JP5030409B2 - インクジェット用インクおよびそれを用いた記録方法 - Google Patents

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本発明は、インクジェット記録用に適した顔料インク、それを用いた記録方法及び記録物に関し、印字時のヘッドの目詰まりがなく吐出安定性に優れ、耐水・耐光性等の画像堅牢性に優れた画像が得られ、専用記録紙だけでなく普通紙においても良好な色調の高品位画像が得られるインクジェット記録用顔料インクに関するものである。
インクジェットプリンタは低騒音、低ランニングコストといった利点から目覚しく普及し、普通紙に印字可能なカラープリンタも市場に盛んに投入されるようになった。しかしながら、画像の色再現性、耐久性、耐光性、画像の乾燥性、文字にじみ(フェザリング)、色境界にじみ(カラーブリード)、両面印刷性、吐出安定性などの要求される全ての特性を満足することは非常に難しく、用途に応じて優先される特性から用いるインクが選択されている。
インクジェット記録に使用されるインクは水を主成分とし、これに着色剤及び目詰まり防止等の目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一般的である。着色剤としては、優れた発色性や安定性から染料が用いられている。しかしながら、染料系インクを用いて得られる画像の耐光性、耐水性等は劣るものである。耐水性については、インク吸収層を有するインクジェット専用記録紙の改善によってある程度向上しているが、普通紙については満足できるものではない。
近年、これらの問題点を改善するために、染料の代わりに有機顔料やカーボンブラック等の顔料を界面活性剤や分散剤を用いて微粒子化し、水等の媒体中に分散させることで着色剤として用いる顔料インクが検討されている。特許文献1(特開平9−263720号公報)、特許文献2(特開平9−263722号公報)には、有機顔料を特定の分散剤を用いて粒径50nm以下に微粒子化することで、吐出安定性を向上させる方法が提案されている。特許文献3(特開2002−88286号公報)には、特定の有機顔料とアニオン系分散剤を用いたインクジェット用インクが提案されている。
しかし、どんな分散剤を用いても有機顔料の1次粒子よりも細分化することは不可能であり、しかも有機顔料の1次粒子径を色調の劣化なく50nm以下にするのは非常に困難であると言わざるを得ない。さらに、低分子の分散剤を用いた場合は、耐擦過性と耐水性が劣り、高分子の分散剤を用いた場合でも、耐擦過性と耐水性は充分ではない。
インクジェット記録においてはインクジェット記録ヘッドの微細なノズルから安定なインク液滴の吐出が要求されるため、インクジェット記録ヘッドのオリフィスの乾燥によってインクの固化等が発生しないことが必要となる。しかしながら、上記した有機顔料を分散したインクをインクジェット記録に用いた場合には、目詰まりやインクの不吐出等が生じる場合がある。とくに、印字を長期に休止した場合にノズル等の目詰まりが起こり易く、また、ノズルキャップ内や吸引用チューブ等の維持機構に増粘したインクが堆積し、維持機構の機能を損なう怖れがあるものであった。また、印字を一次休止した場合、あるいは空白のある文書や画像の印字中に空白に対応するノズルに印字の休止期間ができた場合にも、インク滴の噴射方向が乱れることによる印字不良(間欠吐出不良)等の問題が多発していた。
他の分散方式として、顔料粒子表面をカルボキシル基、カルボニル基、スルホ基、ヒドロキシル基等で修飾して親水性を付与することで分散剤を使用することなく安定に分散させることができる表面改質型顔料インクがある。黒色系顔料インクでは、カーボンの表面に親水性基を導入することによって、分散剤を使用することなく安定に分散させることができるいわゆる表面改質型カーボンブラックが開発されている。さらに、カラー顔料系インクにおいても、分散剤を使用することなく安定に分散させることのできるカラー顔料が開発されている。しかし、これらの表面改質型顔料インクは、普通紙上および専用光沢紙上での耐擦過性、耐水性が劣るものであった。
上記のような問題点を解消する方法として、顔料粒子を樹脂で被覆する、いわゆるマイクロカプセルあるいはエマルジョンタイプの分散体を用いたインクジェットインクが提案されている。樹脂で強固に顔料を覆っているため分散状態は長期にわたって安定であり、吐出の不安定さは改善されたとはいうものの、1次粒子径が50〜100nmの顔料を被覆したとしても分散粒子径を100nm以下にすることは困難である。
特許文献4の特開平11−166127号公報、特許文献5の特開2001−192582号公報には金属酸化物の表面に染料を付着させて、さらにイオン性基を有する有機化合物で覆うことで、粒径がナノメーターサイズで、粒径の揃った色材がえられ、それをインクジェットインクに用いることが提案されている。染料を用いたインクに比べて耐水性は改善されているものの、耐光性は染料インクよりも悪くなってしまい、実使用に耐えるものではない。
上記の顔料分散に分散剤を用いた場合、あるいは顔料表面に親水化処理を施した場合の耐水性、耐擦過性の不足を補う方法として、インク中にポリマーを添加する方法が挙げられるが、水溶性ポリマーでは充分な耐水性が得られない。そこで、水分散性のポリマー粒子を用いる方法が提案されているが、印字後記録物上において粒子状で存在したのでは水に容易に再分散してしまうため、充分な耐水性は得られない。
近年、無機顔料粒子の周りを有機顔料で覆う複合顔料が提案されている。この複合顔料の芯物質として5〜50nm程度の無機顔料粒子を用いれば、有機顔料を被覆した状態でも100nm未満の着色顔料を得ることは可能(特許文献6の特開2002−146231号公報、特許文献7の特開2002−161221号公報)であり、10〜20nmの複合顔料色材がすでに実用化されている。複合顔料粒子を、塗料やインクジェットインクに応用する発明もなされ(特許文献8の特開2003−49096号公報、特許文献9の特開2003−55591号公報)ている。しかし、これらには定着用の樹脂分が含まれず、印刷物の耐水性、耐擦過性が不充分である。
ポリマーを含んだインク組成物としては、顔料とポリマーエマルジョンを水に分散させたものが特公昭62−1426号公報(特許文献10)に、水不溶性のポリマーエマルジョン分散液に顔料を分散させたインクが特開昭55−157668号公報(特許文献11)に、特定の造膜温度を有するエマルジョンを使用したインクが特開平1−217088号公報(特許文献12)に開示されている。
複合顔料粒子の定着性を向上させる発明として、特許文献8、特許文献9、特開2003−105229号公報(特許文献13)、特開2003−171594号公報(特許文献14)、特開2003−192938号公報(特許文献15)、特開2003−327866号公報(特許文献16)、および特開2003−268278号公報(特許文献17)、特開2003−327880号公報(特許文献18)記載のものが挙げられる。これらには高分子分散剤を用いて分散剤に定着の機能を持たせる試みがなされているものがあるが、高分子分散剤は水に溶けやすい性質があり、耐擦過性の効果は得られても、充分な耐水性を得ることはできない。
このような複合顔料粒子を用いた印刷物の耐水性を向上させるために、特開2003−49097号公報(特許文献19)にインク中にエマルジョン樹脂を含むという発明が記載されている。しかし、このエマルジョン樹脂は水分散性であるため、印刷物が水に濡れた場合に再分散し、色材顔料粒子の流出を防ぐことはできない。
特開平9−263720号公報 特開平9−263722号公報 特開2002−88286号公報 特開平11−166127号公報 特開2001−192582号公報 特開2002−146231号公報 特開2002−161221号公報 特開2003−49096号公報 特開2003−55591号公報 特公昭62−1426号公報 特開昭55−157668号公報 特開平1−217088号公報 特開2003−105229号公報 特開2003−171594号公報 特開2003−192938号公報 特開2003−327866号公報 特開2003−268278号公報 特開2003−327880号公報 特開2003−49097号公報
本発明は、このような従来の欠点を解消し、インクジェット記録用インクと、それを用いた記録方法および記録物を提供し、耐擦過性、耐水性、耐光性などの画像堅牢性に優れ、吐出安定性やカラー画像の色再現性に優れたインクジェット記録用顔料インクと、それを用いた記録方法および記録物を提供することを課題とするものである。
すなわち、上記課題は本発明の(1)〜(18)によって解決される。
(1)「少なくとも、色材粒子、ポリマー粒子、水溶性溶剤、水を含有するインクジェット記録用インク組成物であって、該色材粒子は、無機顔料粒子を有機顔料またはカーボンブラックで被覆し、さらに表面がスルホン化処理されたものであることを特徴とするインクジェット記録用インク組成物」;
(2)「上記無機顔料が、二酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化鉄、水酸化鉄、酸化スズのいずれか1つ以上からなることを特徴とする前記第(1)項に記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(3)「上記有機顔料が、アニリンブラック顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、モノアゾイエロー系顔料、ジスアゾイエロー系顔料、複素環式イエロー系顔料のいずれか1つ以上からなることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(4)「上記無機顔料粒子を有機顔料またはカーボンブラックで被覆し、さらに表面がスルホン化処理された色材粒子が、水に分散しており、該水はアニオン系界面活性剤又は/及びノニオン系界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(5)「上記アニオン系界面活性剤が下記一般式(1)で表わされる化合物であることを特徴とする前記第(4)項に記載のインクジェット記録用インク組成物」;
Figure 0005030409
:炭素数1〜12の分岐してもよいアルキル基、ベンジル基、スチリル基、
ジスチリル基
:水素、炭素数1〜12の分岐してもよいアルキル基、ベンジル基、スチリル基
j:5〜20
:アルカリ金属、アンモニウム、ホスホニウム、アルカノールアミン」;
)「上記無機顔料粒子を有機顔料またはカーボンブラックで被覆し、さらに表面がスルホン化処理された色材粒子の体積平均粒子径が、5〜100nmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
)「上記ポリマー粒子は記録媒体に印字後、造膜性を有し、最低造膜温度が30℃以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
)「上記ポリマー粒子は記録媒体に印字後、自己架橋性を有することを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(9)「上記ポリマー粒子は、アクリル−ウレタン−コアシェル型水系エマルジョンであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(10)「上記ポリマー粒子の体積平均粒子径が5〜200nmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(11)「上記水溶性溶剤として、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオールのいずれか、または、2つ以上を含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(12)「組成物に、炭素数8以上のポリオールまたは、グリコールエーテルを含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク」;
(13)「アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含み、pHが7以上11未満であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(12)項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(14)「表面張力が35mN/m以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物」;
(15)「インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行なうインクジェット記録方法であって、該インク組成物が前記第(1)項乃至第(14)項のいずれかに記載のインク組成物であることを特徴とするインクジェット記録方法」;
(16)「インクジェット記録方法が、インクに熱エネルギーを作用させてインク吐出を行なう前記第(15)項に記載のインクジェット記録方法」;
(17)「インクジェット記録方法が、インクに力学的エネルギーを作用させてインク吐出を行なう前記第(15)項に記載のインクジェット記録方法」;
(18)「前記第(15)項乃至第(17)項のいずれかに記載のインクジェット記録方法によって記録が行なわれた記録物」。
本発明によれば、無機有機複合顔料とポリマーを含有することで、発色性に優れ、耐光性、耐磨耗性、耐水性に優れたインクジェット印字物が提供でき、さらに、無機顔料を用いることで、小粒子径で耐光性に優れた無機有機複合顔料を提供でき、さらに、有機顔料を用いることで、耐光性に優れた無機有機複合顔料を提供でき、さらに、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤を用いることで、吐出安定性に優れたインクを提供でき、さらに、前記一般式(1)のスルホン酸化合物を用いることで、分散粒子を微細化することができ、吐出安定性に優れたインクを提供でき、さらに、粒子表面に親水基を導入することで、分散粒子を微細化することができ、吐出安定性に優れたインクを提供でき、さらに、色材粒子の体積平均粒子径を5〜100nmとすることで、発色性を向上することができ、さらに、ポリマー微粒子が5〜200nmであることで、吐出安定性に優れたインクを提供でき、さらに、ポリマー微粒子の最低造膜温度が30℃以下であることで、常温においても耐磨耗性、耐水性に優れた印字物を提供でき、さらに、ポリマー微粒子が自己架橋性を有することで、耐磨耗性、耐水性に優れた印字物を提供でき、さらに、水溶性溶剤として、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3ブタンジオール、3メチル−1,3ブタンジオールを含むことで、吐出安定性に優れたインクを提供でき、さらに、炭素数8以上のポリオールまたは、グリコールエーテルを含むことで、発色性を向上することができ、さらに、アニオン系またはノニオン系界面活性剤を含むことで表面張力が低下し、発色性と吐出安定性を向上することができ、さらに、pH7以上11未満であることで、安定した分散状態と吐出安定性を得ることができ、さらに表面張力を35mN/m以下とすることで、発色性と吐出安定性を向上することができるという極めて優れた効果が発揮される。
また、本発明の記録方法によれば、発色性に優れ、耐光性、耐磨耗性、耐水性に優れる記録物を提供することができ、さらに、インクに熱エネルギーを作用させてインク吐出を行なうことで、本発明のインクを安定して吐出することができ、さらに、インクに力学的エネルギーを作用させてインク吐出を行なうことで、本発明のインクを安定して吐出することができ、さらに、本発明を用いた記録物は、発色性に優れ、耐光性、耐磨耗性、耐水性に優れるという極めて優れた効果が発揮される。
本発明者は前記の課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち本発明は、無機顔料粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した色材粒子、ポリマー粒子、水溶性溶剤と水を少なくとも含有することを特徴とするインクジェット記録用インク組成物である。
本発明に用いられる無機顔料粒子を有機顔料またはカーボンブラックで被覆した色材粒子は、無機顔料粒子の存在下で有機顔料を析出する方法や、無機顔料と有機顔料を機械的に混摩砕する方法等により作成することができる。ある場合(例えば熱安定性に優れた有機顔料で被覆する場合)には化学的蒸着技術を用いることができる。必要に応じて、ポリシロキサン、アルキルシランから生成するオルガノシラン化合物の層を、無機顔料と有機顔料の中間に設けることで両者の接着性を向上させることが可能である。
無機顔料としては、二酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化鉄、水酸化鉄、酸化スズ等が挙げられるが、粒子形状はアスペクト比が小さいものが好ましく、球形が最も好ましい。また、無機顔料の色は、カラーの色材を表面に吸着させる場合は、透明あるいは白色であることが好ましいが、黒の色材を表面に吸着させる場合は、黒色の無機顔料をもちいても構わない。無機顔料粒子の1次粒子径は、通常100nm以下であり、望ましくは5〜50nmである。
有機顔料としては、ブラック顔料としてのアニリンブラックが挙げられ、カラー顔料としては、アントラキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピラントロン、ペリレン、複素環式イエロー、キナクリドンおよび(チオ)インジゴイドが挙げられる。このなかでも、カーボンブラック、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、モノアゾイエロー系顔料、ジスアゾイエロー系顔料、複素環式イエロー顔料は、発色性の面で優れている。
フタロシアニンブルーの代表的な例は、銅フタロシアニンブルーおよびその誘導体(ピグメントブルー15:3、15:4)、アルミニウムフタロシアニンである。キナクリドンの代表的な例は、ピグメントオレンジ48、ピグメントオレンジ49、ピグメントレッド122、ピグメントレッド192、ピグメントレッド202、ピグメントレッド206、ピグメントレッド207、ピグメントレッド209、ピグメントバイオレット19およびピグメントバイオレット42である。モノアゾイエローの代表的な例は、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー109、ピグメントイエロー128、ピグメントイエロー151である。ジスアゾイエローの代表的な例は、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー16、ピグメントイエロー17である。複素環式イエローの代表的な例は、ピグメントイエロー117およびピグメントイエロー138である。他の適切な着色顔料の例は、The Colour Index、第三版(The Society of Dyers and Colourists,1982)に記載されている。
無機顔料粒子と色材である有機顔料またはカーボンブラックの重量比率は、好ましくは3:1〜1:3であるが、色材が少ないと発色性や着色力が低下し、色材が多くなると透明性や色調が悪くなるため、より好ましくは3:2〜1:2である。
本発明に用いる無機顔料粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した色材粒子としては、例えば戸田工業(株)製のシリカ/カーボンブラック複合材料、シリカ/フタロシアニンPB15:3複合材料、シリカ/ジスアゾイエロー複合材料、シリカ/キナクリドンPR122複合材料等が挙げられ、これらは1次平均粒径が小さく、好適に用いることができる。
例えば、20nmの1次粒子径を持つ無機顔料粒子を等量の有機顔料で被覆した場合、この顔料の1次粒子径は25nm程度になる。これに適当な分散剤を用いて1次粒子まで分散できれば、分散粒子径が25nmの非常に微細な顔料分散インクを作成することができる。ところが、この複合顔料は表面の有機顔料のみが分散に寄与するだけでなく、厚さ約2.5nmの有機顔料の薄層を通して中心にある無機顔料の性質も現れてくるため、両者を同時に分散安定化できる分散剤の選択は困難であるが、下記一般式(1)で表わされる化合物を用いれば、無機有機複合顔料を1次粒子近くまで安定に分散することが可能である。
Figure 0005030409
:炭素数1〜12の分岐してもよいアルキル基、ベンジル基、スチリル基、
ジスチリル基
:水素、炭素数1〜12の分岐してもよいアルキル基、ベンジル基、スチリル基
j :5〜20
:アルカリ金属、アンモニウム、ホスホニウム、アルカノールアミン
アニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート塩、オレイン酸塩、ポリカルボン酸及びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、マレイン酸ジアルキルエステルスルホン酸およびその塩などが挙げられる。また、上記一般式(1)で表わされる化合物の特に有用な具体例としては、
Figure 0005030409
:NHまたはNa
が挙げられる。
水系媒体中に上記の分散剤を溶解させ、次に上記の無機顔料粒子を有機顔料で包含した色材を加えて充分に湿潤させた後、ホモジナイザーによる高速撹拌、ビーズミルやボールミルのようなボールを用いた混練分散機、ロールミルのような剪断力を用いた混練分散機、超音波分散機等を用いる方法で分散体を作成することができる。ただし、このような混練分散工程の後には粗大粒子が含まれていることが多く、インクジェットノズルや供給経路の目詰まりの原因となるため、フィルターや遠心分離器を用いて粒径1μm以上の粒子を除去する必要がある。
本発明の好ましい態様によれば、顔料色材に対して分散剤は1%から100%の比率範囲で使用することが好ましく、より好ましくは10%から50%である。分散剤量が少ないと充分に顔料を微細化することができず、分散剤量が多すぎると顔料に吸着していない過剰成分がインク物性に影響を与え、画像滲みや、耐水性、耐擦性の劣化を招くことになる。また、本発明の好ましい色材微粒子の体積平均粒径はインク中において5〜100nmが好ましく、より好ましくは5〜50nmである。インク中の分散微粒子の含有量は顔料と分散剤を合わせた固形分で2〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは4〜15重量%である。本発明において、色材粒子は、インク中に、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは2〜15重量%存在する。
本発明では、色材顔料粒子の表面をカルボキシル基、カルボニル基、スルホ基、ヒドロキシル基等で処理を施すことで親水性を持たせ、水に分散させたものを用いることができる。表面処理の方法としては、酸化処理、アゾ反応、プラズマ処理など公知の方法がある
本発明のインクの印字物は、有機顔料やカーボンブラック等の色材が半分程度しか含有されていないのに、有機顔料やカーボンブラック単独のインクに比べ70〜90%近い着色力を示すため、インク中の顔料濃度を10〜30%程増やすことで、有機顔料やカーボンブラック単独のインクと遜色のない画像濃度を持つ印字物を得ることができる。また、カラー印字物においては、本発明の複合顔料を用いることで色の明るさ(明度)や鮮やかさ(彩度)を増大する効果があり、特にインクジェット用の記録媒体として写真画像の印字に用いられる光沢紙では、その効果が強く得られ、染料インクによる印字物と比較しても遜色のない鮮やかな画像が得られる。
本発明におけるポリマー粒子の造膜性とは、ポリマー粒子を水に分散させエマルジョンの形態としたとき、この水性エマルジョンの水分を蒸発させていくと、樹脂皮膜が形成されることを意味する。同様にこのポリマー粒子が添加されたインク組成物は、揮発成分を蒸発させていくと皮膜が形成され、インク中の色材顔料分を強固に記録媒体に固着する役割を担っている。これにより、耐擦過性、耐水性に優れた画像を実現することができる。本発明のポリマー粒子は室温で皮膜を形成させるため、30℃以下の最低造膜温度を有するものであることが好ましく、より好ましくは10℃以下である。ここでいう最低造膜温度とは、ポリマー粒子を水に分散させ得られたポリマーエマルジョンを、アルミニウム等の金属板の上に薄く流延し、温度を上げていったときに透明な連続したフィルムが形成される最低の温度のことをいう。ポリマー粒子の平均粒径は5〜200nmが好ましく、より好ましくは、10〜100nmである。
本発明においてポリマー粒子として単粒子構造のものを利用することができる。例えば、エマルジョン粒子内にアルコキシシリル基を有すことで、塗膜形成過程での水分蒸発によるエマルジョン同士の融着にともなって、残存する水分と接触・加水分解しシラノール基を形成し、さらにシラノール基と残存するアルコキシシリル基、またはシラノール基同士が反応して、シロキサン結合による強固な架橋構造を形成することができる。このようなポリマー微粒子内に反応性の官能基を共存させ、硬化剤を添加しなくとも造膜時にそれら基を反応させ網目構造を形成する性質を、本発明にあっては「自己架橋性」と呼ぶ。
一方、本発明においてはコア部とそれを囲むシェル部とからなるコアシェル構造を有するポリマー微粒子を利用することも可能である。本発明において「コアシェル構造」とは、「組成の異なる2種以上のポリマーが粒子中に相分離して存在する形態」を意味する。従って、シェル部がコア部を完全に被覆している形態のみならず、コア部の一部を被覆しているものであってもよい。また、シェル部ポリマーの一部がコア粒子内にドメインなどを形成しているものであってもよい。さらに、コア部とシェル部の中間に、更にもう一層以上、組成の異なる層を含む3層以上の多層構造を持つものであってもよい。
本発明に用いられるポリマー粒子は、不飽和ビニル単量体(不飽和ビニルモノマー)を重合触媒、及び乳化剤を存在させた水中において乳化重合するなど公知の方法により得ることができる。
本発明において、インク組成物に対するポリマー粒子の含有量は、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは1〜5重量%である。含有量が0.5重量%よりも少ないと充分な耐擦過性、耐水性が得られず、20重量%よりも多いと乾燥による粘度上昇やポリマー成分の固着により、インクの吐出が安定しなくなり、ノズルの目詰まりが発生してしまう。
湿潤剤と水溶性有機溶剤に関して、本発明のインクは水を液媒体として使用するものであるが、インクの乾燥を防止するため、また、分散安定性を向上するため等の目的で、下記の水溶性有機溶媒が使用される。これら水溶性有機溶媒は複数混合して使用してもよい。
湿潤剤と水溶性有機溶媒の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;
プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
これら有機溶媒の中でも、特にグリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオールが好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
その他の湿潤剤としては、糖を含有してなるのが好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類が挙げられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式:HOCH(CHOH)nCHOH(ここでn=2〜5の整数を表わす。)で表わされる。)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。
顔料と湿潤剤の比は、ヘッドからのインク吐出安定性に非常に影響がある。顔料固形分が高いのに湿潤剤の配合量が少ないとノズルのインクメニスカス付近の水分蒸発が進み吐出不良をもたらす。
特に、本発明においては湿潤剤として、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオールを用いることで、保存安定性、および吐出安定性に優れたインクを作成することが可能である。
湿潤剤の配合量は10〜50重量%であり、湿潤剤と、分散剤を含めた顔料粒子固形分の比は0.67〜12.5となるが、より好ましくは1.0〜6.0であり、最も好ましくは2.0〜4.0の範囲である。この範囲にあるインクは、乾燥性や保存試験や信頼性試験が非常に良好である。
インクに浸透剤を添加することで、表面張力が低下し、紙等の記録媒体にインク滴が着弾した後の記録媒体中への浸透が速くなるため、フェザリングやカラーブリードを軽減することができる。本発明の適正な表面張力の範囲としては35mN/m以下である。浸透剤としては、一般的にアニオン系界面活性剤またはノニオン系界面活性剤が用いられ、色材の種類や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択する。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオール、グリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、アセチレングリコールなどが挙げられる。
アセチレングリコール系の界面活性剤としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えばエアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485あるいはTGなど)を用いることができるが、特にサーフィノール465、104やTGが良好な印字品質を示す。
上記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。
特に、本発明においては、炭素数8以上で11以下のポリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、または、下記一般式(2)から一般式(7)の界面活性剤を用いることで、より良好な印字品質を得ることができる。
Figure 0005030409
:炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基、m:3〜12
:アルカリ金属、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、アルカノールアミン
Figure 0005030409
:炭素数5〜16の分岐したアルキル基
:アルカリ金属、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、アルカノールアミン
Figure 0005030409
Rは分岐してもよい6〜14の炭素鎖部分を有する基、k:5〜20
Figure 0005030409
は分岐してもよい炭素数6から14の炭素鎖部分を有する基、l:5〜20
Figure 0005030409
R’は炭素数6から14の炭素鎖部分を有する基、m、n≦20
Figure 0005030409
p、qは0〜40
本発明に用いる複合顔料は、アニオン系分散剤とともに水に混錬分散する際に酸性を示す傾向が強い。水等の媒体に分散している複合顔料粒子の表面はアニオン系分散剤に包まれているため負電荷を帯びているが、インク全体が酸性を示すことから媒体自体は正電荷を帯びており、粒子表面の負電荷が中和され易い状態にある。この状態では分散粒子は凝集し、吐出不良を起こす原因となるため、pH調整剤を加えてアルカリ性に保つことで分散状態を安定化し、吐出を安定化することができる。また、pH11以上ではインクジェットのヘッドやインク供給ユニットの材質を溶かし出す量が大きく、インクの変質や、漏洩、吐出不良等の問題が発生してしまう。pH調整剤を加えるのは、顔料を分散剤とともに水に混錬分散する際に加えておくほうが、混錬分散後、湿潤剤、浸透剤等の添加剤とともに加えるよりも望ましい。これは、pH調整剤によっては添加することで分散を破壊する場合もあるためである。
pH調整剤の例としては、アルコールアミン類として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール等がある。アルカリ金属元素の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等がある。アンモニウムの水酸化物としては、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物がある。アルカリ金属の炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
本発明のインクには上記着色剤、溶媒、界面活性剤の他に従来より知られている添加剤を加えることができる。
例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
本発明で用いることができる記録液にはコゲーション防止剤を添加することができる。
コゲーションとは、ヒータに電流を流して記録液を瞬間的に加熱し、記録液が発泡する力を利用して記録液を吐出するサーマル式ヘッドにおける不具合であり、記録液が熱せられる際に記録液成分に変質が起こり、ヒータに変質物が付着する現象をいう。コゲーションが生じると、ヒータによる加熱が正常に行われなくなり、吐出力が弱くなったり、最悪の場合記録液が吐出しないことが生じてしまう。そのため、コゲーションを防止すべく本発明で用いることができる記録液にはコゲーション防止剤を添加することができる。
コゲーション防止剤としては、ポリリン酸、ポリアミノカルボン酸、アルドン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリオールリン酸エステル、及びこれらの塩、あるいは、アミノ基を有する酸及び/又はその塩、あるいは、メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩などが挙げられる。
ポリリン酸類としては、例えば、ピロリン酸、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸等が挙げられる。
ポリアミノカルボン酸類としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸等のジカルボン酸類、エチレンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、ニトリロトリ酢酸等が挙げられる。
アルドン酸としては、例えば、グリコール酸、グリセリン酸、グルコン酸、ガラクトン酸、グルコヘプトン酸等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸類(別名、オキシカルボン酸類)としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グリコール酸、グリセリン酸、マンデル酸、酒石酸等が挙げられる。
ポリオールリン酸エステル類としては、例えば、α−グリセロリン酸、β−グリセロリン酸等が挙げられる。
これらの中でも、クエン酸、グルコン酸(固体ではδ−グルコノラクトン及びγ−グルコノラクトンの型で存在する)、リンゴ酸、乳酸、グリコール酸、酒石酸等のヒドロキシカルボン酸類(別名、オキシカルボン酸類)やα−グリセロリン酸、β−グリセロリン酸等が水に対する溶解性が高いので好ましく、更には、クエン酸、グルコン酸が特に好ましい。更に、これら化合物は酸型で使用してもよいが、塩型で使用してもよい。具体的には、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、或いは、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機アミン塩等の型で使用してもよい。
塩を使用する場合には、塩型で市販されている化合物をそのまま使用してもよいが、アルカリ剤を添加して有機酸の塩型を作成して使用してもよい。この際に用いるアルカリ剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水(水酸化アンモニウム)、有機アミン(例えば、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド等)が挙げられる。有機酸の塩としては、上記した中でもアンモニウム塩を用いることが好ましい。
本発明にかかるインクを作製する場合に、上記に挙げたようなコゲーション防止剤は、単独で使用することは勿論、上記に挙げたような化合物の中から2種類以上を選択して併用してもよい。上記のコゲーション防止剤の総含有量は、記録液全量に対して0.005〜20重量%の範囲で使用することが好ましく、更には、記録液全量に対して0.05〜12重量%の範囲で含有させることがより好ましい。この範囲とすることで、後述するアミノ基を有する酸及び/又はその塩と共存する場合において、優れたコゲの低減効果を有し、また、記録ヘッドのノズル詰まり等の生じにくいインクを得ることができる。
アミノ基を有する酸及び/又はその塩としては、例えば、アミド硫酸(別名:スルファミン酸)、アミノメタンスルホン酸、タウリン(別名:2−アミノエタンスルホン酸)、カルバミン酸、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、トリプトファン、バリンメチオニン及びリシン等のアミノ基を有する酸が挙げられる。これらの中でも、スルホ基を有する化合物が水への溶解性が高く、前記したようにヘッド寿命を向上させる効果が高いので好ましい。具体的には、アミド硫酸(別名:スルファミン酸)、アミノメタンスルホン酸、タウリン(別名:2−アミノエタンスルホン酸)が挙げられる。これらの中でも特に、タウリン(別名:2−アミノエタンスルホン酸)が入手容易であるので好ましい。
また、上記アミノ基を有する酸及び/又はその塩を使用する場合には、塩型で市販されている化合物を使用してもよいし、下記に挙げるようなアルカリ剤を添加して有機酸の塩型を作成して使用してもよい。アルカリ剤としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水(水酸化アンモニウム)、有機アミン(例えば、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド等)が挙げられる。中でも、アミノ基を有する有機酸のアンモニウム塩を使用することが好ましい。
また、これらの化合物は単独で使用することは勿論、2種類以上を併用することもできる。上記アミノ基を有する酸及び/又はその塩の総含有量は、記録液全量に対して0.005〜20重量%とすることが好ましく、更には、記録液全量に対して0.05〜12重量%の範囲で含有させることが好ましい。即ち、このような範囲とすることで、前記ポリリン酸、ポリアミノカルボン酸、アルドン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリオールリン酸エステル、及びこれらの塩と共存している状況において、優れたコゲの低減効果を有し、且つノズル詰まり等の生じにくいインクを得ることができる。
また、本発明にかかるインクにおいては、インク中における前記したポリリン酸、ポリアミノカルボン酸、アルドン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリオールリン酸エステル、及びこれらの塩の含有量と、上記したアミノ基を有する酸及び/又はその塩の総含有量の重量比が、20:1〜1:20とすることが好ましい。重量比がこの範囲内であると、ヒータへの焦げ付着低減効果が充分発揮され、また、ヒータの最表面保護層の損傷も極めて有効に抑制することができる。
メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩としては、インクの色調に視覚的に殆ど影響を与えないものであることが好ましい。即ち、この酸は、それ自身の水溶液が少なくとも視覚的には着色していないものであることが好ましい。そして、上記の酸としては、1分子中の炭素数が10以下で、1分子中の酸素数が3〜6のものが好ましい。このような酸としては、具体的には、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、乳酸、リンゴ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等が挙げられる。
上記に挙げたようなメチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩は、単独で使用することは勿論、2種類以上を併用することもできる。また、メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩から選択される少なくとも1種の化合物の総含有量は、コゲの充分な低減効果やインクジェット適性(インクジェット記録ヘッドの目詰まりのし難さなど)を考慮すると、インク全量に対して0.005〜20重量%であり、好ましくはインク全量に対して0.05〜15重量%である。
また、コゲーションを防止するために記録液中のリン濃度を調整することも効果的である。リン濃度を500ppm以下にすることで、インクを長期保存した後においてもコゲの発生を効果的に抑制することができ、また、インクが安定した吐出特性を示す結果、高品位な画像を安定して得ることが可能となる。
リン濃度が高い場合にヒータ上のコゲ形成を促進し、急速に吐出量を低下させるメカニズムは、以下のように考察できる。インク中の無機のリン化合物は、ノズルの中でヒータにより加熱され、インク中若しくはノズルやタンク等のインク接液材料より溶出されるカルシウムと化合物をつくり、ヒータ上に付着する。リンとカルシウムの化合物(リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト等)は非常に硬く、難溶性であり、再分解や剥離されることはなく、ヒータ上に一旦付着すると、これまでキャビテーションにより剥離又は再分散されていた顔料インクの焦げがヒータ上に付着し易くなる。これにより、リンによるコゲが存在しない場合には起こらなかったカーボン焦げの堆積が加速度的に生じ、発泡が阻害され、吐出量の急速な減少が生じると考えられる。少量のリンとカルシウムの焦げによりカーボン焦げの付着が促進される理由については明らかではないが、リンとカルシウムの焦げの付着によりヒータ上に微細な凹凸が生じ、そこにカーボン焦げが入り込むからと推定される。
その他、目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤等を添加することができる。
本発明の記録液を収容した記録液カートリッジおよび記録液カートリッジを具備するインクジェット記録装置について、添付図面を参照して説明するが、以下は構成例のひとつに過ぎず、本発明になんら限定を加えるものではない。
図1は本発明の記録液を収容した記録液収容部を備えたインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図である。
このインクジェット記録装置の機構部は、両側の側板(1)、(2)間に主支持ガイドロッド(3)及び従支持ガイドロッド(4)を略水平な位置関係で横架し、これらの主支持ガイドロッド(3)及び従支持ガイドロッド(4)でキャリッジユニット(5)を主走査方向に摺動自在に支持している。キャリッジユニット(5)には、それぞれイエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出する4個のヘッド(6)を、その吐出面〔ノズル面〕(6a)を下方に向けて搭載し、またキャリッジユニット(5)のヘッド(6)の上側には4個のヘッド(6)に各々インクを供給するための各色のインク供給体である4個のインクカートリッジ(7y)、(7m)、(7c)、(7k)を交換可能に搭載している。
そして、キャリッジユニット(5)は主走査モータ(8)で回転される駆動プーリ〔駆動タイミングプーリ〕(9)と従動プーリ〔アイドラプーリ〕(10)との間に張装したタイミングベルト(11)に連結して、主走査モータ(8)を駆動制御することによってキャリッジ(5)、即ち4個のヘッド(6)を主走査方向に移動するようにしている。
また、側板(1)、(2)をつなぐ底板(12)上にサブフレーム(13)、(14)を立設し、このサブフレーム(13)、(14)間に用紙(16)を主走査方向と直交する副走査方向に送るための搬送ローラ(15)を回転自在に保持している。そして、サブフレーム(14)側方に副走査モータ(17)を配設し、この副走査モータ(17)の回転を搬送ローラ(15)に伝達するために、副走査モータ(17)の回転軸に固定したギヤ(18)と搬送ローラ(15)の軸に固定したギヤ(19)とを備えている。
さらに、側板(1)とサブフレーム(12)との間には、ヘッド(6)の信頼性維持回復機構〔以下、「サブシステム」という。〕(21)を配置している。サブシステム(21)は、各ヘッド(6)の吐出面をキャッピングする4個のキャップ手段(22)をホルダ(23)で保持し、このホルダ(23)をリンク部材(24)で揺動可能に保持して、キャリッジユニット(5)の主走査方向の移動でホルダ(23)に設けた係合部(25)にキャリッジユニット(5)が当接することで、キャリッジユニット(5)の移動に従ってホルダ(23)がリフトアップしてキャップ手段(22)でインクジェットヘッド(6)の吐出面(6a)をキャッピングし、キャリッジユニット(5)が印写領域側へ移動することで、キャリッジユニット(5)の移動に従ってホルダ(23)がリフトダウンしてキャップ手段(22)がインクジェットヘッド(6)の吐出面(6a)から離れるようにしている。
なお、キャップ手段(22)は、それぞれ吸引チューブ(26)を介して吸引ポンプ(27)に接続すると共に、大気開放口を形成して、大気開放チューブ及び大気開放バルブを介して大気に連通している。また、吸引ポンプ(27)は吸引した廃液を、ドレインチューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。
さらに、ホルダ(23)の側方には、インクジェットヘッド(6)の吐出面(6a)をワイピングする繊維部材、発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイピング手段であるワイパブレード(28)をブレードアーム(29)に取付け、このブレードアーム(29)は揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
次に、インクカートリッジ(7)について図2、図3を参照して説明する。ここで、図2は記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図、図3はインクカートリッジの正断面図である。
インクカートリッジ(7)は、図3に示すように、カートリッジ本体(41)内に所要の色のインクを吸収させたインク吸収体(42)を収容してなる。カートリッジ本体(41)は、上部に広い開口を有するケース(43)の上部開口に上蓋部材(44)を接着又は溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型品からなる。また、インク吸収体(42)は、ウレタンフォーム体等の多孔質体からなり、カートリッジ本体(41)内に圧縮して挿入した後、インクを吸収させている。
カートリッジ本体(41)のケース(43)底部には記録ヘッド(6)へインクを供給するためのインク供給口(45)を形成し、このインク供給口(45)内周面にはシールリング(46)を嵌着している。また、上蓋部材(44)には大気開放口(47)を形成している。
そして、カートリッジ本体(41)には、装填前の状態で、インク供給口(45)を塞ぐと共に装填時や輸送時などのカートリッジ取扱い時、或いは真空包装時による幅広側壁に係る圧力でケース(43)が圧縮変形されて内部のインクが漏洩することを防止するため、キャップ部材(50)を装着している。
また、大気開放口(47)は、図2に示すように、酸素透過率が100ml/m以上のフィルム状シール部材(55)を上蓋部材(44)に貼着してシールしている。このシール部材(55)は大気開放口(47)と共にその周囲に形成した複数本の溝(48)をもシールする大きさにしている。このように大気開放口(47)を酸素透過率が100ml/m以上のシール部材(55)でシールすることで、インクカートリッジ(7)を透気性のないアルミラミネートフィルム等の包装部材を用いて減圧状態で包装することにより、インク充填時やインク吸収体(42)とカートリッジ本体(41)との間に生じる空間(A)(図3参照)にある大気のためにインク中に気体が溶存したときでも、シール部材(55)を介してインク中の空気が真空度の高いカートリッジ本体(41)外の包装部材との間の空間に排出され、インクの脱気度が向上する。
また、図4には、本発明の記録液を収容した記録液収容部と、記録液滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録カートリッジの構成例を示し説明する。
すなわち、記録ユニット(30)は、シリアルタイプのものであり、インクジェットヘッド(6)と、このインクジェットヘッド(6)に供給される記録液を収容するインクタンク(41)と、このインクタンク(41)内を密閉する蓋部材とで主要部が構成される。インクジェットヘッド(6)には、記録液を吐出するための多数のノズル(32)が形成されている。記録液はインクタンク(41)から、図示しないインク供給管を介して、やはり図示しない共通液室へと導かれ、電極(31)より入力される記録装置本体からの電気信号に応じて、ノズル(32)より吐出される。このようなタイプの記録ユニットは、構成上、安価に製造できるタイプのヘッド、いわゆるサーマル方式、バブル方式と呼ばれる、熱エネルギーを駆動の動力源とするヘッドに適した構造である。本発明の記録液は、バブルやサーマル方式等の記録方法において、成分(A)を添加することによって、熱素子への濡れ性が改良されるため、少量の添加量でも吐出安定性及び周波数安定性が得られ、かつ安全性も高く、非常に適している。
ここでは、前述のようなシリアル型インクジェット記録装置を説明したが、本発明の記録液は、ノズルを千鳥など任意の配列で、目的とする画像の解像度と同じか数分の1程度の密度に集積し、記録媒体の幅以上に配列させた、いわゆるラインヘッドを有する記録装置に適用することも可能である。
また、ここでいう記録装置とは、PCやデジカメ用の出力プリンタのみならず、ファックスやスキャナ、電話などと組み合わせた複合的な機能を有する装置であっても構わない。
参考例1]
<ミルベース処方>
シリカ/ジスアゾイエロー複合顔料 16重量部
(無機/有機顔料比率=1/1、1次粒子17nm、戸田工業製)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(下記式ノニオン界面活性剤) 6重量部
1225−O−(CH2CHO)43
イオン交換水 78重量部
<インク処方>
ミルベース 100重量部
ボンコート4001 8重量部
グリセリン 10重量部
トリエチレングリコール 25重量部
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 4重量部
下記式で表わされる界面活性剤 4重量部
1327−O−(CHCHO)CHCOONa
プロキセルLV(防腐防黴剤) 0.2重量部
イオン交換水 48.8重量部
ポリオキシエチレンラウリルエーテルをイオン交換水に溶解し、上記顔料を混合して充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB製)にφ0.5mmジルコニアビーズを充填し、2000rpmで2時間混練を行なってミルベースを得た。この色材顔料の平均粒径を測定したところ20nmであった。平均粒径の測定は、マイクロトラック社製UPA150を用いた。
次に、ボンコート4001、グリセリン、トリエチレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、上記式で表わされる界面活性剤、トリエタノールアミン、プロキセルLVをイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、ミルベースと混合した後、1μmのテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、インクジェット記録用イエローインクを得た。
ボンコート4001は、アクリル水系エマルジョンで、最低造膜温度は5℃、平均粒径は100nmである。(固形分50%、大日本インキ製)
参考例2]
参考例1で使用したボンコート4001を、ハイドランHW−940に置き換えた以外は、参考例1と同様のミルベースとインク処方を用いて、同様の方法でインクジェット記録用イエローインクを得た。
ハイドランHW−940は、ポリエステル系ウレタン水系アイオノマーで、最低造膜温度は0℃、平均粒径は20nmである。(固形分50%、大日本インキ製)
参考例3]
参考例1で使用したボンコート4001を、アクリットWEM−321Uに置き換えた以外は、参考例1と同様のミルベースとインク処方を用いて、同様の方法でインクジェット記録用イエローインクを得た。
アクリットWEM−321Uは、アクリル−ウレタン−コアシェル型水系エマルジョンで印字乾燥後自己架橋性を有する。最低造膜温度は10℃、平均粒径は100nmである。(固形分38%、アクリルウレタン比50/50、大成化工製)
参考例4]
<ミルベース処方>
シリカ/キナクリドンPR122複合顔料 18重量部
(無機/有機顔料比率=1/1、1次粒子16nm、戸田工業製)
下記式で表わされるアニオン系界面活性剤 8重量部
Figure 0005030409
イオン交換水 74重量部
<インク処方>
ミルベース 100重量部
ボンコート4001 5重量部
グリセリン 10重量部
1,3−ブタンジオール 30重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 4重量部
下記式で表わされる界面活性剤 4重量部
1327−(OCH2CHOH ・・・(8)
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.3重量部
プロキセルLV(防腐防黴剤) 0.2重量部
イオン交換水 46.5重量部
上記ミルベース処方を用いて、参考例1と同様の方法で、色材顔料の平均粒径60nmのミルベースを得た。次に、ボンコート4001、グリセリン、1,3−ブタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、上記式(8)で表わされる界面活性剤、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール、プロキセルLVをイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、ミルベースと混合した後、1μmのテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
参考例5]
参考例4で使用したボンコート4001を、ハイドランHW−940に置き換えた以外は、参考例4と同様のミルベースとインク処方を用いて、同様の方法でインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
参考例6]
参考例4で使用したボンコート4001を、アクリットWEM−321Uに置き換えた以外は、参考例4と同様のミルベースとインク処方を用いて、同様の方法でインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
[実施例
<複合顔料表面のスルホン化処理>
シリカ/フタロシアニンPB15:3複合顔料(無機/有機顔料比率=1/1、1次粒子16nm、戸田工業製)150重量部を、スルホラン400ml中に良く混合し、ビーズミルで微分散後、アミド硫酸15重量部を添加して140〜150℃で10時間攪拌した。得られたスラリーをイオン交換水1000ml中に投入し、12000rpmで遠心分離機により表面処理シリカ/フタロシアニンPB15:3複合顔料のウエットケーキを得る。このカーボンブラックウエットケーキを2000mlのイオン交換水中に再分散し、水酸化リチウムにてpHを調整し、限外濾過膜により脱塩濃縮し顔料濃度15重量%とした。これを1ミクロンのテフロン(登録商標)製フィルターで濾過しシアン分散液とした。体積平均粒子径は90nmであった。
<インク処方>
シアン分散液 100重量部
ボンコート4001 5重量部
グリセリン 10重量部
1,3−ブタンジオール 30重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 4重量部
下記式で表わされる界面活性剤 4重量部
1327−(OCH2CHOH
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.3重量部
プロキセルLV(防腐防黴剤) 0.2重量部
イオン交換水 46.5重量部
次に、ボンコート4001、グリセリン、1,3−ブタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、上記式で表わされる界面活性剤、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール、プロキセルLVをイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、シアン分散液と混合した後、1μmのテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、インクジェット記録用シアンインクを得た。
[実施例
実施例で使用したボンコート4001を、ハイドランHW−940に置き換えた以外は、実施例と同様のミルベースとインク処方を用いて、同様の方法でインクジェット記録用シアンインクを得た。
[実施例
実施例で使用したボンコート4001を、アクリットWEM−321Uに置き換えた以外は、実施例と同様のミルベースとインク処方を用いて、同様の方法でインクジェット記録用シアンインクを得た。
参考例7
<ミルベース処方>
シリカ/カーボンブラック複合顔料 18重量部
(無機/カーボンブラック比率=1/2、1次粒子18nm、戸田工業製)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(下記式ノニオン界面活性剤) 8重量部
1225−O−(CHCHO)43
イオン交換水 74重量部
参考例1で使用したインク処方を用いて、同様の方法でインクジェット記録用ブラックインクを得た。
[比較例1]
参考例1と同様のミルベース処方を用いて、参考例1と同様の方法でミルベースを作成し、参考例1のインク処方からボンコート4001をペスレジンA−520と置き換えた以外は同様の処方を用いて、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
ペスレジンA−520は、変性ポリエステル水系溶解樹脂で、Tgは55℃である。(固形分30%、高松油脂製)
[比較例2]
<ミルベース処方>
フタロシアニンPB15:3(大日精化製、ECB−301) 12重量部
下記式で表わされるアニオン系界面活性剤 5重量部
Figure 0005030409
イオン交換水 83重量部
上記ミルベース処方を用いて、参考例1と同様の方法で平均粒径100nmのミルベースを作成し、参考例1と同様のインク処方と方法を用いて、インクジェット記録用シアンインクを得た。
[比較例3]
<インク処方>
Acid Red 52(水溶性染料) 3重量部
グリセリン 5重量部
ジエチレングリコール 15重量部
2−エチル−1、3−ヘキサンジオール 2重量部
上記一般式(7)のアセチレン系界面活性剤(p+q=10〜12) 2重量部
デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2重量部
イオン交換水 72.8重量部
上記インク処方の組成物を撹拌溶解した後、pHが10になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整し、これを0.20μmのテフロン(登録商標)フィルターにて濾過し、色材が異なりかつポリマー粒子を使用しないインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
Figure 0005030409

表1の評価項目、評価方法を以下に記載する。
[1]表面張力測定
実施例および比較例における、インクジェット記録用インクの表面張力を表1に示す。測定は協和界面科学製CBVP−Z型を用いた。
[2]pH測定
実施例および比較例における、インクジェット記録用インクのpHを表1に示す。測定は、新電元工業製pH BOY−P2を用いた。
[3]吐出安定性評価
実施例および比較例における、インクジェット記録用インクを、リコー製インクジェットプリンタIPSIO G707に充填し、プリンタ動作中にキャップ、クリーニング等が行われないでどれだけ印字休止しても復帰できるかを調べ、どれだけの時間(秒)で噴射方向がずれるか、あるいは吐出液滴の重量が変化するかをもって、その信頼性を以下の評価基準で判定した。
<評価基準>
○:600秒以上
△:60秒以上、600秒未満
×:60秒未満
[4]彩度測定
実施例および比較例における、インクジェット記録用インクを、リコー製インクジェットプリンタIPSIO G707に充填し、ワンパスでべたを印字した。印刷試験用紙は下記の普通紙を使用して印字乾燥後、明度を反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)で測定した。標準色(Japan color ver 2)の彩度の値(イエロー:91.34、マゼンタ:74.55、シアン:62.82)に対する測定した彩度の値との比率を算出し、下の評価基準にしたがって評価した結果を表1に示す。
<印刷試験用紙>
普通紙:マイペーパーSA(NBSリコー製)
XEROX4024(富士ゼロックスオフィスサプライ社製)
PB紙(キヤノン製)
<評価基準>
○:0.8以上
△:0.7以上0.8未満
×:0.7未満
[5]耐擦過性
彩度測定と同様の方法で下記光沢紙上に作成した画像サンプル印字部分を、クロックメーターCM−1(東洋精機製)を用い、白綿布を荷重900gで5往復摩擦した。下の評価基準にしたがって評価した結果を表1に示す。
<印刷試験用紙>
光沢紙:エプソン PM写真用紙(光沢)、
キヤノン プロフェッショナルフォトペーパーPR−101
<評価基準>
○:目視で画像脱落がほとんどなく、画像周囲の汚れが少ない
△:目視で画像脱落が少ないが、画像周囲に汚れがある
×:目視で画像脱落および画像周囲の汚れが著しい
[6]耐水性
彩度測定と同様の方法で普通紙上に作成した画像サンプル印字部に、水滴を滴下し、印字物の状態を目視で観察した。下の評価基準にしたがって評価した結果を表1に示す。
<評価基準>
○:変化なし
△:水滴を滴下した印字部分の周囲にマーク(ウォーターマーク)ができる
×:水滴を滴下した印字部分の周囲がにじむ
[7]耐光性評価
彩度測定と同様の方法で作成した画像サンプルを、アトラス製ウェザオメータCi35AWを用いて、70℃、50%RH、ブラックパネル温度89℃環境にて、屋外太陽光近似のキセノン放射照度0.35W/m(340nm)で24時間照射し、前後の退色、色変化を以下の評価基準で判定した。
<評価基準>
○:ほとんど変化がないもの
△:変化は認められるが許容できるもの
×:退色、色変化の大きいもの
表1の結果から、本発明のポリマー粒子を含む複合顔料インクを用いることで、有機顔料インクに匹敵する耐光性を保持し、染料インク並の鮮やかさを持ち、摩擦や水付着により色落ちしない信頼性の高いインクジェット記録インクおよびそれを用いた記録物を得ることが可能であることがわかる。
本発明を適用した記録液を収容するインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の構成例を示す概略正面図である。 記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図である。 インクカートリッジの正断面図である。 記録ヘッドと一体化された記録ユニットの外観斜視図である。
符号の説明
1、2 側板
3 主支持ガイドロッド
4 従支持ガイドロッド
5 キャリッジユニット
6a 吐出面
6 ヘッド
7、7k、7c、7m、7y インクカートリッジ
8 主走査モータ
9 駆動プーリ
10 従動プーリ
11 タイミングベルト
12 底板
13、14 サブフレーム
15 搬送ローラ
16 用紙
17 副走査モータ
18、19 ギヤ
21 サブシステム
22 キャップ手段
23 ホルダ
24 リンク部材
25 係合部
26 吸引チューブ
27 吸引ポンプ
28 ワイパブレード
29 ブレードアーム
30 記録ユニット
31 電極
32 ノズル
41 カートリッジ本体
42 インク吸収体
43 ケース
44 上蓋部材
45 インク供給口
46 シールリング
47 大気開放口
48 溝
50 キャップ部材
55 フィルム状シール部材
A 空間

Claims (18)

  1. 少なくとも、色材粒子、ポリマー粒子、水溶性溶剤、水を含有するインクジェット記録用インク組成物であって、該色材粒子は、無機顔料粒子を有機顔料またはカーボンブラックで被覆し、さらに表面がスルホン化処理されたものであることを特徴とするインクジェット記録用インク組成物。
  2. 上記無機顔料が、二酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化鉄、水酸化鉄、酸化スズのいずれか1つ以上からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用インク組成物。
  3. 上記有機顔料が、アニリンブラック顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、モノアゾイエロー系顔料、ジスアゾイエロー系顔料、複素環式イエロー系顔料のいずれか1つ以上からなることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録用インク組成物。
  4. 上記無機顔料粒子を有機顔料またはカーボンブラックで被覆し、さらに表面がスルホン化処理された色材粒子が、水に分散しており、該水はアニオン系界面活性剤又は/及びノニオン系界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  5. 上記アニオン系界面活性剤が下記一般式(1)で表わされる化合物であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録用インク組成物。
    Figure 0005030409
    :炭素数1〜12の分岐してもよいアルキル基、ベンジル基、スチリル基、
    ジスチリル基
    :水素、炭素数1〜12の分岐してもよいアルキル基、ベンジル基、スチリル基
    j:5〜20
    :アルカリ金属、アンモニウム、ホスホニウム、アルカノールアミン。
  6. 上記無機顔料粒子を有機顔料またはカーボンブラックで被覆し、さらに表面がスルホン化処理された色材粒子の体積平均粒子径が、5〜100nmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  7. 上記ポリマー粒子は記録媒体に印字後、造膜性を有し、最低造膜温度が30℃以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  8. 上記ポリマー粒子は記録媒体に印字後、自己架橋性を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  9. 上記ポリマー粒子は、アクリル−ウレタン−コアシェル型水系エマルジョンであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  10. 上記ポリマー粒子の体積平均粒子径が5〜200nmであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  11. 上記水溶性溶剤として、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオールのいずれか、または、2つ以上を含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  12. 組成物に、炭素数8以上のポリオールまたは、グリコールエーテルを含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
  13. アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含み、pHが7以上11未満であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  14. 表面張力が35mN/m以下であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のインクジェット記録用インク組成物。
  15. インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行なうインクジェット記録方法であって、該インク組成物が請求項1乃至14のいずれかに記載のインク組成物であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  16. インクジェット記録方法が、インクに熱エネルギーを作用させてインク吐出を行なう請求項15に記載のインクジェット記録方法。
  17. インクジェット記録方法が、インクに力学的エネルギーを作用させてインク吐出を行なう請求項15に記載のインクジェット記録方法。
  18. 請求項15乃至17のいずれかに記載のインクジェット記録方法によって記録が行なわれた記録物。
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