JP2007137164A - ラグ付きタイヤ - Google Patents

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JP2007137164A JP2005331383A JP2005331383A JP2007137164A JP 2007137164 A JP2007137164 A JP 2007137164A JP 2005331383 A JP2005331383 A JP 2005331383A JP 2005331383 A JP2005331383 A JP 2005331383A JP 2007137164 A JP2007137164 A JP 2007137164A
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Abstract

【課題】振動緩衝作用及び牽引力に優れる農業用ラグ付きタイヤ2の提供。
【解決手段】このタイヤ2は、その外面がトレッド面22をなし多数のラグ24を備えたトレッド4と、コア28を備えた左右一対のビード8と、このトレッド4からこのビード8に架け渡されたカーカス10と、このトレッド4の内側においてこのカーカス10の外側に積層されるベルト12と、このベルト12及びカーカス10の外側に積層される上部補強層14と、このビード8の軸方向外側において、このカーカス10の外側に積層される下部補強層16とを備えている。この上部補強層14は、このベルト12の軸方向外側に位置する外端36を覆っている。この上部補強層14の下端38は、このラグ24の付け根よりも半径方向内側にある。この下部補強層16の上端42は、この上部補強層14の下端38よりも半径方向内側にある。
【選択図】図2

Description

本発明は、湿田、軟弱地等を走行する農業機械及び軽土木建設機械に装着されるラグ付きタイヤに関する。
農業機械及び軽土木建設機械には、湿田及び軟弱地における作業性が考慮されたラグ付き走行体が装着される。この走行体には、ラグ付きタイヤ及びラグ付きクローラがある。
ラグ付きタイヤでは、そのトレッドは多数のラグを備えている。このラグは、赤道面からトレッドの端まで延びており、回転方向に左右交互に配置されている。このラグは、半径方向略外向きに突出している。湿田及び軟弱地において、このラグが泥土を掻くことにより、このタイヤの装着された車両に推進力が発生する。このタイヤの牽引力は、このラグにより確保される。
このタイヤの装着された車両は、農地間の移動の際に一般道を走行する。このタイヤには、泥土が付着しやすい。このため、付着した泥土が一般道にまき散らされるという問題がある。ラグの形状、間隔等が制御されることにより、タイヤへの泥土の付着が抑えられている。
トラクション、耐摩耗性及び耐久性を損なうことなく泥土の付着を抑えたラグ付きタイヤが、特許第3416327号公報に開示されている。このタイヤには、トレッドに溝ではなく切目が多数形成されている。このタイヤは、このラグが容易に変形されうるように構成されている。
特許第3416327号公報
ラグ付きタイヤでは、タイヤが回転すると、タイヤと地面との接地箇所は一方のラグに沿って赤道面からトレッドの端に向かって移行する。トレッドの端に至った接地箇所は、他方のラグの赤道面へと移行し、さらにこの他方のラグに沿って赤道面からトレッドの端に向かって移行する。このタイヤでは、このような接地箇所の移行が走行時に繰り返される。この移行において車軸が上下に動くので、振動が発生する。
カーカスに備えられるカーカスコードがバイアス構造とされたバイアスタイヤがある。このバイアスタイヤは、その縦バネ定数が高いので振動緩衝作用に劣る。このカーカスコードがラジアル構造とされたラジアルタイヤがある。このラジアルタイヤは、そのサイドウォールの剛性が低いのでバイアスタイヤに比べて振動緩衝作用に優れる。その一方で、このタイヤは牽引力に劣る。
カーカスの半径方向外側に積層されるベルトの軸方向幅は、トレッドの最大幅よりも狭い。トレッドのショルダーには、ラグの下側にベルトが配置されていない箇所が存在する。このショルダーにおける剛性は、このタイヤのクラウンにおける剛性よりも低い。このため、このショルダーに位置する一部のラグが、走行時に回転方向後方に傾いてしまう場合がある。このようなタイヤは、牽引力に劣る。このタイヤと地面との接地箇所が安定に形成されないので、車軸が上下に動いてしまう。このタイヤには、振動が発生する。接地箇所が安定に形成されるためにタイヤの剛性が高められると、振動緩衝作用が損なわれてしまう。このタイヤに空気が充填されると、このショルダーが大きく膨らみ、その形状が歪に変形してしまう場合もある。このベルトの外端に応力が集中するので、トレッドにひび割れが生じてしまう場合もある。このタイヤでは、その質量が軽減されるためにトレッドの厚みを薄くすることができない。
本発明の目的は、振動緩衝作用及び牽引力に優れるラグ付き走行体の提供にある。
本発明に係る農業用ラグ付きタイヤは、その外面がトレッド面をなし多数のラグを備えたトレッドと、コアを備えた左右一対のビードと、このトレッドからこのビードに架け渡されたカーカスと、このトレッドの内側においてこのカーカスの外側に積層されるベルトと、このベルト及びカーカスの外側に積層される上部補強層と、このビードの軸方向外側において、このカーカスの外側に積層される下部補強層とを備えている。この上部補強層は、このベルトの軸方向外側に位置する外端を覆っている。この上部補強層の下端は、このラグの付け根よりも半径方向内側にある。この下部補強層の上端は、この上部補強層の下端よりも半径方向内側にある。このコアの中心からこのラグの付け根までの半径方向距離がLAとされ、この上部補強層の下端からこの付け根までの半径方向距離がLBとされ、このコアの中心からこの下部補強層の上端までの半径方向距離がLCとされ、この下部補強層の上端からこの上部補強層の下端までの半径方向距離がLDとされたとき、この距離LAに対するこの距離LBの比率(LB/LA)は、20%以上30%以下である。この距離LAに対するこの距離LCの比率(LC/LA)は、30%以上40%以下である。この距離LAに対するこの距離LDの比率(LD/LA)は、30%以上45%以下である。
好ましくは、このラグ付き走行体では、上記上部補強層の下端において、この上部補強層は折り返されている。
このラグ付き走行体は上部補強層を備えているので、トレッドのショルダーの近傍における剛性が高い。この走行体では、このショルダーに位置する一部のラグが走行時に回転方向後方に傾くことはない。この走行体では、このラグが湿田及び軟弱地の泥土を安定に掻くことができる。この走行体は、牽引力に優れる。この走行体では、上部補強層と下部補強層とが一体的に形成されていないので、サイドウォールによる振動緩衝作用が維持されうる。この走行体は、振動緩衝作用に優れる。この下部補強層がビードの軸方向外側に位置しているので、ビードの近傍における剛性が高められている。この走行体では、地面との接地箇所が安定に形成されるので、走行時に車軸が上下に動くことはない。この走行体では、振動の発生も抑えられている。ベルトプライの外端に応力が集中することはないので、トレッドにひび割れが生じることもない。このショルダーが大きく膨らむことがないので、その形状が歪に変形することもない。トレッドのひび割れ及びトレッド面の変形が生じないので、この走行体はトレッドの厚みを薄くできる。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る農業用ラグ付きタイヤ2の一部が示された展開図である。このタイヤ2は、農業機械に装着される。この図1において、左右方向がこのタイヤ2の軸方向である。矢印Aで示されているのは、このタイヤ2の回転方向である。図1中の一点鎖線CLは、このタイヤ2の赤道面を表す。なお、この農業機械としては、トラクタ、バインダ、ハーベスタ、コンバイン、田植機、運搬車及び耕耘機が例示される。なお、このタイヤ2がトレンチャ及びドーザーのような軽土木建設機械に装着されてもよい。
図2は、図1のタイヤ2のII−II線に沿った一部拡大断面図である。この図2において、上下方向がこのタイヤ2の半径方向であり、左右方向がこのタイヤ2の軸方向である。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、上部補強層14、下部補強層16及びチューブ18を備えている。このタイヤ2はリム20に組み込まれており、このチューブ18に空気が充填されている。なお、図1及び図2中の一点鎖線CLは、このタイヤ2の赤道面を表す。このタイヤ2は、この一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。
トレッド4は架橋ゴムからなり、半径方向外向きに凸な形状を呈している。このトレッド4の外面は、トレッド面22をなす。このトレッド4は、多数のラグ24を備えている。このラグ24は、このトレッド面22から半径方向略外向きに突出している。このラグ24は、赤道面からトレッド4の端26まで、斜めに延びている。このラグ24の付け根は、このトレッド面22に位置している。図2中、点PJは軸方向外側におけるこのラグ24の付け根である。
ラグ24は、タイヤ2の左側及び右側に配置されている。左側のラグ24と右側のラグ24とは、回転方向において交互に配置されている。このタイヤ2が回転すると、このタイヤ2と地面との接地箇所は左側のラグ24に沿って赤道面から左側のトレッド4の端26に向かって移行する。左側のトレッド4の端26に至った接地箇所は、右側のラグ24の赤道面へと移行し、右側のラグ24に沿って赤道面から右側のトレッド4の端26に向かって移行する。右側のトレッド4の端26に至った接地箇所は、さらに左側のラグ24の赤道面へと移行する。このようなタイヤ2が装着された車両では、左側のラグ24から右側のラグ24への接地箇所の移行、及び右側のラグ24から左側のラグ24への接地箇所の移行が走行時に繰り返される。このような接地箇所の移行は、非連続的である。
サイドウォール6は、トレッド4の端26から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。このサイドウォール6は、振動緩衝作用を備えている。さらにこのサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6から半径方向略内向きに延びている。このビード8は、コア28と、このコア28から半径方向外向きに延びるエイペックス30とを備えている。このコア28はリング状であり、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。このエイペックス30は、半径方向外向きに先細りであるテーパ状であり、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、カーカスプライ32からなる。このカーカスプライ32は、トレッド4から両側のビード8の間に架け渡されている。このカーカスプライ32は、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。このカーカスプライ32は、軸方向内側から外側に向かってこのビード8の周りを巻かれている。なお、このカーカス10に、2枚以上のカーカスプライ32が用いられてもよい。
図示されていないが、カーカスプライ32は、カーカスコードとトッピングゴムとからなる。カーカスコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は75°以上90°以下である。換言すれば、このタイヤ2はラジアルタイヤである。カーカスコードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12は、ベルトプライ34からなる。このベルトプライ34は、トレッド4の半径方向内側に位置している。このベルトプライ34は、このカーカスプライ32の半径方向外側に積層されている。このベルトプライ34は、カーカスプライ32を補強する。なお、このベルト12に、2枚以上のベルトプライ34が用いられてもよい。
図示されていないが、ベルトプライ34は、ベルトコードとトッピングゴムとからなる。このベルトコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は15°以上50°以下である。このベルトコードの好ましい材質としては、スチール及び有機繊維が例示される。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
上部補強層14は、ベルト12及びカーカス10の外側に積層されている。この上部補強層14は、ベルト12の軸方向外側に位置する外端36を覆っている。この上部補強層14の半径方向内側に位置する下端38は、ラグ24の付け根PJよりも半径方向内側にある。この上部補強層14の下端38は、カーカス10に積層されている。この上部補強層14は、トレッド4のショルダー40の近傍を補強している。
図示されていないが、上部補強層14は補強コードとトッピングゴムとからなる。この補強コードの好ましい材質としては、スチール及び有機繊維が例示される。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
下部補強層16は、ビード8の軸方向外側においてカーカス10の外側に積層されている。この下部補強層16の半径方向外側に位置する上端42は、コア28の中心44よりも半径方向外側に位置している。この下部補強層16は、ビード8の近傍を補強している。この下部補強層16の上端42は、上部補強層14の下端38よりも半径方向内側に位置している。この下部補強層16は、高硬度の架橋ゴムからなる。
このタイヤ2では、トレッド4のショルダー40の近傍における剛性が高められている。このため、このショルダー40に位置する一部のラグ24が走行時に回転方向後方に傾くことはない。このタイヤ2では、ラグ24が湿田及び軟弱地の泥土を安定に掻くことができる。このタイヤ2は、牽引力に優れる。
このタイヤ2では、ベルトプライ34の外端36に応力が集中することもないので、トレッド4にひび割れが生じることもない。このトレッド4のショルダー40において、トレッド面22が歪に変形することもない。トレッド4のひび割れ及びトレッド面22の変形が生じないので、このタイヤ2はトレッド4の厚みを薄くできる。
このタイヤ2では、上部補強層14と下部補強層16とは一体的に形成されていないので、サイドウォール6による振動緩衝作用が維持されうる。この走行体は、振動緩衝作用に優れる。このタイヤ2では、ビード8の近傍における剛性が高められているので、走行時にこのタイヤ2が捩れることはない。このタイヤ2と地面との接地箇所が安定に形成される。このため、走行時に車軸が上下に動くことはない。このタイヤ2では、振動の発生が抑えられている。
図2において、両矢印線LAはコア28の中心44からラグ24の付け根PJまでの半径方向距離を表している。両矢印線LBは、上部補強層14の下端38からこの付け根PJまでの半径方向距離を表している。両矢印線LCは、このコア28の中心44から下部補強層16の上端42までの半径方向距離を表している。両矢印線LDは、この下部補強層16の上端42からこの上部補強層14の下端38までの半径方向距離を表している。
このタイヤ2では、距離LAに対する距離LBの比率(LB/LA)は20%以上30%以下である。この比率(LB/LA)が20%以上に設定されることにより、トレッド4のショルダー40の近傍における剛性が高められる。このタイヤ2は、牽引力に優れる。この観点から、この比率(LB/LA)は22%以上がより好ましく、24%以上が特に好ましい。この比率(LB/LA)が30%以下に設定されることにより、サイドウォール6による振動緩衝作用が維持されうる。このタイヤ2は、乗り心地に優れる。この観点から、この比率(LB/LA)は28%以下がより好ましく、26%以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、距離LAに対する距離LCの比率(LC/LA)は30%以上40%以下である。この比率(LC/LA)が30%以上に設定されることにより、ビード8の近傍における剛性が高められる。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。このタイヤ2では、捩れが発生することがないので、振動の発生が抑えられる。この観点から、この比率(LC/LA)は32%以上がより好ましく、34%以上が特に好ましい。この比率(LC/LA)が40%以下に設定されることにより、サイドウォール6による振動緩衝作用が維持されうる。このタイヤ2は、乗り心地に優れる。この観点から、この比率(LC/LA)は38%以下がより好ましく、36%以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、距離LAに対する距離LDの比率(LD/LA)は30%以上45%以下である。この比率(LD/LA)が30%以上に設定されることにより、サイドウォール6による振動緩衝作用が維持されうる。このタイヤ2は、乗り心地に優れる。この観点から、この比率(LC/LA)は32%以上がより好ましく、34%以上が特に好ましい。この比率(LC/LA)が45%以下に設定されることにより、サイドウォール6の剛性が高められる。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。このタイヤ2では、捩れが発生することがないので、振動の発生が抑えられる。この観点から、この比率(LC/LA)は43%以下がより好ましく、41%以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、下部補強層16の硬度(デュロメータA硬さ)は65以上90以下であるのが好ましい。この硬度が65以上に設定されることにより、ビード8の近傍におけるサイドウォール6の剛性が高められる。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。このタイヤ2では、捩れが発生することがないので、振動の発生が抑えられる。この観点から、この硬度は70以上がより好ましく、75以上が特に好ましい。この硬度が90以下に設定されることにより、サイドウォール6による振動緩衝作用が維持されうる。このタイヤ2は、乗り心地に優れる。この観点からこの硬度は85以下がより好ましく、80以下が特に好ましい。
図3は、本発明の他の実施形態に係る農業用ラグ付きタイヤ46の一部が示された断面図である。この図3において、上下方向がこのタイヤ46の半径方向であり、左右方向がこのタイヤ46の軸方向であり、紙面との垂直方向がこのタイヤ46の周方向である。このタイヤ46は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、このタイヤ46の赤道面を表す。このタイヤ46は、トレッド48、サイドウォール50、ビード52、カーカス54、ベルト56、上部補強層58、下部補強層60及びチューブ62を備えている。このタイヤ46はリム20に組み込まれており、このチューブ62に空気が充填されている。このタイヤ46では、この上部補強層58以外は、図1のタイヤ2と同じ構成とされている。
上部補強層58は、ベルト56及びカーカス54の外側に積層されている。この上部補強層58は、ベルト56の軸方向外側に位置する外端64を覆っている。この上部補強層58の半径方向内側に位置する下端66は、ラグ68の付け根PJよりも半径方向内側にある。この上部補強層58の下端66は、カーカス54の軸方向外側に積層されている。
図示されていないが、上部補強層58は補強コードとトッピングゴムとからなる。この補強コードの好ましい材質としては、スチール及び有機繊維が例示される。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
図3に示されているように、このタイヤ46では、上部補強層58がその下端66において折り返されている。この上部補強層58は、積層されている。このタイヤ46では、トレッド48のショルダー70の近傍における剛性が図1のタイヤ2よりも更に高められている。このため、このショルダー70に位置する一部のラグ68が走行時に回転方向後方に傾くことはない。このタイヤ46では、ラグ68が湿田及び軟弱地の泥土を安定に掻くことができる。このタイヤ46は、牽引力に優れる。
このタイヤ46では、この上部補強層58が積層された状態は、1枚の上部補強層58で一体的に形成されている。この上部補強層58は、タイヤ46の動きに併せて一体的に動きうる。このため、2枚の上部補強層58が積層された場合に比べて、上部補強層58の積層による剛性の向上効果は大きい。このタイヤ46では、部品点数が増加されることなく、トレッド48のショルダー70の近傍における剛性が高められる。
このタイヤ46では、ベルト56の外端64に応力が集中することはないので、トレッド48にひび割れが生じることもない。トレッド48のショルダー70において、トレッド48が歪に変形することもない。トレッド48のひび割れ及びトレッド48の変形が生じないので、このタイヤ46はトレッド48の厚みを薄くできる。
このタイヤ46では、下部補強層60の半径方向外側に位置する上端72は、上部補強層58の下端66よりも半径方向内側に位置している。このタイヤ46では、上部補強層58と下部補強層60とが一体的に形成されていないので、サイドウォール50による振動緩衝作用が維持されうる。このタイヤ46は、振動緩衝作用に優れる。このタイヤ46では、ビード52の近傍における剛性が高められているので、走行時にこのタイヤ46が捩れることはない。このタイヤ46と地面との接地箇所が安定に形成される。このため、走行時に車軸が上下に動くことはない。このタイヤ46では、振動の発生が抑えられている。
図4は、本発明のさらに他の実施形態に係る農業用ラグ付きタイヤ74の一部が示された断面図である。この図4において、上下方向がこのタイヤ74の半径方向であり、左右方向がこのタイヤ74の軸方向であり、紙面との垂直方向がこのタイヤ74の周方向である。このタイヤ74は、図4中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、このタイヤ74の赤道面を表す。このタイヤ74は、トレッド76、サイドウォール78、ビード80、カーカス82、ベルト84、上部補強層86、下部補強層88及びチューブ90を備えている。このタイヤ74はリム20に組み込まれており、このチューブ90に空気が充填されている。このタイヤ74では、この上部補強層86以外は、図1のタイヤ2と同じ構成とされている。
上部補強層86は、ベルト84及びカーカス82の外側に積層されている。この上部補強層86は、ベルト84の軸方向外側に位置する外端92を覆っている。この上部補強層86の半径方向内側に位置する下端94は、ラグ96の付け根PJよりも半径方向内側にある。この上部補強層86の下端94は、カーカス82の軸方向外側に積層されている。
図示されていないが、上部補強層86は補強コードとトッピングゴムとからなる。この補強コードの好ましい材質としては、スチール及び有機繊維が例示される。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
図4に示されているように、このタイヤ74では、上部補強層86はトレッド76の内側に沿って両側のサイドウォール78の間に架け渡されている。ベルト84の左右の外端92は、1枚の上部補強層86で覆われている。このタイヤ74では、図1のタイヤ2に比べて部品点数が少ない。
このタイヤ74では、トレッド76のショルダー98の近傍における剛性が高められている。このため、このショルダー98に位置する一部のラグ96が走行時に回転方向後方に傾くことはない。このタイヤ74では、ラグ96が湿田及び軟弱地の泥土を安定に掻くことができる。このタイヤ74は、牽引力に優れる。
このタイヤ74では、ベルト84の外端92に応力が集中することはないので、トレッド76にひび割れが生じることもない。トレッド76のショルダー98において、トレッド76が歪に変形することもない。トレッド76のひび割れ及びトレッド76の変形が生じないので、このタイヤ74はトレッド76の厚みを薄くできる。
このタイヤ74では、下部補強層88の半径方向外側に位置する上端100は、上部補強層86の下端94よりも半径方向内側に位置している。このタイヤ74では、上部補強層86と下部補強層88とが一体的に形成されていないので、サイドウォール78による振動緩衝作用が維持されうる。このタイヤ74は、振動緩衝作用に優れる。このタイヤ74では、ビード80の近傍における剛性が高められているので、走行時にこのタイヤ74が捩れることはない。このタイヤ74と地面との接地箇所が安定に形成される。このため、走行時に車軸が上下に動くことはない。このタイヤ74では、振動の発生が抑えられている。
タイヤ2、46、74の寸法及び角度は、タイヤ2、46、74が正規リム20に組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2、46、74に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2、46、74には荷重がかけられない。本明細書において正規リム20とは、タイヤ2、46、74が依拠する規格において定められたリム20を意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リム20である。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2、46、74が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1及び図2に示された基本構成が備えられ、下記表1に示された仕様を備えた実施例1のラグ付きタイヤを得た。このタイヤサイズは、13.6−24 4PRである。カーカスには、カーカスプライを用いた。このカーカスプライに用いられているカーカスコードの材質は、ナイロン繊維である。このカーカスコードが赤道面に対してなす角度は、90°である。ベルトには、ベルトプライを用いた。このベルトプライに用いられているベルトコードの材質は、スチールである。このベルトコードが赤道面に対してなす角度は、35°である。上部補強層の補強コードの材質は、スチールである。下部補強層が構成される架橋ゴムの硬度(デュロメータA硬さ)は、78である。ビードのコアの中心からラグの付け根までの半径方向距離LAに対するこの上部補強層の下端からこの付け根までの半径方向距離LBの比率(LB/LA)は、25%である。この距離LAに対するこのコアの中心からこの下部補強層の上端までの半径方向距離LCの比率(LC/LA)は、40%である。この距離LAに対するこの下部補強層の上端からこの上部補強層の下端までの半径方向距離LDの比率(LD/LA)は、35%である。
[比較例4及び7並びに実施例3及び4]
比率(LB/LA)及び比率(LD/LA)を下記表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、ラグ付きタイヤを得た。
[比較例2、3、5、6、8及び9並びに実施例2及び5]
比率(LB/LA)、比率(LC/LA)及び比率(LD/LA)を下記表1及び表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、ラグ付きタイヤを得た。
[比較例1]
比率(LB/LA)を下記表1に示される通りとし、下部補強層を設けなかった他は実施例1と同様にして、ラグ付きタイヤを得た。なお、この比較例1は、上部補強層がトレッドの内側に沿って両側のサイドウォールの間に架け渡されるように構成されている。
[実施例6]
図3に示された基本構成が備えられ、下記表3に示された仕様を備えた実施例6のラグ付きタイヤを得た。このタイヤサイズは、13.6−24 4PRである。カーカスには、カーカスプライを用いた。このカーカスプライに用いられているカーカスコードの材質は、ナイロン繊維である。このカーカスコードが赤道面に対してなす角度は、90°である。ベルトには、ベルトプライを用いた。このベルトプライに用いられているベルトコードの材質は、スチールである。このベルトコードが赤道面に対してなす角度は、35°である。上部補強層は、その下端において折り返されている。上部補強層の補強コードの材質は、スチールである。下部補強層が構成される架橋ゴムの硬度(デュロメータA硬さ)は、78である。ビードのコアの中心からラグの付け根までの半径方向距離LAに対するこの上部補強層の下端からこの付け根までの半径方向距離LBの比率(LB/LA)は、25%である。この距離LAに対するこのコアの中心からこの下部補強層の上端までの半径方向距離LCの比率(LC/LA)は、40%である。この距離LAに対するこの下部補強層の上端からこの上部補強層の下端までの半径方向距離LDの比率(LD/LA)は、35%である。
[比較例12及び15並びに実施例8及び9]
比率(LB/LA)及び比率(LD/LA)を下記表1及び表2に示される通りとした他は実施例6と同様にして、ラグ付きタイヤを得た。
[比較例10、11、13、14、16及び17並びに実施例7及び10]
比率(LB/LA)、比率(LC/LA)及び比率(LD/LA)を下記表1及び表2に示される通りとした他は実施例6と同様にして、ラグ付きタイヤを得た。
[振動緩衝性評価]
農業用トラクタに、試作タイヤが装着された。リムは24×W11、タイヤ空気内圧は100kPaとした。舗装されたテストコースで、走行試験が実施され、ライダーによる振動緩衝作用に関する官能評価を行った。この評価結果が、下記の表1、表2及び表3に示されている。表中、Aはこの振動緩衝作用に優れる場合を表している。Bは、この振動緩衝作用に劣る場合を表している。
[牽引力評価]
農業用トラクタに、試作タイヤが装着された。リムは24×W11、タイヤ空気内圧は100kPaとした。畑及び湿田が模擬されたテストコースで、走行試験が実施され、ライダーによる牽引力に関する官能評価を行った。この評価結果が、下記の表1、表2及び表3に示されている。表中、Aはこの牽引力に優れる場合を表している。Bは、この牽引力に劣る場合を表している。
Figure 2007137164
Figure 2007137164
Figure 2007137164
表1、表2及び表3に示されるように、実施例のタイヤは、振動緩衝性及び牽引力に優れることが確認された。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るラグ付き走行体は、種々の農業機械及び軽土木建設機械のような作業用車両に装着されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る農業用ラグ付きタイヤの一部が示された展開図である。 図2は、図1のタイヤのII−II線に沿った一部拡大断面図である。 図3は、本発明の他の実施形態に係る農業用ラグ付きタイヤの一部が示された断面図である。 図4は、本発明のさらに他の実施形態に係る農業用ラグ付きタイヤの一部が示された断面図である。
符号の説明
2、46、74・・・タイヤ
4、48、76・・・トレッド
6、50、78・・・サイドウォール
8、52、80・・・ビード
10、54、82・・・カーカス
12、56、84・・・ベルト
14、58、86・・・上部補強層
16、60、88・・・下部補強層
18、62、90・・・チューブ
20・・・リム
22・・・トレッド面
24、68、96・・・ラグ
26・・・端
28・・・コア
30・・・エイペックス
32・・・カーカスプライ
34・・・ベルトプライ
36、64、92・・・外端
38、66、94・・・下端
40、70、98・・・ショルダー
42、72、100・・・上端
44・・・中心

Claims (2)

  1. その外面がトレッド面をなし、多数のラグを備えたトレッドと、
    コアを備えた左右一対のビードと、
    このトレッドからこのビードに架け渡されたカーカスと、
    このトレッドの内側においてこのカーカスの外側に積層されるベルトと、
    このベルト及びカーカスの外側に積層される上部補強層と、
    このビードの軸方向外側において、このカーカスの外側に積層される下部補強層とを備えており、
    この上部補強層が、このベルトの軸方向外側に位置する外端を覆っており、
    この上部補強層の下端が、このラグの付け根よりも半径方向内側にあり
    この下部補強層の上端が、この上部補強層の下端よりも半径方向内側にあり、
    このコアの中心からこのラグの付け根までの半径方向距離がLAとされ、この上部補強層の下端からこの付け根までの半径方向距離がLBとされ、このコアの中心からこの下部補強層の上端までの半径方向距離がLCとされ、この下部補強層の上端からこの上部補強層の下端までの半径方向距離がLDとされたとき、
    この距離LAに対するこの距離LBの比率(LB/LA)が、20%以上30%以下であり、
    この距離LAに対するこの距離LCの比率(LC/LA)が、30%以上40%以下であり、
    この距離LAに対するこの距離LDの比率(LD/LA)が、30%以上45%以下である農業用ラグ付きタイヤ。
  2. 上記上部補強層の下端において、この上部補強層が折り返されている請求項1に記載のタイヤ。
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