JP2007161798A - 共役ジエン重合体変性物の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高シス−1、4−構造含有率の共役ジエン重合体を変性することによって、耐摩耗性が高く、転がり抵抗が低く、かつウエットスキッド性が良好で、特に自動車タイヤトレッド用ゴムとして好適なジエン系ゴムを提供する。
【解決手段】 (A)嵩高い配位子を有するイットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)周期律表第2族、12族、13族から選ばれる元素の有機金属化合物、から得られる触媒を用いて共役ジエン化合物を重合させ、さらにアミノ基とアルコキシ基とを有する珪素化合物により変性させることを特徴とする共役ジエン重合体変性物の製造方法に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、嵩高い配位子を有するイットリウム化合物からなる重合触媒を用いた、シス1,4−構造含有率の高い共役ジエン重合体の変性方法に関するものである。
従来、自動車タイヤゴムとしては、ポリブタジエンゴム(BR)、あるいはスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を主成分とし、他に天然ゴムなどを配合したゴム組成物が用いられている。
近年、自動車の低燃費化の要求と雪上及び氷上における走行安全性の要求が高まり、自動車タイヤトレッドゴムとして、転がり抵抗が小さく(すなわち、反発弾性の大きく)、かつ雪上及び氷上における路面グリップ(すなわち、ウエットスキッド抵抗)の大きなゴム材料の開発が望まれている。ところが、ポリブタジエンゴム(BR)のように反発弾性の大きなゴムはウエットスキッド抵抗が低い傾向があり、一方、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)には、ウエットスキッド抵抗は大きいが、転がり抵抗も大きいという問題があった。
従来から、上記のような課題を解決する方法として、リチウム系触媒の存在下で、低シスジエン系ゴムを変性剤によって化学変性させる方法が数多く提案されている。例えば、低シスBRをベンゾフェノン化合物で変性する方法が、特開昭58−162604号公報及び特開昭59−117514号公報に提案されており、自動車タイヤの転がり抵抗が小さく、ウエットスキッド抵抗が大きく、また反発弾性も改善されると報告されている。
特公平6−53766号公報、特公平6−57769号公報、そして特公平6−78450号公報には、活性なアルカリ金属末端を有するジエン系ゴムを、ニトロアミノ化合物、ニトロ化合物、ニトロアルキル化合物などと反応させることにより、反発弾性に優れ、低温硬度が低いゴムが得られる旨記載されている。
しかしながら、低シスBRは耐摩耗性が不十分であり、変性によってもこの問題点は解決されない。また、SBRでも反発弾性が低く、変性後もこの欠点の充分な解決には至らない。
1,3−ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンの重合触媒に関しては、従来数多くの提案がなされており、その幾つかは工業化されている。例えば、高シス-1,4構造の共役ジエン重合体の製造方法としては、チタン、コバルト、ニッケル、ネオジム等の化合物と有機アルミニウムの組合せがよく用いられる。
周期律表第3族元素を触媒とする共役ジエンの重合は公知であり、これまでに様々な重合方法が提案されてきた。例えば、特開平6−228221号公報(特許文献1)には、原子番号が57〜71または92の金属のうち、少なくとも1種の化合物を担体に担持した共役ジエンの(共)重合用担体担持固体触媒が開示されている。しかしながら、原子番号39であるイットリウム触媒については殆ど記載されていない。
特開平7−70143号公報(特許文献2)には、イットリウム(Y)、ネオジム(Nd)又はプラセオジム(Pr)と13族元素の有機金属化合物から構成される有機金属錯体が開示されている。しかしながら、イットリウム錯体については重合例が全く記載されていない。
特開平7−268013号公報(特許文献3)には、ネオジム(Nd)、プラゼオジム(Pr)、ジスプロシウム(Dy)、ランタン(La)、ガドリニウム(Gd)およびイットリウム(Y)をアルミニウムアルキルおよびホウ素のトリアルキル誘導体と組み合わせた触媒系が記載されているが、1,3−ブタジエンを重合させる方法の例示は、ネオジム、プラゼオジムに限られている。
また、特開平8−325330号公報(特許文献4)、特開平9−151219号公報(特許文献5)、特開平10−60174号公報(特許文献6)、特開平11−217465号公報(特許文献7)、特開平11−222536号公報(特許文献8)には、シス−1,4−ポリブタジエンを製造する触媒となる金属の例示としてイットリウムも挙げられているが、イットリウム触媒を用いた具体的な例示はされていない。
また、特開2003−226721号公報(特許文献9)には、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド、アクチノイドからなる群から選択される元素の化合物を触媒として、シス−1,4−ポリブタジエンを製造する方法が開示されているが、イットリウム触媒を用いた具体的な例示はされておらず、1,3−ブタジエンを重合させる方法の例示は、ネオジム、プラゼオジムに限られている。
特開平6−228221号公報 特開平7−70143号公報 特開平7−268013号公報 特開平8−325330号公報 特開平9−151219号公報 特開平10−60174号公報 特開平11−217465号公報 特開平11−222536号公報 特開2003−226721号公報
(A)下記の一般式で表される嵩高い配位子を有するイットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)周期律表第2族、12族、13族から選ばれる元素の有機金属化合物、から得られる触媒を用いて共役ジエン化合物を重合させ、さらにアミノ基とアルコキシ基とを有する珪素化合物により変性させることを特徴とする共役ジエン重合体変性物の製造方法に関する。
Figure 2007161798

但し、R1,R2,R3は水素、または炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Oは酸素原子を表し、Yはイットリウム原子を表す。
上記の方法で共役ジエン化合物を重合させる際に、(1)水素、(2)水素化金属化合物、(3)水素化有機金属化合物、から選ばれる化合物で分子量を調節することを特徴とする共役ジエン重合体からなる変性物の製造方法に関する。
上記における(C)成分の有機金属化合物、請求項2における水素化有機金属化合物のうち少なくとも一方が、ジアルキルアルミニウムハイドライドであることを特徴とする上記の共役ジエン重合体からなる変性物の製造方法に関する。
該共役ジエン重合体が、シス−1,4構造を90%以上有するシス−1,4−ポリブタジエンであることを特徴とする上記の共役ジエン重合体変性物の製造方法に関する。
(A)特定の嵩高い配位子を有するイットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)周期律表第2族、12族、13族から選ばれる元素の有機金属化合物、から得られる触媒を用いて共役ジエン化合物を重合させ、(1)水素、(2)水素化金属化合物、(3)水素化有機金属化合物、から選ばれる化合物で分子量を調節することにより得られるシス−1,4構造を90%以上有するシス−1,4−ポリブタジエンをアミノ基とアルコキシ基とを有する珪素化合物により変性させる方法を提供する。
本発明の触媒系の(A)成分であるイットリウム化合物は、以下の一般式で表される嵩高い配位子を有するイットリウム化合物である。
Figure 2007161798
但し、R1,R2,R3は水素、または炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Oは酸素原子を表し、Yはイットリウム原子を表す。
R1,R2,R3の具体例としては、水素、メチル基、エチル基、ビニル基、n−プロピル基、イソプロピル基、1−プロペニル基、アリル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、トルイル基、フェネチル基などが挙げられる。さらに、それらにヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボメトキシ基、カルボエトキシ基、アミド基、アミノ基、アルコキシ基、フェノキシ基などが任意の位置に置換されているものも含まれる。
本発明の触媒系の(A)成分であるイットリウム化合物としては、イットリウムの塩や錯体が好ましく用いられる。特に好ましいものは、トリス(アセチルアセトナト)イットリウム、トリス(ヘキサンジオナト)イットリウム、トリス(ヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(ジメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(トリメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(テトラメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(ペンタメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリス(ヘキサメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリスアセトアセタトイットリウム、などのイットリウム化合物、などが挙げられる。
本発明の触媒系の(B)成分である非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物において、非配位性アニオンとしては、例えば、テトラ(フェニル)ボレ−ト、テトラ(フルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレ−ト、テトラキス(テトラフルオロメチルフェニル)ボレ−ト、テトラ(トリイル)ボレ−ト、テトラ(キシリル)ボレ−ト、トリフェニル(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、トリス(ペンタフルオロフェニル)(フェニル)ボレ−ト、トリデカハイドライド−7,8−ジカルバウンデカボレ−ト、テトラフルオロボレ−ト、ヘキサフルオロホスフェ−トなどが挙げられる。
一方、カチオンとしては、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプタトリエニルカチオン、フェロセニウムカチオンなどを挙げることができる。
カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニルカルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンを挙げることができる。トリ置換フェニルカルボニウムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオンを挙げることができる。
アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(i−プロピル)アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンを挙げることができる。
ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウムカチオン、テトラフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、テトラ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオン、テトラ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのアリ−ルホスホニウムカチオンを挙げることができる。
該イオン性化合物は、上記で例示した非配位性アニオン及びカチオンの中から、それぞれ任意に選択して組み合せたものを好ましく用いることができる
中でも、イオン性化合物としては、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、トリフェニルカルボニウムテトラキス(フルオロフェニル)ボレ−ト、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、1,1'−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−トなどが好ましい。イオン性化合物を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(B)成分として、アルモキサンを用いてもよい。アルモキサンとしては、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られるものであって、一般式(−Al(R')O−) n で示される鎖状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げられる。(R' は炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/又はアルコキシ基で置換されたものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)。R' として、はメチル、エチル、プロピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基が好ましい。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物などが挙げられる。
それらの中でも、トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好適に用いることができる。
また、縮合剤としては、典型的なものとして水が挙げられるが、この他に該トリアルキルアルミニウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸着水やジオ−ルなどが挙げられる。
本発明における触媒系の(C)成分である周期律表第2族、12族、13族元素の有機金属化合物としては、例えば、有機マグネシウム、有機亜鉛、有機アルミニウム等が用いられる。これらの化合物の内で好ましいのは、ジアルキルマグネシウム、アルキルマグネシウムクロライド、アルキルマグネシウムブロマイド、ジアルキル亜鉛、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルアルミニウムブロマイド、アルキルアルミニウムセスキクロライド、アルキルアルミニウムセスキブロマイド、アルキルアルミニウムジクロライド、ジアルキルアルミニウムハイドライド等である。
具体的な化合物としては、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロライド、ヘキシルマグネシウムクロライド、オクチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイド、ブチルマグネシウムブロマイド、ブチルマグネシウムアイオダイド、ヘキシルマグネシウムアイオダイドなどのアルキルマグネシウムハライドを挙げることができる。
さらに、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジオクチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、エチルヘキシルマグネシウムなどのジアルキルマグネシウムを挙げることができる。
さらに、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジイソブチル亜鉛、ジヘキシル亜鉛、ジオクチル亜鉛、ジデシル亜鉛などのトリアルキル亜鉛を挙げることができる。
さらに、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウムを挙げることができる。
さらに、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどの有機アルミニウムハロゲン化合物、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセスキハイドライドなどの水素化有機アルミニウム化合物も挙げることができる。
これらの周期律表第2族、12族、13族元素の有機金属化合物は、単独で用いることもできるが、2種類以上併用することも可能である。
上述した触媒を用いて共役ジエンの重合を行うことができるが、得られる共役ジエン重合体の分子量調節剤としては、(1)水素、(2)水素化金属化合物、(3)水素化有機金属化合物、から選ばれる化合物を用いることができる。
本発明における分子量調節剤の(2)水素化金属化合物としては、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化マグネシウム、水素化カルシウム、ボラン、水素化アルミニウム、水素化ガリウム、シラン、ゲルマン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ナトリウムアルミニウム、などが挙げられる。
また、本発明における分子量調節剤の(3)水素化有機金属化合物としては、メチルボラン、エチルボラン、プロピルボラン、ブチルボラン、フェニルボランなどのアルキルボラン、ジメチルボラン、ジエチルボラン、ジプロピルボラン、ジブチルボラン、ジフェニルボランなどのジアルキルボラン、メチルアルミニウムジハイドライド、エチルアルミニウムジハイドライド、プロピルアルミニウムジハイドライド、ブチルアルミニウムジハイドライド、フェニルアルミニウムジハイドライドなどのアルキルアルミニウムジハイドライド、ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジブチルアルミニウムハイドライド、ジフェニルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド、メチルシラン、エチルシラン、プロピルシラン、ブチルシラン、フェニルシラン、ジメチルシラン、ジエチルシラン、ジプロピルシラン、ジブチルシラン、ジフェニルシラン、トリメチルシラン、トリエチルシラン、トリプロピルシラン、トリブチルシラン、トリフェニルシランなどのシラン類、メチルゲルマン、エチルゲルマン、プロピルゲルマン、ブチルゲルマン、フェニルゲルマン、ジメチルゲルマン、ジエチルゲルマン、ジプロピルゲルマン、ジブチルゲルマン、ジフェニルゲルマン、トリメチルゲルマン、トリエチルゲルマン、トリプロピルゲルマン、トリブチルゲルマン、トリフェニルゲルマンなどのゲルマン類、などが挙げられる。
これらの中でも、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライドが好ましく、ジエチルアルミニウムハイドライドが特に好ましい。
触媒成分の添加順序は、特に、制限はないが、例えば次の順序で行うことができる。
(1)不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在下に(C)成分を添加し、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
(2)不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在下に(C)成分を添加し、上述した分子量調節剤を添加した後、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
(3)不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在に(A)成分を添加し、(C)成分と上述した分子量調節剤を任意の順序で添加した後、(B)成分を添加する。
(4)不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在に(B)成分を添加し、(C)成分と上述した分子量調節剤を任意の順序で添加した後、(A)成分を添加する。
(5)不活性有機溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在下に(C)成分を添加し、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加した後、上述した分子量調節剤を添加する。
また、各成分をあらかじめ熟成して用いてもよい。中でも、(A)成分と(C)成分を熟成することが好ましい。
熟成条件としては、不活性溶媒中、重合すべき共役ジエン化合物モノマ−の存在下又は不存在に(A)成分と(C)成分を混合する。熟成温度は−50〜80℃、好ましくは−10〜50℃であり、熟成時間は0.01〜24時間、好ましくは0.05〜5時間、特に好ましくは0.1〜1時間である。
本発明においては、各触媒成分を無機化合物、又は有機高分子化合物に担持して用いることもできる。
共役ジエン化合物モノマ−としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチルペンタジエン、4−メチルペンタジエン、2,4−ヘキサジエンなどが挙げられる。中でも、1,3−ブタジエンを主成分とする共役ジエン化合物モノマ−が好ましい。
これらのモノマ−成分は、一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで重合すべき共役ジエン化合物モノマ−とは、モノマ−の全量であっても一部であってもよい。モノマ−の一部の場合は、上記の接触混合物を残部のモノマ−あるいは残部のモノマ−溶液と混合することができる。共役ジエンの他に、エチレン、プロピレン、アレン、1−ブテン、2−ブテン、1,2−ブタジエン、ペンテン、シクロペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、オクテン、シクロオクタジエン、シクロドデカトリエン、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどのオレフィン化合物等を含んでいてもよい。
重合方法は、特に制限はなく、1,3−ブタジエンなどの共役ジエン化合物モノマ−そのものを重合溶媒とする塊状重合(バルク重合)、又は溶液重合などを適用できる。溶液重合での溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、上記のオレフィン化合物やシス−2−ブテン、トランス−2−ブテン等のオレフィン系炭化水素等が挙げられる。
中でも、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、あるいは、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合物などが好適に用いられる。
重合温度は−30〜150℃の範囲が好ましく、30〜100℃の範囲が特に好ましい。重合時間は1分〜12時間の範囲が好ましく、5分〜5時間が特に好ましい。
本発明で得られる共役ジエン重合体としては、好ましくは、シス−1,4構造を90%以上、さらに好ましくは92%以上、特に好ましくは96%以上有するシス−1,4−ポリブタジエンが挙げられる。また、該共役ジエン重合体の[η]としては、好ましくは0.1〜10、さらに好ましくは1〜7、特に好ましくは1.5〜5に制御することができる。
本発明で用いる変性剤は、アミノ基(好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基と結合したアミノアルキル基)とアルコキシ基(好ましくは、炭素原子数が1〜6のアルコキシ基)とを有する珪素化合物(好ましくはシラン化合物)であり、アミノアルキルアルコキシシラン化合物が好ましい。その具体的化合物の例としては、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルブトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシエチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシプロピルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシブチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジエトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリブトキシシラン等が挙げられる。これらの化合物の中で、特に3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシランが好ましい。これらの変性剤は、単独で使用しても、あるいは二種類以上組み合わせて用いてもよい。
変性反応速度が遅い場合には、反応速度を大きくするために、ハロゲン化アルミニウムやハロゲン化アルキルを触媒として使用することができる。ハロゲン化アルミニウムの例としては、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウムなどが挙げられる。ハロゲン化アルキルの例としては、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化ブチル、臭化ブチル、ヨウ化ブチルなどの炭素原子数1〜6のアルキルハロゲン化物が挙げられる。
変性反応に使用する有機溶媒としては、それ自身がジエン系ゴムと反応しないものであれば、自由に使用できる。通常は、ジエン系ゴムの製造に用いた溶媒と同じものが用いられる。その具体例としては、ベンゼン、クロルベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタンなどの炭素原子数5〜10の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、テトラリン、デカリンなどの脂環族炭化水素系溶媒などを挙げることができる。また、塩化メチレンやテトラヒドロフランなども使用することができる。
変性反応の反応溶液の温度は、0〜100℃の範囲にあることが好ましく、特に室温〜80℃の範囲にあることが好ましい。温度が低すぎると変性反応の進行が遅く、温度が高すぎると重合体がゲル化しやすくなる。変性反応の時間には特に制限はないが、通常は10分〜6時間の範囲にあることが好ましい。変性反応時間が短かすぎると反応が充分進行せず、時間が長すぎると重合体がゲル化しやすくなる。
変性反応溶液におけるジエン系ゴムの量は、溶媒1リットル当り、通常は5〜500g、好ましくは20〜300g、更に好ましくは30〜200gの範囲にある。
変性反応における変性剤の使用量は、ジエン系ゴム100gに対して、通常は0.01〜150ミリモル、好ましくは0.1〜100ミリモル、更に好ましくは0.5〜50ミリモルの範囲にある。使用量が少な過ぎると、変性ジエン系ゴム中に導入される珪素元素の量が少なくなり、変性効果が少ない。使用量が多すぎると、変性ジエン系ゴム中に未反応変性剤が残存することになるため、その除去に手間がかかることになるので好ましくない。
変性反応の実施に際しては、変性剤の種類によっては、触媒を使用することが好ましい。この反応における触媒の使用量は、ジエン系ゴム100gに対して、通常は0.01〜100ミリモル、好ましくは0.05〜50ミリモル、更に好ましくは0.08〜20ミリモルである。
本発明の共役ジエン重合体変性物は、単独でまたは他の合成ゴム若しくは天然ゴムとブレンドして配合し、必要ならばプロセス油で油展し、次いでカーボンブラックなどの充填剤、加硫剤、加硫促進剤その他の通常の配合剤を加えて加硫し、タイヤ、ホース、ベルト、その他の、各種工業用品等の機械的特性及び耐摩耗性が要求されるゴム用途に使用される。また、プラスチック材料の改質剤として使用することもできる。
以下に本発明に基づく実施例について具体的に記載する。重合条件並びに重合結果については表1にまとめて記載した。
ミクロ構造は赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm-1、トランス967cm-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
ムーニー粘度(ML1+4、100℃):JIS−K6300に従い株式会社島津製作所製のムーニー粘度計を使用して100℃で1分予熱したのち、4分間測定してゴムのムーニ−粘度(ML1+4、100℃)として表示した。
珪素含有量:BRを硫酸灰化後、アルカリ溶融し、硝酸を加え加熱溶解後、超純水で希釈しICP発光分析法で定量分析を行った。
(実施例1)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のトルエン溶液(1mol/L)3mlを添加し、毎分550回転で3分間攪拌した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)1mlを添加して40℃まで加温した。4分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.1mlを添加して重合を開始した。40℃で30分重合後、変性剤の3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシランのトルエン溶液(0.1mol/L)2.9mlを添加して40℃で10分変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、反応を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを70℃で6時間真空乾燥して、変性ポリブタジエンを得た。
変性ポリブタジエン5gをトルエン100mlに溶解させ、次いでエタノール200mlを加えてポリブタジエンを再沈殿させた。この操作を2回繰り返した後、老化防止剤を加えて70℃で2時間乾燥させて珪素含有量測定用のポリブタジエンを得た。結果を表1に示した。
(実施例2)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジエチルアルミニウムハイドライド(DEAH)のトルエン溶液(1mol/L)1.6mlを添加し、毎分550回転で3分間攪拌した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)2mlを添加して40℃まで加温した。4分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.2mlを添加して重合を開始した。40℃で30分重合後、変性剤の3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシランのトルエン溶液(1mol/L)0.6mlを添加して40℃で10分変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、反応を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを70℃で6時間真空乾燥して、変性ポリブタジエンを得た。
変性ポリブタジエン5gをトルエン100mlに溶解させ、次いでエタノール200mlを加えてポリブタジエンを再沈殿させた。この操作を2回繰り返した後、老化防止剤を加えて70℃で2時間乾燥させて珪素含有量測定用のポリブタジエンを得た。結果を表1に示した。
(実施例3)
3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシランのトルエン溶液(1mol/L)の添加量を1.2mlとしたほかは、実施例2と同様に重合を行った。結果を表1に示した。
(実施例4)
3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシランのトルエン溶液(1mol/L)の添加量を1.2mlとして、40℃で30分変性反応を行った以外は実施例2と同様に行った。結果を表1に示した。
(実施例5)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のトルエン溶液(1mol/L)3mlを添加し、毎分550回転で3分間攪拌した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)1mlを添加して40℃まで加温した。4分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.1mlを添加して重合を開始した。40℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを70℃で6時間真空乾燥して、未変性のポリブタジエンを得た。結果を表1に示した。
(実施例6)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン260ml及びブタジエン140mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、ジエチルアルミニウムハイドライド(DEAH)のトルエン溶液(1mol/L)1.6mlを添加し、毎分550回転で3分間攪拌した。次に、トリス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオナト)イットリウムのトルエン溶液(20mmol/L)2mlを添加して40℃まで加温した。4分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオロボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.2mlを添加して重合を開始した。40℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを70℃で6時間真空乾燥して、未変性のポリブタジエンを得た。結果を表1に示した。
(比較例1)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン650ml及びブタジエン350mlからなる溶液を仕込んだ。別の窒素置換した50mlフラスコにジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)8ml、ブタジエンのシクロヘキサン溶液(0.78mol/L)0.32ml、バーサチック酸ネオジム[Nd(ver)3]のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)0.5mlを加えて2分攪拌し、次いでジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(0.3mol/L)を0.33ml加え30℃で30分間攪拌した。
オートクレーブを80℃まで加温した後、先の触媒溶液を全量注入して重合を開始した。80℃で60分重合後、変性剤の3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシランのシクロヘキサン溶液(1mol/L)1mlを添加して80℃で30分変性反応を行った。老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、反応を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを70℃で6時間真空乾燥して、変性ポリブタジエンを得た。
変性ポリブタジエン5gをトルエン100mlに溶解させ、次いでメタノール200mlを加えてポリブタジエンを再沈殿させた。この操作を2回繰り返した後、老化防止剤を加えて70℃で2時間乾燥させて珪素含有量測定用のポリブタジエンを得た。結果を表1に示した。
(比較例2)
内容量2Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、シクロヘキサン650ml及びブタジエン350mlからなる溶液を仕込んだ。別の窒素置換した50mlフラスコにジイソブチルアルミニウムハイドライド(DIBAH)のシクロヘキサン溶液(1mol/L)8ml、ブタジエンのシクロヘキサン溶液(0.78mol/L)0.32ml、バーサチック酸ネオジム[Nd(ver)3]のシクロヘキサン溶液(0.1mol/L)0.5mlを加えて2分攪拌し、次いでジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)のシクロヘキサン溶液(0.3mol/L)を0.33ml加え30℃で30分間攪拌した。
オートクレーブを80℃まで加温した後、先の触媒溶液を全量注入して重合を開始した。80℃で60分重合後、老化防止剤を含むエタノール/ヘプタン(1/1)溶液5mlを添加し、反応を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを70℃で6時間真空乾燥して、未変性ポリブタジエンを得た。結果を表1に示した。
Figure 2007161798

Claims (4)

  1. (A)下記の一般式で表される嵩高い配位子を有するイットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)周期律表第2族、12族、13族から選ばれる元素の有機金属化合物、から得られる触媒を用いて共役ジエン化合物を重合させ、さらにアミノ基とアルコキシ基とを有する珪素化合物により変性させることを特徴とする共役ジエン重合体変性物の製造方法。
    Figure 2007161798
    但し、R1,R2,R3は水素、または炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Oは酸素原子を表し、Yはイットリウム原子を表す。
  2. 請求項1に記載の方法で共役ジエン化合物を重合させる際に、(1)水素、(2)水素化金属化合物、(3)水素化有機金属化合物、から選ばれる化合物で分子量を調節することを特徴とする共役ジエン重合体からなる変性物の製造方法。
  3. 請求項1における(C)成分の有機金属化合物、請求項2における水素化有機金属化合物のうち少なくとも一方が、ジアルキルアルミニウムハイドライドであることを特徴とする請求項1〜2に記載の共役ジエン重合体からなる変性物の製造方法。
  4. 該共役ジエン重合体が、シス−1,4構造を90%以上有するシス−1,4−ポリブタジエンであることを特徴とする請求項1〜3に記載の共役ジエン重合体変性物の製造方法。
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