JP2008137196A - 記録媒体搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成で、記録媒体を搬送面に吸着して搬送するに際し、搬送方向への折れ曲がりを防いで平面状に保持しながら良好に搬送することができる記録媒体搬送装置を提供する。
【解決手段】 記録ヘッド54と対向する搬送面76上に記録媒体56を吸着する吸引ユニット60と、搬送面上を吸引ユニットの搬送上流側から下流側へ向けて記録媒体を搬送する搬送ローラ64とを具備する記録媒体搬送装置において、吸引ユニットにより記録媒体に作用させる吸引力を、記録領域における吸引力が記録領域の下流側の領域における吸引力より大きくなるように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録装置において吸引力により記録媒体を搬送面に密着させて搬送する記録媒体搬送装置に関する。
プリンタ、複写機又はファクシミリ等の画像形成装置として用いられる記録装置は、各種の機器に接続して使用される他、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーション等の出力機器などとして広く使用されている。この記録装置は、記録情報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の記録媒体(以下では、記録紙と称する)に画像(文字や記号等も含む)を記録していくように構成されている。また、記録装置は、その記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。また、記録装置では、一般に、記録ヘッドと対向する記録領域を通して搬送される記録媒体に対し、画像情報に基づいて駆動される記録ヘッドにより画像を記録するよう構成されている。
かかる記録装置においては、画像を形成するインクが記録媒体に浸透することで、記録媒体に波打ちが発生することがある。この波打ちは、特に、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置や高濃度印刷を行う記録装置など、多量のインクを用いる場合に顕著になる傾向がある。このため、記録装置では、高濃度の画像を記録した場合などに、記録媒体が記録ヘッドと擦れて記録面が汚損されるなどの不都合が生じることがある。また、記録媒体が記録ヘッドに接触したり、ジャム(紙詰まり)等の搬送不良が生じたり、さらには記録ヘッドを破損させるなどの不都合が生じることもある。
これらの改善策として、例えば特許文献1には、記録媒体をプラテンに吸着させて記録面を平面状に保持しながら搬送するインクジェット記録装置用の記録媒体搬送手段が開示されている。かかる搬送手段によれば、記録媒体と記録ヘッド部との接触に起因する記録面の汚損などの不都合を解消することが可能となる。図8は特許文献1に開示された記録媒体搬送手段の縦断面図である。図8において、記録ヘッド22と対向して配置されたプラテン10に多数の細い吸気孔(吸引孔)12が形成されている。これらの吸気孔12は、図8中の手前から奥へ(紙面と直交する方向に)等間隔に配置されるとともに、搬送方向にも複数列をなして配置されている。そして、全ての吸気孔12は、負圧発生源である不図示の吸引手段(吸引ファン)に通じる連結孔16と接続されている。これにより、吸引手段を作動させることにより、プラテン10上に搬送される記録媒体14を該プラテンの搬送面に吸着させることができる。
図8の記録装置では、不図示の給紙ユニットから給送される記録媒体14は、搬送ローラ18及び従動ローラ(押さえローラ)20により、記録ヘッド22に対向配置されたプラテン10上へ供給される。そして、不図示の吸引手段により吸引状態にされた各吸引孔(各吸気孔)12に記録媒体14を吸着させる。こうしてプラテン10上の搬送面に密着させて平面度を確保された記録媒体14に対し、記録ヘッド22により画像を記録する。記録された記録媒体は、プラテン10に密着されて紙浮きしない状態で、排紙ローラ24と従動ローラ(拍車等)26により搬送され、装置本体外へ排出される。
また、特許文献2には、拍車(排紙ギザローラ)26を使用せずに、排紙ローラ自体に設けた吸引手段により記録媒体を吸着して排紙する構成が開示されている。さら、特許文献3には、カム機構により吸引孔(吸気孔)をシャッタで開閉可能にする構成が開示されている。
特開平8−192544号公報 特開2000−135824号公報 特開2002−205855号公報
しかしながら、図8に例示するような従来の記録媒体搬送手段には、以下に説明するような2つの課題がある。まず、1つ目として、薄紙のような剛度の低い記録媒体の場合、排紙ローラ24と従動ローラ26でニップされるまでの間で、記録媒体14がプラテン10上に吸着されて貼り付いた状態になる。このように貼り付いた薄紙は、紙の腰がないため、上流からの搬送がさらに続くと自身の行き場がなくなり、行き場が無くなった部分が折れ曲がってプラテン60上から浮き上がることになる。このような紙浮きのために、記録媒体14が記録ヘッド22と接触して紙ジャム等の搬送不良が生じたり、記録ヘッド54を傷つけるなどの不都合が発生する。特に、搬送ローラ18から排紙ローラ24と従動ローラでニップされるまでの搬送距離が長いほど、薄紙などによる折れ曲がりジャムの発生頻度が多くなる。
記録後の記録媒体14に拍車26による傷跡が生じないように、排紙ローラ24及び拍車26を省略した記録媒体搬送装置においては、搬送ローラ18のみで記録媒体14を搬送するため、上述の薄紙等による折れ曲がりジャムの発生頻度がさらに多くなる。また、カールの大きい記録媒体など、種々の記録媒体を効率よく吸着搬送するために、プラテン10上で記録領域のみでなく、搬送方向の広範囲にわたって吸着手段を配した構成が考えられる。しかし、このような構成でも、上述の薄紙等における折れ曲がりジャムの発生頻度を低減することは困難であった。このため、従来、排紙ローラ及び従動ローラ(拍車)を配設しない搬送装置においては、記録ヘッド直下のみの狭い範囲に記録媒体の吸着手段を配するように構成されている。一方、特許文献2には、拍車(排紙ギザローラ)26を使用せずに、排紙ローラ自体に設けた吸引手段により記録媒体を吸着して排紙する構成が開示されている。
次に、2つ目として、図8に示すような従来の搬送手段では、記録媒体14の先端がプラテン10上を移動する際に、多数の吸気孔12のうちの少しの割合の吸気孔だけしか塞ぐことができない。このため、プラテン上の開放されている吸気孔12から外気が吸引されることになる。このため、吸引しても吸気孔12及び連結孔16の配管内の負圧が強くならず、吸着力を所定値まで高めることができない。よって、プラテン10上の記録媒体14を吸気孔12で吸着しても、記録媒体14の変形を十分に低減することができなくなる。これは、記録媒体14が記録ヘッド22に接触して記録面を汚損するなどの不都合の原因となる。
そこで、特許文献3には、このような不都合を解消するために、カム機構により吸引孔(吸気孔)をシャッタで開閉可能にする構成が開示されている。かかる構成によれば、記録媒体が搬送されていないときは吸引孔のシャッタを閉じておき、記録媒体が搬送されてきたときはその先端の搬送にしたがって吸引孔を順次開けていくことができる。しかしながら、特許文献2及び3を用いて説明した従来の記録装置における記録媒体搬送装置では、装置が大型化したり、構成が複雑になったり、コストが嵩んでしまうなどの不都合があった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、簡単な構成で、記録媒体を搬送面に吸着して搬送するに際し、搬送方向への折れ曲がりを防いで平面状に保持しながら良好に搬送することができる記録媒体搬送装置を提供することである。
本発明は、記録ヘッドと対向する搬送面上に記録媒体を吸着する吸引ユニットと、前記搬送面上を前記吸引ユニットの搬送上流側から下流側へ向けて記録媒体を搬送する搬送ローラとを具備する記録媒体搬送装置に関する。そこで、前記吸引ユニットにより記録媒体に作用させる吸引力は、記録領域における吸引力が該記録領域の下流側領域における吸引力より大きいように構成される。
本発明によれば、簡単な構成で、記録媒体を搬送面に吸着して搬送するに際し、搬送方向への折れ曲がりを防いで平面状に保持しながら良好に搬送することができる記録媒体搬送装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明の第1の実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の縦断面図である。なお、以下の実施形態では、主に、記録装置がインクジェット記録装置である場合が例示されている。図1において、記録装置の装置本体50の内部には、記録媒体搬送装置52と記録ヘッド54が配設されている。記録媒体搬送装置52は、紙やプラスチックシート等の記録シートからなる記録媒体56を搬送する。記録ヘッド54は、搬送される記録媒体に対し画像情報に基づいて画像を記録する記録手段を構成する。さらに、装置本体50の搬送装置52より搬送上流側には、記録媒体を搬送装置52へ供給するための給紙装置(不図示)が設けられている。搬送装置52は、記録媒体を搬送する搬送ローラ対58と、搬送される記録媒体の記録領域の部分を支持するプラテン60を備えている。図示のように、搬送ローラ対58はプラテン60の搬送上流側に配設されている。なお、プラテン60は、後述するように、搬送される記録媒体56を吸引力により該プラテンの上面に吸着する吸引ユニットで構成されている。
搬送ローラ対58は、回転駆動される搬送ローラ64とこれに圧接される従動ローラ(ピンチローラ)66とで構成されている。不図示の給紙装置から送り出された記録媒体56は、搬送ローラ対58のニップ部へ給送され、搬送ローラ対で挟持された後、搬送ローラ64を回転駆動することによりプラテン60の上面を通して搬送される。プラテン60は、記録ヘッド54の真下に配置される平板部76aと該平板部76aより搬送下流側に隣接して配置される平板部76bとで形成される搬送面(搬送される記録媒体を案内支持する面、プラテン面)を有する。平板部76aは記録領域負圧室78の上面で構成され、平板部76bは記録領域負圧室78の搬送下流側に隣接して配置される下流側負圧室80の上面で構成されている。平板部76a、76bには、空気を吸引することにより搬送される記録媒体56を該平板部に密着させるための吸引孔73a、73bが形成されている。記録領域負圧室78と下流側負圧室80はダクト82で連結(接続)されている。なお、このダクト82に代えて、連通口を有する仕切り板を用いて連結する構成を採っても良い。
記録領域負圧室78及び下流側負圧室80の2室によって吸引用のチャンバー72が構成されている。記録領域負圧室78の下側には、チャンバー72を通して空気を吸引するための負圧発生源である吸引ファン74が連結されている。吸引ファン74は、負圧発生源としての吸引手段を構成している。そして、記録領域負圧室78の上面を構成する平板部76aには、多数の吸引孔(吸気孔)73aが均等に分布するような配置で形成されている。また、下流側負圧室80の上面を構成する平板部76bには、多数の吸引孔(吸気孔)73bが均等に分布するような配置で形成されている。なお、平板部76a、76bは、記録媒体56を平滑面の状態で支持するように、全体として同一の平滑面を形成している。
プラテン60は、チャンバー72と吸引ファン74を備えた吸引ユニットで構成されている。また、このプラテン60及び搬送ローラ対58は記録媒体搬送装置52を構成している。かかる構成によれば、負圧発生源である吸引ファン74を作動させて吸引孔73a、73bから空気を吸引して記録媒体56に吸引力を作用させることにより、記録媒体56を、平板部76a、76b上に平面状に広げた状態に吸着することができる。そして、吸着した状態で、記録媒体56を平板部76a、76b上で摺動させながら搬送することができる。なお、図1の構成では、空気の流れ方向に見て、吸引ファン74、記録領域負圧室78、下流側負圧室80の順に直列に連結されている。
記録媒体56に対する画像記録は、記録領域負圧室78の平板部76aの上で行われる。この平板部76a上では、記録中の記録媒体56を吸着して平面状に保持することができる。一方、下流側負圧室80の平板部76b上では、搬送される記録媒体56を吸引保持することにより、カールが発生した記録媒体や巻き癖の強い記録媒体の搬送面からの浮き上がりを防止することができる。つまり、記録領域より搬送下流側の領域でも、記録媒体56を搬送面に沿って平面状に吸引保持することができる。
記録領域負圧室78と下流側負圧室80の連通するダクト82では、負圧室を連通する接続部の断面積がダクト82の断面積より小さくされている。本実施形態では、接続部の断面積は、ダクト82自体の断面積の約1/100程度に選定されている。これにより、記録媒体56が下流側負圧室80の吸引孔73bの全てを覆っていない状態においても、吸引孔73bから下流側負圧室80内へ吸引される空気の流入量を抑えることができ、記録領域負圧室78の負圧低下を抑制することが可能となる。
本実施形態に係る記録媒体搬送装置では、記録領域を搬送される記録媒体に作用して該記録媒体をプラテン上(搬送面)に吸着させるための吸引力は、記録領域における吸引力がその下流側の領域における吸引力よりも大きくなるように構成されている。かかる構成によれば、吸引ファン74の回転数を上げることなく、記録媒体56の先端部を記録する際の該記録媒体の浮きを防ぐことができる。従って、記録媒体と記録ヘッドの接触に起因する記録媒体の汚れ発生や、搬送不良に起因する記録媒体の紙詰まりを有効に防ぐことができる。
また、記録媒体56が記録領域を搬送されていき、下流側負圧室80の上面全域を覆った状態になっても、ダクト82の接続部の断面積が十分に小さくなっているため、下流側負圧室80の負圧は記録領域負圧室78の負圧より常に弱い値に維持される。このため、プラテン60に記録媒体を吸着させる吸引力を、搬送方向に沿って、記録領域よりもその下流側領域で小さくすることができる。よって、和紙などの薄紙を搬送するときでも、紙の腰がないためにプラテン60の下流側領域に貼り付くことを防止でき、貼り付きに起因する搬送不良を防ぐことができる。
また、記録媒体56は、搬送ローラ64と従動ローラ66の間に挟まれた状態から、搬送ローラ64を回転させることにより、その先端部分がプラテン60の上面へ押し付けられる方向へ搬送される。一方、搬送ローラ64と従動ローラ66で挟まれたニップ位置に近い方向の記録領域負圧室78の上面(平板部76a)では、記録媒体はある程度強い吸引力で吸着されている。そして、このような強い吸着力のもとでも、上記のような記録媒体をプラテン60の上面への押し付ける力が生じているため、和紙などの薄紙のような腰の弱い記録媒体であっても、搬送方向への折れ曲がりの発生を防ぐことができる。このように、本実施形態によれば、記録領域の下流側に渡って広範囲で吸着するプラテンにおいても、薄紙(特に和紙)のように腰の無い記録媒体を搬送するときの、搬送方向への折れ曲がりや紙詰まりを防いで平面状に保持することができる。これにより、良好に搬送することができる記録媒体搬送装置が提供される。
一方、合成紙のように剛度が低く、かつ静電気が発生しやすい記録媒体の場合は、吸着面積が増えることで静電気の発生が増大する。このため、特に低温低湿度環境においては静電吸着による相乗効果で記録媒体の折れ曲がりによるジャム(紙詰まり)がさらに発生しやすくなる。そこで、低温低湿度環境においても合成紙を円滑に搬送できる仕様にするためには、記録領域負圧室78と下流側負圧室80の負圧の比率が10:1程度になるようにダクト82の接続部の断面積を調整することが必要となる。また、プラテン60の上面の広範囲で吸引吸着する構成の記録装置において合成紙に記録する場合は、下流側負圧室80の搬送上流側及び搬送下流両側に、静電気を除去するための除電芯(不図示)を配設することが好ましい。さらに、記録領域負圧室78と下流側負圧室80の連通部(ダクト82)の接続孔に開閉機構(例えば開閉弁)を設けることが好ましい。そして、合成紙を記録するときだけ、開閉機構を閉じて記録領域負圧室78のみ(吸引孔73aのみ)で記録媒体56を吸着するように構成することが好ましい。
図2は本発明の第2の実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の縦断面図である。本実施形態においても、図2に示すように、記録装置の装置本体50の内部には、記録媒体56を搬送する記録媒体搬送装置52と、記録媒体に対し画像を記録する記録ヘッド54と、が配設されている。搬送装置52の搬送上流側には、記録媒体を供給するための給紙装置(不図示)が設けられている。搬送装置52は、記録媒体を搬送する搬送ローラ対58と、搬送される記録媒体の支持するプラテン60を備えている。搬送ローラ対58はプラテン60の搬送上流側に配設されている。搬送ローラ対58は、回転駆動される搬送ローラ64とこれに圧接される従動ローラ66とで構成されている。給紙装置から送り出された記録媒体56は、搬送ローラ対58によりプラテン60の上面を通して搬送される。
図2において、プラテン60は、搬送される記録媒体56を搬送面(プラテン面)に吸着させる吸引ユニットで構成されている。プラテン60は、記録ヘッド54の真下に配置される平板部76aと該平板部76aより搬送下流側に隣接して配置される平板部76bとで形成される搬送面(記録媒体支持面)を有する。平板部76aは記録領域負圧室78の上面で構成され、平板部76bは記録領域負圧室78の搬送下流側に隣接して配置される下流側負圧室80の上面で構成されている。平板部76a、76bには、空気を吸引することにより搬送される記録媒体56を該平板部(搬送面、プラテン面)に密着させるための吸引孔73a、73bが形成されている。
本実施形態では、記録領域負圧室78は接続部90を介してダクト82に連結(連通)されており、下流側負圧室80は接続部92を介してダクト82に連結(連通)されている。これら記録領域負圧室78、下流側負圧室80及びダクト82によって吸引用のチャンバー72が構成されている。そして、ダクト82には、チャンバー72を通して空気を吸引するための吸引ファン74が連結されている。吸引ファン74は、空気を吸引して負圧を発生させる負圧発生源である。そして、記録領域負圧室78の上面を構成する平板部76aには、多数の吸引孔73aが均等に分布するような配置で形成されている。また、下流側負圧室80の上面を構成する平板部76bにも、多数の吸引孔73bが均等に分布するような配置で形成されている。なお、平板部76a、76bは、記録媒体56を平滑面の状態で支持するように、全体として同一の平滑面を形成している。また、本実施形態では、記録領域負圧室78の負圧より下流側負圧室80の負圧が小さくなるように、負圧発生源(吸引ファン)74と下流側負圧室80との間の流路(本実施形態では接続部92)の断面積を調節できるように構成されている。
こうして、プラテン60は、チャンバー72と吸引ファン74を有する吸引ユニットで構成されている。そして、記録媒体搬送装置52は、このようなプラテン60とその搬送上流側の搬送ローラ対58を具備している。かかる記録媒体搬送装置52においても、負圧発生源である吸引ファン74を作動させて吸引孔73a、73bから空気を吸引するすことにより、記録媒体56に吸引力を作用させることができる。そして、記録媒体56を、平板部76a、76b上に平面状に広げた状態に吸着するとともに、搬送ローラ対58により平板部76a、76b上を摺動させながら搬送することができる。なお、図2の構成では、空気の流れから見て、記録領域負圧室78及び下流側負圧室80は、それぞれの接続部90、92を介して、ダクト82及び吸引ファン74に対して並列に連結されている。
本実施形態でも、記録媒体56に対する画像記録は、記録領域負圧室78の平板部76aの上で行われ、平板部76a上では記録媒体56を吸着して平面状に保持することができる。同時に、下流側負圧室80の平板部76b上では、搬送中の記録媒体56を吸引保持することにより、カールが発生した記録媒体や巻き癖の強い記録媒体の搬送面からの浮き上がりを防止することができる。本実施形態では、下流側負圧室80とダクト82を連通する接続部92の断面積は、記録領域負圧室78とダクト82を連通する接続部90の断面積より小さく選定されており、例えば約1/100程度に選定されている。これにより、記録媒体56が下流側負圧室80の吸引孔73bの全てを覆っていない状態においても、吸引孔73bから下流側負圧室80内へ吸引される空気の流入量を抑えることができ、記録領域負圧室78の負圧低下を抑制することが可能となる。また、本実施形態では、記録領域負圧室78の搬送面にのみ記録媒体56が位置するときに、下流側負圧室80から記録領域負圧室78への流入量を低減することができる。このために、負圧発生源74と下流側負圧室80との間の流路(接続部92)の断面積を調節するように構成されている。
すなわち、本実施形態でも、記録領域を搬送される記録媒体をプラテン上に吸着させるための吸引力を、記録領域における吸引力がその下流側領域における吸引力よりも大きくなるように構成されている。かかる構成によれば、吸引ファン74の回転数を上げることなく、記録媒体56の先端部を記録する際の該記録媒体の浮きを防ぐことができる。これにより、記録媒体と記録ヘッドの接触に起因する記録媒体の汚れ発生や、搬送不良に起因する記録媒体の紙詰まりを有効に防ぐことができる。
また、記録媒体56が記録領域を搬送されていき、下流側負圧室80の上面全域を覆った状態になっても、ダクト82への接続部92の断面積が十分に小さくなっているため、下流側負圧室80の負圧は記録領域負圧室78の負圧より常に弱い値に維持される。このため、プラテン60に記録媒体を吸着させる吸引力を、搬送方向に沿って、記録領域よりもその下流側領域で小さくすることができる。よって、和紙などの薄紙を搬送するときでも、紙の腰がないためにプラテン60の下流側領域に貼り付くことを防ぐことができ、貼り付きに起因する搬送不良を防ぐことができる。すなわち、本実施形態によっても、簡単な構成で、記録媒体を搬送面に吸着して搬送するに際し、搬送方向への折れ曲がりを防いで平面状に保持しながら良好に搬送することができる記録媒体搬送装置が提供される。
図3は本発明の第3の実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の縦断面図である。本実施形態では、プラテン60を構成する複数の負圧室(図示の例では2個)のそれぞれに独自の吸引ファンを装着し、各吸引ファンを個別的に制御するように構成される。本実施形態においても、図3に示すように、記録装置の装置本体50の内部には、記録媒体56を搬送する記録媒体搬送装置52と、記録媒体に対し画像を記録する記録ヘッド54と、が配設されている。搬送装置52の搬送上流側には、記録媒体を供給するための給紙装置(不図示)が設けられている。搬送装置52は、記録媒体を搬送する搬送ローラ対58と、搬送される記録媒体の支持するプラテン60を備えている。搬送ローラ対58はプラテン60の搬送上流側に配設されている。搬送ローラ対58は、回転駆動される搬送ローラ64とこれに圧接される従動ローラ66とで構成されている。給紙装置から送り出された記録媒体56は、搬送ローラ対58によりプラテン60の上面を通して搬送される。
図3において、プラテン60は、搬送される記録媒体56をプラテン面(支持面)に吸着させる吸引ユニットで構成されている。プラテン60は、記録ヘッド54の真下に配置される平板部76aと該平板部76aより搬送下流側に隣接して配置される平板部76bとで形成される搬送面(記録媒体支持面)を有する。平板部76aは記録領域負圧室78の上面で構成され、平板部76bは記録領域負圧室78の搬送下流側に隣接して配置される下流側負圧室80の上面で構成されている。平板部76a、76bには、空気を吸引することにより搬送される記録媒体56を該平板部(搬送面、プラテン面)に密着させるための吸引孔73a、73bが形成されている。
記録領域負圧室78及び下流側負圧室80によって吸引用のチャンバー72が構成されている。そして、本実施形態では、記録領域負圧室78に吸引ファン84が連結されており、下流側負圧室80に吸引ファン86が連結されている。これらの吸引ファンは、空気を吸引して負圧を発生させる負圧発生源である。記録領域負圧室78の上面を構成する平板部76aには、多数の吸引孔73aが均等に分布するような配置で形成されている。また、下流側負圧室80の上面を構成する平板部76bにも、多数の吸引孔73bが均等に分布するような配置で形成されている。なお、平板部76a、76bは、記録媒体56を平滑面の状態で支持するように、全体として同一の平滑面を形成している。
こうして、2個の負圧室78、80からなるチャンバー72と、負圧室78、80のそれぞれに装着された吸引ファン84、86とを備えた吸引ユニットにより、プラテン60が構成されている。このプラテン60と搬送ローラ対58は記録媒体搬送装置52を構成されている。そして、本実施形態では、記録領域負圧室78及び下流側負圧室80のそれぞれに個別の負圧発生源が84、86連結され、記録領域負圧室78の負圧より下流側負圧室80の負圧が小さくなるように負圧発生源84、86を調整するように構成されている。
本実施形態では、負圧発生源である吸引ファン84、86を個別に作動させて吸引孔73a、73bから空気を吸引することにより搬送面(平板部76a、76b)上の記録媒体56に吸引力を作用させることができる。そして、記録媒体56を平板部76a、76b上に平面状に広げた状態に吸着するとともに、搬送ローラ対58により平板部76a、76b上を摺動させながら搬送することができる。本実施形態でも、記録媒体56に対する画像記録は、記録領域負圧室78の平板部76aの上で行われ、平板部76a上では記録媒体56を吸着して平面状に保持することができる。同時に、下流側負圧室80の平板部76b上では、搬送中の記録媒体56を吸引保持することにより、カールが発生した記録媒体や巻き癖の強い記録媒体の搬送面からの浮き上がりを防止することができる。つまり、本実施形態によっても、簡単な構成で、記録媒体を搬送面に吸着して搬送するに際し、搬送方向への折れ曲がりを防いで平面状に保持しながら良好に搬送することができる記録媒体搬送装置が提供される。
本実施形態では、複数の負圧室78、80のそれぞれに個別の吸引ファン84、86が装着されており、これらの吸引ファンは、例えば記録媒体の種類に応じて、ユーザーがそれぞれの回転数を変えるように制御することができる。これにより、記録領域負圧室78と下流側負圧室80の負圧の大小関係を最適に調節することができる。また、本実施形態では、記録媒体搬送経路におけるプラテン60より搬送上流側の所定位置に、搬送される記録媒体56の有無を検知するための紙端検知センサ(例えば、フォトインタラプタ)94が配置されている。紙端検知センサ94は、発光素子から光を対象物に照射し、その反射光を受光素子で検知することにより記録媒体56の有無の信号を発生する。記録媒体56を検知すると、その検知信号は不図示の制御部へ送られる。制御部では、検知信号を受けると、ユーザーが予め入力した記録モードの設定情報に基づいて演算処理し、各吸引ファン84、86の動作開始位置及び回転数の制御を行う。
以上説明した各実施形態においては、平板部76a、76bで形成される搬送面に複数(多数)の吸引孔73a、73bが形成されている。そして、吸引ユニット(プラテン)60による吸引力が搬送下流側より搬送上流側が大きくなるように構成される。これを実現するために、記録領域負圧室78における搬送面(平板部76a)と下流側負圧室80における搬送面(平板部76b)で吸引孔の開口面積、配置数又は配置位置が異なるように構成することが好ましい。また、記録媒体56の種類によって、記録領域負圧室78における吸引力と下流側負圧室80における吸引力との比率を変えることが好ましい。また、記録媒体56の種類によっては、下流側負圧室80における吸引を行わないように制御しても良い。そして、記録媒体搬送装置52を備えた記録装置では、記録領域負圧室78により吸引される領域(吸引孔73aが形成された平板部76a)で記録媒体56に対する画像形成が行われる。なお、インクジェット記録装置の場合は、画像情報に基づいて記録ヘッド54の吐出口から記録媒体56へインクを吐出することにより画像形成が行われる。また、図1〜図3の記録装置では、プラテン60の搬送下流側に特に排紙ローラを記載しなかったが、本発明に係る記録媒体の搬送装置は、排紙ローラの有無に関係なく、同様に適用可能である。
図4は本発明の一実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の制御系の構成例を示すブロック図である。図4の制御系は特に第3の実施形態で使用するのに好適である。図4において、CPU100はROM102に記憶された制御プラグラムに従って記録装置全体の制御を行う。CPU100に対して、ホストコンピューター104から、入力インターフェイス106を介して、画像データや記録モード設定情報などが入力される。また、CPU100は、画像データ等をRAM108に書き込んだり、RAM108から読み出したりする。そして、CPU100は、紙端検知センサ94からの検知信号やホストコンピューター104からの画像データなどに基づいて、搬送モータ(紙送りモータ)110、吸引ファンモータ112、キャリッジモータ114及び記録ヘッド54などの動作を制御する。
図5は本発明の一実施形態に係る記録媒体搬送装置の吸引動作の制御手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、特に第3の実施形態における各吸引ファンを個別に制御するのに好適なものである。図5において、ステップS10で記録媒体56の搬送が開始されると、ステップS11で記録媒体が記録領域の近傍まで移動してきたか否かを判別する。搬送される記録媒体56の位置は、制御部により、紙端検知センサ94で検知した後の搬送量から算出される。記録媒体が未だ記録領域に到達していない場合は、記録領域負圧室78に装着された吸引ファン84を回転させない(ステップS13)。記録領域に到達している場合は、ステップS12へ進んで、記録領域負圧室78に装着された吸引ファン84の回転を開始する。搬送を続け(ステップS14)、記録媒体が下流側負圧室80の近傍へ移動してきたか否かを判別する(ステップS15)。未だ移動してきていない場合は、下流側負圧室80に接続された吸引ファン(下流側吸引ファンとも称す)86の回転は未だ開始しない。移動してきた場合は、下流側負圧室80にさしかかる寸前に下流側負圧室に装着された吸引ファン86の回転を開始する(ステップS17)。
その後、記録媒体56の搬送が進むに従い、制御部より、記録媒体の搬送ごとに下流側負圧室の吸引ファン86の回転数を低下させる信号が送られる。これにより、下流側吸引ファン86の回転数は搬送ごとに低下される(ステップS18)。そして、下流側負圧室80の吸引孔73bの全てが覆われる位置まで記録媒体56が移動したか否かを判別する(ステップS19)。そして、全ての吸引孔73bが覆われたところで、下流側負圧室の吸引ファン86の回転数が一定値となるように制御される(ステップS20)。これにより、下流側負圧室80の吸引孔73bが塞がれていくにしたがって、下流側負圧室の吸引ファン86の回転数を次第に低下させていく。下流側負圧室80の吸引孔73bの全てが覆われたところで、下流側吸引ファン86の回転数が一定になるように制御される。そして、この状態で記録媒体の搬送が継続される(ステップS21)。
図6は、図5のフローチャートで説明した、搬送量に対する下流側吸引ファン86の回転数の変化を示す図表である。下流側負圧室80に接続された吸引ファン86と記録領域負圧室78に接続された吸引ファン84の回転数の比は、記録媒体の種類及び搬送時の腰折れ等を考慮して選定される。例えば、記録媒体の種類ごとに、記録媒体の浮き上がりを防止したり、記録媒体の搬送方向への腰折れによる紙詰まりを防止するのに好適な比率になるように制御される。吸引ファン84、86の回転数の比は、例えば、和紙等の薄紙系では、記録領域負圧室78と下流側負圧室80の負圧の比率が10:1程度となるように設定される。
第3の実施形態によれば、前述の第1及び第2の実施形態と同様の効果が得られることに加え、さらに次のような効果が得られる。例えば、紙の剛度は大きいが、カールしやすい厚紙系の記録媒体を搬送する場合、下流側負圧室80に接続された吸引ファン86と記録領域負圧室78に接続された吸引ファン84の回転数の比を、下流側負圧室80の負圧が大きくなるように設定する。これにより、カールしやすい厚紙系の浮き上がり量を低減させ、記録画像の品位を向上させることができる。また、静電気が発生しやすく、かつ剛度が低い合成紙などの特定の記録媒体を使用する場合は、下流側負圧室80に接続された吸引ファン86を回転させないことにより、貼り付きによる搬送不良を防ぐことが可能となる。
図7は本発明の第4の実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の縦断面図である。本実施形態では、プラテン60を1個の負圧室で構成し、負圧室の上面を構成する平板部76に形成される複数の吸引孔73による吸引力の分布を搬送方向に変化させる構成が採られている。本実施形態においても、図7に示すように、記録装置の装置本体50の内部には、記録媒体56を搬送する記録媒体搬送装置52と、記録媒体に対し画像を記録する記録ヘッド54と、が配設されている。搬送装置52の搬送上流側には、記録媒体を供給するための給紙装置(不図示)が設けられている。搬送装置52は、記録媒体を搬送する搬送ローラ対58と、搬送される記録媒体の支持するプラテン60を備えている。搬送ローラ対58は、プラテン60の搬送上流側に配設された搬送ローラ64とこれに圧接される従動ローラ66とで構成されている。搬送ローラ64を回転駆動することにより記録媒体56の搬送が行われる。不図示の給紙装置から給送された記録媒体56は、搬送ローラ対58によりプラテン60の上面を通して搬送される。
図7において、プラテン60は、搬送される記録媒体56をプラテン面(支持面)に吸着させる吸引ユニットで構成されている。プラテン60は、記録ヘッド54の真下の記録領域及び該記録領域より搬送下流側領域を含む1個の負圧室からなるチャンバー72を有する。この負圧室(チャンバー)72の上面は平板部76で構成されている。平板部76の上面は、搬送される記録媒体56を支持するプラテン面(搬送面)になっている。平板部76には、空気を吸引することにより搬送される記録媒体56を該平板部の上面に密着させるための複数(多数)の吸引孔73が形成されている。負圧室72の下側には負圧発生源である吸引ファン74が装着されている。本実施形態におけるプラテン60も、負圧室72と吸引ファン74とを備えた吸引ユニットで構成されている。従って、引ファン74を作動させて吸引孔73から空気を吸引することにより、記録媒体56に吸引力を作用させることができる。そして、記録媒体56を平板部76上に平面に広げた状態に吸着保持しながら、搬送ローラ対58により記録媒体を摺動させながら搬送することができる。
負圧室72及びその平板部76は記録領域及びその搬送下流側流路を含む領域に配置されている。そして、多数の吸引孔73は、記録領域である記録ヘッド54の真下の領域では均一に配置されており、この領域の吸引孔は本実施形態ではいずれも同じ径を有している。一方、記録領域より下流側の領域では、吸引孔73は記録領域より記録媒体を吸着する吸引力が搬送下流方向へ段々と低下するように配置されている。つまり、下流側領域では、吸引孔73の数を減らしたり、個々の吸引孔73の孔径を小さくするなどの方法で、搬送される記録媒体56に作用する吸着力が搬送下流方向へ段々と弱くなるように構成されている。すなわち、チャンバー72内の負圧が均一であっても、平板部76で記録媒体に作用する吸着力は、記録領域での吸着力が下流側領域の吸着力より大きくなるように構成されている。
また、搬送下流側領域の吸着力を小さくするため、下流側領域における吸引孔73の開口面積の合計値は記録領域における値より小さくされている。こうして、本実施形態でも、吸引ユニット60により記録媒体56に作用させる吸引力は、記録領域(平板部76の記録ヘッド54の真下の領域)における吸引力が該記録領域の搬送下流側の領域における吸引力より大きいように構成されている。このため、記録媒体56が記録領域の下流側領域の吸引孔73を完全に覆っていない状態においても、当該下流側領域での吸引孔73からの空気の流入量を低減することができる。これにより、記録領域における吸着力の低下を防止又は抑制すことができる。従って、記録領域からその搬送下流側にわたる広範囲で吸着するプラテンにおいても、安価で簡易な構成で、腰の弱い記録媒体の場合でも、記録媒体を搬送する場合の搬送方向への折れ曲がりやジャム(紙詰まり)の発生を無くすことができる。こうして、図7の第4の実施形態によれば、より一層簡単かつ安価な構成で、記録媒体を搬送面に吸着して搬送するに際し、搬送方向への折れ曲がりを防いで平面状に保持しながら良好に搬送することができる記録媒体搬送装置が提供される。
なお、図7の記録装置では、特に排紙ローラを図示していないが、この排紙ローラについては、プラテン60より搬送下流側の領域に配置しても良く、配置しなくても良く、本発明はいずれの場合にも同様に適用可能である。また、本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、撮像画像形成装置などの単体の記録装置に限定されるものではない。本発明は、これらを組み合わせた複合装置、あるいはコンピュータシステムなどの複合装置における記録装置に対しても広く適用可能である。本願における画像は文字や記号等を含む全ての出力可能な像を意味する。記録媒体の材質についても、紙、プラスチックシート、写真調印画紙、布、OHP用シートなど、画像を記録できるものであれば、材質や形態に関わらず使用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る記録媒体搬送装置の吸引動作の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る記録媒体搬送装置の搬送量に対する下流側吸引ファンの回転数の変化を例示する図表である。 本発明の第4の実施形態に係る記録媒体搬送装置を備えた記録装置の縦断面図である。 従来の記録装置の記録媒体搬送装置を示す縦断面図である。
符号の説明
50 記録装置の装置本体
52 記録媒体搬送装置
54 記録ヘッド
56 記録媒体
58 搬送ローラ対
60 吸引ユニット(プラテン)
64 搬送ローラ
72 チャンバー
73(73a、73b) 吸引孔(吸気孔)
74、84、86 吸引手段(負圧発生源、吸引ファン)
76(76a、76b) 平板部
78 記録領域負圧室
80 下流側負圧室
82 ダクト
84 負圧発生源(吸引ファン)
90、92 接続部
94 紙端検知センサ

Claims (13)

  1. 記録ヘッドと対向する搬送面上に記録媒体を吸着する吸引ユニットと、
    前記搬送面上を前記吸引ユニットの搬送上流側から下流側へ向けて記録媒体を搬送する搬送ローラとを具備する記録媒体搬送装置において、
    前記吸引ユニットにより記録媒体に作用させる吸引力は、記録領域における吸引力が該記録領域の下流側の領域における吸引力より大きいことを特徴とする記録媒体搬送装置。
  2. 前記吸引ユニットは、前記吸引力を発生させる負圧発生源と、記録領域に配された記録領域負圧室と、該記録領域負圧室より搬送下流側に配された下流側負圧室とを有することを特徴とする請求項1に記載の記録媒体搬送装置。
  3. 前記下流側負圧室、前記記録領域負圧室、前記負圧発生源の順に直列に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の記録媒体搬送装置。
  4. 前記記録領域負圧室より前記下流側負圧室の負圧が小さくなるように、該記録領域負圧室と該下流側負圧室は断面積が小さい接続部を介して連結されていることを特徴とする請求項3に記載の記録媒体搬送装置。
  5. 前記記録領域負圧室の搬送面にのみ記録媒体が位置するときに、前記下流側負圧室から前記記録領域負圧室への流入量を低減するように、該記録領域負圧室と該下流側負圧室の間の接続部の断面積を調節することを特徴とする請求項3又は4に記載の記録媒体搬送装置。
  6. 前記記録領域負圧室と前記下流側負圧室は、前記負圧発生源に対して並列に連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体搬送装置。
  7. 前記記録領域負圧室の負圧より前記下流側負圧室の負圧が小さくなるように、前記負圧発生源と前記下流側負圧室との間の流路の断面積を調節することを特徴とする請求項6に記載の記録媒体搬送装置。
  8. 前記記録領域負圧室の搬送面にのみ記録媒体が位置するときに、前記下流側負圧室から前記記録領域負圧室への流入量を低減するために、前記負圧発生源と前記下流側負圧室との間の流路の断面積を調節することを特徴とする請求項6又は7に記載の記録媒体搬送装置。
  9. 前記記録領域負圧室及び前記下流側負圧室のそれぞれに個別の負圧発生源が連結され、前記記録領域負圧室の負圧より前記下流側負圧室の負圧が小さくなるように前記負圧発生源を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体搬送装置。
  10. 前記搬送面に複数の吸引孔が形成されており、前記吸引ユニットによる吸引力が搬送下流側より搬送上流側が大きくなるように、前記記録領域負圧室における搬送面と前記下流側負圧室における搬送面で前記吸引孔の開口面積、配置数又は配置位置が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体搬送装置。
  11. 記録媒体の種類によって、前記記録領域負圧室における吸引力と前記下流側負圧室における吸引力との比率を変えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  12. 記録媒体の種類によっては、前記下流側負圧室における吸引を行わないことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
  13. 前記記録領域負圧室により吸引される領域で記録媒体に記録を行うことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の記録媒体搬送装置。
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