JP5402594B2 - 液体噴射装置およびクリーニング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体噴射装置およびクリーニング方法に関する。
ノズルの目詰まり等を解消させる方法として、チョーククリーニングと呼ばれる吸引動作を実行するものがある。この吸引動作においては、流路ポンプを作動させてインクの吸込みを行い、吸引ポンプによりノズルの開口部からノズル内に対して吸引を行いノズル内に負圧を作用させてチョーク弁が閉弁状態とする。そして、吸引ポンプによる吸引を継続しノズル内に負圧を作用させている状態で流路ポンプをインクの送り出し側に駆動してチョーク弁を開弁することで、流路ポンプ内のインクを印刷ヘッド側に供給する。このとき、チョーク弁からノズルに亘り、大きな負圧が蓄積されている。そのため、流路ポンプから供給されるインクは、印刷ヘッド側に勢い良く排出され、ノズル内の増粘インクおよび/またはインク内に混入している気泡を強制的に外部に排出することができる。
特許文献1には、このような技術内容が開示されている。
特開2009−160912号公報
しかしながら、上述のチョーククリーニングで流すことができるインクは、流路ポンプに吸い込まれるインク量に制限されるため、増粘したインクおよび/またはインク内に混入している気泡の排出が不十分な場合がある。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、吸引動作の際に流すことができる液体の量を多くして、液体および/または気泡の排出効果を高くすることができる液体噴射装置およびクリーニング方法を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の液体噴射装置は、複数のノズルからそれぞれ液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドのうちノズルが露出するノズル形成面に当接して1つの封止空間を形成するキャップと、封止空間を吸引するための吸引ポンプと、液体貯留容器から液体噴射ヘッドに向けて液体を供給するための流路と、流路において液体貯留容器より下流側に位置し、上流側から液体が流入するポンプ室、変圧室、ポンプ室と変圧室とを仕切ると共にこれらの間の圧力変動に応じて可撓する第1可撓部材、変圧室に負圧を及ぼさせる減圧手段を備え、減圧手段の作用により変圧室に負圧が及ぼされる場合に第1可撓部材を可撓させて液体を上流側から吸引し、変圧室の負圧が解除される場合に第1可撓部材を可撓させて液体を下流側に向けて排出する流路ポンプと、流路において流路ポンプより下流側に位置し、上流側から下流側に向かうインクの流通は許容する一方、その逆に向かうインクの流通は許容しない一方向弁と、流路において一方向弁よりも下流側に位置し、液体が流入し当該液体を下流側に向けて排出させる排出孔を有する流通室、減圧室、流通室と減圧室とを仕切ると共にこれらの間の圧力変動に応じて可撓して排出孔を閉塞または開放する第2可撓部材を備え、流通室に所定以上の負圧が及ぼされる場合には第2可撓部材が排出孔を閉塞してそれよりも下流側を負圧状態とするチョーク弁と、変圧室と減圧室とを連通させるバイパス流路、このバイパス流路と変圧室との間の部位に設けられる開閉弁を具備し、バイパス流路の圧力が変圧室の圧力よりも低い場合に開閉弁を開放可能とする一方、バイパス流路の圧力が変圧室の圧力よりも高い場合に開閉弁を閉じ状態とする開閉手段と、を有すると共に、変圧室に負圧が及ぼされる際の第1可撓部材の位置変動に連動して開閉弁が開放されて、当該変圧室の負圧がバイパス流路を介して減圧室に及ぼされ、当該減圧室における負圧の作用により第2可撓部材を排出孔から離間させるものである。
このように構成する場合には、変圧室に負圧が及ぼされる際の第1可撓部材の位置変動に連動して開閉弁が開放されるが、その際に、変圧室の負圧がバイパス流路を介して減圧室に及ぼされる。加えて、ポンプ室の内部容積を収縮させて液体を下流側に向けて排出させた後でも当該減圧室における負圧の作用により第2可撓部材を排出孔から離間させる。そのため、いわゆるチョーククリーニングを行い、流路ポンプの1サイクル分の液体を下流側に向けて排出させた後においても、減圧室における負圧の作用により、所定時間の間は第2可撓部材を排出孔から離間させることができる。それにより、吸引ポンプが作動しても、第2可撓部材を排出孔から離間する状態を維持できるので、液体貯留容器から液体噴射ヘッドに至るまでの液体の流通路において十分な量の液体を排出させることが可能となり、当該流通路内の液体および気泡を、良好に排出させることが可能となる。そのため、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となっている。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、流路ポンプにおける液体の排出の1サイクルが終了してから第2可撓部材を排出孔から離間させる程度に、バイパス流路の流路抵抗が設定されていることが好ましい。
このように構成する場合には、バイパス流路の抵抗が上述のように設定されることにより、流路ポンプにおける液体の排出の1サイクルが終了してから、第2可撓部材を排出孔から確実に離間させることが可能となる。そのため、吸引ポンプが作動した場合には、液体貯留容器から液体噴射ヘッドに至るまでの液体の流通路において十分な量の液体を排出させることが可能となり、当該流通路内の液体および気泡を、良好に排出させることが可能となり、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となる。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、変圧室とバイパス流路の間には、変圧室およびバイパス流路に対して連通すると共に開閉弁を収納する弁体収容部が設けられていて、開閉弁には、変圧室に対して連通する連通孔の周囲に接離することにより開閉弁の開放状態と閉じ状態とを切り換える閉塞部と、弁体収容部における開閉弁の摺動をガイドするガイド部とが設けられていて、変圧室に負圧が及ぼされる場合に第1可撓部材が変圧室を収縮させる向きに移動し、その移動の上死点に到達する前に第1可撓部材がガイド部の先端に当接し、さらに第1可撓部材が上死点に向けて移動することにより閉塞部を連通孔の周囲から離間させて開閉弁の開放状態として、変圧室の負圧をバイパス流路を介して減圧室に及ぼすことが好ましい。
このように構成する場合には、第1可撓部材が上死点側へ移動するか否かにより、開閉弁の閉塞部を連通孔の周囲に接離させる構成を実現可能となる。すなわち、簡易な構成でありながらも、第1可撓部材の可撓により開閉弁の開放状態と閉じ状態とを切り換えることが可能となる。また、変圧室に負圧が及ぼされると第1可撓部材が変圧室を収縮させる向きに移動するが、その移動に際して、当該移動の上死点に到達する前に第1可撓部材が開閉弁のガイド部の先端に当接する。さらに第1可撓部材が上死点に向けて移動すると、閉塞部を連通孔の周囲から離間させて開閉弁の開放状態が実現されるが、その開放により、変圧室の負圧がバイパス流路を介して減圧室に及ぼされる。その後に吸引ポンプが作動した場合でも、第2可撓部材を排出孔から確実に離間する状態を維持できるので、液体貯留容器から液体噴射ヘッドに至るまでの液体の流通路において十分な量の液体を排出させることが可能となり、当該流通路内の液体および気泡を、良好に排出させることが可能となる。そのため、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となっている。
また、本発明の他の側面は、上述の各発明において、吸引ポンプおよび減圧手段の駆動を制御する制御部を備えると共に、この制御部は、吸引ポンプを作動させ、流通室に所定以上の負圧を及ぼさせて第2可撓部材を可撓させて排出孔を閉塞し、当該排出孔よりも下流側を負圧状態とし、吸引ポンプの作動よりも後に減圧手段を作動させ、変圧室に負圧を及ぼさせ、その負圧による第1可撓部材の位置変動に連動させて開閉弁を開放させ、変圧室の負圧をバイパス流路を介して減圧室に及ぼし、その後吸引ポンプの作動は継続させると共に減圧手段による減圧を解除させ、ポンプ室の内部容積の収縮により液体を下流側に向けて排出させた後でも減圧室における負圧の作用により第2可撓部材が排出孔から離間している状態を実現させることが好ましい。
このように構成する場合には、制御部の制御により、吸引ポンプの作動よりも後に減圧手段を作動させると、第1可撓部材の位置変動に連動して開閉弁を開放させることができ、変圧室の負圧を減圧室に及ぼすことが可能となる。さらにその後、減圧手段による減圧を解除させた場合でも、減圧室における負圧の作用が所定時間継続することにより、第2可撓部材が排出孔から離間している状態を実現させることができる。このとき、吸引ポンプの作動は継続しているため、液体貯留容器から液体噴射ヘッドに至るまでの液体の流通路において十分な量の液体を排出させることが可能となり、当該流通路内の液体および気泡を、良好に排出させることが可能となる。そのため、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となる。
また、本発明の他の側面であるクリーニング方法は、液体噴射装置における液体および気泡を排出させるクリーニング方法であって、液体噴射装置は、複数のノズルからそれぞれ液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドのうちノズルが露出するノズル形成面に当接して1つの封止空間を形成するキャップと、封止空間を吸引するための吸引ポンプと、液体貯留容器から液体噴射ヘッドに向けて液体を供給するための流路と、流路において液体貯留容器より下流側に位置し、上流側から液体が流入するポンプ室、変圧室、ポンプ室と変圧室とを仕切ると共にこれらの間の圧力変動に応じて可撓する第1可撓部材、変圧室に負圧を及ぼさせる減圧手段を備え、減圧手段の作用により変圧室に負圧が及ぼされる場合に第1可撓部材を可撓させて液体を上流側から吸引し、変圧室の負圧が解除される場合に第1可撓部材を可撓させて液体を下流側に向けて排出する流路ポンプと、流路において流路ポンプより下流側に位置し、上流側から下流側に向かうインクの流通は許容する一方、その逆に向かうインクの流通は許容しない一方向弁と、流路において一方向弁よりも下流側に位置し、液体が流入し当該液体を下流側に向けて排出させる排出孔を有する流通室、減圧室、流通室と減圧室とを仕切ると共にこれらの間の圧力変動に応じて可撓して排出孔を閉塞または開放する第2可撓部材を備え、流通室に所定以上の負圧が及ぼされる場合には第2可撓部材が排出孔を閉塞してそれよりも下流側を負圧状態とするチョーク弁と、変圧室と減圧室とを連通させるバイパス流路、このバイパス流路と変圧室との間の部位に設けられる開閉弁を具備し、バイパス流路の圧力が変圧室の圧力よりも低い場合に開閉弁を開放可能とする一方、バイパス流路の圧力が変圧室の圧力よりも高い場合に開閉弁を閉じ状態とする開閉手段と、を有すると共に、変圧室に負圧が及ぼされる際の第1可撓部材の位置変動に連動して開閉弁が開放されて、当該変圧室の負圧がバイパス流路を介して減圧室に及ぼされ、ポンプ室の内部容積を収縮させて液体を下流側に向けて排出させた後でも当該減圧室における負圧の作用により第2可撓部材を排出孔から離間させ、当該離間している間における吸引ポンプの作動により、液体および気泡の排出を行うことが好ましい。
このように構成する場合には、変圧室に負圧が及ぼされる際の第1可撓部材の位置変動に連動して開閉弁が開放されるが、その際に、変圧室の負圧がバイパス流路を介して減圧室に及ぼされる。加えて、ポンプ室の内部容積を収縮させて液体を下流側に向けて排出させた後でも当該減圧室における負圧の作用により第2可撓部材を排出孔から離間させる。そのため、いわゆるチョーククリーニングを行い、流路ポンプの1サイクル分の液体を下流側に向けて排出させた後においても、減圧室における負圧の作用により、所定時間の間は第2可撓部材を排出孔から離間させることができる。それにより、吸引ポンプが作動しても、第2可撓部材を排出孔から離間する状態を維持できるので、液体貯留容器から液体噴射ヘッドに至るまでの液体の流通路において十分な量の液体を排出させることが可能となり、当該流通路内の液体および気泡を、良好に排出させることが可能となる。そのため、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となっている。
本発明の一実施の形態に係るプリンタの構成を示す斜視図である。 プリンタの構成を示す概略図である。 インク供給機構とクリーニング機構の概略を示す図である。 吸引ポンプが作動しつつ減圧ポンプが作動する前の状態を示す図である。 図4の後にダイヤフラムが開閉弁へ当接した状態を示す図である。 図5の後にダイヤフラムが開閉弁を押し込んだ開放状態を示す図である。 図6の後に変圧室を大気開放してインクを排出した状態を示す図である。 従来の構成における大気開放時の状態を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る、液体噴射装置としてのプリンタ10について、図1から図8に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、下方側とは、プリンタ10が設置される側を指し、上方側とは、設置される側から離間する側を指す。また、キャリッジ31が移動する方向を主走査方向、主走査方向に直交する方向であって印刷媒体Pが搬送される方向を副走査方向とする。また、印刷媒体Pが供給される側を給紙側、印刷媒体Pが排出される側を排紙側として説明する。
<プリンタの概略構成>
最初に、プリンタ10の構成の概略について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係るプリンタ10の概略構成を示す斜視図であり、紙送りの上流側を手前、紙送りの下流側(排紙側)を奥側に配置している状態を示す図である。また、図2は、プリンタ10の構成を示す概略図である。本実施の形態のプリンタ10は、シャーシ21と、ハウジング22と、キャリッジ機構30と、紙送り機構40と、インク供給機構50と、クリーニング機構60と、制御部70と、を具備している。
これらのうち、シャーシ21は、その下面側が設置面に接触する部分であると共に、各種ユニットが搭載される部分である。また、このシャーシ21には、図1において二点鎖線で示されるハウジング22が取り付けられる。このハウジング22は、上述したシャーシ21と同様な平面形状を有している。
また、キャリッジ機構30は、図1および図2に示すように、キャリッジ31と、このキャリッジ31が摺動するキャリッジ軸32と、印刷ヘッド33と、を具備している。また、キャリッジ機構30は、キャリッジモータ(CRモータ)34と、このCRモータ34に取り付けられている歯車プーリ35と、無端のベルト36と、歯車プーリ35との間にこの無端のベルト36を張設する従動プーリ37と、を具備している。これらのうち、印刷ヘッド33(噴射ヘッドに対応)からは、後述するインク供給機構50を介して供給されるインク(液体の一例に対応)が、印刷媒体Pに対して噴射される。
また、図2に示すように、紙送り機構40は、紙送りモータ(PFモータ)41と、この紙送りモータ41からの駆動力が伝達される給紙ローラー42等を具備している。
なお、図1においては、たとえば、インクカートリッジ51(液体貯留容器に対応)をシャーシ21側に装着する、いわゆるオフキャリッジタイプのプリンタ10が示されているが、プリンタはオフキャリッジタイプには限られず、キャリッジにインクカートリッジが搭載される、いわゆるオンキャリッジタイプのプリンタとしても良い。
ここで、本実施の形態では、インクカートリッジ51は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等、たとえば4色分設けられているが、4色分以上のインクカートリッジ51が設けられる構成を採用しても良い。
<インク供給機構について>
続いて、インク供給機構50の構成について説明する。図3は、インク供給機構50、およびクリーニング機構60の全体的な流れを示す図である。インク供給機構50は、インク供給針52、第1逆止弁53、流路ポンプ54、第2逆止弁55、チョーク弁56、第1流路59a〜第4流路59dを主要な構成要素としている。
なお、第1流路59a〜第4流路59dは、特に区別する必要がない場合には、流路59と称呼するものとする。
図3に示すように、インク供給機構50のうち、流路ポンプ54、チョーク弁56は、各インクカートリッジ51毎に設けられている。また、図3に示されていないが、第1逆止弁53および第2逆止弁55は、各流路ポンプ54毎に設けられている。
これらのうち、インク供給針52は、インクカートリッジ51のインク供給口51aから差し込まれる部分であり、この差し込みによってインク供給針52とインク供給口51aとが、インクの流通を可能とする状態で接続される。
第1逆止弁53は、インクカートリッジ51から下流側に向かうインクの流れは許容するものの、流路ポンプ54側からインクがインクカートリッジ51に戻るのを防ぐための部材である。図3に示すように、第1逆止弁53は、ハウジング530によって構成される内部空間531と、可撓弁532と、付勢バネ533と、を有している。これらのうち、内部空間531には、その底部531a側に弁座531bが設けられると共に、底部531aとは反対側の天面部531cにはバネ受け部531dが設けられている。この内部空間531には、可撓弁532が設けられていて、当該可撓弁532は弁座531bに対して接離するように可撓(変形)可能となっている。この可撓弁532の存在により、内部空間531は、インクカートリッジ51からインクが供給される第1流路59aと連通している上流室534Aと、インクを流路ポンプ54に供給するための第2流路59bに連通している下流室534Bとに区切られている。
また、可撓弁532の径方向の中心には、貫通孔532aが設けられている。加えて、可撓弁532には、弁座531b側に向かって突出し、かつ貫通孔532aを囲むように設けられるリング状の突出部532bが設けられている。突出部532bが弁座531bに接触していないとき、上流室534Aに流れ込んだインクが貫通孔532aを通り、下流室534Bを経て第2流路59bへと流れる。
また、可撓弁532には、付勢バネ533により弁座531bに向かう付勢力が与えられている。この付勢バネ533の一端側はバネ受け部531dに当接すると共に、その他端側は可撓弁532に当接している。そのため、付勢バネ533は、可撓弁532を弁座531bに向かって付勢する付勢力を与える。なお、この付勢力により、下流室534B側に負圧等が作用しない状態では、突出部532bは弁座531bに当接させられる。
また、第1逆止弁53よりも下流側には、流路ポンプ54が設けられている。流路ポンプ54は、ハウジング540によって構成される内部空間541と、ダイヤフラム542と、コイルスプリング543を有している。これらのうち、内部空間541は、ダイヤフラム542の存在によって、ポンプ室544Aと変圧室544Bとの2つに分けられている。ポンプ室544Aには、第2流路59bが連通していると共に、第3流路59cも連通している。第3流路59cは、印刷ヘッド33へのインク供給順路で見ると流路ポンプ54よりも下流側に存在する流路であり、第2逆止弁55へと連通している。
また、ダイヤフラム542は、第1可撓部材の一例に対応する。このダイヤフラム542は、内部空間541において、ポンプ室544A側の底部541aに当接するように可撓(変形)可能であり、かつ変圧室544B側の天面部541bに当接するように可撓(変形)可能となっている。
また、変圧室544Bの天面部541b側には、凹部541cが設けられていて、この凹部541cがバネ受け部となっている。凹部541cには、ポンプ室544Aに外力を与えるコイルスプリング543の一端側が当接している。また、コイルスプリング543の他端側は、ダイヤフラム542に当接している。このため、ダイヤフラム542には、当該ダイヤフラム542をポンプ室544Aの底部541aに当接させる付勢力が、コイルスプリング543によって与えられている。なお、この付勢力により、変圧室544Bに後述する負圧が作用しない状態では、ダイヤフラム542がポンプ室544Aの底部541aに当接するため、インクの下流側に向かう流れが阻害される。
ここで、変圧室544Bには、空気流路545を介して大気開放弁546が連結されている。大気開放弁546は、不図示の弁体の閉じ状態のときには、変圧室544Bに向かう外部からの空気の流入を遮断する。この遮断状態で後述する減圧ポンプ547を作動させると、変圧室544Bに負圧を及ぼさせることが可能となり、その負圧の作用によって、ダイヤフラム542をコイルスプリング543のバネ力に抗させつつポンプ室544Aの底部541aから離間させることが可能となる。また、空気流路545の大気開放弁546よりも変圧室544Bから離間する側には、減圧ポンプ547が連結されている。減圧ポンプ547は、変圧室544Bに負圧を及ぼさせるように作動するポンプである。
なお、この減圧ポンプ547の駆動は、制御部70によって制御されている。また、空気流路545、大気開放弁546および減圧ポンプ547は、変圧室544Bに負圧を及ぼさせる減圧手段の一例に対応する。
また、変圧室544Bの凹部541c(後述する底部544C1)には、連通孔541dが形成されている。また、凹部541cよりも底部541aから離間する側に向かい、弁体収容部544Cが設けられている。すなわち、連通孔541dを介して、凹部541c(変圧室544B)と弁体収容部544Cとが連通可能となっている。また、弁体収容部544Cには、開閉弁548の閉塞部548a側を摺動可能とするだけのストローク長さおよび断面積を有している。この弁体収容部544Cのうち凹部541c側の底部544C1には、上述の連通孔541dが形成されている。
また、開閉弁548は、上述の閉塞部548aと、ガイド部548bとを有している。閉塞部548aは、弁体収容部544Cの底部544C1のうち、連通孔541dの周囲に当接する。その当接により、凹部541c(変圧室544B)と弁体収容部544Cとの間の連通が閉塞可能となっている。また、ガイド部548bは、開閉弁548のうち連通孔541dに差し込まれる部分である。このガイド部548bは、開閉弁548が底部544C1から離間する側に摺動しても、連通孔541dから抜けない程度の長さ寸法を有している。また、ガイド部548bは、連通孔541dよりも小さな直径となるように形成されている。
なお、開閉弁548には、変圧室544B側に向かう付勢力が与えられることが好ましい。そのためには、閉塞部548aと弁体収容部544Cの天面544C2(底部544C1と対向する面)との間に、バネ等の付勢手段が設けられることが好ましい。
また、弁体収容部544Cには、バイパス流路549が連通している。このバイパス流路549は、後述するチョーク弁56の減圧室563Aと連通している。そして、このバイパス流路549を介して、減圧室563Aから弁体収容部544Cに向けて空気を吸引し、弁体収容部544C側の負圧を減圧室563Aに及ぼすことが可能となっている。ここで、バイパス流路549の内径は、弁体収容部544Cの負圧を即座に減圧室563Aに及ぼすのではなく、所定の時間経過後に弁体収容部544Cの負圧を減圧室563Aに及ぼすように設定されている。すなわち、バイパス流路549は、流路ポンプ54におけるインクの排出の1サイクルが終了してから所定のタイミングだけ可撓弁562を排出孔565から離間させる程度に流路抵抗となるように、その内径が設定されている。
なお、上述の所定の時間経過後としては、ポンプ室544Aからインクが排出されてから、後述する吸引ポンプ64の作動によるクリーニングが完了するまでの時間とすることが好ましい。
また、第2逆止弁55は、一方向弁の一例に対応する。この第2逆止弁55は、本実施の形態では、図1等に示すように、ボール弁551を主要な構成要素としている。ボール弁551は、後述するチョーク弁56の流通室563Bに設けられている。ここで、ボール弁551は、流通室563Bのうち第3流路59cの流路開口端563B1に設けられていて、当該ボール弁551には常に第3流路59cを閉塞する閉弁方向に図示しない付勢部材により付勢されている。そのため、ボール弁551は、第3流路59cを流れるインクが所定圧力以上で流通室563Bに入り込もうとする(下流側に流れようとする)場合には、その流れを許容するべく流路開口端563B1から離間するものの、その所定圧力以下の場合には、当該ボール弁551は流路開口端563B1に当接し、インクが流れないようにする。それにより、インクの逆流を防止している。
また、上述のように第2逆止弁55は、チョーク弁56の流通室563Bに設けられている。チョーク弁56は、ハウジング560によって構成される内部空間561と、可撓弁562とを有している。内部空間561は、可撓弁562により、減圧室563Aと、流通室563Bとに区切られている。すなわち、可撓弁562は、減圧室563Aと流通室563Bとの間の圧力差により、底部561aに対して接離する方向に可撓可能となっている。なお、可撓弁562は、第2可撓部材の一例に対応する。
また、上述の減圧室563Aの天面561b側には、流路549が連通している。それにより、弁体収容部544Cの圧力は、流路549を介して減圧室563Aに及ぼすことが可能となっている。また、流通室563Bの底部561aには、環状凸部564が設けられている。環状凸部564は、流通室563Bの径方向の中央または略中央に設けられている。この環状凸部564は、底部561aよりも天面561b側に向かい突出している。この環状凸部564のうち、後述する排出孔565の周囲には、可撓弁562が接離する当接部564aが設けられている。
また、この環状凸部564には、第4流路59dの入口となる排出孔565が設けられている。すなわち、可撓弁562が環状凸部564に接触していない状態では、排出孔565は開放状態となり、第4流路59dに向かうインクの流れが許容される。しかしながら、減圧室563Aよりも流通室563Bの圧力が低くなり可撓弁562が環状凸部564に当接すると、排出孔565が閉塞状態となり、第4流路59dに向かうインクの流れが遮断される。このような構成により、チョーク弁56としての機能が実現されている。
<クリーニング機構について>
続いて、クリーニング機構60について説明する。シャーシ21には、図1および図3に示すようなクリーニング機構60が設けられている。このクリーニング機構60は、キャップ61と、インク排出チューブ62と、廃液タンク63と、吸引ポンプ64とを備えている。
これらのうち、キャップ61は、印刷ヘッド33のノズル形成面(不図示)を封止して、1つの封止空間を形成する部分である。そのため、キャップ61は、不図示の昇降機構により、上下に昇降させることを可能としている。また、インク排出チューブ62は、その一端側がキャップ61に接続されていると共に、その他端側が廃液タンク63に接続されている。なお、廃液タンク63は、印刷ヘッド33のノズル33aからキャップ61に排出されるインクを蓄える部分である。また、吸引ポンプ64は、インク排出チューブ62の中途部に接続されている。そのため、吸引ポンプ64が作動すると、ノズル33aからインクを廃液タンク63に向けて排出することが可能となる。
<制御部について>
図2に示すように、プリンタ10には、制御部70が設けられている。この制御部70は、インターフェース71、不図示のCPU、メモリー、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、バス、タイマー等を有している。また、この制御部70には、各種センサーからの信号が入力されると共に、これらのセンサーからの信号に基づいて、またはこれらのセンサーとは関係なく、CRモータ34、PFモータ41、減圧ポンプ547のポンプモータ(図示省略)、吸引ポンプ64のポンプモータ(図示省略)、および印刷ヘッド33等の駆動を司る。なお、かかる駆動を司るためのプログラムおよびデータが、メモリーに記憶させられている。
また、制御部70には、コンピューター100が接続されていると共に、コンピューター100のハードディスク等の記憶部位には、プリンタドライバープログラムが記憶されている。そして、制御部70からインクがない旨の検出信号をコンピューター100側で受け取ると、プリンタドライバープログラムを介して、ディスプレイのウィンドウにその旨が表示される。
<吸引動作について>
続いて、上述の構成を有するプリンタ10において、印刷ヘッド33のノズル33aの目詰まり等を解消するための吸引動作について、図4〜図8等に基づいて説明する。なお、この吸引動作を開始する前の状態には、大気開放弁546が開放されて、変圧室544Bが大気圧となっている。
本実施の吸引動作においては、まず、制御部70の指令により、吸引ポンプ64を作動させる。すると、印刷ヘッド33のノズル33a内が吸引ポンプ64で吸引され、チョーク弁56よりも下流側の第4流路59d等に大きな負圧が及ぼされる。ここで、吸引ポンプ64が作動すると、流通室563Bには負圧が及ぼされる一方、減圧室563Aは大気開放されているか、または大気圧に近い圧力となっている。そのため、チョーク弁56よりも下流側の第4流路59d等に大きな負圧が作用すると、流通室563Bの圧力が大幅に低下する一方、減圧室563Aはさほど圧力が低下しないため、その差圧により可撓弁562が環状凸部564の当接部564aに当接し、排出孔565が可撓弁562によって閉塞される(図4参照)。すると、インクの第4流路59dから下流側へ向かう流通が阻止される。
この吸引ポンプ64の作動と共に、または吸引ポンプ64の作動よりも後に、制御部70は、減圧ポンプ547のポンプモータを作動させる。すなわち、制御部70により減圧ポンプ547が作動させられる。このとき、大気開放弁546は、閉じ状態とさせられる。すると、減圧ポンプ547の作動により、変圧室544Bの圧力が負圧状態となり、ダイヤフラム542は、図4に示すようなポンプ室544A側の底部541aに当接する状態から、図5に示すように、凹部541c(弁体収容部544C)に向かうように可撓する。この動作に伴って、ポンプ室544Aには、カートリッジ51から第1逆止弁53を経てインクが供給される。
なお、変圧室544Bの内部に負圧が及ぼされる初めの段階では、変圧室544B内の圧力の方が弁体収容部544Cの圧力よりも低くなる。そのため、閉塞部548aは連通孔541dの周囲に当接し、凹部541c(変圧室544B)と弁体収容部544Cとの間の連通が閉塞されている。
ここで、図5に示すように、ダイヤフラム542が可撓し、当該ダイヤフラム542がその上死点にかなり近接した位置に到達すると、当該ダイヤフラム542は開閉弁548のガイド部548bの先端に接触する。
その接触後、ダイヤフラム542が凹部541c(弁体収容部544C)に向かって更に可撓し、図6に示すようにダイヤフラム542が上死点に至る。すると、ダイヤフラム542が開閉弁548を弁体収容部544Cに向けて押し込む。それにより、閉塞部548aの連通孔541dの周囲に対する当接が解除され、閉塞部548aが弁体収容部544Cの天面544C2側に向かって押し込まれる。
すると、連通孔541dを介して、弁体収容部544C内の空気が吸引される。すなわち、変圧室544Bの負圧が弁体収容部544Cに及ぼされる。また、この弁体収容部544Cの負圧は、バイパス流路549を介して、減圧室563Aに及ぼされる。すなわち、減圧室563A内の空気がバイパス流路549を介して吸引されるため、減圧室563Aの内部は、その圧力が徐々に低下する。
そのため、図7に示すように、バイパス流路549を介しての減圧室563Aの吸引により、程なくして可撓弁562が減圧室563Aを縮小させる向きに可撓する。すなわち、可撓弁562は、当接部564aから離間させられる。
また、可撓弁562が当接部564aから離間させられるタイミングとほとんど同時か、若干前後して、制御部70の制御により、減圧ポンプ547の作動が停止させられ、さらには大気開放弁546が開放させられる。すると、空気流路545を介して空気が変圧室544Bに入り込む。そのため、図7に示すように、変圧室544Bにおける負圧状態が解消され、コイルスプリング543によりダイヤフラム542が底部541aに向かって押し込まれる。それにより、インクが第3流路59cよりも下流側に流れ込む。なお、このインクの流れ込みとほとんど同時のタイミングで、上述の可撓弁562が当接部564aから離間させられる動作が実現される。
それによって、インクは、印刷ヘッド33に向かい勢い良く流れる。そのため、気泡と共にインクがノズル33aから排出される。
なお、変圧室544Bの負圧状態を解消してポンプ室544Aのインクを送り出すタイミングは、可撓弁562が当接部564aから離間させられるタイミングとほとんど同時であることが好ましいが、可撓弁562が当接部564aから離間させられるタイミングの方が、変圧室544Bの負圧状態を解消してポンプ室544Aのインクを送り出すタイミングよりも遅くしても良い。
また、可撓弁562の当接部564aからの離間は、流路ポンプ54からのインクの排出(送り出し)によって実現されても良く、またバイパス流路549を介しての減圧室563Aの吸引によって実現されても良く、またそれらが相俟ることにより実現されても良い。
なお、上述のように大気開放弁546が開放させられると、変圧室544Bの内部が大気圧と等しくなるが、弁体収容部544Cから減圧室563Aにかけては、依然として負圧が作用したままとなっている。そのため、大気開放弁546と弁体収容部544Cとの間の圧力差により、閉塞部548aが連通孔541dの周囲から離間させられる。そして、変圧室544Bから減圧室563Aに向かって空気が流れていくが、バイパス流路549の内径等の流路抵抗の存在により、流路ポンプ54におけるインクの排出の1サイクルが終了してから所定のタイミングだけ遅れた後に、可撓弁562が排出孔565に当接する。
ところで、流路ポンプ54がインクを排出する(送り出す)前後においても、吸引ポンプ64の作動は継続されている。そのため、従来の図8に示すようなチョーク弁56の構成においては、流路ポンプ54の駆動の1サイクル分に対応する、所定量のインクが排出されると、可撓弁562が環状凸部564の当接部564aに当接する。すなわち、吸引ポンプ64の作動により、排出孔565よりも下流側に向かうインクの流れが遮断される。この遮断は、次回の流路ポンプ54の作動において変圧室544Bの負圧状態を解消し、ポンプ室544Aからインクを排出させるまで、継続する。
しかしながら、本実施の形態では、ダイヤフラム542の凹部541cに向かう可撓により、閉塞部548aの連通孔541dの周囲に対する当接が解除され、変圧室544Bの負圧が、弁体収容部544Cおよびバイパス流路549を介して、減圧室563Aに及ぼされる。そのため、流路ポンプ54の駆動の1サイクル分に対応する、所定量のインクが排出された後でも、減圧室563A内の負圧の作用により、可撓弁562は減圧室563Aを縮小させる向きに可撓したままとなっている。
そのため、流路ポンプ54の1サイクル分のインクが排出された後でも、吸引ポンプ64の作動により、カートリッジ51から印刷ヘッド33に至るまでのインクの流通路内のインクおよび気泡を、良好に排出させることが可能となっている。すなわち、従来の図8の構成のように、1サイクル分のみインクおよび気泡を排出すると吸引ポンプ64の作動により可撓弁562が環状凸部564の当接部564aに当接してしまい、インクの排出が断続的となってしまう、という状態が生じることがない。そのため、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となっている。
<効果>
以上のような構成のプリンタ10によれば、変圧室544Bに負圧が及ぼされる際のダイヤフラム542の位置変動に連動して、開閉弁548が開放されるが、その際に、変圧室544Bの負圧がバイパス流路549を介して減圧室563Aに及ぼされる。加えて、ポンプ室544Aの内部容積を収縮させてインクを下流側に向けて排出させた後でも、減圧室563Aにおける負圧の作用により、可撓弁562を排出孔565から離間させられる。
そのため、いわゆるチョーククリーニングを行い、流路ポンプ54の1サイクル分のインクを流路59の下流側に向けて排出させた後においても、減圧室563Aにおける負圧の作用により、所定時間の間は可撓弁562を排出孔565から離間させることができる。それにより、吸引ポンプ64が作動しても、可撓弁562を排出孔565から離間する状態を維持できるので、カートリッジ51から印刷ヘッド33に至るまでのインクの流通路において十分な量の液体を排出させることが可能となり、当該流通路内のインクおよび気泡を、良好に排出させることが可能となる。そのため、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となっている。
また、本実施の形態では、流路ポンプ54におけるインクの排出の1サイクルが終了してから所定のタイミングだけ、可撓弁562を排出孔565から離間させる程度に、バイパス流路549の流路抵抗が設定されている。
そのため、吸引ポンプ64が作動していても、流路ポンプ54におけるインクの排出の1サイクルが終了してから所定のタイミングだけ、可撓弁562を排出孔565から確実に離間させることが可能となる。それにより、上述の流通路において十分な量のインクを排出させることが可能となり、当該流通路内のインクおよび気泡を、良好に排出させることが可能となり、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となる。
さらに、本実施の形態では、ダイヤフラム542が上死点側へ移動するか否かにより、開閉弁548の閉塞部548aを連通孔541dの周囲に接離させる構成を実現可能となる。すなわち、簡易な構成でありながらも、ダイヤフラム542の可撓により開閉弁548の開放状態と閉じ状態とを切り換えることが可能となる。
また、本実施の形態では、制御部70の制御により、一連のチョーククリーニング動作が実現されている。すなわち、制御部70は、吸引ポンプ64を作動させ、流通室563Bに所定以上の負圧を及ぼさせて可撓弁562を可撓させて排出孔565を閉塞して排出孔565よりも下流側を負圧状態とする。また、制御部70は、吸引ポンプ64の作動よりも後に減圧ポンプ547を作動させて変圧室544Bに負圧を及ぼさせ、その負圧によるダイヤフラム542の位置変動に連動させて開閉弁548を開放させ、変圧室544Bの負圧をバイパス流路549を介して減圧室563Aに及ぼさせる。
その後、制御部70は、吸引ポンプ64の作動は継続させると共に大気開放弁546を開放させて減圧ポンプ547による減圧を解除させ、ポンプ室544Aの内部容積の収縮によりインクを下流側に向けて排出させた後でも減圧室563Aにおける負圧の作用により可撓弁562が排出孔565から離間している状態を実現させる。このとき、吸引ポンプ64の作動は継続している。そのため、カートリッジ51から印刷ヘッド33に至るまでのインクの流通路において十分な量のインクを排出させることが可能となり、その流通路内のインクおよび気泡を、良好に排出させることが可能となる。それにより、従来は排出できなかった気泡も除去可能となり、クリーニング動作を効果的に行うことが可能となる。
<変形例>
以上、本発明の一実施の形態について述べたが、本発明は、種々変形可能である。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態では、一方向弁に対応する第2逆止弁55を用いる場合について説明されている。しかしながら、一方向弁は、ボール弁551を用いる第2逆止弁55には限られず、たとえば、スイング式のもの、ウエハーチャッキ式のもの、リフト式のもの、フート弁のもの等、種々のタイプを用いるようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、インク供給機構50は、第1逆止弁53、第2逆止弁55を備える構成としている。しかしながら、インク供給機構50は、第1逆止弁53を有しない構成を採用しても良い。
また、上述の実施の形態では、開閉手段としては、弁体収容部544Cに開閉弁548が収容されていて、この開閉弁548のガイド部548bの先端がダイヤフラム542に押し込まれることにより、開閉弁548の開放状態と閉じ状態とを切り換えている。しかしながら、このような構成を採用せずに、例えば制御部70の制御によって開放状態と閉じ状態とを切り換える、電気式、電磁式等の開閉弁を用いるようにしても良い。このようにしても、上述の実施の形態と同様の作用効果を実現することができる。
また、上述の実施の形態では、バイパス流路549における流路抵抗を与えるものとして、その内径を適宜設定している。ここで、内径の調整には、例えばゴム製の小径部(絞り)を取り付けて実現するようにしても良い。また、バイパス流路549の内部に多孔質の充填物を充填することにより、流路抵抗を与えるようにしても良い。
また、上述の実施の形態においては、制御部70は、ソフトウエア的に実現されるものでも良く、また回路的に実現される構成であっても良い。
また、プリンタ10は、インクジェット式のプリンタ10に適用される場合には限られず、例えば、ジェルジェット方式のプリンタとしても良い。また、プリンタ以外のスキャナー装置、ファックス装置、コピー装置等を備える複合機を、本発明のプリンタとしても良い。
また、上述の実施の形態におけるプリンタ10の概念には、インク以外の他の液体(液体そのものや、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流動性を有する材質を含む)を噴射したり噴射したりする流体噴射装置を含むようにすることもできる。そのようなものとしては、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する流体噴射装置等がある。
さらに、本発明のプリンタ10の概念に含まれるものとしては、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置等がある。
10…プリンタ、30…キャリッジ機構、33…印刷ヘッド(液体噴射ヘッドに対応)、40…紙送り機構、50…インク供給機構、51…インクカートリッジ(液体貯留容器の一例に対応)、52…インク供給針、53…第1逆止弁、54…流路ポンプ、55…第2逆止弁(一方向弁の一例に対応)、56…チョーク弁、59…流路、60…クリーニング機構、61…キャップ、64…吸引ポンプ、70…制御部、100…コンピューター、542…ダイヤフラム(第1可撓部材の一例に対応)、544A…ポンプ室、544B…変圧室、545…空気流路(減圧手段の一部の一例に対応)、546…大気開放弁(減圧手段の一部の一例に対応)、547…減圧ポンプ(減圧手段の一部の一例に対応)、551…ボール弁、560…ハウジング、561…内部空間、562…可撓弁(第2可撓部材の一例に対応)、563A…減圧室、563B…流通室、564…環状凸部、565…排出孔、P…印刷媒体

Claims (5)

  1. 複数のノズルからそれぞれ液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    上記液体噴射ヘッドのうち上記ノズルが露出するノズル形成面に当接して1つの封止空間を形成するキャップと、
    上記封止空間を吸引するための吸引ポンプと、
    液体貯留容器から上記液体噴射ヘッドに向けて上記液体を供給するための流路と、
    上記流路において上記液体貯留容器より下流側に位置し、上流側から上記液体が流入するポンプ室、変圧室、上記ポンプ室と変圧室とを仕切ると共にこれらの間の圧力変動に応じて可撓する第1可撓部材、上記変圧室に負圧を及ぼさせる減圧手段を備え、上記減圧手段の作用により変圧室に負圧が及ぼされる場合に上記第1可撓部材を可撓させて上記液体を上流側から吸引し、上記変圧室の負圧が解除される場合に上記第1可撓部材を可撓させて上記液体を下流側に向けて排出する流路ポンプと、
    上記流路において上記流路ポンプより下流側に位置し、上流側から下流側に向かうインクの流通は許容する一方、その逆に向かうインクの流通は許容しない一方向弁と、
    上記流路において上記一方向弁よりも下流側に位置し、上記液体が流入し当該液体を下流側に向けて排出させる排出孔を有する流通室、減圧室、上記流通室と上記減圧室とを仕切ると共にこれらの間の圧力変動に応じて可撓して上記排出孔を閉塞または開放する第2可撓部材を備え、上記流通室に所定以上の負圧が及ぼされる場合には上記第2可撓部材が上記排出孔を閉塞してそれよりも下流側を負圧状態とするチョーク弁と、
    上記変圧室と上記減圧室とを連通させるバイパス流路、このバイパス流路と上記変圧室との間の部位に設けられる開閉弁を具備し、上記バイパス流路の圧力が上記変圧室の圧力よりも低い場合に上記開閉弁を開放可能とする一方、上記バイパス流路の圧力が上記変圧室の圧力よりも高い場合に上記開閉弁を閉じ状態とする開閉手段と、
    を有すると共に、
    上記変圧室に負圧が及ぼされる際の上記第1可撓部材の位置変動に連動して上記開閉弁が開放されて、当該変圧室の負圧が上記バイパス流路を介して上記減圧室に及ぼされ、当該減圧室における負圧の作用により上記第2可撓部材を上記排出孔から離間させる、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1記載の液体噴射装置であって、
    前記流路ポンプにおける前記液体の排出の1サイクルが終了してからも前記第2可撓部材を前記排出孔から離間させる程度に、前記バイパス流路の流路抵抗が設定されている、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1または2記載の液体噴射装置であって、
    前記変圧室と前記バイパス流路の間には、前記変圧室および前記バイパス流路に対して連通すると共に前記開閉弁を収納する弁体収容部が設けられていて、
    前記開閉弁には、前記変圧室に対して連通する連通孔の周囲に接離することにより前記開閉弁の開放状態と閉じ状態とを切り換える閉塞部と、上記弁体収容部における前記開閉弁の摺動をガイドするガイド部とが設けられていて、
    前記変圧室に負圧が及ぼされる場合に前記第1可撓部材が前記変圧室を収縮させる向きに移動し、その移動の上死点に到達する前に前記第1可撓部材が上記ガイド部の先端に当接し、さらに前記第1可撓部材が上記上死点に向けて移動することにより上記閉塞部を上記連通孔の周囲から離間させて前記開閉弁の開放状態として、前記変圧室の負圧を前記バイパス流路を介して前記減圧室に及ぼす、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の液体噴射装置であって、
    前記吸引ポンプおよび前記減圧手段の駆動を制御する制御部を備えると共に、
    この制御部は、
    前記吸引ポンプを作動させ、前記流通室に所定以上の負圧を及ぼさせて前記第2可撓部材を可撓させて前記排出孔を閉塞し、当該排出孔よりも下流側を負圧状態とし、
    前記吸引ポンプの作動よりも後に前記減圧手段を作動させ、前記変圧室に負圧を及ぼさせ、その負圧による前記第1可撓部材の位置変動に連動させて前記開閉弁を開放させ、前記変圧室の負圧を前記バイパス流路を介して前記減圧室に及ぼし、
    その後前記吸引ポンプの作動は継続させると共に前記減圧手段による減圧を解除させ、前記ポンプ室の内部容積の収縮により前記液体を下流側に向けて排出させた後でも前記減圧室における負圧の作用により前記第2可撓部材が前記排出孔から離間している状態を実現させる、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  5. 液体噴射装置における液体および気泡を排出させるクリーニング方法であって、
    上記液体噴射装置は、
    複数のノズルからそれぞれ液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    上記液体噴射ヘッドのうち上記ノズルが露出するノズル形成面に当接して1つの封止空間を形成するキャップと、
    上記封止空間を吸引するための吸引ポンプと、
    液体貯留容器から上記液体噴射ヘッドに向けて上記液体を供給するための流路と、
    上記流路において上記液体貯留容器より下流側に位置し、上流側から上記液体が流入するポンプ室、変圧室、上記ポンプ室と変圧室とを仕切ると共にこれらの間の圧力変動に応じて可撓する第1可撓部材、上記変圧室に負圧を及ぼさせる減圧手段を備え、上記減圧手段の作用により変圧室に負圧が及ぼされる場合に上記第1可撓部材を可撓させて上記液体を上流側から吸引し、上記変圧室の負圧が解除される場合に上記第1可撓部材を可撓させて上記液体を下流側に向けて排出する流路ポンプと、
    上記流路において上記流路ポンプより下流側に位置し、上流側から下流側に向かうインクの流通は許容する一方、その逆に向かうインクの流通は許容しない一方向弁と、
    上記流路において上記一方向弁よりも下流側に位置し、上記液体が流入し当該液体を下流側に向けて排出させる排出孔を有する流通室、減圧室、上記流通室と上記減圧室とを仕切ると共にこれらの間の圧力変動に応じて可撓して上記排出孔を閉塞または開放する第2可撓部材を備え、上記流通室に所定以上の負圧が及ぼされる場合には上記第2可撓部材が上記排出孔を閉塞してそれよりも下流側を負圧状態とするチョーク弁と、
    上記変圧室と上記減圧室とを連通させるバイパス流路、このバイパス流路と上記変圧室との間の部位に設けられる開閉弁を具備し、上記バイパス流路の圧力が上記変圧室の圧力よりも低い場合に上記開閉弁を開放可能とする一方、上記バイパス流路の圧力が上記変圧室の圧力よりも高い場合に上記開閉弁を閉じ状態とする開閉手段と、
    を有すると共に、
    上記変圧室に負圧が及ぼされる際の上記第1可撓部材の位置変動に連動して上記開閉弁が開放されて、当該変圧室の負圧が上記バイパス流路を介して上記減圧室に及ぼされ、
    上記ポンプ室の内部容積を収縮させて上記液体を下流側に向けて排出させた後でも当該減圧室における負圧の作用により上記第2可撓部材を上記排出孔から離間させ、
    当該離間している間における上記吸引ポンプの作動により、上記液体および上記気泡の排出を行う、
    ことを特徴とするクリーニング方法。
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