JP2014091302A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱された記録媒体が熱膨張しても、当該記録媒体に印刷を施す際に、その印刷の鮮明さが損なわれるのを確実に防止することができる印刷装置を提供すること。
【解決手段】印刷装置1は、記録媒体を搬送する搬送手段7と、記録媒体を下方から支持する支持面81を有するプラテン8と、支持面81により支持された記録媒体上にインクを吐出する液滴吐出ヘッドと、記録媒体を加熱する加熱手段とを備える。搬送手段7は、複数本の従動ローラー72を有する。プラテン8は、支持面81に支持された記録媒体を吸引する多数の吸引口82を有する。支持面81では、隣り合う従動ローラー72同士の間の搬送方向下流側に向かう延長線75と重なる第1部分811が、吸引口82の配設密度が高い高密度領域83となり、第1部分812以外の第2部分812が、吸引口82の配設密度が低い低密度領域84となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、印刷装置に関する。
可撓性を有するシート状の記録媒体上にインクを付与して印刷する印刷装置(インクジェット記録装置)が従来から用いられている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の印刷装置は、記録媒体を搬送する搬送機構と、搬送された記録媒体をその裏面側(下方)から支持する板状のプラテン(プラテンカバーを含む)と、プラテンで支持された記録媒体上にインクを塗布するヘッドユニットと、記録媒体上のインクを記録媒体ごと加熱して、インクの記録媒体に対する定着を促進するヒーターとを備えている。この特許文献1に記載の印刷装置では、搬送機構は、プラテンに対し記録媒体の搬送方向上流側直近に、当該搬送方向に対して交わる方向に配置された複数本の搬送ローラーを有している。また、プラテンは、その上面に開口し、千鳥状に配置された多数の連通孔を有している。
しかしながら、特許文献1に記載の印刷装置では、記録媒体は、加熱された際に熱膨張により伸び、その伸びた分が搬送ローラー同士の間に湾曲して逃げ込んでしまう、すなわち、入り込んでしまう。その結果、記録媒体には、しわが生じてしまい、印刷が鮮明なものとはならない、すなわち、印刷不良となるという問題があった。なお、プラテンは、各連通孔で記録媒体を吸引して平坦な状態にしようとするが、当該記録媒体の「湾曲(しわ)」を抑えきれていない。
特開2010−260341号公報
本発明の目的は、加熱された記録媒体が熱膨張しても、当該記録媒体に印刷を施す際に、その印刷の鮮明さが損なわれるのを確実に防止することができる印刷装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の印刷装置は、可撓性を有する記録媒体を搬送する搬送手段と、
板状体で構成され、該板状体の一方の面が、前記搬送手段の作動により搬送された前記記録媒体を支持する支持面として機能するプラテンと、
前記支持面により支持された前記記録媒体上に、インクを液滴として吐出して印刷を施す液滴吐出ヘッドを有するヘッドユニットと、
少なくとも前記インクが吐出された前記記録媒体を加熱する加熱手段とを備え、
前記搬送手段は、前記プラテンに対し前記記録媒体の搬送方向上流側直近に配置され、前記搬送方向と交わる方向に沿って並べられた複数本のローラーを有し、
前記プラテンは、前記支持面に開口して設けられ、該支持面に支持された前記記録媒体を吸引する多数の吸引口を有し、
前記支持面は、該支持面の平面視で、隣り合う前記ローラー同士の間の前記搬送方向下流側に向かう延長線と重なる第1部分と、該第1部分以外の第2部分とでは、前記吸引口の配設密度が異なり、前記第1部分は、前記配設密度が高い高密度領域となり、前記第2部分は、前記配設密度が低い低密度領域となることを特徴とする。
加熱された記録媒体は、熱膨張により伸び、この伸びた部分は、しわとなるおそれがある。しかしながら、高密度領域での吸引口によって、しわを優先的に吸引して、確実に潰す、すなわち、解消することができる。また、記録媒体の熱膨張により伸びた部分は、高密度領域でしわにならずに済み、高密度領域側を始点として、低密度領域上で優先的に伸びることとなる。このように、高密度領域でしわを解消することと、しわとなり得る部分が低密度領域で伸びることとの相乗効果により、記録媒体をプラテン上で確実に平坦なものとすることができる。これにより、加熱された記録媒体が熱膨張しても、当該記録媒体に印刷を施す際に、その印刷の鮮明さが損なわれるのを確実に防止することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記記録媒体は、前記加熱手段により加熱された際に熱膨張により伸び、その伸びは、前記低密度領域上で優先的に生じるのが好ましい。
加熱された記録媒体は、熱膨張により伸び、この伸びた部分は、しわとなるおそれがある。しかしながら、高密度領域での吸引口によって、しわを優先的に吸引して、確実に潰す、すなわち、解消することができる。また、記録媒体の熱膨張により伸びた部分は、高密度領域でしわにならずに済み、高密度領域側を始点として、低密度領域上で優先的に伸びることとなる。このように、高密度領域でしわを解消することと、しわとなり得る部分が低密度領域で伸びることとの相乗効果により、記録媒体をプラテン上で確実に平坦なものとすることができる。これにより、加熱された記録媒体が熱膨張しても、当該記録媒体に印刷を施す際に、その印刷の鮮明さが損なわれるのを確実に防止することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記高密度領域では、前記吸引口が前記搬送方向に沿って1列に複数配置されているのが好ましい。
これにより、高密度領域での吸引口で、記録媒体の熱膨張によって伸びた部分を十分に吸引することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記低密度領域では、前記吸引口が零または1つ配置されているのが好ましい。
これにより、記録媒体の熱膨張により伸びた部分は、低密度領域上で確実に伸びることとなる。
また、本発明の印刷装置では、前記多数の吸引口のうち、前記搬送方向最上流に位置する前記吸引口は、前記高密度領域に配されているのが好ましい。
これにより、記録媒体の熱膨張により伸びた部分で生じ得るしわを優先的に確実に吸引することができ、よって、当該しわの発生を防止することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記搬送手段は、前記搬送方向と交わる方向に沿って複数配置され、前記ローラーを少なくとも2本ずつ保持するホルダーを有し、
前記高密度領域には、前記平面視で、隣り合う前記ホルダー同士の間の前記搬送方向下流側に向かう延長線と重なるものがあり、当該高密度領域での前記配設密度は、他の前記高密度領域での前記配設密度よりも高いのが好ましい。
プラテン上では、特に、隣り合うホルダー同士の間の搬送方向下流側に向かう延長線と重なる部分で、記録媒体の熱膨張によるしわが生じ易い。しかしながら、このしわが生じ易いとされるプラテン上の部分は、高密度領域の中でも特に配設密度が高くなっており、当該高密度領域での吸引口によって、しわをさらに優先的に吸引して、より確実に潰す、すなわち、解消することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記ヘッドユニットを前記記録媒体に対して前記搬送方向と交わる方向に移動させる移動手段をさらに備え、
前記支持面には、前記ヘッドユニットが前記移動手段により移動しつつ、前記印刷を施す印刷領域が、前記高密度領域と前記低密度領域とをまたいで設定されており、該印刷領域は、前記支持面の前記印刷領域よりも前記搬送方向下流側の部分よりも前記配設密度が高いのが好ましい。
印刷領域では、当該印刷領域での吸引口による吸引力で、記録媒体が確実に固定される。これにより、印刷領域上での記録媒体に対する印刷を正確に行なうことができる。また、支持面の印刷領域よりも前記搬送方向下流側の部分では、記録媒体の熱膨張による伸び分は、印刷領域側を始点として、搬送方向下流側に優先的に伸びることとなる。記録媒体の印刷されるべき箇所が平坦なものなり、よって、記録媒体の印刷の鮮明さが損なわれるのを確実に防止することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記配設密度は、前記搬送方向下流側に向かって減少していくのが好ましい。
印刷領域では、当該印刷領域での吸引口による吸引力で、記録媒体が確実に固定される。これにより、印刷領域上での記録媒体に対する印刷を正確に行なうことができる。また、支持面の印刷領域よりも前記搬送方向下流側の部分では、記録媒体の熱膨張による伸び分は、印刷領域側を始点として、搬送方向下流側に優先的に伸びることとなる。記録媒体の印刷されるべき箇所が平坦なものなり、よって、記録媒体の印刷の鮮明さが損なわれるのを確実に防止することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記高密度領域での前記配設密度は、前記低密度領域での前記配設密度の1.1倍以上10倍以下であるのが好ましい。
これにより、高密度領域でしわを解消することと、しわとなり得る部分が低密度領域で伸びることとの相乗効果が顕著となる。
また、本発明の印刷装置では、前記各吸引口は、それぞれ、前記平面視で円形をなし、該円の平均直径は、4mm以下であるのが好ましい。
これにより、記録媒体を過不足なく吸引することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記搬送手段は、前記各ローラーを回転駆動させ、該各ローラーとの間で前記記録媒体を挟持しつつ搬送する主動ローラーを有するのが好ましい。
これにより、主動ローラーが記録媒体を各ローラーとともに確実に搬送する、すなわち、送り出すことができる。
また、本発明の印刷装置では、前記加熱手段は、前記液滴吐出ヘッドを介して前記支持面と対向配置されたヒーターを有するのが好ましい。
これにより、記録媒体上に塗布されたインクの乾燥を促進することができ、よって、当該インクを確実に乾燥させることができる。
本発明の印刷装置の実施形態を示す斜視図である。 図1中のA−A線断面図(概略横断面面)である。 図2中の矢印B方向から見た図(平面図)である。 図3中のプラテンの吸引口の個数と吸引力との関係を示すグラフである。 図1に示す印刷装置で印刷が施された記録媒体の印刷部でのコックリング(しわ)が改善された状態を示すグラフである。 図1に示す印刷装置で印刷が施された記録媒体全体での凹凸(しわ)が改善された状態を示すグラフである。
以下、本発明の印刷装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の印刷装置の実施形態を示す斜視図、図2は、図1中のA−A線断面図(概略横断面面)、図3は、図2中の矢印B方向から見た図(平面図)、図4は、図3中のプラテンの吸引口の個数と吸引力との関係を示すグラフ、図5は、図1に示す印刷装置で印刷が施された記録媒体の印刷部でのコックリング(しわ)が改善された状態を示すグラフ、図6は、図1に示す印刷装置で印刷が施された記録媒体全体での凹凸(しわ)が改善された状態を示すグラフである。なお、以下では、説明の便宜上、図1〜図3において、互いに交わる3つの軸として、x軸、y軸およびz軸を図示している。x軸は、水平方向のうちの一方向(印刷装置の奥行き方向)に沿った軸であり、y軸は、水平方向であって前記x軸に対し垂直な方向(印刷装置の長手方向)に沿った軸であり、z軸は、鉛直方向(上下方向)に沿った軸である。また、図示した各矢印の先端側を「正側(+側)」、基端側を「負側(−側)」とする。また、図1〜図2中の上側を「上(上方)」と言い、下側を「下(下方)」と言う。
図1に示すように、印刷装置1は、装置本体2と、脚部(スタンド)3と、硬化ユニット4とを備え、インクジェット方式で記録媒体100上にインクを付与してカラー印刷を施す装置である。以下、各部の構成について説明する。
まず、インクと記録媒体100とについて説明する。
印刷に用いられるインクは、いわゆる「ラテックスインク」であり、インクセット(カートリッジ)として印刷装置1に装填され、そのインクセットは、所定の組成を有する第1インク及び第2インクを含み、かつ、後述する所定の(A)又は(B)のうちいずれかの条件を満たすものである。
上記第1インクは、色材、樹脂粒子、第1保湿剤、及び非プロトン性極性溶媒を含有する。
上記第2インクは、上記第1インクに含まれる色材の含有量を超える量の色材、上記第1インクに含まれる樹脂粒子の含有量未満の量の樹脂粒子、第2保湿剤、及び非プロトン性極性溶媒を含有する。
一方で、上記の第1インク及び第2インクは共に、沸点が280℃以上のアルキルポリオールを実質的に含有しない。これにより、乾燥プロセスの負荷を低減することができる。
ここで、上記の「実質的に含有しない」とは、インクの総質量(100質量%)に対して、例えば1.0質量%以上含有しないことであり、好ましくは0.5質量%以上含有しないことであり、より好ましくは0.1質量%以上含有しないことであり、さらに好ましくは0.05質量%以上含有しないことであり、さらにより好ましくは0.01質量%以上含有しないことであり、最も好ましくは0.001質量%以上含有しないことである。
なお、インクセットは、上記の第1インク及び第2インクからなることが好ましいが、上記の第1インク及び第2インクに加えて、これらのインクと異なる他のインクをさらに含んでもよい。上記の第1インク及び第2インクに加えて、これらのインクと異なる他のインクをさらに含む場合、当該他のインクは沸点が280℃以上のアルキルポリオールを含有してもよい。
以下、インクセットを構成する各インク(インク組成物)に含まれるか、又は含まれ得る添加剤(成分)を説明する。
以降では、インクセットを構成する第1インク、第2インク、及びこれらのインクと異なる他のインクをさらに含む場合は当該他のインクを、纏めて「インク」と称することもある。
なお、特段の記載がない限り、第1インクが含有する各成分及び第2インクが含有する各成分は、種類及びその物性並びに含有量などの点で、互いに独立して選定される。また、一のインクセットに含まれる第1インク及び第2インクがいずれも1種単独からなる場合だけでなく、第1インクが複数種存在する場合及び第2インクが複数種存在する場合についても、上記と同様、それぞれのインクに含まれる各成分の種類及びその物性並びに含有量などは、互いに独立して選定される。
さらに、一のインクセットに含まれる第1インクが複数種存在する場合、「第1インクの含有量」は、それぞれの第1インクにおける含有量の平均値を意味する。なお、第2インクが複数種存在する場合も同様とする。
[保湿剤]
インクセットに含まれる第1インク及び第2インクは、共に保湿剤を含有する。ここで、本明細書における「第1保湿剤」とは第1インクに含まれる保湿剤を意味し、本明細書における「第2保湿剤」とは第2インクに含まれる保湿剤を意味する。第1保湿剤及び第2保湿剤は、互いに、(A)又は(B)の条件のいずれかを満たすという相関性がある。以下では、(A)及び(B)の条件ごとに説明する。
まず、上記(A)の条件について説明する。当該(A)において、上記第1保湿剤は、(a1)1,2−アルカンジオール及び該1,2−アルカンジオール以外の溶剤であるか、又は(a2)前記1,2−アルカンジオール以外の溶剤である。加えて、当該第1保湿剤のうち上記1,2−アルカンジオール以外の溶剤の沸点が200℃以上260℃以下である。つまり、上記第1保湿剤は、1,2−アルカンジオールを含むか否かによらず、所定の沸点である1,2−アルカンジオール以外の溶剤を必須に含む。
第1保湿剤の沸点が160℃以上であると、間欠印刷特性に優れる。一方で、第1保湿剤の沸点が260℃以下であると、グリセリン等が添加されないため、速乾性が良好となり、記録物の耐擦性が優れたものとなる。
第1保湿剤である上記の1,2−アルカンジオール以外の溶剤としては、沸点が200℃以上260℃以下である限り特に限定されないが、例えば、グリコールエーテル類、1,α−アルカンジオール(ただし、α=2を除く。)が挙げられる。
上記グリコールエーテル類としては、以下に限定されないが、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びジブチレングリコール等のポリアルキレングリコール類が挙げられる。上記1,α−アルカンジオール(ただし、α=2を除く。)としては、以下に限定されないが、例えば、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオールが挙げられる。上記ポリアルキレングリコール類に含まれるアルキレングリコールモノエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。上記ポリアルキレングリコール類に含まれるアルキレングリコールジエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、及びジプロピレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。上記グリコールエーテル類の中でも、保湿性に優れたものとなるため、ポリアルキレングリコール類が好ましい。
これらの中でも、適切な保湿性の付与が可能となるため、グリコールエーテル類及び1,α−アルカンジオール(ただし、α=2を除く。)から選択される1種以上が好ましい。
上記第1保湿剤が(a1)1,2−アルカンジオール及び当該1,2−アルカンジオール以外の溶剤である場合、第1インクにおいて、当該第1保湿剤の合計の含有量と後述する非プロトン性極性溶媒の含有量との質量比(「第1保湿剤の合計の含有量」:「非プロトン性極性溶媒の含有量」)は、0.6〜2.6が好ましい。質量比が上記範囲内であると、密着性が優れたものとなる。
また、上記(A)においては、上記第1保湿剤の沸点が上記第2保湿剤の沸点を超えるという条件も満たされる。なお、本明細書における「第1保湿剤の沸点」とは、第1保湿剤が2種以上の溶剤からなる場合、当該2種以上の溶剤が有する沸点の平均値を意味し、「第2保湿剤の沸点」についても同様である。
当該条件を満たすことを前提として、上記第2保湿剤は、(a3)1,2−アルカンジオール及び該1,2−アルカンジオール以外の溶剤であるか、又は(a4)前記1,2−アルカンジオール以外の溶剤である。加えて、当該第2保湿剤のうち上記1,2−アルカンジオール以外の溶剤の沸点が160℃以上240℃以下であることが好ましい。つまり、上記第2保湿剤は、1,2−アルカンジオールであってもよいが、1,2−アルカンジオールを含むか否かによらず、所定の沸点である1,2−アルカンジオール以外の溶剤を含むことが好ましい。
第2保湿剤の沸点が160℃以上であると、間欠印刷特性に優れる。一方で、第2保湿剤の沸点が240℃以下であると、乾燥負荷を効果的に低減させることができる。
第2保湿剤である上記の1,2−アルカンジオール以外の溶剤としては、沸点が160℃以上240℃以下であって第1保湿剤の沸点よりも低い限り、特に限定されないが、乾燥性に優れるため、グリコールエーテル類が好ましく挙げられる。
次に、上記(B)の条件について説明する。上記の第1保湿剤及び第2保湿剤は共にジプロピレングリコールである。加えて、上記第1インクに含まれるジプロピレングリコールの含有量は、上記第2インクに含まれるジプロピレングリコールの含有量を超える。
第1インクに含まれるジプロピレングリコールの含有量は、第1インクの総質量(100質量%)に対して、3〜30質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。一方で、第2インクに含まれるジプロピレングリコールの含有量は、3〜30質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。第1インク及び第2インクに含まれるジプロピレングリコールの各含有量が上記範囲内であると、乾燥負荷を効果的に低減させることができる。
なお、インクセットが上記の第1インク及び第2インクと異なる他のインクをさらに含む場合、当該他のインクは上述の保湿剤を含有してもよい。
[色材]
インクセットに含まれる第1インク及び第2インクは、色材を含有する。上記色材は、顔料及び染料から選択される。
(1.顔料)
上記色材のうち顔料は、水に不溶又は難溶であるだけでなく光やガス等に対しても退色しにくい性質を有する。そのため、顔料を用いたインクにより記録された記録物は、耐水性、耐ガス性、耐光性、及び保存安定性が良好となる。
顔料としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用可能である。これらの中でも、発色性が良好であって、比重が小さいため分散時に沈降しにくいことから、無機顔料に属す
るカーボンブラック及び有機顔料のうち少なくともいずれかが好ましい。
無機顔料としては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、及び酸化チタンが挙げられる。
上記のカーボンブラックとしては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、及びチャンネルブラック(C.I.ピグメントブラック7)が挙げられる。また、カーボンブラックの市販品として、例えば、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(以上全て商品名、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250(以上全て商品名、デグサ社(Degussa AG)製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700(以上全て商品名、コロンビアカーボン社(Columbian Carbon Japan Ltd)製)、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12(以上全て商品名、キャボット社(Cabot Corporation)製)が挙げられる。
有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料が挙げられる。有機顔料の具体例としては、下記のものが挙げられる。
シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15:34、16、18、22、60、65、66、C.I.バットブルー4、60が挙げられる。
マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、254、264、C.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、155、167、172、180、185、213が挙げられる。
なお、グリーンインクやオレンジインク等、上記以外の色のインクに用いられる顔料としては、従来公知のものが挙げられる。
顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(2.染料)
上記色材のうち染料としては、以下に限定されないが、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が挙げられる。染料の具体例として、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
染料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記第2インクに含まれる色材の含有量は、上記第1インクに含まれる色材の含有量よりも多い。第1インク及び第2インクは、色材量の観点で、それぞれ淡インク及び濃インクと言い換えることができる。
上記第1インクに含まれる色材の含有量は、第1インクの総質量(100質量%)に対して、1〜7質量%が好ましい。また、上記第2インクに含まれる色材の含有量は、第2インクの総質量(100質量%)に対して、0.1〜2質量%が好ましい。
なお、インクセットが上記の第1インク及び第2インクと異なる他のインクをさらに含む場合、当該他のインクは上述の色材を含有してもよい。
[樹脂粒子]
インクセットに含まれる第1インク及び第2インクは、樹脂粒子を含有する。上記の第1インク及び第2インクが樹脂粒子を含有することにより、記録物の耐擦性が優れたものとなる。
また、上記第2インクに含まれる樹脂粒子の含有量は、上記第1インクに含まれる樹脂粒子の含有量よりも小さい。これにより、インクセットを構成するインク各々の粘度を揃えることができる。上記の第1インク及び第2インクに含まれる樹脂粒子の各含有量については後述する。
上記の樹脂粒子としては、以下に限定されないが、例えば、バインダー樹脂、並びにパラフィンワックス及びポリオレフィンワックス等のワックスが挙げられる。
(1.バインダー樹脂)
上記のバインダー樹脂は、インクジェット記録において記録媒体100が加熱される際、樹脂被膜を形成することで、インクを記録媒体100上に十分定着させて記録物の耐擦性を良好にする効果を発揮する。そのため、バインダー樹脂は熱可塑性樹脂であることが好ましい。上記の効果によりバインダー樹脂を含有するインクを用いて記録された記録物は、インク非吸収性及び低吸収性の記録媒体100上で、耐擦性が一層優れたものとなる。
また、バインダー樹脂はインク中にエマルジョン状態で含有される。バインダー樹脂をエマルジョン状態でインク中に含有させることにより、インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、インクの保存安定性及び吐出安定性に優れたものとなる。
なお、本明細書における「吐出安定性」とは、ノズルの目詰まりがなく常に安定したインク滴をノズルから吐出させる性質をいう。
バインダー樹脂としては、以下に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、シアノアクリレート、アクリルアミド、オレフィン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルアルコール、ビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール、ビニルイミダゾール、及び塩化ビニリデンの単独重合体又は共重合体、フッ素樹脂、及び天然樹脂が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂及びスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系樹脂のうち少なくともいずれかが好ましく、アクリル系樹脂及びスチレン−アクリル酸共重合体系樹脂のうち少なくともいずれかがより好ましく、スチレン−アクリル酸共重合体系樹脂がさらに好ましい。なお、上記の共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、及びグラフト共重合体のうちいずれの形態であってもよい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」はアクリル及びそれに対応するメタクリルのうち少なくともいずれかを意味する。
上記のバインダー樹脂としては、公知の材料及び製造方法により得られるものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。当該市販品としては、以下に限定されないが、例えば、マイクロジェルE−1002、マイクロジェルE−5002(以上商品名、日本ペイント社(Nippon Paint Co., Ltd)製)、ボンコート4001、ボンコート5454(以上商品名、DIC社製)、SAE1014(商品名、日本ゼオン社(Zeon Corporation)製)、サイビノールSK−200(商品名、サイデン化学社(SAIDEN CHEMICAL INDUSTRY CO.,LTD.)製)、ジョンクリル7100、ジョンクリル390、ジョンクリル711、ジョンクリル511、ジョンクリル7001、ジョンクリル632、ジョンクリル741、ジョンクリル450、ジョンクリル840、ジョンクリル74J、ジョンクリルHRC−1645J、ジョンクリル734、ジョンクリル852、ジョンクリル7600、ジョンクリル775、ジョンクリル537J、ジョンクリル1535、ジョンクリルPDX−7630A、ジョンクリル352J、ジョンクリル352D、ジョンクリルPDX−7145、ジョンクリル538J、ジョンクリル7640、ジョンクリル7641、ジョンクリル631、ジョンクリル790、ジョンクリル780、ジョンクリル7610(以上商品名、BASF社製)等が挙げられる。
上記のバインダー樹脂は、特に限定されないが、例えば、以下に示す調製方法により得ることができ、必要に応じて複数の方法を組み合わせてもよい。当該調製方法としては、所望の樹脂を構成する成分の単量体中に重合触媒(重合開始剤)と分散剤とを混合して重合(乳化重合)する方法、親水性部分を持つ樹脂を水溶性有機溶剤に溶解させて得られる溶液を水中に混合した後に水溶性有機溶剤を蒸留等で除去する方法、及び樹脂を非水溶性有機溶剤に溶解させて得られる溶液を分散剤と共に水溶液中に混合する方法が挙げられる。
バインダー樹脂をエマルジョン状態に分散する際に使用可能な分散剤としては、特に制限されないが、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ラウリルリン酸ナトリウム塩、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩などのアニオン性界面活性剤、並びにポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤を挙げることができる。これらの分散剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
バインダー樹脂の平均粒径は、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層良好にするため、好ましくは5nm〜400nmの範囲であり、より好ましくは20nm〜300nmの範囲である。
ここで、本明細書における平均粒径は、動的光散乱法により測定された値で示すものとする。
各インクに含まれ得るバインダー樹脂の含有量(固形分換算)は、インクの総質量(100質量%)に対して、0.5〜5質量%の範囲が好ましく、0.5〜1.5質量%の範囲がより好ましい。含有量が上記範囲内であると、耐擦性が一層優れたものとなる。
(2.パラフィンワックス)
本実施形態におけるインクがパラフィンワックスを含有することにより、記録物にスリップ性能が付与され、これにより当該インクは耐擦性に一層優れたものとなる。なお、パラフィンワックスは、撥水性を有するため、記録物の耐水性を良好なものとすることができる。
本明細書における「パラフィンワックス」とは、いわゆる石油系ワックスを意味し、炭素数20〜30程度の直鎖状のパラフィン系炭化水素(ノルマル・パラフィン)を主成分とし、少量のイソ(iso)・パラフィンを含む重量平均分子量300〜500程度の炭化水素の混合物を意味する。
本実施形態におけるインクがパラフィンワックスをエマルジョン状態で含有することにより、インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層優れたものとすることができる。
パラフィンワックスの融点は、記録物の被膜を一層強固にし、かつ記録物の耐擦性を一層良好にするため、110℃以下であることが好ましい。一方で、パラフィンワックスの融点の下限は、被記録面が乾燥してべたつくことを防止するため、60℃以上が好ましい。さらに上記融点は、インクの吐出安定性を一層良好にするため、70〜95℃がより好ましい。
パラフィンワックスの平均粒径は、安定的なエマルジョン状態とし、かつ、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層良好にするため、好ましくは5nm〜400nmの範囲であり、より好ましくは50nm〜200nmの範囲である。パラフィンワックスとしては、市販品をそのまま利用してもよい。当該市販品としては、以下に限定されないが、例えば、AQUACER537、AQUACER539(以上商品名、BYK社製)が挙げられる。
各インクに含まれ得るパラフィンワックスの含有量(固形分換算)は、インクの総質量(100質量%)に対して、0〜1.5質量%の範囲が好ましく、0.25〜0.75質量%の範囲がより好ましい。
(3.ポリオレフィンワックス)
本実施形態におけるインクがポリオレフィンワックスを含有することにより、記録物の耐擦性を一層優れたものとすることができる。ポリオレフィンワックスとしては、以下に限定されないが、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスが挙げられ、中でもポリエチレンワックスが好ましい。
ポリエチレンワックスの製造方法を例示すると、エチレンを重合して製造したり、あるいは一般成形用のポリエチレンを熱分解により低分子量化して製造したりすることでポリエチレンワックスを作製する。そして、このポリエチレンワックスを酸化してカルボキシル基や水酸基を付加し、さらに界面活性剤を使用して乳化して、安定性に優れた水性エマルジョンの形態で、ポリエチレンワックスが得られる。
ポリオレフィンワックスとしては、市販品をそのまま利用してもよい。このうちポリエチレンワックスの市販品としては、以下に限定されないが、例えば、ノプコートPEM17(商品名、サンノプコ社(SANNOPCO LIMITED)製)、ケミパールW4005(商品名、三井化学社(Mitsui Chemicals, Inc.)製)、AQUACER515、AQUACER593(以上商品名、BYK社製)が挙げられる。
ポリオレフィンワックスの平均粒径は、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層良好にするため、好ましくは5nm〜400nmの範囲であり、より好ましくは50nm〜200nmの範囲である。
各インクに含まれ得るポリオレフィンワックスの含有量(固形分換算)は、インクの総質量(100質量%)に対して、0〜1.5質量%の範囲が好ましく、0.25〜0.75質量%の範囲がより好ましい。
これまで説明してきたものの中でも、記録物の耐擦性がより一層優れたものとなるため、樹脂粒子はポリオレフィンワックス及びパラフィンワックスのうち少なくともいずれかであることが好ましい。
なお、各インクは、樹脂粒子として、ポリオレフィンワックス及びパラフィンワックス以外のワックスを含有してもよい。ワックスは、形成された記録物の表面にスリップ性能を付与し耐擦性をより良好にする機能を有する。当該ワックスは、インク中にエマルジョン状態で含有されていることが好ましい。インク中のワックスがエマルジョン状態で存在することにより、インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、インクの保存安定性及び吐出安定性を一層優れたものとすることができる。
なお、インクセットが上記の第1インク及び第2インクと異なる他のインクをさらに含む場合、当該他のインクは上述の樹脂粒子を含有してもよい。
[非プロトン性極性溶媒]
インクセットに含まれる第1インク及び第2インクは、非プロトン性極性溶媒を含有する。上記の第1インク及び第2インクが非プロトン性極性溶媒を含有することにより、これらのインクに含まれる上述の樹脂粒子を溶解するため、インクジェット記録の際にノズルの目詰まりを効果的に防止することができる。
上記の第1インク及び第2インクが含有する非プロトン性極性溶媒は、互いに同一の成分であってもよい。
非プロトン性極性溶媒としては、以下に限定されないが、ピロリドン類、ラクトン類、スルホキシド類、イミダゾリジノン類、スルホラン類、尿素誘導体、ジアルキルアミド類、環状エーテル類、及びアミドエーテル類からなる群より選択される一種以上を含むのが好ましい。
上記ピロリドン類の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びN−エチル−2−ピロリドンが挙げられる。上記ラクトン類の具体例としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、及びε−カプロラクトンが挙げられる。上記スルホキシド類の具体例としては、ジメチルスルホキシド及びテトラメチレンスルホキシドが挙げられる。上記イミダゾリジノン類の具体例としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが挙げられる。上記スルホラン類の具体例としては、スルホラン及びジメチルスルホランが挙げられる。上記尿素誘導体の具体例としては、ジメチル尿素及び1,1,3,3−テトラメチル尿素が挙げられる。上記ジアルキルアミド類の具体例としては、ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミドが挙げられる。上記環状エーテル類の具体例としては、1,4−ジオキサン及びテトラヒドロフランが挙げられる。
また、上記アミドエーテル類としては、下記一般式(1)で示される溶剤が該当する。
Figure 2014091302
上記式(1)中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であることが好適である。「炭素数1〜4のアルキル基」は、直鎖状または分岐状のアルキル基であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基であり得る。Rが炭素数1〜4のアルキル基の式(1)で示される溶剤は、インク組成物に適度な擬塑性を付与することができ、これによりインクの良好な吐出安定性を確保することができる。また、Rが炭素数1〜4のアルキル基の式(1)で示される溶剤は、特に樹脂溶解作用が強いため好ましい。
上記式(1)で示される溶剤のHLB値は、好ましくは10.5以上20.0以下であり、より好ましくは12.0以上18.5以下である。式(1)で示される溶剤のHLB値が上記範囲内にあると、インクに適度な擬塑性を付与できる点及び樹脂成分との相互作用の点で、一層好適である。
なお、式(1)で示される溶剤のHLB値とは、有機概念図における無極性値(I)と有機性値(O)との比(以下、単に「I/O値」ともいう)から下式により算出された値である。
HLB値=(無極性値(I)/有機性値(O))×10
具体的には、I/O値は、「系統的有機定性分析混合物編」(藤田穆著、風間書房、1974年)、「染色理論化学」(黒木宣彦著、槙書店、1966年)、「有機化合物分離法」(井上博夫著、裳華房、1990年)の各文献に基づいて算出することができる。
これらの非プロトン性極性溶媒の中でも、記録媒体100に対する定着性が優れたものとなるため、ピロリドン類、ラクトン類、スルホキシド類、及びアミドエーテル類からなる群より選択される一種以上がより好ましい。
上記非プロトン性極性溶媒の沸点は、200℃以上260℃以下が好ましい。
上記非プロトン性極性溶媒の具体例としては、以下に限定されないが、2−ピロリジノンが好適に用いられる。
上記の第1インク及び第2インクにそれぞれ含まれる非プロトン性極性溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の第1インク及び第2インクにそれぞれ含まれる非プロトン性極性溶媒の含有量は、インクの総質量(100質量%)に対して、3〜30質量%の範囲が好ましく、8〜20質量%の範囲がより好ましい。
なお、インクセットが上記の第1インク及び第2インクと異なる他のインクをさらに含む場合、当該他のインクは上述の非プロトン性極性溶媒を含有してもよい。
[界面活性剤]
インクセットに含まれる各インクは、界面活性剤を含有してもよい。その他の界面活性剤として、以下に限定されないが、例えばノニオン系界面活性剤が挙げられる。ノニオン系界面活性剤は、記録媒体100上でインクを均一に拡げる作用がある。そのため、ノニオン系界面活性剤を含むインクを用いてインクジェット記録を行った場合、滲みの殆ど無い高精細な画像が得られる。このようなノニオン系界面活性剤としては、以下に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル系、多環フェニルエーテル系、ソルビタン誘導体、及びフッ素系の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
各インクに含まれ得る界面活性剤の含有量は、インクの総質量(100質量%)に対して、1.5質量%以下の範囲であればよい。
[水]
インクセットに含まれる各インクは、水を含有してもよい。特に、当該インクが水性インクである場合、水は、インクの主となる媒体であり、インクジェット記録において記録媒体100が加熱される際、蒸発飛散する成分となる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加などによって滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いたインクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。
[その他の成分]
インクセットに含まれる各インクは、上記の成分に加えて、上記以外の有機溶剤、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、及びキレート化剤などをさらに含有してもよい。
インクが付与される記録媒体100は、可撓性を有し、ロール状に巻回された状態で印刷装置1に装填される。この記録媒体100は、インク吸収性の記録媒体だけでなく、インク非吸収性及び低吸収性の記録媒体を用いたインクジェット記録にも適したものである。
インク吸収性の記録媒体100として、以下に限定されないが、例えば、普通紙、上質紙、及び光沢紙などのインクジェット記録用専用紙が挙げられる。インク低吸収性の記録媒体100として、アート紙、コート紙、及びマット紙などの印刷本紙が挙げられる。インク非吸収性の記録媒体100として、以下に限定されないが、例えば、インクジェット印刷用に表面処理をしていない(すなわち、インク吸収層を形成していない)プラスチックフィルム、並びに紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているもの及びプラスチックフィルムが接着されているものが挙げられる。当該プラスチックとしては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、及びポリプロピレンが挙げられる。
次に、印刷装置1について説明する。前述したように、印刷装置1は、装置本体2と、脚部3と、硬化ユニット4とを備えている(図1参照)。
図2に示すように、装置本体2は、搬送手段7と、ヘッドユニット(ヘッド組立体)5と、移動手段22と、プラテン8と、プリヒーター25と、乾燥ヒーター(加熱手段)26と、送風用ファン27と、吸引用ファン28と、筐体(ハウジング)29とを有している。
筐体29は、搬送手段7、ヘッドユニット5、移動手段22、プラテン8、プリヒーター25、乾燥ヒーター26、送風用ファン27、吸引用ファン28を一括して収納する箱状の部材である。また、この筐体29(装置本体2)の外形形状は、y軸方向に沿った長尺状をなしている。
搬送手段7は、記録媒体100を搬送するものである。以下、記録媒体100が搬送される方向を「搬送方向」と言う。この搬送手段7は、1本の主動ローラー71と、主動ローラー71の回転に追従して回転駆動する複数本の従動ローラー(ローラー)72と、従動ローラー72を3本ずつ保持するホルダー73とを有している。
主動ローラー71は、歯車等の減速機構を介してモーターと連結されている。このモーターの作動により、主動ローラー71が回転する。
主動ローラー71の上側には、当該主動ローラー71と対向して複数本の従動ローラー72が配されている。なお、主動ローラー71は、その長さがこれらの従動ローラー72と一括して対向することができる程度に十分に長いものである。
図3に示すように、複数本の従動ローラー72は、それぞれ、搬送方向と交わる方向、すなわち、y軸方向に沿って並べられている。そして、主動ローラー71と各従動ローラー72との間で記録媒体100を挟持した状態で、各ローラーが回転することにより、記録媒体100を確実に搬送する、すなわち、送り出すことができる。
ホルダー73は、従動ローラー72と同様に、y軸方向に沿って複数配置されている。そして、1つのホルダー73で3本の従動ローラー72を一括して保持している。本実施形態では、1つのホルダー73と3本の従動ローラー72とで、1つのローラーユニット74が構成されている。
ホルダー73は、ブロック状をなす本体部731と、本体部731の1つの面から突出した4つのリブ732とを有している。
本体部731は、筐体29に対し固定されている。
4つのリブ732は、y軸方向に沿って等間隔に配置されている。そして、隣り合うリブ732同士の間には、1本の従動ローラー72が配置され、回動可能に支持されている。
なお、ホルダー73が従動ローラー72を保持する保持数は、図3に示す構成では3本であるが、これに限定されず、例えば、2本または4本以上であってもよい。
また、主動ローラー71、従動ローラー72、ホルダー73の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種金属材料や各種樹脂材料を用いることができる。
プリヒーター25は、記録媒体100に印刷が施されるよりも以前に、当該記録媒体100を予め加熱するものである。このプリヒーター25は、記録媒体100の裏面が当接する当接面251を有するハウジング252と、ハウジング252内に収納された発熱体253とを有している。
当接面251は、アーチ状に湾曲した湾曲面で構成されている。記録媒体100は、搬送手段7により搬送される途中で、当接面251に当接する。このとき、発熱体253からの熱が当接面251を介して記録媒体100に伝達する。これにより、記録媒体100を加熱することができる。なお、プリヒーター加熱時の記録媒体100の表面温度は、例えば、プラテン8上での記録媒体100の表面温度に対して+5度以上となるのが好ましい。
また、当接面251の曲率は、搬送方向下流側、すなわち、x軸正方向に向かって漸減しているのが好ましい。
また、ハウジング252の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金、または、ステンレス鋼等を用いることができる。
発熱体253は、通電により発熱するものであり、例えば、ニクロム線等の電気抵抗が比較的高い金属材料で構成されている。
プリヒーター25に対し搬送方向下流側には、プラテン8が配置されている。プラテン8は、記録媒体100にインクが付与されるときに、当該記録媒体100をできる限りを平坦に保つものである。
図3に示すように、プラテン8は、平面視でy軸方向に沿ったほぼ長方形状をなす板状体で構成されている。そして、このプラテン8の平坦な上面(一方の面)は、搬送手段7の作動により搬送された記録媒体100を、プラテン8の上面と対向する(臨む)面側、すなわち、裏面側(下側)から支持する支持面81として機能する。この支持面81により、印刷時の記録媒体100をできる限りを平坦に保つことができる。
また、支持面81には、当該支持面81に支持された記録媒体100を吸引する多数の吸引口82が開口して設けられている。各吸引口82の平面視での形状としては、例えば、円形や楕円形(長円形)、その他、四角形等が挙げられるが、円形であるのが好ましい。
そして、プラテン8の下方には、吸引用ファン28が配置されている。この吸引用ファン28が作動する、すなわち、回転することにより、プラテン8の各吸引口82を介して、当該プラテン8上の記録媒体100を吸引することができる。これにより、インク付与時の記録媒体100の姿勢を安定させることができ、よって、インクが記録媒体100の所望の位置に確実に付与される。
なお、吸引用ファン28としては、特に限定されず、例えば、多翼ファン(シロッコファン)等の各種ファンを用いることができる。
また、プラテン8は、例えば、ハウジング252の構成材料と同じ材料で構成することができる。
図2に示すように、ヘッドユニット5は、液滴吐出ヘッド23とキャリッジ6とを有し、これらが組み立てられた組立体である。
液滴吐出ヘッド23は、プラテン8の上方に配置される。この液滴吐出ヘッド23は、下方に向かって開口する多数のノズル口(図示せず)を有している。そして、液滴吐出ヘッド23は、プラテン8の支持面81により支持された記録媒体100上に、前記各ノズル口からインクを液滴として吐出することができる。これにより、記録媒体100に印刷を施すことができる。
また、液滴吐出ヘッド23の前記各ノズル口は、それぞれ、チューブ231を介して、インクセット(カートリッジ)と連通している。これにより、インクを各ノズル口に供給することができる。
キャリッジ6は、液滴吐出ヘッド23を支持するものである。このキャリッジ6は、移動手段22に連結されている。
移動手段22は、ヘッドユニット5を記録媒体100に対して搬送方向と交わる(直交する)方向、すなわち、y軸方向に往復動させる(移動させる)ものである。移動手段22の構成としては、特に限定されず、例えば、モーターと、モーターに連結されたボールねじと、ボールねじと平行に配置されたリニアガイドとを有する構成が挙げられる。そして、この移動手段22の作動によって液滴吐出ヘッド23が往復動をしつつ、記録媒体100がx軸正方向に搬送された状態で、液滴吐出ヘッド23からインクを吐出することにより、記録媒体100にインクで印字することができる。
乾燥ヒーター26は、ヘッドユニット5(液滴吐出ヘッド23)を介して、プラテン8の支持面81と対向して配置されている。この乾燥ヒーター26は、インクが吐出された記録媒体100をインクごと加熱するものである。すなわち、乾燥ヒーター26は、記録媒体100上にインクが付与されている最中に、インクに向かって赤外線を照射してそのインクの乾燥を促進するものである。
乾燥ヒーター26は、y軸方向に沿って配置された管体261と、管体261内を挿通して配置された発熱体262とを有している。
管体261は、金属材料で構成され、特に鉄で構成されているのが好ましい。なお、管体261のy軸方向に沿った全長は、記録媒体100のy軸方向に沿った幅よりも十分に長いのが好ましい。これにより、管体261(乾燥ヒーター26)の下方を通過する記録媒体100上にインク全体に向けて赤外線を確実に照射することができる。
発熱体262は、通電により発熱するものであり、例えば、ニクロム線等のような電熱線で構成されている。そして、発熱体262が発熱することにより、管体261が加熱されて、赤外線が照射される。これにより、インク中の水分を確実に蒸発させることができ、よって、インクを乾燥させることができる。なお、管体261が加熱された際の加熱温度は、例えば、400度以上800度以下であるのが好ましく、700度以下であるのがより好ましい。
なお、記録媒体100上のインクの乾燥には、記録媒体100の裏面側から加熱する、すなわち、プラテン8が加熱プレートとして機能する構造を採ることも考えられるが、この場合、インクの性質上、インクに膜が生じて、この膜でインク中の水分の蒸発が阻害されるおそれがある。従って、インクの乾燥上、本実施形態のように記録媒体100の表面側から加熱する構造は好ましい。
送風用ファン27は、装置本体2の上部で、搬送方向上流側に配置されている。この送風用ファン27は、搬送方向に沿って風271を送り出すものである。この風271により、インクを加熱したことによって生じた水蒸気を装置本体2の外側へ押し出すことができる。これにより、例えば液滴吐出ヘッド23に結露が生じるのを防止することができる。
なお、送風用ファン27としては、吸引用ファン28と同様に、例えば、多翼ファン等の各種ファンを用いることができる。
以上のような構成の装置本体2は、その下方側から脚部3によって支持されている(図1参照)。脚部3は、フレーム部31と、4つのキャスター32と、2つのアジャスターフット(固定具)33とで構成されている。
フレーム部31は、複数本の棒状の部材311同士を適宜連結、固定して組み立てた組立体である。
各キャスター32は、フレーム部31の下部に、互いに離間して配置、固定されている。これにより、印刷装置1を搬送することができる。
また、各アジャスターフット33もフレーム部31の下部に固定されている。各アジャスターフット33は、それぞれ、4つのキャスター32のうちのx軸負側に位置する2つのキャスター32の近傍に配置されている。印刷装置1の搬送後、当該印刷装置1の移動を規制する、すなわち、固定する際に、各アジャスターフット33をそれぞれ床面に当接させて、その規制を行なうことができる。
硬化ユニット4は、装置本体2に対し搬送方向下流側に配置されている。図2に示すように、この硬化ユニット4は、硬化ヒーター41と、冷却用ファン42と、筐体(ハウジング)43とを有している。
筐体43は、硬化ヒーター41、冷却用ファン42を一括して収納する箱状の部材である。また、この筐体43(硬化ユニット4)の外形形状は、y軸方向に沿った長尺状をなし、その長さは、筐体29(装置本体2)よりも短い。
また、筐体43には、記録媒体100が通過する通路432が設けられている。この432の終点は、記録媒体100が排出される排出口433となっている。
通路432の途中には、当該通路432を通過する記録媒体100のインクが付与された側、すなわち、記録媒体100の表側に、硬化ヒーター41が配置されている。硬化ヒーター41は、記録媒体100上のインクに向かって赤外線を照射することにより、当該インクを加熱して硬化するものである。そして、この硬化により、インクが記録媒体100に確実に定着する。
図2に示すように、硬化ヒーター41は、y軸方向に沿って配置された管体411と、管体411内に挿入された発熱体412とを有している。
管体411は、金属材料で構成され、特に鉄で構成されているのが好ましい。なお、管体411のy軸方向に沿った全長は、記録媒体100のy軸方向に沿った幅よりも十分に長いのが好ましい。これにより、管体411(硬化ヒーター41)の下方を通過する記録媒体100上にインク全体に向けて赤外線を確実に照射することができる。
発熱体412は、通電により発熱するものであり、例えば、ニクロム線等のような電熱線で構成されている。そして、発熱体412が発熱することにより、管体411が加熱されて、赤外線が照射される。これにより、インク中の樹脂成分が硬化する。これにより、印刷物となった、すなわち、インクが硬化した記録媒体100は、耐候性、耐擦性に優れたものとなる。
なお、加熱時の記録媒体100の表面温度は、例えば、60度以上120度以下となるのが好ましく、80度以上100度以下となるのがより好ましい。
また、記録媒体100の表面温度の検出は、例えば赤外線センサー(IRセンサー)を用いることにより可能である。さらに、記録媒体100の表面温度が前記数値範囲に入るように設定するには、赤外線センサーの検出結果に基づいて、硬化ヒーター41のON/OFFを適宜切り換えることにより可能である。
硬化ヒーター41に対し搬送方向下流側には、冷却用ファン42が配置されている。冷却用ファン42は、硬化ヒーター41で加熱された記録媒体100に向かって風を送り、当該記録媒体100を冷却するものである。
なお、冷却用ファン42としては、送風用ファン27や吸引用ファン28と同様に、例えば、多翼ファン等の各種ファンを用いることができる。
さて、前述したように、プラテン8の支持面81には、多数の吸引口82が配設されている。また、図3に示すように、支持面81は、第1部分811と第2部分812とに分けることができる。第1部分811は、支持面81の平面視で、隣り合う従動ローラー72同士の間の搬送方向下流側に向かう延長線75と重なる帯状をなす部分である。第2部分812は、支持面81での第1部分811以外の残りの部分である。この第2部分812は、第1部分811よりも太い帯状をなす部分となっている。そして、第1部分811と第2部分812とでは、吸引口82の配設密度が異なっている。
具体的には、第1部分811が、吸引口82の配設密度が高い高密度領域83となり、第2部分812が、吸引口82の配設密度が低い低密度領域84となる。また、後述するように、高密度領域83は、さらに第1の高密度領域831と第2の高密度領域832とに分けることができる。
図3に示すように、高密度領域83では、吸引口82が搬送方向に沿って、すなわち、x軸正側に向かって1列に複数(図示の構成では2〜5つ)間隔をおいて配置されている。なお、吸引口82同士の前記間隔は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、支持面81に設けられた多数の吸引口82のうち、搬送方向最上流に位置する吸引口82(以下「最上流吸引口82a」と言う)は、高密度領域83に配されている。なお、各高密度領域83にそれぞれ最上流吸引口82aが配されていてもよいが、これらの高密度領域83のうち、最上流吸引口82aが配された高密度領域83が、y軸方向に沿って1つおきに存在しているのが好ましい。
一方、低密度領域84では、吸引口82が、高密度領域83での吸引口82の形成数よりも少なく、すなわち、零または1つ配置されている。なお、1つの吸引口82が配されている各低密度領域84では、それぞれ、当該吸引口82のx軸方向における位置が同じとなっている。また、各低密度領域84での吸引口82は、それぞれ、高密度領域83での吸引口82とx軸方向における位置がズレている、すなわち、高密度領域83での吸引口82のx軸方向における位置と同じものがない。
また、高密度領域83での吸引口82の配設密度は、例えば、低密度領域84での吸引口82の配設密度の1.1倍以上10倍以下であるのが好ましく、2倍以上5倍以下であるのがより好ましい。
また、支持面81には、その平面視で、移動手段22により移動するヘッドユニット5(液滴吐出ヘッド23)と重なる部分がある。この部分は、ヘッドユニット5(液滴吐出ヘッド23)が移動しつつ、記録媒体100に対して印刷を施す印刷領域85として設定されている。印刷領域85は、高密度領域83と低密度領域84とをy軸方向に沿ってまたいで設定されている。
ところで、前述したように、プラテン8上の記録媒体100は、乾燥ヒーター26により加熱される。その際、記録媒体100は、熱膨張により伸びる。また、従動ローラー72(ローラーユニット74)は、プラテン8に対し搬送方向上流側直近に配置されている。そして、記録媒体100の熱膨張により伸びた部分は、従動ローラー72で押圧されていない部分、すなわち、従動ローラー72同士の間に湾曲して逃げ込んでしまう、すなわち、入り込んでしまう傾向にある。この記録媒体100の湾曲した状態(以下この湾曲した状態の部分を「しわ」と言う)は、第1部分811上でもそのまま維持されることとなる。
しかしながら、第1部分811は、吸引口82が第2部分812よりも多く配置された高密度領域83となっており、当該高密度領域83での吸引口82によって、しわを優先的に吸引して、確実に潰す、すなわち、解消することができる。
なお、前述したように、しわとなる部分は、記録媒体100の熱膨張により伸びた部分である。この部分は、高密度領域83でしわにならずに済み、高密度領域83側を始点として、低密度領域84上で図3中の矢印p方向に優先的に伸びることとなる。
このように、印刷装置1では、高密度領域83でしわを解消することと、しわとなり得る部分が低密度領域84で伸びることとの相乗効果により、記録媒体100を印刷領域85上で確実に平坦なものとすることができる(図6参照)。これにより、加熱された記録媒体100が熱膨張しても、当該記録媒体100に印刷を施す際に、その印刷の鮮明さが損なわれるのを確実に防止することができる。
図3に示すように、高密度領域83は、第1の高密度領域831と第2の高密度領域832とに分けることができる。第1の高密度領域831は、平面視で、隣り合うホルダー73同士の間の搬送方向下流側に向かう延長線76と重なる領域である。第2の高密度領域832は、高密度領域83のうちの第1の高密度領域831以外の残りの領域である。そして、第1の高密度領域831での吸引口82の配設密度は、第2の高密度領域832(他の高密度領域)での吸引口82の配設密度よりも高い。図3に示す構成では、第1の高密度領域831での吸引口82は、5つであり、第2の高密度領域832での吸引口82は、2〜4つである。
第1部分811の中でも、特に、隣り合うホルダー73同士の間の搬送方向下流側に向かう延長線76と重なる部分上で、記録媒体100にしわが生じ易い。しかしながら、このしわが生じ易いとされる第1部分811は、第1の高密度領域831となっており、当該第1の高密度領域831での吸引口82によって、しわをさらに優先的に吸引して、より確実に潰す、すなわち、解消することができる。
また、印刷領域85は、支持面81の印刷領域85よりも搬送方向下流側の非印刷領域(部分)86よりも吸引口82の配設密度が高い。すなわち、支持面81では、吸引口82の配設密度は、搬送方向下流側に向かって減少していく。
印刷領域85では、当該印刷領域85での吸引口82による吸引力で、記録媒体100が確実に固定される。これにより、印刷領域85上での記録媒体100に対する印刷を正確に行なうことができる。
また、非印刷領域86では、記録媒体100の熱膨張による伸び分は、印刷領域85側を始点として、図3中の矢印q方向に優先的に伸びることとなる。これにより、しわが解消されて、記録媒体100の印刷されるべき箇所が平坦なものなり(図5参照)、よって、記録媒体100の印刷の鮮明さが損なわれるのを確実に防止することができる。
円形をなす各吸引口82の直径(平均)φdは、4mm以下であるのが好ましく、2mm以上4mm以下であるのがより好ましい。
また、吸引口82での記録媒体100に作用する総吸引力は、記録媒体100の大きさ、特に、y軸方向の幅にもよるが、吸引口82の形成数と記録媒体100のy軸方向の幅とが図4に示す関係を満足するのが好ましい。
このような条件により、記録媒体100の大きさに応じて、当該記録媒体100を過不足なく吸引することができる。
以上、本発明の印刷装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、印刷装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
高密度領域での吸引口の形成数は、前記実施形態では2〜5つであったが、これに限定されず、例えば、6つ以上であってもよい。
1……印刷装置 2……装置本体 22……移動手段 23……液滴吐出ヘッド 231……チューブ 25……プリヒーター 251……当接面 252……ハウジング 253……発熱体 26……乾燥ヒーター(加熱手段) 261……管体 262……発熱体 27……送風用ファン 271……風 28……吸引用ファン 29……筐体(ハウジング) 3……脚部(スタンド) 31……フレーム部 311……部材 32……キャスター 33……アジャスターフット(固定具) 4……硬化ユニット 41……硬化ヒーター 411……管体 412……発熱体 42……冷却用ファン 43……筐体(ハウジング) 432……通路 433……排出口 5……ヘッドユニット 6……キャリッジ 7……搬送手段 71……主動ローラー 72……従動ローラー(ローラー) 73……ホルダー 731……本体部 732……リブ 74……ローラーユニット 75、76……延長線 8……プラテン 81……支持面 811……第1部分 812……第2部分 82……吸引口 82a……最上流吸引口 83……高密度領域 831……第1の高密度領域 832……第2の高密度領域 84……低密度領域 85……印刷領域 86……非印刷領域(部分) 100……記録媒体

Claims (12)

  1. 可撓性を有する記録媒体を搬送する搬送手段と、
    板状体で構成され、該板状体の一方の面が、前記搬送手段の作動により搬送された前記記録媒体を支持する支持面として機能するプラテンと、
    前記支持面により支持された前記記録媒体上に、インクを液滴として吐出して印刷を施す液滴吐出ヘッドを有するヘッドユニットと、
    少なくとも前記インクが吐出された前記記録媒体を加熱する加熱手段とを備え、
    前記搬送手段は、前記プラテンに対し前記記録媒体の搬送方向上流側直近に配置され、前記搬送方向と交わる方向に沿って並べられた複数本のローラーを有し、
    前記プラテンは、前記支持面に開口して設けられ、該支持面に支持された前記記録媒体を吸引する多数の吸引口を有し、
    前記支持面は、該支持面の平面視で、隣り合う前記ローラー同士の間の前記搬送方向下流側に向かう延長線と重なる第1部分と、該第1部分以外の第2部分とでは、前記吸引口の配設密度が異なり、前記第1部分は、前記配設密度が高い高密度領域となり、前記第2部分は、前記配設密度が低い低密度領域となることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記記録媒体は、前記加熱手段により加熱された際に熱膨張により伸び、その伸びは、前記低密度領域上で優先的に生じる請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記高密度領域では、前記吸引口が前記搬送方向に沿って1列に複数配置されている請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記低密度領域では、前記吸引口が零または1つ配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記多数の吸引口のうち、前記搬送方向最上流に位置する前記吸引口は、前記高密度領域に配されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の印刷装置。
  6. 前記搬送手段は、前記搬送方向と交わる方向に沿って複数配置され、前記ローラーを少なくとも2本ずつ保持するホルダーを有し、
    前記高密度領域には、前記平面視で、隣り合う前記ホルダー同士の間の前記搬送方向下流側に向かう延長線と重なるものがあり、当該高密度領域での前記配設密度は、他の前記高密度領域での前記配設密度よりも高い請求項1ないし5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 前記ヘッドユニットを前記記録媒体に対して前記搬送方向と交わる方向に移動させる移動手段をさらに備え、
    前記支持面には、前記ヘッドユニットが前記移動手段により移動しつつ、前記印刷を施す印刷領域が、前記高密度領域と前記低密度領域とをまたいで設定されており、該印刷領域は、前記支持面の前記印刷領域よりも前記搬送方向下流側の部分よりも前記配設密度が高い請求項1ないし6のいずれか1項に記載の印刷装置。
  8. 前記配設密度は、前記搬送方向下流側に向かって減少していく請求項7に記載の印刷装置。
  9. 前記高密度領域での前記配設密度は、前記低密度領域での前記配設密度の1.1倍以上10倍以下である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の印刷装置。
  10. 前記各吸引口は、それぞれ、前記平面視で円形をなし、該円の平均直径は、4mm以下である請求項1ないし9のいずれか1項に記載の印刷装置。
  11. 前記搬送手段は、前記各ローラーを回転駆動させ、該各ローラーとの間で前記記録媒体を挟持しつつ搬送する主動ローラーを有する請求項1ないし10のいずれか1項に記載の印刷装置。
  12. 前記加熱手段は、前記液滴吐出ヘッドを介して前記支持面と対向配置されたヒーターを有する請求項1ないし11のいずれか1項に記載の印刷装置。
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