JP5152620B2 - インク組成物、インクメディアセット、インクジェット記録方法および記録物 - Google Patents
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Description
また、色材が顔料のように分散状態の場合には、色材を表面に留めることができるため、水溶性染料を用いた場合に較べると発色性に優れてはいるものの、顔料そのものの発色性の悪さは改善されず、発色性で不満の残る画像となってしまう。
(1)「インク組成物と、該インク組成物を付着させて印字を行なう記録用メディアからなるインクメディアセットであって、該インク組成物が、
少なくとも、有機溶媒と水および水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材を含有するインク組成物であって、該色材が該有機溶媒および水中に分散状態および溶解状態で含有し、分画分子量5万の限外ろ過で分離した溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の10%以下のインク組成物であり、
該記録用メディアが、支持体と該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が4〜15ml/m2であり、かつ接触時間400msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が7〜20ml/m2であることを特徴とするインクメディアセット」、
(2)「前記水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材が、油溶性染料、分散染料のいずれかであり、前記溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の0.5〜3%であることを特徴とする前記第(1)項に記載のインクメディアセット」、
(3)「前記有機溶剤が、グリセリン、トリメチロールプロパン、グリコールエーテル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、炭素数8以上のポリオールのいずれか、または、2つ以上を含むことを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のインクメディアセット」、
(4)「前記水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材が、ポリマーと複合化した色材であり、該ポリマーが、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のインクメディアセット」、
(5)「前記ポリマーと複合化した色材が、ポリマーと無機顔料微粒子を複合化した色材であって、該無機顔料粒子がシリカ、二酸化チタン、アルミナから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする前記第(4)項に記載のインクメディアセット」、
(6)「前記インク組成物の25℃における表面張力が20〜35mN/mであり、25℃におけるインク粘度が5〜30mPa・sであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載のインクメディアセット」、
(7)「更に、前記インク組成物が、アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含み、pHが7以上11未満であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載のインクメディアセット」、
(8)「前記水不溶性である色材を単独または複合化した分散粒子の体積平均粒径が、20nm〜150nmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載のインクメディアセット」、
(9)「少なくとも、有機溶媒と水および水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材を含有するインク組成物であって、該色材が該有機溶媒および水中に分散状態および溶解状態で含有し、分画分子量5万の限外ろ過で分離した溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の10%以下であり、前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のインクメディアセットに用いられることを特徴とするインク組成物」、
(10)「インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行なう記録方法であって、前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のインクメディアセットを用いることを特徴とする記録方法」、
(11)「記録方法が、インクに熱エネルギーを作用させてインク吐出を行なうことを特徴とする前記第(10)項に記載のインクジェット記録方法」、
(12)「記録方法が、インクに力学的エネルギーを作用させてインク吐出を行なうことを特徴とする前記第(10)項に記載のインクジェット記録方法」、
(13)「前記第(10)項乃至第(12)項のいずれかに記載の記録方法によって記録が行なわれたことを特徴とする記録物」。
インク組成物と、該インク組成物を付着させて印字を行なう記録用メディアからなるインクメディアセットであって、該インク組成物が、
少なくとも、有機溶媒と水および水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材を含有するインク組成物であって、該色材が該有機溶媒および水中に分散状態および溶解状態で含有し、分画分子量5万の限外ろ過で分離した溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の10%以下のインク組成物であり、
該記録用メディアが、支持体と該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が4〜15ml/m2であり、かつ接触時間400msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が7〜20ml/m2であることを特徴とするインクメディアセット、および、そのためのインク組成物により、支持体(メディア)に、にじみや裏抜けがなく、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項2>
前記水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材が、油溶性染料、分散染料のいずれかであり、前記溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の0.5〜3%であることをさらに特徴とするインクメディアセットにより、半光沢紙のような記録メディアに、にじみや裏抜けがなく、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項3>
前記有機溶剤が、グリセリン、トリメチロールプロパン、グリコールエーテル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、炭素数8以上のポリオールのいずれか、または、2つ以上を含むことをさらに特徴とするインクメディアセットにより、にじみや裏抜けがなく、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項4>
前記水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材が、ポリマーと複合化した色材であり、該ポリマーが、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂から選ばれる少なくとも一つであることをさらに特徴とするインクメディアセットにより、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項5>
前記ポリマーと複合化した色材が、ポリマーと無機顔料微粒子を複合化した色材であって、該無機顔料粒子がシリカ、二酸化チタン、アルミナから選ばれる少なくとも一つであることをさらに特徴とするインクメディアセットより、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項6>
前記インク組成物の25℃における表面張力が20〜35mN/mであり、25℃におけるインク粘度が5〜30mPa・sであることを更に特徴とするインクメディアセットにより、にじみや裏抜けがない画像を得ることができる。
<請求項7>
更に前記インク組成物がアルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含み、pHが7以上11未満であることを更に特徴とするインクメディアセットにより、良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項8>
前記水不溶性である色材を単独または複合化した分散粒子の体積平均粒径が、20nm〜150nmであることを更に特徴とするインクメディアセットにより、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項10>
インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行う記録方法であって、前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のインクメディアセットを用いる記録方法により、にじみや裏抜けがなく、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項11>
インクに熱エネルギーを作用させてインク吐出を行なうインクジェット記録方法により、にじみや裏抜けがなく、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項12>
インクに力学的エネルギーを作用させてインク吐出を行なうインクジェット記録方法により、にじみや裏抜けがなく、彩度の高い良好な色調の高品位画像を得ることができる。
<請求項13>
前記記録方法によって、にじみや裏抜けがなく、彩度の高い良好な色調の高品位画像の記録が行われた記録物を得ることができる。
すなわち本発明は、少なくとも、有機溶媒と水および実質的に水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材を含有するインク組成物であって、該色材が該有機溶媒および水中に分散状態および溶解状態で含有し、分画分子量5万の限外ろ過器で分離した溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の10%以下であることを特徴とするインク組成物により、支持体と該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が4〜15ml/m2であり、かつ接触時間400msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が7〜20ml/m2である支持体(メディア)に、にじみや裏抜けがなく、彩度の高い良好な色調の高品位画像が得られることを見出した。
色材の溶解量を調整するためには、有機溶剤の選定が重要であり、本発明における有機溶剤(グリセリン、トリメチロールプロパン、グリコールエーテル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、炭素数8以上のポリオール)を用いることで、過剰な溶出を防止することが可能である。
すなわち、接触時間100msにおけるインク組成物の該記録用メディアへの転移量が4〜15ml/m2であり、かつ接触時間400msにおけるインク組成物を用いて、該記録用メディアへの転移量が7〜20ml/m2であるようなインク吸収性の低い記録メディアに画像を形成しても、水性染料インクのようににじみや裏抜け、画像の沈みこみがなく、顔料インクよりも彩度が高い良好な色調のインク組成物、インクメディアセット、インクジェット記録方法および記録物を提示するに至った。
また、本発明におけるビーディングとは、インクジェット記録時にあるインク滴が記録用メディア表面に打たれてから、次のインク滴が打たれるまでの間に記録用メディア内部に吸収されきれずに、記録用メディアの表面に液体状態で残り、後から打たれたインク滴と混合することによりインク中の色材が部分的に塊となって濃度ムラができる現象をいう。この現象は最近の一般的なプリンタにおいては、前記接触時間が遅くとも100msまでの比較的短い時間までにおける記録用メディアへのインクの吸収量と関係があり、例えば、グリーン画像部では、イエロー(Y)インク(あるいは、シアン(C)インク)が打たれてから、Cインク(あるいは、Yインク)が打たれるまでの間におけるYインク(あるいは、Cインク)の記録用メディアへの吸収量(転移量)により、ビーディングの程度が変化する。
本発明において、分画分子量5万の限外ろ過で分離した溶解状態の色材量は、インク組成物中の全色材量の10%以下より好ましくは、0.5〜3%である。
溶解する色材の量が全色材の10%より多いと、インクビヒクルに溶解している色材が、記録メディアに印字後、ビヒクルの浸透に伴って移動するため、画像にじみ(フェザリング)が発生したり、裏写り(裏抜け)が発生してしまう点で好ましくない。以上の問題は、記録メディアとの組合せにより発生状況は左右され、特に動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が4〜15ml/m2であり、かつ接触時間400msにおけるインクの該記録用メディアへの転移量が7〜20ml/m2である場合に顕著に表われる。溶解する色材の量が全色材の3%〜10%の範囲では、上記記録メディアにおいて、裏写り(裏抜け)は発生しないが、画像にじみ(フェザリング)が許容範囲ではあるが発生してしまう場合がある。溶解する色材の量が全色材の3%以下の範囲では、上記記録メディアにおいても画像にじみ(フェザリング)、裏写り(裏抜け)ともに発生しない。色材は溶解状態にあるほうが発色性に優れるが、色材の0.5%以上が溶解状態にあれば、他のほとんどが分散状態にあっても、充分に鮮やかな発色が可能である。したがって、溶解する色材の量が全色材の0.5%よりも少ないと、上記記録メディアとの組合せにおいて、許容範囲ではあるがくすんだ発色となりやすいという点で好ましくない。
溶解する色材の量を上記範囲とするために、色材としては、ポリマーと複合化することで、溶解性を調整することが可能である。この場合ポリマー量を増減したり、染料と適当な密着性を持つポリマー種を選択することができる。また染料種によっても、溶解しやすい有機溶剤と、しにくい有機溶剤があり、保湿性や浸透性等他の特性との兼合いを考慮して、2種類、3種類を適当な量で組合せることで調整できる。
−染料−
本発明で用いる染料としては水不溶性である油溶性染料、分散染料が好ましい。具体的には以下のようなものであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(黄色油溶性染料)
C.I.ソルベント イエロー5、C.I.ソルベント イエロー6、C.I.ソルベント イエロー14、C.I.ソルベントイエロー16、C.I.ソルベント イエロー21、C.I.ソルベント イエロー29、C.I.ソルベント イエロー33、C.I.ソルベント イエロー93、C.I.ソルベントイエロー114、C.I.ソルベント イエロー151、C.I.ソルベント イエロー157など;
(橙色油溶性染料)
C.I.ソルベント オレンジ2、C.I.ソルベント オレンジ7、C.I.ソルベント オレンジ55、C.I.ソルベント オレンジ60など;
(赤色油溶性染料)
C.I.ソルベント レッド1、C.I.ソルベント レッド3、C.I.ソルベント レッド8、C.I.ソルベントレッド18、C.I.ソルベント レッド23、C.I.ソルベント レッド24、C.I.ソルベント レッド27、C.I.ソルベント レッド43、C.I.ソルベントレッド48、C.I.ソルベント レッド49、C.I.ソルベント レッド51、C.I.ソルベント レッド52、C.I.ソルベント レッド109、C.I.ソルベントレッド111、C.I.ソルベント レッド122、C.I.ソルベント レッド125、C.I.ソルベント レッド127、C.I.ソルベント レッド130、C.I.ソルベントレッド132、C.I.ソルベント レッド135、C.I.ソルベント レッド145、C.I.ソルベント レッド146、C.I.ソルベント レッド149、C.I.ソルベントレッド150、C.I.ソルベント レッド151、C.I.ソルベント レッド155、C.I.ソルベント レッド168、C.I.ソルベント レッド176、C.I.ソルベントレッド179、C.I.ソルベント レッド180、C.I.ソルベント レッド181、C.I.ソルベント レッド195、C.I.ソルベント レッド207、C.I.ソルベントレッド218、C.I.ソルベント レッド225、C.I.ソルベント レッド233など;
(紫色油溶性染料)
C.I.ソルベント バイオレット13、C.I.ソルベント バイオレット31、C.I.ソルベント バイオレット36、C.I.ソルベントバイオレット37、C.I.ソルベント バイオレット57、C.I.ソルベント バイオレット59など;
(青色油溶性染料)
C.I.ソルベント ブルー14、C.I.ソルベント ブルー25、C.I.ソルベント ブルー35、C.I.ソルベントブルー36、C.I.ソルベント ブルー38、C.I.ソルベント ブルー44、C.I.ソルベント ブルー63、C.I.ソルベント ブルー67、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ソルベント ブルー78、C.I.ソルベント ブルー83、C.I.ソルベント ブルー87、C.I.ソルベント ブルー94、C.I.ソルベントブルー104、C.I.ソルベント ブルー105、C.I.ソルベント ブルー132、C.I.ソルベント ブルー136など;
(緑色油溶性染料)
C.I.ソルベント ブルー3、C.I.ソルベント ブルー5、C.I.ソルベント ブルー7、C.I.ソルベントブルー20、C.I.ソルベント ブルー28など;
(黒色油溶性染料)
C.I.ソルベント ブラック−3、C.I.ソルベント ブラック−27など。
(黄色分散染料)
C.I.ディスパース イエロー54、C.I.ディスパース イエロー64、C.I.ディスパース イエロー114、C.I.ディスパースイエロー160など;
(橙色分散染料)
C.I.ディスパース オレンジ30など;
(赤色分散染料)
C.I.ディスパース レッド22、C.I.ディスパース レッド60、C.I.ディスパース レッド73、C.I.ディスパースレッド177、C.I.ディスパース レッド356など;
(紫色分散染料)
C.I.ディスパース バイオレット57など;
(青色分散染料)
C.I.ディスパース ブルー56、C.I.ディスパース ブルー60、C.I.ディスパース ブルー73、C.I.ディスパースブルー106、C.I.ディスパース ブルー165など;
インク中における色材の含有量は、固形分で1〜20重量%が好ましく、より好ましくは3〜15重量%である。
無機顔料粒子としては、二酸化チタン、アルミナ、シリカが有用に用いられるが、粒子形状はアスペクト比が小さいものが好ましく、球形が最も好ましい。また、無機顔料の色は透明あるいは白色であることが好ましい。1次粒子径は100nm以下であること、望ましくは5〜50nmである。
本発明で用いるポリマーとしては、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂を好適に用いることができる。
ポリエステル系樹脂は、多価カルボン酸類と多価アルコール類からなる。
多価カルボン酸類としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
その他、芳香族オキシカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、3価以上の多価カルボン酸等が挙げられる。
その他、脂環族多価アルコール類、芳香族多価アルコール類等が挙げられる。
ポリウレタン系樹脂は、イソシアネート類とイソシアネート類と反応し得る官能基を有する化合物から構成され、単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
イソシアネート類としては、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;
イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート;
フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピレンフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチルナフタレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;
その他、含硫脂肪族イソシアネート、脂肪族ジスルフィド系イソシアネート、 芳香族スルホン系イソシアネート、スルホン酸エステル系イソシアネート、芳香族スルホン酸アミド、含硫複素環化合物等が挙げられる。
ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトレヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、ベンゼントリオール、ビフェニルテトラオール、ピロガオール、(ヒドロキシナフチル)ピロガロール、トリヒドロキシフェナントレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、キシリレングリコール、ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、等の芳香族ポリオール;
シュウ酸、グルタミン酸、アジピン酸、酢酸、フタル酸、イソフタル酸、サリチル酸、ピロメリット酸等の有機酸と前記ポリオールとの縮合反応生成物;
その他、ハロゲン化ポリオール、前記ポリオールとエチレンオキシドや、プロピレンオキシド等アルキレンオキシドとの付加反応生成物、アルキレンポリアミンとアルキレンオキシドとの付加反応生成物、2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸、3,4−ジアミノブタンスルホン酸、3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、及びこれらのカプロラクトン変性品、ポリアミノ化合物、ポリチオール化合物、α−アミノ酸等を挙げることができる。これらはそれぞれ単独で用いることも、また2種類以上混合して用いても良い。
ビニル系樹脂、アクリル系樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げる重合性モノマーから得られるものが挙げられる。この重合性モノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン等のビニル系芳香族炭化水素、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−(メチル)ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシルアクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−(メチル)ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等等の(メタ)アクリル酸エステル系、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、(メタ)アクリルアミド、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、ビニルケトン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等を、単独で、あるいは、二種類以上を組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
界面沈積法の中でも特にインクジェットに用いられる方法は転相乳化法と酸析法である。
転相乳化法は水と相溶性が小さく水より沸点の低い有機溶剤中にポリマーと水不溶性染料を分散し、ポリマーを親水化した後に水を加えて乳化させ、有機溶剤を留去することで水系に転相するという方法である。
酸析法は水系にポリマーと水不溶性染料を分散し、酸を加えてポリマーを疎水化することで水不溶性染料粒子上にポリマーを強く吸着させ、水洗いの後に塩基を加えて再び親水化することで水系に分散させるという方法である。
本発明の好ましい態様によれば、実質的に水不溶性である色材を単独または複合化した分散粒子の体積平均粒径はインク中において20〜150nmが好ましく、より好ましくは50〜120nmである。
浸透剤をインクに添加することで、表面張力が低下し、紙等の記録媒体にインク滴が着弾した後の記録用メディア中への浸透が速くなるため、フェザリングやカラーブリードを軽減することができる。本発明の適正な表面張力の範囲としては20〜35mN/mである。浸透剤としては、一般的にアニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤が用いられ、色材の種類や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択する。
上記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。
本発明のインクは水を液媒体として使用するものであるが、インクの乾燥を防止するため、また、分散安定性を向上するため等の目的で、下記の水溶性有機溶剤が使用される。これら水溶性有機溶剤は複数混合して使用してもよい。
本発明における有機溶媒は、湿潤剤として加えているものがほとんどであるが、浸透剤として用いているものもある。したがって、有機溶媒=湿潤剤ではない。例えば本明細書中に、ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオール等や、特に、本発明においては、浸透剤として、炭素数8以上で11以下のポリオール等と記述しているように、本発明における「炭素数8以上のポリオール」は主に浸透剤として用いており、具体的には実施例の「3−メチル−2,4−ヘプタンジオール」と、「2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール」に当たる。
有機溶媒の量は、湿潤剤+浸透剤となるので、有機溶媒の好ましい量は0.2〜55重量%、より好ましくは5〜35重量%である。また、浸透剤の好ましい量は、0.2〜10重量%であり、より好ましくは1〜5重量%である。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;
プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
pH調整剤を加えてアルカリ性に保つことで分散状態を安定化し、吐出を安定化することができる。また、pH11以上ではインクジェットのヘッドやインク供給ユニットを溶かし出す量が大きく、インクの変質や、漏洩、吐出不良等の問題が発生してしまう。pH調整剤を加えるのは、顔料を分散剤とともに水に混錬分散する際に加えておくほうが、混錬分散後、湿潤剤、浸透剤等の添加剤とともに加えるよりも望ましい。これは、pH調整剤によっては添加することで分散を破壊する場合もあるためである。
pH調整剤としては、アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含むものが好ましく、アルコールアミン類として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール等がある。アルカリ金属元素の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等がある。アンモニウムの水酸化物としては、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物がある。アルカリ金属の炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
本発明のインクには上記着色剤、分散剤、湿潤剤、浸透剤、pH調整剤の他に従来より知られている添加剤を加えることができる。
例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
本発明で用いることができる記録液にはコゲーション防止剤を添加することができる。
コゲーションとは、ヒーターに電流を流して記録液を瞬間的に加熱し、記録液が発泡する力を利用して記録液を吐出するサーマル式ヘッドにおける不具合であり、記録液が熱せられる際に記録液成分に変質が起こり、ヒーターに変質物が付着する現象を言う。コゲーションが生じると、ヒーターによる加熱が正常に行われなくなり、吐出力が弱くなったり、最悪の場合記録液が吐出しないことが生じてしまう。そのため、コゲーションを防止すべく本発明で用いることができる記録液にはコゲーション防止剤を添加することができる。
コゲーション防止剤としては、ポリリン酸、ポリアミノカルボン酸、アルドン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリオールリン酸エステル、及びこれらの塩、あるいは、アミノ基を有する酸及び/又はその塩、あるいは、メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩、などが挙げられる。
ポリリン酸類としては、例えば、ピロリン酸、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸等が挙げられる。
ポリアミノカルボン酸類としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸等のジカルボン酸類、エチレンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、ニトリロトリ酢酸等が挙げられる。
アルドン酸としては、例えば、グリコール酸、グリセリン酸、グルコン酸、ガラクトン酸、グルコヘプトン酸が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸類(別名、オキシカルボン酸類)としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グリコール酸、グリセリン酸、マンデル酸、酒石酸等が挙げられる。
ポリオールリン酸エステル類としては、例えば、α−グリセロリン酸、β−グリセロリン酸等が挙げられる。
又、本発明にかかるインクにおいては、インク中における前記したポリリン酸、ポリアミノカルボン酸、アルドン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリオールリン酸エステル、及びこれらの塩の含有量と、上記したアミノ基を有する酸及び/又はその塩の総含有量の重量比が、20:1〜1:20とすることが好ましい。重量比がこの範囲内であると、ヒータへのコゲ付着低減効果が十分発揮され、又、ヒータの最表面保護層の損傷も極めて有効に抑制することができる。
その他、目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤等を添加することができる。
前記記録用メディアは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記記録用メディアにおいては、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおけるインク組成物の前記記録用メディアへの転移量は、好ましくは4〜15ml/m2であり、4〜10ml/m2がより好ましい。
前記接触時間100msでの前記インク及び純水の転移量が少なすぎると、ビーディングが発生しやすくなることがあり、多すぎると、記録後のインクドット径が所望の径よりも小さくなりすぎることがある。
動的走査吸液計で測定した接触時間400msにおけるインク組成物の前記記録用メディアへの転移量は、好ましくは7〜20ml/m2であり、7〜15ml/m2がより好ましい。
前記接触時間400msでの転移量が少なすぎると、乾燥性が不十分であるため、拍車痕が発生しやすくなることがあり、多すぎると、乾燥後の画像部の光沢が低くなりやすくなることがある。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質などが挙げられる。
前記紙としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材パルプ、古紙パルプなどが用いられる。前記木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、NBSP、LBSP、GP、TMPなどが挙げられる。
(1)離解は、古紙をパルパーにて機械力と薬品で処理して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。
(2)除塵は、古紙に含まれる異物(プラスチックなど)及びゴミをスクリーン、クリーナー等により除去する。
(3)脱墨は、繊維より界面活性剤を用いて剥離された印刷インキをフローテーション法、又は洗浄法で系外に除去する。
(4)漂白は、酸化作用や還元作用を用いて、繊維の白色度を高める。
前記古紙パルプを混合する場合、全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、記録後のカール対策から40%以下が好ましい。
前記塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。
前記顔料としては、無機顔料、もしくは無機顔料と有機顔料を併用したものを用いることができる。
前記無機顔料としては、例えば、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、非晶質シリカ、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クロライトなどが挙げられる。これらの中でも、カオリンは光沢発現性に優れており、オフセット印刷用の用紙に近い風合いとすることができる点から特に好ましい。
前記カオリンの添加量は、前記バインダー100重量部に対し50重量部以上が好ましい。前記添加量が50重量部未満であると、光沢度において十分な効果が得られないことがある。前記添加量の上限は特に制限はないが、カオリンの流動性、特に高せん断力下での増粘性を考慮すると、塗工適性の点から、90重量部以下がより好ましい。
前記有機顔料の添加量は、前記塗工層の全顔料100重量部に対し2〜20重量部が好ましい。前記有機顔料は、光沢発現性に優れていることと、その比重が無機顔料と比べて小さいことから、嵩高く、高光沢で、表面被覆性の良好な塗工層を得ることができる。前記添加量が2重量部未満であると、前記効果がなく、20重量部を超えると、塗工液の流動性が悪化し、塗工操業性の低下に繋がることと、コスト面からも経済的ではない。
前記有機顔料には、その形態において、密実型、中空型、ドーナツ型等があるが、光沢発現性、表面被覆性及び塗工液の流動性のバランスを鑑み、平均粒子径は0.2〜3.0μmが好ましく、より好ましくは空隙率40%以上の中空型が採用される。
前記バインダーとしては、水性ポリマーを使用するのが好ましい。
これらの中でも、インク吸収性の観点から、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエステルとポリウレタンの共重合体、などが特に好ましい。
ここで、前記コロイド滴定法によるカチオン当量の測定に当たっては、カチオン性有機化合物を固形分0.1質量%となるように蒸留水で希釈し、pH調整は行わないものとする。
前記含浸又は塗布の後、必要に応じて乾燥させてもよく、この場合の乾燥の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜250℃程度が好ましい。
本発明の記録メディアの厚さは特に限定されないが、好ましくは60〜130μmである。
本発明の記録液を収容した記録液カートリッジおよび記録液カートリッジを具備するインクジェット記録装置について、図面を参照して説明するが、本発明は以下の構成例になんら限定されるものではない。
図1は、本発明の記録液を収容した記録液収容部を備えたインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図である。
このインクジェット記録装置の機構部は、両側の側板(1)、(2)間に主支持ガイドロッド(3)及び従支持ガイドロッド(4)を略水平な位置関係で横架し、これらの主支持ガイドロッド(3)及び従支持ガイドロッド(4)でキャリッジユニット(5)を主走査方向に摺動自在に支持している。キャリッジユニット(5)には、それぞれイエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出する4個のヘッド(6)を、その吐出面(ノズル面)(6a)を下方に向けて搭載し、またキャリッジユニット(5)のヘッド(6)の上側には4個のヘッド(6)に各々インクを供給するための各色のインク供給体である4個のインクカートリッジ(7y)、(7m)、(7c)、(7k)を交換可能に搭載している。
さらに、ホルダ(23)の側方には、インクジェットヘッド(6)の吐出面(6a)をワイピングする繊維部材、発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイピング手段であるワイパブレード(28)をブレードアーム(29)に取り付け、このブレードアーム(29)は揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
ここで、図2は、記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図、図3はインクカートリッジの正断面図を表わしたものである。
インクカートリッジ(7)は、図3に示すように、カートリッジ本体(41)内に所要の色のインクを吸収させたインク吸収体(42)を収容してなる。カートリッジ本体(41)は、上部に広い開口を有するケース(43)の上部開口に上蓋部材(44)を接着又は溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型品からなる。また、インク吸収体(42)は、ウレタンフォーム体等の多孔質体からなり、カートリッジ本体(41)内に圧縮して挿入した後、インクを吸収させている。
そして、カートリッジ本体(41)には、装填前の状態で、インク供給口(45)を塞ぐと共に装填時や輸送時などのカートリッジ取り扱い時、或いは真空包装時による幅広側壁に係る圧力でケース(43)が圧縮変形されて内部のインクが漏洩することを防止するため、キャップ部材(50)を装着している。
すなわち、記録ユニット(30)は、シリアルタイプのものであり、インクジェットヘッド(6)と、このインクジェットヘッド(6)に供給される記録液を収容するインクタンク(41)と、このインクタンク(41)内を密閉する蓋部材とで主要部が構成される。インクジェットヘッド(6)には、記録液を吐出するための多数のノズル(32)が形成されている。記録液はインクタンク(41)から、図示しないインク供給管を介して、やはり図示しない共通液室へと導かれ、電極(31)より入力される記録装置本体からの電気信号に応じて、ノズル(32)より吐出される。このようなタイプの記録ユニットは、構成上、安価に製造できるタイプのヘッド、いわゆるサーマル方式、バブル方式と呼ばれる、熱エネルギーを駆動の動力源とするヘッドに適した構造である。
ここでは、前述のようなシリアル型インクジェット記録装置を説明したが、本発明の記録液は、ノズルを千鳥など任意の配列で、目的とする画像の解像度と同じか数分の1程度の密度に集積し、記録媒体の幅以上に配列させた、いわゆるラインヘッドを有する記録装置に適用することも可能である。
本発明の記録装置は記録液の定着を促進させるために加熱定着装置を搭載することが出来る。加熱定着装置について、ライン型のインクジェットヘッドを複数並べた構成の記録装置に装着した場合を例に説明する。
なお、図5,7,8において、拍車(74)は、1本の軸に薄いギア状の金属部材を、間隔を空けて数枚装着した部品であり、記録メディアを排出する方向に搬送ベルト(40)と同期して回転している。拍車(74)は、印字搬送中の記録メディアの先端がプリンターのカバー等の部材に干渉しないでスムーズに排出するためのガイドの役割と、印字搬送中の記録メディアの後端を、拍車(74)の駆動力を利用して確実に押し出して排出する役割を持つ。拍車(74)があることで、紙詰まりや、搬送エラーなどのトラブルがなくなる反面、拍車(74)は記録メディアの印字面を接触しながら転がるため、インクの乾燥が遅い場合には、拍車よごれが発生する場合がある。
加熱式定着装置(76)は、例えば図5に示されるように、搬送路における記録ヘッド(70B)に対して下流側とし、かつ、比較的近い位置に対応して設けられている。今、ここでは加熱式定着装置(76)として、ハロゲンヒータ(84)と、ハロゲンヒータ(84)からの熱線を反射させる反射板(82)とよりなる例を示す。この例のように本発明では、記録媒体(用紙Pa)の被印写面側を非接触加熱している。つまり、印写部を表面から加熱するようにしているので、水等のインク中の揮発成分を効率的に乾燥させることができる。ここでは加熱式定着装置(76)として、加熱部としてのハロゲンヒータ(84)と、ハロゲンヒータ(84)からの熱線を反射させる反射板(82)と、ハロゲンヒータ(84)と搬送路との間を仕切る加熱部遮蔽部材(86)と、ハロゲンヒータ(84)からの熱の記録ヘッド(70B)への熱伝達を断つ断熱部としての断熱装置(78)とを含んで構成されているものを例として挙げているが、以下に簡単に説明する。
なお、この場合も加熱手段としては、ハロゲンヒータのようなランプ加熱によるもの、表面に発熱体を焼成したセラミックヒータ、マイクロ波照射等が好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。内部にニクロム線を配した加熱ローラ、あるいは内部にランプ光源を配した円筒ガラス状の加熱ローラも好適に用いられる。さらに表面に発熱体を焼成したセラミックヒータローラも効率の良い加熱手段として用いられる。
本発明では、このように被印写面側を加熱ローラ(88)によって直接接触させて加熱、乾燥させるようにしたので、大変効率良くインクを乾燥させることができる。また、加熱ローラ表面はインクに対して濡れないような材料としているので、未乾燥のインクドット形状を崩すことを回避できる。よって、画像品質を落とすことなく、記録媒体(Pa)上のインクをより効果的に乾燥、定着させることが可能となる。
また、以上の実施例においてはすべて印写後に加熱、乾燥させるように説明したが、前述の各種加熱手段を印写前の記録媒体(Pa)の搬送経路中に配し、記録媒体(Pa)をあらかじめ加熱した状態にしておいてから印写を行なう方法も、効果的なインク乾燥を行なう上で良い方法である
下記の3種類のポリマーを準備した。
(ポリマー1)
脱水管、温度計、窒素ガス導入管、撹拌装置を備えた容量2リットルの四つ口フラスコに下記原料を入れ、脱水しながら3時間を掛けて180℃まで昇温させて脱水縮合反応を行い、ポリエステル樹脂を得た。
<合成処方1>
・デカン酸エポキシエステル 10重量部
(ジャパンエポキシレジン(株)製、カージュラ E−10P)
・アジピン酸 27重量部
・ヘキサヒドロ無水フタル酸 42重量部
・ネオペンチルグリコール 2重量部
・トリメチロールプロパン 26重量部
・ジブチル錫ジオキサイド 0.1重量部
温度計、窒素ガス導入管、撹拌装置および還流冷却管を備えた四つ口フラスコに下記原料を入れ、80℃で3時間反応させた後、ジブチル錫ジラウレート0.01重量部を加えて、更に同温度にて5時間反応させた。反応混合物を放冷した後、エチレンジアミン1重量部を加えて1時間反応させ、ポリウレタン樹脂を得た。
<合成処方2>
・メチルエチルケトン 90重量部
・2,2−ジメチロールプロピオン酸 13重量部
・ポリラクトンジオール 52重量部
・イソホロンジイソシアネート 35重量部
スチレン−アクリル系ポリマー
・ジョンクリル586(ジョンソンポリマー製、重量平均分子量4,600、Tg60℃)
<ミルベース処方(Y−1)>
・ディスパース イエロー160 15重量部
(有本化学(株)製分散染料、Plast Yellow 8050)
・(ポリマー1) 15重量部
・イオン交換水 70重量部
・ソルベント レッド218 15重量部
(田岡化学(株)製油溶性染料、Oleosol Fast Pink FB)
・下記構造式で表わされる分散剤 5重量部
・イオン交換水 80重量部
上記ミルベース処方を用いて、イオン交換水に化8で表わされる分散剤を溶解し、上記油溶性染料を投入して充分に湿潤させたところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB製)にφ0.5mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで60分間混練を行なった。ミルベースを取り出して1μmのフィルターでろ過することで、染料濃度15%のミルベース(M−1)を得た。
ミルベース処方(M−1)の分散剤を下記構造式のものに変更した以外は、同様の処方と方法を用い、染料濃度15%のミルベース(M−2)を得た。
・ソルベント レッド49 15重量部
(オリエント化学工業(株)製油溶性染料、Oil Pink 312)
・シリカ微粒子 5重量部
(日本アエロジル(株)製、Aerosil−RX200)
・(ポリマー2) 15重量部
・イオン交換水 65重量部
ポリマー2に2−アミノ−2−メチル−1、3プロパンジオールを加えて水に溶解させ、上記油溶性染料ソルベント レッド49 およびシリカ微粒子を混合して充分に湿潤したところで、ミルベース処方(Y−1)と同様の方法を用いて、染料濃度15%のミルベース(M−3)を得た。
・ソルベント ブルー70 15重量部
(田岡化学(株)製油溶性染料、Oleosol Fast Blue ELN)
・アルミナ微粒子 3重量部
(住友化成(株)製 APK−G008)
・(ポリマー3) 15重量部
・イオン交換水 67重量部
上記ミルベース処方を用い、ミルベース(M−3)と同様の方法で、染料濃度15%のミルベース(C−1)を作成した。
アルミナ微粒子を、二酸化チタン微粒子(石原産業(株)製、PT−401M)と変更した以外は、ミルベース処方(C−1)と同様の処方と方法を用い、染料濃度15%のミルベース(C−2)を作成した。
・ピグメントブルー15:3 15重量部
(大日精化工業(株)製有機顔料、ECB−301)
・下記構造式で表わされる分散剤 5重量部
上記ミルベース処方を用い、ミルベース(M−1)と同様の方法で、顔料濃度15%のミルベース(C−3)を作成した。
・ソルベント ブラック3 15重量部
(オリエント化学工業(株)製油溶性染料、Oil Black 860)
・下記構造式で表わされる分散剤 5重量部
<インク処方>
・ミルベース(M−1) 40重量部
・グリセリン 12重量部
・1,5−ペンタンジオール 12重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・ソフタノール7025((株)日本触媒製界面活性剤) 1重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.9重量部
上記インク処方のミルベース以外の材料をイオン交換水に溶解して作成したビヒクルとミルベース(M−1)を混合し、充分に攪拌した後、1μmのフィルターでろ過して、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(M−2) 40重量部
・グリセリン 24重量部
・ソフタノール7025((株)日本触媒製界面活性剤) 1重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 34.9重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(M−2) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・ジプロピレングリコール 18重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 33.9重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(K−1) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・トリエチレングリコール 18重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・FT−110((株)ネオス社製、フッ素系界面活性剤) 1重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.9重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用ブラックインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(Y−1) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・1,6−ヘキサンジオール 18重量部
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量部
・ソフタノール7025((株)日本触媒製界面活性剤) 1重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.9重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用イエローインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(Y−1) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・1,3−ブタンジオール 18重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・FT−110((株)ネオス社製、フッ素系界面活性剤) 1重量部
・2−アミノ−2−メチル−1、3プロパンジオール 0.2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.7重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用イエローインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(M−3) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・エチレングリコールモノブチルエーテル 18重量部
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量部
・FT−110((株)ネオス社製、フッ素系界面活性剤) 1重量部
・2−アミノ−2−メチル−1、3プロパンジオール 0.2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.7重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(M−3) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・プロピレングリコール 18重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・サーフィノール465(日信化学工業(株)製、界面活性剤) 1重量部
・トリエタノールアミン 0.2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.7重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(C−1) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・N−メチル−2−ピロリドン 18重量部
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量部
・サーフィノール465(日信化学工業(株)製、界面活性剤) 1重量部
・水酸化リチウム 0.2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.7重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用シアンインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(C−2) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・2−ピロリドン 18重量部
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量部
・サーフィノール465(日信化学工業(株)製、界面活性剤) 1重量部
・トリエタノールアミン 0.2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.7重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用シアンインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(C−2) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・3−メチル−1,3−ブタンジオール 18重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・FT−110((株)ネオス社製、フッ素系界面活性剤) 1重量部
・2−アミノ−2−メチル−1、3プロパンジオール 0.2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.7重量部
上記インク処方を用いて実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用シアンインクを得た。
<インク処方>
・ダイレクト ブルー199 6重量部
(チバスペシャルティケミカルズ製直接染料、Irgasperse Jet Cyan RL)
・グリセリン 6重量部
・N−メチル−2−ピロリドン 18重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・サーフィノール465(日信化学工業(株)製、界面活性剤) 1重量部
・2−アミノ−2−メチル−1、3プロパンジオール 0.2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 66.7重量部
上記インク処方のミルベース以外の材料をイオン交換水に溶解して作成したビヒクルとダイレクト ブルー199を混合し、充分に攪拌した後、0.5μmのフィルターでろ過して、インクジェット記録用シアンインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(M−1) 40重量部
・1,5−ペンタンジオール 24重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・ソフタノール7025((株)日本触媒製界面活性剤) 1重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.9重量部
実施例1のインク処方からグリセリンを除き、1,5−ペンタンジオールを24重量部に増量した上記インク処方を用い、実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(Y−1) 40重量部
・1,6−ヘキサンジオール 24重量部
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量部
・ソフタノール7025((株)日本触媒製界面活性剤) 1重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.9重量部
実施例5のインク処方からグリセリンを除き、1,6−ヘキサンジオールを24重量部に増量した上記インク処方を用い、実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用イエローインクを得た。
<インク処方>
・ミルベース(C−3) 40重量部
・グリセリン 6重量部
・3−メチル−1,3−ブタンジオール 18重量部
・3−メチル−2,4−ヘプタンジオール 2重量部
・FT−110((株)ネオス社製、フッ素系界面活性剤) 1重量部
・2−アミノ−2−メチル−1、3プロパンジオール 0.2重量部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
・イオン交換水 32.7重量部
実施例11のミルベース(C−1)を(C−3)に置き換えた以外は、実施例11のインク処方と同様の上記インク処方を用いて、実施例1と同様の方法で、インクジェット記録用シアンインクを得た。
(1)クロトラック社製UPA−EX150を用い、測定サンプルをイオン交換水で500倍に希釈し、25℃で測定を行なった。
(2)粘度
東機産業製RC−500を用い、25℃で測定を行なった。
(3)表面張力
協和界面科学製CBVP−Z型を用い、25℃で測定を行なった。
(4)pH
新電元工業製pH BOY−P2を用い、25℃で測定を行なった。
(5)溶解量
インク組成物とインク組成物をろ過したろ液を、分光光度計を用いて分光吸収スペクトルの測定を行い、ピーク波長における吸光度を比較することで、インク中の色材量に対する溶解している色材量の比率(%)を求めることができる。分散粒子と溶解分を分離するためには、ろ過方法として限外ろ過が適している。
限外ろ過装置として、分画分子量5万(粒径換算で5nmに相当)のミリポア製バイオマックスPXB050A50を使用。分光光度計としては、日立製作所製U−3310を使用して、波長200nm〜800nmの分光スペクトルを測定した。
溶解量(%)=(Kb×B)/(Ka×A)×100
例えば、図10における溶解量は次のようになる。
(90×2.24)/(2000×1.74)×100=5.8%
実施例A,Bは塗工層両面、比較例A,Cは塗工層なし、比較例Bは塗工層片面であるが、塗工層が片面の場合、塗工層を有する面にインク組成物を転移させたときの転移量を測定した。
実施例B:スペースDXマット紙(日本製紙(株)製)、基材:パルプ、塗工層:カオリン、炭酸カルシウム、澱粉、バインダー樹脂(両面)、厚さ:約60μm
比較例A:X4024(富士ゼロックス(株)製)、基材:パルプ、塗工層:なし、厚さ:約107μm
比較例B:スーパーファイン紙(セイコーエプソン(株)製)、基材:パルプ、塗工層:シリカ、アルミナ、澱粉、バインダー樹脂(片面)、厚さ:約120μm
比較例C:ルミラーU12(TORAY社製)、基材:ポリエステル(PET)フィルム、塗工層:なし、厚さ:約125μm
(1)にじみ
印字画像の4ポイント文字を下記の基準にしたがって目視で評価した。
◎:シャープでインクにじみが無い
○:多少ぼやけているが、許容レベルにある
△:滲んでいる
×:文字の識別が出来ない程滲んでいる
(2)裏抜け(裏写り)
反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用い、ベタ部の裏側から画像濃度を測定する。その測定値から記録メディア自体の画像濃度測定値を差し引いた値を裏抜け濃度とし、下の評価基準にしたがって評価した。許容レベルは、裏抜け濃度0.10未満である
◎:裏抜け濃度 0.05未満
○:裏抜け濃度 0.05以上、0.10未満
△:裏抜け濃度 0.10以上、0.20未満
×:裏抜け濃度 0.20以上
(3)ビーディング(濃度ムラ)
ベタ部の濃度ムラの程度を、下記の基準にしたがって目視で評価した。
◎:全体が均一で、濃度ムラが確認できない
○:濃度ムラが確認できるが、許容レベルにある
△:濃度ムラが確認できるが、許容レベルにはない
×:濃度ムラが大きい
(4)彩度
反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)で測定した彩度の値と、標準色(Japan color ver.2)の彩度の値(イエロー:91.34、マゼンタ:74.55、シアン:62.82)との比率を算出し、下の評価基準にしたがって評価した。許容レベルは○以上である。
◎:1.0以上
○:0.8以上 1.0未満
△:0.7以上 0.8未満
×:0.7未満
1 側板
2 側板
3 主支持ガイドロッド
4 従支持ガイドロッド
5 キャリッジユニット
6 ヘッド
6a 吐出面(ノズル面)
7 インクカートリッジ
7y イエローインクカートリッジ
7m マゼンタインクカートリッジ
7c シアンインクカートリッジ
7k ブラックインクカートリッジ
8 主走査モータ
9 駆動プーリ(駆動タイミングプーリ)
10 従動プーリ(アイドラプーリ)
11 タイミングベルト
12 底板
13 サブフレーム
14 サブフレーム
15 搬送ローラ
16 用紙
17 副走査モータ
18 ギヤ
19 ギヤ
21 信頼性維持回復機構(サブシステム)
22 キャップ手段
23 ホルダ
24 リンク部材
25 係合部
26 吸引チューブ
27 吸引ポンプ
28 ワイピング手段(ワイパブレード)
29 ブレードアーム
30 記録ユニット
31 電極
32 ノズル
41 カートリッジ本体(インクタンク)
42 インク吸収体
43 ケース
44 上蓋部材
45 インク供給口
46 シールリング
47 大気開放口
48 溝
50 キャップ部材
51 インク供給口
52 補強用立ち上がり部
53 引っ掛け部
55 フィルム状シール部材
71 カートリッジ挿入ガイド
81 取っ手
81a 滑り止め
82 凹部
A 空間
(図5〜9)
26 記録部
40 搬送ベルト
70B 記録ヘッド
70C 記録ヘッド
70M 記録ヘッド
70Y 記録ヘッド
72 ヘッドブロック
74 拍車
76 加熱式定着装置
78 断熱装置
80 空気層
82 反射板
84 ハロゲンヒータ
86 加熱部遮蔽部材
87 裏面加熱手段
88 加熱ローラ
Pa 記録媒体(用紙)
Claims (13)
- インク組成物と、該インク組成物を付着させて印字を行なう記録用メディアからなるインクメディアセットであって、該インク組成物が、
少なくとも、有機溶媒と水および水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材を含有するインク組成物であって、該色材が該有機溶媒および水中に分散状態および溶解状態で含有し、分画分子量5万の限外ろ過で分離した溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の10%以下のインク組成物であり、
該記録用メディアが、支持体と該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が4〜15ml/m2であり、かつ接触時間400msにおける該インク組成物の該記録用メディアへの転移量が7〜20ml/m2であることを特徴とするインクメディアセット。 - 前記水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材が、油溶性染料、分散染料のいずれかであり、前記溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の0.5〜3%であることを特徴とする請求項1に記載のインクメディアセット。
- 前記有機溶剤が、グリセリン、トリメチロールプロパン、グリコールエーテル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、炭素数8以上のポリオールのいずれか、または、2つ以上を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクメディアセット。
- 前記水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材が、ポリマーと複合化した色材であり、該ポリマーが、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクメディアセット。
- 前記ポリマーと複合化した色材が、ポリマーと無機顔料微粒子を複合化した色材であって、該無機顔料粒子がシリカ、二酸化チタン、アルミナから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項4に記載のインクメディアセット。
- 前記インク組成物の25℃における表面張力が20〜35mN/mであり、25℃におけるインク粘度が5〜30mPa・sであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクメディアセット。
- 更に、前記インク組成物が、アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含み、pHが7以上11未満であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクメディアセット。
- 前記水不溶性である色材を単独または複合化した分散粒子の体積平均粒径が、20nm〜150nmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のインクメディアセット。
- 少なくとも、有機溶媒と水および水不溶性であるが有機溶媒に可溶である色材を含有するインク組成物であって、該色材が該有機溶媒および水中に分散状態および溶解状態で含有し、分画分子量5万の限外ろ過で分離した溶解状態の色材量が、インク組成物中の全色材量の10%以下であり、請求項1乃至8のいずれかに記載のインクメディアセットに用いられることを特徴とするインク組成物。
- インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行なう記録方法であって、請求項1乃至8のいずれかに記載のインクメディアセットを用いることを特徴とする記録方法。
- 記録方法が、インクに熱エネルギーを作用させてインク吐出を行なうことを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
- 記録方法が、インクに力学的エネルギーを作用させてインク吐出を行なうことを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項10乃至12のいずれかに記載の記録方法によって記録が行なわれたことを特徴とする記録物。
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