JP5237976B2 - 圧電振動子、圧電振動子の製造方法、発振器、電子機器及び電波時計 - Google Patents

圧電振動子、圧電振動子の製造方法、発振器、電子機器及び電波時計 Download PDF

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Description

本発明は、接合された2枚の基板の間に形成されたキャビティ内に圧電振動片が封止された表面実装型(SMD)の圧電振動子、該圧電振動子を製造する圧電振動子の製造方法、圧電振動子を有する発振器、電子機器及び電波時計に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等として水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが知られているが、その1つとして、表面実装型の圧電振動子が知られている。この種の圧電振動子としては、一般的に圧電振動片が形成された圧電基板を、ベース基板とリッド基板とで上下から挟み込むように接合した3層構造タイプのものが知られている。この場合、圧電振動子は、ベース基板とリッド基板との間に形成されたキャビティ(密閉室)内に収容されている。
また、近年では、上述した3層構造タイプのものではなく、2層構造タイプのものも開発されている。このタイプの圧電振動子は、ベース基板とリッド基板とが直接接合されることで2層構造になっており、両基板の間に形成されたキャビティ内に圧電振動片が収容されている。この2層構造タイプの圧電振動子は、3層構造のものに比べて薄型化を図ることができる等の点において優れており、好適に使用されている。
また、キャビティ内に収容する圧電振動片として、音叉型の圧電振動片が知られている。音叉型の圧電振動片は、平行に配置された一対の振動腕部と、該一対の振動腕部の基端側を一体的に固定する基部と、を有し、所定の駆動電圧が印加された際に、一対の振動腕部が互いに接近又は離間する方向に振動するものである。なお、この振動の際の周波数Fは、振動腕部の腕の長さ(長手方向の長さ)をL、腕幅をWとすると、F=k(W/L2)で求められることが知られている(式中のkは比例定数)。
ところで、一般に圧電振動子には、公称周波数が定められている。この公称周波数は、圧電振動片が所定の駆動電圧を印加されて振動する際の周波数を保証する値である。即ち、圧電振動片は、印加時に公称周波数の範囲内で振動するように周波数調整されている必要がある。
そのために、圧電振動片の周波数調整が行われる。一般に、周波数調整は、粗調工程と微調工程との2回に分けて行っている。粗調工程は、圧電振動片の作製段階で行うもので、周波数を粗く調整して、公称周波数にある程度近づけておく工程である。微調工程は、圧電振動片をキャビティ内に封止した後に行うもので、圧電振動片が最終的に公称周波数の範囲内で振動するように、周波数を微細に調整する工程である。特に、この微調工程は、圧電振動片の品質を決定付ける重要な工程である。
この微調工程としては、圧電振動片を振動させた後、周波数を計測しながら該圧電振動片の外表面上に成膜された重り金属膜をレーザ等で加熱して部分的に除去する方法が一般的である(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、重り金属膜を除去することにより圧電振動片の重量が僅かに軽くなるため、該圧電振動片の周波数が高くなる。このため、圧電振動片の周波数を徐々に高める(追い込む)ことができ、公称周波数に近づけることができる。
一方、圧電振動子を製造するにあたって、上述した周波数調整と同様に重要な作業として、キャビティ内の真空度を高めて、直列共振抵抗値(R1)を調整する作業がある。この直列共振抵抗値は、キャビティ内の真空度に依存するものである。具体的には、キャビティ内の真空度が一定レベルに達するまでは直列共振抵抗値が適正な抵抗値に近づくように低下し、真空度が一定レベル以上では該抵抗値から大きく変動することがない。ところで、このキャビティ内の真空度は、圧電振動片の周波数に影響を与える一要因である。従って、直列共振抵抗値は、微調工程時には既に適正の共振直列抵抗値となるように調整されている必要がある。
直列共振抵抗値を調整する方法としては、例えばキャビティ内に設けられたアルミニウム等のゲッター材を利用する方法が知られている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。この方法は、まずゲッター材をレーザ等で加熱して活性化させる。すると、活性化したゲッター材が、蒸発しながらキャビティ内の空気を吸収する。その結果、キャビティ内の真空度を高めることができ、直列共振抵抗値を調整することができる。なお、これ以降、真空度を向上させて、直列共振抵抗値を調整する方法をゲッタリングと呼ぶ。
このように、表面実装型の圧電振動子を製造するにあたって、製品としての品質を保つためには、圧電振動片をキャビティ内に封止した後、ゲッタリング及び微調工程をそれぞれ実施することが必須とされている。
図29は従来技術に係る圧電振動子のリッド基板を取り外した状態の平面図であり、図30は図29のD−D線における断面図である。図30に示すように、表面実装型の圧電振動子200として、ベース基板201とリッド基板202とでパッケージ209を形成し、パッケージ209の内部に形成されたキャビティCに圧電振動片203を収納したものが提案されている。ベース基板201とリッド基板202とは、両者間に接合膜207を配置して陽極接合により接合されている。
一般に圧電振動子は、等価抵抗値(実効抵抗値、Re)がより低く抑えられたものが望まれている。等価抵抗値が低い圧電振動子は、低電力で圧電振動片を振動させることが可能であるため、エネルギー効率のよい圧電振動子になる。
等価抵抗値を抑えるための一般的な方法の一つとして、図29に示すように圧電振動片203の封止されているキャビティC内を真空に近づける方法が知られている。キャビティC内を真空に近づける方法として、キャビティC内にアルミニウムなどのゲッター材210を封止し、外部よりレーザを照射して該ゲッター材220を活性化させる方法(ゲッタリング)が知られている(例えば、特許文献2および3参照)。この方法によれば、活性化状態になったゲッター材210によって、陽極接合の際に発生する酸素を吸収することができるので、キャビティC内を真空に近づけることができる。
特開2003−133879号公報 特開2006−86585号公報 特表2007−511102号公報
しかしながら、上述した圧電振動子の製造方法には、まだ以下の点で不都合があった。
始めに、微調工程時に重り金属膜を加熱する際に、該重り金属膜が成膜されている圧電振動片も併せて加熱してしまうので、どうしても圧電振動片は加熱による負荷を受けてしまう。そのため、できるだけ負荷を与えずに微調工程を行うことが望まれる。しかしながら、重り金属膜は、膜厚にバラツキが生じやすいので、圧電振動片に対して加熱による負荷がかかりやすかった。つまり、膜厚にバラツキがあるので、レーザを1パルス照射するごとに、変動する周波数に差異が生じてしまう。即ち、レーザを1パルス照射して、予想される量の重り金属膜を除去しようとしても、膜厚にバラツキがあるので、予想とは違った意図しない量の重り金属膜が除去されてしまう。そのため、変動する周波数に差異が生じてしまう。このため、圧電振動片を繰り返し照射しなくてはならない場合があり、加熱による負荷が圧電振動片に蓄積して、圧電振動片に悪影響を与える恐れがあった。
特に、除去した重り金属膜は、元に戻すことができないので、一度高めてしまった周波数を、低く戻すことができなかった。従って、重り金属膜の除去を少しずつ慎重に行わざるを得なかった。このため、加熱による負荷が圧電振動片に蓄積しやすく、悪影響を与える可能性が高かった。
また、品質を保つための必須な作業であるゲッタリング及び微調工程は、それぞれ別々のタイミングで行われているので、どうしても圧電振動子の製造に時間がかかってしまい、効率の良い作業を行うことができなかった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、加熱による負荷の蓄積を極力軽減しながら、より高精度に周波数の微調を行うことができると共に、ゲッタリング及び微調を効率よく行うことができる表面実装型の圧電振動子を提供することである。また、該圧電振動子を製造する圧電振動子の製造方法、圧電振動子を有する発振器、電子機器、電波時計を提供することである。
図29に示す音叉型圧電振動片203を搭載した圧電振動子200の周波数調整方法として、圧電振動片203の振動腕210の先端に周波数調整用の金属重り材料211を付着させ、レーザ光を照射して重り材料211を部分的に溶融除去してその質量を減らすようにトリミングする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の周波数調整方法では、重り材料211をトリミングして振動腕210の質量を減らすため、圧電振動子200の周波数を増加させる方向にしか周波数調整することができない。重り材料211を過剰にトリミングして圧電振動子200の周波数が目標値を超えてしまった場合には、その周波数を目標値まで下げる方法がないため、圧電振動子200を廃棄せざるを得ない。その結果、圧電振動子200の歩留まりが低下するという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、歩留まりを向上させることが可能な圧電振動子およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係る圧電振動子は、平行に配置された状態で基端側が基部に固定され、先端側に重り金属膜が成膜された一対の振動腕部を有する圧電振動片と、該圧電振動片が上面にマウントされたベース基板と、マウントされた前記圧電振動片をキャビティ内に収容するようにベース基板に接合されたリッド基板と、平面視したときに前記一対の振動腕部の近傍に隣接した状態で、該振動腕部の長手方向に沿って基端側から先端側まで延在するように前記両基板のうち少なくともいずれか一方に形成され、加熱されることで前記キャビティ内の真空度を向上させる調整膜と、を備え、該調整膜が、前記加熱によって、隣接する前記振動腕部の側面に局所的に蒸着されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法は、平行に配置された状態で基端側が基部に固定され、先端側に重り金属膜が成膜された一対の振動腕部を有する圧電振動片と、該圧電振動片が上面にマウントされたベース基板と、マウントされた前記圧電振動片をキャビティ内に収容するようにベース基板に接合されたリッド基板と、平面視したときに前記一対の振動腕部の近傍に隣接した状態で、該振動腕部の長手方向に沿って基端側から先端側まで延在するように前記両基板のうち少なくともいずれか一方に形成され、加熱されることで前記キャビティ内の真空度を向上させる調整膜と、を備える圧電振動子を製造する方法であって、前記ベース基板と前記リッド基板とのうち少なくともいずれか一方に、前記調整膜を形成する調整膜形成工程と、前記圧電振動片を前記ベース基板の上面にマウントした後、ベース基板と前記リッド基板とを接合して圧電振動片を前記キャビティ内に封止する接合工程と、前記キャビティ内に封止された前記圧電振動片を振動させて直列共振抵抗値及び周波数を共に計測しながら前記調整膜を局所的に加熱して蒸発させ、キャビティ内の真空度を一定レベル以上に調整すると同時に、周波数を目標値近傍の近似範囲内に調整するゲッタリング工程と、該ゲッタリング工程後、引き続き周波数を計測しながら前記重り金属膜を加熱して、前記近似範囲内の周波数を微調して前記目標値に近づける微調工程と、を備え、前記ゲッタリング工程の際、前記近似範囲と計測した周波数との差に応じて前記調整膜の加熱位置を決定すると共に、前記加熱位置近傍に位置する前記振動腕部の側面に加熱した調整膜を局所的に蒸着させることで振動特性を変化させることを特徴とするものである。
この発明に係る圧電振動子及び圧電振動子の製造方法においては、まずベース基板とリッド基板とのうち少なくともいずれか一方の基板に、加熱されることでキャビティ内の真空度を向上させる調整膜を形成する調整膜形成工程を行う。この際、調整膜を、平面視したときに一対の振動腕部の近傍に隣接した状態で、該振動腕部の長手方向に沿って基端側から先端側まで延在するように形成する。なお、平面視とは、圧電振動片をベース基板或いはリッド基板上に投影するように、圧電振動子を上面ないし下面から観察することを意味する。
次に、圧電振動片をベース基板の上面にマウントした後、ベース基板とリッド基板とを接合する接合工程を行う。これにより、圧電振動片をキャビティ内に封止することができる。
次に、キャビティ内に封止された圧電振動片を振動させて直列共振抵抗値を計測しながら、調整膜を局所的に加熱して蒸発させ、キャビティ内の真空度を一定レベル以上に調整するゲッタリング工程を行う。ここで、一定レベルとは、それ以上真空度を向上させても、直列共振抵抗値に大きな変動がない状態を意味する。これにより、適正の直列共振抵抗値を確保することができる。
また、ゲッタリング工程では、キャビティ内の真空度を調整すると同時に、調整膜を利用して、周波数を計測しながら該周波数を目標値近傍の近似範囲内に調整する。ここで、目標値とは、品質を確保するための圧電振動子の公称周波数である。
このゲッタリング工程時の周波数の調整方法について説明すると、始めに、調整膜は、平面視したときに一対の振動腕部の近傍に隣接した状態で形成されている。従って、調整膜を加熱して蒸発させると、加熱位置の近傍に位置する振動腕部の側面に局所的に蒸着する。この際、調整膜が蒸着した位置が、振動腕部の基端側であれば周波数は高くなる傾向にあり、先端側であれば周波数は低くなる傾向にある。よって、調整膜の加熱位置を変更することで、周波数を増減させることができる。従って、近似範囲と実際に計測した周波数との差に応じて調整膜の加熱位置を決定すると共に、振動腕部の側面に蒸発した調整膜を局所的に蒸着させることで、振動腕部の振動特性を変化させることができる。よって、ゲッタリングと同時に、一対の振動腕部の周波数を目標値近傍の近似範囲内に調整することができる。
このように、ゲッタリング工程を行うことで、適正の直列共振抵抗値を確保することができると共に、周波数を近似範囲内に収まるように予め追い込んでおくことができる。なお、キャビティ内の真空度に関しては、調整膜の加熱位置に左右されることがない。
次に、引き続き周波数を計測しながら重り金属膜を加熱して、近似範囲内の周波数を微調して目標値に近づける微調工程を行う。これにより、圧電振動片の周波数を目標値である公称周波数に調整することができる。
この結果、互いに接合されたベース基板とリッド基板との間に形成されたキャビティ内に圧電振動片が収容された表面実装型の圧電振動子を製造することができる。
特に、従来では、周波数調整に関して重り金属膜に頼らざるを得なかったので、膜厚にバラツキのある重り金属膜を慎重に何度も除去する必要があった。これに対して、本発明では、微調工程前に既に周波数が目標値の近似範囲内に調整されているので、重り金属膜を僅かに除去するだけで良い。よって、膜厚のバラツキに余り影響されずにより短時間で高精度に微調を行うことができる。従って、高品質化を図ることができる。また、従来のように重り金属膜を何度も加熱する必要がないので、加熱による負荷の蓄積を抑制することができる。この点においても、圧電振動子の高品質化を図ることができる。
更に、従来別々のタイミングで行われていたゲッタリングと微調とを並行して行うことができるので、製造工程の簡素化を図ることができ、製造効率を高めることができる。
また、本発明に係る圧電振動子は、前記調整膜が、平面視したときに前記一対の振動腕部の間に挟まれるように形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法は、前記調整膜形成工程の際、前記調整膜を、平面視したときに前記一対の振動腕部の間に挟まれるように形成することを特徴とするものである。
この発明に係る圧電振動子及び圧電振動子の製造方法によれば、調整膜形成工程の際、調整膜を、平面視したときに一対の振動腕部の間に挟まれるように形成する。つまり、該調整膜は、一対の振動腕部の両方の近傍に位置する。従って、単に1箇所の調整膜を加熱するだけで、一対の振動腕部の両方の側面に調整膜を蒸着させることができる。即ち、一対の振動腕部のそれぞれに隣接するように一対の調整膜を形成し、該一対の調整膜を加熱するといった作業をする必要がない。従って、製造工程の更なる簡素化を図ることができる。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法は、一対の振動腕部を備えた音叉型の圧電振動片と、前記圧電振動片を収容するパッケージと、前記振動腕部に形成された第1質量調整膜と、を備え、前記第1質量調整膜の一部を除去することにより前記圧電振動片の周波数を増加させることが可能な圧電振動子の製造方法であって、前記第1質量調整膜に隣接して、前記パッケージの内部に第2質量調整膜が形成され、前記第1質量調整膜に隣接する領域で、前記第2質量調整膜の少なくとも一部を除去することにより、前記圧電振動片の周波数を低下させる工程を有することを特徴とする。
第1質量調整膜の一部を除去すれば、圧電振動片の周波数が増加するのであるから、第1質量調整膜の形成区間に物質が付着すれば、圧電振動片の周波数は低下することになる。本発明では、第1質量調整膜に隣接する領域で第2質量調整膜を除去する構成としたので、除去に伴う生成物を第1質量調整膜の形成区間に付着させることが可能になり、圧電振動片の周波数を低下させることができる。これにより、第1質量調整膜を過剰に除去して圧電振動子の周波数が目標範囲を超えてしまった場合でも、第2質量調整膜を除去することで圧電振動子の周波数を目標範囲内に収めることが可能になる。したがって、圧電振動子の歩留まりを向上させることができる。
また前記第2質量調整膜の除去は、前記パッケージの外部からレーザを照射することによって行うことが望ましい。
この構成によれば、第1質量調整膜の除去と同様に第2質量調整膜を除去することが可能になり、圧電振動子の周波数調整を容易に行うことができる。
また前記パッケージは、接合膜を介して一対の基板を陽極接合することにより形成され、前記接合膜および前記第2質量調整膜を同時に形成する工程を有することが望ましい。
この構成によれば、製造プロセスを簡略化して製造コストを低減することができる。
一方、本発明に係る圧電振動子は、一対の振動腕部を備えた音叉型の圧電振動片と、前記圧電振動片を収容するパッケージと、前記振動腕部に形成された第1質量調整膜と、を備え、前記第1質量調整膜の一部を除去することにより前記圧電振動片の周波数を増加させることが可能な圧電振動子であって、前記第1質量調整膜に隣接して、前記パッケージの内部に第2質量調整膜が形成され、前記第1質量調整膜に隣接する領域で、前記第2質量調整膜の少なくとも一部が除去されていることを特徴とする。
また前記第2質量調整膜の除去に伴う生成物の少なくとも一部が、前記振動腕部の長さ方向における前記第1質量調整膜の形成区間に付着していることを特徴とする。
これらの構成によれば、圧電振動片の周波数を低下させる方向に周波数調整されているので、圧電振動子の歩留まりを向上させることができる。
また前記第2質量調整膜は、ゲッター材であることが望ましい。
この構成によれば、ゲッター材とは別に第2質量調整膜を形成する必要がないので、圧電振動子のコストを低減することができる。
また、本発明に係る発振器は、上記本発明の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とするものである。
また、本発明に係る電子機器は、上記本発明の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とするものである。
また、本発明に係る電波時計は、上記本発明の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とするものである。
この発明に係る発振器、電子機器及び電波時計においては、加熱による負荷の蓄積を軽減しながら、より高精度に周波数の微調を行うことで高品質化されたと共に、ゲッタリング及び微調を効率よく行うことで低コスト化された圧電振動子を備えているので、同様に高品質化及び低コスト化を図ることができる。
また、歩留まりが向上した圧電振動子を備えているので、発振器、電子機器および電波時計のコストを低減することができる。
本発明に係る圧電振動子によれば、加熱による負荷の蓄積を軽減しながら、より高精度に周波数の微調を行うことで高品質化されたと共に、ゲッタリング及び微調を効率よく行うことで低コスト化された表面実装型の圧電振動子とすることができる。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法によれば、上述した圧電振動子を製造することができる。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法によれば、第2質量調整膜を除去することで圧電振動片の周波数を低下させることができる。これにより、第1質量調整膜を過剰に除去して圧電振動子の周波数が目標範囲を超えてしまった場合でも、第2質量調整膜を除去することで圧電振動子の周波数を目標範囲内に収めることが可能になる。したがって、圧電振動子の歩留まりを向上させることができる。
また、本発明に係る発振器、電子機器及び電波時計によれば、上述した圧電振動子を備えているので、同様に高品質化及び低コスト化を図ることができる。
本発明に係る圧電振動子の第1実施形態を示す外観斜視図である。 図1に示す圧電振動子の内部構成図であって、リッド基板を取り外した状態で圧電振動子を上方から見た図である。 図2に示すA−A線に沿った圧電振動子の断面図である。 図1に示す圧電振動子の分解斜視図である。 図1に示す圧電振動子を構成する圧電振動片の上面図である。 図5に示す圧電振動片の下面図である。 図5に示す断面矢視B−B図である。 図1に示す圧電振動子を製造する際の流れを示すフローチャートである。 図8に示すフローチャートに沿って圧電振動子を製造する際の一工程を示す図であって、リッド基板の元となるリッド基板用ウエハに複数の凹部及び接合膜を形成した状態を示す図である。 図8に示すフローチャートに沿って圧電振動子を製造する際の一工程を示す図であって、ベース基板の元となるベース基板用ウエハにゲッター材、貫通電極、引き回し電極及び接合膜を形成した状態を示す図である。 図10に示す状態のベース基板用ウエハの全体図である。 図8に示すフローチャートに沿って圧電振動子を製造する際の一工程を示す図であって、圧電振動片をキャビティ内に収容した状態でベース基板用ウエハとリッド基板用ウエハとが陽極接合されたウエハ体の分解斜視図である。 図8に示すフローチャートに沿って圧電振動子を製造する際の一工程を示す図であって、振動腕部の基端側のゲッター材を加熱して蒸発させた状態を示す図である。 本発明に係る圧電振動子の第2実施形態の圧電振動子の内部構成図であって、リッド基板を取り外した状態で圧電振動子を上方から見た図である。 本発明に係る発振器の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る電子機器の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る電波時計の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る圧電振動子を用いた実施例の結果を示す図である。 実施形態に係る圧電振動子の外観斜視図である。 図19に示す圧電振動子の内部構成図であって、リッド基板を取り外した状態で圧電振動片を上方から見た図である。 図20のA−A線に沿った圧電振動子の断面図である。 図19に示す圧電振動子の分解斜視図である。 図19に示す圧電振動子を構成する圧電振動片の平面図である。 図23に示す圧電振動片の底面図である。 図23のB−B線における断面図である。 圧電振動子の製造方法のフローチャートである。 圧電振動片をキャビティ内に収容した状態でベース基板用ウエハとリッド基板用ウエハとが陽極接合されたウエハ体の分解斜視図である。 ゲッタリング工程による周波数変化を示すグラフである。 ゲッタリング工程による周波数変化を示すグラフである。 従来の圧電振動子のリッド基板を取り外した状態の平面図である。 図29のC−C線における断面図である。
符号の説明
1 圧電振動子
2 ベース基板
3 リッド基板
4 圧電振動片
10、11 振動腕部
12 基部
21 重り金属膜(第1質量調整膜)
21a 粗調膜(重り金属膜)
21b 微調膜(重り金属膜)
34 ゲッター材(調整膜)
35 接合膜
40 ベース基板用ウエハ(ベース基板)
50 リッド基板用ウエハ(リッド基板)
70 ゲッター材(第2質量調整膜)
71 除去溝
100 発振器
101 発振器の集積回路
110 携帯情報機器(電子機器)
113 電子機器の計時部
130 電波時計
131 電波時計のフィルタ部
C キャビティ
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る第1実施形態を、図1から図13を参照して説明する。
本実施形態の圧電振動子1は、図1から図4に示すように、ベース基板2とリッド基板3とで2層に積層された箱状に形成されており、内部のキャビティC内に圧電振動片4が収容された表面実装型の圧電振動子である。
なお、図4においては、図面を見易くするために後述する励振電極15、引き出し電極19、20、マウント電極16、17、重り金属膜21の図示を省略している。
圧電振動片4は、図5から図7に示すように、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の振動片であり、所定の電圧が印加されたときに振動するものである。
この圧電振動片4は、平行に配置された一対の振動腕部10、11と、該一対の振動腕部10、11の基端側を一体的に固定する基部12と、一対の振動腕部10、11の外表面上に形成されて一対の振動腕部10、11を振動させる第1の励振電極13と第2の励振電極14とからなる励振電極15と、第1の励振電極13及び第2の励振電極14に電気的に接続されたマウント電極16、17とを有している。
また、本実施形態の圧電振動片4は、一対の振動腕部10、11の両主面上に、該振動腕部10、11の長手方向に沿ってそれぞれ形成された溝部18を備えている。この溝部18は、振動腕部10、11の基端側から略中間付近まで形成されている。
第1の励振電極13と第2の励振電極14とからなる励振電極15は、一対の振動腕部10、11を互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動させる電極であり、一対の振動腕部10、11の外表面に、それぞれ電気的に切り離された状態でパターニングされて形成されている。具体的には、図7に示すように、第1の励振電極13が、一方の振動腕部10の溝部18上と他方の振動腕部11の両側面上とに主に形成され、第2の励振電極14が、一方の振動腕部10の両側面上と他方の振動腕部11の溝部18上とに主に形成されている。
また、第1の励振電極13及び第2の励振電極14は、図5及び図6に示すように、基部12の両主面上において、それぞれ引き出し電極19、20を介してマウント電極16、17に電気的に接続されている。そして圧電振動片4は、このマウント電極16、17を介して電圧が印加されるようになっている。
なお、上述した励振電極15、マウント電極16、17及び引き出し電極19、20は、例えば、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)等の導電性膜の被膜により形成されたものである。
また、一対の振動腕部10、11の先端側には、自身の振動状態を所定の周波数の範囲内で振動するように調整(周波数調整)を行うために、重り金属膜21が被膜されている。なお、この重り金属膜21は、周波数を粗く調整する際に使用される粗調膜21aと、微小に調整する際に使用される微調膜21bとに分かれている。これら粗調膜21a及び微調膜21bを利用して周波数調整を行うことで、一対の振動腕部10、11の周波数をデバイスの公称周波数の範囲内に収めることができる。
このように構成された圧電振動片4は、図3及び図4に示すように、金等のバンプBを利用して、ベース基板2の上面にバンプ接合されている。より具体的には、ベース基板2の上面にパターニングされた後述する引き回し電極36、37上に形成された2つのバンプB上に、一対のマウント電極16、17がそれぞれ接触した状態でバンプ接合されている。これにより、圧電振動片4は、ベース基板2の上面から浮いた状態で支持されると共に、マウント電極16、17と引き回し電極36、37とがそれぞれ電気的に接続された状態となっている。
なお、圧電振動片4の接合方法はバンプ接合に限定されるものではない。例えば、導電性接着剤により圧電振動片4を接合しても構わない。但し、バンプ接合することで、圧電振動片4をベース基板2の上面から浮かすことができ、振動に必要な最低限の振動ギャップを自然と確保することができる。よって、バンプ接合することが好ましい。
上記リッド基板3は、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明の絶縁基板であり、図1、図3及び図4に示すように、板状に形成されている。そして、ベース基板2が接合される接合面側には、圧電振動片4が収まる矩形状の凹部3aが形成されている。
この凹部3aは、両基板2、3が重ね合わされたときに、圧電振動片4を収容するキャビティCとなるキャビティ用の凹部である。そして、リッド基板3は、この凹部3aをベース基板2側に対向させた状態で該ベース基板2に対して陽極接合されている。なお、ベース基板2とリッド基板3との接合方法は、陽極接合に限られたものではない。但し、陽極接合することで、両基板2、3を強固に接合できるので好ましい。
上記ベース基板2は、リッド基板3と同様にガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明な絶縁基板であり、図1から図4に示すように、リッド基板3に対して重ね合わせ可能な大きさで板状に形成されている。
このベース基板2には、該ベース基板2を貫通する一対のスルーホール30、31が形成されている。この際、一対のスルーホール30、31は、キャビティC内に収まるように形成されている。より詳しく説明すると、本実施形態のスルーホール30、31は、マウントされた圧電振動片4の基部12側に一方のスルーホール30が位置し、振動腕部10、11の先端側に他方のスルーホール31が位置するように形成されている。そして、これら一対のスルーホール30、31には、該スルーホール30、31を埋めるように形成された一対の貫通電極32、33が形成されている。これら貫通電極32、33は、図3に示すように、スルーホール30、31を完全に塞いでキャビティC内の気密を維持していると共に、後述する外部電極38、39と引き回し電極36、37とを導通させる役割を担っている。
ベース基板2の上面側(リッド基板3が接合される接合面側)には、図1から図4に示すように、加熱されることでキャビティC内の真空度を向上させるゲッター材(調整膜)34と、陽極接合用の接合膜35と、一対の引き回し電極36、37とがパターニングされている。なお、接合膜35及び一対の引き回し電極36、37とは導電性材料(例えば、アルミニウム)からなる。
ゲッター材34は、平面視したときに一対の振動腕部10、11の近傍に隣接した状態で、該振動腕部10、11の長手方向に沿って基端側から先端側まで延在するように、アルミニウム等で形成されている。より具体的には、ゲッター材34は、図2及び図4に示すように一対の振動腕部10、11の外側面側に一対形成されている。
また、接合膜35は、リッド基板3に形成された凹部3aの周囲を囲むようにベース基板2の周縁に沿って形成されている。
また、一対の引き回し電極36、37は、一対の貫通電極32、33のうち、一方の貫通電極32と圧電振動片4の一方のマウント電極16とを電気的に接続すると共に、他方の貫通電極33と圧電振動片4の他方のマウント電極17とを電気的に接続するようにパターニングされている。
より詳しく説明すると、一方の引き回し電極36は、圧電振動片4の基部12の真下に位置するように一方の貫通電極32の真上に形成されている。また、他方の引き回し電極37は、一方の引き回し電極36に隣接した位置から、振動腕部10、11に沿って該振動腕部10、11の先端側に引き回しされた後、他方の貫通電極33の真上に位置するように形成されている。
そして、これら一対の引き回し電極36、37上にそれぞれバンプBが形成されており、該バンプBを利用して圧電振動片4がマウントされている。これにより、圧電振動片4の一方のマウント電極16が、一方の引き回し電極36を介して一方の貫通電極32に導通し、他方のマウント電極17が、他方の引き回し電極37を介して他方の貫通電極33に導通するようになっている。
また、ベース基板2の下面には、図1、図3及び図4に示すように、一対の貫通電極32、33に対してそれぞれ電気的に接続される外部電極38、39が形成されている。つまり、一方の外部電極38は、一方の貫通電極32及び一方の引き回し電極36を介して圧電振動片4の第1の励振電極13に電気的に接続されている。また、他方の外部電極39は、他方の貫通電極33及び他方の引き回し電極37を介して、圧電振動片4の第2の励振電極14に電気的に接続されている。
このように構成された圧電振動子1を作動させる場合には、ベース基板2に形成された外部電極38、39に対して、所定の駆動電圧を印加する。これにより、圧電振動片4の第1の励振電極13及び第2の励振電極14からなる励振電極15に電流を流すことができ、一対の振動腕部10、11を接近・離間させる方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この一対の振動腕部10、11の振動を利用して、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として利用することができる。
次に、上述した圧電振動子1を、図8に示すフローチャートを参照しながら、ベース基板用ウエハ(ベース基板)40とリッド基板用ウエハ(リッド基板)50とを利用して一度に複数製造する製造方法について以下に説明する。なお、本実施形態では、ウエハ状の基板を利用して圧電振動子1を一度に複数製造するが、これに限られたものではなく、予めベース基板2及びリッド基板3の外形に寸法を合わせたものを加工して、一度に一つのみ製造する等しても構わない。
初めに、圧電振動片作製工程を行って図5から図7に示す圧電振動片4を作製する(S10)。具体的には、まず水晶のランバート原石を所定の角度でスライスして一定の厚みのウエハとする。続いて、このウエハをラッピングして粗加工した後、加工変質層をエッチングで取り除き、その後ポリッシュ等の鏡面研磨加工を行って、所定の厚みのウエハとする。続いて、ウエハに洗浄等の適切な処理を施した後、該ウエハをフォトリソグラフィ技術によって圧電振動片4の外形形状でパターニングすると共に、金属膜の成膜及びパターニングを行って、励振電極15、引き出し電極19、20、マウント電極16、17、重り金属膜21を形成する。これにより、複数の圧電振動片4を作製することができる。
また、圧電振動片4を作製した後、共振周波数の粗調を行っておく。これは、重り金属膜21の粗調膜21aにレーザ光を照射して一部を蒸発させ、重量を変化させることで行う。なお、共振周波数をより高精度に調整する微調に関しては、マウント後に行う。これについては、後に説明する。
次に、後にリッド基板3となるリッド基板用ウエハ50を、陽極接合を行う直前の状態まで作製する第1のウエハ作製工程を行う(S20)。まず、ソーダ石灰ガラスを所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去した円板状のリッド基板用ウエハ50を形成する(S21)。次いで、図9に示すように、リッド基板用ウエハ50の接合面に、エッチング等により行列方向にキャビティ用の凹部3aを複数形成する凹部形成工程を行う(S22)。この時点で、第1のウエハ作製工程が終了する。
次に、上記工程と同時或いは前後のタイミングで、後にベース基板2となるベース基板用ウエハ40を、陽極接合を行う直前の状態まで作製する第2のウエハ作製工程を行う(S30)。まず、ソーダ石灰ガラスを所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去した円板状のベース基板用ウエハ40を形成する(S31)。
次いで、ベース基板用ウエハ40に、一対の貫通電極32、33を複数形成する貫通電極形成工程を行う(S32)。具体的には、まず、一対のスルーホール30、31を、サンドブラスト法やプレス加工等の方法で複数形成する。そして、これら複数の一対のスルーホール30、31内に、一対の貫通電極32、33を形成する。この一対の貫通電極32、33により、一対のスルーホール30、31を封止すると共に、ベース基板用ウエハ40の上面側から下面側との電気導通性が確保される。
次に、ベース基板用ウエハ40の上面にアルミニウム等をパターニングして、ベース基板用ウエハ40にゲッター材34を形成する調整膜形成工程を行う(S33)。この際、ゲッター材34を、平面視したときに一対の振動腕部10、11の近傍に隣接した状態で、該振動腕部10、11の長手方向に沿って基端側から先端側まで延在するように形成する。
そして、図10及び図11に示すように、ベース基板用ウエハ40の上面に導電性材料をパターニングして、接合膜35を形成する接合膜形成工程を行う(S34)と共に、各一対の貫通電極32、33にそれぞれ電気的に接続された引き回し電極36、37を複数形成する引き回し電極形成工程を行う(S35)。なお、図10及び図11に示す点線Mは、後に行う切断工程で切断する切断線を図示している。
これらの工程を行うことで、第2のウエハ作成工程が終了する。
ところで、図8では、調整膜形成工程(S33)、接合膜形成工程(S34)、引き回し電極形成工程(S35)を工程順序としているが、順序に制約はなく、また全工程を同時に行っても構わない。いずれの工程順序であっても、同一の作用効果を奏することができる。よって、必要に応じて適宜、工程順序を変更して構わない。
次に、ベース基板用ウエハ40とリッド基板用ウエハ50とを接合する接合工程を行う(S40)。この接合工程について詳しく説明すると、始めに、作製した複数の圧電振動片4を、それぞれ引き回し電極36、37を介してベース基板用ウエハ40の上面に接合するマウント工程を行う(S41)。まず、一対の引き回し電極36、37上にそれぞれ金等のバンプBを形成する。そして、圧電振動片4の基部12をバンプB上に載置した後、バンプBを所定温度に加熱しながら圧電振動片4をバンプBに押し付ける。これにより、圧電振動片4は、バンプBに機械的に支持されると共に、マウント電極16、17と引き回し電極36、37とが電気的に接続された状態となる。よって、この時点で圧電振動片4の一対の励振電極15は、一対の貫通電極32、33に対してそれぞれ導通した状態となる。
特に、圧電振動片4は、バンプ接合されるので、ベース基板用ウエハ40の上面から浮いた状態で支持される。
圧電振動片4のマウントが終了した後、ベース基板用ウエハ40に対してリッド基板用ウエハ50を重ね合わせる重ね合わせ工程を行う(S42)。具体的には、図示しない基準マーク等を指標としながら、両ウエハ40、50を正しい位置にアライメントする。これにより、マウントされた圧電振動片4が、ベース基板用ウエハ40に形成された凹部3aと両ウエハ40、50とで囲まれるキャビティC内に収容された状態となる。
重ね合わせ工程後、重ね合わせた2枚のウエハ40、50を図示しない陽極接合装置に入れ、所定の温度雰囲気で所定の電圧を印加して陽極接合する(S43)。具体的には、接合膜35とリッド基板用ウエハ50との間に所定の電圧を印加する。すると、接合膜35とリッド基板用ウエハ50との界面に電気化学的な反応が生じ、両者がそれぞれ強固に密着して陽極接合される。これにより、圧電振動片4をキャビティC内に封止することができ、ベース基板用ウエハ40とリッド基板用ウエハ50とが接合した図12に示すウエハ体60を得ることができる。なお、図12においては、図面を見易くするために、ウエハ体60を分解した状態を図示しており、ベース基板用ウエハ40から接合膜35の図示を省略している。なお、図12に示す点線Mは、後に行う切断工程で切断する切断線を図示している。この陽極接合を行うことで、接合工程が終了する。
そして、上述した陽極接合が終了した後、ベース基板用ウエハ40の下面に導電性材料をパターニングして、一対の貫通電極32、33にそれぞれ電気的に接続された一対の外部電極38、39を複数形成する外部電極形成工程を行う(S50)。この工程により、外部電極38、39を利用してキャビティC内に封止された圧電振動片4を作動させることができる。
次に、キャビティC内に封止された圧電振動片4を振動させて直列共振抵抗値を計測しながら、ゲッター材34を局所的に加熱して蒸発させ、キャビティC内の真空度を一定レベル以上に調整するゲッタリング工程を行う(S60)。
具体的に説明すると、ベース基板用ウエハ40の下面に形成された一対の外部電極38、39に電圧を印加して圧電振動片4を振動させる。そして、直列共振抵抗値を計測しながらリッド基板用ウエハ50を通して外部からレーザ光を照射し、ゲッター材34を加熱して蒸発させる。これにより、適正の直列共振抵抗値を確保することができる。
また、ゲッタリング工程では、キャビティC内の真空度を調整すると同時に、ゲッター材34を利用して、周波数を計測しながら該周波数を目標値近傍の近似範囲内に調整する。
このゲッタリング工程時の周波数の調整方法について説明すると、始めに、ゲッター材34は、平面視したときに一対の振動腕部10、11の近傍に隣接した状態で形成されている。従って、ゲッター材34を加熱して蒸発させると、加熱位置の近傍に位置する振動腕部10、11の側面に局所的に蒸着する。この際、ゲッター材34が蒸着した位置が、振動腕部10、11の基端側であれば周波数は高くなる傾向にあり、先端側であれば周波数は低くなる傾向にある。よって、ゲッター材34の加熱位置を変更することで、周波数を増減させることができる。従って、近似範囲と実際に計測した周波数との差に応じてゲッター材34の加熱位置を決定すると共に、振動腕部10、11の側面に蒸発したゲッター材34を局所的に蒸着させることで、振動腕部10、11の振動特性を変化させることができる。よって、ゲッタリングと同時に、一対の振動腕部10、11の周波数を目標値近傍の近似範囲内に調整することができる。
例えば、周波数が近似範囲より低い場合は、図13に示すように、一対の振動腕部10、11の基端側(例えば、図13において2点鎖線で示す範囲)のゲッター材34を加熱すればよい。これにより、周波数を高め、周波数を近似範囲に近づけることができる。
このように、ゲッタリング工程を行うことで、適正の直列共振抵抗値を確保することができると共に、周波数を近似範囲内に収まるように予め追い込んでおくことができる。なお、キャビティC内の真空度に関しては、ゲッター材34の加熱位置に左右されることがない。
次に、引き続き周波数を計測しながら重り金属膜21の微調膜21bをレーザ等で加熱して、近似範囲内の周波数を微調して目標値に近づける微調工程を行う(S70)。これにより、圧電振動片4の周波数を、公称周波数の所定範囲内に収まるように微調整することができる。
周波数の微調が終了後、接合されたウエハ体60を図12に示す切断線Mに沿って切断して小片化する切断工程を行う(S80)。その結果、互いに陽極接合されたベース基板2とリッド基板3との間に形成されたキャビティC内に圧電振動片4が封止された、図1に示す2層構造式表面実装型の圧電振動子1を一度に複数製造することができる。
なお、切断工程(S80)を行って個々の圧電振動子1に小片化した後に、ゲッタリング工程(S60)及び微調工程(S70)を行う工程順序でも構わない。但し、上述したように、ゲッタリング工程(S60)及び微調工程(S70)を先に行うことで、ウエハ体60の状態で微調を行うことができるので、複数の圧電振動子1をより効率良く微調することができる。よって、スループットの向上化を図ることができるので好ましい。
その後、内部の電気特性検査を行う(S90)。即ち、圧電振動片4の共振周波数、共振抵抗値、ドライブレベル特性(共振周波数及び共振抵抗値の励振電力依存性)等を測定してチェックする。また、絶縁抵抗特性等を併せてチェックする。そして、最後に圧電振動子1の外観検査を行って、寸法や品質等を最終的にチェックする。これをもって圧電振動子1の製造が終了する。
この結果、互いに接合されたベース基板とリッド基板との間に形成されたキャビティ内に圧電振動片が収容された表面実装型の圧電振動子を1度に複数製造することができる。
特に、従来では、周波数調整に関して微調膜21bに頼らざるを得なかったので、膜厚にバラツキのある微調膜21bを慎重に何度も除去する必要があった。これに対して、本発明では、微調工程前に既に周波数が目標値の近似範囲内に調整されているので、微調膜21bを僅かに除去するだけで良い。よって、膜厚のバラツキに余り影響されずにより短時間で高精度に微調を行うことができる。従って、高品質化を図ることができる。また、従来のように微調膜21bを何度も加熱する必要がないので、加熱による負荷の蓄積を抑制することができる。この点においても、圧電振動子1の高品質化を図ることができる。
更に、従来別々のタイミングで行われていたゲッタリングと微調とを並行して行うことができるので、製造工程の簡素化を図ることができ、製造効率を高めることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る第2実施形態を、図14を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態とは、調整膜形成工程において形成するゲッター材34について異なる。即ち、第1実施形態は、ゲッター材34が、一対の振動腕部10、11の外側面側に一対形成されているが、第2実施形態は、平面視したときに一対の振動腕部10、11の間に挟まれるように形成する。つまり、ゲッター材34は、一対の振動腕部10、11の両方の近傍に位置する。
本実施形態によれば、第1実施形態に示した作用効果を奏する上に、単に1箇所のゲッター材34だけを加熱するだけで、一対の振動腕部10、11の両方の側面にゲッター材34を蒸着させることができる。即ち、一対の振動腕部10、11のそれぞれに隣接するように一対のゲッター材34を形成し、該一対のゲッター材34を加熱するといった作業をする必要がない。従って、製造工程の更なる簡素化を図ることができる。
〔第3実施形態〕
図19は、実施形態に係る圧電振動子の外観斜視図である。図20は、図19に示す圧電振動子の内部構成図であって、リッド基板を取り外した状態で圧電振動片を上方から見た図である。図21は、図20のA−A線に沿った圧電振動子の断面図である。図22は、圧電振動子の分解斜視図である。なお図22においては、図面を見易くするために、圧電振動片の励振電極15、引き出し電極19,20、マウント電極16,17及び重り金属膜21の図示を省略している。
図19〜図22に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、ベース基板2とリッド基板3とを2層に積層したパッケージ9を備えており、パッケージ9の内部のキャビティC内に圧電振動片4が収納された表面実装型の圧電振動子1である。
(圧電振動片)
図23は圧電振動片の平面図であり、図24は圧電振動片の底面図である。図25は、図23のB−B線における断面図である。
図23〜図25に示すように、圧電振動片4は、水晶やタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の振動片であり、所定の電圧が印加されたときに振動するものである。この圧電振動片4は、平行に配置された一対の振動腕部10、11と、該一対の振動腕部10、11の基端側を一体的に固定する基部12と、一対の振動腕部10、11の外表面上に形成されて一対の振動腕部10、11を振動させる第1の励振電極13と第2の励振電極14とからなる励振電極15と、第1の励振電極13及び第2の励振電極14に電気的に接続されたマウント電極16,17とを有している。また圧電振動片4は、一対の振動腕部10、11の両主面上に、該振動腕部10、11の長手方向に沿ってそれぞれ形成された溝部18を備えている。この溝部18は、振動腕部10、11の基端側から略中間付近まで形成されている。
第1の励振電極13と第2の励振電極14とからなる励振電極15は、一対の振動腕部10、11を互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動させる電極であり、一対の振動腕部10、11の外表面に、それぞれ電気的に切り離された状態でパターニングされている。具体的には、第1の励振電極13が、一方の振動腕部10の溝部18上と他方の振動腕部11の両側面上とに主に形成され、第2の励振電極14が、一方の振動腕部10の両側面上と他方の振動腕部11の溝部18上とに主に形成されている。
また、第1の励振電極13及び第2の励振電極14は、基部12の両主面上において、それぞれ引き出し電極19,20を介してマウント電極16,17に電気的に接続されている。そして圧電振動片4は、このマウント電極16,17を介して電圧が印加されるようになっている。なお、上述した励振電極15、マウント電極16,17及び引き出し電極19,20は、例えば、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)等の導電性膜の被膜により形成されたものである。
また、一対の振動腕部10、11の先端には、自身の振動状態を所定の周波数の範囲内で振動するように質量調整(周波数調整)を行うための重り金属膜(第1質量調整膜)21が被膜されている。なお、この重り金属膜21は、周波数を粗く調整する際に使用される粗調膜21aと、微小に調整する際に使用される微調膜21bとに分かれている。これら粗調膜21a及び微調膜21bを利用して周波数調整を行うことで、一対の振動腕部10、11の周波数をデバイスの公称(目標)周波数の範囲内に収めることができる。
このように構成された圧電振動片4は、図21、図22に示すように、金等のバンプBを利用して、ベース基板2の上面にバンプ接合されている。より具体的には、ベース基板2の上面にパターニングされた後述する引き回し電極36,37上に形成された2つのバンプB上に、一対のマウント電極16,17がそれぞれ接触した状態でバンプ接合されている。これにより、圧電振動片4は、ベース基板2の上面から浮いた状態で支持されると共に、マウント電極16,17と引き回し電極36,37とがそれぞれ電気的に接続された状態となっている。
(圧電振動子)
図19〜図22に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、ベース基板2とリッド基板3とを2層に積層したパッケージ9を備えている。
図19、図21及び図22に示すように、リッド基板3は、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明の絶縁基板であり、板状に形成されている。そして、ベース基板2が接合される接合面側には、圧電振動片4が収まる矩形状の凹部3aが形成されている。この凹部3aは、両基板2、3が重ね合わされたときに、圧電振動片4を収容するキャビティCとなるキャビティ用の凹部である。そして、リッド基板3は、この凹部3aをベース基板2側に対向させた状態で該ベース基板2に対して陽極接合されている。
ベース基板2は、リッド基板3と同様にガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明な絶縁基板であり、図19〜図22に示すように、リッド基板3に対して重ね合わせ可能な大きさで板状に形成されている。
図20および図21に示すように、このベース基板2には、該ベース基板2を貫通する一対のスルーホール(貫通孔)30,31が形成されている。一対のスルーホール30,31は、キャビティCの対角線の両端部に形成されている。そして、これら一対のスルーホール30,31には、該スルーホール30,31を埋めるように形成された一対の貫通電極32,33が形成されている。これら貫通電極32,33は、Agペースト等の導電材料によって構成されている。ベース基板2の下面には、一対の貫通電極32,33に対してそれぞれ電気的に接続される一対の外部電極38,39が形成されている。
図20および図22に示すように、ベース基板2の上面側(リッド基板3が接合される接合面側)には、導電性材料(例えば、アルミニウム)により、陽極接合用の接合膜35と、一対の引き回し電極36,37とがパターニングされている。このうち接合膜35は、リッド基板3に形成された凹部3aの周囲を囲むようにベース基板2の周縁に沿って形成されている。また、一対の引き回し電極36,37は、一対の貫通電極32,33のうち、一方の貫通電極32と圧電振動片4の一方のマウント電極16とを電気的に接続すると共に、他方の貫通電極33と圧電振動片4の他方のマウント電極17とを電気的に接続するようにパターニングされている。
このように構成された圧電振動子1を作動させる場合には、ベース基板2に形成された外部電極38,39に対して、所定の駆動電圧を印加する。これにより、圧電振動片4の第1の励振電極13及び第2の励振電極14からなる励振電極15に電流を流すことができ、一対の振動腕部10、11を接近・離間させる方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この一対の振動腕部10、11の振動を利用して、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として利用することができる。
(ゲッター材)
図20および図22に示すように、本実施形態の圧電振動子は、キャビティの内部にゲッター材(第2質量調整膜)70を備えている。ゲッター材70は、レーザ照射により活性化して周囲のガスを吸着するものであり、例えばアルミニウム(Al)やチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)等の金属、またはそれらの合金等で形成することが可能である。本実施形態のゲッター材70は、接合膜35および引き回し電極36,37と同じ金属アルミニウムにより、接合膜35および引き回し電極36,37と同時にベース基板2の上面に形成されている。なおゲッター材70は、リッド基板3のキャビティ用凹部3aの内面に形成されていてもよい。
本実施形態のゲッター材70は、圧電振動片4の振動腕部10,11に形成された重り金属膜21に隣接した領域に配置されている。具体的には、ゲッター材70の少なくとも一部が、振動腕部10,11の長さ方向における重り金属膜21の形成区間と重なるように配置されている。なおゲッター材70の全部が、振動腕部10,11の長さ方向における重り金属膜21の形成区間の内部または重り金属膜21の形成区間より振動腕部10,11の先端側に配置されていてもよい。
またゲッター材70は、圧電振動子1の外部からレーザ照射しうる位置に配置されている。なお本実施形態のリッド基板3における凹部3aの底面は非研磨面(擦りガラス状)なので、リッド基板3の外側から(圧電振動子1の上面側から)レーザ照射することができない。そのため、ベース基板2の外側から(圧電振動子1の下面側から)レーザ照射することになる。そこで、圧電振動子1の下面側から見て外部電極38,39と重ならない位置にゲッター材70が配置されている。また、ゲッター材70が重り金属膜21へのレーザ照射を妨げないように、圧電振動子1の下面側から見て重り金属膜21と重ならない位置にゲッター材70が配置されている。本実施形態では、圧電振動子1の下面側から見て、一対の振動腕部10,11の幅方向両側に、それぞれゲッター材70,70が配置されている。
ゲッター材70にレーザを照射すると、ゲッター材70が蒸発して除去される。本実施形態では、重り金属膜21に隣接配置されたゲッター材70にレーザを照射するので、重り金属膜21の隣接領域にゲッター材の除去溝71が形成されている。除去溝71は、例えば振動腕部10,11の長さ方向に対して略垂直に延びる直線状に形成されている。また複数の除去溝71が略等間隔で略平行に形成されている。
レーザ照射により蒸発したゲッター材は、キャビティ内の酸素を吸収して金属酸化物となる。この金属酸化物の一部は、圧電振動片4の振動腕部10,11に付着している。特に本実施形態では、重り金属膜21に隣接配置されたゲッター材70にレーザを照射するので、振動腕部10,11の長さ方向における重り金属膜21の形成区間に金属酸化物が付着している。
(圧電振動子の製造方法)
図26は圧電振動子の製造方法のフローチャートであり、図27は圧電振動子の製造方法の説明図である。なお図27においては、図面を見易くするために、ベース基板用ウエハ40における接合膜35およびゲッター材70の図示を省略している。なお、図27に示す点線Mは、後に行う切断工程で切断する切断線を図示している。本実施形態では、ベース基板用ウエハ40とリッド基板用ウエハ50との間に複数の圧電振動片4を配置して、一度に複数の圧電振動子を製造する。
初めに、圧電振動片作製工程を行って図23〜図25に示す圧電振動片4を作製する(S10)。また圧電振動片4を作製した後、共振周波数の粗調を行っておく。これは、重り金属膜21の粗調膜21aにレーザ光を照射して一部を蒸発させ、重量を変化させることで行う。なお、共振周波数をより高精度に調整する微調に関しては、マウント後に行う。これについては、後に説明する。
次に図27に示すように、後にリッド基板となるリッド基板用ウエハ50を、陽極接合を行う直前の状態まで作製する第1のウエハ作製工程を行う(S20)。まず、ソーダ石灰ガラスを所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去した円板状のリッド基板用ウエハ50を形成する(S21)。次いで、リッド基板用ウエハ50の接合面に、エッチング等により行列方向にキャビティ用の凹部3aを複数形成する凹部形成工程を行う(S22)。この時点で、第1のウエハ作製工程が終了する。
次に、上記工程と同時或いは前後のタイミングで、後にベース基板となるベース基板用ウエハ40を、陽極接合を行う直前の状態まで作製する第2のウエハ作製工程を行う(S30)。まず、ソーダ石灰ガラスを所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去した円板状のベース基板用ウエハ40を形成する(S31)。次いで、ベース基板用ウエハ40に一対の貫通電極32,33を複数形成する貫通電極形成工程を行う(S30A)。
次に図22に示すように、ベース基板用ウエハ40の上面に導電性材料をパターニングして、接合膜35を形成する接合膜形成工程(S36)と、引き回し電極36,37を形成する引き回し電極形成工程(S37)と、ゲッター材70を形成するゲッター材形成工程(S38)とを同時に行う。なお接合膜形成工程(S36)、引き回し電極形成工程(S37)およびゲッター材形成工程(S38)は、全部または一部を別工程として、任意の工程順序で行ってもよい。
次に、作製した複数の圧電振動片4を、それぞれ引き回し電極36,37を介してベース基板用ウエハ40の上面に接合するマウント工程を行う(S40)。まず、一対の引き回し電極36,37上にそれぞれ金等のバンプBを形成する。そして、圧電振動片4の基部12をバンプB上に載置した後、バンプBを所定温度に加熱しながら圧電振動片4をバンプBに押し付ける。これにより、圧電振動片4がバンプBに機械的に支持されてベース基板用ウエハ40の上面から浮いた状態となり、またマウント電極16,17と引き回し電極36,37とが電気的に接続された状態となる。
圧電振動片4のマウントが終了した後、図27に示すように、ベース基板用ウエハ40に対してリッド基板用ウエハ50を重ね合わせる重ね合わせ工程を行う(S50)。具体的には、図示しない基準マーク等を指標としながら、両ウエハ40、50を正しい位置にアライメントする。これにより、マウントされた圧電振動片4が、両ウエハ40、50の間に形成されるキャビティ内に収容された状態となる。
重ね合わせ工程後、重ね合わせた2枚のウエハ40、50を図示しない陽極接合装置に入れ、所定の温度雰囲気で所定の電圧を印加して陽極接合する接合工程を行う(S60)。具体的には、図22に示す接合膜35とリッド基板用ウエハ50との間に所定の電圧を印加する。すると、接合膜35とリッド基板用ウエハ50との界面に電気化学的な反応が生じ、両者がそれぞれ強固に密着して陽極接合される。これにより、圧電振動片4をキャビティC内に封止することができ、ベース基板用ウエハ40とリッド基板用ウエハ50とが接合したウエハ体60を得ることができる。
そして、上述した陽極接合が終了した後、ベース基板用ウエハ40の下面に導電性材料をパターニングして、一対の外部電極38,39を複数形成する外部電極形成工程を行う(S70)。この工程により、外部電極38,39から貫通電極32,33を介してキャビティC内に封止された圧電振動片4を作動させることができるようになる。
次に、図22に示すゲッター材70にレーザを照射して活性化させるゲッタリング工程を行う(S75)。そのレーザとして、次述する微調工程と同じYAGレーザ等を採用することが可能である。上述したように、リッド基板用ウエハ50の外側からはレーザ照射できないので、ベース基板用ウエハ40の外側からレーザ照射を行う。本実施形態のゲッター材70は、ベース基板用ウエハ40の外側から見て外部電極38,39と重ならない位置に配置されているので、ゲッター材70に対して確実にレーザを照射することができる。レーザ照射によりゲッター材70(例えばAl)が蒸発すると、キャビティ内の酸素を吸収して金属酸化物(例えばAl23)が生成される。これにより、キャビティ内の酸素が消費されるので、真空度を向上させることができる。
次に、ウエハ体60の状態で、キャビティC内に封止された個々の圧電振動子1の周波数を微調整して所定の範囲内に収める微調工程を行う(S80)。具体的に説明すると、ベース基板用ウエハ40の下面に形成された一対の外部電極38,39に電圧を印加して圧電振動片4を振動させる。そして、周波数を計測しながらベース基板用ウエハ40の外部からレーザを照射し、重り金属膜21の微調膜21bを蒸発させてトリミングする。なお本実施形態では、ベース基板用ウエハ40の外部から見て重り金属膜21と重ならない位置にゲッター材70が配置されているので、重り金属膜21に対して確実にレーザを照射することができる。レーザ照射により微調膜21bをトリミングすると、一対の振動腕部10、11の先端側の重量が減少するため、圧電振動片4の周波数が増加する。これにより、圧電振動子1の周波数が公称周波数の所定範囲内に収まるように微調整することができる。
ところで、レーザ照射により微調膜21bを過剰に蒸発させてしまった場合には、圧電振動子1の周波数が公称周波数を超過することになる。そこでS85において、圧電振動子1の周波数が公称周波数を超過したか判断する。判断がYESの場合には、S75に戻って、2回目のゲッタリング工程を行う。
2回目のゲッタリング工程では、重り金属膜21に隣接配置されたゲッター材70にレーザを照射する。これにより重り金属膜21の隣接領域においてゲッター材70が蒸発して除去され、ゲッター材の除去溝71が形成される。レーザ照射により蒸発したゲッター材はキャビティ内の酸素を吸収するため、ゲッタリングに伴って金属酸化物が生成される。生成された金属酸化物の少なくとも一部は、ゲッター材70に隣接配置された振動腕部10,11の先端側(重り金属膜21の形成区間)の側面に付着する。これにより、一対の振動腕部10、11の先端側の重量が増加するため、圧電振動片4の周波数を低下させることができる。
なお図29および図30に示す従来技術に係る圧電振動子200では、圧電振動片203の振動腕部の基端側にゲッター材220が配置されている。そのため、ゲッタリングに伴う生成物は振動腕部の基端側に付着する。この場合、振動腕部の剛性(バネ−マス系のバネ定数に相当)の増加が支配的となり、圧電振動片203の共振周波数は増加することになる。
これに対して、図22に示す本実施形態に係る圧電振動子1では、圧電振動片4の振動腕部10,11の先端側にゲッター材70が配置されている。そのため、ゲッタリングに伴う生成物は振動腕部10,11の先端側に付着する。この場合、振動腕部10,11の質量(バネ−マス系のマスに相当)の増加が支配的となり、圧電振動片4の共振周波数が低下するのである。
図28は、ゲッタリング工程による周波数変化を示すグラフである。図28により、ゲッタリング後には周波数が低下することがわかる。これは、ゲッタリングにより生成された金属酸化物が、隣接配置された振動腕部10,11の先端側に付着して、振動腕部10,11の先端側の重量が増加したからであると考えられる。
図28Aはゲッター材の厚さを600Åとした場合であり、図28Bは1000Åとした場合である。図28Aの場合には周波数の変化率が小さく(−50〜−150ppm)、図28Bの場合には周波数の変化率が大きい(−150〜−200ppm)ことがわかる。これは、ゲッター材70が厚いほど、ゲッタリングにより多量の金属酸化物が生成されて、振動腕部10,11に付着したからであると考えられる。そこで、予めゲッター材70を厚く形成しておき、レーザの照射範囲を変化させることで、圧電振動子の周波数を大幅に調整することができる。
2回目のゲッタリング工程により、圧電振動子1の周波数が再び公称周波数を下回った場合には、2回目の微調工程を行う(S80)。その具体的な方法は上述した通りである。これにより圧電振動片4の周波数が増加するので、圧電振動子1の周波数が公称周波数の所定範囲内に収まるように微調整することができる。これによりS85の判断がNOとなってS90に進む。なお2回目のゲッタリング工程の終了後に、圧電振動子1の周波数が公称周波数の所定範囲内に収まった場合には、2回目の微調工程を行うことなくS90に進んでもよい。
周波数の微調工程が終了後、図27に示すウエハ体60を切断線Mに沿って切断して小片化する切断工程を行う(S90)。その結果、互いに陽極接合されたベース基板2とリッド基板3との間に形成されたキャビティC内に圧電振動片4が封止された、図19に示す2層構造式表面実装型の圧電振動子1を一度に複数製造することができる。
なお、切断工程(S90)を行って個々の圧電振動子1に小片化した後に、ゲッタリング工程(S75)および微調工程(S80)を行う工程順序でも構わない。但し、上述したように、ゲッタリング工程(S75)および微調工程(S80)を先に行うことで、ウエハ体60の状態でゲッタリングおよび微調を行うことができるため、複数の圧電振動子1をより効率良く製造することができる。よって、スループットの向上化を図ることができるため好ましい。
その後、圧電振動片4の電気特性検査を行う(S100)。即ち、圧電振動片4の共振周波数、共振抵抗値、ドライブレベル特性(共振周波数及び共振抵抗値の励振電力依存性)等を測定してチェックする。また、絶縁抵抗特性等を併せてチェックする。そして、最後に圧電振動子1の外観検査を行って、寸法や品質等を最終的にチェックする。これをもって圧電振動子1の製造が終了する。
以上に詳述したように、本実施形態に係る圧電振動子の製造方法は、重り金属膜21に隣接する領域で、ゲッター材70の少なくとも一部を除去することにより、圧電振動片4の周波数を低下させる工程を有する構成とした。
一般に、重り金属膜21をトリミングすれば、圧電振動片4の周波数が増加するのであるから、重り金属膜21の形成区間に物質が付着すれば、圧電振動片4の周波数は低下することになる。本実施形態によれば、重り金属膜21に隣接する領域でゲッター材70を除去する構成としたので、ゲッタリングに伴う生成物を重り金属膜21の形成区間に付着させることが可能になり、圧電振動片4の周波数を低下させることができる。これにより、重り金属膜21を過剰にトリミングして圧電振動子1の周波数が公称周波数を超過してしまった場合でも、ゲッタリングを行うことで圧電振動子1の周波数を公称周波数の所定範囲内に収めることが可能になる。したがって、圧電振動子の歩留まりを向上させることができる。
〔発振器〕
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図15を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図15に示すように、圧電振動子1を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の上記集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子1が実装されている。これら電子部品102、集積回路101及び圧電振動子1は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
このように構成された発振器100において、圧電振動子1に電圧を印加すると、該圧電振動子1内の圧電振動片4が振動する。この振動は、圧電振動片4が有する圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路101に電気信号として入力される。入力された電気信号は、集積回路101によって各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、圧電振動子1が発振子として機能する。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
上述したように、本実施形態の発振器100によれば、加熱による負荷の蓄積を軽減しながら、より高精度に周波数の微調を行うことで高品質化されたと共に、ゲッタリング及び微調を効率よく行うことで低コスト化された圧電振動子1を備えているので、発振器100自体も同様に作動の信頼性を高めて高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
また、歩留まりが向上した圧電振動子1を備えているので、発振器100のコストを低減することができる。
〔電子機器〕
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態について、図16を参照して説明する。なお電子機器として、上述した圧電振動子1を有する携帯情報機器110を例にして説明する。始めに本実施形態の携帯情報機器110は、例えば、携帯電話に代表されるものであり、従来技術における腕時計を発展、改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在の時刻等を表示させることができるものである。また、通信機として利用する場合には、手首から外し、バンドの内側部分に内蔵されたスピーカ及びマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信を行うことが可能である。しかしながら、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化及び軽量化されている。
次に、本実施形態の携帯情報機器110の構成について説明する。この携帯情報機器110は、図16に示すように、圧電振動子1と、電力を供給するための電源部111とを備えている。電源部111は、例えば、リチウム二次電池からなっている。この電源部111には、各種制御を行う制御部112と、時刻等のカウントを行う計時部113と、外部との通信を行う通信部114と、各種情報を表示する表示部115と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部116とが並列に接続されている。そして、電源部111によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
制御部112は、各機能部を制御して音声データの送信及び受信、現在時刻の計測や表示等、システム全体の動作制御を行う。また、制御部112は、予めプログラムが書き込まれたROMと、該ROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、該CPUのワークエリアとして使用されるRAM等とを備えている。
計時部113は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路及びインターフェース回路等を内蔵する集積回路と、圧電振動子1とを備えている。圧電振動子1に電圧を印加すると圧電振動片4が振動し、該振動が水晶の有する圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は二値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェース回路を介して、制御部112と信号の送受信が行われ、表示部115に、現在時刻や現在日付或いはカレンダー情報等が表示される。
通信部114は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部117、音声処理部118、切替部119、増幅部120、音声入出力部121、電話番号入力部122、着信音発生部123及び呼制御メモリ部124を備えている。
無線部117は、音声データ等の各種データを、アンテナ125を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部118は、無線部117又は増幅部120から入力された音声信号を符号化及び複号化する。増幅部120は、音声処理部118又は音声入出力部121から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部121は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
また、着信音発生部123は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部119は、着信時に限って、音声処理部118に接続されている増幅部120を着信音発生部123に切り替えることによって、着信音発生部123において生成された着信音が増幅部120を介して音声入出力部121に出力される。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部122は、例えば、0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
電圧検出部116は、電源部111によって制御部112等の各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部112に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部114を安定して動作させるために必要な最低限の電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度となる。電圧検出部116から電圧降下の通知を受けた制御部112は、無線部117、音声処理部118、切替部119及び着信音発生部123の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部117の動作停止は、必須となる。更に、表示部115に、通信部114が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
即ち、電圧検出部116と制御部112とによって、通信部114の動作を禁止し、その旨を表示部115に表示することができる。この表示は、文字メッセージであっても良いが、より直感的な表示として、表示部115の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしても良い。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部126を備えることで、通信部114の機能をより確実に停止することができる。
上述したように、本実施形態の携帯情報機器110によれば、加熱による負荷の蓄積を軽減しながら、より高精度に周波数の微調を行うことで高品質化されたと共に、ゲッタリング及び微調を効率よく行うことで低コスト化された圧電振動子1を備えているので、携帯情報機器110自体も同様に作動の信頼性を高めて高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定した高精度な時計情報を表示することができる。
また、歩留まりが向上した圧電振動子1を備えているので、携帯情報機器110のコストを低減することができる。
〔電波時計〕
次に、本発明に係る電波時計の一実施形態について、図17を参照して説明する。
本実施形態の電波時計130は、図17に示すように、フィルタ部131に電気的に接続された圧電振動子1を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、上述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
以下、電波時計130の機能的構成について詳細に説明する。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ133によって増幅され、複数の圧電振動子1を有するフィルタ部131によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子1は、上記搬送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部138、139をそれぞれ備えている。
更に、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路134により検波復調される。
続いて、波形整形回路135を介してタイムコードが取り出され、CPU136でカウントされる。CPU136では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC137に反映され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部138、139は、上述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
なお、上述の説明は、日本国内の例で示したが、長波の標準電波の周波数は、海外では異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの標準電波が用いられている。従って、海外でも対応可能な電波時計130を携帯機器に組み込む場合には、さらに日本の場合とは異なる周波数の圧電振動子1を必要とする。
上述したように、本実施形態の電波時計130によれば、加熱による負荷の蓄積を軽減しながら、より高精度に周波数の微調を行うことで高品質化されたと共に、ゲッタリング及び微調を効率よく行うことで低コスト化された圧電振動子1を備えているので、電波時計130自体も同様に作動の信頼性を高めて高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定して高精度に時刻をカウントすることができる。
また、歩留まりが向上した圧電振動子1を備えているので、電波時計130のコストを低減することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、圧電振動子1を2層構造タイプの表面実装型の圧電振動子1としたが、これ限られず、3層構造タイプの圧電振動子でも構わない。つまり、圧電振動片4の周囲を囲む枠状部を有する圧電振動子板を利用し、該圧電振動子板をベース基板2の上面にマウントした後、ベース基板2とリッド基板3とを該圧電振動子板を介して接合して、圧電振動片4をキャビティ内に封止することで圧電振動子としても構わない。
また、上記実施形態では、重り金属膜21として微調膜21bを形成し、微調膜21bを加熱することで微調工程を行ったが、これに限らない。例えば、励振電極15を一対の振動腕部10、11の先端側に、粗調膜21aの近傍まで延在するように形成し、該励振電極15の一部を加熱して、微調工程を行っても構わない。即ち、この場合は、励振電極15の一部が重り金属膜21として機能する。
また、上記実施形態では、ゲッター材34をベース基板2に形成する場合を例に挙げたが、ベース基板2とリッド基板3とのうち少なくともいずれか一方の基板に形成すればよい。つまり、リッド基板3に形成されていても構わないし、両基板2、3に形成されていても構わない。
また、上記実施形態では、圧電振動片4の一例として振動腕部10、11の両面に溝部18が形成された溝付きの圧電振動片4を例に挙げて説明したが、溝部18がないタイプの圧電振動片でも構わない。但し、溝部18を形成することで、一対の励振電極15に所定の電圧を印加させたときに、一対の励振電極15間における電界効率を上げることができるので、振動損失をより抑えて振動特性をさらに向上することができる。つまり、CI値(Crystal Impedance)をさらに低くすることができ、圧電振動片4の更なる高性能化を図ることができる。この点において、溝部18を形成する方が好ましい。
また、上記実施形態では、一対の貫通電極33、34を形成したが、これに限定されるものではない。但し、ウエハを利用して圧電振動子1を製造する場合には、貫通電極33、34を形成することで、ウエハ状で個々の圧電振動片4を振動させることができるので、小片化する前にゲッタリング工程及び微調工程を行うことができる。よって、貫通電極33、34を形成することが好ましい。
また、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態ではゲッター材70の一部を除去して周波数調整を行ったが、ゲッター材70とは別の第2質量調整膜を重り金属膜21に隣接配置し、この第2質量調整膜の一部を除去して周波数調整を行うことも可能である。ただし、上記実施形態のようにゲッター材70を第2質量調整膜として利用することで、ゲッター材70とは別に第2質量調整膜を形成する必要がないので、圧電振動子のコストを低減することができる。
また、上記実施形態ではゲッター材70および接合膜35をベース基板2の表面に形成したが、リッド基板3の表面に形成してもよい。ただし、上記実施形態のようにベース基板側に形成することで、引き回し電極36,37と同時に形成することが可能になり、製造工程を簡略化して製造コストを低減することができる。
また、上記実施形態では、ベース基板2とリッド基板3とを接合膜35を介して陽極接合したが、陽極接合に限定されるものではない。但し、陽極接合することで、両基板2、3を強固に接合できるため好ましい。
また、上記実施形態では、圧電振動片4をバンプ接合したが、バンプ接合に限定されるものではない。例えば、導電性接着剤により圧電振動片4を接合しても構わない。但し、バンプ接合することで、圧電振動片4をベース基板2の上面から浮かすことができ、振動に必要な最低限の振動ギャップを自然と確保することができる。よって、バンプ接合することが好ましい。
次に、本発明に係る圧電振動子1において、ゲッター材34の加熱位置による周波数変動の違いについて実際に計測した結果を図18に示す。
計測を行うにあたって、第1実施形態で示したウエハ体60を用い、ゲッタリング工程にてレーザを用いてゲッター材34の加熱を行った。この際、ゲッター材34の加熱位置を、2つのパターンに分けて計測した。即ち、1つ目のパターンは、ゲッター材34の長手方向の略中央付近から、振動腕部10、11の基端側に至るまでのゲッター材34を全て加熱したもの(以降では、基端側をゲッタリングしたものと呼ぶ)である。そして、2つ目のパターンは、ゲッター材34の長手方向の略中央付近から、振動腕部10、11の先端側に至るまでのゲッター材34を全て加熱したもの(以降では、先端側をゲッタリングしたものと呼ぶ)である。なお、この実施例では、周波数の変動をより顕著に確認するために、ゲッター材34を、真空度を調整するために必要な量を超えて加熱している。
そして、基端側をゲッタリングしたもの6標本及び先端側をゲッタリングしたもの3標本について、それぞれゲッタリング前後の周波数を計測した。
図18のグラフは、ゲッタリング前の周波数を基準としたゲッタリング後の周波数の変動(ΔF/F〔ppm〕)を縦軸にとり、基端側をゲッタリングしたもの(凡例:基端側、○)及び先端側をゲッタリングしたもの(凡例:先端側、◇)の計測結果をそれぞれプロットしたグラフである。
この結果によれば、基端側をゲッタリングしたものは、ゲッタリング前より後の周波数が著しく上昇しているのが確認できた。また、先端側をゲッタリングしたものは、ゲッタリング前より後の周波数が低下しているのが確認できた。
このように、ゲッタリング工程で使用するゲッター材34を加熱することで、周波数が変動することが確認できた。しかも、基端側のゲッター材34を加熱すると周波数が上昇し、先端側を加熱すると周波数が低下することが確認できた。従って、近似範囲と計測した周波数との差に応じてゲッター材34の加熱位置を決定することで、ゲッタリングと併せて周波数調整を行えることが確認できた。
本発明に係る圧電振動子によれば、加熱による負荷の蓄積を軽減しながら、より高精度に周波数の微調を行うことで高品質化されたと共に、ゲッタリング及び微調を効率よく行うことで低コスト化された表面実装型の圧電振動子とすることができる。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法によれば、上述した圧電振動子を製造することができる。
また、本発明に係る圧電振動子の製造方法によれば、第2質量調整膜を除去することで圧電振動片の周波数を低下させることができる。これにより、第1質量調整膜を過剰に除去して圧電振動子の周波数が目標範囲を超えてしまった場合でも、第2質量調整膜を除去することで圧電振動子の周波数を目標範囲内に収めることが可能になる。したがって、圧電振動子の歩留まりを向上させることができる。
また、本発明に係る発振器、電子機器及び電波時計によれば、上述した圧電振動子を備えているので、同様に高品質化及び低コスト化を図ることができる。

Claims (7)

  1. 平行に配置された状態で基端側が基部に固定され、先端側に重り金属膜が成膜された一対の振動腕部を有する圧電振動片と、
    該圧電振動片が上面にマウントされたベース基板と、
    マウントされた前記圧電振動片をキャビティ内に収容するようにベース基板に接合されたリッド基板と、
    平面視したときに前記一対の振動腕部の近傍に隣接した状態で、該振動腕部の長手方向に沿って基端側から先端側まで延在するように前記両基板のうち少なくともいずれか一方に形成され、加熱されることで前記キャビティ内の真空度を向上させる調整膜と、を備え、
    該調整膜は、前記加熱によって、隣接する前記振動腕部の側面に局所的に蒸着されることを特徴とする圧電振動子。
  2. 請求項1に記載した圧電振動子において、
    前記調整膜は、平面視したときに前記一対の振動腕部の間に挟まれるように形成されていることを特徴とする圧電振動子。
  3. 平行に配置された状態で基端側が基部に固定され、先端側に重り金属膜が成膜された一対の振動腕部を有する圧電振動片と、該圧電振動片が上面にマウントされたベース基板と、マウントされた前記圧電振動片をキャビティ内に収容するようにベース基板に接合されたリッド基板と、平面視したときに前記一対の振動腕部の近傍に隣接した状態で、該振動腕部の長手方向に沿って基端側から先端側まで延在するように前記両基板のうち少なくともいずれか一方に形成され、加熱されることで前記キャビティ内の真空度を向上させる調整膜と、を備える圧電振動子を製造する方法であって、
    前記ベース基板と前記リッド基板とのうち少なくともいずれか一方に、前記調整膜を形成する調整膜形成工程と、
    前記圧電振動片を前記ベース基板の上面にマウントした後、ベース基板と前記リッド基板とを接合して圧電振動片を前記キャビティ内に封止する接合工程と、
    前記キャビティ内に封止された前記圧電振動片を振動させて直列共振抵抗値及び周波数を共に計測しながら前記調整膜を局所的に加熱して蒸発させ、キャビティ内の真空度を一定レベル以上に調整すると同時に、周波数を目標値近傍の近似範囲内に調整するゲッタリング工程と、
    該ゲッタリング工程後、引き続き周波数を計測しながら前記重り金属膜を加熱して、前記近似範囲内の周波数を微調して前記目標値に近づける微調工程と、を備え、
    前記ゲッタリング工程の際、前記近似範囲と計測した周波数との差に応じて前記調整膜の加熱位置を決定すると共に、前記加熱位置近傍に位置する前記振動腕部の側面に加熱した調整膜を局所的に蒸着させることで振動特性を変化させることを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  4. 請求項3に記載した圧電振動子の製造方法において、
    前記調整膜形成工程の際、前記調整膜を、平面視したときに前記一対の振動腕部の間に挟まれるように形成することを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
  6. 請求項1または2に記載の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
  7. 請求項1または2に記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
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