JP5366569B2 - 二軸延伸積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
樹脂試料を重水化クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール(重量比7/3)の混合溶媒に濃度3重量%となるように溶解させた溶液について、核磁気共鳴装置(日本電子社製「JNM−EX270型」)を用いて、1 H−NMRを測定して各ピークを帰属し、ピークの積分値から共重合成分の含有量を算出した。
電子顕微鏡を用いて粒子を観察して最大径と最小径を求め、その平均を粒子1個の粒径とした。フィルム中の少なくとも100個の粒子についてこれを行う。粒子群の平均粒子径は、これらの重量平均とする。
全光線透過率はJIS−K−7361、ヘーズはJIS−K−7136に準じて日本電色工業社製積分球式濁度計「NDH2000」により、全光線透過率、ヘーズを測定した。
試料を無張力状態で150℃に保ったオーブン中、30分間処理し、その前後の試料の長さを測定して次式にて加熱収縮率を算出した。
加熱収縮率(%)=((L0−L1)/L0)×100
(上記式中、L0は加熱処理前のサンプル長、L1は加熱処理後のサンプル長)
フィルム長手方向(MD)と幅方向(TD)に5点ずつ測定し、それぞれについて平均値を求めた。
JIS−Z−5722に準じたミノルタ製分光測色計「CM−3700d」により、色調y値を測定した。
光学用部材として、プリズムシートとして使用した場合の特性を評価した。即ちフィルムの片面に、アクリル系バインダーを塗布してプリズム層を形成し、得られたプリズムシート、1枚を光源であるライトがエッジタイプ構成のバックライトユニットに組み込んで、得られる面状発光の品質を以下の観点で評価した。
・輝度レベル:輝度計を用いて評価し、比較例1のフィルムを使用した場合と比
較した
A:輝度が向上し、改良が見られた
B:輝度の低下は確認できなかった
C:輝度が低下した
上記(7)にて得られたプリズムシート、1枚を光源であるライトがエッジタイプ構成のバックライトユニットに組み込んで、得られる面状発光の画像品質を以下の観点で評価した。
A:枠ムラが現れず、改良が見られた
B:枠ムラが画面状において部分的に薄く現れた
C:枠ムラが画面状において全体的にはっきりと現れた
〈ポリエステルの製造〉
<ポリエステル(a)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.03部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.68に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(a)の極限粘度は0.68であった。
ポリエステル(a)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径4μmの架橋スチレン−アクリル有機粒子を3部、三酸化アンチモン0.03部を加えて、ポリエステル(a)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(b)を得た。得られたポリエステル(b)は、極限粘度0.66であった。
ポリエステル(a)の製造方法において、出発原料をテレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とジエチレングリコール2重量部とし、重合触媒として酸化ゲルマニウムを使用したこと以外は、ポリエステル(a)の製造方法と同様な方法を用いてポリエステル(c)を得た。なお、酸化ゲルマニウムの添加方法は公知の方法を採用し、その添加量はゲルマニウムとして原料重量に対して100ppmとした。得られたポリエステル(c)の固有粘度は0.68であった。
前述のポリエステル(c)、(b)をそれぞれ53.5%、46.5%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、B層の原料をポリエステル(c)100%として、2台のベント式二軸押出機に各々を供給し、それぞれ285℃で溶融し、A層を最外層(表層)、B層を中間層とする2種3層(A/B/A)の層構成で共押出して口金から押出し静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度81℃で縦方向に3.2倍延伸した後、以下に示した組成の塗布剤を塗布した後テンターに導き、横方向に120℃で4.1倍延伸し、230℃で熱処理を行った後、横方向に9%弛緩し、厚さ188μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、6/176/6μmであった。塗布層の厚みは、片方の面が0.12μm、反対の面が0.15μmであった。
a/b/c/d=47/20/30/3
ここで、aは、テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸/エチレングリコール/ジエチレングリコール/トリエチレングリコール=31/16/3/22/21(モル比)のポリエステル分散体;bは、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリルニトリル/N−メチロールメタアクリルアミド=45/45/5/5(モル比)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤);cは、ヘキサメトキシメチルメラミン(メラミン系架橋剤);dは、粒子径0.06μmの酸化ケイ素の水分散体(無機粒子)である。
ポリエステル(c)、(b)をそれぞれ50%、50%の割合で混合した混合原料をA層の原料、B層の原料をポリエステル(c)100%の原料としたこと以外は実施例1と同様にして、層構成が2種3層(A/B/A)であり、厚み250μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、9/232/9μmであった。
実施例1において、ポリエステル(b)の平均粒子径5.6μmの架橋スチレン−アクリル有機粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして層構成が2種3層(A/B/A)であり、厚さ188μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、7/174/7μmであった。
ポリエステル(a)、(b)をそれぞれ56%、44%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、B層の原料をポリエステル(a)100%として、延伸倍率を縦方向に3.1倍、横方向に3.9倍に延伸した以外は実施例1と同様にして、厚み188μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、6/176/6μmであった。
ポリエステル(c)、(b)をそれぞれ83%、17%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、B層の原料をポリエステル(b)100%としたこと以外は実施例1と同様にして、厚み188μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、6/176/6μmであった。
ポリエステル(c)、(b)をそれぞれ26%、74%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、B層の原料をポリエステル(b)100%としたこと以外は実施例1と同様にして、厚み188μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、7/174/7μmであった。
ポリエステル(c)、(b)をそれぞれ53%、47%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(c)を40%、実施例1のポリエステル製造時に発生した耳部およびフィルム端部からの再生品を60%の割合で混合した混合原料をB層の原料としたこと以外は実施例1と同様にして、厚み188μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、7/174/7μmであった。
実施例1において、ポリエステル(b)の平均粒子径2.8μmの架橋スチレン−アクリル有機粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして層構成が2種3層(A/B/A)であり、厚さ188μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、5/178/5μmであった。
得られたフィルムの物性値と光学部材適性について下記表1にまとめた。本発明の要件を満たすフィルムは、光学用としての適性が高いことがわかる。
Claims (2)
- 中間層を構成するポリエステル層(B)の両側に、平均粒子径3〜6μmの不活性有機粒子を1.0〜2.0重量%含有する、厚みが4μm以上でかつ総フィルム厚みの1/10以下のポリエステル層(A)を有する3層構造からなる二軸延伸フィルムの両面に塗布層を有し、色調y値が0.3220以下であり、ヘーズが32.0〜44.0%であり、厚みが188〜250μmであることを特徴とする二軸延伸積層ポリエステルフィルム。
- 請求項1記載のフィルムの片面に、バックライト用マイクロレンズまたはプリズムの加工が施されてなることを特徴とする光学フィルム。
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