JP2007162618A - 副室式エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】主燃焼室と副燃焼室とを有する副室式エンジンにおいて、比較的簡単な構成で副燃焼室内の残留ガスを低減し、安定した燃焼を実現する。
【解決手段】主燃焼室4と、この主燃焼室4に隣接する副燃焼室12と、該副燃焼室12内で点火を行う点火手段15とを有し、点火手段15により副燃焼室12内の燃料に点火して生成した燃料トーチを、主燃焼室4と副燃焼室12との隔壁13に形成された連通路13aを介して主燃焼室4に噴射して、該主燃焼室4内の混合気を燃焼させるように構成された副室式エンジンであって、所定の運転条件において、吸気弁7の開時期(IVO)を、排気弁8の閉時期(EVC)及び排気行程のピストン上死点(TDC)時期よりも遅角させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主燃焼室と副燃焼室とを有する副室式エンジンに関し、特に、比較的簡単な構成で安定した燃焼を得るための技術に関する。
従来から主燃焼室の他に副燃焼室を設け、この副燃焼室内で点火を行って生成したトーチ状の火炎(燃料トーチ)を主燃焼室内に噴射(トーチ噴射)することで燃焼期間を短縮し、燃焼の安定化を図るようにした、いわゆる副室式エンジンが知られている。このような副室式エンジンでは、特に希薄空燃比での運転(リーン運転)や排気の一部を還流させてのEGR導入運転といった燃焼速度が低下する状態においても、トーチ噴射によって急速燃焼を行うために燃焼を安定させ易く、その結果、より希薄な空燃比での運転やEGR導入量をより多くした状態での運転が可能となり、更なる燃費の向上及び/又はNOx排出の低減を図ることが可能となる。
但し、副室式エンジンにおいては、副燃焼室内に前サイクルの残留ガスが取り残されてしまうため、着火性の悪化や副燃焼室内の燃焼速度の低下により、十分なトーチ噴射を行えなくなる(すなわち、燃焼が不安定となる)おそれがあるという問題がある。
また、高負荷運転時、理論空燃比近傍での運転又はEGR非導入時などの元々燃焼速度が速い状態では、トーチ噴射が強すぎると、過剰な急速燃焼となって燃焼騒音が問題となってしまう場合があり、他方、希薄空燃比での運転時やEGR導入時では、副燃焼室内も希薄空燃比やEGRが導入された状態となるため、十分な強さのトーチ噴射が行えなくなる場合がある。
このような副室式エンジンにおいて、特許文献1では、吸気弁のバルブシート部に副燃焼室との連通路を設け、吸気行程中に新気の一部が副燃焼室の内部を通って吸気されるようにすることで副燃焼室内の掃気を図っている。
また、特許文献2では、副燃焼室内に直接燃料を供給する手段を設け、主燃焼室とは別に副燃焼室内の空燃比を制御することで、空燃比をより希薄した状態での運転を行うようにしている。
実開平5−32726号公報 特開2004−285928号公報
しかし、上記従来の技術では次のような問題がある。すなわち、前者では、副燃焼室における残留ガスの低減は可能であるものの、副燃焼室内の混合気濃度の制御は困難であるため、運転状態によっては副燃焼室内が過剰に希薄化されてしまうなど、好適な燃焼が得られない可能性があるし、後者では、副燃焼室内に点火手段と燃料供給手段との両方を配設する必要があるとともに、主燃焼室に別の燃料供給手段を配設する必要があり、構成の複雑化やコストアップを招くことになる。
本発明は、このような従来の問題に着目してなされたもので、比較的簡単な構成で副燃焼室内の残留ガスを低減し、安定した燃焼を実現できる副室式エンジンを提供することを目的とする。
このため、本発明に係る副室式エンジンは、主燃焼室と、この主燃焼室よりも容積が小さく該主燃焼室に隣接する副燃焼室と、該副燃焼室内で点火を行う点火手段とを有し、該点火手段により前記副燃焼室内の燃料に点火して生成した燃料トーチを、前記主燃焼室と前記副燃焼室との隔壁に形成された連通路を介して、前記主燃焼室に噴射して該主燃焼室内の混合気を燃焼させるように構成されており、所定の運転条件において、吸気弁の開時期を、排気弁の閉時期及び排気行程のピストン上死点時期よりも遅角させることを特徴としている。ここで、より好ましくは、吸気弁の開時期における筒内圧力がそのときに吸気ポート内圧力よりも低くなるように吸気弁の開時期を遅角させるようにし、また、要求される負荷が所定値以下(低負荷側)のとき、供給される混合気が希薄なリーン運転時(空燃比が所定値以上のとき)、又は供給されるEGR量が所定値以上のときに、吸気弁の開時期を遅角させるようにする。
本発明によると、副室式エンジンにおいて、点火時における副燃焼室内の残留ガス割合を低減(新気割合を増加)しつつ、主燃焼室内の混合気濃度を高めることができる。この結果、着火性が改善されるとともにトーチ噴射を早める(トーチ火炎を強める)ことができ、安定した燃焼を実現できる。
すなわち、排気上死点以降の吸気弁及び排気弁が閉じている期間においては、ピストンの下降によって主燃焼室内の残留ガスが膨張して圧力が低下し、これに伴って生じた副燃焼室内との圧力差により副燃焼室内の残留ガスが主燃焼室内に流出する(これにより、副燃焼室内の圧力が低下する)。ここで、吸気弁を開くことにより、主燃焼室内には新気が流入して圧力が上昇し、主燃焼室内の圧力が副燃焼室内の圧力よりも高くなる。そして、これに伴って生じた圧力差によって、今度は、主燃焼室内の作動ガスが副燃焼室内に流入する。このとき副燃焼室に流入する作動ガスは、主燃焼室内の連通路近傍にある新気と残留ガスとの混合気であるため、元々残留ガスのみが入っていたときよりも副燃焼室内の残留ガス割合を低減する(新気の割合を増加する)ことができる。この結果、上記したように、従来の副室式エンジンに比べて、点火時における副燃焼室内の残留ガス割合が低減されて着火性が改善されるとともに、安定した燃焼を実現できる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る副室式エンジン(以下単に「エンジン」という)の概略構成を示している。
図1において、シリンダヘッド1、シリンダブロック2及びピストン3によって主燃焼室(主室)4が形成されており、この主燃焼室4は、吸気弁7を介して吸気ポート5と、排気弁8を介して排気ポート6とそれぞれ連通している。
吸気弁7、排気弁8は、それぞれ吸気用カム9、排気用カム10によって開閉駆動される。吸気用カム9が取り付けられている吸気カムシャフト9a(の端部)には可変バルブタイミング装置(機構)11が配設されており、エンジンの運転中に吸気用カム9の位相(すなわち、吸気弁7の開閉時期)を変更できるようになっている。
ここで、公知の構成であるため図では省略しているが、吸気ポート5上流には、吸気マニホールド、吸気コレクタ及び吸気ダクトが接続されており、吸気ダクトには、吸入空気中のゴミ等を除去するエアクリーナ、吸入空気量を検出するエアフローメータ、吸入空気量を制御する電制スロットル弁などが設けられている。また、排気ポート6下流には、排気通路が接続されており、排気通路には、排気通路へ流出された排気の一部を吸気側に還流するためのEGR通路が接続されている。このEGR通路にはEGR制御弁が設けられており、このEGR制御弁によって吸気側に還流される排気の量(すなわち、エンジンに供給されるEGR量)が制御されるようになっている。
また、主燃焼室4の上方には、(主燃焼室4に隣接して)副燃焼室(副室)12が配設されている。主燃焼室4と副燃焼室12とを分ける隔壁13には連通路13aが形成されており、両燃焼室はこの連通路13aを介して連通している。
燃料噴射弁14は、主燃焼室4に面して配設されている。点火プラグ15は、副燃焼室12に配設されており、副燃焼室12内の燃料(混合気)に点火を行う。この副燃焼室12内での点火によって副燃焼室12の燃料(混合気)が着火・燃焼し、トーチ火炎が連通路13aを介して主燃焼室4に噴射される。これにより、主燃焼室4内の混合気が燃焼する。なお、図2に示すように、本実施形態においては、燃料噴射弁14からの燃料噴霧の少なくとも一部が、連通路13a近傍に向かうようになっている(すなわち、燃料噴射弁14は、その燃料噴霧の一部が連通路13aを指向するように、配設され又は構成されている)。
可変バルブタイミング装置11、燃料噴射弁14、点火プラグ15、電制スロットル弁及びEGR制御弁などの動作は、図示しないエンジンコントロールユニット(ECU)によって制御される。すなわち、ECUには、エアフローメータにより検出される吸入空気量Qaのほか、アクセルペダルセンサにより検出されるアクセル開度APO、クランク角センサにより検出されるエンジン回転速度Ne、水温センサにより検出されるエンジン冷却水温度Twなどの各種センサの検出信号(エンジン運転条件等)が入力されており、ECUは、これら入力される信号に基づく所定の演算を行い、バルブタイミング制御、燃料噴射制御、点火時期制御、吸入空気量制御及びEGR制御を実行する。
また、所定の運転条件のときには、後述するように、吸気弁開時期(IVO)を遅角させる「IVO遅角運転モード」を実行し、これにより、燃焼の安定化を図っている。
図3は、本実施形態に係るエンジンの運転マップを示している。図3に示すように、低回転・低負荷領域(図中Aで示す領域)では希薄混合気(空燃比λ>1)での運転(リーン運転)を行い、それ以外の領域(図中Bで示す領域)では理論空燃比(λ=1)での運転又はこれにEGRを導入しての運転(言い換えると、理論空燃比の新気のみ(λ=1)又は理論空燃比の新気と導入したEGRとによる運転(「λ=1」+「EGR」))を行うようにしている。そして、そのうち、リーン運転を行う領域(A領域)、及び理論空燃比の新気とEGRとを導入しての運転を行う領域の低回転・低負荷側の所定領域(すなわち、所定回転速度以下、所定負荷以下となる図中Cで示す領域)において、「IVO遅角運転モード」を実行する。
次に、本実施形態に係る「IVO遅角運転モード」の動作について図4に基づいて説明する。本実施形態における「IVO遅角運転モード」は、上記したように、所定の運転条件のときに吸気弁7の開時期(IVO)遅角させるものであるが、より具体的には、吸気弁開時期(IVO)を、排気弁閉時期(EVC)及び排気行程のピストン上死点時期(TDC)よりも遅角させるものである。そして、かかる「IVO遅角運転モード」を実行することで、以下に記すように、燃焼の安定化(特に、副燃焼室12内での着火性や燃焼速度の向上)を図ることが可能となる。
まず、排気行程のピストン上死点付近で排気弁8が閉じられると、図4(a)に示すように、主燃焼室4及び副燃焼室12には、(前サイクルの)残留ガスが閉じ込められる(取り残される)。この場合、特に副燃焼室12内に取り残される残留ガスは、着火性の悪化や燃焼速度の低下を招き、安定した燃焼を阻害するため、これを低減する必要がある。
ここで、その後の吸気行程においては、ピストン3が下降を開始し、主燃焼室4内の残留ガスが膨張することから、主燃焼室4内の圧力は低下する。これにより、主燃焼室4と副燃焼室12との間には圧力差が生じ、この圧力差によって、図4(b)に示すように、副燃焼室12内の残留ガスは主燃焼室4へと流出する。
そして、図4(c)に示すように、このタイミングで(すなわち、排気弁8の閉時期及び排気行程のピストン上死点時期より遅い時期に)吸気弁7を開くと、ピストン3の下降により主燃焼室4内の圧力はすでに低下しているため、吸気弁7を介して、新気が急速に主燃焼室4内へと流入する。この新気の流入によって、主燃焼室4内の圧力は上昇して、副燃焼室12との間に(先ほどとは逆の)圧力差を生じることになり、図4(d)に示すように、今度は主燃焼室4から副燃焼室12へと作動ガスが流れ込むことになる。
このとき副燃焼室12に流れ込む作動ガスは、そのほとんどが主燃焼室4内の連通路13a近傍に位置する新気と副燃焼室12から流出した残留ガスとの混合気であるから、この作動ガスによって、(もともとは残留ガスのみが入っていた)副燃焼室12内の残留ガスの割合は低減される(言い換えると、新気の割合が増加される)ことになる。この結果(すなわち、IVO遅角運転モードを実行することにより)、IVO遅角運転モードを実行しない場合に比べて、残留ガスが低減されて副燃焼室12における着火性が改善されるとともに、副燃焼室12から流出した残留ガスによって、主燃焼室4内の混合気濃度を高める(混合気を濃くする)効果もあるので、点火後に副燃焼室12から主燃焼室4に噴射されるトーチ火炎を強める(又はトーチ火炎の噴射速度を速める)こととなり、燃焼をより安定化させることが可能となる。この結果、設定空燃比をより希薄化させての運転も可能となる。
ここで、主燃焼室4内の圧力が上昇して副燃焼室12内に作動ガスが流入する時期に、連通路13a近傍に燃料を供給するよう構成するのが好ましい。このようにすると、(後述するように)圧縮行程時に副燃焼室12内が希釈化されることを考慮した上で、副燃焼室12内の混合気濃度の調整が可能となる(混合気を着火、燃焼に適切な状態にできる)からである。具体的には、本実施形態における燃料噴射弁14は、その燃料噴霧の一部が連通路13aを指向するように配設されているから、吸気弁開時期(IVO)付近から主燃焼室4内の圧力が吸気ポート5内の圧力とほぼ同等となる時期までの間(すなわち、吸気弁開弁後の筒内圧力が上昇する筒内圧力上昇期間)に、1サイクル中に噴射供給される燃料の少なくとも一部を噴射供給するようにする。このようにすれば、副燃焼室12内に取り残されていた残留ガスは引き出され、そのほとんどが新気及び燃料で置換されることで副燃焼室12内の残留ガスを低減するとともに、主燃焼室4及び副燃焼室12内の混合気(空燃比)を濃くできるので、着火性や燃焼安定性の更なる向上を図ることができる。
その後(吸気行程後半)は、主燃焼室4と副燃焼室12との間の圧力差はほとんどなくなり、主燃焼室4と副燃焼室12との間の流れもほとんどなくなる。但し、図4(e)に示すように、吸気ポート5からは主燃焼室4に新気が流入し続ける。
吸気弁7を閉じるまでは、主燃焼室4と副燃焼室12との間に明確な流れは生じないが、図4(f)に示すように、吸気弁7を閉じた後(圧縮行程において)は、主燃焼室4側がピストン3の上昇によって圧縮されて圧力が上昇する。このため、主燃焼室4の圧力上昇に伴って圧力差が生じ、この圧力差によって、図4(g)に示すように、主燃焼室4内の作動ガスが副燃焼室12内に流れ込むことになる。吸気弁閉時期(IVC)には、副燃焼室12内には主燃焼室4よりも濃い混合気が入っているので、かかる圧縮行程における主燃焼室4からの作動ガスの流入によって、図4(h)に示すように、副燃焼室12内は少しずつ希釈されていくことになる。
図5は、本実施形態におけるEGR、空燃比(A/F)、空気量及び吸気弁開時期(IVO)に関する制御の概略を示している。図5に示すように、本実施形態に係るエンジンは、高負荷域においては、理論空燃比かつEGR導入なしで運転を行うが、高負荷域から中負荷域にかけてEGRを徐々に導入する(EGR導入量を徐々に増加する)ようにしている。そして、このEGR導入領域(すなわち、中負荷〜高負荷域)においては、EGR導入量が所定値以上となると、吸気弁開時期(IVO)の遅角制御が行われ(IVO遅角運転モードとなり)、EGR導入量が多くなるほどIVO遅角量も増加させている。これは、EGR導入量が多くなると、燃焼が不安定になり易くなることから、吸気弁開時期(IVO)をより遅角して、副燃焼室12内の残留ガスの低減と燃焼混合気(空燃比)を濃くする効果を強めるためである。
また、低負荷域では希薄空燃比での運転(リーン運転)を行うが、この場合においても、吸気弁開時期(IVO)の遅角制御が行われ、空燃比が希薄になるほど(供給される混合気が希薄であるほど)遅角量を増加させている。なお、最も低負荷側では空気量を絞って負荷を下げていくことになるが、この場合、吸気ポート5の圧力が低下するので、さらに吸気弁開時期(IVO)を遅角するようにしている(すなわち、空気量が少なくなるほど遅角量を増加していく)。これは、上述したEGR導入量の場合と同様に、エンジンに要求される負荷が低くなるほど、あるいは空燃比(エンジンに供給される混合気)が希薄になるほど、燃焼が不安定になり易くなるからである。
図6は、本実施形態におけるIVO遅角運転モードのタイミングチャートである。本実施形態において、排気弁8は排気行程のピストン上死点TDCの少し後に閉じられる(時刻t1)。その後、排気行程から吸気行程へと移行してピストン3は下降を開始する。すると、主燃焼室4はその容積が徐々に増加し、これに伴って筒内圧力も低下する。主燃焼室4内の圧力が低下することにより、主燃焼室4と副燃焼室12との間に圧力差(主燃焼室内圧力<副燃焼室内圧力)が生じ、この圧力差に応じて副燃焼室12から主燃焼室4へと残留ガスが流出する(つまり、図に示すように、先に主燃焼室4内の圧力が低下し、これに追従するように副燃焼室12内の圧力が低下することになる)。
このようにピストン3が下降を開始した後に吸気弁7を開くと(時刻t2)、主燃焼室4内の圧力が低下しているため、主燃焼室4内に新気が急速に流入する。すると、主燃焼室4内の圧力が上昇し、主燃焼室4と副燃焼室12との間に先ほどとは逆の圧力差(主燃焼室内圧力>副燃焼室内圧力)が生じ、今度はこの圧力差に応じて主燃焼室4から副燃焼室12へと作動ガスが流入する(つまり、図に示すように、先に主燃焼室4内の圧力が上昇し、これに追従するように副燃焼室12内の圧力が上昇することになる)。
その後、主燃焼室4と副燃焼室12との間の圧力はほぼ等しくなり両者間のガスの流れもほとんどなくなるが(時刻t3)、圧縮行程に移行すると、(吸気弁7が閉じられているため)ピストン3の上昇に伴い主燃焼室4内の圧力が上昇し始める(時刻t4)。すると、主燃焼室4と副燃焼室12との間に再び圧力差(主燃焼室内圧力>副燃焼室内圧力)が生じ、この圧力差に応じて主燃焼室4から副燃焼室12へと作動ガスが流入する。このとき、通常、副燃焼室12内の混合気の方が、主燃焼室内4の混合気よりも濃いため、主燃焼室4からの作動ガスによって副燃焼室12内(の混合気)が希釈されることになる。
このように、本実施形態に係る「IVO遅角運転モード」は、吸気弁7の開時期(IVO)を排気弁8の閉時期(EVC)及び排気行程のピストン上死点(TDC)時期よりも遅角する(させる)ことで、上記したように、主燃焼室4と副燃焼室12との間で生じる圧力差を利用して副燃焼室12内の残留ガスの低減を図る(併せて主燃焼室4内の混合気を濃くする)ことができるので、着火性や燃焼性が改善され、より希薄な空燃比やよりEGR導入量を多くした状態での運転が可能となる。
ここで、吸気弁7の開弁後の筒内圧力(すなわち、主燃焼室内圧力及び副燃焼室内圧力)が上昇する圧力上昇期間(時刻t2〜時刻t3)に、燃料を噴射供給して連通路13a近傍に到達させることにより、副燃焼室12内に確実に混合気(新気+燃料)が流入され、副燃焼室12内の混合気濃度も高まるので、着火性や燃焼性の更なる向上を図ることができる。
この実施形態(第1実施形態)によると、次のような効果を有する。
吸気弁開時期(IVO)を排気弁閉時期(EVC)及び排気上死点よりも遅角させる「IVO遅角運転モード」を実行することにより、点火時における副燃焼室12内の残留ガスを低減するとともに主燃焼室4内の混合気濃度を高めることができる。これにより、着火性が改善されるとともにトーチ噴射を早める(トーチ火炎を強める)ことができ、安定した燃焼を実現できる。
なお、エンジンに要求される負荷が所定値以下の低負荷域において「IVO遅角運転モード」を実行することにより、副燃焼室12内の残留ガス低減と主燃焼室4内の混合気(空燃比)を濃くする効果を奏するので、低負荷においても安定した運転が可能となる。また、エンジンに供給される混合気(空燃比)が希薄なリーン運転時やエンジンに供給されるEGR量が所定値異常のときに「IVO遅角運転モード」を実行することにより、希薄空燃比やより多くのEGRを導入下状態においても安定した運転(燃焼)が可能となる。
ここで、要求される負荷が低いほど、供給される混合気が希薄であるほど又は供給されるEGR量が多いほど、吸気弁開時期(IVO)を遅角させることにより、主燃焼室4内の圧力が低くなり、副燃焼室12内のより多くの残留ガスを新気と交換できる。この結果、燃焼が安定し難くなるにしたがって、副燃焼室12内の残留ガスの低減と主燃焼室4内の混合気(空燃比)を濃くする効果を強めて、より低負荷で、より希薄混合気(希薄空燃比)で又はよりEGR量を多くした状態で、安定した運転(燃焼)が可能となる。
また、吸気弁開弁後の筒内圧力上昇期間に燃焼を噴射することにより、副燃焼室12に新気と燃料との混合気を導入することができる(残留ガスを新気と燃料との混合気で置換できる)ので、着火性、燃焼安定性の更なる向上を図ることができる。この場合、噴射された燃料噴霧の一部が連通路13aを指向するように構成することで、副燃焼室12内に、より確実に新気と燃料との混合気を導入することが可能となる。
次に、第2実施形態について説明する。
かかる第2実施形態は、基本的には上記第1実施形態と同じであるので、ここでは第1実施形態との相違のみを説明することにする。図7は、第2実施形態に係るエンジンの概略構成を示している。図7に示すように、ピストン冠面に第1キャビティ16、第2キャビティ17が形成されている点が上記第1実施形態と相違する(その他は同じである)。第1キャビティ16は、IVO遅角運転モードにおいて、主として連通路13a近傍に燃料を供給するために行われる燃料噴射(第1燃料噴射)による燃料噴霧を受け止める(衝突させる)ために形成されたものであり、第2キャビティ17は、主として成層燃焼を行う成層運転モードにおいて、圧縮行程中に行われる燃料噴射(第2燃料噴射)による燃料噴霧を受け止める(衝突させる)ために形成されたものである。なお、図8(a)は、IVO遅角運転モードにおいて行われる第1燃料噴射の燃料噴霧がキャビティ16を経由して連通路13a近傍に集められる様子を示しており、図8(b)は、成層運転モードにおいて行われる第2燃料噴射の燃料噴霧の様子を示している。かかる図8では、燃料噴射弁14が、側壁に取り付けられているため、ピストン冠面に形成したキャヒティを利用して燃料噴霧を連通路13a(あるいは、副燃焼室12)の方向に向かわせ易く、レイアウト的にも有利である。
但し、以上の構成に限定するものではなく、ピストン冠面に2つのキャビティを形成しておき、そのうちの一方のキャビティをIVO遅角運転モードにおいて行われる第1燃料噴射による燃料噴霧を受け止めて(衝突させて)、連通路13aの方向に指向させるために利用し、他方のキャビティを成層運転モードにおいて行われる第2燃料噴射による燃料噴霧を受け止める(衝突させる)ために利用する構成であればよい。例えば、図9、10に示すように、燃料噴射弁14を主燃焼室4の直上に取り付けてもよい。この場合には、例えば、ピストン冠面に内外二重のキャビティを形成し、(IVO遅角運転モードにおける)第1燃料噴射では内側のキャビティへ(第1キャビティに相当する)向けて燃料を噴射し(図9参照)、(成層運転モードの)第2燃料噴射では外側のキャビティ(第2キャビティに相当する)へ向けて燃料を噴射するようにする(図10参照)。このようにすれば、(主)燃焼室内により均質な混合気を形成できるという利点がある。なお、図11に示すように、第2燃料噴射の噴射期間が長い場合には、内側のキャビティにも燃料噴霧が入る場合があるが、このような状態も含むものとする(特に問題とならない)。
ここにおいて、本実施形態(第2実施形態)では、図12の運転マップに示すように、低回転・低負荷領域においては希薄空燃比での運転を行うとともにIVO遅角運転モードを実行し、さらに、希薄空燃比での運転を行う領域(すなわち、IVO遅角運転モードを実行する領域)の高負荷側(図中A1で示す領域)では、吸気行程中に燃料を噴射して均質燃焼を行い、同低負荷側(図中A2で示す領域)では、吸気行程中の燃料噴射(第1燃料噴射)を行うとともにこの第1燃料噴射とは別に、(該第1燃料噴射よりも後の)圧縮行程中に燃料噴射(第2燃料噴射)を行って成層燃焼を行うようにしている。
図13は、本実施形態におけるIVO遅角運転モードのタイミングチャートである。図13に示すように、本実施形態では、希薄空燃比の均質燃焼領域(A1領域)では、吸気行程中において、噴射した燃料(噴霧)が第1キャビティに受け止められる時期に第1燃料噴射を行う。但し、1サイクル中に供給するべき(されるべき)燃料のすべてをかかる第1燃料噴射で噴射する必要は無く、第1燃料噴射で噴射した燃料の一部(のみ)が第1キャビティに受け止められるようにしてもよいし(燃料噴射期間a参照)、筒内圧力の上昇が終了する時期以降で、かつ第2キャビティに燃料噴霧が受け止められるようになる時期よりも前に第2燃料噴射を行う(キャビティに入れない)ようにしてもよい(同燃料噴射期間b参照)。
一方、希薄空燃比の成層燃焼領域(A2領域)では、吸気行程中において、噴射した燃料(噴霧)が第1キャビティに受け止められる時期に第1燃料噴射を行うとともに、圧縮行程中において、噴射した燃料(噴霧)が第2キャビティに受け止められる時期に第2燃料噴射を行う(燃料噴射期間c参照)。
ここで、1サイクル中の供給される燃料を第1燃料噴射と第2燃料噴射とで分割して噴射する場合においては、燃焼安定性が悪くなるほど、すなわち、エンジンに要求される負荷が低くなるほど、エンジンの供給される混合気が希薄になるほど、及び/又は、(EGRが導入されていれば)EGR導入量が多くなるほど、(1サイクル中に噴射される燃料全体に対する)第1燃料噴射で噴射される燃料量の割合を増加させるようにするのが望ましい。第1燃料噴射の噴射量の割合を増加させることで、筒内圧力上昇期間に副燃焼室12内に流入する燃料の割合も多くなるので、副燃焼室12内の混合気(空燃比)を濃くする(当然、主燃焼室4内の混合気も濃くなる)ことになり、着火性、燃焼安定性を改善できるからである。
このような噴射を行うことによって、第1燃料噴射の燃料が副燃焼室12内に供給されこの副燃焼室12内に点火を行うことで主燃焼室4に向かって火炎トーチが噴射され、第2燃料噴射で形成した主燃焼室4内の成層混合気を着火・燃焼させる。
図14は、本実施形態(第2実施形態)におけるEGR、空燃比、空気量及び吸気弁開時期(IVO)に関する制御の概略を示しており、上記第1実施形態における図4に対応するものである。図12に示すように、本実施形態においては、希薄空燃比で運転するA領域では均質燃焼(A1領域)・成層燃焼(A2領域)ともに、負荷が低いほど吸気弁開時期(IVO)を遅角させることにより、副燃焼室12内の残留ガスの低減、及び燃料供給の効果を大きくしていく。なお、希薄空燃比の均質燃焼領域(A1領域)における低負荷側よりも成層燃焼領域(A2領域)の高負荷側の方が局所的な空燃比は濃くなり、燃焼が比較的容易であることから、均質燃焼領域から成層燃焼領域へと切り換わるときに吸気弁開時期(IVO)を進角させるようにする。
この実施形態によると、上記第1実施形態と同様の効果を有するとともに、さらに以下のような効果を有する。
筒内圧力上昇期間に第1燃料噴射を行うとともに、この第1燃料噴射を行った後に第2の燃料噴射を行って1サイクル中に必要な量の燃料を供給するので、第1燃料噴射の噴射量を調整することで、副燃焼室12内に流入させる燃料量、さらには、副燃焼室12内の混合気の空燃比を制御することが可能となる。これにより、副燃焼室12内を適切な状態として着火性、燃焼安定性を向上できる。また、第2燃料噴射を圧縮行程に行って成層燃焼とすることも可能である。
また、ピストン冠面に第1燃料噴射による燃料噴霧を衝突させて連通路13a近傍に向けて案内するためのキャビティ16が形成されているので、燃料の気化が促進されて副燃焼室12内の燃焼を改善できる。
また、第1燃料噴射時と第2燃料噴射時とのピストン位置の違いを利用して第2燃料噴射の燃料噴霧(のみ)を受け止めるキャビティをピストン冠面に形成しておくことで、第2燃料噴射での安定した成層混合気形成が可能となる。
また、要求される負荷が低いほど、供給される混合気が希薄なほど又は供給されるEGR量が多いほど、(1サイクル中に供給される燃料全体に対する)第1燃料噴射の噴射量の占める割合を増加するので、燃焼が安定し難くなるにしたがって、副燃焼室12内に流入する燃料の割合を多くすることができる。ここれにより、着火性及び燃焼安定性が向上し、より低負荷、希薄空燃比又は多くのEGR量で安定した運転が可能となる。
次に、第3実施形態を説明する。
上記第1、第2実施形態は、燃料を筒内に直接するエンジンを対象としたものであるが、本実施形態(第3実施形態)では、吸気ポートにおいて燃料を噴射するポート噴射式のエンジンを対象としている。
図15は、第3実施形態に係るエンジンの概略構成を示している。第3実施形態に係るエンジンは、燃料噴射弁14が吸気ポート5に配設されている点が上記第1、2実施形態(図1)と相違し、その他は同じである。
図16は、本実施形態(第3実施形態)に係るエンジンの運転マップを示している。図15に示すように、本実施形態においても、上記第1実施形態(図3)と同等に、低回転・低負荷領域(A領域)で希薄空燃比(λ>1)での運転(リーン運転)を行い、それ以外の領域(B領域)では理論空燃比の新気のみ、または理論空燃比の新気とEGRを導入して運転を行う。この内、理論空燃比での運転又はこれにEGRを導入しての運転を行い、リーン運転を行う領域(A領域)、及び理論空燃比の新気とEGRとを導入しての運転を行う領域の低回転・低負荷側の所定領域(すなわち、所定回転速度以下、所定負荷以下となるC領域)において、「IVO遅角運転モード」を実行する。
図17は、本実施形態に係る「IVO遅角運転モード」の動作を示している。なお、基本的な動作は、上記第1、第2実施形態(図4)と同様であるので簡単に説明する。
排気上死点付近で排気弁8を閉じると、主燃焼室4及び副燃焼室12内には前サイクルの残留ガスが閉じ込められる(図17(a))。その後の吸気行程初期には、ピストン3が下降を始め、主燃焼室4内の残留ガスが膨張して(主燃焼室4内の)圧力低下し、これにより生じた圧力差によって副燃焼室12から主燃焼室4へ残留ガスが流出する(図17(b))。ここで吸気弁7を開くと、主燃焼室4内の圧力が低下しているために新気が急速に流入を始める(図17(c))。その際、本実施形態はポート噴射式のエンジンであり、燃料噴射を吸気弁開時期(IVO)よりも前に行っているので、最初に流入してくる新気には多くの燃料が含まれている。
主燃焼4室に新気が流入すると(主燃焼室4内の)圧力が上昇し、副燃焼室12との間に圧力差が生じるため、今度は主燃焼室4から副燃焼室12へと作動ガスが流れる(図17(d))。この際、副燃焼室12に流入する作動ガスは、主燃焼室4にある新気と残留ガスとになるのであるが、流入する(燃料が含まれる)新気が連通路13a付近に集中しやすいような構成としておけば、ほぼ新気のみが流入することになる。
その後、吸気行程後半になると副燃焼室12と主燃焼室4の間に圧力差はほとんど無くなり、流れもほとんど生じなくなるが、吸気ポートからは主燃焼室4に新気が流入し続ける(図16(e))。この時期に流入する新気は、吸気弁開時期(IVO)直後に比べると希薄な空燃比である。そして、圧縮行程に入り吸気弁7が閉じるまでは、主燃焼室4と副燃焼室12との間に明確な流れは生じないが、吸気弁7を閉じた後は主燃焼室4側がピストン3の上昇により圧縮されて圧力が上昇し(図17(f))、これにともなって生じた圧力差によって主燃焼室4内の作動ガスが副燃焼室12内に流れ込んでいく(図17(g))。吸気弁閉時期(IVC)までは、副燃焼室12内には主燃焼室4よりも濃い混合気が入っているため、副燃焼室12内は、圧縮行程に主燃焼室4からの流入によって少しずつ希釈されていくことになる(図17(h))。
図18は、本実施形態におけるEGR、空燃比、空気量及び吸気弁開時期(IVO)に関する制御の概略を示している。但し、上記第1実施形態(図5)と同様であるので、ここでの説明は省略する。
図19は、本実施形態のIVO遅角運転モードにおけるタイミングチャートである。これも基本的には上記第1実施形態(図6)と同様であるが、本実施形態はポート式噴射であることから、図に示すように、燃料噴射期間の少なくとも一部が吸気弁開時期(IVO)よりも前となるように噴射時期を設定し、また、エンジンに要求される負荷が低いほど、噴射(開始)時期を早めるよう(進角させるよう)にしている。これは、上述したように、エンジンに要求される負荷が低いほど燃焼安定性が悪くなるため、噴射(開始)時期を早めて、筒内圧力上昇期間により多くの燃料を副燃焼室12内に流入させて着火性、燃焼安定性を改善するためである。従って、エンジンに要求される負荷が低いほど、噴射(開始)時期を早めるだけでなく、同様の理由により、エンジンの供給される混合気が希薄になるほど及び/又はEGR導入量が多くなるほど、噴射(開始)時期を早める(進角させる)ようにした方が望ましい。
この実施形態(第3実施形態)においても、上記第1実施形態と同様の効果を有する。
また、吸気ポート5に燃料を噴射する構成であるので、吸気弁開弁とともに主燃焼室4内には新気と燃料との混合気が流入し、この混合気が副燃焼室12内に流入するので、副燃焼室12内の混合気(空燃比)が希薄になってしまう事態を防止できる。これにより、着火性及び燃料安定性を確保できる。
また、IVO遅角運転モードでは、吸気弁開時期(IVO)を遅角させるほど、吸気弁開時期における主燃焼室4内の圧力が低下するために、副燃焼室12内のより多くの残留ガスを新気及び燃料の混合気と交換できる。つまり、吸気弁開時期(IVO)を変更することで、副燃焼室12内の残留ガスを低減する効果と、主燃焼室4内及び副燃焼室12内の混合気濃度を濃くする効果とを制御することが可能となり、着火性及び燃焼安定性の更なる向上を図ることも可能である。
次に、第4実施形態を説明する。
かかる第4実施形態は、基本的には上記第3実施形態と同じであるので、ここでは第3実施形態との相違のみを説明する。
図20は、本実施形態のIVO遅角運転モードにおけるタイミングチャートである。図20に示すように、上記第3実施形態では、IVO遅角運転モードにおいて、付負荷が低いほど(低負荷側ほど)噴射(開始)時期を進角させていたのに対して、本実施形態(第4実施形態)では、IVO遅角運転モード内の高負荷側において、燃料噴射を吸気弁開時期(IVO)よりも進角側で行う第3燃料噴射と、吸気弁開時期(IVO)よりも遅角側で行う第4燃料噴射との2つに分けて行うようにしている。また、負荷が低いほど(低負荷側ほど)吸気弁開時期(IVO)よりも進角側の燃料噴射、すなわち、第3燃料噴射の割合(1サイクル中に供給される燃料全体に対する第3燃料噴射の噴射量の占める割合)を増加するようにしている。なお、本実施形態においても、上記第2実施形態における第1燃料噴射と同様、エンジンの供給される混合気が希薄になるほど、及び/又は、(EGRが導入されていれば)EGR導入量が多くなるほど、第3燃料噴射により噴射される燃料量の割合を増加させるようにするのが望ましい。
この実施形態によると、上記第3実施形態と同様の効果を有するとともに、さらに以下のような効果を有する。
吸気弁開弁前に第3燃料噴射を行うとともに、吸気弁開弁後に第4燃料噴射を行うようにしたので、第3燃料噴射の噴射量を調整することで、特に点火時における副燃焼室12内の混合気濃度を適切に制御することが可能である。
また、要求される負荷が低いほど、供給される混合気が希薄なほど又は供給されるEGR量が多いほど、(1サイクル中に供給される燃料全体に対する)第3燃料噴射の噴射量の占める割合を増加するので、燃焼が安定し難くなるにしたがって、主燃焼室4及び副燃焼室12内に流入する燃料の割合を多くすることができる。これにより、着火性及び燃焼安定性が向上し、より低負荷、希薄空燃比又は多くのEGR量で安定した運転が可能となる。
次に、第5実施形態を説明する。
かかる第5実施形態は、基本的には上記第4実施形態と同様であるので、ここでは相違点のみを説明する。
図21は、第5実施形態に係るエンジンの概略構成を示している。この実施形態に係るエンジンは、吸気ポート5に、(該吸気ポート5内に)炭化水素系燃料であるガソリンを噴射する燃料噴射弁14とは別に、(同じく吸気ポート5内に)ガソリンを部分酸化した改質ガス燃料を噴射する気体燃料噴射弁18を配設した点が上記第4(及び第3)実施形態(図14)と相違している(その他は同じである)。なお、改質ガス燃料は、ガソリンよりも着火性の高い気体燃料であり、図示しない改質器によりガソリンから生成される。
図22は、本実施形態(第5実施形態)に係るエンジンの運転マップを示している。図21に示すように、本実施形態では、希薄空燃比での運転を行う領域(すなわち、IVO遅角運転モードを実行する領域)の低負荷側(図中A3で示す領域)では、燃料の少なくとも一部を気体燃料として供給して運転する「気体燃料運転モード」を実行するようにしている。
図23は、本実施形態のIVO遅角運転モードにおけるタイミングチャートである。図22に示すように、気体燃料運転モードにおいて、高負荷側では吸気弁開時期(IVO)よりも進角側のみで気体燃料を噴射する一方、低負荷側では、吸気弁開時期(IVO)の進角側と遅角側との両方において気体燃料を噴射することで、より希薄な空燃比での運転を可能にしている。さらに言えば、気体燃料運転モードにおいては、エンジンに要求される負荷が低いほど、吸気弁開時期(IVO)、すなわち、吸気弁開弁前に気体燃料噴射弁より噴射される燃料量の割合(1サイクル中に供給される燃料に対する割合)を増加させるようにしている。なお、本実施形態においても、上記第2実施形態における第1燃料噴射、上記第4実施形態における第3燃料噴射と同様に、エンジンの供給される混合気が希薄になるほど、及び/又は、(EGRが導入されていれば)EGR導入量が多くなるほど、吸気弁開弁前に気体燃料噴射弁より噴射される燃料量の割合を増加させるようにするのが望ましい。
この実施形態によると、上記第4実施形態と同様の効果を有するとともに、さらに以下の効果を有する。
気体燃料運転モードにおいては、吸気弁開弁直後に着火性の高い気体燃料が流入するので、この気体燃料が副燃焼室12内に流入することとなり、より確実な着火と燃焼によるトーチ噴射を得ることが可能となる。
また、要求される負荷が低いほど、供給される混合気が希薄なほど又は供給されるEGR量が多いほど、吸気弁開弁前に噴射される気体燃料の割合を増加するので、燃焼が安定し難くなるにしたがって、副燃焼室12内に流入する気体燃料の割合を多くすることができる。これにより、着火性がさらに向上し、より低負荷、希薄空燃比又は多くのEGR量で安定した運転が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る副室式エンジンの概略構成を示す図である。 第1実施形態における燃料噴霧の状態を説明する図である。 第1実施形態の運転マップである。 第1実施形態におけるIVO遅角運転モードの動作を説明する図である。 第1実施形態におけるEGR、空燃比、空気量及び吸気弁開時期(IVO)に関する制御の概略を示す図である。 第1実施形態におけるIVO遅角運転モードのタイミングチャートである。 第2実施形態に係る副室式エンジンの概略構成を示す図である。 第2実施形態における燃料噴霧(第1燃料噴射、第2燃料噴射)の状態を説明する図である。 第2実施形態の変形例における燃料噴霧(第1燃料噴射)の状態を説明する図である。 同じく第2実施形態の変形例における燃料噴霧(第2燃料噴射)の状態を説明する図である。 同じく第2実施形態の変形例において、第2燃料噴射期間が長い場合の燃料噴霧の状態を説明する図である。 第2実施形態の運転マップである。 第2実施形態におけるIVO遅角運転モードのタイミングチャートである。 第2実施形態におけるEGR、空燃比、空気量及び吸気弁開時期(IVO)に関する制御の概略を示す図である。 第3実施形態に係る副室式エンジンの概略構成を示す図である。 第3実施形態の運転マップである。 第3実施形態におけるIVO遅角運転モードの動作を説明する図である。 第3実施形態におけるEGR、空燃比、空気量及び吸気弁開時期(IVO)に関する制御の概略を示す図である。 第3実施形態におけるIVO遅角運転モードのタイミングチャートである。 第4実施形態におけるIVO遅角運転モードのタイミングチャートである。 第5実施形態に係る副室式エンジンの概略構成を示す図である。 第5実施形態の運転マップである。 第5実施形態におけるIVO遅角運転モードのタイミングチャートである。
符号の説明
1…シリンダヘッド、2…シリンダブロック、3…ピストン、4…主燃焼室、5…吸気ポート、6…排気ポート、7…吸気弁、8…排気弁、11…可変バルブタイミング装置、12…副燃焼室、13…隔壁、13a…連通路、14…燃料噴射弁、15…点火手段、18…気体燃料噴射弁

Claims (26)

  1. 主燃焼室と、この主燃焼室よりも容積が小さく該主燃焼室に隣接する副燃焼室と、該副燃焼室内で点火を行う点火手段とを有し、前記点火手段により前記副燃焼室内の燃料に点火して生成した燃料トーチを、前記主燃焼室と前記副燃焼室との隔壁に形成された連通路を介して前記主燃焼室に噴射して、該主燃焼室内の混合気を燃焼させるように構成された副室式エンジンであって、
    所定の運転条件において、吸気弁の開時期を、排気弁の閉時期及び排気行程のピストン上死点時期よりも遅角させることを特徴とする副室式エンジン。
  2. 前記吸気弁の開時期における筒内圧力がそのときの吸気ポート内圧力よりも低くなるように、吸気弁の開時期を遅角させることを特徴とする請求項1記載の副室式エンジン。
  3. 前記所定の運転条件は、要求される負荷が所定値以下のときであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の副室式エンジン。
  4. 前記要求される負荷が小さいほど、前記吸気弁の開時期を遅角させることを特徴とする請求項3記載の副室式エンジン。
  5. 前記所定の運転条件は、リーン運転時であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の副室式エンジン。
  6. 供給される混合気が希薄であるほど、前記吸気弁の開時期を遅角させることを特徴とする請求項5記載の副室式エンジン。
  7. 前記所定の運転条件は、供給されるEGR量が所定値以上のときであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の副室式エンジン。
  8. 前記供給されるEGR量が多いほど、前記吸気弁の開時期を遅角させることを特徴とする請求項7記載の副室式エンジン。
  9. 吸気弁開弁後の筒内圧力が上昇する筒内圧力上昇期間に、1サイクル中に供給される燃料の少なくとも一部が連通路付近に供給されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の副室式エンジン。
  10. 前記主燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内燃料噴射弁を有し、
    該筒内燃料噴射弁は前記筒内圧力上昇期間に燃料を噴射することを特徴とする請求項9記載の副室式エンジン。
  11. 前記筒内燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧の少なくとも一部が前記連通路を指向するように構成されていることを特徴とする請求項10記載の副室式エンジン。
  12. 前記筒内燃料噴射弁は、前記筒内圧力上昇期間に、1サイクル中に供給される燃料の一部を噴射する第1燃料噴射を行うとともに、該第1燃料噴射を行った後に、残りの燃料を噴射する第2燃料噴射を行うことを特徴とする請求項10又は請求項11記載の副室式エンジン。
  13. ピストン冠面に、前記第1燃料噴射による燃料噴霧を衝突させて前記連通路近傍に案内するためのキャビティが形成されていることを特徴とする請求項12記載の副室式エンジン。
  14. ピストン冠面に、前記第2燃料噴射による燃料噴霧を衝突させて前記主燃焼室内に成層混合気を形成するためのキャビティが形成されていることを特徴とする請求項12又は請求項13記載の副室式エンジン。
  15. 要求される負荷が低いほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第1燃料噴射の噴射量が占める割合を増加することを特徴とする請求項12〜14のいずれか一つに記載の副室式エンジン。
  16. 供給される混合気が希薄なほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第1燃料噴射の噴射量が占める割合を増加することを特徴とする請求項12〜14のいずれか一つに記載の副室式エンジン。
  17. 供給されるEGR量が多いほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第1燃料噴射の噴射量が占める割合を増加することを特徴とする請求項12〜14のいずれか一つに記載の副室式エンジン。
  18. 吸気ポート内に燃料を噴射するポート燃料噴射弁を有し、
    該ポート燃料噴射弁は、吸気弁開弁前に燃料を噴射することを特徴とする請求項9記載の副室式エンジン。
  19. 前記ポート燃料噴射弁は、吸気弁開弁前に、1サイクル中に供給される燃料の一部を噴射する第3燃料噴射を行うとともに、吸気弁開弁後に、残りの燃料を噴射する第4燃料噴射を行うことを特徴とする請求項18記載の副室式エンジン。
  20. 要求される負荷が低いほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第3燃料噴射の噴射量の占める割合を増加することを特徴とする請求項19記載の副室式エンジン。
  21. 供給される混合気が希薄なほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第3燃料噴射の噴射量の占める割合を増加することを特徴とする請求項19記載の副室式エンジン。
  22. 供給されるEGR量が多いほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第3燃料噴射の噴射量の占める割合を増加することを特徴とする請求項19記載の副室式エンジン。
  23. 前記ポート燃料噴射弁が炭化水素系燃料を噴射する一方、該ポート燃料噴射弁のほかに前記炭化水素系燃料よりも着火性の高い気体燃料を吸気ポート内に噴射する第2のポート燃料噴射弁を有し、
    前記第2のポート燃料噴射弁は、吸気弁開弁前に、1サイクル中に供給される燃料の一部を噴射することを特徴とする請求項18〜請求項22のいずれか一つに記載の副室式エンジン。
  24. 要求される負荷が低いほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第2のポート燃料噴射弁の噴射量の占める割合を増加することを特徴とする請求項23記載の副室式エンジン。
  25. 供給される混合気が希薄なほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第2のポート燃料噴射弁の噴射量の占める割合を増加することを特徴とする請求項23記載の副室式エンジン。
  26. 供給されるEGR量が多いほど、前記1サイクル中に供給される燃料全体に対する前記第2のポート燃料噴射弁の噴射量の占める割合を増加することを特徴とする請求項23記載の副室式エンジン。
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