JP2007145231A - 粉体積載船の船体構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粉体積載船11に設けられた複数の各船倉12〜19の底部に、船首から船尾に又は船尾から船首にかけて下り傾斜して配置され、積載された粉体20を徐々に搬出可能な主エアースライダー32、33と、主エアースライダー32、33により搬出された粉体20を集めて、スクリューコンベア21〜24の搬入口34、35に搬送する補助エアースライダー36、37とを備え、更に、船底50から甲板51にかけて垂直に設けられ、補助エアースライダー36、37によって運ばれた粉体20を船倉12〜19から搬出するスクリューコンベア21〜24を有する。
【選択図】図2
Description
粉体積載船の船長方向に配置されたチェーンコンベアとこのチェーンコンベアの先端部に設けられた傾斜型スクリューコンベアが必要であった。
また、粉体の性状によっては、チェーンコンベアの摩耗が激しくて、交換期間が短く、更にメンテナンスをする場合、狭い作業空間で行われるため、作業性が劣っていた。
かつ、残存した粉体を搬出するために、バラスト水の調整により粉体積載船を船幅方向に傾けると船体が転覆する危険が生じ、傾斜した側の船倉内に残存する粉体の搬出がより一層困難となった。
更に、チェーンコンベアを粉体から隔離すると共に、エアースライダー用の制御機器及びエアースライダーからチェーンコンベアへの途中に設けられた粉体の遮断ゲートを納める空間
(通称トンネル)を必要とし、粉体の積載容積を小さくしていた。
本発明に係る粉体積載船の船体構造において、前記スクリューコンベアは、船幅方向に少なくとも2台設けてもよい。
主エアースライダーにより搬出された粉体を補助エアースライダーにより集めて、船底から甲板にかけて垂直に設けられたスクリューコンベアによって粉体を船倉の底部から船上に搬出するようにしているので、従来の船長方向底部のトンネル内にチェーンコンベアを配置した場合と比較して、粉体の積載容積を大きくできると共に、メンテナンス及び交換作業が容易にできる。
請求項5記載の粉体積載船の船体構造においては、スクリューコンベアを、船幅方向に少なくとも2台設けているので、粉体の積載容積を更に、大きくできる。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る粉体積載船の船体構造を適用した粉体積載船の要部正断面図、図2は同粉体積載船の要部側断面図、図3は図2の矢視A−A図、図4は同粉体積載船の船倉の部分詳細図、図5は図4の矢視B−B図、図6は図4の矢視C−C図、図7は図4の矢視D−D図である。
(セラータンク)31に搬出される。以下、主として、スクリューコンベア21により、スクリューコンベア21を中心として対向配置された船倉12及び船倉13内の石炭灰20を荷揚げする場合について説明する。スクリューコンベア22〜24により船倉14及び15、16及び17、18及び19内の石炭灰20を荷揚げする場合も、スクリューコンベア21による場合と同様である。
主エアースライダー32(33)の傾斜角度α(β)は4〜11度の範囲に設定されている。
傾斜エアースライダー38、39(40、41も同じ)の傾斜角度γ(図7参照)は13〜40度、好ましくは、20〜30度の範囲に設定されている。
補助エアースライダー36(37)の下流側エアースライダー部46(47)の下流端は仕切り部材52(53)に形成された断面矩形状の連通孔58、59を介してスクリューコンベア21の搬入口34、35に連通されている。
スクリューコンベア21〜24から搬出された石炭灰20は一旦、分配タンク29内に貯留され、圧力タンク行きシュート30を介して所定の量だけ圧力タンク31に搬出され、圧力タンク31内の石炭灰20は圧縮空気により陸上に空気輸送される。
図1及び図2に示すように、船倉12〜19内に石炭灰20が積載された粉体積載船11が岸壁に接岸されている。
船倉12〜19内の石炭灰20の量、分配タンク29及び圧力タンク31の容量、粉体積載船11の安定性等を考慮して、搬出したい船倉12〜19に対応する主エアスライダー32、33、傾斜エアースライダー38〜41及び補助エアースライダー36、37に圧縮空気を所定時間送気すると共に、スクリューコンベア21〜24の駆動手段63を所定時間駆動する。
分配タンク29内に貯留された石炭灰20は、圧力タンク行きシュート30を介して所定の量だけ圧力タンク31に搬出された後、圧力タンク31内の石炭灰20は圧縮空気により陸上に空気輸送される。
(無駄な空間)を小さくすることにより石炭灰の積載容積を大きくすることができる。更に、エアースライダーの方がチェーンコンベアよりも取付け工事が簡単にできる。従って、製作費及び工事費をコストダウンできる。
また、スクリューコンベア21〜24の下端を船底50に配置しているので、石炭灰20の積載容積を大きくすることができる。
本実施の形態では、粉体として石炭灰を用いたが、これに限定されず、必要に応じて、セメント、炭カル等を用いることもできる。
各船倉において補助エアースライダーをスクリューコンベアを中心としてその船幅方向両側に設けたが、これに限定されず、必要に応じて、補助エアースライダーを片側だけに設けることもできる。
補助エアースライダーを上流側エアースライダー部及び下流側エアースライダー部により構成したが、これに限定されず、必要に応じて、補助エアースライダーをその他の構成とすることもできる。
主エアースライダーの傾斜角度を4〜11度の範囲としたが、これに限定されず、取扱う粉体の性状、船倉の構造等に応じて、傾斜角度を変えることもできる。また、補助エアースライダーの傾斜角度を、主エアースライダーの傾斜角度より大きくしたが、これに限定されず、必要に応じて、同じ又は小さくすることもできる。
上流側エアースライダー部は船幅方向には傾斜し、船長方向には水平としたが、これに限定されず、必要に応じて、例えば、下流側エアースライダー部を省略して、スクリューコンベアに向けて下り傾斜を持たせることもできる。更に、上流側エアースライダー部を開き角度を広くして(例えば、140〜170度)、断面V字状とすることもできる。
Claims (7)
- 粉体積載船に設けられた複数の船倉内に積載された粉体をスクリューコンベアを用いて船上に荷揚げする船体構造であって、
前記各船倉の底部に、船首から船尾に又は船尾から船首にかけて下り傾斜して配置され、積載された前記粉体を徐々に搬出可能な主エアースライダーと、該主エアースライダーにより搬出された前記粉体を集めて、前記スクリューコンベアの搬入口に搬送する補助エアースライダーとを備え、
更に、船底から甲板にかけて垂直に設けられ、前記補助エアースライダーによって運ばれた前記粉体を前記船倉から搬出する前記スクリューコンベアを有することを特徴とする粉体積載船の船体構造。 - 請求項1記載の粉体積載船の船体構造において、前記主エアースライダーの側方及び前記補助エアースライダーより上流側を覆い、積載する前記粉体を前記主エアースライダー及び前記補助エアースライダーに移動させる短幅の傾斜エアースライダーが設けられていることを特徴とする粉体積載船の船体構造。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の粉体積載船の船体構造において、前記スクリューコンベアには背向かいに2つの前記搬入口が設けられ、前記スクリューコンベアを中央にしてそれぞれ対向配置された前記主エアースライダー及び前記補助エアースライダーからの前記粉体を受け入れることを特徴とする粉体積載船の船体構造。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体積載船の船体構造において、前記スクリューコンベアは、対向配置された前記主エアースライダーの間でかつその船幅方向中心位置に設けられ、前記補助エアースライダーは、前記スクリューコンベアに向けて船幅方向に下り傾斜して配置された対となる上流側エアースライダー部と、該上流側エアースライダー部に接続され、該上流側エアースライダー部によって運ばれた前記粉体を前記スクリューコンベアの搬入口に流入させる下流側エアースライダー部とを備えたことを特徴とする粉体積載船の船体構造。
- 請求項4記載の粉体積載船の船体構造において、前記スクリューコンベアは、船幅方向に少なくとも2台設けられていることを特徴とする粉体積載船の船体構造。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉体積載船の船体構造において、前記主エアースライダーの傾斜角度は4〜11度の範囲にあって、前記補助エアースライダーの傾斜角度は、前記主エアースライダーの傾斜角度より大きいことを特徴とする粉体積載船の船体構造。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉体積載船の船体構造において、前記スクリューコンベアから搬出された前記粉体を貯留する分配タンクと、該分配タンクから搬出された前記粉体を貯留し、圧縮空気により陸上に空気輸送する圧力タンクとを備え、陸上にある粉体を前記分配タンクと、該分配タンクの搬出口に接続され前記各船倉の上部に連通する積込み用エアースライダーとを使用して、前記各船倉内に積み込むことを特徴とする粉体積載船の船体構造。
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