JP6079837B2 - 記録方法 - Google Patents
記録方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6079837B2 JP6079837B2 JP2015160334A JP2015160334A JP6079837B2 JP 6079837 B2 JP6079837 B2 JP 6079837B2 JP 2015160334 A JP2015160334 A JP 2015160334A JP 2015160334 A JP2015160334 A JP 2015160334A JP 6079837 B2 JP6079837 B2 JP 6079837B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- recording medium
- recording
- water
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
本発明の好ましい態様によれば、前記第1乾燥工程は熱伝導式および/または対流式であることを特徴とする。
ここで、「熱伝導式」とは、物体の内部を通って高温部から低温部へ熱を伝える方式をいう。即ち、高温の物体が被記録媒体(被噴射媒体)と接触することにより、被記録媒体側へ熱を伝導する方式である。また、「対流式」とは、気体や液体などの流体によって熱を伝える方式をいう。
ここで、インク非吸収性および低吸収性の被記録媒体としては、印刷面が、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msecまでの水吸収量が10mL/m2以下である被記録媒体を示す。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
(1)着色剤としての顔料 0.5〜10重量%
(2)着色剤の分散剤または樹脂エマルジョンまたは水溶性樹脂
からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の樹脂 0.5〜10重量%
(3)水溶性樹脂溶剤としてのN−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ε−カプロラクタム、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸イソプロピル、乳酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン
からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の有機溶剤 2〜10重量%
(4)中揮発性保湿剤としてのエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2,3−ブタンジオール
からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の有機溶剤 2〜15重量%
(5)水溶性浸透溶剤としてのn−ブタノール,1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,3−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,3−オクタンジオール、1,2−ペンタンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル
からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の有機溶剤 1〜8重量%
(6)アセチレングリコール系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤
からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の界面活性剤 0.5〜2重量%
(7)水 50〜80重量%
を含むものであることを特徴とする。
具体的には、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No2200B等(以上全て商品名、三菱化学株式会社製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250等(以上全て商品名、デグサ社製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700等(以上全て商品名、コロンビアカーボン社製)、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12等(以上全て商品名、キャボット社製)が挙げられる。なお、これらは本発明に好適なカーボンブラックの一例の記載であり、これらによって本発明が限定されるものでは無い。これらのカーボンブラックは単独あるいは二種類以上の混合物として用いてよい。
また熱可塑性樹脂のエマルジョンは、上記した樹脂成分の単量体を、重合触媒および乳化剤を存在させた水中において乳化重合させることによっても得ることができる。乳化重合の際に使用される重合開始剤、乳化剤、分子量調整剤は常法に準じて使用できる。
分散相成分としての樹脂と水との割合は、樹脂100重量部に対して水を好ましくは60重量部〜400重量部、より好ましくは100重量部〜200重量部の範囲が適当である。
樹脂は、水性インク全量に対して、固形分換算で0.5〜10.0重量%の範囲で含まれることが好ましい。樹脂成分が少なすぎると、プラスチック表面に形成されるインク被膜が薄くなり、プラスチック表面との密着性が不充分になることがある。樹脂成分が多すぎると、インク組成物の保存中に樹脂の分散が不安定になったり、わずかな水分の蒸発で樹脂成分が凝集固化したりして均一な被膜が形成できなくなることがある。
水溶性浸透溶剤としては、n−ブタノール,1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,3−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,3−オクタンジオール、1,2−ペンタンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルであり、これらの含有量はンク組成物全量に対して1〜8重量%が好ましい。
また、上記界面活性剤の含有量は0.5〜2重量%が好ましい。
本発明のインクに用いる中揮発性保湿剤としては、乾燥時に印刷物塗膜中に残留しないものが好ましく、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2,3−ブタンジオールが挙げられる。
防腐剤・防かび剤の例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)などが挙げられる。
pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ、アンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モルホリン、リン酸二水素カリウムまたはリン酸水素二ナトリウム等が挙げられる。
金属トラップ剤としては、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム等があげられる。
図1に示すのは、本発明に係るインクジェット記録装置1の全体の概略を示す側面図である。
このうち、乾燥装置90は、後述する第1乾燥工程を行う第1乾燥部50および第2乾燥工程を行う第2乾燥部40を有する。
また、給送部10は、被噴射媒体および被記録媒体の一例であるロール状の被記録媒体Fを搬送部20へ給送することができるように設けられている。
具体的には、ロール媒体ホルダー11を有し、ロール媒体ホルダー11がロール状の被記録媒体Fを保持している。そして、ロール状の被記録媒体Fを回動させることにより、送り方向下流側の搬送部20へ被記録媒体Fを給送することができるように構成されている。
また、搬送部20は、給送部10から送られた被記録媒体Fを記録部30へ搬送することができるように設けられている。具体的には、第1送りローラー21を有し、送られた被記録媒体Fをさらに送り方向下流側の記録部30へ搬送することができるように構成されている。
具体的には、記録部30は、媒体支持部としてのプラテン34と、キャリッジ31と、記録ヘッド32とを有している。このうち、プラテン34は、被記録媒体Fを裏面から支持することができるように設けられている。また、キャリッジ31は、プラテン34と対向し、図示しない第1ガイド軸に案内されながら、図示しないキャリッジモーターの動力によって、被記録媒体Fの送り方向Yに対する幅方向Xに移動することができるように設けられている。
また、プラテン34より送り方向下流側には、第2送りローラー43が設けられている。そして、第2送りローラー43は、記録された被記録媒体Fを送り方向下流側である第2乾燥部50へ送ることができるように構成されている。
また、第2乾燥部50の出口64近傍には、第3送りローラー65が設けられている。第3送りローラー65は、被記録媒体Fの裏面と接触するように配設され、送り方向下流側である排出部70へ被記録媒体Fを送ることができるように構成されている。
図2に示すのは、本発明に係るインクジェット記録装置の一例としてのプリンターの記録部30の概略を示す側面図である。
図2に示す如く、プラテン34には、第1乾燥部40が設けられている。具体的には、第1乾燥部40は、熱伝導式加熱手段41の一例である第1ニクロム線42を有している。第1ニクロム線42は、プラテン34全領域の内部に、プラテン34の上面から一定の距離となるように配設されている。そして、通電されることにより、第1ニクロム線42自体が発熱し、プラテン34を介して接触しているプラテン34上の被記録媒体Fの裏面へ熱を伝達することができる。
記録部30のプラテン34上に送られた被記録媒体Fは、一時停止する。そして、記録ヘッド32がプラテン34の送り方向下流側と対向する位置に位置している状態で、キャリッジ31が幅方向Xへ移動し、インクLが吐出され記録が実行される。次に、記録ヘッド32がキャリッジ31に対して送り方向上流側へノズル列33の長さ分移動する。そして、キャリッジ31が幅方向Xへ移動し、インクLが吐出され記録が実行される。
ここで、第1乾燥部40は、対流式ではなく、熱伝導式である。従って、記録ヘッド32のノズル列33に温風が直に吹き付けられる虞がない。その結果、記録ヘッド32のノズル列33の状態に影響を与える虞がない。具体的には、ノズル内のインクLが乾燥することによって粘度が上昇し、吐出不良となる虞がない。また、第1乾燥部40は、第2乾燥部50と比較して低温である。低温の程度は、記録ヘッド32のノズル列33の状態に影響を与える虞がない程度である。
図3に示すのは、本発明に係るインクジェット記録装置の一例としてのプリンターの第2乾燥部の内部の概略を示す側面図である。
図3に示す如く、第2乾燥部50は、対流式加熱手段51の一例として乾燥炉52を有する。乾燥炉52の内部には、第1区画板59、第2区画板60、第1通口61、第2通口62、媒体支持面53、第2ニクロム線54、クロスフローファン55、第1軸流ファン56、第2軸流ファン57および第3軸流ファン58が設けられている。
このうち、第1区画板59および第2区画板60は、空間A、B、Cを区画するように配設されている。また、第1通口61は、空間Aと空間Cとの間で空気が流れるように設けられている。またさらに、第2通口62は、空間Aと空間Bとの間で空気が流れるように設けられている。また、媒体支持面53は、入り口63から乾燥炉52の内部に送られた被記録媒体Fを支持するように設けられている。
また、第1軸流ファン56〜第3軸流ファン58は、第2区画板60に設けられ、空間Bの温風を空間Cの媒体支持面53上の被記録媒体Fの表面に略垂直に当てるように設けられている。被記録媒体Fに吹付けられた温風は、媒体支持面53の脇を抜けて第1通口61を介して空間Aへと流れるように構成されている。
このとき、被記録媒体Fの表面のインクLは、前述したように既に粘度が上昇しているので、一気に強い風を吹付けても、インクLが乱れる虞が殆ど無い。具体的には、インクLが、強く吹かれることにより被記録媒体Fの表面上を移動する虞がない。そして、高温で一気に強い風を吹き付けることによって、蒸発させにくい有機溶剤を短時間で効率よく蒸発させることができる。
この一時停止している間に、被記録媒体Fの表面に吐出されたインクLの蒸発をさらに促進し、乾燥させる事ができる。乾燥の状態は温風の温度と、一時停止する時間の長さと、インク中の有機溶剤成分等で調整する事ができるように構成されている。
特に、被記録媒体がインク成分中の水分や有機溶剤が染み込まない被記録媒体Fである場合、本実施形態の第1乾燥部40および第2乾燥部50による二段階の乾燥は有効である。また、被記録媒体が紙である場合でも、効率よくインクLを乾燥させることができるので有効である。またさらに、インクLを通常より多量に吐出する記録方式の場合にも、効率よくインクLを乾燥させることができるので有効である。
第2乾燥部において、インク成分の蒸発促進ができず、乾燥が不十分な場合には排出部70において第4送りローラー71〜第7送りローラー74の部分にインクが付着し、さらにそこからの転写により、記録物自体に汚れが発生してしまう事がある。
(インク)
〔インクの調製〕
(シアンインク組成1の調整)
着色剤として、C.I.ピグメントブルー15:3 4重量%
着色剤の分散樹脂として、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体(分子量25000、ガラス転移温度80℃、酸価180) 2重量%
樹脂エマルジョンとして、スチレンーアクリル酸共重合体(分子量50000、酸価130、平均粒子径75nm) 2重量%
水溶性浸透溶剤として、1,2−ヘキサンジオール 5重量%
アセチレングリコール系界面活性剤として、サーフィノールDF−110D(商品名、日信化学工業株式会社製) 0.2重量%
シリコーン系界面活性剤として、BYK−348(商品名、ビックケミー・ジャパン(株)製のポリエーテル変性オルガノシロキサン) 0.6重量%
水溶性樹脂溶剤として、2−ピロリドン 5重量%
中揮発性保湿剤として、プロピレングリコール 10重量%
純水 残量
にて、シアンインクを調整した。
有彩色インク1に対して着色剤を組成2:C.I.ピグメントレッド122 を5重量%、組成3:C.I.ピグメントイエロー180を6重量%に代えて、各々マゼンタインク、イエローインクを調整した。
着色剤として、カーボンブラックのMA77(商品名、三菱化学株式会社製 6重量%
着色剤の分散樹脂として、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体(分子量25000、ガラス転移温度80℃、酸価180) 2重量%
樹脂エマルジョンとしてスチレンーアクリル酸共重合体(分子量50000、酸価130、平均粒子径75nm) 2重量%
水溶性浸透溶剤として、1,2−ヘキサンジオール 5重量%
アセチレングリコール系界面活性剤として、サーフィノールDF−110D(商品名、日信化学工業株式会社製) 0.2重量%
シリコーン系界面活性剤として、BYK−348(商品名、ビックケミー・ジャパン(株)製のポリエーテル変性オルガノシロキサン) 0.4重量%
水溶性樹脂溶剤として、2−ピロリドン 5重量%
中揮発性保湿剤として、プロピレングリコール 10重量%
純水 残量
にて、ブラックインクを調整した。
上述の組成1〜4のインクの表面張力はいずれも26mN/mであった。
被記録媒体として、いわゆる印刷本紙として使用されているグロス系微コート紙のOKトップコート+(商品名、王子製紙株式会社製)、PETメディアのコールドラミネートフィルムPG−50L(商品名、ラミーコーポレーション社製)、一般のオフィスでコピー用紙として普及しているPPC用紙 P(64g/m2、富士ゼロックス社製)について、図1〜3に示す構成のプリンターを用いて印刷評価を行った。
(1)ブラック1ドットで形成された縦横の罫線
(2)シアン、マゼンタ、イエロー各色の印刷duty100%のベタ
(3)イエローの印刷duty100%のベタの上に3ドットで形成されたシアン、マゼンタ、ブラック各色の罫線を印刷した。
評価(1)においてはA:ビーディング現象なし、B:ビーディング発生
評価(2)においてはA:ベタムラ現象なし、B:ベタムラ発生
評価(3)においてはA:カラーブリード現象なし、B:カラーブリード発生
として判定を行い、過半数の判定を採用した。その結果を表1に試験1〜8として示す。
次に、上述の組成1〜4のインク中の中揮発性保湿剤としてのプロピレングリコール、10重量%を沸点290℃の低揮発性保湿剤であるグリセリン、10重量%に代えて、シアンインク組成5、マゼンタインク組成6、イエローインク組成7、ブラックインク組成8を調整した。
上述の印刷評価において、インク組成1〜4をインク組成5〜8に代えて、他の条件は試験1〜8と同様にして試験8を行った。その結果を表2に示す。
図4の試験1〜7より明らかなように、被記録媒体に付着したインクの50重量%以上を第1乾燥部において蒸発させ、該第1乾燥部より被記録媒体の送り方向下流側に設けられる第2乾燥部でさらに蒸発させる事により、印刷本紙として使用されているグロス系微コート紙のようなインク吸収性能の低い被記録媒体に高速で高画質のインクジェット記録を行う事が可能であった。
さらに、被記録媒体に付着したインクの60重量%以上を第1乾燥部において蒸発させた場合には、PETメディアのようなインクの非吸収性の被記録媒体にも高速で高画質のインクジェット記録を行う事が可能であった。逆にそれらよりも第1乾燥部における蒸発量が少ない場合には、被記録媒体表面でインクの寄り集まり現象によるビーディングやベタムラが発生したり、被記録媒体上で乾燥の不十分なカラーインク同士が混ざり合ってカラーブリードを発生させたりしてしまうものであった。
すなわち本発明によるインクジェット記録装置およびそれを用いた記録方法によればインク低吸収性または非吸収性の被記録媒体上に高速で高画質記録を行うことが可能であった。この場合、従来から提案されているような記録ヘッドの近傍の一箇所にインクの乾燥を促進するための加熱手段を設けた記録装置およびそれを用いた記録方法に比べて、インク乾燥のための熱が効率良く被記録物に与えられるため、全体として加熱に要するエネルギーも低く抑えられる効果も得られるものとなった。
Claims (6)
- 被記録媒体の表面に対してインクを吐出する記録ヘッドと対向し、前記被記録媒体を裏面から支持する媒体支持部の上で、前記記録ヘッドより前記インクが噴射された前記被記録媒体に対して、前記被記録媒体に付着した前記インクを50〜85重量%蒸発させる第1乾燥工程と、
前記第1乾燥工程を経た前記被記録媒体を、前記媒体支持部より前記被記録媒体の送り方向下流側で乾燥させる第2乾燥工程と、を行い、
前記インクは、
(1)着色剤
(2)樹脂
(3)水溶性樹脂溶剤
(4)中揮発性保湿剤
(5)水溶性浸透溶剤
(6)界面活性剤
(7)水
を含み、グリセリンを含まず、前記水溶性樹脂溶剤、前記中揮発性保湿剤、前記水溶性浸透剤がいずれも沸点100℃以上250℃以下の有機溶剤であり、前記水の含有量はインクに対して50重量%以上であり、
前記第1乾燥工程は、熱伝導式であり、
前記第2乾燥工程は、前記被記録媒体に温風を吹付ける対流式である、記録方法。 - 請求項1に記載の記録方法において、
前記インクに含まれる有機溶剤として、前記水溶性樹脂溶剤、前記中揮発性保湿剤、前記水溶性浸透剤であって沸点100℃以上250℃以下の有機溶剤以外の有機溶剤を含まない、記録方法。 - 請求項1または2に記載の記録方法において、
前記第1乾燥工程が、前記記録ヘッドよりインクが噴射された前記被記録媒体に対して、前記被記録媒体に付着した前記インクを60〜80重量%蒸発させることを特徴とする記録方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録方法において、
前記被記録媒体は、フィルム材であることを特徴とする記録方法。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録方法において、
前記インクは、少なくとも
(1)着色剤としての顔料 0.5〜10重量%
(2)着色剤の分散剤または樹脂エマルジョンまたは水溶性樹脂
からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の樹脂 0.5〜10重量%
(3)水溶性樹脂溶剤としてのN−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ε−カプロラクタム、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸イソプロピル、乳酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサンからなる群から選択される単独あるいは二種類以上の有機溶剤
2〜10重量%
(4)中揮発性保湿剤としてのエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2,3−ブタンジオール
からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の有機溶剤 2〜15重量%
(5)水溶性浸透溶剤としてのn−ブタノール,1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,3−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,3−オクタンジオール、1,2−ペンタンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル
からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の有機溶剤 1〜8重量%
(6)アセチレングリコール系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の界面活性剤 0.5〜2重量%
(7)水 50〜80重量%
を含むものであることを特徴とする記録方法。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録方法において、前記第1乾燥工程の乾燥部が、前記第2乾燥工程の乾燥部よりも低温である、記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015160334A JP6079837B2 (ja) | 2015-08-17 | 2015-08-17 | 記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015160334A JP6079837B2 (ja) | 2015-08-17 | 2015-08-17 | 記録方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009210177A Division JP5835866B2 (ja) | 2009-09-11 | 2009-09-11 | 記録方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017004879A Division JP6376228B2 (ja) | 2017-01-16 | 2017-01-16 | 記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016013697A JP2016013697A (ja) | 2016-01-28 |
JP6079837B2 true JP6079837B2 (ja) | 2017-02-15 |
Family
ID=55230290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015160334A Active JP6079837B2 (ja) | 2015-08-17 | 2015-08-17 | 記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6079837B2 (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8759417B2 (en) * | 2001-10-18 | 2014-06-24 | Seiko Epson Corporation | Water-based ink, water-based ink set, and process for producing dispersion |
JP2003253179A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-09-10 | Konica Corp | インクジェット記録用インク、インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 |
JP2006282822A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Seiko Epson Corp | プラスチックフィルム用インク組成物およびそれを用いたインクジェット記録法 |
JP2008126412A (ja) * | 2006-11-16 | 2008-06-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像記録装置および画像記録方法 |
JP5152620B2 (ja) * | 2007-03-19 | 2013-02-27 | 株式会社リコー | インク組成物、インクメディアセット、インクジェット記録方法および記録物 |
JP2008194827A (ja) * | 2007-02-08 | 2008-08-28 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェット記録方法 |
JP5034816B2 (ja) * | 2007-09-20 | 2012-09-26 | セイコーエプソン株式会社 | 液体噴射装置 |
-
2015
- 2015-08-17 JP JP2015160334A patent/JP6079837B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016013697A (ja) | 2016-01-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11806989B2 (en) | Recording method | |
JP5861750B2 (ja) | 印刷方法 | |
JP5347625B2 (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法 | |
JP5347430B2 (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法及び印刷装置 | |
JP6036159B2 (ja) | 印刷装置 | |
JP5344133B2 (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法 | |
JP5533460B2 (ja) | 転写媒体の製造方法、転写媒体、及び転写媒体の製造装置 | |
JP2011173405A (ja) | インクジェット記録システムおよび記録方法 | |
JP5347623B2 (ja) | インクジェット記録方式の印刷方法 | |
JP2016196177A (ja) | 記録方法及びインクセット | |
JP2023009389A (ja) | インクセット及び記録方法 | |
JP2016221943A (ja) | 記録方法及び記録装置 | |
JP6558481B2 (ja) | 記録方法 | |
JP6376228B2 (ja) | 記録方法 | |
JP5924430B2 (ja) | インクジェット記録システムおよび記録方法 | |
JP6079837B2 (ja) | 記録方法 | |
JP2018134853A (ja) | 記録方法及び記録装置 | |
JP2018051823A (ja) | 記録方法 | |
JP2012051287A (ja) | 転写媒体の製造方法、これに用いられるインクと接着液とのセット、及び転写媒体 | |
JP5070092B2 (ja) | インクジェット記録方法及び装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160906 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161031 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170102 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6079837 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |