JP2007162183A - 立体縫製きもの - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、ウエスト部分の締め付けが起こったり不自然な皺が生じたりしていた。また、おはし折が下部前身頃に縫い付けられて一緒に処理されていたり、上部後身頃に設けられるタックが背中心に近かったりするため、不自然な皺を生じる原因となっていた。
【解決手段】上衣部10、下衣部20と、おはし折部30とから構成され、前記上衣部の下端縁、前記下衣部の上端縁、ならびに前記おはし折部の上端縁とが一線上で縫着され、着用者の体型に適合するように、裁断、及び曲線縫製された立体縫製きものにおいて、少なくとも下部上前衽24の褄下上端部に設けられるループ33を、前記下部上前衽の上端部に突出して取り付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、誰でも簡単、かつ迅速に着装することができ、しかも着こなしが容易で着崩れしにくいために、着姿が常に美麗になるように構成された立体縫製きものに関する。
従来から知られている一般的なきものは、身体を包む身頃と衽、左右の腕を通す一対の袖と、首の周囲から前側にかけて形成された衿とから構成されている。前記身頃は前身頃と後身頃とからなり、各々左右の身頃から構成される。
このような従来の一般的なきものは、着装するに際してその前身頃を身体の前方にて重ね、腰紐や腰ベルトなどで固定しておはし折を形成すると共に裾の長さを着用者に対応した長さに決め、その上に帯を結ぶというものであった。
他方、従来より、こうした一般的なきものを着易くするために改良された立体縫製きものも知られている。立体縫製きものは、縫製した際に着用者の身体に適合するように予め裁断された上衣部、おはし折部、下衣部からなり、曲線縫製されることにより立体的に構成されるように設計してあるきものである。
立体縫製きものの構成は、上部前身頃、上部後身頃、上部衽、衿、ならびに袖からなる前記上衣部、下部前身頃、下部後身頃、ならびに下部衽からなる前記下衣部、さらに前記上衣部と前記下衣部の間に設けられる前記おはし折部とからなる。立体縫製きものを構成する各々の部位は、着用者の身体における所定箇所を採寸し、用いる生地の裁断条件を最適化してあるため、一般的なきものに比較して、おはし折の始末や体型の補正などの手間が要らず、和服を着慣れない人でも容易に着装することができるように構成されている。
また、立体縫製きものをより着易くしたり、その着崩れを防いだりするために、スナップ釦とそれを介挿させるためのループを用いることにより半衿の着脱を容易にしたり、きものを身体に固定するためのベルトを挿通するためのループを付与したりした立体縫製きものも知られている。
特公平5-65601号公報 実公昭63-2404号公報
しかし、従来から知られる立体縫製きものは上記のように改良されて来たにも拘らず、着易さや着崩れにくさ、着装した際の美麗さにおいて、未だ改良の余地があるものであった。
すなわち、従来より知られる立体縫製きものにおいては、上衣部を構成する上部前身頃や上部衽の下部前身頃や下部衽からなる下衣部に対する前巾の関係などが特定されていないために、特に長時間装着した際などに衿元にだぶつきを生じることがあったり、きものを着装するために取り付けられた2本のウエストベルトを各々挿通するためのループが、おはし折の端部横方向に突出して設けられているために、着装した際にウエスト部分の締め付けが起こったり不自然な皺が生じたりしていた。
また、おはし折部の端部と下部衽の端部とが縫着されていたり、上部後身頃に設けられるタックが背中心に近かったりするため、上部前身頃や下部前身頃、上部後身頃などに不自然な皺を生じる原因となったり、衿が短いために衿元の乱れを直すのが困難だったりし、着装した際の美麗さ、着崩れした際の手直しの容易さに不十分である点があった。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、細部について改良を施すことにより、より着易く、着崩れしにくく、かつ不自然な皺などを極力生ぜずに、より自然に着こなせる立体縫製きものとすることができることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)上部上前々身頃と上部下前々身頃と上部後身頃と上部上前衽と上部下前衽と衿と袖とからなる上衣部と、
下部上前々身頃と下部下前々身頃と下部後身頃と下部上前衽と下部下前衽とからなる下衣部と、
おはし折部上前々身頃とおはし折部下前々身頃とおはし折部後身頃とおはし折部上前衽と衿の一部とからなるおはし折部と
から構成され、
前記上衣部の下端縁、前記下衣部の上端縁、ならびに前記おはし折部の上端縁とが一線上で縫着され、前記おはし折部の下端縁は垂れ下がるようにしてなり、
2本のウエストベルトと、前記2本のウエストベルトを挿通するための2つのループとを有しており、
前記ウエストベルトの一つは、その一端が、上前の身八ツ口付近であって前記おはし折部上端の裏側に取り付けられており、前記ウエストベルトのもう一つは、その一端が、下前の身八ツ口付近であって、前記おはし折部上端の表側に取り付けられており、
前記2つのループは、それぞれ、前記下部上前衽の褄下上端部、及び前記下部下前衽の褄下上端部に設けられ、
着用者の体型に適合するように、裁断、及び曲線縫製された立体縫製きものにおいて、
少なくとも前記下部上前衽の褄下上端部に設けられるループが、前記下部上前衽の上端部に突出して取り付けられることを特徴とする立体縫製きもの。
(2)上部上前々身頃と上部下前々身頃とを、それぞれ下部上前々身頃と下部下前々身頃とに対して、上部後身頃側にずらして縫製することにより、前記上部上前々身頃と前記上部下前々身頃とに生地重ね部を設け、
前記上部上前々身頃から前記生地重ね部を除いた部分の前巾と上部上前衽の巾とを合わせた寸法は、下部上前々身頃の前巾と同寸法であり、
前記上部下前々身頃から前記生地重ね部を除いた部分の前巾と、上部下前衽の巾とを合わせた寸法は、下部下前々身頃の前巾と同寸法であることを特徴とする前記(1)に記載の立体縫製きもの、
(3)少なくとも上前において、おはし折部の端部と下部上前衽の端部とが縫着されておらず、各々独立してなることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の立体縫製きもの、
(4)上衣部を構成する左右の両衿先がおはし折部の上端よりも下方に垂れ下がり、前記両衿先の端部と前記おはし折部の上側端とが縫着されておらず、各々独立してなることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の立体縫製きもの、
(5)上部後身頃における脇線から背中心までの巾を1とした際、前記上部後身頃の脇線から背中心に向けて1/3の巾までの間において、前記上部後身頃の下端部にタックを設けることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の立体縫製きもの、
をその要旨とする。
本発明の立体縫製きものは、上衣部と下衣部とおはし折部とから構成され、前記上衣部は上部上前々身頃と上部下前々身頃と上部後身頃と上部上前衽と上部下前衽と衿と袖とからなり、前記下衣部は下部上前々身頃と下部下前々身頃と下部後身頃と下部上前衽と下部下前衽とからなり、前記おはし折部は衿の一部とおはし折部上前衽とおはし折部上前々身頃とおはし折部下前々身頃とおはし折部後身頃とからなる。
また、前記上部上前々身頃と前記上部上前衽と前記下部上前々身頃と前記下部上前衽と前記おはし折部上前々身頃と前記おはし折部上前衽と前記おはし折部における衿の一部とは、本発明の立体縫製きものの上前を形成し、
前記上部下前々身頃と前記上部下前衽と前記下部下前々身頃と前記下部下前衽と前記おはし折部下前々身頃と前記おはし折部における衿の一部とは、本発明の立体縫製きものの下前を形成する。
なお、きものにおいて、上前とは着装時に前側となる身頃のことである。以下、左側が上前であり、右側が下前であるきものの場合について記載する。
さらに、前記上部上前々身頃と前記上部下前々身頃とを併せて以下「上部前身頃」と呼び、前記下部上前々身頃と前記下部下前々身頃とを併せて以下「下部前身頃」と呼び、前記上部上前衽と前記上部下前衽とを併せて以下「上部衽」と呼び、前記下部上前衽と前記下部下前衽とを併せて以下「下部衽」と呼ぶことがある。
本発明の立体縫製きものは、これを構成する前記各々の部位に用いる生地について、着用者の身体における所定箇所を採寸してその体型に適合するように裁断条件を予め最適化し、これに基づいて生地を裁断して縫製し、前記上衣部の下端縁、前記下衣部の上端縁、ならびに前記おはし折部の上端縁とを一線上で縫着し、前記おはし折部の下端縁は垂れ下がるようにして縫製することにより得られる。
上記(1)の構成を採用することにより、該ループにウエストベルトを挿通して身頃を身体に引き寄せた際、前記ウエストベルトによる横上方向への引っ張りにより下衣部における上前の生地に生じるよじれにつき、前記ループがよじれることによりこれが緩和され、着用者の体型差に応じて柔軟にフィットすることとなるため、不自然な皺の発生を防止することができる。
また、下部上前衽の上端部が横上方向に引かれることとなるために上前の褄先が上がることに繋がり、美しい着姿となる。
上記(2)の構成を採用することにより、(1)の作用に加えて、前記上部前身頃と前記上部衽、及び前記おはし折部や前記下部前身頃における前巾の関係が明らかとされ、従来の立体縫製きものにおける上部衽に比して、前記上部衽において衿付け斜線に縫着される部位における生地の裁断を前記上部前身頃側にずらして小さく設定することにより、着装した際に衿元がだぶつかずにすっきりとし、胸元が綺麗に出る。
上記(3)の構成を採用することにより、着装時に下部衽に取り付けられたループにウエストベルトが挿通され、おはし折部に横方向への引っ張りが生じるが、前記おはし折部は独立しているためにその引っ張りに影響されることが少なく、着用者の腹部の膨らみなどに柔軟に対応することができ、不自然な皺が生じることを防ぐことができる。
上記(4)の構成を採用することにより、本発明の立体縫製きものの、特に長時間の着装などにより衿元に崩れが生じた場合でも、帯の下から手を入れ、衿先を引くことによりこれを直すことが容易であり、常に美麗に着こなすことの一助となる。
上記(5)の構成を採用することにより、上部後身頃のウエスト部に生地の余裕ができ、着用者の背中の丸みや腕の動きにより生じる吊れなどに柔軟に対応することができるほか、背中に生じる皺を脇方向に逃がすこととなりこれを見え難くするため、着装した際の後姿を美麗に見せることができる。
本発明の立体縫製きものは、上記のように数箇所における細部に改良を施した構成とされているため、これらが総合的に作用して、得られる立体縫製きものを着易く、着崩れしにくく、かつ不自然な皺などを極力生ぜずに、より自然に、美しく着こなせるものとなっている。
また、本発明の立体縫製きものは、きもの自体を着用者の体型に合致させて作製するため、ウエスト部にタオルを巻くなどといった、きものに合わせてこれを着易くするために従来行っていた体型の補正なども必要なく、かつ長時間装着した際などに着崩れが生じた場合にも手直しがし易いなど、常に着姿を美麗に保つことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜5は、女性用、すなわち上前が左側(左前)の立体縫製きものを構成する各部位を示す図である。
図1及び図2は本発明に係る立体縫製きものの正面図、図3はウエストベルト、及びループ取り付け位置の説明図、図4は下部上前衽とおはし折部の端部を説明する図、図4は、本発明に係る立体縫製きものの背面図である。
図中、1は立体縫製きもの本体であり、上部上前々身頃11と、上部下前々身頃12と、上部後身頃13、14と、上部上前衽15と、上部下前衽15aと、衿16、ならびに袖17からなる上衣部10;下部上前々身頃21と、下部下前々身頃22と、下部後身頃23と、下部上前衽24、ならびに下部下前衽24aからなる下衣部20;さらに上衣部10と下衣部20の間に設けられるおはし折部30とから構成される。
本発明の立体縫製きものは、上衣部10の下端縁103、104、下衣部20の上端縁、ならびにおはし折部30の上端縁とが一線上で縫着され、おはし折部30の下端縁は垂れ下がるようにして縫製されている。
本実施態様の立体縫製きものは左前であり、上前となる左側の身頃を構成する上部上前々身頃11の前巾11wと上部上前衽15の前巾15wとを合わせた寸法は、おはし折部30における前巾30w、及び下部上前々身頃21の前巾21wと同寸法となるように構成してある。
上部上前々身頃11、及び上部下前々身頃12からなる上部前身頃は、身体の形状に合わせるために、下部上前々身頃21、下部下前々身頃22からなる下部前身頃に対して各々上部後身頃13、14側(脇側)、すなわち背側に若干ずらして縫製してあるが、このずらしにより生じる前記上部前身頃の生地重ね部11aは左右の両身八ツ口101、101aの辺りで上部後身頃13、14の各々の端部に重ねられる。
したがって、本発明においては、上記の上部上前々身頃11の前巾とは、前記上部上前々身頃11の前巾より前記生地重ね部11aを除いた部分についての前巾11wを意味するものとする。また、上記のおはし折部の前巾とは、おはし折部30の上端縁と衿付け斜線18とが交わる位置からおはし折部30の脇上端位置までの前巾30wを意味するものとする。
また、図4にも示すように、上部後身頃13、14には、背中心よりも脇に近い位置、すなわち上部後身頃における脇線から背中心までの巾を1とした際、前記上部後身頃の脇線から背中心に向けて1/3の巾までの間において、その下端部にタック105、105aを設けることにより、ウエスト部における余り布を処理してある。これらのタックを背中心に近い位置に設けると不自然な皺の原因となることがあるため上記のようにその取り付け位置を特定するものである。着用者の体型にもよるが、前記タックは3〜10cm程度の生地を摘んで、0.5〜5cm程度のタックとするのが良い。前記タックは、左右対称に複数取っても構わない。
上部上前々身頃11と上部下前々身頃12とが対向している側の縁、すなわち衿付け斜線18で示された部分には、衿16が縫着されている。衿16は、衿付け斜線18とともに下側に僅かに膨らむように湾曲している。この湾曲による膨らみは、着用者が痩せた体型である場合には緩やかに、太った体型である場合には大きくなるように設計してあり、衿16の中央部19は、緩やかに湾曲した状態で上部後身頃13、14に縫着されている。
衿16の先端である衿先は、図4に示されるように、左右の両衿先がおはし折部30の上端よりも下方に垂れ下がるように長くし、前記両衿先の端部とおはし折部30の上端とが縫着されず、各々独立してなるように構成する。衿先は、左右の両衿先について、おはし折部30の上端から各々10〜15cm程度下方に垂れ下がるようにすると良い。
上部上前々身頃11と上部下前々身頃12において、上部後身頃に縫着される左右各々の部位のうち、約半分から下側の部分には左身八ツ口101、右身八ツ口101aが各々開口形成されている。
上部上前々身頃11と上部下前々身頃12において、上部後身頃に縫着される左右各々の部位のうち、約半分から上側の部分は袖付け102になっており、袖付け102には一対の袖17が各々縫着されている。
また、袖17の内面には予め長襦袢の袖17aが縫着され、外観上はあたかも長襦袢を着装しているのと同様に見えるようになっている。
上部上前々身頃11と上部下前々身頃12からなる上部前身頃の下端縁103、及び上部後身頃13、14からなる上部後身頃の下端縁104は一線上に位置し、上部前身頃の下端線103も上部後身頃の下端線104も、その中央が上方に膨らむように緩やかに湾曲している。この下端縁103、及び下端縁104には、上端縁が前記下端縁と同様の曲率を有し、緩やかに湾曲した前記下衣部20、及び同様な曲率で湾曲しているおはし折部30が縫着されている。また、前記おはし折部30の下端縁は下方に垂れ下がるようにしてある。
ここで、上前である左側のおはし折部30の端部と下部上前衽24の端部とは、図4のように各々独立してなる。すなわち、上衣部10の下端縁103と下部上前衽24の上端縁とは縫着されるが、おはし折部30の上端縁と下部上前衽24の上端縁について、その一部が縫着されることはあっても、その各々の端部については縫着されず、独立した形で存在するように構成される。
図中、31、32はウエストベルトであり、図3にその詳細が示されるように、上前が左側である本実施態様においては、一方のウエストベルト31の一端を左身八ツ口101付近であっておはし折部30の左脇部上端付近の裏側に縫着し、他端には係止部31aを取り付けてある。もう一方のウエストベルト32の一端は右身八ツ口101a付近であっておはし折部30の右脇部上端付近の表側に縫着し、他端には係合部32aを形成してある。係合部32aは、前記ウエストベルトの他端を折り返して輪状とし、これを縫着することにより得ても良いし、前記他端に係止部31aが合致する金具などを取り付けても良いが、上記のようにして前記ウエストベルトの他端を輪状とし、形成された輪を固定し、かつ輪の大きさを調節できる部材を取り付け、ウエストベルト32の長さを調節できるように構成することが好ましい。
これらのウエストベルトは、ゴム製のものを用いるのが好ましく、後記するループ33、34に挿通可能な巾を有すると共に、少なくとも着用者のウエストを巻回する長さを有するものとする。
図3に示されるように、下部上前衽24の褄下上端部には、ウエストベルト32を挿通するためのループ33が形成され、下部下前衽24aの褄下上端部には、ウエストベルト31を挿通するためのループ34が形成されている。このループ33、34は、前記ウエストベルトを挿通し、かつ案内するもので、少なくとも前記ウエストベルトが挿通可能な径を有するものとする。
ここで、上前である下部上前衽24上端部に形成するループ33については、下部上前衽24の上端部に突出して取り付けられるものとする。より詳細には、下部上前衽24の上端縁側の端部に、少なくとも45〜120度の角度をもって上部に突出して取り付けられるものであり、好ましくは垂直に取り付けられるものである。また、下部下前衽24aの上端部に形成されるループ33は、下部下前衽24a上端部であればその表側、裏側どちらに取り付けても良い。
こうして得られる本実施形態における立体縫製きものは、以下のようにして着装する。
まず、本実施形態に係る立体縫製きもの1を羽織ると共に、袖17に腕を通し、ウエストベルト31をループ34に挿通してから左身八ツ口101に挿通し、右側の身頃を身体に引き寄せる。次いで、ウエストベルト32をループ33に挿通してこれを右側から後ろに回し、先のウエストベルト31については左側から後ろに回し、両ウエストベルト31、32を各々背側から身体の前部に引き寄せ、ウエストベルト31の係止部31aとウエストベルト32の係合部32aとを係合することで着装することができる。
本発明の立体縫製きものは、熟練者でなくとも、容易に着装可能な立体縫製きものとして利用できる。
本発明に係る立体縫製きものの正面図 本発明に係る立体縫製きものの正面図 ウエストベルト、及びループ取り付け位置の説明図 下部上前衽とおはし折部の端部を説明する図 本発明に係る立体縫製きものの背面図
符号の説明
1 立体縫製きもの
10 上衣部
11 上部上前々身頃
11a 生地重ね部
11w 上部上前々身頃の前巾
12 上部下前々身頃
13 上左後身頃
14 上右後身頃
15 上部上前衽
15a 上部下前衽
15w 上部上前衽の巾
16 衿
17 袖
18 衿付け斜線
19 背中心
20 下衣部
21 下部上前々身頃
21w 下部上前々身頃の前巾
22 下部下前々身頃
23 下後身頃
24 下部上前衽
30 おはし折部
30w おはし折部の前巾
31、32 ウエストベルト
31a 係止部
32a 係合部
33、34 ループ
101 左身八ツ口
101a 右身八ツ口
102 袖付け線
103、104 下端縁
105、105a タック

Claims (5)

  1. 上部上前々身頃と上部下前々身頃と上部後身頃と上部上前衽と上部下前衽と衿と袖とからなる上衣部と、
    下部上前々身頃と下部下前々身頃と下部後身頃と下部上前衽と下部下前衽とからなる下衣部と、
    おはし折部上前々身頃とおはし折部下前々身頃とおはし折部後身頃とおはし折部上前衽と衿の一部とからなるおはし折部と
    から構成され、
    前記上衣部の下端縁、前記下衣部の上端縁、ならびに前記おはし折部の上端縁とが一線上で縫着され、前記おはし折部の下端縁は垂れ下がるようにしてなり、
    2本のウエストベルトと、前記2本のウエストベルトを挿通するための2つのループとを有しており、
    前記ウエストベルトの一つは、その一端が、上前の身八ツ口付近であって前記おはし折部上端の裏側に取り付けられており、前記ウエストベルトのもう一つは、その一端が、下前の身八ツ口付近であって、前記おはし折部上端の表側に取り付けられており、
    前記2つのループは、それぞれ、前記下部上前衽の褄下上端部、及び前記下部下前衽の褄下上端部に設けられ、
    着用者の体型に適合するように、裁断、及び曲線縫製された立体縫製きものにおいて、
    少なくとも前記下部上前衽の褄下上端部に設けられるループが、前記下部上前衽の上端部に突出して取り付けられることを特徴とする立体縫製きもの。
  2. 上部上前々身頃と上部下前々身頃とを、それぞれ下部上前々身頃と下部下前々身頃とに対して、上部後身頃側にずらして縫製することにより、前記上部上前々身頃と前記上部下前々身頃とに生地重ね部を設け、
    前記上部上前々身頃から前記生地重ね部を除いた部分の前巾と上部上前衽の巾とを合わせた寸法は、下部上前々身頃の前巾と同寸法であり、
    前記上部下前々身頃から前記生地重ね部を除いた部分の前巾と、上部下前衽の巾とを合わせた寸法は、下部下前々身頃の前巾と同寸法であることを特徴とする請求項1に記載の立体縫製きもの。
  3. 少なくとも上前において、おはし折部の端部と下部上前衽の端部とが縫着されておらず、各々独立してなることを特徴とする請求項1または2に記載の立体縫製きもの。
  4. 上衣部を構成する左右の両衿先がおはし折部の上端よりも下方に垂れ下がり、前記両衿先の端部と前記おはし折部の上側端とが縫着されておらず、各々独立してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の立体縫製きもの。
  5. 上部後身頃における脇線から背中心までの巾を1とした際、前記上部後身頃の脇線から背中心に向けて1/3の巾までの間において、前記上部後身頃の下端部にタックを設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の立体縫製きもの。

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