JP2017064971A - 流路部材及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体が漏出することを抑制することができる流路部材及び当該流路部材を備える液体噴射装置を提供する。【解決手段】供給規制部31(流路部材)は、流路形成部材101と、流路形成部材101に周縁部212が密着した状態で流路を形成する弾性膜201と、流路形成部材101とともに、弾性膜201の外縁部213を囲うカバー部材401と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、インクジェットプリンターなどに適用される流路部材及び当該流路部材を備える液体噴射装置に関する。
従来から、液体噴射装置の一例として、用紙などの媒体に液体の一例としてのインクを噴射することで、当該媒体に文字や画像を印刷するインクジェットプリンターが知られている。こうした液体噴射装置の中には、液体を収容する液体収容部から液体を噴射する液体噴射部までの液体の供給経路の途中に、液体収容部から液体噴射部への液体の圧力を安定させるために、圧力緩衝器(流路部材)を備えるものがある(例えば、特許文献1)。
ここで、圧力緩衝器は、凹部を有する筺体(流路形成部材)と、当該凹部を覆うための圧力緩衝膜(弾性膜)とにより形成された圧力室を備えている。そして、圧力緩衝器は、圧力室と連通する領域の圧力が変化しようとする場合に、当該変化を抑制する方向に圧力緩衝膜を変位させることで、液体噴射部に供給される液体の圧力を安定させている。
ところで、上記のような圧力緩衝器では、レーザーの照射により発生する熱によって、筺体と圧力緩衝膜とを溶着させている。このため、筺体と圧力緩衝膜との溶着時に、圧力緩衝膜における筺体との溶着部分の膜厚が不均一となることがある。そして、この場合には、圧力緩衝膜の膜厚の薄い部分が進んで経年変化するなどして、圧力緩衝器から液体が漏出するおそれがある。その結果、液体噴射装置の内部において液体が拡がるおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものである。その目的は、液体が漏出することを抑制することができる流路部材及び当該流路部材を備える液体噴射装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する流路部材は、流路形成部材と、前記流路形成部材に周縁部が密着した状態で流路を形成する弾性膜と、前記流路形成部材とともに、前記弾性膜の外縁部を囲うカバー部材と、を備える。
上記課題を解決する流路部材は、流路形成部材と、前記流路形成部材に周縁部が密着した状態で流路を形成する弾性膜と、前記流路形成部材とともに、前記弾性膜の外縁部を囲うカバー部材と、を備える。
上記構成によれば、流路部材において、弾性膜の外縁部が流路形成部材とカバー部材とで囲われているため、流路形成部材と弾性膜の周縁部とが密着された部位を介して流路から液体が漏出したとしても、当該液体が流路部材の外部に漏出することを抑制することができる。
上記流路部材において、前記弾性膜は、複数設けられ、複数の前記弾性膜は、それぞれの周縁部が前記流路形成部材に個別に密着した状態で複数の流路を形成し、前記カバー部材は、前記流路形成部材とともに、複数の前記弾性膜の外縁部を個別に囲うことが望ましい。
上記構成によれば、単一の流路形成部材と単一のカバー部材とによって、液体が流れる流路を複数設けることができる。その一方で、弾性膜を複数設けたことで、流路形成部材に対して複数の弾性膜を個別に位置決めすることができる。すなわち、弾性膜の流路形成部材に対する位置決め精度を高めることができる。
上記流路部材は、前記弾性膜を前記流路形成部材に向けて押圧する押圧部材をさらに備えることが望ましい。
上記構成によれば、押圧部材によって弾性膜と流路形成部材とを密着させることができる。このため、弾性膜と流路形成部材とを熱溶着や接着などにより接合する必要が無くなる。
上記構成によれば、押圧部材によって弾性膜と流路形成部材とを密着させることができる。このため、弾性膜と流路形成部材とを熱溶着や接着などにより接合する必要が無くなる。
上記流路部材において、前記押圧部材は、前記流路形成部材と前記カバー部材とともに前記弾性膜の外縁部を囲うものであり、前記流路形成部材と前記カバー部材とは接合され、前記押圧部材と前記カバー部材とは接合されていることが望ましい。
上記構成によれば、弾性膜の外縁部は、カバー部材、流路形成部材及び押圧部材で囲われることとなる。また、カバー部材と流路形成部材とは互いに接合され、カバー部材と押圧部材とは互いに接合されている。このため、弾性膜の外縁部から液体が漏出しようとしても、当該液体の漏出先は、流路形成部材、カバー部材及び押圧部材によって閉じられている。こうして、液体が流路部材の外部に漏出することをさらに抑制することができる。
上記流路部材において、前記カバー部材は、前記弾性膜を前記流路形成部材に向けて押圧する押圧部を有することが望ましい。
上記構成によれば、カバー部材の押圧部によって弾性膜と流路形成部材とを密着させることができる。このため、弾性膜と流路形成部材とを熱溶着や接着などにより接合する必要が無くなる。また、押圧部はカバー部材に設けられているため、別途に押圧部材を設ける場合に比較して、流路部材の構成を簡素化することができる。
上記構成によれば、カバー部材の押圧部によって弾性膜と流路形成部材とを密着させることができる。このため、弾性膜と流路形成部材とを熱溶着や接着などにより接合する必要が無くなる。また、押圧部はカバー部材に設けられているため、別途に押圧部材を設ける場合に比較して、流路部材の構成を簡素化することができる。
上記流路部材において、前記流路形成部材及びカバー部材のうち少なくとも一方は、透明であることが望ましい。
上記構成によれば、弾性膜の外縁部を囲う流路形成部材及びカバー部材のうち少なくとも一方を透かして、当該外縁部を視認することができる。このため、弾性膜の外縁部から液体が漏出したか否かを流路部材の外部から観察することができる。
上記構成によれば、弾性膜の外縁部を囲う流路形成部材及びカバー部材のうち少なくとも一方を透かして、当該外縁部を視認することができる。このため、弾性膜の外縁部から液体が漏出したか否かを流路部材の外部から観察することができる。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射部と、前記液体噴射部に液体を供給する液体供給流路と、を備え、前記液体供給流路は、上述した何れかの流路部材を有する。
上記構成によれば、液体噴射装置において、上述した流路部材が奏する作用効果を得ることができる。
上記液体噴射装置は、前記弾性膜の前記外縁部から液体が漏出したことを検知する検知部をさらに備えることが望ましい。
上記液体噴射装置は、前記弾性膜の前記外縁部から液体が漏出したことを検知する検知部をさらに備えることが望ましい。
上記構成によれば、検知部に液体の漏出を検知させることができる。その結果、例えば、液体噴射装置のユーザーや当該液体噴射装置自体に、液体の漏出対応のための作業などを行わせることができる。
以下、液体噴射装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態における液体噴射装置は、用紙などの媒体Mに液体の一例としてのインクを噴射することで、当該媒体に文字や画像を形成するインクジェットプリンターである。
図1に示すように、液体噴射装置10は、液体の流れる方向に沿って、液体を貯留する液体貯留ユニット20と、液体の供給を規制又は許容する供給規制ユニット30と、液体の供給圧力の変動を抑制する圧力緩衝ユニット40と、液体の供給圧力を調整する圧力調整ユニット50と、液体を噴射する液体噴射ユニット60と、を備えている。
また、液体噴射装置10は、液体貯留ユニット20と供給規制ユニット30とを接続する第1の流路71と、供給規制ユニット30と圧力緩衝ユニット40とを接続する第2の流路72と、を備えている。また、液体噴射装置10は、圧力緩衝ユニット40と圧力調整ユニット50とを接続する第3の流路73と、圧力調整ユニット50と液体噴射ユニット60とを接続する第4の流路74と、液体噴射ユニット60のメンテナンスを行うメンテナンス部80と、を備えている。
なお、以降の説明では、液体の流れる方向に従って、「上流側」及び「下流側」を言うものとする。すなわち、液体噴射装置10において、液体貯留ユニット20は最も上流側に設けられていると言え、液体噴射ユニット60はもっとも下流側に設けられていると言える。
図1に示すように、液体貯留ユニット20は、種類の異なる液体をそれぞれ収容する複数(本実施形態では4つ)の液体貯留部21を備えている。複数の液体貯留部21には、複数の第1の流路71の上流端がそれぞれ接続されている。そして、液体貯留ユニット20は、不図示の加圧機構(例えば、ダイヤフラムポンプ)を駆動することにより、複数の液体貯留部21に貯留された液体を下流側に向かって加圧供給する。
供給規制ユニット30は、複数の液体貯留部21から供給された液体の下流側への供給をそれぞれ規制可能な複数(本実施形態では4つ)の供給規制部31を備えている。複数の供給規制部31には、複数の第1の流路71の下流端がそれぞれ接続されるとともに、複数の第2の流路72の上流端がそれぞれ接続されている。
なお、以降の説明では、供給規制部31が下流側への液体の供給を規制する状態を「供給規制状態」とも言い、供給規制部31が下流側への液体の供給を許容する状態を「供給許容状態」とも言う。
圧力緩衝ユニット40は、複数の供給規制部31から供給された液体の圧力変動をそれぞれ抑制する複数(本実施形態では4つ)の圧力緩衝部41を備えている。複数の圧力緩衝部41には、複数の第2の流路72の下流端がそれぞれ接続されるとともに、複数の第3の流路73の上流端がそれぞれ接続されている。
圧力調整ユニット50は、複数の圧力緩衝部41から供給された液体の圧力をそれぞれ調整する複数(本実施形態では4つ)の圧力調整部51を備えている。複数の圧力調整部51には、複数の第3の流路73の下流端がそれぞれ接続されるとともに、複数の第4の流路74の上流端がそれぞれ接続されている。また、圧力調整ユニット50は、第3の流路73を介して圧力緩衝ユニット40から加圧供給された液体の圧力を、圧力調整ユニット50の外部の圧力(例えば、大気圧)未満の圧力(負圧)に調整し、第4の流路74を介して液体噴射ユニット60に供給する。
液体噴射ユニット60は、複数の圧力調整部51から供給された液体をそれぞれ噴射する複数(本実施形態では4つ)の液体噴射部61を備えている。液体噴射部61には、液体を噴射する複数のノズル62が開口している。また、複数の液体噴射部61には、複数の第4の流路74の下流端がそれぞれ接続されている。
例えば、液体噴射装置10がインクジェットプリンターの場合には、複数の液体噴射部61から複数種類のインク(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)が媒体Mに向けてそれぞれ噴射されることで印刷が行われる。
また、本実施形態では、ある液体貯留部21に貯留された液体は、第1の流路71、供給規制部31、第2の流路72、圧力緩衝部41、第3の流路73、圧力調整部51及び第4の流路74を介して、液体噴射部61に供給される。こうした点で、本実施形態では、第1の流路71、供給規制部31、第2の流路72、圧力緩衝部41、第3の流路73、圧力調整部51及び第4の流路74が液体噴射部61に液体を供給する「液体供給流路」の一例に相当する。また、本実施形態では、上記液体供給流路のうち、圧力調整部51よりも上流側が正圧とされ、圧力調整部51よりも下流側が負圧とされる。
メンテナンス部80は、液体噴射ユニット60に向けて開口するキャップ81と、キャップ81に接続される吸引流路82と、吸引流路82の途中に設けられる吸引ポンプ83と、を備えている。キャップ81は、不図示の昇降機構の駆動によって、液体噴射部61に接近する方向に移動したり、当該液体噴射部61から離れる方向に移動したりする。
そして、メンテナンス部80は、キャップ81を上昇させることにより当該キャップ81で液体噴射部61のノズル62が開口する空間を閉空間とする「キャッピング」を行う。キャッピングは、液体噴射部61内のインク中の溶媒成分がノズル62から蒸発することを抑制するために行われる。
また、メンテナンス部80は、キャッピングを行った状態で吸引ポンプ83を駆動することで、液体噴射部61のノズル62が開口する閉空間を負圧とし、当該ノズル62から強制的に液体を排出させる「クリーニング」を行う。クリーニングは、液体噴射部61のノズル62において噴射不良が生じた場合に、当該噴射不良を回復させるために行われる。
また、クリーニングを行う場合に、供給規制部31を供給規制状態とし、閉空間の負圧が高くなった後に、供給規制部31を供給可能状態としてもよい。この場合には、通常のクリーニングを行う場合よりも、供給規制部31の下流側を流れる流量が多くなることで、流路の内壁に引っかかった気泡等を液体とともに効率よく排出することができる。以降の説明では、このように、液体の流れを制限した状態で閉空間の負圧を高めた後に液体の流れを許容することで、流路に勢い良く液体を流すクリーニングを「チョーククリーニング」ともいう。
次に、図2及び図3を参照して、供給規制ユニット30に係る構成について詳しく説明する。
図2及び図3に示すように、供給規制ユニット30は、ベース部分を構成する流路形成部材101と、弾性変形可能な複数の弾性膜201と、複数の弾性膜201を流路形成部材101に向けてそれぞれ押圧する複数の押圧部材301と、流路形成部材101を覆うカバー部材401と、を有している。また、供給規制ユニット30は、複数の弾性膜201をそれぞれ付勢する複数のコイルばね501(付勢部材の一例)を有している。ここで、弾性膜201、押圧部材301及びコイルばね501は、供給規制部31の数に応じた数(本実施形態では4つ)だけ設けられている。
図2及び図3に示すように、供給規制ユニット30は、ベース部分を構成する流路形成部材101と、弾性変形可能な複数の弾性膜201と、複数の弾性膜201を流路形成部材101に向けてそれぞれ押圧する複数の押圧部材301と、流路形成部材101を覆うカバー部材401と、を有している。また、供給規制ユニット30は、複数の弾性膜201をそれぞれ付勢する複数のコイルばね501(付勢部材の一例)を有している。ここで、弾性膜201、押圧部材301及びコイルばね501は、供給規制部31の数に応じた数(本実施形態では4つ)だけ設けられている。
流路形成部材101は、略矩形板状をなす底壁111と、底壁111から立設された環状をなす複数の周壁112とを有している。また、流路形成部材101には、第1の流路71の下流端が接続される流入口113と、第2の流路72の上流端が接続される流出口114と、が形成されている。流入口113及び流出口114は、底壁111と周壁112とで囲われた凹部115に開口している。
弾性膜201は、平面視略円形をなし、その外径は流路形成部材101の周壁112の内径と略等しくなっている。また、弾性膜201は、ブチルゴムなど、ガスバリア性に優れたゴム材料で形成することが望ましい。なお、弾性膜201は、中央部211が周縁部212に対して、厚さ方向に弾性変形可能となっている。ここで、周縁部212とは、弾性膜201の半径方向において外側部分であってフランジ状をなす部分である。
押圧部材301は、略円板状をなす底壁311と、底壁311の周縁から立設された環状をなす周壁312とを有している。底壁311の中心には、当該底壁311の厚み方向に貫通孔313が形成され、周壁312の立設方向における先端面には、周方向に亘って凸部314が突出形成されている。
カバー部材401は、流路形成部材101の底壁111と同様に略矩形板状をなしている。カバー部材401には、押圧部材301の貫通孔313に対応する貫通孔411が複数形成されている。
なお、流路形成部材101、押圧部材301及びカバー部材401は、例えば、樹脂材料で形成すればよい。中でも流路形成部材101は、弾性膜201と同様にガスバリア性の優れた材料で形成することが望ましい。さらに、本実施形態では、流路形成部材101、押圧部材301及びカバー部材401のうち、流路形成部材101及び押圧部材301は可視光を吸収するように不透明に形成され、カバー部材401は可視光を透過するように透明に形成されている。ここで、透明とは、透明な部材を視認したときに、当該部材の向こう側が透けて見えることを言う。
次に、供給規制ユニット30の製造方法について説明する。
さて、図2に示すように、供給規制ユニット30を製造する場合には、流路形成部材101の複数の凹部115に複数の弾性膜201をそれぞれ収容するとともに、当該弾性膜201上に複数のコイルばね501及び複数の押圧部材301をそれぞれ配置する。ここで、凹部115の内径と弾性膜201(周縁部212)の外径は略等しいため、流路形成部材101に対する弾性膜201の位置決め精度を高めることができる。続いて、カバー部材401で押圧部材301を弾性膜201に向けて押圧しつつ、当該カバー部材401を流路形成部材101の周壁112の立設方向における先端面に接触させる。
さて、図2に示すように、供給規制ユニット30を製造する場合には、流路形成部材101の複数の凹部115に複数の弾性膜201をそれぞれ収容するとともに、当該弾性膜201上に複数のコイルばね501及び複数の押圧部材301をそれぞれ配置する。ここで、凹部115の内径と弾性膜201(周縁部212)の外径は略等しいため、流路形成部材101に対する弾性膜201の位置決め精度を高めることができる。続いて、カバー部材401で押圧部材301を弾性膜201に向けて押圧しつつ、当該カバー部材401を流路形成部材101の周壁112の立設方向における先端面に接触させる。
その後、複数の押圧部材301とカバー部材401との接触面S1に向かってカバー部材401側からレーザー光Lを照射することで、複数の押圧部材301とカバー部材401とを溶着(接合)させる。すなわち、カバー部材401を透過したレーザー光Lを押圧部材301に吸収させて上記接触面S1に熱を発生させることにより、複数の押圧部材301とカバー部材401とを溶着(接合)させる。
また、流路形成部材101の複数の周壁112とカバー部材401との接触面S2に向かってカバー部材401側からレーザー光Lを照射することで、流路形成部材101とカバー部材401とを溶着(接合)させる。すなわち、カバー部材401を透過したレーザー光Lを押圧部材301に吸収させて上記接触面S2に熱を発生させることにより、流路形成部材101とカバー部材401とを溶着(接合)させる。
以降の説明では、押圧部材301とカバー部材401とを接合させる工程を「第1接合工程」とも言い、流路形成部材101とカバー部材401とを接合させる工程を「第2接合工程」とも言う。なお、レーザー光Lは、図3に2点鎖線で示すように、円を描くようにして照射される。その結果、図2に黒点で示すとともに、図3に2点鎖線で示すように、環状の接合部J1,J2が生成される。ここで、接合部J1は、押圧部材301とカバー部材401とを接合し、接合部J2は、流路形成部材101とカバー部材401とを接合する。
因みに、部材同士を溶着させるために照射されるレーザー光Lの波長は、一例として、800nm〜1100nm程度とすればよい。このため、透明であるとしたカバー部材401は、上記レーザー光Lの波長域における透過率が高いものとし、不透明であるとした流路形成部材101及び押圧部材301並びに弾性膜201は、上記レーザー光Lの波長域における吸収率が高いものとする。
なお、本実施形態において、「レーザー光Lの波長域における透過率が高い」とは、厚さ2.0mmの部材に対してレーザー光を照射した場合の透過率が30%以上であることを言う。また、「レーザー光Lの波長域における吸収率が高い」とは、厚さ2.0mmの部材に対してレーザー光を照射した場合の吸収率が90%以上であることを言う。
こうして組み立てられた供給規制ユニット30には、複数の供給規制部31が形成される。また、それぞれの供給規制部31には、流路形成部材101の流入口113及び流出口114を連通させる連通室R1が、流路形成部材101と当該流路形成部材101に密着した状態の弾性膜201によって形成される。すなわち、供給規制部31において、流入口113から流入した液体は、連通室R1内を流れた後に流出口114から流出することとなる。
こうした点で、本実施形態では、供給規制ユニット30(供給規制部31)が、「流路部材」の一例に相当し、流入口113、連通室R1及び流出口114が「流路」の一例に相当する。また、本実施形態では、弾性膜201が複数設けられているため、複数の弾性膜201の周縁部212が流路形成部材101にそれぞれ密着した状態で「複数の流路」が形成されている。また、供給規制部31は、下流側に供給する液体の圧力を負圧に調整する圧力調整部51の上流側に設けられており、供給規制部31の上記流路内の圧力は通常、正圧とされる。
また、複数の供給規制部31においては、押圧部材301の凸部314によって、弾性膜201の周縁部212が流路形成部材101の底壁111(凹部115)に押し付けられることによって、連通室R1のシール性が確保される。
なお、以降の説明では、図2に示すように、弾性膜201の周縁部212において、押圧部材301に押圧されることで流路形成部材101に密着した部位よりも半径方向外側部分を「外縁部213」とも言う。また、流路形成部材101の底壁111及び周壁112と、当該流路形成部材101の周壁112と接合されたカバー部材401と、当該カバー部材401と接合された押圧部材301の底壁311及び周壁312と、によって囲み形成される室を「収容室R2」とも言う。
すると、本実施形態では、弾性膜201の外縁部213が収容室R2に収容されていると言うことができる。また、弾性膜201の外縁部213は、流路形成部材101の底壁111及び周壁112と、当該流路形成部材101の周壁112と接合されたカバー部材401と、当該カバー部材401と接合された押圧部材301の底壁311及び周壁312と、によって囲われていると言うこともできる。さらに、本実施形態では、供給規制ユニット30は、複数の弾性膜201を備えているため、複数の弾性膜201の外縁部213は、流路形成部材101、複数の押圧部材301及びカバー部材401によって、個別に囲われていると言うことができる。
ところで、供給規制部31の連通室R1の一部は弾性変形可能な弾性膜201によって形成されているため、連通室R1の圧力が低くなると連通室R1の容積を減少する方向に弾性膜201が変位し、連通室R1の圧力が高くなると連通室R1の容積を増大する方向に弾性膜201が変位する。また、連通室R1における液体の流入量よりも流出量の方が多い場合には連通室R1の圧力が低くなり、連通室R1における液体の流入量よりも流出量の方が少ない場合には連通室R1の圧力が高くなる。
したがって、液体噴射装置10において、供給規制部31の連通室R1における液体の流入量と流出量とを制御することで、弾性膜201の変位量を制御することが可能となる。詳しくは、供給規制部31の連通室R1における液体の流出量を流入量よりも多くすることで、供給規制部31の流出口114を弾性膜201で閉塞し、供給許容状態から供給規制状態に切り替えることができる。また、供給規制部31の連通室R1における流入量を流出量よりも多くすることで、供給規制部31の流出口114を開放し、供給規制状態から供給許容状態に切り替えることができる。
その一方で、外力により弾性膜201の中央部211を連通室R1の外側から当該連通室R1の容積を減少させる方向に加圧することにより、供給規制部31を供給規制状態とすることもできる。なお、弾性膜201を加圧するための外力は、当該弾性膜201を何らかの部材で押圧することによって作用させてもよいし、押圧部材301と弾性膜201とで形成される気体室R3を空気加圧することによって作用させてもよい。
なお、弾性膜201が連通室R1の容積を減少させる方向に変位する場合には、気体室R3の容積が増大する一方、弾性膜201が連通室R1の容積を増大させる方向に変位する場合には、上記気体室R3の容積が減少することとなる。ところが、気体室R3は、押圧部材301の貫通孔313とカバー部材401の貫通孔411とを介して、外気に連通しているため、弾性膜201の変位によって気体室R3の圧力が変化することはない。
また、押圧部材301と弾性膜201との間に収まるコイルばね501が、当該弾性膜201を付勢する方向は、弾性膜201の弾性率(変形しやすさ)に基づいて決定すればよい。例えば、弾性膜201の弾性率が高く当該弾性膜201が変形しにくい場合には、連通室R1の圧力変化に伴う弾性膜201の応答性を高めるために、連通室R1の容積を減少させる方向に弾性膜201を付勢してもよい。一方、弾性膜201の弾性率が低く当該弾性膜201が変形しやすい場合には、連通室R1の僅かな圧力変化に伴って弾性膜201が不用意に流出口114を閉塞しないように、連通室R1の容積を増大させる方向に弾性膜201を付勢してもよい。
次に、図2を参照して、本実施形態の液体噴射装置10の作用について説明する。
さて、液体噴射装置10において、媒体Mに向けて液体を噴射する場合には、液体貯留ユニット20から、第1の流路71、供給規制ユニット30、第2の流路72、圧力緩衝ユニット40、第3の流路73、圧力調整ユニット50及び第4の流路74を介して、液体噴射ユニット60に種類の異なる液体が供給される。そして、液体噴射ユニット60の液体噴射部61から媒体Mに向かって液体が噴射される。また、液体噴射部61において液体の噴射不良が発生した場合には、液体の噴射不良を解消するために、液体噴射部61のクリーニング(チョーククリーニング)が行われる。
さて、液体噴射装置10において、媒体Mに向けて液体を噴射する場合には、液体貯留ユニット20から、第1の流路71、供給規制ユニット30、第2の流路72、圧力緩衝ユニット40、第3の流路73、圧力調整ユニット50及び第4の流路74を介して、液体噴射ユニット60に種類の異なる液体が供給される。そして、液体噴射ユニット60の液体噴射部61から媒体Mに向かって液体が噴射される。また、液体噴射部61において液体の噴射不良が発生した場合には、液体の噴射不良を解消するために、液体噴射部61のクリーニング(チョーククリーニング)が行われる。
さて、液体噴射部61から液体を噴射する場合には、供給規制ユニット30の供給規制部31の連通室R1の圧力が正圧の状態で、当該連通室R1を液体が流れることとなる。このため、この場合には、連通室R1と気体室R3との圧力差に基づいて、連通室R1から気体室R3に液体が漏出するおそれがある。
ここで、本実施形態では、押圧部材301によって弾性膜201の周縁部212が流路形成部材101の底壁111に押し付けられているため、弾性膜201の周縁部212と流路形成部材101の底壁111とが密着している。このため、流路形成部材101と弾性膜201(周縁部212)との間から連通室R1内の液体が漏出することが抑制される。
ただし、例えば、長期間に亘って液体噴射装置10が使用されることなどにより、流路形成部材101と弾性膜201との間のシール性が低下することで、図2に太線矢印で示すような経路(リークパス)で、連通室R1内の液体が漏出することが考えられる。ところが、この場合であっても、本実施形態の供給規制部31によれば、弾性膜201の外縁部213が、流路形成部材101と、流路形成部材101と溶着されるカバー部材401と、カバー部材401と溶着される押圧部材301によって囲われているため、供給規制部31(供給規制ユニット30)の外部に液体が漏出しにくい。
さらに、本実施形態によれば、弾性膜201の外縁部213が、流路形成部材101と押圧部材301とカバー部材401との間に形成された収容室R2に収容されているため、弾性膜201と流路形成部材101との間から連通室R1内の液体が漏出したとしても、当該液体は上記収容室R2に貯留される。すなわち、連通室R1から漏出した液体が供給規制部31の外部に漏出することが抑制される。また、本実施形態では、カバー部材401が透明とされるため、収容室R2に漏出した液体が有色であれば、その様子がカバー部材401を介して観察できる。
また、上記収容室R2は、供給規制部31を流れる液体の種類毎に独立して形成されているため、複数の収容室R2のうちの一の収容室R2に漏出した液体が他の収容室R2に移動することで、種類の異なる液体が混合する事態を抑制することができる。
上記実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)供給規制部31(流路部材の一例)において、弾性膜201の外縁部213が流路形成部材101とカバー部材401とで囲われているため、流路形成部材101と弾性膜201の周縁部212との間を介して連通室R1から液体が漏出したとしても、当該液体が供給規制部31の外部に漏出することを抑制することができる。
(1)供給規制部31(流路部材の一例)において、弾性膜201の外縁部213が流路形成部材101とカバー部材401とで囲われているため、流路形成部材101と弾性膜201の周縁部212との間を介して連通室R1から液体が漏出したとしても、当該液体が供給規制部31の外部に漏出することを抑制することができる。
(2)単一の流路形成部材101と単一のカバー部材401によって、液体が流れる連通室R1を複数設けることができる。一方、弾性膜201を複数設けたことで、流路形成部材101に対して複数の弾性膜201を個別に位置決めすることができる。すなわち、複数の弾性膜201の流路形成部材101に対する位置決め精度を高めることができる。
(3)弾性膜201を流路形成部材101に向けて押圧する押圧部材301を設けたことで、当該押圧部材301によって弾性膜201と流路形成部材101とを密着させることができる。このため、流路形成部材101と弾性膜201とを熱溶着や接着などにより接合する必要が無くなる。すなわち、流路形成部材101と弾性膜201とを熱溶着又は接着する場合に比較して、経年変化によって流路形成部材101と弾性膜201とのシール性が低下するおそれを低減することができる。
(4)弾性膜201の外縁部213を、カバー部材401、流路形成部材101及び押圧部材301で囲うとともに、カバー部材401と流路形成部材101とを互いに接合し、カバー部材401と押圧部材301とを互いに接合した。このため、弾性膜201の外縁部213から液体が漏出しようとしても、当該液体の漏出先は、流路形成部材101、カバー部材401及び押圧部材301によって閉じられているため、液体が供給規制部31の外部に漏出することをさらに抑制することができる。言い換えれば、本実施形態では、連通室R1からの液体の漏出経路(リークパス)が接合部J1,J2によって閉じられているため、供給規制部31の外部に漏出することを抑制することができる。
(5)カバー部材401を透明としたことで、当該カバー部材401を透かして、収容室R2内を視認することができる。このため、弾性膜201の外縁部213から収容室R2内に有色の液体が漏出したことを供給規制部31の外部から観察することができる。
(6)また、供給規制ユニット30には、複数の供給規制部31が設けられることとなるが、供給規制部31の弾性膜201の外縁部213を囲う収容室R2は、複数の供給規制部31毎に形成される。このため、複数の供給規制部31のうち、一の供給規制部31の連通室R1から収容室R2に液体が漏出するとともに、他の供給規制部31の連通室R1から収容室R2に液体が漏出する場合であっても、漏出した液体同士が混ざり合うことを抑制することができる。
なお、上記実施形態は、以下に示すように変更してもよい。
・供給規制部31は、図4〜図11に示す供給規制部32〜39としてもよい。なお、図4〜図11に示す供給規制部32〜39の説明においては、上記実施形態と共通する部材構成については同一の符号を付すなどして説明を省略するものとする。
・供給規制部31は、図4〜図11に示す供給規制部32〜39としてもよい。なお、図4〜図11に示す供給規制部32〜39の説明においては、上記実施形態と共通する部材構成については同一の符号を付すなどして説明を省略するものとする。
・まず、図4を参照して、第1の変形例に係る供給規制部32について説明する。第1の変形例に係る供給規制部32は、上記実施形態に係る供給規制部31と比較した場合に、流路形成部材102及び押圧部材302の形状が異なる。
図4に示すように、供給規制部32は、流路形成部材102と、弾性膜201と、押圧部材302と、カバー部材401と、コイルばね501と、を備えている。流路形成部材102の周壁112の先端部には、当該周壁112の内径よりも外径が拡大された拡径部116が形成されている。また、押圧部材302の底壁311の径方向外側には、当該押圧部材302の周壁312の外径よりも大きな外径を有する鍔部315が形成されている。ここで、流路形成部材102の拡径部116の内径と押圧部材302の鍔部315の外径とは略等しくされ、流路形成部材102の周壁112の立設方向における拡径部116の長さと押圧部材302の周壁312の立設方向における鍔部315の長さとは略等しくされている。
そして、供給規制部32を組み立てる際には、流路形成部材102の凹部115に弾性膜201を収容するとともに、コイルばね501を弾性膜201上に配置する。続いて、押圧部材302の鍔部315を流路形成部材102の拡径部116に係合させつつ、当該押圧部材302を弾性膜201上に配置する。さらに、カバー部材401を流路形成部材102の周壁112及び押圧部材302の底壁311上に配置する。
その後、押圧部材302とカバー部材401との接触面にレーザー光Lを照射することで、押圧部材302とカバー部材401とを接合し(第1接合工程)、流路形成部材102とカバー部材401との接触面にレーザー光Lを照射することで、流路形成部材102とカバー部材401とを接合する(第2接合工程)。
図4に示す第1の変形例によれば、上記実施形態の効果を得ることができる。また、流路形成部材102の拡径部116に押圧部材302の鍔部315が係合するため、流路形成部材102に対する押圧部材302の位置決め精度を高めることができる。
・また、図4に二点鎖線で示すように、収容室R2内に液体が漏出したことを検知する検知部91を設けてもよい。これによれば、検知部91に液体の漏出を検知させることができるため、例えば、液体噴射装置10のユーザーや液体噴射装置10自体に、液体の漏出対応のための作業などを行わせることができる。なお、検知部91は、収容室R2内に設けてもよいし、収容室R2外に設けてもよい。
一例として、検知部91は、収容室R2において液体が漏出し得る箇所に光を照射し、漏液時と非漏液時との光の状態の変化(例えば、屈折率や反射光の光量)に基づいて、液体の漏出を検知する構成であってもよい。また、収容室R2内に2つの電極を設け、漏液時と非漏液時とで変化する2電極間の電流値に基づいて、液体の漏出を検知する構成であってもよい。さらに、漏液時と非漏液時との連通室R1又は収容室R2の圧力変化に基づいて、液体の漏出を検知する構成であってもよい。
・次に、図5を参照して、第2の変形例に係る供給規制部33について説明する。なお、第2の変形例に係る供給規制部33は、上記実施形態に係る供給規制部31と比較した場合に、弾性膜203の形状が異なる。
図5に示すように、供給規制部33は、流路形成部材101と、弾性膜203と、押圧部材301と、カバー部材401と、コイルばね501と、を備えている。弾性膜203は、周縁部212から立設された環状をなす周壁214を有している。弾性膜203の周壁214の立設方向における高さは、流路形成部材101の周壁112の立設方向における高さと略等しくされている。また、弾性膜203の周壁214の外径は流路形成部材101の周壁112の内径と略等しくされ、弾性膜203の周壁214の内径は押圧部材301の周壁312の外径と略等しくされている。
そして、供給規制部33を組み立てる際には、弾性膜203の周壁214の外周面を流路形成部材101の周壁112の内周面と摺接させつつ、当該弾性膜203を流路形成部材101の凹部115に収容する。続いて、弾性膜203上にコイルばね501を配置し、弾性膜203の周壁214の内周面に押圧部材301の周壁312の外周面を摺接させつつ、当該押圧部材301を弾性膜203上に配置する。そして、カバー部材401を流路形成部材101の周壁112、弾性膜203の周壁214及び押圧部材301の底壁311上に配置する。
その後、押圧部材301とカバー部材401との接触面にレーザー光Lを照射することで、押圧部材301とカバー部材401とを接合する(第1接合工程)。また、流路形成部材101とカバー部材401との接触面にレーザー光Lを照射することで、流路形成部材101とカバー部材401とを接合する(第2接合工程)。
また、弾性膜203とカバー部材401との接触面にレーザー光Lを照射することで、弾性膜203とカバー部材401とを接合する。なお、以降の説明では、弾性膜203とカバー部材401とを接合する工程を「第3接合工程」とも言う。第3接合工程では、図5に黒点で示すように、弾性膜203とカバー部材401とを接合する環状の接合部J3が生成される。
図5に示す第2の変形例によれば、上記実施形態の効果を得ることができる。また、押圧部材301を弾性膜203上に配置する際に、押圧部材301の周壁312が弾性膜203の周壁214に摺接するため、弾性膜203に対する押圧部材301の位置決め精度を高めることができる。
・次に、図6を参照して、第3の変形例に係る供給規制部34について説明する。なお、第3の変形例に係る供給規制部34は、第1の変形例に係る供給規制部32と比較した場合に、流路形成部材104、押圧部材304及びカバー部材404の材質が異なる。
図6に示すように、供給規制部34は、流路形成部材104と、弾性膜201と、押圧部材304と、カバー部材404と、コイルばね501と、を備えている。流路形成部材104及び押圧部材304は、透明であるとともにレーザー光Lの波長に対する透過率が高くされ、弾性膜201及びカバー部材404は、不透明であるとともにレーザー光Lの波長に対する吸収率が高くされている。
そして、供給規制部34を組み立てる際には、流路形成部材104の凹部115に弾性膜201を収容するとともに、コイルばね501を弾性膜201上に配置する。続いて、押圧部材304の鍔部315を流路形成部材104の拡径部116に係合させつつ、当該押圧部材304を弾性膜201上に配置する。
その後、流路形成部材104と弾性膜201との接触面に流路形成部材104側からレーザー光を照射することで、流路形成部材104と弾性膜201とを接合する。また、弾性膜201と押圧部材304との接触面に押圧部材304側からレーザー光Lを照射することで、弾性膜201と押圧部材304とを接合する。
なお、以降の説明では、流路形成部材104と弾性膜201とを接合する工程を「第4接合工程」とも言い、弾性膜201と押圧部材304とを接合する工程を「第5接合工程」とも言う。図6に黒点で示すように、第4接合工程では、流路形成部材104と弾性膜201とを接合する環状をなす接合部J4が生成され、第4接合工程では、押圧部材304と弾性膜201とを接合する環状をなす接合部J5が生成される。
そして、カバー部材404を流路形成部材104の周壁112及び押圧部材304の底壁311上に配置する。その後、押圧部材304とカバー部材404との接触面に流路形成部材104側からレーザー光Lを照射することで、押圧部材304とカバー部材404とを接合する(第1接合工程)。また、流路形成部材104とカバー部材404との接触面に流路形成部材104側からレーザー光Lを照射することで、流路形成部材104とカバー部材404とを接合する(第2接合工程)。
こうして、第3の変形例によれば、上記実施形態の効果を得ることができる。また、押圧部材304に凸部314を設けなくても、連通室R1及び収容室R2のシール性を確保することができる。
次に、図7を参照して、第4の変形例に係る供給規制部35について説明する。なお、第4の変形例に係る供給規制部35は、上記実施形態に係る供給規制部31と比較した場合に、押圧部材301に相当する構成がカバー部材405と一体になっている点が異なる。
図7に示すように、供給規制部35は、流路形成部材105と、弾性膜201と、カバー部材405と、コイルばね501と、を備えている。流路形成部材105は、円板状をなす底壁117と、底壁117の周縁部から立設された環状をなす周壁118と、周壁118の先端から当該周壁118の半径方向外側に延設された頂壁119と、を備えている。
また、カバー部材405は、板状をなす底壁412と、当該底壁412から立設された環状をなす周壁413と、を備えている。カバー部材405の周壁413の外径は、流路形成部材105の周壁118の内径よりも小さくなっている。また、カバー部材405の周壁413の先端面には、周方向に亘って凸部414が突出形成されている。
そして、供給規制部35を組み立てる際には、流路形成部材105の凹部115に弾性膜201を収容するとともに、コイルばね501を弾性膜201上に配置する。続いて、カバー部材405の凸部414が弾性膜201の周縁部212を押圧できるように、当該カバー部材405を流路形成部材105及び弾性膜201上に配置する。そして、流路形成部材105とカバー部材405との接触面にレーザー光Lを照射することで、流路形成部材105とカバー部材405とを接合する(第2接合工程)。
すなわち、本変形例では、カバー部材405の周壁413(凸部414)によって、弾性膜201が流路形成部材105に向かって押圧されている。こうした点で、本変形例では、カバー部材405の周壁413及び凸部414が「押圧部」の一例に相当している。
第4の変形例によれば、上記実施形態の効果を得ることができる。また、周壁413及び凸部414がカバー部材405に設けられているため、別途に押圧部材301を設ける場合に比較して、供給規制部35(流路部材)の構成を簡素化することができる。また、上記実施形態と比較した場合に、押圧部材301とカバー部材401とを接合する第1接合工程を省略することができる。
・また、第4の変形例に係る供給規制部35を補強板511で補強することで、図8に示す第5の変形例に係る供給規制部36としてもよい。
すなわち、図8に示すように、カバー部材405上に板状をなす補強板511を配置して、流路形成部材105の頂壁119、カバー部材405の底壁412及び補強板511をボルトなどの締結部材512によって締結してもよい。なお、補強板511には、カバー部材405の貫通孔411と連通可能な貫通孔513を形成することが望ましい。
すなわち、図8に示すように、カバー部材405上に板状をなす補強板511を配置して、流路形成部材105の頂壁119、カバー部材405の底壁412及び補強板511をボルトなどの締結部材512によって締結してもよい。なお、補強板511には、カバー部材405の貫通孔411と連通可能な貫通孔513を形成することが望ましい。
・次に、図9を参照して、第6の変形例に係る供給規制部37について説明する。なお、第6の変形例に係る供給規制部37は、第4の変形例に係る供給規制部35と比較した場合に、コイルばね501を有さず、流路形成部材107及びカバー部材407の形状が異なる。
図9に示すように、供給規制部37は、流路形成部材107と、弾性膜201と、カバー部材407と、を備えている。カバー部材407は、板状をなすとともに、弾性膜201を収容するための収容孔415が形成されている。収容孔415は、孔径が大きな大径部417と、当該大径部417と連通し孔径の小さな小径部418と、を有している。また、カバー部材407の小径部418には、収容孔415の軸線方向に向かって突出する凸部419が当該収容孔415の周方向に亘って突出形成されている。
そして、供給規制部37を組み立てる際には、流路形成部材107の凹部115に弾性膜201を収容する。続いて、カバー部材407の凸部419が弾性膜201の周縁部212を押圧できるように、当該カバー部材407を流路形成部材107及び弾性膜201上に配置する。そして、流路形成部材107とカバー部材407との接触面にレーザー光Lを照射することで、流路形成部材107とカバー部材407とを接合する(第2接合工程)。
第6の変形例によれば、上記実施形態の効果を得ることができる。
・次に、図10を参照して、第7の変形例に係る供給規制部38について説明する。なお、第7の変形例に係る供給規制部38は、第3の変形例に係る供給規制部34と比較した場合に、押圧部材304を備えず、流路形成部材108の内部に第1の流路71及び第2の流路72の一部が形成される点が異なる。
・次に、図10を参照して、第7の変形例に係る供給規制部38について説明する。なお、第7の変形例に係る供給規制部38は、第3の変形例に係る供給規制部34と比較した場合に、押圧部材304を備えず、流路形成部材108の内部に第1の流路71及び第2の流路72の一部が形成される点が異なる。
図10に示すように、供給規制部38は、流路形成部材108と、弾性膜201と、カバー部材408と、コイルばね501と、を備えている。流路形成部材108の底壁111には、第1の流路71の一部であって流入口113に接続される第1内部流路121と、第2の流路72の一部であって流出口114に接続される第2内部流路122とが形成されている。第1内部流路121及び第2内部流路122は、流入口113及び流出口114と交差する方向に形成されている。カバー部材408は、底壁412と、当該底壁412から立設された環状をなす周壁421と、を有している。カバー部材408の周壁421の外径及び内径は、流路形成部材108の周壁112の外径及び内径と略等しくされている。
また、流路形成部材108は、透明であるとともにレーザー光Lの波長に対する透過率が高くされ、カバー部材408は、不透明であるとともにレーザー光Lの波長に対する吸収率が高くされている。
そして、供給規制部38を組み立てる際には、流路形成部材108の凹部115に弾性膜201を収容するとともに、コイルばね501を弾性膜201上に配置する。続いて、流路形成部材108の周壁112の先端面とカバー部材408の周壁421の先端面とが接するように、流路形成部材108上にカバー部材408を配置する。そして、流路形成部材108とカバー部材408との接触面に流路形成部材108側からレーザー光Lを照射することで、流路形成部材108とカバー部材408とを接合する(第2接合工程)。また、流路形成部材108と弾性膜201との接触面に流路形成部材108側からレーザー光Lを照射することで、流路形成部材108と弾性膜201を接合する(第4接合工程)。
第7の変形例によれば、上記実施形態の効果を得ることができる。
ところで、流路形成部材108に第1内部流路121及び第2内部流路122といった流路を形成する方法としては、例えば、次のような方法がある。すなわち、流路形成部材108に流入口113と連通する流路溝と、流出口114と連通する流路溝を凹設し、これらの流路溝を閉塞する様に流路形成部材108をフィルム部材で覆い、流路形成部材108とフィルム部材との接触面にレーザー光Lを照射する。こうして、流路形成部材108の流路溝とフィルム部材とで、流入口113及び流出口114に接続する流路を形成する方法がある。
ところで、流路形成部材108に第1内部流路121及び第2内部流路122といった流路を形成する方法としては、例えば、次のような方法がある。すなわち、流路形成部材108に流入口113と連通する流路溝と、流出口114と連通する流路溝を凹設し、これらの流路溝を閉塞する様に流路形成部材108をフィルム部材で覆い、流路形成部材108とフィルム部材との接触面にレーザー光Lを照射する。こうして、流路形成部材108の流路溝とフィルム部材とで、流入口113及び流出口114に接続する流路を形成する方法がある。
ところが、この方法では、フィルム部材側からレーザー光Lを照射する必要があるため、流路形成部材108をレーザー光Lの波長に対する吸収率が高い材料で形成し、フィルム部材をレーザー光Lの波長に対する吸収率が低い材料で形成する必要が生じる。この点、第7の変形例に係る供給規制部38によれば、流路形成部材108の内部に流路を形成するため、流路形成部材108の材質に制約が生じない。
・なお、図10に示す第7の変形例において、貫通孔411を気体の通過を許容する一方、液体の通過を制限するフィルターで閉塞してもよい。これによれば、連通室R1から気体室R3に液体が漏出したとしても、貫通孔411を介して供給規制部38の外側に液体が漏出することを抑制することができる。ところで、この場合には、連通室R1から気体室R3に漏出した液体が上記フィルターに達すると、当該フィルターを気体が通過しにくくなる。このため、気体室R3に圧力センサーを設け、弾性膜201の変位に伴って気体室R3に圧力変化が生じているか否かを検出することで、連通室R1から気体室R3に漏出した液体が上記フィルターに達したか否かを判断することができる。
・次に、図11を参照して、第8の変形例に係る供給規制部39について説明する。なお、第8の変形例に係る供給規制部39は、第6の変形例に係る供給規制部37において、第7の変形例に係る供給規制部38の流路形成部材108の形状を採用したものである。
図11に示すように、供給規制部39は、流路形成部材108と、弾性膜201と、カバー部材408と、を備えている。また、流路形成部材108は、透明であるとともにレーザー光Lの波長に対する透過率が高くされ、カバー部材408は、不透明であるとともにレーザー光Lの波長に対する吸収率が高くされている。
そして、供給規制部39を組み立てる際には、流路形成部材108の凹部115に弾性膜201を収容し、流路形成部材108及び弾性膜201上にカバー部材408を配置する。そして、流路形成部材108とカバー部材408との接触面に流路形成部材108側からレーザー光Lを照射することで、流路形成部材108とカバー部材408とを接合する(第2接合工程)。また、流路形成部材108と弾性膜201との接触面に流路形成部材108側からレーザー光Lを照射することで、流路形成部材108と弾性膜201を接合する(第4接合工程)。
第8の変形例によれば、上記実施形態の効果及び第7の変形例の効果を得ることができる。
・次に、図12を参照して、流路部材を圧力調整ユニット50の圧力調整部51に適用した変形例について説明する。なお、図12に示す圧力調整部51の製造方法は、上記実施形態の供給規制部31の製造方法と略同一であるため、製造方法についての説明を省略するものとする。すなわち、流路形成部材101A及び弾性膜201Aの材質は、上記実施形態のものと同一であるとする。
・次に、図12を参照して、流路部材を圧力調整ユニット50の圧力調整部51に適用した変形例について説明する。なお、図12に示す圧力調整部51の製造方法は、上記実施形態の供給規制部31の製造方法と略同一であるため、製造方法についての説明を省略するものとする。すなわち、流路形成部材101A及び弾性膜201Aの材質は、上記実施形態のものと同一であるとする。
図12に示すように、圧力調整部51は、液体を貯留する圧力室52と、液体を貯留する供給室53と、弾性を有する弾性膜201Aと、供給室53から圧力室52への液体の供給を許容したり制限したりする弁体54と、圧力室52内において弾性膜201Aを付勢するコイルばね502と、を有している。
圧力室52は第4の流路74の上流端と接続する流出路56と連通し、供給室53は第3の流路73の下流端と接続する流入路55と連通している。また、圧力室52と供給室53とは、連通路57を介して連通している。
本実施形態では、圧力室52が流路形成部材101Aと弾性膜201Aとで形成され、供給室53が流路形成部材101Aに形成されている。ここで、弾性膜201Aは、押圧部材301によって、流路形成部材101Aに押圧されている。また、流路形成部材101A及び押圧部材301はカバー部材401と接合されている。
弁体54は、連通路57を介して圧力室52及び供給室53に亘って設けられており、弾性膜201Aに接合されている。このため、弁体54は、弾性膜201Aが変位する場合には、当該弾性膜201Aとともに変位することとなる。
コイルばね502は、弾性膜201Aと一体とされた弁体54が連通路57の供給室53側の開口を閉塞するように、当該弾性膜201Aを付勢している。このため、圧力室52の外側の気体室R3の圧力が大気圧の場合、圧力室52及び流出路56の圧力が大気圧未満の圧力とされる。なお、以降の説明では、弁体54が連通路57の開口を閉塞しているときの圧力室52の圧力を「基準圧力」という。
さて、液体噴射部61のノズル62から媒体Mに向かって液体が噴射されると、液体噴射部61で消費された分の液体が、液体噴射部61のノズル62と連通する圧力室52から供給される。その結果、圧力室52の圧力が低下し、弾性膜201Aが圧力室52の容積を減少させる方向に変位する。
そして、圧力室52の圧力が基準圧力未満に低くなると、弾性膜201Aに押圧された弁体54が、コイルばね502を圧縮しつつ、連通路57を開放することで圧力室52と供給室53とが連通される。ここで、供給室53が基準圧力より高い圧力状態である一方で圧力室52が基準圧力未満の圧力状態であるため、連通路57を介して供給室53から圧力室52に液体が流入する。
続いて、圧力室52に流入する液体の流量(供給室53から供給される流量)が、圧力室52から流出する液体の流量(液体噴射部61に供給される流量)を上回る状態が継続すると、圧力室52の圧力が次第に高くなり、弾性膜201Aが圧力室52の容積を増大させる方向に変位する。そして、圧力室52の圧力が基準圧力以上に高くなると、コイルばね502の復元力が作用する弁体54が連通路57を閉塞することで、圧力室52と供給室53とが連通しなくなる。
このように、圧力調整部51は、圧力室52の圧力が基準圧力未満の場合に液体噴射部61側への液体の供給を許容する。一方、圧力調整部51は、圧力室52の圧力が基準圧力以上の場合に液体噴射部61側への液体の供給を制限する。こうして、圧力調整部51は、液体噴射部61に供給する液体の圧力を調整する。
なお、チョーククリーニング時などには、圧力調整部51の弁体54が連通路57を開放した状態が継続されることで、圧力室52の圧力が正圧となる場合がある。このため、図12に示す圧力調整部51によれば、当該圧力調整部51において、上記実施形態の効果と同等の効果を得ることができる。また、上記圧力調整部51では、流入路55、供給室53、連通路57、圧力室52及び流出路56が「流路」に相当することとなる。
・次に、図13を参照して、流路部材を圧力緩衝ユニット40の圧力緩衝部41に適用した変形例について説明する。なお、図13に示す圧力緩衝部41の製造方法は、上記実施形態の供給規制部31の製造方法と略同一であるため、製造方法についての説明を省略するものとする。
図13に示すように、圧力緩衝部41は、液体を貯留する貯留室42と、弾性を有する弾性膜201Bと、弾性膜201Bの変位に応じて移動する移動体43と、移動体43を弾性膜201Bに向けて付勢するコイルばね503と、移動体43との接触状態を検知する検知部92と、を有している。
貯留室42は、流路形成部材101Bと弾性膜201Bとで形成されている。また、貯留室42には、第2の流路72に連通する流入口44と、第3の流路73に連通する流出口45と、が連通している。すなわち、貯留室42には液体貯留部21から加圧された液体が供給されるため、当該貯留室42の圧力は正圧となる。また、弾性膜201Bは、押圧部材301によって、流路形成部材101Bに押圧されている。そして、流路形成部材101B及び押圧部材301はカバー部材401と接合されている。
移動体43は、押圧部材301の貫通孔313及びカバー部材401の貫通孔411を介して、当該カバー部材401から突出している。また、検知部92は、移動体43のカバー部材401から突出した部分とカバー部材401との間に位置するように、当該カバー部材401上に設置されている。
さて、液体噴射部61のノズル62から媒体Mに向かって液体が噴射される場合には、液体噴射部61で消費された分の液体が液体貯留部21から供給されることで、圧力緩衝部41の弾性膜201Bがあまり変位することなく、貯留室42内を液体が流れる。
その一方で、液体噴射部61において一時的に多量の液体が消費されることで、液体噴射部61における液体の消費量が液体貯留部21からの液体の供給量を上回る場合には、噴射すべき液体が不足するとして、液体噴射部61において液体の噴射不良が生じるおそれがある。この点、圧力緩衝部41によれば、消費量から供給量を差し引いた不足分を貯留室42から供給することで、液体の噴射不良の発生が抑制される。なお、この場合には、上記不足分を供給することにより、貯留室42の容積が一時的に減少するが、液体噴射部61における液体の消費量が少なくなることにともなって、貯留室42の液体の貯留量が次第に回復する。すなわち、この場合には、弾性膜201Bの変位に伴う移動体43の変位によって、当該移動体43と検知部92が接しにくい。
また、液体貯留部21から液体噴射部61に向けてダイヤフラムポンプ等で液体を供給する場合には、ポンプの脈動によって液体の供給圧力が不安定になりやすい。この点、本実施形態では、ポンプの脈動を打ち消す方向に弾性膜201Bが変位することで、圧力緩衝部41よりも下流側に供給される液体の圧力が変動することが抑制される。
そして、液体貯留部21における液体残量が少なくなることで、液体噴射部61における液体の消費量に相当する分の液体を供給できなくなる場合には、圧力緩衝部41の貯留室42から下流側に液体が供給される。ここで、圧力緩衝部41に対して液体が供給されなくなることで、貯留室42の容積が次第に減少される。その結果、弾性膜201Bの変位に伴って移動体43が変位することにより、当該移動体43と検知部92とが接触する。こうして、圧力緩衝部41に設けられた検知部92によって、液体貯留部21の液体残量が無くなったこと(少なくなったこと)が検知される。
図13に示す圧力緩衝部41によれば、当該圧力緩衝部41において、上記実施形態の効果を得ることができる。なお、上記圧力緩衝部41では、流入口44、貯留室42及び流出口45が「流路」に相当することとなる。
・上記実施形態において、流路形成部材101及びカバー部材401並びに押圧部材301及びカバー部材401をレーザー光の照射により接合しなくてもよい。例えば、熱溶着によって流路形成部材101及びカバー部材401並びに押圧部材301及びカバー部材401を接合してもよいし、接着剤などを用いた接着によって流路形成部材101及びカバー部材401並びに押圧部材301及びカバー部材401を接合してもよい。また、複数の接合方法を組合せて、各部材構成を接合してもよい。上記の各変形例についても同様である。
・上記実施形態において、流路形成部材101と弾性膜201と押圧部材301とカバー部材401とを含んで、単一の供給規制部31を備える供給規制ユニットとしてもよい。上記の各変形例についても同様である。
・上記実施形態において、流路形成部材101、押圧部材301及びカバー部材401の全てを透明としてもよい。ただし、流路形成部材101及びカバー部材401並びに押圧部材301及びカバー部材401を接合可能であるとする。
・上記実施形態において、流路形成部材101の底壁111に、流入口113及び流出口114に連通する流路溝を凹設し、当該底壁111にフィルムを接合することで、流入口113に連通する第2の流路72の一部を形成してもよいし、流出口114に連通する第3の流路73の一部を形成してもよい。上記の各変形例についても同様である。
・供給規制ユニット30、圧力緩衝ユニット40及び圧力調整ユニット50を一体としてもよい。すなわち、供給規制ユニット30の流路形成部材101と、圧力緩衝ユニット40の流路形成部材101Bと、圧力調整ユニット50の流路形成部材101Aとを同一部材としてもよい。
・液体噴射装置10は、液体噴射部61を媒体Mの幅方向に往復移動させつつ当該媒体Mに向けてインクを噴射させることで1パス分の印刷を行ういわゆるシリアルヘッドタイプのプリンターであってもよい。また、液体噴射装置10は、幅方向における媒体Mの長さに対応する長さを有する液体噴射部61からインクを噴射させることで印刷を行うラインヘッドタイプのプリンターであってもよい。
・媒体Mは用紙に限らず、プラスチックフィルムや薄い板材などでもよいし、捺染装置などに用いられる布帛、Tシャツ等の衣類、あるいは、文具または食器等の立体物であってもよい。
・液体噴射部61が噴射する液体はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などであってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射して記録を行う構成にしてもよい。
次に、上記実施形態及び変形例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
流路部材の製造方法は、流路形成部材と、前記流路形成部材に周縁部が密着した状態で流路を形成する弾性膜と、前記流路形成部材に接合され、当該流路形成部材とともに前記弾性膜の外縁部を囲うカバー部材と、を備える流路部材の製造方法である。当該流路部材の製造方法は、前記流路形成部材と前記カバー部材とが接触する部分にレーザー光を照射することで、前記流路形成部材と前記カバー部材とを接合する接合工程を含む。
流路部材の製造方法は、流路形成部材と、前記流路形成部材に周縁部が密着した状態で流路を形成する弾性膜と、前記流路形成部材に接合され、当該流路形成部材とともに前記弾性膜の外縁部を囲うカバー部材と、を備える流路部材の製造方法である。当該流路部材の製造方法は、前記流路形成部材と前記カバー部材とが接触する部分にレーザー光を照射することで、前記流路形成部材と前記カバー部材とを接合する接合工程を含む。
10…液体噴射装置、20…液体貯留ユニット、21…液体貯留部、30…供給規制ユニット(流路部材の一例)、31〜39…供給規制部、40…圧力緩衝ユニット(流路部材の一例)、41…圧力緩衝部、42…貯留室、43…移動体、44…流入口、45…流出口、50…圧力調整ユニット(流路部材の一例)、51…圧力調整部、52…圧力室、53…供給室、54…弁体、55…流入路、56…流出路、57…連通路、60…液体噴射ユニット、61…液体噴射部、62…ノズル、71…第1の流路、72…第2の流路、73…第3の流路、74…第4の流路、80…メンテナンス部、81…キャップ、82…吸引流路、83…吸引ポンプ、91,92…検知部、101,101A,101B,102,104,105,107,108…流路形成部材、111…底壁、112…周壁、113…流入口、114…流出口、115…凹部、116…拡径部、117…底壁、118…周壁、119…頂壁、121…第1内部流路、122…第2内部流路、201,201A,201B,203…弾性膜、211…中央部、212…周縁部、213…外縁部、214…周壁、301,302,304…押圧部材、311…底壁、312…周壁、313…貫通孔、314…凸部、315…鍔部、401,404,405,407,408…カバー部材、411…貫通孔、412…底壁、413…周壁、414…凸部、415…収容孔、417…大径部、418…小径部、419…凸部、421…周壁、501〜503…コイルばね、511…補強板、512…締結部材、513…貫通孔、J1〜J5…接合部、L…レーザー光、M…媒体、R1…連通室、R2…収容室、R3…気体室、S1,S2…接触面。
Claims (8)
- 流路形成部材と、
前記流路形成部材に周縁部が密着した状態で流路を形成する弾性膜と、
前記流路形成部材とともに、前記弾性膜の外縁部を囲うカバー部材と、を備える
ことを特徴とする流路部材。 - 前記弾性膜は、複数設けられ、
複数の前記弾性膜は、それぞれの周縁部が前記流路形成部材に個別に密着した状態で複数の流路を形成し、
前記カバー部材は、前記流路形成部材とともに、複数の前記弾性膜の外縁部を個別に囲う
ことを特徴とする請求項1に記載の流路部材。 - 前記弾性膜を前記流路形成部材に向けて押圧する押圧部材をさらに備える
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流路部材。 - 前記押圧部材は、前記流路形成部材と前記カバー部材とともに前記弾性膜の外縁部を囲うものであり、
前記流路形成部材と前記カバー部材とは接合され、
前記押圧部材と前記カバー部材とは接合されている
ことを特徴とする請求項3に記載の流路部材。 - 前記カバー部材は、前記弾性膜を前記流路形成部材に向けて押圧する押圧部を有する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流路部材。 - 前記流路形成部材及びカバー部材のうち少なくとも一方は、透明である
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の流路部材。 - 液体を噴射する液体噴射部と、
前記液体噴射部に液体を供給する液体供給流路と、を備え、
前記液体供給流路は、請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の流路部材を有する
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 前記弾性膜の前記外縁部から液体が漏出したことを検知する検知部をさらに備える
ことを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装置。
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