JP2007160825A - プリンタのインク漏れ検出機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリンタの異常に起因するインク漏れの発生を速やかに検出して、プリンタ外部へのインクの漏れ出しを確実に防止すること。
【解決手段】インクジェット式のロール紙プリンタ1の底面は、プリンタ内部で発生した漏れインクを回収するための漏れインク回収部50で封鎖されており、漏れインク吸収部50は下ケース60に保持された漏れインク吸収体70を備えている。漏れインク吸収体70には、そこに配置したインク検出用の電極端子53に漏れインクを誘導するためのインク誘導用の切り欠き溝72〜77が付いている。漏れインクを早期に検出でき、したがって、プリンタの異常も早期に知ることができ、漏れインクがプリンタ底面から外部に漏れ出ることも防止される。
【選択図】図1
【解決手段】インクジェット式のロール紙プリンタ1の底面は、プリンタ内部で発生した漏れインクを回収するための漏れインク回収部50で封鎖されており、漏れインク吸収部50は下ケース60に保持された漏れインク吸収体70を備えている。漏れインク吸収体70には、そこに配置したインク検出用の電極端子53に漏れインクを誘導するためのインク誘導用の切り欠き溝72〜77が付いている。漏れインクを早期に検出でき、したがって、プリンタの異常も早期に知ることができ、漏れインクがプリンタ底面から外部に漏れ出ることも防止される。
【選択図】図1
Description
本発明は、プリンタの内部で発生したインク漏れを迅速に検出して、プリンタ外部にインクが漏れ出ることを未然に防止できるようにしたプリンタのインク漏れ検出機構に関するものである。
インクジェットプリンタでは、インクジェットヘッドのノズルの目詰まり、ノズルへの気泡侵入などを防止あるいは解消するために、インクジェットヘッドの各ノズルから定期的に印字に関与しないインク液滴の吐出動作、各ノズルからポンプを用いてインクを吸引するインク吸引動作などが行われる。かかる吐出動作および吸引動作で排出された廃インクは所定の部位に配置されている廃インクタンク、廃インク吸収体に回収されるようになっている。
特許文献1には廃インクを回収するための廃インク容器を備えたインクジェットプリンタが開示されており、廃インク容器には、そこからのインク漏れを検出するため検出機構が備わっている。また、特許文献2には、廃インクを回収するための廃液吸収材にインク誘導路を形成して、廃液吸収材に廃インクが速やかに拡散して吸収されるようにした構成が開示されている。
一方、インクジェットプリンタにおいて、記録紙の前後あるいは左右に余白を設けることなく印字を行う、所謂、縁なし印字を行う場合には、記録紙より広い領域に印字を行い、記録紙に着弾せずに通過したインク液滴を、記録紙の背面側に配置されているインク吸収材によって受け取る構成が採用されている。特許文献3には、かかるインク吸収材を備えたインクジェットプリンタが開示されている。
特開平9−109415号公報
特開2003−266741号公報
特開2005−96413号公報
インクジェットプリンタにおいては、インクジェットヘッドから回収された廃インクを廃インクタンクに回収するための廃インクチューブが外れて、インク漏れが発生するおそれがある。廃インクチューブが外れると、そこから漏れ出たインクがプリンタ内部を流れ落ち、底面から外部の漏れ出るおそれがある。また、ロール紙に印字を行うインクジェットプリンタなどにおいては、ロール紙が適切にセットされないと、ロール紙が印字位置に搬送されることなく印字動作が開始されることがある。この場合には、インクジェットヘッドから吐出されたインク液滴が周囲に飛散して流れ落ちて、プリンタ底面から外部に漏れ出るおそれがある。
従来のインクジェットプリンタの廃液吸収材および廃液タンクは、このような異常事態において発生した漏れインクを回収するためのものではない。また、インク検出器は、廃液吸収材、廃液タンクから外部にインクが漏れ出ることを防止するために設けられており、プリンタのインク供給路、廃インク回収路などの異常に起因して発生する漏れインクを検出するためのものではない。したがって、従来のインクジェットプリンタでは、プリンタの異常に起因して発生するインク漏れを、それが始まった早期の段階で検出できず、漏れインクがプリンタ外部に漏れ出てしまう事態を未然に防止できないという問題点がある。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、プリンタの異常に起因するインク漏れの発生を速やかに検出して、プリンタ外部へのインクの漏れ出しを確実に防止可能なプリンタのインク漏れ検出機構を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のプリンタのインク漏れ検出機構は、プリンタの底面に配置された漏れインク吸収体と、当該漏れインク吸収体に漏れインクが吸収されたことを検出するためのインク検出器とを有し、前記インク検出器は漏れインク吸収体に配置したインク検出部を備え、前記漏れインク吸収体は、前記インク検出部に向けて漏れインクを誘導するインク誘導部を備えていることを特徴としている。
プリンタのインク供給路、廃インク回収路などに異常が発生してプリンタ内部でインク漏れが発生すると、漏れ出たインクが底面まで流れ落ち、そこに配置されている漏れインク吸収体によって吸収される。よって、インクがプリンタ外部に漏れ出てしまうことが防止される。
また、漏れインク吸収体に吸収された漏れインクは、そこに形成されているインク誘導部によって速やかにインク検出部の側に向けて誘導される。したがって、多量のインクが漏れ出て漏れインク吸収体がインクで一杯になる時点よりも手前の時点で、プリンタ内部のインク漏れを検出できる。すなわち、プリンタの異常を速やかに検出でき、消耗品であるインク、記録紙の無駄を防止できる。
ここで、本発明では、前記プリンタは、インクジェットヘッドと、当該インクジェットヘッドから排出された廃インクを回収するための廃インク回収路を備えており、前記漏れインク吸収体は、前記インクジェットヘッドおよび前記廃インク回収路に対応する領域に配置されており、前記インク誘導部は、前記漏れインク吸収体における前記インクジェットヘッドに対応する部位、および、前記廃インク回収路に対応する部位から、前記インク検出部に向けて漏れインクを誘導するものであることを特徴としている。
本発明によれば、インク漏れのおそれのある部位に漏れインク吸収体が配置されており、また、これらの部位から流れ落ちた漏れインクがインク誘導路によって速やかにインク検出部に向かう。したがって、インク漏れの異常事態を速やかに検出できる。
また、本発明では、前記プリンタの底面を覆う下ケースを有しており、前記漏れインク吸収体は、少なくとも、当該下ケースの上面外周部分を取り囲む状態に配置されていることを特徴としている。下ケースの上面外周部分を取り囲んでいる漏れインク吸収体によって、プリンタの底面まで流れ落ちた漏れインクが下ケースの外周縁から外側に漏れ出てしまうことが確実に防止される。
次に、前記インク誘導部として、前記漏れインク吸収体に形成した凹部および/または切り欠き部を採用することができる。また、前記インク誘導部として、前記インク吸収体の一部を両側あるいは片側から圧縮することにより形成した圧縮部分、および/または、前記インク吸収体に予め形成されている高密度部分を採用することができる。このようなインク誘導部によって、漏れインク吸収体に吸収された漏れインクの拡散方向が規制されるので、漏れインクは漏れインク吸収体の全体に均一に拡散することなく、インク検出部に向けて速やかに拡散する。よって、インク漏れの発生を速やかに検出できる。
本発明において、前記漏れインク検出器として、前記インク検出部が少なくとも一対の電極端子を備え、当該電極端子の間の抵抗変化に基づき漏れインクの有無を検出する形式のものを用いることができる。
一方、本発明はインクジェットプリンタに関するものであり、上記構成のインク漏れ検出機構を有していることを特徴としている。本発明のインクジェットプリンタでは、プリンタ内部の異常発生に伴うインク漏れの発生を速やかに検出できる。換言すると、プリンタの異常を速やかに検出でき、また、漏れインクがプリンタ外部に漏れ出ることも未然に防止できる。
本発明のプリンタのインク漏れ検出機構では、プリンタの底面に漏れインク吸収体を配置し、プリンタの異常発生に起因する漏れインクを漏れインク吸収体によって吸収すると共に、当該漏れインク吸収体にはそこに配置したインク検出部に向けてインクを導くためのインク誘導部を形成してある。したがって、漏れインクを速やかに検出でき、プリンタに異常が発生したことを早期に知ることができ、また、漏れインクがプリンタ外部に漏れ出ることも未然に防止できる。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したインクジェット式のロール紙プリンタの実施の形態を説明する。
図1はインクジェット式のロール紙プリンタの外観斜視図、および、その底面に取り付けられている漏れインク回収部を示す斜視図である。ロール紙プリンタ1は全体としてほぼ直方体形状をした外装ケース2を備えており、この外装ケース2の内部には後述のプリンタ機構部10が内蔵され、その底面は漏れインク回収部50によって封鎖されている。
外装ケース2の前面には、記録紙排出口3が形成されており、その下側には開閉蓋4が取り付けられている。開閉蓋4は下端を中心として前方に開くことができ、この開閉蓋4を開くとロール紙収納部が開放状態となり、ロール紙の交換作業などを行うことができる(図3参照)。開閉蓋4の左隣にも開閉蓋5が取り付けられており、この開閉蓋5を開けると、インクカートリッジ装填部が開放状態となり、インクカートリッジの交換などを行うことができる(図4、5参照)。開閉蓋4の右側は操作面6となっており、ここには、LEDからなる状態表示ランプ、ペーパーフィードボタンなどが配列されている。
次に、図2はロール紙プリンタ1のプリンタ機構部10を示す斜視図であり、図3はそのプリンタ前後方向に沿って切断した場合の概略縦断面図であり、図4はプリンタ幅方向に沿って切断した場合の概略横断面図である。
これらの図を参照して説明すると、プリンタ機構部10の幅方向の中央部分にはロール紙収納部11が配置されている。ロール紙収納部11にはロール紙12がプリンタ幅方向に向いた横置き状態で収納されるようになっている。
ロール紙収納部11の上側には、ヘッドユニット13が水平に取り付けられている。ヘッドユニット13はヘッドユニットフレーム14を備え、このヘッドユニットフレーム14の左右の側板部分14a、14bの間にはキャリッジガイド軸15が水平に架け渡されており、このキャリッジガイド軸15に沿ってインクジェットヘッド16が下向き状態で搭載されているキャリッジ17が往復移動可能となっている。
ロール紙収納部11の左側には、インクカートリッジ装填部18およびヘッドメンテナンスユニット20が配置されている。下側に配置されているインクカートリッジ装填部18には、その前面から、インクカートリッジ19を装着可能である。なお、ロール紙収納部11の右側には制御基板21が装着されている基板装着部22が配置されている。
次に、図3から分かるように、ロール紙収納部11とヘッドユニット13の間の後側の部位には、プリンタ幅方向に沿って記録紙ガイド32が水平に配置されている。記録紙ガイド32の前側には、一段高い位置においてプリンタ前後方向に水平に、プラテンガイド33が配置されている。プラテンガイド33の真上には、キャリッジ17に搭載されたインクジェットヘッド16が配置されている。インクジェットヘッド16のノズル面16aは、プラテンガイド33の上面33aに対して一定のギャップで対峙しており、当該上面33aによって印字位置が規定されている。
印字位置を規定しているプラテンガイド33と、記録紙ガイド32との間には、第1紙送りローラ34がプリンタ幅方向に水平に架け渡されている。第1紙送りローラ34には下側から所定幅の第1紙押さえローラ35が所定の押圧力で押し付けられている。第1紙押さえローラ34は、ベルト・プーリ式の伝達機構(図示せず)を介してヘッドユニット13に搭載されている紙送りモータ36によって駆動される。プラテンガイド33における前端側の部位には、第2紙送りローラ37が配置されている。第2紙送りローラ37には、上側から第2紙押さえローラ38が押し付けられている。
キャリッジ17は、キャリッジモータ39およびタイミングベルト40を備えたキャリッジ搬送機構によって、プリンタ幅方向(印字幅方向)に往復移動される。キャリッジ17が往復移動すると、そこに搭載されているインクジェットヘッド16により、ロール紙12から繰り出されて印字位置を通過する記録紙12aの表面に印字が行われる。
一方、印字後の記録紙12aが排出される記録紙排出口2には、鋏式の記録紙切断装置41が配置されている。記録紙切断装置41の固定刃42は上向き状態で垂直に配置されており、その可動刃43は下向きで垂直に配置されている。可動刃駆動機構44によって可動刃43がプリンタ幅方向の一方の端を支点として上下方向に旋回すると、固定刃42との接触点がプリンタ幅方向に移動して、これらの間に位置する記録紙12aを幅方向に切断できる。
この構成のロール紙プリンタ1では、図3において太い一点鎖線で示すように、ロール紙収納部11に収納されているロール紙12から引き出された記録紙12aが、記録紙ガイド32によってガイドされ、第1紙送りローラ34および第1紙押さえローラ35の間からプラテンガイド33の上面33a(印字位置)を経由して第2紙送りローラ37および第2紙押さえローラ38の間を通って記録紙排出口2から外部に引き出された状態にセットされる。
この状態で第1紙送りローラ34および第2紙送りローラ37が回転すると、記録紙12aの搬送が開始される。記録紙12aの搬送に同期させてインクジェットヘッド16が駆動され、印字位置を通過する記録紙12aの表面に印字が行われる。所定の印字が終了した後は、例えば、印字後の記録紙12aが記録紙排出口2から排出された状態で搬送が停止し、記録紙切断装置41によって記録紙12aが切断され、所定長さの印字済みの記録紙片が発行される。
(インク供給系・廃インク回収系)
次に、図5は、ロール紙プリンタのインク供給系および廃インク回収系を示す斜視図である。図4および図5を参照して説明すると、インクカートリッジ19には、例えば、シアン、マゼンタおよびイエローの各色のインクの貯留部19a〜19cと、廃インク回収部19dが形成されている。
次に、図5は、ロール紙プリンタのインク供給系および廃インク回収系を示す斜視図である。図4および図5を参照して説明すると、インクカートリッジ19には、例えば、シアン、マゼンタおよびイエローの各色のインクの貯留部19a〜19cと、廃インク回収部19dが形成されている。
インクカートリッジ19の背面には3個のインク取り出し口と1個の廃インク回収口(共に図示せず)が形成されており、インクカートリッジ19をインクカートリッジ装着部18に装着すると、当該インクカートリッジ装着部18に配置されている3本のインク供給針18a、18b、18cおよび1本の廃インク回収針18dがインク取り出し口および廃インク回収口にそれぞれ差し込まれて、インクカートリッジ19からのインクを取り出し、およびインクカートリッジ19への廃インクの回収が可能になる。
インク供給針18aを介して取り出されたインクは、インクカートリッジ装着部18の背面側において垂直に配置されているインク通路形成部材45の内部に垂直に形成されているインク供給通路によって上方に導かれる。インク通路形成部材45の上端まで導かれたインクは、その側面に接続されている可撓性のインクチューブ46に供給される。インクチューブ46の他端はキャリッジ17に搭載されているインクダンバ47に接続されている。インクチューブ46に供給されたインクは、インクダンパ47を介して、キャリッジ17に搭載されているインクジェットヘッド16に供給される。
次に、インクカートリッジ装着部18の上側に配置されているヘッドメンテナンスユニット20は、公知のヘッドメンテナンスユニットと同様に、インクジェットヘッド16のノズル面を払拭するためのワイパ20a、ノズル面の各ノズルから吐出あるいは排出された廃インクを回収するための回収部20bが備わっている。
ヘッドメンテナンスユニット20の回収部20bには廃インクチューブ48の一端48aが接続されている。廃インクチューブ48の他端48bは、インク通路形成部材45の下端部の側方位置に固定され、当該インク通路形成部材45の内部に形成されている廃インク通路に連通している。廃インク通路の他方の端は、インク通路形成部材45の下端部分において前方に突出している廃インク回収針18dの内部通路に連通している。廃インクチューブ47の途中位置にはチューブポンプ49が取り付けられており、このチューブポンプ49によって、ヘッドメンテナンスユニット20の側から廃インクが吸引されて、インクカートリッジ19の内部の廃インク回収部18dに回収される。
(漏れインク検出機構)
次に、ロール紙プリンタ1の底面に取り付けられている漏れインク検出機構を説明する。漏れインク検出機構は、漏れインク回収部50と、当該漏れインク回収部50に漏れインクが吸収されたことを検出するためのインク検出器51から構成されている。
次に、ロール紙プリンタ1の底面に取り付けられている漏れインク検出機構を説明する。漏れインク検出機構は、漏れインク回収部50と、当該漏れインク回収部50に漏れインクが吸収されたことを検出するためのインク検出器51から構成されている。
図1、3および4を主に参照して説明すると、ロール紙プリンタ1の底面全体に取り付けられている漏れインク回収部50は、矩形の下ケース60と、この下ケース60に収納されている漏れインク吸収体70とを備えている。下ケース60は、矩形の底板部分61と、この四周縁に沿って形成されている側板部分62とを備えている。底板部分61の四隅には、プリンタ支持脚として機能するゴムブッシュ63が取り付けられている。
漏れインク吸収体70はインクを吸収保持可能な多孔質素材から形成された偏平な板である。漏れインク吸収体70の外周端面71と、下ケース60の側板部分62の内側面62aとの間は非接触状態とされている。また、漏れインク吸収体70の四隅部分も円弧状に切り取られ、ゴムブッシュ63と非接触状態に保持されている。
漏れインク吸収体70には、インク検出器51のインク検出部として機能する一対の電極端子53が配置されている。これら電極端子53の間に位置している漏れインク吸収体70の部分に吸収保持されるインク量に応じて、電極端子間の電気抵抗が変化し、当該変化に基づき、当該部分にインクが吸収保持されたか否かが検出される。かかるインク検出器は公知のものであり、これ以上の説明は省略する。
また、漏れインク吸収体70には、6本の細幅の切り欠き溝72〜77が形成されている。これらの切り欠き溝72〜77は漏れインク吸収体70に落下した漏れインクを電極端子53の取り付け位置に向けて誘導するための誘導部として機能する。
本例では、ロール紙収納部11の上側においてインクジェットヘッド16がプリンタ幅方向に往復移動する。当該インクジェットヘッド16の移動領域の真下に位置する漏れインク吸収体70の部分70aの両側に、プリンタ前後方向に平行に延びる一対の切り欠き溝72、73が形成されている。これらの切り欠き溝72、73の後端の後側近傍位置からは、プリンタ右側に向けてほぼ45度の傾斜角度で平行に延びる3本の切り欠き溝74、75、76が形成されている。両側の切り欠き溝74、76の先は、電極端子51の両側近傍位置まで延びており、これらの間に配置されている切り欠き溝75は、電極端子51の手前の位置で止まっている。
また、残りの1本の切り欠き溝77は、電極端子51の後側近傍の位置からプリンタ後方に向けて延びている。この切り欠き溝77が形成されている漏れインク吸収体70の部位70bは、廃インクチューブ47によってヘッドメンテナンスユニット20から回収された廃インクをインクカートリッジ19の内部の廃インク回収部19bに導く廃インク回収系が配置されている部位の真下に位置している。
なお、インク誘導部として切り欠き溝72〜77を形成する代わりに、漏れインク吸収体70に所定深さの凹部を形成してもよい。また、漏れインク吸収体70を両側あるいは片側から押し付けて圧縮部分を形成してもよい。さらには、漏れインク吸収体70に予め密度の異なる部分を形成しておいてもよい。いずれにせよ、漏れインク吸収体70に流れ落ちた漏れインクの拡散方向を電極端子53に向けることができるものであれば、インク誘導部はどのような構成のものであってもよい。
また、インク誘導部をどのように配置するのかは、プリンタ内部のレイアウトに応じて適宜設定されるべきものであるが、一般には、インク漏れのおそれのある部位の真下に位置するように、インク誘導部を配置しておけばよい。
かかる構成の漏れインク検出機構を備えたロール紙プリンタ1において、プリンタ内部で異常が発生し、これに起因して発生した漏れインクはプリンタ内部を流れ落ちて、その底面を封鎖した状態に配置されている漏れインク吸収体70の上に落下し、そこに吸収される。
インク漏れの発生しやすい場所は、インクジェットヘッド16の移動領域、インクカートリジ装着部18からインクジェットヘッド16にインクを供給するためのインク供給路部分、および、ヘッドメンテナンスユニット20から廃インクを回収するための廃インク回収路部分である。本例では、これらの部位を包含するように漏れインク吸収体70を配置してある。また、インク漏れの発生しやすいインクジェットヘッド16の真下部分および廃インク回収路部分の真下部分には、インク誘導部としての切り欠き溝72〜77を形成してある。
例えば、インクジェットヘッド16の移動領域の真下の部位70aの両側には切り欠き溝72、73が形成されており、この部位70aに落下して吸収された漏れインクは、プリンタ幅方向に拡散することなく、これらの切り欠き溝72、73の向かう方向に拡散し、さらに、3本の切り欠き溝74〜76によって電極端子53に誘導される。したがって、多量の漏れインクが発生する前に、プリンタ内部のインク漏れを速やかに検出できる。
また、プリンタ内部で漏れ出たインクは漏れインク吸収体70に吸収保持されるので、プリンタ底面から外側に漏れ出ることも防止できる。特に、漏れインク吸収体70は下ケース60の底板部分61の表面全体を覆う状態に配置され、下ケース60は底板部分61の四周縁から側板部分62が上方に起立して、漏れインク吸収体70を取り囲んでいる。したがって、漏れインクが下ケース60から外部に漏れ出てしまうことを確実に防止できる。
1 ロール紙プリンタ、2 外装ケース、11 ロール紙収納部、12 ロール紙、13 ヘッドユニット、16 インクジェットヘッド、16a ノズル面、17 キャリッジ、18 インクカートリッジ装着部、18a〜18c インク供給針、18d 廃インク回収針、19 インクカートリッジ、19a〜19c インク貯留部、19d 廃インク回収部、20 ヘッドメンテナンスユニット、20b 回収部、46 インクチューブ、48 廃インクチューブ、49 チューブポンプ、50 漏れインク回収部、60 下ケース、61 底板部分、62 側板部分、70 漏れインク吸収体、70a,70b 漏れインク吸収体の部位、72〜77 切り欠き溝(インク誘導部)
Claims (7)
- プリンタの底面に配置された漏れインク吸収体と、
当該漏れインク吸収体に漏れインクが吸収されたことを検出するためのインク検出器とを有し、
前記インク検出器は漏れインク吸収体に配置したインク検出部を備え、
前記漏れインク吸収体は、前記インク検出部に向けて漏れインクを誘導するインク誘導部を備えていることを特徴とするプリンタのインク漏れ検出機構。 - 請求項1において、
前記プリンタは、インクジェットヘッドと、当該インクジェットヘッドから排出された廃インクを回収するための廃インク回収路を備えており、
前記漏れインク吸収体は、前記インクジェットヘッドおよび前記廃インク回収路に対応する領域に配置されており、
前記インク誘導部は、前記漏れインク吸収体における前記インクジェットヘッドに対応する部位、および、前記廃インク回収路に対応する部位から、前記インク検出部に向けて漏れインクを誘導するものであることを特徴とするプリンタのインク漏れ検出機構。 - 請求項1において、
前記プリンタの底面を覆う下ケースを有しており、
前記漏れインク吸収体は、少なくとも、当該下ケースの上面外周部分を取り囲む状態に配置されていることを特徴とするプリンタのインク漏れ検出機構。 - 請求項1において、
前記インク誘導部は、前記漏れインク吸収体に形成した凹部および/または切り欠き部であることを特徴とするプリンタのインク漏れ検出機構。 - 請求項1において、
前記インク誘導部は、前記インク吸収体の一部を両側あるいは片側から圧縮することにより形成した圧縮部分、および/または、前記インク吸収体に予め形成されている高密度部分であることを特徴とするプリンタのインク漏れ検出機構。 - 請求項1において、
前記漏れインク検出器は、前記インク検出部として、少なくとも一対の電極端子を備え、当該電極端子の間の抵抗変化に基づき漏れインクの有無を検出することを特徴とするプリンタのインク漏れ検出機構。 - 請求項1ないし6のうちのいずれかの項に記載のインク漏れ検出機構を有していることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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