JP4865350B2 - 圧電発振器とその製造方法及び圧電発振器を備えた電子機器 - Google Patents

圧電発振器とその製造方法及び圧電発振器を備えた電子機器 Download PDF

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本発明は振動片と発振用回路部品とを1つのパッケージ内に収容した圧電発振器とその製造方法、並びに圧電発振器を備えた電子機器に関する。
従来の小型圧電発振器においては、セラミックパッケージまたは金属シリンダー製の完成品の圧電振動子を別の金属製のリードフレームに発振用回路部品とともにマウントしてモールドしたものや、セラミックパッケージ製の圧電振動子を、発振用回路部品がマウントされた別のセラミック基板にマウントして発振器としたもの、あるいはセラミックパッケージ内に圧電振動子と発振用回路部品をそれぞれマウントしてから蓋により封止するもの等があった(例えば、特許文献1参照。)。
上述の様な構造の圧電発振器では、製造工程における工程数が多く、組立コストが大きくなっていた。また、モールド後または蓋をした後に周波数の調整を行うには負荷容量を変えるためにトリマーコンデンサを用いるか、最適なチップコンデンサを選択する必要があったので、周波数調整工程でも工程数が多くなり組み立てコストが大きくなる問題点を有していた。
次に、トリマーコンデンサを使用する場合には後で容量が変化して周波数が変化することがあり、コンデンサを交換する方法では容量の最小ステップ幅よりも精度良く調整できない問題点があった。
そしてまた、振動片をマウントする場合に導電性接着剤等を用いた場合には、後に、接着剤からガスが発生してエージング特性が悪くなる等の長期に渡って周波数を高精度に維持する上で、問題点を有していた。
また、振動片をマウントする場合には、振動片とその保持容器の間に、十分な隙間が必要となり、小型化に限界があった。振動子として、金属シリンダー製の完成品やセラミック製の完成品の圧電振動子を使用した場合には、発振用回路部品とともに再びマウントしてモールドするために、2重の封止構造となる。この結果、小型薄型化が困難となる問題点があった。
特開平7−297666号公報
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、発振周波数が精度良く調整可能で、その精度を長期に渡って維持可能な小型の薄型の圧電発振器と、その圧電発振器を少ない工数で製造する製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、振動片が形成されているとともに表裏面に金属膜が形成されている圧電基板を有し、前記振動片を所定の周波数で振動させる発振用回路部品が前記圧電基板上に実装されていることを特徴とする圧電発振器とした。
これにより、圧電発振器において圧電振動子と発振用回路部品を別々にマウントすることなく、圧電振動子の形成された圧電基板上に直接発振用回路部品をマウントする構造となっているため、工程数が少なく組立コストの安い小型の圧電発振器が実現できる。
また、本発明は、振動片を形成しているとともに、表裏面に金属膜が形成されている圧電基板と、前記圧電基板の表面に前記振動片を囲むように接合され、前記振動片を密閉する第1の蓋と、前記圧電基板の裏面に前記振動片を囲むように接合され、前記振動片を密閉する第2の蓋と、を有し、前記第1の蓋または前記第2の蓋の少なくともいずれか一方の蓋には、前記振動片に隣接して、前記振動片の密閉状態を確保しつつ前記圧電基板の一部を露出させる開口部が設けられ、前記振動片を所定の周波数で振動させる発振用回路部品が、前記開口部に対応する前記圧電基板上に実装されていることを特徴とする圧電発振器とした。
また、本発明は、前記第1の蓋及び前記第2の蓋それぞれの前記圧電基板との接合が、陽極接合によって行われている圧電発振器とした。
また、本発明は、前記圧電基板の表裏面に形成された前記金属膜が、アルミニウムまたはその合金からなる圧電発振器とした。
また、本発明は、前記開口部における前記圧電基板と前記発振用回路部品の表面が樹脂で覆われている圧電発振器とした。
また、本発明は、前記ベースの前記圧電基板とは反対側の表面には、外部との電気的接続のための外部電極が形成されており、前記圧電基板と前記外部電極との間が、前記ベースの角部に配置された金属膜により電気的に接続されている圧電発振器とした。
また、本発明は、前記発振用回路部品が実装される前に、前記圧電基板に形成されている電極が外部の試験用発振回路に予め接続されて前記振動片が発振され、その発振周波数がモニターされながら前記振動片に形成されている金属膜がトリミングされ、所望の発振周波数に調整されている圧電発振器とした。
また、本発明は、前記発振用回路部品により前記圧電基板に形成された前記圧電振動子を発振させて、その発振周波数がモニターされながら発振用回路部品の容量を変化させて周波数が調整される圧電発振器とした。
また、本発明は、前記発振用回路部品により前記圧電基板に形成された前記圧電振動子を発振させて、その発振周波数をモニターされながら前記圧電振動子に設けられた金属膜がレーザー等でトリミングされることで周波数が調整される圧電発振器とした。
これにより、第1と第2の蓋を接合した後にレーザートリミングなどの方法で周波数調整をすることが可能となるため調整用のコンデンサを必要としないうえに、周波数精度の高いものができる。また、振動片が圧電基板に一体的に接続して形成されているので、接着剤を使う必要がなく、エージング特性に優れている。
さらに、本発明は、振動片と表裏面に金属膜が形成されている圧電基板を有し、前記圧電基板上に発振用回路部品が実装されている圧電発振器の製造方法であって、圧電材料の薄板からなる圧電基板に振動片を形成する振動片形成工程と、前記振動片が形成された前記圧電基板の表裏面に金属膜を形成する金属膜形成工程と、前記金属膜が形成された前記圧電基板の前記振動片が形成されていない部位に、前記振動片を発振させるための発振用回路部品を配置して実装する実装工程と、を有する圧電発振器の製造方法とした。
また、本発明は、振動片と表裏面に金属膜が形成されている圧電基板と、前記振動片を囲むように密閉し前記圧電基板の表面側に接合された第1の蓋と、前記振動片を囲むように密閉し前記圧電基板の裏面側に接合された第2の蓋と、前記第1の蓋または第2の蓋の少なくともいずれか一方の蓋に前記振動片の密閉状態を確保しつつ前記圧電基板の一部を露出させる開口部とが設けられ、前記開口部に対応する前記圧電基板上に発振用回路部品が実装されている圧電発振器の製造方法であって、前記圧電基板に前記振動片を形成する振動片形成工程と、前記圧電基板の表裏面に金属膜を形成する金属膜形成工程と、前記第1の蓋または第2の蓋の少なくともいずれか一方の蓋に前記開口部を形成する開口部形成工程と、前記第1の蓋または第2の蓋の少なくともいずれか一方の蓋に外部電極用の接続部を形成する外部電極接続部形成工程と、前記圧電基板の表面に前記第1の蓋を接合するとともに前記圧電基板の裏面に前記第2の蓋を接合し、前記振動片を密閉する接合工程と、前記開口部に対応する前記圧電基板上に発振用回路部品を実装する実装工程と、前記外部電極接続部が形成された前記第1の蓋または第2の蓋のいずれかの蓋に外部電極を形成する外部電極形成工程と、を有する圧電発振器の製造方法とした。
また、本発明は、前記接合工程における接合を、陽極接合により行う圧電発振器の製造方法とした。
また、本発明は、前記第1の蓋と第2の蓋のそれぞれの接合面側の前記振動片に対向する位置に、凹部を配置する凹部形成工程を有する圧電発振器の製造方法とした。
また、本発明は、前記実装工程の後に、前記発振用回路部品の表面を樹脂で覆う樹脂充填工程をさらに有する圧電発振器の製造方法とした。
また、本発明は、前記発振用回路部品により前記振動片を発振させて発振周波数の調整を行う周波数調整工程をさらに有する圧電発振器の製造方法とした。
また、本発明は前記接合工程の前に前記圧電基板を圧電体ウエハ上に所定の寸法配列で複数形成する圧電基板形成工程と、前記第1の蓋及び前記第2の蓋をそれぞれガラスウエハ上に所定の寸法配列で複数形成する蓋外形形成工程と、前記圧電体ウエハの表裏面に前記2枚のガラスウエハを位置合わせし重ねるアライメント工程と、をさらに有し、前記接合工程後、前記外部電極形成工程後に、所定数量の圧電発振器に分割する切断工程をさらに有する圧電発振器の製造方法とした。
また、上述した圧電発振器を計時部に用いる電子機器とした。
本発明の圧電発振器は、圧電基板上に振動片が形成されているので、振動片を実装する必要がなく工程数が少ない。また、圧電基板上に多数個圧電振動子が形成されていて同時に接合できるので効率よく低コストで発振器を作ることができる。
また、圧電振動子と発振用回路部品との接続後に周波数調整するため高精度で安定な周波数を得ることができる。また、振動片は圧電基板に一体的に接続して形成されているために接着剤を必要としない。このため、エージング特性に優れ、長期に渡って周波数を高精度に維持できる。
また、振動片が保持容器と一体化しているために振動片と保持容器の隙間が最小限で済むので小型化が可能となる。さらにまた、圧電基板上に配置された発振用回路部品は、蓋の中に形成された開口部の中に納まるので、発振用回路部品の高さは、蓋の厚さの中に納めることができる。従って、薄型の圧電発振器が構成可能となる。
さらにまた、上述の圧電発振器を電子機器の計時部に用いることで、小型で薄型の電子機器を実現し、かつ、長期間安定に使用することが可能である。
本発明の圧電発振器は、表面実装型の圧電発振器であり、振動片を有する振動部と発振用回路部品のマウント部とこれらに一体に形成された外枠を含んだ圧電基板と、圧電基板に形成された振動部の外周部と発振用回路部品マウント部の周辺の上面、下面に設けられた金属層と、振動を阻害しないような凹部と、発振用回路部品をマウントするために開口部を設けたベースと、振動を阻害しないように凹部を設けた蓋を金属層とベース及び蓋の間で陽極接合により接合されている。このような構成によれば、圧電振動子は圧電基板に一体形成されているので後からマウントする必要がなく工程数が少なくなる。
以下に、本発明の具体的実施例について添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図3は、本発明に係る圧電発振器の1実施例を示す外観図である。図1は、圧電発振器の上方から見た外観斜視図である。図2は、圧電発振器の下方から見た外観斜視図である。図3は、圧電発振器の側面から見た外観側面図である。
図1、図2及び図3に示すように、圧電発振器1は、圧電基板2を中央に挟みこむように、表面に第1の蓋であるリッド3が、裏面に第2の蓋であるベース4がそれぞれ接合されている。圧電基板2は水晶からなり、リッド3及びベース4はソーダライムガラスからなる。圧電基板2とリッド3及びベース4とは厚さが異なり、圧電基板2が最も薄いが、長辺の長さや短辺の長さは同寸法である。
図2に示すように、ベース4の長辺と短辺の交点にあたる4つの角部には、円筒状の内面を呈した外部電極接続部8a、8b、8c、8dがそれぞれ形成されている。外部電極接続部8a〜8dそれぞれの表面には、ソーダライムガラスに接する側から順に、Al、AlCu、Crの金属薄膜が形成されている。その4つの外部電極接続部8a〜8dそれぞれの、圧電基板2とは反対側の端部のベース4表面には、外部との電気的接続のための外部電極6a、6b、6c、6dが、それぞれ略正方形に形成されている。これら4つの外部電極6a〜6dは、ガラスとの密着性の良いCrの金属膜を下地にしてその表面をAu膜とした積層膜で形成されている。このように、外部電極6a〜6dと圧電基板2の間は、外部電極接続部8a〜8dによりそれぞれ電気的に接続されている。
また、図2に示すように、ベース4にはソーダライムガラスの一部が四角く繰り抜かれ、樹脂9が埋め込まれている。この樹脂9は、エポキシ樹脂に代表される熱硬化性樹脂であり、発振用回路部品を保護するとともに、ベース4の開口部4bに圧電基板2上の金属膜が露出することを防いでいる。
図4は、図1におけるA−A線での断面図、図5は、図1乃至図3に示した圧電発振器の構成を示す分解斜視図である。
図4及び図5に示すように、圧電発振器1における圧電基板2の裏面のベース4側には、発振用回路部品5が振動片10に隣接配置されて直接実装されている。さらにその発振用回路部品5は、樹脂9でカバーされ保護されている。発振用回路部品5は、振動片10を所定の周波数で振動させるための回路が一体化されたフリップチップのICである。
ベース4には、圧電基板2に実装された発振用回路部品5の位置と対応する位置に開口部4bが設けられており、圧電基板2とベース4とが接合される際に、発振用回路部品5が外部に露出できるようになっている。この開口部4bは、発振用回路部品5の周囲全体を囲むように角穴状に形成されているが、形状はこれに制限されるものではなく、圧電基板2とベース4との接合後に発振用回路部品5が露出できれば良い。但し、この開口部4bは、圧電基板2とベース4との接合の際に、隣接する振動片10を外気と遮断することが可能なように形成する必要がある。また、ベース4の機械的強度を落とさない配慮も必要である。
圧電基板2には、一対の振動腕をもつ音叉型の振動片10が形成されている。この振動片10の振動を阻害しないようにするために、リッド3及びベース4の振動片10に対応する位置には、窪みを設け肉薄とした凹部3a及び4aがそれぞれ形成されている。ベース4の開口部4bや凹部4a及びリッド3の凹部3aは、素材がソーダライムガラスであるため、フォトリソグラフィーの技術を用いてフッ酸系の液でエッチングされて形成されている。これらの開口部4bや凹部3a及び4aを構成する各面が交差する隅部は、応力集中によるクラックなどを防止するため、大きめのRを設定しておくことが好ましい。
次に、圧電発振器1を動作させるための電気的な接続について図6及び図7を参照して説明する。図6は、圧電基板を表面側から透視して、圧電基板の裏面に形成された電極パターンの構成を示す図である。図7は、圧電基板の表面に形成された電極パターンを示す図である。
図6に示すように、振動片10と発振用回路部品5の電気的接続は、圧電基板2の裏面、すなわちベース4が接合される側の面に形成されている電極を用いる。電極パターンは、表面も裏面もフォトリソグラフィーの技術を用いて形成される。電極パターンの金属膜は、表面も裏面もAl、AlCu、Cr等がスッパッタリングにより膜付けされたものである。裏面電極は、右下から半時計回りに符号7a、7b、7c、7d、7f、7eと6つに分割されて形成されており、それぞれ次のような機能を有する。
裏面電極7aはGND(グランド)電極であり、裏面に実装されている発振用回路部品5の右上のGND端子と、ベース4の外部電極接続部8aとを接続している。すなわちベース4の外部電極6aは、外部電極接続部8a、裏面電極7aを経由して発振用回路部品5のGND端子と接続されている。
裏面電極7bは電源(Vcc)電極であり、発振用回路部品5の上中央の電源端子と、ベース4の外部電極接続部8bとを接続している。すなわちベース4の外部電極6bは、外部電極接続部8b、裏面電極7bを経由して発振用回路部品5の電源端子と接続されている。
裏面電極7cは出力電極であり、発振用回路部品5の左上の出力端子と、ベース4の外部電極接続部8cとを接続している。すなわちベース4の外部電極6cは、外部電極接続部8c、裏面電極7cを経由して発振用回路部品5の出力端子と接続されている。
裏面電極7dは、振動片10の周囲を密閉可能なように、振動片10の外周を切れ目なく取り囲んで形成されている。振動片10の2本の音叉腕部10aの表面には、図示しない互いに極性の異なる一対の励振電極が形成されており、一方の極性の励振電極が基部10bを経由して裏面電極7dに接続されている。さらにこの裏面電極7dは、その一端が発振用回路部品5の左下の一方の励振電極端子に接続されている。すなわち、この裏面電極7dは、振動片10の裏面側の周囲を密閉可能にするとともに、一方の励振電極を発振回路に接続する機能を有する。
裏面電極7fはダミー電極であり、他の電極とは絶縁を保ってベース4の外部電極接続部8dと接続している。すなわちベース4の外部電極6dは、外部電極接続部8d、裏面電極7fまで接続されているものの電気的接続の意味合いはなく、圧電発振器1を外部の回路基板に安定して半田付け等の固定を行うための機械的接続の機能を主とする。
裏面電極7eは、振動片10の他方の励振電極と発振用回路部品5とを接続する機能を有し、圧電基板2の裏面においては、発振用回路部品5の下中央の他方の励振電極端子と、符号12で示す2つの楕円貫通孔とを接続している。この楕円貫通孔12の内面には、圧電基板2の表裏面と同様にAl、AlCu、Cr等の金属膜がスッパッタリングにより膜付けされている。従って、裏面電極7eは、この楕円貫通孔12の内面の金属膜を経由して表面側に導通している。尚、この実施例では、表裏面の電気的接続を楕円貫通孔12の内面で行っているが、孔の形状は真円でも四角でも良い。但し、内面に金属膜を容易に成膜でき、かつ面積が小さいことが好ましい。
図7に示すように、リッドが接合される圧電基板2の表面側は、振動片10の外周を切れ目なく取り囲み、かつ圧電基板2のほぼ全面に渡って表面電極7gのパターンが形成されている。この表面電極7gは、振動片10の周囲を密閉可能となっており、振動片10の基部10bを経由して音叉腕部10aの他方の極性の励振電極に接続されている。そして、この表面電極7gは、前述したように、楕円貫通孔12の内面の金属膜を経由して裏面電極7eと導通している。すなわち、音叉腕部10aの他方の極性の励振電極は、表面電極7g、楕円貫通孔12の内面の金属膜、裏面電極7eを経由して発振用回路部品5の他方の励振電極端子に電気的に接続されている。
圧電発振器1の圧電基板2の表裏面の電極パターン、及びベース4の外部電極や外部電極接続部、発振用回路部品5が上述の如く接続されているため、圧電発振器1は次のように動作する。すなわち、GNDの外部電極6aと電源の外部電極6bとに所定の電圧を印加することにより、発振用回路部品5が裏面電極7d及び7eを介して振動片10の極性の異なる2つの励振電極にも電圧を印加し、2本の振動腕部10aが屈曲モードで振動する。発振用回路部品5は、振動腕部10aの振動周波数が電気信号として入力されるとともに、裏面電極7cを介して圧電発振器1の発振周波数として外部電極6cに出力する。
尚、圧電基板2の表裏面に形成された振動片10の周囲を囲む表面電極7g及び裏面電極7dは、リッド3やベース4の接合用の接合膜としても使用されている。圧電基板2とリッド3及びベース4との接合は、これらの接合膜を利用して陽極接合の技術を用いて行われている。接合膜を介して接合されることによって、振動片10が気密空間の中に閉じ込められている。音叉型の振動子の場合、真空状態が好ましいことから、これら表面電極7g及び裏面電極7dは、ある程度の接合面積を確保する必要がある。その他の裏面電極も、ベース4の接合膜として使用されている。従って、図6に示す圧電基板2の裏面電極7a、7b、7c、7e、7fによってもベース4と接合されているが、これらの裏面電極は振動片10を気密に保つ機能を持つ必要はなく、圧電基板2とベース4の接合強度が確保されれば良い。
尚、本実施例では音叉型の振動片10を用いているので、数十kHzから数百kHzの周波数の領域に適しているが、これに限定されるものではない。AT振動子、BT振動子、GT振動子用の振動片を用いてもよい。これらの振動片を用いた場合は、数MHz〜数十MHzの周波数範囲の圧電発振器1を構成できる。
また、圧電基板2の表裏面における電極パターンもこれに限定されるものではなく、発振用回路部品5の端子の配列の違いや、外部の機器との電気的接続の配置関係の違いなどに対応可能なように、適宜パターンを変更することが可能である。
次に、本実施例に係る圧電発振器の製造方法を図8乃至図10に基づいて説明する。
図8は、圧電体ウエハ上に複数の圧電基板と振動片が形成されている状態を示す図である。図9は、圧電体ウエハとリッドウエハとベースウエハを接合する直前の状態を示す図である。図10は、圧電発振器の製造工程を示すフローチャートである。
図8に示すように、水晶などの圧電体からなる圧電体ウエハ20上に、所定の間隔で圧電基板2を複数配置する圧電基板形成工程が実施され、フォトリソグラフィーによって個々の圧電基板2の中に振動片10と2つの楕円貫通孔12を形成する(ステップ20)。この段階で、振動片10には励振電極が形成されている。そして、外部の試験用発振回路に接続されて振動片10が発振され、その周波数をモニターしながら、振動片10に形成されている金属膜がトリミングされ所定の周波数範囲の中に調整する。
次に振動片10と発振用回路部品5であるICを接続する電極膜と、ソーダライムガラスからなるリッドウエハ30とベースウエハ40とを接合するための接合膜とを兼ねる金属膜を形成しパターニングする(ステップ21)。この金属膜の材料としては、陽極接合に適するAl、AlCu、Cr等が選択される。
ベースウエハ40には、ガラスウエハ上に所定の寸法配列で複数のベース4を形成する蓋外径形成工程を実施し、配置された各ベース4それぞれにフォトリソグラフィーによって第2の凹部4aを設ける(ステップ30)。続いて、外部電極接続部8a〜8dを形成するためのスルーホールと、ICを実装するための開口部4bとを、所定のマスクによりサンドブラスト等を用いて形成する(ステップ31)。
一方、リッドウエハ30には、ベースウエハ40と同様に、ガラスウエハ上に所定の寸法配列で蓋外形形成工程を実施し、配置された複数の各リッド3にそれぞれ第1の凹部3aを形成する(ステップ10)。
そして、図9に示すように、第1の凹部3aが形成されたリッドウエハ30と、第2の凹部4aと発振用回路部品5のICの位置に対応する開口部4bとが形成されたベースウエハ40とを、圧電体ウエハ20を挟み込むように位置合わせするアライメント工程を行う(ステップ22)。
続いて、重ね合わされた3枚のウエハ20、30、40を、真空チャンバーの中で陽極接合する(ステップ23)。圧電体ウエハ20に水晶を用いた場合には、陽極接合条件は、加熱温度を200℃から400℃の範囲とし、印加電圧は500Vから1kV程度が望ましい。圧電体ウエハ20の裏面側に形成された裏面電極7a〜7fの各電極膜と、表面側に形成された表面電極7gの電極膜にはGND電位を接続する。一方、ベースウエハ40とリッドウエハ30の非接合面側には、別途準備した電極板を一様に密着させて負側(−500Vから−1kV程度)に印加する。このようにすると、電界と熱エネルギーによって、各電極膜7a〜7gとベースウエハ40及びリッドウエハ30の界面において電気化学的な反応が生じ、両者がそれぞれ強く密着して陽極接合される。これにより、3枚のウエハ20、30、40は強固に接合され、個々の振動片10はそれぞれ真空状態に気密封止される。尚、ここでは、真空中で陽極接合する場合を示したが、これに限定されず、振動片の振動モードにより、大気圧の不活性ガス中で陽極接合することも可能である。例えば、振動片がAT振動子のように厚み滑りモードの場合は、窒素ガス雰囲気中でも陽極接合することが可能である。
次に、発振用回路部品5としてのフリップチップの発振用ICを、ベースウエハ40の複数の開口部4bから露出している圧電体ウエハ20の表面に実装する(ステップ24)。この実装にあたっては、半田接合工法やAuバンプ圧接工法などの方法で行う。その後直ちに、ポッティング剤等の樹脂9を用いて埋めて保護する(ステップ25)。
次に、外部電極6a〜6dの形状に窓の開いた金属マスクを、ベースウエハ40のスルーホールと位置合わせして外部電極6a〜6dを膜付けする(ステップ26)。その時、同時に外部電極接続部8a〜8dが形成される。即ち、ベースウエハ40のスルーホール内側面と、スルーホール端部に位置する圧電体ウエハ30の円状の面にも金属膜が形成され、外部電極6a〜6dと圧電基板2間が電気的に接続される。
次に、金属膜が形成された複数のスルーホールをそれぞれ4分割するように、ダイシングソーを用いて各ユニットに切断する(ステップ27)。切断されたユニットは電極が分離するので個々のユニットは完全に独立した圧電発振器1になる。4分割されたスルーホールの側面はベース4の角部に配置され、それぞれ凹曲面の外部電極接続部8a〜8dとなる。
次に、切断して個々に分離した圧電発振器1の発振用ICのGND端子と電源端子にそれぞれ接続する外部電極6aと6bに外部から所定の電圧を印加して発振させる。出力端子に接続する外部電極6cから周波数信号をモニターし、レーザーを照射して周波数のトリミングを行う。レーザーはソーダライムガラスを透過して、振動片10の所定位置に照射され、電極金属膜の一部が蒸発して周波数が精度良く調整される(ステップ28)。
以上の工程により圧電発振器1が完成する。
上述した、圧電発振器1は、従来の圧電発振器と比べて、発振用回路部品5の実装までの工程をウエハ上で行うことから工数を低減できる。また、本圧電発振器1は、発振用回路部品5を実装してから周波数調整をするので、コンデンサ等で容量を調整するのに対して工程が少なくなり周波数精度の高いものができる。
ただし、接合後にレーザートリミングを用いて周波数の調整をすることが難しい振動モードの場合は、発振周波数をモニターしながら発振用回路部品5のコンデンサ等の容量を変化させて周波数を調整させれば良い。
また、寸法の一例を音叉型水晶発振器を例にとって示す。従来の、表面実装用の超小型音叉型圧電発振器の長辺寸法は、3.6mm、短辺寸法は、2.8mm、高さは1.1mmであり、従って、床面積は、約10.1mm2、体積は、11.1mm3であった。本実施例においては、次のようになる。圧電発振器1の構成部品として最大の大きさを占める圧電振動子は、音叉型の水晶振動片を備えており、その水晶振動片の基部幅は約0.5mm、基部長と振動腕の長さの合計値は約1.6mmである。これから、圧電発振器の長辺寸法と短辺寸法は、それぞれ約3.0mmと約2.4mmとなる。この結果、床面積は、約7.2mm2となり、従来の超小型音叉型水晶発振器より約29%縮小可能である。
一方、その高さは、リッド3及びベース4を構成するガラスの厚みを0.4mm、水晶基板の厚みを0.1mmとすると、圧電発振器の高さは、約0.9mmであり、従来の超小型製品よりも、約18%薄く構成できる。
この結果、製品の体積は、従来の超小型製品の約58%となり、格段にその体積を削減できる。
上述した様に、本製造方法により、発振周波数が精度良く調整され、かつ長期に渡って高精度に維持可能で、小型かつ薄型化が可能な圧電発振器を、コストの増加を抑制して製造することが可能である。
尚、発振用回路部品5である集積回路は、本実施例1に示した例に限定されることなく、RTC(リアルタイムクロック)モジュールや、さらに複雑な処理のできる集積回路を用いることが可能である。
また、本実施例の圧電発振器1では、発振用回路部品5を圧電基板2の裏面に配置し、第2の蓋であるベース4側に発振用回路部品5を一時的に露出させる開口部4bを設ける構成としたが、これに限るものではない。圧電基板2の電極パターンを工夫することにより、発振用回路部品5を圧電基板2の表面に配置し、第1の蓋であるリッド3側に発振用回路部品5を一時的に露出させる開口部を設けるようにしても良い。但し、リッド3側に表裏面を貫通する開口部を形成する工程が追加されるため、生産性の観点ではあまり好ましくない。
次に、本発明に係る実施例1に記載の圧電発振器1を計時部に接続した電子機器の1例として、携帯情報機器の例について図面を参照して説明する。図11は、第2の実施例に係る携帯情報機器の構成を機能的に示すブロック図である。
まず前提として、本実施形態にかかる携帯情報機器100は、従来技術における腕時計を発展・改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在時刻等を表示させることができる。通信機として使用する時は、手首から外し、バンド部内側に内蔵されたスピーカおよびマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信をおこなうことができる。しかし、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化・軽量化されている。
図11において、101は後述する各機能部に対して電力を供給する電源部であり、具体的にはリチウムイオン二次電池によって実現される。電源部101には後述する制御部102、計時部103、通信部104、電圧検出部105および表示部107が並列に接続され、各々の機能部に対して電源部101から電力が供給される。
制御部102は、後述する各機能部を制御して、音声データの送信や受信、現在時刻の計測や表示等、システム全体の動作制御をおこなう。制御部102は、具体的にはROMにあらかじめ書き込まれたプログラムと、当該プログラムを読み出して実行するCPU、および当該CPUのワークエリアとして使用されるRAM等によって実現される。
計時部103は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路、インターフェイス回路等を内蔵する集積回路と音叉型水晶振動子を組み合わせた圧電発振器1が使用されている。インターフェイス回路を介して制御部と信号の送受信が行われ、表示部107に、現在時刻や現在日付あるいはカレンダー情報が表示される。
通信部104は、従来技術の携帯電話と同様の機能を有し、無線部104a、音声処理部104b、増幅部104c、音声入出力部104d、着信音発生部104e、切替部104f、呼制御メモリ部104gおよび電話番号入力部104hから構成される。
無線部104aは、アンテナを介して基地局と音声データ等の各種データを送受信する。音声処理部104bは無線部104aまたは後述する増幅部104cから入力した音声信号を符号化/復号化する。増幅部104cは音声処理部104bまたは後述する音声入出力部104dから入力した信号を所定のレベルまで増幅する。音声入出力部104dは具体的にはスピーカおよびマイクロフォンであり、着信音や受話音声を拡声したり、話者音声を集音したりする。
また、着信音発生部104eは、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部104fは着信時に限って、音声処理部104bに接続されている増幅部104cを着信音発生部104eにつなぎかえることで、生成された着信音が増幅部104cを介して音声入出力部104dに出力されるようにする。
なお呼制御メモリ104gは、通信の発着呼制御にかかわるプログラムを格納する。また、電話番号入力部104hは、具体的には0から9の番号キーおよびその他の若干のキーからなり、通話先の電話番号等を入力する。
電圧検出部105は、電源部101により制御部102をはじめとする各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に当該電圧降下を検出して制御部102に通知する。この所定の電圧値は、通信部104を安定して動作させるために必要な最低限の電圧としてあらかじめ設定されている値であり、例えば3V程度の電圧である。電圧検出部105から電圧降下の通知を受けた制御部102は、無線部104a、音声処理部104b、切替部104f、着信音発生部104eの動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部104aの動作停止は必須である。と同時に表示部107には、通信部104が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
電圧検出部105と制御部102の働きにより通信部104の動作を禁止し、更にその旨を表示部107へ表示する事が可能である。
本実施の形態として、通信部の機能に係る部分の電源を選択的に遮断可能な電源遮断部106を設ける事で、より完全な形で通信部の機能を停止させる事が出来る。
なお、通信部104が使用不能になった旨の表示は、文字メッセージによりおこなってもよいが、より直感的に、表示部107上の電話アイコンに×(バツ)印を付ける等の方法によってもよい。
本発明に係る小型で薄型の圧電発振器1を携帯情報機器に計時部に接続して使用することにより、携帯情報機器の一層の小型化・薄型化が可能になった。そして更に、圧電発振器1は、長期に渡って安定で精度の優れた振動を持続するので、携帯情報機器を長期間、高精度かつ安定に使用することができる。
第1の実施例に係る圧電発振器の1例を示す上方からの外観斜視図である。 第1の実施例に係る圧電発振器の1例を示す下方からの外観斜視図である。 第1の実施例に係る圧電発振器の1例を示す外観側面図である 第1の実施例に係る圧電発振器の1例を示す断面図である。 第1の実施例に係る圧電発振器の1例を示す分解斜視図である。 第1の実施例に係る圧電基板を表面側から透視して、圧電基板の裏面に形成された電極パターンの構成を示す図である。 第1の実施例に係る圧電基板の表面に形成された電極パターンを示す図である。 第1の実施例に係る圧電発振器の1例の製造工程を説明する図である。 第1の実施例に係る圧電発振器の1例の製造工程を説明する図である。 第1の実施例に係る圧電発振器の1例の製造工程を示すフローチャートである。 第2の実施例に係る携帯情報機器の構成の1例を機能的に示すブロック図である。
符号の説明
1 圧電発振器
2 圧電基板
3 リッド(第1の蓋)
3a 第1の凹部
4 ベース(第2の蓋)
4a 第2の凹部
4b 開口部
5 発振用回路部品(IC)
6a、6b、6c、6d 外部電極
7a、7b、7c、7d、7e、7f 裏面電極
7g 表面電極
8 外部電極接続部
9 樹脂
10 振動片
10a 音叉腕部
10b 基部
12 楕円貫通孔
20 圧電体ウエハ
30 リッドウエハ
40 ベースウエハ
100 携帯情報機器(電子機器)
101 電源部
102 制御部
103 計時部
104 通信部
104a 無線部
104b 音声処理部
104c 増幅部
104d 音声入力部
104e 着信音発生部
104f 切替部
104g 呼制御メモリ部
104h 電話番号入力部
105 電圧検出部
106 電源遮断部
107 表示部

Claims (17)

  1. 振動片が形成されているとともに、表裏面に金属膜が形成されている圧電基板と、
    前記圧電基板の表面に前記振動片を囲むように接合され、前記振動片を密閉する第1の蓋と、
    前記圧電基板の裏面に前記振動片を囲むように接合され、前記振動片を密閉する第2の蓋と、を有し、
    前記第1の蓋または前記第2の蓋の少なくともいずれか一方の蓋には、前記振動片の密閉状態を確保しつつ前記圧電基板の一部を露出させる開口部が設けられ、前記振動片を所定の周波数で振動させる発振用回路部品が、前記開口部に対応する前記圧電基板上に実装され
    前記第1の蓋または前記第2の蓋のいずれか一方の蓋に、前記振動片と接合する面と反対側の面に外部と電気的に接続する外部電極が形成され、
    前記外部電極は、前記圧電基板の前記外部電極が形成される一方の蓋と接合する面の角部に配置された前記金属膜と電気的に接続され、
    前記角部に配置された前記金属膜は、前記外部電極が形成される一方の蓋から露出していることを特徴とする圧電発振器。
  2. 前記角部のうち1つの角部に配置された前記金属膜は、前記圧電基板の前記外部電極が形成される一方の蓋と接合する面上で、前記角部のうち前記1つの角部と異なる角部に配置された前記金属膜と互いに電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
  3. 前記圧電基板の表裏面を貫通する貫通孔と、
    前記貫通孔の内面に形成された金属膜と、を備え、
    前記貫通孔の内面に形成された金属膜は、前記圧電基板の表裏面に形成された前記金属膜を電気的に接続することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電発振器。
  4. 前記圧電基板の表裏面に形成された前記金属膜が、アルミニウムまたはその合金からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の圧電発振器。
  5. 前記開口部における前記圧電基板と前記発振用回路部品の表面が樹脂で覆われていることを特徴とする請求項乃至請求項4のいずれか1項に記載の圧電発振器。
  6. 振動片と表裏面に金属膜が形成されている圧電基板と、前記振動片を囲むように密閉し前記圧電基板の表面側に接合された第1の蓋と、前記振動片を囲むように密閉し前記圧電基板の裏面側に接合された第2の蓋と、前記第1の蓋または第2の蓋の少なくともいずれか一方の蓋に前記振動片の密閉状態を確保しつつ前記圧電基板の一部を露出させる開口部とが設けられ、前記開口部に対応する前記圧電基板上に発振用回路部品が実装されている圧電発振器の製造方法であって、
    前記圧電基板に前記振動片を形成する振動片形成工程と、
    前記圧電基板の表裏面に金属膜を形成する金属膜形成工程と、
    前記第1の蓋または前記第2の蓋の少なくともいずれか一方の蓋に前記開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記圧電基板の表面に前記第1の蓋を接合するとともに前記圧電基板の裏面に前記第2の蓋を接合し、前記圧電基板の角部に配置された前記金属膜を前記第1の蓋または前記第2の蓋のいずれか一方の蓋から露出させるとともに、前記振動片を密閉する接合工程と、
    前記開口部に対応する前記圧電基板上に発振用回路部品を実装する実装工程と、
    前記角部に配置された前記金属膜を露出する一方の蓋に外部電極用の接続部を形成し、前記外部電極用の接続部と前記角部に配置された前記金属膜と接続する外部電極接続部形成工程と、
    前記外部電極接続部が形成された前記第1の蓋または前記第2の蓋のいずれかの蓋に外部電極を形成し、前記外部電極と前記外部電極用の接続部とを電気的に接続する外部電極形成工程と、
    を有することを特徴とする圧電発振器の製造方法。
  7. 前記金属膜形成工程において、前記角部のうち1つの角部に配置された前記金属膜が、前記圧電基板の前記角部の前記金属膜を露出する一方の蓋と接合する面上で、前記角部のうち前記1つの角部と異なる角部に配置された前記金属膜と互いに電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項6に記載の圧電発振器の製造方法。
  8. 前記振動片形成工程において、前記圧電基板の表裏面を貫通する貫通孔を形成し、
    前記金属膜形成工程において、前記貫通孔の内面に金属膜を形成し、前記貫通孔の内面に形成された前記金属膜と前記圧電基板の表裏面に形成された前記金属膜とを電気的に接続することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の圧電発振器の製造方法
  9. 前記接合工程における接合を、陽極接合により行うことを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の圧電発振器の製造方法。
  10. 開口部形成工程の前に、前記第1の蓋と前記第2の蓋のそれぞれの接合面側の前記振動片に対向する位置に、凹部を配置する凹部形成工程を有することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の圧電発振器の製造方法。
  11. 前記実装工程の後に、前記発振用回路部品の表面を樹脂で覆う樹脂充填工程をさらに有することを特徴とする請求項6乃至請求項10のいずれか1項に記載の圧電発振器の製造方法。
  12. 前記発振用回路部品により前記振動片を発振させて発振周波数の調整を行う周波数調整工程をさらに有することを特徴とする請求項6乃至請求項11のいずれか1項に記載の圧電発振器の製造方法。
  13. 前記振動片形成工程の後で、前記金属膜形成工程の前に、前記圧電基板に形成されている電極が外部の試験用発振回路に予め接続されて前記振動片が発振され、その発振周波数がモニターされながら前記振動片に形成されている金属膜がトリミングされ、所望の発振周波数に調整されていることを特徴とする請求項12に記載の圧電発振器の製造方法
  14. 前記実装工程の後に、前記発振用回路部品により前記圧電基板に形成された前記圧電振動子を発振させて、その発振周波数をモニターしながら発振用回路部品の容量を変化させて周波数が調整されることを特徴とする請求項12に記載の圧電発振器の製造方法
  15. 前記外部電極形成工程の後に、前記発振用回路部品により前記圧電基板に形成された前記圧電振動子が発振させられ、その発振周波数がモニターされながら前記圧電振動子に設けられた金属膜がレーザー等でトリミングされることで周波数が調整されることを特徴とする請求項12に記載の圧電発振器の製造方法
  16. 前記振動片形成工程と前記金属膜形成工程とにおいて、前記圧電基板を圧電体ウエハ上に所定の寸法配列で複数配列する圧電基板形成工程と、
    前記開口部形成工程において、前記第1の蓋及び前記第2の蓋をそれぞれガラスウエハ上に所定の寸法配列で複数配列する蓋外形形成工程と、
    前記開口部形成工程の後で、前記接合工程の前に、前記圧電体ウエハの表裏面に2枚の前記ガラスウエハを位置合わせし重ねるアライメント工程と、をさらに有し、
    前記外部電極形成工程後に、所定数量の圧電発振器に分割する切断工程をさらに有することを特徴とする請求項11乃至請求項15のいずれか1項に記載の圧電発振器の製造方法。
  17. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の圧電発振器を計時部に用いることを特徴とする圧電発振器を備えた電子機器
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