JP2007129326A - 圧電振動子とその製造方法、発振器、電波時計及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 蓋部材6とベース部材7とが接合された密閉容器2と、圧電振動子片3と、前記蓋部材6に設けられ、前記圧電振動子片3に電圧を印加する複数の電極部15と、前記複数の電極部15を前記蓋部材6の縁部へと延在させる複数の引き出し電極16と、これら複数の引き出し電極16にわたって設けられた絶縁膜22と、この絶縁膜22に設けられた第1の接合膜19と、前記ベース部材7に設けられた第2の接合膜20と、前記第1の接合膜19と前記第2の接合膜20との間に設けられた共晶合金膜28と、前記密閉容器2の側面から前記複数の引き出し電極16に電気的に接続された外部電極27と、を備える。
【選択図】 図1
Description
そこで、接合膜を設ける代わりに、例えばベース部材に、密閉容器の中に通じるスルーホールなどを設けて、このスルーホールを介して圧電振動子片に接続された電極部と外部電極とを接続することが考えられる。
本発明に係る圧電振動子は、板状の蓋部材とベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて接合された密閉容器と、前記密閉容器の中に設けられた圧電振動子片と、前記蓋部材の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に設けられ、前記圧電振動子片に接続されて前記圧電振動子片に電圧を印加する複数の電極部と、前記蓋部材の一方の主面に設けられ、前記複数の電極部のそれぞれを前記蓋部材の一方の主面の縁部へと延在させる複数の引き出し電極と、前記複数の引き出し電極の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に、前記複数の引き出し電極にわたって設けられ、前記複数の引き出し電極のそれぞれを互いに絶縁するための絶縁膜と、前記絶縁膜の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に設けられ、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための金属からなる第1の接合膜と、前記ベース部材の両主面のうち、前記蓋部材側に配された一方の主面に設けられ、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための金属からなる第2の接合膜と、前記第1の接合膜と前記第2の接合膜との間に設けられた共晶合金膜と、前記密閉容器の側面から前記複数の引き出し電極に電気的に接続された外部電極と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る圧電振動子は、前記圧電振動子片が複数設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る電波時計は、前記圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、前記圧電振動子を備えることを特徴とする。
これにより、引き出し電極と第1の接合膜との間に絶縁膜が設けられることから、引き出し電極と第1の接合膜との導通を防止する圧電振動子を得ることができる。また、外部電極が、密閉容器の側面から引き出し電極に接続されるため、密閉容器の例えば底面などにスルーホールなどを設ける必要もない。
そのため、リフロー処理時において、共晶合金膜を溶融させることなく、迅速かつ容易に実装することができる水晶振動子を得ることができる。
以下、本発明の第1実施形態における水晶振動子(圧電振動子)について、図面を参照して説明する。
図1において、符号1は水晶振動子を示すものである。
水晶振動子1は、略矩形に形成された密閉容器2と、この密閉容器2の中に設けられた水晶振動子片(圧電振動子片)3とを備えている。
蓋部材6及びベース部材7は、ソーダライムガラスなどのガラスからなっている。
蓋部材6の両主面のうち、ベース部材7側(密閉容器2の内方側)に配された一方の主面6aには、矩形の蓋側凹部10が形成されている。同様にして、ベース部材7の両主面のうち、蓋部材6側(密閉容器2の内方側)に配された一方の主面7aには、矩形のベース側凹部11が形成されている。そして、蓋部材6とベース部材7とは、それら蓋側凹部10とベース側凹部11とが対向した状態で、一方の主面6aと一方の主面7aとが重ね合わされて接合されている。このように、蓋側凹部10とベース側凹部11とを対向させることにより、密閉容器2の中に空洞部12が形成され、この空洞部12により、水晶振動子片3の振動が許容されるようになっている。密閉容器2の中は気密封止されており、空洞部12は真空状態に保持されている。
これら電極部15及び引き出し電極16は、例えばCrやTiなどの導電性部材からなっている。電極部15は、図7に示すように、蓋側凹部10の長さ方向の一端側に二つ並べられて設けられており、これら二つの電極部15が、水晶振動子片3に電圧を印加するための正負の電極端子として機能するようになっている。引き出し電極16は、蓋部材6の幅方向(長さ方向)Wの両端に設けられており、それら両端の引き出し電極16は、奥行方向Dの全長にわたって設けられている。両端の引き出し電極16のうち、一の引き出し電極16aは、一の電極部15aと一体的に形成されている。一方、他の引き出し電極16bは、引き出し部17を備えており、この引き出し部17は、他の電極部15bと一体的に形成されている。なお、一方の主面6aのうち、電極部15及び引き出し電極16が延在する面が、電極面25となり、それ以外の、電極部15及び引き出し電極16が延在していない面が非電極面26となる。
さらに、共晶合金膜28は、金(Au)と錫(Sn)とからなっており、共晶温度が280℃に設定されている。この共晶温度は、水晶振動子1が、リフロー処理によって基板に実装される際のリフローの最高温度よりも高くなっている。例えば、リフローの最高温度は260℃となり、この260℃の環境下に10秒程度置かれて水晶振動子1が実装される。
外部端子接続部21には、外部端子(外部電極)27が設けられている。外部端子27は、密閉容器2の高さ方向Hの一端が、引き出し電極16に電気的に接続されており、他端は、密閉容器2の底面部(ベース部材7の他方の主面)にまで延在している。すなわち、外部端子27は、密閉容器2の側面から引き出し電極16に接続されている。また、外部端子27は、対をなして形成されている。すなわち、外部端子27は、図22に示すように、4箇所の外部端子接続部21のうち、幅方向Wの一端側に形成された二つの外部端子接続部21間にわたって延在しており、同様に、幅方向Wの他端側に形成された二つの外部端子接続部21間にわたって延在している。そして、これら一対の外部端子27は、上述の一の引き出し電極16aまたは他の引き出し電極16bに接続されており、水晶振動子片3に電圧を印加するための正負の外部電極として機能するようになっている。
まず、蓋部材6を形成加工する。すなわち、図3及び図4に示すように、ガラスかならなる蓋部用ウエハ30を所定の厚さになるまで研磨加工して洗浄する。そして、最表面の加工変質層をエッチングなどによって除去する。さらに、蓋部用ウエハ30の一方の主面30aに、エッチングなどにより、複数の蓋側凹部10を形成する。なお、図3及び図4には、簡略化のため、一つの蓋側凹部10しか明示されていないが、実際には蓋部用ウエハ30の一方の主面30a一面に、複数の蓋側凹部10が行列方向に連続的に形成される。つまり、蓋部用ウエハ30は、蓋部材6が複数配列されて一体的に形成されたものであり、ここでは蓋部用ウエハ30は蓋部材6に相当するものである。さらに、蓋部用ウエハ30の一方の主面30aは、蓋部材6の一方の主面6aに相当する。
さらに、それぞれのベース側凹部11を所定の大きさで矩形に取り囲んだときの、その矩形の4箇所の角部それぞれにスルーホール32を設ける。なお、スルーホール32は、後述するダイシング工程において四分割されるが、その四分割された部位が、上述の外部端子接続部21となる。
それから、図7及び図8に示すように、蓋部用ウエハ30の一方の主面30aに、電極部15や引き出し電極16を形成する(電極形成工程)。すなわち、スパッタリングや蒸着などによって、一方の主面30aに、電極層を形成し、エッチングなどにより、電極部15及び引き出し電極16を一体的にパターニングする。
ここで、図11に示すように、一方の主面30aには引き出し電極16が設けられていることから、この引き出し電極16の厚さ寸法hの分、引き出し電極16の一方の主面16cと非電極面26とに高低差が生じる。したがって、複数の引き出し電極16にわたって絶縁膜22を形成すると、絶縁膜22の表面に高低差が生じることになる。この絶縁膜22の低くなった部分が、上述の窪み22bとなる。
第1の接合膜19は、図13に示すように、絶縁膜22上に設けられた第1の下地膜33と、この第1の下地膜33上に設けられた第1の接合用膜34との二層構造とされている。第1の下地膜33は、クロム(Cr)などの金属からなっており、その厚さは50から500オングストローム程度とされる。第1の接合用膜34は、金(Au)などの金属からなっており、その厚さは1000オングストロームとされる。これら第1の下地膜33及び第1の接合用膜34には、絶縁膜22の窪み22bに合わせて、それぞれ窪み33a,34aが形成される。
第2の接合膜20は、図15に示すように、ベース用ウエハ31の一方の主面31aに設けられた第2の下地膜41と、この第2の下地膜41上に設けられた第2の接合用膜42との二層構造とされている。第2の下地膜41は、クロム(Cr)などの金属からなっており、その厚さは50から500オングストローム程度とされる。第2の接合用膜42は、金(Au)などの金属からなっており、その厚さは1000オングストロームとされる。これら第2の下地膜41及び第2の接合用膜42は、平坦に形成される。
次いで、図20に示すように、蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とを共晶接合する(共晶接合工程)。すなわち、真空中において、蓋部用ウエハ30に、水晶振動子片3などを覆うようにして、ベース用ウエハ31を重ね合わせる。このとき、それぞれの蓋側凹部10とベース側凹部11とが対向し、これによって空洞部12が形成される。また、このとき第1の接合膜19上に共晶合金膜45が重ねられる。共晶合金膜45は平坦に形成されており、第1の接合膜19には、窪み33a,34aが形成されていることから、第1の接合膜19と共晶合金膜45との間にはクリアランスC1,C2などが形成される。
このように、蓋部用ウエハ30及びベース用ウエハ31の周囲の温度が上昇してから常温に戻されるまでの間、蓋部用ウエハ30及びベース用ウエハ31は、温度上昇によって熱膨張し、除冷によって収縮して元に戻される。
そして、それら切断された一つ一つの上下を反転させると、図1に示す水晶振動子1となる。
したがって、密閉容器2の中の気密性を長期にわたって保持しつつ、水晶振動子片3に電圧を印加するための複数の電極を容易に設けることができる。
さらに、共晶合金膜28,45が金と錫とからなることから、蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とを確実に接合することができるとともに、鉛フリーを実現することができる。
また、蓋部材6とベース部材7とが、ガラスという同一の部材からなっていることから、蓋部材6とベース部材7との熱膨張係数を合わせることができる。そのため、共晶接合工程において、熱膨張と収縮のときの変形量を合わせることができ、それら蓋部材6とベース部材7とを精度よく確実に接合することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図24から図27は、本発明の第2の実施形態を示したものである。
図24から図27において、図1から図23に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは異なる点についてのみ説明する。
あるいは、図示しないが、密閉容器2の中に半導体集積回路を配置して、信号処理を行うように構成することも可能である。この場合は、検出素子は半導体集積回路と電気的に接続される。前記半導体集積回路と密閉容器2外の回路との接続は、例えば、「VDD(直流電圧)」、「GND」、「VOUT」、「VREF」、「起動」の5個となる。
また、第1及び第2の接合用膜34,42が金からなるとしたが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。
また、共晶合金膜45を、第2の接合膜20上に設けるとしたが、これに限ることはなく、第1の接合膜19上に設けてもよいし、第1及び第2の接合膜19,20の両方に設けてもよい。
さらに、共晶合金膜45をスクリーン印刷により設けるとしたが、これに限ることはなく、適宜変更可能である。
また、リフロー処理時の最高温度がより低温であるとすれば、錫(Sn)と銀(Ag)とからなる共晶合金を使用することができる。この場合、錫と銀の重量比を96.5:3.5とし、共晶温度を221℃とすることができる。さらに、錫(Sn)と銀(Ag)と銅(Cu)とからなる共晶合金を使用することができる。この場合、錫と銀と銅との重量比を96.5:3.0:0.5とし、共晶温度を227℃とすることができる。
また、絶縁膜22や第1及び第2の接合膜19,20の部材についても適宜変更可能である。
さらに、蓋部用ウエハ30とベース用ウエハ31とにより、複数の水晶振動子1を一括で製造しているが、これに限ることはなく、個別に製造してもよい。
また、圧電振動子片を水晶からなる水晶振動子片3としているが、これに限ることはなく、ニオブ酸リチウムなどの様々な圧電単結晶材料からなる振動子片であってもよい。
さらに、角速度センサー37を設けるとしているが、これに限ることはなく、他の物理量を計測する各種のセンサー用の振動子片や、厚み滑り振動子片(ATカット、BTカット)や他のカット角の振動子片でもよい。さらに、表面弾性波素子でもよい。
次に、本発明の第3の実施形態について、図32を参照して説明する。
図32において、符号38は、本発明の第3の実施形態に係る発振器を示すものである。
発振器38は、上記第1または第2の実施形態の水晶振動子1が発振子として用いられて構成されたものである。
発振器38は、コンデンサなどの電子部品39が実装された基板40を備えている。基板40には、発振器用の集積回路43が実装されており、この集積回路43の近傍に、水晶振動子1が実装されている。そして、これら電子部品39、集積回路43及び水晶振動子1は、不図示の配線パターンによって電気的に接続されている。なお、各構成部品は、不図示の樹脂によりモールドされている。
また、集積回路43の構成を、例えばRTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することにより、時計用単機能発振器などの他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダーなどを提供したりする機能を付与することができる。
図33において、符号380は、本発明の第3の実施形態の変形例に係る発振器を示すものである。
発振器380は、水晶振動子片3が発振子として用いられ、集積回路43も密閉容器2内に実装されて構成されたものである。
発振器380は、四つの引き出し電極16を備えている。四つの引き出し電極16は、それぞれ、電源端子、グランド端子、二つの周波数出力端子(一対)として機能するものである。
また、密閉容器2内には、発振用回路部品である集積回路43が設けられている。この集積回路43は、四つの引き出し電極16及び水晶振動子片3に電気的に接続されている。
ここで、得られた発振器380の水晶振動子片3の周波数を最終的に微調整する必要がある。そこで、周波数調整工程において、水晶振動子片3の振動腕部3aに設けられた金属膜に密閉容器2の外部からレーザーを照射する。密閉容器2のガラスを透過したレーザーは、金属膜に到達し、その金属膜を蒸発させる。そして、トリミングにより水晶振動子片3の周波数の微調整が行われる。
また、本実施形態における発振器380によれば、上記第1または第2の実施形態に係る水晶振動子1と同様の効果を奏することができるだけでなく、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
また、前記第3の実施形態と同様に、集積回路43の構成を、RTCモジュール等を要求に応じて選択的に設定することにより、同様の機能を付与することが可能である。
なお、水晶振動子片3は、音叉型に限らず、厚みすべり振動片(ATカットやBTカット)、または、その他の振動モード(SCカットやGTカット)でもよい。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態では、上記第1または第2の実施形態における水晶振動子1を備える電子機器として、携帯情報機器について説明する。
図34において、符号46は、携帯情報機器を示すものであり、図34を参照して、携帯情報機器46の機能的構成について説明する。
電源部47には、各種制御を行う制御部48と、時刻等のカウントを行う計時部51と、外部との通信を行う通信部52と、各種情報を表示する表示部56と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部53と、が並列に接続されている。そして、電源部47によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
無線部57は、音声データ等の各種データを、アンテナを介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部58は、無線部57または増幅部62から入力された音声信号を符号化及び復号化する。増幅部62は、音声処理部58または音声入出力部63から入力された信号を所定のレベルまで増幅する。音声入出力部63は、スピーカやマイクロフォンなどからなり、着信音や受話音声を拡声したり、話者音声を集音したりする。
なお、水晶振動子1は、通信部52の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部69を備えており、この電源遮断部69によって、通信部52の機能が確実に停止される。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態では、上記第1または第2の実施形態における水晶振動子1を備える電子機器として、電波時計について説明する。
図35において、符号71は、電波時計を示すものである。
アンテナ74は、前記40KHzもしくは60KHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、前記40KHzもしくは60KHzの搬送波にAM変調をかけたものである。
受信された長波の標準電波は、アンプ75によって増幅され、水晶振動子1を有するフィルタ(フィルタ部)80によって濾波、同調される。本実施形態における水晶振動子1は、上記搬送周波数と同一の40KHz及び60KHzの共振周波数を有する水晶振動子部76,79を備えている。
さらに、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路81により検波復調される。続いて、波形成形回路84を介してタイムコードが取り出され、CPU85でカウントされる。CPU85では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC86に反映され、正確な時刻情報が表示される。
図35に示した回路ブロック図では、それぞれ共振周波数が40KHzと60KHzの水晶振動子部76,79が並列に接続されて描かれている。本発明では、この2つの周波数に対応する音叉型水晶振動子片を1つのパッケージの中に収納することが出来るから、個別の容器に収納された2つの振動子を実装する場合より実装面積を大幅に低減することが可能である。従って、特に、腕時計や携帯機器など小型化を必要とする電子機器に好適である。
なお、2つ以上の水晶振動子片を実装する方法は、これに限らず、共通の基部から複数の振動腕部が伸びるように形成することも可能である。
以上の様に、本発明を用いて複数の振動子片を1つのパッケージの中に収納した電波時計71を構成したので、個別の容器に収納された複数の振動子を実装する場合に比較して、実装面積を大幅に低減することが可能となった。また、ベース部材の機械的な強度の低下を抑制して外部電極が形成されているので、本電波時計は長期に渡って安定した精度で機能することが出来る。
2 密閉容器
3 水晶振動子片(圧電振動子片)
6 蓋部材
6a 一方の主面(蓋部材の一方の主面)
7 ベース部材
15 電極部
16 引き出し電極
19 第1の接合膜
20 第2の接合膜
22 絶縁膜
26 非電極面
27 外部端子(外部電極)
28,45 共晶合金膜
37 角速度センサー(圧電振動子片)
38,380 発振器
43 集積回路
46 携帯情報機器(電子機器)
71 電波時計(電子機器)
80 フィルタ(フィルタ部)
Claims (10)
- 板状の蓋部材とベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて接合された密閉容器と、
前記密閉容器の中に設けられた圧電振動子片と、
前記蓋部材の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に設けられ、前記圧電振動子片に接続されて前記圧電振動子片に電圧を印加する複数の電極部と、
前記蓋部材の一方の主面に設けられ、前記複数の電極部のそれぞれを前記蓋部材の一方の主面の縁部へと延在させる複数の引き出し電極と、
前記複数の引き出し電極の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に、前記複数の引き出し電極にわたって設けられ、前記複数の引き出し電極のそれぞれを互いに絶縁するための絶縁膜と、
前記絶縁膜の両主面のうち、前記ベース部材側に配された一方の主面に設けられ、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための金属からなる第1の接合膜と、
前記ベース部材の両主面のうち、前記蓋部材側に配された一方の主面に設けられ、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための金属からなる第2の接合膜と、
前記第1の接合膜と前記第2の接合膜との間に設けられた共晶合金膜と、
前記密閉容器の側面から前記複数の引き出し電極に電気的に接続された外部電極と、
を備えることを特徴とする圧電振動子。 - 前記共晶合金膜が、金と錫とからなることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動子。
- 前記共晶合金膜の共晶温度が、基板への実装時のリフローの温度よりも高く設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電振動子。
- 前記複数の電極部が、少なくとも3つからなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電振動子。
- 前記圧電振動子片が複数設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の圧電振動子。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の圧電振動子を備えることを特徴とする電子機器。
- 板状の蓋部材とベース部材とが厚さ方向に重ね合わされて接合された密閉容器と、この密閉容器の中に設けられた圧電振動子片とを備える圧電振動子の製造方法であって、
前記蓋部材の両主面のうち、前記ベース部材側に配される一方の主面に、前記圧電振動子片に接続されて前記圧電振動子片に電圧を印加する複数の電極部と、これら複数の電極部のそれぞれを前記蓋部材の一方の主面の縁部へと延在させる複数の引き出し電極とを形成する電極形成工程と、
前記電極形成工程において形成された複数の引き出し電極上にわたって、絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜形成工程において形成された絶縁膜上に、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための、金属からなる第1の接合膜を形成する第1の接合膜形成工程と、
前記ベース部材の両主面のうち、前記蓋部材側に配される一方の主面に、前記蓋部材と前記ベース部材とを接合させるための、金属からなる第2の接合膜を形成する第2の接合膜形成工程と、
前記電極形成工程において形成された複数の電極部に、前記圧電振動子片を電気的に接続する接続工程と、
前記第1の接合膜形成工程において形成された第1の接合膜上、または、前記第2の接合膜形成工程において形成された第2の接合膜上の少なくともいずれか一方に、複数の金属からなる共晶合金膜または複数の金属が積層された積層金属膜を形成する膜形成工程と、
前記膜形成工程において形成された共晶合金膜または積層金属膜を挟んで、前記蓋部材と前記ベース部材とを重ね合わせた状態で、前記共晶合金膜または前記積層金属膜を加熱し、前記蓋部材と前記ベース部材とを共晶接合する共晶接合工程と、
前記共晶接合工程において共晶接合された蓋部材とベース部材とを有する密閉容器の側面から、前記引き出し電極に電気的に接続された外部電極を形成する外部電極形成工程と、
を備えることを特徴とする圧電振動子の製造方法。 - 前記膜形成工程において形成された共晶合金膜または積層金属膜の共晶温度が、前記圧電振動子を基板に実装するときのリフローの温度よりも高く設定されており、
前記共晶接合工程において、前記加熱の温度が前記リフローの温度よりも高く設定されることを特徴とする請求項9に記載の圧電振動子の製造方法。
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