなされたものであり、凝集が発生せず、滑らかな食感を有するチーズソースの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、当該課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、前記特許文献1に記載の如く、チーズと澱粉を同時に加熱・乳化したり、あるいは前記特許文献2に記載の如く、チーズを加熱する工程と、均質化する工程を同時に行った場合には、チーズの凝集の発生が避けられず、従ってまた滑らかな食感も失われてしまうものの、澱粉を含まず、チーズを含有する水分散液を加熱した後に均質化処理し、次いで澱粉を混合して加熱せしめれば、チーズの凝集を防ぐことができ、従ってまた滑らかな食感が失われないチーズソースが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(a)澱粉を含まず、チーズを含有する水分散液を加熱する工程と、
(b)工程(a)を経た前記水分散液を均質化処理する工程と、
(c)工程(b)で得られた均質化処理液と澱粉とを混合する工程と、
(d)工程(c)で得られた混合物を加熱する工程と、
を含むことを特徴とする、チーズソースの製造方法により上記課題を解決したものである。
(a)澱粉を含まず、チーズを含有する水分散液を加熱する工程と、
(b)工程(a)を経た前記水分散液を均質化処理する工程と、
(c)工程(b)で得られた均質化処理液と澱粉とを混合する工程と、
(d)工程(c)で得られた混合物を加熱する工程と、
を含むことを特徴とする、チーズソースの製造方法により上記課題を解決したものである。
本発明方法によれば、凝集が発生せず、滑らかな食感を有するチーズソースを得ることができる。
本発明に係るチーズソースの製造方法は、(a)澱粉を含まず、チーズを含有する水分散液を加熱する工程と;(b)工程(a)を経た前記水分散液を均質化処理する工程と;(c)工程(b)で得られた均質化処理液と澱粉とを混合する工程と;(d)工程(c)で得られた混合物を加熱する工程とを必須としている。
本発明の工程(a)における水分散液としては、澱粉を含まず、チーズを含むものであれば具体的組成の如何を問わない。
チーズは、加工形態によって、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、あるいは他の添加剤等を含有したチーズ加工品等に分類されるが、いずれのチーズを用いてもよい。
また、チーズは、水分含有量や熟成、発酵の有無によらず、いずれの種類のチーズを用いてもよい。すなわち、水分含量の違いである軟質チーズ、半硬質チーズ、硬質チーズ、超硬質チーズ、ホエーチーズ等のいずれを用いることができ、また、非熟成チーズ、細菌熟成チーズ、白カビ熟成チーズ、青カビ熟成チーズのいずれも用いることができる。具体的には、カテージ、クリーム、クワルク、モザレラリンブルガー、ハント、カマンベール、ベリー等の軟質チーズ;チルジット、ミュンスター、ブリック、ロックホール、ブルー、ゴルゴンゾラ、スチルトン等の半軟質チーズ;ゴータ、チェダー、プロボロン、エダム、エメンタール、グリュイエール等の硬質チーズ;パルメザン、ロマノ、サプサゴ等の超硬質チーズ;ミゾースト、リコッタ等のホエーチーズ等を挙げることができる。
チーズの含有量は、チーズ風味の付与、ソースに滑らかな食感を保持させる点から、チーズソースの原料全量に対して、0.5〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
チーズは、加工形態によって、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、あるいは他の添加剤等を含有したチーズ加工品等に分類されるが、いずれのチーズを用いてもよい。
また、チーズは、水分含有量や熟成、発酵の有無によらず、いずれの種類のチーズを用いてもよい。すなわち、水分含量の違いである軟質チーズ、半硬質チーズ、硬質チーズ、超硬質チーズ、ホエーチーズ等のいずれを用いることができ、また、非熟成チーズ、細菌熟成チーズ、白カビ熟成チーズ、青カビ熟成チーズのいずれも用いることができる。具体的には、カテージ、クリーム、クワルク、モザレラリンブルガー、ハント、カマンベール、ベリー等の軟質チーズ;チルジット、ミュンスター、ブリック、ロックホール、ブルー、ゴルゴンゾラ、スチルトン等の半軟質チーズ;ゴータ、チェダー、プロボロン、エダム、エメンタール、グリュイエール等の硬質チーズ;パルメザン、ロマノ、サプサゴ等の超硬質チーズ;ミゾースト、リコッタ等のホエーチーズ等を挙げることができる。
チーズの含有量は、チーズ風味の付与、ソースに滑らかな食感を保持させる点から、チーズソースの原料全量に対して、0.5〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
水分散液は、チーズ以外に水が必須であり、水の含有量は、生産効率の点から、チーズソースの原料全量に対して、40〜80質量%であることが好ましく、45〜75質量%であることがより好ましい。
また、水分散液には、チーズ及び水以外に、例えば調味料、乳類、油脂、ガム及び乳化剤等を適宜組み合わせて添加配合することができる。
調味料としては、食塩、砂糖、各種エキス、うま味成分を含有するうま味調味料等を挙げることができる。うま味調味料としては、例えば、グルタミン酸ナトリウム、5´−イノシン酸ナトリウム、5´−グアニル酸ナトリウム等を挙げることができる。
調味料としては、食塩、砂糖、各種エキス、うま味成分を含有するうま味調味料等を挙げることができる。うま味調味料としては、例えば、グルタミン酸ナトリウム、5´−イノシン酸ナトリウム、5´−グアニル酸ナトリウム等を挙げることができる。
乳類としては、例えば、牛乳、脱脂乳、クリーム、乳清タンパク質、あるいはこれらを濃縮または粉末化したもの等を挙げることができる。
油脂としては、油の種類、成分等特に限定されないが、あまに油、サフラワー油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子油、米油、胡麻油、とうもろこし油、落花生油、オリーブ油、やし油、パーム油、パーム核油等の植物油脂や、魚油、鯨油、牛脂、豚脂、乳脂、羊脂等の動物油脂から選ばれる1種または2種以上を使用可能であり、これらの油脂を原料にエステル交換したものや、硬化油、分別油、混合油を用いることが可能である。
ガムとしては、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ガティーガム、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドガム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル(モノグリセリド等)、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル(シュガーエステル)、プロピレングリコール脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、レシチン(大豆レシチン、卵黄レシチン)等を挙げることができる。これら乳化剤を構成する脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸を挙げることができる。
乳化剤の含有量は、乳化安定性の点から、チーズソースの原料全量に対して、0.1〜1質量%であることが好ましく、0.1〜0.5質量%であることがより好ましい。
乳化剤の含有量は、乳化安定性の点から、チーズソースの原料全量に対して、0.1〜1質量%であることが好ましく、0.1〜0.5質量%であることがより好ましい。
また、水分散液には、その他の原料としてリン酸塩を配合することができる。リン酸塩を水分散液に含有させておくことで、より滑らかな食感を有するチーズソースとすることができる。リン酸塩としては、例えば、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸三ナトリウム、メタリン酸ナトリウム(ヘキサメタリン酸ナトリウム)、ピロリン酸水素ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸アルミニウムナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カルシウム等を挙げることができ、特にリン酸二カリウムが好ましい。
リン酸塩の含有量は、滑らかな食感を維持する点から、チーズソースの原料全量に対して、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましい。
リン酸塩の含有量は、滑らかな食感を維持する点から、チーズソースの原料全量に対して、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましい。
本発明の工程(a)において、水分散液を加熱する方法としては、特に制限はないが、湿式加熱、乾式加熱、又はマイクロ波加熱等を挙げることができる。加熱温度は、いずれの加熱方法においても、水分散液中のチーズが溶融する温度であればよく、特に制限はないが、80〜90℃であることがより好ましい。加熱時間は、特に制限はないが、上記の温度に達温後、3〜10分であることがより好ましい。
本発明の工程(b)は、工程(a)を経た前記水分散液を均質化処理する工程である。ここに均質化処理は、例えば高速回転撹拌機、コロイドミル、超音波式乳化機、せん断型、衝撃型、キャビテーション型の均質機等を用いることによって行うことができ、特に高圧タイプの均質機を用いることが好ましい。なお、前記乳化剤を水分散液に含有させておくことにより、チーズソースの乳化安定性を向上させることができる。
本発明の工程(c)は、工程(b)で得られた均質化処理液と澱粉とを混合する工程である。チーズを含む均質化処理液を得た後に、別途澱粉を添加混合することで、チーズの凝集発生を防止できる。ここで、均質化処理液と混合する澱粉としては、例えば、馬鈴薯澱粉、甘薯澱粉、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、米澱粉;さらにこれらの澱粉を化工処理したエステル化澱粉、エーテル化澱粉、α化澱粉等の化工澱粉を挙げることができ、特に小麦澱粉が好ましい。
澱粉の含有量は、ソース物性の安定性、良好な食感を保持させる点から、チーズソースの原料全量に対して、0.5〜7質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。
なお、この工程(c)においては、澱粉の他に、前記調味料、乳類、油脂、ガム等も適宜混合してもよい。
澱粉の含有量は、ソース物性の安定性、良好な食感を保持させる点から、チーズソースの原料全量に対して、0.5〜7質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。
なお、この工程(c)においては、澱粉の他に、前記調味料、乳類、油脂、ガム等も適宜混合してもよい。
本発明の工程(d)は、工程(c)で得られた混合物を加熱する工程である。混合物を加熱する方法としては、特に制限はないが、湿式加熱、乾式加熱、又はマイクロ波加熱等を挙げることができる。加熱温度は、いずれの加熱方法においても、混合物中の澱粉が糊化する温度であればよく、特に制限はないが、75〜85℃であることが好ましい。加熱時間は、特に制限はないが、上記の温度に達温後、3〜5分であることがより好ましい。
次に、本発明について実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何等限定されるものではない。
(実施例1〜4)
チーズ、油脂及び水を以下の表1に示す配合割合で混合し、水分散液を作成した。次いで、作成した水分散液を85℃で10分間加熱した後、水分散液を高圧タイプの均質機(50〜300kg/cm2)を用いることにより均質化処理した。
次いで、表1に示す配合割合で、得られた均質化処理液と、澱粉と、牛乳と、調味料とリン酸塩とを混合した。得られた混合物を85℃に達温後、85℃で5分間加熱し、チーズソースを得た。
得られたチーズソース85gを袋に充填し、120℃で30分間レトルト殺菌処理をした。
チーズ、油脂及び水を以下の表1に示す配合割合で混合し、水分散液を作成した。次いで、作成した水分散液を85℃で10分間加熱した後、水分散液を高圧タイプの均質機(50〜300kg/cm2)を用いることにより均質化処理した。
次いで、表1に示す配合割合で、得られた均質化処理液と、澱粉と、牛乳と、調味料とリン酸塩とを混合した。得られた混合物を85℃に達温後、85℃で5分間加熱し、チーズソースを得た。
得られたチーズソース85gを袋に充填し、120℃で30分間レトルト殺菌処理をした。
(比較例1〜4)
油脂及び水を以下の表2に示す配合割合で混合し、水分散液を作成した。次いで、作成した水分散液を85℃で10分間加熱した後、均質化処理(50〜300kg/cm2)を行った。次いで、表2に示す配合割合で、得られた均質化処理液と、澱粉と、調味料と、牛乳とリン酸塩とを混合した。次いで、表2に示す配合割合で、得られた混合物とチーズとを混合し、85℃で5分間加熱し、チーズソースを得た。
得られたチーズソース85gを袋に充填し、120℃で30分間レトルト殺菌処理をした。
油脂及び水を以下の表2に示す配合割合で混合し、水分散液を作成した。次いで、作成した水分散液を85℃で10分間加熱した後、均質化処理(50〜300kg/cm2)を行った。次いで、表2に示す配合割合で、得られた均質化処理液と、澱粉と、調味料と、牛乳とリン酸塩とを混合した。次いで、表2に示す配合割合で、得られた混合物とチーズとを混合し、85℃で5分間加熱し、チーズソースを得た。
得られたチーズソース85gを袋に充填し、120℃で30分間レトルト殺菌処理をした。
(試験例1)
上記実施例1〜4及び比較例1〜4で得られたチーズソースについて、下記表4に示す評価基準に従って、チーズの凝集(評価1)及びソースの食感(評価2)についてそれぞれ評価した。チーズの凝集については、袋からチーズソースを出して外観を確認することにより行なった。その評価結果を表3に示す。なお、評価はパネラー5名の一致した評価である。
上記実施例1〜4及び比較例1〜4で得られたチーズソースについて、下記表4に示す評価基準に従って、チーズの凝集(評価1)及びソースの食感(評価2)についてそれぞれ評価した。チーズの凝集については、袋からチーズソースを出して外観を確認することにより行なった。その評価結果を表3に示す。なお、評価はパネラー5名の一致した評価である。
以上の結果より、澱粉を含まず、チーズを含む水分散液を加熱した後に均質化処理して得られたチーズソースは、チーズ及び澱粉を含まない水分散液を加熱した後に均質化処理し、再加熱後にチーズ及び澱粉を投入して得られたチーズソースに比べ、凝集を発生させることなく、滑らかな食感を有していることを確認できた。
また、リン酸塩を添加したチーズソース、特にリン酸塩を0.3〜1質量%添加したチーズソースは、リン酸塩を添加しないチーズソース(実施例1)に比べ、チーズの凝集の程度が小さく、また、食感を向上させる効果があることを確認できた。
また、リン酸塩を添加したチーズソース、特にリン酸塩を0.3〜1質量%添加したチーズソースは、リン酸塩を添加しないチーズソース(実施例1)に比べ、チーズの凝集の程度が小さく、また、食感を向上させる効果があることを確認できた。
(比較例5)
澱粉、チーズ、油脂及び水を以下の表5に示す配合割合で混合し、水分散液を作成した。次いで、作成した水分散液を85℃で10分間加熱した後、均質化処理(50〜300kg/cm2)した。次いで、表5に示す配合割合で、得られた均質化処理液と、牛乳と、調味料とリン酸塩とを混合した。得られた混合物を85℃で5分間加熱し、チーズソースを得た。
得られたチーズソース85gを袋に充填し、120℃で30分間レトルト殺菌処理をした。
澱粉、チーズ、油脂及び水を以下の表5に示す配合割合で混合し、水分散液を作成した。次いで、作成した水分散液を85℃で10分間加熱した後、均質化処理(50〜300kg/cm2)した。次いで、表5に示す配合割合で、得られた均質化処理液と、牛乳と、調味料とリン酸塩とを混合した。得られた混合物を85℃で5分間加熱し、チーズソースを得た。
得られたチーズソース85gを袋に充填し、120℃で30分間レトルト殺菌処理をした。
(比較例6)
チーズ、油脂及び水を以下の表5に示す配合割合で混合し、水分散液を作成した。次いで、作成した水分散液を85℃で10分間加熱すると同時に均質化処理(50〜300kg/cm2)を行った。次いで、表5に示す配合割合で、得られた均質化処理液と、澱粉と、牛乳と、調味料とリン酸塩とを混合した。得られた混合物を85℃で5分間加熱し、チーズソースを得た。
得られたチーズソース85gを袋に充填し、120℃で30分間レトルト殺菌処理をした。
チーズ、油脂及び水を以下の表5に示す配合割合で混合し、水分散液を作成した。次いで、作成した水分散液を85℃で10分間加熱すると同時に均質化処理(50〜300kg/cm2)を行った。次いで、表5に示す配合割合で、得られた均質化処理液と、澱粉と、牛乳と、調味料とリン酸塩とを混合した。得られた混合物を85℃で5分間加熱し、チーズソースを得た。
得られたチーズソース85gを袋に充填し、120℃で30分間レトルト殺菌処理をした。
(試験例2)
上記比較例5及び6で得られたチーズソースについて、上記表4に示す評価基準に従って、チーズの凝集(評価1)及びソースの食感(評価2)についてそれぞれ同様に評価した。その評価結果を表6に示す。なお、評価はパネラー5名の一致した評価である。
上記比較例5及び6で得られたチーズソースについて、上記表4に示す評価基準に従って、チーズの凝集(評価1)及びソースの食感(評価2)についてそれぞれ同様に評価した。その評価結果を表6に示す。なお、評価はパネラー5名の一致した評価である。
以上の結果より、澱粉を含まず、チーズを含む水分散液を加熱した後に均質化処理して得られたチーズソースは、澱粉とチーズを含む水分散液を加熱し、均質化処理した後に加熱して得られるチーズソース(比較例5)や、澱粉を含まず、チーズを含む水分散液を加熱する工程と均質化処理する工程を同時に行って得られるチーズソース(比較例6)に比べ、凝集を発生させることなく、滑らかな食感を有していることが確認できた。
Claims (1)
- (a)澱粉を含まず、チーズを含有する水分散液を加熱する工程と、
(b)工程(a)を経た前記水分散液を均質化処理する工程と、
(c)工程(b)で得られた均質化処理液と澱粉とを混合する工程と、
(d)工程(c)で得られた混合物を加熱する工程と、
を含むことを特徴とする、チーズソースの製造方法。
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