JP2003026756A - 一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物

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JP2003026756A JP2001218233A JP2001218233A JP2003026756A JP 2003026756 A JP2003026756 A JP 2003026756A JP 2001218233 A JP2001218233 A JP 2001218233A JP 2001218233 A JP2001218233 A JP 2001218233A JP 2003026756 A JP2003026756 A JP 2003026756A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プライマーを用いなくとも強化ガラスやセラミ
ックプリントガラス、プラスチック、金属および塗装鋼
鈑等に対する接着性に優れる一液湿気硬化型ウレタン樹
脂組成物の提供。 【解決手段】ウレタンプレポリマーを含むベース材10
0重量部と、(A)ヘキサメチレンジイソシアネート系
ポリイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種
と、1分子中に4個以上のメトキシ基および1個の2級
アミノ基をもつ2級アミノアルコキシシランとを反応さ
せてなる化合物と、(B)テトラメトキシシラン縮合物
とを合計で0.2〜10重量部と、を含む一液湿気硬化
型ウレタン樹脂組成物であって、かつ、前記(A)成分
100重量部に対し、前記(B)成分が10〜50重量
部の範囲であることを特徴とする一液湿気硬化型ウレタ
ン樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一液湿気硬化型ウ
レタン樹脂組成物に関し、詳しくは、プライマーを用い
なくともガラス、プラスチック、金属または塗装鋼鈑等
との接着性に優れるシーラント、更に詳しくは、プライ
マーを用いなくとも強化ガラスまたはセラミックプリン
トガラスに対する接着性に優れるシーラントとして好適
な一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種のウレタン樹脂組成物が
シーリング剤、接着剤等として広く利用されている。こ
のようなウレタン樹脂組成物は、ポリオール系化合物と
イソシアネート系化合物とからなる二液型と、空気中の
湿気等によって硬化する一液型の組成物とが知られてい
るが、近年、現地施工における組成物の混合調整が不要
で取扱いが容易である等の点で、一液湿気硬化型ウレタ
ン樹脂組成物の利用が拡大している。一液湿気硬化型ウ
レタン樹脂組成物について、例えば、U.S.Pat.
No.4,374,237には、ウレタンプレポリマー
に2級アミノシランを反応させて1分子中2個以上のシ
ラン基を持つプレポリマーを含むポリウレタンシーラン
トが、U.S.Pat.No.4,687,533には
アルコキシシランをペンダント基にもつウレタンプレポ
リマーを含むシーラントが記載されている。しかし、こ
れらのポリウレタンシーラントは硬化が遅く、例えば、
自動車用の窓ガラスを自動車のボディに接着させる用途
には作業性上問題がある。また、構造部材としての物性
も不十分である。
【0003】また、U.S.Pat.No.5,62
3,044には、2級アミノシランとイソホロンジイソ
シアネート3量体やヘキサメチレンジイソシアネートの
ビウレット体、ポリフェニルポリメチレンイソシアネー
トといったポリイソシアネートとの反応物を含むポリウ
レタンシーラントが記載されている。しかし、これらの
反応物を含むポリウレタンシーラントは初期接着性が十
分ではないという問題がある。また上記変性体の添加量
が多いためシーラントの物性に悪影響を与えるものと思
われる。このため、自動車用の窓ガラスをボディに接着
させる用途にはシランカップリング剤を含むプライマー
が必要であった。
【0004】そのため、上述の問題を解決し、プライマ
ーを用いなくとも、ガラス、金属、プラスチックおよび
塗装鋼板等のすべてに対する接着性に優れるウレタンシ
ーラントの実現が望まれており、特に自動車産業におい
ては、強化ガラスやセラミックプリントガラス等にプラ
イマーを用いなくとも接着可能なウレタンシーラントの
実現が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プラ
イマーを用いなくともガラス、プラスチック、金属およ
び塗装鋼鈑等、特に強化ガラスやセラミックプリントガ
ラスに対する接着性に優れ、更には硬化性および耐発泡
性も良好で、伸びもよい一液湿気硬化型ウレタン樹脂組
成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、プライマ
ーを用いなくともガラスと、プラスチック、金属または
塗装鋼板等の材料とを接着する材料について鋭意検討し
た結果、ヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシ
アネート化合物と、1分子中に4個以上のメトキシ基お
よび1個の2級アミノ基をもつ2級アミノアルコキシシ
ランとの反応物と、テトラメトキシシラン縮合物とを混
合したものを、ウレタンプレポリマーを主成分とするベ
ース材に配合したところ、強化ガラスまたはセラミック
プリントガラス等と、金属、プラスチックまたは塗装鋼
板等とを接着させるノンプライマーウレタンシーラント
として好適であることを見出し、本発明を完成させるに
至った。
【0007】すなわち、本発明は、ウレタンプレポリマ
ーを含むベース材100重量部と、(A)ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(以下「HDI」と略記する)、H
DIのビウレット体およびHDIのイソシアヌレート体
からなる群から選ばれる少なくとも1種と下記式(1)
で表される2級アミノアルコキシシランとを反応させて
なる化合物と、(B)下記式(2)で表されるテトラメ
トキシシラン縮合物とを合計で0.2〜10重量部とを
含む一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物であって、か
つ、前記(A)成分100重量部に対し、前記(B)成
分が10〜50重量部の範囲であることを特徴とする一
液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物を提供する。
【0008】
【化3】 ここで、xは1,2または3であり、yは1,2または
3であり、かつx+y=4,5または6の関係を満たす
数であって、mは1〜10の整数であり、nは1〜10
の整数である。
【0009】
【化4】 ここで、lは1〜50の整数である。
【0010】前記ウレタンプレポリマーの平均官能価は
2.2〜3.0であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一液湿気硬化型ウ
レタン樹脂組成物(以下「本発明の組成物」という)に
ついて詳細に説明する。なお、本明細書においては、本
発明の組成物を構成する、成分(A)および成分(B)
以外のすべての成分を含めて「ベース材」ということと
する。
【0012】本発明の組成物は、ウレタンプレポリマー
を含むベース材と、HDI系ポリイソシアネート化合物
と、1分子中に4個以上のメトキシ基と1個の2級アミ
ノ基とをもつ2級アミノアルコキシシランとを反応させ
てなる化合物(A)と、テトラメトキシシラン縮合物
(B)とを所定の割合で含むことを特徴としている。
【0013】本発明の組成物に用いられるウレタンプレ
ポリマーは、通常の一液型ウレタン樹脂組成物に使用さ
れるものであればよく、ポリオール化合物と過剰のポリ
イソシアネート化合物(すなわち、OH基に対して過剰
のNCO基)との反応生成物である。
【0014】ウレタンプレポリマーを生成するポリオー
ル化合物としては、通常の一液型ウレタン樹脂組成物に
使用されるものが使用可能である。例えば、ポリエーテ
ルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリ
オールおよびこれらの混合ポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリ
メチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、4,4´−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4
´−ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトー
ル等の多価アルコールの1種または2種以上に、プロピ
レンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサ
イド、スチレンオキサイド等の1種または2種以上を付
加して得られるポリエーテルポリオール;ポリオキシテ
トラメチレンオキサイド;等が好適に例示される。具体
例としては、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリオキシプロピレントリオール等が挙げられ
る。
【0015】ポリエステルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチ
ロールプロパン、あるいはその他の低分子ポリオールの
1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸あるいはその他の低分子カルボン酸やオリゴマ
ー酸の1種または2種以上との縮合重合体;プロピオン
ラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン等の開環重
合体等が好適に例示される。
【0016】その他のポリオールとしては、ポリマーポ
リオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエ
ンポリオール、水素添加されたポリブタジエンポリオー
ル、アクリルポリオール等や、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
ヘキサンジオール等の低分子ポリオールも好適に例示さ
れる。
【0017】特に、本発明に用いるポリオールとして
は、数平均分子量1000〜15000、特に1000
〜10000のポリエーテルポリオールが好ましい。上
述の範囲のポリエーテルポリオールは、ガラス転移温
度、硬化後の組成物のシーラントとしての物性の点で好
ましい。
【0018】ウレタンプレポリマーを生成するポリイソ
シアネート化合物としては、通常の一液型ウレタン樹脂
組成物に使用されるものが使用可能である。具体的に
は、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート、ナフ
タレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートお
よびこれらの水素添加化合物;エチレンジイソシアネー
ト、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂
肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート
等の脂環式ポリイソシアネート;キシリレンジイソシア
ネート等のアリール脂肪族ポリイソシアネートおよびこ
れらの水素添加化合物;等が好適に例示され、これらの
1種あるいは2種以上の組み合わせとして使用される。
【0019】本発明に用いるウレタンプレポリマーは、
上述のポリオール化合物と過剰のポリイソシアネート化
合物とを反応させて製造することができる。ポリオール
化合物とポリイソシアネート化合物との混合の量比は、
ポリオール化合物中の水酸基1モルあたりのポリイソシ
アネート化合物中のイソシアネート基のモル比(NCO
/OH)として、1.2〜2.5、好ましくは1.5〜
2.4である。この範囲であれば、ウレタンプレポリマ
ーの粘度および硬化物物性が適当となるので好ましい。
また、このウレタンプレポリマーの製造は、通常のウレ
タンプレポリマーと同様の方法で行うことができ、例え
ば、上述の量比のポリオール化合物とポリイソシアネー
ト化合物を、50〜100℃で加熱撹拌することによっ
て行うことができる。また、必要に応じて、有機錫化合
物、有機ビスマス、アミン等のウレタン化触媒を用いる
こともできる。
【0020】このようにして得られるウレタンプレポリ
マーの平均官能価(イソシアネート基数)は、1分子当
たり2.2〜3.0が好ましく、2.4〜2.8がより
好ましく、重量%の割合にすると0.4%以上が好まし
く、0.5%以上であることがより好ましい。平均分子
量は2000〜20000が好ましく、2000〜15
000がより好ましい。この範囲であると、得られる本
発明の組成物の粘度、接着性、硬化後のシーラントとし
ての特性(例えば、硬度、モジュラス)の観点から好ま
しい。
【0021】本発明のベース材100重量部中、上述の
ウレタンプレポリマーは20〜80重量部含まれている
ことが好ましく、30〜60重量部含まれていることが
より好ましい。本発明のベース材に含まれる他の成分に
ついては後述する。
【0022】本発明の組成物に配合される化合物(A)
は、以下に示す2級アミノアルコキシシランとHDI系
ポリイソシアネート化合物との反応生成物である。化合
物(A)の製造に用いられる2級アミノアルコキシシラ
ンは、1分子中に2級アミノ基1個とシリコンに結合し
た加水分解可能なメトキシ基を4個以上含む、下記式
(1)で表される化合物である。
【0023】
【化5】 ここで、xは1,2または3であり、yは1,2または
3であり、かつx+y=4,5または6の関係を満たす
数であって、mは1〜10の整数であり、nは1〜10
の整数である。上記式(1)で表される化合物として
は、例えばN,N−ビス(3−トリメトキシシリルプロ
ピル)アミンが好ましく挙げられる。
【0024】また、本発明に用いられるHDI系ポリイ
ソシアネート化合物は、HDI、HDIのビウレット体
およびHDIのイソシアヌレート体からなる群から選ば
れる少なくとも1種である。これらのHDI系ポリイソ
シアネート化合物を用いると、少ない添加量で接着性を
発現することができる。ここで、HDIのビウレット
体、HDIのイソシアヌレート体は、下記に示す化合物
である。
【0025】
【化6】
【0026】上記2級アミノアルコキシシランとHDI
系ポリイソシアネート化合物とを反応させる際のこれら
の混合の量比は、2級アミノ基1モルあたりのHDI系
ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基のモル
比(NCO/NH)が、HDI系ポリイソシアネート化
合物としてHDIを用いる場合には、NCO/NH=1
00/90〜100/110の範囲で用いるのが好まし
く、HDIのイソシアヌレート体またはHDIのビウレ
ット体を用いる場合には、NCO/NH=100/90
〜100/200の範囲で用いるのが、ウレタン樹脂組
成物の耐発泡性および硬化物物性の点から好ましい。
【0027】また、粘度調節のために、必要に応じて適
当な溶媒、例えばトルエン等を加えて反応させてもよ
い。上記反応では、HDI系ポリイソシアネート化合物
と、2級アミノアルコキシシランとの反応生成物を主成
分として含む反応液が得られる。本発明では、この反応
生成物と溶媒とを含む反応液をそのまま化合物(A)と
して用いてもよい。また、化合物(A)は、1種単独で
も2種以上を混合して用いてもよい。
【0028】本発明に用いられるテトラメトキシシラン
縮合物(B)は、下記式(2)で表される化合物であ
る。
【化7】 ここで、lは1〜50の整数である。好ましくは、lは
2〜15の整数、より好ましくは、lは2〜10の整数
である。
【0029】テトラメトキシシラン縮合物(B)は1種
単独でも2種以上を混合して用いることもできる。2種
以上を混合して用いる場合は、上記式(2)中のlは、
それらの平均値が上記範囲を満たせばよく、特に、lの
平均値が2〜10の範囲であることがより好ましい。本
発明の組成物は、分子中にイソシアネート基との反応部
分をもたない上記テトラメトキシシラン縮合物(B)を
所定量含むことにより、強化ガラスやセラミックプリン
トガラス等との濡れ性が上がり、接着性の向上に寄与す
るものと考えられる。
【0030】本発明の組成物は、ウレタンプレポリマー
を含むベース材100重量部と、化合物(A)とテトラ
メトキシシラン縮合物(B)とを合計で0.2〜10重
量部、好ましくは0.5〜2.5重量部とを含む。成分
(A)と成分(B)との合計量が0.2重量部より少な
いと接着性が低下し、10重量部よりも多いと物性低下
が大きく実用的でないからである。
【0031】さらに、本発明の組成物において、上記成
分(A)と(B)との量比は、(A)成分100重量部
に対し、(B)成分が10〜50重量部、好ましくは2
5〜40重量部の範囲であることが必要である。(B)
成分の配合量が10重量部未満あるいは50重量部を超
えると接着性が低下し、硬化物の硬度、モジュラス低下
も大きく実用的でないからである。
【0032】本発明のベース材としては、上述のウレタ
ンプレポリマーに加えて、例えば、カーボンブラック、
クレー、タルク、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、
無水珪酸等の充填剤;ジブチルフタレート、ジオクチル
フタレート、テトラヒドロフタル酸、アゼライン酸、マ
レイン酸等の可塑剤;トルエン、キシレン、ヘキサン、
ヘプタン等の溶剤;ジオクチル錫ジラウレート、ジブチ
ル錫ラウレート、オクチル酸錫、オクチル酸鉛、3級ア
ミン等の硬化促進剤等、エポキシシランあるいは1分子
中にイソシアネートを1個だけもつイソシアネートシラ
ンなどを配合することができる。ベース材100重量部
中、充填剤は30〜70重量部程度、可塑剤は5〜20
重量部程度、溶剤は0〜5重量部程度、硬化促進剤は
0.01〜0.5重量部程度含んでいるのが好ましい。
【0033】さらに、本発明のベース材は、下記式
(3)で表されるアルケニル基含有シラン化合物(C)
を含んでいてもよい。 (C) 一般式(Ra O)n b 3-n Si ─Rc ・・・ (3) 式(3)において、Ra Oは、加水分解可能なアルコキ
シル基を表し、Rb は炭素数1〜3のアルキル基を表
し、Rc はヘテロ原子を含んでいてもよいアルケニル基
含有有機基を表し、nは1、2または3を表す。
【0034】上記Ra Oで示される加水分解可能なアル
コキシル基は、通常、炭素数1〜3のアルコキシル基で
あり、好ましくはメトキシ基またはエトキシ基である。
bは、好ましくはメチル基またはエチル基である。
【0035】上記Rc 基に含まれていてもよいヘテロ原
子としては、酸素、窒素、イオウなどが挙げられる。こ
のようなヘテロ原子を含んでいてもよいアルケニル基含
有有機基Rc としては、具体的に、 −CH=CH2 (ビニル基) −(CH2 4 ─CH=CH2 −(CH2 8 ─CH=CH2 −Ph─CH=CH2 (ここでPhはフェニル基) −(CH2 3 ─O−CH=CH2 −(CH2 10─COO−CH=CH2 −(CH2 3 ─OCO−CH=CH2 −(CH2 3 ─OCO−C(CH3 )=CH2 (メタ
クリロキシプロピル基) −(CH2 3 ─O−(CH2 2 ─OCO−C(CH
3 )=CH2などが挙げられる。
【0036】Rc 基としては、これらのうちでも特にビ
ニル基、メタクリロキシプロピル基などが好ましい。式
(3)で表されるアルケニル基含有シラン化合物(C)
としては、具体的にビニルトリメトキシシラン、3−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げら
れ、これらが好ましく用いられる。
【0037】上記アルケニル基含有シラン化合物(C)
は、前記ウレタンプレポリマーを含むベース材100重
量部中、0.05〜10重量部、好ましくは0.05〜
7重量部含有していてもよい。
【0038】アルケニル基含有シラン化合物(C)を含
有することにより、本発明の組成物のモジュラスコント
ロールが容易になり、伸びが確保しやすくなるので、弾
性(柔軟性)を向上させることができる。また、この成
分(C)の添加によって本発明の組成物の優れた接着性
が低下することはない。
【0039】本発明の組成物の製造方法は特に限定され
ず、通常の一液型ウレタン樹脂組成物と同様に行えばよ
いが、製造は化合物中の含水率が低い状態で、更には無
水状態で行うのが好ましい。製造系内の水分により製造
時の粘度が高くなり、さらに(A)成分および(B)成
分が加水分解を起こし、得られる本発明の組成物の接着
性が損なわれる恐れがあるからである。製造方法として
は、例えば、ウレタンプレポリマー、成分(A)および
成分(B)、必要に応じてアルケニル基含有シラン化合
物(C)、その他の添加剤を、無水状態で十分に混練
し、均一に分散させることによって製造することができ
る。
【0040】このようにして得られる本発明の組成物
は、貯蔵安定性を低下させることなく良好な硬化性を示
し、プライマーを用いなくとも、ガラス、金属、プラス
チックおよび塗装鋼板等に対する接着性に優れ、発泡の
抑制にも優れる。本発明では、成分(A)と成分(B)
との量比を特定範囲とすることにより、特に強化ガラ
ス、セラミックプリントガラスに対する高い接着性を確
保できる。従って、このような特性を有する本発明の組
成物は、強化ガラスやセラミックプリントガラス等のガ
ラス、プラスチック、アルミニウム等の金属または塗装
鋼板等に用いるシーラント、特に自動車用シーラントと
して好適である。
【0041】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。 1.ウレタンプレポリマーの合成 ポリオキシプロピレンジオール(平均分子量2000)
500g、ポリオキシプロピレントリオール(平均分子
量5000)750g、および4,4´−ジイソシアネ
ートフェニルメタン(分子量250)214gを混合し
(この時NCO/OH=1.8)、さらにフタル酸ジオ
クチル1460gを加えて、窒素気流中、80℃で撹
拌、反応させて、イソシアネート基を1.1%含有する
ウレタンプレポリマーを合成した。
【0042】2.化合物(A)の合成 HDIのイソシアヌレート体(住友バイエルウレタン製
スミジュールN−3500(=Mobay's DesmodurN−3
300)、NCO23.23%)95.6gとトルエン
45gを4口フラスコに入れ、窒素気流中で撹拌しなが
ら、N,N−ビス〔(3−トリメトキシシリル)プロピ
ル〕アミン(日本ユニカー(株)製A−1170)90
gを滴下してイソシアネート基を6.4%含有する化合
物(A)を得た。
【0043】3.ウレタン樹脂組成物の調製 上記ウレタンプレポリマー100g、十分に乾燥させた
カーボンブラック102gおよびジオクチル錫ジラウレ
ート0.2gを混合しベース材を得た。このベース材
に、表に示す量の(A)成分および(B)成分を添加
し、無水状態で撹拌することによりウレタン樹脂組成物
を得た。(B)成分としては、テトラメトキシシラン縮
合物(三菱化学(株)製MS−51)を使用した。
【0044】4.評価方法 得られたウレタン樹脂組成物を20℃、65%RHの雰
囲気下で、よく洗浄した被着体に直径10mmの丸ビー
ド状に約10cmの長さで塗布し、3mm厚に圧着し、
硬化させて試験片とした。被着体としては、強化ガラ
ス、セラミックプリントガラス(セラガラス)、塗装鋼
鈑およびプラスチック(ポリブチレンテレフタレート)
を用いた。これら試験片を用いて、3日後にナイフカッ
トによる手剥離試験を実施した(これを初期とする)。
さらに、50℃の温水に1ヶ月間浸漬後に手剥離試験を
実施した(これを温水老化とする)。手剥離試験の結
果、凝集破壊率100%を○とし、それ以外(界面破壊
や薄層破壊が見られたもの)を×とした。ここで、「凝
集破壊率」とは、組成物層が凝集破壊した面積を塗布面
積に対する比で表したものである。結果を表1および表
2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】本発明の量比で(A)成分および(B)成
分を配合することにより、強化ガラスおよびセラミック
プリントガラスに対しても良好な接着性が得られ、か
つ、温水老化後もこれらの被着体に対する接着性は確保
されることがわかる。これに対し、(A)成分と(B)
成分との合計量が少な過ぎる場合には接着性が得られず
(比較例1、2)、逆に多過ぎるとセラミックプリント
ガラスに対する接着性が不十分となる(比較例3)。ま
た、この範囲を満たす場合でも、(A)成分と(B)成
分との量比が本発明の範囲を満たしていない場合は所望
の接着性が得られないことがわかる(比較例4、5、
6)。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の組成物は
プライマーを用いなくともガラス、プラスチック、金属
および塗装鋼板等、特に強化ガラス、セラミックプリン
トガラスとの接着性に優れている。また、本発明の組成
物は、硬化性および耐発泡性に優れると共に、これらの
特性を保持したまま伸びを良くすることも容易であるの
で、特に自動車用シーラントとして有用である。
フロントページの続き (72)発明者 田端 義弘 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 4H017 AB02 AB05 AB15 AC05 AE05 4J034 BA02 BA03 CA04 CA13 CB03 CB07 CC03 CD15 DB03 DB07 DC50 DM01 HA01 HA06 HA07 HA08 HA11 HB15 HB16 HC03 JA02 JA42 RA07 RA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウレタンプレポリマーを含むベース材10
    0重量部と、(A)ヘキサメチレンジイソシアネート、
    ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体および
    ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体
    からなる群から選ばれる少なくとも1種と下記式(1)
    で表される2級アミノアルコキシシランとを反応させて
    なる化合物と、(B)下記式(2)で表されるテトラメ
    トキシシラン縮合物とを合計で0.2〜10重量部とを
    含む一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物であって、か
    つ、前記(A)成分100重量部に対し、前記(B)成
    分が10〜50重量部の範囲であることを特徴とする一
    液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物。 【化1】 ここで、 xは1,2または3であり、yは1,2または3であ
    り、かつx+y=4,5または6の関係を満たす数であ
    って、 mは1〜10の整数であり、nは1〜10の整数であ
    る。 【化2】 ここで、lは1〜50の整数である。
  2. 【請求項2】前記ウレタンプレポリマーの平均官能価が
    2.2〜3.0であることを特徴とする請求項1に記載
    の一液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物。
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