JP2007136794A - 携帯丸鋸 - Google Patents

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Abstract

【課題】丸鋸本体部の傾斜角度を調整する際の使用性の向上に資する技術を提供する。
【解決手段】丸鋸本体部を複数の常用傾斜角度位置に規制する規制装置181を設ける。規制装置181は、複数の常用傾斜角度位置毎に対応して丸鋸本体部に設けた複数の段部181a〜181dと、ベース111側に設けられ、複数の段部181a〜181dのいずれかに選択的に係合することによって丸鋸本体部の傾斜角度を選択された段部に対応する常用傾斜角度に規制する係合部材183からなる。係合部材は、軸方向に移動することで、複数の段部181a〜181dの段数に対応する複数の突出位置間で突出量が異なる構成とされており、当該突出位置を変えることによって、複数の段部181a〜181dに対する係合が選択される構成とした。
【選択図】図4

Description

この発明は、携帯丸鋸において、鋸刃を被加工材に対して斜めに傾けた状態で加工作業を行う傾斜切り技術に関する。
傾斜切り機構を備えた携帯丸鋸は、例えば米国特許第6,202311号明細書(特許文献1)に開示されている。特許文献1には、ベースに対して丸鋸本体部が回動軸回りに回動することでベースに対する傾斜角度が、ベースに対して直角をなす、いわゆる0度から最大角度(例えば、50度前後)までの範囲内で任意の角度に調整可能な構成が開示されている。また丸鋸本体部の傾斜角度調整時において、当該丸鋸本体部を回動軸回りに回動させたとき、丸鋸本体部の傾斜角度を、高頻度で使用される常用傾斜角度(例えば、45度等)に規制する規制装置(ストッパ装置)が備えられている。この規制装置によれば、丸鋸本体部を常用傾斜角度に素早く調整することができる。
特許文献1に記載の規制装置は、ベース側部材に設けた球面状の凹部に対し、丸鋸本体部側部材に設けられてバネ付勢されたボールが係合することによって丸鋸本体部を常用の傾斜角度に規制する構成である。このため、ボールと凹部との係合深さ、あるいはバネによる付勢力等の設定によっては、例えば丸鋸本体部をベースに対して勢いよく相対回動させたとき、ボールが所定の常用傾斜角度の凹部を乗り越えて移動する可能性があり、他方、ボールを凹部から脱出させる際、相当の外力を要求される可能性がある。すなわち、特許文献1の技術では、使い勝手に問題があり、この点でなお改良の余地がある。
米国特許第6,202311号明細書
本発明は、上記に鑑み、携帯丸鋸において、丸鋸本体部の傾斜角度を調整する際の使用性の向上に資する技術を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る携帯丸鋸は、ベースと、鋸刃を有する丸鋸本体部と、回動軸と、固定装置と、規制装置とを有する。回動軸は、丸鋸本体部をベースに対して鋸刃の切断方向と交差する方向に相対的に回動自在に連接するとともに、丸鋸本体部のベースに対する傾斜角度の調整を可能とする。固定装置は、使用者の操作によって回動軸回りに回動されて任意の傾斜角度位置に置かれた丸鋸本体をベースに対して使用者の操作によって固定可能とする。規制装置は、回動軸回りに回動動作される丸鋸本体部が、回動動作範囲中に設定された第1あるいは第2の常用傾斜角度位置のいずれかの常用傾斜角度位置に至ったときに当該常用傾斜角度位置に丸鋸本体をロックして自由な回動動作を規制する。
本発明の携帯丸鋸は、被加工材を斜めに切る傾斜切り作業に好適に用いられる。なお本発明における「第1および第2の常用傾斜角度」とは、被加工材の傾斜切り作業において、高頻度で使用される複数の傾斜角度をいう。規制装置は、使用者の操作によって丸鋸本体部が傾斜角度の調整のために回動軸回りに回動されるとき、当該丸鋸本体部を複数の常用傾斜角度位置のいずれかに自動的にロックして自由な回動動作を規制するものであり、このことによって、丸鋸本体部の高頻度で用いられる複数の傾斜角度位置への調整作業を容易に行うことが可能となる。
請求項1に記載の発明においては、規制装置は、丸鋸本体部またはベースのいずれか一方に第1および第2の常用傾斜角度位置毎に対応してそれぞれ設けられて当該第1および第2の常用傾斜角度位置をそれぞれ規定する第1および第2の段部と、丸鋸本体部またはベースのいずれか他方に設けられるとともに、丸鋸本体部がベースに対する傾斜角度が大きくなる側あるいは小さくなる側のいずれか一方へ回動されたとき、第1の段部あるいは第2の段部のいずれか一方と係合することによって丸鋸本体部を第1および第2の常用傾斜角度位置のうちの係合された段部にて規定されるいずれか1つの常用傾斜角度位置に規制する1つの係合部材と、を有する。そして第1および第2の段部は、その段差方向と交差する奥行き方向が回動軸の軸線方向となるように回動軸の軸線との交差面上に設定される。係合部材は、第1および第2の段部の奥行き方向に突出されるとともに、当該突出量が異なる第1および第2の突出位置間での移動が可能とされており、第1の突出位置に移動された状態では、突出方向と交差する方向において第1の段部とのみ係合することによって丸鋸本体部を第1の常用傾斜角度位置にロックし、第2の突出位置に移動された状態では、突出方向と交差する方向において第2の段部とのみ係合することによって丸鋸本体部を第2の常用傾斜角度位置にロックする構成とされる。なお本発明において、「回動動作範囲中に設定される第1および第2の常用傾斜角度位置」は、少なくとも2つの常用傾斜角度位置を有するという意味であり、それに加え第3の常用傾斜角度位置、更には第4の常用傾斜角度位置を設定する態様を好適に包含する。常用傾斜角度位置が増えたときは、それに対応して段部の数、および係合部材の移動位置が増加する。
本発明の規制装置は、段部に係合部材が係合することによって丸鋸本体部を常用傾斜角度位置に規制する構成である。このため、丸鋸本体部を回動動作させて第1の常用傾斜角度あるいは第2の常用傾斜角度に調整する際、丸鋸本体を調整すべき常用傾斜角度位置を越えることなく、当該常用傾斜角度位置に確実にロックすることができる。一方、丸鋸本体部を回動動作させて一方の常用傾斜位置から他方の常用傾斜角度位置へと切り替える場合、丸鋸本体の回動動作を阻むような抵抗力を受けないため、当該回動動作を楽に行うことができる。このように、本発明によれば、丸鋸本体部の傾斜角度調整時における使い勝手のよい携帯丸鋸を提供できる。
また本発明の規制装置は、係合部材を第1の位置と第2の位置との間で移動させることによって第1および第2の段部のいずれに当接させるかを選択する構成であり、丸鋸本体の常用傾斜角度位置の設定を、係合部材の位置を変えるだけの簡単な操作によって行なうことができ、傾斜角度の調整作業の作業性を向上できる。また本発明によれば、係合部材の段部に対する係合方向と、当該係合部材の位置を変えるための移動方向が互いに交差する構成である。このため、係合時の力が係合部材を軸方向に移動させることにならず、係合部材の位置が変化しない。したがって、丸鋸本体部を選択された常用傾斜角度位置に確実にロックすることができる。
また本発明の規制装置によれば、第1および第2の段部は、その段差方向と交差する奥行き方向が回動軸の軸線方向となるように回動軸の軸線との交差面上に設定され、そして係合部材の位置変えのための移動方向が第1および第2の段部の奥行き方向である。すなわち、本発明によれば、係合部材を回動軸の軸線方向に移動してその位置を変化させる構成のため、デッドスペースになり易い回動軸の軸線方向の側面領域を、係合部材の位置変えのための移動動作領域として有効に活用することが可能となり、スペース効率を向上することができる。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の携帯丸鋸において、係合部材の第1および第2の突出位置毎に対応してそれぞれ設けられ、係合部材を当該第1あるいは第2の突出位置のいずれか一方の突出位置に保持する第1および第2のカム面を有する。係合部材は、回動軸の軸線方向と平行な長軸方向に移動可能とされ、かつ当該長軸回りに回動可能とされた棒状部材によって構成されている。また第1および第2のカム面は、棒状部材の長軸回りに配置されるとともに、棒状部材の長軸方向において第1および第2の段部の段差に対応する段差を有している。そして棒状部材は、当該棒状部材の長軸方向において第1あるいは第2のカム面のいずれかに選択的に係合される突状部を有しており、突状部が第1あるいは第2のカム面のいずれか一方のカム面に係合した状態において、棒状部材が突出方向と反対方向へ移動されることで第1あるいは第2のカム面に対する突状部の係合が解除され、当該解除状態での棒状部材の周方向への回動動作および当該回動動作後の突出方向への移動動作により突状部が第1あるいは第2のカム面のいずれか他方のカム面に係合され、これにより棒状部材が第1あるいは第2の突出位置に保持される構成としている。
なお本発明における「棒状部材」は長尺状の部材であれば足り、断面形状が円形、非円形のいずれも好適に包含する。本発明によれば、棒状部材の長軸方向の移動動作と長軸回りの回動動作とを行なうことによって、当該棒状部材を簡単に第1の位置から第2の位置へ、あるいは第2の位置から第1の位置へと位置替えできるとともに、位置替えされた位置に保持することができる。なお、カム面と突状部との係合については、例えば凹凸による嵌め合いとすることが可能である。かかる構成としたときは、係合状態をより安定化できる。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の携帯丸鋸において、棒状部材を突出する方向へと付勢する付勢部材を有し、突状部がカム面に対して付勢部材の付勢を受けつつ係合する構成としている。なお「付勢部材」とは、典型的には、バネがこれに該当する。本発明によれば、棒状部材の突状部がカム面に係合した状態では、棒状部材に付勢部材による付勢力が作用しているため、係合状態の安定が保持される。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1つに記載の携帯丸鋸において、丸鋸本体部とベースとは、丸鋸本体部がベースに対して回動軸の軸線回りに相対回動されるとき、互いに対向間隔を変えることなく相対移動する対向壁面を有し、そして対向壁面間に規制装置が配置された構成とされる。かかる構成によれば、被加工材の切断作業時等において生ずる粉塵から規制装置を防護し、当該規制装置の動作の円滑性を維持継続できる。
本発明によれば、携帯丸鋸において、丸鋸本体部の傾斜角度を調整する際の使用性の向上に資する技術が提供されることとなった。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る携帯丸鋸につき、図面を参照しつつ説明する。図1には本実施の形態に係る携帯丸鋸の全体構成が斜視図として示され、図2には携帯丸鋸の全体構成が正面図として示される。図3〜図6には丸鋸本体部を常用傾斜角度位置に規制するストッパ装置が正面図あるいは断面図等によって示され、図7〜図11には丸鋸本体部の傾斜角度調整態様が示されている。図1および図2に示すように、本実施の形態に係る携帯丸鋸101は、概括的に、被加工材上に載置可能なベース111と、当該ベース111に連接された丸鋸本体部121とを有する。なお被加工材は便宜上図示しない。
丸鋸本体部121は、ブレード123と、ブレード123の概ね上半分を覆蓋するブレードケース125と、ブレード123を回転駆動するための駆動モータ(図示省略)を収容するモータハウジング127と、使用者が把持して携帯丸鋸101を操作するためのハンドグリップ129とを主体として構成される。ブレード123は、本発明における「鋸刃」に対応する。ブレード123の下縁部は、ベース111の下面側に突出されている。なおベース111の前端部を切断すべき被加工材上に載置して前方(図1の矢印方向)へ移動させるときの丸鋸本体部101の前後方向が切断方向に相当する。ハンドグリップ129は、モータハウジング127の上方に一体状に設けられるとともに、駆動モータを通電駆動するためのトリガスイッチ(図示省略)を備えている。
次にブレード123を被加工材に対して斜めに傾けた状態で切断作業等の加工作業を行う、いわゆる傾斜切り機構131につき、主に図3〜図6を参照しつつ説明する。本実施の形態に係る傾斜切り機構131は、ベース111に対する丸鋸本体部121の傾斜角度を調整する傾斜角度調整機構133と、丸鋸本体部121を高頻度で用いられる複数の常用傾斜角度位置に規制するストッパ装置181とを主体として構成されている。ストッパ装置181は、本発明における「規制装置」に対応する。
傾斜角度調整機構133は、ベース111に設けたアンギュラーガイド113と、丸鋸本体部121に設けられたアンギュラーケース135と、使用者の操作によって丸鋸本体部121をベース111に対して傾斜させるときの回動中心を構成する回動軸137(図 参照)と、丸鋸本体部121を調整された傾斜位置に使用者の操作によって固定するロックネジ139とを主体に構成される。ロックネジ139は、本発明における「固定装置」に対応する。ベース側部材としてのアンギュラーガイド113は、ベース111上面の前端部および後端部に一体に立設される(図1参照)。丸鋸本体部側部材としてのアンギュラーケース135は、アンギュラーガイド113に対向した状態で丸鋸本体部121の前端部および後端部に固定状に設けられる(図1参照)。このアンギュラーケース135が、アンギュラーガイド113に対し、回動軸137を介して回動可能に連接される。回動軸137は、その軸方向がブレード123による切断方向、すなわち丸鋸本体部121の前後方向とされる。つまり、丸鋸本体部121の回動方向は、ブレード123の切断方向に交差する方向である。
前側のアンギュラーガイド113には、回動軸137を中心とする円弧状のガイド溝113aが形成されている。ロックネジ139は、アンギュラーガイド113の前面側からガイド溝113aに貫通されるとともに、当該アンギュラーガイド113の後面側に重なるように配置されたアンギュラーケース135にねじ込まれている。そしてロックネジ139を締め付けることによって当該アンギュラーケース135がアンギュラーガイド113に固定され、締め付けを緩めることによって固定が解除される構成とされる。したがって、ロックネジ139による固定を解除した状態では、丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動(図2に二点鎖線で示すように、携帯丸鋸101の前方から見て左側に傾斜)することによって、ベース111に対する丸鋸本体部121の傾斜角度、すなわちブレード123の傾斜角度を任意に調整することができ、調整後においてはロックネジ139を締め付けることによって調整された任意の傾斜角度に固定できる。これにより、携帯丸鋸101の前方から見て左側に傾けた状態での切断作業、いわゆる傾斜切りに対応する構成とされる(図2参照)。なお丸鋸本体121の傾斜角度調整は、アンギュラーガイド113とアンギュラーケース135間に設定される傾斜角度指示器132に基づいて行うことが可能とされる。
なおガイド溝113aは、丸鋸本体部121のベース111下面(被加工材に載置される面)に対する傾斜角度の調整範囲を規定するストッパとしても機能する構成とされる。すなわち、アンギュラーケース135とともに移動するロックネジ139がガイド溝113aの延在方向(円弧方向)における一端部(図示右下端部)に当接したときが最小傾斜角度(図3に符号(I)で示す位置)とされ、他端部(図示左上端部)に当接したときが最大傾斜角度(図3に符号(II)で示す位置、例えば48度)とされる。なお最小傾斜角度は、ブレード123がベース111に対して直角をなす0度である。ただし、加工精度や組み立て上の部材相互間に生ずる間隙等を考慮して、最小傾斜角度(直角)では、丸鋸本体部121が直角(0度)を僅かに超えて傾斜することを許容するようにガイド溝113aの寸法が設定されるとともに、便宜上図示しない微調整手段によって正規の直角位置に調整可能とされている。
ストッパ装置181は、丸鋸本体121を特定の傾斜角度、すなわち高頻度で使用される常用傾斜角度、本実施においては、図7に示す傾斜角度(例えば、15度)と、図8に示す傾斜角度(例えば、22.5度)と、図9に示す傾斜角度(例えば、30度)と、図10に示す傾斜角度(例えば、45度)とに規制できるように設定されている。以下、本実施の形態では、図7に示す傾斜角度を第1常用傾斜角度、図8に示す傾斜角度を第2常用傾斜角度、図9に示す傾斜角度を第3常用傾斜角度、図10に示す傾斜角度を第4常用傾斜角度という。
ストッパ装置181は、4段の段部、すなわち丸鋸本体部121の第1常用傾斜角度を規定する第1段部181a、第2常用傾斜角度を規定する第2段部181b、第3常用傾斜角度を規定する第3段部181cおよび第4常用傾斜角度を規定する第4段部181dと、これら各段部181a,181b,181c,181dのいずれかに係合可能な棒状部材としての断面円形状のストップピン183と、ストップピン183の操作ノブ185とを主体として構成される。第1〜第4段部181a,181b,181c,181dは、本発明における「段部」に対応し、ストップピン183は、本発明における「係合部材」に対応する。
ストップピン183との係合面を構成する第1〜第4段部181a〜181dは、互いに所定の段差を有し、図3および図5に示されるように、アンギュラーケース135の前面(アンギュラーガイド113との対向面)に、その段差方向と交差する奥行き方向が前記回動軸137の軸線方向(前後方向)と平行になるように設けられている。なお各段部181a,181b,181c,181dのうちの第4常用傾斜角度(45度)を規定する第4段部181dは、最も使用頻度が高いことから、当該第4段部181dにて規定される丸鋸本体部121の傾斜角度の微調整を可能とするべく、ナット部材181fに取り付けられた調整ネジ181eによって構成されている。すなわち、調整ネジ181eは、軸方向の端面が第4段部として機能する構成とされ、アンギュラーケース135に固定状態に設けられたナット部材181fに対して右回りあるいは左回りに回して軸方向に進退動作させることによって端面位置、すなわちストップピン183との当接位置を変化し、これにより傾斜角度を微調整する構成とされる。
ストップピン183は、その軸方向が第1〜第4段部181a〜181dに対して平行となるように、かつ第1〜第4段部181a〜181dの配列線上に位置するようにベース側部材であるアンギュラーガイド113に配置される。ストップピン183は、アンギュラーガイド113に貫通された段付きガイド孔184内に配置されるとともに、軸方向に移動可能にかつ軸方向回りに回動自在とされている。すなわち、ストップピン183は、軸方向に移動することでアンギュラーガイド後面からの突出量(高さ)が変化する構成とされており、当該突出量を変えることによって、第1〜第4段部181a,181b,181c,181dと対向する先端183aが、その突出する方向と交差する方向(第1〜第4段部181a,181b,181c,181dの移動方向)において第1〜第4段部181a,181b,181c,181dのいずれか1つと係合(以下、当接という)する構成とされる。なおストップピン183は、常時に付勢バネ182によって突出方向に付勢されている。付勢バネ182は、ガイド孔184内に配置されるとともに、ストップピン183に取り付けた止輪183bと、ガイド孔184の段差部との間に弾発状に介在されている。
またストップピン183の他端は、ガイド孔184を貫通してアンギュラーガイド113の前面側(外面)に突出されるとともに、当該突出部にピン操作用の筒状の操作ノブ185が遊嵌状に取りけられている。なお操作ノブ185は、ストップピン183に設けた止輪186と当該操作ノブ185を止輪186側に向って付勢するコイルバネ187とを介してストップピン183と一体化されている。
ストッパ装置181は、ストップピン183を突出量が調整された位置に保持するストップピン保持機構188を有する。ストップピン保持機構188は、アンギュラーガイド113側に設けられた円筒状の端面カム部189と、ハンドル185側に形成された突状部185aとを主体として構成される。端面カム部189の軸方向の一端面には、図6に展開図で示されるように、ストップピン183の軸線回りの周方向において所定の段差(軸方向高さ)を有する5段、すなわち第1〜第5のカム面189a〜189eが形成されている。これら第1〜第5の各カム面189a〜189eの段差の大きさは、前述した第1〜第4の各段部181a〜181dの奥行きの大きさにそれぞれ対応している。また本実施の形態では、5段のカム面189a〜189eが半周(180度)を単位として点対称に設定されている。一方、突状部185aは、180度の位相差を置いて2個設けられ、各突状部185aの端面の広さは、1つのカム面の広さに対応している。そして2個の突状部185aは、軸方向高さが同じ2つのカム面に対してそれぞれ係合する構成とされる。したがって、操作ノブ185を摘んでストップピン183を引っ込む方向に移動した(手間に引いた)後、周方向に適宜回してから突出する方向へと移動するといった操作を行なうことによって、突状部185aを第1〜第5カム面189a〜189eのいずれかに対して選択的に係合し、ストップピン183の突出量を調整するとともに、調整位置に保持することができる。なお第1〜第5カム面189a〜189eと突状部185aとは、図6に示すように、ストップピン183の軸方向において凸面と凹面とによる嵌め合いによる係合方式とされ、これにより周方向の自由な相対移動が抑えられている。
ストップピン183は、突状部185aが第1カム面189aに係合することで第1突出位置に置かれ、突状部185aが第2カム面189bに係合することで第2突出位置に置かれ、突状部185aが第3カム面189cに係合することで第3突出位置に置かれ、突状部185aが第4カム面189dに係合することで第4突出位置に置かれ、更に突状部185aが第5カム面189eに係合することで第5突出位置に置かれる構成とされる。そしてストップピン183は、第1突出位置に置かれたときに前述した第1常用傾斜角度を規定する第1段部181aとのみ当接可能とされ、第2突出位置に置かれたときに第2常用傾斜角度を規定する第2段部181bとのみ当接可能とされ、第3突出位置に置かれたときに第3常用傾斜角度を規定する第3段部181cとのみ当接可能とされ、第4突出位置に置かれたときに第4常用傾斜角度を規定する第4段部181dとのみ当接可能とされるように構成されている。なお第5突出位置に置かれたときには、いずれの段部181a〜181dに対しても係合されない構成とされる。すなわち、ストッパピン183の第5突出位置は、丸鋸本体部121の傾斜角度規制を解除する規制解除位置として設定されている。なおストッパピン183の各突出位置については、図1および図2に示すように、アンギュラーガイド113に設けた目盛113aに操作ノブ185の指針とを合わせることで確認できる。
本実施の形態に係る携帯丸鋸101は、上記のように構成したものである。したがって、最も多用される直角切りは、使用者の操作によってロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りにガイド溝113aの一端部(下端部)にロックネジ139が当接するまで移動する。これにより、丸鋸本体部121の傾斜角度が直角(0度)となり、このときは直角切りが可能とされる。この場合、前述したように正確な直角度を必要とするのであれば、微調整手段を用いて正確に調整することが可能である。
次に第1常用傾斜角度を用いて傾斜角度切りを行うときは、操作ノブ185を前述した手順で操作し、突状部185aを第1カム面189aに係合することによってストップピン183を第1突出位置にセットする。この状態で、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに傾斜角度が大きくなる側へと回動すると、アンギュラーケース135の第1常用傾斜角度用の第1段部181aがストップピン183の先端183aに当接する(図5に二点鎖線で示す当接状態の上端参照および図7参照)。これにより丸鋸本体部121が第1常用傾斜角度位置に規制される。この状態でロックネジ139を締め付けてベース111に対して丸鋸本体部121を固定し、第1常用傾斜角度での切断作業を行うことができる。
次に第2常用傾斜角度を用いて傾斜角度切りを行うときは、操作ノブ185を前述した手順で操作し、突状部185aを第2カム面189aに係合することによってストップピン183を第2突出位置にセットする。この状態で、上述した第2常用傾斜角度の場合と同様の手順による操作を行なえば、アンギュラーケース135の第1常用傾斜角度用の第1段部181aがストップピン183の先端を通過し、第2常用傾斜角度用の第2段部181bがストップピン183の先端183aに当接する(図5に二点鎖線で示す当接状態の上から2番目参照および図8参照)。これにより丸鋸本体部121が第2常用傾斜角度位置に規制されることになる。
第3常用傾斜角度を用いて傾斜角度切りを行う場合、また第4常用傾斜角度を用いて傾斜角度切りを行う場合の角度調整作業については、第1あるいは第2常用傾斜角度の場合と同様であるため、操作手順についてはその説明を省略するが、第3常用傾斜角度の規制は、第3段部181cがストップピン183の先端183aに当接することでなされる(図5に二点鎖線で示す当接状態の上端から3番目参照および図9参照)。また第4常用傾斜角度の規制は、第4段部181dがストップピン183の先端183aに当接することでなされる(図5に二点鎖線で示す当接状態の下端参照および図10参照)。なお丸鋸本体部121の傾斜角度を45度に規定する第4常用傾斜角度用の第4段部181dについては、前述したように当該第4段部181dを調整ネジ181eによって構成してあるため、必要に応じてストップピン183の移動方向における位置を変化させ、第4常用傾斜角度を微調整することができる。
最大傾斜角度を用いて傾斜角度切りを行うときは、ストップピン183の突出位置を第5突出位置にセットする。この状態でロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに傾斜角度が大きくなる側へと回動させると、アンギュラーケース135の第1〜第4段部181a〜181dの全てがストップピン183の先端183aを通過する(図5の下端に示す二点鎖線参照)。そして当該通過後において、ロックネジ139がガイド溝113aの他端部に当接し、これにより丸鋸本体部121が最大傾斜角度位置に規制される(図11参照)。この状態でロックネジ139により丸鋸本体部121をベース111に対して固定し、最大傾斜角度での切断作業を行うことができる。
このように本実施の形態によれば、丸鋸本体部121を最小傾斜角度と最大傾斜角度との間で回動操作することで傾斜角度の調整を可能とした携帯丸鋸101において、ストップピン183の位置を、第1常用傾斜角度に対応した第1突出位置、第2常用傾斜角度に対応した第2突出位置、第3常用傾斜角度に対応した第3突出位置あるいは第4常用傾斜角度に対応した第4突出位置に選択的に切り替えることによって丸鋸本体121の傾斜角度を第1〜第4常用傾斜角度に容易に設定することができ、傾斜角度の調整作業の作業性を高める上で有効とされる。
本実施の形態においては、丸鋸本体121を回動させたとき、第1〜第4段部181a〜181dにストップピン183が当接することによって丸鋸本体部121を第1〜第4常用傾斜角度位置に規制する構成である。このため、丸鋸本体部121を規制すべき傾斜角度位置を越えることなく、所定の常用傾斜角度位置に確実にロックすることができる。一方、丸鋸本体部121を回動動作させて一の常用傾斜位置から他の常用傾斜角度位置へと切り替える場合、あるいは最小傾斜角度位置に戻す場合、丸鋸本体部121の回動動作を阻むような抵抗力を受けないため、当該回動動作を楽に行うことができる。このように、本実施の形態によれば、丸鋸本体部121の傾斜角度調整時における使い勝手のよい携帯丸鋸101を提供できる。
また本実施形態のストッパ装置181は、ストップピン183の突出量を変えることによって複数の段部181a〜181dのいずれに当接させるかを適宜選択できる構成であり、ストップピン183の突出量を変えるだけの簡単な操作を行なうことによって丸鋸本体121の傾斜角度を複数の常用傾斜角度位置のいずれかに容易に設定することができ、傾斜角度の調整作業の作業性を向上できる。またストップピン183と段部181a〜181dとの当接方向と、当該ストップピン183の突出量調整方向が互いに交差する構成である。このため、当接時の力がストップピン183を突出量が変化する軸方向へと移動させることにならず、ストップピン183の突出位置が維持される。したがって、丸鋸本体部121を選択された常用傾斜角度位置に確実にロックすることができる。
また本実施の形態においては、複数の段部181a〜181dは、当該複数の段部181a〜181dの奥行き方向が回動軸137の軸線方向となるように、回動軸137の軸線との交差面上に設けられる。またストップピン183は、回動軸137の軸線方向と平行な方向に移動して突出量を複数の規制位置間で変化させる構成としている。このため、デッドスペースになり易い回動軸137の軸線方向の側面領域を、ストップピン183の突出量変化のための操作領域として有効に活用することができる。
またストップピン183は、軸方向高さが異なる複数のカム面189a〜189eを周方向に備えた、いわば螺旋階段状の如きカム面を利用して第1〜第5の各突出位置に保持する構成である。このため、ストップピン183を、軸方向の移動動作と軸回りの回動動作とを行なうことによって簡単な操作でストップピン183を各突出位置に変化させて保持することができる。またカム面189a〜189eと操作ノブ185の突状部185aとは、付勢バネ182による付勢力を受けつつ凹凸状の嵌り合いによって係合する構成のため、係合状態(保持状態)が安定する。
また本実施の形態のストッパ装置181は、アングラーガイド113とアンギュラーケース135との対向壁面間に配置する構成である。このため、被加工材の切断作業時等において生ずる粉塵からストッパ装置181を防護し、当該ストッパ装置181の動作の円滑性を維持継続することが可能になる。
ところで、ストッパ装置181による複数の常用傾斜角度の調整では、複数部品から構成されるストッパ装置181の製作時の寸法誤差、あるいは組付け時の誤差等に起因して正規の傾斜角度が得られないことがあり、一方、正規の傾斜角度が得られている場合であっても、当該傾斜角度付近の傾斜角度で使いたいというようなこともある。このような理由から、複数の常用傾斜角度付近において、丸鋸本体部121の傾斜角度をストップピン183による規制を受けることなく微調整したい場合がある。このときは、前述したように、ストップピン183を規制解除位置としての第5突出位置にセットする、すなわち第5カム面189eに操作ノブ185の突状部185aを係合することによって、当該ストップピン183の先端183aに第1〜第4段部181a〜181dが当接しないようする。このようにすることで、当該ストップピン183による規制を受けることなく、丸鋸本体部121の傾斜角度の微調整作業を容易にかつ正確に行うことができる。
このように、本実施の形態によれば、ストップピン183による丸鋸本体部121の傾斜角度の規制を必要に応じて解除できる構成のため、ストップピン183を使用しての傾斜角度調整と、ストップピン183を使用しない傾斜角度調整とに使い分けることが可能となり、丸鋸本体部121の傾斜角度調整時における使い勝手のよい携帯丸鋸101が提供される。
なお本実施の形態では、丸鋸本体部121が傾斜角度を大きくする側へ回動動作するときに、による丸鋸本体部121の傾斜角度規制を行う構成としたが、これを逆にして最大傾斜角度から最小傾斜角度側へ回動する際に傾斜角度規制を行う構成に変更しても構わない。また本実施の形態では、アンギュラーガイド113にストップピン183を設け、アンギュラーケース135に段部181a〜181dを設けたが、この配置を逆に設定する、すなわちアンギュラーガイド113に段部181a〜181dを設け、アンギュラーケース135にストップピン183を設けても構わない。
(本発明の第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態につき、図12〜図17を参照しつつ説明する。第2の実施形態は、前述した第1の実施形態に係る傾斜切り機構131における、丸鋸本体部121の常用傾斜角度を規制するストッパ装置181の変更例に関する。第2の実施形態に係る常用傾斜角度を規制するストッパ装置191を除く他の構成については、前述した第1の実施形態と同様に構成される。そのため、図示された各部材のうち、第1の実施形態と同一の構成部材については、それぞれ同一符号を付してその説明を省略あるいは簡略にする。
ストッパ装置191は、図12および図13に示すように、第1の実施形態の場合と同様、当接面を構成する4段の段部、すなわち第1〜第4段部191a〜191dと、ストップピン193と、付勢バネ192と、操作ノブ195とを主体として構成され、操作ノブ195を除く構成部材がアンギュラーケース135のアンギュラーガイド113との対向壁面間に配置される。第1〜第4段部191a〜191dは、ベース側部材であるアンギュラーガイド113の前面に設けられる。なお図12ではアンギュラーガイド113は、二点鎖線で示される。ストップピン193は、丸鋸本体部側部材であるアンギュラーケース135に設けられる。互いに所定の段差を有する第1〜第4の各段部191a〜191dは、段差方向と交差する奥行き方向が回動軸137の軸線と平行となる方向、すなわち丸鋸本体部121の前後方向に定められており、そして各段部191a〜191dのうち、第4段部191dについては、第1の実施形態の場合と同様、ナット部材181fに取り付けられた調整ネジ181eによって構成され、後述するストップピン193の第4係合アーム193dとの当接位置が微調整可能とされている。
ストップピン193は、アンギュラーケース135のアンギュラーガイド113との対向面である後面側に配置されている。棒状部材としての断面円形状のストップピン193は、その軸方向がアンギュラーガイド113の面方向、すなわち第1〜第4段部191a〜191dに対し交差するように配置されるとともに、アンギュラーガイド113に対して軸方向に移動可能にかつ軸回りに回動自在に取り付けられている。そしてストップピン193の端部に固定状に止着された操作ノブ195によって操作可能とされる。
ストップピン193は、その先端側に、当該ストップピン193の径方向に互いに異なる長さで突出し、かつ軸線回りに等間隔(90度間隔)で配置された4個の係合アーム部193a〜193dを有する。すなわち、ストップピン193は、第1〜第4段部191a〜191dに対応する第1〜第4の係合アーム部193a〜193dを備えている。各係合アーム部193a〜193dは、ストップピン193の軸線からの径方向突出量がそれぞれ異なっており、各係合アーム部193a〜193dの径方向突出量の差が第1〜第4の各段部191a〜191dの段差に対応している。第1〜第4係合アーム部193a〜193dによって係合部が構成される。第1〜第4係合アーム部193a〜193dのうちの1つは、段部191a〜191dと当接することが可能な当接可能位置(段部191a〜191dに接近した位置)に置かれ、他の3つが当接できない当接不能位置(段部191a〜191dから離間した位置)に置かれるように、当接可能位置と当接不能位置との間で切り替えられる構成とされる。このような切り替えが行われることによって、第1〜第4係合アーム部193a〜193dは、当接可能位置に置かれたときの、第1〜第4各段部191a〜191dの奥行き方向に対する相対位置がそれぞれ異なることになる。すなわち、本実施の形態においては、ストップピン193が回動操作されることによって、第1〜第4係合アーム部193a〜193dのうちのいずれか1つが段部191a〜191dに対する当接可能位置に選択される構成としたものである(図14〜図17参照)。
またストッパ装置191は、ストップピン193を回動操作された位置に保持するストップピン保持機構196を有する。このストップピン保持機構196は、アンギュラーガイド113に形成された十字溝196aと、操作ノブ195の軸方向端面に形成された径方向に延びる1本の突起196bとからなり、十字溝196aに突起196bが係合することでストップピン193の回動が禁止され、係合が解除されることでストップピン193の回動が許容される構成とされる。これによって、ストップピン193を90度単位で位置決め保持することが可能となる。なお十字溝196aに対する突起196bの係合は、付勢バネ192による付勢力によって確実に保持される。
なおストップピン193は、手前に引いた後、45度回したときには、第1〜第4係合部193a〜193dの全てが第1〜第4段部191a〜191dとの相対移動線上から外れた位置へと回動される。このことが図12に二点鎖線(I)によって示される。この位置は、丸鋸本体部121の傾斜角度規制を解除する規制解除位置として設定されている。このときは、丸鋸本体部121につき、最小傾斜角度位置(0度)と最大傾斜角度位置(例えば、48度)との間で自由に回動して任意の傾斜角度に調整することができる。すなわち、ストップピン193による規制を受けることなく、丸鋸本体部121の傾斜角度の微調整作業を容易に行うことができる。
本実施の形態に係るストッパ装置191は、上述のように構成したものであり、丸鋸本体部121をどの常用傾斜角度に規制するかについては、ストップピン193を操作することによって、第1〜第4段部191a〜191dとの当接が可能な当接可能位置に、第1〜第4係合アーム部193a〜193dのうちのいずれの係合アーム部193a〜193dを位置決めするかによって選択することができる。なお規制角度の選択は、便宜上図示はしないが、操作ノブ195の周辺に設けた規制すべき傾斜角度を標示する目盛に操作ノブ195の指針を合わせることで行う。図14には第1係合アーム部193aが選択された場合が示されている。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作すると、第1係合アーム部193aが第1段部191aに当接することで丸鋸本体部121の傾斜角度を第1常用傾斜角度位置(例えば、15度)に規制される。また図15には第1係合アーム部193bが選択された場合が示されている。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作すると、第2係合アーム部193bが第2段部191bに当接することで丸鋸本体部121の傾斜角度が第2常用傾斜角度位置(例えば22.5度)に規制される。
図16には第3係合アーム部193cが選択された場合が示されている。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作すると、第3係合アーム部193cが第3段部191cに当接することで丸鋸本体部121の傾斜角度が第3常用傾斜角度位置(例えば、30度)に規制される。更に図17には第4係合アーム部193dが選択された場合が示されている。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作すると、第4係合アーム部193dが第4段部191dに当接することで丸鋸本体部121の傾斜角度が第4常用傾斜角度位置(例えば、45度)に規制される。
このようにして、丸鋸本体部121が、第1、第2、第3あるいは第4常用傾斜角度規制位置に規制されれば、その後は、ロックネジ139を締め付けて丸鋸本体部121をベース111に固定して調整された常用傾斜角度で切断作業を行うことができる。
上述したように、本実施の形態によれば、第1〜第4係合アーム部193a〜193dのいずれか1つを各段部191a〜191dに対する当接可能位置に選択的に位置決めすることによって、丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作したとき、第1〜第4段部191a〜191dのうちの選択された1つの係合アーム部193a〜193dに対して、当該選択された1つの係合アーム部193a〜193dに対応する1つの段部191a〜191dのみが当接することになる。かくして丸鋸本体部121の傾斜角度を、選択された1つの係合アーム部193a〜193dに対応する常用傾斜角度位置に規制することができる。
また本実施の形態によれば、段部191a〜191dに対して係合アーム部193a〜193dが当接することによって丸鋸本体部121の傾斜角度を規制する構成である。このため、丸鋸本体部121を規制すべき傾斜角度位置を越えることなく、所定の当該常用傾斜角度位置に確実にロックすることができる。一方、丸鋸本体部121を回動動作させて一の常用傾斜位置から他の常用傾斜角度位置へと切り替える場合、あるいは直角切りのために最小傾斜角度位置に戻す場合、丸鋸本体部121にはその回動動作を阻むような抵抗力が作用しないため、当該回動動作を楽に行うことができる。このため、丸鋸本体部121の傾斜角度調整時における使い勝手のよい携帯丸鋸101を提供できる。
なお本実施の形態では、丸鋸本体部121が傾斜角度を大きくする側へ回動動作するときに、丸鋸本体部121の傾斜角度規制を行う構成としたが、これを逆にして最大傾斜角度から最小傾斜角度側へ回動する際に傾斜角度規制を行う構成に変更しても構わない。また本実施の形態では、アンギュラーガイド113に段部191a〜191dを設け、アンギュラーケース135にストップピン193を設けたが、この配置を逆に設定する、すなわちアンギュラーガイド113にストップピン193を設け、アンギュラーケース135に段部191a〜191dを設けても構わない。
(本発明の第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態につき、図18〜図24を参照しつつ説明する。第3の実施形態は、前述した第1の実施形態に係る傾斜切り機構131における、丸鋸本体部121の常用傾斜角度を規制するストッパ装置181の変更例に関する。第3の実施形態に係る常用傾斜角度を規制するストッパ装置211を除く他の構成については、前述した第1の実施形態と同様に構成される。そのため、図示された各部材のうち、第1の実施形態と同一の構成部材については同一符号を付してその説明を省略あるいは簡略にする。
本実施の形態に係るストッパ装置211は、図18および図19に示すように、4段の段部、すなわち第1〜第4段部211a〜211dと、ストップピン213と、操作ノブ215とを主体として構成され、操作ノブ215を除く構成部材がアンギュラーケース135のアンギュラーガイド113との対向壁面間に配置される。第1〜第4段部211a〜211dは、ベース側部材であるアンギュラーガイド113の前面に各段部211a〜211dの奥行き方向が上下方向(回動軸137の回動軸線から見て径方向)となるように設けられる。そして回動軸137の回動軸線に向かって、第1段部211a、第2段部211b、第3段部211c、第4段部211dの順に近接するように設定されている。また各段部211a〜211dのうち、第4段部211dについては、第1の実施形態の場合と同様、ナット部材211fに取り付けられた調整ネジ211eによって構成され、ストップピン213の係合ピン213aとの当接位置の微調整が可能とされている。なお図18にはアンギュラーガイド113が二点鎖線で示される。
一方、棒状部材としての断面円形状のストップピン213は、回動軸137の軸線に対して平行となるように、アンギュラーケース135を前後方向に貫通した状態で当該アンギュラーケース135に回動自在に取り付けられるとともに、アンギュラーケース135の後面から突出された端部に固定状に止着された操作ノブ215によって回動操作可能とされる。
ストップピン213の軸方向の先端側(操作ノブ215の反対側)には、径方向に延びるアーム部213bを介して係合部としての係合ピン213aが設けられている。換言すれば、ストップピン213は、当該ストップピン213の軸線から偏心した位置に係合ピン213aを有する構成とされる。係合ピン213aは、ストップピン213を回動操作することによって第1〜第4段部211a〜211dの奥行き方向の位置が変化する。すなわち、本実施の形態においては、係合ピン213aは、ストップピン213の回動操作によって、第1段部211aと係合可能な第1位置と、第2段部211bと係合可能な第2位置と、第3段部211cと係合可能な第3位置と、第4段部211dと係合可能な第4位置と、更に第1〜第4段部211a〜211dのいずれとも当接しない規制解除位置としての第5位置との、合計5個の係合位置間での切り替えが可能とされている。(図18〜図24参照)。
またストップピン213は、図19に示すように、操作ノブ215側に設けられたボール216aがアンギュラーケース135に設けられた凹部216bに対してバネ部材216cによって押圧係合されることによって操作後の選択された位置に保持される構成とされる。これらボール216a、凹部216bおよびバネ部材216cによってストップピン保持機構216が構成される。なお凹部216bは、係合ピン213aが移動される第1〜第5位置に対応してストップピン213の軸回りに5個備えられている。
本実施の形態に係るストッパ装置211は、上述のように構成したものであり、丸鋸本体部121をどの常用傾斜角度位置に規制するかについては、ストップピン213を操作して第1〜第4段部211a〜211dに対する係合ピン213aの奥行き方向位置を変えることによって選択することができる。なお規制角度の選択は、便宜上図示はしないが、操作ノブ215の周辺に設けた規制すべき傾斜角度を標示する目盛に操作ノブ215の指針を合わせることで行う。図20には係合ピン213aが回動軸137に対して最も遠くなる位置、すなわち第1位置に置かれた場合が示される。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作すると、係合ピン213aが第1段部221aに当接することで丸鋸本体部121の傾斜角度を第1常用傾斜角度位置(例えば、15度)に規制される。また図21には係合ピン213aが第2位置に置かれた場合が示されている。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作すると、係合ピン213aが第2段部211bに当接することで丸鋸本体部121の傾斜角度が第2常用傾斜角度位置(例えば、22.5度)に規制される。
同様に図22には係合ピン213aが第3位置に置かれた場合が示されている。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作すると、係合ピン213aが第3段部221cに当接することで丸鋸本体部121の傾斜角度が第3常用傾斜角度位置(例えば、30度)に規制される。また図23には係合ピン213aが第4位置に置かれた場合が示されている。このときは、丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動操作すると、係合ピン213aが第4段部211dに当接することで丸鋸本体部121の傾斜角度が第4常用傾斜角度位置(例えば、45度)に規制される。なお第4常用傾斜角度位置を規制する第4段部211dは、調整ネジ211eによって構成されているため、必要に応じて当該第4常用傾斜角度位置の微調整を行うことができる。
このようにして、丸鋸本体部121が、第1、第2、第3あるいは第4常用傾斜角度規制位置に規制されれば、その後は、ロックネジ139を締め付けて丸鋸本体部121をベース111に固定して調整された常用傾斜角度で切断作業を行うことができる。
なお図24には係合ピン213aが規制解除位置としての第5位置に切り替えられた場合が示されている。このとき、係合ピン213aは、第1〜第4段部221a〜221dのいずれにとも当接しない位置へと移動されることになる。したがって、このときは丸鋸本体部121の傾斜角度について、最小傾斜角度位置(0度)と最大傾斜角度位置(例えば、48度)との間で任意に調整することができる。すなわち、係合ピン213aによる規制を受けることなく、丸鋸本体部121の傾斜角度の微調整作業を容易に行うことができる。
上述したように、本実施の形態によれば、段部211a〜211dに対して係合ピン213aが当接することによって丸鋸本体部121の傾斜角度を規制する構成である。このため、前述した第1の実施形態あるいは第2の実施形態と同様、丸鋸本体部121が規制すべき傾斜角度位置を越えることなく、所定の当該常用傾斜角度位置に確実にロックされることとなる。また、丸鋸本体部121を回動動作させて一の常用傾斜位置から他の常用傾斜角度位置へと切り替える場合、あるいは直角切りのために最小傾斜角度位置に戻す場合、丸鋸本体部121にはその回動動作を阻むような抵抗力が作用しないため、当該回動動作を楽に行うことができる。このため、丸鋸本体部121の傾斜角度調整時における使い勝手のよい携帯丸鋸101を提供できる。
また本実施の形態によれば、ストップピン213の一側(上方)に第1〜第4段部211a〜211dの全てが配置される構成のため、丸鋸本体部121を最小傾斜角度位置に戻すときに、係合ピン213が第1〜第4段部211a〜211dに干渉することなく、丸鋸本体部121とともに移動することができる。また第1〜第4段部211a〜211dを回動軸137から遠い上側に設けてあるため、回動軸137に近い下側に設ける場合に比べて傾斜角度規制の精度が出し易い。
また本実施形態のストッパ装置211は、ストップピン213に設けた1つの係合ピン213aが第1〜第4の各段部211a〜211dに選択的に当接する構成としている。このため、ストッパ装置211の構成要素が少なくて済み、構造の簡素化、製作工数あるいは組み立て工数の減少化に有利となる。
なお本実施の形態では、丸鋸本体部121が傾斜角度を大きくする側へ回動動作するときに、丸鋸本体部121の傾斜角度規制を行う構成としたが、これを逆にして最大傾斜角度から最小傾斜角度側へ回動する際に傾斜角度規制を行う構成に変更しても構わない。また本実施の形態では、アンギュラーガイド113に段部211a〜211dを設け、アンギュラーケース135にストップピン213を設けたが、この配置を逆に設定する、すなわちアンギュラーガイド113にストップピン213を設け、アンギュラーケース135に段部211a〜211dを設けても構わない。
(本発明の第4の実施形態)
次に本発明の第4の実施形態につき、図25〜図31を参照しつつ説明する。第4の実施形態は、前述した第3の実施形態に係るストッパ装置211の更なる変更例であり、この第4の実施形態に係る常用傾斜角度を規制するストッパ装置221を除く他の構成については、前述した各実施形態と同様に構成される。そのため、図示された各部材のうち、各実施形態と同一の構成部材については同一符号を付してその説明を省略あるいは簡略にする。
本実施の形態に係るストッパ装置221は、図25および図26に示すように、ベース側部材であるアンギュラーガイド113に形成された第1〜第4段部221a〜221dと、丸鋸本体部側部材であるアンギュラーケース135に取り付けられたストップピン223と、ストップピン223の操作ノブ225とを主体として構成される。アンギュラーガイド113のアンギュラーケース135との対向面側には、アンギュラーケース135とともにストップピン223が回動軸137回りに回動するときの円弧状の移動路224が形成されている。そして移動路224の上側(回動軸137から遠い側)の壁面224aに第1および第2段部221a,221bが形成され、下側(回動軸137に近い側)の壁面224bに第3段部221cが形成され、更に移動路224の延在方向の一端部に第4段部221dが設けられている。各段部221a〜221dは、当該段部221a〜221dの奥行き方向が上下方向(回動軸137の回動軸線から見て径方向)となるように設けられる。なお各段部221a〜221dのうち、第4段部221dについては、各実施形態の場合と同様、ナット部材221fに取り付けられた調整ネジ221eによって構成され、ストップピン223との当接位置の微調整が可能とされている。
一方、棒状部材としての断面円形状のストップピン223は、回動軸137と平行となるように、アンギュラーケース135を貫通して前後に延在するとともに、当該アンギュラーケース135に回動自在に取り付けられている。そしてアンギュラーケース135の後面から突出されたストップピン223の端部には、操作ノブ225が周方向の相対移動が規制された状態で取り付けられ、この操作ノブ225によってストップピン223が回動操作可能とされる。
ストップピン223の先端側(操作ノブ225の反対側)には、当該ストップピン223の周方向に90度毎の間隔を置いて、径方向に所定長さで突出する第1突出部223aと、当該第1突出部223aよりも径方向突出長さが短い第2突出部223bと、径方向長さが変化しない等径部223cと、径方向長さが減ぜられた当接回避部223dが設けられている。第1突出部223a、第2突出部223bおよび等径部223cによって係合部が構成される。
図26に示すように、ストップピン223は、アンギュラーケース135に対して軸方向の移動が規制されている。操作ノブ225は、ストップピン223に対してコイルバネ226cを介して軸方向への相対移動が許容された状態で連結されている。操作ノブ225は、コイルバネ226cの付勢力によって軸方向端面がアンギュラーケース135に押圧されるとともに、その端面周方向に90度の間隔毎に4個の凸部226aを有し、この凸部226aがアンギュラーケース135に形成された4個の凹部226bに係合されている。これによりストップピン223を90度の単位で回動操作し、操作後の位置に保持することができる。凸部226a、凹部226b、コイルバネ226cによってストップピン保持機構226が構成されている。
本実施の形態に係るストッパ装置221は、上記のように構成したものであり、丸鋸本体部121の常用傾斜角度位置規制については、ストップピン223を回動操作し、第1〜第4段部221a〜221dに対する第1突出部223a、第2突出部223bあるいは等径部223cのいずれを当接させるかを選択することで行う。なおその選択は、便宜上図示はしないが、操作ノブ225の周辺に設けた規制すべき傾斜角度を標示する目盛に操作ノブ225の指針を合わせることで行う。
図27は操作ノブ225を第1常用傾斜角度に合わせた場合が示される。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動すると、ストップピン223の第1突出部223aが第1段部221aに当接する。これにより丸鋸本体部121は、第1常用傾斜角度位置(例えば、15度)に規制される。図28は操作ノブ225を第2常用傾斜角度に合わせた場合が示される。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動すると、ストップピン223の第2突出部223bが第2段部221bに当接する。これにより丸鋸本体部121は、第2常用傾斜角度位置(例えば、22.5度)に規制される。図29は操作ノブ225を第3常用傾斜角度に合わせた場合が示される。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動すると、ストップピン223の第1突出部223aが第3段部221cに当接する。これにより丸鋸本体部121は、第3常用傾斜角度位置(例えば、30度)に規制される。
また図30は操作ノブ225を第4常用傾斜角度に合わせた場合が示される。このときは、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動すると、ストップピン223の等径部223dが第4段部221dに当接する。これにより丸鋸本体部121は、第4常用傾斜角度位置(例えば、45度)に規制される。なお第4段部221dは、調整ネジ221eによって構成されているため、必要に応じて当該第4常用傾斜角度の微調整を行うことができる。
図31は操作ノブ225を規制解除位置(最大傾斜角度位置)にあわせた場合が示される。このときは、当接回避部223dが第4段部221dに対向する位置となるようにストップピン223の周方向位置が定められる。このため、ロックネジ139を緩めて丸鋸本体部121を回動軸137回りに回動した場合、第4段部221dにストップピン223の等径部223dが当接する前の時点で、ロックネジ139がガイド溝113aの端部に当接し、丸鋸本体部121が最大傾斜角度に規制されることとなる。このときは丸鋸本体部121の傾斜角度について、最小傾斜角度位置(0度)と最大傾斜角度位置(例えば、48度)との間で任意に調整することができる。すなわち、ストップピン223による規制を受けることなく、丸鋸本体部121の傾斜角度の微調整作業を容易に行うことができる。
このように本実施の形態に係るストッパ装置221によれば、段部221a〜221dに対して、第1および第2突出部221a,221b、等径部221cが当接することによって丸鋸本体部121の傾斜角度を規制する構成である。このため、前述した第3の実施形態と同様、丸鋸本体部121が規制すべき傾斜角度位置を越えることなく、所定の当該常用傾斜角度位置に確実にロックされることとなる。また、丸鋸本体部121を回動動作させて一の常用傾斜位置から他の常用傾斜角度位置へと切り替える場合、あるいは直角切りのために最小傾斜角度位置に戻す場合、丸鋸本体部121にはその回動動作を阻むような抵抗力が作用しないため、当該回動動作を楽に行うことができる。このため、丸鋸本体部121の傾斜角度調整時における使い勝手のよい携帯丸鋸101を提供できる。
特にこの実施の形態では、ストップピン223が丸鋸本体部121とともに回動軸137回りに移動する際の移動路224の両側に、傾斜角度規制用の段部221a〜223cを分けて配置するとともに、ストップピン223には、径方向の突出長さが異なる複数の係合部としての、第1、第2突出部221a,221b、等径部221cを設けた構成としている。このため、ストップピン223から径方向に突出する係合部の最大長さを小さく抑えてストッパ装置221のコンパクト化を図ることが可能になる。
なお本実施の形態では、丸鋸本体部121が傾斜角度を大きくする側へ回動動作するときに、丸鋸本体部121の傾斜角度規制を行う構成としたが、これを逆にして最大傾斜角度から最小傾斜角度側へ回動する際に傾斜角度規制を行う構成に変更しても構わない。また本実施の形態では、アンギュラーガイド113に段部221a〜221dを設け、アンギュラーケース135にストップピン223を設けたが、この配置を逆に設定する、すなわちアンギュラーガイド113にストップピン223を設け、アンギュラーケース135に段部221a〜221dを設けても構わない。
上記発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することが可能とされる。
(態様1)
請求項1に記載の携帯丸鋸であって、
前記係合部材は、前記第1および第2の段部のそれぞれに対して当接が不能とされる第3の突出位置への移動が可能とされていることを特徴とする携帯丸鋸。
態様1に記載の発明によれば、係合部材は、第1および第2の段部のそれぞれに対して当接が不能とされる第3の突出位置への移動が可能とされている。したがって、係合部材を規制解除位置としての第3の突出位置へと移動させた状態では、係合部材の規制を受けることなく、丸鋸本体部の傾斜角度調整を行うことが可能となる。このため、本来であれば、係合部材による規制の影響が及ぶ常用傾斜角度付近での角度微調整作業を容易にかつ正確に行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る携帯丸鋸の全体構成を示す斜視図である。 携帯丸鋸の全体構成を示す正面図である。 ストッパ装置を示す拡大図である。 ストッパ装置を示す断面図である。 4段の段部に対するストップピンの当接態様を説明する断面図である。 端面カム部のカム面を展開して示す図である。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第1常用傾斜角度(15度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第2常用傾斜角度(22.5度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第3常用傾斜角度(30度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第4常用傾斜角度(45度)に規制された状態を示す。 丸鋸本体部が最大傾斜角度に規制された状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るストッパ装置を示す正面図である。 図12のA−A線断面図である。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第1常用傾斜角度(15度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第2常用傾斜角度(22.5度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第3常用傾斜角度(30度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第4常用傾斜角度(45度)に規制された状態を示す。 本発明の第3の実施形態に係るストッパ装置を示す正面図である。 図18のB−B線断面図である。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第1常用傾斜角度(15度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第2常用傾斜角度(22.5度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第3常用傾斜角度(30度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第4常用傾斜角度(45度)に規制された状態を示す。 丸鋸本体部が最大傾斜角度に規制された状態を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るストッパ装置を示す正面図である。 同じく縦断面図である。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第1常用傾斜角度(15度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第2常用傾斜角度(22.5度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第3常用傾斜角度(30度)に規制された状態を示す。 ストッパ装置による傾斜角度規制態様を示す図であり、第4常用傾斜角度(45度)に規制された状態を示す。 丸鋸本体部が最大傾斜角度に規制された状態を示す図である。
符号の説明
101 携帯丸鋸
111 ベース
113 アンギュラーガイド
113a ガイド溝
113c 目盛
121 丸鋸本体部
123 ブレード
125 ブレードケース
127 モータハウジング
129 ハンドグリップ
131 傾斜切り機構
132 傾斜角度指示器
133 傾斜角調整機構
135 アンギュラーケース
137 回動軸
139 ロックネジ(固定装置)
139a 操作ノブ
181 ストッパ装置(規制装置)
181a〜181d 第1段部〜第4段部
181e 調整ネジ
181f ナット部材
182 付勢バネ
183 ストップピン
183a 先端
183b 止輪
184 ガイド孔
185 操作ノブ
185a 突状部
186 止輪
187 コイルバネ
188 ストップピン保持機構
189 端面カム部
189a〜189e 第1カム面〜第5カム面
191 ストッパ装置
191a〜191d 第1段部〜第4段部
191e 調整ネジ
191f ナット部材
192 付勢バネ
193 ストップピン
195 操作ノブ
196 ストップピン保持機構
196a 十字溝
196b 突起
211 ストッパ装置
211a〜211d 第1段部〜第4段部
211e 調整ネジ
211f ナット部材
213 ストップピン
213a 係合ピン
213b アーム部
215 操作ノブ
216 ストップピン保持機構
216a ボール
216b 凹部
216c バネ部材
221 ストッパ装置
221a〜221d 第1段部〜第4段部
221e 調整ネジ
221f ナット部材
223 ストップピン
223a 第1突出部
223b 第2突出部
223c 等径部
223d 当接回避部
224 移動路
224a 上の壁面
224b 下の壁面
225 操作ノブ
226 ストップピン保持機構
226a 凸部
226b 凹部
226c コイルバネ

Claims (4)

  1. ベースと、
    鋸刃を有する丸鋸本体部と、
    前記丸鋸本体部を前記ベースに対して前記鋸刃の切断方向と交差する方向に相対的に回動自在に連接するとともに、前記丸鋸本体部の前記ベースに対する傾斜角度の調整を可能とする回動軸と、
    使用者の操作によって前記回動軸回りに回動されて任意の傾斜角度位置に置かれた前記丸鋸本体を前記ベースに対して使用者の操作によって固定可能な固定装置と、
    前記回動軸回りに回動動作される前記丸鋸本体部が、回動動作範囲中に設定された第1あるいは第2の常用傾斜角度位置のいずれかの常用傾斜角度位置に至ったときに当該常用傾斜角度位置に前記丸鋸本体をロックして自由な回動動作を規制する規制装置と、を有する携帯丸鋸であって、
    前記規制装置は、
    前記丸鋸本体部または前記ベースのいずれか一方に前記第1および第2の常用傾斜角度位置毎に対応してそれぞれ設けられて当該第1および第2の常用傾斜角度位置をそれぞれ規定する第1および第2の段部と、
    前記丸鋸本体部または前記ベースのいずれか他方に設けられるとともに、前記丸鋸本体部が前記ベースに対する傾斜角度が大きくなる側あるいは小さくなる側のいずれか一方へ回動されたとき、前記第1の段部あるいは第2の段部のいずれか一方と係合することによって前記丸鋸本体部を前記第1および第2の常用傾斜角度位置のうちの前記係合された段部にて規定されるいずれか1つの常用傾斜角度位置に規制する1つの係合部材と、を有し、
    前記第1および第2の段部は、その段差方向と交差する奥行き方向が前記回動軸の軸線方向となるように前記回動軸の軸線との交差面上に設定され、
    前記係合部材は、前記第1および第2の段部の奥行き方向に突出されるとともに、当該突出量が異なる第1および第2の突出位置間での移動が可能とされており、前記第1の突出位置に移動された状態では、突出方向と交差する方向において前記第1の段部とのみ係合することによって前記丸鋸本体部を前記第1の常用傾斜角度位置にロックし、前記第2の突出位置に移動された状態では、突出方向と交差する方向において前記第2の段部とのみ係合することによって前記丸鋸本体部を前記第2の常用傾斜角度位置にロックする構成としたことを特徴とする携帯丸鋸。
  2. 請求項1に記載の携帯丸鋸であって、
    前記係合部材の前記第1および第2の突出位置毎に対応してそれぞれ設けられ、前記係合部材を当該第1あるいは第2の突出位置のいずれか一方の突出位置に保持する第1および第2のカム面を有し、
    前記係合部材は、前記回動軸の軸線方向と平行な長軸方向に移動可能とされ、かつ当該長軸回りに回動可能とされた棒状部材によって構成され、
    前記第1および第2のカム面は、前記棒状部材の長軸回りに配置されるとともに、前記棒状部材の長軸方向において前記第1および第2の段部の段差に対応する段差を有しており、
    前記棒状部材は、当該棒状部材の長軸方向において前記第1あるいは第2のカム面のいずれかに選択的に係合される突状部を有しており、前記突状部が前記第1あるいは第2のカム面のいずれか一方のカム面に係合した状態において、前記棒状部材が突出方向と反対方向へ移動されることで前記第1あるいは第2のカム面に対する前記突状部の係合が解除され、当該解除状態での前記棒状部材の周方向への回動動作および当該回動動作後の突出方向への移動動作により前記突状部が前記第1あるいは第2のカム面のいずれか他方のカム面に係合され、これにより前記棒状部材が前記第1あるいは第2の突出位置に保持される構成としたことを特徴とする携帯丸鋸。
  3. 請求項2に記載の携帯丸鋸であって、
    前記棒状部材を突出方向へと付勢する付勢部材を有し、前記突状部が前記第1あるいは第2のカム面に対して前記付勢部材の付勢を受けつつ係合する構成としたことを特徴とする携帯丸鋸。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の携帯丸鋸であって、
    前記丸鋸本体部と前記ベースとは、前記丸鋸本体部が前記ベースに対して前記回動軸の軸線回りに相対回動されるとき、互いに対向間隔を変えることなく相対移動する対向壁面を有し、前記対向壁面間に前記規制装置が配置されていることを特徴とする携帯丸鋸。
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