JP2007126633A - ポリマー複合材料のための官能基化されたアルミナ粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】官能基化されたアルミナ粒子、その製造方法及びそれを含有する組成物を提供する。
【解決手段】この粒子は、式A−R−Qの少なくとも1つの酸であって、式中、AがSO3H、PO32又はPO22であり、Rが有機接続基であり、QがOH、NH2、ビニル、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、NCO、CO2H、SH又はエポキシなどの反応性部分である少なくとも1つの酸によって表面処理されたアルミナ粒子を含む。この粒子をポリマーマトリクスに組み込んで優れた機械的性能特性を有する複合材料を形成することができる。
【選択図】なし

Description

ポリマー、特にはエラストマー又はプラスチックの強化は、剛性又は弾性率の点でポリマーの性能を拡張するのに一般に用いられるアプローチである。一般的な強化法は無機充填剤の使用である。あいにく、剛性や弾性率を改善することで、ポリマーが相当に脆化し、伸び率、可撓性及び引裂抵抗性が著しく低下することが多い。したがって、これら及び他の性能特性の適切な組み合わせを有するポリマー複合材料が商品としての導入に求められている。
1つの態様では、本発明は、式A−R−Qの少なくとも1つの酸であって、式中、
Aが、SO3H、PO32及びPO22からなる群より選択された少なくとも1つの酸基を含み、
Rが、置換及び非置換の非環式、脂環式、環式及び複素環式の部分からなる群より選択された少なくとも1つの有機接続基を含み、
Qが、OH、NH2、ビニル、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、NCO、CO2H、SH及びエポキシからなる群より選択された少なくとも1つの反応性部分を含む、少なくとも1つの酸によって表面が官能基化されたアルミナ粒子を含む組成物を提供する。本発明の粒子は、単独で又は他の充填剤や無機粒子との混合物において用いることができる。
さらに別の態様では、本発明は、ポリウレタンフォームを含む組成物を製造するためのポリウレタン組成物及び混合前駆体の製造方法を提供する。この方法は、少なくとも1つのポリマーポリオール;ジイソシアネート、トリイソシアネート、ポリイソシアネート及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つのイソシアネート成分;並びに本発明の官能基化されたアルミナ粒子を任意の好適な順序で互いに混合する工程を含む。粒子は、式A−R−Q(式中、A−R−Qは上で規定したとおり)の少なくとも1つの酸によって表面が官能基化されている。
さらに別の態様では、本発明は、エラストマーと、式A−R−Q(式中、A−R−Qは上で規定したとおり)の少なくとも1つの酸によって表面が官能基化されたアルミナ粒子とを含む複合材料を提供する。このような複合材料の例は、エラストマー(特には注型成形体、射出成形体)、接着剤、シーラント、コーティング、及び靴底を含む靴のための要素を含む微孔性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの構成要素を含む。
本発明のさらに別の態様では、本発明の粒子は、上記組成物又は複合材料を製造するのに使用される前駆体の成分として用いることができる。
本発明は、得られる複合材料をほとんど又は全く脆化させずにポリマーを強化するための方法又は組成物を提供する。先行技術の官能基化されていない粒子、例えば、粘土及び金属の酸化物/水酸化物の粒子(例えば、官能基化されていないシリカ及びアルミナ)に関する一般的な問題は、それら粒子をポリマー系に組み込もうとする際、高せん断混合装置を用いてさえ、それらが凝集してしまう傾向があるということである。先行技術の粒子に関連する結果として、粒子の分散性が低く及び/又は粒子とポリマーマトリクス若しくは系との会合性が比較的低いので、複合材料の脆化及び他の性能上の問題が生じる。
本発明者らは、粒子とポリマーマトリクスの相互作用又は反応を可能にするよう表面が官能基化されたアルミナ粒子が、典型的に約5:1よりも小さい比較的低いアスペクト比(例えば、これは、50以上のアスペクト比を典型的に有する通常の剥離粘土に関して観測される比較的高いアスペクト比とは対照的である)にもかかわらず、複合材料の性能を有意に向上させることができることを見出した。官能基化されたアルミナ粒子では、その比較的低いアスペクト比のために少なくともある程度は、通常のせん断混合装置を用いた溶媒又はポリマー前駆体への分散が粘土よりも典型的に容易である。得られる分散体の流動性もまた、典型的には粘土又は他の高アスペクト比の粒子を使用したときに得られるものよりも満足のいくものであり、したがって、ハンドリング及び型への充填が容易になる。
本発明の粒子は、幾つかある所望の特性の中でも特に、可撓性、延性に不利に影響を及ぼすことなく、粒子を組み込んだ複合材料の剛性(ヤング率)、動的貯蔵弾性率(DMA)及び硬度を改善するのに使用できる。この作用は本発明の粒子の量に左右されるが、本発明の粒子の量は、通常、上記特性の少なくとも1つを向上させる(例えば、ヤング率及びDMAを本発明の粒子がない製品と比べて200%改善する)のに十分なものである。
[基礎粒子]
本発明の官能基化された粒子に変換するのに適した基礎粒子はアルミナを含む。本明細書で用いられる場合には、「アルミナ」という用語は、水和酸化アルミニウムを意味する。水和酸化アルミニウムは天然産でも合成品でもよい。好適な代表的アルミナは、ギブサイト(ハイドラルジライト又はアルミナ三水和物としても知られるAl23・3H2O)及びベーマイト(アルミナ一水和物としても知られるAl23・H2O)の少なくとも1つを含む。ギブサイトはγ型水酸化アルミニウム、γ−Al(OH)3として存在し、ベーマイトはγ型酸化アルミニウム水酸化物、γ−AlOOHである。ダイアスポアのα型酸化アルミニウム水酸化物、α−AlOOH、並びに他の2つのアルミナ三水和物型、即ち、ノルドストランダイト及びバイヤライトもまた好適である。擬似ベーマイト、一般式Al23・xH2O(2.0>x>1.0)による水和アルミナもまた、アルミナの混合物として使用することができる。
最適な複合材料の特性を得るために、アルミナ粒子は、典型的には約1000nm未満、より典型的には約200nm未満、最も典型的には約100nm未満の平均サイズを有する。この比較的小さいサイズにより、粒子とポリマーの相互作用のために有効な非常に大きい表面積が提供される。アルミナ基礎粒子の官能基化は、米国特許第6,224,846号明細書及び同第6,846,435号明細書に記載の方法によって実施することができる。なお、これら文献の開示は、特にその参照により全体として本明細書に含まれる。
好適なアルミナ粒子は、米国特許第6,846,435号明細書に記載されているようなアルミナ粒子であることができる。これらのアルミナ粒子は、約4〜約100nmの結晶サイズを有することができ、通常、結晶サイズは約6〜約20nm(X線回折法により021反射に関して測定)である。粒子サイズは、一般的には約1,000nm未満、より一般的には約5〜500nm、最も一般的には約20〜100nmである。
[官能基化用の酸]
粒子とポリマーマトリクスの間の接触面積が大きいことを考慮すれば、粒子は、単に複合材料中に存在するだけでなく、構造的に複合材料に組み込まれるようポリマーと強く会合していることが望ましい。これを達成するために、粒子の表面は、ポリマーマトリクスと相互作用又は反応することができる官能基を有するスルホン酸、ホスホン酸及び/又はホスフィン酸の少なくとも1つで処理される。酸基は、基礎粒子にしっかりと(例えば、イオン的に)結合し、したがって粒子をマトリクスに結合させる。粒子とマトリクスの相互作用を最適化するには、2つ以上の官能基化用の酸で表面を改質することが望ましい場合がある。好適な官能基化用の酸は、式A−R−Q(式中、AはSO3H、PO32又はPO22からなる群より選択される少なくとも1つの構成要素を含み、Rは有機接続基を含み、Qは反応性部分を含む)の酸である。
例えば、粒子がポリウレタン配合物に使用される場合、好適なQ基は、NCO、CO2H、エポキシ、アミン及びヒドロキシルの部分のうち少なくとも1つを含むことができる。他の好適なQ基は、SH、ビニル又はアクリル(例えば、アクリルオキシ、メタクリルオキシ)の部分のうち少なくとも1つを含むことができ、これらは、例えば、ビニル、アクリル、アルキド、ネオプレン、SBR又はUV硬化性ポリマー系のうち少なくとも1つなどの非置換化合物と反応するのに特に適している場合がある。
好適なR基は、限定的でない例として、置換及び非置換の非環式、脂環式、環式及び複素環式の部分を含む。幾つかの実施態様では、Rは、置換及び非置換のアルキル、アリール、アラルキル、アルカリール及びアルケニルからなる群より選択される少なくとも1つのC2−C25の部分を含む。本明細書で用いられる場合には、「置換」という用語は、Rが1つ又は複数のヘテロ原子を含有していることを意味する。例となる限定的でないヘテロ原子としては、酸素、硫黄及び窒素のうち少なくとも1つが挙げられる。例となる限定的でない置換基としては、OH、NH2、ビニル、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、NCO、CO2H、SH及びエポキシのうち少なくとも1つが挙げられる。これらの基は、それが存在する場合には、基Qに付加されていると解されるべきである。したがって、1つの限定的でない例では、Q基はNH2基であることができ、R基上に1つ又は複数の追加のNH2基(又はヒドロキシル基又は他のもの)があることができる。幾つかの実施態様では、Rは、C2−C8アルキル、フェニル、ベンジル及びフェネチルからなる群より選択される少なくとも1つの構成要素を含む。官能基化用の酸の好適な具体例としては、イセチオン酸、タウリン、スルファニル酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、3−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸、4−アミノトルエン−3−スルホン酸、3−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、1−アミノ−2−エトキシナフタレン−6−スルホン酸、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸及び2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸からなる群より選択される少なくとも1つの構成要素が挙げられる。
基礎粒子を官能基化用のスルホン酸で処理するための方法は、単純なスルホン酸とアルミナを反応させるための米国特許第6,224,846号明細書(その参照により本明細書に含まれる)に記載されている一般的な技術に従うことができる。同様の方法は、基礎粒子を官能基化用のホスホン酸及びホスフィン酸で処理するのに適している。
アルミナ粒子表面上の官能基化用の酸は、遊離酸の形態でもよいし又は遊離酸の形態でなくてもよい。この酸は、遊離酸の形態でもよいし、又はスルホン酸、ホスホン酸若しくはホスフィン酸の基と、アルミナ粒子表面上の金属酸化物/水酸化物(若しくは他のもの)の基との間の反応生成物の形態でもよい。したがって、粒子がその表面上に官能基化用の酸を有するか又は「表面が官能基化されている」と本明細書に記載される場合には、酸は、その遊離型であってもよいし又は粒子表面との反応生成物の形態でもよく又はその両方でもよいと解されるべきである。同様に、官能基化されたアルミナ粒子は、多くの場合、Q基(とりわけOH、NH2、それらの混合物)を組成物中の他の成分と反応させることによって組成物中に組み入れられる。それゆえ、表面が官能基化されたアルミナ粒子を含む組成物に言及した場合は、Q基がそのままである粒子、Q基が組成物中の他の成分と反応した粒子又はその両方が含まれると解される。
[ポリマーマトリクス]
任意の幾つかの種類のポリマーが本発明による官能基化されたアルミナ粒子を含むことにより利益を得ることができ、本発明は、とりわけ、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリウレタン尿素、それらの混合物などの任意の種類のポリマーの使用を意図するものである。幾つかの実施態様では、ポリマーは、エラストマー、例えば、ビニル、アクリル、アルキド、UV硬化性及びジエン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1つの構成要素を含む。ジエン系エラストマーの限定的でない例としては、SBR、合成及び天然のラテックスゴム、ポリネオプレン、ポリイソプレン、EPDMポリマー及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンポリマーからなる群より選択される少なくとも1つの構成要素が挙げられる。他のエラストマーも当業者に周知であり、同様に本発明による使用に関して意図される。エラストマーは、接着剤、シーラント,フォーム、コーティング及び他の形態に組み入れることができ、さらには微孔性エラストマーの形態をとることもでき、これらのエラストマーはすべて、本発明の粒子がないエラストマーと比べて特性が改善されている。
本発明の幾つかの典型的な実施態様では、ポリウレタンポリマーのマトリクスが使用される。本明細書で用いられる場合には、「ポリウレタン」という用語は、ポリウレタン自体、ポリ尿素及びポリウレタン尿素を包含する。典型的なポリウレタンは、当技術分野で公知の種々のポリイソシアネートのいずれかから製造することができる。好適なポリイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートからなる群より選択される少なくとも1つの構成要素が挙げられる。2,4−トルエン及び2,6−トルエンのジイソシアネートは、単独でも又は商業的に入手可能な混合物としても特に好適である。ジイソシアネートの他の好適な混合物は、他の異性体及び類似体のより高分子のポリイソシアネートとともに約60%の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含有するPAPIとしても知られている「粗MDI」、及びポリウレタンの技術分野でその名称で知られているような他の改質「液状MDI」として商業的に知られている混合物である。ポリイソシアネートとポリマーポリオール、例えば、ポリエーテル又はポリエステルポリオールの部分的に予備反応された混合物を含むこれらポリイソシアネートの「プレポリマー」も同様に好適である。
本発明のポリウレタン複合材料の製造に使用するための好適なポリマー又はオリゴマーのポリオールは、ポリアルキレンエーテルポリオール及びポリエステルポリオールを含む。ポリアルキレンエーテルポリオールとしては、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プロピレンオキシド)ポリマーなどのポリ(アルキレンオキシド)ポリマー、並びに例えば、特にエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリトリトール、グリセロール、ジグリセロール、トリメチロールプロパン、シクロヘキサンジオール、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの構成要素のようなジオール及びトリオールを含む低分子量多価化合物に由来する末端ヒドロキシル基を含有するコポリマーが挙げられる。有用なポリエステルポリオールとしては、ジカルボン酸を過剰のジオールと反応させることによって例えば、アジピン酸をエチレングリコール、ジエチレングリコール若しくは1,4−ブタンジオールと反応させることによって、又はカプロラクトンなどのラクトンを過剰のプロピレングリコールなどのジオールと反応させることによって製造されるものが挙げられる。追加の好適なポリマーポリオールとしては、ヒドロキシ末端のポリブタジエンとヒドロキシ末端のシリコーンが挙げられる。他のポリマーポリオールが当技術分野で公知であり、それらの使用も本発明よって意図される。
本発明によるポリウレタン/粒子複合材料を製造するための配合物は、特に水、塩化メチレン、トリクロロフルオロメタン及びそれらの混合物などの発泡剤;シリコーンなどの気泡安定剤;及びジブチル錫ジラウレート及び第三級アミンなどの有機金属触媒からなる群より選択される少なくとも1つの構成要素を含む任意の種々の他の成分を含むこともできる。
[官能基化されたアルミナ粒子のポリマーマトリクスへの組み込み]
官能基化されたアルミナ粒子は、乾燥粉末、スラリー及び分散液を含む幾つかの形態で提供することができる。典型的には、出発材料は、凝集体の粒子サイズが約0.1〜約50μmの乾燥粉末である。せん断条件下、本発明の表面官能基化により助けられ、これらの凝集体は崩壊する傾向があり、サイズが約1,000nm(1μm)未満である粒子の有意な比率が得られる。典型的には少なくとも約50容量%、より典型的には少なくとも約75容量%、最も典型的には少なくとも約90容量%の粒子が、組成物中に分散された後にこのサイズよりも小さくなる。多くの用途において、その数は少なくとも約95容量%である。粒子は、任意の幾つかの手段によってポリマー組成物中に組み込まれ、良好な分散を得ることができる。例えば、粒子は、適合できる溶媒又は界面活性剤溶液中に予備分散させてポリマー配合物に添加することができる。任意の好適な溶媒を用いることができるが、好適な溶媒の例としては、特にグリコール、アルコール、ケトン、アセトン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの構成要素が挙げられる。溶媒の量は、最終用途及び固体含有量に応じて変えることができ、典型的には約10〜約30wt%である。溶媒は、任意選択で標準的な手段によって除去することができる。代わりに又は追加して、粒子は、ポリマーマトリクスを製造するのに使用される配合物の一部、例えば、1つ又は複数のプレポリマー、ポリオール、モノマー、樹脂、硬化剤又は他の添加剤を含む成分中に分散させることができるか、又はポリマーを製造するためのすべての反応性成分を含有する混合物に分散させることができる。
例えば、粒子は、ポリマーポリオール、ジ−又はトリ−イソシアネート、ポリマーポリオールとジ−又はトリ−イソシアネートの反応生成物、低級グリコール、及びアミンなどの非グリコールのポリウレタン硬化剤からなる群より選択される1つ又は複数の成分を含むポリウレタン前駆体に組み込むことができる。低級グリコールとしては、典型的にはモノ−、ジ−、トリ−及びテトラ−エチレン(又はプロピレン)グリコール、並びにエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール及びヘキサンジオールなどのC2−C6グリコールが挙げられる。したがって、本発明による組成物は、ポリマーポリオール、ジ−又はトリ−イソシアネート及び官能基化されたアルミナ粒子を任意の順序で互いに混合することによって製造することができる。これらの組成物はまた、ポリマーポリオール、ポリイソシアネート及び官能基化されたアルミナ粒子を一緒に混合して製造することもできる。場合によっては、ポリマーポリオール、ジ−若しくはトリ−イソシアネート、又はポリマーポリオールとジ−若しくはトリ−イソシアネートの反応生成物を用いないで、粒子を低級グリコール及び/又は非グリコールのポリウレタン硬化触媒中に分散させることが望ましいことがある。このような混合物では、官能基化された粒子の取り扱いが便利であり、最終的なポリウレタン組成物に関する配合の自由度が大きいなどの利点がある。
典型的には、粒子は、混合などの低い又は中間のせん断プロセスを用いて十分に分散させることができる。超音波処理及び他の高エネルギープロセスを用いて最適の分散状態を得ることもできる。場合によって、粒子は、ポリマー自体に直接配合することができる。その限定的でない例は、架橋されていないゴムへの配合である。
官能基化されたアルミナ粒子のポリマーにおける最適な添加レベルは、強化の所望のレベル、コストの制約及び系の流動性を含む幾つかの因子に依存している。多くの系、例えば、ポリウレタンにおける典型的な使用レベルは、約10wt%未満、より典型的には約5wt%未満である。しかしながら、より高い添加量が、他の性能特性、例えば、引掻抵抗性又は難燃性を最適化するのに望ましい環境があり、すべての添加レベルが本発明によって意図される。他の官能基化された又は官能基化されていない粒子が本発明の任意の配合物に包含でき、依然として本発明の範囲内にあることもさらに注目すべきである。このような他のタイプの粒子は当業者にとって周知であり、その限定的でない例として、特にシリカ、炭酸カルシウム、タルク、粘土、それらの混合物が挙げられる。
本発明は以下の例によってさらに説明されるが、これらの例は、例証を目的として提示されており、本発明の方法及び組成物を限定するものではない。
以下の例によって、官能基化されたアルミナ粒子を含有するプレポリマー及び他のポリウレタン成分の調製、これら成分からのポリウレタン/アルミナ複合材料の調製、並びに本発明の方法及び組成物を使用することで得られる優れた性能特性が説明される。
[官能基化されたアルミナ粒子]
官能基化されたアルミナ(ベーマイト)粒子を、米国テキサス州ヒューストン所在のSasol North Americanから入手した。同様の粒子は、その参照により本明細書に含まれる米国特許第6,224,846号明細書又は同第6,846,435号明細書に記載されている方法によって製造することができる。官能基化用の酸のベーマイトに対する添加量は、基礎のベーマイト粒子の表面積に基づく有効表面のAlOH基のモル%として特定される。基礎のベーマイト粒子は表面積が300m2/gであったが、これは表面AlOHの当量430g/eqに相当し、又は表面積250m2/gは表面AlOHの当量500g/eqに相当する。例及び比較例において使用した粒子を下表1に記載する。直鎖アルキルベンゼンスルホン酸は、米国イリノイ州ノースフィールドのStepan Companyから入手できるBIO−SOFT S−101であった。
[ポリウレタンのプレポリマー]
以下の例において、粒子添加量に関する表記は、最終的なエラストマーにおける粒子の添加量を5wt%にできるよう計算した粒子含有量を示している。実際の添加量は、使用される実際の質量及び反応体の多様性によって僅かに異なる場合がある。
[例E1(5%のN−1添加)]
乾燥粒子粉末をトルエンに添加し、透明な分散液が得られるまで振盪することによってトルエン中N−1の20%分散液を作製した。分散液の311.8g量部を541.0gのPOLYTHF1000(BASFから入手できる)と49.4gのジエチレングリコール(DEG)からなるポリオールブレンドに添加した。生成物を均一になるまで混合した。2,4−トルエンジイソシアネート50%/2,6−ジイソシアネート50%(TDI)の1387g量部をN2パージと機械撹拌器を備えたジャケット付き反応器に充填した。反応器を40℃に予熱し、ポリオールブレンドを撹拌しながら6時間かけて反応器にゆっくりと供給した。反応器の温度を50±3℃に維持した。混合物を50℃で一晩保持し反応を完了した。130℃及び1Torrで供給速度5〜10g/分で以って作動するPope 2”分子蒸留器を用い、ワイプドフィルム(wiped-film)蒸発によって過剰な未反応TDIを除去して844gのプレポリマーを得た。
[例E2(3%のN−1添加)]
乾燥粒子粉末をトルエンに添加し、透明な分散液が得られるまで振盪することによってトルエン中N−1の20%分散液を作製した。分散液の186.0g量部を568.6gのPOLYTHF1000(BASF)と46.1gのジエチレングリコール(DEG)からなるポリオールブレンドに添加した。生成物を均一になるまで混合した。2,4−トルエンジイソシアネート50%/2,6−ジイソシアネート50%の1393g量部をN2パージと機械撹拌器を備えたジャケット付き反応器に充填した。反応器を40℃に予熱し、ポリオールブレンドを撹拌しながら6時間かけて反応器にゆっくりと供給した。反応器の温度を50±3℃に維持した。混合物を50℃で一晩保持し反応を完了した。130℃及び1Torrで供給速度5〜10g/分で以って作動するPope 2”分子蒸留器を用い、ワイプドフィルム(wiped-film)蒸発によって過剰な未反応TDIを除去した。
[比較例C1(粒子なし)]
ベーマイトの充填剤を全く含まないプレポリマーを以下のように調製した。2,4−トルエンジイソシアネート50%/2,6−ジイソシアネート50%(TDI)の100量部をN2パージと機械撹拌器を備えたジャケット付き反応器に充填した。PolyTHF1000(OH#112)の43.8量部とジエチレングリコールの3.0量部から調製したポリオールブレンドを、温度を45〜60℃に制御した反応器に撹拌しながら2〜6時間かけて供給した。160℃及び0.1mmHg未満で作動するPfaudlerのワイプドフィルム(wiped-film)蒸発器を用い、ワイプドフィルム(wiped-film)蒸発によって過剰な未反応TDIを除去した。
[比較例C2]
官能基化されていないベーマイトN−2は、中程度のせん断混合(Cowlesブレード、1500rpm)又は超音波処理を使用しても安定したトルエン分散液を形成しなかった。N−2粒子は、ポリオールブレンド又はTDIにおいても安定した分散液を形成しなかったので、この材料を用いて例1の一般的な手順によりプレポリマーを作製することはできなかった。
[比較例C3(5%のN−2添加)]
C1プレポリマーの620g量部を機械撹拌器とN2パージを備えた1リットル反応器に充填した。プレポリマーを80℃に加熱し、撹拌しながらN−2を41g添加した。内容物を80℃で1.5時間撹拌して確実に十分混合した。
[比較例C4(5%のN−1添加)]
C1プレポリマーの700g量部を機械撹拌器とN2パージを備えた1リットル反応器に充填した。プレポリマーを80℃に加熱し、撹拌しながらN−1を47.5g添加した。内容物を80℃で2.5時間撹拌して確実に十分混合した。
[例E3(5%のN−1添加)]
乾燥粒子粉末をトルエンに添加し、透明な分散液が得られるまで振盪することによってトルエン中N−1の20%分散液を作製した。367.5gのPOLYTHF1000(BASF)と25.6gのジエチレングリコール(DEG)からなるポリオールブレンドを調製した。分散液の93.92g量部をポリオールブレンド182.0gに添加した。生成物を均一になるまで混合した。MONDUR TDS(Bayerから入手できる2,4−異性体含有量の高いトルエンジイソシアネート)103.1g量部をN2パージと機械撹拌器を備えたジャケット付き反応器に充填した。ポリオールブレンドを撹拌しながら30分間かけて反応器にゆっくりと供給した。反応器の温度を70±3℃に維持した。混合物を70℃で一晩保持し反応を完了した。その後、減圧蒸留によってトルエンを除去した。
[例E4(5%のN−1添加)]
MONDUR TDS103.1g量部をN2パージと機械撹拌器を備えたジャケット付反応器に充填した。室温で激しく撹拌しながらフラスコに18.6g量部のN−1を添加した。次いで、混合物を60℃に加熱して1時間保持した。例E3で調製したポリオールブレンド178.6g量部を撹拌しながら30分間かけて反応器にゆっくりと供給した。反応器の温度を70℃まで上げて70±3℃で一晩保持し反応を完了した。
[比較例C5(粒子なし)]
MONDUR TDS557.2g量部をN2パージと機械撹拌器を備えたジャケット付反応器に充填した。次いでTDSを70℃に加熱した。POLYTHF1000(BASF)987.8gとジエチレングリコール(DEG)68.45gからなるポリオールブレンド1042.8g量部を撹拌しながら2.5時間かけて反応器にゆっくりと供給した。混合物を70±3℃で一晩保持し反応を完了した。
[注入成形エラストマー]
硬化剤として4,4’−メチレンビス−オルトクロロアニリン(MOCA)を用いて、先の段落で調製したプレポリマーから注入成形エラストマーを作製した。プレポリマーを脱ガスして80℃に加熱した。MOCAをホットプレート上で溶融して110〜120℃に加熱した。MOCAをプレポリマーに添加し、Flak Tekミキサーにおいて2500rpmで混合した。混合物を離型剤でコートしたガラス製の型に注入し100℃に予熱した。成形物をオーブンにおいて100℃で16時間硬化した。プラークを華氏75度及び50%の相対湿度で少なくとも2週間熟成した後に試験した。物理試験は、ASTM法のD−412、D−470、D−1938及びD−2240に従って実施した。
プラークを作製するのに用いた配合物の詳細を表2に示す。表中の「粒子含有量」は、改質された粒子について言うものである。
[動的機械分析]
Rheometric Scientific(現在はTA Instruments)のRSA IIレオメータを用いて引張における複合材料試料についての動的機械分析(DMA)データを収集した。試験試料の寸法は、長さ22mm、幅6.2mm及び厚さ1.6mmであった。データは−130〜250℃の間で8℃間隔において収集した。周囲温度以下の温度を維持するために液体窒素を使用した。適用した振動数は6.28rad/秒(1Hz)であった。最初、100gの張力を試料に加え、後の試験を通じて静的力を動的力の110%に制御した。歪は試料の線形粘弾性領域に維持した。得られたプロットを図1〜3に示し、その数値データを表3に示す。
例E1及びE2のプレポリマーで作製したプラークは、低い添加レベルでさえ、特に硬度、ヤング率及び動的貯蔵弾性率において、対照のプレポリマー比較例C1を超える明確な性能上の利点を示した。図1〜3のデータは、最も一般的な使用条件を包含する0〜50℃の温度範囲である。弾性スティフネスに関連するE’(貯蔵弾性率)の数値は、改質ベーマイトを含む組成物で非常に高くなっていることが分かる。対照のプレポリマーに未処理の粒子を添加した比較例C3は対照のプレポリマーほどの性能を示さなかった。粒子N−1を対照のプレポリマーに直接添加した比較例C4プレポリマーによって調製したプラークに関しては、下表3に示すように、例E1及びE2に比べて、粒子の分散及び性能強化が劣っていた。同じ傾向は、対照の比較例C5に対して例E3とE4に示す通常のプレポリマーにみられる。3%の粒子添加量でさえ有意な強化作用が観察された。
[ポリウレタン微孔性エラストマーの「パートC」添加パッケージ]
本発明による官能基化されたアルミナ粒子は、ポリマーの製造に使用するための添加パッケージに組み入れることもできる。ポリウレタンを製造する場合、このような「パートC」パッケージは、触媒、発泡剤及び/又はポリウレタン製品の製造プロセス又は特性を向上させるための他の添加剤を典型的に含有している。2つのこのようなパッケージ(比較例C6と本発明の例E5)の調製を以下に説明し、続いて当該パッケージからの実験室規模のポリウレタンフォームの調製を説明する。
[比較例C6(ベーマイトのない添加パッケージ)]
ポリウレタン添加パッケージ(パートC)のためのマスターバッチを8.0重量部のエチレングリコール、0.7重量部の水及び0.5重量部のDABCO DC 193界面活性剤からブレンドして作り、対照として使用した。混合物を高速ミキサー(1000〜1200rpm)とCowlesブレードを用いて30分間ブレンドした。
[例E5(1%のN−3を最終のエラストマーに添加)]
官能基化されたベーマイト粒子N−3を含有する添加パッケージのマスターバッチを8.0重量部のエチレングリコール、0.7重量部の水、0.5重量部のDABCO DC 193界面活性剤及び2.19重量部の官能基化されたベーマイトから調製した。混合物を高速ミキサー(1000〜1200rpm)とCowlesブレードを用いて30分間ブレンドした。
[ポリウレタンフォームの実験室での調製]
以下の手順に従って上記のC6とE5の添加パッケージからフォームを調製した。米国ミシガン州ミッドランドのDow Chemicalから入手した靴底ポリエステルポリオール(ポリ(エチレングリコール/ジエチレングリコール)アジピン酸ポリエステルポリオール、ヒドロキシル価56)97.1g量部を使い捨てのビーカーに秤取した。比較例C6の添加パッケージ8.93g量部をポリオールに添加し、高速分散器を用いて30秒間混合した。靴底MDI/ポリエステルプレポリマー(17%NCO)102.1g量部をシリンジに予め秤取した。DABCO EG触媒(米国ペンシルバニア州アレンタウンのAir Products and Chemicals社)1.94g量部をビーカーに添加し、続いて直ちにシリンジの内容物を添加してイソシアネート指数の計算値が100の配合物を提供した。ビーカーの内容物を直ちに高速分散器を用いて5秒間混合し、1cm×30.5cm×15.5cmの型に注入した。その型を華氏140度に予熱した。そのパートを5分後に取り出したところ、フォーム密度は0.35g/ccであった。例E5の添加パッケージ11.25gを用いてこの手順を繰り返した。物理特性試験の結果を下表4に示す。
表4のデータから分かるように、このデータは、伸び率(%)、スプリット引裂及びロスフレックスにおいて見られるように可撓性に有意に影響することなく、硬度とヤング率が対照と比べて顕著に改善されたことを示している。さらに、図4に示すDMAのデータは、Tg(0〜150℃)を超えると、貯蔵弾性率が有意に増大することを示している。
[ポリウレタンの「パートB」パッケージ(パートC+ポリオール)]
2つのポリウレタン「パートB」パッケージ(比較例C7と本発明の例E6)の調製を以下に説明し、続いて当該パッケージからのポリウレタンフォームの機械運転製造について説明する。
[比較例C7(ベーマイトなし)]
エチレングリコール8.0量部、DABCO EG触媒(Air Products and Chemicals社)2.0量部、水0.7量部及びDABCO DC 193界面活性剤(Air Products and Chemicals社)0.5量部からパートCブレンドを製造した。パートCを高速ミキサー(1000〜1200rpm)とCowlesブレードを用いて混合した。パートBは、Dow Chemicalから入手した靴底ポリエステルポリオール(ポリ(エチレングリコール/ジエチレングリコール)アジピン酸ポリエステルポリオール、ヒドロキシル価59.2)100量部にパートC11.2量部を添加し、内容物が十分混合されるまで振盪することによって調製した。
[例E6(1%のN−3添加)]
官能基化されたベーマイトN−3を2.19量部含むことを以外は、上記と同様にしてパートCブレンドを調製した。パートBは、上記と同様にしかし官能基化されたベーマイトを含有するパートC13.39量部を用いて調製した。パートBにおけるN−3の添加量は、最終のポリウレタン配合物に1wt%添加するよう選択した。
[機械運転−ポリウレタンフォーム]
米国ミシガン州グランドラピッズのEdge−Sweets Companyから入手できるEdge−Sweets機械(モデル番号8BT)を用いてフォームパートを製造した。パートBと靴底ポリエステルプレポリマー(Dow Chemical 18.82%NCO、MDI/ポリエステル)を別々のタンクに加えた。2つのフィードをギアポンプにより混合頭部を通してポンプ輸送し、ポンプの速度を調節して混合比を制御した。最適な混合比は、ピンチ(pinch)及びプル(pull)時間を最小限に抑えることで各配合物についてパートBのポンプ速度を一定のイソシアネートポンプ速度に調節することによって決定した。比は、パートBとプレポリマーの別々のショットを較正モードで使用して決定した。フォーム混合物を華氏140度に加熱した1cm×30.5cm×15.5cmの型に注入した。注入時間を利用して型に添加する配合物の量を制御し、最終パートの密度が0.45g/ccになるよう調節した。プラークは最適比の両側のポリオール/イソシアネート比で製造した。得られたプラークの物理的性質を下表5に示し、DMAのプロットを図5に示す。
見て分かるように、表5のデータは、本発明の官能基化された粒子を組み込んだフォームの硬度、ヤング率、引張強さ及び引裂強さがすべて対照と比べて有意に改善されていることを示している。加えて、ロスフレックスの値は、ポリマーの硬度と剛性が増大しているにもかかわらず、対照と同等又はそれよりも僅かによい。さらにDMAのデータも、Tg(0〜150℃)を超えると、貯蔵弾性率が有意に増大することを示している。
次に図6の(A)と(B)及び図7について言えば、これらの図は、本発明によってポリウレタンエラストマーのマトリクス中に粒子を分散させることができるということを示している。図6の(A)と(B)は、1μmと0.2μmのスケールバーをつけた2つの異なる倍率で撮影した例E1に従って形成した製品のTEM写真である。図6の(A)と(B)は、本発明により微細でかつ十分に分散した粒子を達成できることを示している。対照的に、図7は、10μmのスケールバーをつけた15.0kv(500×)で撮影した例C4に従って形成した製品のSEM写真であり、適正な分散条件又は適正な表面改質粒子を使用しない場合に典型的に得られる凝集粒子を示している。
本発明は具体的な実施態様を参照して本明細書で説明及び記載されているが、特許請求の範囲は示された詳細に限定されることを意図するものではない。むしろ、これらの詳細において種々の変更が当業者によりなされることが期待され、このような変更は依然として特許請求された主題の趣旨及び範囲内にあり、それに応じてこれらの請求項が解釈されることを意図するものである。
本発明による官能基化されたアルミナ粒子を含有するポリウレタンエラストマーと対照のエラストマーに関する動的機械分析(DMA)のプロットである。 本発明による官能基化されたアルミナ粒子を含有するポリウレタンエラストマーと対照のエラストマーに関する動的機械分析(DMA)のプロットである。 本発明による官能基化されたアルミナ粒子を含有するポリウレタンエラストマーと対照のエラストマーに関する動的機械分析(DMA)のプロットである。 本発明による官能基化されたアルミナ粒子を含有するポリウレタンエラストマーと対照のエラストマーに関する動的機械分析(DMA)のプロットである。 本発明による官能基化されたアルミナ粒子を含有するポリウレタンエラストマーと対照のエラストマーに関する動的機械分析(DMA)のプロットである。 (A)及び(B)は例E1に従って形成された製品のTEM写真である。 例C4に従って形成された製品のSEM写真である。

Claims (11)

  1. 式A−R−Qの少なくとも1つの酸であって、式中、
    Aが、SO3H、PO32及びPO22からなる群より選択された少なくとも1つの酸基を含み、
    Rが、置換及び非置換の非環式、脂環式、環式及び複素環式の部分からなる群より選択された少なくとも1つの有機接続基を含み、
    Qが、OH、NH2、ビニル、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、NCO、CO2H、SH及びエポキシからなる群より選択された少なくとも1つの反応性部分を含む、少なくとも1つの酸によって表面が官能基化されたアルミナ粒子を含む組成物。
  2. 前記アルミナ粒子が、ベーマイト、擬似ベーマイト又はそれらの混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記表面が官能基化された粒子が、約100nm未満の平均体積直径を有する、請求項1に記載の組成物。
  4. Rが、置換及び非置換のアルキル、アリール、アラルキル、アルカリール及びアルケニルからなる群より選択される少なくとも1つのC2−C25の部分を含む、請求項1に記載の組成物。
  5. 式A−R−Qの少なくとも1つの酸がイセチオン酸を含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 式A−R−Qの少なくとも1つの酸がタウリンを含む、請求項1に記載の組成物。
  7. ポリマーポリオール、ジ−又はトリ−イソシアネート、ポリマーポリオールとジ−又はトリ−イソシアネートの反応生成物、低級グリコール、及び非グリコールのポリウレタン硬化剤からなる群より選択される少なくとも1つの成分をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  8. エラストマーと、式A−R−Qの少なくとも1つの酸であって、式中、
    Aが、SO3H、PO32及びPO22からなる群より選択された少なくとも1つの酸基を含み、
    Rが、置換及び非置換の非環式、脂環式、環式及び複素環式の部分からなる群より選択された少なくとも1つの有機接続基を含み、
    Qが、OH、NH2、ビニル、アクリルオキシ、メタクリルオキシ、NCO、CO2H、SH及びエポキシからなる群より選択された少なくとも1つの反応性部分を含む少なくとも1つの酸によって表面が官能基化されたアルミナ粒子とを含む、複合材料。
  9. 前記エラストマーが硬化された固体ポリウレタンを含む、請求項8に記載の複合材料。
  10. 前記硬化された固体ポリウレタンが微孔性エラストマーを含む、請求項8に記載の複合材料。
  11. 前記エラストマーがジエン系エラストマーを含む、請求項8に記載の複合材料。
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