JP2007126683A - ノボラック型フェノール樹脂及びその製造方法 - Google Patents

ノボラック型フェノール樹脂及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量や分散比が制御されたノボラック型フェノール樹脂及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ゲル濾過クロマトグラフの面積法による測定でフェノール類モノマーの含有率が3%以下かつフェノール類ダイマーの含有率が10%〜75%、ゲル濾過クロマトグラフ測定による重量平均分子量が300〜1000、かつ重量平均分子量と数平均分子量との分散比が1.1〜1.8であるノボラック型フェノール樹脂及びフェノール類と、フェノール類1モルに対して0.40モル以上0.80モル未満のアルデヒド類とを、フェノール類100質量部に対して25質量部以上のリン酸類の存在下で不均一系反応させる工程を有するノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ノボラック型フェノール樹脂及びその製造方法に関し、特にフェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量や分散比(Mw/Mn)が制御されたノボラック型フェノール樹脂、及びその様な樹脂を高収率で製造できる製造方法に関する。
従来、ノボラック型フェノール樹脂は、一般に酸性触媒の存在下、フェノール類とアルデヒド類との均一系反応から乳化現象を起点とした不均一系反応に転じた後、さらに反応を進めて所望の縮合度を有する初期縮合物の生成を確認して縮合反応を終了し、次いで減圧濃縮による該初期縮合物中の低分子量成分の低減化及び脱水が行なわれることによって製造されている。そして、ノボラック型フェノール樹脂は、比較的良好な電気特性を有し、しかも耐熱性、難燃性にも優れていることから、例えば優れた電気特性が要求される電気・電子材料や半導体封止材等に用いられるエポキシ樹脂の製造用ベースレジンもしくはエポキシ樹脂用硬化剤をはじめとして、積層板、成形材料、鋳型材料等のバインダーなど広く使用されている。
しかし、従来のノボラック型フェノール樹脂を電気・電子材料や半導体封止材等に用いた場合には、樹脂中にフェノール類モノマーやフェノール類ダイマーを多く含有するため、臭気を伴うフェノール類モノマーの気散による環境汚染等のフェノール類モノマーに起因する諸問題、液晶用ガラスのような基板上に塗布したフォトレジストをベークする際に昇華して装置側面や天井に析出するフェノール類ダイマーの基板上への落下による生産効率の低下、耐熱性等に影響を及ぼす樹脂硬化物の架橋密度の低下等のフェノール類ダイマーに起因する諸問題があった。また、分子量分布幅が広いため、溶融樹脂の粘度が高く、成形性に劣るという問題もあった。
また、ノボラック型フェノール樹脂を鋳物用のバインダーとして用いた場合には、フェノールモノマーがPRTR法(環境汚染物質排出移動登録)に該当すること、さらに、バインダー中に含まれるフェノールモノマーが高温雰囲気下でヤニとなってガス欠陥など鋳物不良の原因となることなどから、フェノール樹脂中のフェノールモノマーをできるだけ低減することが求められている。すなわち、鋳物用バインダー用のフェノール樹脂としては、フェノール類モノマーの含有量が低減され、低分子量でかつ分子量分布の狭いという特性を有するノボラック型フェノール樹脂が求められている。
この様なフェノール樹脂中のフェノール類モノマーやフェノール類ダイマーの低減化方法として、例えば縮合反応終了後のノボラック系縮合物を150℃〜210℃で濃縮する際に不活性ガスや水蒸気を吹き込んで低分子量成分を除去する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法によれば、フェノール類モノマーやフェノール類ダイマーの低減効果は確かではあるが、これらを除去することによって樹脂の収率が低下するという問題があった。
特公平7−91352号公報
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであって、フェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量や分散比(Mw/Mn)が制御されたノボラック型フェノール樹脂を提供することを目的とする。
具体的には、フェノール類モノマーが少なく、フェノール類ダイマーが多く、低分子量でかつ分子量分布が狭いノボラック型フェノール樹脂を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記樹脂を高収率で製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明のノボラック型フェノール樹脂の製造方法は、フェノール類と、フェノール類1モルに対して0.40モル以上0.80モル未満のアルデヒド類とを、フェノール類100質量部に対して25質量部以上のリン酸類の存在下で不均一系反応させる工程を有することを特徴とする。
また、本発明のノボラック型フェノール樹脂は、ゲル濾過クロマトグラフの面積法による測定でフェノール類モノマーの含有量が3%以下かつフェノール類ダイマーの含有量が10%〜75%、好ましくは20%〜60%、ゲル濾過クロマトグラフ測定による重量平均分子量(Mw)が300〜1000、かつ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が1.1〜1.8であることを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、フェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量や分散比が制御されたノボラック型フェノール樹脂を高収率で得ることが可能となり、製造コストの大幅な低減が可能となる。
本発明のノボラック型フェノール樹脂は、従来型樹脂よりもフェノール類モノマーが極めて少ないため、作業環境の汚染などの生産効率の問題を改善することができる。また、分子量分布が狭く溶融粘度が低い樹脂が得られるため、例えばエポキシ樹脂用ベースレジン、エポキシ樹脂用硬化剤をはじめとして、積層板、鋳型用材料、成形材料等のバインダーとして好適に使用される。
[ノボラック型フェノール樹脂(以下、「ノボラック樹脂」という)の製造方法]
本発明のノボラック樹脂の製造方法は、原料としてフェノール類及びアルデヒド類、酸触媒としてリン酸を必須とし、これらから形成される二相分離状態を機械的攪拌、超音波等により、かき混ぜ混合した、二相(有機相と水相)が交じり合った白濁状の不均一反応系において、フェノール類とアルデヒド類との反応を進めて縮合物(樹脂)を合成する。次に、例えば非水溶性有機溶剤(例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)を添加混合して該縮合物を溶解し、かき混ぜ混合を止めて静置し、有機相(有機溶剤相)と水相(リン酸水溶液相)とに分離させる。その後、水相を除去して回収を図る一方、有機相については湯水洗及び/又は中和した後、有機溶剤を蒸留回収することによってノボラック樹脂を製造する。
本発明の製造方法は、相分離反応を利用しているため、攪拌効率は極めて重要であり、反応系中の両相を微細化して界面の表面積をできうる限り増加させることが反応効率の面から望ましく、これによりアルデヒド類(F)とフェノール類(P)の配合モル比(F/P)が0.40以上0.80未満の範囲ではフェノール類モノマーの樹脂への転化が促進される。
原料として用いるフェノール類としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、フェニルフェノール等が挙げられる。一方、アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。これらの原料は、いずれも例示に限定はされず、またそれぞれ、単独で又は2種以上を併用してもよい。
アルデヒド類(F)とフェノール類(P)の配合モル比(F/P)は、0.40以上0.80未満、好ましくは0.70以上0.78以下である。ここで、この範囲では、本発明のノボラック樹脂を高収率で製造することができる。
また、酸触媒として用いるリン酸類は、水の存在下、フェノール類との間で相分離反応の場を形成する重要な役割を果すものであるため、好ましくは水溶液タイプ、例えば89質量%リン酸、75質量%リン酸などが用いられるが、必要に応じて例えばポリリン酸、無水リン酸などを用いてもよい。
リン酸類の配合量は、相分離効果の制御に大きく影響を与え、フェノール類100質量部に対して25質量部以上、好ましくは40質量部以上、より好ましくは50質量部以上である。配合量が25質量部未満では、反応促進効果がみられない傾向がある。なお、70質量部以上のリン酸を使用する場合には、反応系への分割投入により、反応初期の発熱を抑えて安全性を確保することが望ましい。
また、反応系中の水の量は、相分離効果、生産効率に影響を与えるが、一般的には質量基準で40%以下である。水の量が40%を超えると生産効率が低下する可能性がある。
また、フェノール類とアルデヒド類との反応温度は、相分離効果を高める上で重要であり、一般的には40℃〜還流温度、好ましくは80℃〜還流温度、より好ましくは還流温度である。反応温度が40℃未満であると反応時間が極めて長くなる上、フェノール類モノマーの低減化ができにくい。なお、反応時間としては、反応温度、リン酸の配合量、反応系中の含水量などにより異なるが、一般的には1〜10時間程度である。また、反応環境としては、常圧が好適であるが、本発明の特徴である不均一系反応を維持するならば、加圧下又は減圧下で反応を行ってもよい。
本発明方法によって、フェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量や分散比(Mw/Mn)が制御されたノボラック樹脂が収率よく得られる理由は、必ずしも明確ではないが次のように推察される。
多分、フェノール類が主成分の有機相と、リン酸及びアルデヒド類が主成分の水相とが交じり合っている白濁状態の不均一反応系において、有機相中のフェノール類は水相内に溶け込み、リン酸の触媒作用下にアルデヒド類と反応して水相に共存し得ない縮合物(樹脂)に成長すると、縮合物の溶解能を有する有機相に移動し、さらなる縮合物の成長が抑制ないしは停止されるため高分子量化が抑制される。このように本発明方法は、水相内でのフェノール類の樹脂化と有機相内での樹脂の高分子量化が抑制される機構の二液相界面反応を利用しているため、縮合反応終了時点で、既にフェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量や分散比(Mw/Mn)が制御された樹脂が製造される上、大幅な収率の向上が発現されるものと思われる。
従って、配合モル比(F/P)が比較的低い本発明の範囲内においては、水相内での縮合物の成長が抑制されるため、フェノール類ダイマーが消費され難くなり、その為、収率が多い割には最終製品のフェノール類ダイマーは従来処方と比較して多いという特徴が発現されているのであろう。
これらのことから、反応原料配合比やリン酸量の設定が最重要ではあるが、これに関連する相分離形成に必須の水や反応温度も本発明方法の相分離効果を効率的に発現する上で重要であると思慮される。即ち、本発明方法は、上述の推察理由に基づく適正な反応条件の設定により、フェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量や分散比(Mw/Mn)が制御されたノボラック樹脂を高収量で製造することができるものと推察される。
[ノボラック樹脂]
本発明のノボラック樹脂は、ゲル濾過クロマトグラフ(以下、「GPC」という)の面積法による測定でフェノール類モノマーの含有量が3%以下、好ましくは1%以下、かつフェノール類ダイマーの含有量が10%〜75%、好ましくは20%〜60%である。フェノール類モノマーの含有量が3%以下であれば、作業環境の問題をはじめとするフェノール類モノマーに起因する諸問題を解決することができる。また、フェノール類ダイマーの含有量が10%以上であれば流動性が優れ、75%以下であれば耐熱性が優れる。
また、GPC測定による重量平均分子量(Mw)が300〜1000、好ましくは330〜900、かつ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が1.1〜1.8、好ましくは1.2〜1.7である。Mwが300以上であれば耐熱性が優れ、1000以下であれば流動性が優れる。また、分散比(Mw/Mn)は、樹脂が本来有する多分子性の観点から、単分散に近づく1.1未満にすることは困難であり、1.8以下であれば流動性が優れる。
本発明のノボラック樹脂の製造方法は特に限定されないが、本発明の製造方法によって、高収率で製造することができる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。なお、得られたノボラック樹脂の特性は下記の試験法により測定した。
(1)分散比
東ソー株式会社製ゲル濾過クロマトグラフ8020シリーズビルドアップシステム(カラム:G2000HXL+G4000HXL、検出器:UV254nm、キャリヤー:テトラヒドロフラン1ml/min、カラム温度:38℃)測定による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を求めて分散比(Mw/Mn)を算出した。
(2)フェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量(%)
分子量分布の全面積に対するフェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの面積を百分率で表示する面積法によって測定した。
(3)軟化点(℃)
JIS−K6910に記載された環球法に準拠し、株式会社メイテック製 環球式自動軟化点測定装置 ASP−MGK2を使用して測定した。
<実施例1>
温度計、攪拌装置、還流冷却器を備えた反応容器内に、フェノール(P)193g、37質量%ホルマリン(F)130g(F/P=0.78)、89質量%リン酸116g(53.4%/P)を仕込んだ後、攪拌混合により形成される白濁状態(2相混合物)のもとで、徐々に還流温度(98〜102℃)まで昇温し、さらに同温度で6時間縮合反応を行なってから反応を停止し、生成した縮合物から少量の試料を採取した。
次いで、攪拌混合しながらメチルイソブチルケトンを添加して縮合物を溶解した後、攪拌混合を停止して内容物を分液フラスコ内に移して静置し、メチルイソブチルケトン溶液相(上相)とリン酸水溶液相(下相)に分離させた。次いで、リン酸水溶液相を除去し、メチルイソブチルケトン溶液を数回水洗してリン酸を除いた後、再び内容物を反応容器内に戻し、減圧蒸留によりメチルイソブチルケトンを完全に除去してノボラック樹脂(収率109%/P)を得た。なお、ノボラック樹脂の収率はフェノールの仕込み量(質量基準)に対する百分率で表示した。
また、得られたノボラック樹脂については、冒頭記載の試験法により、特性を測定した。それらの結果を表1に示す。また、得られたノボラック樹脂のGPCチャート図を図1に示す。
<実施例2〜5>
配合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてノボラック樹脂を得、同様の測定を行った。これらの結果を表1に示す。なお、表1中の「N.D.」は、検出されなかったことを意味する。また、実施例3で得られたノボラック樹脂のGPCチャート図を図2に示す。
Figure 2007126683
<比較例1〜4>
配合を表2に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてノボラック樹脂を得、同様の測定を行った。これらの結果を表2に示す。なお、表2中の「N.D.」は、検出されなかったことを意味する。
Figure 2007126683
<比較例5>
温度計、攪拌装置、コンデンサーを備えた反応容器内に、フェノール(P)193g、37質量%ホルマリン(F)142g(F/P=0.85)、蓚酸0.97g(0.5%/P)を仕込んだ後、徐々に還流温度(98〜102℃)まで昇温して同温度で6時間縮合反応を行ない、減圧濃縮してノボラック樹脂199g(収率103%/P)を得た。得られたノボラック樹脂については、実施例1と同様の測定を行った。これらの結果を表3に示す。
<比較例6,7>
配合を表3に示すように変更した以外は比較例5と同様にしてノボラック樹脂を得、同様の測定を行った。これらの結果を表3に示す。また、得られたノボラック樹脂のGPCチャート図を、それぞれ図3、図4に示す。
Figure 2007126683
<実施例6>
ノボラック型フェノール樹脂(旭有機材工業(株)製SP610)100gを溶解し、実施例3で製造したノボラック樹脂5gを溶融混合した後、γ−アミノプロピルトリエトキシシランを1g添加して樹脂組成物を得た。
次に、実験室用スピードミキサー内に約140〜150℃に予熱したフラタリーサンドを5000g、上記樹脂組成物を75g入れて50秒間混練した後、あらかじめ冷却水75gにヘキサメチレンテトラミン11.3gを溶解させたものを全量添加するとともに、形成された塊状物が粒状に崩壊するまで送風冷却し、最後にステアリン酸カルシウム5gを添加したのち15秒間混合してレジンコーテッドサンド(以下単に「RCS」という)を得た。得られたRCSの特性は下記の試験法により測定した。結果を表4に示す。
(4)曲げ強度(N/cm2
JIS K−6910(試験片の焼成条件:250℃で60秒間)に準拠して測定した。
(5)ヤニ発生量(mg)
ガラス試験管(内径16mm×長さ180mm)内に曲げ強度測定用試験片(10mm×10mm×60mm)を入れた後、試験管の開口部付近にあらかじめ秤量したガラスウール(0.180mg)を挿入した。次に、炉内温度が600℃に保持された管状加熱炉内に前記測定器を入れて6分間曝熱処理した後、常温まで放置冷却し、ガラスウールの質量を測定した。この曝熱後のガラスウールの質量から曝熱前の質量を差し引いて、ヤニ発生量として算出した。
<比較例8,9>
樹脂組成物の配合を表4に示すように変更した以外は実施例6と同様にして樹脂組成物及びRCSを得、同様の測定を行った。これらの結果を表4に示す。
Figure 2007126683
表4から明らかなように、本発明のノボラック樹脂は、従来の鋳型材料の改質剤として汎用されているエチレンビスステアロアマイドの様な活剤と比して、ヤニの発生を抑制することができ、かつ鋳型強度を改善することができるので非常に有益である。
本発明のノボラック型フェノール樹脂は、従来型樹脂よりもフェノール類モノマーが極めて少ないため、作業環境の汚染などや生産効率のなどの問題を改善することができる。また、分子量分布が狭く溶融粘度が低いため、例えばエポキシ樹脂用ベースレジン、エポキシ樹脂用硬化剤をはじめとして、積層板、鋳型用材料、成形材料等のバインダーとして好適に使用される。
また、本発明の製造方法によれば本発明のノボラック樹脂を高収率で得ることが可能となり、製造コストの大幅な低減が可能となる。
本発明のノボラック樹脂の一例(実施例1)のGPCチャート図である。 本発明のノボラック樹脂の一例(実施例3)のGPCチャート図である。 比較例6のノボラック樹脂のGPCチャート図である。 比較例7のノボラック樹脂のGPCチャート図である。
符号の説明
1 フェノール類モノマーに相当するピーク
2 フェノール類ダイマーに相当するピーク

Claims (3)

  1. フェノール類と、フェノール類1モルに対して0.40モル以上0.80モル未満のアルデヒド類とを、フェノール類100質量部に対して25質量部以上のリン酸類の存在下で不均一系反応させる工程を有することを特徴とするノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
  2. ゲル濾過クロマトグラフの面積法による測定でフェノール類モノマーの含有量が3%以下かつフェノール類ダイマーの含有量が10%〜75%、ゲル濾過クロマトグラフ測定による重量平均分子量(Mw)が300〜1000、かつ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が1.1〜1.8であることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂。
  3. 前記フェノール類ダイマーの含有量が20%〜60%であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載のノボラック型フェノール樹脂。
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