JP3727558B2 - 一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物に関し、詳しくは、プライマーを用いなくともガラス、プラスチック、金属または塗装鋼鈑等との接着性に優れるシーラント、更に詳しくは、プライマーを用いなくとも強化ガラスまたはセラミックプリントガラスに対する接着性に優れるシーラントとして好適な一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種のウレタン樹脂組成物がシーリング剤、接着剤等として広く利用されている。このようなウレタン樹脂組成物は、ポリオール系化合物とイソシアネート系化合物とからなる二液型と、空気中の湿気等によって硬化する一液型の組成物とが知られているが、近年、現地施工における組成物の混合調整が不要で取扱いが容易である等の点で、一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物の利用が拡大している。
一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物について、例えば、U.S.Pat.No.4,374,237には、ウレタンプレポリマーに2級アミノシランを反応させて1分子中2個以上のシラン基を持つプレポリマーを含むポリウレタンシーラントが、U.S.Pat.No.4,687,533にはアルコキシシランをペンダント基にもつウレタンプレポリマーを含むシーラントが記載されている。しかし、これらのポリウレタンシーラントは硬化が遅く、例えば、自動車用の窓ガラスを自動車のボディに接着させる用途には作業性上問題がある。また、構造部材としての物性も不十分である。
【0003】
また、U.S.Pat.No.5,623,044には、2級アミノシランとイソホロンジイソシアネート3量体やヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体、ポリフェニルポリメチレンイソシアネートといったポリイソシアネートとの反応物を含むポリウレタンシーラントが記載されている。しかし、これらの反応物を含むポリウレタンシーラントは初期接着性が十分ではないという問題がある。また上記変性体の添加量が多いためシーラントの物性に悪影響を与えるものと思われる。このため、自動車用の窓ガラスをボディに接着させる用途にはシランカップリング剤を含むプライマーが必要であった。
【0004】
そのため、上述の問題を解決し、プライマーを用いなくとも、ガラス、金属、プラスチックおよび塗装鋼板等のすべてに対する接着性に優れるウレタンシーラントの実現が望まれており、特に自動車産業においては、強化ガラスやセラミックプリントガラス等にプライマーを用いなくとも接着可能なウレタンシーラントの実現が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、プライマーを用いなくともガラス、プラスチック、金属および塗装鋼鈑等、特に強化ガラスやセラミックプリントガラスに対する接着性に優れ、更には硬化性および耐発泡性も良好で、伸びもよい一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、プライマーを用いなくともガラスと、プラスチック、金属または塗装鋼板等の材料とを接着する材料について鋭意検討した結果、ヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネート化合物と、1分子中に4個以上のメトキシ基および1個の2級アミノ基をもつ2級アミノアルコキシシランとの反応物と、テトラメトキシシラン縮合物とを混合したものを、ウレタンプレポリマーを主成分とするベース材に配合したところ、強化ガラスまたはセラミックプリントガラス等と、金属、プラスチックまたは塗装鋼板等とを接着させるノンプライマーウレタンシーラントとして好適であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
ウレタンプレポリマーを含むベース材100重量部と、
(A)ヘキサメチレンジイソシアネート(以下「HDI」と略記する)、HDIのビウレット体およびHDIのイソシアヌレート体からなる群から選ばれる少なくとも1種と下記式(1)で表される2級アミノアルコキシシランとを反応させてなる化合物と、(B)下記式(2)で表されるテトラメトキシシラン縮合物とを合計で0.2〜10重量部と
を含む一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物であって、かつ、
前記(A)成分100重量部に対し、前記(B)成分が10〜50重量部の範囲であることを特徴とする一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物を提供する。
【0008】
【化3】
Figure 0003727558
ここで、
xは1,2または3であり、yは1,2または3であり、かつ
x+y=4,5または6の関係を満たす数であって、
mは1〜10の整数であり、nは1〜10の整数である。
【0009】
【化4】
Figure 0003727558
ここで、lは1〜50の整数である。
【0010】
前記ウレタンプレポリマーの平均官能価は2.2〜3.0であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物(以下「本発明の組成物」という)について詳細に説明する。なお、本明細書においては、本発明の組成物を構成する、成分(A)および成分(B)以外のすべての成分を含めて「ベース材」ということとする。
【0012】
本発明の組成物は、ウレタンプレポリマーを含むベース材と、HDI系ポリイソシアネート化合物と、1分子中に4個以上のメトキシ基と1個の2級アミノ基とをもつ2級アミノアルコキシシランとを反応させてなる化合物(A)と、テトラメトキシシラン縮合物(B)とを所定の割合で含むことを特徴としている。
【0013】
本発明の組成物に用いられるウレタンプレポリマーは、通常の一液型ウレタン樹脂組成物に使用されるものであればよく、ポリオール化合物と過剰のポリイソシアネート化合物(すなわち、OH基に対して過剰のNCO基)との反応生成物である。
【0014】
ウレタンプレポリマーを生成するポリオール化合物としては、通常の一液型ウレタン樹脂組成物に使用されるものが使用可能である。例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオールおよびこれらの混合ポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4´−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4´−ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールの1種または2種以上に、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等の1種または2種以上を付加して得られるポリエーテルポリオール;ポリオキシテトラメチレンオキサイド;等が好適に例示される。具体例としては、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール等が挙げられる。
【0015】
ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、あるいはその他の低分子ポリオールの1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸あるいはその他の低分子カルボン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン等の開環重合体等が好適に例示される。
【0016】
その他のポリオールとしては、ポリマーポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加されたポリブタジエンポリオール、アクリルポリオール等や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の低分子ポリオールも好適に例示される。
【0017】
特に、本発明に用いるポリオールとしては、数平均分子量1000〜15000、特に1000〜10000のポリエーテルポリオールが好ましい。上述の範囲のポリエーテルポリオールは、ガラス転移温度、硬化後の組成物のシーラントとしての物性の点で好ましい。
【0018】
ウレタンプレポリマーを生成するポリイソシアネート化合物としては、通常の一液型ウレタン樹脂組成物に使用されるものが使用可能である。具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートおよびこれらの水素添加化合物;
エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;
イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート;
キシリレンジイソシアネート等のアリール脂肪族ポリイソシアネートおよびこれらの水素添加化合物;等が好適に例示され、これらの1種あるいは2種以上の組み合わせとして使用される。
【0019】
本発明に用いるウレタンプレポリマーは、上述のポリオール化合物と過剰のポリイソシアネート化合物とを反応させて製造することができる。ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との混合の量比は、ポリオール化合物中の水酸基1モルあたりのポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基のモル比(NCO/OH)として、1.2〜2.5、好ましくは1.5〜2.4である。この範囲であれば、ウレタンプレポリマーの粘度および硬化物物性が適当となるので好ましい。
また、このウレタンプレポリマーの製造は、通常のウレタンプレポリマーと同様の方法で行うことができ、例えば、上述の量比のポリオール化合物とポリイソシアネート化合物を、50〜100℃で加熱撹拌することによって行うことができる。また、必要に応じて、有機錫化合物、有機ビスマス、アミン等のウレタン化触媒を用いることもできる。
【0020】
このようにして得られるウレタンプレポリマーの平均官能価(イソシアネート基数)は、1分子当たり2.2〜3.0が好ましく、2.4〜2.8がより好ましく、重量%の割合にすると0.4%以上が好ましく、0.5%以上であることがより好ましい。平均分子量は2000〜20000が好ましく、2000〜15000がより好ましい。この範囲であると、得られる本発明の組成物の粘度、接着性、硬化後のシーラントとしての特性(例えば、硬度、モジュラス)の観点から好ましい。
【0021】
本発明のベース材100重量部中、上述のウレタンプレポリマーは20〜80重量部含まれていることが好ましく、30〜60重量部含まれていることがより好ましい。本発明のベース材に含まれる他の成分については後述する。
【0022】
本発明の組成物に配合される化合物(A)は、以下に示す2級アミノアルコキシシランとHDI系ポリイソシアネート化合物との反応生成物である。
化合物(A)の製造に用いられる2級アミノアルコキシシランは、1分子中に2級アミノ基1個とシリコンに結合した加水分解可能なメトキシ基を4個以上含む、下記式(1)で表される化合物である。
【0023】
【化5】
Figure 0003727558
ここで、
xは1,2または3であり、yは1,2または3であり、かつ
x+y=4,5または6の関係を満たす数であって、
mは1〜10の整数であり、nは1〜10の整数である。
上記式(1)で表される化合物としては、例えばN,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンが好ましく挙げられる。
【0024】
また、本発明に用いられるHDI系ポリイソシアネート化合物は、HDI、HDIのビウレット体およびHDIのイソシアヌレート体からなる群から選ばれる少なくとも1種である。これらのHDI系ポリイソシアネート化合物を用いると、少ない添加量で接着性を発現することができる。
ここで、HDIのビウレット体、HDIのイソシアヌレート体は、下記に示す化合物である。
【0025】
【化6】
Figure 0003727558
【0026】
上記2級アミノアルコキシシランとHDI系ポリイソシアネート化合物とを反応させる際のこれらの混合の量比は、2級アミノ基1モルあたりのHDI系ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基のモル比(NCO/NH)が、HDI系ポリイソシアネート化合物としてHDIを用いる場合には、NCO/NH=100/90〜100/110の範囲で用いるのが好ましく、HDIのイソシアヌレート体またはHDIのビウレット体を用いる場合には、NCO/NH=100/90〜100/200の範囲で用いるのが、ウレタン樹脂組成物の耐発泡性および硬化物物性の点から好ましい。
【0027】
また、粘度調節のために、必要に応じて適当な溶媒、例えばトルエン等を加えて反応させてもよい。
上記反応では、HDI系ポリイソシアネート化合物と、2級アミノアルコキシシランとの反応生成物を主成分として含む反応液が得られる。本発明では、この反応生成物と溶媒とを含む反応液をそのまま化合物(A)として用いてもよい。また、化合物(A)は、1種単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
【0028】
本発明に用いられるテトラメトキシシラン縮合物(B)は、下記式(2)で表される化合物である。
【化7】
Figure 0003727558
ここで、lは1〜50の整数である。好ましくは、lは2〜15の整数、より好ましくは、lは2〜10の整数である。
【0029】
テトラメトキシシラン縮合物(B)は1種単独でも2種以上を混合して用いることもできる。2種以上を混合して用いる場合は、上記式(2)中のlは、それらの平均値が上記範囲を満たせばよく、特に、lの平均値が2〜10の範囲であることがより好ましい。
本発明の組成物は、分子中にイソシアネート基との反応部分をもたない上記テトラメトキシシラン縮合物(B)を所定量含むことにより、強化ガラスやセラミックプリントガラス等との濡れ性が上がり、接着性の向上に寄与するものと考えられる。
【0030】
本発明の組成物は、ウレタンプレポリマーを含むベース材100重量部と、化合物(A)とテトラメトキシシラン縮合物(B)とを合計で0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜2.5重量部とを含む。成分(A)と成分(B)との合計量が0.2重量部より少ないと接着性が低下し、10重量部よりも多いと物性低下が大きく実用的でないからである。
【0031】
さらに、本発明の組成物において、上記成分(A)と(B)との量比は、(A)成分100重量部に対し、(B)成分が10〜50重量部、好ましくは25〜40重量部の範囲であることが必要である。(B)成分の配合量が10重量部未満あるいは50重量部を超えると接着性が低下し、硬化物の硬度、モジュラス低下も大きく実用的でないからである。
【0032】
本発明のベース材としては、上述のウレタンプレポリマーに加えて、例えば、カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、無水珪酸等の充填剤;ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、テトラヒドロフタル酸、アゼライン酸、マレイン酸等の可塑剤;トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン等の溶剤;ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ラウレート、オクチル酸錫、オクチル酸鉛、3級アミン等の硬化促進剤等、エポキシシランあるいは1分子中にイソシアネートを1個だけもつイソシアネートシランなどを配合することができる。
ベース材100重量部中、充填剤は30〜70重量部程度、可塑剤は5〜20重量部程度、溶剤は0〜5重量部程度、硬化促進剤は0.01〜0.5重量部程度含んでいるのが好ましい。
【0033】
さらに、本発明のベース材は、下記式(3)で表されるアルケニル基含有シラン化合物(C)を含んでいてもよい。
(C) 一般式(Ra O)n b 3-n Si ─Rc ・・・ (3)
式(3)において、
a Oは、加水分解可能なアルコキシル基を表し、
b は炭素数1〜3のアルキル基を表し、
c はヘテロ原子を含んでいてもよいアルケニル基含有有機基を表し、
nは1、2または3を表す。
【0034】
上記Ra Oで示される加水分解可能なアルコキシル基は、通常、炭素数1〜3のアルコキシル基であり、好ましくはメトキシ基またはエトキシ基である。Rb は、好ましくはメチル基またはエチル基である。
【0035】
上記Rc 基に含まれていてもよいヘテロ原子としては、酸素、窒素、イオウなどが挙げられる。このようなヘテロ原子を含んでいてもよいアルケニル基含有有機基Rc としては、具体的に、
−CH=CH2 (ビニル基)
−(CH2 4 ─CH=CH2
−(CH2 8 ─CH=CH2
−Ph─CH=CH2 (ここでPhはフェニル基)
−(CH2 3 ─O−CH=CH2
−(CH2 10─COO−CH=CH2
−(CH2 3 ─OCO−CH=CH2
−(CH2 3 ─OCO−C(CH3 )=CH2 (メタクリロキシプロピル基)
−(CH2 3 ─O−(CH2 2 ─OCO−C(CH3 )=CH2
などが挙げられる。
【0036】
c 基としては、これらのうちでも特にビニル基、メタクリロキシプロピル基などが好ましい。
式(3)で表されるアルケニル基含有シラン化合物(C)としては、具体的にビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられ、これらが好ましく用いられる。
【0037】
上記アルケニル基含有シラン化合物(C)は、前記ウレタンプレポリマーを含むベース材100重量部中、0.05〜10重量部、好ましくは0.05〜7重量部含有していてもよい。
【0038】
アルケニル基含有シラン化合物(C)を含有することにより、本発明の組成物のモジュラスコントロールが容易になり、伸びが確保しやすくなるので、弾性(柔軟性)を向上させることができる。また、この成分(C)の添加によって本発明の組成物の優れた接着性が低下することはない。
【0039】
本発明の組成物の製造方法は特に限定されず、通常の一液型ウレタン樹脂組成物と同様に行えばよいが、製造は化合物中の含水率が低い状態で、更には無水状態で行うのが好ましい。製造系内の水分により製造時の粘度が高くなり、さらに(A)成分および(B)成分が加水分解を起こし、得られる本発明の組成物の接着性が損なわれる恐れがあるからである。製造方法としては、例えば、ウレタンプレポリマー、成分(A)および成分(B)、必要に応じてアルケニル基含有シラン化合物(C)、その他の添加剤を、無水状態で十分に混練し、均一に分散させることによって製造することができる。
【0040】
このようにして得られる本発明の組成物は、貯蔵安定性を低下させることなく良好な硬化性を示し、プライマーを用いなくとも、ガラス、金属、プラスチックおよび塗装鋼板等に対する接着性に優れ、発泡の抑制にも優れる。本発明では、成分(A)と成分(B)との量比を特定範囲とすることにより、特に強化ガラス、セラミックプリントガラスに対する高い接着性を確保できる。従って、このような特性を有する本発明の組成物は、強化ガラスやセラミックプリントガラス等のガラス、プラスチック、アルミニウム等の金属または塗装鋼板等に用いるシーラント、特に自動車用シーラントとして好適である。
【0041】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1.ウレタンプレポリマーの合成
ポリオキシプロピレンジオール(平均分子量2000)500g、ポリオキシプロピレントリオール(平均分子量5000)750g、および4,4´−ジイソシアネートフェニルメタン(分子量250)214gを混合し(この時NCO/OH=1.8)、さらにフタル酸ジオクチル1460gを加えて、窒素気流中、80℃で撹拌、反応させて、イソシアネート基を1.1%含有するウレタンプレポリマーを合成した。
【0042】
2.化合物(A)の合成
HDIのイソシアヌレート体(住友バイエルウレタン製スミジュールN−3500(=Mobay's DesmodurN−3300)、NCO23.23%)95.6gとトルエン45gを4口フラスコに入れ、窒素気流中で撹拌しながら、N,N−ビス〔(3−トリメトキシシリル)プロピル〕アミン(日本ユニカー(株)製A−1170)90gを滴下してイソシアネート基を6.4%含有する化合物(A)を得た。
【0043】
3.ウレタン樹脂組成物の調製
上記ウレタンプレポリマー100g、十分に乾燥させたカーボンブラック102gおよびジオクチル錫ジラウレート0.2gを混合しベース材を得た。このベース材に、表に示す量の(A)成分および(B)成分を添加し、無水状態で撹拌することによりウレタン樹脂組成物を得た。(B)成分としては、テトラメトキシシラン縮合物(三菱化学(株)製MS−51)を使用した。
【0044】
4.評価方法
得られたウレタン樹脂組成物を20℃、65%RHの雰囲気下で、よく洗浄した被着体に直径10mmの丸ビード状に約10cmの長さで塗布し、3mm厚に圧着し、硬化させて試験片とした。被着体としては、強化ガラス、セラミックプリントガラス(セラガラス)、塗装鋼鈑およびプラスチック(ポリブチレンテレフタレート)を用いた。
これら試験片を用いて、3日後にナイフカットによる手剥離試験を実施した(これを初期とする)。さらに、50℃の温水に1ヶ月間浸漬後に手剥離試験を実施した(これを温水老化とする)。手剥離試験の結果、凝集破壊率100%を○とし、それ以外(界面破壊や薄層破壊が見られたもの)を×とした。ここで、「凝集破壊率」とは、組成物層が凝集破壊した面積を塗布面積に対する比で表したものである。結果を表1および表2に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0003727558
【0046】
【表2】
Figure 0003727558
【0047】
本発明の量比で(A)成分および(B)成分を配合することにより、強化ガラスおよびセラミックプリントガラスに対しても良好な接着性が得られ、かつ、温水老化後もこれらの被着体に対する接着性は確保されることがわかる。
これに対し、(A)成分と(B)成分との合計量が少な過ぎる場合には接着性が得られず(比較例1、2)、逆に多過ぎるとセラミックプリントガラスに対する接着性が不十分となる(比較例3)。また、この範囲を満たす場合でも、(A)成分と(B)成分との量比が本発明の範囲を満たしていない場合は所望の接着性が得られないことがわかる(比較例4、5、6)。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の組成物はプライマーを用いなくともガラス、プラスチック、金属および塗装鋼板等、特に強化ガラス、セラミックプリントガラスとの接着性に優れている。また、本発明の組成物は、硬化性および耐発泡性に優れると共に、これらの特性を保持したまま伸びを良くすることも容易であるので、特に自動車用シーラントとして有用である。

Claims (2)

  1. ウレタンプレポリマーを含むベース材100重量部と、
    (A)ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体およびヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体からなる群から選ばれる少なくとも1種と下記式(1)で表される2級アミノアルコキシシランとを反応させてなる化合物と、(B)下記式(2)で表されるテトラメトキシシラン縮合物とを合計で0.2〜10重量部と
    を含む一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物であって、かつ、
    前記(A)成分100重量部に対し、前記(B)成分が10〜50重量部の範囲であることを特徴とする一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物。
    Figure 0003727558
    ここで、
    xは1,2または3であり、yは1,2または3であり、かつ
    x+y=4,5または6の関係を満たす数であって、
    mは1〜10の整数であり、nは1〜10の整数である。
    Figure 0003727558
    ここで、lは1〜50の整数である。
  2. 前記ウレタンプレポリマーの平均官能価が2.2〜3.0であることを特徴とする請求項1に記載の一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物。
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