JP2007156075A - ポリエステルフィルム - Google Patents

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【課題】熱処理時の低分子量物および紫外線吸収剤の析出が少なく、光学用途に用いる際の加工特性に優れたポリエステルフィルム、特にプラズマディスプレイパネルの反射防止フィルムとして用いられるポリエステルフィルム、を提供する。
【解決手段】紫外線吸収剤を含有するポリエステル組成物からなるポリエステルフィルムであって、波長400nmの光線透過率が80%以上、波長360nmの光線透過率が5%以下であり、ポリエステルフィルムのうえの6.5mmの位置にスライドガラスを設置しフィルム下面より230℃で15分間加熱したときの、ヘーズ変化率が10.0未満であることを特徴とするポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は紫外線を遮蔽するポリエステルフィルムに関する。
ポリエステルフィルムは、プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」と略称することがある)の反射防止フィルムのベースとして注目されている。一般にPDPは、発光ユニットと前面に配置される光学フィルターユニットから構成されており、光学フィルターユニットには、発光ユニットから放射される近赤外線や各種電磁波をカットする機能が求められる。
通常用いられる近赤外線吸収剤は、紫外線に対して劣化しやすいと言われており、紫外線による劣化を防ぐために、光学フィルターユニットには紫外線をカットする機能が求められる。紫外線をカットする機能を付与する方法としては、光学フィルターユニットを構成するフィルムの粘着層に紫外線吸収剤を練りこむ方法、光学フィルターユニットを構成する反射防止(以下「AR」と略称することがある)フィルムのベースに紫外線吸収剤を練りこむ方法、が知られている。
特開平7−90184号公報 特開平10−25434号公報
しかし、粘着層に紫外線吸収剤を練りこむ方式は、近赤外線吸収剤を保護する効果が不十分で、コストも高い。他方、ARフィルムのベースに紫外線吸収剤を練りこむ方式には、以下に述べる問題がある。すなわち、AR加工工程では、塗膜の高温での乾燥工程が必要な場合があるが、特にポリエステルフィルムでは重合時に発生して残存した低分子量物または熱分解により発生した低分子量物がこの乾燥工程で、表面に析出し、フィルムの透明性を悪化させることがある。特に、紫外線吸収剤を添加したポリエステル組成物からなるフィルムでは、紫外線吸収剤が高温での乾燥工程で表面に析出する問題が顕著である。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消し、熱処理時の低分子量物および紫外線吸収剤の析出が少なく、光学用途に用いる際の加工特性に優れたポリエステルフィルム、特にプラズマディスプレイパネルの反射防止フィルムとして用いられるポリエステルフィルム、を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、紫外線吸収剤を含有するポリエステル組成物からなるポリエステルフィルムであって、波長400nmの光線透過率が80%以上、波長360nmの光線透過率が5%以下であり、ポリエステルフィルムのうえの6.5mmの位置にスライドガラスを設置しフィルム下面より230℃で15分間加熱したときの、下記式で定義されるスライドガラスのヘーズ変化率が10.0%未満であることを特徴とするポリエステルフィルムである。
スライドガラスのヘーズ変化率(%)
=(加熱後のスライドガラスヘーズ(%)−加熱前のスライドガラスヘーズ(%))
/加熱前のスライドガラスヘーズ(%)
本発明によれば、熱処理時の低分子量物および紫外線吸収剤の析出が少なく、光学用途に用いる際の加工特性に優れたポリエステルフィルムを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[ポリエステルフィルム]
本発明のポリエステルフィルムは、紫外線吸収剤を含有するポリエステル組成物からなる。ポリエステルとしては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタリンジカルボン酸、4,4′―ジフェニルジカルボン酸といった芳香族ジカルボン酸成分と、例えばエチレングリコール、1,4―ブタンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、1,6―ヘキサンジオールといったグリコール成分とから構成される芳香族ポリエステルを用いることができる。ポリエステルとしては、好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフタリンジカルボキシレートを用いる。ポリエステルはホモポリマーであってもよく、コポリマーであってもよい。
ポリエステルには、製膜時のフィルムの巻取り性や、ハードコート層や粘着剤層を塗設する際のフィルムの搬送性を良くするため、滑剤として有機微粒子または無機微粒子を含有させてもよい。無機微粒子としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛の微粒子を例示することができる。有機微粒子としては、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、尿素樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子を例示することができる。
[光線透過率、ヘーズ変化率]
本発明のポリエステルフィルムは、波長400nmの光線透過率が80%以上、波長360nmの光線透過率が5%以下である。波長400nmの光線透過率が80%未満であると透過光が減り明るさが不足し、光学用途への適用が難しくなる。波長360nmの光線透過率が5%を超えると紫外線の遮蔽性能に劣り、PDP用に用いられるときにポリエステルフィルムに配合される近赤外線吸収剤の劣化を防止することができない。
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムのうえの6.5mmの位置にスライドガラスを設置しフィルム下面より230℃で15分間加熱したときの、下記式で定義されるスライドガラスのヘーズ変化率が10.0%未満である。
スライドガラスのヘーズ変化率(%)
=(加熱後のスライドガラスヘーズ(%)−加熱前のスライドガラスヘーズ(%))
/加熱前のスライドガラスヘーズ(%)
この式で表わされるヘーズ変化が10.0%を超えると低分子量物の発生量が多く、加熱工程でのフィルムの汚染が多くなる。
本発明のポリエステルフィルムのヘーズは、好ましくはヘーズが3%未満である。3%以上であると、各種ディスプレイ用途において視認性を損なうなど光学用途として適さないことがあり好ましくない。
[紫外線吸収剤]
上記の特性を備えるポリエステルフィルムを得るためには、紫外線吸収剤として、主鎖とベンゾトリアゾール基を有する側鎖とからなるポリマーを用いる。
この紫外線吸収剤の主鎖は、好ましくはビニル重合体またはビニル共重合体からなる。ビニル重合体またはビニル共重合体を構成するモノマーとしては、例えばメタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸及びそのアルキルエステル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル等のアクリル酸及びそのアルキルエステル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のアルキルビニルエステル、アクリロニトリル、塩化ビニル、スチレン等を挙げることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
この紫外線吸収剤としては、重量平均分子量が例えば1000〜45000程度、好ましくは1000〜20000程度のものを使用するのがよい。重量平均分子量が1000未満であるとフィルム表面への滲出が起こる傾向にあり、重量平均分子量が45000を越えると樹脂との相溶性が不充分になることがあり好ましくない。
この紫外線吸収剤は、紫外線吸収剤として公知の化合物であり、特開平7−90184号公報、特開平10−25434号公報に記載されている。ベンゾトリアゾール基は、紫外線から360nm付近の光線を吸収するのでフィルムの着色が無く、可視光線吸収剤やフィルムの劣化を防止する特性に優れている。
紫外線吸収剤は、フィルムを構成するポリエステル組成物100重量%あたり、好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは0.2〜3重量%含有させる。0.1重量%未満では紫外線劣化防止効果が小さく、5重量%を超えるとポリエステルの製膜特性が低下して好ましくない。
[製造方法]
紫外線吸収剤は、ポリエステルの重合過程で添加してもよく、ポリエステルの重合後に添加してもよい。
ポリエステルの重合過程で添加する場合、紫外線吸収剤は単体で添加してもよく、また予め溶媒で分散した状態で添加してもよい。この場合の溶媒はポリエステルの原料であることが好ましい。この溶媒として、ポリエステルが例えばエチレンテレフタレートである場合には、テレフタル酸ジメチル、エチレングリコールを用いることができる。重合反応は通常の重合体の重合条件に準じて実施すればよい。
重合後に溶融状態で添加する場合、紫外線吸収剤は単体で添加してもよく、また溶媒に分散した状態で添加してもよい。紫外線吸収剤とポリエステルの混合は、例えば一軸または二軸押出機といった溶融混合設備を用いて、ポリエステルの溶融温度以上の温度で、紫外線吸収剤をポリエステルに添加することにより行なえばよい。なお、溶媒を使用する場合には溶媒を加圧下で添加した後、溶媒を除去すればよい。
紫外線吸収剤は製膜時に、溶融状態のポリエステルに添加して混練してもよい。この方法は、熱履歴を少なくすることができ、ポリエステルの劣化を抑えることができるため好ましい方法である。
また、例えば1〜50重量%の比較的高い濃度で紫外線吸収剤を含有するポリエステルをマスターバッチとして、これを紫外線吸収剤未添加のポリエステルに混練してもよい。
紫外線吸収剤を含有するポリエステル組成物は、溶融製膜により、未延伸のフィルムとすることができる。溶融製膜の温度は、下限はポリエステルの流動開始温度(非晶性樹脂ではガラス転移温度、結晶性樹脂では融点)であり、上限は好ましくは400℃以下、さらに好ましくは350℃以下、特に好ましくは320℃以下である。温度がポリエステルの流動開始温度より低いと、溶融成形が困難になるため好ましくなく、温度が400℃より高いとポリエステルの熱劣化が起きる恐れがあり好ましくない。
高弾性のフィルムを製造する場合には、得られた未延伸のフィルムをさらに延伸して延伸フィルムとすることが好ましい。延伸方法としては、例えば、一軸または二軸方向に逐次または同時に延伸する方法を用いることができる。延伸温度は、好ましくはポリエステルのガラス転移点以上ガラス転移点+90℃以下、さらに好ましくはガラス転移点以上ガラス転移点+70℃以下、特に好ましくはガラス転移点以上ガラス転移点+60℃以下である。延伸温度をこの範囲とすることで均一なフィルムを製造することができる。
延伸倍率は、面倍率として、好ましくは1.5〜100倍である。この延伸倍率は(延伸後のフィルムの面積)/(延伸前のフィルムの面積)で表わされる。延伸することでポリマーが配向し、より高弾性化するため好ましい。
また、ポリエステルフィルムの延伸配向後、熱処理することが好ましい。熱処理の温度は、好ましくはポリエステルのガラス転移点以上、融点以下である。
最終的に得られる本発明のポリエステルフィルムは、その厚みが好ましくは50〜250μmである。50μ未満であるとフィルムのこしがなく、250μmを超えると取り扱いが困難となる。
[被膜]
本発明のポリエステルフィルムは、片面もしくは両面に不活性粒子を含む被膜を設けることが好ましい。この層を設けることで耐スクラッチ性、ハンドリング性が向上する。
被膜の厚さは、好ましくは0.02〜1μmである。被膜の厚さが0.02μm未満であると低分子量物の発生抑制効果が乏しく、1μmを超えるとフィルム同士のブロッキングが発生しやすくなり好ましくない。
この被膜は、不活性微粒子を含有することが好ましい。不活性微粒子は、平均粒径が好ましくは10〜150nm、含有量が好ましくは0.1〜20重量%である。この範囲であれば有効に機能を発揮し、粒子が脱落することもなく好ましい。
不活性微粒子としては、有機微粒子または無機微粒子を用いることができる。無機微粒子としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化ケイ素、酸化亜鉛を用いることができる。有機微粒子としては、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子を用いることができる。不活性微粒子は単独で用いてもよく、また2種類以上を用いてもよい。
この被膜を形成する樹脂としては、共重合ポリエステルを用いることが好ましい。被膜を接着層と作用させる場合、接着性のよい共重合ポリエステルであれば好都合である。
被膜を設ける場合、被膜の組成物を水溶性、水分散性または乳化液の水性塗液としてポリエステルフィルムのうえに塗布することにより形成することが好ましい。
本発明において被膜を設ける場合、被膜の水性塗液の固形分濃度は、通常1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%である。1重量%未満であると、フィルムへの塗れ性が不足することがあり、20重量%を超えると塗液の安定性や塗工が困難になることがあり好ましくない。
水性塗液のポリエステルフィルムへの塗布は、任意の段階で実施することができるが、ポリエステルフィルムの製造過程で実施するのが好ましく、配向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムに塗布することが好ましい。
ここで、結晶配向が完了する前のポリエステルフィルムとは、未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向の何れか一方に配向せしめた一軸配向フィルム、さらに縦方向および横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向また横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)を含む概念である。なかでも、縦方向に配向せしめた一軸延伸フィルムに、水性塗液を塗布し、そのまま横延伸と熱固定とを施すことが好ましい。
水性塗液をフィルムに塗布する際には、塗布性を向上させるための予備処理としてフィルム表面にコロナ表面処理、火炎処理、プラズマ処理等の物理処理を施すか、あるいは組成物と共にこれと化学的に不活性な界面活性剤を併用することもできる。
塗布方法としては、公知の任意の方法を適用することができる。例えばロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法等を単独または組合せて用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
各種物性は下記の方法により評価した。
(1)波長380nmの光線透過率
島津製作所(株)製分光光度計UV−3101PCを用い、スキャン速度200nm、スリット幅20nm、サンプリングピッチ1.0nmの条件で、波長380nmの光線透過率を測定した。
(2)ヘーズ変化率
フィルム上部の6.5mmの位置にスライドガラスを設置し、フィルム下面より230℃で15分間加熱した。スライドガラスのヘーズを加熱前、加熱後に測定し、スライドガラスのヘーズ変化率を下記式から算出し、下記のように判定した。
スライドガラスのヘーズ変化率(%)
=(加熱後のスライドガラスヘーズ(%)−加熱前のスライドガラスヘーズ(%))
/加熱前のスライドガラスヘーズ(%)
◎: ヘーズ値変化率<10.0 …… 紫外線吸収剤の析出が極めて少ない
×: 10.0≦ヘーズ値変化率 …… 紫外線吸収剤の析出が多い
[実施例1]
下記式(I)に示す紫外線吸収剤(山南合成株式会社製:RPA−0010)1重量%およびポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.62)99重量%からなるポリエステル組成物を、20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押出しして未延伸フィルムとした。
Figure 2007156075
次いで縦方向に3.4倍に延伸した後、その両面に表1記載の塗剤の濃度4%の水性塗液をロールコーターで均一に塗布して塗布フィルムとした。
Figure 2007156075
ポリエステル:
ジカルボン酸成分がテレフタル酸95モル%/5−ナトリウムスルホイソフタル酸5モル%、グリコール成分がエチレングリコール90モル%/ジエチレングリコール10モル%で構成されている(Tg=72℃、固有粘度0.57)。
架橋剤:
メチルメタクリレート30モル%/2−イソプロペニル−2−オキサゾリン30モル%/ポリエチレンオキシド(n=10)メタクリレート10モル%/アクリルアミド30モル%で構成されている(Tg=50℃)。なお、アクリルは、特開昭63−37167号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて下記の通り製造した。すなわち、四つ口フラスコに、イオン交換水302部を仕込んで窒素気流中で60℃まで昇温させ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5部、亜硝酸水素ナトリウム0.2部を添加し、更にモノマー類である、メタクリル酸メチル23.3部、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン22.6部、ポリエチレンオキシド(n=10)メタクリル酸40.7部、アクリルアミド13.3部の混合物を3時間にわたり、液温が60〜70℃になるよう調整しながら滴下した。滴下終了後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反応を継続させ、次いで冷却して固形分が25%のアクリルの水分散体を得た。
微粒子:
アクリルフィラー(平均粒径:80nm)(日本触媒社製 商品名MX−80W)
添加剤:
カルナバワックス(中京油脂社製 商品名セロゾール524)
濡れ剤:
ポリオキシエチレン(n=7)ラウリルエーテル(三洋化成社製 商品名ナロアクティーN−70)
次いで、この塗布フィルムを95℃で乾燥し、横方向に120℃で3.7倍に延伸し、230℃で幅方向に3%収縮させ熱固定し、厚さ100μmのポリエステルフィルムを得た。なお、塗膜の厚さは0.10μmであった。これらの評価結果を表2に示す。
Figure 2007156075
[実施例2]
ポリエステルに含有させる紫外線吸収剤を下記式(II)(山南合成株式会社製:RPA−0124)とした他は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表2に示す。
Figure 2007156075
[比較例1および2]
ポリエステルに含有させる紫外線吸収剤を、比較例1、2では下記式(III)に示す紫外線吸収剤(竹本油脂製:CEi−P)とする以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの特性を表2に示す。
Figure 2007156075
表2に示す結果から明らかなように、本発明は、熱処理時の紫外線吸収剤の昇華物の析出が少なく、光学用途に用いる際の加工特性に優れ、特にPDPの反射防止フィルムとして有用である。
本発明のポリエステルフィルムは、プラズマディスプレイパネルの反射防止フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 紫外線吸収剤を含有するポリエステル組成物からなるポリエステルフィルムであって、波長400nmの光線透過率が80%以上、波長360nmの光線透過率が5%以下であり、ポリエステルフィルムのうえの6.5mmの位置にスライドガラスを設置しフィルム下面より230℃で15分間加熱したときの、下記式で定義されるスライドガラスのヘーズ変化率が10.0%未満であることを特徴とするポリエステルフィルム。
    スライドガラスのヘーズ変化率(%)
    =(加熱後のスライドガラスヘーズ(%)−加熱前のスライドガラスヘーズ(%))
    /加熱前のスライドガラスヘーズ(%)
  2. 紫外線吸収剤が、主鎖とベンゾトリアゾール基を有する側鎖とからなるポリマーである、請求項1記載のポリエステルフィルム。
  3. プラズマディスプレイパネルの反射防止フィルムとして用いられる、請求項1または2記載のポリエステルフィルム。
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