JP2007166396A - 移動端末の制御方法、移動端末、指示情報送信装置、及び移動端末の制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】移動端末50の動作モードを制御する制御システム10を、種類が異なる複数の無線信号を1つずつ移動端末50に送信する複数の無線信号送信装置12〜15と、複数の無線信号を受信する順序に応じた移動端末50が遷移すべき動作モードを指示する指示情報送信装置11と、を備えて構成する。
【選択図】図1
Description
この問題を解決するための手段として幾つかの技術が提案されている(例えば下記特許文献1〜7)。
第1に、無線電話機の使用制限をユーザの自主的な操作に頼る場合には、たとえマナーの良いユーザであっても操作忘れが発生してしまい、使用規制の実効が図れないという問題があった。
第2に、近年では無線電話機の性能の向上に伴い様々なマナーモードを具備する無線電話機が増えている。また規制の態様も多様化しており、例えば空港等のエリアでは、飛行機に搭乗する際には電源をOFFにすることを要求されるが、待合室ではメールの送受信が許されておりマナーモードにしておけば足り、電源をOFFにすることまでは要求されない。しかし、上記特許文献等によって従来提案されている技術では、規制手段として電源のON/OFFといった1種類の動作モードの制御しか対応しておらず、様々な規制エリアの種別に応じた柔軟な動作モードへの対応ができないという問題があった。
移動端末が無線信号を受信する順序は、無線信号の各々を移動端末の移動経路に沿った異なる箇所から順次送信することによって定めてよい。
また無線信号の種類を増やすことによって、移動端末に指示する動作モードの種類を増やすことができるので、従来から移動端末に搭載されていたが外部から利用できなかった様々な動作モードへ遷移するように、移動端末を外部から制御することが可能となる。
全体システムは、本発明の実施例による無線電話機50と、この無線電話機50を通信網に接続する移動体コアネットワークシステム20と、無線電話機50の使用が規制されるエリアA1及びA2において無線電話機50の動作モードを制御して使用規制を行う無線電話機制御システム10と、を有している。なお、移動体コアネットワークシステム20は既存のシステムと同様であり、移動交換局21、無線基地局制御装置22、や無線基地局23及び24などから構成される。
この無線電話機制御システム10は、規制エリアを設定する事業者によって規制の目的に応じて配置され、この事業者は、移動体コアネットワークシステム20によって通信サービスを提供する通信事業者と異なっていてよく、例えば空港や駅などの共用空間を管理する空港管理者や鉄道事業者などでもよい。
ここに異なる種類の無線信号として、以下に示すようにデータの内容が異なるベースバンド信号を変調して生成した異なる無線信号を使用してよく、電波の周波数が異なる無線信号を使用してよい。
したがって、これら組み合わせた無線信号送信装置12及び13や、14及び15の信号到達可能範囲内を通過する無線電話機50には、これら組み合わされた2つの無線信号送信装置からそれぞれ送信された種類の違う2つの信号が配置順序に応じた順序で受信される。
このように規制エリアを設定する事業者は、複数の無線信号送信装置12〜15を配置することによって、種類の異なる無線信号どうしの組合せを受信する順序のパターンである受信順序パターンを形成することが可能となる。以下の説明において無線信号送信装置12〜15が送信する無線信号を「パターン形成信号」と記す。
無線電話機50は、このような規制パターンデータを指定されることによって、パターン形成信号を受信したときに、自機がどの動作モードに遷移すべきかを判断することが可能となる。
また無線信号送信装置14及び15の組合せのように、第1の規制エリアA1と第2の規制エリアA2の境界となるところに設置することによって、第2の規制エリアA2に入ろうとする無線電話機50に対して、第1の規制エリアA1と異なる動作モードで動作するように指定することが可能である。
パターン形成信号及び規制パターンデータは、受信する無線電話機50による受信回路の構成を簡易にするために、同じデータ構造を有するベースバンドデータを同じ変調方式で変調した無線信号としてよい。図示するようにデータ構造は、無線信号の種類を表すIDを格納するID部分と、無線電話機50に通知する情報を格納するためのパラメータ部分とを有する。
例えば、無線信号送信装置12からはID=Bのパターン形成信号が送信され、無線信号送信装置13からはID=Cのパターン形成信号が送信され、無線信号送信装置14からはID=Dのパターン形成信号が送信され、無線信号送信装置15からはID=Cのパターン形成信号が送信される。
このように、IDの相違のみによって種類の異なる各パターン形成信号を生成することが可能である。このため本実施例ではパラメータ部分に情報を含めていないが、このパラメータ部分に何らかの情報(例えば通信事業者から認可された真正の無線信号送信装置から送信されたことを示す情報)などを含めてもよい。
また規制パターンデータは、パターン形成信号の受信順序パターンと、それぞれの受信順序パターンで受信した無線電話機50が遷移すべき動作モードと、の間の関係を示すデータをそのパラメータ部に含んでいる。
ここにテーブルデータでは、各行が1つの受信順序パターンに対応し、第1回目及び第2回目に受信したパターン形成信号の種類により受信順序パターンを特定するフィールドと、当該受信順序パターンで受信した無線電話機50が遷移すべき動作モードを指定するフィールドと、を含むように形成されて、受信順序パターンと対応する動作モードを関連付けている。
受信順序パターンに対応する動作モードを指定するフィールドには、例えば、「直前の動作モードに戻る」等の無線電話機50の遷移動作の態様を指示することによって、遷移すべき各動作モードを間接的に指定する情報を格納してもよい。図4の例では「直前の動作モードに戻る」遷移動作に対して動作指示番号=9が割り振られている。このような遷移動作を行う無線電話機50の構成は後述する。
そこで、ある動作モードへ遷移するための受信順序パターンを規制パターンデータ内に指定したときは、その反対の順序の受信順序パターンを、「直前の動作モードに戻る」ことを指示する旨のパターンとして規制パターンデータ内に含めておけば、無線電話機50が往路と同じ経路を通って規制エリアを出る際に動作モードを復帰させることができるので好適である(なお、ある規制エリアに入場するためにいくつかの経路がある場合にも、これらの経路に同じ組合せの無線信号送信装置を同じ方向で設けておくことで、往路と異なる経路を通って規制エリアを出ても動作モードを復帰できる)。
なお、図4に示す規制パターンデータのように「直前の動作モードに戻る」遷移動作の設定を行った場合には、所定の規制エリアを出ようとする無線電話機50に、入場時の順序と逆の順序でパターン形成信号を受信させる必要があるが、このために入口と出口が同一のゲートである必要はない。入口と対に、入場時と受信順序と逆の順序で受信順序パターンを形成するように無線信号送信装置12〜15を設置した出口が他にあってもよい。
そのため無線電話機50は、既存の回路である電源部51及び通信サービスに供する移動体通信回路部52と、無線電話機50の動作モードを制御する規制回路部60とを備えて構成される。なお、規制回路部60へは移動体通信回路部52とは独立して電源が供給される。
ステップS1において、無線電話機50の信号受信部61は、指示情報送信装置11及び無線信号送信装置12〜15のいずれかからの無線信号を受信する。ステップS2において、モード変更部62は受信信号からID部に格納された情報を取り出し、受信信号が規制パターンデータであるか否か(ID=Aであるか否か)を判定する。
このとき、すでにパターン形成信号を受信しており第1回目及び第2回目に受信したパターン形成信号のIDが第1信号記憶部71及び第2信号記憶部72に記憶されている場合は、モード変更部62はこれら記憶されたパターン形成信号のIDをクリアしておく(ステップS4)。
図7に、規制パターンデータ記憶部74に記憶される規制パターンデータの例を示す。図示するように、規制パターンデータ記憶部74に記憶されるデータは、図4に示した受信データのパラメータ部分に格納された規制パターンデータと同じテーブルデータである。しかし規制パターンデータ記憶部74は、これに代えて他のデータ構造を採用してもよい。
一方で、受信信号がパターン形成信号であると判定した場合には、ステップS6においてモード変更部62は第1信号記憶部71の内容を参照して、既に第1回目のパターン形成信号を受信済みであるか否かを判定する。まだ第1回目のパターン形成信号を受信していない場合には、ステップS7において受信信号のIDを第1信号記憶部71に保存する。
その後ステップS9及びS10において、モード変更部62は、規制パターンデータ記憶部74に記憶された規制パターンデータを検索して、第1信号記憶部71及び第2信号記憶部72にそれぞれ記憶される第1回目及び第2回目に受信したパターン形成信号のIDにより形成される受信順序パターンに対して、指定された動作モードや動作指示番号があるか否かを判定する。指定された動作モード等がない場合には、ステップS11において、第1信号記憶部71及び第2信号記憶部72に記憶されたパターン形成信号のIDをクリアして(ステップS11)、処理を終了する。
指定された動作モード等が直前の動作モードへ戻る動作指示ではなく、他の動作モード(例えばマナーモード、電源OFF)で或る場合には、モード変更部62は、現在の動作モードを現在モード記憶部73に先入れ先出し方式で保存した後に(ステップS13)、指定された動作モードや動作指示番号を指示部64に出力する。
図示するとおり、キー操作記憶部65には、無線電話機50の各動作モードと、これら動作モードに遷移させるためのオペレーション操作(キー操作)信号とが関連付けられたテーブルデータが記憶される。例えば電源OFFの動作モードには、”PWR”キーを押す操作が指定され、マナーモードには”#”を押す操作が指定され、ドライブモードには”*”を押す操作が指定される。
その後モード変更部62は、ステップS11において、第1信号記憶部71及び第2信号記憶部72に記憶されたパターン形成信号のIDをクリアして処理を終了する。
このようなシチュエーションとして例えば空港が考えられる。このような空港の例において、使用制限として電源OFFまでは必要としないがマナーモードでの使用が望ましいエリア(第1の規制エリアA1)には空港待合ロビーが考えられ、必ず電源OFFとしてほしいエリア(第2規制エリアA2)には飛行機機内が考えられる。
また、無線信号送信装置14a及び15a、14b及び15b並びに14c及び15cは、それぞれ通過経路G2a、G2b及びG2cの途中に、乗客の移動経路に沿って設けられており、無線信号送信装置14a〜14cは空港待合ロビーA1寄りに、無線信号送信装置15a〜15cは飛行機機内A2寄りに設けられている。
その後に無線電話機50は、受信順序パターンB→Cでパターン形成信号を受信したときに遷移すべき動作モードが、受信した規制パターンデータ内に指定されているか否かを照合し指定された動作モードに遷移する。この例では無線電話機50はマナーモードに遷移する。
その後に無線電話機50は、受信順序パターンD→Cに対応する動作モードが規制パターンデータ内に指定されているか否かを照合して、指定された動作モードに遷移する。この例では無線電話機50は電源OFFとなるように動作モードを遷移する。
そして、無線電話機50は、無線電話機50がゲートG2を反対に通って飛行機機内A2から空港待合ロビーA1へ出るときに受信順序パターンC→Dの順でパターン形成信号を受信すると、記憶した直前の動作モード(マナーモード)に遷移して電源OFFを解除する。また無線電話機50は、ゲートG1を反対に通って空港待合ロビーA1から使用制限が無いエリアA0へ出るときに受信順序パターンC→Bの順でパターン形成信号を受信すると、記憶した直前の動作モードに遷移してマナーモードを解除する。
したがって例えば図10に示すように、第1の規制が設定される第1の規制エリアA1の範囲内に、第1の規制と異なる程度の第2の規制が設定される第2の規制エリアA2が設けられ、規制の程度の異なる2つの規制エリアが重畳的に設定されていても、無線電話機50が各エリアに適合した動作モードになるように制御することが可能である。
移動端末の動作モードを制御する前記移動端末の制御方法であって、
種類が異なる複数の無線信号を前記移動端末に送信すること、及び
前記複数の無線信号を受信する順序とこれら無線信号を受信した前記移動端末が遷移すべき動作モードと、の間の関係を指示する指示情報を前記移動端末に送信すること、
を特徴とする移動端末の制御方法。
前記無線信号の各々を、前記移動端末の移動経路に沿った異なる箇所から順次送信することにより、前記移動端末が前記無線信号を受信する順序を定めることを特徴とする付記1に記載の移動端末の制御方法。
前記指示情報において、前記移動端末を前の動作モードに戻すための前記無線信号の受信順序を指示することを特徴とする付記1又は2に記載の移動端末の制御方法。
前記指示情報は、所定の動作モードに前記移動端末を遷移させるための前記無線信号の受信順序と反対の順序を、前の動作モードに戻すための受信順序とすることを特徴とする付記3に記載の移動端末の制御方法。
複数の前記無線信号を、3種類以上の前記無線信号のうちから選択することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の移動端末の制御方法。
付記1〜5のいずれか一つに記載の方法によって動作モードが制御される前記移動端末であって、
前記無線信号及び前記指示情報を受信する受信部と、
受信した前記指示情報に従い、前記複数の無線信号を受信した順序に応じて、前記動作モードを変更するモード変更部と、
を備えることを特徴とする移動端末。
付記1〜5のいずれか一つに記載の方法によって動作する指示情報送信装置であって、
前記複数の無線信号を受信する順序とこれら無線信号を受信した前記移動端末が遷移すべき動作モードと、の間の関係を指示する指示情報を、前記移動端末に送信することを特徴とする指示情報送信装置。
(付記8)
付記1〜5のいずれか一つに記載の方法によって動作する無線信号送信装置であって、
前記種類が異なる複数の無線信号のいずれかを前記移動端末に送信すること、を特徴とする無線信号送信装置。
前記移動端末の移動経路に沿った箇所にそれぞれ配置されることを特徴とする付記8に記載の無線信号送信装置。
(付記10)
付記1〜5のいずれか一つに記載の方法によって、前記移動端末の動作モードを制御する移動端末の制御システムであって、
前記種類が異なる複数の無線信号のいずれかを前記移動端末に送信する、複数の無線信号送信装置と、
前記複数の無線信号を受信する順序とこれら無線信号を受信した前記移動端末が遷移すべき動作モードと、の間の関係を指示する指示情報を、前記移動端末に送信する指示情報送信装置と、
を備えることを特徴とする移動端末の制御システム。
前記無線信号送信装置を、前記移動端末の移動経路に沿って配置することを特徴とする付記10に記載の制御システム。
11 指示情報送信装置
12〜15 無線信号送信装置
20 移動体コアネットワーク
50 無線電話機
Claims (5)
- 移動端末の動作モードを制御する前記移動端末の制御方法であって、
種類が異なる複数の無線信号を前記移動端末に送信すること、及び
前記複数の無線信号を受信する順序とこれら無線信号を受信した前記移動端末が遷移すべき動作モードと、の間の関係を指示する指示情報を前記移動端末に送信すること、
を特徴とする移動端末の制御方法。 - 前記無線信号の各々を、前記移動端末の移動経路に沿った異なる箇所から順次送信することにより、前記移動端末が前記無線信号を受信する順序を定めることを特徴とする付記1に記載の移動端末の制御方法。
- 請求項1又は2に記載の方法によって動作モードが制御される前記移動端末であって、
前記無線信号及び前記指示情報を受信する受信部と、
受信した前記指示情報に従い、前記複数の無線信号を受信した順序に応じて、前記動作モードを変更するモード変更部と、
を備えることを特徴とする移動端末。 - 請求項1又は2に記載の方法によって動作する指示情報送信装置であって、
前記複数の無線信号を受信する順序とこれら無線信号を受信した前記移動端末が遷移すべき動作モードと、の間の関係を指示する指示情報を、前記移動端末に送信することを特徴とする指示情報送信装置。 - 移動端末の動作モードを制御する移動端末の制御システムであって、
種類が異なる複数の無線信号のいずれかを前記移動端末に送信する、複数の無線信号送信装置と、
前記複数の無線信号を受信する順序とこれら無線信号を受信した前記移動端末が遷移すべき動作モードと、の間の関係を指示する指示情報を、前記移動端末に送信する指示情報送信装置と、
を備えることを特徴とする移動端末の制御システム。
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