JP2007162796A - 路面状態判定装置および無段変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】路面状態を正確に判定する路面状態判定装置および無段変速機を提供する。
【解決手段】セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec2、Asec3を算出し、車速Vが高いほど第1の振動レベルしきい値α、第2の振動レベルしきい値βを大きく算出する。そして、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec2、Asec3と第1の振動レベルしきい値α、第2の振動レベルしきい値βとを比較することで、路面状態判定する。
【選択図】図2
【解決手段】セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec2、Asec3を算出し、車速Vが高いほど第1の振動レベルしきい値α、第2の振動レベルしきい値βを大きく算出する。そして、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec2、Asec3と第1の振動レベルしきい値α、第2の振動レベルしきい値βとを比較することで、路面状態判定する。
【選択図】図2
Description
本発明は路面状態判定装置および無段変速機に関するものである。
無段変速機は、エンジン回転を入力されるプライマリプーリと、駆動輪に結合する出力側のセカンダリプーリと、の間に例えばベルトを掛け渡して動力の伝達を行う。
無段変速機を搭載した車両が走行する際に、無段変速機にはエンジンからのトルクが入力され、駆動輪に適切な駆動力を出力するが、無段変速機には路面状態に応じて駆動輪からもトルクが入力される。例えばアスファルト路面などの良路から、例えば砂利道などの悪路へ路面状態が変化した場合には、無段変速機においては、駆動輪から入力されるトルクが変化し、例えば駆動輪から入力されるトルクが急激に大きくなった場合などには、ベルトに滑りが生じる。ベルトに滑りが生じると無段変速機が劣化する恐れがある。
そこで、現在の走行中の路面状態を判定し、悪路と判定された時には、エンジンからの入力トルクを小さくする、またはセカンダリプーリの圧力を高くすることで、ベルトの滑りを防止することが行われており、特許文献1に開示される無段変速機は、従動プーリの回転数の検出値をフィルタ処理し、その値を積算した積算値に基づいて路面状態を検出している。
特開2003−269591号公報
上記従来技術においては、従動プーリの回転数の検出値をバンドパスフィルタ処理し、時間窓積分した値を予め定めた所定値と比較することで、路面状態を検出しているが、従動プーリの回転速度の振動は、車速に応じて変化する。このため、例えば予め定めた所定値を比較的低く設定すると、路面状態が良路であっても高速走行時に、誤って路面状態が悪路であると判定する恐れがあり、必要以上にセカンダリプーリの圧力を高くするために車両の燃費が悪くなる恐れがある。また、予め定めた所定値を比較的高く設定すると、路面状態が悪路であっても、路面状態が悪路ではないと判定し、セカンダリプーリの圧力が高くならず、ベルトに滑りが生じ、無段変速機を劣化させる恐れがある。
本発明ではこのような問題点を解決するために発明されたもので、路面状態を正確に判定し、車両の燃費を良くし、無段変速機の劣化を防止することを目的とする。
本発明では、路面状態判定装置として、車両の回転要素の回転速度の振動レベルを検出する振動検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車速が高いほど第1の振動レベルしきい値を大きく算出する第1の振動レベルしきい値算出手段と、車両の回転要素の回転速度の振動と第1の振動レベルしきい値とを比較し、車両の回転要素の回転速度の振動レベルが第1の振動レベルしきい値よりも大きい場合に、路面状態が悪路であると判定する路面状態判定手段と、を備える。
また、無段変速機として油圧に応じて溝幅が変化する入力側のプライマリプーリと、油圧に応じて溝幅が変化する出力側のセカンダリプーリと、プライマリプーリとセカンダリプーリとに巻き掛けられ、溝幅に応じてプーリ接触半径が変化するベルトと、セカンダリプーリの回転速度の振動レベルを検出する振動検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車速が高いほど第1の振動レベルしきい値を大きく算出する第1の振動レベルしきい値算出手段と、セカンダリプーリの回転速度の振動レベルと第1の振動レベルしきい値とを比較し、セカンダリプーリの回転速度の振動レベルが第1の振動レベルしきい値よりも大きい場合に、路面状態が悪路であると判定する路面状態判定手段と、を備える。
本発明によると、路面状態を判定する第1の振動レベルしきい値を車速が高いほど大きく算出し、車両の回転要素(例えば、セカンダリプーリ)の回転速度の振動レベルと第1の振動レベルしきい値とを比較することで、路面状態を正確に判定することができ、車両の燃費を良くし、また無段変速機の劣化を防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、Vベルト式無段変速機1の概略を示し、このVベルト式無段変速機はプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3を両者のV溝が整列するよう配して備え、これらプーリ2、3のV溝にVベルト(ベルト)4を掛け渡す。プライマリプーリ2に同軸にエンジン5を配置し、このエンジン5およびプライマリプーリ2間にエンジン5の側から順次ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータ6および前後進切り替え機構7を設ける。
前後進切り替え機構7は、ダブルピニオン遊星歯車組7aを主たる構成要素とし、そのサンギヤをトルクコンバータ6を介してエンジン5に結合し、キャリアをプライマリプーリ2に結合する。前後進切り替え機構7は更に、ダブルピニオン遊星歯車組7aのサンギヤおよびキャリア間を直結する前進クラッチ7b、およびリングギヤを固定する後進ブレーキ7cを備え、前進クラッチ7bの締結時にエンジン5からトルクコンバータ6を経由した入力回転をそのままプライマリプーリ2に伝達し、後進ブレーキ7cの締結時にエンジン5からトルクコンバータ6を経由した入力回転を逆転させプライマリプーリ2へ伝達する。
プライマリプーリ2の回転はVベルト4を介してセカンダリプーリ3に伝達され、セカンダリプーリ3の回転はその後、出力軸8、歯車組9およびディファレンシャルギヤ装置10を経て車輪(図示せず)に伝達される。
上記の動力伝達中にプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3間における回転伝動比(変速比)を変更可能にするために、プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3のV溝を形成する円錐板のうち一方を固定円錐板2a、3aとし、他方の円錐板2b、3bを軸線方向へ変位可能な可動円錐板とする。これら可動円錐板2b、3bはライン圧を元圧として作り出したプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecをプライマリプーリ室2cおよびセカンダリプーリ室3cに供給することにより固定円錐板2a、3aに向け附勢され、これによりVベルト4を円錐板に摩擦係合させてプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3間での動カ伝達を行う。
変速に際しては、目標変速比I(o)に対応させて発生させたプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psec間の差圧により両プーリ2、3のV溝幅を変化させ、プーリ2、3に対するVベルト4の巻き掛け円弧径を連続的に変化させることで目標変速比I(o)を実現する。
プライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecは、前進走行レンジの選択時に締結する前進クラッチ7b、および後進走行レンジの選択時に締結する後進ブレーキ7cの締結油圧の出カと共に変速制御油圧回路11により制御される。変速制御油圧回路11は変速機コントローラ12からの信号に応答して制御を行う。
変速機コントローラ12には、プライマリプーリ回転速度Npriを検出するプライマリプーリ回転センサ13からの信号と、セカンダリプーリ回転速度Nsecを検出するセカンダリプーリ回転センサ14からの信号と、セカンダリプーリ圧Psecを検出するセカンダリプーリ圧センサ15からの信号と、アクセルペダル踏み込み量APOを検出するアクセル開度センサ16からの信号と、インヒビタスイッチ17からの選択レンジ信号と、変速作動油温TMPを検出する油温センサ18からの信号と、エンジン5の制御を司るエンジンコントローラ19からの変速機入力トルクTiに関した信号(エンジン回転速度や燃料噴時間)と、オフロードスイッチ21からの路面状態に関した信号と、が入力される。
運転者によってオフロードスイッチ21がONとなると、変速機コントローラ12から変速機制御油圧回路11にセカンダリプーリ圧Psecを予め設定された圧力まで高くする指令がされ、セカンダリプーリ圧Psecが高くするなどのオフロード制御が行われる。なお、オフロードスイッチ21がOFFとなっている場合にも、路面状態を検出し、路面状態が悪路であると判定されると、オフロード制御を行う。
これにより、悪路を走行する場合に、セカンダリプーリ圧Psecを高くし、Vベルト4の滑りを防止し、無段変速機1の劣化を防止することができる。なお、良路とは、例えばアスファルト路面のように、車両の回転要素の回転速度の振動成分が比較的小さい路面であり、悪路とは、例えば栗石路、砂利道のように、車両の回転要素の回転速度の振動成分が比較的大きい路面である。なお、この実施形態では、微小時間あたりの回転要素(セカンダリプーリ3)の回転速度の変化量を回転要素の回転速度の振動成分(振動レベル)とする。
次にオフロードスイッチ21がOFFとなっている場合に、変速機コントローラ12で行う路面状態判定について図2のフローチャートを用いて説明する。
ステップS100では、セカンダリプーリ回転センサ14からセカンダリプーリ3の回転速度Nsecを検出する。
ステップS101では、セカンダリプーリ回転センサ14によって検出したセカンダリプーリ3の回転速度Nsecから、車速Vを算出する(ステップS102が車速検出手段を構成する)。
ステップS102では、ステップS100によって検出したセカンダリプーリ3の回転速度Nsecにバンドパスフィルタ処理を施し、セカンダリプーリ3の振動成分Asec1を算出する。ステップS100によって検出したセカンダリプーリ3の回転速度Nsecから車速に相当する回転速度を除き、路面から車輪を介して伝達されるトルク(路面反力)に基づくセカンダリプーリ3の回転速度の変化、つまり路面状態によって変化するセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分を算出する(ステップS101が振動検出手段を構成する)。
ステップS103では、現在のフラグFがゼロ(=0)かどうかを判定する。そしてフラグFがゼロの場合にはステップS104へ進み、フラグFがゼロではない場合、つまりフラグFが1の場合にはステップS110へ進む。この実施形態ではフラグFがゼロの場合には、前回の制御において路面状態が良路であると判定され、フラグFが1の場合には、前回の制御において路面状態が悪路であると判定されている。なお、車両の起動時には、フラグFはゼロとする。また前回の停止時のフラグFを記憶しておき、起動時に記憶したフラグFを読み出しても良い。
ステップS104では、ステップS101によって算出した車速Vに基づいて、予め設定した図3に示すマップから第1の振動レベルしきい値αを算出する。なお、図3において第1の振動レベルしきい値を実線で示す。図3は実験などによって設定されたマップであり、車速Vが高くなると第1の振動レベルしきい値αは大きくなる(ステップS104が第1の振動レベルしきい値算出手段を構成する)。
ステップS105では、ステップS102によって算出したセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1と、ステップS104によって算出した第1の振動レベルしきい値αと、を比較し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第1の振動レベルしきい値αよりも大きい場合にはステップS106へ進み、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第1の振動レベルしきい値αよりも小さい場合には、路面状態が良路であると判定し、現在のフラグF(フラグF=0)を保持する。
ステップS105から所定時間T1経過後に、ステップS106では、セカンダリプーリ回転センサ14によって、セカンダリプーリ3の回転速度の回転速度Nsecを検出する。この実施形態では所定時間T1を0.1secとする。
ステップS107では、ステップS106によって算出したセカンダリプーリ3の回転速度Nsecにバンドパスフィルタ処理を施し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2を算出する。
ステップS108では、ステップS107によって算出したセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2と、ステップS104によって検出した第1の振動レベルしきい値αを比較し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2が第1の振動レベルしきい値αよりも大きい場合にステップS109へ進む。つまりステップS105においてセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第1の振動レベルしきい値αよりも大きく、かつ所定時間T1経過後に再度算出したセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2が第1の振動レベルしきい値αよりも大きい場合には路面状態が悪路であると判定し、ステップS109へ進む。また、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2が第1の振動レベルしきい値αよりも小さい場合には現在のフラグF(フラグF=0)を保持する。つまりステップS105においてセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第1の振動レベルしきい値αよりも大きいが、所定時間T1経過後にセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2が第1の振動レベルしきい値αよりも小さい場合には路面状態が良路であると判定し、現在のフラグF(フラグF=0)を保持する。
セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1を第1の振動レベルしきい値αと比較し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第1の振動レベルしきい値αよりも大きい場合に、所定時間T1経過後に、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2を再び第1の振動レベルしきい値αと比較することで、路面状態を正確に判定することができる。
ステップS109では、路面状態が悪路であると判定されたので、フラグFを1に設定する。
ステップS104からステップS108の制御によって、Vベルト4の滑りを防止するためにセカンダリプーリ3の圧力を高くするオフロード制御へ移行するための判定を行う第1の振動レベルしきい値αを車速Vに基づいて算出する。そして、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec2と第1の振動レベルしきい値αとを比較し、路面状態を判定するので、路面状態判定を正確に行うことができる。
なお、ステップS107の後に、第1の振動レベルしきい値αを再度算出し、ステップS108において再度算出した第1の振動レベルしきい値αとステップS107によって算出したセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2とを比較しても良い。
一方、ステップS103によってフラグFが1であると判定されると、ステップS110において、ステップS102によって算出した車速Vに基づいて、図3に示すマップから第2の振動レベルしきい値βを算出する。なお、図3において第2の振動レベルしきい値βを破線で示す。第2の振動レベルしきい値βは車速Vが高くなると大きくなるが、同じ車速Vの第1の振動レベルしきい値αと比較すると、第2の振動レベルしきい値βが第1の振動レベルしきい値αよりも小さい値となる。以下おいてステップS110において算出した第2の振動レベルしきい値βをβ1とする(ステップS110が第2の振動レベルしきい値算出手段を構成する)。
ステップS111では、ステップS102によって算出したセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1と、ステップS110によって算出した第2の振動レベルしきい値β1と、を比較し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第2の振動レベルしきい値β1よりも小さい場合にはステップS112へ進み、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第2の振動レベルしきい値β1よりも大きい場合には、路面状態が悪路であると判定し、現在のフラグF(フラグF=1)を保持する。
ステップS111から所定時間T2経過後に、ステップS112では、セカンダリプーリ回転センサ14によって、セカンダリプーリ3の回転速度Nsecを検出する。この実施形態では所定時間T2を5secとする。
ステップS113では、セカンダリプーリ回転センサ14によって車速Vを検出する。
ステップS114では、ステップS112によって算出したセカンダリプーリ3の回転速度Nsecにバンドパスフィルタ処理を施し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec3を算出する。
ステップS115では、図3からステップS113によって算出した車速Vに応じて第2の振動レベルしきい値βを算出する。以下において、ステップS115によって算出した第2の振動レベルしきい値βをβ2とする。
ステップS116では、ステップS114によって算出したセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec3とステップS115によって算出した第2の振動レベルしきい値β2とを比較し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec3が第2の振動レベルしきい値β2よりも小さい場合にはステップS117へ進む。つまり、ステップS111においてセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第2の振動レベルしきい値β1よりも小さく、かつ所定時間T2経過後に再度算出したセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec3が第2の振動レベルしきい値β2よりも小さい場合には路面状態が良路であると判定し、ステップS117へ進む。また、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec3が第2の振動レベルしきい値β2よりも大きい場合には路面状態が悪路であると判定し、現在のフラグF(フラグF=1)を保持する。つまり、ステップS111においてセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第2の振動レベルしきい値β1よりも小さいが、所定時間T2経過後にセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec3が第2の振動レベルしきい値β2よりも大きい場合には路面状態が悪路であると判定し、現在のフラグF(フラグF=1)を保持する。
ステップS117では、路面状態が良路であると判定されたので、フラグFを0に設定する。
ステップS110からステップS116の制御では、一旦路面状態が悪路であると判定された場合に、良路へ移行するための判定基準、すなわちオフロード制御の解除判定基準となる第2の振動レベルしきい値βを車速Vに基づいて算出し、セカンダリプーリ3の振動成分Asec1、Asec3と第2の振動レベルしきい値β1、β2とを比較し、路面状態を判定するので、路面状態を正確に判定することができる。なお、同じ車速Vにおける第1の振動レベルしきい値αよりも第2の振動レベルしきい値βを小さくすることで路面状態を更に正確に判定することができる。
本発明の効果について説明する。
この実施形態では、路面状態を判定する場合に、セカンダリプーリ回転速度センサ14からセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec2、つまり車両の回転要素の回転速度の振動成分を算出し、車速Vが高いほど第1の振動レベルしきい値αを大きく算出し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec2と第1の振動レベルしきい値αとを比較する。車速Vが高いほど第1の振動レベルしきい値αを大きく算出することで、車速Vに応じて変化する車両の回転要素の回転速度の振動を考慮して路面状態を判定するので、路面状態を正確に判定することができ、路面状態の誤判定による車両の燃費悪化を防止し、またVベルト4の滑りを防止し無段変速機1の劣化を防止することができる。
セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1と第1の振動レベルしきい値αとを比較し、振動成分Asec1が第1の振動レベルしきい値αよりも大きい場合には、所定時間T1経過後に再びセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2を算出し、第1の振動レベルしきい値αと比較する。そして、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2が第1の振動レベルしきい値αよりも大きい場合には、路面状態が悪路であると判定する。セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第1の振動レベルしきい値αよりも大きい場合に、所定時間T1経過後にセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec2を算出し、第1の振動レベルしきい値αと比較することで、路面状態を正確に判定することができる。
路面状態が悪路であると判定された後に、路面状態を良路であると判定する場合、つまりオフロード制御を解除する場合には、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec3と、同じ車速Vにおいて第1の振動レベルしきい値αよりも小さい第2の振動レベルしきい値β1、β2と、を比較し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1、Asec3が第2の振動レベルしきい値β1、β2よりも小さい場合に、路面状態が良路であると判定する。第2の振動レベルしきい値βを車速Vに基づいて算出するので、路面状態を正確に判定することができ、さらに同じ車速Vにおいて第2の振動レベルしきい値β1、β2を第1の振動レベルしきい値αよりも小さくすることで、路面状態が一度悪路であると判定された場合に、一時的なセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asecの変化によって実際には路面状態が悪路であるにも関わらず、路面状態を良路であると判定するといった誤判定を防止する。これによって、路面状態の判定を良路と悪路との間でハンチングさせることなく、安定したオフロード制御を行うことができ、無段変速機1の劣化を抑制することができる。
セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1と第2の振動レベルしきい値β1とを比較し、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec1が第2の振動レベルしきい値β1よりも小さい場合には、所定時間T2経過後に再びセカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec3を算出し、第2の振動レベルしきい値β2と比較する。そして、セカンダリプーリ3の回転速度の振動成分Asec3が第2の振動レベルしきい値β2よりも小さい場合には、路面状態が良路であると判定する。これにより、路面状態をさらに正確に判定することができ、無段変速機1の劣化を抑制することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
車両などに搭載する無段変速機に利用することができる。
1 Vベルト式無段変速機
2 プライマリプーリ
3 セカンダリプーリ
4 ベルト
11 変速制御油圧回路
12 変速機コントローラ
12a 圧力制御部
12b 変速制御部
14 セカンダリプーリ回転センサ
21 オフロードスイッチ
2 プライマリプーリ
3 セカンダリプーリ
4 ベルト
11 変速制御油圧回路
12 変速機コントローラ
12a 圧力制御部
12b 変速制御部
14 セカンダリプーリ回転センサ
21 オフロードスイッチ
Claims (8)
- 車両の回転要素の回転速度の振動レベルを検出する振動検出手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
前記車速が高いほど第1の振動レベルしきい値を大きく算出する第1の振動レベルしきい値算出手段と、
前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルと前記第1の振動レベルしきい値とを比較し、前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルが前記第1の振動レベルしきい値よりも大きい場合に、路面状態が悪路であると判定する路面状態判定手段と、を備えた路面状態判定装置。 - 前記路面状態判定手段は、前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルが前記第1の振動レベルしきい値よりも大きい場合に、第1の所定時間経過後、再び前記振動検出手段によって前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルを検出して前記第1の振動レベルしきい値と比較し、前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルが前記第1の振動レベルしきい値よりも大きい場合に、前記路面状態が悪路であると判定することを特徴とする請求項1に記載の路面状態判定装置。
- 前記車速に基づいて、前記第1の振動レベルしきい値よりも小さい第2の振動レベルしきい値を算出する第2の振動レベルしきい値算出手段と、を備え、
前記路面状態判定手段は、前記路面状態が悪路であると判定された後に、前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルが前記第2の振動レベルしきい値よりも小さくなった場合に、前記路面状態が良路であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の路面状態判定装置。 - 前記路面状態判定手段は、前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルが前記第2の振動レベルしきい値よりも小さい場合に、第2の所定時間経過後、再び前記振動検出手段によって前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルを検出して前記第2の振動レベルしきい値と比較し、前記車両の回転要素の回転速度の振動レベルがさらに前記第2の振動レベルしきい値よりも小さい場合に、前記路面状態が良路であると判定することを特徴とする請求項3に記載の路面状態判定装置。
- 油圧に応じて溝幅が変化する入力側のプライマリプーリと、
油圧に応じて溝幅が変化する出力側のセカンダリプーリと、
前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられ、前記溝幅に応じてプーリ接触半径が変化するベルトと、
前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルを検出する振動検出手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
前記車速が高いほど第1の振動レベルしきい値を大きく算出する第1の振動レベルしきい値算出手段と、
前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルと前記第1の振動レベルしきい値とを比較し、前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルが前記第1の振動レベルしきい値よりも大きい場合に、前記路面状態が悪路であると判定する路面状態判定手段と、を備えた無段変速機。 - 前記路面状態判定手段は、前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルが前記第1の振動レベルしきい値よりも大きい場合に、第1の所定時間経過後、再び前記振動検出手段によって前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルを検出して前記第1の振動レベルしきい値と比較し、前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルがさらに前記第1の振動レベルしきい値よりも大きい場合に、前記路面状態が悪路であると判定することを特徴とする請求項5に記載の無段変速機。
- 前記車速に基づいて、前記第1の振動レベルしきい値よりも小さい第2の振動レベルしきい値を算出する第2の振動レベルしきい値算出手段と、を備え、
前記路面状態判定手段は、前記路面状態が悪路であると判定された後に、前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルが前記第2の振動レベルしきい値よりも小さくなった場合に、前記路面状態が良路であると判定することを特徴とする請求項5または6に記載の無段変速機。 - 前記路面状態判定手段は、前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルが前記第2の振動レベルしきい値よりも小さい場合に、第2の所定時間経過後、再び前記振動検出手段によって前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルを検出して前記第2の振動レベルしきい値と比較し、前記セカンダリプーリの回転速度の振動レベルがさらに前記第2の振動レベルしきい値よりも小さい場合に、前記路面状態が良路であると判定することを特徴とする請求項7に記載の無段変速機。
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