JP7484334B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被記録媒体へ向けてインクを吐出することによって被記録媒体に画像記録可能なインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置では、インクの吐出安定性を担保するために、ヘッドのノズルに、ヘッドの外から見て凹型のメニスカスが形成される。
ヘッドが搭載されたキャリッジなどにインクを貯留する貯留部が設けられており、貯留部からヘッドへインクが供給される方式のインクジェット記録装置では、貯留部の内部が負圧にされることによって、ノズルに凹型のメニスカスが形成される。しかし、当該負圧が高すぎると、メニスカスが破壊されるおそれがある。そのため、貯留部の内部の負圧が、適切な範囲内に維持される必要がある。
特許文献1に開示されたプリンタでは、貯留部の内部の負圧が大きくなると、一時的にバルブが開かれ、貯留部の内部に空気が導入される。空気の導入によって、貯留部の内部の負圧が適切な範囲内に戻ると、バルブが閉じられる。このように、特許文献1に開示されたプリンタでは、貯留部の内部の負圧に応じてバルブが自動で開閉されて、貯留部の内部の負圧を適切な範囲内に維持している。
特開2017-94658号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたプリンタでは、以下の問題が生じるおそれがある。被記録媒体への画像記録中に被記録媒体がインクジェット記録装置内で詰まってノズルに接触すると、ノズル内のインクが被記録媒体へ染み込むことでインクの漏れが生じる。これにより、貯留部の内部のインク量が減少すると、貯留部の内部の負圧が大きくなるため、インクの被記録媒体への染み込みが抑制される。しかし、このとき、特許文献1に開示されたプリンタでは、バルブが一時的に開かれて、大きくなった負圧が適切な範囲内に戻されるため、ノズル内のインクの被記録媒体への染み込みが再び促進される。このように、特許文献1に開示されたプリンタでは、被記録媒体への染み込みが生じた場合に、インクが無制限に漏れ出てしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノズルからのインクの漏れを低減することができるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出するノズルを有するヘッドと、上記ヘッドを支持する支持部材と、少なくとも一部が上記ノズルよりも上方に位置し、インクが貯留される貯留部と、上記貯留部の内部と外部を連通する大気開放口を開いた開位置及び上記大気開放口を閉じた閉位置に移動可能なバルブと、上記バルブを移動させる移動機構と、コントローラと、を備える。上記コントローラは、上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置とする。
本構成によれば、ヘッドが被記録媒体へ向けてノズルからインクを吐出している状態において、コントローラはバルブを閉位置に維持している。そのため、当該状態においてノズルからインクの意図しない吐出が生じた場合であっても、インクが吐出されるにしたがって貯留部の内部の負圧が上昇して、インクの吐出を止めることができる。
本発明によれば、ノズルからのインクの漏れを低減することができる。
図1は、本発明の実施形態の一例である複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、プラテン42及び記録部24を前後方向8と直交する面で切った断面を示す縦断面図であり、キャリッジ40がメンテナンス位置に位置し且つキャップ70が被覆位置に位置する状態が示されている。 図4は、プラテン42及び記録部24を前後方向8と直交する面で切った断面を示す縦断面図であり、キャリッジ40がメンテナンス位置に位置し且つキャップ70が離間位置に位置する状態が示されている。 図5は、プラテン42及び記録部24を前後方向8と直交する面で切った断面を示す縦断面図であり、キャリッジ40が媒体通過領域36の上方に位置し且つキャップ70が離間位置に位置する状態が示されている。 図6は、複合機10の機能ブロック図である。 図7は、画像記録制御の処理を説明するためのフローチャートである。 図8は、変形例における画像記録制御の処理を説明するためのフローチャートである。 図9は、変形例における記録部24及び移動機構50を上下方向7と直交する面で切った断面を示す横断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている面を前面23として前後方向8が定義され、複合機10を前方から視て左右方向9が定義される。上下方向7、前後方向8、及び左右方向9は互いに直交している。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10(インクジェット記録装置の一例)は、概ね直方体形状の筐体14を有する。筐体14の下部に、プリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、プリント機能として、インクジェット方式で用紙12(図2参照、被記録媒体の一例)の片面に画像記録する機能を有している。なお、複合機10は、用紙12の両面に画像記録するものであってもよい。筐体14の上部に、操作部17が設けられている。操作部17は、画像記録の指示や各種設定のために操作されるボタンや、各種情報が表示される液晶ディスプレイなどによって構成されている。本実施形態において、操作部17は、ボタン及び液晶ディスプレイの双方の機能を有するタッチパネルによって構成されている。
図2に示されるように、プリンタ部11は、給送トレイ20、給送部16、外ガイド部材18、内ガイド部材19、搬送ローラ対59、排出ローラ対44、プラテン42、記録部24、キャップ70、移動機構50、シートセンサ120、ロータリエンコーダ75(図6参照)、コントローラ130(図6参照)、及びメモリ140(図6参照)を備えている。これらは、筐体14の内部に配置されている。
[給送トレイ20]
図1に示されるように、プリンタ部11の前面23に、開口13が形成されている。給送トレイ20が、前後方向8へ移動することによって、開口13を介して筐体14に対して挿入及び抜去可能である。給送トレイ20は、上方が開放された箱形状の部材であり、用紙12を収容する。図2に示されるように、給送トレイ20の底板22に、用紙12が重ねられた状態で支持される。給送トレイ20の前部の上方に、排出トレイ21が配置されている。記録部24によって画像記録されて排出された用紙12が、排出トレイ21の上面に支持される。
[給送部16]
図2に示されるように、給送部16は、記録部24の下方且つ給送トレイ20の底板22の上方に配置されている。給送部16は、給送ローラ25、給送アーム26、駆動伝達機構27、及び軸28を備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部で回転可能に支持されている。給送アーム26は、基端部に設けられた軸28を中心として、矢印29の方向へ回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20または給送トレイ20に支持された用紙12に対して、当接及び離間が可能である。
給送ローラ25は、複数のギヤが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、給送用モータ102(図6参照)の駆動力が伝達されて回転する。これにより、給送トレイ20の底板22に支持された用紙12のうち、給送ローラ25と当接している最上の用紙12が、搬送路65へ給送される。なお、駆動伝達機構27は、複数のギヤが噛合されている形態に限らず、例えば軸28と給送ローラ25の軸とに架け渡されたベルトであってもよい。
[搬送路65]
図2に示されるように、給送トレイ20の後端部から搬送路65が延出されている。搬送路65は、湾曲部33と直線部34とを備える。湾曲部33は、上方へ向かいつつ後方から前方へUターンするように延びている。直線部34は、概ね前後方向8に沿って延びている。
湾曲部33は、所定間隔を隔てて互いに対向する外ガイド部材18と内ガイド部材19とによって形成されている。外ガイド部材18及び内ガイド部材19は、左右方向9へ延設されている。直線部34は、記録部24が配置されている位置では所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24とプラテン42とによって形成されている。
給送トレイ20に支持された用紙12は、給送ローラ25によって湾曲部33を搬送されて、搬送ローラ対59に到達する。搬送ローラ対59に挟持された用紙12は、直線部34を記録部24へ向けて前方へ搬送される。記録部24の直下に到達した用紙12は、記録部24により画像記録される。画像記録された用紙12は、直線部34を前方へ搬送されて排出トレイ21に排出される。以上より、用紙12は、図2に一点鎖線の矢印で示される搬送向き15に沿って搬送される。
[搬送ローラ対59及び排出ローラ対44]
図2に示されるように、直線部34に、搬送ローラ対59が配置されている。直線部34における搬送ローラ対59よりも搬送向き15の下流に、排出ローラ対44が配置されている。搬送ローラ対59及び排出ローラ対44は、搬送部の一例である。
搬送ローラ対59は、搬送ローラ60と、搬送ローラ60の下方に搬送ローラ60と対向して配置されたピンチローラ61とを備えている。ピンチローラ61は、コイルバネなどの弾性部材(不図示)によって搬送ローラ60に押圧されている。搬送ローラ対59は、用紙12を挟持可能である。
排出ローラ対44は、排出ローラ62と、排出ローラ62の上方に排出ローラ62と対向して配置された拍車ローラ63とを備えている。拍車ローラ63は、コイルバネなどの弾性部材(不図示)によって排出ローラ62へ向けて押圧されている。排出ローラ対44は、用紙12を挟持可能である。
搬送ローラ60及び排出ローラ62は、搬送用モータ101(図6参照)から駆動力を付与されて回転する。搬送ローラ対59に用紙12が挟持されている状態で搬送ローラ60が回転すると、当該用紙12は、搬送ローラ対59によって搬送向き15へ搬送され、プラテン42上に搬送される。排出ローラ対44に用紙12が挟持されている状態で排出ローラ62が回転すると、当該用紙12は、排出ローラ対44によって搬送向き15へ搬送され、排出トレイ21上に排出される。なお、搬送用モータ101と給送用モータ102として、共通のモータが用いられてもよい。この場合、当該共通のモータから各ローラへの駆動伝達経路が切替可能に構成される。
なお、用紙12を搬送させるものは、上述したようなローラ対に限らない。例えば、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44の代わりに、搬送ベルトが配置されていてもよい。
[プラテン42]
図2に示されるように、プラテン42は、搬送路65の直線部34に配置されている。プラテン42は、上下方向7において記録部24に対向している。プラテン42は、搬送路65を搬送される用紙12を下方から支持する。
搬送路65を搬送される用紙12は、左右方向9において、プラテン42の右端及び左端の間の媒体通過領域36(図3~図5参照)を通過する。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、プラテン42の上方にプラテン42と対向して配置されている。記録部24は、キャリッジ40(支持部材の一例)と、ヘッド38と、貯留部80とを備えている。
キャリッジ40は、前後方向8に間隔を空けて配置された2つのガイドレール56、57によって搬送向き15と直交する左右方向9(走査方向の一例)に沿って移動可能に支持されている。キャリッジ40は、左右方向9において媒体通過領域36よりも右方から媒体通過領域36よりも左方に亘って移動可能である。なお、キャリッジ40の移動方向は、左右方向9に限らず、搬送向き15と交差する方向であればよい。
ガイドレール56は、ヘッド38よりも搬送向き15の上流に配置されている。ガイドレール57は、ヘッド38よりも搬送向き15の下流に配置されている。ガイドレール56、57は、左右方向9において搬送路65の直線部34の外方に配置された一対のサイドフレーム(不図示)によって支持されている。キャリッジ40は、キャリッジ駆動用モータ103(図6参照)から駆動力を付与されることにより移動する。
ガイドレール56またはガイドレール57には、エンコーダ35(図6参照)が配置されている。エンコーダ35は、左右方向9に延びたエンコーダストリップと、キャリッジ40におけるエンコーダストリップに対向する箇所に設けられた光学センサとを備えている。エンコーダストリップには、光を透過させる透光部と光を遮断する遮光部とが、左右方向9に等ピッチで交互に配置されたパターンが記されている。光学センサによって透光部及び遮断部を検出されることによってパルス信号(が検出される。パルス信号は、キャリッジ40の左右方向9の位置に応じた信号である。パルス信号は、コントローラ130(図6参照)に出力される。
ヘッド38は、キャリッジ40に支持されている。ヘッド38の下面68は、下方へ露出しており、プラテン42と対向している。ヘッド38は、複数のノズル39と、インク流路37と、圧電素子45(図6参照)とを備えている。
複数のノズル39は、ヘッド38の下面68に開口されている。インク流路37は、貯留部80と複数のノズル39とを繋ぐ。圧電素子45(図6参照)は、インク流路37の一部を変形させることでノズル39から下方へインク滴を吐出させる。圧電素子45は、コントローラ130(図6参照)により給電されることで動作する。
貯留部80は、キャリッジ40に据え付けられた状態でキャリッジ40に支持されている。貯留部80は、内部空間81を有している。内部空間81にインクが貯留される。本実施形態では、記録部24は、一つの貯留部80を備えている。この一つの貯留部80には、黒色のインクが貯留されている。なお、貯留部80に貯留されるインクの色は黒色に限らない。
貯留部80は、ヘッド38より上方に位置している。なお、本実施形態では、貯留部80の全てがヘッド38より上方に位置しているが、貯留部80の一部がヘッド38より上方に位置しており、貯留部80の当該一部以外の部分がヘッド38以下の高さに位置していてもよい。
貯留部80の内部空間81は、インク流路37を介して複数のノズル39と連通している。これにより、内部空間81からノズル39へインクが供給される。
貯留部80の上壁82に、内部空間81へインクを注入するための注入口83が設けられている。注入口83は、上壁82を厚み方向に貫通して、内部空間81を貯留部80の外部に連通させる。上壁82の上面における注入口83の周囲に、突壁84が設けられている。蓋85が突壁84に嵌合されることによって、注入口83が閉じられる。蓋85が突壁84から外されると、注入口83が外部に露出する。この状態で、ボトル(不図示)が注入口83に挿入され、ボトルから注入口83を介して内部空間81へインクが注入される。なお、注入口83は、内部空間81の上部と外部とを連通する位置であれば、上壁82以外に設けられていてもよい。
図3~図5に示されるように、内部空間81に、バルブ収容空間86が形成されている。本実施形態では、バルブ収容空間86は、上壁82の右部に形成された凹部として形成されている。貯留部80の側壁87に、大気開放口88が設けられている。大気開放口88は、バルブ収容空間86と貯留部80の外部とを連通させる。バルブ収容空間86には、バルブ89及びコイルバネ90(付勢部材の一例)が配置されている。バルブ89は、大気開放口88に当接して大気開放口88を閉じた閉位置(図5に示された位置)と、大気開放口88から離間して大気開放口88を開いた開位置(図3及び図4に示された位置)とに移動可能である。コイルバネ90の一端は、バルブ89に接続されている。コイルバネ90の他端は、バルブ収容空間86における側壁87と対向する側面91に接続されている。コイルバネ90は、バルブ89を閉位置へ付勢している。
[キャップ70]
図3~図5に示されるように、左右方向9におけるプラテン42の外(本実施形態ではプラテン42の右方)に、キャップ70が設けられている。つまり、キャップ70は、左右方向9において、媒体通過領域36の外に位置している。キャリッジ40が媒体通過領域36よりも右方のメンテナンス位置(図3及び図4に示される位置)に位置しているとき、キャップ70は、キャリッジ40の下方に位置しており、キャリッジ40(詳細には、ヘッド38のノズル39)と対向している。
キャップ70は、上方が開放された箱形状の部材である。キャップ70は、ゴムなどの弾性材料からなる。
キャップ70は、公知の可動機構71を介してフレーム46に支持されており、キャップ駆動用モータ104(図6参照)から駆動力を付与された可動機構71によって上下動可能である。フレーム46は、プラテン42より右方に位置しており、前後方向8及び左右方向9に拡がった板状の部材である。可動機構71は、例えばボールネジを用いた機構や、カムを用いた機構などである。キャップ70は、図3に示される被覆位置と、図4に示される離間位置に上下動可能である。図3に示されるように、被覆位置のキャップ70は、その上端が下方からヘッド38の下面68に圧接される。これにより、キャップ70は、下面68に開口された複数のノズル39を下方から覆った状態となる。離間位置は、被覆位置より下方の位置である。離間位置のキャップ70は、ヘッド38の下面68から離間している。
キャップ70の底面70Aに、貫通孔72が設けられている。チューブ73の一端が貫通孔72に接続されている。チューブ73の他端は、ポンプ(不図示)を介して廃インクタンク(不図示)に接続されている。チューブ73は、可撓性を有する樹脂チューブである。キャップ70が被覆位置に位置してノズル39を覆った状態において、ポンプが駆動されることにより、ノズル39内のインクや異物が、吸引されて、キャップ70へ吐出される。キャップ70は、当該インクや異物を受ける。キャップ70が受けたインクや異物は、チューブ73へ吸引され、チューブ73を通って廃インクタンクへ排出される。
[移動機構50]
図3~図5に示される移動機構50は、バルブ89を開位置及び閉位置に移動させるための機構である。図3~図5に示されるように、移動機構50は、当接部材51と、上述したコイルバネ90と、上述したキャリッジ40とを備える。
当接部材51は、左右方向9におけるプラテン42の外(本実施形態ではプラテン42の右方)に位置している。つまり、当接部材51は、左右方向9において、媒体通過領域36の外に位置している。当接部材51は、フレーム47から左方へ突出している。フレーム47は、フレーム46から上方へ突出しており、上下方向7及び前後方向8へ拡がる板状の部材である。
当接部材51は、大気開放口88と上下方向7及び前後方向8に同位置である。また、当接部材51の径は、大気開放口88の径より小さい。キャリッジ40がプラテン42の上方の位置(媒体通過領域36の上方の位置)からプラテン42より右方のメンテナンス位置へ移動する過程において、当接部材51は、右方から大気開放口88を貫通して、右方からバルブ89を左方へ押す。これにより、バルブ89は、コイルバネ90の付勢力に抗して閉位置から開位置へ移動する。つまり、大気開放口88が開かれる。一方、キャリッジ40がメンテナンス位置から左方へ移動すると、バルブ89が当接部材51から離間するため、バルブ89はコイルバネ90に付勢されて開位置から閉位置へ移動する。
つまり、移動機構50は、キャリッジ40が移動することによって、当接部材51及びコイルバネ90がバルブ89に作用して、バルブ89を移動させる。
なお、本実施形態では、キャリッジ40がメンテナンス位置に位置しているとき、バルブ89は開位置となる。つまり、ヘッド38のノズル39がキャップ70と上下方向7に対向しているとき、バルブ89は開位置となる。
[シートセンサ120]
図2に示されるように、シートセンサ120は、搬送路65における搬送ローラ対59よりも搬送向き15の上流に位置する。シートセンサ120は、シートセンサ120の配置位置に用紙12が存在することを検知するためのセンサである。なお、シートセンサ120は、本実施形態において説明されているものに限らず、公知のものが採用可能である。例えば、本実施形態において、シートセンサ120は、軸121と、軸121を中心に回動可能な検出子122と、発光素子及び当該発光素子から発光された光を受光する受光素子を有する光学センサ123とを備えている。
検出子122の一端は、搬送路65に突出している。検出子122の一端に外力が加えられていないとき、検出子122の他端は光学センサ123の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、当該光路を通る光を遮断している。このとき、光学センサ123からコントローラ130(図6参照)にローレベルの信号が出力される。検出子122の一端が用紙12の先端に押されて回動すると(図2に破線で描かれた検出子122参照)、検出子122の他端は上記光路から外れて、上記光路に光が通る。このとき、光学センサ123からコントローラ130にハイレベルの信号が出力される。なお、検出子122は、図2に実線で描かれた位置にバネなどによって付勢されている。
[ロータリエンコーダ75]
図6に示されるロータリエンコーダ75は、搬送用モータ101(図6参照)の軸に設けられて搬送用モータ101と共に回転するエンコーダディスクと光学センサとからなる。エンコーダディスクには、光が透過される透過部と光が透過されない非透過部とが円周方向に等ピッチで交互に配置されたパターンが形成されている。エンコーダディスクが回転すると、光学センサによって透過部と非透過部とが検出される毎にパルス信号が生成される。生成されたパルス信号は、コントローラ130(図6参照)に出力される。コントローラ130は、当該パルス信号に基づいて、搬送用モータ101の回転量を算出する。なお、ロータリエンコーダ75は、搬送用モータ101以外、例えば給送用モータ102や搬送ローラ60に設けられていてもよい。
[コントローラ130及びメモリ140]
以下、図6が参照されて、コントローラ130及びメモリ140の構成が説明される。コントローラ130が後述するフローチャートにしたがった処理を行うことによって、本発明が実現される。コントローラ130は、複合機10の全体動作を制御するものである。コントローラ130は、CPU131及びASIC135を備えている。メモリ140は、ROM132、RAM133、及びEEPROM134を備えている。CPU131、ASIC135、ROM132、RAM133、及びEEPROM134は、内部バス137によって接続されている。
ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送用モータ101、給送用モータ102、キャリッジ駆動用モータ103、及びキャップ駆動用モータ104が接続されている。ASIC135には、各モータを制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131は、各モータを回転させるための駆動信号を各モータに対応する駆動回路に出力する。駆動回路は、CPU131から取得した駆動信号に応じた駆動電流を対応するモータへ出力する。これにより、対応するモータが回転する。つまり、コントローラ130は、給送用モータ102を制御して、給送部16に用紙12を給送させる。また、コントローラ130は、搬送用モータ101を制御して、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に用紙12を搬送させる。また、コントローラ130は、キャリッジ駆動用モータ103を制御して、キャリッジ40を移動させる。また、コントローラ130は、キャップ駆動用モータ104を制御して、可動機構71を駆動させて、キャップ70を移動させる。
また、ASIC135には、シートセンサ120が接続されている。コントローラ130は、シートセンサ120から受け取った電気信号に基づいて、シートセンサ120の配置位置に用紙12が存在するか否かを検知する。
また、ASIC135には、ロータリエンコーダ75の光学センサが接続されている。コントローラ130は、ロータリエンコーダ75の光学センサから受け取った電気信号に基づいて、搬送用モータ101の回転量を算出する。
コントローラ130は、シートセンサ120から受け取った電気信号がローレベルからハイレベルに変化してから(つまりシートセンサ120の配置位置に用紙12の先端が到達したことを検知してから)の搬送用モータ101の回転量によって、用紙12の位置を認識する。
また、ASIC135には、エンコーダ35が接続されている。コントローラ130は、エンコーダ35から受け取った電気信号に基づいて、キャリッジ40の位置や移動の有無を認識する。
また、ASIC135には、圧電素子45が接続されている。圧電素子45は、不図示のドライブ回路を介してコントローラ130により給電されることで動作する。コントローラ130は、圧電素子45への給電を制御し、複数のノズル39から選択的にインク滴を吐出させる。
コントローラ130は、用紙12に画像記録する際、搬送処理と印刷処理とを交互に実行する。
搬送処理は、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に所定改行量だけ用紙12を搬送させる処理である。コントローラ130は、搬送用モータ101を制御することによって、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に搬送処理を実行させる。
印刷処理は、キャリッジ40を左右方向9に沿って移動させながら、圧電素子45への給電を制御して、ヘッド38にノズル39からインク滴を吐出させる処理である。印刷処理の間、キャリッジ40は、図5に示されるように、媒体通過領域36に位置しており、プラテン42と対向している。
コントローラ130は、今回の搬送処理と次回の搬送処理との間、用紙12を一定期間停止させる。そして、用紙12が停止している間に印刷処理を実行する。つまり、コントローラ130は、印刷処理において、キャリッジ40を右向きまたは左向きに移動させながら、ノズル39からインク滴を吐出させる1回のパスを実行する。これにより、用紙12に対して1パス分の画像記録が実行される。
コントローラ130は、搬送処理と印刷処理とを交互に繰り返し実行することによって、用紙12の画像記録可能な全領域に、画像記録することが可能である。つまり、コントローラ130は、複数回のパスで1枚の用紙12に画像記録させる。
なお、コントローラ130は、上記に限らず、CPU131のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC135のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU131とASIC135とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、コントローラ130は、1つのCPU131が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU131が処理を分担して行うものであってもよい。また、コントローラ130は、1つのASIC135が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC135が処理を分担して行うものであってもよい。
メモリ140には、インクカウント値、初期値、内部空間81の容積値、インク閾値、及び所定時間値が記憶される。
インクカウント値は、ヘッド38からのインクの吐出量に応じて更新される値であり、RAM133またはEEPROM134に記憶される。インクカウント値は、用紙12へ記録される画像のデータである印刷データに基づいて算出される。
詳述すると、コントローラ130は、複合機10とLANなどで接続された外部機器(例えばPC)などから送信されてきた印刷データを参照する。印刷データは、外部機器から逐次送信されてくる。コントローラ130は、印刷データに基づいて、次回の印刷処理において吐出されるインク量を推定して、当該インク量に対応するインクカウント値を決定する。つまり、コントローラは、印刷データに基づいて、次の印刷処理の際に吐出される領域内の各ドットについて、インク滴の吐出回数を決定する。これにより、当該領域内の全ドットの吐出回数が各ドットの吐出回数の合算によって算出される。算出された当該領域内の全ドットの吐出回数が、次回の印刷処理において吐出されるインク量に対応するインクカウント値である。
後述するように、インクカウント値は、印刷データに基づいて積算されることによって更新される。また、インクカウント値は、コントローラ130の制御によって所定のタイミングで初期値にリセットされる。
初期値は、インクカウント値の初期値であって予め設定された値がROM132またはEEPROM134に記憶される。本実施形態において、初期値はゼロである。
なお、本実施形態において、インクカウント値は、初期値のゼロからカウントアップされるが、これに限らない。例えば、インクカウント値は、ゼロではない初期値からカウントダウンされてもよい。
内部空間81の容積値は、貯留部80の構成によって定まる設計値であり、ROM132またはEEPROM134に記憶される。内部空間81の容積値は、内部空間81の容積そのものであってもよいし、内部空間81に貯留可能な最大量のインクが貯留されたときの、当該インクが貯留されている部分の容積であってもよい。
インク閾値は、内部空間81に貯留されたインクの消費量と比較される値である。インク閾値は、バルブ89を開放するタイミングを決めるための値である。詳述すると、インク閾値は、貯留部80の内部空間81の負圧上昇によってノズル39の吐出口に形成されたインクのメニスカスの破壊が発生する前に、インクカウント値が当該インク閾値を超えるように予め設定された値である。インク閾値は、メニスカス耐圧に対して設計的に決められる値であり、例えばノズル39における液面から内部空間81におけるインク液面までの高さや、ノズル39の径などのパラメータによって決められる。本実施形態においてインク閾値は変動値であり、RAM133またはEEPROM134に記憶される。
以下に詳述する。コントローラ130は、内部空間81の容積値とインクカウント値とに基づいて、例えば内部空間81の容積値からインクカウント値に対応するインク消費量を減算することによって、内部空間81に貯留されているインク残量を算出する。そして、コントローラ130は、算出したインク残量が少ない程、インク閾値を大きな値に設定する。例えば、インク残量の所定数の範囲(例えば、インク残量少、インク残量中、インク残量多の3つの範囲)と、各範囲に対応するインク閾値とからなるデータテーブルをROM132などに記憶しておき、当該データテーブルが参照されることによって、インク閾値が決定される。なお、インク残量の所定数の範囲は、3つに限らず、2つや4つ以上であってもよい。
なお、インク閾値は固定値でもよい。この場合、インク閾値は、ROM132またはEEPROM134に記憶される。また、この場合、インク閾値は、例えば、内部空間81にインクが貯留可能な最大量貯留されたときのインク部分の空間の体積と空気部分の空間の体積との比率によって決定される。
所定時間値は、予め設定された値であり、ROM132またはEEPROM134に記憶される。所定時間値は、例えば以下のようにして設定される。過去の経験則に基づいて、貯留部80の内部空間81の負圧がノズル39の吐出口に形成されたインクのメニスカスの破壊を引き起こすであろう値へ達するために必要な量のインクが消費されるまでの時間が推定される。推定された時間より短い時間が所定時間値として設定される。
[コントローラ130による画像記録制御]
上述のように構成されたプリンタ部11では、コントローラ130によって、用紙12が給送されて、給送された用紙12に画像記録される一連の画像記録制御が実行される。以下、画像記録制御の処理が、図7のフローチャートを参照しつつ説明される。
画像記録制御が実行されていないとき、記録部24及びキャップ70は、図3に示される状態である。つまり、キャリッジ40はメンテナンス位置に位置しており、キャップ70は被覆位置に位置している。これにより、バルブ89は開位置に位置している。また、本例では、画像記録制御開始時において、インクカウント値は初期値、つまりゼロである。
複合機10の操作部17(図1参照)や複合機10と接続された外部機器などから、印刷コマンドがコントローラ130へ送られる。印刷コマンドは、画像記録制御を開始する旨のコマンドと、用紙12のサイズに関する情報と、用紙12へ画像記録される印刷データとを含んでいる。
コントローラ130は、印刷コマンドを取得すると(S10:Yes)、給送トレイ20に支持された用紙12の給送を実行する(S20)。
ステップS20において、コントローラ130は、給送用モータ102を駆動させる。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20に支持された用紙12を搬送路65へ給送する。また、コントローラ130は、搬送用モータ101を駆動させる。これにより、給送ローラ25によって搬送路65へ給送された用紙12の先端(搬送向き15の下流端)が搬送ローラ対59へ到達したときに、搬送ローラ対59が用紙12を搬送向き15に搬送する。次に、コントローラ130は、頭出しを実行する。頭出しにおいて、コントローラ130は、搬送向き15に搬送されている用紙12を画像記録開始位置で停止させる。画像記録開始位置とは、用紙12における画像記録領域の搬送向き15の下流端が、複数のノズル39のうち搬送向き15の最下流に配置されたノズル39と対向する位置である。
また、ステップS20において、コントローラ130は、キャップ駆動用モータ104を駆動させる。これにより、可動機構71が動作して、キャップ70が被覆位置から離間位置へ移動する。つまり、キャップ70がヘッド38から退避される。次に、コントローラ130は、キャリッジ駆動用モータ103を駆動させて、キャリッジ40をメンテナンス位置から開始位置へ移動させる。開始位置は、印刷処理(S70)が実行されるときのキャリッジ40の移動開始位置であり、印刷データに基づいて決定される。キャリッジ40がメンテナンス位置から開始位置へ向けて左方へ移動すると、バルブ89が当接部材51から離間するため、バルブ89はコイルバネ90に付勢されて開位置から閉位置へ移動する。バルブ89が閉位置へ移動することで、貯留部80の内部空間81は大気に対して遮断された状態、つまり密閉状態となる。なお、コントローラ130は、バルブ89が開位置から閉位置へ移動したとき、つまりキャリッジ40がメンテナンス位置から左方へ移動開始したときからの時間(以下、経過時間とも称される。)のカウントを開始する。
また、ステップS20において、コントローラ130は、印刷データを参照して、次に実行されるパスにおいて、つまり次回の印刷処理(S70)において吐出されるインク量に対応するインクカウント値を決定する。そして、コントローラ130は、決定したインクカウント値を現在メモリ140に記憶されているインクカウント値に加算して、加算した結果を新たなインカウント値としてメモリ140に記憶する。これにより、インクカウント値が更新される。
ステップS20において、用紙12の給送から頭出しまでの動作と、キャップ70及びキャリッジ40の移動動作と、インクカウント値の更新とは、並行して実行される。
次に、コントローラ130は、インクカウント値とインク閾値とを比較する(S30)。
ステップS30において、インクカウント値がインク閾値以上である場合(S30:Yes)、コントローラ130は、キャリッジ40をメンテナンス位置へ移動させ(S40)、その後、キャリッジ40をメンテナンス位置から開始位置へ移動させる(S50)。キャリッジ40がメンテナンス位置へ移動することによって、バルブ89が開位置となり、その後、キャリッジ40をメンテナンス位置から移動することによって、バルブ89が閉位置となる。つまり、コントローラ130は、ステップS40、S50において、貯留部80の内部空間81を一旦大気開放してから再び大気に対して遮断する。ステップS50の後、コントローラ130は、印刷処理を実行する(S70)。
なお、コントローラ130は、バルブ89が閉位置から開位置へ移動したとき、つまりキャリッジ40がメンテナンス位置へ移動したときに、カウントしている経過時間をリセットする。また、コントローラ130は、バルブ89が開位置から閉位置へ移動したとき、つまりキャリッジ40がメンテナンス位置から左方へ移動開始したときに、インクカウント値を初期値(ゼロ)にリセットするとともに、キャリッジ40がメンテナンス位置から左方へ移動開始したときからの経過時間のカウントを再び開始する。
ステップS30において、インクカウント値がインク閾値未満である場合(S30:No)、コントローラ130は、バルブ89が開位置から閉位置へ移動してからの経過時間と所定時間とを比較する(S60)。経過時間が所定時間より長い場合(S60:Yes)、コントローラ130は、キャリッジ40を一旦メンテナンス位置へ移動させて貯留部80の内部空間81を大気開放してから、再びキャリッジ40をメンテナンス位置から印刷開始位置へ移動させる(S40、S50)。その後、コントローラ130は、印刷処理を実行する(S70)。一方、経過時間が所定時間より短い場合(S60:No)、コントローラ130は印刷処理を実行する(S70)。
ステップS70の印刷処理において、コントローラ130は、1回のパスを実行する。つまり、コントローラ130は、キャリッジ40を開始位置から移動させながら、ノズルか39からインク滴を吐出させる。なお、ステップS20やステップS50においてメンテナンス位置から移動を開始したキャリッジ40は開始位置で停止することなく、そのまま印刷処理のために移動を続けてもよい。もちろん、キャリッジ40は、開始位置で一旦停止してもよい。印刷処理の間、キャリッジ40はメンテナンス位置に位置しないため、バルブ89は閉位置に位置する。つまり、コントローラ130は、ヘッド38がノズル39から用紙12へ向けてインクを吐出しているとき、キャリッジ40を制御してバルブ89を閉位置としている。
印刷処理(S70)の後、コントローラ130は、印刷コマンドに含まれる用紙12のサイズに関する情報や印刷データに基づいて、現在の用紙12への画像記録が終了したか否かを判断する(S80)。
ステップS80において、現在の用紙12への画像記録が終了していない場合(S80:No)、搬送処理が実行される(S90)。搬送処理において、コントローラ130は、搬送用モータ101を駆動させて、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に用紙12を所定改行量だけ搬送させる。
搬送処理が実行されている間、コントローラ130は、ステップS20のときと同様に、印刷データを参照して、次回の印刷処理(S70)において吐出されるインク量に対応するインクカウント値を決定する。そして、コントローラ130は、決定したインクカウント値をそれまでのインクカウント値に加算する。その後、ステップS30~S60の処理が再び実行される。
このとき、印刷処理(S70)が実行される度に、インクカウント値が増えていき、時間が経過していくため、ステップS30においてインクカウント値がインク閾値以上となる場合があり(S30:Yes)、ステップS40において経過時間が所定時間より長くなる場合がある(S40:Yes)。この場合、キャリッジ40がメンテナンス位置へ移動されて、バルブ89が一旦開位置とされることにより、内部空間81が大気開放される(S40)。内部空間81が大気開放されることにより、内部空間81の圧力が大気圧と平衡した状態となる。
なお、上述したインクカウント値の更新及びステップS30~S60の処理は、いずれも搬送処理と並行して実行される。この場合、一方の処理が早期に終了したときに、他方の処理が終了するのを待ってから印刷処理(S70)の実行が開始されることは言うまでも無い。つまり、バルブ89が閉位置から開位置へ移動される処理(S40)は、所定の印刷処理が終了した後であって次回の印刷処理が開始される前に実行される。
ステップS80において、現在の用紙12への画像記録が終了した場合(S80:Yes)、コントローラ130は、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44に、用紙12を搬送向き15へ搬送させて、排出トレイ21へ排出させる(S100)。
次に、コントローラ130は、印刷コマンドに含まれる画像データに未だ用紙12に記録されていない画像データがあるか否か、換言すると次ページの画像記録があるか否かを判断する(S110)。
次ページの画像記録がある場合(S110:Yes)、コントローラ130は、後続の用紙12を給送トレイ20から搬送路65へ給送し、頭出しする(S20)。なお、後続の用紙12の給送(S20)は、先行の用紙12の排出(S100)と並行して実行されてもよい。
次ページの画像記録がない場合(S110:No)、コントローラ130は、一連の画像記録制御を終了する。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、ヘッド38が用紙12へ向けてノズル39からインクを吐出している状態において、コントローラ130はバルブ89を閉位置に維持している。そのため、当該状態においてノズル39からインクの意図しない吐出が生じた場合であっても、インクが吐出されるにしたがって貯留部80の内部の負圧が上昇して、インクの吐出を止めることができる。
また、バルブ89が閉じられてからのインクの吐出量が多くなるにしたがって貯留部80の内部の負圧が上昇して、メニスカスが破壊される可能性が高くなる。本実施形態によれば、バルブ89が閉じられてからのインクの吐出量がインク閾値に到達すると、バルブ89が開かれる。これにより、貯留部80の内部の負圧が下がる。その結果、メニスカスの破壊を防止することができる。
また、貯留部80の内部のインク残量が少ない程、貯留部80の内部における空気の割合が多くなる。そのため、貯留部80からのインクの吐出に対する貯留部80の内部の負圧の上昇速度が低くなる。つまり、貯留部80の内部のインク残量が少ない程、メニスカスが破壊される負圧に到達するために必要なインクの吐出量が多くなる。本実施形態によれば、メニスカスが破壊される負圧に到達するために必要なインクの吐出量が多い場合(つまりインク残量が少ない場合)には、インク閾値が大きな値に設定される。つまり、当該場合には、バルブ89が開位置とされる頻度が少なくなる。その結果、用紙12へのインクの吐出が、バルブ89の開位置への移動によって中断される割合が少なくなり、用紙12への画像記録速度の低下を抑制することができる。
また、通常、少なくとも1枚の用紙12へ画像記録する1つの印刷ジョブにおいて、印刷処理は複数回実行される。本実施形態によれば、印刷処理毎にインクカウント値が更新される。つまり、インクカウント値は小刻みに更新される。仮に、インクカウント値の更新のスパンが長い場合、気がつかないうちに貯留部80の内部空間81の負圧が上昇して、ノズル39の吐出口に形成されたインクのメニスカスの破壊が発生する可能性が高まる。しかし、本実施形態では、インクカウント値は小刻みに更新されるため、前記のようなメニスカスの破壊が発生する可能性を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、印刷処理毎にインクカウント値が更新されるため、印刷処理実行前にインクカウント値がインク閾値を超えるか否かを判断できる。その結果、印刷処理実行中にインクカウント値がインク閾値を超えることによって、用紙12へのインクの吐出が、バルブ89の開位置への移動によって中断されることを防止できる。その結果、用紙12への画像記録速度の低下を抑制することができる。また、用紙12へのインクの吐出が一旦中断された場合、再開時のキャリッジ40の位置制御やインクの吐出開始制御を正確に行わないと、用紙12への記録結果に乱れが生じるおそれがある。しかし、本実施形態では、用紙12へのインクの吐出が中断されないため、前記のような用紙12への記録結果の乱れの発生を防止できる。
また、印刷処理の途中でバルブ89が閉位置から開位置へ移動して貯留部80の内部の負圧が変化すると、ヘッド38から用紙12へのインクの吐出に乱れが生じて、用紙12へ記録される画像に悪影響が出るおそれがある。本実施形態では、バルブ89の閉位置から開位置への移動は、印刷処理間で実行されるため、用紙12へ記録される画像に悪影響が出ることを防止できる。
また、本実施形態によれば、搬送処理とバルブ89の閉位置から開位置への移動とが並行して実行されるため、用紙12への画像記録速度を速くすることができる。
また、バルブ89が閉じられてからのインクの吐出量が多くなるにしたがって、貯留部80の内部の負圧が上昇して、メニスカスが破壊される可能性が高くなる。そして、バルブ89が閉じられてからの経過時間が長い程、インクの吐出量が多くなっている可能性が高い。本実施形態によれば、バルブ89が閉じられてからの経過時間が所定時間より長くなると、バルブ89が開かれる。つまり、インクの吐出量が多くなっている可能性が高くなったときに、バルブ89を開くことができる。
また、本実施形態によれば、キャリッジ40の移動によって当接部材51がバルブ89を押すという簡単な構成で、バルブ89を移動させる機能を実現することができる。
[変形例]
上記実施形態では、コントローラ130は、ステップS50において、バルブ89が開位置から閉位置へ移動したときに、インクカウント値を初期値(ゼロ)にリセットしていた。しかし、コントローラ130は、ステップS50において、バルブ89が開位置から閉位置へ移動したときに、インクカウント値を初期値(ゼロ)にリセットする代わりに、バルブ89が開位置から閉位置へ移動したときのインクカウント値を基準値として設定してもよい。この場合、コントローラ130は、ステップS30において、そのときのインクカウント値と基準値との差分とインク閾値とを比較する。この点、ステップS30において、そのときのインクカウント値自体がインク閾値と比較されていた上記実施形態と異なる。なお、基準値は、状況によって異なる値に設定されるため、RAM133またはEEPROM134に記憶される。
上記実施形態では、コントローラ130は、ステップS20、S90において、印刷データに基づいて、次回の印刷処理において吐出されるインク量に対応するインクカウント値(次の印刷処理の際に吐出されるであろうインク滴の吐出回数)を決定していた。つまり、コントローラ130は、吐出されるであろうインク量を印刷データに基づいて推定していた。しかし、コントローラ130は、直近の印刷処理において実際に実行されたインク滴の吐出回数に基づいて、当該インク量に対応するインクカウント値を決定してもよい。この場合、コントローラ130は、ステップS20、S90ではなく、ステップS70において実際にインクが吐出された後に、実行されたインク滴の吐出回数に基づいてインクカウント値を算出する。よって、この場合、ステップS30~S60の処理が、ステップS70の後に実行されてもよい。
上記実施形態では、印刷データに基づいて算出されたインク滴の吐出回数が、次回の印刷処理において吐出されるインク量に対応するインクカウント値であった。しかし、インクカウント値は、インク滴の吐出回数に限らない。例えば、インクカウント値は、印刷データから推定されるインク量であってもよい。
上記実施形態では、バルブ89を移動させる移動機構50は、当接部材51とコイルバネ90とキャリッジ40とを備えていた。そして、キャリッジ40がメンテナンス位置へ移動することによって、当接部材51がバルブ89を押圧することによってバルブ89が閉位置から開位置へ移動し、キャリッジ40がメンテナンス位置から移動することによって、コイルバネ90の付勢力によってバルブ89が開位置から閉位置へ移動していた。しかし、移動機構50は、このような構成に限らない。
例えば、バルブ89が電磁弁であってもよい。この場合、電磁弁は、コントローラ130から供給された電流を機械運動に変換するソレノイドと、当該機械運動によって移動可能なバルブ89とで構成される。そして、ソレノイドが移動機構50に相当する。なお、電磁弁の構成は公知であるため、これ以上の詳細な説明は省略される。
上記実施形態では、キャリッジ40がメンテナンス位置に位置する場合にのみ、バルブ89が開位置となった。一方、移動機構50がソレノイドなどである場合、キャリッジ40の位置にかかわらず、バルブ89を開位置に移動させることが可能である。しかし、以下に図8のフローチャートを参照しつつ説明するように、所定の条件が具備された場合にのみ、バルブ89が開位置へ移動されることが望ましい。
図8のフローチャートでは、図7のフローチャートのステップS40、S50の代わりに、ステップS200~S230が実行される。
つまり、ステップS30において、インクカウント値がインク閾値以上である場合(S30:Yes)、コントローラ130は、エンコーダ35から受け取った電気信号に基づいて、キャリッジ40の現在位置が媒体通過領域36内であるか否かを判断する(S200)。
キャリッジ40が左右方向9において媒体通過領域36外、つまり媒体通過領域36より右方または左方に位置している場合(S200:No)、コントローラ130は、ソレノイドを制御してバルブ89を一旦開位置にしてから閉位置に戻す(S210)。一方、キャリッジ40が左右方向9において媒体通過領域36内に位置している場合(S200:Yes)、コントローラ130は、キャリッジ40を媒体通過領域36外に移動させ(S220)、その後、バルブ89を一旦開位置にしてから閉位置に戻す(S210)。ステップS210の後、コントローラ130は、経過時間及びインクカウント値をリセットし、経過時間のカウントを再び開始する(S230)。
つまり、コントローラ130は、左右方向9においてノズル39が媒体通過領域36の外に位置することを条件として、ソレノイドなどを制御してバルブ89を閉位置から開位置へ移動させる。
上記変形例によれば、ノズル39が媒体通過領域36の外に位置するときにバルブ89が開位置へ移動される。そのため、仮に、メニスカスが破壊された状態でバルブ89が開かれて、ノズル39からインクが漏れたとしても、漏れたインクの用紙12への付着を低減することができる。
なお、ステップS60において、バルブ89が開位置から閉位置へ移動してからの経過時間が所定時間より長い場合も(S60:Yes)、ステップS200以降が実行される。
また、ステップS220において、キャリッジ40は媒体通過領域36よりも右方または左方のいずれに移動されてもよい。
例えば、ステップS220において、キャリッジ40は、現在位置が媒体通過領域36の右部に位置している場合に右方へ移動され、現在位置が媒体通過領域36の左部に位置している場合に左方へ移動されてもよい。
また、例えば、ステップS220において、キャリッジ40は、媒体通過領域36よりも右方または左方のうちキャップ70が位置する側(上記実施形態の場合、媒体通過領域36よりも右方)へ移動されてもよい。つまり、コントローラ130は、ヘッド38のノズル39をキャップ70と対向させてから、バルブ89を開位置に移動(S210)させてもよい。すなわち、コントローラ130は、ノズル39がキャップ70と対向していることを条件として、ソレノイドなどを制御してバルブ89を閉位置から開位置へ移動させてもよい。
上記変形例によれば、ノズル39がキャップ70と対向しているときにバルブ89が開位置へ移動される。そのため、仮に、メニスカスが破壊された状態でバルブ89が開かれて、ノズル39からインクが漏れたとしても、キャップ70が漏れたインクを受けることができる。これにより、漏れたインクの複合機10の他の部分への付着を低減することができる。
上記実施形態では、コントローラ130は、インクカウント値とインク閾値との比較(S30)を、1回の印刷処理につき1回、つまり印刷処理(パス)毎に実行していた。しかし、インクカウント値とインク閾値との比較は、印刷処理(パス)毎以外、例えば、1ページの用紙12への画像記録につき1回(つまり1ページの用紙12毎)に実行されてもよいし、1回の印刷コマンドにつき1回(つまり印刷コマンド毎)に実行されてもよい。
また、例えば、インクカウント値とインク閾値との比較は、印刷処理中において実行されてもよい。この場合、印刷処理中にインクカウント値がインク閾値以上となった場合、コントローラ130は、印刷処理を中断してバルブ89を開いてもよいし、上記実施形態と同様に当該印刷処理の終了であって次回の印刷処理の開始前にバルブ89を開いてもよい。
上記実施形態では、ヘッド38が用紙12に画像を記録する方式は、キャリッジ40によってヘッド38が移動しつつ用紙12に画像を記録するシリアルヘッド型であったが、記録部24がキャリッジ40を備えておらず、ヘッド38が移動することなく用紙12に画像を記録するラインヘッド型であってもよい。ラインヘッド型の場合、ヘッド38が媒体通過領域36の右端から左端に亘って設けられている。また、搬送処理及び印刷処理が並行して且つ連続的に実行される。つまり、用紙12が搬送されながら、ノズル39からインク滴が連続的に吐出される。また、ラインヘッド型の場合、ヘッド38は、筐体14のフレームに支持される。このフレームが支持部材に相当する。
この場合、コントローラ130は、用紙12がノズル39と上下方向7に対向していないことを条件として、ソレノイドなどの移動機構50を制御してバルブ89を閉位置から開位置へ移動させる。例えば、印刷処理においてインク滴が吐出されつつインクカウント値がカウントされていくことで、インクカウント値がインク閾値以上となった場合、コントローラ130は、現在画像記録されている用紙12への画像記録を続行し、当該用紙12への画像記録が完了すると当該用紙12を排出する。そして、用紙12が排出されることによってノズル39の下方に用紙12が無くなった後で、移動機構50を制御してバルブ89を閉位置から開位置へ移動させる。
上記変形例によれば、用紙12がノズル39と対向していないときにバルブ89が開位置へ移動される。そのため、仮に、メニスカスが破壊された状態でバルブ89が開かれて、ノズル39からインクが漏れたとしても、漏れたインクの用紙12への付着を低減することができる。
上記実施形態では、貯留部80は一つのみ設けられていたが、複数の貯留部80が設けられていてもよい。例えば、図9に示されるように、記録部24は、4つの貯留部80C、80M、80Y、80Bを備えていてもよい。
貯留部80Cには、シアンのインクが貯留されている。貯留部80Mには、マゼンタのインクが貯留されている。貯留部80Yには、イエローのインクが貯留されている。貯留部80Bには、ブラックのインクが貯留されている。貯留部80C、80M、80Y、80Bは、左右方向9に並んで配置されている。なお、貯留部80C、80M、80Y、80Bは、左右方向9以外、例えば前後方向8に並んで配置されていてもよい。また、貯留部80C、80M、80Y、80Bの配列順序は、図9に示された順序に限らない。また、各貯留部80C、80M、80Y、80Bの大きさは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
大気開放口88は、各貯留部80C、80M、80Y、80Bに設けられている。大気開放口88は、前後方向8に並んで形成されている。これにより、各大気開放口88と、各貯留部80C、80M、80Y、80Bの本体部分との左右方向9の距離は、貯留部80C、80M、80Y、80B毎に異なっている。そのため、大気開放口88と当該本体部分とを連通させるバルブ収容空間86は、各貯留部80C、80M、80Y、80Bで異なる長さとなっている。各バルブ収容空間86には、上記実施形態と同様に、バルブ89及びコイルバネ90が配置されている。
当接部材51は、前後方向8に並んだ4本の突起52で構成されている。各突起52は、各貯留部80C、80M、80Y、80Bの大気開放口88に対応している。キャリッジ40がプラテン42の上方の位置からメンテナンス位置へ移動する過程において、各突起52は、右方から一斉に各大気開放口88を貫通して、各バルブ89を左方へ押す。これにより、各バルブ89は、各コイルバネ90の付勢力に抗して閉位置から開位置へ移動する。つまり、各大気開放口88が一斉に開かれる。一方、キャリッジ40がメンテナンス位置から左方へ移動すると、各バルブ89が各突起52から離間するため、各バルブ89は各コイルバネ90に付勢されて一斉に開位置から閉位置へ移動する。つまり、バルブ89が開位置のとき、全ての大気開放口88が開かれており、バルブ89が閉位置のとき、全ての大気開放口88が閉じられている。
メモリ140には、各々が各貯留部80C、80M、80Y、80Bに対応した4つのインクカウント値が記憶されている。コントローラ130は、画像記録制御のステップS30において、各インクカウント値をインク閾値と比較する。そして、4つのインクカウント値(または各インクカウント値と基準値との差分)の少なくとも一つがインク閾値以上である場合(S30:Yes)、コントローラ130は、キャリッジ40をメンテナンス位置へ移動させ(S40)、バルブ89を閉位置から開位置へ移動させる。
上記変形例によれば、コントローラ130が各貯留部80に対応する大気開放口88を一括して制御しているため、コントローラ130が各貯留部80に対応する大気開放口88を個別に制御する場合と比べて、制御を単純化することができる。
また、各貯留部80に対応するインクカウント値が一括で初期値にリセットされる(または基準値に更新される)ため、各貯留部80に対応する大気開放口88を個別に制御する場合と比べて、バルブ89を閉位置から開位置へ移動させる頻度を少なくすることができる。したがって、用紙12へのインクの吐出が、バルブ89の開位置への移動によって中断される割合が少なくなり、用紙12への画像記録速度の低下を抑制することができる。
なお、貯留部80が複数設けられている構成において、移動機構50がソレノイドなどで構成されている場合、一つのソレノイドが複数のバルブ89を移動させてもよいし、各バルブ89に対応して設けられたソレノイドが同タイミングまたは異なるタイミングで各バルブ89を個別に移動させてもよい。
上記実施形態では、貯留部80は、キャリッジ40に据え付けられており、注入口83からインクが注入されることによってインクが補充されていた。しかし、貯留部80は、このような構成に限らない。例えば、貯留部80は、キャリッジ40に着脱可能なカートリッジであってもよい。この場合、カートリッジに貯留されたインクが少なくなるまたは無くなると、新しいカートリッジと取り換えられる。
上記実施形態では、貯留部80は、キャリッジ40に支持されていたが、キャリッジ40に支持されていなくてもよい。例えば、貯留部80は、複合機10におけるキャリッジ40とは別の箇所に配置されていてもよい。この場合、貯留部80とヘッド38とはチューブなどによって接続されており、貯留部80に貯留されたインクは、チューブなどを介してヘッド38へ供給される。また、この場合、貯留部80の少なくとも一部は、ヘッド38より上方に位置している。
10・・・複合機(インクジェット記録装置)
12・・・用紙(被記録媒体)
38・・・ヘッド
39・・・ノズル
40・・・キャリッジ(支持部材)
50・・・移動機構
80・・・貯留部
88・・・大気開放口
89・・・バルブ
130・・・コントローラ

Claims (22)

  1. インクを吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記ヘッドを支持する支持部材と、
    少なくとも一部が上記ノズルよりも上方に位置し、インクが貯留される貯留部と、
    上記貯留部の内部と外部を連通する大気開放口を開いた開位置及び上記大気開放口を閉じた閉位置に移動可能なバルブと、
    上記バルブを移動させる移動機構と、
    コントローラと、を備え、
    上記貯留部は、上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記貯留部の内部へのインクの供給がないものであり、
    上記コントローラは、
    記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置とすることによって上記貯留部の内部への空気の流入を制限し、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体に向けてインクを吐出した後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させることにより、上記貯留部の内部へ空気を流入させ、
    上記貯留部内へ空気を流入させた後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記開位置から上記閉位置へ移動させ、
    上記バルブが上記開位置へ移動してから上記閉位置へ移動するまでの間、上記貯留部の内部へのインクの供給が行われないインクジェット記録装置。
  2. 上記ヘッドからのインクの吐出量に応じて更新されるインクカウント値、基準値、及びインク閾値を記憶するメモリを更に備え、
    上記コントローラは、
    上記バルブが上記開位置から上記閉位置へ移動したときの上記インクカウント値を上記基準値として上記メモリに記憶し、
    上記インクカウント値と上記基準値との差分が上記インク閾値に到達したことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. インクを吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記ヘッドを支持する支持部材と、
    少なくとも一部が上記ノズルよりも上方に位置し、インクが貯留される貯留部と、
    上記貯留部の内部と外部を連通する大気開放口を開いた開位置及び上記大気開放口を閉じた閉位置に移動可能なバルブと、
    上記バルブを移動させる移動機構と、
    上記ヘッドからのインクの吐出量に応じて更新されるインクカウント値、基準値、及びインク閾値を記憶するメモリと、
    コントローラと、を備え、
    上記コントローラは、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置とし、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体に向けてインクを吐出した後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させることにより、上記貯留部の内部へ空気を流入させ、
    上記貯留部内へ空気を流入させた後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記開位置から上記閉位置へ移動させ、
    上記バルブが上記開位置へ移動してから上記閉位置へ移動するまでの間、上記貯留部の内部へのインクの供給が行われず、
    上記バルブが上記開位置から上記閉位置へ移動したときの上記インクカウント値を上記基準値として上記メモリに記憶し、
    上記インクカウント値と上記基準値との差分が上記インク閾値に到達したことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させるインクジェット記録装置。
  4. 上記貯留部は、複数設けられており、
    上記大気開放口は、複数の上記貯留部の各々に対応して設けられており、
    上記バルブが上記開位置のとき、全ての上記大気開放口が開かれており、
    上記バルブが上記閉位置のとき、全ての上記大気開放口が閉じられており、
    上記インクカウント値は、複数の上記貯留部の各々に対応して設けられており、
    上記コントローラは、
    上記インクカウント値の各々と上記基準値との差分の少なくとも一つが上記インク閾値に到達したことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項2または3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 上記ヘッドからのインクの吐出量に応じて更新されるインクカウント値、初期値、及びインク閾値を記憶するメモリを更に備え、
    上記コントローラは、
    上記バルブが上記開位置から上記閉位置へ移動したときに上記インクカウント値を上記初期値にリセットし、
    上記インクカウント値が上記インク閾値に到達したことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  6. インクを吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記ヘッドを支持する支持部材と、
    少なくとも一部が上記ノズルよりも上方に位置し、インクが貯留される貯留部と、
    上記貯留部の内部と外部を連通する大気開放口を開いた開位置及び上記大気開放口を閉じた閉位置に移動可能なバルブと、
    上記バルブを移動させる移動機構と、
    上記ヘッドからのインクの吐出量に応じて更新されるインクカウント値、初期値、及びインク閾値を記憶するメモリと、
    コントローラと、を備え、
    上記コントローラは、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置とし、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体に向けてインクを吐出した後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させることにより、上記貯留部の内部へ空気を流入させ、
    上記貯留部内へ空気を流入させた後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記開位置から上記閉位置へ移動させ、
    上記バルブが上記開位置へ移動してから上記閉位置へ移動するまでの間、上記貯留部の内部へのインクの供給が行われず、
    上記バルブが上記開位置から上記閉位置へ移動したときに上記インクカウント値を上記初期値にリセットし、
    上記インクカウント値が上記インク閾値に到達したことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させるインクジェット記録装置。
  7. 上記貯留部は、複数設けられており、
    上記大気開放口は、複数の上記貯留部の各々に対応して設けられており、
    上記バルブが上記開位置のとき、全ての上記大気開放口が開かれており、
    上記バルブが上記閉位置のとき、全ての上記大気開放口が閉じられており、
    上記インクカウント値は、複数の上記貯留部の各々に対応して設けられており、
    上記コントローラは、
    上記インクカウント値の少なくとも一つが上記インク閾値に到達したことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項5または6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 上記コントローラは、
    上記貯留部の容積と上記インクカウント値とに基づいて上記貯留部に貯留されているインク残量を算出し、
    上記インク残量が少ない程、上記インク閾値を大きな値に設定する請求項2から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 上記支持部材は、走査方向に移動可能であり、
    上記コントローラは、上記支持部材を上記走査方向に移動させながら上記ヘッドに上記ノズルからインクを吐出させる印刷処理を繰り返して実行する請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 上記支持部材は、走査方向に移動可能であり、
    上記コントローラは、
    上記支持部材を上記走査方向に移動させながら上記ヘッドに上記ノズルからインクを吐出させる印刷処理を繰り返して実行し、
    受信した印刷データに基づいて、次回の上記印刷処理において吐出されるインク量を推定して、推定したインク量に応じて上記インクカウント値を更新する請求項2から8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 上記コントローラは、所定の上記印刷処理が終了した後であって次回の上記印刷処理が開始される前に、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項9または10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 被記録媒体を搬送する搬送部を更に備え、
    上記コントローラは、
    上記搬送部に被記録媒体を所定改行量搬送させる搬送処理と、上記印刷処理とを交互に実行し、
    上記搬送処理と上記バルブの上記閉位置から上記開位置への移動とを並行して実行する請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 上記コントローラは、上記バルブが上記開位置から上記閉位置へ移動してからの経過時間が予め設定された所定時間より長くなったことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項1から12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  14. インクを吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記ヘッドを支持する支持部材と、
    少なくとも一部が上記ノズルよりも上方に位置し、インクが貯留される貯留部と、
    上記貯留部の内部と外部を連通する大気開放口を開いた開位置及び上記大気開放口を閉じた閉位置に移動可能なバルブと、
    上記バルブを移動させる移動機構と、
    コントローラと、を備え、
    上記コントローラは、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置とし、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体に向けてインクを吐出した後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させることにより、上記貯留部の内部へ空気を流入させ、
    上記貯留部内へ空気を流入させた後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記開位置から上記閉位置へ移動させ、
    上記バルブが上記開位置へ移動してから上記閉位置へ移動するまでの間、上記貯留部の内部へのインクの供給が行われず、
    上記バルブが上記開位置から上記閉位置へ移動してからの経過時間が予め設定された所定時間より長くなったことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させるインクジェット記録装置。
  15. 上記ノズルは、下方へインクを吐出するものであり、
    上記コントローラは、被記録媒体が上記ノズルと上下方向に対向していないことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項1から14のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  16. インクを吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記ヘッドを支持する支持部材と、
    少なくとも一部が上記ノズルよりも上方に位置し、インクが貯留される貯留部と、
    上記貯留部の内部と外部を連通する大気開放口を開いた開位置及び上記大気開放口を閉じた閉位置に移動可能なバルブと、
    上記バルブを移動させる移動機構と、
    コントローラと、を備え、
    上記ノズルは、下方へインクを吐出するものであり、
    上記コントローラは、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置とし、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体に向けてインクを吐出した後、被記録媒体が上記ノズルと上下方向に対向していないことを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させることにより、上記貯留部の内部へ空気を流入させ、
    上記貯留部内へ空気を流入させた後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記開位置から上記閉位置へ移動させ、
    上記バルブが上記開位置へ移動してから上記閉位置へ移動するまでの間、上記貯留部の内部へのインクの供給が行われないインクジェット記録装置。
  17. 上記支持部材は、走査方向に移動可能であり、
    上記コントローラは、
    上記支持部材を上記走査方向に移動させながら上記ヘッドに上記ノズルからインクを吐出させる印刷処理を実行し、
    上記走査方向において被記録媒体が通過する媒体通過領域の外に上記ノズルが位置することを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項15または16に記載のインクジェット記録装置。
  18. 上記ノズルを被覆可能であり、上記ノズルから吐出されたインクを受けるキャップを備
    え、
    上記コントローラは、上記ノズルが上記キャップと対向していることを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項1から17のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  19. インクを吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記ヘッドを支持する支持部材と、
    少なくとも一部が上記ノズルよりも上方に位置し、インクが貯留される貯留部と、
    上記貯留部の内部と外部を連通する大気開放口を開いた開位置及び上記大気開放口を閉じた閉位置に移動可能なバルブと、
    上記バルブを移動させる移動機構と、
    上記ノズルを被覆可能であり、上記ノズルから吐出されたインクを受けるキャップと、
    コントローラと、を備え、
    上記コントローラは、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置とし、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体に向けてインクを吐出した後、上記ノズルが上記キャップと対向していることを条件として、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置から上記開位置へ移動させることにより、上記貯留部の内部へ空気を流入させ、
    上記貯留部内へ空気を流入させた後、上記移動機構を制御して上記バルブを上記開位置から上記閉位置へ移動させ、
    上記バルブが上記開位置へ移動してから上記閉位置へ移動するまでの間、上記貯留部の内部へのインクの供給が行われないインクジェット記録装置。
  20. 上記支持部材は、走査方向に移動可能であり、
    上記移動機構は、
    上記バルブを上記閉位置に付勢する付勢部材と、
    上記走査方向において被記録媒体が通過する媒体通過領域の外に位置しており、上記バルブに当接可能な当接部材と、を備え、
    上記コントローラは、上記支持部材を上記媒体通過領域の外に移動させることによって、上記当接部材を上記バルブに当接させて、上記バルブを上記付勢部材の付勢力に抗して上記閉位置から上記開位置へ移動させる請求項1から19のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  21. インクを吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記ヘッドを支持する支持部材と、
    少なくとも一部が上記ノズルよりも上方に位置し、インクが貯留される貯留部と、
    上記貯留部の内部と外部を連通する大気開放口を開いた開位置及び上記大気開放口を閉じた閉位置に移動可能なバルブと、
    上記バルブを移動させる移動機構と、
    コントローラと、を備え、
    上記支持部材は、走査方向に移動可能であり、
    上記移動機構は、
    上記バルブを上記閉位置に付勢する付勢部材と、
    上記走査方向において被記録媒体が通過する媒体通過領域の外に位置しており、上記バルブに当接可能な当接部材と、を備え、
    記コントローラは、
    記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体へ向けてインクを吐出しているとき、上記移動機構を制御して上記バルブを上記閉位置とし、
    上記ヘッドが上記ノズルから被記録媒体に向けてインクを吐出した後、上記支持部材を上記媒体通過領域の外に移動させることによって、上記当接部材を上記バルブに当接させて、上記バルブを上記付勢部材の付勢力に抗して上記閉位置から上記開位置へ移動させることにより、上記貯留部の内部へ空気を流入させ、
    上記貯留部内へ空気を流入させた後、上記支持部材を上記媒体通過領域の外から上記媒体通過領域へ移動させることによって、上記バルブを上記開位置から上記閉位置へ移動させ、
    上記バルブが上記開位置へ移動してから上記閉位置へ移動するまでの間、上記貯留部の内部へのインクの供給が行われないインクジェット記録装置。
  22. 上記貯留部は、上記支持部材に支持されている請求項1から21のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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