JP2016014127A - インクジェット記録用インク組成物、記録装置及び記録物 - Google Patents

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彰彦 松山
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Mitsuru Naruse
充 成瀬
正康 野々垣
Masayasu Nonogaki
正康 野々垣
永井 一清
Kazukiyo Nagai
一清 永井
啓太 加藤
Keita Kato
啓太 加藤
祐介 小飯塚
Yusuke Koiizuka
祐介 小飯塚
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Abstract

【課題】発色性を改善した顔料インク組成物の提供。
【解決手段】顔料、リン酸基又はホスホン酸基を含む共重合体、水溶性溶剤、及び水を少なくとも含有するインク組成物であり、前記顔料は式(1)で表され、CuKα線(波長:1.541Å)のX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)=26.5〜27.5°におけるピーク強度をX、ブラッグ角(2θ±0.2°)=11.0〜11.5°におけるピーク強度をYとした時、Y/X≦0.20の関係が成り立つインク組成物。
Figure 2016014127

【選択図】図1

Description

本発明は、吐出安定性に優れ、高彩度で耐光性に優れたインク組成物、インクジェット記録装置および記録物に関するものである。
インクジェットプリンタは低騒音、低ランニングコストといった利点から目覚しく普及し、普通紙に印字可能なカラープリンタも市場に盛んに投入されるようになった。しかしながら、画像の色再現性、耐擦化性、耐久性、耐光性、画像の乾燥性、文字にじみ(フェザリング)、色境界にじみ(カラーブリード)、両面印刷性、吐出安定性などの要求される全ての特性を満足することは非常に難しく、用途に応じて優先される特性から用いるインクが選択されている。
インクジェット記録に使用されるインクは水を主成分とし、これに着色剤及び目詰まり防止等の目的でグリセリン等の水溶性溶剤を含有したものが一般的である。着色剤としては、優れた発色性や安定性から染料が用いられてきたが、画像の耐光性、耐水性等は充分とは言えない。耐水性については、インク吸収層を有するインクジェット専用記録紙の改善によってある程度向上しているが、普通紙については満足できるものではない。
これらの欠点を補うため、着色剤として顔料を用いたインクが使用され始めてきた。
画像の耐光性、耐水性等は大きく改善されるものの、顔料内部で光の多重反射などにより異なった波長・位相の光が干渉し合うことにより発色が悪く、一般的に染料に較べて顔料の発色性は劣っていると言われている。
このような顔料を用いた場合の発色性の低下を補う方法として、顔料を樹脂で被覆することで発色性を改善する方法が用いられている。この方法によれば、樹脂により定着性や耐ガス性が更に改善され、分散安定性にも大きく寄与している。しかし、光沢性に関しては染料には及ばないのが現状である。
特許文献1の特開2002−138233号公報には、CuKα線を用いたX線回折スペクトルの最大回折ピークにおいて0.4°以下の半値幅を有する結晶性カラー有機顔料の採用を提案し、半値幅を小さくして結晶性を上げることにより高彩度な発色性が得られると記載されている。この提案技術内容は、結晶性を下げることにより高彩度な発色性が得られるという内容を含む本発明とは異なる。
特許文献2の特開2011−122072号公報には、リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体使用したインクについて記述されているが、本発明におけるX線回折ピークを有する高発色な顔料を用いてはいない。
本発明は、従来の顔料インクでは不充分であった発色性を改善したインク組成物、インクジェット記録装置およびインクジェット記録物を提供することを課題とする。
前記課題は、次の特定共重合体と特定顔料との特定の組合せを要諦部分として包含する本発明のインク組成物によって解決される。
(1)「顔料、リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体、水溶性溶剤、及び水を少なくとも含有するインク組成物において、前記顔料が構造式(1)で表され、CuKα線(波長:1.541Å)のX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)=26.5°〜27.5°におけるピーク強度をX、ブラッグ角(2θ±0.2°)=11.0°〜11.5°におけるピーク強度をYとしたとき、つぎの条件式(1)の関係が成り立つことを特徴とするインク組成物。
Y/X≦0.20・・・条件式(1)
Figure 2016014127
以下の詳細かつ具体的な説明から理解されるように、本発明によれば、従来の顔料インクでは不充分であった発色性が改善され、紙の種類を選ばず高発色な画像を実現できるインクジェット用イエローインク組成物が提供され、これを用いた画像形成技術が提供されるという極めて優れた効果が発揮される。
本発明のインクジェット記録装置例のインクカートリッジ装填部のカバーを開いた状態の斜視説明図である。 本発明のインクジェット記録装置例の全体構成を説明する概略構成図である。 本発明のインクカートリッジのインク袋の一例を示す概略図である。 図3のインク袋をカートリッジケース内に収容したインクカートリッジを示す概略図である。 実施例4のX線回析スペクトルからピーク強度を求める概略図である。 比較例1のX線回析スペクトルからピーク強度を求める概略図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、上記(1)に記載の「インク組成物」に係るものであるが、このインク組成物はつぎの(2)〜(7)に記載の「インク組成物」を包含する。また、前記「インク組成物」を用いたつぎの(8)〜(10)に記載の「インクカートリッジ」、「インクジェット記録装置」、「インクジェット記録物」を包含するものでもあるので、これらについても併せて詳細に説明する。
(2)「前記リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体の重量平均分子量が5000〜50000であることを特徴とする前記(1)に記載のインク組成物。」
(3)「前記リン酸基を含む共重合体が、構造式(2)で表される構造単位又はジホスホン酸基を含むラジカル重合性モノマー由来の構造単位を少なくとも有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のインク組成物。」
Figure 2016014127
(式中、Rはメチルまたは水素原子、n、mはそれぞれ0から6の整数を表す。但し、n、mの値は同時に0であってはならない。Mはそれぞれ独立に、水素原子またはアルカリ金属、有機アミンを示す。)
(4)「前記リン酸基を含む共重合体における前記構造式(2)の構造単位または前記ジホスホン酸基を含むラジカル重合性モノマー由来の構造単位の含有率が10〜60重量%であることを特徴とする前記(3)に記載のインク組成物。」
(5)「前記顔料の体積平均粒径が30nm〜150nmであることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のインク組成物。」
(6)「前記水溶性溶剤として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドからなる群から選ばれた溶剤を含むことを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載のインク組成物。」
(7)「さらに下記構造式(3)、(4)で表されるいずれかの化合物を含むことを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載のインク組成物。
Figure 2016014127
Figure 2016014127
(8)前記(1)乃至(7)のいずれかに記載のインク組成物を容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。」
(9)「前記(1)乃至(7)のいずれかに記載のインク組成物を収納せるインク収納手段と、該インク収納手段から供給される前記インクを吐出する記録ヘッドとを有することを特徴とするインクジェット記録装置。」
(10)「前記(1)乃至(7)のいずれかに記載のインク組成物を用いて記録が行われた記録物。」
以下、本発明について詳細に説明する。
高発色な記録画像を得るためには、顔料などの着色剤を紙などの記録媒体の表面に定着させることと、その顔料自体の発色性を向上させることが有効と、本発明者は考えてきた。
しかし、インクジェット記録方法において、一般に広く用いられているPPC用普通紙は、紙の表面に定着するような材料を表面に塗布していないため、印字したインクは紙の中まで浸透してしまい、表面付近にある顔料が少ないため有効な発色性が得られず、くすんだ印象の記録画像となってしまっていた。
この問題を解決するために本発明では、記録媒体の表面に定着させる特定機能発揮のための技術手段と、顔料自体の発色性を向上させることとによる相乗作用によって、問題を解決した。すなわち前者について説明すると、カルシウムイオンとの反応性の高いリン酸基あるいはホスホン酸基を有する共重合体を用いて顔料を分散し、紙に付着したとき紙全体に広く含有している炭酸カルシウムから電離するカルシウムイオンと分散顔料が反応することで、凝集して紙表面に留め、高発色な記録画像を得ることができる。リン酸基、ホスホン酸基は親水性を示すが、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンといった多価金属イオンと反応し、疎水化する特徴を持つ。そのため、リン酸基、ホスホン酸基を含む共重合体を顔料分散剤として用いたインクジェット記録用インクは、多価金属塩を含む記録媒体に使用すると、顔料に吸着した顔料分散剤が記録媒体から溶出してくる多価の金属イオンと反応して疎水化することで、顔料の凝集が起こる。その結果、顔料の紙中への浸透が抑制されて高い発色性を得ることができる。
後者としては、構造式(1)で表されるイエロー顔料を、耐光性や耐ガス性などの特性を低下させないように顔料の結晶構造を維持しつつ、結晶性を低下させることにより、染料並みの発色性を得ることができたことで、高発色な記録画像を得ることができる。リン酸基あるいはホスホン酸基を有する共重合体は、有機溶剤を含むインクジェット記録用インクの場合、前記構造式(1)で表されるジスアゾ系顔料との相性が格別よいことが判った。つまり、インク中で前記多価金属イオンと接するまでは前記ジスアゾ系顔料との親和性に優れ、記録媒体上に吐出された後には該顔料から前記多価金属イオン側に円滑に移行する。
これらにより、紙の種類を選ばず高発色な画像を実現できるインクジェット用イエローインクを提供することが可能となった。
−顔料−
本発明では構造式(1)で表されるジスアゾ系顔料を用い、C.I.ピグメントイエロー155が対応する。本発明の前記条件式(1)の関係が成立するインク組成物を得るためには、顔料の結晶を従来よりも小さくし、結晶性を下げる必要があり、前述のように溶解した顔料を微細な反応場で析出させるマイクロリアクターを用いることで作製することができる。
顔料の結晶構造を維持しつつ結晶性を低下させるというのは、X線回折スペクトルにおいて、ピーク強度が最も高いピークに対して、他のピークの強度が相対的に低いことを意味している。構造式(1)で表される顔料においては、最も高いピークである回析角2θ=26.5°〜27.5°の強度Xに対して、他の回析角におけるピークの強度を下げることが必要であり、特にこの効果が顕著に現れる回析角2θ=11.0°〜11.5°のピーク強度Yを、Y/X≦0.20とすることで発色性の大きな向上が得られる。
Y/X≦0.15がより好ましく、Y/X≦0.10が更に好ましい。
このような顔料の結晶構造を維持しつつ結晶性を低下させた顔料を形成する方法として、顔料を酸や溶剤などに一旦溶解し、その溶解液を貧溶媒中に投入して再結晶化する方法が挙げられる。このような方法では、結晶を大きく成長させないために小さな反応場の中で、速い速度で顔料を析出させることが必要であるが、従来のように攪拌されている貧溶媒の中に顔料の溶解液を滴下するような方法では、析出する反応場が概ね1cm以上の大きさがあり、攪拌の流速にも限界があるため大きな結晶が形成され、結晶性を低下させた顔料を形成することはできなかった。
しかし近年、溶解した顔料を微小な反応場で析出させるマイクロリアクターが開発され、微小な反応場により結晶の成長を押さえながら、高速で顔料を析出させることが可能となってきた。一般的にマイクロリアクターとは、一辺あたり1mm以下の大きさのマイクロ空間で、化学反応や、物質生産のための混合・析出を行うフロー型の反応装置のことを指し、50〜500μmの微小な配管を反応場とするmikroSyn(柴田科学株式会社)、MiChS System(株式会社MiChS)や、2枚の回転円盤の間の1〜30μmのギャップからなる強制超薄膜を反応場として利用するULREA(エム・テクニック株式会社)などが挙げられる。
一般に、化学反応の効率は分子と分子の衝突頻度と系に与えられたエネルギーで決まる。
マイクロ空間では分子や熱の移動距離が短いため、分子の衝突頻度の増加と速やかな熱の移動が可能となることから、高速混合・高速析出・高速熱交換・高速拡散が可能となると言われている。したがって、顔料の結晶構造を維持しつつ結晶性を低下させた顔料を形成するためには、反応場の大きさとしては100μmよりも小さいことが望ましく、30μmよりも小さいほうがより望ましいといえる。
構造式(1)の顔料を溶解するためには、酸あるいは有機溶剤を用いることが可能である。酸としては濃硫酸、塩酸、硝酸等の強酸を用いることができるが、溶解度の観点から濃硫酸が望ましく、構造式(1)の顔料を3〜5重量%の濃度で溶解することができる。
有機溶剤としては、ジメチルスルホキシド、1−メチル−2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。これらの中でも最も効果的に用いることができるのがジメチルスルホキシドであるが、常温・常圧における構造式(1)の顔料の溶解度は1重量%未満であり、構造式(1)の顔料を溶解するには濃硫酸を用いることが好ましい。溶解性を上げるため、顔料溶解液の温度は溶解した酸や有機溶剤の沸点までの範囲で加温しても構わない。
貧溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール及び、メタノール、エタノール、イソプロパノールを水に溶解した混合液が挙げられる。水単独や水と上記アルコールとの混合液の場合は、温度を−20〜−50℃まで下げると凝固することがあり、顔料溶解液との温度差を大きく取れたほうが反応を速く進めることができることから、温度を下げられるように水を含まないメタノール、エタノール、またはイソプロパノールを用いることが望ましい。
マイクロリアクターを用いて形成された顔料の大きさと結晶性は、貧溶媒の流速に対する顔料溶解液の流速の比率によって左右される。貧溶媒の流速(ml/分)に対する顔料溶解液の流速(ml/分)の比率は0.005〜0.5が好ましく、0.01〜0.1がより好ましい。貧溶媒に対する顔料溶解液の流速の比率が小さいほど反応速度が速くなるため、顔料の結晶性を低くすることができる。この比率が0.5以下であると、結晶性の低い顔料を形成することができる。一方、この比率が0.005以上であると、顔料から溶剤を除いて回収することが容易となる。
以上のような方法でマイクロリアクターにより形成した酸と貧溶媒の混合液中に分散する顔料は、遠心分離器を用いて、酸と溶剤を除き、さらにイオン交換水を用いて、数回にわたり洗うことで、顔料のペーストとして回収することができる。
本発明のインクに分散している顔料の体積平均粒径としては、30nm以上150nm以下が好ましい。顔料の体積平均粒径をこの範囲に調整する方法としては、ビーズミルやボールミルのようなボールを用いた混練分散機、ロールミルのような剪断力を用いた混練分散機、超音波分散機などを用いることができる。この中でも特に超音波分散機が、本発明においては有効である。顔料の体積平均粒径が30nmよりも大きいと耐光性が良好となるため色の変化が小さくなり、顔料を用いるメリットが得られる。顔料の体積平均粒径が150nmよりも小さいと、画像における光沢性が得られるため、彩度や明度の高い良好な画像を得ることができる。
インク中の顔料濃度は1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上12質量%以下がさらに好ましく、3質量%以上9質量%以下がより好ましい。顔料濃度が1質量%よりも多いと充分な着色力が得られるため、高い彩度や画像濃度を得ることができる。
顔料濃度が15質量%よりも少ないとインクの安定性が良好となるため、長期間安定なインク組成物を得ることができる。
−リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体−
本発明で使用される共重合体は、撹拌機、温度計、窒素導入管を備えたフラスコ内の溶媒に、リン酸基またはホスホン酸基を含む構造式(2)または構造式(5)のモノマーとその他のモノマー成分を、重合開始剤存在下窒素ガス還流下、50〜150℃程度の温度で反応させることで得られる。合成した共重合体の水溶液または水分散液の粘度の調整は、分子量を変えることで可能であり、重合時のモノマー濃度、重合開始剤量、重合温度、重合時間を変えればよい。
前記重合温度に関しては、高温にて短時間で重合すると低分子量の共重合体が得られやすく、低温度にて長時間かけて重合すれば高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。
前記重合開始剤の含有量については、多い方が低分子量の共重合体が得られやすく、少ない方が高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。
前記反応時のモノマー濃度については、高濃度の方が低分子量の共重合体が得られやすく、低濃度の方が高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。
前記リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体の重量平均分子量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3,000〜60,000が好ましく、4,000〜50,000がより好ましく、5,000〜30,000が更に好ましい。前記重量平均分子量が好ましい範囲内であると、インクジェット記録用インクに用いた場合、分散安定性、吐出安定性が良好となる点で有利である。
前記重量平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
構造式(2)の構造単位の源としてのモノマー例としては、次表の構造式(2)−1〜構造式(2)−5のモノマーが挙げられ、市販品としては、ライトエステルP−1A(共栄社化学工業社製、構造式(2)−1、2−アクロイロキシエチルアシッドホスホエート)、ホスマーM(ユニケミカル社製、構造式(2)−2、2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート)、ホスマーPE(ユニケミカル社製、構造式(2)−3、アシッドホスホキシポリオキシエチレングリコールメタクリレート)、ホスマーPP(ユニケミカル社製、構造式(2)−4、アシッドホスホキシポリオキシプロピレングリコールメタクリレート)が例示できる。
前記構造式(2)中のMにおけるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、などが挙げられる。
前記Mにおける有機アミンとしては、例えば、モノ、ジ或いはトリメチルアミン、モノ、ジ或いはトリエチルアミン等のアルキルアミン類;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール(AEPD)等のアルコールアミン類;コリン、モルホリン、N−メチルモノホルリン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の環状アミン、などが挙げられる。
特に画像濃度と保存安定性の両方の面からカリウムイオンが望ましい。
前記Mとしては、全てがアルカリ金属イオン又は有機アミンイオンであることが好ましい。また、前記Mのうち半数がアルカリ金属イオン又は有機アミンイオンであり、残りは水素イオン(プロトン)であることも好ましい。
前記構造式(2)で表される構造単位または前記ジホスホン酸基を含むラジカル重合性モノマー由来の構造単位の質量比率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記共重合体の全量に対して、5質量%〜80質量%が好ましく、10質量%〜60質量%が更に好ましい。前記質量比率が好ましい範囲内であると、インクジェット記録用インクに用いた場合、高い彩度が得られ、分散安定性、吐出安定性が良好となる点で有利である。
Figure 2016014127
前記ジホスホン酸基を含むラジカル重合性モノマーとしては、下記構造式(5)の化合物(4−メタクリルアミド−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジホスホン酸)などが挙げられる。
Figure 2016014127
前記ポリマーは、更に、その余の重合性モノマー由来の構造単位を含むことが好ましい。
前記重合性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合性の疎水性モノマー、重合性の親水性モノマー、などが挙げられる。
前記重合性の疎水性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−クロロメチルスチレン等の芳香族環を有する不飽和エチレンモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、(メタ)アクリル酸ラウリル(C12)、(メタ)アクリル酸トリデシル(C13)、(メタ)アクリル酸テトラデシル(C14)、(メタ)アクリル酸ペンタデシル(C15)、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル(C16)、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル(C17)、(メタ)アクリル酸ノナデシル(C19)、(メタ)アクリル酸エイコシル(C20)、(メタ)アクリル酸ヘンイコシル(C21)、(メタ)アクリル酸ドコシル(C22)等の(メタ)アクリル酸アルキル;1−ヘプテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、1−ノネン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、1−ドコセ等のアルキル基を持つ不飽和エチレンモノマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その余の重合性の親水性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、マレイン酸モノメチル、イタコン酸、イタコン酸モノメチル、フマル酸、4−スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアニオン性不飽和エチレンモノマー;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド等の非イオン性不飽和エチレンモノマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の共重合体を水系媒体に溶解させ、次に顔料を加えて充分に湿潤させた後、ホモジナイザーによる高速撹拌、ビーズミルやボールミルのようなボールを用いた混練分散機、ロールミルのような剪断力を用いた混練分散機、超音波分散機等の方法で分散体を作成することができる。ただし、このような分散工程の後には粗大粒子が含まれていることが多く、インクジェットノズルや供給経路の目詰まりの原因となるため、フィルターや遠心分離器を用いて粒径1μm以上の粒子を除去する必要がある。
本発明の好ましい態様によれば、顔料に対して共重合体は10質量%から100質量%の比率範囲で使用することが好ましく、より好ましくは20質量%から70質量%である。
顔料に対する共重合体の量が10質量%よりも多いと、顔料を微細に分散することができる。顔料に対する共重合体の量が100質量%よりも少ないと共重合体が顔料表面に有効に吸着するため、インクの保存性が良好となるだけでなく、滲みのない良好な画像を得ることができる。また、インク中の分散微粒子の含有量は顔料と共重合体を合わせた固形分で2〜20質量%程度が好ましく、より好ましくは3〜15質量%である。
−水溶性溶剤−
本発明のインクは水を液媒体として使用するものであるが、インクの乾燥を防止、分散安定性の向上や、普通紙におけるカール防止の目的で下記の水溶性溶剤が使用される。これら水溶性溶剤は複数混合して使用してもよい。
水溶性溶剤の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプロピリデングリセロール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類。
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類。
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類。
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物。
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド等のアミド類。
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類。
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類。
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
これら水溶性溶剤の中でも、特に3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドが好ましい。これらは普通紙におけるカールを防止するために優れた効果を得ることができる。
その他、本発明においては水溶性溶剤として糖を含有することができる。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどがあげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖、酸化糖、それらのアミノ酸誘導体、チオ酸誘導体などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどがあげられる。
顔料と水溶性溶剤の比は、ヘッドからのインク吐出安定性に非常に影響がある。顔料固形分が高いのに水溶性溶剤の配合量が少ないとノズルのインクメニスカス付近の水分蒸発が進み吐出不良をもたらす。水溶性溶剤の配合量はインク全体に対して、10〜70質量%が好ましく、より好ましくは20〜50質量%である。この範囲にあるインクは、乾燥性や保存試験や信頼性試験が非常に良好となる。
−浸透剤−
浸透剤をインクに添加することで、表面張力が低下し、ノズルへのインク充填性が向上し、吐出の安定性が向上することに加え、記録媒体にインク滴が着弾した後の記録媒体中への浸透が速くなるため、フェザリングやカラーブリードを軽減することができる。浸透剤としては界面活性剤や浸透性を有する溶剤などが用いられる。
界面活性剤は、親水基によりアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤に大別され、疎水基によりフッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤等に大別することができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオール、グリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、アセチレングリコールなどが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエーテル化合物等が挙げられ、構造式(3)または構造式(4)で表されるフッ素系界面活性剤を特に有用に用いることができる。
Figure 2016014127
Figure 2016014127
アセチレングリコール系の界面活性剤としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えばエアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485あるいはTGなど)を用いることができるが、特にサーフィノール465、104やTGが良好な印字品質を示す。
浸透性のある溶剤としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどの炭素数8以上のポリオール、あるいはグリコールエーテルを用いることができる。
上記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。本発明の好ましい態様によれば、インク全体に対する浸透剤の添加量は0.01質量%から5質量%の比率範囲で使用することが好ましく、より好ましくは0.03質量%から2質量%である。
界面活性剤量が0.01質量%よりも多いと、印字後のドットが充分に広がり、ベタ画像をもれなく埋めることができるため、画像濃度や彩度を高く維持することができる。界面活性剤の量を5質量%よりも少なく抑えると、泡立ちが抑えられ、ノズル内の流路を泡が塞ぐことがなくなるため、良好にインク滴を吐出することが可能となる。
本発明の記録用インク組成物には必要に応じて、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、コゲーション防止剤など従来より知られている添加剤を適宜選択し、加えることができる。
−pH調整剤−
pH調整剤を加えてアルカリ性に保つことで分散状態を安定化し、吐出を安定化することができる。また、pH11以上ではインクジェットのヘッドやインク供給ユニットを溶かし出す量が大きく、インクの変質や、漏洩、吐出不良等の問題が発生してしまう。pH調整剤を加えるのは、顔料を分散剤とともに水に混錬分散する際に加えておくほうが、混錬分散後、水溶性溶剤、浸透剤等の添加剤とともに加えるよりも望ましい。これは、pH調整剤によっては添加することで分散を破壊する場合もあるためである。
pH調整剤としては、アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含むものが好ましく、アルコールアミン類として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール等がある。アルカリ金属元素の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等がある。アンモニウムの水酸化物としては、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物がある。アルカリ金属の炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
−防腐防黴剤−
防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使用できる。
−防錆剤−
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
−酸化防止剤−
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤、などが挙げられる。
−紫外線吸収剤−
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
−コゲーション防止剤−
本発明で用いることができる記録液にはコゲーション防止剤を添加することができる。
コゲーションとは、ヒーターに電流を流して記録液を瞬間的に加熱し、記録液が発泡する力を利用して記録液を吐出するサーマル式ヘッドにおける不具合であり、記録液が熱せられる際に記録液成分に変質が起こり、ヒーターに変質物が付着する現象を言う。
コゲーションが生じると、ヒーターによる加熱が正常に行われなくなり、吐出力が弱くなったり、最悪の場合記録液が吐出しないことが生じてしまう。そのため、コゲーションを防止すべく本発明で用いることができる記録液にはコゲーション防止剤を添加することができる。
コゲーション防止剤としては、ポリリン酸、ポリアミノカルボン酸、アルドン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリオールリン酸エステル、及びこれらの塩、あるいは、アミノ基を有する酸及び/又はその塩、あるいは、メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩、などが挙げられる。
−水−
本発明で使用される水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、または超純水を用いることができる。水の含有量は、インク総量に対して20〜80質量%が好ましい。
−記録装置−
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などに好適に使用することができる。
以下、実施例でも用いたインクジェット記録装置について概要を説明する。
図1に示すインクジェット記録装置は、装置本体101と、装置本体101に装着した用紙を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ103と、インクカートリッジ(インク収納手段)装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ200の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。
111は上カバー、112は前カバーの前面である。
装置本体101内には、図2に示すように、左右に横架したガイド部材であるガイドロッド131とステー132とで、キャリッジ133を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータによって移動走査する。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134の複数のインク吐出口を、主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどが使用できる。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、インク供給チューブを介して、インクカートリッジ装填部104に装填された本発明のインクカートリッジ(インク収納手段)200から、本発明のインクセットに係るインクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ102の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部として、用紙積載部141から用紙142を1枚づつ分離給送する半月コロ〔給紙コロ143〕、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、用紙142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる用紙142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる用紙142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられ、また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。
搬送ベルト151は無端状ベルトであり、搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト151は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の樹脂材、例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド134による印写領域に対応してガイド部材161が配置されている。なお、記録ヘッド134で記録された用紙142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とが備えられており、排紙ローラ172の下方に排紙トレイ103が配されている。
装置本体101の背面部には、両面給紙ユニット181が着脱自在に装着されている。
両面給紙ユニット181は、搬送ベルト151の逆方向回転で戻される用紙142を取り込んで反転させて再度、カウンタローラ152と搬送ベルト151との間に給紙する。
なお、両面給紙ユニット181の上面には手差し給紙部182が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト157が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
そして、サブタンク135内のインクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ200から所要量のインクがサブタンク135に補給される。
このインクジェット記録装置においては、本発明のインクカートリッジ200中のインクを使い切ったときには、インクカートリッジ200における筐体を分解して内部のインク袋だけを交換することができる。また、インクカートリッジ200は、縦置きで前面装填構成としても、安定したインクの供給を行うことができる。したがって、装置本体101の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納したり、あるいは装置本体101の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジ200の交換を容易に行うことができる。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
−インクカートリッジ(インク収納手段)−
本発明のインクセットを構成する各インクは、容器に収容してインクカートリッジとして用いることができ、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を付設してもよい。
容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを有するものなどが好適に挙げられる。
上記インクカートリッジについて、図3及び図4を参照して説明する。ここで、図3は、本発明のインクカートリッジのインク袋241の一例を示す概略図であり、図4は図3のインク袋241をカートリッジケース244内に収容したインクカートリッジ200を示す概略図である。
図3に示すように、インク注入口242からインクをインク袋241内に充填し、該インク袋中に残った空気を排気した後、該インク注入口242を融着により閉じる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給する。インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成する。そして、図4に示すように、通常、プラスチック製のカートリッジケース244内に収容し、インクカートリッジ200として各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いる。
本発明のインクカートリッジは、前述の本発明のインクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いることが特に好ましい。
(記録物及び記録物の製造方法)
本発明の記録物の製造方法は、インクをインクジェットヘッドから吐出させて記録媒体に記録を行う工程を有する記録物の製造方法であって、前記インクが、本発明のインクジェットインクである。
また、本発明の記録物は、インクを用いて記録媒体に情報または画像が記録されている記録物であって、前記インクが、本発明のインクジェットインクである。
すなわち、本発明の記録物は、本発明のインクジェットインクを用いて記録媒体(記録メディア)に情報または画像が記録されている。本発明の記録物は、インクジェットインクをインクジェットヘッドから吐出させて記録媒体に記録を行う工程により製造することができる。
前記記録メディアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、普通紙、印刷用塗工紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、普通紙および印刷用塗工紙の少なくともいずれかが好ましい。
前記普通紙は安価である点で有利である。また、前記印刷用塗工紙は光沢紙に比べ比較的安価でしかも平滑な光沢ある画像を与える点で有利である。普通紙および印刷用塗工紙は、乾燥性が悪く一般にインクジェット用には使用困難であったが、本発明のインクにより乾燥性が向上し使用可能となった。
本発明の記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、これら実施例は、本発明についての理解を容易ならしめるためのものであって、本発明を限定するためのものではない。各例中、「部」及び「%」は、別段の断りない限り、「質量部」及び「質量%」を示す。
[合成例a−1;共重合体a−1の合成]
構造式(2)−1のモノマー6.67質量部、スチレンアクリレート13.33質量部、エタノール113.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、75℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて3時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化ナトウムを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体a−1を合成した。得られた共重合体a−1について、GPC測定を行った。
[合成例a−2;共重合体a−2の合成]
合成例a−1の重合温度を75℃から50℃に変え、重合時間を3時間から48時間に変えた以外は、合成例a−1と同様の処方を用いて、共重合体a−2を合成した。得られた共重合体a−2について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例b−1共重合体b−1の合成]
構造式(2)−2のモノマー6.67質量部、n−ステアリルメタクリレート13.33質量部、エタノール113.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて8時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体b−1を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体b−1を合成した。得られた共重合体b−1について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例b−2;共重合体b−2の合成]
合成例b−1で用いた構造式(2)−1のモノマーを6.67質量部から1.0質量部に変え、n−ステアリルメタクリレートを13.33質量部から19.0質量部に変えた以外は、合成例b−1と同様の処方を用いて、共重合体b−2を合成した。得られた共重合体b−2について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例b−3;共重合体b−3の合成]
合成例b−1で用いた構造式(2)−1のモノマーを6.67質量部から2.0質量部に変え、n−ステアリルメタクリレートを13.33質量部から18.0質量部に変えた以外は、合成例b−1と同様の処方を用いて、共重合体b−3を合成した。得られた共重合体b−3について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例b−4;共重合体b−4の合成]
合成例b−1で用いた構造式(2)−1のモノマーを6.67質量部から12.0質量部に変え、n−ステアリルメタクリレートを13.33質量部から8.0質量部に変えた以外は、合成例b−1と同様の処方を用いて、共重合体b−4を合成した。得られた共重合体b−4について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例b−5;共重合体b−5の合成]
合成例b−1で用いた構造式(2)−1のモノマーを6.67質量部から14.0質量部に変え、n−ステアリルメタクリレートを13.33質量部から6.0質量部に変えた以外は、合成例b−1と同様の処方を用いて、共重合体b−5を合成した。得られた共重合体b−5について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例b−6;共重合体b−6の合成]
構造式(2)−3のモノマー6.67質量部、n−ステアリルメタクリレート13.33質量部、エタノール113.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて12時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体b−6を合成した。得られた共重合体b−6について、GPC測定を行った。
[合成例b−7;共重合体b−7の合成]
構造式(2)−4のモノマー6.67質量部、n−ステアリルメタクリレート13.33質量部、エタノール113.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて12時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体b−7を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体b−7を合成した。得られた共重合体b−7について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例b−8;共重合体b−8の合成]
構造式(2)−5のモノマー6.67質量部、n−ステアリルメタクリレート13.33質量部、エタノール113.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、50℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて12時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体b−8を合成した。得られた共重合体b−8について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例c−1;共重合体c−1の合成]
構造式(5)のモノマー30.0質量部、2−ヒドロキシプロピルアクリルアミド15.0質量部、t−オクチルアクリルアミド30.0質量部、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)100.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、75℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をメタノール中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、ホスホン酸基が100%中和された共重合体c−1を合成した。得られた共重合体c−1について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例c−2;共重合体c−2の合成]
合成例c−1の重合温度を75℃から65℃に変え、重合時間を5時間から12時間に変えた以外は、合成例c−1と同様の処方を用いて、共重合体c−2を合成した。得られた共重合体c−2について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例c−3;共重合体c−3の合成]
合成例c−1の重合温度を75℃から50℃に変え、重合時間を5時間から24時間に変えた以外は、合成例c−1と同様の処方を用いて、共重合体c−3を合成した。得られた共重合体c−3について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例d−1;共重合体d−1の合成]
構造式(2)−2のモノマー5.0質量部、MMA(メタクリル酸メチル)5.0質量部、ステアリルアクリレート10.0質量部、エタノール113.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて5時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、ジエチルメチルアミンを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体d−1を合成した。
得られた共重合体d−1について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[合成例d−2;共重合体d−2の合成]
合成例d−1の重合温度を65℃から60℃に変え、重合時間を5時間から12時間に変えた以外は、合成例d−1と同様の処方を用いて、共重合体d−2を合成した。得られた共重合体d−2について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[比較合成例e−1;共重合体e−1の合成]
MMA(メタクリル酸メチル)6.0質量部、ビニルナフタレン14.0質量部、エタノール113.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、60℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて15時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。
このようにして、共重合体e−1を合成した。得られた共重合体e−1について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
[比較合成例f−1;共重合体f−1の合成]
GLM(グリセリンメタクリレート)10.0質量部、スチレンメタクリレート10.0質量部、エタノール113.0質量部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、60℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33質量部を加えて10時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、共重合体f−1を合成した。
得られた共重合体f−1について、GPCを用いて重量平均分子量を測定した。
<重量平均分子量の測定>
カラム恒温槽CTO−20A(島津製作所社製)、検出器RID−10A(島津製作所社製)、溶離液流路ポンプLC−20AD(島津製作所社製)、デガッサDGU−20A(島津製作所社製)及びオートサンプラーSIL−20A(島津製作所社製)を用いて、GPC法により、重量平均分子量を測定した。カラムとしては、排除限界分子量が2×10の水系SECカラムTSKgelG3000PWXLと、排除限界分子量が2.5×10のTSKgelG5000PWXLと、排除限界分子量が5×10のTSKgelG6000PWXL(東ソー社製)を接続したものを用いた。サンプルとしては、溶離液で2g/100mlに調製したものを用いた。溶離液としては、酢酸及び酢酸ナトリウムの含有量をそれぞれ0.5mol/Lに調整した水溶液を用いた。カラム温度を40℃とし、流速を1.0ml/minとした。較正曲線は、分子量が1065、5050、24000、50000、107000、140000、250000、540000、920000の9種のポリエチレングリコールの標準サンプルを用いて作成した。これら合成法の概要、組成および分子量結果は次表に示される。
Figure 2016014127
(註1)DEMA:ジエチルメチルアミン
(註2)リン酸モノマー、ジホスホン酸モノマーを用いていない比較合成例e−1、
f−1のラインの場合、「共重合相手モノマー」の見出しカラムは「重合モ
ノマー」と読み替えることとする。
[実施例1]
マイクロリアクターULREA(エム・テクニック(株)製)を用い、貧溶媒である−20℃のメタノールを600ml/分の流量で回転円盤に挟まれた薄層リアクターに流し、構造式(1)で表される顔料PIGMENT YELLOW 4G(DIMACHEMA社製)20質量部を0.1規定水酸化カリウム49質量部とエタノール147質量部およびジメチルスルホキシド784質量部の混合液に溶解し、この溶解液を25℃に保ち30ml/分の流量で同回転円盤に流し込むことで顔料を析出させた。得られた顔料分散液を遠心分離機による濃縮とイオン交換水による希釈の操作を繰り返すことでpH=8前後に調整し、顔料濃度30重量%の顔料ペーストを得た。
次に、共重合体a−1 6.0質量部をイオン交換水44.0質量部に溶解し、上記顔料ペースト50質量部を混合し、超音波ホモジナイザーで0.5時間処理することで、顔料濃度15質量%の分散体1を得た。
<インク処方>
分散体1 30.0質量部
グリセリン 20.0質量部
3−メチル−1,3−ブタンジオール 15.0質量部
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン 5.0質量部
N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド 5.0質量部
(エクアミド M100、出光興産株式会社製)
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0質量部
構造式(3)で表される化合物 0.05質量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5質量部
プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1質量部
イオン交換水 22.35質量部
分散体1以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成した後、分散体1と混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用インクを得た。
[実施例2]
マイクロリアクターULREA(エム・テクニック(株)製)を用い、−20℃のメタノールを400ml/分の流量で回転円盤に挟まれた薄層リアクターに流し、0.1規定水酸化カリウム49質量部とエタノール147質量部およびジメチルスルホキシド784質量部の混合液に構造式(1)で表されるTONER YELLOW 3GP(クラリアント・ジャパン(株)製)30質量部を溶解した溶解液を25℃に保ち、10ml/分の流量で同回転円盤に流し込むことで顔料を析出させた。得られた顔料分散液を遠心分離機による濃縮とイオン交換水による希釈の操作を繰り返すことでpH=6前後に調整し、顔料濃度30質量%の顔料ペーストを得た。
次に、共重合体a−2の6.0質量部をイオン交換水44.0質量部に溶解し、上記顔料ペースト50質量部を混合して、ウルトラアスペックミルUAM015型(寿工業(株)製)に投入して1時間分散処理をおこなった後、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15質量%の分散体2を得た。
<インク処方>
実施例1の分散体1を分散体2に変えた以外は、実施例1と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例3]
実施例1のマイクロリアクターULREAの回転円盤に流し込む水酸化カリウムとエタノールおよびジメチルスルホキシドの混合液に顔料を溶解した液の流量を20ml/分に変えた以外は、実施例1と同様の方法を用いて顔料濃度30質量%の顔料ペーストを得た。
次に、共重合体a−1の6.0質量部をイオン交換水44.0質量部に溶解し、上記顔料ペースト50質量部を混合し、超音波ホモジナイザーで1時間処理することで、顔料濃度15質量%の分散体3を得た。
<インク処方>
実施例1の分散体1を分散体3に変えた以外は、実施例1と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例4]
マイクロリアクターULREA(エム・テクニック(株)製)を用い、−20℃のメタノールを400ml/分の流量で回転円盤に挟まれた薄層リアクターに流し、0.1規定水酸化カリウム49質量部とエタノール147質量部およびジメチルスルホキシド784質量部の混合液に顔料Ink Jet Yellow 4G(クラリアント・ジャパン(株)製)30質量部を溶解した溶解液を25℃に保ち、10ml/分の流量で同回転円盤に流し込むことで顔料を析出させた。得られた顔料分散液を遠心分離機による濃縮とイオン交換水による希釈の操作を繰り返すことでpH=6前後に調整し、顔料濃度30質量%の顔料ペーストを得た。
次に、共重合体b−1の6.0質量部をイオン交換水44.0質量部に溶解し、上記顔料ペースト50質量部を混合し、超音波ホモジナイザーで1時間処理することで、顔料濃度15質量%の分散体4を得た。
<インク処方>
分散体4 30.0質量部
グリセリン 20.0質量部
1,3−ブタンジオール 25.0質量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0質量部
構造式(4)で表される界面活性剤 0.05質量部
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5質量部
プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1質量部
イオン交換水 22.35質量部
分散体4以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成した後、分散体4と混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用インクを得た。
[実施例5]
実施例4の分散体4を用い、1,3−ブタンジオール25.0質量部を15.0質量部に減らし、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを10.0質量部加えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、インクジェット記録用インクを得た。
[実施例6]
実施例4の分散体4を用い、1,3−ブタンジオール25.0質量部を15.0質量部に減らし、イソプロピリデングリセロールを10.0質量部加えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、インクジェット記録用インクを得た。
[実施例7]
実施例4の分散体4を用い、1,3−ブタンジオール25.0質量部を15.0質量部に減らし、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミドを10.0質量部加えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、インクジェット記録用インクを得た。
[実施例8]
実施例4の分散体4を用い、1,3−ブタンジオール25.0質量部を15.0質量部に減らし、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドを10.0質量部加えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、インクジェット記録用インクを得た。
[実施例9]
実施例4の共重合体b−1を共重合体b−2に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体9を得た。
実施例4の分散体4を分散体9に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例10]
実施例4の共重合体b−1を共重合体b−3に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体10を得た。
実施例4の分散体4を分散体10に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例11]
実施例4の共重合体b−1を共重合体b−4に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体11を得た。
実施例4の分散体4を分散体11に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例12]
実施例4の共重合体b−1を共重合体b−5に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体12を得た。
実施例4の分散体4を分散体12に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例13]
実施例4の共重合体b−1を共重合体b−6に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体13を得た。
実施例4の分散体4を分散体13に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例14]
実施例4の共重合体b−1を共重合体b−7に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体14を得た。
実施例4の分散体4を分散体14に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例15]
実施例4の共重合体b−1を共重合体b−8に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体15を得た。
実施例4の分散体4を分散体15に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例16]
実施例4の顔料Ink Jet Yellow 4Gを、構造式(1)表される顔料PIGMENT YELLOW 4G(DIMACHEMA社製)に変え、共重合体b−1を共重合体c−1に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体16を得た。
<インク処方>
分散体16 30.0質量部
グリセリン 20.0質量部
エチレングリコールモノブチルエーテル 15.0質量部
2−ピロリドン 10.0質量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0質量部
エマルゲンLS−106 1.0質量部
(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、花王(株)製)
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5質量部
プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1質量部
イオン交換水 21.4質量部
分散体14以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成した後、分散体16と混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用インクを得た。
[実施例17]
実施例16の共重合体c−1を共重合体c−2に変えた以外は、実施例16と同様の処方と方法を用いて、分散体17を得た。
実施例16の分散体16を分散体17に変えた以外は、実施例16と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例18]
実施例17の分散体17を用い、エマルゲンLS−106を構造式(3)で表される化合物0.05質量部に変え、イオン交換水を21.4質量部から22.35質量部に変えた以外は、実施例17と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例19]
実施例17の分散体17を用い、エマルゲンLS−106を構造式(4)で表される化合物0.05質量部に変え、イオン交換水を21.4質量部から22.35質量部に変えた以外は、実施例17と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例20]
実施例16の共重合体c−1を共重合体c−3に変えた以外は、実施例16と同様の処方と方法を用いて、分散体20を得た。
実施例16の分散体16を分散体20に変えた以外は、実施例16と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[実施例21]
マイクロリアクターULREA(エム・テクニック(株)製)を用い、−20℃のメタノールを400ml/分の流量で回転円盤に挟まれた薄層リアクターに流し、0.1規定水酸化カリウム49質量部とエタノール147質量部およびジメチルスルホキシド784質量部の混合液に構造式(1)で表されるInk Jet Yellow 4G(クラリアント・ジャパン(株)製)30質量部を溶解した溶解液を25℃に保ち、5ml/分の流量で同回転円盤に流し込むことで顔料を析出させた。得られた顔料分散液を遠心分離機による濃縮とイオン交換水による希釈の操作を繰り返すことでpH=6前後に調整し、顔料濃度30質量%の顔料ペーストを得た。
次に、共重合体d−1の6.0質量部をイオン交換水44.0質量部に溶解し、上記顔料ペースト50質量部を混合して、超音波ホモジナイザーで1時間処理することで、顔料濃度15質量%の分散体21を得た。
<インク処方>
分散体21 40.0質量部
グリセリン 20.0質量部
2−ピロリドン 5.0質量部
1,3−ブタンジオール 10.0質量部
3−メチル−1,3−ブタンジオール 5.0質量部
N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド 5.0質量部
(エクアミド B100、出光興産株式会社製)
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0質量部
エマルゲンLS−106 1.0質量部
(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、花王(株)製)
2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール 0.5質量部
プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1質量部
イオン交換水 21.4質量部
分散体21以外の上記材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作成した後、分散体21と混合し、1μmのフィルターでろ過してインクジェット記録用インクを得た。
[実施例22]
実施例21の共重合体d−1を共重合体d−2に変えた以外は、実施例21と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15質量%の分散体22を得た。
実施例21の分散体21を分散体22に変えた以外は、実施例21と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[比較例1]
実施例4で用いた共重合体b−1の6.0質量部をイオン交換水79.0質量部に溶解し、実施例4と同様の顔料Ink Jet Yellow 4G(クラリアント・ジャパン(株)製)15質量部を混合し、ウルトラアスペックミルUAM015型(寿工業(株)製)に投入して1時間分散処理をおこなった後、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15質量%の分散体23を得た。
<インク処方>
実施例4の分散体4を分散体23に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[比較例2]
実施例2で用いた共重合体a−2の6.0質量部をイオン交換水79.0質量部に溶解し、実施例2と同様の顔料TONER YELLOW 3GP(クラリアント・ジャパン(株)製)15質量部を混合し、ウルトラアスペックミルUAM015型(寿工業(株)製)に投入して1時間分散処理をおこなった後、1μmのフィルターでろ過することで顔料濃度15質量%の分散体24を得た。
<インク処方>
実施例2の分散体2を分散体24に変えた以外は、実施例2と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[比較例3]
実施例4の共重合体b−1を共重合体e−1に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いて、分散体25を得た。
実施例4の分散体4を分散体25に変えた以外は、実施例4と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
[比較例4]
実施例17の共重合体c−2を共重合体f−1に変えた以外は、実施例17と同様の処方と方法を用いて、分散体26を得た。
実施例17の分散体17を分散体26に変えた以外は、実施例17と同様の処方と方法を用いてインクジェット記録用インクを得た。
Figure 2016014127
註(1) 比較例2,3の場合、「共重合体」のカラムは「重合体」と読み替えるこ
ととする。
(評価方法、評価結果)
実施例、比較例で作成した分散体および記録用インクの評価項目、評価方法を以下に記載する。
(1)X線回析スペクトルの測定
実施例、比較例で作製した顔料のX線回析スペクトルの測定には、(株)パナティカル社製のX’Pert Proを用いた。測定条件は、X線発生装置としてCu封入管(Kα特性X線:波長1.541Å)を用い、測定範囲2θ=3.0°〜35.0°、サンプリング幅0.02°、積算時間1.0秒で行った。実施例の顔料のX線回析測定は、分散前の顔料ペーストを減圧し、50℃に加熱して水分を除いた粉末状態で行った。比較例の顔料のX線回析測定は、分散前の粉末状態で行った。図5には実施例4のX線回析スペクトルを、図6には比較例1のX線回析スペクトルを掲載する。
得られたX線回析スペクトルから、2θ=28.0°〜29.0°におけるピークの有無を判別した結果を表4に掲載する。また、ピーク強度X、Yは図5に示すように、非晶質のハロー部分をベースとして、結晶によるピーク部分の強度を求めている。X、Yおよび、Y/Xを求めた結果を表4に掲載する。
Figure 2016014127
(2)体積平均粒径の測定
実施例、比較例で作製したインクジェット記録用インクの体積平均粒径の測定には、マイクロトラック社製のUPA−EX150を用いた。測定条件は、構造式(1)の顔料密度1.40g/mLを用い、イオン交換水でインクを600倍に希釈して測定セルに投入し、25℃で60秒間の測定を行った。測定結果は表5に掲載する。
(3)彩度測定
実施例および比較例におけるインクジェット記録用インクを、前述した図1〜図2の構造のリコー製インクジェットプリンタIPSiO GX e5500に充填し、ワンパスでベタ画像の印字を行った。印刷評価は下記の評価紙を使用して印字乾燥後、明度を反射型カラー分光測色濃度計X−Rite938(X−Rite社製)で測定した。
得られたa*、b*の値から、彩度C*=((a*)+(b*)1/2を算出し、標準色(Japan color ver.2)の彩度の値C*=91.34との比率k=C*/C*を算出して、下の評価基準にしたがって評価した。結果を表5に示すが、ランクA、Bが許容範囲である。
[評価紙]
普通紙(1):BP−PAPER GF−500(A4、キヤノン製)
普通紙(2):Fore Multi−Purpuse(HAMMERMILL社製)
コート紙:ミラーコート・プラチナ(王子製紙製)
[評価基準]
A:k≧1.1
B:1.1>k≧1.0
C:1.0>k≧0.9
D:0.9>k
(4)耐光性
実施例および比較例におけるインクジェット記録用インクを、前述した図1〜図2の構造のリコー製インクジェットプリンタIPSiO GX e5500に充填し、ワンパスでベタ画像の印字を行った。印刷評価は下記記録紙Cを用い、印字乾燥後、キセノンフィードメーターによりブラックパネル温度63度で24時間照射し、処理前後の画像濃度の変化を反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)で測定して、下記の式により退色率t(%)を求めた。
t(%)=[1−(処理後の画像濃度/処理前の画像濃度)]×100
結果を表5に示すが、ランクA、Bが許容範囲である。
[評価紙]
コート紙:ミラーコート・プラチナ(王子製紙製)
[評価基準]
A:t≦5%
B:5%<t≦10%
C:10%<t≦20%
D:20%<t
(5)カールの測定
実施例、比較例で作製したインクジェット記録用インクセットを、前述した図1及び図2の構造のプリンタIPSiO GX e5500(リコー製)に充填してセットし、印刷試験用紙は下記の記録紙Aを使用して、記録密度600×300dpi、ワンパスでA4全面べた画像の印字を行った。インクの付着量は300〜340mg/A4に調整し、印字終了から10分後の画像を、印字面を下にして平らな机の上に置き、紙の端面と基準面との距離を、スケールを用いて測定した。紙の右端と左端での測定値を平均した値をカール量とした。下記の基準で評価した結果を、表5に記載する。A及びBが許容範囲である。
[評価紙]
普通紙(1):BP−PAPER GF−500(A4、キヤノン製)
[評価基準]
A:5mm未満
B:5mm以上20mm未満
C:20mm以上50mm未満
D:両端が回り込んで紙が筒状になっている
(6)吐出安定性の評価
実施例、比較例で作成した記録用インクを前述した図1〜図2の構造のプリンタIPSiO GX e5500(リコー製)に充填してセットし、以下の方法で吐出安定性の評価を行った。
上記ノズルプレートをセットしたプリンタを用いて10分間連続印字を行ない、ヘッド面にインクが付着した状態で保湿キャップをしてプリンタを50℃60%RH環境下にて1ヶ月間放置した後、クリーニングを実施して放置前と同等に復帰させた。この後、以下の条件で間欠印写試験を行ない吐出安定性を評価した。
すなわち、以下の印刷パターンチャートを20枚連続で印字後、20分間印字を実施しない休止状態にし,これを50回繰り返し、累計で1000枚印写後、もう1枚同チャートを印写した時の5%チャートベタ部の筋,白抜け,噴射乱れの有無を目視にて以下の基準で評価した。なお、印刷パターンは、画像領域中、印字面積が、紙面全面積中、各色印字面積が5%であるチャートにおいて、各インクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度は600×300dpi、ワンパス印字とした。評価基準を以下に示すが、ランクA、Bが許容範囲である。評価結果を表5に記載する。
[評価基準]
A:ベタ部にスジ,白抜け,噴射乱れが無い。
B:ベタ部にスジ,白抜け,噴射乱れが若干認められる。
C:ベタ部にスジ,白抜け,噴射乱れが認められる。
D:ベタ部全域にわたってスジ,白抜け,噴射乱れが認められる。
Figure 2016014127
上記結果から、少なくとも顔料、リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体、水溶性溶剤、及び水からなるインク組成物において、前記顔料が構造式(1)で表され、CuKα線(波長:1.541Å)のX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)に対して、2θ=26.5°〜27.5°におけるピーク強度をX、2θ=11.0°〜11.5°におけるピーク強度をYとした時、式1の関係が成り立つことにより、高彩度な画像を得ることができるインク組成物を提供することができることが判る。
加えて、前記リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体の重量平均分子量が5000〜50000である場合には、吐出安定性に優れたインク組成物を提供することができることが判る。
また、前記リン酸基を含む共重合体が、構造式(2)で表される構造単位を少なくとも有することにより、高彩度な画像を得ることができるインク組成物を提供することができることが判る。
さらにまた、前記リン酸基を含む共重合体における構造式(2)の構造単位の含有率が10〜60質量%であることにより、吐出安定性に優れたインク組成物を提供することができることが判る。
さらにまた、前記顔料の体積平均粒径が30nm〜150nmであることにより、高彩度で耐光性に優れた画像を提供することができることが判る。
さらにまた、前記水溶性溶剤として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドのいずれか、または2つ以上を含むことにより、カールの発生しない画像を得ることができることが判る。
さらにまた、前記インク組成物が、構造式(3)、(4)で表されるいずれかの化合物を含むことにより、吐出安定性に優れたインク組成物を提供することができることが判る。
さらにまた、本発明の前記インク組成物を容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ、前記インク組成物を用いたインクジェット記録装置、記録物が提供される。
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前カバーの前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 テンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
200 インクカートリッジ
241 インク袋
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジケース
特開2002−138233号公報 特開2011−122072号公報

Claims (10)

  1. 顔料、リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体、水溶性溶剤、及び水を少なくとも含有するインク組成物において、前記顔料が構造式(1)で表され、CuKα線(波長:1.541Å)のX線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)=26.5°〜27.5°におけるピーク強度をX、ブラッグ角(2θ±0.2°)=11.0°〜11.5°におけるピーク強度をYとしたとき、つぎの条件式(1)の関係が成り立つことを特徴とするインク組成物
    Y/X≦0.20・・・条件式(1)
    Figure 2016014127
  2. 前記リン酸基またはホスホン酸基を含む共重合体の重量平均分子量が5000〜50000であることを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記リン酸基を含む共重合体が、構造式(2)で表される構造単位又はジホスホン酸基を含むラジカル重合性モノマー由来の構造単位を少なくとも有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインク組成物。
    Figure 2016014127
    (式中、Rはメチルまたは水素原子、n、mはそれぞれ0から6の整数を表す。但し、n、mの値は同時に0であってはならない。Mはそれぞれ独立に、水素原子またはアルカリ金属、有機アミンを示す。)
  4. 前記リン酸基を含む共重合体における前記構造式(2)の構造単位または前記ジホスホン酸基を含むラジカル重合性モノマー由来の構造単位の含有率が10〜60重量%であることを特徴とする請求項3に記載のインク組成物。
  5. 前記顔料の体積平均粒径が30nm〜150nmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインク組成物。
  6. 前記水溶性溶剤として、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、イソプロピリデングリセロール、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドからなる群から選ばれた溶剤を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインク組成物。
  7. さらに下記構造式(3)、(4)で表されるいずれかの化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインク組成物。
    Figure 2016014127
    Figure 2016014127
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載のインク組成物を容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載のインク組成物を収納せるインク収納手段と、該インク収納手段から供給される前記インクを吐出する記録ヘッドとを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 請求項1乃至7のいずれかに記載のインク組成物を用いて記録が行われた記録物。
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