JP2007126241A - 画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】規制ガイドが、記録媒体の1つの端部の幅方向の位置を規制する外通過部を、記録媒体の搬送面と直交する上下方向に複数有する1対の外側ガイドと、外側ガイドの1つの外通過部に対応する上下方向の位置において、記録媒体の1つの端部の幅方向の位置を規制する内通過部を幅方向の両側に有する、外側ガイドの間に少なくとも1つ配置される内側ガイドとを有することにより、前記課題を解決する。
【選択図】図2
Description
そのために、並列搬送で画像記録を行なう画像記録装置に対応して、記録媒体の幅方向の位置を規制する規制ガイドが各種提案されている。
この規制ガイドによれば、可動ガイドの間隔(幅方向の位置)を調整することにより、様々なサイズ(幅)の記録媒体に対応して、幅方向の位置を適正に規制して、記録媒体を並列搬送することができる。しかしながら、この規制ガイドを用いる画像記録装置では、記録媒体を複数列にしない単列搬送での画像記録を行なうことができず、そのため、可動ガイドの可動範囲を超える大きなサイズの記録媒体を用いた画像記録ができない。
この規制ガイドによれば、前記特許文献1と同様に中央ガイドと可動ガイドとによって各種のサイズの記録媒体に対応して並列搬送を行なうことができ、さらに、中央ガイドを上下方向に移動することにより、可動ガイドのみを用いる単列搬送も可能である。
また、特許文献2に開示される規制ガイドでは、中央ガイドを単列搬送の搬送面から完全に退避させる退避機構が必要であるので、装置が大形かつ複雑なものになってしまう。しかも、この規制ガイドでは、その構成上、並列搬送の際には中央ガイドが記録媒体の幅方向の位置基準となるが、この中央ガイドが上下方向に移動するので、誤差や動作に不可欠な余裕分等によって中央ガイドの幅方向の位置精度が低くなってしまい、その結果、記録媒体の幅方向の位置精度が出にくく、画像記録位置の誤差等に起因する不適正なプリントの出力が生じ易い等の問題もある。
また、前記経路変更手段が、前記搬送ガイドの直上流に配置される搬送ローラ対と、この搬送ローラ対と一体的に設けられ、前記記録媒体の搬送面と直交する方向の記録媒体の搬送経路を規制する案内ガイドと、前記搬送ローラ対および案内ガイドを揺動する揺動手段とから構成されるのが好ましく、あるいは、前記経路変更手段が、前記外側ガイドおよび内側ガイドの上流側端部に設けられる、前記外側ガイドもしくは内側ガイドを支点にして上流側端部を前記記録媒体の搬送面と直交する方向に揺動する案内ガイドであるのが好ましい。
しかも、並列搬送の際に使用するガイド部材を、搬送面と直交する方向に移動する必要も無いので、ガイド部材の位置精度が高く、すなわち高い記録媒体の幅方向の位置精度を安定的に確保して、適正な画像記録を行なうことができる。
図1に示すインクジェットプリンタ10(以下、プリンタ10とする)、記録紙Sに、インクジェットによる画像記録のみならず、必要に応じて、裏印字や写真相当の品質を実現するための表面処理を行なってプリントを出力するものであり、基本的に、記録紙供給部12と、裏印字ユニット14と、画像記録部16と、表面処理部18と、切断部20と、排出部22とを有して構成される。また、プリンタ10は、プリンタ10全体の動作の制御や管理、動作履歴の管理等を行なう制御部24を有する。
なお、プリンタ10には、図示した部材以外にも、必要に応じて、搬送ローラ対、ガイドローラ、ガイド部材、記録紙S等を検出するためのセンサ等、公知のプリンタが有する各種の部材が配置されてもよいのは、もちろんである。
なお、第1装填部30および第2装填部32は、プリンタ10内における位置が異なる以外は、同じ構成を有するので、同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は第1装填部30を代表例として行なう。
フィードローラ対52は、公知の搬送ローラ対である。また、フランジ回転ローラ46およびフィードローラ対52は、共に、図示しない公知の回転駆動源に係合されて、正逆(送り出し方向)もしくは逆転(巻き戻し方向)される。
また、後述する2列の並列搬送によってプリントを作成する場合には、このフランジFに挟持された状態の記録紙ロールSrを、フランジ回転ローラ46上に軸線方向(図1の紙面と垂直方向)に並べて2つ載置する。
すなわち、図示例のプリンタ10においては、記録紙ロールSrの記録紙Sを用いてプリントを作成する際には、長尺な記録紙Sのまま、裏印字ユニット14による裏印字、画像記録部16における画像記録、表面処理部18における表面処理(必要に応じて)を行い、その後、切断部20において切断を行なって、1枚毎のプリントPとする。
また、カッタ40によって記録紙Sを切断し、その後のプリント作成で、切断した記録紙Sを使用しない場合には、フランジ回転ローラ46およびフィードローラ52を逆転して、記録紙Sを所定の位置まで巻き戻す。この際に、フランジFは、記録紙ロールSrへの記録紙Sの巻取りを適正にするガイドとしても作用する。
カットシート状の記録紙Sは、各種のプリンタで利用されている公知のカセット48に収容され、カセット48がシート紙装填部34の所定位置に装填されることにより、プリンタ10の所定位置に装填される。なお、図示例においては、インク受容層を有するものである場合には、記録紙Sはインク受容層を下にしてカセット48に収容される。
カセット48に収容された記録紙Sは、側周面が平面状に切り欠かれた半月ローラ(Dローラ)である給紙ローラ44によってカセット48から取り出されて搬送され、さらに、搬送ローラ対50aおよび50bによって搬送され、図示しない搬送ガイド等によって裏印字ユニット14に供給される。
なお、写真画質プリント用のインクジェット記録用紙に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリアクリルエステル、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、これらの共重合体等が例示される。中でも、ポリアクリルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、SBRラテックス等が好適に例示される。
また、ロール紙を用いる場合には、最後に個々のプリントに切断するのではなく、記録紙ロールから引き出した直後に記録紙Sを切断して、カットシート状にした後に裏印字や画像記録を行なうものであってもよい。
なお、裏印字の内容には、特に限定はなく、一例として、写真プリントにおいて規格化されている各種の情報が例示される。
図示例において、プリンタ10は、記録紙Sを1枚のみ搬送する単列搬送での画像記録(プリント作成)と、2枚の記録紙Sを搬送方向(長尺な記録紙Sの場合には長手方向)と直交する方向(以下、幅方向とする)に搬送する2枚の並列搬送での画像記録が可能な装置である。このような並列搬送を可能にすることにより、プリンタ10の生産能力を向上することができる。
図2に、搬送ローラ対50c、規制ガイド54、および、搬送ローラ対50dの概略図を示す。なお、図2において(A)は平面図(図1における上部から見た図)、(B)は正面図(図1と同方向の図)、(C)は側面図(記録紙Sの搬送方向の上流側から見た図 図中右側が上方)である。なお、構成を明瞭に示すために、図2(C)では、搬送ローラ対50cおよび50dは省略する。また、構成を明瞭にするために、正面図では、後述するフレーム64aおよび64bは省略する。
また、搬送ローラ対50cの駆動ローラ60、ならびに、搬送ローラ対50dの駆動ローラ60および従動ローラ62は、フレーム64aおよび64bに軸支され、搬送ローラ対50cの従動ローラ62は、後述するブラケット82に軸支されている。この点に関しては、後に詳述する。
他方、ガイド軸76は、幅方向に延在してフレーム64aおよび64bに固定される棒状の部材である。
図示例において、中央固定ガイド68は、並列搬送される2枚の記録紙Sの内側端部が通過する、一端が開放して一端が閉塞するスリット状の通過部(内通過部)68aおよび68bを有する、断面が略H字状の形状のものである。
この中央固定ガイド68は、H字を搬送方向に見せ、通過部68aおよび68bの開放端を外側に向けた状態で、記録紙Sの搬送経路の幅方向中央の所定位置に固定される。
可変幅ガイド70は、記録紙Sの端部(単列搬送では一方の端部 並列搬送では外側端部)が通過する、一端が開放して一端が閉塞するスリット状の通過部(外通過部)70aおよび70cを、リブ70rを中心に積層するように有する、断面が略E字状の形状のガイド部78と、このガイド部78の上(E字の上)に設けられる係合部80とを有するものである。他方、可変幅ガイド72は、前記可変幅ガイド70と同様の構成を有するものであり、記録紙Sの端部が通過する通過部72bおよび72cを、リブ72rを中心に積層した断面が略E字状のガイド部78と、このガイド部78の上に設けられる係合部80とを有するものである。
可変幅ガイド70および72は、共に、E字を搬送方向に見せ、通過部の開放端を内側に向け、さらに、2つの通過部を記録紙Sの搬送面と直交する方向(以下、上下方向とする)に積層する状態で、中央固定ガイド68を幅方向に挟んで(中央固定ガイド68の幅方向の外側に)配置される。
また、可変幅ガイド70のネジ孔80aは、ネジ軸74の右ネジおよび左ネジの一方に螺合し、可変ガイド72のネジ孔80aはネジ軸74の他方のネジに螺合する。
さらに、可変幅ガイド70および72は、幅方向の中心に対して同じ距離外側に離間して、中央固定ガイド68を挟むように配置される。
また、中央固定ガイド68は、可変幅ガイド70の通過部70cと、可変幅ガイド72の通過部72cとをつなげた平面よりも下方に固定される。
他方、単列搬送を行なう際には、図4(A)および(B)に示すように、中央固定ガイド68の無い上方の搬送経路で、可変幅ガイド70の通過部70cと、可変幅ガイド72の通過部72cとで、1枚の記録紙Sの幅方向の位置を規制し、幅方向の位置決めをして、下流の記録ユニット56に搬送する。
また、可変幅ガイド70および72の間隔を調整することにより、単列搬送でも並列搬送でも、各種のサイズ(幅)の記録紙Sに対応することができる。
他方、搬送ローラ対50cの上方の従動ローラ62は、フレーム64aおよび64b内側に配置されるブラケット82の長孔82aに軸支される。このブラケット82は、孔部82bによって、駆動ローラ60(回転軸60a)に回転自在に支持されている。
案内ガイド83は、長辺に櫛歯状に凹凸が形成された長方形の2枚のガイド板からなるものである。案内ガイド83を形成する2枚のガイド板は、長手方向を幅方向に一致して、櫛歯部を下流側にして搬送ローラ対50cのローラの分割部に挿入し、かつ、搬送ローラ対50cによって搬送される記録紙Sの搬送経路を、若干間隙を有して上下方向に挟むようにして、幅方向の両端部がブラケット82の間に固定される。また、2枚のガイド板は、板面が搬送ローラ対50cによる記録紙Sの搬送面と平行となるように、ブラケット82に固定される。
レバー84は、略長方形状の板材で、長手方向を上下方向に一致して、中心においてピン84cによって揺動可能に軸支されている。なお、ピン84cは、例えば、フレーム64aに固定されている。レバー84の長手方向の両端部には、長孔状の切込み84aおよび84bが形成されている。下方の切込み84bには、前記ブラケット82のピン82cが、挿入/係合している。
ソレノイド86は、棒状のピストン86aを所定状態から押し出し、また、押し出した状態から所定状態に収容する、公知のソレノイドである。ピストン86aは、記録紙Sの搬送方向の下流に向かってピストン86aを押し出すように配置され、また、ピストン86aの先端には、ピン86bが固定される。このピン86bは、前記レバー84の上方の切込み84aに挿入/係合している。
従って、図5(A)に示すように、搬送ローラ対50cによる搬送経路に並行なガイド板からなる案内ガイド83は、並列経路に記録紙Sを案内する状態となっており、搬送ローラ対50cから搬送された記録紙Sは、案内ガイド83に案内されて規制ガイド54(中央固定ガイド68、可変幅ガイド70および72)の下側の並列経路を通って幅方向の位置を規制され、さらに、搬送ローラ対50dに供給され、搬送されて、下流の記録ユニット56(その基準ガイド102)に搬送される。
このレバー84の傾斜により、ブラケット82の上部のピン82cが下流側に押動される。前述のように、ブラケット82は、従動ローラ62を軸支すると共に、駆動ローラ60(回転軸60a)に回転自在に軸支されているので、この押動によって、駆動ローラ60を中心に上部を上流に向けて傾斜する。このブラケット82の傾斜により、図5(B)に示すように、長孔82aに軸支される従動ローラ62が駆動ローラ60に沿って上流側に移動し、また、ブラケット82に固定される案内ガイド83も傾斜して、搬送ローラ対50cおよび案内ガイド83による搬送経路が上方に向かい、中央固定ガイド68を使用しない上方の搬送経路である単列経路に向かう。
なお、規制ガイド54の単列経路から搬送ローラ対50dへの記録紙Sを確実にするため、単列経路から搬送ローラ対50dに記録紙Sを案内するガイド部材を設けてもよい。
図6に、その一例を示す。なお、図6において、(A)は平面図、(B)および(C)は正面図である。
案内ガイド88は、厚みが一方向に漸次減少する楔状のもので、厚みが薄い側(以下、こちら側を先端、他方を基端とする)を上流にして、ヒンジ等の手段により、基端を中央固定ガイド68、可変幅ガイド70および72に固定される。従って、基端を支点に揺動可能となっている。
なお、中央固定ガイド68は上流側端部の上部に、可変幅ガイド70および72は、リブ70rおよび72rの上流側端部に、それぞれ案内ガイド88が固定される。すなわち、案内ガイド88は、下方の並列経路の上に固定される。
なお、アーム90のピン90aは、図6(A)に示すように、幅方向に延在しており、1本のピン90aが、中央固定ガイド68の案内ガイド88に固定されるアーム90、可変幅ガイド70の案内ガイド88に固定されるアーム90、および、可変幅ガイド72の案内ガイド88に固定されるアーム90の全てに挿通/係合している。
なお、ソレノイド86およびレバー92は、中央固定ガイド68、可変幅ガイド70および72の個々に対応して設けられるのではなく、1つのみ設けられる。
図6(B)に示すように、定常の状態(ピストン86aを押し出していない状態)では、前述のように下方の並列経路の上に固定される案内ガイド88は、搬送ローラ対50cおよび50dによる搬送経路と並行となっている。従って、搬送ローラ対50cから搬送された記録紙Sは、そのまま進行して規制ガイド54(中央固定ガイド68、可変幅ガイド70および72)の下側の並列経路を通って幅方向の位置を規制され、さらに、搬送ローラ対50dに供給され、搬送されて、下流の記録ユニット56に搬送される。
このレバー92の傾斜により、レバー92の上流側端部に形成される切込み92aにピン90aが係合するアーム90が下方に移動し、先端近傍の下面にアーム90が固定されている案内ガイド88が、先端を下方にして傾斜し、搬送経路を上方の単列経路に案内する状態となる。
ここで、記録紙Sに掛かる負担を考慮すれば、規制ガイド54において定常的に使用する搬送経路が、搬送ローラ対50cおよび50dの搬送経路と一致するようにするのが好ましい。
一例として、図7に示すように、幅方向の外方に設けられる可変幅ガイド94(外側ガイド)に上下方向に3つの通過部を設け、幅方向の中央固定ガイド68と可変幅ガイド94との間の位置で、かつ、中央固定ガイド68による搬送面にかからない位置に、記録紙Sの通過部を幅方向の両側に有する第2の可変幅ガイド96を設けることにより、破線で示す単列搬送、一点鎖線で示す2列の並列搬送、二点鎖線で示す3列の並列搬送の、3種の搬送形態が可能なようにしてもよい。
また、ガイドが上下方向に移動しないので、この移動に起因するガイド位置の誤差を極めて少なくでき、すなわち、高精度に記録紙Sの位置決めを行なって、記録位置の誤差等の無い適正な画像記録を行なうことができる。特に、図示例のように、単列搬送と2列の複数列搬送とを行なう場合には、画像記録等における記録紙Sの位置決めの基準となる内側固定ガイド68を、完全に固定した状態とできるので、非常に高精度に記録紙Sの幅方向の位置決めができる。
記録ユニット56は、インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドとする)を用いる公知のインクジェットによる記録手段100と、記録紙Sの上下方向の位置を規制する、基準ガイド102とを有するもので、前記規制ガイド54によって幅方向の位置合わせを行なった記録紙Sに、インクジェットによる公知のフルカラー画像の画像記録を行なうものである。
従って、記録手段100は、最大幅の記録紙Sよりも長尺なノズル列(インク液滴を吐出するノズルの列)を有するラインヘッドを用い、このラインヘッドをノズル列と幅方向と一致して配置/固定して、記録紙Sを連続的に搬送(走査搬送)しつつ画像記録を行なう、いわゆるFWA(Full Width Array)方式の画像記録を行なうものでもよい。あるいは、記録手段100は、小型の記録ヘッドをノズル列を記録紙Sの搬送方向に一致してキャリッジ(走査手段)に搭載し、記録紙Sを断続的に搬送しつつ、記録紙Sの搬送を停止した状態で幅方向に記録ヘッドを走査して画像記録を行う、いわゆるPWA(Partial Width Array)方式の画像記録を行なうものであってもよい。
従って、記録手段100がFWA方式による画像記録を行なうものである場合には、搬送ローラ対50c〜50e(および、後述する50f)による記録紙Sの搬送は連続的になり、記録手段100がPWA方式による画像記録を行なうものである場合には、搬送ローラ対50c〜50e(および後述する50f)による記録紙Sの搬送は断続的になる。
なお、基準ガイド102における記録紙Sの浮きの防止手段は、吸引に限定はされず、静電気を使用する方法等、公知の各種の方法が利用可能である。また、基準ガイド102は、記録紙Sを所定の位置に支持するのみならず、ベルトコンベア等の公知の搬送手段を用いて、記録紙Sを搬送するものであってもよい。さらに、基準ガイド102は、プリントの端部まで画像が記録された、いわゆる縁無しプリントを作成する際におけるインクによる汚染を防止するために、対応する記録紙Sの幅に応じて形成された溝状のインク受けを有してもよい。
乾燥手段58は、インクジェットによって画像記録された記録紙Sのインクを乾燥するものである。乾燥手段58には、特に限定はなく、ヒータを用いる方法、ファンによって風を吹きつける方法、ヒータとファンを併用する方法等、公知の手段が各種利用可能である。
なお、基準ガイド102と乾燥手段58との間に配置される搬送ローラ対56eは、接離可能になっており、必要に応じて離間して、未乾燥のインクの付着を防止する。
表面処理部18は、記録紙Sとして、前述の熱可塑性樹脂粒子からなるインク受容層や親インク性の熱可塑性樹脂層をインク受容層として有する写真画質プリント用のインクジェット記録用紙を用いた際に、このインク受容層(熱可塑性樹脂)の表面処理を行なうものである。
但し、必要に応じて、写真画質プリント用のインクジェット記録用紙以外の記録紙Sにも、後述する表面処理を施してもよいのは、もちろんである。
図示例において、表面処理部18は、前記表面処理ベルト114に加え、加熱ローラ116、ローラ118、ニップローラ120、および、冷却部122を有して構成される。また、表面処理ベルト114はエンドレスベルトであり、加熱ローラ116およびローラ118に張架される。
なお、加熱ローラ116における加熱手段、および、冷却部122における冷却手段には、特に限定はなく、公知の手段が全て利用可能である。また、ニップローラ120も加熱手段を有するものであってもよい。
表面処理部18では、まず、記録紙Sを表面処理ベルト114(加熱ローラ116)とニップローラ120とで挟持搬送することにより、記録紙Sの表面(インク受容層)を表面処理ベルト114の表面に当接して押圧すると共に、記録紙Sを加熱ローラ116によって加熱する。
この加熱/押圧によって、記録紙Sは、熱可塑性樹脂からなるインク受容層が溶融して、表面処理ベルト114に弱く貼着した状態となって、表面処理ベルト114によって搬送される。表面処理部18では、この搬送中に、冷却部122によって記録紙Sを冷却して、溶融したインク受容層を凝固する。
冷却された記録紙Sは、ローラ118による折り返し部で、表面処理ベルト114から剥離され、下流の搬送ローラ対50hに供給される。
また、この記録紙Sの表面処理によれば、表面処理ベルト114の表面性状を選択することで、このような光沢性を付与する処理のみならず、マット(粗面化)処理等の各種の表面処理を行なうことができる。
また、図示例においては、記録紙Sの、いわゆるコシを利用して表面処理ベルト114から記録紙Sを剥離する。従って、好ましくは、図1に示すように、表面処理部18から記録紙Sを排出する位置で表面処理ベルト114を張架するローラ118を小径にすることにより、表面処理ベルト114からの記録紙Sの剥離性を向上できる。
なお、プリンタ10において、切断部20は、長尺な記録紙S(ロール紙)の切断のみを行なうのに限定はされない。例えば、切断部20は、シート紙装填部34から供給されたカットシート状の記録紙Sを用いる際において、出力するプリントサイズに応じた記録紙Sの先/後端(搬送方向)の切断や、端部まで画像が記録されたいわゆる縁無しプリントを作成するための記録紙Sの先/後端の切断を行なってもよい。
例えば、記録ユニット56において、幅方向に2以上の画像を記録する、幅方向にいわゆる多面付を行なう場合には、切断部20にスリッタ等の記録紙Sを搬送方向に切断する切断手段を有してもよい。
そのため、表面処理部18において記録紙Sの搬送を停止すると、過加熱や過冷却の状態が生じ、その結果、表面処理にムラが生じてプリントの光沢ムラ等を生じてしまう。そのため、表面処理部18での処理中には、記録紙Sの搬送を停止することはできない。
さらに、表面処理部18で記録紙Sを処理している途中で、記録紙Sを表面処理部18に押し込む、表面処理部18から引っ張る等の記録紙Sの搬送に負荷変動が生じると、表面処理ベルト114に貼着した状態の記録紙Sがズレてしまい、やはり、光沢ムラを生じてしまう。
他方、切断部20はギロチンカッタ130を利用するものであるので、切断時には、記録紙Sの搬送を停止する必要がある。
また、長尺な記録紙Sを用いてプリント作成を行なう場合には、記録紙Sの先端を搬送ローラ対50iで停止して、先と同様に、表面処理部18での搬送停止が不要で、かつ、負荷変動を与えない量の記録紙Sのループを搬送ローラ対50iおよび50hの間に形成した後に、搬送ローラ対50iによる搬送を開始して、切断部20(ギロチンカッタ130)に記録紙Sを搬送する。
さらに、搬送ローラ対50iおよび50jの搬送は、ギロチンカッタ130の駆動に応じた断続的な搬送となる。
排出部22は、図1の紙面に奥手方向に搬送する直交搬送ベルト(ベルトコンベア)132を用いて、プリントを1件毎に仕分け(ソート)する。プリントは、搬送ローラ対50kによって排出部22の直交搬送ベルト132の上に排出され、積層される。直交搬送ベルト132は、1件分のプリントが積層されたら、プリント1枚分(幅方向のサイズ)だけ、奥手方向にプリントの積層体を搬送して、ベルトのプリント未積層の部分を、搬送ローラ対50kからの排出位置とする。直交搬送ベルト132は、この積層/搬送を繰り返し行なうことにより、プリントを件毎に仕分けする。
例えば、プリンタ10のカッタ40やカッタ130の直上流に規制ガイド54を配置して、カット曲がり抑制するようにしてもよい。また、本発明の画像記録装置において、規制ガイドの数は、1つに限定されないのは、もちろんであり、1台の画像記録装置に複数の規制ガイドを配置してもよい。
12 記録紙供給部
14 裏印字ユニット
16 画像記録部
18 表面処理部
20 切断部
22 排出部
24 制御部
30 第1装填部
32 第2装填部
34 シート紙装填部
36,38 ガイドローラ
40,130 カッタ
44 給紙ローラ
46 フランジ回転ローラ
50(50a〜50k) 搬送ローラ対
52 フィードローラ対
54 規制ガイド
56 記録ユニット
58 乾燥手段
60 駆動ローラ
62 従動ローラ
68 中央固定ガイド
70,72,94 可変幅ガイド
74 ネジ軸
76 案内軸
78 ガイド部
80 係合部
82 ブラケット
83,88 案内ガイド
84,92 レバー
86 ソレノイド
90 アーム
96 第2可変幅ガイド
100 記録手段
102 基準ガイド
114 表面処理ベルト
116 加熱ローラ
118 ローラ
120 ニップローラ
122 冷却部
132 直交搬送ベルト
Claims (6)
- 画像記録部、記録媒体の装填部から前記画像記録部に記録媒体を供給する供給手段、前記画像記録部で画像を記録された記録媒体を排出部に搬送する搬送手段、および、前記装填部から排出部に至る前記記録媒体の搬送経路に配置され、搬送方向と直交する幅方向における前記記録媒体の位置を規制する規制ガイドとを有し、
前記規制ガイドが、前記記録媒体の1つの端部の幅方向の位置を規制する外通過部を、前記記録媒体の搬送面と直交する方向に複数有する、前記幅方向の最外部に配置される1対の外側ガイドと、前記外側ガイドの1つの外通過部に対応する前記記録媒体の搬送面と直交する方向の位置において、前記記録媒体の1つの端部の幅方向の位置を規制する内通過部を幅方向の両側に有する、前記1対の外側ガイドの間に少なくとも1つ配置される内側ガイドとを有し、
さらに、前記記録媒体の搬送面と直交する方向の記録媒体の搬送経路を規制して、前記外側ガイドの1つの外通過部、および、この外通過部に対応する内側ガイドの内通過部に前記記録媒体を案内する経路変更手段を有することを特徴とする画像記録装置。 - 前記外側ガイドが前記幅方向に移動可能である請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記内側ガイドが固定されている請求項1または2に記載の画像記録装置。
- 前記外側ガイドが2つの前記外通過部を有し、前記2つの外通過部の一方に対応する内通過部を有する1つの前記内側ガイドを有する請求項1〜3のいずれかに記載の画像記録装置。
- 前記経路変更手段が、前記搬送ガイドの直上流に配置される搬送ローラ対と、この搬送ローラ対と一体的に設けられ、前記記録媒体の搬送面と直交する方向の記録媒体の搬送経路を規制する案内ガイドと、前記搬送ローラ対および案内ガイドを揺動する揺動手段とから構成される請求項1〜4のいずれかに記載の画像記録装置。
- 前記経路変更手段が、前記外側ガイドおよび内側ガイドの上流側端部に設けられる、前記外側ガイドもしくは内側ガイドを支点にして上流側端部を前記記録媒体の搬送面と直交する方向に揺動する案内ガイドである請求項1〜4のいずれかに記載の画像記録装置。
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