JP2007129326A - 圧電振動子とその製造方法、発振器、電波時計及び電子機器 - Google Patents

圧電振動子とその製造方法、発振器、電波時計及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 密閉容器の中の気密性を保持しつつ、圧電振動子片に電圧を印加するための複数の電極を迅速かつ容易に設けることができる圧電振動子とその製造方法、発振器、電波時計及び電子機器を提供すること。
【解決手段】 蓋部材6とベース部材7とが接合された密閉容器2と、圧電振動子片3と、前記蓋部材6に設けられ、前記圧電振動子片3に電圧を印加する複数の電極部15と、前記複数の電極部15を前記蓋部材6の縁部へと延在させる複数の引き出し電極16と、これら複数の引き出し電極16にわたって設けられた絶縁膜22と、この絶縁膜22に設けられた第1の接合膜19と、前記ベース部材7に設けられた第2の接合膜20と、前記第1の接合膜19と前記第2の接合膜20との間に設けられた共晶合金膜28と、前記密閉容器2の側面から前記複数の引き出し電極16に電気的に接続された外部電極27と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧電振動子とその製造方法、発振器、電波時計及び電子機器に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号のタイミング源等として種々の圧電振動子が利用されている。これら圧電振動子の中には、ベース部材と蓋部材とが重ね合わされて接合された密閉容器と、この密閉容器の中に設けられた圧電振動子片とを備えたものがある。密閉容器によって内部を密閉するのは、圧電振動子片の周辺を真空状態に保つことにより、圧電振動子片の振動特性を安定させるためである。これら圧電振動子としては、ベース部材と蓋部材とを接合するために、ベース部材と蓋部材との間にアルミなどの金属からなる接合膜が設けられたものも周知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、そのような金属からなる接合膜を設けると、圧電振動子片に電圧を印加するための複数の引き出し電極を、蓋部材とベース部材との間の重ね合わせ面上に延在させることができない。なぜなら、蓋部材とベース部材との間に金属からなる接合膜を設けると、接合膜と複数の引き出し電極とが干渉してしまい、それら複数の引き出し電極が短絡してしまうからである。
そこで、接合膜を設ける代わりに、例えばベース部材に、密閉容器の中に通じるスルーホールなどを設けて、このスルーホールを介して圧電振動子片に接続された電極部と外部電極とを接続することが考えられる。
特開2000−68780号公報
しかしながら、上記のようなスルーホールを設けた構成では、経時劣化や衝撃などの種々の要因によりスルーホール内に微小な隙間が生じ易くなり、その隙間から密閉容器の中に外気が侵入してしまうという問題がある。それら外気が侵入すると、圧電振動子片の振動特性に影響を与えてしまう。これは、スルーホールを多く設けるほど顕著な問題となる。また、近年の携帯情報端末機器などの小型化の要請により、圧電振動子をより小さくすると、適正に機能する大きさのスルーホールを設けること自体が困難になってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、密閉容器の中の気密性を長期にわたって保持しつつ、圧電振動子片に電圧を印加するための複数の電極を迅速かつ容易に設けることができる圧電振動子とその製造方法、発振器、電波時計及び電子機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る圧電振動子は、板状の蓋部材とベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて接合された密閉容器と、前記密閉容器の中に設けられた圧電振動子片と、前記蓋部材の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に設けられ、前記圧電振動子片に接続されて前記圧電振動子片に電圧を印加する複数の電極部と、前記蓋部材の一方の主面に設けられ、前記複数の電極部のそれぞれを前記蓋部材の一方の主面の縁部へと延在させる複数の引き出し電極と、前記複数の引き出し電極の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に、前記複数の引き出し電極にわたって設けられ、前記複数の引き出し電極のそれぞれを互いに絶縁するための絶縁膜と、前記絶縁膜の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に設けられ、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための金属からなる第1の接合膜と、前記ベース部材の両主面のうち、前記蓋部材側に配された一方の主面に設けられ、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための金属からなる第2の接合膜と、前記第1の接合膜と前記第2の接合膜との間に設けられた共晶合金膜と、前記密閉容器の側面から前記複数の引き出し電極に電気的に接続された外部電極と、を備えることを特徴とする。
この発明に係る圧電振動子においては、蓋部材とベース部材とが、第1及び第2の接合膜と共晶合金膜とを介して容易に接合されて、密閉容器の側面から外部電極が形成される。そして、外部電極に交流電圧を印加すると、その電圧は、引き出し電極及び電極部を介して、圧電振動子片に印加される。このとき、少なくとも引き出し電極と第1の接合膜との間に絶縁膜が設けられていることから、引き出し電極と第1の接合膜とが導通することを防止することができる。また、外部電極が、密閉容器の側面から引き出し電極に接続されているため、密閉容器の例えば底面などにスルーホールなどを設ける必要もない。従って、小型でありながら密閉容器内の気密性を長期に高く保ちつつ、圧電振動子片を動作させることができる。またこれにより、この圧電振動子を備える発振器、電子機器、電波時計などのさらなる小型化と信頼性向上に寄与できる。
また、本発明に係る圧電振動子は、前記共晶合金膜が、金と錫とからなることを特徴とする。
この発明に係る圧電振動子においては、共晶合金膜が、金と錫とからなることから、蓋部材とベース部材とを確実に接合することができるとともに、鉛フリーを実現することができる。
また、本発明に係る圧電振動子は、前記共晶合金膜の共晶温度が、基板への実装時のリフローの温度よりも高く設定されていることを特徴とする。
この発明に係る圧電振動子においては、共晶合金膜の共晶温度が、基板への実装時のリフローの温度よりも高く設定されていることから、リフロー処理時において、共晶合金膜を溶融させることなく、迅速かつ容易に実装することができる。
また、本発明に係る圧電振動子は、前記複数の電極部が、少なくとも3つからなることを特徴とする。
また、本発明に係る圧電振動子は、前記圧電振動子片が複数設けられていることを特徴とする。
これらの発明に係る圧電振動子においては、電極部が少なくとも3つ設けられ、また、圧電振動子片が複数設けられていることから、この圧電振動子が組み込まれる機器などの種々の要求に、幅広く応じることができる。
また、本発明に係る発振器は、前記圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする。
また、本発明に係る電波時計は、前記圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、前記圧電振動子を備えることを特徴とする。
これらの発明に係る発振器、電波時計及び電子機器においては、さらなる小型化ができるとともに信頼性が向上し、対環境問題の改善にも寄与できる。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法は、板状の蓋部材とベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて接合された密閉容器と、この密閉容器の中に設けられた圧電振動子片とを備える圧電振動子の製造方法であって、前記蓋部材の両主面のうち、前記ベース部材側に配される一方の主面に、前記圧電振動子片に接続されて前記圧電振動子片に電圧を印加する複数の電極部と、これら複数の電極部のそれぞれを前記蓋部材の一方の主面の縁部へと延在させる複数の引き出し電極とを形成する電極形成工程と、この電極形成工程において形成された複数の引き出し電極上にわたって、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、この絶縁膜形成工程において形成された絶縁膜上に、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための、金属からなる第1の接合膜を形成する第1の接合膜形成工程と、前記ベース部材の両主面のうち、前記蓋部材側に配される一方の主面に、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための、金属からなる第2の接合膜を形成する第2の接合膜形成工程と、前記電極形成工程において形成された複数の電極部に、前記圧電振動子片を電気的に接続する接続工程と、前記第1の接合膜形成工程において形成された第1の接合膜上、または、前記第2の接合膜形成工程において形成された第2の接合膜上の少なくともいずれか一方に、複数の金属からなる共晶合金膜または複数の金属が積層された積層金属膜を形成する膜形成工程と、この膜形成工程において形成された共晶合金膜または積層金属膜を挟んで、前記蓋部材と前記ベース部材とを重ね合わせた状態で、前記共晶合金膜または前記積層金属膜を加熱し、前記蓋部材と前記ベース部材とを共晶接合する共晶接合工程と、この共晶接合工程において共晶接合された蓋部材とベース部材とを有する密閉容器の側面から、前記引き出し電極に電気的に接続された外部電極を形成する外部電極形成工程と、を備えることを特徴とする。
この発明に係る圧電振動子の製造方法によれば、電極形成工程において、蓋部材の一方の主面上に複数の電極部と複数の引き出し電極とが形成され、絶縁膜形成工程において、複数の引き出し電極上にわたって絶縁膜が形成される。そして、第1の接合膜形成工程において、絶縁膜上に第1の接合膜が形成され、第2の接合膜形成工程において、ベース部材の一方の主面上に第2の接合膜が形成される。さらに、接続工程において、電極部に圧電振動子が電気的に接続され、膜形成工程において、第1の接合膜上、または、第2の接合膜上の少なくともいずれか一方に、共晶合金膜または積層金属膜が形成される。それから、共晶接合工程において、共晶合金膜または積層金属膜を挟んで、蓋部材とベース部材とが重ね合わされた状態で、共晶合金膜または積層金属膜が加熱され、蓋部材とベース部材とが共晶接合する。さらに、外部電極形成工程において、密閉容器の側面から、外部電極が引き出し電極に電気的に接続される。
これにより、引き出し電極と第1の接合膜との間に絶縁膜が設けられることから、引き出し電極と第1の接合膜との導通を防止する圧電振動子を得ることができる。また、外部電極が、密閉容器の側面から引き出し電極に接続されるため、密閉容器の例えば底面などにスルーホールなどを設ける必要もない。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法は、前記膜形成工程において形成された共晶合金膜または積層金属膜の共晶温度が、前記圧電振動子を基板に実装するときのリフローの温度よりも高く設定されており、前記共晶接合工程において、前記加熱の温度が前記リフローの温度よりも高く設定されることを特徴とする。
この発明に係る圧電振動子の製造方法によれば、共晶合金膜または積層金属膜の共晶温度が、圧電振動子を基板に実装するときのリフローの温度よりも高く設定され、共晶接合工程において、加熱の温度がリフローの温度よりも高く設定される。
そのため、リフロー処理時において、共晶合金膜を溶融させることなく、迅速かつ容易に実装することができる水晶振動子を得ることができる。
本発明によれば、スルーホールなどを設けることなく、引き出し電極と第1の接合膜とが導通することを防止することができることから、密閉容器の中の気密性を長期にわたって保持しつつ、圧電振動子片に電圧を印加するための複数の電極を迅速かつ容易に設けることができる。
(実施形態1)
以下、本発明の第1実施形態における水晶振動子(圧電振動子)について、図面を参照して説明する。
図1において、符号1は水晶振動子を示すものである。
水晶振動子1は、略矩形に形成された密閉容器2と、この密閉容器2の中に設けられた水晶振動子片(圧電振動子片)3とを備えている。
水晶振動子片3は、平行に延びる二つの振動腕部3a(図18に示す)がそれぞれ基端側で一体的に接続された音叉型振動子片として構成されている。水晶振動子片3の基端部は、後述する電極部15に電気的に接続されており、これにより密閉容器2の中で片持ち支持され固定されている。また、水晶振動子片3は、水晶からなり、電圧を印加することにより、所定の周波数で振動するようになっている。
また、密閉容器2は、略矩形板状の蓋部材6とベース部材7とが、互いに厚さ方向に重ね合わされて構成されている。
蓋部材6及びベース部材7は、ソーダライムガラスなどのガラスからなっている。
蓋部材6の両主面のうち、ベース部材7側(密閉容器2の内方側)に配された一方の主面6aには、矩形の蓋側凹部10が形成されている。同様にして、ベース部材7の両主面のうち、蓋部材6側(密閉容器2の内方側)に配された一方の主面7aには、矩形のベース側凹部11が形成されている。そして、蓋部材6とベース部材7とは、それら蓋側凹部10とベース側凹部11とが対向した状態で、一方の主面6aと一方の主面7aとが重ね合わされて接合されている。このように、蓋側凹部10とベース側凹部11とを対向させることにより、密閉容器2の中に空洞部12が形成され、この空洞部12により、水晶振動子片3の振動が許容されるようになっている。密閉容器2の中は気密封止されており、空洞部12は真空状態に保持されている。
蓋部材6の一方の主面6a上には、水晶振動子片3が電気的に接続された電極部15と、これら二つの電極部15を一方の主面6aの縁部にまで延在させる引き出し電極16とが設けられている。
これら電極部15及び引き出し電極16は、例えばCrやTiなどの導電性部材からなっている。電極部15は、図7に示すように、蓋側凹部10の長さ方向の一端側に二つ並べられて設けられており、これら二つの電極部15が、水晶振動子片3に電圧を印加するための正負の電極端子として機能するようになっている。引き出し電極16は、蓋部材6の幅方向(長さ方向)Wの両端に設けられており、それら両端の引き出し電極16は、奥行方向Dの全長にわたって設けられている。両端の引き出し電極16のうち、一の引き出し電極16aは、一の電極部15aと一体的に形成されている。一方、他の引き出し電極16bは、引き出し部17を備えており、この引き出し部17は、他の電極部15bと一体的に形成されている。なお、一方の主面6aのうち、電極部15及び引き出し電極16が延在する面が、電極面25となり、それ以外の、電極部15及び引き出し電極16が延在していない面が非電極面26となる。
さらに、本実施形態における水晶振動子1は、例えばSiO2やSiNなどからなる絶縁膜22(図1に示す)を備えている。絶縁膜22は、図9に示すように、引き出し電極16の両主面のうち、ベース部材7側に配された一方の主面16cに、二つの引き出し電極16にわたって設けられている。すなわち、絶縁膜22は、引き出し電極16の一方の主面16cと非電極面26とにわたって広げて設けられており、引き出し電極16を含む蓋部材6の一方の主面6aの縁部の全周にわたって設けられている。絶縁膜22のうち、非電極面26の領域にわたる部分には、図2に示す窪み22bが形成されている。また、絶縁膜22の4箇所の角部は、後述する外部端子接続部21の円弧形状にならって取り除かれている。
また、図2に示すように、絶縁膜22の両主面のうち、ベース部材7側に配された一方の主面22aには、クロム(Cr)やニッケル(Ni)などからなる第1の接合膜19が設けられている。第1の接合膜19には、絶縁膜22の窪み22bに応じて同様の窪み19aが設けられている。また、ベース部材7の一方の主面7aには、クロム(Cr)やニッケル(Ni)などからなる第2の接合膜20が設けられている。第2の接合膜20は、平坦に形成されている。これら第1の接合膜19及び第2の接合膜20の4箇所の角部は、円弧形状に取り除かれている。
さらに、第1の接合膜19と第2の接合膜20との間には、共晶合金からなる共晶合金膜28が設けられており、蓋部材6とベース部材7とが共晶接合されている。また、第1の接合膜19には窪み19aが設けられ、第2の接合膜20は平坦に形成されていることから、それら第1の接合膜19と第2の接合膜20との間にはクリアランスが形成されるが、そのクリアランスを埋めるようにして、共晶合金膜28が設けられている。すなわち、共晶合金膜28は、窪み19aに位置する部位とそれ以外とで膜厚が異なっており、窪み19aに位置する部位の膜厚が大きくなっている。
さらに、共晶合金膜28は、金(Au)と錫(Sn)とからなっており、共晶温度が280℃に設定されている。この共晶温度は、水晶振動子1が、リフロー処理によって基板に実装される際のリフローの最高温度よりも高くなっている。例えば、リフローの最高温度は260℃となり、この260℃の環境下に10秒程度置かれて水晶振動子1が実装される。
さらに、ベース部材7の4箇所の角部は、円弧形状に切り欠かれており、この円弧形状にならって外部端子接続部21が設けられている(図5に示す。)。
外部端子接続部21には、外部端子(外部電極)27が設けられている。外部端子27は、密閉容器2の高さ方向Hの一端が、引き出し電極16に電気的に接続されており、他端は、密閉容器2の底面部(ベース部材7の他方の主面)にまで延在している。すなわち、外部端子27は、密閉容器2の側面から引き出し電極16に接続されている。また、外部端子27は、対をなして形成されている。すなわち、外部端子27は、図22に示すように、4箇所の外部端子接続部21のうち、幅方向Wの一端側に形成された二つの外部端子接続部21間にわたって延在しており、同様に、幅方向Wの他端側に形成された二つの外部端子接続部21間にわたって延在している。そして、これら一対の外部端子27は、上述の一の引き出し電極16aまたは他の引き出し電極16bに接続されており、水晶振動子片3に電圧を印加するための正負の外部電極として機能するようになっている。
このような構成のもと、外部端子27に所定の電圧を印加すると、その電圧は、引き出し電極16及び電極部15を介して、水晶振動子片3に印加される。すると、圧電効果により、振動腕部3aが互いに接近または離隔する方向に、即ち逆相のモードで、所定の周期を持って屈曲運動する。
次に、本実施形態における水晶振動子1の製造方法について説明する。
まず、蓋部材6を形成加工する。すなわち、図3及び図4に示すように、ガラスかならなる蓋部用ウエハ30を所定の厚さになるまで研磨加工して洗浄する。そして、最表面の加工変質層をエッチングなどによって除去する。さらに、蓋部用ウエハ30の一方の主面30aに、エッチングなどにより、複数の蓋側凹部10を形成する。なお、図3及び図4には、簡略化のため、一つの蓋側凹部10しか明示されていないが、実際には蓋部用ウエハ30の一方の主面30a一面に、複数の蓋側凹部10が行列方向に連続的に形成される。つまり、蓋部用ウエハ30は、蓋部材6が複数配列されて一体的に形成されたものであり、ここでは蓋部用ウエハ30は蓋部材6に相当するものである。さらに、蓋部用ウエハ30の一方の主面30aは、蓋部材6の一方の主面6aに相当する。
さらに、ベース部材7を形成加工する。すなわち、蓋部材6と同様にして、図5及び図6に示すように、ガラスからなるベース用ウエハ31の一方の主面31aにベース側凹部11を複数形成する。ここでもベース用ウエハ31はベース部材7に相当するものであり、ベース用ウエハ31の一方の主面31aは、ベース部材7の一方の主面7aに相当するものである。
さらに、それぞれのベース側凹部11を所定の大きさで矩形に取り囲んだときの、その矩形の4箇所の角部それぞれにスルーホール32を設ける。なお、スルーホール32は、後述するダイシング工程において四分割されるが、その四分割された部位が、上述の外部端子接続部21となる。
さらに、人工水晶に研磨、エッチングなどを施して、音叉型の水晶振動子片3(図18に示す)を形成加工する。
それから、図7及び図8に示すように、蓋部用ウエハ30の一方の主面30aに、電極部15や引き出し電極16を形成する(電極形成工程)。すなわち、スパッタリングや蒸着などによって、一方の主面30aに、電極層を形成し、エッチングなどにより、電極部15及び引き出し電極16を一体的にパターニングする。
さらに、図9及び図10に示すように、絶縁膜22を形成する(絶縁膜形成工程)。すなわち、引き出し電極16の表面を含む一方の主面30aの縁部全周に、複数の引き出し電極16にわたって、スパッタリングや蒸着あるいは気相成長法や塗布法などによって、絶縁膜22を形成する。なお、絶縁膜22の厚さとしては、引き出し電極16の厚さよりも厚く、数μm程度である。それから、ベース用ウエハ31に形成されるスルーホール32に合わせて、フォトリソグラフィによるパターニングにより絶縁膜22の4箇所の角部を円弧形状に取り去る。また、同様に、電極部15及び蓋側凹部10の表面上の絶縁膜も取り去る。
ここで、図11に示すように、一方の主面30aには引き出し電極16が設けられていることから、この引き出し電極16の厚さ寸法hの分、引き出し電極16の一方の主面16cと非電極面26とに高低差が生じる。したがって、複数の引き出し電極16にわたって絶縁膜22を形成すると、絶縁膜22の表面に高低差が生じることになる。この絶縁膜22の低くなった部分が、上述の窪み22bとなる。
それから、図12及び図13に示すように、第1の接合膜19を形成する(第1の接合膜形成工程)。すなわち、絶縁膜22上(絶縁膜22の一方の主面22a)に、スパッタリングや蒸着などによって、第1の接合膜19を形成する。そして、フォトリソグラフィによるパターニングにより、絶縁膜22に合わせて、第1の接合膜19の4箇所の角部を円弧形状に取り去る。また、同様に、電極部15及び蓋側凹部10の表面上の第1の接合膜19も取り去る。
第1の接合膜19は、図13に示すように、絶縁膜22上に設けられた第1の下地膜33と、この第1の下地膜33上に設けられた第1の接合用膜34との二層構造とされている。第1の下地膜33は、クロム(Cr)などの金属からなっており、その厚さは50から500オングストローム程度とされる。第1の接合用膜34は、金(Au)などの金属からなっており、その厚さは1000オングストロームとされる。これら第1の下地膜33及び第1の接合用膜34には、絶縁膜22の窪み22bに合わせて、それぞれ窪み33a,34aが形成される。
また、図14及び図15に示すように、第2の接合膜20を形成する(第2の接合膜形成工程)。すなわち、ベース用ウエハ31の一方の主面31aの全周に、スパッタリングや蒸着などによって、第2の接合膜20を形成する。そして、フォトリソグラフィによるパターニングにより、スルーホール32に合わせて、第2の接合膜20の4箇所の角部を円弧形状に取り去る。
第2の接合膜20は、図15に示すように、ベース用ウエハ31の一方の主面31aに設けられた第2の下地膜41と、この第2の下地膜41上に設けられた第2の接合用膜42との二層構造とされている。第2の下地膜41は、クロム(Cr)などの金属からなっており、その厚さは50から500オングストローム程度とされる。第2の接合用膜42は、金(Au)などの金属からなっており、その厚さは1000オングストロームとされる。これら第2の下地膜41及び第2の接合用膜42は、平坦に形成される。
それから、図16及び図17に示すように、共晶合金からなる共晶合金膜45を設ける(膜形成工程)。すなわち、第2の接合膜20上に、例えばスクリーン印刷などにより、共晶合金膜45を形成する。共晶合金膜45は、金と錫との共晶合金からなっており、その重量比は金と錫とで8:2に設定され、共晶温度が280℃となっている。また、このときの共晶合金膜45は平坦に形成され、その膜厚は数十μmとされる。なお、共晶温度は、リフロー処理時の最高温度よりも高くなっている。
また、図18及び図19に示すように、電極形成工程において形成された電極部15上に水晶振動子片3の基端部を電気的に接続する(接続工程)。これにより、水晶振動子片3が固定される。
次いで、図20に示すように、蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とを共晶接合する(共晶接合工程)。すなわち、真空中において、蓋部用ウエハ30に、水晶振動子片3などを覆うようにして、ベース用ウエハ31を重ね合わせる。このとき、それぞれの蓋側凹部10とベース側凹部11とが対向し、これによって空洞部12が形成される。また、このとき第1の接合膜19上に共晶合金膜45が重ねられる。共晶合金膜45は平坦に形成されており、第1の接合膜19には、窪み33a,34aが形成されていることから、第1の接合膜19と共晶合金膜45との間にはクリアランスC1,C2などが形成される。
このように蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とを重ね合わせて所定の圧力を加えた状態で、周囲全体を加熱する。周囲の温度が上昇し、共晶合金膜45が280℃になると、共晶合金膜45が溶融して液化する。この液化するときの温度が共晶温度となり、リフロー処理時の最高温度よりも高くなっている。そして、共晶合金膜45が液化すると、それ自身が空間に応じて変形可能となるため、図21に示すように、その液化した共晶合金が、クリアランスC1,C2などの形状に応じて変形し、それらクリアランスC1,C2などを埋めていく。さらに、第1の接合用膜34及び第2の接合用膜42の金が、液化した共晶合金内に拡散する。それから、蓋部用ウエハ30及びベース用ウエハ31の周囲全体を除冷すると、液化した共晶合金が固体化し、蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とが共晶接合される。このときの固体化した共晶合金が、共晶合金膜28となる。なお、共晶合金膜45と共晶合金膜28との違いは、膜形成工程の前と後の違いである。すなわち、共晶合金膜45は平坦であるのに対して、共晶合金膜28は、クリアランスC1,C2などを埋めるため、上述したように膜厚が窪み33a,34aの部分で大きくなっている。また、共晶合金膜45は、金と錫との重量比が8:2であるが、共晶合金膜28は、第1の接合用膜34及び第2の接合用膜42の金が拡散してきた分、金の重量比が大きくなっている。
このように、蓋部用ウエハ30及びベース用ウエハ31の周囲の温度が上昇してから常温に戻されるまでの間、蓋部用ウエハ30及びベース用ウエハ31は、温度上昇によって熱膨張し、除冷によって収縮して元に戻される。
次いで、図22及び図23に示すように、それぞれの密閉容器2に外部端子27を設ける(外部電極形成工程)。すなわち、ベース用ウエハ31の他方の主面に、金属マスクを施し、スパッタリングや蒸着などによって薄膜を形成する。これにより、スルーホール32の内面からベース用ウエハ31の他方の主面にまで延在する一対の外部端子27が設けられる。この外部端子27は、スルーホール32を介して、引き出し電極16の4箇所の角部に接続されている。
さらに、ダイシング工程において、蓋部用ウエハ30及びベース用ウエハ31を切断する。すなわち、外部電極形成工程後の蓋部用ウエハ30及びベース用ウエハ31を、ダイシングソーに設置し、スルーホール32を結ぶ直線上を行列方向にダイシングブレードによって切断する。これによって、スルーホール32が四分割され、分割されたそれぞれの部位が、上述したように円弧形状の外部端子接続部21となる。
そして、それら切断された一つ一つの上下を反転させると、図1に示す水晶振動子1となる。
以上より、本実施形態における水晶振動子1によれば、引き出し電極16と第1の接合膜19との間に絶縁膜22が設けられていることから、第1の接合膜19と引き出し電極16とが互いに絶縁され干渉しなくなる。そのため、引き出し電極16と第1の接合膜19とが導通することを防止することができる。また、スルーホール32が分割されることによって外部端子接続部21が形成され、この外部端子接続部21を介して、外部端子27が密閉容器2の側面から引き出し電極16に接続されていることから、ベース部材7の他方の主面などに、スルーホール32を残さなくすることができる。そのため、スルーホールの隙間から、外気が侵入することもない。
したがって、密閉容器2の中の気密性を長期にわたって保持しつつ、水晶振動子片3に電圧を印加するための複数の電極を容易に設けることができる。
また、図11に示すように、絶縁膜22の表面に高低差が生じ、絶縁膜22に窪み22bが形成されるため、蓋部材6とベース部材7とを密閉するためには、絶縁膜22を平坦化して、蓋部材6とベース部材7とを隙間なく密着させる必要があるが、本実施形態における水晶振動子1によれば、その平坦化の工程を不要とすることができる。すなわち、共晶合金膜45を溶融し液化することにより、クリアランスC1,C2などを容易に塞ぐことができるため、絶縁膜22の高低差が許容され、蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とを容易かつ迅速に接合することができる。
さらに、共晶合金膜28,45が金と錫とからなることから、蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とを確実に接合することができるとともに、鉛フリーを実現することができる。
また、共晶合金膜28,45の共晶温度が、基板への実装時のリフロー処理時の最高温度よりも高く設定されていることから、リフロー処理時において、共晶合金膜28を溶融させることなく、水晶振動子1を迅速かつ容易に実装することができる。
また、蓋部材6とベース部材7とが、ガラスという同一の部材からなっていることから、蓋部材6とベース部材7との熱膨張係数を合わせることができる。そのため、共晶接合工程において、熱膨張と収縮のときの変形量を合わせることができ、それら蓋部材6とベース部材7とを精度よく確実に接合することができる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図24から図27は、本発明の第2の実施形態を示したものである。
図24から図27において、図1から図23に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは異なる点についてのみ説明する。
本実施形態においては、図24に示すように、蓋側凹部10が幅方向Wに二つに区分けされており、その蓋側凹部10を区分けする区分け部36に、二対の電極部15が設けられている。なお、区分け部36は、蓋部材6の一方の主面6aを構成するものである。また、それぞれの電極部15は、引き出し部17を介して、一方の主面6aの4箇所の角部に延在している。そして、これら電極部15に、図27に示す角速度センサー(圧電振動子片)37が設けられている。
角速度センサー37の圧電素子として水晶を用いると、環境温度の変化に対しても高安定な電気特性を有する。角速度センサー37は、その長さ方向の中心に基部37bを持ち、基部37bから一方向に延びる振動用の一対の振動腕部37aを有し、かつ前記一対の振動腕部37aに対向して基部37bから反対側に延びる検出用の一対の振動腕部37aを有する構造であり、概観が平面から見てH型を成している。以下にこのH型の角速度センサー(圧電形振動ジャイロ)37の動作原理を簡潔に述べる。
振動用の振動腕部37aには励振電極(図示せず)が形成されており、所定の交流電圧を印加すると、奥行方向Dに電界が発生し、振動用の一対の振動腕部37aが屈曲運動を行う。この状態において、幅方向Wに延びる軸周りに回転角速度ωが作用すると、振動方向と直角の方向に回転角速度ωに応じたコリオリの力が作用して、前記振動腕部37aは、高さ方向Hに振動する。この振動は基部37bを介して検出用の振動腕部37aに伝達し、検出用の一対の振動腕部37aも共振周波数で振動する。検出用の振動腕部37aには、その側面に振動検出用の電極パッド(図示せず)が備えられており、検出用の振動腕部37aの圧縮及び引張変形に応じて発生する交流電圧の電気信号を検出する。この検出した電気信号をパッケージ外の回路(図示せず)に取り出して処理することで、回転角速度ω及びその回転方向を知ることが可能となる。
検出素子と外部の回路との電気信号の接続には、4個の外部端子が必要になる。即ち、振動用の振動腕部37aに交流電圧を印加するための一対の外部端子と、検出用の振動腕部37aの電極パッドに接続して検出信号を取り出すための一対の外部端子との合計4個となる。これら合計4個の外部端子と接続されるのが、上述の二対の電極部15となる。
あるいは、図示しないが、密閉容器2の中に半導体集積回路を配置して、信号処理を行うように構成することも可能である。この場合は、検出素子は半導体集積回路と電気的に接続される。前記半導体集積回路と密閉容器2外の回路との接続は、例えば、「VDD(直流電圧)」、「GND」、「VOUT」、「VREF」、「起動」の5個となる。
このような水晶振動子1は、以下のようにして製造される。すなわち、図24に示すように、蓋部用ウエハ30の一方の主面30aに、区分け部36を介して二つに区分けした蓋側凹部10を形成する。そして、電極形成工程において、区分け部36に二対の電極部15を形成するとともに、一方の主面30aに、電極部15からそれぞれ4箇所の角部まで延びる引き出し電極16を一体的に形成する。それから、図25及び図26に示す絶縁膜形成工程及び第1の接合膜形成工程を経て、図27に示すように、接続工程において、H形状の角速度センサー37を電極部15に電気的に接続する。さらに、上記と同様にして、水晶振動子1が製造される。
このように、4個以上の外部端子が必要な角速度センサー37においても、本発明により容易に外部に電極を引き出すことが出来る。従って、ベース部材7の底面に多数個のスルーホールを設ける従来方法に比較してベース部材7の機械的な強度の低下を抑制することができる。そのため、角速度センサー37を長期に渡って安定に稼動させることが可能となる。
なお、上記第1及び第2の実施形態において、第1及び第2の下地膜33,41がクロムからなるとしたが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。例えばニッケル(Ni)などからなるとしてもよい。
また、第1及び第2の接合用膜34,42が金からなるとしたが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。
また、共晶合金膜45を、第2の接合膜20上に設けるとしたが、これに限ることはなく、第1の接合膜19上に設けてもよいし、第1及び第2の接合膜19,20の両方に設けてもよい。
さらに、共晶合金膜45をスクリーン印刷により設けるとしたが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。
また、共晶合金膜45が金と錫とからなるとしたが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。例えば、金(Au)とシリコン(Si)とからなるとしてもよい。この場合、金とシリコンとの重量比を94:6とし、共晶温度を370℃とすれば、リフロー処理時の最高温度(260℃)よりも高くなる点で好ましい。また、金(Au)とゲルマニウム(Ge)とからなるとしてもよい。この場合、金とゲルマニウムとの重量比を88:12とし、共晶温度を356℃とするのが好ましい。また、アルミニウム(Al)と亜鉛(Zn)とからなるとしてもよい。この場合、アルミニウムと亜鉛との重量比を5:95とし、共晶温度を382℃とするのが好ましい。
また、リフロー処理時の最高温度がより低温であるとすれば、錫(Sn)と銀(Ag)とからなる共晶合金を使用することができる。この場合、錫と銀の重量比を96.5:3.5とし、共晶温度を221℃とすることができる。さらに、錫(Sn)と銀(Ag)と銅(Cu)とからなる共晶合金を使用することができる。この場合、錫と銀と銅との重量比を96.5:3.0:0.5とし、共晶温度を227℃とすることができる。
また、膜形成工程において、共晶合金膜45を形成するとしたが、これに代えて、複数の金属を積層させた積層金属膜を形成するようにしてもよい。積層金属膜は、金と錫とを積層させるほか、上記のような金属の組み合わせであってもよい。
また、電極部15及び引き出し電極16が、例えばCrやTiなどの導電性部材からなっているとしたが、これに限ることはなく、その部材は適宜変更可能である。この場合、前記導電性部材は、蓋部材6と結合しやすい材料であることが好ましい。
また、絶縁膜22や第1及び第2の接合膜19,20の部材についても適宜変更可能である。
さらに、蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とにより、複数の水晶振動子1を一括で製造しているが、これに限ることはなく、個別に製造してもよい。
また、圧電振動子片を水晶からなる水晶振動子片3としているが、これに限ることはなく、ニオブ酸リチウムなどの様々な圧電単結晶材料からなる振動子片であってもよい。
さらに、角速度センサー37を設けるとしているが、これに限ることはなく、他の物理量を計測する各種のセンサー用の振動子片や、厚み滑り振動子片(ATカット、BTカット)や他のカット角の振動子片でもよい。さらに、表面弾性波素子でもよい。
また、引き出し電極16のパターンや、電極部15の設置数は適宜変更可能である。例えば、図28に示すように、蓋側凹部10の長辺縁部に、二対の電極部15を幅方向Wに並べることも可能である。そして、図29及び図30に示す絶縁膜形成工程及び第1の接合膜形成工程を経て、図31に示すように、接続工程において、一対づつの電極部15に、それぞれ水晶振動子片3を電気的に接続する。すなわち、水晶振動子片3が二つ設けられる。なお、水晶振動子片3の設置数は、二つ以上であってもよく、その設置数は適宜変更可能である。
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について、図32を参照して説明する。
図32において、符号38は、本発明の第3の実施形態に係る発振器を示すものである。
発振器38は、上記第1または第2の実施形態の水晶振動子1が発振子として用いられて構成されたものである。
発振器38は、コンデンサなどの電子部品39が実装された基板40を備えている。基板40には、発振器用の集積回路43が実装されており、この集積回路43の近傍に、水晶振動子1が実装されている。そして、これら電子部品39、集積回路43及び水晶振動子1は、不図示の配線パターンによって電気的に接続されている。なお、各構成部品は、不図示の樹脂によりモールドされている。
このような構成のもと、水晶振動子1に電圧を印加すると、上述の水晶振動子片が振動し、その振動が、水晶の持つ圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路43に電気信号として入力される。この入力された電気信号は、集積回路43によって、各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、水晶振動子1が発振子として機能する。
また、集積回路43の構成を、例えばRTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することにより、時計用単機能発振器などの他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダーなどを提供したりする機能を付与することができる。
以上より、本実施形態における発振器38によれば、上記第1または第2の実施形態に係る水晶振動子1と同様の効果を奏することができるだけでなく、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態の変形例について、図33を参照して説明する。
図33において、符号380は、本発明の第3の実施形態の変形例に係る発振器を示すものである。
発振器380は、水晶振動子片3が発振子として用いられ、集積回路43も密閉容器2内に実装されて構成されたものである。
発振器380は、四つの引き出し電極16を備えている。四つの引き出し電極16は、それぞれ、電源端子、グランド端子、二つの周波数出力端子(一対)として機能するものである。
また、密閉容器2内には、発振用回路部品である集積回路43が設けられている。この集積回路43は、四つの引き出し電極16及び水晶振動子片3に電気的に接続されている。
この発振器380は、以下のようにして製造される。すなわち、接続工程の前又は後に、集積回路取付工程において、集積回路43が取り付けられる。それから、上述のようにして、蓋部材6とベース部材7とが共晶接合されることにより、発振器380が得られる。
ここで、得られた発振器380の水晶振動子片3の周波数を最終的に微調整する必要がある。そこで、周波数調整工程において、水晶振動子片3の振動腕部3aに設けられた金属膜に密閉容器2の外部からレーザーを照射する。密閉容器2のガラスを透過したレーザーは、金属膜に到達し、その金属膜を蒸発させる。そして、トリミングにより水晶振動子片3の周波数の微調整が行われる。
本実施形態における発振器380によれば、周波数調整工程において、外部端子27を介して集積回路43に電圧を印加して、振動腕部3aを振動させてその周波数をモニタしながら、周波数を調整することができる。そのため、周波数精度の高い調整が可能となる。
また、本実施形態における発振器380によれば、上記第1または第2の実施形態に係る水晶振動子1と同様の効果を奏することができるだけでなく、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
また、前記第3の実施形態と同様に、集積回路43の構成を、RTCモジュール等を要求に応じて選択的に設定することにより、同様の機能を付与することが可能である。
なお、水晶振動子片3は、音叉型に限らず、厚みすべり振動片(ATカットやBTカット)、または、その他の振動モード(SCカットやGTカット)でもよい。
(実施形態4)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態では、上記第1または第2の実施形態における水晶振動子1を備える電子機器として、携帯情報機器について説明する。
図34において、符号46は、携帯情報機器を示すものであり、図34を参照して、携帯情報機器46の機能的構成について説明する。
携帯情報機器46は、電力を供給するための電源部47を備えている。電源部47は、例えばリチウム二次電池からなっている。
電源部47には、各種制御を行う制御部48と、時刻等のカウントを行う計時部51と、外部との通信を行う通信部52と、各種情報を表示する表示部56と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部53と、が並列に接続されている。そして、電源部47によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
制御部48は、各機能部を制御して、音声データの送信及び受信、現在時刻の計測や表示など、システム全体の動作制御を行う。また、制御部48は、あらかじめプログラムが書き込まれたROMと、このROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、このCPUのワークエリアとして使用されるRAMなどを備えている。
計時部51は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路及びインターフェイス回路などを内蔵する集積回路と、水晶振動子1とを備えている。水晶振動子1に電圧を印加すると、上述の水晶振動子片が振動し、その振動が、水晶の持つ圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は2値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェイス回路を介して、制御部48と信号の送受信が行われ、表示部56に、現在時刻や現在日付あるいはカレンダー情報などが表示される。
通信部52は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部57、音声処理部58、切替部61、増幅部62、音声入出力部63、電話番号入力部66、着信音発生部67及び呼制御メモリ部68を備えている。
無線部57は、音声データ等の各種データを、アンテナを介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部58は、無線部57または増幅部62から入力された音声信号を符号化及び復号化する。増幅部62は、音声処理部58または音声入出力部63から入力された信号を所定のレベルまで増幅する。音声入出力部63は、スピーカやマイクロフォンなどからなり、着信音や受話音声を拡声したり、話者音声を集音したりする。
また、着信音発生部67は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部61は、着信時に限って、音声処理部58に接続されている増幅部62を着信音発生部67に切り替えることによって、着信音発生部67において生成された着信音が、増幅部62を介して音声入出力部63に出力される。なお、呼制御メモリ部68は、通信の発着呼制御に係るブログラムを格納する。また、電話番号入力部66は、例えば0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キーなどを押下することにより、通話先の電話番号などが入力される。
電圧検出部53は、電源部47によって制御部48などの各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部48に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部52を安定して動作させるために必要な最低限の電圧としてあらかじめ設定されている値であり、例えば3V程度となる。電圧検出部53から電圧降下の通知を受けた制御部48は、無線部57、音声処理部58、切替部61及び着信音発生部67の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部57の動作停止は必須となる。さらに、表示部56に、通信部52が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
すなわち、電圧検出部53と制御部48とによって、通信部52の動作を禁止し、その旨を表示部56に表示することができる。この表示は、文字メッセージであってもよいが、より直感的な表示として、表示部56の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしてもよい。
なお、水晶振動子1は、通信部52の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部69を備えており、この電源遮断部69によって、通信部52の機能が確実に停止される。
以上より、本実施形態における携帯情報機器46によれば、上記第1または第2の実施形態に係る水晶振動子1と同様の効果を奏することができるだけでなく、長期にわたって安定した高精度な計時情報を表示することができる。
(実施形態5)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態では、上記第1または第2の実施形態における水晶振動子1を備える電子機器として、電波時計について説明する。
図35において、符号71は、電波時計を示すものである。
電波時計71は、時刻情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。日本国内には、福島県(40KHz)と佐賀県(60KHz)に標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40KHzもしくは60KHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表を反射しながら伝播する性質を併せ持つため、伝播範囲が広く、上記の2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
図35を参照して、電波時計71の機能的構成について説明する。
アンテナ74は、前記40KHzもしくは60KHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、前記40KHzもしくは60KHzの搬送波にAM変調をかけたものである。
受信された長波の標準電波は、アンプ75によって増幅され、水晶振動子1を有するフィルタ(フィルタ部)80によって濾波、同調される。本実施形態における水晶振動子1は、上記搬送周波数と同一の40KHz及び60KHzの共振周波数を有する水晶振動子部76,79を備えている。
さらに、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路81により検波復調される。続いて、波形成形回路84を介してタイムコードが取り出され、CPU85でカウントされる。CPU85では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC86に反映され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40KHzもしくは60KHzであるから、水晶振動子部76,79は、前述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。60KHzを例にとれば、音叉型振動子片の寸法例として全長が約2.8mm、基部の幅寸法が約0.5mmの寸法で構成することが可能である。
図35に示した回路ブロック図では、それぞれ共振周波数が40KHzと60KHzの水晶振動子部76,79が並列に接続されて描かれている。本発明では、この2つの周波数に対応する音叉型水晶振動子片を1つのパッケージの中に収納することが出来るから、個別の容器に収納された2つの振動子を実装する場合より実装面積を大幅に低減することが可能である。従って、特に、腕時計や携帯機器など小型化を必要とする電子機器に好適である。
上述の説明は、日本国内の例で示したが、長波の標準電波の周波数は、海外では異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの標準電波が用いられている。従って、海外でも対応可能な電波時計を携帯機器に組み込む場合は、更に、日本の場合とは異なる周波数の水晶振動子を必要とする。本発明では、引き出し電極の設置は容易であり、1つのパッケージの中に、40KHz、60KHzの振動子片以外の振動子片を更に組み込むことが可能である。例えば、図36に示すように、四つの水晶振動子片3a´,3b´,3c´,3d´を設ける。そして、水晶振動子片3a´の共振周波数を40kHzに設定し、水晶振動子片3b´の共振周波数を60kHz、水晶振動子片3c´の共振周波数を77.5kHz、水晶振動子片3d´の共振周波数を32.768kHzに設定する。フィルタ回路を構成する振動子片は、振動腕部の長さを調節することにより、その共振周波数を決定することができる。
なお、2つ以上の水晶振動子片を実装する方法は、これに限らず、共通の基部から複数の振動腕部が伸びるように形成することも可能である。
以上の様に、本発明を用いて複数の振動子片を1つのパッケージの中に収納した電波時計71を構成したので、個別の容器に収納された複数の振動子を実装する場合に比較して、実装面積を大幅に低減することが可能となった。また、ベース部材の機械的な強度の低下を抑制して外部電極が形成されているので、本電波時計は長期に渡って安定した精度で機能することが出来る。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
本発明の第1の実施形態としての水晶振動子を側面から観たときの様子を示す断面図である。 図1の蓋部材とベース部材との接合部位を拡大して示す断面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部用ウエハに蓋側凹部を形成した様子を示す平面図である。 図3の蓋部用ウエハを示す側面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、ベース用ウエハに蓋側凹部及びスルーホールを形成した様子を示す平面図である。 図5の蓋部用ウエハを示す側面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部用ウエハに引き出し電極及び電極部を形成した様子を示す平面図である。 図7のAA線矢視断面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部用ウエハに絶縁膜を形成した様子を示す平面図である。 図9のBB線矢視断面図である。 絶縁膜形成工程において、絶縁膜の表面に高低差が生じた様子を示す説明図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部用ウエハに第1の接合膜を形成した様子を示す平面図である。 図12のBB線矢視断面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、ベース用ウエハに第2の接合膜を形成した様子を示す平面図である。 図14のCC線矢視断面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、ベース用ウエハに共晶合金膜を形成した様子を示す平面図である。 図16のCC線矢視断面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部用ウエハに水晶振動子片を設けた様子を示す平面図である。 図18のBB線矢視断面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部用ウエハにベース用ウエハを重ね合わせた様子を示す側面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、蓋部用ウエハとベース用ウエハとが共晶接合した様子を示す側面図である。 図1の水晶振動子の製造工程において、ベース用ウエハに外部電極を形成した様子を示す平面図である。 図22のBB線矢視断面図である。 本発明の第2の実施形態としての水晶振動子の製造工程において、蓋部用ウエハに引き出し電極を形成した様子を示す平面図である。 図24の蓋部用ウエハに絶縁膜を形成した様子を示す平面図である。 図25の蓋部用ウエハに第1の接合膜を形成した様子を示す平面図である。 図26の蓋部用ウエハに角速度センサーを設けた様子を示す平面図である。 引き出し電極の変形例を示す平面図である。 図28の蓋部用ウエハに絶縁膜を形成した様子を示す平面図である。 図29の蓋部用ウエハに第1の接合膜を形成した様子を示す平面図である。 図30の蓋部用ウエハに複数の水晶振動子片を設けた様子を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態としての発振器を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例としての発振器を示す平面図である。 本発明の第4の実施形態としての携帯情報機器を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態としての電波時計を示すブロック図である。 図35の水晶振動子の水晶振動子片を四つ設けた例を示す説明図である。
符号の説明
1 水晶振動子(圧電振動子)
2 密閉容器
3 水晶振動子片(圧電振動子片)
6 蓋部材
6a 一方の主面(蓋部材の一方の主面)
7 ベース部材
15 電極部
16 引き出し電極
19 第1の接合膜
20 第2の接合膜
22 絶縁膜
26 非電極面
27 外部端子(外部電極)
28,45 共晶合金膜
37 角速度センサー(圧電振動子片)
38,380 発振器
43 集積回路
46 携帯情報機器(電子機器)
71 電波時計(電子機器)
80 フィルタ(フィルタ部)

Claims (10)

  1. 板状の蓋部材とベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて接合された密閉容器と、
    前記密閉容器の中に設けられた圧電振動子片と、
    前記蓋部材の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に設けられ、前記圧電振動子片に接続されて前記圧電振動子片に電圧を印加する複数の電極部と、
    前記蓋部材の一方の主面に設けられ、前記複数の電極部のそれぞれを前記蓋部材の一方の主面の縁部へと延在させる複数の引き出し電極と、
    前記複数の引き出し電極の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に、前記複数の引き出し電極にわたって設けられ、前記複数の引き出し電極のそれぞれを互いに絶縁するための絶縁膜と、
    前記絶縁膜の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に設けられ、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための金属からなる第1の接合膜と、
    前記ベース部材の両主面のうち、前記蓋部材側に配された一方の主面に設けられ、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための金属からなる第2の接合膜と、
    前記第1の接合膜と前記第2の接合膜との間に設けられた共晶合金膜と、
    前記密閉容器の側面から前記複数の引き出し電極に電気的に接続された外部電極と、
    を備えることを特徴とする圧電振動子。
  2. 前記共晶合金膜が、金と錫とからなることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子。
  3. 前記共晶合金膜の共晶温度が、基板への実装時のリフローの温度よりも高く設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電振動子。
  4. 前記複数の電極部が、少なくとも3つからなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電振動子。
  5. 前記圧電振動子片が複数設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の圧電振動子。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
  8. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧電振動子を備えることを特徴とする電子機器。
  9. 板状の蓋部材とベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて接合された密閉容器と、この密閉容器の中に設けられた圧電振動子片とを備える圧電振動子の製造方法であって、
    前記蓋部材の両主面のうち、前記ベース部材側に配される一方の主面に、前記圧電振動子片に接続されて前記圧電振動子片に電圧を印加する複数の電極部と、これら複数の電極部のそれぞれを前記蓋部材の一方の主面の縁部へと延在させる複数の引き出し電極とを形成する電極形成工程と、
    前記電極形成工程において形成された複数の引き出し電極上にわたって、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜形成工程において形成された絶縁膜上に、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための、金属からなる第1の接合膜を形成する第1の接合膜形成工程と、
    前記ベース部材の両主面のうち、前記蓋部材側に配される一方の主面に、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための、金属からなる第2の接合膜を形成する第2の接合膜形成工程と、
    前記電極形成工程において形成された複数の電極部に、前記圧電振動子片を電気的に接続する接続工程と、
    前記第1の接合膜形成工程において形成された第1の接合膜上、または、前記第2の接合膜形成工程において形成された第2の接合膜上の少なくともいずれか一方に、複数の金属からなる共晶合金膜または複数の金属が積層された積層金属膜を形成する膜形成工程と、
    前記膜形成工程において形成された共晶合金膜または積層金属膜を挟んで、前記蓋部材と前記ベース部材とを重ね合わせた状態で、前記共晶合金膜または前記積層金属膜を加熱し、前記蓋部材と前記ベース部材とを共晶接合する共晶接合工程と、
    前記共晶接合工程において共晶接合された蓋部材とベース部材とを有する密閉容器の側面から、前記引き出し電極に電気的に接続された外部電極を形成する外部電極形成工程と、
    を備えることを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  10. 前記膜形成工程において形成された共晶合金膜または積層金属膜の共晶温度が、前記圧電振動子を基板に実装するときのリフローの温度よりも高く設定されており、
    前記共晶接合工程において、前記加熱の温度が前記リフローの温度よりも高く設定されることを特徴とする請求項9に記載の圧電振動子の製造方法。
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