JP2004314602A - 液体収納容器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 収納する液体を安定的に供給することができる液体収納容器、液体使用装置、記録装置、および液体収納容器の製造方法を提供すること。
【解決手段】 インクタンク10に備わる一方向弁30を可撓性シート31を用いて構成し、その可撓性シート31の可動領域に、一方向弁の動作範囲において起伏形態が維持される起伏部31Aを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、収納するインクなどの液体を安定的に供給することができる液体収納容器、インクタンク、インクジェットカートリッジ、インクジェット記録装置、一方向弁、および液体収納容器の製造方法に関するものである。
インクを吐出可能な記録ヘッドに直接的にインクを供給するインクタンクには、インクに付与する負圧を発生するための負圧発生機構が備えられている。その負圧発生機構が発生する負圧は、記録ヘッドのインク吐出部に形成されるインクのメニスカスの保持力と平衡して、インク吐出部からのインク漏れを防止するために十分な負圧であって、かつ記録ヘッドのインク吐出動作を可能とする所定範囲内の適切な負圧に設定される。
かかる負圧発生機構としては、インクを含浸保持するスポンジ等の多孔質部材をインクタンク内に収納し、その多孔質部材によるインクの保持力によって、適切な負圧を生じさせるものがある。また、容積を拡張する方向に張力を発生するゴム等の弾性材料によって形成した袋状部材を備えたものがある。そのものは、その袋状内部にインクを充填し、その袋状部材が発生する張力によってインクに負圧を作用させる。さらに、可撓性のフィルムによって袋状部材を形成し、その内部または外部に、袋状部材の容積を拡張させる方向にフィルムを付勢するためのばね等を接合したものもある。そのものは、ばね等によって、袋状部材の内部のインクに負圧を作用させる。
しかしながら、このような負圧発生機構は、いずれも、インクタンク(袋状部材)内のインク残量の減少に伴って、発生する負圧が強くなる傾向を持つ。その負圧レベルが所定値を超えた場合には、記録ヘッドに対してインクを安定して供給することができなくなる。その結果、インクタンク内のインクを完全に消費しきらない内に、そのインクタンクが使用に耐えられなくなるおそれがある。
例えば、特許文献1には、インクを直接収容し、かつ、その収容量に応じて変形可能な可撓性の密閉袋状部材を備え、その内部に、その袋状部材の容積を拡張させる方向に付勢するばね部材を設けたインクタンクが記載されている。このインクタンクは、基本的に、ばね部材のばね力と平衡するように、袋状部材内の負圧が定まる。そのため、インク消費に伴って袋状部材が容積を縮小させる方向に変形して、その内部のばねが圧縮されるほど、袋状部材の内部の負圧が高まってしまう。その結果、記録ヘッドのインク吐出動作が可能な適正範囲を越えて負圧が増大し、記録ヘッドのインク吐出部に適切なメニスカスが形成できなくなったり、記録へッドに対してインクを安定的に供給できなくなるおそれがある。また、この場合には、袋状部材内のインクの全てを使い切ることができなくなる。
また、材質や形状を適切に選定した袋状部材にインクを収納して、その袋状部材自体の弾性を利用して負圧を発生する構成のインクタンクもある。その袋状部材は、その内部のインクが完全に消費し切られたときに、その内部の空間をなくすような偏平な形態となる。しかし、このような袋状部材には形状の制約がある。そのため、例えば、袋状部材を箱状の筐体に収容した形態のインクタンクを構成する場合に、インクが充填された袋状部材は、筐体内に完全に嵌まり合う形状とならず、インクタンク全体の占有スペースに対して、インク収容の容積効率が劣ることになる。また、このような袋状部材でも、インクを消費し切る際には発生する負圧が高くなるため、記録ヘッドへのインク供給性能が低下したり、記録ヘッドのインク吐出動作が不安定となるおそれがある。
また、負圧発生機構が発生する負圧のレベルを所定の水準よりも大きくならないように調整するために、次のような幾つかの調整機構が提案されている。
例えば、特許文献2および特許文献3には、インクタンク(容器)に設けた管状の通気口内に球体を配設することによって、インクタンク内の負圧が増大した際に、そのインクタンク内部に空気を取り込んで負圧の増大を抑制する調整機構が開示されている。この調整機構においては、外部からインクタンク内に連通する管状の通気口(ボス)の内壁に複数の突起リブが設けられ、その突起リブに、ボスの内径よりも小さい外径の球体が取り付けられる。これにより、球体とボスとの間に略環状のオリフィスが形成される。かかるオリフィスは、インクの毛管現象によって、少量のインクが液体シールとしてオリフィス内に保持される大きさに選定される。そして、インクタンク内の負圧が記録ヘッドの動作範囲における許容限界に近づいたときに、その負圧がオリフィス内におけるインクの毛管現象に打ち勝ち、オリフィスにおける液体シールが無効とされる。これによって、そのオリフィスを通してインクタンク内に空気が導入される。
また、特許文献4には、可撓性シート製のインク袋内に穴付き板と突起付き板とを対向配置すると共に、それらの板の間にばね部材を備えた負圧発生機構において、負圧の増大を抑制する調整機構が記載されている。この調整機構は、インク残量の減少に伴ってインク袋が縮んで内部の負圧が所定値を超えたときに、突起付き板の突起が孔付き板の孔に入って、その穴付き板と可撓性シートとを剥離させることによって、インク袋内に空気を取り込む構成となっている。この調整機構においては、インク袋内への空気の取り込みが行われた後に、穴付き板と可撓性シートとが密接し、それらの間におけるインクのメニスカス保持力、換言すれば液体シールによってインクの漏洩が防止される。
特公平3−24900号公報(米国特許出願登録4509062号) 特開平7−125240号公報(米国特許出願登録5917523号) 特開平7−125241号公報(米国特許出願登録5600358号) 特開平6−183023号公報
しかしながら、これらの特許文献2,3,4における負圧の調整機構は、いずれも空気を取り込む部分に複数の部品を要し、その部分の構造が複雑化する。
また、特許文献2および3に開示されている調整機構は、環状のオリフィス部分に形成されるインクのメニスカスによる力(液体シール)と、ばねによって生じる負圧と、のバランスによってインクの収容空間としての密閉系を成立させている。そのため、機械的構成は比較的簡単であるものの、その密閉系を維持する上での安定性が欠ける。すなわち、種々の条件により、オリフィス内の液体シールが破られて、収容するインクが漏出するおそれがある。その種々の条件としては、インクタンクの内外の気圧差、インクの温度上昇による粘性の低下、インクタンクを単体として取り扱う際の衝撃や落下、また、特に記録ヘッドと共にインクタンクを主走査方向に移動させるシリアル記録装置においてインクタンクが主走査時に受ける加速度など、がある。また、液体シールは乾燥など湿度変化の影響を受けやすく、その影響を受けることによって空気の導入動作にばらつきが生じ、結果として記録ヘッドへのインクの供給性能の低下、ひいては画像の記録品位の低下を招くおそれがある。
これらの不都合を防ぐために、特許文献2および特許文献3の調整機構においては、環状のボスに連続する入口迷路を設け、その入口迷路をインクのオーバフロー容器として機能させると共に、その入口迷路によって湿度勾配を保証していると考えられる。しかし、このような入口迷路を設ける分、構成がさらに複雑化する。また、その入口迷路(迷路状の通路)の他端が常に大気に連通しているため、この入口迷路を通してある程度のインクの蒸発は免れない。
また、インクタンク内のインクが消費尽くされた際に、環状オリフィスを通して外気がインクタンク内に一気に導入されて、インクタンク内の負圧が解消される。そのため、記録ヘッド内に残っているインクが吐出口から漏出したり、メニスカスが形成されなくなった環状オリフィスからインクタンク内の残留インクが漏出するおそれがある。
さらに、特許文献2,3,4の調整機構においては、インクの収容部(特許文献2および特許文献3においてはインクタンク、特許文献4においてはインク袋)内に大気を直接導入するため、それらのインク収容部に、液体シールされる開口部が設けられている。インク収容部内のインクがほとんど消費され、そのインクがなくなりかけて、インク収容部内の気体の量がインクよりも相対的に多くなったときに、開口部を通してインクタンク内に大気を導入した場合、その開口部の大きさや設定位置によっては、その開口部や記録ヘッドのインク吐出口におけるメニスカスの維持が不完全となるおそれがある。その結果、インク漏れや、これに伴って大気導入が不完全となるおそれがある。また、種々の条件により、開口部の液体シールが破られて、インク収容部内の圧力が所定値にならなくても空気が導入されたり、逆にインクが漏出するおそれがある。その種々の条件としては、インク収容部の内外の気圧差、温度の上昇や下降、インクタンクを単体で取り扱った際の衝撃や落下、また、特に記録ヘッドと共にインクタンクを主走査方向に移動させるシリアル記録装置においてインクタンクが主走査時に受ける加速度など、がある。これらの条件は、記録ヘッドやインクタンクの設計あるいはインクの物性等によって変化するため、インクタンクの使用形態や負圧発生機構の基本構成等に応じて、開口部の形状や寸法を適正に設計することが難しかった。
さらに、このように液体シールを用いた負圧の調整機構は、記録装置の設計上の自由度を低くするおそれもある。
すなわち、その液体シール部をインクタンクと別体に構成して、それをインクタンクに対して着脱可能とすることは難しい。仮に、この液体シール部をインクタンクと別体に構成した場合には、それをインクタンクに直接装着したり、またはチューブ等を介して間接的に接続する際に、液体シール部に良好なメニスカスを形成するために、インクタンクの内外の圧力差等を考慮して複雑な処理を施したり、もしくは特別な装置構成が必要となる。また、チューブ等を介して、液体シール部をインクタンクから離れた位置に設ける場合には、液体シール部にメニスカスを形成するために、そのチューブ内をインクで満たす必要がある。しかし、液体シール部を通しての空気の導入によって、そのチューブ内のインクがインクタンク内に戻されてしまい、その後、そのチューブ内にインクを再充填するためには複雑な処理もしくは構成が必要となる。
また、特許文献4に開示されている調整機構は、薄い板状部材と可撓性シートとの間の微小な隙間から空気を導入する構成であるため、その隙間に液体が侵入した場合に生じる毛管力によって、穴付き板と可撓性シートとの剥離に要する力が変化する。その結果、空気導入を行うときの負圧が安定しなくなるおそれがある。さらに、温度上昇等によってインク袋内の気体(空気)の圧力が高まったときには、可撓性シートの変形によりインク袋内の容積を実質的に増加させて、その内圧を緩和させる必要がある。そのため、可撓性部材としては、充分なバッファ機能を発揮するために、剛性が極めて低くて変形しやすいものが用いられる。
しかしながら、そのような可撓性シートとして用いられる剛性の低い材料は、一般に、厚みが薄くて気体透過度が高いために、気体の浸透圧によって気体を浸透させやすい。そのため、インク袋内にインクを長期保存した場合に、インク袋内の気体(空気)の膨張分を吸収するバッファ機能によっては対応できない量の気体がインク袋内に浸透して、バッファ機能が充分に発揮できなくなるおそれがある。そのため、可撓性シートの材料としては、低剛性化と気体透過度の低下とを両立させるべく、金属を蒸着したような極めて高コストの材料を用いなければならない。
本発明の目的は、収納するインクなどの液体を安定的に供給することができる液体収納容器、インクタンク、インクジェットカートリッジ、インクジェット記録装置、一方向弁、および液体収納容器の製造方法を提供することにある。
本発明の液体収納容器は、液体の収納空間を画成する収納部と、前記収納空間に収納される液体を外部に供給するための液体供給部と、前記収納空間の容積を維持または拡張する機構と、外部から前記収納空間への気体の導入を許容し、かつ前記収納空間から外部への液体および気体の導出を阻止するための一方向弁と、を備える液体収納容器であって、前記一方向弁は、前記収納空間側の第1室と前記外部側の第2室との間に位置し、かつ所定の撓み代を確保するための領域を有する可撓性シートと、前記第1室と前記第2室との間の差圧に応じた前記可撓性シートの撓みを伴って開閉動作する弁機構と、を含み、前記可撓性シートの領域に、少なくとも前記弁機構の動作範囲において起伏形態が維持される起伏部が形成されていることを特徴とする。
本発明のインクタンクは、上記の液体収納容器に、液体としてインクを収納することを特徴とする。
本発明のインクジェットカートリッジは、上記のインクタンクと、インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドと、を備えることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置は、上記のインクタンクと、インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドを用い、前記インクタンク内のインクを前記インクジェット記録ヘッドから吐出させることによって画像を記録することを特徴とする。
本発明の一方向弁は、流路の一方側の第1室から他方側の第2室への流体の移動を許容し、かつ前記第2室から前記第1室への流体の移動を阻止する一方向弁において、前記第1室と前記第2室との間に位置し、かつ所定の撓み代を確保するための領域を有する可撓性シートと、前記第1室と前記第2室との間の差圧に応じた前記可撓性シートの撓みを伴って開閉動作する弁機構と、を含み、前記可撓性シートの可動領域に、少なくとも前記弁機構の動作範囲において起伏形態が維持される起伏部を形成することを特徴とする。
本発明の液体収納容器の製造方法は、液体の収納空間を画成する収納部と、前記収納空間に収納される液体を外部に供給するための液体供給部と、前記収納空間の容積を維持または拡張する機構と、外部から前記収納空間への気体の導入を許容し、かつ前記収納空間から外部への液体および気体の導出を阻止するための一方向弁と、を備える液体収納容器の製造方法であって、前記一方向弁は、前記収納空間側の第1室と前記外部側の第2室との間に位置し、かつ所定の撓み代を確保するための領域を有する可撓性シートと、前記第1室と前記第2室との間の差圧に応じた前記可撓性シートの撓みを伴って開閉動作する弁機構と、を含み、前記可撓性シートを前記一方向弁に組み込む前後において、前記可撓性シートの領域に、少なくとも前記弁機構の動作範囲において起伏形態が維持される起伏部を形成することを特徴とする。
本発明は、次のような知見に基づくものである。
すなわち、本発明者らは、液体収納容器内の負圧の増大を抑制するために、その容器内に空気を導入する場合には、その容器内の負圧を全く解消させることは好ましくなく、その負圧を所定の負圧値に戻すことが重要であるとの知見を得た。発明者らは、そのためには空気の導入量も適切であるべきであると判断した。特に、インクジェット記録ヘッドに直接インクを供給するためのインクタンクとして、液体収納容器を適用する場合には、記録の高速化かつ高画質化を図る上において、インクの安定した流速および流量による供給が不可欠であり、そのためには、インクが流れる際のインク供給路内における抵抗がほぼ一定に保たれることが強く望ましい。したがって、インクタンク内の負圧の安定化は重要な要素であり、さらに、負圧を所定範囲内に維持しておくことが重要である。そのためには、インクタンク内に空気を導入する部分が確実に動作することが必要となる。
また、容器内への気体の浸透を低減すべく、容器の構成部材に気体の浸透圧が掛かる機会を減らして液体を適正な状態に収納できること、および、その収納した液体を安定的に供給できることも重要である。
本発明は、液体収納容器に備わる一方向弁を可撓性シートを用いて構成し、その可撓性シートの可動領域に起伏形態が維持される起伏部を形成することで、可撓性シートに安定した撓みを生じさせることができる。この結果、液体収納容器内の圧力を所定範囲に維持して、その液体収納容器内の液体を安定的に供給することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の実施形態は、インクを収容するインクタンクとしての適用例である。しかし、本発明の液体収納容器は、インク以外の種々の液体を収納するための容器として広く適用することができる。また、インクジェット記録の分野にあっては、記録媒体に付与する処理液などを収納する収納容器としても適用できることは言うまでもない。
(液体収納容器の基本構成)
まず、本発明に係るインクタンク(液体収納容器)の基本構成を図1の断面図に基づいて説明する。
本例のインクタンク10は、外装11と可動部材12との間に、インクを収納する収納空間Sが形成されている。収納空間S内のインクは、供給口13から、インクを吐出可能な記録ヘッド20に供給される。供給口13には、接続ばね14によって図中の下向きに付勢される球状形態の封止部材15が備えられている。ゴム材料のような弾性材料によって形成されたシール部材16に対して、封止部材15を押圧することにより、供給口18がシールされる。そして、インクタンク10を記録ヘッド20に装着することにより、記録ヘッド20に設けられている供給管21がインクタンク10の収納空間S内に挿入されて、記録ヘッド20と収納空間Sとが連通する。これによって、インクタンク10から記録ヘッド20へのインク供給が可能となる。また、供給管21の内部にはフィルタ22が備えられており、供給されるインク中に混入した不純物が記録ヘッド20内へ流れ込んでいくことが防止される。インクタンク10と記録ヘッド20との結合状態において、シール部材16が供給管21の周囲をシールすることにより、供給管21とインクタンク10との密着が確実なものとなる。17は、供給口13をシールする剥離シートであり、インクタンク10と記録ヘッド20とを結合するときに剥離される。
記録ヘッド20におけるインクの吐出方式は特に限定されず、例えば、インクを吐出するためのエネルギとして、電気熱変換体から発生する熱エネルギを利用するものであってもよい。その場合には、電気熱変換体の発熱によってインクに膜沸騰を生じさせ、そのときの発泡エネルギによって、インク吐出口からインクを吐出させることができる。
収納空間Sは、可動部である可動部材12と、外装13の図中下側の内面との間に形成される。この可動部材12から見たインク収納室10に対する外側空間、すなわち可動部材12の図中上側の空間は、大気連通口11Aによって大気に開放されて、大気圧と等しくされている。さらに、収納空間Sは、供給口13および後述する連通路11Bを除いて、実質的に密閉空間を形成している。
外装11は、収納空間Sを画成するとともに、可動部材12を外力から保護するシェルとしての役割も果たす。また、本例の可動部材12は変形可能な可撓性膜(シート部材)によって形成されており、その中央部分は平板状の支持部材である支持板18によって形状が規制されており、その周縁部分が変形可能となっている。そして、この可動部材12は、その中央部分が凸状とされていて、側面形状がほぼ台形となっている。この可動部材12は、後述するように、収納空間S内におけるインク量の変化や圧力変動に応じて変形する。その際に、可動部材12の周辺部分がバランスよく伸縮変形し、その可動部材12の中央部分がほぼ水平姿勢を保ったまま、図の上下方向に平行移動する。このように可動部材12がスムーズに変形(移動)するため、その変形に伴う衝撃の発生がなく、衝撃に起因するインク収納空間内に異常な圧力変動が生じることもない。
また、収納空間S内には、支持板18を介して可動部材12を図中の上方に付勢する圧縮ばね形態のばね部材19が備えられている。このばね部材19の押圧力が支持板18を介して可動部材12に作用することにより、収納空間S内に所定の負圧が発生する。その負圧は、記録ヘッド20のインク吐出部に形成されるメニスカスの保持力と平衡して、記録ヘッド20のインク吐出動作を可能とする範囲の負圧である。可動部材12,支持板18,およびばね部材19は、収納空間Sに負圧を発生させる負圧発生機構を構成する。図1の状態は、収納空間S内にほぼ完全にインクが充填された状態を示している。この状態でもばね部材19は圧縮された状態にあり、収納空間S内に適切な負圧が生じている。
また、収納空間Sに負圧を発生される負圧発生機構としては、その収納空間Sの容積を維持または拡張する機構のいずれであってもよい。
インクタンク10には、負圧の調整機構として機能する一方向弁30が備えられている。
一方向弁30内は、互いに接合された可撓性シート31と弁閉鎖板(弁閉鎖部材)32によって2つの室R1,R2に隔成されている。一方の室(以下、「弁室」ともいう)R1は連通路11Bを介して収納空間Sに連通され、他方の室R2は大気連通口33を介して大気に開放されている。可撓性シート31と弁閉鎖板32には、室R1,R2内を連通する開口部34が形成されている。可撓性シート31と弁閉鎖板32は、弁室R1内の弁規制ばね35によって図中の右方に付勢されている。そして、可撓性シート31と弁閉鎖板32が弁室R2内の弁シール部材36に押し付けられることによって、その弁シール部材36が開口部34を閉じる。逆に、可撓性シート31と弁閉鎖板32が弁シール部材36から図中の左方に離れることによって、その弁シール部材36が開口部34を開くようになっている。可撓性シート31は、弁閉鎖板32と接合されている部分以外の周縁部分は変形可能な可動領域となっており、弁閉鎖板32の微小な変位の妨げにならない。このような構成を採ることによって、弁閉鎖板32の変位が円滑に行われる。弁室R1は、連通路11Bおよび開口部34を除いて実質的に密閉空間を維持している。一方向弁30の外装37は、可撓性シート31を外力から保護するシェルとしての役割も果たす。
弁規制ばね35は、一方向弁30の開弁動作を規制するための弁規制部材として機能する。この弁規制ばね35はやや圧縮された状態とされており、この圧縮の反力によって、弁閉鎖板34が図中の右方に押圧される。この弁規制ばね35の伸縮を伴って、開口部34が弁シール部材36に対して密着/離間することにより、弁として機能する。また、開口部34が開かれたときに、その開口部34を介して室R2内から弁室R1内へ気体の導入を許可する一方向弁として機能する。
ここで弁シール部材36としては、開口部35が確実に密閉されるものであればよい。すなわち、弁シール部材36は、少なくとも開口部35と接触する部位が開口面(開口部35の周囲の面)を確実にシールする形状を有していれば足り、密着状態が確保できるものであれば材質は特に限定されない。しかし、この密着は弁規制ばね35の伸長力で達成されるものであるため、この伸長力の作用によって動く可撓性シート31と弁閉鎖板32に追随しやすいもの、すなわち収縮性をもつゴムのような弾性体によって弁シール部材36を形成することは、より好ましい。
(液体収納容器の基本動作)
次に、図2(a),(b),(c)に基づいて、以上のような基本構成のインクタンク(液体収納容器)の基本動作を説明する。
図2(a)は、収納空間S内にインクが十分に満たされている状態を示す。このときには、ばね部材19が圧縮された状態であるため、その圧縮変位量に応じた伸長力F1(圧縮による反力)が支持板18を介して可動部材12に作用する。また、このときの伸長力F1の向きは図2中の上方向、すなわちばね部材19が伸長する方向に働き、この方向を以下の説明では正の符号で示す。このときに、収納空間S内の圧力は、その室の内側に向かって作用する。すなわち、上記符号の規則にしたがって、収納空間S内で作用している圧力P1は、大気圧を「0」とすれば負の符号を有する値(負圧)となる。したがって、ばね部材19が接合されている支持板18の面積をS1とすると、このときに収納空間S内の支持板18により発生する負圧は、−F1/S1と表せる。すなわち、収納空間S内で発生する負圧は、ばね部材19による力の向きと逆方向である。
このような負圧が収納空間S内で作用していることによって、記録ヘッド20内におけるインク吐出用のノズルのメニスカスに対しても負圧Pが作用し、記録ヘッド20に設けられているインク吐出口からのインクの漏出が防止される。
さらに、連通路11Bに対する収納空間S内のインクの液面高さをh(h≧0:連通路11Bよりも液面高さが低い場合にはh=0)とし、液体(インク)の密度をρとし、重力加速度をgとした場合、連通路11Bに発生しているメニスカスに働く支持板18からの水頭圧力はρghとなり、上述のばね部材19による負圧を減少させる方向(圧力を増加させる方向)に働く。したがって、収納空間S内の連通路11Bの位置における負圧P1は、
P1=―F1/S1+ρgh (1)
と表される。
この状態のときに、一方向弁30においては、開口部34が弁シール部材36によって密閉されるようになっている。また、この弁室R1内には、収納空間Sとの間の連通路11Bを介して、前述の負圧P1が作用する。しかし、この弁室R1内でも弁規制ばね35の伸長力が働いており、この伸長力をF2とすれば、この伸長力F2は図中の右方向、すなわち弁規制ばね35が伸長する方向に作用し、符号は正で表される。この弁規制ばね535が接合されている弁閉鎖板32の接合面の面積をS2とすると、この弁室R1内において弁規制ばね35から弁閉鎖板32に作用する圧力の向きは、弁規制ばね35が伸びる方向と等しく、正の符号で示される。したがって、その弁閉鎖板32に対する圧力をP2とすれば、
P2=F2/S2 (2)
となる。この圧力P2は、弁室R1内において、弁閉鎖板32に作用する図中右向きの圧力を正の符号により表している。
さらに、連通路11B内で発生するメニスカスの毛管圧力をPM(PMはメニスカス形状が図中の左に凸か右に凸かにより作用する向きが異なる。今回は、図中右向きを正とする)とすると、弁室R1内の圧力Pは、
P=−P1−PM
と表される。この圧力Pは、弁室R1内において、弁閉鎖板32に作用する図中左向きの圧力を正の符号により表している。したがって、開口部34が弁シール部材36によって密閉された状態となるための条件は、
P<P2 (3)
で示され、(2)式と(3)式により、
P<F2/S2 (4)
の関係となる。すなわち、弁室R1内の負圧に対して、その負圧に逆らう弁規制ばね35と弁閉鎖板34とによる力が大きくなっているときに、一方向弁30の密閉が保たれる。
記録ヘッド20からのインク吐出が進行して、インク収納室10内のインク残量が減少すると、これに伴って収納空間S内の負圧も強まっていく。
図2(a)の状態からインク消費が続くと図2(b)の状態となり、収納空間S内のインク残量の減少に伴って、その密閉空間である収納空間S内の体積も実質的に減少し、可動部材12が図中の下方へ変位する。この可動部材12の変位にしたがって支持板18も下方に変位し、ばね部材19の圧縮が進行していく。このばね部材19の圧縮の進行は、伸長力F1の増大を意味し、(1)式にしたがって負圧P1も強まっていく。
この図2(b)の状態では、弁室R1内の負圧と、その負圧に逆らう弁規制ばね35と弁閉鎖板34とによる力とが釣り合い、
P=F2/S2 (5)
なる関係が成立する。
ここまでは、弁規制ばね35によって弁閉鎖板32と弁シール部材36との圧接状態が維持されることから、F2/S2は一定値を示している。その後、インク消費が継続して収納空間S内の負圧がさらに強まることにより、圧力F2/S2によっては、弁室R1内の開口部34を弁シール部材36によって密閉しきれなくなって、
P>F2/S2 (6)
となる関係まで進行する。この関係に至った瞬間に、シール部材36による開口部34の密閉が解除されて、開口部34が開く。
この結果、図2(c)中の矢印で示されるように、開口部34を通して室R2から弁室R1への大気の流入が生じ、それは、さらに連通路11Bを介して収納空間S内に取り込まれる。この大気の取り込みによって、それまで減少していた収納空間S内の容積が増大し、同時に、それまで強まっていた収納空間S内の負圧が逆に弱まる。収納空間S内の負圧が弱まるということは、(6)式の状態から再び(5)の状態へと復帰することであり、弁室R1内においては、図2(b)のように、開口部34が弁シール部材36によって再び密閉されることになる。
したがって、一方向弁30が開放される条件は、
P>F2/S2 (7)
と表される。
その後に、さらにインク消費に伴って一方向弁30が開放(開弁)と閉鎖(閉弁)を繰り返すことにより、収納空間R内がほぼ一定の負圧値に保たれて、インクの消費が進む。このようにインクを消費し続けていっても、ある程度まで収納空間S内のインクが消費された後は、その収納空間S内の負圧が必要以上に強まることはない。したがって、記録ヘッド20における安定したインクの吐出状態を維持しつつ、収納空間S内のインクを最後まで使い切ることが可能となる。
(一方向弁の構成例)
図3および図4(a),(b)は、上述したインクタンクに備えられる一方向弁30の構成を説明するための図である。一方向弁30は、上述したように負圧発生手段を備えるインクタンク10内の負圧を調整して、その負圧を一定の範囲に保つ機能をもつ。
本例の一方向弁30に備わる可撓性シート31は、樹脂部材あるいは樹脂シートにより構成されており、それに用いられる材料としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、などのポリオレフィン系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)やポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ナイロンやアラミドなどのポリアミドフィルム、ポリイミド系フィルム、PET系フィルム、ポリアクリロニトリル樹脂(PAN)、フッ素樹脂系フィルム、ポリカーボネート系フィルムなどが挙げられる。また、複合材料として、前記材料にアルミニウムやシリカを蒸着したものを用いることもでき、さらに、これらを積層化してもよい。特に、耐薬品性に優れたPPやPEと、気体・水蒸気遮断性に優れたPVDCやEVOHを積層して用いることにより、優れたインクタンク性能を発揮することができる。また、このようなシート材料の厚さは、柔軟性と耐久性を見て、10〜3000μm程度が適する。
このような可撓性シート31に用いられる樹脂部材や樹脂シートは、ゴムやエラストマーのように弾性部材よりは環境変化の影響を受けにくい。さらに、この可撓性シート31は、前述したように大気を導入することにより圧力を調整する一方向弁30に組み込まれるため、直接インク(液体)に触れ難くインクや記録画像への信頼性を高めることができる。
仮に、このような可撓性シート31に代えて、熱可塑性エラストマーやゴムなどの弾性材料によって成形された部材を備えた場合、その部材は、インク中において膨潤したり特性の劣化が生じやすい。したがって、その部材がインク中に浸漬した場合には、その部材の成形材料がインク中へ溶出して、インクや記録画像の信頼性を損なうおそれがある。また、その部材の特性の変化によって、適正な圧力調整ができなくなるおそれもある。
したがって、本例のように、環境の変化を受けにくい可撓性シート31を用いた上、一方向弁30として、その可撓性シート31とインクとの接触を避ける構成を採用することにより、インクや記録画像への信頼性を高めることができる。その反面、可撓性シート31の成形材料としての樹脂や樹脂シートは、エラストマーやゴムなどの弾性部材よりも伸縮性が小さい。そのため、可撓性シート31に、その撓み代を確保するための可動領域(可動部)を形成する必要がある。また、安定的な負圧調整のため、および一方向弁30の小型化を図るためには、その可撓性シート31の可動領域を如何にして適確に形成するかが大きな課題となる。本発明は、エラストマーやゴムなどの弾性部材と比較して弾性力の乏しい可撓性シート31の撓みを規制して、それを安定的に変形させることによって、インクタンク内の負圧の安定化を図るものである。
一方向弁30における可撓性シート31は、弁閉鎖板32との接触部分を除く領域に、弁閉鎖板32が変位するときの可撓性シート31の撓み代を確保するための可動領域を有する。その可動領域には、凹凸形状の起伏部31Aが形成されている。本例の起伏部31Aは、図3のように、平面四角形の弁閉鎖板32の周囲に沿って環状に位置し、かつ図4(a)のように、高圧(大気圧)側の室R2内から低圧(負圧)側の弁室R1内に向かって突出する形状となっている。したがって、起伏部31Aは、高圧側の室R2内において凹形状を成し、低圧側の弁室R1内において凸形状を成している。このような起伏部31Aを予め可撓性シート31に形成しておいて、それを一方向弁30に組み付ける場合には、その起伏部31Aの起伏形態を維持すべく、その可撓性シート31を図4(a)のような姿勢に組み付ける。
このような起伏部31Aを形成することにより、可撓性シート31の剛性が低減され、また後述するように、起伏部31Aの凹凸形状によって可撓性シート31の変形方向を規制する効果が生まれる。この結果、弁閉鎖板32のスムーズかつ安定的な移動が達成されて、負圧をより安定化させることができる。
前述した弁室R1内の圧力Pは、常に、室R2内の大気圧よりも小さい関係にある。そのため、可撓性シート31には、常に、室R2側から弁室R1側に向かう差圧が作用しており、その差圧によって、可撓性シート31は室R2側から弁室R1側に向かって変形される。その変形の形態は、予め成形された起伏部31Aの本来の起伏形態と一致する。したがって、図4(a)のような一方向弁30の閉状態、または図4(b)のような一方向弁30の開状態の如何に拘わらず、可撓性シート31の起伏部31Aの起伏形態は室R2側から弁室R1側に向かって突出する形態のままであり、その突出の程度や湾曲の程度のみが変化する。
このように、一方向弁30の動作範囲において起伏部31Aの起伏形態が維持されることは、可撓性シート31の変形方向が起伏部31Aの起伏形態を維持する変形方向に規制されることを意味する。そして、このように可撓性シート31の変形方向が規制される結果、それが不規則に変形する場合に比して、弁閉鎖板32をスムーズかつ安定的に移動させて、負圧をより安定化させることができる。
このような可撓性シート31は、弁室R1内の圧力Pに応じて、起伏部31Aの起伏形態を維持しつつ変形し、その変形量が連続的に変化する。そのため、圧力Pに対する可撓性シート31の応力は、その圧力Pの変化に応じて連続的に変化する。例えば、圧力Pを横軸とり、その圧力Pに対応して変化する可撓性シート31の応力を縦軸にとって、可撓性シート31の応力の変化曲線を描いた場合、その変化曲線は曲線または直線となり、屈曲点(変化点)や不連続点がない。そのため、例えば、一方向弁30が閉弁状態(図4(a)参照)から開弁状態(図4(b)参照)に移行する間においては、弁室R1内の圧力Pの増大に伴って可撓性シート31の変形量が連続的に変化し、弁室R1の容積が漸減することになる。したがって、圧力Pは、弁が開放される上式(7)の条件を満たす値まで安定的に変化する。この結果、一方向弁30が確実に動作して、収納空間S内の負圧が確実に安定化されることになる。
このように、可撓性シート31の起伏部31Aの起伏形態が維持されることにより、弁室R1の微小な負圧変化に応じる高感度な動作が要求される一方向弁30としての機能を充分に発揮することができる。その起伏部31Aの起伏形態は、少なくとも一方向弁30が動作する範囲において維持されればよい。ここで、起伏部31Aの起伏形態の維持とは、形状的には、その突出の程度や湾曲の程度のみが変化し、その凹凸の形態が維持されることである。また、力学的には、弁室R1内の圧力に対する可撓性シート31の応力が曲線的または力線的に変化して、その変化曲線に屈曲点(変化点)や不連続点が生じないことである。
仮に、この可撓性シート31の応力の変化曲線に屈曲点は不連続点が生じて、その屈曲点や不連続点において可撓性シート31の応力が大きく変化した場合には、その屈曲点や不連続点の前後の時点において可撓性シート31の変形量が急激に変化することになる。このような変形量の急激な変化は弁室R1の容積を急激に変化させて、弁室R1内の圧力Pの急激な変動をもたらす。この結果、一方向弁30が開動作する時期がずれて、収納空間S内の負圧が不安定となるおそれがある。
以下に、比較例として、可撓性シート31の変形量が急変する構成例を図5(a),(b)および図6(a),(b)に基づいて説明する。
(比較例)
本比較例は、可撓性シートとして、平面状の可撓性シート31′を備えている。その可撓性シート31′は、一方向弁の組み立て段階において、図5(a)のように弁規制ばね35によって凸形状とされてから、図5(b)のように、シール部材36によって押されて起伏部31A′に不規則なしわが形成される。つまり、弁規制ばね35によって可撓性シート31′に張力を加えた状態から、シール部材36によって開口部34の部分を押圧して、その開口部34を閉じる閉弁状態とする。そして、その閉弁状態となるときに、自由変形可能な起伏部31A′に不規則なしわが形成される。この起伏部31A′によって、可撓性シート31′の撓み代が確保される。
しかし、そのように不規則なしわが形成される起伏部31A′は、弁室R1内の圧力Pの変化に伴って、その変形量が急激に変化することがある。例えば、図5(b)中の右側の起伏部31A′のように、室R2に向かって凸形状となるしわが形成された場合には、弁室R1内の負圧Pが増大したときに、その凸形状のしわの部分が同図中の2点鎖線のように弁室R1側に瞬間的に反転するおそれがある。このようにしわの起伏形態が反転した場合には、上述したような可撓性シートの応力の変化曲線に不連続点が生じて、その不連続点の前後の時点において可撓性シート31′の変形量が急激に変化する。このような可撓性シート31′の急激な変形は、上述したように負圧の不安定をもたらす。また、図5(b)の場合には、左右の起伏部31A′の変形のアンバランスにより、弁閉鎖板32が傾いて誤動作を招くおそれもある。
また、起伏部31A′のしわは、可撓性シートの剛性や成形性、シール部材36や弁閉鎖板32の部品精度や組み付け精度のバラツキなどによって、様々に変化する。例えば、図6(a)のように起伏部31A′に不規則しわが生じて、弁室R1内の圧力の変化に応じて、そのしわの起伏形態が図6(b)のように不規則に変化することがある。このようにしわの起伏形態が変化した場合は、上述したような可撓性シートの応力の変化曲線に屈曲点が生じて、その屈曲点の前後の時点において可撓性シート31′の変形量が急激に変化する。このような可撓性シート31′の急激な変形は、一方向弁の動作のバラツキ、ひいては負圧の不安定化を招くことになる。
本発明は、上述したように可撓性シート31の可動領域に、所定の起伏形態を維持する起伏部31Aを成形することにより、弁閉鎖板32を安定的に移動させて負圧の安定化を実現することができる。
図22(a),(b)は、可撓性シート31の可動領域と弁の動作範囲の説明図である。
図22(a)において、aは、一方向弁を形成する可撓性部材であるシート31の動作範囲である。この動作範囲a内においては、シート31に予め形成された起伏形態に変形が生じない。図22(b)において、bは、一方向弁の開閉動作の範囲である。本発明では、シート31の形状が維持される動作範囲aの範囲内に一方向弁の開閉時の動作範囲bがあることによって、一方向弁の開閉動作の前後において、シート31の起伏部の形状が維持されることになる。そのため、図5(a),(b)や図6(a),(b)の場合におけるような圧力変動が生じることなく、スムーズな開閉動作を行うことができる。
(起伏部の形成位置の他の例)
図7(a),(b),(c)は、可撓性シート31における起伏部31Aの形成位置の異なる他の例を説明するための平面図である。
図7(a)および(b)の場合は、可撓性シート31の可動領域に沿う複数の位置に起伏部31Aが形成されており、前者の起伏部31Aは平面楕円形状とされ、後者の起伏部31Aは平面波形状とされている。図7(c)の場合には、可撓性シート31の可動領域に沿って連続する位置に、平面波形状の起伏部31が形成されている。このように、起伏部31Aの形状は任意であり、上述したように可撓性シート31の変形を急変させない形状であればよい。好ましくは、弁閉鎖板32の外縁形状と略相似形を成す位置に起伏部を形成し、さらに、その起伏部を弁閉鎖板32の周囲に沿って連続させることにより、可撓性シート31をよりスムーズに変形させることができる。図7(a),(b),(c)中におけるX−X,Y−Y,Z−Z断面は、前述した図4(a),(b)と同様である。
また、可撓性シート31の可動領域に沿って点在させるように、平面円形等の形状の起伏部31Aを複数形成してもよい。その場合には、弁閉鎖板32の周囲に沿って列を成すよう並ぶ複数の位置に起伏部21を点在させたり、あるいは複数の起伏部31Aをランダムに点在させてもよい。
(一方向弁の他の構成例)
図8から図12は、一方向弁30の異なる構成例の説明図である。これらの構成例においては、可撓性シート31の起伏部31Aの断面形状が前述した実施形態と異なる。
図8(a),(b)の場合、可撓性シート31の起伏部31Aの凹凸形状は、前述した図4(a),(b)の実施形態のような鋭角的な形状ではなく、なめらかな曲線状とされている。図4(a),(b)のような鋭角的な形状のために可撓性シート31の剛性が高められてしまう場合には、その可撓性を維持する上において本例のような曲線形状とすることが望ましい。本例の場合も、図8(a)のような閉弁状態または図8(b)のような開弁状態の如何に拘わらず、起伏部31Aの起伏形態は、可撓性シート31の本来の形態つまり室R2側から弁室R1側に向かって突出する起伏形態のままであり、その突出の程度や湾曲の程度のみが変化する。
図9(a),(b)の場合、可撓性シート31の起伏部31Aの凹凸形状は、図8(a),(b)の場合とは逆に、低圧の弁室R1側から高圧の室R2側に向かって曲線的に突出する形状となっている。しかし、本例の場合も、図9(a)のような閉弁状態または図9(b)のような開弁状態の如何に拘わらず、起伏部31Aは、可撓性シート31の本来の形態つまり弁室R1側から室R2側に向かって突出する起伏形態を維持するようになっている。このように、一方向弁30の動作範囲において、起伏部31Aの起伏形態が維持される限り、起伏部31をどのような凹凸形状としても上述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。しかし、低剛性の可撓性シートを用いて弁閉鎖板32をよりスムーズに変位させる上においては、図4(a),(b)および図8(a),(b)のように、圧力を受けて撓む方向に突出する形状とすることが望ましい。
図10、図11および図12の場合、可撓性シート31の起伏部31Aは、複数の凹凸部が存在する起伏形態となっている。図10および図11の場合には2つの凹凸部が形成され、図12の場合には3つの凹凸部が形成されている。これらの例の場合も、図10(a),図11(a),図12(a)のような閉弁状態または図10(b),図11(b),図12(b)のような開弁状態の如何に拘わらず、起伏部31Aは、可撓性シート31の本来の起伏形態を維持する。起伏部31Aには、4つ以上の凹凸部を形成してもよい。
また、一方向弁30の動作範囲において、起伏部31Aの起伏形態が維持される限り、起伏部31をどのような形状としてもよい。仮に、予め凹凸形状に成形しておいた可撓性シートの起伏部の起伏形態と、その可撓性シートを一方向弁に組み付けたときの起伏部の起伏形態とが異なったとしても、一方向弁に組み付けられた可撓性シートの起伏部の起伏形態が一方向弁の動作範囲において維持されればよい。
(弁閉鎖板の異なる構成例)
図13(a),(b)および図14(a),(b)は、弁閉鎖板32の異なる構成例の説明図である。これらの構成例においては、弁閉鎖板32の平面形状が前述した実施形態と異なる。
図13(a)は、平面略円形の弁閉鎖板32により構成された一方向弁の平面図である。上述した実施形態における弁閉鎖板の形状は、図3に示されるような平面略長方形であった。このような長方形状の弁閉鎖板には、略直方体のインクタンク(液体収納容器)の側面と一方向弁の側面とを同一面とすることができて、インクタンクにおけるインクの収納効率を高めることができる利点がある。その反面、弁閉鎖板が方形であるため、その頂点にあたる部分において可撓性シートの起伏部の凹凸形状が交差し、その部分における可撓性シートの剛性がやや高まってしまう。そこで、図13に示すように、弁閉鎖板32の平面形状を略円形とすることにより、そのような交差部をなくして、可撓性シート31をよりスムーズに変形させることができる。
図14においては、弁閉鎖板32を平面略長方形とした上、その4つの頂点部分を曲線形状としている。これにより、弁閉鎖板32の平面形状が方形であっても、その頂点にあたる部分において可撓性シートの起伏部の凹凸形状が交差することをなくして、可撓性シートの剛性が部分的に高まることを回避することができる。
(製造方法の一例)
図15は、一方向弁30の製造方法の一例の説明図である。図16から図18は、本例の製造方法において用いられる可撓性シート31の異なる成形方法の説明図である。
まず、所定の凹凸形状の起伏部31Aが予め形成された可撓性シート31を用意し、図15(a)のように、その可撓性シート31と弁閉鎖板32とを一方向弁の外装の一部37Aに位置決めする。可撓性シート31としては、本例の形状のみに限定されず、前述した実施形態のような種々の形状のものを用いることができる。
次に、図15(b)のように、溶着ホーン201などを用いて、外装の一部37Aと可撓性シート31との接合面、および可撓性シート31と弁閉鎖板32との接合面を接合する。その後、図15(c)のように、押圧部材としての弁規制ばね35を備えた外装の他の一部37Bと、可撓性シート31が結合された外装の一部37Aと、を位置合わせして結合させる。それから、図15(d)のように、シール部材36を外装の一部37Aに固定することにより、一方向弁30を製造する。この一方向弁30は、前述した図1のようにインクタンク10に組み付けられる。
ここで用いられる可撓性シート31は、例えば、図16から図18に示されるような方法により成形することができる。
図16に示される成形方法は、図16(a)のように射出成型用の金型211,212の間に形成したキャビティーC内に、注入口212Aから樹脂を流し込むことにより、図16(b)のように可撓性シート31を射出成形する。
図17に示される成形方法は、図17(a)のように、平坦な可撓性シート素材31−1を型221にセットし、その可撓性シート素材31−1によって、起伏部31Aを形成するための型221の成形部221Aを密閉する。その後、図17(b)のように、ヒーター222によってシート素材31−1を加熱しながら、成形部221Aに形成された密閉空間内の空気を吸引口221Bから吸引する。このような真空成形により起伏部31を成形して、可撓性シート31を成す。
図18に示される成形方法は、まず、図18(a)のように、金型(雌型)231上にセットした平坦な可撓性シート素材31−1をヒーター232によって加熱する。そして、図18(b),(c)のように、軟化したシート素材31−1を挟むように金型231に金型(雄型)233を合わせることによって、図18(d)のように可撓性シート31を成形する。
このような成形方法により、前述した種々の形状の可撓性シート31を成形することができる。
(製造方法の他の例)
図19は、一方向弁30の製造方法の他の例の説明図である。本例の場合は、平坦な可撓性シート素材を一方向弁(あるいはインクタンク)に結合させた後に、その一方向弁(あるいはインクタンク)に設けられている型受け部の形状を利用して、可撓性シートを成形する。
まず、図19(a)のように、一方向弁の外装の一部37Aに対して、弁閉鎖板32を位置合わせしてから、平坦な可撓性シート素材31−1をセットする。そして、溶着ホーン241などを用いて、外装の一部37Aとシート素材31−1との接合面、およびシート素材31−1と弁閉鎖板32との接合面を接合する(図19(b))。
次に、図19(c)のように、シート素材31−1をヒーター242により加熱しながら、外装の一部37Aとシート素材31−1との間に形成された閉空間内の空気を排出口37A−1から排除する。これにより、外装の一部37Aに設けられた型受け部37A−2の形状に応じて、シート素材31−1に起伏部31Aが形成され、それが可撓性シート31となる。型受け部37A−2の形状に応じて、前述した実施形態のような種々の形状の可撓性シート31を成形することができる。
その後、図19(d)のように、押圧部材としての弁規制ばね35を備えた外装の他の一部37Bと、可撓性シート31が結合された外装の一部37Aと、を位置合わせして結合させる。それから、図19(e)のように、シール部材36を外装の一部37Aに固定することにより、一方向弁30を製造する。排出口37−1は、インクタンク10の外装11または閉塞部材を用いて閉じる。また、その排出口37−1は連通路11Bの一部として利用することもできる。
本例の場合は、室R2側に位置する型受け部37A−2にシート素材31−1を押し付けることよって、弁室R1側から室R2側に突出する形状の起伏部31Aを形成した。これとは逆に、弁室R1側に設けた型受け部にシート素材31−1を押し付けることよって、室R2側から弁室R1側に突出する形状の起伏部31Aを形成することもできる。その場合には、外装の一部37B側にシート素材31−1を結合してから、その一部37Aに設けた型受け部にシート素材31−1を押し付ければよい。したがって、可撓性シート31を前述した実施形態のような種々の形状とすることができる。
本例の場合は、平坦なシート素材を外装の一部に結合した後に、そのシート素材を所望の形状に成形して可撓性シートとする。そのため、シート素材のハンドリングが容易であり、かつシート素材の位置合わせの必要もない。その反面、図19(c)のように、シート素材の成形時に加熱が必要となり、シート素材のみならず外装(容器)の一部にまで熱が加わることになる。そのため、外装(容器)や一方向弁の構成部材が小さい場合、或いは薄い場合には、それらの熱変形を考慮する必要がある。
(一方向弁の変形例)
図20は、一方向弁30の変形例の説明図である。本例においては、前述した図8の一方向弁にシート規制部材38を備えた構成となっている。
シート規制部材38は、可撓性シート31の可動領域の形状を規制して、前述した条件を満たす起伏形態の起伏部31Aを形成するものである。このシート規制部材38を備えることにより、前述した図5および図6のような比較例における不具合、つまり可撓性シートの可動領域における不規則なしわの発生を防止することができる。シート規制部材38は、平坦な可撓性シート素材に変形力を加えて起伏部31Aを形成したり、または前述した図5および図6のように不規則に生じるしわを矯正することによって起伏部31Aを形成するものであってもよい。本例のシート規制部材38は、可撓性シート31の周方向に沿って所定の間隔をおいて位置するように、外装37の一部37Aの内側に複数設けられている。
シート規制部材38は、前述したような起伏部31Aの種々の形状に応じて、その形状および設置位置を適宜設定することができ、要は、前述した条件を満たす起伏形態の起伏部31Aを形成すべく、可撓性シート31の可動領域の変形方向を規制できればよい。ただし、このシート規制部材38は、弁閉鎖板32の動作を阻害しないように設ける必要がある。
(インクジェット記録装置の構成例)
図21は、本発明を適用可能な液体使用装置としてインクジェット記録装置の構成例を説明するための図である。
本例の記録装置150はシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置であり、ガイド軸151,152によって、キャリッジ153が矢印Aの主走査方向に移動自在にガイドされている。キャリッジ153は、キャリッジモータおよびその駆動力を伝達するベルト等の駆動力伝達機構により、主走査方向に往復動される。キャリッジ153には、記録ヘッド20(図1参照)と、その記録ヘッド20にインクを供給するインクタンク10が搭載される。記録ヘッド20とインクタンク10は、上述した実施形態と同様に構成されており、インクジェットカートリッジを構成するものであってもよい。被記録媒体としての用紙Pは、装置の前端部に設けられた挿入口155から挿入された後、その搬送方向が反転されてから、送りローラ156によって矢印Bの副走査方向に搬送される。記録装置150は、記録ヘッド20を主走査方向に移動させつつ、プラテン157上の用紙Pの記録領域に向かってインクを吐出させる記録動作と、その記録幅に対応する距離だけ用紙Pを副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、用紙P上に順次画像を記録する。
記録ヘッド20は、インクを吐出するためのエネルギーとして、電気熱変換体から発生する熱エネルギーを利用するものであってもよい。その場合には、電気熱変換体の発熱によってインクに膜沸騰を生じさせ、そのときの発泡エネルギーによって、インク吐出口からインクを吐出することができる。また、記録ヘッド20におけるインクの吐出方式は、このような電気熱変換体を用いた方式のみに限定されず、例えば、圧電素子を用いてインクを吐出する方式等であってもよい。
キャリッジ153の移動領域における図21中の左端には、キャリッジ153に搭載された記録ヘッド20のインク吐出口の形成面と対向する回復系ユニット(回復処理手段)158が設けられている。回復系ユニット158には、記録ヘッド20のインク吐出口のキャッピングが可能なキャップと、そのキャップ内に負圧を導入可能な吸引ポンプなどが備えられており、インク吐出口を覆ったキャップ内に負圧を導入することにより、インク吐出口からインクを吸引排出させて、記録ヘッド20の良好なインク吐出状態を維持すべく回復処理(「吸引回復処理」ともいう)をする。また、キャップ内に向かって、インク吐出口から画像の寄与しないインクを吐出させることによって、記録ヘッド20の良好なインク吐出状態を維持すべく回復処理(「吐出回復処理」ともいう)をすることもできる。
本例の記録装置においては、記録ヘッド20と共にキャリッジ153に搭載されたインクタンク10から、記録ヘッド20に対してインクが供給されることになる。
(他の実施形態)
以上では本発明を記録ヘッドにインクを供給するインクタンクに適用した場合について説明したが、記録部としてのペンにインクを供給する供給部に適用されるものでもよい。また、本発明を適用可能な液体としては、インクに限ることなく、例えば、インクジェット記録分野にあっては、記録媒体に対する処理液などを含むことは言うまでもない。
また、本発明は、そのような種々の記録装置の他、飲料水や液体調味料などの種々の液体を供給するための装置、あるいは薬品を供給する医療の分野などに広範囲に適用することができる。
また、本発明は、上述したようなシリアルスキャン方式の他、種々の方式による記録装置に適用することができる。例えば、被記録媒体の記録領域の全長に渡って延在する長尺な記録ヘッドを用いる、いわゆるフルライン方式の記録装置として構成することもできる。
また、本発明の液体収納容器は、インクを収納するインクタンクとして適用した場合には、さらに、そのインクタンクに、インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドを固定的に結合または分離可能に結合することにより、インクジェットカートリッジを構成することもできる。
また、本発明は、可撓性シートを用いた種々の一方向弁としても適用することができ、その可撓性シートの可動領域に起伏形態が維持される起伏部を形成したり、あるいは、その可撓性シートに応力が直線的または曲線的に変化する特性を付与することにより、微妙な圧力変化に応じて高感度かつ安定的に動作する一方向弁を提供することができる。
本発明に係る液体収納容器の断面図である。 (a),(b),(c)は、図1の液体収納容器の動作を説明するための断面図である。 図1の液体収納容器に備わる一方向弁の要部の平面図である。 (a),(b)は、図1の液体収納容器に備わる一方向弁の動作を説明するための図3のIV−IV線に沿う断面図である。 (a),(b)は、比較例としての一方向弁の製造方法を説明するための断面図である。 (a),(b)は、比較例としての一方向弁の動作を説明するための断面図である。 (a),(b),(c)は、図3とは起伏部の形成位置が異なる一方向弁の変形例を説明するための要部の平面図である。 (a),(b)は、図4とは形状が異なる起伏部が形成された一方向弁の他の例の動作を説明するための断面図である。 (a),(b)は、図4とは形状が異なる起伏部が形成された一方向弁のさらに他の例の動作を説明するための断面図である。 (a),(b)は、図4とは形状が異なる起伏部が形成された一方向弁のさらに他の例の動作を説明するための断面図である。 (a),(b)は、図4とは形状が異なる起伏部が形成された一方向弁のさらに他の例の動作を説明するための断面図である。 (a),(b)は、図4とは形状が異なる起伏部が形成された一方向弁のさらに他の例の動作を説明するための断面図である。 (a)は、図3とは起伏部の形成位置が異なる一方向弁のさらに他の変形例を説明するための要部の平面図、(b)は同図(a)のXIII−XIII線に沿う断面である。 (a)は、図3とは起伏部の形成位置が異なる一方向弁のさらに他の変形例を説明するための要部の平面図、(b)は同図(a)のXIV−XIV線に沿う断面である。 (a),(b),(c),(d)は、本発明の液体収納容器に備わる一方向弁の製造方法を説明するための断面図である。 (a),(b)は、図15に示す製造方法において用いられる可撓性シートの成形方法を説明するための断面図である。 (a),(b)は、図15に示す製造方法において用いられる可撓性シートの他の成形方法を説明するための断面図である。 (a),(b),(c),(d)は、図15に示す製造方法において用いられる可撓性シートのさらに他の成形方法を説明するための断面図である。 (a),(b),(c),(d),(e)は、本発明の液体収納容器に備わる一方向弁の製造方法の他の例を説明するための断面図である。 (a),(b)は、本発明の液体収納容器に備わる一方向弁のさらに他の例の動作を説明するための断面図である。 本発明を適用可能なインクジェット記録装置の要部の斜視図である。 (a)は、本発明の液体収納容器に備わる一方向弁のシートの可動領域の説明図、(b)は、同図(a)におけるシートの可動領域と弁機構の動作範囲との関係の説明図である。
符号の説明
10 インクタンク(液体収納容器)
11 外装
12 可動部材
18 支持板
19 ばね部材
20 記録ヘッド
30 一方向弁
31 可撓性シート
31−1 可撓性シート素材
31A 起伏部
32 弁閉鎖板(弁閉鎖部材)
33 大気連通口
34 開口部
35 規制ばね
36 弁シール部材
37 外装
37A−1 排出口
37A−2,37B−2 型受け部
150 記録装置
201 溶着ホーン
211,212 金型
221 型
222 ヒーター
231 金型(雌型)
232 ヒーター
233 金型(雄型)
241 溶着ホーン

Claims (13)

  1. 液体の収納空間を画成する収納部と、前記収納空間に収納される液体を外部に供給するための液体供給部と、前記収納空間の容積を維持または拡張する機構と、外部から前記収納空間への気体の導入を許容し、かつ前記収納空間から外部への液体および気体の導出を阻止するための一方向弁と、を備える液体収納容器であって、
    前記一方向弁は、前記収納空間側の第1室と前記外部側の第2室との間に位置し、かつ所定の撓み代を確保するための領域を有する可撓性シートと、前記第1室と前記第2室との間の差圧に応じた前記可撓性シートの撓みを伴って開閉動作する弁機構と、を含み、
    前記可撓性シートの領域に、少なくとも前記弁機構の動作範囲において起伏形態が維持される起伏部が形成されている
    ことを特徴とする液体収納容器。
  2. 前記可撓性シートの領域に、前記第1室側または前記第2室側に向かって凸または凹となる起伏部を形成することを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  3. 前記可撓性シートは、樹脂部材または樹脂シートによって成ることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  4. 前記弁機構は、前記可撓性シートに取り付けられた弁閉鎖部材と、前記弁閉鎖部材と対向する定位置に設けられたシール部材と、前記弁閉鎖部材と対向する方向に前記シール部材を付勢する付勢部材と、を含み、
    前記弁閉鎖部材は、前記第1室と前記第2室との間を連通する開口部を有し、
    前記シール部材は、前記可撓性シートの撓みを伴う前記弁閉鎖部材の移動によって前記開口部を開閉する
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の液体収納容器。
  5. 前記可撓性シートの領域は、前記弁閉鎖部材の周囲に沿って位置することを特徴とする請求項4に記載の液体収納容器。
  6. 請求項1乃至3いずれかに記載の液体収納容器に、液体としてインクを収納することを特徴とするインクタンク。
  7. 請求項6に記載のインクタンクと、
    インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドと、
    を備えることを特徴とするインクジェットカートリッジ。
  8. 請求項6のインクタンクと、インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドを用い、
    前記インクタンク内のインクを前記インクジェット記録ヘッドから吐出させることによって画像を記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 流路の一方側の第1室から他方側の第2室への流体の移動を許容し、かつ前記第2室から前記第1室への流体の移動を阻止する一方向弁において、
    前記第1室と前記第2室との間に位置し、かつ所定の撓み代を確保するための領域を有する可撓性シートと、
    前記第1室と前記第2室との間の差圧に応じた前記可撓性シートの撓みを伴って開閉動作する弁機構と、を含み、
    前記可撓性シートの可動領域に、少なくとも前記弁機構の動作範囲において起伏形態が維持される起伏部を形成する
    ことを特徴とする一方向弁。
  10. 液体の収納空間を画成する収納部と、前記収納空間に収納される液体を外部に供給するための液体供給部と、前記収納空間の容積を維持または拡張する機構と、外部から前記収納空間への気体の導入を許容し、かつ前記収納空間から外部への液体および気体の導出を阻止するための一方向弁と、を備える液体収納容器の製造方法であって、
    前記一方向弁は、前記収納空間側の第1室と前記外部側の第2室との間に位置し、かつ所定の撓み代を確保するための領域を有する可撓性シートと、前記第1室と前記第2室との間の差圧に応じた前記可撓性シートの撓みを伴って開閉動作する弁機構と、を含み、
    前記可撓性シートを前記一方向弁に組み込む前後において、前記可撓性シートの領域に、少なくとも前記弁機構の動作範囲において起伏形態が維持される起伏部を形成する
    ことを特徴とする液体収納容器の製造方法。
  11. 前記一方向弁に組み込む前の前記可撓性シートの領域に前記起伏部を形成する工程と、
    前記起伏部が形成された前記可撓性シートを前記一方向弁に組み込む際に、少なくとも前記弁機構が開閉動作するときの撓みの範囲においては前記起伏部の起伏形態が維持されるように、前記可撓性シートの組み込み姿勢を定める工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の液体収納容器の製造方法。
  12. 前記領域に前記起伏部が形成されていない前記可撓性シートを前記一方向弁に組み付ける工程と、
    前記可撓性シートが前記一方向弁に組み付けられた後に、前記可撓性シートの領域に前記起伏部を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の液体収納容器の製造方法。
  13. 前記一方向弁を備える液体収納容器を用意した後に、前記収納部に液体を注入する工程を含むことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の液体収納容器の製造方法。
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