JP6536943B2 - インク、インク収容容器、インクジェット記録装置、記録物 - Google Patents

インク、インク収容容器、インクジェット記録装置、記録物 Download PDF

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Description

本発明は、インク、これを用いたインク収容容器、インクジェット記録装置及び記録物に関する。
インクジェットプリンタは低騒音、低ランニングコストといった利点から目覚しく普及し、普通紙に印字可能なカラープリンタも市場に盛んに投入されるようになった。しかしながら、画像の色再現性、耐擦過性、耐久性、耐光性、画像の乾燥性、文字にじみ(フェザリング)、色境界にじみ(カラーブリード)、両面印刷性、吐出安定性などの要求される全ての特性を満足することは非常に難しく、用途に応じて優先される特性により用いるインクが選択されている。
画像濃度や彩度は従来に較べて向上し、印刷や電子写真に肉迫してきているとは言うものの、普通紙の表面付近に顔料を留めることに伴い、紙表面の顔料は取れ易くなり、画像の定着性が著しく低下するという新たな問題が発生している。
定着性を改善する方法として、ワックスをインクに添加することが提案されている。ワックスにより画像表面が滑り易くなり、特に顔料が紙の表面に多くある場合には、多量の樹脂を添加して結着性を強化するよりは、少量のワックスにより滑り易くすることで、定着性を著しく改善することが出来る場合がある。しかしワックスは、熱や強い力を受けると、融解・変形して、水への溶解性を失う場合があり、特に熱や力を受けるヘッド内部のノズル付近には、水溶解性を失ったワックスが付着して、吐出曲がりが発生するという問題があり、有効な対策がなされていないのが現状である。
このような課題に対して、特許文献1(特許4407122号公報)ではアルカリ可溶性共重合体と、水と、着色剤と、ワックスとを含んでなるインク組成物について請求されているが、溶剤のSP値に関する記述はない。また、特許文献2(特許3972637号公報)では、顔料粒子が表面に極性基を有し、かつインク全質量の6〜40質量%が、SP値9〜12の多価アルコールエーテル類及びSP値が12〜14の多価アルコール類から選ばれる溶剤からなるインク組成物について請求されているが、ワックスについての記述はない。
また、特許文献3(特許5001291号公報)には、ビスホスホン酸基を使用し、カルシウムイオンと反応させインクを紙の表面に留めることで画像濃度を向上させる方法が提案されている。しかし、画像濃度が向上することで、定着性は悪化し、画像を擦ると取れてしまうため、このままでは実用に供することはできない。
特許文献4(特許5512240号公報)では、側鎖に芳香環を含むグラフトポリマーが提案されている。このグラフトポリマーを顔料分散剤として用いることにより、70℃で3日間のインク保存安定性が確保されているが、長期間の保存安定性の点では不十分である。また、特許文献4では本発明の共重合体に関して、具体的な例示や実施例での記載を一切行っていない。
本発明は、従来の顔料インクでは不充分であった普通紙における定着性の問題を改善し、高画像濃度で高彩度な画像でありながら、画像の耐擦過性に優れ、かつ保存安定性及び吐出安定性にも優れたインクの提供を目的とする。
上記課題は、次の(1)の発明によって解決される。
(1)顔料、ワックス、水溶性溶剤、下記一般式(I)で表される構造単位及び下記一般式(II)で表される構造単位を有する共重合体、並びに水を少なくとも含むインクであって、
前記水溶性溶剤としてSP値が9.0以上、11.0以下の溶剤が含まれ、
インク中のワックス含有量と、SP値が9.0以上、11.0以下の溶剤の含有量との比率(質量基準)が、1.0:2.5〜1.0:25.0の範囲にある
ことを特徴とするインク。
Figure 0006536943
(式中、R1及びR2は水素原子又はメチル基、Xは水素原子又は陽イオン、Lは炭素数が2〜18のアルキレン基である。)
本発明によれば、従来の顔料インクでは不充分であった定着性の問題を改善し、高画像濃度で高彩度な画像でありながら、画像の耐擦過性に優れ、かつ保存安定性及び吐出安定性にも優れたインクを提供できる。
本発明のインクジェット記録装置例のインク収容容器装填部のカバーを開いた状態の斜視説明図。 本発明のインクジェット記録装置例の全体構成を説明する概略構成図。 本発明のインク収容容器のインク収容部の一例を示す概略図。 図3のインク収容部をケース内に収容したインク収容容器を示す概略図。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のインクは、成分として顔料、ワックス、水溶性溶剤、及び水を含んでいる。
そして、前記水溶性溶剤は、SP値が9.0以上、11.0以下の溶剤を含んでいる。また、インク中のワックス含有量と、SP値が9.0以上、11.0以下の溶剤の含有量との比率(質量基準)が、1.0:2.5〜1.0:25.0の範囲にある。
まず、上記したインクの各成分について説明する。
−水溶性溶剤−
本発明のインクは水を液媒体として使用するが、インクの乾燥防止、分散安定性の向上、普通紙におけるカール防止等の目的で水溶性溶剤や湿潤剤を含有させる。本発明において水溶性溶剤とは、水以外の常温で液体状態にあり、水に対して少量でも溶解可能な物質を指す。また、本発明において湿潤剤とは、常温において吸湿、吸水性を有する物質を指す。水溶性溶剤や湿潤剤の具体例としては、例えば以下のものが挙げられるが、これらは複数混合して使用してもよい。
グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプロピリデングリセロール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルトリグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール、3-メトキシ−1−ブタノール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等の多価アルコール類。
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類。
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類。
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物。
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド等のアミド類。
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類。
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類。
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等。
上記の他に、水溶性溶剤又は湿潤剤として糖を用いることができる。糖類の例としては単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類及び四糖類を含む)及び多糖類が挙げられ、好ましい具体例としては、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖、酸化糖、アミノ酸、チオ酸などが挙げられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。
顔料と水溶性溶剤及び湿潤剤の比は、ヘッドからのインクの吐出安定性に影響する。顔料固形分が高いのに水溶性溶剤及び湿潤剤の配合量が少ないと、ノズルのインクメニスカス付近の水分蒸発が進み吐出不良をもたらす。水溶性溶剤及び湿潤剤の配合量は、インク全体の10〜70質量%が好ましく、より好ましくは20〜50質量%である。この範囲にあるインクは、乾燥性や保存試験や信頼性試験が非常に良好となる。
−SP値−
SP値は溶解パラメータのことで、溶剤、樹脂や顔料など、水や溶剤に対して溶解または分散して用いられる材料の親和性、溶解性の指標として一般に広く用いられている。SP値の求め方は、実験により測定する方法や、浸漬熱など物理特性の測定から計算する方法、分子構造から計算する方法など様々な方法が提唱されているが、本発明ではFedorsが提唱した分子構造から計算する方法を用いる。この方法は分子構造がわかればSP値が計算できる点と、実験による測定値との差が小さい点で有効である。Fedorsの方法では、各原子や原子団の25℃における蒸発エネルギーΔe、モル体積Δvを下表のように定め、この値を下記式(A)に代入することでSP値を求めることができる。
本発明においてはFedorsの方法に基づき、分子構造から算出したSP値を用いるものとし、その単位は、(cal/cm31/2を用いることとする。
なお、本発明では25℃におけるSP値を用い、温度換算等は行わない。
Figure 0006536943
なお上記式(A)において、ΔE:凝集エネルギー密度、V:モル体積、Δe:原子または原子団の蒸発エネルギー、Δv:原子または原子団のモル体積、である。
例えば、イソプロピリデングリセロール(iPDG)のSP値は、下記表1の値より次のように計算される。
SP値=(14610/151)1/2=9.8 (cal/cm31/2
Figure 0006536943
本発明のインクは、SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤を含む。SP値がこの範囲にあると、インク中のワックスとの相溶性が向上するため、インクの保存安定性が向上し、ノズル内およびその周辺においてインクが乾燥した場合でもワックスの析出がなくなり、安定した吐出性を得ることができる。
SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤としては、イソプロピリデングリセロール(SP値9.8)、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7)及びN,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド(SP値9.8)、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド(SP値10.3)、メチルトリグリコール(SP値10.1)、3−メトキシ−1−ブタノール(SP値10.0)、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(SP値9.5)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値9.4)等が挙げられ、イソプロピリデングリセロール(SP値9.8)、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7)及びN,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド(SP値9.8)、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド(SP値10.3)よりなる群から選ばれた少なくとも一つの溶剤であることが好ましい。
SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤の配合量は、インク全体の70質量%以下が好ましく、より好ましくは10〜40質量%である。この範囲にあるインクは、保存試験や信頼性試験が非常に良好となる。
また、インクに含まれる水溶性溶剤の総量に対して、SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤が80質量%以上含まれることが好ましい。
インクに含まれる水溶性溶剤の総量に対して、SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤が80質量%以上含まれることにより、インク保存安定性と吐出安定性に対する効果をさらに向上させることができる。
ところで、画像濃度や彩度を高めるために記録用紙の表面付近に顔料が留まるようになると、画像を擦ることで顔料が簡単に剥がれ落ち、画像周辺を汚してしまうという問題があり、この問題はワックスを添加することで効果的に防ぐことができる。
しかしながら、水に対する相溶性の低いワックスを添加することによりノズル周辺に顔料が付着することで吐出曲がりや不吐出が生じるという問題が生じる。
SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤を用いることでワックスが析出することなくインクを安定に吐出することができる。
−ワックス−
本発明によるインクはワックスを含み、ワックスは水溶性、水分散性のいずれであってもよい。水溶性ワックスとしては、水酸基、カルボキシル基、エチレンオキサイド基、アミン基等の親水基を有するワックスを使用することができる。また、水分散性ワックスとしては、主として、ワックスエマルジョンとして使用することができる。
具体的には、カルナバワツクス、キャンデリラワックス、みつろう、ライスワックス、ラノリン等の植物、動物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト等の鉱物系ワックス、カーボンワックス、へキストワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸アミド等の合成ワックス類、αオレフイン・無水マレイン酸共重合体等の天然・合成ワックスエマルジョンや配合ワックス等を単独または複数種を混合して使用することができる。また、その他のラテックス、コロイド溶液、懸濁液等も使用することができる。本発明においては、水溶性溶剤との溶解性・分散性が良好であるポリエチレンワックスが望ましい。
ワックスは市販されているものを利用することも可能であり、その具体例としてはセロゾール524(カルナバワックス、融点83℃、粒径200nm、中京油脂製)、HYTEC E−6500(ポリエチレンワックス、融点140℃、粒径60nm、東邦化学製)、HYTEC E−8237(ポリエチレンワックス、融点106℃、粒径80nm、東邦化学製)、HYTEC P−9018(ポリプロピレンワックス、融点156℃、粒径60nm、東邦化学製)、ノプコートPEM−17(ポリオレフィンワックス、融点105℃、粒径10nm、サンノプコ製)、AQUACER498(パラフィン系ワックス、融点58℃、ビックケミージャパン製)、AQUACER535(混合系ワックス、融点95℃,ビックケミージャパン製)、AQUACER531(ポリエチレンワックス、融点130℃、粒径123nm、ビックケミージャパン製)、AQUACER515(ポリエチレンワックス、融点135℃、粒径33nm、ビックケミージャパン製)などが挙げられる。
ワックスの融点は、70℃〜170℃の範囲が好ましく、より好ましくは100℃〜140℃である。融点が70℃以上であれば画像がべたつくことがなく、画像を重ねても画像転写は発生しない。融点が170℃以下であれば、画像を擦ったときの摩擦熱で融解し、滑り性が得られるため、画像の耐擦過性は良好となる。
ワックスの体積平均粒子径は、200nm以下が好ましく、より好ましくは20nm〜150nmである。200nm以下であれば、ノズルやヘッド内のフィルターに引っかかることがなく、良好な吐出が得られる。
インクに対するワックスの添加量は0.1〜5質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜2質量%である。添加量が0.1質量%以上であれば、印字後の画像表面に滑り性を付与することができ、画像の耐擦過性を高く維持することができる。また、添加量が5質量%以下であれば、インク中の水溶性溶剤にワックスが溶解または分散することができるため、ヘッドに析出して付着することがなくなるため、良好にインク滴を吐出することが可能となる。
本発明におけるインク中のワックス含有量と、SP値が9.0以上、11.0以下の溶剤の比率は1.0:2.5〜1.0:25.0の範囲にあり、より好ましくは1.0:10.0〜1.0:24.0である。この範囲の比率内であれば、ワックス粒子の回りを溶剤が取り囲む量としては過不足なく、充分な保存安定性と吐出安定性を得ることができる。
1.0:2.5よりも溶剤が少ない場合は、保存安定性が低下し、ノズル口にワックスが析出することで吐出不良が起こる。1.0:25.0より溶剤が多い場合は、インク中に分散しているワックスが溶剤に溶解してしまうため、粘度が上昇することで吐出不良が起こり、保存安定性も低下する。
−浸透剤−
浸透剤をインクに添加すると表面張力が低下し、ノズルへのインク充填性が向上し、吐出の安定性が向上することに加え、記録媒体にインク滴が着弾した後の記録媒体中への浸透が速くなるため、フェザリングやカラーブリードを軽減することができる。
浸透剤としては界面活性剤や浸透性を有する溶剤などが用いられる。
界面活性剤は、親水基によりアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤に大別され、疎水基によりフッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤等に大別することができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオール、グリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、アセチレングリコールなどが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエーテル化合物等が挙げられる。特に下記構造式(1)で表されるフッ素系界面活性剤及び/または下記構造式(2)で表されるフッ素系界面活性剤を好適に用いることができる。
Figure 0006536943
(式中、aは8〜9である。)
Figure 0006536943
(式中、aは8〜9である。)
アセチレングリコール系の界面活性剤としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系(例えばエアープロダクツ社製のサーフィノール104、82、465、485又はTGなど)を用いることができるが、特にサーフィノール465、104やTGが良好な印字品質を示す。
浸透性のある溶剤としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどの炭素数8以上のポリオール、又はグリコールエーテルを用いることができる。
上記界面活性剤は、単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
インクに対する浸透剤の添加量は0.01〜5質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.03〜2質量%である。添加量が0.01質量%以上であれば、印字後のドットが充分に広がり、ベタ画像を漏れなく埋めることができるため、画像濃度や彩度を高く維持することができる。また、添加量が5質量%以下であれば、泡立ちが抑えられ、ノズル内の流路を泡が塞ぐことがなくなるため、良好にインク滴を吐出することが可能となる。
−顔料−
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用或いはカラー用の無機顔料や有機顔料などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを用いることができる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、アゾメチン顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。
前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。
前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、ローダミンBレーキ顔料、などが挙げられる。
前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
前記カーボンブラックとしては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックで、一次粒径が15nm〜40nm、BET法による比表面積が50m2/g〜300m2/g、DBP吸油量が40mL/100g〜150mL/100g、揮発分が0.5%〜10%、pHが2〜9を有するものが好ましい。
前記カーボンブラックとしては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、No.2300、No.900、MCF−88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(いずれも、三菱化学株式会社製);Raven700、同5750、同5250、同5000、同3500、同1255(いずれも、コロンビア社製);Regal400R、同330R、同660R、Mogul L、Monarch700、同800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、Monarch1400(いずれも、キャボット社製);カラーブラックFW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、同S150、同S160、同S170、プリンテックス35、同U、同V、同140U、同140V、スペシャルブラック6、同5、同4A、同4(いずれも、デグッサ製)、などが挙げられる。
前記カラー用のものとして、イエローインクに使用できる顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー180、などが挙げられる。
マゼンタインクに使用できる顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド48(Ca)、C.I.ピグメントレッド48(Mn)、C.I.ピグメントレッド57(Ca)、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、ピグメントバイオレット19、などが挙げられる。
シアンインクに使用できる顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー2、C.I.ピグメントブルー3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:34、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー22、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー63、C.I.ピグメントブルー66;C.I.バットブルー4、C.I.バットブルー60、などが挙げられる。
また、本発明で使用する顔料は、本発明のために新たに製造されたものでも使用可能である。
なお、イエロー顔料としてC.I.ピグメントイエロー74、マゼンタ顔料としてC.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレッド19、シアン顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3を用いることにより、色調、耐光性が優れ、バランスの取れたインクを得ることができる。
−顔料表面の化学修飾−
顔料表面を化学修飾することにより、顔料の分散性を向上させることができる。
顔料表面の化学修飾は、顔料の表面にある特定の官能基(スルホン基やカルボキシル基等の官能基)を化学的に結合させるか、あるいは、次亜ハロゲン酸又はその塩の少なくともいずれかを用いて湿式酸化処理するなどの方法により行うことができる。この形態の顔料を含有するインクは、乾燥後の再分散性に優れるため、長期間印字を休止し、インクジェットヘッドノズル付近のインク水分が蒸発した場合でも目詰まりを起こしにくく、簡単なクリーニング動作で容易に回復し、良好な印字が行える。
前記顔料表面に修飾する官能基としては、アニオン性官能基が用いられ、例えば−COOM、−SO3M、−PO3HM、−PO32、−CONM2、−SO3NM2、−NH−C64−COOM、−NH−C64−SO3M、−NH−C64−PO3HM、−NH−C64−PO32、−NH−C64−CONM2、−NH−C64−SO3NM2、−NH−C64O−PO32、−SO2−NH−CH(PO32)2(ただし、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す)が挙げられる。
これらの中でも、−COOM(カルボン酸)、−NH−C64−COOM、−PO3HM、−PO32、−NH−C64O−PO32(リン酸)、−SO2−NH−CH(PO32)2(ビスホスホン酸)が好ましく、−NH−C64O−PO32、−SO2−NH−CH(PO32)2等のリン酸基又はビスホスホン酸基が顔料表面に結合されたものを用いることが特に好ましい。
顔料は、その表面が、少なくとも、中和されたリン酸基または中和されたビスホスホン酸基により化学的に修飾されていることが好ましい。
前記官能基における「M」としては、以下のものが挙げられるが、リチウム、ナトリウム、及び第四級アンモニウムが好ましい。
前記官能基中における「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、等が挙げられる。
前記有機アンモニウムとしては、例えば、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。
前記官能基中における「M」としては、例えば、第四級アンモニウム基が好ましく、下記に挙げる第四級アンモニウム基がより好ましい。
前記第四級アンモニウムイオンの具体例としては、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、ベンジルトリメチルアンモニウムイオン、ベンジルトリエチルアンモニウムイオン、テトラヘキシルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
これらの中でも、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、ベンジルトリメチルアンモニウムイオンが好ましく、テトラブチルアンモニウムイオンが特に好ましい。
前記アニオン性官能基としては、特許第4697757号公報、特表2003−513137号公報、国際公開第97/48769号パンフレット、特開平10−110129号公報、特開平11−246807号公報、特開平11−57458号公報、特開平11−189739号公報、特開平11−323232号公報、特開2000−265094号公報などに記載の方法に従って、顔料粒子表面に結合させることができる。
前記アニオン性に帯電したカラー顔料を得る方法としては、カラー顔料表面に−COONaを導入する方法として、例えば、カラー顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、スルホン化による方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法が挙げられる。
−共重合体−
本発明のインクは、共重合体を含むことができ、本発明では共重合体を顔料分散剤として用いることができる。
共重合体としては、アクリル酸系共重合体、ビニル系共重合体、ポリエステル系共重合体、ポリウレタン系共重合体を用いることができる。ここで、アクリル酸系共重合体はアクリル酸誘導体モノマー、及び/またはメタクリル酸誘導体モノマーを用いた共重合体を指す。
共重合体としては、下記一般式(I)で表される構造単位および一般式(II)で表される構造単位を有する共重合体、中和されたリン酸基又は中和されたビスホスホン酸基を有する共重合体が好ましい。
中和されたリン酸基又は中和されたビスホスホン酸基を有する共重合体としては、リン酸基もしくはビスホスホン酸基を有する、アクリル酸誘導体モノマーまたはメタクリル酸誘導体モノマーを用いて得られる共重合体を中和したものが好ましい。中和されたリン酸基又は中和されたビスホスホン酸基を有する共重合体において、リン酸基及びビスホスホン酸基を有するモノマーの構成単位の共重合体に対する含有量は、5〜80質量%が好ましく、10〜60質量%であることが更に好ましい。これにより、インクの保存安定性を確保することができる。
顔料は、中和されたリン酸基又は中和されたビスホスホン酸基を有する共重合体、または中和された下記一般式(I)で表される構造単位および一般式(II)で表される構造単位を有する共重合体によりインク中に分散されていることが好ましい。
Figure 0006536943
(式中、R1及びR2は水素原子又はメチル基、Xは水素原子又は陽イオン、Lは炭素数が2〜18のアルキレン基である。)
Xの陽イオンとしては、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン等が挙げられる。
さらに、前記共重合体は、前記一般式(I)で表される構造単位及び一般式(II)で表される構造単位、リン酸基またはビスホスホン酸基を有する構造単位以外に、その他の重合性モノマーからなる繰り返し単位を有することができる。その他の重合性モノマーとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合性の疎水性モノマー、重合性の親水性モノマー、重合性界面活性剤などが挙げられる。
疎水性モノマーとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン、α−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−クロロメチルスチレン等の芳香族環を有する不飽和エチレンモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ヘンイコシル、(メタ)アクリル酸ドコシル等の(メタ)アクリル酸アルキル;1−ヘプテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、1−ノネン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、1−ドコセ等のアルキル基を有する不飽和エチレンモノマー等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
親水性モノマーとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、マレイン酸モノメチル、イタコン酸、イタコン酸モノメチル、フマル酸、4−スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクイロキシエチルアシッドホスホエート、1−メタクリロキシエタン−1,1−ジホスホン酸等のアニオン性不飽和エチレンモノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等の非イオン性不飽和エチレンモノマー等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
重合性界面活性剤としては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合性基を分子内に少なくとも1つ以上有するアニオン性又は非イオン性の界面活性剤が挙げられる。
前記アニオン性界面活性剤としては、硫酸アンモニウム塩基(−SO3 -NH4 +)などの硫酸塩基とアリル基(−CH2−CH=CH2)とを有する炭化水素化合物、硫酸アンモニウム塩基(−SO3 -NH4 +)などの硫酸塩基とメタクリル基〔−CO−C(CH3)=CH2〕とを有する炭化水素化合物、又は硫酸アンモニウム塩基(−SO3 -NH4 +)などの硫酸塩基と1−プロペニル基(−CH=CH2CH3)とを有する芳香族炭化水素化合物が挙げられる。その具体例としては、三洋化成社製のエレミノールJS−20、及びRS−300、第一工業製薬社製のアクアロンKH−10、アクアロンKH−1025、アクアロンKH−05、アクアロンHS−10、アクアロンHS−1025、アクアロンBC−0515、アクアロンBC−10、アクアロンBC−1025、アクアロンBC−20、及びアクアロンBC−2020などが挙げられる。
前記非イオン性界面活性剤としては、1−プロペニル基(−CH=CH2CH3)とポリオキシエチレン基〔−(C24O)n−H〕とを有する炭化水素化合物又は芳香族炭化水素化合物が挙げられる。その具体例としては、第一工業製薬社製のアクアロンRN−20、アクアロンRN−2025、アクアロンRN−30、及びアクアロンRN−50、花王社製のラテムルPD−104、ラテムルPD−420、ラテムルPD−430、及びラテムルPD−450などが挙げられる。
前記重合性界面活性剤は、1種又は2種以上を混合し、前記一般式(I)で表される構造単位及び一般式(II)で表される構造単位を有する共重合体を形成するモノマー、またはリン酸基またはビスホスホン酸基を有する共重合体を形成するモノマーに対して、0.1〜10質量%使用すればよい。
共重合体は撹拌機、温度計、窒素導入管を備えたフラスコ内の溶媒に、モノマー成分を重合開始剤存在下窒素ガス還流下、50〜150℃程度の温度で反応させることで得られる。合成した共重合体の水溶液または水分散液の粘度の調整は、分子量を変えることで可能であり、重合時のモノマー濃度、重合開始剤量、重合温度、重合時間を変えればよい。
前記重合温度に関しては、高温にて短時間で重合すると低分子量の共重合体が得られやすく、低温度にて長時間かけて重合すれば高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。前記重合開始剤の含有量については、多い方が低分子量の共重合体が得られやすく、少ない方が高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。前記反応時のモノマー濃度については、高濃度の方が低分子量の共重合体が得られやすく、低濃度の方が高分子量の共重合体が得られやすい傾向にある。共重合体の重量平均分子量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3,000〜60,000が好ましく、4,000〜50,000がより好ましく、5,000〜30,000が更に好ましい。前記重量平均分子量が好ましい範囲内であると、インクジェット記録用インクに用いた場合、分散安定性、吐出安定性が良好となる点で有利である。
前記重量平均分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
本発明の一般式(I)で表される構造単位および一般式(II)で表される構造単位を有する共重合体は、下記反応式(1)〜(3)に示すように、まず、ナフタレンカルボニルクロリド(A−1)と過剰量のジオール化合物を、アミン又はピリジンなどの酸受容剤の存在下で縮合反応させて、ナフタレンカルボン酸ヒドロキシアルキルエステル(A−2)を得る。次いで、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(A−3)と前記(A−2)とを反応させ、モノマー(A−4)を得た後、ラジカル重合開始剤の存在下で(メタ)アクリル酸モノマー(A−5)と共重合させれば、前記共重合体(A−6)が得られる。ここで、モノマー(A−4)の重量平均分子量は、一般式(II)のLが炭素数2〜18のアルキレン基、及びR2が水素原子かメチル基であることから、357〜596である。
Figure 0006536943
前記ラジカル重合開始剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル、シアノ系のアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビス(2,2’−イソバレロニトリル)、非シアノ系のジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、などが挙げられる。これらの中でも、分子量の制御がしやすく分解温度が低い点から、有機過酸化物、アゾ系化合物が好ましく、アゾ系化合物が特に好ましい。
前記ラジカル重合開始剤の含有量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、重合性モノマーの総量に対して、1〜10質量%が好ましい。
前記ポリマーの分子量を調整するために、連鎖移動剤を適量添加してもよい。
前記連鎖移動剤の例としては、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、チオフェノール、ドデシルメルカプタン、1−ドデカンチオール、チオグリセロール、などが挙げられる。
重合温度は特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、50℃〜150℃が好ましく、60℃〜100℃がより好ましい。重合時間も特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3〜48時間が好ましい。
本発明の共重合体を構成する一般式(I)と一般式(II)で表される繰り返し単位のモル比は、顔料を吸着する能力の点から、一般式(I):一般式(II)=0.1:1.0〜10.0:1.0、好ましくは0.3:1.0〜5.0:1.0、より好ましくは0.5:1.0〜3.0:1.0である。一般式(I)で表される構造単位と一般式(II)で表される構造単位の比を質量で示すと、37〜98質量%、好ましくは54〜95質量%、より好ましくは66〜92質量%である。
前記共重合体を用いて、顔料を分散する方法としては、ビーズミルやボールミルのようなボールを用いた混練分散機、ロールミルのような剪断力を用いた混練分散機、超音波分散機などを用いることができる。
前記共重合体のイオン性基をアルカリ金属、アンモニウム、有機アミンを用いて中和することで水に対する親和性が増し、共重合体に水分分散性を付与することができる。
アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、などが挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノ、ジ或いはトリメチルアミン、モノ、ジ或いはトリエチルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等のアルキルアミン類;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール(AEPD)等のアルコールアミン類;コリン、モルホリン、N−メチルモノホルリン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の環状アミン、などが挙げられる。
特に画像濃度と保存安定性の両方の面からカリウムイオン、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドが望ましい。
−ポリマー被覆顔料粒子−
顔料粒子の表面を多数のポリマー微粒子で覆って顔料をポリマー被覆顔料粒子とすることで、水系に顔料を分散する方法が知られている。
前記ポリマー被覆顔料粒子を形成するポリマーとしては、例えば、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー、特開2000−53897号公報及び特開2001−139849号公報に開示されているポリマー等が挙げられる。これらの中でも、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマーが特に好ましい。
<ポリエステル系ポリマー>
ポリエステル系ポリマーは、多価カルボン酸類と多価アルコール類からなる。
多価カルボン酸類としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
その他、芳香族オキシカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、3価以上の多価カルボン酸等が挙げられる。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエルスリトール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、メタキシレングリコール、オルトキシレングリコール、1,4−フェニレングリコール、ビスフェノールA、ラクトン系ポリエステルポリオール類等の脂肪族多価アルコール類;
その他、脂環族多価アルコール類、芳香族多価アルコール類等が挙げられる。
<ビニル系ポリマー>
ビニル系ポリマーとしては、特に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げる重合性モノマーから得られるものが挙げられる。この重合性モノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン等のビニル系芳香族炭化水素、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−(メチル)ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−(メチル)ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸エステル系、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、(メタ)アクリルアミド、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、ビニルケトン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等を、単独で、あるいは、二種類以上を組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
<ポリマーによって顔料を被覆する方法>
ポリマーによって顔料を被覆する方法としては、顔料粒子の周りを親水性のポリマーで被覆するマイクロカプセル化という処理を施すことで水系媒体中に分散する方法を取る。マイクロカプセル化の方法としては、従来公知のすべての方法を用いることが可能である。従来公知の方法として、化学的方法、物理的方法、物理化学的方法、機械的方法などが挙げられる。具体的には下記の方法が挙げられ、特にインクジェットに用いられるのは転相乳化法、酸析法および界面重合法である。
・酸析法(アニオン性基を含有する有機高分子化合物類のアニオン性基の少なくとも一部を塩基性化合物で中和することで水に対する溶解性を付与し色材と共に水性媒体中で混練した後、酸性化合物で中性または酸性にし、有機化合物類を析出させ色材に固着せしめた後に中和し分散させる方法)
・転相乳化法(水に対して分散能を有するアニオン性有機高分子類と色材とを含有する混合体を有機溶媒相とし、前記有機溶媒相に水を投入するかもしくは、水に前記有機溶媒相を投入する方法)
・界面重合法(2種のモノマーもしくは2種の反応物を、分散相と連続相に別々に溶解しておき、両者の界面において両物質を反応させて壁膜を形成させる方法)
・in−situ重合法(液体または気体のモノマーと触媒、もしくは反応性の物質2種を連続相核粒子側のどちらか一方から供給して反応を起こさせ壁膜を形成させる方法)
・液中硬化被膜法(芯物質粒子を含む高分子溶液の滴を硬化剤などにより、液中で不溶化して壁膜を形成する方法)
・コアセルベーション(相分離)法(芯物質粒子を分散している高分子分散液を、高分子濃度の高いコアセルベート(濃厚相)と希薄相に分離させ、壁膜を形成させる方法);
・液中乾燥法(芯物質を壁膜物質の溶液に分散した液を調製し、この分散液の連続相が混和しない液中に分散液を入れて、複合エマルションとし、壁膜物質を溶解している媒質を徐々に除くことで壁膜を形成させる方法)
・融解分散冷却法(加熱すると液状に溶融し常温では固化する壁膜物質を利用し、この物質を加熱液化し、その中に芯物質粒子を分散し、それを微細な粒子にして冷却し壁膜を形成させる方法)
・気中懸濁被覆法(粉体の芯物質粒子を流動床によって気中に懸濁し、気流中に浮遊させながら、壁膜物質のコーティング液を噴霧混合させて、壁膜を形成させる方法)
・スプレードライング法(カプセル化原液を噴霧してこれを熱風と接触させ、揮発分を蒸発乾燥させ壁膜を形成させる方法)
ポリマー微粒子は、表面にイオン性基を含有することによって優れた水分散性を発現する。このようなイオン性基としては、スルホン酸基、カルボン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ビスホスホン酸基およびホスフィン酸基、もしくはこれらのアルカリ金属塩基やアンモニウム塩基、または第一級〜第三級アミン基等を例示することができ、カルボン酸アルカリ金属塩基、カルボン酸アンモニウム塩基、リン酸アルカリ金属塩基、リン酸アンモニウム塩基、ビスホスホン酸アルカリ金属塩基およびビスホスホン酸アンモニウム塩基が好ましく、特にリン酸アンモニウム塩基およびリン酸アルカリ金属塩基、ビスホスホン酸アルカリ金属塩基およびビスホスホン酸アンモニウム塩基が水分散安定性の点で好ましい。
イオン性基の導入は、樹脂合成時に、イオン性基を有する単量体を添加することにより行われる。塩としてはアンモニウム系イオン、Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Fe等が挙げられ、好ましいものはLi、KまたはNaである。
本発明のインクには、必要に応じて、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、コゲーション防止剤など従来公知の添加剤を適宜選択して加えることができる。
−pH調整剤−
pH調整剤は分散状態を安定化し吐出を安定化するために添加する。しかし、pH11以上ではインクジェットのヘッドやインク供給ユニットを溶かし出す量が大きく、インクの変質や、漏洩、吐出不良等の問題が発生してしまう。pH調整剤は、顔料を分散剤と共に水に混錬分散する際に加えておく方が、混錬分散後、水溶性溶剤、浸透剤等の添加剤と共に加えるよりも望ましい。これは、pH調整剤の種類によっては添加により分散を破壊する場合もあるためである。
pH調整剤としては、アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含むものが好ましい。
前記アルコールアミン類としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。前記アルカリ金属元素の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。前記アンモニウムの水酸化物としては、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物等が挙げられる。前記ホスホニウム水酸化物としては、第4級ホスホニウム水酸化物等が挙げられる。前記アルカリ金属の炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
−防腐防黴剤−
防腐防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が挙げられる。
−防錆剤−
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が挙げられる。
−酸化防止剤−
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
−紫外線吸収剤−
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
−コゲーション防止剤−
コゲーションとは、ヒーターに電流を流してインクを瞬間的に加熱し、インクが発泡する力を利用してインクを吐出するサーマル式ヘッドにおける不具合であり、インクが熱せられる際にインク成分が変質し、ヒーターに変質物が付着する現象を言う。コゲーションが生じると、ヒーターによる加熱が正常に行われなくなり、吐出力が弱くなったり、最悪の場合、インクを吐出できなくなったりする。
コゲーション防止剤としては、ポリリン酸、ポリアミノカルボン酸、アルドン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリオールリン酸エステル、及びこれらの塩、あるいは、アミノ基を有する酸及び/又はその塩、あるいは、メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩、などが挙げられる。
−水−
水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。水の含有量は、インク総量に対して20〜80質量%が好ましい。
−記録装置−
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、インクジェット記録用プリンター、ファクシミリ装置、複写装置、プリンター/ファックス/コピア複合機などに好適に使用することができる。
本発明のインクジェット記録装置は、後述する本発明のインクを収容してなるインク収容容器と、該インク収容容器から供給される本発明のインクを吐出する記録ヘッドとを有することが好ましい。
以下、実施例において用いた本発明のインクジェット記録装置について概要を説明する。
図1に示すインクジェット記録装置は、装置本体101と、装置本体101に装着した用紙を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ103と、インク収容容器装填部104とを有する。インク収容容器装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インク収容容器装填部104は、インク収容容器200の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。111は上カバー、112は前カバーの前面である。
装置本体101内には、図2に示すように、左右に横架したガイド部材であるガイドロッド131とステー132とで、キャリッジ133を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータによって移動走査する。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134の複数のインク吐出口を、主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどが使用できる。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、インク供給チューブを介して、インク収容容器装填部104に装填された本発明のインク収容容器200から、本発明のインクセットに係るインクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ102の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部として、用紙積載部141から用紙142を1枚ずつ分離給送する半月コロ〔給紙コロ143〕、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、用紙142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる用紙142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる用紙142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられ、また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。
搬送ベルト151は無端状ベルトであり、搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト151は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の樹脂材〔例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)〕で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド134による印写領域に対応してガイド部材161が配置されている。なお、記録ヘッド134で記録された用紙142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とが備えられており、排紙ローラ172の下方に排紙トレイ103が配されている。
装置本体101の背面部には、両面給紙ユニット181が着脱自在に装着されている。両面給紙ユニット181は、搬送ベルト151の逆方向回転で戻される用紙142を取り込んで反転させて再度、カウンタローラ152と搬送ベルト151との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット181の上面には手差し給紙部182が設けられている。
この記録装置においては、給紙部から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト157が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
そして、サブタンク135内のインクの残量ニアーエンドが検知されると、インク収容容器200から所要量のインクがサブタンク135に補給される。
この記録装置においては、インク収容容器200中のインクを使い切ったときには、インク収容容器200の筐体を分解して内部のインク収容部だけを交換することができる。また、インク収容容器200は、縦置きで前面装填構成としても安定したインクの供給を行うことができる。したがって、装置本体101の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納したり、又は装置本体101の上面に物が置かれているような場合でも、インク収容容器200の交換を容易に行うことができる。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
−インク収容容器−
本発明のインクは、インクを収容するインク収容部を備えたインク収容容器に収容して用いることができ、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を付設してもよい。
容器としては特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク収容部などを有するものなどが好適に挙げられる。
上記インク収容容器の一例について、図3及び図4を参照して説明する。ここで、図3は、本発明のインク収容容器のインク収容部241の一例を示す概略図であり、図4は図3のインク収容部241をインク収容容器のケース244内に収容したインク収容容器200を示す概略図である。
図3に示すように、インク注入口242からインクをインク収容部241内に充填し、該インク収容部中に残った空気を排気した後、インク注入口242を融着により閉じる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給する。インク収容部241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成する。そして、図4に示すように、通常、プラスチック製のカートリッジケース244内に収容し、インク収容容器200として各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いる。本発明のインク収容容器は、前述した本発明のインクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いることが特に好ましい。
−記録物−
本発明の記録物は、本発明のインクを用いて記録媒体に情報又は画像が記録されたものであり、インクをインクジェットヘッドから吐出させて記録媒体に記録を行う工程により製造することができる。
本発明の記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像が記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
前記記録媒体には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、普通紙、印刷用塗工紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、普通紙と印刷用塗工紙が好ましい。普通紙は安価である点で有利である。また、印刷用塗工紙は光沢紙に比べて比較的安価で、しかも平滑な光沢ある画像を与える点で有利である。
普通紙及び印刷用塗工紙は、乾燥性が悪く一般にインクジェット用には使用困難であったが、本発明のインクにより乾燥性が向上し使用可能となった。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に詳細かつ具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、例中の「部」及び「%」は、別段の断りない限り、「質量部」及び「質量%」である。
まず、実施例及び比較例で用いた重量平均分子量の測定方法及びインクの評価方法について述べる。
<重量平均分子量の測定>
重量平均分子量の測定は以下のようにして行った。
カラム恒温槽CTO−20A(島津製作所社製)、検出器RID−10A(島津製作所社製)、溶離液流路ポンプLC−20AD(島津製作所社製)、デガッサDGU−20A(島津製作所社製)及びオートサンプラーSIL−20A(島津製作所社製)を用いて、GPC法により、重量平均分子量を測定した。カラムとしては、排除限界分子量が2×105の水系SECカラムTSKgelG3000PWXLと、排除限界分子量が2.5×106のTSKgelG5000PWXLと、排除限界分子量が5×107のTSKgelG6000PWXL(東ソー社製)を接続したものを用いた。サンプルとしては、溶離液で2g/100mlに調製したものを用いた。溶離液としては、酢酸及び酢酸ナトリウムの含有量をそれぞれ0.5mol/Lに調整した水溶液を用いた。カラム温度を40℃とし、流速を1.0ml/minとした。較正曲線は、分子量が1065、5050、24000、50000、107000、140000、250000、540000、920000の9種のポリエチレングリコールの標準サンプルを用いて作製した。
[評価方法]
実施例、比較例で作製したインクについて、以下のようにして測定・評価を行った。
(1)インクの保存安定性
各インクをインク収容容器に充填して70℃で14日間保存し、保存前の粘度に対する保存後の粘度の変化率を下記式から求め、下記の基準により評価した。
Figure 0006536943
なお、粘度の測定には、粘度計(RE80L、東機産業社製)を使用し、50回転又は100回転で25℃における粘度を測定した。
[評価基準]
A:粘度の変化率が±5%以内
B:粘度の変化率が±5%を超え、±10%以内
C:粘度の変化率が±10%を超え、±30%以内
D:粘度の変化率が±30%を超える(ゲル化して評価不能)
(2)吐出安定性の評価
各インクを、前述した図1〜図2に示す構造のプリンターIPSiO GX−e5500(リコー製)に充填してセットし、10分間連続印字を行ない、ヘッド面にインクが付着した状態で保湿キャップをしてプリンターを50℃60%RH環境下で1ヶ月間放置した後、クリーニングを実施して放置前と同等に復帰させた。この後、以下の条件で間欠印写試験を行ない吐出安定性を評価した。
即ち、印刷パターンチャートを20枚連続で印字した後、20分間印字を実施しない休止状態にし、これを50回繰り返し、累計で1000枚印写した後、もう1枚同じチャートを印写した時の5%チャートベタ部の筋、白抜け、噴射乱れの有無を目視により下記の基準で評価した。なお、印刷パターンは、紙面全面積中、各色の印字面積が5%であるチャートにおいて、各インクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度600×300dpi、ワンパス印字とした。
ランクA、Bが許容範囲である。
[評価基準]
A:ベタ部にスジ、白抜け、噴射乱れが無い
B:ベタ部にスジ、白抜け、噴射乱れが若干認められる
C:ベタ部にスジ、白抜け、噴射乱れが認められる
D:ベタ部全域にわたってスジ、白抜け、噴射乱れが認められる
(3)画像濃度測定(ブラックインク)
吐出安定性評価で用いたプリンターを用いて、記録密度600×300dpi、ワンパスでべた画像を印字し、乾燥後、X−Rite938(エックスライト製)にてブラックの画像濃度を測定した。下記評価基準に従い評価した。ランクA、Bが許容範囲である。
[評価紙]
普通紙(1):マイペーパー(A4、リコー製)
普通紙(2):Data Copy(製)
[評価基準]
A:1.25以上
B:1.20以上1.25未満
C:1.15以上1.20未満
D:1.15未満
(4)彩度測定(カラーインク)
吐出安定性評価で用いたプリンターを用いて、記録密度600×300dpi、ワンパスでべた画像を印字し、乾燥後、マゼンタ、シアン、イエローのカラーインクのみ反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite製)を用いて、L*a*b*の値を測定した。標準色(Japan color ver.2)の彩度の値(イエロー:91.34、マゼンタ:74.55、シアン:62.82)に対する測定した彩度の値との比率を算出し、下記評価基準に従い評価した。ランクA、Bが許容範囲である。
[評価紙]
普通紙(1):マイペーパー(A4、リコー製)
普通紙(2):Data Copy(製)
[評価基準]
A:0.90以上
B:0.85以上0.90未満
C:0.80以上0.85未満
D:0.80未満
(5)耐擦過性の評価
画像濃度測定、彩度測定と同様の方法で、同様の評価紙上に作成した画像サンプルの印字部分を、クロックメーターCM−1(東洋精機製)を用い、白綿布を荷重900gで5往復摩擦した。下の評価基準にしたがって評価した。ランクA、Bが許容範囲である。
[評価紙]
普通紙(1):マイペーパー(A4、リコー製)
普通紙(2):Data Copy(製)
[評価基準]
A:目視で画像脱落、および画像周囲の汚れがほとんどない
B:目視で画像脱落がほとんどなく、画像周囲の汚れが少ない
C:目視で画像脱落は少ないが、画像周囲に汚れがある
D:目視で画像脱落、および画像周囲の汚れが著しい
[原料の調製]
実施例及び比較例で用いたインク成分の調製方法について以下述べる。
(共重合体の合成)
−共重合体aの合成−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、下記材料を仕込み、65℃に昇温した。
・スチレン 11.2部
・アクリル酸 2.8部
・ラウリルメタクリレート 12.0部
・ポリエチレングリコールメタクリレート 4.0部
・スチレンマクロマー(AS−6、東亜合成(株)製) 4.0部
・メルカプトエタノール 0.4部
次に、下記材料の混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
・スチレン 100.8部
・アクリル酸 25.2部
・ラウリルメタクリレート 108.0部
・ポリエチレングリコールメタクリレート 36.0部
・ヒドロキシエチルメタクリレート 60.0部
・スチレンマクロマー(AS−6、東亜合成(株)製) 36.0部
・メルカプトエタノール 3.6部
・アゾビスジメチルバレロニトリル 2.4部
・メチルエチルケトン 18.0部
滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8部と、メチルエチルケトン18部の混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8部を添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364部を添加し、固形分濃度が50%の共重合体aの溶液800部を得た。
−共重合体bの合成−
下記式(3)の構造式で表されるモノマー6.67部、n−ステアリルメタクリレート13.33部、エタノール113.0部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、65℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33部を加えて8時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体bを水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10%になるように、水で濃度調整した。このようにして、リン酸基が100%中和された共重合体bを合成した。得られた共重合体bについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量8500であった。
Figure 0006536943
−共重合体cの合成−
下記(4)の構造式で表されるモノマー8.0部、下記(5)の構造式で表されるモノマー6.0部、下記(6)の構造式で表されるモノマー6.0部、エタノール113.0部を4つ口フラスコに入れて攪拌し、均一溶液とした。この溶液に30分間窒素を吹き込んだ後、75℃でアゾビスイソブチロニトリル1.33部を加えて8時間重合反応させた。重合液をエバポレーターにより脱溶媒した粘調物をアセトン中に加えて固形物を回収した。得られた共重合体を水で希釈しながら、100%酸中和を達成するように、水酸化カリウムを加え、3日間透析膜精製し、さらに、固形分濃度が10質量%になるように、水で濃度調整した。このようにして、ビスホスホン酸基が100%中和された共重合体cを合成した。得られた共重合体cについて、溶媒をテトラヒドロフラン、標準物質をポリスチレンとして、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量8500であった。
Figure 0006536943
Figure 0006536943
Figure 0006536943
−共重合体dの合成−
62.0部(525mmol)の1,6−ヘキサンジオール(東京化成社製)を700mLの塩化メチレンに溶解し、20.7部(262mmol)のピリジンを加えた。
この溶液に、50.0部(262mmol)の2−ナフタレンカルボニルクロリド(東京化成社製)を100mLの塩化メチレンに溶解した溶液を、2時間かけて攪拌しながら滴下した後、室温で6時間攪拌した。得られた反応溶液を水洗した後、有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液として塩化メチレン/メタノール(体積比98/2)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、52.5部の2−ナフトエ酸−2−ヒドロキシエチルエステルを得た。
次に、42.1部(155mmol)の2−ナフトエ酸−2−ヒドロキシエチルエステルを80mLの乾燥メチルエチルケトンに溶解し、60℃まで加熱した。この溶液に、24.0部(155mmol)の2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製、カレンズMOI)を20mLの乾燥メチルエチルケトンに溶解した溶液を、1時間かけて攪拌しながら滴下した後、70℃で12時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を留去した。残留物を、溶離液として塩化メチレン/メタノール(体積比99/1)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、57.0部の下記構造式(II−1)で表される構造を有するモノマーM−1を得た。
Figure 0006536943
次いで、1.20部(16.7mmol)のアクリル酸(アルドリッチ社製)、及び7.12部(16.7mmol)のモノマーM−1を40mLの乾燥メチルエチルケトンに溶解してモノマー溶液を調製した。モノマー溶液の10%をアルゴン気流下で75℃まで加熱した後、残りのモノマー溶液に0.273g(1.67mmol)の2,2’−アゾイソ(ブチロニトリル)(東京化成社製)を溶解した溶液を1.5時間かけて滴下し、75℃で6時間撹拌した。室温まで冷却し、得られた反応溶液をヘキサンに投下した。析出物した共重合体をろ別し、減圧乾燥して8.13部の共重合体を得た。
得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体dを得た。得られた共重合体dについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量9200であった。
−共重合体eの合成−
6−ヘキサンジオールに代えて、エチレングリコール(東京化成社製)を用いた点以外は、共重合体dと同様にして下記構造式(II−2)で表される構造を有するモノマーM−2を得た。
Figure 0006536943
次に、アクリル酸、及び得られたモノマーM−2を用いて、共重合体dと同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体eを得た。得られた共重合体eについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量8700であった。
−共重合体fの合成−
6−ヘキサンジオールに代えて、1,12−ドデカンジオール(東京化成社製)を用いた点以外は、共重合体dと同様にして下構造式(II−3)で表される構造を有するモノマーM−3を得た。
Figure 0006536943
次に、アクリル酸、及び得られたモノマーM−3を用いて、共重合体dと同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体fを得た。得られた共重合体fについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量8700であった。
−共重合体gの合成−
6−ヘキサンジオールに代えて、1,16−ヘキサデカンジオール(東京化成社製)を用いた点以外は、共重合体dと同様にして下記構造式(II−4)で表される構造を有するモノマーM−4を得た。
Figure 0006536943
次に、アクリル酸、及び得られたモノマーM−4を用いて、共重合体dと同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体gを得た。得られた共重合体gについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量9400であった。
−共重合体hの合成−
メタクリル酸、及び共重合体dで合成したモノマーM−1を用いて、共重合体dと同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体hを得た。得られた共重合体hについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量9300であった。
−共重合体iの合成−
アクリル酸、及び共重合体dで合成したモノマーM−1を表2に示す割合に変更して、共重合体dと同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体iを得た。得られた共重合体iについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量8700であった。
−共重合体jの合成−
アクリル酸、及び共重合体dで合成したモノマーM−1を表2に示す割合に変更して、実施例1と同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体jを得た。得られた共重合体jについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量8500であった。
−共重合体kの合成−
アクリル酸、及び共重合体dで合成したモノマーM−1を表2に示す割合に変更し用いて、共重合体dと同様にして共重合体を合成した。得られた共重合体を100%酸中和するようにテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に溶解しながら、固形分濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整することで共重合体kを得た。得られた共重合体kについて、GPCを用いて重量平均分子量を測定したところ、重量平均分子量8500であった。
−共重合体lの合成−
64.1部(150mmol)のモノマーM−1を5.16部(60.0mmol)のメタクリル酸に溶解し、130部のイオン交換水、4.00部のアクアロンKH−10(第一工業製薬社製のアニオン性ラジカル反応性界面活性剤)、及び1.30部の過硫酸アンモニウムを加え、ホモミキサーでプレエマルジョンを形成した。次いで、100部のイオン交換水に2.00部のアクアロンKH−10を加え、アルゴン気流下で80℃まで加熱した後、プレエマルジョンのうち10%を加え、30分間初期重合させた。次いで、残りのプレエマルジョンを2時間かけて滴下しながら重合させた後、更に80℃で2時間重合させた。冷却後、ろ過し、アンモニア水で中和して、固形分濃度30%、重量平均分子量18000の共重合体lからなる添加用O/Wエマルジョンを得た。
上記共重合体d〜lの構造を纏めて表2に示す。
Figure 0006536943
表2中、TEAはテトラエチルアンモニウムイオンの略号
(顔料分散体の調製)
−顔料分散体K−1の調製−
共重合体aの溶液28部、カーボンブラック(NIPEX150、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)26部、1mol/L水酸化カリウム水溶液13.6部、メチルエチルケトン20部及びイオン交換水30部を十分に攪拌した。その後、3本ロールミル((株)ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて20回混練した。得られたペーストをイオン交換水200部に投入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料濃度15%の顔料分散体K−1を得た。
この顔料分散体K−1は顔料がポリマーによって被覆されたポリマー被覆顔料粒子の分散体である。
−顔料分散体K−2の調製−
・カーボンブラック 15.0部
(NIPEX150、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)
・共重合体b 50.0部
・イオン交換水 35.0部
上記混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.1mmのジルコニアボール使用)で周速10m/sで10分間循環分散した後、孔径1μmのフィルターでろ過して顔料濃度15%の顔料分散体K−2を得た。
−顔料分散体K−3の調製−
FW100(オリオンエンジニアドカーボンズ製、カーボンブラック)300部を水1000部に良く混合した後、次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12モル%)450部を滴下して、100〜105℃で8時間撹拌することで、酸化により顔料表面にカルボン酸基を形成した。次いで、この液に更に次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12モル%)100部を加え、φ0.5mmジルコニアビーズを充填したダイノーミル KDL A型(WAB社製)を用いて、2000rpmで2時間分散した。得られたスラリーを水で10倍に希釈し、水酸化リチウムでpHを調整した後、電導度0.2mS/cmまで限外濾過膜で脱塩濃縮した。更に、遠心処理により粗大粒子を除き、1μmのフィルターで濾過して、顔料濃度15%の顔料分散体K−3を得た。
−顔料分散体K−4の調製−
・NIPEX150 15.0部
(カーボンブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)
・ペレックスNB−L 3.0部
(アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム、花王(株)製)
・イオン交換水 82.0部
上記分散剤ペレックスNB−Lを水に加えて溶解し、顔料NiPex150を混合・攪拌し充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB製)にφ0.5mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで60分間混練を行なった。ミルベースを取り出して1μmのフィルターでろ過することで、顔料分散体K−4を得た。
−顔料分散体K−5の調製−
・NIPEX150 15.0部
(カーボンブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)
・共重合体c 37.5部
・イオン交換水 47.5部
上記共重合体cを水に加えて溶解し、顔料NIPEX150を混合・攪拌し充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB製)にφ0.5mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで60分間混練を行なった。ミルベースを取り出して1μmのフィルターでろ過することで、[顔料分散体K−5]を得た。
−顔料分散体K−6の調製−
・NIPEX150 15.0部
(カーボンブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)
・共重合体b 37.5部
・イオン交換水 47.5部
上記共重合体bを水に加えて溶解し、顔料NIPEX150を混合・攪拌し充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB製)にφ0.5mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで60分間混練を行なった。ミルベースを取り出して1μmのフィルターでろ過することで、[顔料分散体K−6]を得た。
−顔料分散体K−7の調製−
Black Pearls1000(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ製、BET表面積343m2/g及びDBPA105mL/100gを有するカーボンブラック)100部と、下記構造式(7)の化合物100ミリモル、及びイオン交換水1Lを室温環境下Silversonミキサー(6,000rpm)で混合した。得られたスラリーのpHが4より高い場合は、硝酸100ミリモルを添加した。30分間後に、少量のイオン交換水に溶解された亜硝酸ナトリウム(100ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加した。更に、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させることで、カーボンブッラク表面に下記構造式(7)の化合物を付加し、pHをNaOH水溶液により10に調整することにより30分間後に、少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸ナトリウム塩と結合した顔料を含んだ顔料分散体が得られた。これにイオン交換水を加え透析膜を用いた限外濾過を行い、更に超音波分散を行って顔料固形分を15%に濃縮した[顔料分散体K−7]を得た。
Figure 0006536943
−顔料分散体K−8の調製−
・NIPEX150 15.0部
(カーボンブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)
・共重合体d 37.5部
・イオン交換水 47.5部
上記共重合体dをイオン交換水に加えて溶解し、顔料NIPEX150を混合・攪拌し充分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB製)にφ0.5mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで60分間混練を行なった。ミルベースを取り出して1μmのフィルターでろ過することで、[ブラック顔料分散体K−8]を得た。
−顔料分散体K−9の調製−
顔料分散体K−8の共重合体dを共重合体eに変えた以外は同様の方法により、[ブラック顔料分散体K−9]を得た。
−顔料分散体K−10の調製−
顔料分散体K−8の共重合体dを共重合体fに変えた以外は同様の方法により、[ブラック顔料分散体K−10]を得た。
−顔料分散体K−11の調製−
顔料分散体K−8の共重合体dを共重合体gに変えた以外は同様の方法により、[ブラック顔料分散体K−11]を得た。
−顔料分散体K−12の調製−
顔料分散体K−8の共重合体dを共重合体hに変えた以外は同様の方法により、[ブラック顔料分散体K−12]を得た。
−顔料分散体K−13の調製−
顔料分散体K−8の共重合体dを共重合体iに変えた以外は同様の方法により、[ブラック顔料分散体K−13]を得た。
−顔料分散体K−14の調製−
顔料分散体K−8の共重合体dを共重合体jに変えた以外は同様の方法により、[ブラック顔料分散体K−14]を得た。
−顔料分散体K−15の調製−
顔料分散体K−8の共重合体dを共重合体kに変えた以外は同様の方法により、[ブラック顔料分散体K−15]を得た。
(シアン顔料分散体の調製)
−顔料分散体C−1の調製−
顔料分散体K−2のカーボンブラック(NIPEX150、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)を、HELIOGENBlue D7079(BASF製、C.I.ピグメントブルー15:3)に変えた以外は顔料分散体K−2と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の顔料分散体C−1を得た。
−顔料分散体C−2の調製−
顔料分散体K−6のカーボンブラック(NIPEX150、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)を、HELIOGENBlue D7079(BASF製、C.I.ピグメントブルー15:3)に変えた以外は顔料分散体K−6と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の[顔料分散体C−2]を得た。
−顔料分散体C−3の調製−
顔料分散体C−2における共重合体bを、共重合体dに変えた以外は顔料分散体C−2と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の[顔料分散体C−3]を得た。
(マゼンタ顔料分散体の調製)
−顔料分散体M−1の調製−
顔料分散体K−2のカーボンブラック(NIPEX150、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)を、CROMOPHTAL JET MAGENTA DMQ(BASF製、C.I.ピグメントレッド122)に変えた以外は顔料分散体K−2と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の顔料分散体M−1を得た。
−顔料分散体M−2の調製−
顔料分散体K−6のカーボンブラック(NIPEX150、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)を、CROMOPHTAL JET MAGENTA DMQ(BASF製、C.I.ピグメントレッド122)に変えた以外は顔料分散体K−6と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の顔料分散体M−2を得た。
−顔料分散体M−3の調製−
顔料分散体M−2における共重合体bを、共重合体dに変えた以外は顔料分散体M−2と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の[顔料分散体M−3]を得た。
(イエロー顔料分散体の調製)
−顔料分散体Y−1の調製−
顔料分散体K−2のカーボンブラック(NIPEX150、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)を、Ink Jet Yellow 4G(クラリアント製、C.I.ピグメントイエロー155)に変えた以外は顔料分散体K−2と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の顔料分散体Y−1を得た。
−顔料分散体Y−2の調製−
顔料分散体K−6のカーボンブラック(NIPEX150、オリオンエンジニアドカーボンズ社製)を、Ink Jet Yellow 4G(クラリアント製、C.I.ピグメントイエロー155)に変えた以外は顔料分散体K−6と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の[顔料分散体Y−2]を得た。
−顔料分散体Y−3の調製−
顔料分散体Y−2における共重合体bを、共重合体dに変えた以外は顔料分散体Y−2と同様の処方と方法を用いて、顔料濃度15%の[顔料分散体Y−3]を得た。
実施例および比較例で使用した水溶性溶剤の名称、略号および算出したSP値の値を下記表3に示す。
Figure 0006536943
[実施例I−1]
−インクの調製−
下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−1と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−1 40.0部
・メチルトリグリコール(SP値10.1) 6.0部
・1,3−ブタンジオール(SP値12.8) 15.0部
・グリセリン(SP値16.4) 15.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・セロゾール524 5.0部
(中京油脂製、カルナバワックス、固形分30%)
・エマルゲンLS−106 1.0部
(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 15.4部
[実施例I−2]
−インクの調製−
顔料分散体K−1以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−1と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−1 40.0部
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7) 17.0部
・N−メチル−2−ピロリドン(SP値11.2) 19.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・AQUACER531 3.3部
(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)
・エマルゲンLS−106 1.0部
(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 17.1部
[実施例I−3]
−インクの調製−
顔料分散体K−1以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−1と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−1 40.0部
・ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(SP値9.5) 21.0部
・エチレングリコールモノブチルエーテル(SP値22.1) 15.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・HYTEC E−6500 4.3部
(東邦化学工業製、ポリエチレンワックス、固形分35%)
・前記構造式(2)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 16.4部
[実施例I−4]
実施例I−3におけるジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(SP値9.5)をメチルトリグリコール(SP値10.1)に変え、構造式(2)で表される界面活性剤をエマルゲンLS−106(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)に変えた点以外は、実施例I−3と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−5]
実施例I−4におけるエチレングリコールモノブチルエーテル(SP値22.1)をエチレングリコール(SP値14.2)に変え、界面活性剤エマルゲンLS−106を前記構造式(1)で表される界面活性剤に変えた点以外は、実施例I−4と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−6]
実施例I−3におけるジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(SP値9.5)をトリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP9.4)に変え、エチレングリコールモノブチルエーテル(SP値22.1)をエチレングリコールモノエチルエーテル(SP値23.5)に変え、構造式(2)で表される界面活性剤を前記構造式(1)で表される界面活性剤に変えた点以外は、実施例I−3と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−7]
実施例I−6におけるエチレングリコールモノエチルエーテル(SP値23.5)15.0部を3−メチル−1,3−ブタンジオール(SP値12.1)10.0部と1,2−ヘキサンジオール(SP値11.8)5.0部に変えた点以外は、実施例I−6と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−8]
−インクの調製−
顔料分散体K−2以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−2と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−2 40.0部
・N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド 15.0部
(出光興産製、エクアミドB100、SP値9.8)
・1,3−ブタンジオール(SP値12.8) 21.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・AQUACER515 4.3部
(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)
・前記構造式(1)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 16.1部
[実施例I−9]
−インクの調製−
実施例I−8の顔料分散体K−2を顔料分散体C−1に変えた点以外は、実施例I−8と同様の処方と方法を用いてシアンインクを得た。
[実施例I−10]
−インクの調製−
実施例I−8の顔料分散体K−2を顔料分散体M−1に変えた点以外は、実施例I−8と同様の処方と方法を用いてマゼンタインクを得た。
[実施例I−11]
−インクの調製−
実施例I−8の顔料分散体K−2を顔料分散体Y−1に変えた点以外は、実施例I−8と同様の処方と方法を用いてイエローインクを得た。
[実施例I−12]
−インクの調製−
顔料分散体K−3以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−3と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−3 40.0部
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7) 4.0部
・グリセリン(SP値16.4) 32.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・AQUACER515 4.3部
(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)
・前記構造式(1)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 16.1部
[実施例I−13]
実施例I−12における3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7)4.0部を18.0部に変え、グリセリン(SP値16.4)32.0部を18.0部に変えた点以外は、実施例I−12と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−14]
実施例I−12における3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7)4.0部を36.0部に変え、グリセリン(SP値16.4)32.0部を0.0部に変えた点以外は、実施例I−12と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−15]
−インクの調製−
顔料分散体K−3以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−3と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−3 40.0部
・イソプロピリデングリセロール(SP値9.8) 13.0部
・N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド 18.0部
(出光興産製、エクアミドM100、SP値10.3)
・2−ピロリドン(SP値11.2) 5.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・AQUACER531 3.3部
(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)
・エマルゲンLS−106 1.0部
(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 17.1部
[実施例I−16]
実施例I−15におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をAQUACER515(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)4.3部に変え、イオン交換水を17.1部から16.1部に変えた点以外は、実施例I−15と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−17]
実施例I−15におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をHYTEC E−8237(東邦化学工業製、ポリエチレンワックス、40%)3.8部に変え、イオン交換水を17.1部から16.6部に変えた点以外は、実施例I−15と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−18]
実施例I−15におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をHYTEC P−9018(東邦化学工業製、ポリプロピレンワックス、35%)4.3部に変え、イオン交換水を17.1部から16.1部に変えた点以外は、実施例I−15と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−19]
実施例I−15におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をセロゾール524(中京油脂製、カルナバワックス、固形分30%)5.0部に変え、イオン交換水を17.1部から15.4部に変えた点以外は、実施例I−15と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−20]
実施例I−15におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をノブコートPEM−17(サンノプコ製、ポリオレフィンワックス、固形分40%)3.8部に変え、イオン交換水を17.1部から16.6部に変えた点以外は、実施例I−15と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−21]
実施例I−8におけるAQUACER515(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)4.3部を2.3部に変え、イオン交換水を16.1部から18.1部に変えた点以外は、実施例I−8と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−22]
実施例I−8におけるAQUACER515(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)4.3部を7.1部に変え、イオン交換水を16.1部から13.3部に変えた点以外は、実施例I−8と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例I−23]
実施例I−16におけるイソプロピリデングリセロール(SP値9.8)をN,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド(出光興産製、エクアミドB100、SP値9.8)に変えた点以外は、実施例I−16と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例I−1]
実施例I−9におけるN,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド(SP値9.8)15.0部を0.0部に、1,3−ブタンジオール(SP値12.8)21.0部を36.0部に変えた点以外は、実施例I−9と同様の処方と方法を用いてシアンインクを得た。
[比較例I−2]
実施例I−19におけるイソプロピリデングリセロール(SP値9.8)13.0部、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド(SP値10.3)18.0部及び2−ピロリドン(SP値11.2)5.0部をグリセリン(SP値16.4)36.0部に変えた点以外は、実施例I−19と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例I−3]
実施例I−13におけるAQUACER515(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)4.3部をイオン交換水4.3部に変えた点以外は、実施例I−13と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例I−4]
実施例I−3におけるHYTEC E−6500(東邦化学工業製、ポリエチレンワックス、35%)4.3部をイオン交換水4.3部に変えた点以外は、実施例I−3と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例I−5]
実施例I−3におけるHYTEC E−6500(東邦化学工業製、ポリエチレンワックス、35%)4.3部を2.0部に変え、イオン交換水を16.4部から18.7部に変えた点以外は、実施例I−5と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例I−6]
実施例I−22におけるN,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド(出光興産製、エクアミドB100、SP値9.8)15.0部を5.0部に変え、1,3−ブタンジオール(SP値12.8)21.0部を31.0部に変えた点以外は、実施例I−22と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
実施例I−1〜I−23及び比較例I−1〜I−6のインク処方を表4に示し、評価結果を表5に示す。
Figure 0006536943
Figure 0006536943
[実施例II−1]
顔料分散体K−4以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−4と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−4 40.0部
・共重合体b 15.0部
・HYTEC E−6500 4.0部
(東邦化学工業製、ポリエチレンワックス、固形分35%)
・イソプロピリデングリセロール 30.0部
・2−ピロリドン 6.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・エマルゲンLS−106 1.0部
(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 1.4部
[実施例II−2]
顔料分散体K−5以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−5と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−5 40.0部
・HYTEC E−6500 4.0部
(東邦化学工業製、ポリエチレンワックス、固形分35%)
・イソプロピリデングリセロール 30.0部
・2−ピロリドン 6.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・前記構造式(1)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 16.4部
[実施例II−3]
顔料分散体K−5以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−5と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−5 40.0部
・AQUACER515 3.3部
(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)
・N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド 10.0部
(出光興産製、エクアミドB100)
・1,3−ブタンジオール 10.0部
・グリセリン 16.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・前記構造式(2)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 17.1部
[実施例II−4]
実施例II−3の顔料分散体K−5を顔料分散体K−6に変えた点以外は、実施例II−3と同様の処方と方法を用いてマゼンタインクを得た。
[実施例II−5]
実施例II−3の顔料分散体K−5を顔料分散体C−2に変えた点以外は、実施例II−3と同様の処方と方法を用いてシアンインクを得た。
[実施例II−6]
実施例II−3の顔料分散体K−5を顔料分散体M−2に変えた点以外は、実施例II−3と同様の処方と方法を用いてマゼンタインクを得た。
[実施例II−7]
実施例II−3の顔料分散体K−5を顔料分散体Y−2に変えた点以外は、実施例II−3と同様の処方と方法を用いてイエローインクを得た。
[実施例II−8]
顔料分散体K−7以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−7と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−7 40.0部
・AQUACER531 3.3部
(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン 15.0部
・1,3−ブタンジオール 15.0部
・2−ピロリドン 6.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0部
・前記構造式(1)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 17.1部
[実施例II−9]
実施例II−8におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をAQUACER515(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)4.3部に変え、イオン交換水を17.1部から16.1部に変えた点以外は、実施例II−8と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例II−10]
実施例II−8におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をHYTEC E−8237(東邦化学工業製、ポリエチレンワックス、40%)3.8部に変え、イオン交換水を17.1部から16.6部に変えた点以外は、実施例II−8と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例II−11]
実施例II−8におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をHYTEC P−9018(東邦化学工業製、ポリプロピレンワックス、35%)4.3部に変え、イオン交換水を17.1部から16.1部に変えた点以外は、実施例II−8と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例II−12]
実施例II−8におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をセロゾール524(中京油脂製、カルナバワックス、固形分30%)5.0部に変え、イオン交換水を17.1部から15.4部に変えた点以外は、実施例II−8と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例II−13]
実施例II−8におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をノブコートPEM−17(サンノプコ製、ポリオレフィンワックス、固形分40%)3.8部に変え、イオン交換水を17.1部から16.6部に変えた点以外は、実施例II−8と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例II−1]
実施例II−8におけるAQUACER531(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)3.3部をイオン交換水3.3部に変えた点以外は、実施例II−8と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例II−2]
実施例II−3におけるAQUACER515(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)4.3部をイオン交換水4.3部に変えた点以外は、実施例II−3と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
実施例II−1〜II−13及び比較例II−1〜II−2のインク処方を表6に示し、評価結果を表7に示す。
Figure 0006536943
Figure 0006536943
[実施例III−1]
顔料分散体K−9以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−9と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−9 40.0部
・メチルトリグリコール(SP値10.1) 6.0部
・1,3−ブタンジオール(SP値12.8) 15.0部
・グリセリン(SP値16.4) 15.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・セロゾール524 5.0部
(中京油脂製、カルナバワックス、固形分30%)
・エマルゲンLS−106 1.0部
(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 15.4部
[実施例III−2]
顔料分散体K−10以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−10と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−10 40.0部
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7) 17.0部
・N−メチル−2−ピロリドン(SP値11.2) 19.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・セロゾール524 5.0部
(中京油脂製、カルナバワックス、固形分30%)
・エマルゲンLS−106 1.0部
(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 15.4部
[実施例III−3]
顔料分散体K−11以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−11と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−11 40.0部
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値9.4) 21.0部
・3-メチル−1,3ブタンジオール(SP値12.1) 10.0部
・1,2ヘキサンジオール(SP値11.8) 5.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・セロゾール524 5.0部
(中京油脂製、カルナバワックス、固形分30%)
・前記構造式(2)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 15.4部
[実施例III−4]
顔料分散体K−8以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−8と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−8 40.0部
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7) 36.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・AQUACER515 4.3部
(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分35%)
・前記構造式(1)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 16.1部
[実施例III−5]
実施例III−4の顔料分散体K−8を顔料分散体C−3に変えた点以外は、実施例III−4と同様の処方と方法を用いてシアンインクを得た。
[実施例III−6]
実施例III−4の顔料分散体K−8を顔料分散体M−3に変えた点以外は、実施例III−4と同様の処方と方法を用いてマゼンタインクを得た。
[実施例III−7]
実施例III−4の顔料分散体K−8を顔料分散体Y−3に変えた点以外は、実施例III−4と同様の処方と方法を用いてイエローインクを得た。
[実施例III−8]
顔料分散体K−12以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−12と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−12 40.0部
・イソプロピリデングリセロール(SP値9.8) 13.0部
・N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド 18.0部
(出光興産製、エクアミドM100、SP値10.3)
・2−ピロリドン(SP値11.2) 5.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・ノブコートPEM−17 3.8部
(サンノプコ製、ポリオレフィンワックス、固形分40%)
・エマルゲンLS−106 1.0部
(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 16.6部
[実施例III−9]
顔料分散体K−13以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−13と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−13 40.0部
・N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド 15.0部
(出光興産製、エクアミドB100、SP値9.8)
・1,3−ブタンジオール(SP値12.8) 21.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・HYTEC E−8237 3.8部
(東邦化学工業製、ポリエチレンワックス、40%)
・前記構造式(2)で表される界面活性剤 1.0部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 16.6部
[実施例III−10]
実施例III−9の顔料分散体K−13を顔料分散体K−14に変えた点以外は、実施例III−9と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例III−11]
実施例III−9の顔料分散体K−13を顔料分散体K−15に変えた点以外は、実施例III−9と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[実施例III−12]
顔料分散体K−3以外の下記処方の材料をイオン交換水に溶解してビヒクルを作製した後、顔料分散体K−3と混合し、1μmのフィルターでろ過してブラックインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体K−3 40.0部
・共重合体l 15.0部
・イソプロピリデングリセロール(SP値9.8) 13.0部
・N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド 18.0部
(出光興産製、エクアミドM100、SP値10.3)
・2−ピロリドン(SP値11.2) 5.0部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値11.1) 2.0部
・AQUACER531 3.3部
(BYK製、ポリエチレンワックス、固形分45%)
・エマルゲンLS−106 1.0部
(花王製、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5部
・プロキセルLV(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 2.1部
[比較例III−1]
実施例III−6における3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値10.7)36.0部を1,3−ブタンジオール(SP値12.8)36.0部に変えた点以外は、実施例III−6と同様の処方と方法を用いてマゼンタインクを得た。
[比較例III−2]
実施例III−10におけるN,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド(SP値9.8)15.0部をN,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド(SP値9.8)3.0部と2−ピロリドン(SP値11.2)12.0部に変えた点以外は、実施例III−10と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例III−3]
実施例III−3におけるセロゾール524(中京油脂製、カルナバワックス、固形分30%)5.0部を2.0部に減らし、イオン交換水3.0部を加えた点以外は、実施例III−3と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
[比較例III−4]
実施例III−2におけるセロゾール524(中京油脂製、カルナバワックス、固形分30%)5.0部をイオン交換水5.0部に変えた点以外は、実施例III−2と同様の処方と方法を用いてブラックインクを得た。
実施例III−1〜III−12及び比較例III−1〜III−4のインク処方を表8に示し、評価結果を表9に示す。
Figure 0006536943
Figure 0006536943
上記結果から、本発明のインクは、普通紙における耐擦過性に優れ、高い画像濃度や彩度が得られると共に、吐出安定性にも優れ、さらには保存安定性にも優れていることが判る。
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インク収容容器装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前カバーの前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 先端加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 テンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
200 インク収容容器
241 インク収容部
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジケース
特許4407122号公報 特許3972637号公報 特許5001291号公報 特許5512240号公報

Claims (16)

  1. 顔料、ワックス、水溶性溶剤、下記一般式(I)で表される構造単位及び下記一般式(II)で表される構造単位を有する共重合体、並びに水を少なくとも含むインクであって、
    前記水溶性溶剤としてSP値が9.0以上、11.0以下の溶剤が含まれ、
    インク中のワックス含有量と、SP値が9.0以上、11.0以下の溶剤の含有量との比率(質量基準)が、1.0:2.5〜1.0:25.0の範囲にある
    ことを特徴とするインク。
    Figure 0006536943
    (式中、R1及びR2は水素原子又はメチル基、Xは水素原子又は陽イオン、Lは炭素数が2〜18のアルキレン基である。)
  2. インクに含まれる水溶性溶剤の総量に対して、SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤が80質量%以上含まれることを特徴とする請求項1に記載のインク。
  3. 前記SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤が、イソプロピリデングリセロール、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン及びN,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミドよりなる群から選ばれた少なくとも一つの溶剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク。
  4. 前記共重合体における一般式(I)で表される構造単位及び一般式(II)で表される構造単位のモル比が、一般式(I):一般式(II)=0.5:1.0〜3.0:1.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインク。
  5. 前記インクが、少なくとも、中和されたリン酸基又は中和されたビスホスホン酸基を有する共重合体を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインク。
  6. 前記顔料は、その表面が、少なくとも、中和されたリン酸基又は中和されたビスホスホン酸基により化学的に修飾されている顔料であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインク。
  7. 前記顔料が、少なくとも、中和されたリン酸基または中和されたビスホスホン酸基を有する共重合体、又は中和された前記一般式(I)で表される構造単位および一般式(II)で表される構造単位を有する共重合体によりインク中に分散されていることを特徴とする請求項〜6のいずれか一項に記載のインク。
  8. 前記ワックスが、融点が100℃〜140℃であるポリエチレンワックスからなることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインク。
  9. 前記ワックスが、体積平均粒子径が20nm〜150nmであるポリエチレンワックスからなることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインク。
  10. 前記インクが、さらに下記構造式(1)で表される化合物及び/又は下記構造式(2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のインク。
    Figure 0006536943
    (式中、aは8〜9である。)
    Figure 0006536943
    (式中、aは8〜9である。)
  11. インクを収容するインク収容部を備えたインク収容容器であって、前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクであることを特徴とするインク収容容器。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクを収容してなるインク収容容器と、該インク収容容器から供給される前記インクを吐出する記録ヘッドとを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクを用いて記録が行われたことを特徴とする記録物。
  14. 顔料、ポリエチレンワックス、水溶性溶剤、及び水を少なくとも含むインクであって、
    前記水溶性溶剤としてSP値が9.0以上、11.0以下の溶剤が含まれ、
    インク中のワックス含有量と、SP値が9.0以上、11.0以下の溶剤の含有量との比率(質量基準)が、1.0:2.5〜1.0:25.0の範囲にあり、
    インクに含まれる水溶性溶剤の総量に対して、SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤が81.6質量%以上含まれることを特徴とするインク。
  15. 前記インクに含まれる水溶性溶剤の総量に対して、SP値が9.0以上、11.0以下の水溶性溶剤が81.6質量%以上94.7質量%以下である請求項11に記載のインク。
  16. 前記ポリエチレンワックスの融点が106℃〜135℃である請求項11または12に記載のインク。
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