JP2013129688A - インクジェット用インク組成物、記録方法及び記録物 - Google Patents
インクジェット用インク組成物、記録方法及び記録物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013129688A JP2013129688A JP2011277918A JP2011277918A JP2013129688A JP 2013129688 A JP2013129688 A JP 2013129688A JP 2011277918 A JP2011277918 A JP 2011277918A JP 2011277918 A JP2011277918 A JP 2011277918A JP 2013129688 A JP2013129688 A JP 2013129688A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- ink
- ink composition
- pigment
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【解決手段】少なくとも有機顔料粒子、水溶性溶剤および水を含有するインクジェット用インク組成物において、該有機顔料粒子がカルボキシル基含有の高分子分散剤を用いて分散された有機顔料粒子であり、TEM像上の各該顔料粒子に同心の外接円と内接円を適用したとき、該内接円の直径が5nm以上、50nm未満であり、かつ該同心の外接円と内接円の半径の差で定義される真円度が2nm以下である粒子を該インク組成物中に過半数以上含むことを特徴とするインクジェット用インク組成物。
【選択図】図1
Description
特許文献2(特開2009−108199号公報)には、水不溶性色材で結晶構造を有し、粒径5〜40nmかつ単分散度1.5以下の粒子を含有するインクに関して記述されているが、光沢度や彩度を向上させるため、顔料粒子の形状が立体的に球形で、投影断面が円である顔料粒子を用いる技術に係るものとは異なるものである。
(1)「少なくとも有機顔料粒子、水溶性溶剤および水を含有するインクジェット用インク組成物において、該有機顔料粒子がカルボキシル基含有の高分子分散剤を用いて分散された有機顔料粒子であり、TEM像上の各該顔料粒子に同心の外接円と内接円を適用したとき、該内接円の直径が5nm以上、50nm未満であり、かつ該同心の外接円と内接円の半径の差で定義される真円度が2nm以下である粒子を該インク組成物中に過半数以上含むことを特徴とするインクジェット用インク組成物」。
(2)「前記カルボキシル基含有の高分子分散剤が、数平均分子量が4000以上20000以下のアクリル樹脂またはスチレン−アクリル樹脂からなることを特徴とする前記(1)項に記載のインク組成物」。
(3)「前記有機顔料が、α結晶型無金属フタロシアニン、α結晶型銅フタロシアニン、塩素または臭素により修飾置換した銅フタロシアニン、無置換またはメチルまたは塩素により修飾置換したキナクリドン、無置換または塩素により修飾置換したジケトピロロピロールからなる群から選択されたものであることを特徴とする前記(1)項又は(2)項に記載のインク組成物」。
(4)「前記水溶性溶剤が、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドのいずれか、または2つ以上を含むことを特徴とする前記(1)項乃至(3)項のいずれかに記載のインク組成物」。
(5)「前記インク組成物がさらに浸透剤を含み、該浸透剤が、炭素数8以上11以下のポリオール、グリコールエーテル、下記構造式(3)、(4)のいずれか、または2つ以上を含むことを特徴とする前記(1)項乃至(4)項のいずれかに記載のインク組成物;
(7)「前記(1)項乃至(5)項のいずれかに記載のインク組成物およびインクジェット記録方法によって記録が行われた記録物」。
(8)「前記(1)項乃至(5)項のいずれかに記載のインク組成物およびインクジェット記録方法によって記録が行われた記録物」。
本発明では有機顔料を用いる。有機顔料としてフタロシアニン系、キナクリドン系、ジケトピロロピロール系、アゾ系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料等が、より適切なものとして挙げられる。
本発明で用いる分散剤は、カルボキシル基含有の高分子分散剤を有効に用いることができ、カルボキシル基を含有する樹脂をアルカリ金属、アンモニアなどで中和して水に分散した樹脂を用いることができ、目的に応じて適宜選択することができる。
例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等、変性ポリウレタン等を用いることができる。これらの分散剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の分散剤を水系媒体に溶解させ、次に色材顔料を加えて充分に湿潤させた後、ホモジナイザーによる高速撹拌、ビーズミルやボールミルのようなボールを用いた混練分散機、ロールミルのような剪断力を用いた混練分散機、超音波分散機、溶解した顔料を析出させて粒子を形成するマイクロリアクター、レーザー光を照射し微粒子化する液相レーザアブレーション等の方法で分散体を作成することができる。ただし、このような分散工程の後には粗大粒子が含まれていることが多く、インクジェットノズルや供給経路の目詰まりの原因となるため、フィルターや遠心分離器を用いて粒径1μm以上の粒子を除去する必要がある。
浸透剤をインクに添加することで、表面張力が低下し、ノズルへのインク充填性が向上し、吐出の安定性が向上することに加え、記録媒体にインク滴が着弾した後の記録媒体中への浸透が速くなるため、フェザリングやカラーブリードを軽減することができる。浸透剤としては界面活性剤や浸透性を有する溶剤などが用いられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
本発明のインクは水を液媒体として使用するものであるが、インクの乾燥を防止する湿潤剤として、また、分散安定性を向上する等の目的で、下記の水溶性溶剤が使用される。 これら水溶性有機溶媒は複数混合して使用してもよい。
グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;
これら有機溶媒の中でも、特に1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドが好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖、酸化糖、アミノ酸、チオ酸などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどがあげられる。
湿潤剤の配合量はインク全体に対して、10〜70重量%が好ましく、より好ましくは20〜50重量%である。この範囲にあるインクは、乾燥性や保存試験や信頼性試験が非常に良好となる。
pH調整剤を加えてアルカリ性に保つことで分散状態を安定化し、吐出を安定化することができる。また、pH11以上ではインクジェットのヘッドやインク供給ユニットを溶かし出す量が大きく、インクの変質や、漏洩、吐出不良等の問題が発生してしまう。pH調整剤を加えるのは、顔料を分散剤とともに水に混錬分散する際に加えておくほうが、混錬分散後、湿潤剤、浸透剤等の添加剤とともに加えるよりも望ましい。これは、pH調整剤によっては添加することで分散を破壊する場合もあるためである。
pH調整剤としては、アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含むものが好ましく、アルコールアミン類として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール等がある。アルカリ金属元素の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等がある。アンモニウムの水酸化物としては、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物がある。アルカリ金属の炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系
酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤、など
が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤
、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
本発明で用いることができる記録液にはコゲーション防止剤を添加することができる。
コゲーションとは、ヒーターに電流を流して記録液を瞬間的に加熱し、記録液が発泡する力を利用して記録液を吐出するサーマル式ヘッドにおける不具合であり、記録液が熱せられる際に記録液成分に変質が起こり、ヒーターに変質物が付着する現象を言う。コゲーションが生じると、ヒーターによる加熱が正常に行われなくなり、吐出力が弱くなったり、最悪の場合記録液が吐出しないことが生じてしまう。そのため、コゲーションを防止すべく本発明で用いることができる記録液にはコゲーション防止剤を添加することができる。
本発明に用いる記録用メディアは、支持体と該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなるものが好ましい。更に必要に応じてその他の層を有してなるものが好ましい。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質などが挙げられる。
前記紙としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材パルプ、古紙パルプなどが用いられる。前記木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、NBSP、LBSP、GP、TMPなどが挙げられる。
前記支持体に使用される内添填料としては、例えば、白色顔料として従来公知の顔料が用いられる。
前記塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。
前記顔料としては、無機顔料、もしくは無機顔料と有機顔料を併用したものを用いることができる。
前記バインダーとしては、水性ポリマーを使用するのが好ましい。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アニオン活性剤、カチオン活性剤、両性活性剤、非イオン活性剤のいずれも使用することができる。これらの中でも、非イオン活性剤が特に好ましい。前記界面活性剤を添加することにより、画像の耐水性が向上するとともに、画像濃度が高くなり、ブリーディングが改善される。
前記塗工層には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、その他の成分を添加することができる。該その他の成分としては、アルミナ粉末、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤等の添加剤が挙げられる。
前記塗工層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記支持体上に塗工層液を含浸又は塗布する方法により行うことができる。
前記記録用メディアは、更に支持体の裏面にバック層、支持体と塗工層との間、また、支持体とバック層間にその他の層を形成してもよく、塗工層上に保護層を設けることもできる。これらの各層は単層であっても複数層であってもよい。
印刷用塗工紙としては次のようなものがある。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などに好適に使用することができる。
図1に示すインクジェット記録装置は、装置本体(101)と、装置本体(101)に装着した用紙を装填するための給紙トレイ(102)と、装置本体(101)に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ(103)と、インクカートリッジ装填部(104)とを有する。インクカートリッジ装填部(104)の上面には、操作キーや表示器などの操作部(105)が配置されている。インクカートリッジ装填部(104)は、インクカートリッジ(200)の脱着を行うための開閉可能な前カバー(115)を有している。(111)は上カバー、(112)は前カバーの前面である。
キャリッジ(133)には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド(134)の複数のインク吐出口を、主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
このインクジェット記録装置においては、本発明のインクカートリッジ(200)中のインクを使い切ったときには、インクカートリッジ(200)における筐体を分解して内部のインク袋だけを交換することができる。また、インクカートリッジ(200)は、縦置きで前面装填構成としても、安定したインクの供給を行うことができる。したがって、装置本体(101)の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納したり、あるいは装置本体(101)の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジ(200)の交換を容易に行うことができる。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
<1次粒子の形成>
マイクロリアクターULREA(エム・テクニック製)を用い、5℃のイオン交換水を400ml/分の流量で回転円盤に挟まれた薄層リアクターに流し、有機顔料ECR−184(C.I.ピグメントレッド122大日精化(株)製)の30重量部を濃硫酸970重量部に溶解した25℃の溶解液を3ml/分の流量で同回転円盤に流し込むことで顔料粒子を析出させた。上記反応を5時間継続し、得られた顔料分散液を遠心分離機による濃縮とイオン交換水による希釈の操作を繰り返すことでpH=6前後に調整し、顔料濃度30重量%の顔料ペーストAを得た。
顔料ペーストA 50.0重量部
Joncryl−683(カルボキシル基含有スチレン-アクリル樹脂、分子量8000、BASFジャパン(株)製)
22.4重量部
1N−NaOH水溶液 27.6重量部
Joncryl−683を1N−NaOH水溶液に溶解した後、顔料ペーストAを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Aを得た。
分散体A 40.0重量部
グリセリン 15.0重量部
3−メチル−1,3−ブタンジオール 10.0重量部
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン 5.0重量部
N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド 5.0重量部
エマルゲンLS−106 1.0重量部
(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、花王(株)製)
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5重量部
プロキセルLV 0.1重量部
(アーチ・ケミカルズ・ジャパン株式会社製、防腐防黴剤)
イオン交換水 22.4重量部
分散体A以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、分散体Aを加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184を、IRGALITE Green 6G(C.I.ピグメントグリーン36、BASFジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストBを得た。
顔料ペーストB 50.0重量部
JDX−6639(カルボキシル基含有スチレン-アクリル樹脂、分子量8000、BASFジャパン(株)製)
22.4重量部
5%アンモニア水溶液 27.6重量部
JDX−6639をアンモニア水溶液に溶解した後、顔料ペーストBを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Bを得た。
分散体B 40.0重量部
グリセリン 20.0重量部
3−メチル−1,3−ブタンジオール 15.0重量部
エマルゲンLS−106 1.0重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 21.9重量部
分散体B以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成した後、分散体Bと混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用グリーンインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184を、CINQUASIA Violet R RT−101−D(C.I.ピグメントバイオレット19、BASFジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストCを得た。
<分散体C処方>
顔料ペーストC 50.0重量部
JDX−C3000(カルボキシル基含有アクリル樹脂、分子量10000、BASFジャパン(株)製)
22.4重量部
0.5N−NaOH水溶液 27.6重量部
JDX−C3000を0.5N−NaOH水溶液に溶解した後、顔料ペーストCを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Cを得た。
分散体C 40.0重量部
グリセリン 15.0重量部
1,3−ブタンジオール 5.0重量部
N−メチル−2−ピロリドン 10.0重量部
N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド 5.0重量部
N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド 5.0重量部
下記構造式(3)−1で表される浸透剤 0.05重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 18.4重量部
分散体C以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、分散体Cを加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184を、IRGAZIN DPP Red BTR(C.I.ピグメントレッド254、BASFジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストDを得た。
顔料ペーストD 50.0重量部
JDX−6500(カルボキシル基含有アクリル樹脂、分子量8000、BASFジャパン(株)製)
22.4重量部
1N−KOH水溶液 27.6重量部
JDX−6500を1N−KOH水溶液に溶解した後、顔料ペーストDを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Dを得た。
分散体D 40.0重量部
グリセリン 10.0重量部
2−ピロリドン 10.0重量部
N−メチル−2−ピロリドン 10.0重量部
ゾニールFS−300 1.5重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 1.0重量部
下記構造式(4)−1で表される浸透剤 0.1重量部
0.1N−KOH水溶液 0.1重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 27.2重量部
分散体D以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、分散体Dを加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用レッドインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184をHOSTAPERM BLUE BT−729D(C.I.ピグメントブルー15:1、クラリアント・ジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストEを得た。
<分散体E処方>
顔料ペーストE 50.0重量部
Joncryl 680(カルボキシル基含有スチレン-アクリル樹脂、分子量4900、BASFジャパン(株)製)
22.4重量部
1N−NaOH 水溶液 27.6重量部
Joncryl 680を1N−NaOHに溶解した後、顔料ペーストEを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Eを得た。
分散体E 30.0重量部
グリセリン 15.0重量部
N−メチル−ピリドン 20.0重量部
ゾニールFS−300 1.5重量部
(ポリオキシアルキレン(C2〜3)-2-パーフルオロアルキル(C4〜16)エチルエーテル、固形分40%、デュポン社製)
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部
0.1N−KOH水溶液 0.1重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 31.3重量部
分散体E以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、分散体Eを加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用シアンインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184を、PV Fast Orange GRL(C.I.ピグメントオレンジ43、クラリアント・ジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストFを得た。
顔料ペーストF 50.0重量部
Joncryl HPD−96MEAJ(カルボキシル基含有スチレン-アクリル樹脂のモノエタノールアミン中和溶液、樹脂の分子量16500、固形分33.5%、BASFジャパン(株)製) 22.4重量部
イオン交換水 27.6重量部
Joncryl HPD−96MEAJをイオン交換水に溶解した後、顔料ペーストFを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Fを得た。
分散体F 30.0重量部
グリセリン 20.0重量部
N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド 15.0重量部
下記構造式(3)−2で表される浸透剤 0.05重量部
前記構造式(4)−1で表される浸透剤 0.1重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 34.3重量部
分散体F以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成した後、分散体Fと混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用オレンジインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184を、CROMOPHTAL Violet GA(C.I.ピグメントバイオレット23、BASFジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストGを得た。
顔料ペーストG 50.0重量部
Joncryl−690(カルボキシル基含有スチレン-アクリル樹脂、分子量16500、BASFジャパン(株)製)
22.4重量部
1N−LiOH水溶液 27.6重量部
Joncryl−690を1N−LiOH水溶液に溶解した後、顔料ペーストGを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Gを得た。
分散体G 40.0重量部
グリセリン 15.0重量部
2−ピロリドン 10.0重量部
N−メチル−2−ピロリドン 10.0重量部
ゾニールFS−300 1.5重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 30.9重量部
分散体G以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、分散体Gを加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用ブルーインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184をHeliogen Blue D7490(C.I.ピグメントブルー16、BASFジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストHを得た。
顔料ペーストH 50.0重量部
Joncryl PDX−6124(カルボキシル基含有アクリル樹脂のメチルアミノエタノール中和溶液、樹脂の分子量60000、固形分24.5%、BASFジャパン(株)製) 30.6重量部
イオン交換 19.4重量部
上記材料を混合し、超音波ホモジナイザーで1時間処理した後、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Hを得た。
分散体H 30.0重量部
グリセリン 20.0重量部
1,3−ブタンジオール 15.0重量部
ゾニールFS−300 1.5重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 31.4重量部
分散体H以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、分散体Hを加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用シアンインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184を有機顔料 (C.I.ピグメントレッド202、大日精化(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストIを得た。
四つ口フラスコに、還流冷却器、温度計、攪拌装置を装着し、イオン交換水100重量部を仕込み、窒素雰囲気下で、過硫酸ナトリウム2重量部、イソプロピルアルコール200重量部およびアクリル酸(東亜合成(株)製)200重量部を滴下した。重合反応終了後、イソプロピルアルコールを減圧除去し、水酸化ナトリウムを加えてpH8に調整し、ナトリウム中和カルボキシル基含有のアクリル樹脂aを得た。アクリル樹脂aの分子量を測定したところ、数平均分子量は3900、溶液中の固形分は20重量%であった。
顔料ペーストI 50.0重量部
アクリル樹脂a(分子量3900、固形分20%) 22.4重量部
イオン交換水 27.6重量部
上記材料を混合し、超音波ホモジナイザーで1時間処理した後、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Iを得た。
分散体I以外は実施例3と同様材料と処方量を用いてビヒクルを作成し、分散体Iを40重量部加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184を有機顔料CINQUASIA Magenta RT−243−D(C.I.ピグメントレッド202、BASFジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストJを得た。
実施例9と同様の材料を用い、反応条件を変えることで、数平均分子量20500、溶液中の固形分20重量%のナトリウム中和カルボキシル基含有のアクリル樹脂b水溶液を得た。
顔料ペーストJ 50.0重量部
アクリル樹脂b(分子量20500、固形分20%) 22.4重量部
イオン交換水 27.6重量部
上記材料を混合し、超音波ホモジナイザーで1時間処理した後、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Jを得た。
分散体J以外は実施例3と同様材料と処方量を用いてビヒクルを作成し、分散体Jを40重量部加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用レッドインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184を有機顔料ECB−301(C.I.ピグメントブルー15:3、大日精化(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストKを得た。
顔料ペーストK 50.0重量部
アロンA6310(ポリカルボン酸ナトリウム水溶液、固形分40%、分子量10000、東亞合成(株)製) 18.8重量部
イオン交換水 31.2重量部
上記材料を混合し、超音波ホモジナイザーで1時間処理した後、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Kを得た。
分散体K 30.0重量部
グリセリン 20.0重量部
2−ピロリドン 10.0重量部
エマルゲンLS−106 2.0重量部
0.1N−KOH水溶液 0.1重量部
プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1重量部
イオン交換水 37.8重量部
分散体K以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成し、分散体Kを加えて混合・攪拌した後、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用シアンインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184をTONER YELLOW 3GP(C.I.ピグメントイエロー155、クラリアント・ジャパン(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストLを得た。
顔料ペーストL 50.0重量部
Joncryl PDX−6124 30.6重量部
イオン交換水 19.4重量部
Joncryl PDX−6124をイオン交換水に溶解した後、顔料ペーストJを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Lを得た。
分散体L 30.0重量部
グリセリン 20.0重量部
N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド 15.0重量部
前記構造式(3)−2で表される浸透剤 0.05重量部
下記構造式(4)−2で表される浸透剤 0.1重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 32.8重量部
分散体L以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成した後、分散体Lと混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用イエローインクを得た。
<1次粒子の形成>
実施例1の有機顔料ECR−184をファーストエロー031(C.I.ピグメントイエロー74、大日精化(株)製)に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、顔料濃度30重量%の顔料ペーストMを得た。
顔料ペーストM 50.0重量部
EFKA−4520(変性ポリウレタン樹脂、分子量16000、エフカ・アディティブ・ジャパン(株)製)
11.2重量部
イオン交換水 38.8重量部
EFKA−4520をイオン交換水に溶解した後、顔料ペーストMを加えて超音波ホモジナイザーで1時間処理し、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Mを得た。
分散体M 30.0重量部
グリセリン 20.0重量部
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン 15.0重量部
前記構造式(3)−1で表される浸透剤 0.05重量部
前記構造式(4)−1で表される浸透剤 0.1重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5重量部
プロキセルLV 0.1重量部
イオン交換水 32.8重量部
分散体K以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成した後、分散体Mと混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用イエローインクを得た。
実施例5の分散体処方における分散剤Joncryl 680を下記構造式(5)の分散剤に変え、1N−NaOHをイオン交換水に変えた以外は同様の材料と方法を用いて、インクジェット記録用シアンインクを得た。
実施例13の分散剤EFKA−4520を、SOLSPERSE27000(カルボキシル基を含有しないノニオン高分子分散剤、固形分100%、アビシア製)に変えた以外は同様の材料と方法を用いて、インクジェット記録用イエローインクを得た。
下記のように実施例12と同様の材料を用いるが、1次粒子の形成を行わず、分散体Nを作成した。
TONER YELLOW 3GP 15.0重量部
Joncryl PDX−6124 30.6重量部
イオン交換水 54.4重量部
Joncryl PDX−6124をイオン交換水に溶解した後、TONER YELLOW 3GPを加えて充分に湿潤させ、超音波ホモジナイザーにより10分間プレ分散を行った後で、0.03mmのジルコニアビーズを充填したウルトラアスペックミルUAM015型(寿工業(株)製)に投入し、2時間分散処理を行った。1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Nを得た。
1次粒子の形成において、マイクロリアクターULREA(エム・テクニック製)に流す5℃のイオン交換水の流量を400ml/分から200ml/分に変えた以外は、実施例3と同様の材料と方法を用いてインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<1次粒子の形成>
有機顔料HOSTAPERM PINK E(C.I.ピグメントレッド122、クラリアント・ジャパン(株)製)220重量部,塩化ナトリウム2200重量部,ポリエチレングリコール160重量部をステンレス製ニーダに仕込み6時間混練した。 次に、この混合物を2.5Lの温水に投入し、約80℃に加熱しながら、ハイスピードミキサーにて約1時間攪拌して顔料ペーストPを得た。濾過とイオン交換水による水洗を8回繰り返して塩化ナトリウムおよびポリエチレングリコールを除き、顔料固形分30重量%の顔料ペーストPを得た。
顔料ペーストP 50.0重量部
Joncryl 62 18.0重量部
(カルボキシル基含有スチレン-アクリル樹脂、分子量8500、固形分34.0%、BASFジャパン(株))
イオン交換水 32.0重量部
Joncryl 62をイオン交換水に溶解した後、顔料ペーストPを加えて充分に湿潤させ、超音波ホモジナイザーにより10分間プレ分散を行った後で、0.03mmのジルコニアビーズを充填したウルトラアスペックミルUAM015型(寿工業(株)製)に投入し、1時間分散処理を行い、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15重量%の分散体Pを得た。次に、実施例3と同様のインク処方と方法を用いてインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
これら各インクで使用された各原料のうち顔料、分散剤、を次の表1に纏めて、また、水溶性溶剤、浸透剤、pH調整剤、防カビ剤及びイオン交換水等のインク材料を表2に纏めて、それぞれ示す。
実施例、比較例で作成した記録用インクをTEM(透過型電子顕微鏡JEM−2100、日本電子製)を用い、粒子の大きさにより25万〜150万倍に拡大したTEM象を撮影した。
撮影したTEM像から任意の粒子を選び、その粒子の輪郭を2つの同心の円で挟んだとき、外側の円と内側の円の間隔が最小となる場合に、外側の円を外接円、内側の円を内接円とし、外接円と内接円の半径の差を真円度として求めた。同様の操作を20個の異なる粒子に対し行い、各粒子の真円度と内接円の直径を算出した。
実施例、比較例で作成した記録用インク粒子の内接円の直径の平均値と、測定した20個の粒子に対して、内接円の直径が5nm以上、50nm未満であり、かつ真円度が2nm以下である粒子個数の割合を[表3]に記載する。
実施例、比較例で作成した記録用インクの粘度を測定した結果、および密封状態で50℃の環境に1ヶ月間保存した後の粘度の変化率を[表3]に掲載する。粘度変化率は±10%以下であれば、充分に安定であり、実用に供することができる。粘度測定は回転式粘度計(東機産業社製RE−80L) を用い、コーン1.34‘×R24、サンプル液量1.2ml、回転数50rpm、25℃で3分間行った。
実施例、比較例で作成した記録用インクを前述した図1〜図2の構造のプリンターIPSiO GX e5500(リコー製)に充填してセットし、以下の方法で吐出安定性の評価を行った。
上記ノズルプレートをセットしたプリンターを用いて10分間連続印字を行ない、ヘッド面にインクが付着した状態で保湿キャップをしてプリンターを50℃60%RH環境下にて1ヶ月間放置した後、クリーニングを実施して放置前と同等に復帰させた。この後、以下の条件で間欠印写試験を行ない吐出安定性を評価した。
すなわち、以下の印刷パターンチャートを20枚連続で印字後、20分間印字を実施しない休止状態にし,これを50回繰り返し、累計で1000枚印写後、もう1枚同チャートを印写した時の5%チャートベタ部の筋,白抜け,噴射乱れの有無を目視にて以下の基準で評価した。なお、印刷パターンは、画像領域中、印字面積が、紙面全面積中、各色印字面積が5%であるチャートにおいて、各インクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度は600×300dpi、ワンパス印字とした。評価基準を以下に示すが、ランク◎、○が許容範囲である。評価結果を[表3]に記載する。
◎:ベタ部にスジ,白抜け,噴射乱れが無い
○:ベタ部にスジ,白抜け,噴射乱れが若干認められる
△:ベタ部にスジ,白抜け,噴射乱れが認められる
×:ベタ部全域にわたってスジ,白抜け,噴射乱れが認められる
実施例および比較例におけるインクジェット記録用インクを、リコー製インクジェットプリンターIPSiO GX e5500に充填し、256階調の中から0階調、128階調、192階調、255階調を選び、ワンパスで印字を行った。印刷試験用記録用紙として下記a、b用い、印字乾燥後、60°光沢をBYK Gardner 4501(ビッグ・ガードナー社製)で測定した。0階調(印字していない記録メディア表面)の光沢度X0に対する0階調以外の各諧調における光沢度Xの差分ΔX=|X0−X|を算出し、下の評価基準にしたがって評価した。結果を[表4]、[表5]に示すが、ランク◎、○が許容範囲である。
a:クリスピア(エプソン製)X0=64.4
b:ミラーコート・プラチナ(王子製紙製)X0=73.8
<評価基準>
◎:|ΔX|≦10
○:10<|ΔX|≦20
△:20<|ΔX|≦40
×:40<|ΔX|
実施例および比較例における、インクジェット記録用インクを、リコー製インクジェットプリンターIPSiO GX e5500に充填し、ワンパスでベタ(255諧調)の印字を行った。印刷試験用紙は上記の記録紙a、bを使用して印字乾燥後、明度を反射型カラー分光測色濃度計X−Rite938(X−Rite社製)で測定した。
得られたa*、b*の値から、彩度C=((a*)2+(b*)2)1/2を算出し、標準色(Japan color ver.2)の彩度の値C0(シアン:62.82、グリーン:77.64、イエロー:91.34、レッド:83.64、マゼンタ:74.55、ブルー:54.78)との比率k=C/C0を算出して、下の評価基準にしたがって評価した。結果を[表4]、[表5]に示すが、ランク◎、○が許容範囲である。
◎: k≧1.1
○:1.1>k≧1.0
△:1.0>k≧0.9
×:0.9>k
実施例および比較例におけるインクジェット記録用インクを用い、上記彩度測定と同様の方法で作成したワンパスでベタ(255諧調)画像を、キセノンフィードメーターによりブラックパネル温度63度で24時間照射し、処理前後の画像濃度の変化を反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)で測定して、下記の式により退色率r(%)を求めた。
<評価基準>
◎:r≦5%
○:5%<r≦10%
△:10%<r≦20%
×:20%<r
(2)TEM写真から、比較例5の粒子形状は直方体であり、真円度から計算した球状の粒子の割合は0%であるが、アスペクト比(長軸:短軸)は1:1〜1.5:1であった。
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前カバーの前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 テンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
200 インクカートリッジ
Claims (8)
- 少なくとも有機顔料粒子、水溶性溶剤および水を含有するインクジェット用インク組成物において、該有機顔料粒子がカルボキシル基含有の高分子分散剤を用いて分散された有機顔料粒子であり、TEM像上の各該顔料粒子に同心の外接円と内接円を適用したとき、該内接円の直径が5nm以上、50nm未満であり、かつ該同心の外接円と内接円の半径の差で定義される真円度が2nm以下である粒子を該インク組成物中に過半数以上含むことを特徴とするインクジェット用インク組成物。
- 前記カルボキシル基含有の高分子分散剤が、数平均分子量が4000以上20000以下のアクリル樹脂またはスチレン−アクリル樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
- 前記有機顔料が、α結晶型無金属フタロシアニン、α結晶型銅フタロシアニン、塩素または臭素により修飾置換した銅フタロシアニン、無置換またはメチルまたは塩素により修飾置換したキナクリドン、無置換または塩素により修飾置換したジケトピロロピロールからなる群から選択されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク組成物。
- 前記水溶性溶剤が、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドのいずれか、または2つ以上を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインク組成物。
- 前記インク組成物がさらに浸透剤を含み、該浸透剤が、炭素数8以上11以下のポリオール、グリコールエーテル、下記構造式(3)、(4)のいずれか、または2つ以上を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインク組成物。
- インクに力学的エネルギーを作用させて請求項1乃至5のいずれかに記載のインク組成物の吐出を行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のインク組成物およびインクジェット記録方法によって記録が行われた記録物。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のインク組成物およびインクジェット記録方法によって記録が行われた記録物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011277918A JP2013129688A (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | インクジェット用インク組成物、記録方法及び記録物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011277918A JP2013129688A (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | インクジェット用インク組成物、記録方法及び記録物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013129688A true JP2013129688A (ja) | 2013-07-04 |
Family
ID=48907530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011277918A Pending JP2013129688A (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | インクジェット用インク組成物、記録方法及び記録物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013129688A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20160222234A1 (en) * | 2015-01-29 | 2016-08-04 | Akihiko Matsuyama | Ink, ink container, inkjet recording device, and recorded matter |
JP2017185676A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | セイコーエプソン株式会社 | 画像形成方法 |
KR20180069322A (ko) * | 2016-12-15 | 2018-06-25 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 | 점착 필름 |
JP2019163422A (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット用インクセット |
EP3597709A4 (en) * | 2017-03-14 | 2021-01-13 | DIC Corporation | Aqueous pigment dispersion and process for the preparation of an aqueous pigment dispersion |
JP7067050B2 (ja) | 2017-12-19 | 2022-05-16 | Dic株式会社 | 水性顔料分散体 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005097476A (ja) * | 2002-09-30 | 2005-04-14 | Seiko Epson Corp | マイクロカプセル化顔料及びその製造方法、水性分散液、並びに、インクジェット記録用インク |
JP2006232887A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Konica Minolta Holdings Inc | 着色微粒子分散体、水性インクおよび画像形成方法 |
JP2008088218A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Seiko Epson Corp | カプセル化顔料及びその製造方法 |
JP2008163238A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Ricoh Co Ltd | 記録用インク、インクメディアセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク記録物 |
WO2009008388A1 (ja) * | 2007-07-06 | 2009-01-15 | M.Technique Co., Ltd. | 強制超薄膜回転式反応法を用いた顔料ナノ微粒子の製造方法及びその顔料ナノ粒子、これを用いたインクジェット用インク |
JP2010168433A (ja) * | 2009-01-21 | 2010-08-05 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | β−アルコキシプロピオンアミド類を使用した水性インキ組成物 |
JP2010235895A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Fujifilm Corp | インクジェット用インク、これを用いたインクセット及び画像形成方法 |
JP2011068838A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 水性インク組成物 |
-
2011
- 2011-12-20 JP JP2011277918A patent/JP2013129688A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005097476A (ja) * | 2002-09-30 | 2005-04-14 | Seiko Epson Corp | マイクロカプセル化顔料及びその製造方法、水性分散液、並びに、インクジェット記録用インク |
JP2006232887A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Konica Minolta Holdings Inc | 着色微粒子分散体、水性インクおよび画像形成方法 |
JP2008088218A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Seiko Epson Corp | カプセル化顔料及びその製造方法 |
JP2008163238A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Ricoh Co Ltd | 記録用インク、インクメディアセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク記録物 |
WO2009008388A1 (ja) * | 2007-07-06 | 2009-01-15 | M.Technique Co., Ltd. | 強制超薄膜回転式反応法を用いた顔料ナノ微粒子の製造方法及びその顔料ナノ粒子、これを用いたインクジェット用インク |
JP2010168433A (ja) * | 2009-01-21 | 2010-08-05 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | β−アルコキシプロピオンアミド類を使用した水性インキ組成物 |
JP2010235895A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Fujifilm Corp | インクジェット用インク、これを用いたインクセット及び画像形成方法 |
JP2011068838A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 水性インク組成物 |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20160222234A1 (en) * | 2015-01-29 | 2016-08-04 | Akihiko Matsuyama | Ink, ink container, inkjet recording device, and recorded matter |
US10280321B2 (en) * | 2015-01-29 | 2019-05-07 | Ricoh Company, Ltd. | Ink, ink container, inkjet recording device, and recorded matter |
JP2017185676A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | セイコーエプソン株式会社 | 画像形成方法 |
KR20180069322A (ko) * | 2016-12-15 | 2018-06-25 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 | 점착 필름 |
KR102652732B1 (ko) * | 2016-12-15 | 2024-03-28 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 | 점착 필름 |
EP3597709A4 (en) * | 2017-03-14 | 2021-01-13 | DIC Corporation | Aqueous pigment dispersion and process for the preparation of an aqueous pigment dispersion |
JP7067050B2 (ja) | 2017-12-19 | 2022-05-16 | Dic株式会社 | 水性顔料分散体 |
JP2019163422A (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット用インクセット |
JP7098992B2 (ja) | 2018-03-20 | 2022-07-12 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット用インクセット |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6031903B2 (ja) | インクジェット記録用インク組成物、及びインクジェット記録方法 | |
JP5900750B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法、記録物、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置 | |
JP6287608B2 (ja) | インクジェット記録用インク組成物、記録装置及び記録物 | |
KR100825188B1 (ko) | 기록용 잉크, 이를 이용하는 잉크젯 기록 방법 및 잉크젯기록 장치 | |
JP6098184B2 (ja) | インクジェット記録用後処理液及び画像形成方法 | |
US6695443B2 (en) | Ink for ink jet recording, ink set for ink jet recording, method for ink jet recording, ink cartridge for ink jet recording, ink jet recording apparatus and recorded article | |
JP6229341B2 (ja) | イエローインク組成物、インクジェット記録方法及び記録物の製造方法 | |
JP4866079B2 (ja) | 顔料分散体及び記録用インク、並びにインクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 | |
JP5879692B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法、及び記録物 | |
JP5273422B2 (ja) | インクジェット記録用インク、インクセット、インクカートリッジ、記録装置、記録方法 | |
JP2014065890A (ja) | インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及び記録物 | |
JP2003213179A5 (ja) | ||
JP2015193781A (ja) | インク組成物、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及び記録物 | |
JP2016014127A (ja) | インクジェット記録用インク組成物、記録装置及び記録物 | |
JP2014080588A (ja) | インクジェット記録用インク組成物、記録方法及び記録物 | |
JP2010042544A (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2013129688A (ja) | インクジェット用インク組成物、記録方法及び記録物 | |
JP5783665B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 | |
JP2004043518A (ja) | インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法及びインクジェット記録用インクカートリッジ | |
JP5030409B2 (ja) | インクジェット用インクおよびそれを用いた記録方法 | |
JP7061287B2 (ja) | インク、インク収容容器、およびインクジェット記録装置 | |
JP2013185109A (ja) | インクジェット用インク、インクカートリッジ及び記録物 | |
JP4854204B2 (ja) | 両面記録システム | |
US9707774B2 (en) | Ink jet image recording method, ink set, and ink set preparation method | |
JP5742097B2 (ja) | インクジェット記録用インク、並びにインクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク記録物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141118 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20150624 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150703 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150828 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150901 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151005 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160315 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160920 |