JP2007145146A - 操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の操作部材,ステアリングシャフトを備えた操舵装置において運転席の前に大きな空き空間を得る。
【解決手段】ステアリングシャフト10に一対のハンドル20をそれぞれアーム22により回動可能に連結する。一対のアームはそれぞれリンク34,36を備え、回動装置により回動させられる。操舵時には一対のアームは、ステアリングシャフト10の軸線にほぼ平行な第1状態にあり、一対のハンドルは一体のステアリングハンドル30を構成する。車両の衝突検知に基づいて回動装置が一対のアームを第2状態へ回動させ、一対のハンドルが離れてアームと共にインストルメントパネル14の凹部52に収容される。それにより運転席側の面16と運転席との間に大きな空き空間が得られ、インストルメントパネル14の上部から運転席側へ容量の大きいエアバッグを展開させ、衝撃を良好に緩和させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、操舵装置に関するものであり、特に、ステアリングシャフトおよび一対の操作部材を含む操舵装置に関するものである。
この種の操舵装置は、例えば、下記の特許文献1および2に記載されている。特許文献1に記載の操舵装置においては、一対の操作部材がそれぞれ、車両前方側ほど下方に向かう向きに傾斜させられた軸線を中心とする円弧の一部を成す部分円弧状のハンドルバーとされ、インストルメントパネルの補強材に上記軸線のまわりに回動可能に設けられている。これらハンドルバーはそれぞれ、各々に形成されたラック,上記補強材に設けられたピニオンおよびモータを含む回動装置により回動させられ、少なくともグリップ部がインストルメントパネルの運転席側の面から突出し、運転者により操作される被操作位置と、グリップ部も含めて全体がインストルメントパネル内に引っ込んだ引込位置とに回動させられる。この操舵装置は所謂ステアバイワイヤ装置と称される装置であり、運転者が一対のハンドルバーを操作するとき、その中立位置からの回動角および回動方向に基づいて転舵装置が電気的に制御され、操作量に応じた適切な量の車輪の転舵が行われる。そのため、運転者によるステアリングホイールの操作に基づいて機械的に車輪の転舵が行われる操舵装置に比較して、ハンドルバーの操作角が小さくて済み、インストルメントパネルの運転席側の面から運転席側へ突出した領域での回動で足り、インストルメントパネル内に引っ込ませることができる。それにより、インストルメントパネルの運転席側の面と運転席との間にハンドルバーが存在しない大きな空き空間が得られ、例えば、運転者の乗降が容易になり、あるいは車両衝突時にエアバッグの展開がハンドルバーにより邪魔されない。
特開2005−225279公報 実公昭49−40106号公報
このように特許文献1に記載の操舵装置は、一対の操作レバーをインストルメントパネル内に収容することができるが、ステアリングシャフトを備えない特殊な操舵装置である。
本発明は、一対の操作部材およびステアリングシャフトを備え、一対の操作部材が操作されることによりステアリングシャフトが回転させられて操舵が行われる操舵装置において、特許文献1に記載の操舵装置と同様に、運転席の前に大きな空き空間を得ることを課題として為されたものである。
本発明に係る操舵装置は、上記の課題を解決するために、(a)軸線まわりに回転可能なステアリングシャフトと、(b)一対の操作部材と、(c)それら一対の操作部材の各々を前記ステアリングシャフトの操作端部に連結する一対のアームと、(d)それら一対のアームを、それらアームの各々が前記ステアリングシャフトの軸線の運転席側への延長線となす角度が小さい第1状態と大きい第2状態とに回動させ、かつ、それらステアリングシャフトと一対のアームとの前記軸線まわりの回転を許容する回動装置とを含むことを特徴とする。
一対のアームが第1状態へ回動させられた状態では、ステアリングシャフトから運転席側へ突出させられるとともに、一対の操作部材が互いに近接し、運転者はそれら操作部材を持って操作することができ、一対のアームおよびステアリングシャフトが共に軸線まわりに回転させられて車輪の向きが変えられる。ステアリングシャフトはアームを介して操作部材によって回転させられるのであり、一対のアームはステアリングシャフトの一部として機能する。
一対のアームが第2状態へ回動させられた状態では、それらアームおよび一対の操作部材が運転席から離れ、運転席の前に大きな空き空間が得られる。一対の操作部材のみならず、ステアリングシャフトの一部として機能する一対のアームも運転席の前から退避させられることにより、大きな空き空間が得られるのである。そのため、車両衝突時に一対のアームが第2状態にされるようにすれば、運転者の操舵装置への衝突を回避することができる。また、エアバッグ装置を備えた車両においてはエアバッグを大きく展開させることができ、容量の大きいものとして、衝突時の衝撃エネルギ吸収効果を向上させることができる。あるいは、運転者の乗降時に一対のアームが第2状態にされるようにすれば、運転者の乗降が容易になる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(3)項が請求項2に、(5)項が請求項3に、(14)項が請求項4に、(15)項が請求項5に、(17)項が請求項6に、(18)項が請求項7に、(19)項が請求項8に、それぞれ相当する。
(1)軸線まわりに回転可能なステアリングシャフトと、
一対の操作部材と、
それら一対の操作部材の各々を前記ステアリングシャフトの操作端部に連結する一対のアームと、
それら一対のアームを、それらアームの各々が前記ステアリングシャフトの軸線の運転席側への延長線となす角度が小さい第1状態と大きい第2状態とに回動させ、かつ、それらステアリングシャフトと一対のアームとの前記軸線まわりの回転を許容する回動装置と
を含む操舵装置。
(2)前記回動装置が、前記一対のアームの前記第1状態が前記ステアリングシャフトの軸線の運転席側への延長線とほぼ平行な状態であり、前記第2状態が前記延長線にほぼ直角な状態である(1)項に記載の操舵装置。
本項に記載の態様によれば、一対のアームが第1状態へ回動させられた状態においては、アームの長さを最も有効に利用して操作部材を運転席に近づけることができ、運転者による操作が容易となる。また、一対のアームが第2状態へ回動させられた状態においては、運転席の前に特に大きな空き空間が得られる。
(3)前記一対のアームの各々が、2本ずつのリンクを備え、それら2本ずつのリンクの各一端が前記操作部材に互いに平行な第1回動軸線まわりに回動可能に連結される一方、各他端が前記ステアリングシャフトの操作端部に前記第1回動軸線と平行な第2回動軸線まわりに回動可能に連結され、それら2本ずつのリンクと前記操作部材および前記ステアリングシャフトの操作端部とが共同して平行四辺形リンクを構成しており、前記一対のアームの回動に伴って前記操作部材がそれぞれ円弧に沿って平行移動する(1)項または(2)項に記載の操舵装置。
一対の操作部材は姿勢を変えることなく移動させられる。そのため、例えば、アームの第1状態において一対の操作部材が左右方向に平行な一平面内に位置するのであれば、第2状態においても同様であり、操作部材がインストルメントパネルの凹部に収容される場合、奥行きの小さい凹部とすることができる。また、アームおよび操作部材を、第2状態においてインストルメントパネルの運転席側の面より前方側に位置させることが容易である。
(4)前記一対のアームの各一端に前記操作部材の各々が一体的に固定される一方、それら一対のアームの各他端が前記ステアリングシャフトの操作端部に互いにほぼ平行な回動軸線まわりに回動可能に連結された(1)項または(2)項に記載の操舵装置。
操作部材とアームとは一体的に回動する。アームの回動に伴って操作部材の姿勢が変化することとなるが、構成が単純になる利点がある。
(5)前記回動装置が、前記一対のアームを、前記延長線に対して互いに対称の状態を保って回動させるものである(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の操舵装置。
例えば、一対のアームを同時に第1状態へ、あるいは第2状態へ回動させることができ、別々に回動させる場合に比較して迅速に第1状態へ、あるいは第2状態へ回動させることができる。また、回動装置が駆動源を有する場合、一対のアームについての駆動源の共通化が容易である。
(6)前記回動装置が、前記一対のアームに共通の駆動源と、その駆動源の運動を前記一対のアームの各々に伝達する運動伝達装置とを含む(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の操舵装置。
駆動源が一対のアームに共通であり、回動装置を簡易にかつ安価に構成することができる。また、一対のアームを対称の状態を保って回動させることが容易になる。
(7)前記運動伝達装置が、前記ステアリングシャフトの軸線に平行な方向に移動可能な可動部材と、その可動部材と前記一対のアームの各々とを連結し、可動部材の直線運動を前記一対のアームの回動運動に変換する一対の連結リンクとを含み、かつ、前記駆動源が前記可動部材を前記ステアリングシャフトの軸線に平行な方向に移動させる直線駆動源である(6)項に記載の操舵装置。
回動装置をステアリングシャフトに沿ってコンパクトに構成することが容易となる。
(8)前記駆動源が回転軸線まわりに回転する出力部材を備えた回転駆動源であり、前記運動伝達装置が前記出力部材の回転を前記一対のアームの各々に互いに逆向きの回転運動として伝達するものである(6)項に記載の操舵装置。
一般にコンパクトで安価な回転型の駆動源を使用することが可能となる。また、一対のアームを対称の状態を保って回動させることが容易になる。
(9)前記回動装置が、前記一対のアームを一回動方向に付勢する付勢装置と、その付勢装置の付勢力に抗して前記一対のアームをそれらアームの各々を前記第1状態と前記第2状態とのいずれか一方に維持する維持装置とを含む(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の操舵装置。
一方向の回動を付勢力により実現することができ、回動装置を単純化し易い。また、アームを第1状態と第2状態とのいずれか一方に保つことが容易である。特に、次項におけるように、付勢力により第2状態に向かって付勢されるようにすれば、維持装置による第1状態の維持を解除することにより、操作部材およびアームを迅速に第2状態にすることができる。
(10)前記付勢装置が前記一対のアームを前記第2状態に向かって付勢するものであり、前記維持装置が前記第1状態において前記一対の操作部材を連結するとともにその連結を解除可能な連結装置を含む(9)項に記載の操舵装置。
(11)前記回動装置が前記ステアリングシャフトに保持されており、それによって、ステアリングシャフトと前記一対のアームとの前記軸線まわりの回転を許容する(1)項ないし(10)項のいずれかに記載の操舵装置。
回動装置を単純化することができ、その配設に要するスペースが少なくて済む。
(12)前記駆動源が前記ステアリングシャフトを回転可能に保持している保持部材に保持されており、前記運動伝達装置がステアリングシャフトおよび前記一対のアームの回転運動を許容しつつ前記駆動源の運動を伝達する回転許容伝達部を含み、それによって前記ステアリングシャフトと前記一対のアームとの前記軸線まわりの回転を許容する(6)項ないし(8)項のいずれかに記載の操舵装置。
駆動源をステアリングシャフト等に保持させる必要がなく、慣性質量が小さくなって操舵操作を軽快に行うことができる。また、駆動源が静止しているため、それへのエネルギの供給を容易に行うことができる。
(13)前記付勢装置が前記ステアリングシャフトを回転可能に保持している保持部材に保持されており、前記回動装置が、前記付勢装置の付勢力を前記一対のアームに伝達する付勢力伝達装置を含み、その付勢力伝達装置が前記ステアリングシャフトと前記一対のアームとの前記軸線まわりの回転を許容する回転許容伝達部を含む(9)項または(10)項に記載の操舵装置。
(14)前記ステアリングシャフトの操作端部がインストルメントパネルの運転席側の面より運転席前方側に位置させられた(1)項ないし(13)項のいずれかに記載の操舵装置。
インストルメントパネルには、操作部材およびアームを収容する凹部(開口を含む)を設けることが必要であり、上記「インストルメントパネルの運転席側の面」はその凹部を囲む部分の面を意味する。
一対のアームを第2状態において運転席側の面より前方側(上記面に対して運転席とは反対側)に位置させることができ、運転席の前により大きい空き空間を得ることができる。また、エアバッグ装置を有する車両において、ステアリングシャフトがエアバッグの展開を妨げることがない。
(15)少なくとも前記一対のアームが、前記第2状態においては前記インストルメントパネルの運転席側の面より運転席前方側に位置させられる(14)項に記載の操舵装置。
本項に記載の操舵装置においては、一対のアームが第2状態においてはインストルメントパネルの運転席側の面より運転席側の空間に存在しなくなり、より大きな空き空間が得られる。
(16)前記一対の操作部材も前記第2状態においては前記インストルメントパネルの運転席側の面より前方に位置させられる(15)項に記載の操舵装置。
第2状態において運転席とインストルメントパネルの運転席側の面との間に、より大きな空き空間が得られる。
(17)当該操舵装置が設けられた車両の他物体への衝突を検知する衝突検知装置と、
その衝突検知装置による衝突検知に応じて前記回動装置を、前記一対のアームを前記第1状態から前記第2状態へ回動させる向きに作動させる衝突時制御装置と
を含む(1)項ないし(16)項のいずれかに記載の操舵装置。
衝突検知装置は、衝突に起因する車体の衝撃を検知するものは勿論、衝突が避けられないことが確実になったことを検知するものも含むものとする。
本項の態様によれば、車両の衝突時に運転席の前に大きな空き空間が得られる。
(18)前記衝突検知装置の衝突検知に応じて、前記第1状態において前記操作部材および前記アームが存在していた空間を含む空間に膨らむエアバッグを備えたエアバッグ装置を含む(17)項に記載の操舵装置。
衝突検知に応じて一対のアームが第2状態へ回動させられるため、エアバッグを、一対のアームおよび操作部材が存在していた空間を含む大きな空き空間において展開させることができる。そのため、例えば、エアバッグを容量の大きいものとし、衝撃緩和効果を高めたり、助手席用のエアバッグと共通のものとし、コストを低減することが可能となる。
(19)前記回動装置を、前記一対のアームを前記第1状態から前記第2状態へ回動させる正方向と、逆向きに回動させる逆方向とに作動させる乗降時制御装置を含む(1)項ないし(18)項のいずれかに記載の操舵装置。
回動装置は、操作部材およびアームの第1状態から第2状態へ、あるいは逆向きの移行時には、操作部材を人力で停止させられる小さい力で作動し、少なくとも第1状態に保持する状態では大きな力で保持し得るものであることが望ましい。例えば、駆動源が複動のエアシリンダである場合に、移行時には供給エア圧が比較的低い第1圧に制限され、少なくとも第1状態では第1圧より高い第2圧に高められるようにするのである。エア圧は第2状態においても高められるようにしてもよい。
(20)運転者により操作される操作装置を含み、前記乗降時制御装置がその操作装置の操作に応じて前記回動装置を制御する(19)項に記載の操舵装置。
運転者による操作装置の操作に応じて操作部材およびアームが第1状態から第2状態へあるいは逆向きに移行させられるようにすれば装置が簡略化できる。また、運転者の意思で移行させられるため、操作部材等の回動が運転者を驚かすことがない。しかし、ドアキーの作動等と連動して自動で移行させられるようにすれば、一層便利になる。
例えば、イグニッションスイッチがOFFにされた後、車両内部からのドアキーの解錠に応じてアームが第2状態へ回動させられるようにすることにより、運転者の降車が容易になる。また、車両外部からのドアキーの解錠に応じてアームが第1状態から第2状態へ回動させられるようにすれば、運転者の乗車が容易になる。運転者の降車後、ドアがロックされることに応じて、アームが第1状態へ回動させられるようにしてもよい。
以下、請求可能発明のいくつかの実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、請求可能発明の一実施例としての操舵装置が図示されている。本操舵装置は車両に設けられ、ステアリングシャフト10を備えている。ステアリングシャフト10は、本操舵装置においては、車体(図示省略)に水平な軸線まわりに回転可能に設けられており、その操作端部12は、インストルメントパネル14の運転席側の面16より前方、すなわち運転席とは反対側に位置させられるとともに、操作部材としての一対のハンドル20が一対のアーム22によって連結されている。
一対のハンドル20はそれぞれ、図2に示すように、ほぼUの字形をなし、互いに当接させられる当接部24と、部分円環状のグリップ部26とを含む。また、各当接部24はそれぞれ、互いに当接する当接面28を含み、それら当接面28において当接させられた状態では、一対のハンドル20は一体のステアリングハンドル30として機能する。以後、運転席側から見て左側のハンドル20を左ハンドル20L、右側のハンドル20を右ハンドル20Rと称する。また、左ハンドル20Lおよび右ハンドル20Rの両方を含む場合は、ハンドル20と記載する。
一対のアーム22の各々は2本ずつのリンク34,36を備えており、それら2本ずつのリンク34,36はそれぞれ、図1に示すように、各一端において軸38,40により、ハンドル20の当接部24に、互いに平行な軸線であって、ステアリングシャフト10の軸線と直角に立体交差する回動軸線まわりに回動可能に連結され、各他端において軸42,44により、ステアリングシャフト10の操作端部12に、互いに平行であって、各一端の回動軸線と平行な回動軸線まわりに回動可能に連結されている。軸38,40は、本操舵装置においては、図1および図5に示すように、ステアリングハンドル30が中立位置に位置し、ステアリングシャフト10が中立位置に位置する状態においてステアリングシャフト10の軸線と直交する2つの方向、本操舵装置では、左右方向および上下方向に離れた位置に設けられている。軸42,44も同様であり、軸38,40と軸42,44とは左右方向における離間距離が等しくされ、リンク34,36とハンドル20およびステアリングシャフト10の操作端部12とが共同して平行四辺形リンクを構成し、一対のアーム22の回動に伴って一対のハンドル20がそれぞれ、軸42,44の軸線を中心とする円弧に沿って平行移動する。また、一対のアーム22は、操作端部12に、ステアリングシャフト10の軸線に対称に連結されている。通常、ステアリングハンドル30のグリップ部26がステアリングシャフト10の軸線を中心とする一円周上に位置し、中立位置は、ステアリングハンドル30が水平になるとともに、インストルメントパネル14の上面から上方へ突出しない状態となる位置であって、車両が直進する位置である。
なお、一対のアーム22はそれぞれ、図1に二点鎖線で示すように、カバー46により覆うことが望ましい。カバー46は、例えば、リンク34に取り付けられ、リンク34を覆うとともにリンク36側へ延び出させられてリンク36を覆い、リンク34,36の回動を妨げることなく、リンク34,36を覆った状態でリンク34,36と共に回動するように設けられる。一対のアーム22をそれぞれカバー46により覆えば、例えば、見栄えがよく、また、運転者がリンク34,36に接触することが防止される。さらに、後述するエアバッグが展開する際にリンク34,36に当たって破れることが防止される。軸38,40,42,44もカバーにより覆うことが望ましい。
本操舵装置は、所謂ステアバイワイヤ装置と称される装置であり、ステアリングハンドル30に加えられる操作力によらずに、転舵装置(図示省略)が備える駆動源の駆動力によって車輪を転舵する装置である。ステアリングハンドル30の中立位置(図2における位置)からの正逆両方向の回転角が検出され、それに基づいて転舵装置の駆動源が制御され、ステアリングハンドル30の操作角,操作方向に応じた適切な車輪の転舵が行われる。そのため、ステアリングハンドル30の操作角度は大きくなくてよく、例えば、中立位置から正逆両方向に30度ずつ回転操作可能とされており、ハンドル20はグリップ部26が部分円環状を成すものとされているのである。ステアリングハンドル30が中立位置に位置する状態では、軸38,40,42,44の軸線は鉛直となる。また、図示は省略するが、電動モータを駆動源とする操作反力付与装置が設けられ、ステアリングハンドル30に操作角および操作方向に対応する反力が付与されるようにされている。
一対のアーム22は、図7に示す回動装置50により第1状態と第2状態とに回動させられる。第1状態は、本操舵装置においては、図1に示すように、一対のハンドル20が各当接面28において互いに当接し、一対のアーム22が、ステアリングシャフト10の軸線の運転席側への延長線と平行な状態から互いにやや離れて開き、その延長線に対して傾斜させられた状態であり、延長線とほぼ平行な状態であって、インストルメントパネル14の運転席側の面16から運転席側へ突出した状態である。アーム22の長さを有効に利用してハンドル20を運転席に近づけるためには、第1状態において一対のアーム22が平行であることが望ましいが、例えば、周辺の状況、例えば、ハンドル20の形状,回動装置50の構成(後述するように回動装置50が一対のアーム22を第1状態へ回動させた状態に保つ構成)等によっては、一対のアーム22が互いに平行な状態から離れて開いていて、ほぼ平行な状態であることが望ましい場合があり、第1状態において一対のアーム22が成す角度(一対のアーム22のそれぞれ上記延長線に対して成す角度の和)は40度以下であることが望ましく、30度以下、20度以下であることが更に望ましい。なお、一対のアーム22はそれぞれ、2本ずつのリンク34,36を備えているが、それらは平行であり、一対のアーム22の各リンク34同士あるいは各リンク36同士が成す角度が一対のアーム22が成す角度とされる。
第2状態は、図4に示すように、一対のアーム22が、二点鎖線で示されるインストルメントパネルの一般的な運転席側の面より前方に位置させられ、左右の各ハンドル20L,20Rも一般的な運転席側の面より前方に位置させられる状態であり、本操舵装置においては、上記延長線に直角な状態から更に運転席から離れる側へやや回動させられた状態であって、上記延長線にほぼ直角な状態である。ステアリングシャフト10,ハンドル20および一対のアーム22等の形状,寸法等によっては、一対のアーム22およびハンドル20を上記一般的な運転席側の面より前方に位置させるために、一対のアーム22を上記延長線に直角な状態から更に回動させることが必要な場合があり、あるいは直角な状態まで回動させなくてよい場合がある。そのため、アーム22が上記延長線に直角な状態から第1状態側と、第1状態側とは反対側とにそれぞれ離れた状態での角度が30度までの状態は(アーム22が上記延長線に直角な状態を0度とすれば、±30度以下の場合)ほぼ直角といい、20度以下(±20度以下の場合)であれば、ほぼ直角であるが、より直角に近い状態であることとなる。インストルメントパネル14には、第2状態へ回動させられた状態での一対のアーム22および一対のハンドル20を収容することができるとともに、運転者が手を入れてグリップ部26を握ることができる大きさの凹部52が形成されている。凹部52はまた、一対のハンドル20が正方向あるいは逆方向に最大角度回転操作された状態でも、それらハンドル20を収容することができる大きさに形成されている。本操舵装置の運転席側の面16は、凹部52を囲む部分の面であり、一般的な運転席側の面と同一面内に位置する。
回動装置50は、図7に示すように、直線駆動源としてのエアシリンダ54と運動伝達装置56とを含む。運動伝達装置56は、ステアリングシャフト10に、その軸線に平行な方向に移動可能に嵌合された可動部材としてのスリーブ58と、スリーブ58と一対のアーム22の各々とを連結する一対の連結リンク60とを含む。スリーブ58は、ステアリングシャフト10の操作端部12以外の部分であって、円形断面の部分に嵌合される嵌合部62と、嵌合部62の運転席側の端部に突設された一対の作用部ないし駆動部64とを含む。一対の駆動部64は、操作端部12から運転席側へ突出して一対のアーム22の各リンク34に係合可能に設けられ、その突出端部の内側は円弧状に丸められ、丸み部66が設けられている。
一対の連結リンク60はそれぞれ、その一端部において連結部材68および軸70によってスリーブ58の駆動部64に、リンク34,36の回動軸線と平行な回動軸線まわりに回動可能に連結されている。連結部材68はヨーク状を成し、軸70によりスリーブ58に回動可能に連結されるとともに、ロッド71が、連結部材68の回動軸線と直交する方向に延びる姿勢で軸方向に相対移動可能に嵌合され、止め輪72により抜け出しを阻止されている。
ロッド71はその他端部に連結部76を備え、その連結部76において、リンク34に設けられた連結部78に軸80により、スリーブ58に対する回動軸線と平行な軸線まわりに相対回動可能に連結されている。連結リンク60は、連結部材68と連結部76との間に配設された付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング82(以後、スプリング82と略称する)により、伸長方向に付勢されている。スプリング82の付勢による連結リンク60の移動限度は、止め輪72が連結部材68に当接することにより規定される。
エアシリンダ54は、流体圧アクチュエータの一種である流体圧シリンダであり、本操舵装置においては、図7に示すように単動シリンダとされている。エアシリンダ54のハウジング86はステアリングシャフト10に固定されており、スリーブ58の嵌合部62およびその運転席側とは反対側の端部に設けられた外向きのフランジ部88が気密かつ軸方向に相対移動可能に嵌合されている。それにより、ハウジング86内には、フランジ部88より運転席側であって車両後方側に円環状の気圧室90が形成される一方、運転席とは反対側であって車両前方側に大気室92が形成されるとともに、付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング94(以後、スプリング94と略称する)が収容され、スリーブ58を運転席側に向かう向きに付勢している。ハウジング86の気圧室90を形成する部分は、気密が保持されるように設けられている。
気圧室90は、図8に示すように、通路100によって圧縮エア源102に接続されている。通路100の途中には、それぞれ電磁制御弁たる電磁開閉弁104および電磁方向切換弁106を含む電磁制御弁装置108が設けられている。電磁開閉弁104は常閉の電磁弁であり、電磁方向切換弁106は、気圧室90を大気に連通させる状態と、圧縮エア源102に連通させる状態とに切り換えられ、消磁状態では大気連通状態に切り換えられる。これら弁104,106の開閉,切換えにより、気圧室90が圧縮エア源102および大気の両方から遮断された遮断状態と、圧縮エア源102に連通させられ、圧縮エアが供給されるエア供給状態と、大気に解放される解放状態とが選択的に得られ、スリーブ58は、気圧室90への圧縮エアの供給により、あるいはスプリング94の付勢によりステアリングシャフト10の軸線に平行な方向に移動させられる。なお、通路100には絞り110が設けられ、気圧室90への圧縮エアの供給および流出によるスリーブ58の移動速度が低く抑えられるようにされている。
弁84,86の切換えは、乗降時制御装置116により制御される。乗降時制御装置116はコンピュータを主体とするものであり、操作装置118が接続されている。操作装置118は、例えば、インストルメントパネル14に設けられ、運転者により操作されるスイッチにより構成され、その操作により一対のアーム22の第1状態への回動と第2状態への回動とが選択的に指示されるものとされている。
本操舵装置は、図3および図8に示すように、エアバッグ装置130を備えている。エアバッグ装置130は、エアバッグ132(図6参照)を備えている。エアバッグ132は、図3に示すように、インストルメントパネル14の運転席に対応する部分の上部に収容され、ガスの供給により膨らまされる。本操舵装置はまた、車両の他物体への衝突を検知する衝突検知装置136(図8参照)を備えている。衝突検知装置136は、車両に衝突の検知に基づいて第1ガス発生装置138を作動させ、前記回動装置50のエアシリンダ54の気圧室90に逆止弁140を介してガスを供給させる。逆止弁140は、第1ガス発生装置138から気圧室90へのガスの流入は許容するが、流出は阻止する。衝突検知装置136の衝突の検知に基づいて、第2ガス発生装置142も作動させられ、エアバッグ132にガスが供給される。衝突検知装置136は、公知の装置が使用される。
本操舵装置はさらに、図示は省略するが、車両の他物体への衝突を予測する衝突予測装置を備え、衝突の予測に基づいて、転舵装置が衝突予測時の状態に維持され、車輪が衝突予測時の状態に保たれる一方、操作反力付与装置によってステアリングハンドル30が中立位置に戻されるようにされている。衝突予測装置は、公知の装置が使用される。
以上のように構成された操舵装置において操舵時には、エアシリンダ54の気圧室90は大気圧とされた上で遮断状態とされており、図7に実線で示すように、スリーブ58がスプリング94の付勢により運転席側へ移動した第1位置にあり、図1ないし図3に示すように、一対のアーム22を第1状態へ回動させ、駆動部64が丸み部66において一対のアーム22の各リンク34に係合し、一対のハンドル20を当接面28において当接させ、ステアリングハンドル30として機能する状態に保っている。また、連結部材68がスプリング82の付勢力に抗してロッド71に対して移動させられ、止め輪72が連結部材68から離れた状態にある。この状態で運転者はステアリングハンドル30を操作して操舵を行うのであるが、スリーブ58,エアシリンダ54および連結リンク60等から成る回動装置50はステアリングシャフト10に保持されており、ステアリングハンドル30の操作によってステアリングシャフト10が回転させられるとき、回動装置50も共に回転させられて、ステアリングシャフト10と一対のアーム22とのステアリングシャフト10の軸線まわりの回転を許容する。
例えば、運転者が車両を降りる際に一対のアーム22を第2状態へ回動させるのであれば、操作装置118を操作してアーム22の第2状態への回動を指示する。それにより、まず、操作反力付与装置によりステアリングシャフト10が中立位置に戻され、ステアリングハンドル30が中立位置に戻される。この際、車輪の向きが、ステアリングハンドル30の中立位置に対応する向きから変えられているのであれば、転舵装置は作動状態に保たれ、車輪は転舵された状態に保たれる。
ステアリングハンドル30が中立位置に戻された後、電磁開閉弁104が励磁され、開状態とされるとともに、電磁方向切換弁106も励磁され、気圧室90を圧縮エア源102に連通させる位置に切り換えられ、エアシリンダ54の気圧室90に圧縮エアが供給され、スリーブ58がスプリング94の付勢力に抗して運転席から離れる向きに移動させられる。スリーブ58の移動開始当初は、連結部材68がロッド71に対して移動するが、やがて止め輪72に係合して移動不能となり、連結リンク60が伸長限度となる。連結リンク60が伸長限度となるまでアーム22は回動せず、スリーブ58の駆動部64がリンク34から離れる。
この状態からスリーブ58がさらに移動させられ、スリーブ58と共に一対の連結リンク60が移動させられつつ回動させられる。一対の連結リンク60の回動に伴って一対のアーム22の各リンク34が第2状態へ回動させられ、ハンドル20が移動させられるとともに、リンク36も第2状態へ回動させられる。一対のアーム22は、操作端部12にステアリングシャフト10の軸線に対称に連結されるとともに、それぞれ、連結リンク60によってスリーブ58に同様に連結されており、スリーブ58の移動によりステアリングシャフト10の軸線の延長線に対して互いに対称の状態を保って回動させられる。回動時には、左ハンドル20Lおよび右ハンドル20Rがそれぞれ、中立位置に戻されるため、一対のアーム22はそれぞれ、水平なスペース内を回動させられる。また、左ハンドル20Lと右ハンドル20Rとは、軸38,42の各軸線(ハンドル20が中立位置に位置する状態においては鉛直な軸線)と直交し、水平な方向に移動して離間し、それぞれ、運転席側の面16に平行な姿勢を保って移動させられる。気圧室90へのエアの供給は絞り110により絞られるため、スリーブ58は低速で移動し、一対のアーム22およびハンドル20は低速で回動,移動させられる。さらに、気圧室90に供給される圧縮エアの圧力は、運転者がアーム22,ハンドル20の回動,移動を止めることができる程度の大きさに設定されている。
気圧室90への圧縮エアの供給によるスリーブ58の移動限度は、ストッパ装置により規定される。図7に二点鎖線で示すように、スリーブ58の駆動部64がエアシリンダ54のハウジング86の端部に当接することにより規定されるのであり、駆動部64とハウジング86の端部とがストッパ装置を構成しているのである。スリーブ58が、この移動限度である第2位置まで移動した状態では、一対のアーム22が第2状態へ回動させられ、図4に示すように、一対のハンドル20と共に凹部52に収容された状態となる。この状態では、一対のアーム22および一対のハンドル20が運転席側の面16より前方に位置させられ、それにより、インストルメントパネル14の運転席側の面16と運転席との間の空間に一対ずつのアーム22およびハンドル20が存在しなくなり、運転者は楽に運転席から車両外へ降りることができる。左ハンドル20Lおよび右ハンドル20Rはそれぞれ、中立位置に戻された状態で平行移動させられ、上下,左右およびステアリングシャフト10の軸線に平行な方向のいずれにおいても姿勢を変えることなく移動させられるため、上下方向において移動に要するスペースが少なくて済むとともに、凹部52の奥行きが小さくて済む。
一対のアーム22が第2状態へ回動させられた後、電磁開閉弁104が閉じられ、気圧室90に圧縮エアが閉じ込められ、アーム22が第2状態へ回動した状態に保たれる。そのため、一対のアーム22は、運転者が降りた後も第2状態にあり、次に運転者が車両に乗り、運転席に座る際にも楽に乗り、座ることができる。電磁開閉弁104はスプール弁ではなくシート弁により構成されており、閉じられた状態では気圧室90から圧縮エアが漏れることがなく、一対のアーム22が第2状態へ回動した状態に保たれる。電磁方向切換弁106は、電磁開閉弁104が閉じられた後、消磁され、気圧室90を大気に解放する位置に切り換えられる。
そして、運転者が操舵を行うのであれば、操作装置118により一対のアーム22の第1状態への回動を指示する。この指示に基づいて電磁開閉弁104が消磁され、開かれる。電磁方向切換弁106は大気連通位置に切り換えられており、気圧室90が大気に連通させられて圧縮エアが流出させられ、スリーブ58がスプリング94の付勢によって運転席側へ移動させられる。
このスリーブ58の移動に伴って連結リンク60も移動させられ、一対のアーム22を第1状態に向かって回動させる。気圧室90からの圧縮エアの流出は絞り110によって絞られるため、スリーブ58が低速で移動させられるとともに、アーム22が低速で回動させられ、運転者に当たっても支障ない。左ハンドル20Lと右ハンドル20Rとが当接するまでは、連結リンク60がスプリング82により伸長状態に保たれ、スリーブ58の移動に伴ってアーム22を回動させるが、ハンドル20L,20Rの当接後は、連結リンク60がスプリング82の付勢力に抗して収縮させられ、スリーブ58のさらなる移動が許容される。やがてスリーブ58の丸み部66が一対のアーム22の各リンク34に当接するとともに、ステアリングシャフト10の軸線の運転席側への延長線に対して傾斜させられた一対のアーム22との間の楔作用により、それらアーム22を外側から締めてアーム22を第1状態へ回動させた状態に保ち、左ハンドル20Lと右ハンドル20Rとを互いに当接してステアリングハンドル30を構成する状態に保つ。この状態においては、ハンドル20L,20Rにいかに大きな力がそれらを離間させる向き加えられても、アーム22が第2状態へ向かって回動することはない。上記一対のアーム22の第1状態への回動により、左右のハンドル20L,20Rがインストルメントパネル14の凹部52から脱した後、操作反力付与装置によってステアリングシャフト10が回転させられ、ステアリングハンドル30の操作角および操作方向が車輪の向きと対応する状態とされる。
本操舵装置においては、衝突予測装置によって車両の他物体への衝突が予測されたならば、ステアリングハンドル30が操作反力付与装置によって中立位置に戻される。この際、転舵装置は、車輪が衝突予測時における向きを向いた状態に保つようにされ、車両は運転者の意図に応じた方向に向けられた状態に保たれる。この状態から衝突検知装置136によって車両の衝突が検知されたならば、第1ガス発生装置138によりエアシリンダ54の気圧室90にガスが供給され、スリーブ58が運転席から離れる向きに移動させられて一対のアーム22が第2状態へ回動させられ、一対のハンドル20と共に凹部52に収容される。また、第2ガス発生装置142によりエアバッグ132にガスが供給され、図6に示すように、エアバッグ132が膨らませられるとともに、インストルメントパネル14に設けられた蓋を開き、インストルメントパネル14の上面から運転席側へ展開する。第1ガス発生装置138によるエアシリンダ54へのガスの供給による一対のアーム22およびハンドル22の第2状態への回動と、第2ガス発生装置142によるエアバッグ132へのガスの供給によるエアバッグ132の展開とは、少なくとも一対のアーム22およびハンドル20がエアバッグ132と干渉しないタイミングで第2状態へ回動するように行われる。このタイミング制御は、例えば、衝突検知装置136による衝突検知に基づいて第1,第2ガス発生装置138,142にガスを発生させる回路の構成や、コンピュータの制御により行うことができる。そして、エアバッグ132が運転席側へ展開する際、インストルメントパネル14の運転席側の面16と運転席との間には、一対のアーム22も一対のハンドル20も存在せず、大きな空き空間があるため、エアバッグ132を大きく展開するものとすることができる。エアバッグ132を、容量が大きく、衝突時のエネルギ吸収量が大きいものとすることができるのであり、衝撃緩和効果が良好に得られる。本操舵装置においては、第1ガス発生装置138が衝突時制御装置を構成している。
なお、エアシリンダ54の気圧室90にガスを供給するガス発生装置と、エアバッグ132を膨らますガス発生装置とを兼用にすることも可能である。ただし、その場合にも、まずエアシリンダ54が作動させられ、次にエアバッグ132が膨らまされるようにすること、少なくとも左右のハンドル20L,20Rがエアバッグ132の膨張を妨げないタイミングでガスがエアシリンダ54とエアバッグ132とに供給されるようにすることが望ましい。
本操舵装置はステアバイワイヤ装置であり、ステアリングハンドル30の操作角度が小さくて済むため、ハンドル20はU字形とされ、従来の円形のステアリングホイールより上下方向の寸法が小さいものとされている。そのため、ステアリングハンドル30が中立位置に復帰させられ、一対のハンドル20がそれぞれ、左右方向に水平に延びる姿勢で平行移動させられることにより、インストルメントパネル14の上面から突出することなく凹部52に収容され、エアバッグ132を、助手席のエアバッグと同様にインストルメントパネル14の上部に設けることができ、インストルメントパネル14の上面から、ハンドル20に妨げられることなく、運転席側へ展開させることができる。そのため、運転席について設けられるエアバッグ132を、助手席について設けられるエアバッグと同じものとすることが可能であり、開発を一緒に行い、開発効率を上昇させたり、装置コストを低減させることが可能である。
別の実施例を図9ないし図11に基づいて説明する。
本操舵装置においては、一対のハンドル150がそれぞれ当接部152と、半円環状のグリップ部154とを備え、一対のアーム156が第1状態へ回動させられた状態では、左ハンドル150Lおよび右ハンドル150Rの各当接部152が互いに当接させられるとともに、各グリップ部154も合わされて、ステアリングシャフト158の軸線を中心とする円環状を成し、一体のステアリングホイール160として機能する。一対のハンドル150がそれぞれ、アーム156のリンク34,36,ステアリングシャフト158の操作端部176と共に平行四辺形リンクを構成することは前記ハンドル20と同じである。本操舵装置はステアバイワイヤ装置ではなく、転舵装置がステアリングシャフト158に機械的に連結され、ステアリングホイール160に加えられる操作力により転舵装置が作動させられて車輪の向きが変えられる。ステアリングホイール160は、ステアバイワイヤ装置ではない操舵装置の従来のステアリングホイールと同様に機能するのである。
インストルメントパネル166に設けられ、その運転席側の面168により左右両側から囲まれた凹部170は、ハンドル150が如何なる角度に回転させられた状態でアーム156が第2状態へ回動させられても、それらハンドル150およびアーム156を収容可能であり、かつ、運転者がグリップ部154を持つことが可能な大きさを有するものとされているが、グリップ部154が半円環状を成すため、一対のハンドル150は、ステアリングホイール160を構成する状態において、操作角度によらず、常に、その上部がインストルメンパネル166の上面から上方へ突出した状態となり、凹部170に収容された状態でも、一対のハンドル150の少なくとも一方の一部がインストルメントパネル166の上面から上方へ突出した状態となる。本操舵装置においてはまた、エアバッグ174がステアリングシャフト158の操作端部176側の部分の中に設けられている。エアバッグ174は、図11にはおいては膨らませられた状態が図示されている。その他の構成は上記実施例と同じであり、同じ作用を成す構成要素には同一の符号を付して対応関係を示し、説明を省略する。
なお、一対のアーム156は、一対のアーム22と同様に回動装置50により回動させられるが、一対のハンドル150が従来のステアリングホイールと同様に機能するステアリングホイール160を構成し、操舵時におけるステアリングシャフト158の回転角度が大きいため、その回転角度がいかなる大きさであっても、エアシリンダ54の気圧室90への圧縮エアの供給が行われるようにされている。例えば、通路100を気圧室90につなぐ継手装置が、通路100は移動せず、エアシリンダ54の回転を許容しつつ気圧室90に圧縮エアを供給する状態に保つ装置とされる。図1ないし図8に示す操舵装置においては、ステアリングハンドル30の回転角度が小さいため、通路100の気圧室90への接続部がエアシリンダ54の回転と共に移動して支障ないが、ステアリングシャフト10の回転角度がいかなる大きさであっても、通路100が移動することなく、気圧室90に圧縮エアが供給される状態に保つ継手装置を用いて通路100を気圧室90に接続してもよい。
本操舵装置においても、運転者による操作装置118の操作に基づいて一対のアーム156が回動装置50により第1状態と第2状態とに回動させられる。この際、一対のハンドル150はそれぞれ、平行移動させられ、姿勢を変えることなく移動させられる。また、衝突検知時にはエアシリンダ54へのガスの供給により一対のアーム156が第2状態へ回動させられ、一対のアーム156および一対のハンドル150が凹部170に収容されて、運転席の前に大きな空き空間が得られ、ガスの供給により膨らませられたエアバッグ174がステアリングシャフト158から出て展開させられる。ハンドル150のグリップ部154は、インストルメントパネル166の上面より上方へ突出しており、一対のアーム156と共に第2状態へ移動させられるときにも、一対のハンドル150の各グリップ部154の少なくとも一方の一部がインストルメントパネル166の上面から上方へ突出するが、エアバッグ174はステアリングシャフト158内に設けられ、一対のハンドル150の間を通って運転席側へ広がるため、グリップ部154のインストルメントパネル166の上面からの突出部に妨げられることなく、運転席前の大きな空き空間に展開することができる。また、エアバッグ174は、ステアリングシャフト158から運転席側へ出て展開する際に、第2状態への回動中の一対のアーム156および一対のハンドル150を押し、第2状態への回動を助勢する。本操舵装置においては、衝突予測に基づくステアリングホイール160の中立位置への復帰は行われない。ステアリングホイール160を中立位置へ復帰させても、グリップ部154の上部がインストルメントパネル166の上面から上方へ突出するため、エアバッグ174がステアリングシャフト158の内部に設けられており、一対のハンドル150の間から運転席側へ広がり、ステアリングホイール160の操作位置に関係なく、ハンドル150に邪魔されることなく、展開することができるからである。
なお、衝突予測装置による衝突の予測に基づいてステアリングホイール160が中立位置へ戻され、その後、衝突検知に基づいてエアバッグ174が膨らませられるようにしてもよい。
さらに別の実施例を図12および図13に基づいて説明する。
本操舵装置においては、回動装置200の駆動源が回転駆動源たるロータリアクチュエータ202とされている。ロータリアクチュエータ202は流体圧回転アクチュエータの一種であり、本操舵装置においてはエアが作動流体とされ、気圧室への圧縮エアの供給により、出力部材としての出力軸204が回転軸線まわりに正方向に回転させられ、気圧室が大気に解放されることにより、大気室に収容されたスプリングの付勢により逆方向に回転させられる。ロータリアクチュエータ202はステアリングシャフト206の操作端部208に設けられ、図13に示すように、前記エアシリンダ54と同様に、圧縮エア源102から気圧室への圧縮エアの供給,遮断および大気への解放は、電磁開閉弁104および電磁方向切換弁106を含む電磁制御弁装置108および乗降時制御装置116により制御される。
ロータリアクチュエータ202の回転は、運動伝達装置たる回転伝達装置210により一対のアーム212の各リンク214,216のうちの一方、例えば、リンク214に伝達される。回転伝達装置210は、複数のギヤを含む。ロータリアクチュエータ202の出力軸204には駆動ギヤ220が相対回転不能に設けられるとともに、一方のアーム212のリンク214の回動軸222に固定された被駆動ギヤ224と噛み合わされ、リンク214に回転が伝達される。駆動ギヤ220の回転はまた、ステアリングシャフト206の操作端部208に回転可能に設けられたギヤ226により、他方のアーム212のリンク214の回動軸228に固定された被駆動ギヤ230に伝達される。そのため、ロータリアクチュエータ202の出力軸204の回転は、一対のアーム212の各リンク214に互いに逆向きに伝達され、それらアーム212が、ステアリングシャフト206の軸線の運転席側への延長線に対して互いに対称の状態を保って回動させられる。
本操舵装置においては、ロータリアクチュエータ202の気圧室へ圧縮エアが供給され、出力軸204が正方向に回転させられることによりアーム212が第1状態から第2状態へ回動させられ、出力軸204がスプリングの付勢により逆方向に回転させられることにより、アーム212が第2状態から第1状態へ回動させられる。そのため、ロータリアクチュエータ202にはロック装置236(図13参照)が設けられ、出力軸204の正方向への回転を阻止し、アーム212が第1状態に保たれるようにされている。ロック装置236は、例えば、ストッパ部材およびストッパ部材駆動装置を含む。ストッパ部材駆動装置は、例えば、ソレノイドにより構成され、コイルへの電流供給が断たれた状態ではストッパ部材を作用位置へ移動させ、出力軸の正方向への回転を阻止し、コイルへの電流供給により、ストッパ部材を非作用位置へ移動させて出力軸の正方向への回転を許容するように構成される。
ロック装置236は、図13に示すように、乗降時制御装置238および衝突時制御装置240により制御される。本操舵装置においては、運転者による操作装置118の操作に基づいてロータリアクチュエータ202が正方向あるいは逆方向に回転させられ、一対のアーム212が第1状態と第2状態とに回動させられるのであるが、アーム212を第1状態から第2状態へ回動させる際に、乗降時制御装置238は、前記操舵装置の乗降時制御装置116と同様に電磁制御弁装置108を制御するものとされるとともに、ロック装置236のストッパ部材駆動装置のソレノイドに電流を供給させてロックを解除させるものとされている。乗降時制御装置238はまた、アーム212が第2状態から第1状態へ回動させられた状態においてソレノイドへの電流供給を遮断し、ストッパ部材を作用位置へ移動させる。衝突時制御装置240はコンピュータを含み、衝突検知装置242による衝突の検知に基づいてロック装置236のストッパ部材駆動装置のソレノイドに電流を供給させてロックを解除させる。衝突時制御装置240はまた、第1ガス発生装置244に、ロータリアクチュエータ202の気圧室にガスを供給させる。その他の構成は図1ないし図8に示す操舵装置と同じであり、説明を省略する。
衝突検知装置242によって衝突が検知された場合には、衝突時制御装置240は、まず、ロック装置236のストッパ部材駆動装置のソレノイドに電流を供給させ、ストッパ部材を非作用位置へ移動させる。それにより、出力軸204の正方向への回転が許容され、その状態で第1ガス発生装置244に、ロータリアクチュエータ202の気圧室にガスを供給させ、アーム212が迅速に第2状態へ回動させられ、運転席の前に大きな空き空間が得られる。また、衝突検知装置242による衝突の検知に基づいて第2ガス発生装置142によりエアバッグ132にガスが供給され、エアバッグ132が運転席側へ展開させられる。ロータリアクチュエータ202へのガスの供給による一対のアーム212およびハンドルの第2状態への回動と、ガスの供給によるエアバッグの展開とは、少なくとも一対のアーム212およびハンドルがエアバッグ132と干渉しないタイミングで第2状態へ回動するように行われる。
さらに別の実施例を図14に基づいて説明する。
本操舵装置においては、回動装置250が一対のアーム252をそれぞれ、第2状態へ回動する方向に付勢する付勢装置たる引張コイルスプリング254(以後、スプリング254と略称する)と、そのスプリング254の付勢力に抗して一対のアーム252を、それらアーム252の各々を第1状態に維持する維持装置たる連結装置256とを含むように構成される。
一対のアーム252はそれぞれ、2本のリンク260,262を含む。これらリンク260,262は前記一対のアーム22のリンク34,36と同様に、各一端が軸264,266によってハンドル268に回動可能に連結され、各他端部は軸270,272によってステアリングシャフト274の操作端部276に回動可能に連結され、一対のリンク260,262とハンドル268および操作端部276とが共同して平行四辺形リンクを構成している。2本ずつのリンク260,262のうち、リンク260とステアリングシャフト274との間に上記スプリング254が張り渡され、一対のアーム252の各々が第2状態に向かって付勢されている。
連結装置256は、一対のハンドル268の一方、例えば、左ハンドル268Lの当接面290に設けられた連結部たる連結突部292と、他方、例えば、右ハンドル268R内に設けられた連結部材たる連結レバー294および連結レバー駆動装置296とを含む。連結突部292には当接面290に直角な軸線を中心線とする円環状の係合部たる溝300が設けられている。また、連結レバー294は、軸302により、溝300の軸線およびステアリングシャフト274の軸線に直角な軸線まわりに回動可能に支持され、その一端部には係合部としての爪部306が設けられ、他端部はヨーク状を成し、連結レバー駆動装置296を構成するソレノイド308のプランジャ310に設けられた係合部としてのピン311が相対回動可能に係合させられている。
ソレノイド308は単動式であり、ハンドル268に固定して設けられ、コイルに電流が供給されない状態では、プランジャ310がスプリングの付勢によりソレノイド308のハウジング312から突出させられ、連結レバー294の爪部306が溝300に嵌入して連結突部292に係合し、一対のハンドル268を当接面290,304同士を当接させ、連結した状態に保つ。この状態では一対のハンドル268は一体のステアリングハンドル314として機能する。また、コイルに電流が供給されれば、プランジャ310がハウジング312内に引き込まれ、連結レバー294が逆向きに回動させられて爪部306が溝300から抜け出させられ、一対のハンドル268の連結が解除される。その他の構成は、図1ないし図8に示す操舵装置と同じであり、図示および説明を省略する。
本操舵装置において車両運転時には、一対のアーム252は第1状態にあり、一対のハンドル268が連結装置256により連結され、運転者により操作される。そして、衝突検知装置によって衝突が検知されれば、ソレノイド308のコイルに電流が供給され、連結装置256による一対のハンドル268の連結が解除される。それにより、一対のアーム252がスプリング254の付勢により第2状態へ回動させられ、アーム252およびハンドル268がインストルメントパネルに設けられた凹部に収容され、インストルメントパネルに収容されたエアバッグが大きく展開させられる。連結装置256のソレノイド308への電流供給による連結解除に基づく一対のアーム252およびハンドル268の第2状態への回動とガスの供給によるエアバッグの展開とは、少なくとも一対のアーム252およびハンドル268がエアバッグと干渉しないタイミングで第2状態へ回動するように行われる。
なお、連結装置256による一対のハンドル268の連結が運転者の操作装置の操作による指示に基づいて解除され、一対のアーム252が第2状態へ回動させられるようにしてもよい。この場合、一対のアーム252を第1状態へ回動させる場合、例えば、運転者が一対のハンドル268を持ち、一対のアーム252をスプリング254の付勢力に抗して回動させ、当接面290,304を当接させた状態で連結装置256による連結を指示し、連結させる。
また、連結レバーは、そのソレノイドのプランジャに連結される端部をヨーク状とするのに替えて長穴を設け、プランジャに設けられたピンを相対回動可能に嵌合させてもよく、あるいは連結レバー駆動装置を構成するソレノイドをハンドルに回動可能に設けるとともに、プランジャと連結レバーを相対回動可能に連結してもよい。
さらに別の実施例を図15に示す。
本操舵装置においては、回動装置350の駆動源は直線駆動源たるエアシリンダ352により構成されるとともに、ステアリングシャフト354を回転可能に保持している保持部材、例えば、車体に設けられた保持部356により、ステアリングシャフト354の軸線と平行な姿勢で保持されている。エアシリンダ352は単動シリンダとされており、ピストンロッド358は、気圧室への圧縮エアの供給によりハウジング360内に引き込まれ、スプリングの付勢によりハウジング360から突出させられる。気圧室への圧縮エアの供給は、図示は省略するが、前記エアシリンダ54と同様に、電磁制御弁装置および乗降時制御装置により制御される。また、衝突検知装置による衝突検知時には、ガス発生装置により気圧室にガスが供給される。
エアシリンダ352のピストンロッド358の直線運動は、運動伝達装置362により一対のアーム(図示省略)の各々に伝達される。運動伝達装置362は、ステアリングシャフト354に軸方向に相対移動可能に嵌合された可動部材としてのスリーブ364,一対の連結リンク(図示省略)および回転許容伝達部366を含む。一対の連結リンクは、前記一対の連結リンク60と同様に構成されている。また、スリーブ364は、前記スリーブ58と同様に、運転席側の端部に一対のアームに係合する一対の駆動部370が設けられ、一対の連結リンクの各一端が前記一対の連結リンク60と同様に連結されるとともに、駆動部370が設けられた側とは反対側の端部に係合部としての円環溝372が設けられている。
車体の保持部374には、伝達部材としての伝達レバー378が軸376により、ステアリングシャフト354の軸線と直角に立体交差し、鉛直な軸線まわりに回動可能に保持されている。伝達レバー378の一端部はヨーク状とされ、ピストンロッド358の先端部に軸380により、伝達レバー378の回動軸線と平行な軸線まわりに回転可能に設けられた回転係合部材としてのローラ382が相対回動可能に嵌合されている。伝達レバー378の他端部には、回転係合部材としてのローラ384が軸386により、伝達レバー378の回動軸線と平行な軸線まわりに回転可能に取り付けられ、前記円環溝372に回転可能に嵌合されている。
操舵時には、エアシリンダ352の気圧室は大気圧とされ、ピストンロッド358がスプリングの付勢によりハウジング360から突出する向きに移動させられ、図15(a)に示すように、伝達レバー378の回動によりスリーブ364が運転席側へ移動させられ、一対の駆動部370が一対のアームの各リンクに係合して第1状態へ回動させた状態にある。そして、運転者がステアリングハンドルを操作し、ステアリングシャフト354が回転させられるとき、ローラ384は円環溝372内を相対的に転動し、ステアリングシャフト354および一対のアームの軸線まわりの回転を許容する。本操舵装置においては、これらローラ384および円環溝372が回転許容伝達部366を構成している。
例えば、運転者が車両から降りる際に一対のアームを第2状態へ回動させるのであれば、その指示に基づいてエアシリンダ352の気圧室に圧縮エアが供給される。それにより、図15(b)に示すように、ピストンロッド358がハウジング360内に引き込まれるとともに、伝達レバー378が回動させられ、ローラ384が円環溝372の溝側面に係合し、スリーブ364を運転席から離間する向きに移動させ、アームが第2状態へ回動させられる。また、一対のアームの第1状態への回動が指示されれば、気圧室が大気に解放され、スプリングの付勢によりピストンロッド358がハウジング360から突出する向きに移動させられるとともに、伝達レバー378が回動させられ、ローラ384が円環溝372の溝側面に係合してスリーブ364を運転席側へ移動させ、一対のアームを第1状態へ回動させる。
車両衝突時には、衝突検知装置による衝突検知に基づいてエアシリンダ352の気圧室にガスが供給される。それにより、伝達レバー378が回動させられてスリーブ360が運転席から離れる側へ移動させられ、一対のアームが一対のハンドルと共に迅速に第2状態へ回動させられてインストルメントパネルの凹部に収容され、運転席の前に大きな空き空間が得られる。
さらに別の実施例を図16に基づいて説明する。
本操舵装置においては、回動装置400が前記回動装置250と同様に、付勢装置としての引張コイルスプリング402(以後、スプリング402と略称する)および連結装置(図示省略)を含むが、スプリング402が、ステアリングシャフト406を回転可能に保持している保持部材、例えば、車体に設けられた保持部408に保持され、その付勢力が付勢力伝達装置410によって一対のアーム412に伝達されるようにされている。連結装置は、前記連結装置256と同様に構成され、一対のハンドル414を連結して一体のステアリングハンドル415として機能させるとともに、その連結が解除可能である。
付勢力伝達装置410は、ステアリングシャフト406に軸方向に相対移動可能に嵌合された可動部材としてのスリーブ416と、連結リンク418と、回転許容伝達部420とを含む。スリーブ416の運転席側の端部には、一対の突部426が突設され、連結リンク418はその両端部がそれぞれ、軸428,430により、アーム412のリンク432,434の一方のリンク432とスリーブ416の突部426とに回動可能に連結されている。スリーブ416にはまた、突部426が設けられた側とは反対側の端部に係合部としての円環溝438が設けられている。
車体の保持部441には、伝達レバー440が軸442により、ステアリングシャフト406の軸線と直角に立体交差し、鉛直な軸線まわりに回動可能に取り付けられ、その一端部に回転係合部材としてのローラ446が軸448により回転可能に取り付けられるとともに、円環溝438に回転可能に嵌合されている。また、伝達レバー440の他端部には、スプリング402がスリーブ416を運転席から離れる方向に移動させる向きに係合させられている。
本操舵装置においては、操舵時には、一対のアーム412が第1状態にあり、一対のハンドル414が連結装置により連結されてステアリングハンドル415を構成し、運転者により操作される。ステアリングシャフト406および一対のアーム412の回転は、ローラ446が円環溝438内を相対的に転動することにより許容される。本操舵装置においては、これらローラ446および円環溝438が回転許容伝達部420を構成している。そして、衝突検知装置により衝突が検知されれば、連結装置のソレノイドに電流が供給され、一対のハンドル414の連結が解除される。それにより、伝達レバー440がスプリング402の付勢により回動させられ、ローラ446が円環溝432の溝側面に係合してスリーブ416を運転席から離れる向きに移動させ、連結リンク418が移動させられつつ回動させられる。そして、一対のアーム412が連結リンク418と共に移動させられつつ第2状態へ回動させられ、一対のハンドル414も移動させられて一対のアーム412と共に凹部に収容され、運転席の前に大きな空き空間が得られる。
さらに別の実施例を図17に基づいて説明する。
本操舵装置においては、一対のハンドル470にそれぞれストッパ472が設けられ、一対のアーム474のふらつきが防止されるようにされている。一対のアーム474は、前記一対のアーム252と同様に、リンク476とステアリングシャフト(図示省略)との間に張り渡された引張コイルスプリング(図示省略)によって第2状態へ回動する向きに付勢されている。また、一対のハンドル470は、連結装置(図示省略)により連結される。連結装置は、例えば、前記連結装置256と同様に構成される。
一対のアーム474の各リンク476,478はそれぞれ、各一端において軸486,488によってハンドル470に回動可能に連結され、各他端においてステアリングシャフトの操作端部に回動可能に連結され、ハンドル470およびステアリングシャフトの操作端部と共に平行四辺形リンクを構成しているが、それら軸486,488間の距離は短い。そのため、リンク476,478と軸486,488との嵌合部の僅かな隙間によって、ハンドル470のリンク476,478に対するかなりの相対回動が許容され、一対のハンドル470が連結装置によって連結され、あたかも一体の部材であるかのように機能する状態においても、2組のリンク476,478および一対のハンドル470から成るリンク機構に相当角度のふらつきが生じる。そこで、一対のストッパ472が、ハンドル470からアーム474側へ突出させられ、先端部においてリンク476と当接して上記ふらつきを防止するようにされている。
ストッパ472の先端部には、凹部490が設けられ、第1状態へ回動させられたアーム474のリンク476が嵌合可能とされており、一対のアーム474の第1状態においては、凹部490の内側面がリンク476に接触(ストッパ472とリンク476との少なくとも一方の僅かな弾性変形を伴うことが望ましい)し、あるいはごく僅かな隙間を隔てて対向するようにされている。また、ストッパ472のハンドル470からの突出長さは軸486,488間の距離に比較して十分大きく(例えば3倍以上であることが望ましく、5倍以上であることがさらに望ましい)されている。そのため、一対のアーム474が図17において右方へ回動しようとすると、左側のストッパ472のリンク476に対する当接によってその回動が防止され、左方へ回動しようとすると、右側のストッパ472がリンク476に当接して左方への回動が防止される。それにより、リンク476,478をハンドル470に連結する軸486,488間の距離が短く、かつ、それら軸486,488の各々とハンドル470との間に遊びがあっても、アーム474およびハンドル470のふらつきが防止される。
さらに別の実施例を図18および図19に基づいて説明する。
本操舵装置においては、一対のアーム500の各一端に一対のハンドル502の各々が固定されている。一対のアーム500の各他端は、ステアリングシャフト508の操作端部510に軸512により互いに平行な回動軸線まわりに回動可能に連結されている。ハンドル502は、例えば、前記ハンドル20と同様に構成され、ステアリングハンドル514を構成する。前記ハンドル150と同様に構成され、ステアリングホイールを構成するものとしてもよい。本操舵装置の回動装置は、例えば、前記各実施例の回動装置50,200,250,350,400のいずれかと同様に構成される。
本操舵装置においては、ハンドル502がアーム500に固定されているため、一対のアーム500が回動装置によって回動させられるとき、ハンドル502はアーム500に対する姿勢を変えることなく、アーム500の回動軸線まわりに旋回させられる。そして、アーム500が第2状態へ回動させられた状態では、図19に示すように、ハンドル502はインストルメントパネル516に設けられた凹部518にアーム500と共に収容され、運転席側の面520より前方に位置させられる。凹部518の底部には開口522が設けられており、一対のハンドル502の各グリップ部524側の部分はそれぞれ、開口522を通って車両前方側へ突出し、インストルメントパネル516との干渉が避けられる。
なお、それぞれ一端にハンドルが固定される一対のアームの各他端をそれぞれ操作端部に連結する各軸は、互いに平行な状態から傾けてもよい。これら軸は、例えば、ハンドルが中立位置に位置する状態においてステアリングシャフトの軸線を含む鉛直面に対して対称に傾けられる。各軸各々、互いに平行な状態からの傾斜角度が+20度、−20度までは互いにほぼ平行という。
さらに別の実施例を図20に基づいて説明する。
本操舵装置においては、一対のアーム550が2本ずつのリンク552,554を含み、各一端がハンドル556に軸558,560によって互いに平行な軸線まわりに回動可能に連結され、各他端が、ステアリングシャフト564の操作端部566に軸568,570により、各一端の回動軸線と平行であって、互いに平行な軸線まわりに回動可能に連結されている。リンク552,554の両端の回動軸線は互いに平行であり、ハンドル556および操作端部566と共に平行四辺形リンクを構成しているが、ハンドル556が中立位置に位置する状態において、ステアリングシャフト564の回転軸線を含み、鉛直な平面に対して、下方ほどステアリングシャフト564の回転軸線に接近する向き(下方ほど上記鉛直面に対して接近する向き)に傾斜させられている。また、一方のアーム550のリンク552,554の回動軸線と、他方のアーム550のリンク552,554の回動軸線とは、上記鉛直な平面に対して対称に傾斜させられている。リンク552,554の両端の回動軸線は、ハンドル556が中立位置に位置する状態において、上記鉛直な平面に対して上方ほどステアリングシャフト564の回転軸線に接近する向きに傾斜させてもよい。
本操舵装置においてもハンドル556が中立位置に戻された状態で一対のアーム550が第1状態から第2状態に向かって回動させられるが、一対のハンドル556はそれぞれ、平行四辺形リンクを構成しているため、平行移動させられ、姿勢を変えることなく、車両前方へ向かいつつ斜め下方(軸558,568の各軸線と直交する方向と平行な方向)へ向かう向きに移動させられる。一対のアーム550の第2状態から第1状態への回動時には、一対のハンドル556は逆向きに平行移動させられ、姿勢を変えることなく、車両後方へ向かいつつ斜め上方へ向かう向きに移動させられて、各当接部572が互いに当接させられる。
なお、衝突検知時にエアバッグを膨らませるのに先立って一対の操作部材を中立位置へ戻すことは不可欠ではない。例えば、操舵装置がステアバイワイヤ装置であって、操作部材の操作角が小さく、正方向と逆方向とにそれぞれ最大角度回転させられた状態においてもインストルメントパネルの上面から上方へ突出せず、エアバッグのインストルメントパネルの上部からの展開の邪魔になる恐れがない場合や、前述のように、エアバッグがステアリングシャフト内に設けられ、一対の操作部材の間から運転席側へ広がることができる場合には、一対の操作部材を中立位置へ戻すことは不可欠ではないのである。
また、ステアバイワイヤ装置である操舵装置において、一対の操作部材をそれぞれ、図9〜図11に示す操作部材と同様にグリップ部が半円環状を成し、ステアリングホイールを構成するものとするとともに、エアバッグをステアリングシャフト内に設けてもよい。
図1〜図8および図12〜図20に示す各操舵装置において、一対の操作部材をステアリングホイールを構成するものとするとともに、エアバッグをステアリングシャフト内に設けてもよい。
さらに、操舵時における一対の操作部材の操作角度は、操舵装置をステアバイワイヤ装置とする他、一対の操作部材の操作角度を増速して転舵装置に伝達する増速装置を設けることによっても小さくすることができる。増速装置は、増速率が一定の装置としてもよく、可変の装置としてもよい。
さらに、ステアリングシャフトは、車両前方ほど下方へ向かう向きに傾斜させられた軸線まわりに回転可能に設けてもよい。
また、一対のアームの第1状態への回動あるいは第2状態への回動を人が指示する操作装置は、車両の外から指示することができる装置としてもよい。それにより、例えば、乗車に先立って一対のアームを第2状態へ回動させたり、あるいは第1状態へ回動させ、乗車を容易にしたり、乗車後、直ちに運転操作し得るようにすることができる。
さらに、一対のアームの第1状態において一対の操作部材を互いに当接した状態とすることは不可欠ではなく、離れていてもよい。
また、回動装置の直線駆動源は複動シリンダとしてもよく、油圧シリンダとしてもよい。
さらに、回動装置の回転駆動源は、複動のロータリアクチュエータとしてもよく、電動回転モータとしてもよい。
また、回動装置の駆動源を単動シリンダあるいは単動のロータリアクチュエータとする場合、スプリングの付勢により一対のアームを第1状態から第2状態へ回動させるものとしてもよい。
さらに、電磁制御弁装置を構成する電磁開閉弁は、スプール弁により構成してもよい。
一実施例である操舵装置の一対のアームが第1状態へ回動させられた状態を一対のハンドルおよびインストルメントパネルと共に示す平面図である。 上記一対のアームが第1状態に位置する状態における一対のハンドルを示す正面図である。 上記ハンドル,アームおよびインストルメントパネルを示す側面図である。 上記一対のアームが第2状態へ回動させられた状態を一対のハンドルおよびインストルメントパネルと共に示す平面図である。 上記一対のアームが第2状態へ回動させられた状態を一対のハンドルと共に示す正面図である。 上記一対のアームが第2状態へ回動させられるとともに、エアバッグが展開させられた状態を示す側面図である。 上記操舵装置の回動装置を示す平面図(一部断面)である。 上記回動装置のエアシリンダの制御回路を示す回路図である。 別の実施例である操舵装置の一対のアームが第1状態へ回動させられた状態における一対のハンドルを示す正面図である。 図9に示す一対のハンドルが連結された一対のアームが第2状態へ回動させられた状態を一対のハンドルと共に示す正面図である。 図10に示す一対のアームおよび一対のハンドルを展開させられたエアバッグと共に示す平面図である。 さらに別の実施例である操舵装置の回動装置を示す平面図である。 図12に示す回動装置の駆動源であるロータリアクチュエータのロック装置を説明するブロック図である。 さらに別の実施例である操舵装置の回動装置および連結装置を示す平面図(一部断面)である。 さらに別の実施例である操舵装置の回動装置を示す平面図(一部断面)であり、アームを第1状態に回動させる場合の状態と、第2状態に回動させる場合の状態とを示す図である。 さらに別の実施例である操舵装置の回動装置を示す平面図である。 さらに別の実施例である操舵装置の一対のハンドル,アームおよびストッパを示す平面図(一部断面)である。 さらに別の実施例である操舵装置の一対のアームが第1状態へ回動させられた状態を一対のハンドルおよびインストルメントパネルと共に示す平面図である。 図18に示す一対のアームが第2状態へ回動させられた状態を一対のハンドルおよびインストルメントパネルと共に示す平面図である。 さらに別の実施例である操舵装置の一対のアームが第2状態へ回動させられた状態を一対のハンドルと共に示す正面図である。
符号の説明
10:ステアリングシャフト 12:操作端部 14:インストルメントパネル 20:ハンドル 22:アーム 34,36:リンク 50:回動装置 52:凹部 54:エアシリンダ 56:運動伝達装置 108:電磁制御弁装置 116:乗降時制御装置 130:エアバッグ装置 132:エアバッグ 136:衝突検知装置 150:ハンドル 156:アーム 158:ステアリングシャフト 166:インストルメントパネル 170:凹部 174:エアバッグ 176:操作端部 200:回動装置 202:ロータリアクチュエータ 206:ステアリングシャフト 208:操作端部 210:回転伝達装置 212:アーム 214,216:リンク 240:衝突時制御装置 242:衝突検知装置 250:回動装置 252:アーム 254:引張コイルスプリング 256:連結装置 260,262:リンク 268:ハンドル 274:ステアリングシャフト 276:操作端部 350:回動装置 352:エアシリンダ 354:ステアリングシャフト 368:運動伝達装置 400:回動装置 402:引張コイルスプリング 404:連結装置 406:ステアリングシャフト 410:付勢力伝達装置 412:アーム 414:ハンドル 470:ハンドル 474:アーム 476,478:リンク 500:アーム 502:ハンドル 508:ステアリングシャフト 510:操作端部 516:インストルメントパネル 518:凹部 550:アーム 552,554:リンク 556:インストルメントパネル 564:ステアリングシャフト 566:操作端部

Claims (8)

  1. 軸線まわりに回転可能なステアリングシャフトと、
    一対の操作部材と、
    それら一対の操作部材の各々を前記ステアリングシャフトの操作端部に連結する一対のアームと、
    それら一対のアームを、それらアームの各々が前記ステアリングシャフトの軸線の運転席側への延長線となす角度が小さい第1状態と大きい第2状態とに回動させ、かつ、それらステアリングシャフトと一対のアームとの前記軸線まわりの回転を許容する回動装置と
    を含むことを特徴とする操舵装置。
  2. 前記一対のアームの各々が、2本ずつのリンクを備え、それら2本ずつのリンクの各一端が前記操作部材に互いに平行な第1回動軸線まわりに回動可能に連結される一方、各他端が前記ステアリングシャフトの操作端部に前記第1回動軸線と平行な第2回動軸線まわりに回動可能に連結され、それら2本ずつのリンクと前記操作部材および前記ステアリングシャフトの操作端部とが共同して平行四辺形リンクを構成しており、前記一対のアームの回動に伴って前記操作部材がそれぞれ円弧に沿って平行移動することを特徴とする請求項1に記載の操舵装置。
  3. 前記回動装置が、前記一対のアームを、前記延長線に対して互いに対称の状態を保って回動させるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の操舵装置。
  4. 前記ステアリングシャフトの操作端部がインストルメントパネルの運転席側の面より運転席前方側に位置させられたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の操舵装置。
  5. 少なくとも前記一対のアームが、前記第2状態においては前記インストルメントパネルの運転席側の面より運転席前方側に位置させられることを特徴とする請求項4に記載の操舵装置。
  6. 当該操舵装置が設けられた車両の他物体への衝突を検知する衝突検知装置と、
    その衝突検知装置による衝突検知に応じて前記回動装置を、前記一対のアームを前記第1状態から前記第2状態へ回動させる向きに作動させる衝突時制御装置と
    を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の操舵装置。
  7. 前記衝突検知装置の衝突検知に応じて、前記第1状態において前記操作部材および前記アームが存在していた空間を含む空間に膨らむエアバッグを備えたエアバッグ装置を含むことを特徴とする請求項6に記載の操舵装置。
  8. 前記回動装置を、前記一対のアームを前記第1状態から前記第2状態へ回動させる正方向と、逆向きに回動させる逆方向とに作動させる乗降時制御装置を含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の操舵装置。
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