JP2007198140A - 副室式内燃機関 - Google Patents

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俊介 重元
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Abstract

【課題】燃料の着火性と燃焼安定性とを両立した副室式内燃機関を提供する。
【解決手段】副燃焼室61に燃料を供給する燃料噴射弁27と、副燃焼室61内の混合気を点火する点火プラグ29とを備え、ECU40は、運転状態に応じて、空気過剰率および/または燃料希釈率が点火時期近傍において所望の値となるように、副燃焼室61に対する燃料の供給量を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主燃焼室とは別に副燃焼室を備えた副室式内燃機関に関する。
一般に、火花点火式内燃機関において、混合気の希薄化を行うことによって、熱効率が向上し、かつ、NOxが低減することが可能となるが、混合気の希薄化により、着火性の悪化および燃焼の不安定化が懸念される。
希薄燃焼による燃焼の不安定化を解決する手段として、主燃焼室(主室)とは別に副燃焼室(副室)を備えた副室式内燃機関が知られている。副室式内燃機関では、主燃焼室と副燃焼室とを連通する連通路を備え、その連通路から、副燃焼室にて混合気の一部を燃焼させることによって得られる強力なトーチを噴出させる。副室式内燃機関では、燃焼室内全体の空燃比を下げつつ、副燃焼室の空燃比をリッチにすることで、希薄条件下においても燃料の着火性を良好にしている。
従来の副室式内燃機関として、副燃焼室内の空燃比を制御する手段を備え、主燃焼室における空燃比の増大に応じて、副燃焼室より噴出されるトーチの強度を大きくすることで、主燃焼室における燃焼を安定させるようにした副室式内燃機関が知られている(下記特許文献1参照)。
特開2005−023904号公報
ところで、上記特許文献1に開示された副室式内燃機関は、点火プラグが主燃焼室に設けられているため、運転状態によっては燃焼時における主燃焼室と副燃焼室との間の圧力差が比較的小さく、トーチ強度が弱い場合がある。かかる場合には、主燃焼室において超希薄混合気を安定して燃焼させることが困難となる。
したがって、本発明の目的は、燃料の着火性と燃焼安定性とを両立した副室式内燃機関を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、主燃焼室と、副燃焼室と、燃料供給部と、点火部と、制御部とを備えた副室式内燃機関である。
副燃焼室は、主燃焼室と隣接し、主燃焼室と連通して設けられる。燃料供給部は、主燃焼室および/または副燃焼室に燃料を供給する。点火部は、副燃焼室内に設けられ、副燃焼室内の混合気を点火する。制御部は、運転状態に応じて、副燃焼室内の空気過剰率および/または燃料希釈率が点火部による点火時期近傍において所望の値となるように、燃料供給部による燃料の供給量を制御する。
したがって、本発明によれば、主燃焼室とは独立に、副燃焼室内の空気過剰率および/または燃料希釈率が制御されるので、副燃焼室にて安定して着火することが可能となる。それゆえ、特に希薄条件下において、燃料の着火性と燃焼安定性とを両立させることができる。
<第1の実施形態>
以下、本実施形態の副室式内燃機関の一実施形態について説明する。
先ず、実施形態に係る副室式内燃機関1の構成及び動作について、図1を参照しながら説明する。
(副室式内燃機関の概略構成)
図1に、副室式内燃機関1の断面図を示す。
副室式内燃機関1は、主として、ピストン3、主燃焼室63、副燃焼室61、吸排気機構、燃料噴射弁27,28、点火プラグ29、制御部としてのECU(Electronic Control Unit)40を備える。
なお、図1における開閉弁30および通路81は、本発明の空気供給部の一実施形態である。
燃料噴射弁27は、本発明の燃料供給部の一実施形態である。
ECU40は、本発明の制御部の一実施形態である。
主燃焼室63は、シリンダヘッド20,シリンダブロック21およびピストン3に囲まれた空間である。シリンダヘッド20には、主燃焼室63に新気空気を供給するための吸気ポート23と、主燃焼室63から既燃ガスを排気ガスとして排出するための排気ポート24とが形成されている。燃料噴射弁28は、吸気ポート23に突出して設けられる。
また、吸排気機構として、吸気ポート23の下流には吸気バルブ21が配備され、排気ポート24の上流には排気バルブ22が配備されている。クランクシャフトの回転に連動して回転する吸気用カム軸21b/排気用カム軸22bに固定された吸気用カム21a/排気用カム22aは、吸気バルブ21/排気バルブ22の上方に配置されており、吸気バルブ21/排気バルブ22を開閉させる。
副燃焼室61は、主燃焼室63に隣接して設けられる室である。
図1に示すように、副燃焼室61は、半球上の底面が主燃焼室63に突出して設けられ、その底面には、主燃焼室63と副燃焼室61とを連通する連通路61aが形成されている。
点火部としての点火プラグ29は、副燃焼室61の混合気を点火する。点火プラグ29の先端部分(点火部分)は、副燃焼室61に突出して設けられている。
燃料供給部としての燃料噴射弁27は、副燃焼室61に燃料を噴射する。燃料噴射弁27の先端部分(噴射部分)は、副燃焼室61に突出して設けられている。
副燃焼室61と吸気ポート23は、通路81(第1連通路)を介して接続される。通路81の途中には開閉弁30が設けられる。開閉弁30は、その開閉により通路81を連通または遮断する。開閉弁30の開閉は、ECU40によって制御される。かかる構成により、吸気ポート23に導入される空気量の中から所望の量を副燃焼室61に取り込むことができるようになっている。
副室式内燃機関1は、副燃焼室61内の空気過剰率A/F(Air to Fuel)および燃料希釈率G/F(Gas to Fuel)を検出するためのセンサ(図示せず)を、副燃焼室61の内壁または空気路81の副燃焼室61近傍に設けている。このセンサの値は逐次ECU40に読み取られ、副燃焼室61に対する燃料および空気の供給量の制御に用いられる。
ECU40は、燃料噴射弁27,28、点火プラグ29、開閉弁30などに電気的に接続されている。
ECU40は、主として、負荷演算部41、燃料噴射制御部42、空気噴射制御部43、点火時期制御部44、記憶部45を備える。負荷演算部41、燃料噴射制御部42、空気噴射制御部43、点火時期制御部44は、CPU(Central Processing Unit)によって実現される。記憶部45は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などであり、実行プログラムや様々なマップ情報を記憶している。
ECU40は、燃料噴射時期、点火時期などのタイミング制御を行うためのロジックを実行するだけでなく、それぞれ燃料噴射弁27および点火プラグ29から副燃焼室61に供給される燃料および空気の供給量を制御する。その制御は、副室式内燃機関1の運転状態に応じた、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fの目標値(図4に関連付けて後述する)を示すマップ情報に基づいて行われる。
なお、副燃焼室61への燃料、空気の供給量の制御方法については、後述する。
ECU40には、クランク角センサ(図示せず)で検出されたクランク角信号、水温センサ(図示せず)で検出された冷却水温信号、アクセル開度センサ(図示せず)で検出されたアクセル開度信号などが入力される。負荷演算部41は、これらの入力信号に基づいて、機関負荷を演算する。
燃料噴射制御部42は、機関負荷の情報を負荷演算部41から受け取る。また、燃料噴射制御部42は、機関負荷および機関速度に基づいて、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fの目標値を示すマップ情報を参照して、燃料噴射弁27が副燃焼室61に供給すべき燃料量を算出する。その算出された燃料量を示す制御信号は燃料噴射弁27に送信される。
空気噴射制御部43は、機関負荷の情報を負荷演算部41から受け取る。また、空気噴射制御部43は、機関負荷および機関速度に基づいて、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fの目標値を示すマップ情報を参照して、副燃焼室61に供給すべき空気量を算出する。その算出された空気量に基づいて、開閉弁30の開閉が制御される。たとえば、エアフローメーター(図示せず)で検出された空気吸入量に基づいて、所望の空気量が副燃焼室61に導入されるように、開閉弁30の開時間が決定される。
点火時期制御部44は、機関負荷の情報を負荷演算部41から受け取り、機関負荷の情報などに基づいて点火プラグ29の点火時期を決定する。点火時期を示す制御信号は、点火プラグ29に送信される。これにより、点火プラグ29は、ECU40所望のタイミングで副燃焼室61内にスパークを発生させる。
なお、燃料噴射制御部42および空気噴射制御部43は、点火時期近傍における副燃焼室61内の空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fの目標値に基づいて、燃料量および空気量を算出する。
次に、図1に示す副室式内燃機関1の概略動作について説明する。
(副燃焼室61の概略動作)
圧縮行程において、副燃焼室61には、連通路61aを介して主燃焼室63から均質な新気混合気が導入される。燃料噴射弁27は、副燃焼室61に対してECU40から制御信号によって指示された燃料量の燃料を噴射する。また、副燃焼室61には、通路81からECU40所望の空気量の空気が導入される。これにより、副燃焼室61では、主燃焼室63と独立に、所望の空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fとなるような混合気が含まれることになる。
そして、点火プラグ29が発生させたスパークにより、副燃焼室61内の混合気は、所定のタイミングで着火燃焼される。この着火燃焼によって、連通路61aを介して主燃焼室63へトーチが噴出される。
副燃焼室61では、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fが所望の値となるように燃料および/または空気の副燃焼室61に対する供給量が制御され、これによって層流燃焼速度が制御される。また、一般に、副燃焼室61内の層流燃焼速度とトーチ強度とは、高い相関関係がある。したがって、副燃焼室61から噴出されるトーチの強度は、燃料および/または空気の副燃焼室61に対する供給量によって、所望のレベルに制御されることになる。
(主燃焼室63の概略動作)
吸気行程では、ピストン3により主燃焼室63の容積が増加し、吸気ポート23から新気混合気が主燃焼室63に導入される。この新気混合気は概ね均質になる。
圧縮行程では、ピストン3により主燃焼室63の容積が減少し、主燃焼室63の均質な新気混合気の一部が連通路61aを介して副燃焼室61に導入される。
副燃焼室61の燃焼によるトーチは、連通路61aを介して主燃焼室63へ噴出される。このトーチにより、主燃焼室63の均質な新気混合気は着火燃焼される。膨張行程において、均質な新気混合気が燃焼して発生した燃焼圧力は、ピストン3を押し下げる。これにより、主燃焼室63の容積が増加する。
既燃ガスは、ピストン3により主燃焼室63の容積が減少する排気行程において、排気ポート24へ排出される。
(副燃焼室61への燃料、空気の供給量の制御原理および方法)
次に、燃料噴射弁27および点火プラグ29から副燃焼室61に供給される燃料および空気の供給量を制御原理について、図2〜4を参照して説明する。
図2は、副室式内燃機関1の機関速度Neと機関負荷Teに応じた、副燃焼室61内の好ましい層流燃焼速度SL(以下、燃焼速度SLと略記)を示す。図2上の複数の線は、それぞれ同一の燃焼速度SLとなっており、図上において上側の線ほど燃焼速度SLが遅くなっている。
図2に示すような、副室式内燃機関1の運転状態に応じた好適な燃焼速度SL(目標燃焼速度SL)は、複数の運転状態において燃焼安定性が良い燃焼速度をシミュレーションより求めることによって得られた。すなわち、図2に示すように、低負荷ほどトーチ強度を高めるため燃焼速度SLが速くなるようにし、高負荷では燃焼騒音を抑制するため、燃焼速度SLを遅くなるようにすることが好ましい。一方、機関速度が高速域にてトーチ強度を高めるため燃焼速度SLが速くなるようにし、低速域〜中速域では主燃焼室内の異常燃焼を抑制するため、燃焼速度SLを遅くなるようにすることが好ましい。
図2に示すように、目標燃焼速度SLは、機関負荷Teおよび機関速度Neの両方で決定されるが、機関負荷Teに対する依存度が高く、機関速度Neに対する依存度は低い。
図3は、燃焼速度SLと、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fとの相関関係を示す。すなわち、図3は、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fに対する燃焼速度SLの感度を示す。なお、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fは、下記式(1),(2)の通り算出される。空気過剰率A/Fの値はλで表現される場合もあり、λ=1.0では、副燃焼室61内の酸素量が量論酸素量と同一となる。
空気過剰率A/F=(副燃焼室61内酸素量)/(量論酸素量)・・・(1)

燃料希釈率G/F=(副燃焼室61内の全ガス質量)/(燃料の質量)・・・(2)
(但し、全ガス質量には、燃料分は含まない。)

図3に示すような相関関係は、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fを変数として燃焼速度をシミュレーションにより求めることによって得られた。
図3から、燃焼速度SLは、空気過剰率A/Fに対する感度が高く、燃料希釈率G/Fに対する感度は比較的低いことがわかる。
一般に、副燃焼室内の燃焼速度SLの値が大きいほど、主燃焼室63に与えられるトーチ強度が大きくなる。したがって、運転状態に応じて目標燃焼速度SLを設定し、その目標燃焼速度SLを満足するような空気過剰率A/Fまたは燃料希釈率G/Fのいずれかまたは双方を特定し、さらには、その特定した空気過剰率A/F、燃料希釈率G/Fが得られるような空気、燃料の供給量(目標供給量)を算出することによって、運転状態に応じたトーチ強度が得られることになる。
図4は、図2および図3に基づいて得られる、(a)機関負荷に応じた、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fの目標値、(b)機関速度に応じた、空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fの目標値を示す。
図4に示すような、運転状態に応じた空気過剰率A/Fおよび燃料希釈率G/Fの目標値は、マップ情報としてECU40(記憶部45)に記憶される。ECU40では、運転状態に応じて、このマップ情報を参照して、副燃焼室61に供給すべき燃料および空気の供給量を算出・設定する。そして、その設定値に基づいて燃料噴射弁27および/または開閉弁30を制御する。
具体的には、ECU40における、副燃焼室61に供給すべき燃料および空気の供給量の制御方法は以下のように行われる。
(制御方法1)
機関負荷が増加するにつれて目標燃焼速度SLは低下する(図2参照)。一方、図3に示したように、空気過剰率A/Fを一定とすれば、燃料希釈率G/Fが大きくなるほど燃焼速度SLは低下していくという相関がある。したがって、機関負荷が増加するにつれて燃料希釈率G/Fが大きくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定すれば、目標燃焼速度SLを適合する燃焼速度が得られることになる。
以上から、図4(a)に示すように、ECU40は、内燃機関の負荷が増加するにつれて燃料希釈率G/Fが大きくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。燃焼速度が低下することによって副燃焼室61内の燃焼が緩慢となるので、圧力振動が低減する。よって、高負荷における燃焼騒音を抑制することが可能となる。
(制御方法2)
機関負荷が低下するにつれて目標燃焼速度SLは増加する(図2参照)。一方、図3に示したように、空気過剰率A/Fが大きくなるほど、燃焼速度SLは増加していくという相関がある。したがって、機関負荷が低下するにつれて空気過剰率A/Fが大きくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定すれば、目標燃焼速度SLを適合する燃焼速度が得られることになる。
以上から、図4(a)に示すように、ECU40は、内燃機関の負荷が所定のTe1(第1負荷)よりも小さい極低負荷時において、空気過剰率A/Fが量論混合比(λ=1)より小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。燃焼速度が増加することによって副燃焼室61から主燃焼室63へ噴出するトーチの強度が強められるため、主燃焼室63におけるより希薄な混合気の燃焼が可能となる。
(制御方法3)
機関負荷が増加するにつれて目標燃焼速度SLは低下する(図2参照)。一方、図3に示したように、空気過剰率A/Fを一定とすれば、燃料希釈率G/Fが大きくなるほど燃焼速度SLは低下していくという相関がある。したがって、機関負荷が増加するにつれて燃料希釈率G/Fが大きくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定すれば、目標燃焼速度SLを適合する燃焼速度が得られることになる。
以上から、図4(a)に示すように、ECU40は、内燃機関の負荷が所定のTe2(第2負荷)よりも大きい部分負荷域〜高負荷域において、空気過剰率A/Fが量論混合比(λ=1)以上となるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。機関負荷の増大とともに、副燃焼室61内の空気過剰率A/Fを量論混合比より大きくすることで、副燃焼室61における燃焼は緩慢とし、副燃焼室61より主燃焼室63へ噴出されるトーチに含まれる高温の余剰酸素によって、主燃焼室63内の混合気を効率よく燃焼させることが可能となる。
(制御方法4)
機関負荷が一定とすると、機関速度が増加するにつれて目標燃焼速度SLは増加する(図2参照)。一方、図3に示したように、空気過剰率A/Fを一定とすれば、燃料希釈率G/Fが小さくなるほど燃焼速度SLは増加していくという相関がある。したがって、機関速度が増加するにつれて燃料希釈率G/Fが小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定すれば、目標燃焼速度SLを適合する燃焼速度が得られることになる。
以上から、図4(b)に示すように、ECU40は、内燃機関の機関速度が増加するにつれて燃料希釈率G/Fが小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。燃焼速度が増加することによって副燃焼室61から主燃焼室63へ噴出するトーチの強度が強められるため、主燃焼室63内の混合気が効率よく燃焼され、主燃焼室63から排出される未燃燃料(NOx等)を低減することが可能となる。
(制御方法5)
機関負荷が一定とすると、機関速度が増加するにつれて目標燃焼速度SLは増加する(図2参照)。一方、図3に示したように、空気過剰率A/Fが小さくなるほど燃焼速度SLは増加していくという相関がある。したがって、機関速度が増加するにつれて空気過剰率A/Fが小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定すれば、目標燃焼速度SLを適合する燃焼速度が得られることになる。
以上から、図4(b)に示すように、ECU40は、内燃機関の機関速度が増加するにつれて空気過剰率A/Fが小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。燃焼速度が増加することによって副燃焼室61から主燃焼室63へ噴出するトーチの強度が強められるため、主燃焼室63におけるより希薄な混合気の燃焼が可能となる。
(制御方法6)
機関負荷が一定とすると、機関速度が低下するにつれて目標燃焼速度SLは低下する(図2参照)。一方、図3に示したように、空気過剰率A/Fが大きくなるほど燃焼速度SLは低下していくという相関がある。したがって、機関速度が低下するにつれて空気過剰率A/Fが大きくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定すれば、目標燃焼速度SLを適合する燃焼速度が得られることになる。
以上から、図4(b)に示すように、ECU40は、機関速度が低速域〜中速域となる所定のNe1(第1速度)に達するまでの間、空気過剰率A/Fが量論混合比(λ=1)以上となるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。
すなわち、機関速度が低速域〜中速域であるときに、副燃焼室61内の燃焼速度を緩慢になるため、副燃焼室61内の最高圧力を抑制し、燃焼騒音を抑制することが可能となる。
また、機関速度が低速域〜中速域にあるときの主燃焼室63における混合気の乱れは、高速域の場合と比較して小さい。したがって、副燃焼室61から酸素が過剰に存在するトーチを主燃焼室63へ噴出することで、主燃焼室63内の未燃燃料が低減されると同時に、副燃焼室61における微粒子の生成が抑制される。
以上、副室式内燃機関1の制御方法について説明したが、副燃焼室61に対する空気供給部(開閉弁30および通路81)および燃料供給部(燃料噴射弁27)は、必ずしも両方が必要であるという訳ではない。たとえば、燃料供給部(燃料噴射弁27)のみで所望の燃料希釈率G/Fおよび空気過剰率A/Fが得られる場合には、空気供給部は必要ない。
また、図3に示したように、副燃焼室61内の燃焼速度は、燃料希釈率G/Fよりも空気過剰率A/Fに対する感度が高いので、空気過剰率A/Fのみを制御対象としてもよい。かかる場合でも、副燃焼室61において十分に所望の燃焼速度が得られる可能性が高い。無論、空気供給部と燃料供給部の両方を有している方が、精度が高くかつ自由度が高い制御が可能となることは言うまでもない。
ところで、EGR率が大きい場合(50〜60%程度の場合)には、三元触媒を使用できるようにする観点から、主燃焼室63においてEGRガスが含まれない領域の空気過剰率A/Fをλ=1に保持するように制御されることが望ましい。かかる制御が行われる場合、燃料噴射弁27から副燃焼室61に多くの燃料が供給されると、副燃焼室61内の混合気がリッチとなり、副燃焼室61内の燃焼速度が緩慢となって、主燃焼室〜副燃焼室間の圧力差が低くなることから、トーチの強度が低いものとなる。
したがって、副室式内燃機関1の主燃焼室63にEGRガスが導入されるときには、ECU40は、そのEGR率に応じて、副燃焼室61から噴出するトーチ強度が最適なものとなるように、空気および/または燃料の供給量を設定することが好ましい。これにより、EGRガスを大量に導入した場合でも、副燃焼室61を安定して着火させることが可能となる。
<副室式内燃機関の特徴>
(1)
以上説明したように、実施形態に係る副室式内燃機関1によれば、副燃焼室61に燃料を供給する燃料噴射弁27と、副燃焼室61内の混合気を点火する点火部(点火プラグ29)とを備え、ECU40は、運転状態に応じて、空気過剰率および/または燃料希釈率が点火時期近傍において所望の値となるように、副燃焼室61に対する燃料の供給量を制御する。
したがって、主燃焼室の空燃比とは関係なく、副燃焼室にて安定して着火することが可能となるとともに、副燃焼室61から噴出されるトーチの強度を制御できるので、主燃焼室63において、運転状態に応じた安定した燃焼が可能となる。
(2)
副室式内燃機関1は、副燃焼室61に空気を供給する空気供給部(開閉弁30および通路81)を備え、運転状態に応じて、ECU40は、副燃焼室61の空気過剰率および/または燃料希釈率が点火時期近傍において所望の値となるように、燃料噴射弁27および開閉弁30を制御して、副燃焼室61に対する燃料および空気の供給量を制御する。
したがって、副燃焼室61に対する燃料および空気の双方の供給によって、副燃焼室61内の所望の燃料希釈率G/Fおよび空気過剰率A/Fを精度良く得ることができる。よって、トーチ強度を精度良く設定でき、安定した燃焼が可能となる。
(3)
副室式内燃機関1において、副燃焼室61に対する空気供給部は、吸気ポート23と副燃焼室61とを連通し、副燃焼室61へ空気を導入する通路81(第1連通路)と、開閉により通路81を連通または遮断する開閉弁30(第1制御弁)とを有し、ECU40は、所望の空気量が副燃焼室61に供給されるように、開閉弁30の開閉を制御する。
(4)
副室式内燃機関1は、内燃機関の負荷が増加するにつれて燃料希釈率G/Fが大きくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。これにより、燃焼速度が低下することによって副燃焼室61内の燃焼が緩慢となるので、圧力振動が低減する。よって、高負荷における燃焼騒音を抑制することが可能となる。
(5)
副室式内燃機関1は、内燃機関の負荷が所定のTe1(第1負荷)よりも小さい極低負荷時において、空気過剰率A/Fが量論混合比(λ=1)より小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。これにより、燃焼速度が増加することによって副燃焼室61から主燃焼室63へ噴出するトーチの強度が強められる。よって、主燃焼室63におけるより希薄な混合気の燃焼が可能となる。
(6)
副室式内燃機関1は、内燃機関の負荷が所定のTe2(第2負荷)よりも大きい部分負荷域〜高負荷域において、空気過剰率A/Fが量論混合比(λ=1)以上となるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。負荷の増大とともに、副燃焼室61内の空気過剰率A/Fを量論混合比より大きくすることで、副燃焼室61における燃焼は緩慢とし、副燃焼室61より主燃焼室63へ噴出されるトーチに含まれる高温の余剰酸素によって、主燃焼室63内の混合気を効率よく燃焼させることが可能となる。
(7)
副室式内燃機関1は、内燃機関の機関速度が増加するにつれて燃料希釈率G/Fが小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。燃焼速度が増加することによって副燃焼室61から主燃焼室63へ噴出するトーチの強度が強められるため、主燃焼室63内の混合気が効率よく燃焼され、主燃焼室63から排出される未燃燃料(NOx等)を低減することが可能となる。
(8)
副室式内燃機関1は、内燃機関の機関速度が増加するにつれて空気過剰率A/Fが小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。燃焼速度が増加することによって副燃焼室61から主燃焼室63へ噴出するトーチの強度が強められるため、主燃焼室63におけるより希薄な混合気の燃焼が可能となる。
(9)
副室式内燃機関1は、機関速度が所定のNe1(第1速度)に達するまでの間、空気過剰率A/Fが量論混合比(λ=1)以上となるように、空気および/または燃料の供給量を設定する。したがって、副燃焼室61から酸素が過剰に存在するトーチを主燃焼室63へ噴出することで、主燃焼室63内の未燃燃料が低減される。
(10)
副室式内燃機関1は、前記主燃焼室にEGRガスが導入されるとき、当該EGR率に応じて、空気および/または燃料の供給量を設定する。これにより、EGRガスを大量に導入した場合でも、副燃焼室61を安定して着火させることが可能となる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の副室式内燃機関の第2の実施形態について、図5を参照して説明する。
図5は、第2の実施形態に係る副室式内燃機関2の断面図である。なお、第1の実施形態と同様の部分については、第1の実施形態と同じ符号を用いて重複説明を省略する。
図5に示す副室式内燃機関2は、副燃焼室61内にEGRガスを導入可能に構成される。なお、このEGRガスは、吸気管と排気管とを内燃機関の外部で接続した、いわゆる外部EGRによるガスである。
副室式内燃機関2は、通路82と、この通路82上に設けられ、開度に応じてEGRガスの流量を制御する流量制御弁31とを備える。通路82は、副燃焼室61〜開閉弁30間において通路81と連通している。
ECU40は、開閉弁30と流量制御弁31とを制御することで、空気またはEGRガスのいずれか、または双方を副燃焼室61に導入することができるようになっている。また、ECU40は、EGRガスを副燃焼室61に導入する場合に、そのEGRガス量(EGR率)を設定できるようになっている。
ここで、ECU40は、その副燃焼室61に導入されるEGRガス量(EGR率)に応じて、空気および/または燃料の供給量を設定するようにする。すなわち、EGR率に応じて、開閉弁30の開閉による空気量および燃料噴射弁27からの燃料量を制御する。
具体的には、ECU40は、流量制御弁31の状態に基づいて副燃焼室61に導入されるEGRガス量を算出し、そのEGRガス量を考慮しながら、目標燃焼速度が得られるような所望の燃料希釈率G/Fとなるように、副燃焼室61に導入すべき燃料量および/または空気量を決定する。この燃料量、空気量は、それぞれ燃料噴射弁27、開閉弁30を制御することによって得られることは、第1の実施形態と同様である。
このように、第2の実施形態に係る副室式内燃機関2によれば、副燃焼室61へEGRガスを導入する通路82(第2連通路)と、通路82に設けられ、開度に応じてEGRガスの流量を制御する流量制御弁31(第2制御弁)とを備え、ECU40は、EGR率に応じて、副燃焼室61に対する空気および/または燃料の供給量を設定する。
したがって、EGRガスを大量に導入した場合でも、副燃焼室61内の燃料希釈率G/Fおよび空気過剰率A/Fを、機関の運転状態に応じて所望の値に設定することができ、副燃焼室61内の混合気を安定して着火させることが可能となる。
なお、図5では、EGRガスは副燃焼室61に直接導入される構成としたが、これに限られず、EGRガスを吸気ポート23に導入し、圧縮行程において副燃焼室61に導入される構成としてもよい。また、EGRガスを副燃焼室61に直接導入する手段と、EGRガスを吸気ポート23に導入する手段との双方を備えてもよい。
<変形例>
以下、上述した実施形態のいくつかの変形例について、図6〜12を参照して説明する。
上述した各実施形態は、副燃焼室61内の燃料希釈率G/Fおよび空気過剰率A/Fを運転状態に応じた所望の値にすることで、所望のトーチ強度を得る副室式内燃機関であるが、副燃焼室61に直接、燃料および空気を供給するものであった。しかしながら、機関の圧縮行程では、連通路61aを介して主燃焼室63から混合気が副燃焼室61に導入されるので、燃料を主燃焼室63または吸気ポート23に供給するようにしてもよく、また、空気を主燃焼室63に供給するようにしてもよい。
かかる観点から、燃料および/または空気の供給形態についていくつかの変形例が考えられる。
なお、図6〜12に記載された各変形例の副室式内燃機関に供給される「燃料」は、ガソリン燃料に限られず、天然ガス、アルコール燃料などの他の種類の燃料でも構わない。
図6〜12に記載された各変形例の副室式内燃機関には、空気に限られず、空気および/またはEGRガスが供給されるようにしてもよい。
(第1変形例)
図6は、第1変形例の副室式内燃機関の断面図を示す。
図6に示す副室式内燃機関において、燃料供給部としての燃料噴射弁32は、主燃焼室63内に直接燃料を供給する。
この変形例では、燃料噴射弁28,32を介して2種類の燃料を供給する構成しているが、1種類の燃料のみを供給する場合には、燃料噴射弁28または燃料噴射弁32のいずれかを設ければよい。
この変形例では、第1の実施形態で説明した効果に付随した効果として、主燃焼室63における空燃比を制御し、かつ空気と燃料の成層化を促進することが可能となる。したがって、トーチ強度によらず、主燃焼室63において安定した燃焼を得ることが可能となる。
(第2変形例)
図7は、第2変形例の副室式内燃機関の断面図を示す。
図7に示す副室式内燃機関において、燃料供給部としての燃料噴射弁33は、副燃焼室61内に直接燃料を供給する。
なお、燃料噴射弁33は、副燃焼室61に直接燃料を噴射するのではなく、副燃焼室61に連通する連通路(図示せず)に噴射するようにしてもよい。
(第3変形例)
図8は、第3変形例の副室式内燃機関の断面図を示す。
図8に示す副室式内燃機関において、空気供給部としての噴射弁34は、主燃焼室63内に直接空気を供給する。なお、噴射弁34は、EGRガスを噴射するEGRガス供給部として機能させてもよい。
なお、空気供給部としては、第1の実施形態と類似の形態、すなわち、吸気ポート23と主燃焼室63とを連通する通路(図示せず)を開閉弁(図示せず)によって制御する構成でも構わない。
この変形例では、第1の実施形態で説明した効果に付随した効果として、主燃焼室63における空燃比を制御することが可能となると同時に、筒内の流動場を制御することにより、主燃焼室63内の成層化を促進し、さらに排気行程における筒内の掃気を効率良く行うことが可能となる。
(第4変形例)
図9は、第4変形例の副室式内燃機関の断面図を示す。
図9に示す副室式内燃機関において、空気供給部としての噴射弁35は、副燃焼室61内に直接空気を供給する。なお、噴射弁35は、EGRガスを噴射するEGRガス供給部として機能させてもよい。
この変形例では、第1の実施形態で説明した効果に付随した効果として、噴射弁35によって、排気行程においては副燃焼室61内の掃気を行い、吸気行程においては、副燃焼室61の先端部(主燃焼室63近傍)などの熱面着火の可能性の高い部分を冷却できるので、高負荷における運転領域の拡大を行うことが可能となる。
(第5変形例)
図10は、第5変形例の副室式内燃機関の断面図を示す。
図10に示す副室式内燃機関において、燃料供給部および空気供給部としての二流体噴射弁36は、主燃焼室63内に燃料および空気を供給する単一の噴射弁である。なお、二流体噴射弁36は、空気の代わりにEGRガスを噴射するEGRガス供給部として機能させてもよい。
この変形例では、主燃焼室63に対して燃料と空気(またはEGRガス)とを独立の噴射弁によって供給する場合と比較して、全体のシステムを小型化することが可能となる。
(第6変形例)
図11は、第6変形例の副室式内燃機関の断面図を示す。
図11に示す副室式内燃機関において、燃料供給部および空気供給部としての二流体噴射弁37は,副燃焼室61内に燃料および空気を供給する単一の噴射弁である。なお、二流体噴射弁37は、空気の代わりにEGRガスを噴射するEGRガス供給部として機能させてもよい。
この変形例では、副燃焼室61に対して燃料と空気(またはEGRガス)とを独立の噴射弁によって供給する場合と比較して、全体のシステムを小型化することが可能となる。
(第7変形例)
図12は、第7変形例の副室式内燃機関の断面図を示す。
図12に示す副室式内燃機関は、吸入した空気よりも酸素濃度が高い酸素富化空気を生成する酸素富化装置70を含む。すなわち、第1の実施形態に係る副室式内燃機関1と比較して、空気路81に酸素富化装置70が追加された点で異なる。酸素富化装置70は、吸気ポート23から取り込まれた空気の酸素濃度を増加させた酸素富化空気を生成して、副燃焼室61に供給する。
この変形例では、副燃焼室61に供給された少量の酸素富化空気によって、副燃焼室61内の空気過剰率A/Fを大きな値にすることが可能となる。したがって、燃料希釈率G/Fとは独立に空気過剰率A/Fを大きく変化させることができ、制御自由度を高めることができる。たとえば、燃料希釈率G/Fが大きい場合においても、副燃焼室61内の燃焼を安定して行うことが可能となる。
なお、酸素富化装置70を設ける位置は、図12に例示した位置に限られず、吸気ポート23に設けてもよい。
第1の実施形態に係る副室式内燃機関の断面図。 運転状態に応じた目標層流燃焼速度を示す図。 燃焼速度と、空気過剰率および燃料希釈率との相関関係を示す図。 運転状態に応じた空気過剰率および燃料希釈率の目標値を示す図。 第2の実施形態に係る副室式内燃機関の断面図。 第1変形例の副室式内燃機関の断面図。 第2変形例の副室式内燃機関の断面図。 第3変形例の副室式内燃機関の断面図。 第4変形例の副室式内燃機関の断面図。 第5変形例の副室式内燃機関の断面図。 第6変形例の副室式内燃機関の断面図。 第7変形例の副室式内燃機関の断面図。
符号の説明
1,2 副室式内燃機関
27,28 燃料噴射弁(燃料供給部)
30 開閉弁(空気供給部)
29 点火プラグ(点火部)
40 ECU(制御部)
61 副燃焼室
63 主燃焼室

Claims (19)

  1. 主燃焼室と、
    前記主燃焼室と隣接し、主燃焼室と連通して設けられた副燃焼室と、
    前記主燃焼室および/または前記副燃焼室に燃料を供給する燃料供給部と、
    前記副燃焼室内に設けられ、副燃焼室内の混合気を点火する点火部と、
    運転状態に応じて、前記副燃焼室内の空気過剰率および/または燃料希釈率が前記点火部による点火時期近傍において所望の値となるように、前記燃料供給部による燃料の供給量を制御する制御部と、
    を備えた副室式内燃機関。
  2. 前記主燃焼室および/または前記副燃焼室に空気を供給する空気供給部、を備え、
    前記制御部は、運転状態に応じて、前記副燃焼室内の空気過剰率および/または燃料希釈率が前記点火部による点火時期近傍において所望の値となるように、前記燃料供給部および前記空気供給部による燃料および空気の供給量を制御する
    請求項1記載の副室式内燃機関。
  3. 前記空気供給部は、
    吸気ポートと前記副燃焼室とを連通し、副燃焼室へ空気を導入する第1連通路と、
    開閉により前記第1連通路を連通または遮断する第1制御弁と、を有し、
    前記制御部は、所望の空気量が前記副燃焼室に供給されるように、前記第1制御弁の開閉を制御する
    請求項2記載の副室式内燃機関。
  4. 前記制御部は、内燃機関の負荷が増加するにつれて前記燃料希釈率が大きくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する
    請求項1〜3のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  5. 前記制御部は、内燃機関の負荷が所定の第1負荷よりも小さいときに、前記空気過剰率が量論混合比より小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する
    請求項1〜3のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  6. 前記制御部は、内燃機関の負荷が所定の第2負荷よりも大きいときに、前記空気過剰率が量論混合比以上となるように、空気および/または燃料の供給量を設定する
    請求項1〜3のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  7. 前記制御部は、内燃機関の機関速度が増加するにつれて前記燃料希釈率が小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する
    請求項1〜6のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  8. 前記制御部は、内燃機関の機関速度が増加するにつれて前記空気過剰率が小さくなるように、空気および/または燃料の供給量を設定する
    請求項1〜6のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  9. 前記制御部は、内燃機関の機関速度が所定の第1速度に達するまでの間、前記空気過剰率が量論混合比以上となるように、空気および/または燃料の供給量を設定する
    請求項1〜6のいずれかに記載の副室式内燃機関。

  10. 前記制御部は、前記主燃焼室にEGRガスが導入されるとき、そのEGRガス量に応じて、空気および/または燃料の供給量を設定する
    請求項1〜3のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  11. 副燃焼室へEGRガスを導入する第2連通路と、
    前記第2連通路に設けられ、開度に応じて前記EGRガスの流量を制御する第2制御弁と、を備え、
    前記制御部は、前記EGRガス量に応じて、空気および/または燃料の供給量を設定する
    請求項1〜10のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  12. 前記燃料供給部は、前記主燃焼室内に直接燃料を供給する
    請求項1〜11のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  13. 前記燃料供給部は、前記副燃焼室内に直接燃料を供給する
    請求項1〜11のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  14. 前記空気供給部は、前記主燃焼室内に直接空気を供給する
    請求項2〜11のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  15. 前記空気供給部は、前記副燃焼室内に直接空気を供給する
    請求項2〜11のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  16. 前記燃料供給部および前記空気供給部は、前記主燃焼室内に燃料および空気を供給する単一の噴射弁である
    請求項2〜11のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  17. 前記燃料供給部および前記空気供給部は,前記副燃焼室内に燃料および空気を供給する単一の噴射弁である
    請求項2〜11のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  18. 前記空気供給部は、吸入した空気よりも酸素濃度が高い酸素富化空気を生成する酸素富化装置を含む
    請求項2〜11のいずれかに記載の副室式内燃機関。
  19. EGRガスを前記主燃焼室または前記副燃焼室に供給するEGRガス供給部を備えた
    請求項12〜18のいずれかに記載の副室式内燃機関。
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